JP2011018143A - 大規模点検支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】発電所などの非常に点検機器の数が多い設備において、点検機器とこれに伴う安全処置の決定の効率化を図り、また統括的に進捗を把握することが可能な大規模点検支援システムを提供する。
【解決手段】点検の対象となりうる機器の機器IDと安全処置の処置IDを格納した総機器テーブル102と、総機器テーブル102から点検する機器を抽出する点検機器抽出部112と、点検機器抽出部112が抽出した機器のリストを出力する点検機器リスト出力部114と、安全処置の処置IDに関連づけて具体的な処置内容を格納した総安全処置テーブル106と、点検機器抽出部112が抽出した機器の安全処置を取得する安全処置抽出部132と、安全処置抽出部132が取得した安全処置のリストを出力する安全処置リスト出力部134とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、発電所などの非常に点検機器の数が多い設備において継続的に点検を行うことを支援するシステムに関する。
原子力発電所では、日常の保守点検とは別に、定期的に大規模点検が行われている。具体的には、現在の法令下では、13ヶ月〜24ヶ月に一度の間隔で発電プラントの運転を停止して、停止期間中に一斉に点検が行われる。その際には配管や弁、ポンプその他の多くの機器の点検が行われるため、発電所の規模や点検内容にもよるが、点検機器の数は1万点を超え、臨時に招集される作業者は数千人規模にもなり、通常60日から80日をかけて作業が行われる。また、火力発電所などの発電所でも定期的な大規模点検が行われている。
このような大規模点検において、一斉に点検を行うとしても、それぞれの機器や部材には点検周期や耐用年数が異なるため、あらゆる機器についてあらゆる種類の点検を行うわけではない。このため、いずれの機器についてどのような点検を行うべきであるかを取捨選択する必要がある。
さらに発電所の点検を難しくさせている事情として、ある機器を安全に点検するためには他の複数の機器の操作(以下、「安全処置」という。)を必要とすることである。例えば、あるポンプを点検しようとするとき、その前後のバルブを閉じて、水を抜かなければ点検が出来ない。そして、加えてバルブの点検をしようとするとき、さらにその隣のバルブを閉じなくては点検が出来ない。そのようなときにポンプの動作確認をしたいと思っても、バルブの点検が完了していなければ、水を通すことができない。このように、大量の機器について、その手順と段取りを考慮しながら、付随する安全処置の計画を構築しなくてはならない。
そのため、設備点検を担当する保全班が作業対象機器と安全処置を記載した作業許可申請書(以下、「PTW(Permit to Work)」という。)を作成し、設備運転を担当する当直班が安全処置の審査と設備の操作を行うことにして、分業化を図っている。これにより、間違いのない確実な点検を実施していた。
また従来からも、大規模点検を支援するシステムについて様々な検討がされている。例えば特許文献1には、点検項目を端末装置に送出し、端末装置から送信される点検結果データを受付ける保守点検管理部と、タイミング決定部と、そのタイミングで状態情報を収集するセンサやテレビカメラと、点検結果データや画像を関連づけて格納する点検結果格納部とを備えたシステムが提案されている。特許文献1によれば、保守点検作業の支援を行うことができ、点検結果データを容易に取得することができるとしている。
特開2007−149070号公報
しかし、機器点数が多いため、保全班によるPTWの作成には時間を要する場合がある。このため、当直班は短期間で審査を行わなければならない場合があった。PTWの作成に時間がかかる理由の一つとしては、点検機器が毎回すこしずつ異なることから、点検機器とこれに伴う安全処置を毎回新規に構築する必要があったためである。
一方、毎回かならず行う安全処置もあることから、定型化できる部分もあると考えられる。しかし、保全班といっても、実際は技術分野毎に細分化されており、ポンプや弁や配管などを取り扱う機械系、電動機や電源などを取り扱う電気機器系、計器や制御機器などを取り扱う計測制御系、に分かれている。そしてそれぞれの技術分野の保全班が個別にPTWを作成するため、大規模点検全体として包括的に定型化することは難しかった。
また、各技術分野(機械系、電気機器系、計測制御系)の保全班がPTWを作成することから、ある機器についての安全処置が重複する場合が往々にして発生していた。具体例を挙げれば、あるバルブについて、計器の点検のために閉、ポンプの点検のために閉、電動機の点検のために閉、というように安全処置が重複したとする。この場合においてポンプの動作確認のためにバルブを開こうとしても、他の機器の点検作業が完了していないと開くことができない。
従来は、保全班から(技術分野ごとに)申請されたPTWごとに識別のためのタグを作成し、複数枚のタグをバルブに取り付けることによって誤操作を防止していた。タグへは各保全班から申請された必要な安全処置が記載されており、安全処置が復旧されたと同時にタグを取り外すこととしている。これにより確実な運用がなされているが、PTWが技術分野ごとにファイルされているために書類上では様々な機器についての安全処置の復旧進捗を把握することは難しく、現場に行ってどの技術分野の保全班のどのタグが残っているか取り除かれているかを確認しなければならなかった。このため、点検作業を進めるに当たり、当直班の負担が大きかった。
なお、上記特許文献1においては、既に定められた点検項目について作業者に対する項目の提示とデータ収集については効率化できる可能性があるが、点検機器と安全処置の決定について支援するものではない。
そこで本発明は、発電所などの非常に点検機器の数が多い設備において、点検機器とこれに伴う安全処置の決定の効率化を図り、また統括的に進捗を把握することが可能な大規模点検支援システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる大規模点検支援システムの代表的な構成は、点検の対象となりうる機器の機器IDに関連づけてその機器の点検に伴う1または複数の安全処置の処置IDを格納した総機器テーブルと、総機器テーブルから点検する機器を抽出する点検機器抽出部と、点検機器抽出部が抽出した機器のリストを出力する点検機器リスト出力部と、安全処置の処置IDに関連づけて具体的な処置内容を格納した総安全処置テーブルと、点検機器抽出部が抽出した機器の機器IDに関連づけられた処置IDに基づいて総安全処置テーブルを参照して安全処置を取得する安全処置抽出部と、安全処置抽出部が取得した安全処置のリストを出力する安全処置リスト出力部とを備えていることを特徴とする。
上記構成によれば、総機器テーブルから点検機器を抽出すると、その機器の点検に伴う安全処置を自動的に取得することができる。したがって、点検機器のリストと安全処置のリストを、簡便かつ効率的に出力することができる。また従来のように複数のPTWにより重複して安全処置が行われるのではなく、統括的な安全処置リストを得ることができるため、現在の進捗状況を集中管理することができる。
総機器テーブルにはそれぞれの機器に関連づけてその機器の属する配管系統または電気系統が格納されており、点検機器抽出部は、配管系統または電気系統ごとに点検する機器を抽出してもよい。
発電所においては、各機器を接続状態によって系統に分類することができる。すなわち、機器の種類を問わず、互いに接続された一連の(一群の)機器を、換言すれば操作上の依存関係にある一連の機器を、系統として分類することができる。そこで、配管系統または電気系統ごとに点検機器リストと安全処置リストを出力することにより、これらを簡潔なものとして把握と取扱いを容易にすることができる。
点検の大工程およびその大工程のIDに関連づけられた1または複数の安全処置の処置IDを格納した共通安全処置テーブルと、共通安全処置テーブルから実施する大工程を抽出する大工程抽出部と、大工程抽出部が抽出した大工程のリストを出力する大工程リスト出力部とを備え、安全処置抽出部は、点検機器抽出部が抽出した機器の機器IDに関連づけられた処置IDと、大工程抽出部が抽出した大工程のIDに関連づけられた処置IDとに基づいて、総安全処置テーブルを参照して、安全処置を取得してもよい。
これにより、大規模点検の進捗を大工程で把握することができるため、当該点検に携わる全ての者が容易に進捗を把握することが可能となる。
点検の対象となりうる機器の点検周期、点検実績、または次回点検予定の少なくとも1つを格納するメンテナンステーブルを備え、点検機器抽出部は、総機器テーブルとメンテナンステーブルを参照して、点検する機器を抽出してもよい。
これにより、今回点検すべき機器を一括して取得することができ、機器の選択を極めて簡便にすることができる。また点検機器抽出部は、作業者に対し、追加で点検する機器を選択させることが望ましい。
総機器テーブルにおいて、ある機器の点検に伴う安全処置を含む大工程のIDを、安全処置の処置IDに代えて、その機器の機器IDに関連づけて格納しており、安全処置抽出部は、総機器テーブルから取得した処置IDと、総機器テーブルから取得した大工程IDに関連づけられた処置IDとを取得してもよい。
すなわち、ある機器の点検に伴う安全処置が大工程に伴って実施される場合には、総機器テーブルに処置IDを格納しない。換言すれば、大工程に伴う安全処置を毎回かならず行う処置として定型化し、これを抽出または選択する手間を軽減することができる。これによりデータを蓄積する労力を軽減することができる。
安全処置抽出部は、点検機器抽出部が抽出した機器の機器IDに対応する処置IDを総機器テーブルを参照して取得し、大工程抽出部が抽出した大工程に対応する処置IDを共通安全処置テーブルを参照して取得した後に、重複する処置IDを排除してもよい。
すなわち、複数の機器の点検に伴って安全処置が重複したとき、および大工程に伴う安全処置が重複したときには、とりあえず全ての安全処置を取得した後に、重複する安全処置を削除する。これにより簡潔な安全処置リストを出力することができ、安全処置リストの閲覧性と作業性を向上させることができる。
本発明によれば、発電所などの非常に点検機器の数が多い設備において、点検機器とこれに伴う安全処置の決定の効率化を図り、また統括的に進捗を把握することが可能な大規模点検支援システムを提供することができる。
原子力発電所の構成例を示す図である。 実施形態にかかる大規模点検支援システムの構成を示すブロック図である。 総機器テーブルの例を示す図である。 点検機器抽出部の動作を説明するフローチャートである。 共通安全処置テーブルの例を示す図である。 総安全処置テーブルの例を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は原子力発電所の構成例を示す図である。図1に示す原子力発電所10では、原子炉圧力容器12を起点として、複数の循環系(配管系統)が構成されている。例えば、原子炉で生成された蒸気をタービンに導入する蒸気系14、制御棒駆動系16、原子炉隔離時冷却系18、残留熱除去系20、高圧炉心注水系22、サプレッションプール浄化系24、燃料プール浄化系26、原子炉冷却材浄化系28、ほう酸水注入系30などがある。また、確実な稼働のために、ほとんどの系統は複数設けられている。このように複数の配管や機器が備えられているところ、従来であれば機器の技術分野ごと(例えば、機械系、電気機器系、計測制御系など)にPTWが作成されていた。これに対し本実施形態では、後述するように、配管系統または電気系統ごとに点検機器リストおよび安全処置リストを出力する。
図2は実施形態にかかる大規模点検支援システム100の構成を示すブロック図である。本実施形態において大規模点検支援システム100は、総機器テーブル102、共通安全処置テーブル104、総安全処置テーブル106、点検機器抽出部112、点検機器リスト出力部114、大工程抽出部122、大工程リスト出力部124、安全処置抽出部132、安全処置リスト出力部134を備えている。
総機器テーブル102、共通安全処置テーブル104、および総安全処置テーブル106は、あらかじめデータが格納されたデータベースである。ただし不図示の入力手段により、適宜内容の追加または更新を行うことができる。
点検機器抽出部112が生成する点検機器リスト202、大工程抽出部122が生成する大工程リスト204、および安全処置抽出部132が生成する安全処置リスト206は、大規模点検支援システム100にあらかじめ含まれるものではなく、システムの動作に従って動的に生成されるデータである。
図3は総機器テーブル102の例を示す図である。図3(a)に示すように、総機器テーブル102は、点検の対象となりうる全ての機器について、機器IDに関連づけて、様々なデータを格納している。ここでいう全ての機器とは、本システムにおいて管理する機器であって、プラントを構成する機器全体を意味している。データ項目としては、まず機器名と点検種別を格納している。ここで、機器が同じであっても、点検種別が異なれば安全処置の内容が異なるため、別レコードとすることが好ましい。また安全処置リストを構築するために、1または複数の安全処置の処置ID、またはその安全処置を含む大工程のIDを格納している。
また、機器を系統ごとに抽出し、または選択候補として絞り込むために、その機器が属する系統(配管系統または電気系統)を関連づけて格納している。ここで系統とは各機器を接続状態によって分類したものであり、機器の種類(配管やポンプ、弁、電源装置など)によらずに、互いに接続された一連の(一群の)機器を1つの系統としている。換言すれば系統とは、機器操作上の依存関係にある一連の機器である。特に配管系統とは、ある流体を循環させる配管にまつわる機器であり、電気系統とはここでは配管に関与しない一連の電源装置や制御装置をいう。さらに総機器テーブル102には、今回点検すべき機器を一括して抽出するために、点検周期、点検実績、次回点検予定等を格納している。
図3(b)は点検する機器と安全処置の関係を説明する図である。図3(b)の例では、ポンプAが点検対象機器である場合、安全処置として、ポンプA_操作スイッチを切、ポンプA_電源をOFF、ポンプA_入口弁を全閉、ポンプA_出口弁を全閉、ポンプA_ドレン弁を全開にする。このように、ひとつの機器を点検する際には、多くの場合に複数の安全処置を実行する必要がある。このように、安全処置は、処置対象機器と安全処置内容(操作)の組み合わせから構成される。
点検機器抽出部112は、総機器テーブル102から、点検する機器を抽出して、点検機器リスト202を生成する。点検機器抽出部112は、オペレータ(作業者)の操作および入力に従って動作する。
図4は点検機器抽出部112の動作を説明するフローチャートである。まずS102において、点検機器抽出部112は、系統の項目を用いてレコードに絞り込みをかける。これにより、1つの系統(図1参照)の機器のみが対象となる。
次にS104において、点検機器抽出部112は、過去の点検実績とその機器の点検周期とを勘案して、今回点検すべき機器を抽出する。このように、点検周期等をもちいて今回点検すべき機器を一括して取得することにより、機器の選択を極めて簡便にすることができる。
なお点検実績には、臨時の点検、修理、取替なども含まれる。次回点検予定の項目は、臨時の点検、修理、取替の実績を入力した際に、点検周期を加算して自動的に更新することができる。また、任意のタイミングにおいてオペレータが手動にて次回点検予定の値を入力することができる。これにより、例えば日常点検において急を要しない不具合を発見した場合に、直近の大規模点検において点検することを予定することができる。
なお、上記のS102およびS104は、いずれを先に行ってもよく、また同時に抽出を行ってもよい。具体例として、オペレータに系統(配管系統または電気系統)を選択させると共に、現在時刻から点検時期を取得して、1つのSQLコマンドを作成して総機器テーブル102に対してクエリーを実行してもよい。
さらにS106において、点検機器抽出部112は、オペレータに任意の機器を選択させ、その操作入力に応じて機器を追加または削除してもよい。これにより、柔軟な運用を実施することが可能となる。このときオペレータには、系統で絞り込まれた(点検周期で絞り込まれていない)機器のリストに現在の選択状態を表示して提示することが好ましい。
S108では、点検機器抽出部112が、上記のようにして抽出または選択された機器が格納された点検機器リスト202を生成する。点検機器リスト202には、少なくとも機器ID、機器名、点検種別、処置IDまたは大工程IDが含まれていればよい。なお、総機器テーブル102に含まれる全ての項目が含まれていてもよいが、点検周期等は不要である。
点検機器リスト出力部114は、点検機器リスト202を参照して、点検機器抽出部112が抽出した機器のリストを出力する。なお出力するリストには、作業者にとって必要な情報のみが掲載されていればよいため、少なくとも系統、機器名、および点検種別があればよい。点検機器リスト出力部114による出力の具体例としては、モニタによる画面表示、プリンタによる印刷物が挙げられる。また、ネットワークを介してリストデータを送信することにより、端末のブラウザ画面等に表示させてもよい。
図5は共通安全処置テーブル104の例を示す図である。図5に示すように、共通安全処置テーブル104は、大規模点検の全体を大別した大工程に基づくデータベースであって、大工程IDに関連づけて、大工程名、およびその大工程の実施に伴う1または複数の安全処置の処置IDを格納している。大工程とは、大規模点検の全体的な進捗段階の概略を示す項目であって、例えば準備、水抜き、点検作業、系統構成、水張り、確認試験のように構成することができる。大工程に伴う安全処置とは、その大工程を実施する際に必ず行う安全処置を集めたものであって、いわば定型化した安全処置である。
大工程は概略であるから、毎度の大規模点検でも概ね差異は生じないが、作業内容が異なれば大工程の実施に伴う安全処置が異なる。そこで大工程を系統ごとに抽出し、または選択候補として絞り込むために、共通安全処置テーブル104には系統の項目を有している。例えば、各系統について「準備」の大工程が格納されている状態となっている。なお、1つの系統について、安全処置の異なる複数の「準備」の大工程を格納し、選択可能としてもよい。
大工程抽出部122は、共通安全処置テーブル104から、今回の点検に適合した大工程を抽出して、大工程リスト204を生成する。大工程抽出部122は、オペレータ(作業者)の操作および入力に従って動作する。
図5(b)は大工程抽出部122の動作を説明するフローチャートである。S202において、大工程抽出部122は、系統の項目を用いてレコードに絞り込みをかける。これにより、1つの系統についての大工程が絞り込まれる。S204において、大工程抽出部122はオペレータの選択入力により、大工程を追加または削除するように編集することができる。また、この段階においても大工程が含む安全処置の処置IDを編集可能とすることが好ましい。S206において大工程抽出部122は、確定された大工程に基づいて大工程リスト204を生成する。
大工程リスト204には、共通安全処置テーブル104と同じ項目が含まれていることが望ましく、具体的には少なくとも大工程ID、大工程名、安全処置の処置ID、系統が含まれていればよい。
大工程リスト出力部124は、大工程リスト204を参照して、作業者が閲覧するためのリストを出力する。作業者が閲覧するためには、少なくとも大工程名と、系統が掲載されていればよい。なお系統は各大工程に併記して複数回記載するよりも、大工程リストの欄外に記載することが好ましい。このように大工程リスト204を出力することにより、大規模点検の進捗を大工程で把握することができるため、当該点検に携わる全ての者が容易に進捗を把握することが可能となる。
図6は総安全処置テーブル106の例を示す図である。図6に示すように、総安全処置テーブル106は全ての安全処置が格納されたデータベースであって、処置IDに関連づけて、処置対象機器と、具体的な処置内容(操作)が格納されている。上述したように、処置対象機器と安全処置内容(操作)の組み合わせから安全処置が構成される。ここでいう全ての安全処置とは、本システムにおいて管理する機器の点検に関して行う操作であって、プラントを構成する機器の安全処置操作全体を意味する。総安全処置テーブル106において系統を格納しても良いが、処置IDにユニーク(独自)な識別子を格納しておけば、必ずしも系統の項目は必要ではない。
安全処置抽出部132は、点検機器抽出部112が抽出した機器の機器IDに関連づけられた処置IDに基づいて、総安全処置テーブル106から、今回の点検で行う安全処置を列記した安全処置リスト206を生成する。安全処置抽出部132は、オペレータ(作業者)の操作および入力に従って動作する。
図6(b)は安全処置抽出部132の動作を説明するフローチャートである。S302において、安全処置抽出部132は点検機器リスト202から各機器IDに対応する処置IDを取得する。1つの機器IDに対して多くの場合は複数の処置IDが格納されているから、複数の処置IDを複数のレコードに展開する。なお、機器IDに対して大工程IDが格納されていた場合には、これを無視する。
次に、S304において安全処置抽出部132は、大工程リスト204から各大工程IDに対応する処置IDを取得する。この場合にも、1つの大工程IDに対して多くの場合は複数の処置IDが格納されているから、複数の処置IDを複数のレコードに展開する。
そしてS306において安全処置抽出部132は、点検機器リスト202と大工程リスト204とから取得した処置IDを用いて総安全処置テーブル106を参照し、安全処置(処置対象機器と処置内容)を取得して、安全処置リスト206を生成する。
上記したように、ある機器の点検に伴う安全処置が大工程に伴って実施される場合には、総機器テーブル102に処置IDを格納していない。換言すれば、大工程に伴う安全処置は毎回かならず行う処置として定型化している。このような構成により、処置IDを抽出または選択する手間を軽減することができる。これにより総機器テーブル102にデータを蓄積する労力を軽減することができる。
ただし、この段階において安全処置リスト206には、同じ安全処置が重複して格納されている可能性がある。なぜなら、異なる機器についての安全処置が同じである可能性があるためである。例えばあるポンプの点検とある計器の点検において、いずれも同じバルブを閉じる処置を要する場合などである。そこでS308において安全処置抽出部132は、安全処置リスト206内で重複する処置IDを排除する。
安全処置リスト206には、総安全処置テーブル106と同じ項目が含まれていることが望ましく、具体的には、処置対象機器、処置内容、系統が含まれていればよい。なお、安全処置リスト206はデータ処理の基礎とはしておらず(重複排除の処理を除く)、リスト出力のためのみに用いられる。
安全処置リスト出力部134は、安全処置リスト206を参照して、作業者が閲覧するためのリストを出力する。総安全処置テーブル106に格納されているデータは、ほぼそのまま作業者に提示すべき情報であるため、省略することなく掲載することが好ましい。なお、系統は個々の安全処置に併記するよりも、リストの欄外に記載することが好ましい。
なお、上記説明においては、安全処置抽出部132は、機器IDに関連づけられた処置IDと、大工程IDに関連づけられた処置IDとに基づいて安全処置を取得すると説明した。しかし、本発明はこれに限定するものではなく、点検機器リスト202から大工程IDを取得して、これに基づいて共通安全処置テーブル104を参照し、当該機器IDに関連づけられた処置IDを間接的に取得してもよい。
さらに、総機器テーブル102には大工程IDを格納せず、全ての機器IDにそれぞれに必要な処置IDを格納しておき、さらに共通安全処置テーブル104にも処置IDを格納しておき、安全処置抽出部132において全ての処置IDを取得した後に、重複する処置IDを削除してもよい。すなわち、複数の機器の点検に伴って安全処置が重複したとき、および大工程に伴う安全処置が重複したときには、とりあえず全ての安全処置を取得した後に、重複する安全処置を削除する。これにより簡潔な安全処置リストを出力することができ、安全処置リスト206の閲覧性と作業性を向上させることができる。
また上記説明においては、点検周期、点検実績、次回点検予定を総機器テーブル102に格納すると説明したが、機器IDに関連づけた別のテーブル(メンテナンステーブル)としてもよい。その場合において、点検機器抽出部112は、総機器テーブル102とメンテナンステーブルを参照して、点検する機器を抽出する。
上記説明した如く、本実施形態の構成によれば、総機器テーブル102から点検機器を抽出すると、その機器の点検に伴う安全処置を自動的に取得することができる。したがって、点検機器リスト202と安全処置リスト206を、簡便かつ効率的に出力することができる。また分野分けされていない統括的な安全処置リスト206を得ることができるため、現在の進捗状況がわかれば、バルブやスイッチなどの現在状態を簡単かつ確実に知ることができる。したがって現地に機器の状態を見に行く必要がないため、書類上で状況を把握して集中管理することができる。これにより、発電所などの非常に点検機器の数が多い設備において、点検機器とこれに伴う安全処置の決定の効率化を図り、また統括的に進捗を把握することが可能な大規模点検支援システムを提供することができる。
特に、系統ごとに点検機器リスト202と安全処置リスト206を出力することができるため、配管のバルブの開閉を多く伴う発電所の点検において、点検機器リスト202と安全処置リスト206を簡潔なものとして把握と取扱いを容易にすることができる。
また、大工程IDにも安全処置の処置IDを関連づけることにより、大工程に伴う安全処置を毎回かならず行う処置として定型化することができる。これにより、異なる機器間で安全処置が重複することを防止することができる。また、機器に依存しない安全処置も設定することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、発電所などの非常に点検機器の数が多い設備において継続的に点検を行うことを支援するシステムとして利用することができる。
10…原子力発電所、12…原子炉圧力容器、14…蒸気系、16…制御棒駆動系、18…原子炉隔離時冷却系、20…残留熱除去系、22…高圧炉心注水系、24…サプレッションプール浄化系、26…燃料プール浄化系、28…原子炉冷却材浄化系、30…ほう水注入系、100…大規模点検支援システム、102…総機器テーブル、104…共通安全処置テーブル、106…総安全処置テーブル、112…点検機器抽出部、114…点検機器リスト出力部、122…大工程抽出部、124…大工程リスト出力部、132…安全処置抽出部、134…安全処置リスト出力部、202…点検機器リスト、204…大工程リスト、206…安全処置リスト

Claims (6)

  1. 点検の対象となりうる機器の機器IDに関連づけて該機器の点検に伴う1または複数の安全処置の処置IDを格納した総機器テーブルと、
    前記総機器テーブルから点検する機器を抽出する点検機器抽出部と、
    前記点検機器抽出部が抽出した機器のリストを出力する点検機器リスト出力部と、
    安全処置の処置IDに関連づけて具体的な処置内容を格納した総安全処置テーブルと、
    前記点検機器抽出部が抽出した機器の機器IDに関連づけられた処置IDに基づいて前記総安全処置テーブルを参照して安全処置を取得する安全処置抽出部と、
    前記安全処置抽出部が取得した安全処置のリストを出力する安全処置リスト出力部とを備えていることを特徴とする大規模点検支援システム。
  2. 前記総機器テーブルにはそれぞれの機器に関連づけて該機器の属する配管系統または電気系統が格納されており、
    前記点検機器抽出部は、配管系統または電気系統ごとに点検する機器を抽出することを特徴とする請求項1に記載の大規模点検支援システム。
  3. 点検の大工程およびその大工程のIDに関連づけられた1または複数の安全処置の処置IDを格納した共通安全処置テーブルと、
    前記共通安全処置テーブルから実施する大工程を抽出する大工程抽出部と、
    前記大工程抽出部が抽出した大工程のリストを出力する大工程リスト出力部とを備え、
    前記安全処置抽出部は、前記点検機器抽出部が抽出した機器の機器IDに関連づけられた処置IDと、前記大工程抽出部が抽出した大工程のIDに関連づけられた処置IDとに基づいて、前記総安全処置テーブルを参照して、安全処置を取得することを特徴とする請求項1に記載の大規模点検支援システム。
  4. 点検の対象となりうる機器の点検周期、点検実績、または次回点検予定の少なくとも1つを格納するメンテナンステーブルを備え、
    前記点検機器抽出部は、前記総機器テーブルと前記メンテナンステーブルを参照して、点検する機器を抽出することを特徴とする請求項1に記載の大規模点検支援システム。
  5. 前記総機器テーブルにおいて、ある機器の点検に伴う安全処置を含む大工程のIDを、安全処置の処置IDに代えて、その機器の機器IDに関連づけて格納しており、
    前記安全処置抽出部は、前記総機器テーブルから取得した処置IDと、前記総機器テーブルから取得した大工程IDに関連づけられた処置IDとを取得することを特徴とする請求項3に記載の大規模点検支援システム。
  6. 前記安全処置抽出部は、
    前記点検機器抽出部が抽出した機器の機器IDに対応する処置IDを前記総機器テーブルを参照して取得し、
    前記大工程抽出部が抽出した大工程に対応する処置IDを前記共通安全処置テーブルを参照して取得した後に、
    重複する処置IDを排除することを特徴とする請求項3に記載の大規模点検支援システム。
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