JP2011017742A - 低電圧駆動液晶レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構造で低電圧により安定に駆動することができ、大形のレンズを実現する。
【解決手段】透明な第1の電極21を有する第1の基板11、孔を有する第2の電極22、孔の中に絶縁された第3の電極23、及び前記第1の基板11と前記第2の電極22との間に、前記第1の電極21と対向するように収容された液晶層31を備え、第2の電極22と液晶層31との間に透明絶縁層12とを備え、前記第1と前記第2の電極及び第3の電極との間に電圧を加えて液晶分子の配向制御を行なうことができ、前記透明絶縁層12と液晶層31の中に透明な高抵抗層41を配置する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、簡単な構造を有し、低電圧により焦点距離を変えることが可能な大形且つ薄型のレンズを実現し得る液晶レンズに関する。
ネマティック液晶と呼ばれる液晶は、液体のような流動性を持ち、電気光学的特性に異方性を示し、電圧印加により実効的な屈折率を概異常光に対する値から常光に対する値まで連続的に可変できるという特徴を持っており、この特徴を利用することで、種々の電圧可変型の光学デバイスが提案されている。
すなわち、ネマティック液晶セルにおいて、電界の方向に液晶分子が配向する性質を利用したものがある。これは、直径が数100ミクロンの円形の孔型パターンを有する電極を用いて、軸対称的な不均一電界による液晶分子配向効果を利用することで、空間的な放物面状の屈折率分布特性を有する液晶レンズを得る方法が特許文献1、特許文献2に報告されている。このような口径がミリメートル以下の小さな液晶レンズは液晶マイクロレンズと呼ばれている。
特許文献1、2で提案されている液晶マイクロレンズ構造で、液晶層の厚みを一定として円形孔型パターンの直径を大きくして開口径が大きなレンズを構成すると、電極の開口部により生じる軸対称の不均一電界が開口部の中心付近まで生じないために、レンズ特性を得るために必要な液晶分子の空間配向分布が得られないという問題があった。この有効開口径を大きくする方法として、液晶層を挟む2枚の基板上の電極に設けた円形の開口部に配向膜を介して液晶層に接するように透明な高抵抗の膜を付与することで、高抵抗膜面の電気抵抗による電位分布を利用して開口部の中心部まで電界が生じるようにした構造の液晶レンズが提案されている(特許文献3)。
しかしこの方法では、液晶層に面する基板面に設けた抵抗膜による電位分布が液晶分子の配向分布に基づく放物面状の屈折率分布が得られるような所定の電位分布の形状となるように設定することは非常に困難であるため、良好なレンズ特性を保持した状態で広範囲に焦点距離を変化させることはきわめて困難であるという問題があった。
また、特許文献1で提案されている液晶マイクロレンズに類似した構造で、開口部を有する電極を液晶層に接触させずに、液晶層からある一定の距離を置くように配置することで、電極の開口部分の直径を大きくしても、軸対称の不均一電界が開口部の中心付近まで生じるようにすることが可能となる。この原理に基づき、液晶層と円形の孔型パターン電極との間に絶縁層を挿入することで、液晶層から前記円形の孔形電極との距離を保持する方法が提案されており(特許文献4、非特許文献1、2)、液晶マイクロレンズにおいて最良の特性が得られる円形孔型パターンの直径と液晶層の厚みの比が2対1から3対1程度とする必要があるという条件が緩和され、直径が大きな液晶レンズを構成できることが示されている。
さらに、液晶層と円形の孔型パターン電極との間に絶縁層を挿入した液晶レンズにおいて、円形孔型パターン電極の外部又は円形パターン電極内に透明な第3の電極を配置して2電圧で駆動することで良好な特性を維持した状態で凹レンズ特性から凸レンズ特性まで広範囲に焦点距離を可変できる液晶レンズが報告されている(特許文献5)。
前記絶縁層として、比誘電率が高いガラス材料を使用することで、液晶レンズの駆動電圧を低下できることが、非特許文献3及び非特許文献4に開示されている。
しかし、特許文献4、5で提案されている液晶層と円形孔型パターン電極の間に距離を設定するために絶縁層を設けた構造では、液晶層と電極との間に配置した絶縁層のために駆動電圧が高くなるという問題があり、特に開口部が大きいレンズを得るためには絶縁層の厚みがさらに厚くなって高電圧が必要とされるため口径が大きいレンズを得ることが困難であるという問題があり、絶縁層の厚みのために液晶レンズ全体の厚みを薄くすることができないという問題があった。
また、この問題を解決するために、透明絶縁層の中に透明な高抵抗層として高抵抗の液体層又は高抵抗の薄膜等を設けて電位分布を中継すること、すなわち高抵抗膜面の電位分布を利用して軸対称の不均一電界が中心部まで生じるようにした構造とすることで透明絶縁層の実効的な厚みを薄くして、その結果として駆動電圧を低下する方法が特許文献6及び非特許文献4、5に報告されている。
しかし、透明絶縁層の中に透明な高抵抗層を挿入した場合には、透明絶縁層基板が少なくとも2枚必要となり、製造工程が複雑になること、及びレンズ全体としての厚みを薄くすることに限界があるという問題があった。さらに、不均一電界による液晶分子の配向効果が液晶層の全域に及んでいないために、液晶層における実効的な屈折率の可変範囲すなわち焦点の可変範囲を広くできないという問題があった。
特開平11−109303号公報 特開平11−109304号公報 特開2003−29001号公報 特開2004−4616号公報 特開2006−91826号公報 特開2008−203360号公報
葉茂、佐藤進(M.Ye and S.Sato),「任意寸法の液晶レンズの光学的特性(Optical properties of liquid crystal lens of any size)」第49回応用物理学関係連合講演会講演予稿集、2002年3月、28p-X-10, P.1277 葉茂、佐藤進(M.Ye and S.Sato),「任意寸法の液晶レンズの光学的特性(Optical properties of liquid crystal lens of any size)」,Japanese Journal of Applied Physics, 2002年5月、Vol. 41, No.5, P.L571-L573 葉茂, 王濱, 佐藤進(M. Ye, B. Wang and S. Sato),「液晶レンズの特性に対するガラス基板の誘電率の効果(Effects of Dielectric Constant of Glass Substrates on Properties of Liquid Crystal Lens)」, IEEE Photonics Technology Letters, Vol. 19, No. 17, P.1295-1297 (2007年) 葉茂, 王濱, 佐藤進,「液晶レンズの低電圧駆動法の研究」,2007年日本液晶学会討論会講演予稿集、2007年9月、2pC01 葉茂、王濱、山口真紀、佐藤進(M. Ye, B. Wang, M. Yamaguchi and S. Sato),「低導電性薄膜を用いた液晶レンズにおける駆動電圧の低下(Lowering Driving Voltages for Liquid Crystal Lens Using Weakly Conductive Thin Film)」, Japanese Journal of Applied Physics, 2008年6月、Vol. 47, No. 6, pp.4597-4599
そこでこの発明の目的は、上記問題を解決し、低電圧で安定に駆動でき、良好な光学的特性を保持した状態で口径が大きな液晶レンズを提供することにある。またこの発明は、液晶層の利用効率を改善し、大形のレンズでありながら再現性がよく低電圧で焦点距離を大きく変えることが可能な液晶レンズを提供することにある。
この発明は、上記の課題を解決するために、その基本として、透明な第1の電極を有する第1の基板、孔を有する第2の電極、及び前記第1の基板と前記第2の電極との間に、前記第1の電極と対向するように収容された、液晶分子を一方向に配向させる液晶層を備え、前記第2の電極と前記液晶層との間に透明絶縁層とを配置し、前記第1と前記第2の電極との間に電圧を加えて液晶分子の配向制御を行なう液晶レンズ、又は前記第2の電極に対して絶縁層を介し第3の電極が配置された液晶レンズ、又は前記第2の電極の前記孔内に間隔を置いて第3の電極が配置された液晶レンズにおいて、この第3の電極に前記第1の電圧とは独立した第2の電圧を加えられるように構成され、かつ、前記第1の電圧又は前記第2の電圧値のいずれか一方が固定され、前記第1の電圧に対して前記第2の電圧、又は前記第2の電圧に対して第1の電圧のいずれか一方が可変されることで光学的特性を可変制御することができる液晶レンズにおいて、前記透明絶縁層の液晶層に面する側に透明な高抵抗層を配置したことを特徴とする。
又、前記透明絶縁層の比誘電率が8以上であることを特徴とし、又前記透明絶縁層の誘電率を軸対称状に分布させることもできる。
さらに透明絶縁層の代わりに比抵抗が1Ω・mから100000000Ω・mの範囲にある透明媒質を使用することができ、又透明媒質の抵抗率を軸対称状に分布させることもできる。
前記第1の基板及び透明絶縁層又は透明媒質の何れかもしくは両方にレンズ効果を持たせることができ、又透明な高抵抗層が液晶分子に対する配向効果を有していること、又前記透明な高抵抗層の抵抗値が軸対称状に分布していることを特徴とする。
さらに、レンズ効果を有する領域からレンズ効果を有しない領域に連続的にレンズ効果が弱くなるような特性を持たせることができ、又レンズ効果を示す領域の中心が前記透明な第1の基板の中心から周辺部にずれた位置に有ることを特徴とする。
上記の手段により、簡単な構造であって、低電圧により駆動することができる薄型のレンズを実現し得る。また、レンズの口径を大きくしても低電圧で焦点距離を変えることができる。そして従来の如くレンズを機械的に前後移動させるような動作を伴うことなく、低電圧により焦点距離を電気的制御により大幅に効率よく可変することができる。
図1(A)は、本発明に係る液晶光学デバイスの一実施の形態を示す構成説明図であり、図1(B)は図1(A)の電極22の平面図である。 図2は本発明における具体的な一実施例の形態を示す構成説明図であり、レンズパワーを大きくするために液晶層を2層有し、且透明な高抵抗層を有する液晶レンズの構成説明図である。 図3は図2に示した構成の液晶レンズにおいて、V1として40V(20kHz)、V2としてそれぞれ20V,26V,32V(いずれも20kHz)の電圧を印加した時の液晶層における光学位相差分布による凸レンズ特性(光学位相差が正の領域)、及びV2として40V(20kHz)、V1としてそれぞれ20V,26V,32V(いずれも20kHz)の電圧を印加した時の液晶層における光学位相差分布による凹レンズ特性(光学位相差が負の領域)を示す光学位相分布図である。 図4は、印加電圧(20kHz)によるレンズパワーの変化を示す図であり、透明な高抵抗層を付与しない場合及び透明な高抵抗層を付与した場合のレンズパワーの印加電圧依存性を示した図である。 図5は図1における透明絶縁層12として比誘電率の値が50の透明な基板を用いた場合の光学位相差分布をシミュレーションにより求めた結果である。ここで、透明な高抵抗層の面抵抗の値が100MΩであり、それぞれの印加電圧(20kHz正弦波)として、V1=8Vrms,V2=1.5Vrmsを加えた場合である。 図6は、図1における透明絶縁層の代わりとして透明媒質として比抵抗の値が1kΩ・mの高抵抗基板を用いた場合について光学位相差分布をシミュレーションにより求めた結果である。ここで、透明な高抵抗層の比抵抗値は1Ω・mであり、それぞれの印加電圧(20kHz正弦波)として、V1=8Vrms,V2=1.5Vrmsを加えた場合である。
以下この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1において、その基本構成を述べる。
図1(A)は、この発明の一実施の形態による液晶レンズの基本構成を断面から見た構成を示している。透明な第1の電極21は第1の基板11の上に形成され、第2の基板12を所定の厚みを保つための図示されていないスペーサを介して重ね合わせることで液晶セル1を構成する。第1の基板11と前記第2の基板12の間には、第1の電極21と対向するように収容された、液晶分子を一方向に配向させた第1の液晶層31を備える。
前記第1の基板11の前記液晶層31に接する面には液晶分子を一方向に配向させる効果を有する配向膜51が配置されている。また、第2の基板12の液晶層に面する側には透明な高抵抗層として高抵抗膜41が配置されている。なお、この高抵抗膜41には直接電圧を印加していない。
前記配向膜51及び高抵抗膜41には一方向にラビング処理を行うことで、液晶分子の長軸方向に対応するダイレクタがプレティルト角と呼ばれる基板面から1〜2度程度傾いた角度をなして配向するような状態となっている。
図1(B)は、図1(A)の液晶レンズを平面的に見た図であり、前記第2の基板12は、第2の電極22を有し、第2の電極22には円形孔22−1が形成されている。前記第1の電極21と第2の電極22の間には第1の電圧V1を加える。また、前記円形孔22−1の中にはスリットにより電気的に絶縁された同一の中心をもつ円状の透明な第3の電極23が形成されている。この円形の透明な第3の電極23に、同様にスリットで第2の電極から絶縁された引き出し部23−1を通して外部から第2の電圧V2を印加することができるように配置されている。
ここで図1に示した構成から第3の電極23を除いた構成とした場合について説明する。第1の電極21と第2の電極22の間にしきい値よりも高い第1の電圧V1を加えると、液晶層31に軸対称の不均一電界が加わり、液晶分子が配向膜面による配向規制力と軸対称不均一電界の配向効果が弾性的に釣り合った状態に配向し、主として凸レンズ効果が得られ液晶レンズAが構成される。前記液晶レンズAの動作原理の詳細については特許文献4に開示されている。
図1に示した構成から第3の電極23を除いた構成の液晶レンズでは、外部印加電圧の増加に対する液晶レンズの焦点距離の変化特性が、一度最短となった後増加に転ずるという複雑な特性を示し、また凹レンズ特性を得ることが難しいという問題があったことから、図1に示したように第2の電極の他に第3の電極を設ける構成となっている。図1に示した第3の電極を配置した構成とした場合では、前記第3の電極23に第1の電圧V1とは独立した第2の電圧V2を加えられるように構成されている。そして、第1の電圧V1に基づく第1段階の光学特性、前記第2の電圧V2に基づく第2段階の光学特性を得られる液晶レンズBが構成される。前記液晶レンズBの動作原理の詳細については特許文献5に開示されている。この液晶レンズBによると、凸レンズ、凹レンズとしての機能が得られる。
特にこの液晶レンズでは、透明絶縁層12と液晶層31の間に透明な高抵抗層として高抵抗膜41を配置しているため、孔を有する第2の電極22(円形パターン電極)と液晶層31との間に高抵抗膜41を仲介して誘電結合が生じる結果としての電位分布の中継効果により、透明絶縁層の厚みが薄くなっても軸対称の不均一電界が液晶層中で円形孔の中心部に対応する位置まで生じるようになるため、駆動電圧を低下することができる。なお、透明絶縁層の中に高抵抗層を挿入した構造において駆動電圧を低下する効果については特許文献6及び非特許文献4等に開示されている。
次に、具体的な実施例について説明する。図2において、第1の基板11は300μm厚の透明ガラス板であり、第1の液晶層31に接する内面側に、インジウム・スズ系の酸化物(ITO)からなる透明な第1の電極21が形成されている。なお、この液晶レンズは焦点距離の逆数に対応するレンズパワーの可変範囲を広くするために液晶層を2層設けている。第1の液晶層31と第2の液晶層32は70μm厚のガラス板から成る第3の基板13で分離されている。第2の基板12は300μm厚のガラス板である。第2の基板の第2の液晶層32に接する面と反対側の面には第2の電極となるITO電極22が形成されている。この第2の電極22の液晶レンズ部となる領域には図1(B)に示すように円形孔22−1(例えば直径2mm)を形成する。
ここで、第1の電極21と第3の基板13の間には液晶分子を一方向に配向させた第1の液晶層31(例えば厚み30μm)が封入される。また、第2の電極を付けた透明な絶縁層12と第3の基板13の間にも液晶分子を一方向に配向させた第2の液晶層32(例えば厚み30μm)が封入される。ここで、液晶層を挟む電極や基板の面には配向膜51,52,53としてポリイミド膜を約150nmの厚みに塗布し、熱処理を行い安定化させた後に一方向にラビング処理が施されている。
第1の液晶層31及び第2の液晶層32の液晶材料としてはいずれもZLI6080(メルク社製)を使用した。なお、第1の液晶層31及び第2の液晶層32を所定の厚みに保つために図示していない直径が30μmの球状スペーサを接着剤に分散したものを用い、また図示していないが各基板の周辺部等は接着剤により液晶が封止されている。
ラビング処理を行った場合には、一般にラビング方向に対して液晶分子の長軸方向が基板面からプレティルト角と呼ばれる数度以下程度の小さな角度傾いた配向状態となることが知られている。したがって、対向する基板上の配向膜に対するラビングの方向をそれぞれ逆向きとなるように処理した場合(アンチパラレルと呼ばれる)は、液晶分子は基板面に一様にプレティルト角傾いた配向状態となっている。
円形孔電極を有する液晶レンズにおいて、液晶層が1層の場合には液晶層のラビング方向の断面において円形孔領域の中心軸の両側で液晶分子が電界の効果により基板面から回転して立ち上がる方向がプレティルト角の効果により完全に同一とはならず、光学特性に収差が生じることが知られている。図2に示したように液晶層を2層とし、液晶分子配向の方向が互いに逆になるようにすることで、ラビングによる分子配向処理に基づくプレティルト角の効果により生じる収差を抑制することができる。
透明な高抵抗層41としては厚みが約1μmの導電性微粒子を分散した樹脂系の導電膜(ジェムコ社製TWH-1)を使用した。本実施例で使用した樹脂系の導電膜の抵抗は面積抵抗値として50MΩ/m2〜200MΩ/m2程度であった。他の無機系薄膜、たとえば抵抗値を最適な値に設定したITOや酸化亜鉛、酸化チタン、硫化亜鉛、又はこれらの材料の混合系などの透明な薄膜を使うこともできる。高抵抗層41に無機系の薄膜を使用すると、安定で寿命も長くなるという利点がある。樹脂系の導電膜に対しても、ポリイミド膜と同様なラビング処理を行うことで液晶に対する配向効果を持たせている。
なお、透明絶縁層12は、その呼び名としてこの名称に限定されるものではなく、透明高抵抗層を有した透明絶縁体、あるいは電界中継層を有した透明絶縁体、あるいは誘電結合機能を有する透明絶縁体、又は非常に抵抗値が高い透明媒質などの呼び名が可能である。
円形孔22−1の直径を2mm、第1及び第2の液晶層31、32の厚みをそれぞれ30μmとし、液晶材料としてZLI6080(メルク社製)を使用して作製した液晶レンズでは、第1の電圧及び第2の電圧をそれぞれ印加することで、図3に示したように凸レンズに対応する光学位相差分布特性(上に凸の部分、V1として20kHz40Vrms、V2は図中に示した電圧を印加)、及び凹レンズに対応する位相差分布特性(下に凸の部分、V2として40Vrms、V1は図中に示した電圧を印加)が得られた。焦点距離をメートルで表した場合の逆数に対応するレンズパワー(ジオプトリ)と各印加電圧の関係は、図4に示すように連続的なレンズパワーの変化が得られている。凸レンズ側及び凹レンズ側で0〜7ジオプトリ(1/m)程度のレンズパワーの可変効果が得られた。なお、図4には透明高抵抗層を使用しない場合の印加電圧とレンズパワーの変化も併せて示してある。透明高抵抗層を使用しない場合には、良好なレンズ特性を得るために透明絶縁層として800μm厚みのガラス基板を使用したため、印加電圧が2倍程度高くなっていることがわかる。
次に、他の実施例について具体的に説明する。図1に示した構造の液晶レンズにおいて、絶縁層として使用する第2の基板として、比誘電率が通常のガラス基板の比誘電率(〜7程度)よりも大きな誘電率を有する透明基板を使用すると、液晶レンズの動作電圧をさらに低下させることができる。ここで、透明高抵抗層の面抵抗値は100MΩ/m2とし、たとえば比誘電率を50としたときの光学位相差分布をシミュレーションにより求めた結果を図5に示した。V1として8Vrms,V2として1.5Vrmsの電圧を印加した場合を示した。中央付近のレンズ領域に対応する範囲での光学位相差特性は2乗特性(放物線)になっており、良好なレンズ効果を得ることができる。すなわち、比誘電率が大きな透明絶縁層を用いることで、動作電圧を10Vrms以下まで低くすることができる。比誘電率が大きな透明基板としては、高誘電率のガラス又はセラミックス等を使用することが可能である。
また、前記透明絶縁層の誘電率を軸対称状に分布させることで、液晶レンズのレンズパワーの可変範囲を広げることもできる。たとえば凸レンズとして使用する場合に、円形の開口部の中心に対応する領域の誘電率を小さくし、周辺になるにしたがって大きくなるような分布を持たせることで、凸レンズ効果をもたらす電位分布特性をより顕著にすることができ、その結果として凸レンズ領域におけるレンズパワーの可変範囲を拡大することが可能となる。誘電率が軸対称状に分布した基板としては、強誘電体ナノ粒子の分散密度を制御したプラスチック板などを使用することができる。
一方、円形開口部の中心部で最大となり、周辺に向かうと共に比誘電率が次第に小さくなるような分布特性とすることで、凹レンズ特性としてのレンズパワーも可変範囲を拡大することが可能となる。
さらに、他の実施例について説明する。たとえば透明な第1の電極を有する第1の基板、孔を有する第2の電極、及び前記第1の基板と前記第2の電極との間に、前記第1の電極と対向するように収容された、液晶分子を一方向に配向させる液晶層を備え、前記第2の電極と前記液晶層との間に透明媒質を配置し、前記第1と前記第2の電極との間に電圧を加えて液晶分子の配向制御を行なう液晶レンズにおいて、透明絶縁層として比誘電率が高いガラス基板を使用することで、液晶レンズの駆動電圧を低下させる方法が非特許文献3に開示されている。同様に前記の構造の液晶レンズにおける駆動電圧を低下する方法として、前記絶縁層の代わりにわずかに導電性を有する(すなわち抵抗値が非常に高い)透明媒質を使用することで、液晶レンズの動作電圧を大幅に低下することができる。
また、前記第2の電極に対して絶縁層を介し、又は前記第2の電極の前記孔内に間隔を置いて第3の電極が配置され、この第3の電極に前記第1の電圧とは独立した第2の電圧を加えられるように構成され、かつ、前記第1の電圧又は前記第2の電圧値のいずれか一方が固定され、前記第1の電圧に対して前記第2の電圧、又は前記第2の電圧に対して第1の電圧のいずれか一方が可変されることで光学的特性を可変制御することができることを特徴とする液晶レンズにおいても、透明絶縁層の代わりに同様にわずかに導電性を有する(すなわち抵抗値が非常に高い)透明媒質を使用することで、液晶レンズの動作電圧を大幅に低下することができる。
これらの透明絶縁層の代わりに使用する前記透明媒質の比抵抗の値は、透明媒質の厚みにも依存するが、たとえば比抵抗が1Ω・mから100000000Ω・mの範囲で良好な特性が得られている。
さらに、図1に示した構成で面抵抗値が100MΩの透明な高抵抗層を用い、透明な絶縁層41の代わりに比抵抗が1kΩ・mの透明媒質を使用した場合について、V1として8Vrms,V2として1.5Vrms(いずれも20kHz正弦波)の電圧を印加した場合に液晶層に誘起される光学位相差分布特性は図6のようになる。分布特性はほぼ2乗特性(放物線)になっており、良好なレンズ特性を得ることができる。
さらに、透明媒質の抵抗率を軸対称状に分布させることで、誘電率を軸対称的に分布させた場合と同様に、レンズパワーの可変範囲を拡大することができる。透明媒質の比抵抗が軸対称状となっている基板は、不純物を添加した酸化インジウムによるナノ粒子の密度を制御して分散させたプラスチック板などを使用することができる。
図1に示した構造において、第1の基板及び透明絶縁層又は透明媒質の何れかもしくは両方の基板としてレンズ効果を有する基板を使用することで、ある一定の固定焦点から焦点を可変することができ、全体が一体化したコンパクトなレンズ系を構成することができる。ここで、基板にレンズ効果を持たせるためには、基板の形状が曲面形状となっているものでもよいが、平行平板型で屈折率が軸対称状に分布している場合の方が便利である。
本発明における実施例で説明したように、透明高抵抗層として使用した樹脂系の膜(ジェムコ社製TWH-1)をラビングすることで液晶分子に対して配向効果を持たせることができる。そこで、ポリイミド系の膜のように、さらに配向効果が優れた樹脂系の膜で高抵抗特性を有する膜を使用することで、より安定な液晶レンズを構成することができる。
前記透明高抵抗層41の抵抗値が円形孔型パターンの中央に対応する場所から周辺部に対して次第に変化するようにすると、液晶層に実効的に加わる電圧の分布形状を変化させることができる。現状では液晶層の厚みの40%程度しか利用されていなかったが、より有効に液晶層を利用することが可能となり、その結果として液晶レンズにおけるレンズパワーの可変範囲を拡大することができる。
さらに、円形開口部周辺において液晶層における電界分布に伴う液晶分子の配向効果を連続的に変化させることで、レンズ効果を有する領域からレンズ効果を有しない領域に連続的にレンズ効果が弱くなるような特性を有することを特徴とする低電圧駆動液晶レンズを構成することができる。
本発明における液晶レンズを眼鏡レンズとして使用する場合に、レンズ効果を示す領域の中心、すなわち円形孔型パターンの中心が前記透明な第1の基板の中心から周辺部、特に斜め下部のようにずれた位置に配置することで、読書などの場合には凸レンズ状態とし、それ以外では電圧除去による素通し状態もしくはやや凹レンズ状態とするなどの切り替えを行うことができる遠近両用の眼鏡を構成することができる。本発明によると、透明高抵抗層を用いることで、低電圧で動作する大口径の液晶レンズを構成することができるため、このような遠近両用の眼鏡レンズとして有用である。
本実施例では、透明絶縁層12と液晶層の間に透明な高抵抗層41を配置しているが、透明絶縁層12の液晶層に対して反対側で円形パターン電極22と透明絶縁層12の間に絶縁層を挟んで設けられてもよい。
本実施例では円形パターン電極が1層のみとした場合について説明したが、円形パターン電極を液晶層の両側に設けることもできる。いずれの場合においても、このような対称な構造とすることにより、屈折率の空間分布特性や光学特性において対称性が優れた液晶レンズを構成することができる。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。また、液晶レンズを1つ示したが、複数が配列される構成であってもよい。また複眼のような2次元的な配列であってもよい。
本発明の低電圧駆動液晶レンズは、通常の受動型の光学デバイスとは異なり、電極間に電圧を印加して媒質である液晶の実効的な屈折率を可変制御することで、特性や光学系の収差を調節できるレンズが実現される。したがって、オートフォーカス用のレンズや、拡大レンズ、ズームレンズ、ロボットにおいて視覚機能として用いられる撮像部のレンズなど、さらには口径を大きくすることで遠近両用の眼鏡レンズなど、種々の用途が可能である。
11・・・第1の基板、12・・・透明な絶縁層、13・・・ガラス板、41・・・透明高抵抗層、21・・・第1の電極、22・・・第2の電極、22−1・・・開口部、23・・・第3の電極、23−1・・・電極取り出し部、31・・・液晶層、32・・・液晶層、51、52、53・・・配向膜。

Claims (13)

  1. 透明な第1の電極を有する第1の基板、孔を有する第2の電極、及び前記第1の基板と前記第2の電極との間に、前記第1の電極と対向するように収容された、液晶分子を一方向に配向させる液晶層を備え、前記第2の電極と前記液晶層との間に透明絶縁層を配置し、前記第1と前記第2の電極との間に電圧を加えて液晶分子の配向制御を行なう液晶レンズにおいて、前記透明絶縁層の液晶層に面する側に透明な高抵抗層を配置したことを特徴とする低電圧駆動液晶レンズ。
  2. 請求項1の低電圧駆動液晶レンズにおいて、さらに前記第2の電極に対して絶縁層を介し、又は前記第2の電極の前記孔内に間隔を置いて第3の電極が配置され、この第3の電極に前記第1の電圧とは独立した第2の電圧を加えられるように構成され、かつ、前記第1の電圧又は前記第2の電圧値のいずれか一方が固定され、前記第1の電圧に対して前記第2の電圧、又は前記第2の電圧に対して第1の電圧のいずれか一方が可変されることで光学的特性を可変制御することができることを特徴とする低電圧駆動液晶レンズ。
  3. 請求項1又は2に記載の低電圧駆動液晶レンズにおいて、前記透明絶縁層の比誘電率が8以上であることを特徴とする低電圧駆動液晶レンズ。
  4. 請求項1又は2又は3に記載の低電圧駆動液晶レンズにおける前記透明絶縁層の誘電率が軸対称状に分布していることを特徴とする低電圧駆動液晶レンズ。
  5. 透明な第1の電極を有する第1の基板、孔を有する第2の電極、及び前記第1の基板と前記第2の電極との間に、前記第1の電極と対向するように収容された、液晶分子を一方向に配向させる液晶層を備え、前記第2の電極と前記液晶層との間に透明媒質を配置し、前記第1と前記第2の電極との間に電圧を加えて液晶分子の配向制御を行なう液晶レンズにおいて、前記透明媒質の比抵抗が1Ω・mから100000000000Ω・mの範囲であることを特徴とする低電圧駆動液晶レンズ。
  6. 請求項5に記載の低電圧駆動液晶レンズにおいて、さらに前記第2の電極に対して絶縁層を介し、又は前記第2の電極の前記孔内に間隔を置いて第3の電極が配置され、この第3の電極に前記第1の電圧とは独立した第2の電圧を加えられるように構成され、かつ、前記第1の電圧又は前記第2の電圧値のいずれか一方が固定され、前記第1の電圧に対して前記第2の電圧、又は前記第2の電圧に対して第1の電圧のいずれか一方が可変されることで光学的特性を可変制御することができることを特徴とする低電圧駆動液晶レンズ。
  7. 請求項5又は6に記載の低電圧駆動液晶レンズにおいて、さらに前記透明媒質の液晶層に面する側に透明な高抵抗層を配置したことを特徴とする低電圧駆動液晶レンズ。

  8. 請求項5又は6又は7に記載の低電圧駆動液晶レンズにおける前記透明媒質の抵抗率が軸対称状に分布していることを特徴とする低電圧駆動液晶レンズ。
  9. 請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8に記載の低電圧駆動液晶レンズにおいて、第1の基板及び透明絶縁層又は透明媒質の何れかもしくは両方がレンズ効果を有することを特徴とする低電圧駆動液晶レンズ。
  10. 請求項1又は2又は3又は4又は5又は6又は7又は8又は9に記載の低電圧駆動液晶レンズにおいて、前記透明な高抵抗層が液晶分子に対する配向効果を有することを特徴とする低電圧駆動液晶レンズ。
  11. 請求項1ないし請求項10に記載の低電圧駆動液晶レンズにおいて、前記透明な高抵抗層の抵抗値が軸対称状に分布していることを特徴とする低電圧駆動液晶レンズ。
  12. 請求項1ないし請求項11に記載の低電圧駆動液晶レンズにおいて、レンズ効果を有する領域からレンズ効果を有しない領域に連続的にレンズ効果が弱くなるような特性を有することを特徴とする低電圧駆動液晶レンズ。
  13. 請求項1ないし請求項12に記載の低電圧駆動液晶レンズにおいて、レンズ効果を示す領域の中心が前記透明な第1の基板の中心から周辺部にずれた位置に有ることを特徴とする低電圧駆動液晶レンズ。
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