JP2011016949A - フェノール樹脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】品質安定性に優れ、かつ、耐熱性、電気絶縁性、耐トラッキング性、耐溶剤性および可とう性などバランスに優れた積層板、成形品などに適したフェノール樹脂を提供すること。
【解決手段】フェノール類に酸性触媒の存在下にて末端に極性基を有する液状ポリブタジエンを付加反応させて得られる液状ポリブタジエン付加フェノール類に、アルカリ触媒の存在下にアルデヒド類とを反応させて得られる液状ポリブタジエン付加フェノール類を含み、前記液状ポリブタジエンの末端極性基が、カルボキシル基、マレイン酸基から選択される少なくとも1種が主成分であることを特徴とするフェノール樹脂である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フェノール樹脂に関する。
熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂は、種々の基材との接着性に優れ、その硬化物が耐熱性、電気絶縁性、耐溶剤性などにも優れていることから自動車、電気・電子部品をはじめ多くの産業分野に用いられている。しかしながら硬化物は剛直で脆弱でもあることから曲げたわみ性の付与が必要な用途分野では様々な可とう性付与剤を配合または変性する手法が用いられている。
これらの可とう性付与剤としては、フタル酸エステルやリン酸エステル等の可塑剤やゴム系樹脂組成物の非反応成分をフェノール樹脂に均一に分散配合することや、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂などの可とう性に優れた樹脂をもちいて変性反応させる手法なども行われている。
また古くから、変性剤として桐油、亜麻仁油、ひまし油等のような乾性油を用いて柔軟性を改善実用化されており近年の高機能化への要求にも様々な特性を改善する試みが提案されている(例えば特許文献1および2)。
しかしながら、非反応性成分を配合するだけでは可とう性は得られるものの耐熱性や機械強度の低下をもたらす恐れがある。また、高分子量の可とう性樹脂で変性する手法は特性的には好適になるものの概して高粘度になるため基材に含浸使用する積層板等の用途では適用が困難となる。
乾性油による変性手法は特性バランスから好適ではあるものの乾性油は天然産品であるため産地の気候や自然災害や人的要因の影響で入手困難など供給安定性に難点があり、また産地や気候などでその組成が異なることによりフェノール類との反応性にバラツキを生じ、結果として得られたフェノール樹脂の品質が変動する懸念があった。また、積層板、成形品などとして耐湿性・耐トラッキング性向上の高機能安定化が望まれていた。
特開平5−148336号公報 特開昭58−164612号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、品質安定性に優れ、かつ、耐熱性、電気絶縁性、耐トラッキング性、耐溶剤性および可とう性などバランスに優れた積層板、成形品などに適したフェノール樹脂を提供することにある。
本発明は、下記(1)〜(4)により達成される。
(1)フェノール類に酸性触媒の存在下にて末端に極性基を有する液状ポリブタジエンを付加反応させて得られる液状ポリブタジエン付加フェノール類に、アルカリ触媒の存在下にアルデヒド類とを反応させて得られる液状ポリブタジエン付加フェノール類を含むことを特徴とするフェノール樹脂。
(2)前記液状ポリブタジエンの末端極性基が、カルボキシル基、マレイン酸基から選択される少なくとも1種が主成分である上記(1)に記載のフェノール樹脂。
(3)前記液状ポリブタジエンの数平均分子量が、500〜5000である上記(1)または(2)に記載のフェノール樹脂。
(4)前記フェノール類100重量部に対する液状ポリブタジエンが30〜200重量部である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のフェノール樹脂。
本発明によれば、品質安定性に優れ、かつ、耐熱性、電気絶縁性、耐トラッキング性、耐溶剤性および可とう性などバランスに優れた積層板、成形品などに適したフェノール樹脂を提供することができる。
以下に、本発明のフェノール樹脂について詳細に説明する。
本発明のフェノール樹脂は、フェノール類に酸性触媒の存在下にて末端に極性基を有する液状ポリブタジエンを付加反応させて得られる液状ポリブタジエン付加フェノール類に、アルカリ触媒の存在下にアルデヒド類とを反応させて得られる液状ポリブタジエン付加フェノール類を含むことを特徴とするものである。
以下、本発明のフェノール樹脂を構成する各成分について説明する。
本発明のフェノール樹脂は、フェノール類を含む。
フェノール類としては、特に限定はされないが、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール等のクレゾール類、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール等のキシレノール類、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール等のエチルフェノール類、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール等のブチルフェノール類、p−tert−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クミルフェノール等のアルキルフェノール類、フルオロフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、ヨードフェノール等のハロゲン化フェノール類、p−フェニルフェノール、アミノフェノール、ニトロフェノール、ジニトロフェノール、トリニトロフェノール等の1価フェノール置換体、及び、1−ナフトール、2−ナフトール等の1価のフェノール類、レゾルシン、アルキルレゾルシン、ピロガロール、カテコール、アルキルカテコール、ハイドロキノン、アルキルハイドロキノン、フロログルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ジヒドロキシナフタリン等の多価フェノール類などが挙げられる。これらを単独あるいは2種以上を混合して使用することができる。
これらのフェノール類の中でも、フェノール、クレゾール類から選ばれるものが好ましい。これにより、本発明のフェノール樹脂を用いた積層板、成形品において、機械的強度を高めることができる。
本発明のフェノール樹脂は、液状ポリブタジエン付加変性フェノール類に用いる液状ポリブタジエンを含む。
液状ポリブタジエン付加変性フェノール類に用いる液状ポリブタジエンとしては、末端に極性基を有するものであり、カルボキシル基、マレイン酸基、が挙げられる。これらは単独もしくは併用して使用することが出来る。
また、これらに他に、水酸基タイプも組み合わせて使用することもできる。
液状ポリブタジエンの分子量としては、特に限定するものではないが、高分子量になると粘度が高くなり取扱いやフェノールとの反応性が低くなるため、数平均分子量は、500〜5000が好ましく、より好ましくは1000〜3000である。数平均分子量がこの範囲内であれば、フェノール類との反応性、相溶性に優れる。
極性基を含有しない液状ポリブタジエン適用品では、反応生成したフェノール樹脂化合物成分の相溶性が劣り溶剤配合後も層分離を引き起こすのに対して、これらの極性基含有液状ポリブタジエンを用いることによりフェノール樹脂化合物成分の相溶性に優れ安定した均一組成を得ることが出来る。したがって、強度や耐熱性を損なうことなく、柔軟性に優れた硬化物を得ることができる。
本発明のフェノール樹脂は、アルデヒド類を含む。
アルデヒド類としては、特に限定はされないが、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられる。これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。
これらのアルデヒド類の中でも、高濃度ホルマリン、パラホルムアルデヒドから選ばれるものが好ましい。特にパラホルムはホルムアルデヒド濃度が高く反応後の脱水工程も短縮簡略できるために特に好ましい。これにより、液状ポリブタジエン付加フェノール類を合成する際の反応性を高くすることができる。
次に、液状ポリブタジエン付加フェノール類の合成方法について説明する。
本発明で用いられる液状ポリブタジエン付加フェノール類樹脂組成物の合成方法としては、例えば、上述したフェノール類、および、液状ポリブタジエンを、酸性触媒の存在下で反応させ液状ポリブタジエン付加フェノール化合物を調製する。引き続きこの化合物にアルデヒド類をアルカリ性触媒存在下で反応させて脱水後、溶剤配合によりレゾール型液状フェノール樹脂を得る方法が挙げられる。
酸性触媒としては、例えば、パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、メタンスルホン酸、三弗化ほう素、塩化第二錫、塩化第二鉄、パーフロロメタンスルホン酸などのようなフリーデルクラフト形触媒を単独または2種類以上併せて使用できる。
ジエン系ポリマー類とフェノール類を付加反応させるにはメタンスルホン酸やパーフロロメタンスルホン酸等の超強酸に限定されるものではなく、これらのなかで汎用有機酸であるパラトルエンスルホン酸が反応性から特に好適である。
上記酸性触媒の使用量としては、フェノール類1モルに対して、0.001〜0.05モルとすることができる。
アルカリ性触媒としては、例えば、アンモニア水、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミンなどのアミン類、カルシウム、マグネシウム、バリウムなどアルカリ土類金属の水酸化物などのアルカリ性物質等を単独または2種類以上併用することができる。この中ではアミン類が触媒効果が優れており好適である。
上記アルカリ性触媒の使用量としては特に限定されないが、フェノール類1モルに対して、0.01〜0.2モルとすることができる。
上記液状ポリブタジエン付加フェノール類の合成において、フェノール類とアルデヒド類との反応モル比としては特に限定するものではないが、フェノール類1モルに対して、アルデヒド類0.50〜2.00モルとすることが好ましい。さらに好ましくは、アルデヒド類0.60〜1.20モルである。
これにより、本発明のフェノール樹脂を適用した場合に、適度な硬化性を有するとともに、電気絶縁性、強度を向上させることができる。
上記液状ポリブタジエン付加フェノール類の合成において、液状ポリブタジエンの割合としては、フェノール類に対して液状ポリブタジエンの割合が30〜200重量%とすることが好ましく、さらに好ましくは、40〜150重量%である。
これにより、本発明のフェノール樹脂を成形品や積層板の製造に適用した場合に、硬化性、耐熱性、強度を損なうことなく、柔軟性を向上させることができる。
上記液状ポリブタジエン付加フェノール類の合成方法としては、例えば、反応装置にフェノール類と液状ポリブタジエンを酸性触媒と共に仕込み反応し、反応後、アルデヒド類とアルカリ性触媒を添加して反応させて脱水後、溶剤配合によりレゾール型液状フェノール樹脂を得る方法が挙げられる。
フェノール類が固形の場合もしくは液状ポリブタジエンが高分子量で反応装置に仕込んだ場合に高粘度の場合には適当な割合の溶剤を同時に仕込むことにより反応を円滑に進めることができる。
ここで適用される溶剤は、フェノール類と液状ポリブタジエンとの反応を著しく損なうことがない種類のものでトルエンやキシレンの芳香族有機溶剤が適当であり、その配合割合はフェノール類と液状ポリブタジエンの総量に対して5〜25重量%である。
レゾール化反応後に真空脱水などにより水や揮発分を適当に除去した後に、有機溶剤により溶解希釈して、液状の形態とする。 希釈に用いられる有機溶剤としては液状ポリブタジエンとフェノール類及び反応化合物すべてを均一に溶解するものであり、これには異なる種類のものを複数組合せすることで目的が得られやすい。組み合わせる溶剤の種類としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系有機溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系有機溶剤、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系有機溶剤、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのエーテル系有機溶剤が挙げられる。特にケトン系と芳香族炭化水素系の組合せのものが推奨される。この2種の配合比率は重量比で1/3〜3/1、特に好ましくは1/2〜2/1である。
本発明の液状フェノール樹脂は、このように、液状ポリブタジエン付加フェノール類から構成されることを特徴とするものであり、電気絶縁性、強度など、フェノール樹脂の優れた特性を有し、かつ、柔軟性にも優れた硬化物を得られる。
このため、柔軟性を必要とする成形品や積層板の製造に好適に用いることができるものである。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。ここに記載されている「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を示す。
(実施例1)
撹拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応装置に、フェノール1000部、数平均分子量2500の末端にマレイン酸基含有液状ポリブタジエン500部、パラトルエンスルホン酸10部を加え、100℃に昇温後、2時間反応させた。反応後、濃度92%のパラホルム350部、トリエチルアミン15部、28%アンモニア水20部を加え、100℃でさらに2時間反応させた。その後、650mmHgの減圧下で脱水を行いながら系内の温度が80℃に達したところで希釈溶剤にアセトン400部、トルエン400部混合品を加えて溶解・混合して、不揮発分52%の液状ポリブタジエン変性レゾール型フェノール樹脂2500部を得た。
(フェノール類に対して液状ポリブタジエンの配合割合50%)
(実施例2)
実施例1において、数平均分子量2500の末端にマレイン酸基含有液状ポリブタジエンの配合量を1000部に、初期仕込み時にトルエン300部追加配合に変更した以外は、実施例1と同様に反応を行い、不揮発分50%液状ポリブタジエン変性レゾール型フェノール樹脂3050部を得た。
(フェノール類に対して液状ポリブタジエンの配合割合100%)
(実施例3)
実施例1において、液状ポリブタジエンを数平均分子量2500の末端にカルボン酸基含有品1000部に変えた以外は、実施例1と同様に反応を行い、不揮発分55%の液状ポリブタジエン変性レゾール型フェノール樹脂3000部を得た。 (フェノール類に対して液状ポリブタジエンの配合割合100%)
(比較例1)
実施例1において末端にマレイン酸基含有液状ポリブタジエンを末端に極性基を有しない数平均分子量1600の液状ポリブタジエンに変えた以外は、製造例1と同様に反応を行い、不揮発分52%の液状ポリブタジエン変性レゾール型フェノール樹脂2600部を得た。
(フェノール類に対して液状ポリブタジエンの配合割合50%)
(比較例2)
実施例1において液状ポリブタジエン変性をすることなく、フェノール1000部、43%濃度のホルマリン891部、28%アンモニア水20部を加え、100℃で1.5時間反応させた後650mmHgの減圧下で脱水を行いながら系内の温度が90℃に達したところで希釈溶剤にメタノール500部、アセトン50部混合品を加えて溶解・混合して、不揮発分60%の液状フェノール樹脂2300部を得た。
(比較例3)
実施例1においてフェノール1000部、桐油60部、パラトルエンスルホン酸2部を加え、100℃に昇温後、2時間反応させた。反応後、濃度92%のパラホルム300部、トリエチルアミン5部、28%アンモニア水15部を加え、100℃でさらに2時間反応させた。その後、650mmHgの減圧下で脱水を行いながら系内の温度が80℃に達したところで希釈溶剤にメタノール500部、トルエン250部混合品を加えて溶解・混合して、不揮発分52%の桐油変性レゾール型フェノール樹脂2500部を得た。
絶縁性、柔軟性の評価
(1)評価用試験片の作製
(i)実施例1〜3及び比較例2で得られたフェノール樹脂に、アセトン・トルエン混合溶剤を添加して濃度40%に調整した。これに、濾紙(厚さ0.24mm、坪量130g/mm)に30秒間浸した後、常温で2時間風乾、100℃で15分間乾燥してプリプレグを調製し、これを6枚重ねで150℃で60分間100kg/cmの熱圧プレスにて約1.2mm厚さの試験片を作製した。
これをオーブンにて150℃60分アフターベーキングして体積抵抗率及び耐トラッキング試験に適用した。
(ii)上記ワニスを0.8mmの鋼板にコーターにて塗布して、常温で2時間風乾、80℃で30分間乾燥後、150℃で60分間焼成し塗膜厚み0.06〜0.07mmの塗膜試験片を作製して柔軟密着性評価のカッピングテストに適用した。
(2)評価結果
(i)カッピング試験:JIS K5600−5に準拠し塗膜の破断するまでの押出し深さを測定した。
(ii)耐湿性:JIS K6911に準拠して常態及び85℃85%96時間吸湿処理後の体積抵抗率の変化により優劣を評価した。
(iii)耐トラッキング性:IEC112に準拠してCTI電圧を評価した。
上記評価結果を、表1にまとめた。
Figure 2011016949
実施例1〜3はいずれも、末端基に極性基含有の液状ポリブタジエン付加フェノール類で希釈溶剤にはケトン系と芳香族炭化水素系有機溶剤を適用して均一組成であり、これらのフェノール樹脂を適用した試験片の評価の結果、比較例2の未変性のフェノール樹脂に対して柔軟性に優れており、比較例3の桐油変性フェノール樹脂よりも耐湿性・耐トラッキング性において優れていることが確認された。
一方、比較例1では均一に溶解したものの、室温で保管時には2層に分離したものとなり試験片が作成できなかった。
従来、積層板や成形品など含浸用フェノール樹脂の柔軟性付与のために変性材として乾性油を多用されているが、天産物である乾性油の品質バラツキや供給安定性に不安が有るとともに、又耐湿性や耐トラッキング性など最近の高品質要求に新たに極性基含有の液状ポリブタジエンを変性材として適用することでこれらの市場要求に対応することが可能になった。

Claims (4)

  1. フェノール類に酸性触媒の存在下にて末端に極性基を有する液状ポリブタジエンを付加反応させて得られる液状ポリブタジエン付加フェノール類に、アルカリ触媒の存在下にアルデヒド類とを反応させて得られる液状ポリブタジエン付加フェノール類を含むことを特徴とするフェノール樹脂。
  2. 前記液状ポリブタジエンの末端極性基が、カルボキシル基、マレイン酸基から選択される少なくとも1種が主成分である請求項1に記載のフェノール樹脂。
  3. 前記液状ポリブタジエンの数平均分子量が、500〜5000である請求項1または2に記載のフェノール樹脂。
  4. 前記フェノール類100重量部に対する液状ポリブタジエンが30〜200重量部である請求項1ないし3のいずれかに記載のフェノール樹脂。
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