JP2011015911A - 針−ダイレーター組立体 - Google Patents

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裕充 橋本
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Abstract

【課題】作業性を向上させ、かつ針先によるシースの損傷を防止できる針−ダイレーター組立体を提供する。
【解決手段】シース10内に抜去可能に挿入される針−ダイレーター組立体2であって、穿刺針20と、穿刺針20を進退動可能に収納する管状のダイレーター40と、前記シース20内へ針−ダイレーター組立体2を挿通する際に前記穿刺針20の先端を前記ダイレーター40から突出させずに保持する安全機構29,47と、前記安全機構を解除して前記穿刺針20を前記ダイレーター40から突出させる解除機構50と、を有することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、シース内に抜去可能に挿入される針−ダイレーター組立体に関するものである。
近年医療において、カテーテルと呼ばれる細長い中空管状の医療器具を用いて様々な形態の治療が行われている。このような治療方法としては、カテーテルの長尺性を利用して直接患部に薬剤を投与する方法、加圧によって拡張するバルーンを先端に取り付けたカテーテルを用いて体腔内の狭窄部を押し広げて開く方法、先端部にカッターが取り付けられたカテーテルを用いて患部を削り取って開く方法、逆にカテーテルを用いて動脈瘤や出血箇所あるいは栄養血管に詰め物をして閉じる方法などがある。また、体腔内の狭窄部を開口した状態に維持するために、側面が網目状になっている管形状をしたステントをカテーテルを用いて体腔内に埋め込んで留置する治療方法などがある。さらに、体内の体にとって過剰となった液体を吸引することなどがある。
一例として、特許文献1には、刃先が形成されてなる内針部と、内針部の刃先が突出する状態にまで該内針部を挿通可能とするダイレーター部と、ダイレーター部を挿通可能とするシース部とを有してなるカテーテル導入具が記載されている。
特公平3−1026号公報
しかし、特許文献1に記載のカテーテル導入具は、シース部の後端に、カテーテルを液密状態で挿通可能な弁体を備えている。このため、内針部をダイレーター部に組み合わせて提供することで作業性を向上させようとすると、シース部に挿通する際に、内針部でシース部の弁体を傷つけることとなる。また、シース部のチューブ部分を内針部で傷つけることもある。また、刃先が先端から出ているために、予期せぬところで傷をつけてしまうおそれもある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、作業性を向上させ、かつ針先によるシースの損傷を防止できる針−ダイレーター組立体を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の針−ダイレーター組立体は、シース内に抜去可能に挿入される針−ダイレーター組立体であって、穿刺針と、穿刺針を進退動可能に収納する管状のダイレーターと、前記シース内へ針−ダイレーター組立体を挿通する際に前記穿刺針の先端を前記ダイレーターから突出させずに保持する安全機構と、前記安全機構を解除して前記穿刺針を前記ダイレーターから突出させる解除機構と、を有することを特徴とする。
本発明は、安全機構および解除機構を有するため、シース内へ針−ダイレーター組立体を挿通する際に穿刺針をダイレーター内へ保持することができ、穿刺針の先端によるシースの損傷を防止できる。また、穿刺針とダイレーターが組み合わされているため、使用者が組立てる必要がなく、作業性を向上させることができる。
前記解除機構により前記安全機構を解除して前記穿刺針を前記ダイレーターから突出させた状態で、穿刺針とダイレーターを互いに固定する固定機構を有するようにすれば、シースにダイレーターおよび穿刺針を組み合わせた状態で穿刺針を突出させて保持でき、体腔内への穿刺が容易となる。
前記穿刺針の基端側に一体的に穿刺針基端部が設けられ、前記ダイレーターの基端側に一体的にダイレーター基端部が設けられ、前記安全機構が、前記穿刺部基端部またはダイレーター基端部の一方から突出し、他方に形成される受け部と接して当該穿刺部基端部とダイレーター基端部の近接を解除可能に規制する位置規制部を有するようにすれば、受け部と位置規制部によって穿刺部とダイレーターの位置関係を規制でき、シース内へ針−ダイレーター組立体を挿通する際に穿刺針をダイレーター内へ保持することができる。
前記解除機構が、前記ダイレーターと進退動可能に連結され、前記針−ダイレーター組立体をシース内に挿通することで前記シースの基端側と接し、前記ダイレーターに対して移動して規制を解除する解除部を有するようにすれば、針−ダイレーター組立体をシース内に挿通する動作のみで解除機構を作動させることができ、作業性を向上させることができる。
前記解除機構が、前記ダイレーターと進退動可能に連結され、前記針−ダイレーター組立体をシース内に挿通することで前記シースの基端側と接することで前記ダイレーターに対して移動して、前記位置規制部を進退動方向に対して側方へ移動させて規制を解除する解除部を有するようにすれば、解除部によって位置規制部による規制を解除できる。さらに、針−ダイレーター組立体をシース内に挿通する動作のみで解除機構を作動させることができ、作業性を向上させることができる。
前記解除部の外周を囲む外囲部を有するようにすれば、前記解除部の外部への露出を制限でき、誤作動を抑制できる。
前記固定機構が、前記穿刺部基端部またはダイレーター基端部の一方から突出する凸部と、他方に形成されて前記位置規制部が嵌合する固定部と、を有するようにすれば、位置規制部が固定部に嵌合することで、ダイレーターと穿刺針を互いに固定することができる。
前記穿刺針の基端側に一体的に穿刺針基端部が設けられ、前記ダイレーターの基端側に一体的に、前記穿刺針基端部と摺動可能に連結されたダイレーター基端部が設けられ、前記穿刺針基端部またはダイレーター基端部の一方に形成される誘導スリットに、他方に固定された誘導ピンが嵌合するようにすれば、穿刺針とダイレーターの位置関係を規制しつつ、互いに移動させることができる。
前記誘導スリットが、前記進退動方向に延びる突出用スリットと、前記突出用スリットの基端側から周方向へ延びる安全解除用スリットと、前記突出用スリットの先端側から周方向へ延びる固定用スリットと、を有し、前記安全機構は、前記誘導ピンおよび当該誘導ピンを保持する前記安全解除用スリットで構成され、前記解除機構は、前記誘導ピン、および当該誘導ピンを保持する前記安全解除用スリット並びに突出用スリットで構成され、前記固定機構は、前記誘導ピン、および当該誘導ピンを保持する前記突出用スリット並びに固定用スリットで構成されるようにすれば、誘導スリットおよび誘導ピンによって、安全機構、解除機構および固定機構を実現できる。
本発明の第1実施形態に係る針−ダイレーター組立体をシースと組み合わせた体腔内アクセス用デバイスを示す平面図である。 体腔内アクセス用デバイスのシースを示す平面図である。 針−ダイレーター組立体の基端側を示す断面図である。 針−ダイレーター組立体の穿刺針を示す平面図である。 針−ダイレーター組立体のダイレーターを示す平面図である。 針−ダイレーター組立体の解除部を示す平面図である。 針−ダイレーター組立体をシースに挿通する際の平面図である。 針−ダイレーター組立体をシースに挿通する際の断面図であり、(A)は解除部がシースと接する前、(B)は解除部がシースと接した際を示す。 針−ダイレーター組立体をシースに挿通する際の断面図であり、(A)は解除機構が作動して規制が解除された際、(B)は固定機構が作動した際を示す。 大動脈瘤内に留置されたステントグラフトを示す概略断面図である。 体腔内アクセス用デバイスにより動脈瘤にアクセスする際を示す概略断面図である。 体腔内アクセス用デバイスにより動脈瘤に塞栓物を挿入した際を示す概略断面図である。 本発明の第2実施形態に係る針−ダイレーター組立体の安全機構解除前を示し、(A)は平面図、(B)は(A)の13−13線に沿う断面図である。 本発明の第2実施形態に係る針−ダイレーター組立体の固定機構を作動させた際を示し、(A)は平面図、(B)は(A)の14−14線に沿う断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<第1実施形態>
第1の実施形態のイントロデューサー誘導具1は、体腔内へのアクセスルートを確保するためのデバイスである。なお、以下の説明において、デバイスの手元操作部側を「基端側」、体腔内へ挿通される側を「先端側」と称す。
イントロデューサー誘導具1は、図1に示すように、イントロデューサーシース10と、穿刺針20およびダイレーター40が一体として設けられる針−ダイレーター組立体2と、を有している。
イントロデューサーシース10は、体腔内へ留置されて、その内部に、例えばカテーテル、ガイドワイヤ、塞栓物等を挿通して、体腔内へ導入するためのものである。
イントロデューサーシース10は、図2に示すように、シースチューブ11と、このシースチューブ11の基端側に固定(固着)されたハブ12と、ハブ12の基端側に装着された弁体13とを有している。シースチューブ11は、経皮的に体腔内へ導入される。
ハブ12には、シースチューブ11の内部と連通するサイドポート14が形成されており、サイドポート14には、例えばポリ塩化ビニル製の可撓性を有するチューブ15の一端が液密に接続されている。チューブ15の他端は、例えば三方活栓16が装着されており、この三方活栓16の所定のポートからチューブ15を介してイントロデューサーシース10内に、例えば生理食塩水のような液体を注入できる。
ハブ12の構成材料としては、特に限定されないが、硬質樹脂のような硬質材料が好適である。硬質樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン等が挙げられる。
シースチューブ11の構成材料としては、例えばポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、またはこれら二種以上の混合物など)、ポリオレフィンエラストマー、ポリオレフィンの架橋体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、フッ素樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリイミド、ポリエーテルイミドなどの高分子材料またはこれらの混合物などを用いることができる。
弁体13は、円形の膜状(円盤状)をなす部材で構成され、ハブ12に対して液密に固定されている。これにより、弁体13は、ハブ12の基端から血液等の液体の漏出を防止する。
弁体13の構造としては、一方の面にのみ到達するスリットと、他方の面にのみ到達するスリットとが形成され、かつ、これらが内部において部分的に交差しているものが挙げられる。
なお、弁体13としては、血液等の液体の漏出を防止できる限り、その構造は特に限定されず、例えば、Y字スリットを有するものまたはそれを多数枚重ねたものや、十文字状や一文字状のスリットを有するダックビル弁、その他公知の弁体を用いることもできる。
このような弁体13の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、シリコーンゴム、ラテックスゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム等が挙げられる。
針−ダイレーター組立体2は、図3に示すように、穿刺針20およびダイレーター40が一体として設けられ、更に、ダイレーター40からの穿刺針20の突出を可能とする解除部50を備えている。
穿刺針20は、図3,4に示すように、先端側に刃先部21を有する穿刺針本体部22と、穿刺針本体部22の基端側に一体的に固定された穿刺針基端部23を有している。穿刺針基端部23は、手元操作部に該当する。
穿刺針基端部23は、穿刺針本体部22が固定される針固定部24と、針固定部24の先端側に形成され、所定の内径を有する筒状の針基端部筒体25と、針基端部筒体25から更に先端側に形成され、解除部50の外周を覆う外囲部26と、を有している。針基端部筒体25には、先端側から基端側へ延びる誘導スリット27と、ポート逃げ用スリット28とが形成されている。ポート逃げ用スリット28は、針−ダイレーター組立体2がイントロデューサーシース10に挿通されて先端側に移動する際に、穿刺針基端部23がイントロデューサーシース10のサイドポート14と接触しないように形成された逃げ部である。なお、穿刺針基端部23をイントロデューサーシース10のサイドポート14と接触しないような形状とすれば、ポート逃げ用スリット28を形成しなくてもよい。
針固定部24には、針基端部筒体25の内部で先端側へ突出して形成される2つの位置規制部29が設けられている。2つの位置規制部29は、穿刺針本体部22を中心として対称的に形成されており、可撓性を有している。位置規制部29の中央部には、穿刺針20の中心軸に対して外側方向に突出した中央凸部30が形成されており、先端部31には、外周側に突出した先端凸部32が形成されている。
ダイレーター40は、図3,5に示すように、穿刺針20を進退動可能に収納する管状のダイレーターチューブ41と、このダイレーターチューブ41の基端部に固定(固着)されたダイレーター基端部42とを有している。そして、ダイレーターチューブ41の先端部43は、先端方向に向かって縮径している(テーパ状をなしている)。これにより、内部に挿通される穿刺針本体部22との境界部における段差が小さくなるため、体腔内に挿入する際の穿刺抵抗が小さくなり、ダイレーターチューブ41の体腔内への導入が容易となる。
ダイレーター基端部42は、穿刺針本体部22が挿通可能な内径部44と、前述の穿刺針基端部23の針基端部筒体25の内部に摺動可能な外径を有する外周面45を有している。外周面45には、針基端部筒体25の誘導スリット27に嵌合する誘導ピン46が形成されている。したがって、穿刺針基端部23がダイレーター基端部42に対して非回転的となり、ダイレーター基端部42の穿刺針基端部23に対する周方向位置が固定される。
ダイレーター基端部42の基端側には、穿刺針基端部23の位置規制部29の先端が接する2つの受け部47が設けられている。また、各々の受け部47に対して外周面45側に、進退動方向と平行に貫通する2つの貫通孔48が形成される。
ダイレーター基端部42の内径部44は、先端側で内径が拡がる固定部49を有している。固定部49には、位置規制部29の先端凸部32が嵌合可能である。
解除部50は、図3,6に示すように、ダイレーターチューブ41が挿通される挿通孔51を備えている。また、解除部50の基端側には、ダイレーター基端部42の貫通孔48を貫通する2つの解除用突起52が形成されており、この解除用突起52の先端部には、中心軸側がテーパ状に傾斜したテーパ部53が形成されている。テーパ部53は、位置規制部29の中央凸部30と接し、可撓性の位置規制部29を中心軸側へ撓ませることができる。
解除部50の先端側には、針−ダイレーター組立体2をイントロデューサーシース10に挿通させた際に、ハブ12と接する接触面54が形成されている。解除部50は、穿刺針基端部23に形成される外囲部26により、外周を覆われる。
ダイレーター基端部42、穿刺針基端部23および解除部50の構成材料としては、特に限定されないが、硬質樹脂のような硬質材料が好適である。硬質樹脂の具体例としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン等が挙げられる。
穿刺針本体部22は、例えばステンレス鋼からなるが、これに限定されない。また、穿刺針本体部22は、本実施形態では中実状であるが、内部にワイヤ等を挿通できるように、中空状とすることもできる。
次に、針−ダイレーター組立体2の作用について説明する。
針−ダイレーター組立体2は、図3,7に示すように、穿刺針20、ダイレーター40および解除部50を組み合わせて穿刺針本体部22の先端がダイレーターチューブ41から突出しない状態で、イントロデューサーシース10とともにイントロデューサーキットとして、使用者に提供される。穿刺針20とダイレーター40が既に組み合わされた状態で提供されるため、使用者が組立てる必要がなく、作業性を向上させることができ、作業の煩雑さが改善される。
提供された状態において、針−ダイレーター組立体2の解除部50が外囲部26により覆われているため、解除部50の外部への露出が制限される。これにより、誤ってダイレーターチューブ41から穿刺針本体部22の刃先部21が突出することを防止できる。
使用する際には、図8(A)に示すように、針−ダイレーター組立体2の穿刺針基端部23を把持して、イントロデューサーシース10に針−ダイレーター組立体2を挿通する。このとき、穿刺針基端部23の位置規制部29がダイレーター基端部42の受け部47と接し、穿刺針20とダイレーター40の位置が規制された状態を保持する安全機構として機能する。したがって、穿刺針本体部22の刃先部21がダイレーターチューブ41から突出せず、刃先部21によるイントロデューサーシース10内の弁体13やシースチューブ11の損傷を防止できる。
図8(B)に示すように、更に針−ダイレーター組立体2をイントロデューサーシース10内へ挿通させると、ダイレーターチューブ41内に刃先部21が収納されたまま、シースチューブ11の先端からダイレーターチューブ41の先端が突出し、イントロデューサーシース10のハブ12が、解除部50の接触面54と接触する。
この状態から、更に針−ダイレーター組立体2をイントロデューサーシース10内へ挿通させると、図9(A)に示すように、解除部50がハブ12に押されて、解除用突起52がダイレーター基端部42の貫通孔48を摺動する。これにより、解除用突起52のテーパ部53が位置規制部29の中央凸部30と接し、可撓性の位置規制部29を中心軸側へ撓ませる。これにより、位置規制部29の先端部31が受け部47から離れて、穿刺針20とダイレーター40の位置規制が解除される。すなわち、解除部50が解除機構として機能する。このように、針−ダイレーター組立体2をイントロデューサーシース10内へ挿通させる動作のみで、解除機構を作動させることができる。
この状態から、更に針−ダイレーター組立体2をイントロデューサーシース10内へ挿通させると、図9(B)に示すように、穿刺針基端部23とダイレーター基端部42が更に近接し、ダイレーターチューブ41の先端から、穿刺針本体部22の刃先部21が突出する。そして、位置規制部29の先端凸部32が、ダイレーター基端部42の固定部49に嵌合し、ダイレーター40と穿刺針20が互いに固定されて、ダイレーターチューブ41から刃先部21が突出した状態が保持される。すなわち、先端凸部32および固定部49が、固定機構として機能する。このように、針−ダイレーター組立体2をイントロデューサーシース10内へ挿通させる動作のみで、固定機構を作動させることができる。これにより、針−ダイレーター組立体2のイントロデューサーシース10への組み込みが完了し、イントロデューサー誘導具1として使用することが可能となる。
次に、イントロデューサー誘導具1の使用例について説明する。
図10〜12は、ステントグラフト90が留置された動脈瘤100に枝血管101が存在し、枝血管101から流入して枝血管102へ流出する血液の流れもしくは溜まり(ナイダス)103が形成される合併症、タイプIIエンドリークに対してナイダス103部にコイル塞栓術を施す際を示す。なお、図10,11中の矢印は、ナイダス103における血液の流れの方向を表している。
まず、図11に示すように、組み立てられて刃先部21が突出したイントロデューサー誘導具1を、皮膚104を介して体腔内へ突き刺し、シースチューブ11の先端を動脈瘤100内のナイダス103まで到達させる。この後、針−ダイレーター組立体2をイントロデューサーシース10から抜き取る。このとき、弁体13が閉じ、血液の漏出が防止される。抜き取る際には、ダイレーター基端部42に固定されている誘導ピン46を基端側へ後退しないように押さえつつ、穿刺針基端部23を後退させることで、固定機構を解除して穿刺針20の刃先部21をダイレーターチューブ41内へ収める。この後に、穿刺針基端部23を誘導ピン46とともに把持して引き抜くことで、引き抜きの際の刃先部21によるイントロデューサーシース10内の弁体13やシースチューブ11の損傷を防止できる。
この後、図12に示すように、イントロデューサーシース10を介して、コイル91(塞栓物)を動脈瘤100内に留置する。この後、イントロデューサーシース10を体腔内から引き抜き、塞栓術が終了する。
なお、本実施形態に係る針−ダイレーター組立体2を組み込んだイントロデューサー誘導具1の適用例は、上述した動脈瘤へのコイル塞栓術に限定されず、例えば、胆嚢ドレナージ、大腿動脈へのアクセス、中心静脈カテーテルの挿入等にも適用できる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る針−ダイレーター組立体60は、図13に示すように、穿刺針70およびダイレーター80が一体として設けられている。
穿刺針70は、先端側に刃先部71を有する穿刺針本体部72と、穿刺針本体部72の基端側に一体的に固定された穿刺針基端部73とを有している。
穿刺針基端部73は、先端側に穿刺針本体部72が固定された円筒状の部材であり、先端側の外周面75に誘導ピン76を有している。
ダイレーター80は、穿刺針70を進退動可能に収納する管状のダイレーターチューブ81と、このダイレーターチューブ81の基端部に固定(固着)されたダイレーター基端部82とを有している。ダイレーターチューブ81の先端部は、先端方向に向かって縮径している(テーパ状をなしている)。
ダイレーター基端部82は、内部に穿刺針基端部73を摺動可能に保持する基端部筒体83を有している。基端部筒体83には、穿刺針基端部73の誘導ピン76が嵌合する誘導スリット84,85,86が形成されている。
誘導スリットは、穿刺針70の進退動方向に延びる突出用スリット84と、突出用スリット84の基端側から周方向へ延びる安全解除用スリット85と、突出用スリット84の先端側から周方向へ延びる固定用スリット86と、を有している。
次に、第2実施形態に係る針−ダイレーター組立体60の作用について説明する。
使用する際には、穿刺針基端部73を把持して固定した状態で、更にダイレーター基端部82を把持して中心軸回りに回転、または軸方向へ進退動させることで、誘導スリット84,85,86に沿って誘導ピン76を移動させつつ、穿刺針70をダイレーター80に対して移動させることができる。これにより、穿刺針70とダイレーター80の位置関係を規制しつつ、相対的に移動させることが可能となる。
誘導ピン76が安全解除用スリット85の突出用スリット84と接しない側に位置する場合(図13参照)、穿刺針本体部72の刃先部71がダイレーターチューブ81内に保持されており、かつ誘導ピン76の先端側への移動が規制される。すなわち、誘導ピン76と安全解除用スリット85により安全機構が構成される。この状態で、針−ダイレーター組立体60をイントロデューサーシース10(第1実施形態参照)へ挿通(または抜去)することで、刃先部71によるイントロデューサーシース10内の弁体13やシースチューブ11の損傷を防止できる。
針−ダイレーター組立体60をイントロデューサーシース10に挿通した後、誘導ピン76を安全解除用スリット85の突出用スリット84と接する側へ移動させると、誘導ピン76が突出用スリット84内を穿刺針70の進退動方向に移動可能となる。これにより、穿刺針本体部72の刃先部71をダイレーターチューブ81から突出させることが可能となる。すなわち、誘導ピン76、安全解除用スリット85および突出用スリット84により解除機構が構成される。
この後、図14に示すように、誘導ピン76を突出用スリット84の固定用スリット86と接する側へ移動させると、誘導ピン76が固定用スリット86内を周方向に移動可能となる。これにより、穿刺針本体部72の刃先部71をダイレーターチューブ81から突出させた状態で、穿刺針70とダイレーター80を進退動方向に固定することが可能となる。すなわち、誘導ピン76、固定用スリット86および突出用スリット84により固定機構が構成される。これにより、針−ダイレーター組立体60をイントロデューサーシース10と組み合わせたイントロデューサー誘導具1として、使用することが可能となる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。例えば、第1実施形態において、穿刺針基端部23に位置規制部29が形成され、ダイレーター基端部42に受け部47が形成されているが、ダイレーター基端部42に位置規制部29を形成し、穿刺針基端部に受け部47を形成することもできる。
また、第1実施形態において、解除部50をダイレーター基端部42および穿刺針基端部と別部材として設けているが、かならずしも別部材でなくてもよい。例えば、受け部47を進退動方向と傾斜して形成することで、位置規制部29が進退動方向に作用する力に対して所定の力までは受け部47で保持され、作用力が所定の力以上となると、位置規制部29が撓んで受け部47から解除されるような構造とすることもできる。この場合、位置規制部29および受け部47が、解除機構を構成する。また、位置規制部29と受け部47の数は、2つでなくてもよい。
また、第2実施形態において、ダイレーター基端部82に誘導スリット84,85,86が形成され、穿刺針基端部73に誘導ピン76が形成されているが、ダイレーター基端部82に誘導ピン76を形成し、穿刺針基端部73に誘導スリット84,85,86を形成してもよい。
本発明は、イントロデューサーシースへ挿通されてイントロデューサー誘導具として利用できる。
2,60 針−ダイレーター組立体、
10 イントロデューサーシース(シース)、
20,70 穿刺針、
22,72 穿刺針本体部、
23,73 穿刺針基端部、
26 外囲部、
29 位置規制部(安全機構)、
32 先端凸部(固定機構)、
40 ダイレーター、
42 ダイレーター基端部、
47 受け部(安全機構)、
49 固定部(固定機構)、
50 解除部(解除機構)、
76 誘導ピン、
80 ダイレーター、
82 ダイレーター基端部、
84 突出用スリット(誘導スリット)、
85 安全解除用スリット(誘導スリット)、
86 固定用スリット(誘導スリット)。

Claims (9)

  1. シース内に抜去可能に挿入される針−ダイレーター組立体であって、
    穿刺針と、
    穿刺針を進退動可能に収納する管状のダイレーターと、
    前記シース内へ針−ダイレーター組立体を挿通する際に前記穿刺針の先端を前記ダイレーターから突出させずに保持する安全機構と、
    前記安全機構を解除して前記穿刺針を前記ダイレーターから突出させる解除機構と、を有することを特徴とする針−ダイレーター組立体。
  2. 前記解除機構により前記安全機構を解除して前記穿刺針を前記ダイレーターから突出させた状態で、穿刺針とダイレーターを互いに固定する固定機構を有することを特徴とする請求項1に記載の針−ダイレーター組立体。
  3. 前記穿刺針の基端側に一体的に穿刺針基端部が設けられ、
    前記ダイレーターの基端側に一体的にダイレーター基端部が設けられ、
    前記安全機構は、前記穿刺部基端部またはダイレーター基端部の一方から突出し、他方に形成される受け部と接して当該穿刺部基端部とダイレーター基端部の近接を解除可能に規制する位置規制部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の針−ダイレーター組立体。
  4. 前記解除機構は、前記ダイレーターと進退動可能に連結され、前記針−ダイレーター組立体をシース内に挿通することで前記シースの基端側と接し、前記ダイレーターに対して移動して規制を解除する解除部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の針−ダイレーター組立体。
  5. 前記解除機構は、前記ダイレーターと進退動可能に連結され、前記針−ダイレーター組立体をシース内に挿通することで前記シースの基端側と接することで前記ダイレーターに対して移動して、前記位置規制部を進退動方向に対して側方へ移動させて規制を解除する解除部を有することを特徴とする請求項3に記載の針−ダイレーター組立体。
  6. 前記解除部の外周を囲む外囲部を有することを特徴とする請求項4または5に記載の針−ダイレーター組立体。
  7. 前記固定機構は、前記穿刺部基端部またはダイレーター基端部の一方から突出する凸部と、他方に形成されて前記位置規制部が嵌合する固定部と、を有することを特徴とする請求項2に記載の針−ダイレーター組立体。
  8. 前記穿刺針の基端側に一体的に穿刺針基端部が設けられ、
    前記ダイレーターの基端側に一体的に、前記穿刺針基端部と摺動可能に連結されたダイレーター基端部が設けられ、
    前記穿刺針基端部またはダイレーター基端部の一方に形成される誘導スリットに、他方に固定された誘導ピンが嵌合することを特徴とする請求項2に記載の針−ダイレーター組立体。
  9. 前記誘導スリットは、前記進退動方向に延びる突出用スリットと、前記突出用スリットの基端側から周方向へ延びる安全解除用スリットと、前記突出用スリットの先端側から周方向へ延びる固定用スリットと、を有し、
    前記安全機構は、前記誘導ピンおよび当該誘導ピンを保持する前記安全解除用スリットで構成され、
    前記解除機構は、前記誘導ピン、および当該誘導ピンを保持する前記安全解除用スリット並びに突出用スリットで構成され、
    前記固定機構は、前記誘導ピン、および当該誘導ピンを保持する前記突出用スリット並びに固定用スリットで構成されることを特徴とする請求項8に記載の針−ダイレーター組立体。
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