JP2011015904A - カプセル型装置、体内画像撮影装置、及び体内画像撮影方法 - Google Patents

カプセル型装置、体内画像撮影装置、及び体内画像撮影方法 Download PDF

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Abstract

【課題】所定の目的のために口腔から体内へ投与して使用するカプセル型装置において、簡単な構成及びアルゴリズムで当該装置の位置を特定可能とする。
【解決手段】三軸磁気センサ10と、三軸磁気センサ10により測定された磁界に基づいて三軸磁気センサ10の所定軸の向きを算出する向き算出部21と、消化管の配置を示す配置情報を記憶する配置情報記憶部31と、算出された所定軸の向きの履歴を取得し、該履歴と配置情報とを照合することにより消化管内におけるカプセル型装置の位置を算出する位置算出部22と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、所定の目的のために口腔から体内へ投与して使用するカプセル型装置に関する。特に、体内画像撮影装置、及び体内画像撮影方法に関する。
従来の一般的な胃カメラ(内視鏡)は、小型のカメラが先端に設けられたチューブを検査対象者の口等から挿入し、体内を撮影した画像をチューブ内を伝送してモニタ画面に表示するというものであり、チューブ挿入による身体的な負担が大きかった。
近年、検査対象者の身体的負担を軽減できる新たな内視鏡として、小型(10〜20mm程度)のカプセル内にカメラ等を組み込んだカプセル型内視鏡が開発されている。このカプセル型内視鏡は、錠剤と同じように検査対象者が口から飲み込んで使用することができるため、身体に与える負担が少なくて済むという利点がある。
ところで、カプセル型内視鏡を飲み込んだ後、カプセル型内視鏡は単独で体内を進んでいくため、いま胃や腸のどの箇所に到達したか、その位置を特定することが必要となってくる。カプセル型内視鏡の位置を特定する技術として、例えば、特許文献1が知られている。
特開2006−212051号公報
しかしながら、特許文献1によるカプセル型内視鏡の位置特定方法は、時分割で発生させた互いに直交する2つの磁界をカプセル型内視鏡に内蔵した磁気センサで計測し、この2つの磁界の計測結果の関係を用いることによって位置を特定するものであるため、磁界を発生させる手段(コイル)の構成や磁界の計測結果から位置を求めるアルゴリズムが複雑であった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、所定の目的のために口腔から体内へ投与して使用するカプセル型装置において、簡単な構成及びアルゴリズムで当該装置の位置を特定可能とすることにある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、動物の口腔より該動物の体内に投与されるカプセル型装置であって、磁気センサと、前記磁気センサにより測定された磁界に基づいて前記磁気センサの所定軸の向きを算出する向き算出手段と、前記動物の消化管の配置を示す配置情報を記憶する記憶手段と、前記算出された所定軸の向きの履歴を取得し、該履歴と前記配置情報とを照合することにより消化管内における前記カプセル型装置の位置を算出する位置算出手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、磁気センサの所定軸の向きの履歴と消化管の配置を示す配置情報とを照合するという、簡単な構成及びアルゴリズムでカプセル型装置の消化管内における位置を求めることができる。
また、本発明は、上記カプセル型装置において、前記磁気センサは、磁界発生手段によって第1磁界を発生させた時の磁界と第2磁界(磁界ゼロを含む)を発生させた時の磁界をそれぞれ測定し、前記向き算出手段は、前記測定された2つの磁界の差に基づいて前記所定軸の向きの算出を行うことを特徴とする。
この発明によれば、第1磁界と第2磁界をそれぞれ発生させた時の磁界の測定結果の差から磁気センサの向きを求めるので、地磁気が存在する環境下でもその影響を除去し磁気センサの向きを正しく求めることができる。
また、本発明は、上記カプセル型装置において、前記第1磁界と前記第2磁界は所定周期で交互に発生させられた磁界であって、前記磁気センサにより測定された磁界に基づいて前記第1磁界と前記第2磁界の差に応じた磁界変化を検出する検出手段と、前記磁界変化が検出されてから前記所定周期に対応した所定期間、磁界の測定を停止するよう前記磁気センサを制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、第1磁界と第2磁界の差に応じた磁界変化が検出されると、磁気センサによる磁界測定は、第1磁界と第2磁界の発生周期に対応した期間停止された後、再開される。これにより、磁気センサの消費電力を削減することができるとともに、第1磁界と第2磁界の周期に同期して(即ち第1磁界と第2磁界の変化を捉えられるように)磁界の測定を実施することができる。
また、本発明は、体内画像撮影装置において、上記カプセル型装置と、撮像手段と、前記撮像手段によって撮影された画像を該画像撮影箇所に対応する前記算出された位置と対応付けて記憶する画像記憶手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、撮影位置の情報が対応付けられた体内画像を得ることができる。
また、本発明は、体内画像撮影方法において、撮像手段が画像を撮影するステップと、画像記憶手段が前記撮影された画像を記憶するステップと、磁気センサが磁界を測定するステップと、前記測定された磁界に基づいて前記磁気センサの所定軸の向きを算出するステップと、前記算出された磁気センサの向きの履歴を取得するステップと、前記取得した履歴と記憶手段に記憶されている消化管の配置を示す配置情報とを照合することにより消化管内における前記画像の撮影箇所を算出するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、所定の目的のために口腔から体内へ投与して使用するカプセル型装置において、簡単な構成及びアルゴリズムで当該装置の位置を特定することが可能である。
本発明の一実施形態による体内画像撮影装置(カプセル型内視鏡)の構成を示すブロック図である。 三軸磁気センサの座標系を示す図である。 三軸磁気センサが計測する磁界を示す図である。 人体内の消化管の模式図と消化管配置情報の一例を示す図である。 三軸磁気センサで計測する磁界の時間変化と当該磁界を計測するサンプリングタイミングの関係を示すタイミングチャートである。 磁界判定部が磁界の切り換わりタイミングを判定する処理を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態による体内画像撮影装置(カプセル型内視鏡)の構成を示すブロック図である。同図において、体内画像撮影装置1は、三軸磁気センサ10と、制御部20と、配置情報記憶部31と、画像記憶部32と、撮像部40とを備える。また、制御部20は、向き算出部21と、位置算出部22と、磁界判定部23と、磁気センサ駆動制御部24とを備える。この制御部20はCPU,ROM,RAM等によって構成されるものであり、CPUがROMに記憶されている所定のプログラムを読み出して実行することによって、上記各部21〜24の機能が実現される。
体内画像撮影装置1は、体内(消化管)の様子を撮影するために検査対象者が口から飲み込んで使用するカプセル型内視鏡であって、その形状は、例えば外径が数mm〜10mm程度、長さが数mm〜20mm程度のほぼ円筒形形状(図2参照)である。但し、検査対象者が体内画像撮影装置1を飲み込むのに支障がなければ、形状はこれに限られない。
三軸磁気センサ10は、互いに異なる3つの軸方向の磁界の大きさを計測するセンサであり、X磁気センサ11−x,Y磁気センサ11−y,及びZ磁気センサ11−zの3つのセンサからなっている。X磁気センサ11−x,Y磁気センサ11−y,及びZ磁気センサ11−zは、それぞれX軸方向,Y軸方向,Z軸方向の磁界の大きさを計測して、その計測値を示す信号を制御部20へ出力する。これら各磁気センサによる磁界計測は、制御部20(磁気センサ駆動制御部24)から指示された期間、停止するよう制御される。
図2に、三軸磁気センサ10の座標系を示す。同図において、体内画像撮影装置1の長手方向(円筒の軸方向)がY軸であり、当該長手方向の一方の先端に設けられている撮像部40の側の方向(図の左方向)が、その正方向である。また、Y軸と直交する1の方向がX軸であり、X軸及びY軸に直交する1の方向がZ軸である。
ここで、体内画像撮影装置1は、所定の姿勢制御機構を有しており、検査対象者の体内では、Y軸正方向が消化管の下流方向を向いた状態で消化管を進んで行くように、その姿勢が制御されるものとする。よって、Y磁気センサ11−yにより計測される磁界は、常に、体内画像撮影装置1の進行方向成分の磁界を示していることになる。以下、Y軸正方向を体内画像撮影装置1(又は三軸磁気センサ10)の向きと定義する。なお、体内画像撮影装置1の姿勢制御機構自体は本発明と関係がないので、その説明は省略する。
図3に、三軸磁気センサ10が計測する磁界を示す。同図において、検査対象者100の腹部の周囲を取り囲むようにコイル110が巻回されている。このコイル110に電流を流すことにより、磁界(以下、印加磁界という)H(a)が発生する。印加磁界H(a)の向きは、コイル110の内側(即ち検査対象者100の体内)において検査対象者100の胴体の軸方向(図の上下方向)と同じであり、その大きさは、例えばコイル110に流す電流を500mAとし、コイル110の巻き数を10巻きとした場合、26μT程度となる。一方、地上では地磁気による水平方向の磁界(以下、環境磁界という)H(e)も存在している。環境磁界H(e)の大きさは、例えば50μT程度である。
このように、検査対象者100の体内には、コイル110の電流による印加磁界H(a)と地磁気による環境磁界H(e)とが存在する。コイル110は検査対象者100に装着されているため、印加磁界H(a)と検査対象者100との相対的な位置関係は検査対象者100の身体の向きによらないが、環境磁界H(e)と検査対象者100との相対的な位置関係は、検査対象者100がどちらの方角を向いているか、あるいは、立っているのか横になっているのか等によって異なる。そこで、三軸磁気センサ10による磁界の計測結果が環境磁界H(e)に依存しないようにするため、コイル110に流す電流をオン・オフさせて印加磁界H(a)が有る状態と無い状態を切り換えることとする(後述するように、向き算出部21においてこの2つの状態の磁界計測値の差をとることで、印加磁界H(a)を求めることができる)。したがって、三軸磁気センサ10からは、コイル110の電流のオンとオフに応じて、印加磁界H(a)と環境磁界H(e)が合成された磁界(以下、合成磁界という)H(+)=H(a)+H(e)の計測値、又は、環境磁界H(e)のみの計測値がそれぞれ出力されることになる(図5参照)。
説明を図1に戻す。
向き算出部21は、Y磁気センサ11−yによる磁界の計測値に基づいて、検査対象者の消化管内で体内画像撮影装置1がどちらの向きを向いているかを算出する。具体的には、向き算出部21は、Y磁気センサ11−yから出力される磁界の計測値をサンプリングし、後述する磁界判定部23の判定結果に従って、このサンプリングした磁界の計測値を合成磁界H(+)の計測値(即ち、合成磁界H(+)のY軸方向成分)と環境磁界H(e)の計測値(即ち、環境磁界H(e)のY軸方向成分)とに選別する。そして、向き算出部21は、選別された2つの磁界の計測値の差を計算することによって印加磁界H(a)のY軸方向成分の値H(a),yを求め、この求めた値H(a),yから、次式
θ=cos−1(H(a),y/H(a)) (但し、0°≦θ≦180°)
を用いて印加磁界H(a)の方向とY軸(体内画像撮影装置1の向き)とのなす角度θを算出する(印加磁界H(a)の大きさは既知である)。印加磁界H(a)と検査対象者との相対的な位置関係は固定されているので、角度θの算出によって、検査対象者の消化管内における体内画像撮影装置1の向きが求められたことになる。
上記のように、合成磁界H(+)の計測値と環境磁界H(e)の計測値との差をとって体内画像撮影装置1の向きを算出することで、地磁気の存在下であってもそれに影響を受けることなく、印加磁界H(a)を基準とした体内画像撮影装置1の向きを正しく求めることができる。
配置情報記憶部31は、人体内において消化管の各部がどのような向きで配置されているかを表す消化管配置情報を記憶している。図4に、人体内の消化管を簡略化して描いた模式図(同図(A))と消化管配置情報の一例(同図(B))を示す。図4(B)において、消化管配置情報は、消化管内の各位置を表すインデックスに、消化管の当該位置における下流方向(図4(A)の消化管各部に対して矢印で示された方向)を表す情報を対応付けたテーブルであり、図4(A)の模式図に示した簡略化された消化管の各部の配置を表している。この消化管配置情報によれば、消化管内の位置Aにおける下流方向は「180°(下)」であり、位置Bにおける下流方向は「−135°(左下)」であり、…、位置Nにおける下流方向は「135°(右下)」であり、位置Pにおける下流方向は「180°(下)」である。
なお、消化管配置情報は、人体の消化管に関する医学的知見を基に予め作成しておくことができる。また、その際、消化管内の位置のとり方は、必要に応じて図4の例より細かくしてもよい。更に、消化管の下流方向を示す角度は、必要に応じて適宜の精度の値とすればよい。
位置算出部22は、向き算出部21によって算出された体内画像撮影装置1の向き(角度θ)の履歴を蓄積し、この体内画像撮影装置1の向きの履歴と配置情報記憶部31に記憶されている消化管配置情報とを照合することによって、検査対象者の体内における体内画像撮影装置1の位置を算出する。具体例で説明する。
例えば、体内画像撮影装置1が検査対象者の口から飲み込まれて図4(A)に示す位置Cまで進んだとする。このとき、体内画像撮影装置1が消化管内を位置A,位置B,位置Cと進むにつれ、体内画像撮影装置1の向き即ち角度θは、順次、180°,135°,180°と変化する。つまり、角度θの履歴は、180°→135°→180°である。但し、印加磁界H(a)の向きは、図3に示すように検査対象者の腹部から頭部へ向かう方向であるとする。位置算出部22は、この履歴と図4(B)の消化管配置情報における第1行目〜第3行目の下流方向の値(180°,−135°,180°)とを比較し、両者のそれぞれの絶対値が一致していることから、体内画像撮影装置1は位置Cまで進んだ、つまり体内画像撮影装置1の現在位置は位置Cであると判断する。
同様に、例えば体内画像撮影装置1が位置Kまで進んだとすると、角度θの履歴は180°→135°→180°→135°→90°→135°→180°→135°→90°→45°→0°となり、位置算出部22は、図4(B)の消化管配置情報の第1行目〜第11行目との比較により、体内画像撮影装置1の現在位置は位置Kであると判断する。
上記のように、体内画像撮影装置1の向きの履歴と消化管配置情報とを照合するという簡単なアルゴリズムを用いることで、検査対象者の体内における体内画像撮影装置1の位置を求めることができる。
撮像部40は、体内画像撮影装置1のY軸正方向側の先端部に設けられており、所定のタイミングでY軸正方向の撮像を行って、得られた画像を画像記憶部32へ出力する。
画像記憶部32は、撮像部40から出力された画像を取得し、この画像を、当該画像の撮像時に位置算出部22により算出された体内画像撮影装置1の位置と対応付けて記憶する。
磁界判定部23は、X磁気センサ11−x,Y磁気センサ11−y,及びZ磁気センサ11−zからそれぞれ得られる磁界の計測値に基づいて、各磁気センサの出力が合成磁界H(+)の計測値から環境磁界H(e)の計測値へ(又は環境磁界H(e)の計測値から合成磁界H(+)の計測値へ)と切り換わるタイミングを判定し、その判定結果を向き算出部21と磁気センサ駆動制御部24へ通知する。以下、図5及び図6を参照して詳しく説明する。
図5は、三軸磁気センサ10で計測する磁界の時間変化と当該磁界を計測するサンプリングタイミングの関係を示すタイミングチャートである。同図において、期間T1はコイル110の電流がオンとされる期間であり、期間T2はコイル110の電流がオフとされる期間である。つまり、期間T2では地磁気による環境磁界H(e)のみが存在しており、期間T1ではコイル110による印加磁界H(a)と地磁気による環境磁界H(e)との合成磁界H(+)が存在している。また、コイル110に流す電流はオンとオフが順次繰り返すよう制御され、これにより、合成磁界H(+)が存在する期間T1と環境磁界H(e)のみが存在する期間T2が周期的に繰り返される。なお、例えば、期間T1の長さは40msec、期間T2の長さは4960msecとすることができる(繰り返し周期が5sec)。また、同図において、時刻t1,t2,t3,…は、磁界判定部23及び向き算出部21が各磁気センサの出力をサンプリングするタイミングである。このサンプリングの間隔ΔT(時刻t1と時刻t2等の間の時間)は、例えば10msecとすることができる。
図6は、磁界判定部23が磁界の切り換わりタイミングを判定する処理を説明するフローチャートである。
まず、磁界判定部23は、X磁気センサ11−x,Y磁気センサ11−y,及びZ磁気センサ11−zから出力される磁界計測値(それぞれHx,Hy,Hzとする)をサンプリングし、磁界の大きさH=√(Hx+Hy+Hz)を計算して計算結果Hを磁界データとしてRAMに一時保存する(ステップS1)。磁界判定部23はこの計算とデータの保存をサンプリングタイミング(図5参照)毎に行う。
次に、磁界判定部23は、RAMから最新の4つの磁界データを読み出す(ステップS2)。読み出した磁界データを古い順にH(1),H(2),H(3),H(4)とする。磁界データが4つ揃っていない場合は、4つ揃うまでステップS1のサンプリングを繰り返す。
続いて、磁界判定部23は、磁界データH(2)とH(3)の差分の絶対値|H(2)−H(3)|が閾値ΔHより大きいか否かを判定する(ステップS3)。閾値ΔHは、印加磁界H(a)の大きさと環境磁界H(e)の大きさの差よりも、磁界の計測誤差を考慮して僅かに小さい値とする。例えば、前述した数値例(印加磁界H(a)が26μT、環境磁界H(e)が50μT)の場合、ΔHは例えば20μT程度に設定する。
ここで、図5に示したタイミングチャートにおいて、例えば、時刻t2,t3の計測結果がそれぞれ磁界データH(2),H(3)であったとすると、この時刻t2とt3の間では磁界が切り換わっていないので、H(2)とH(3)の差分の絶対値はΔHより小さい値(ゼロ)となっている。一方、時刻t3,t4の計測結果がそれぞれ磁界データH(2),H(3)であったとすると、この時刻t3とt4の間で磁界が切り換わっているため、H(2)とH(3)の差分の絶対値はΔHより大きくなっている。したがって、このステップS3の判定によって、磁界データH(2)が計測された時刻と磁界データH(3)が計測された時刻の間で、合成磁界H(+)と環境磁界H(e)との切り換わりが生じたことを検出することができる。
ステップS3の判定結果が肯定である場合、磁界判定部23の処理はステップS4へ進む。また、ステップS3の判定結果が否定である場合、磁界判定部23の処理はステップS1へ戻り、再びステップS2〜ステップS3が繰り返される。
前者の場合には、磁界判定部23は、磁界データH(1)とH(2)の差分、及び磁界データH(3)とH(4)の差分が微小な所定値δ(例えば、5μT)以下であるか否かを判定する(ステップS4)。この判定は、検査対象者の身体の向きが変わった等の理由により磁界の計測値が変動してしまうことを検出するために行うものである。ステップS4の判定結果が肯定である場合は、磁界計測値は信頼できるものであると判断できるので、磁界判定部23の処理はステップS5へ進む。一方、ステップS4の判定結果が否定である場合は、磁界計測値の信頼性が疑わしいので、磁界判定部23の処理はステップS6へ進む。
ステップS5において、磁界判定部23は、磁界データH(2)が計測された時刻と磁界データH(3)が計測された時刻の間で合成磁界H(+)と環境磁界H(e)との切り換わりが生じた旨の判定結果を、向き算出部21及び磁気センサ駆動制御部24へ通知する。一方、ステップS6において、磁界判定部23は、当該判定結果を磁気センサ駆動制御部24のみに通知する。
ステップS5で向き算出部21に通知された判定結果は、前述したように、サンプリングされた計測値を合成磁界H(+)と環境磁界H(e)それぞれの計測値に選別する処理のために用いられる。また、ステップS5及びステップS6で磁気センサ駆動制御部24に通知された判定結果は、次に説明するように、三軸磁気センサ10の制御のために用いられる。なお、ステップS6では向き算出部21に判定結果が通知されないため、上記選別処理は行われないことになる。この場合、向き算出部21がサンプリングした計測値は無効として取り扱うこととする。
磁気センサ駆動制御部24は、磁界判定部23から通知される判定結果に従って三軸磁気センサ10の磁界計測を停止させる期間を決定するとともに、三軸磁気センサ10が当該停止期間の間は磁界計測を停止し、当該停止期間以外の間のみ磁界計測を実施するよう、三軸磁気センサ10の駆動を制御する。この制御によって、三軸磁気センサ10の消費電力を削減することができる。
三軸磁気センサ10の停止期間の例を、図5を参照して説明する。
図5において、上述の説明から理解されるように、磁界データH(2),H(3)がそれぞれ時刻t3,t4の計測結果となった場合に、磁界判定部23による判定結果が磁気センサ駆動制御部24へ通知される。この時点の時刻は、磁界データH(4)が時刻t5に対応する計測値であることから、時刻t5と時刻t6の間の時刻t5’である。磁気センサ駆動制御部24は、この時刻t5’から、時間T2−3・ΔTだけ経過後の時刻t11’(時刻t11と時刻t12の間)までの期間を停止期間とする。このようにすると、停止期間後に三軸磁気センサ10が磁界計測を再開した際に、磁界データH(2),H(3)がそれぞれ時刻t12,t13の計測結果となってしまうことがなく、図5のように時間変化する磁界の立ち下がり(時刻t3とt4の間)と立ち上がり(時刻t12とt13の間)の両方を磁界の切り換わりとして検出してしまうことを避けることができる。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、制御部20から向き算出部21と位置算出部22を取り除いて磁界の計測値を画像と直接対応付けて画像記憶部32に記憶するようにし、体内画像撮影装置1が体外に取り出された後に、向き算出部21及び位置算出部22と同様の演算をするソフトウェアをパソコン等で実行することによって、事後的に体内画像撮影装置1の消化管内における位置を求めるようにしてもよい。
また、上述の体内画像撮影装置1において、撮像部40に代えて、又は撮像部40に加えて、検査対象者の体内で所定の動作を行う機構を設けてもよい。例えば、薬剤を吐出する機構を設け、体内の所望の箇所に到達したら薬剤を吐出するように構成された装置を実現することが可能である。ここでいう検査対象者の体内で所定の動作を行う機構は、本発明において特に限定されるものではない。
また、コイル110に流す電流の制御方法は、オンとオフだけでなく、異なる2つの電流値を切り換えるように制御してもよい。
1…体内画像撮影装置 10…三軸磁気センサ 11−x…X磁気センサ 11−y…Y磁気センサ 11−z…Z磁気センサ 20…制御部 21…向き算出部 22…位置算出部 23…磁界判定部 24…磁気センサ駆動制御部 31…配置情報記憶部 32…画像記憶部 40…撮像部

Claims (5)

  1. 動物の口腔より該動物の体内に投与されるカプセル型装置であって、
    磁気センサと、
    前記磁気センサにより測定された磁界に基づいて前記磁気センサの所定軸の向きを算出する向き算出手段と、
    前記動物の消化管の配置を示す配置情報を記憶する記憶手段と、
    前記算出された所定軸の向きの履歴を取得し、該履歴と前記配置情報とを照合することにより消化管内における前記カプセル型装置の位置を算出する位置算出手段と、
    を備えることを特徴とするカプセル型装置。
  2. 前記磁気センサは、磁界発生手段によって第1磁界を発生させた時の磁界と第2磁界(磁界ゼロを含む)を発生させた時の磁界をそれぞれ測定し、
    前記向き算出手段は、前記測定された2つの磁界の差に基づいて前記所定軸の向きの算出を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のカプセル型装置。
  3. 前記第1磁界と前記第2磁界は所定周期で交互に発生させられた磁界であって、
    前記磁気センサにより測定された磁界に基づいて前記第1磁界と前記第2磁界の差に応じた磁界変化を検出する検出手段と、
    前記磁界変化が検出されてから前記所定周期に対応した所定期間、磁界の測定を停止するよう前記磁気センサを制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載のカプセル型装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカプセル型装置と、
    撮像手段と、
    前記撮像手段によって撮影された画像を該画像撮影箇所に対応する前記算出された位置と対応付けて記憶する画像記憶手段と、
    を備えることを特徴とする体内画像撮影装置。
  5. 撮像手段が画像を撮影するステップと、
    画像記憶手段が前記撮影された画像を記憶するステップと、
    磁気センサが磁界を測定するステップと、
    前記測定された磁界に基づいて前記磁気センサの所定軸の向きを算出するステップと、
    前記算出された磁気センサの向きの履歴を取得するステップと、
    前記取得した履歴と記憶手段に記憶されている消化管の配置を示す配置情報とを照合することにより消化管内における前記画像の撮影箇所を算出するステップと、
    を含むことを特徴とする体内画像撮影方法。
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