JP5797362B1 - 位置検出システム - Google Patents

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Abstract

カプセル型医療装置の構成を複雑にすることなく、センスコイルの極性を判定することができる位置検出システムを提供する。位置検出システムは、マーカコイルから発生した交流磁界を検出して検出信号を出力する複数のセンスコイル32(i)と、該複数のセンスコイル32(i)からそれぞれ出力された複数の検出信号に基づいて、カプセル型内視鏡10の位置を算出する演算部46とを備え、該演算部46は、複数の検出信号に基づいて算出された、複数のセンスコイル32(i)がそれぞれ検出した交流磁界の振幅値に基づいて、複数のセンスコイル32(i)のうち、振幅値が最大のセンスコイルを基準コイルとして決定する基準コイル決定部462と、基準コイルが出力した第1の検出信号と、該基準コイル以外の各センスコイル32(i)が出力した第2の検出信号とに基づいて、各センスコイル32(i)の極性を判定する極性判定部463とを有する。

Description

本発明は、被検体内に導入されたカプセル型医療装置の位置を検出する位置検出システムに関する。
従来、被検体内に導入されて被検体内に関する種々の情報を取得する、或いは、被検体内に薬剤等を投与するといったカプセル型医療装置が開発されている。一例として、内視鏡の分野においては、被検体の消化管内(管腔内)に導入可能な大きさに形成されたカプセル型内視鏡が知られている。カプセル型内視鏡は、カプセル形状をなす筐体の内部に撮像機能及び無線通信機能を備えたものであり、被検体に嚥下された後、蠕動運動等によって消化管内を移動しながら撮像を行い、被検体の臓器内部の画像(以下、体内画像ともいう)の画像データを順次、無線送信する。無線送信された画像データは、被検体外に設けられた受信装置によって受信され、さらに、ワークステーション等の画像処理装置に取り込まれて所定の画像処理が施される。それにより、画像処理装置において、被検体の体内画像を静止画又は動画により再生表示することができる。
また、このような体内画像に写った被検体の部分を特定するため、被検体内におけるカプセル型医療装置の位置や姿勢を検出する位置検出システムが開発されている(特許文献1及び2参照)。例えば特許文献1には、交流磁界を発生するコイル(マーカコイル)をカプセル型医療装置内に設け、マーカコイルから発生した交流磁界を被検体外に設けられた磁界検出用の複数のコイル(以下、センスコイルという)によって検出し、検出した交流磁界の強度に基づいてカプセル型医療装置の位置を推定する技術が開示されている。
ところで、このような位置検出システムにおいてカプセル型医療装置の検出精度を高めるためには、センスコイルに対する交流磁界の入射方向、即ち、センスコイルの極性を判定する必要がある。従来はこの極性判定を、マーカコイルからの磁界の発生と同期してセンスコイルにより磁界を検出し、発生磁界と検出磁界との位相差に基づいて行っていた。例えば、発生磁界と検出磁界との位相が一致する場合には極性はプラス、発生磁界と検出磁界との位相がπ(180°)ずれる場合には極性はマイナスと判定される。
国際公開第2007/064013号 特開2008−275395号公報
しかしながら、カプセル型医療装置は被検体内に導入されて用いられるため、磁界の発生と検出とをワイヤレスで同期させるためには、マーカコイルが発生する交流磁界の位相情報を、カプセル型医療装置から無線等により別途送信する必要があり、カプセル型医療装置の構成が複雑となってしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、カプセル型医療装置の構成を複雑にすることなく、センスコイルの極性を判定することができる位置検出システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る位置検出システムは、共振回路の一部をなし、電流が流れることにより交流磁界を発生するコイルと、該コイルに電源を供給する電源部とがカプセル型の筐体内部に設けられたカプセル型医療装置の位置を検出する位置検出システムにおいて、前記コイルから発生した交流磁界を検出して検出信号を出力する複数のセンスコイルと、前記複数のセンスコイルからそれぞれ出力された複数の検出信号に基づいて、前記カプセル型医療装置の位置を算出する演算部と、を備え、前記演算部は、前記複数の検出信号に基づいて算出された、前記複数のセンスコイルがそれぞれ検出した前記交流磁界の振幅値に基づいて、前記複数のセンスコイルのうち、前記振幅値が最大のセンスコイルを基準コイルとして決定する基準コイル決定部と、前記基準コイルが出力した第1の検出信号と、該基準コイル以外の各センスコイルが出力した第2の検出信号とに基づいて、前記各センスコイルの極性を判定する極性判定部と、を有することを特徴とする。
上記位置検出システムにおいて、前記極性判定部は、前記第1の検出信号の位相と前記第2の検出信号の位相との比較結果に基づいて前記極性を判定することを特徴とする。
上記位置検出システムにおいて、前記極性判定部は、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号との位相差が|π/2|以下である場合、判定対象のセンスコイルの極性は前記基準コイルの極性と同じであると判定し、前記第1の検出信号と前記第2の検出信号との位相差が|π/2|より大きい場合、判定対象のセンスコイルの極性は前記基準コイルの極性と反対であると判定する、ことを特徴とする。
上記位置検出システムにおいて、前記演算部は、前記カプセル型医療装置の位置を算出する処理を所定の周期で実行し、前記極性判定部は、前記基準コイルとして決定されたセンスコイルの極性を、前回極性判定を行った際の当該センスコイルに対する判定結果と同じ極性に設定することを特徴とする。
上記位置検出システムにおいて、前記極性判定部は、前回極性判定を行った際の当該センスコイルに対する判定結果が得られなかった場合、前記基準コイルとして決定されたセンスコイルの極性を正に設定することを特徴とする。
上記位置検出システムにおいて、前記演算部は、前記基準コイルによる前記交流磁界の検出タイミングと前記各センスコイルによる前記交流磁界の検出動作のタイミングとの差により発生する前記第1の検出信号と前記第2の検出信号との位相差を補正する位相補正部をさらに有することを特徴とする。
上記位置検出システムにおいて、前記位相補正部は、前記交流磁界の周波数、及び、前記基準コイルによる前記交流磁界の検出動作のタイミングと前記各センスコイルによる前記交流磁界の検出動作のタイミングとの間隔に基づいて前記位相差を補正することを特徴とする。
上記位置検出システムにおいて、前記位相補正部は、前記各センスコイルの極性が既知である位置に前記カプセル型医療装置を配置した際に前記各センスコイルが検出した前記交流磁界の検出値に基づいて前記位相差を補正することを特徴とする。
上記位置検出システムは、前記複数のセンスコイルのうち、前記交流磁界を検出させるセンスコイルを切り替えるセンスコイル切替部をさらに備え、前記位相補正部は、前記センスコイル切替部による前記複数のセンスコイルの切替順序に応じて前記位相差を補正することを特徴とする。
本発明によれば、基準コイルが出力した検出信号と各センスコイルが出力した検出信号とに基づいて、各センスコイルの極性を判定するので、マーカコイルが発生した磁界との同期を取る必要がなくなり、カプセル型医療装置の構成を複雑にすることなく、センスコイルの極性判定を行うことができる。
図1は、本発明の実施の形態1に係る位置検出システムの一構成例を示す模式図である。 図2は、図1に示すカプセル型内視鏡の内部構造の一例を示す模式図である。 図3は、図1に示す位置検出システムの動作を示すフローチャートである。 図4は、FFT演算により算出された検出値を虚数空間においてベクトルで表示した模式図である。 図5は、図3に示すセンスコイルの極性判定処理を示すフローチャートである。 図6は、本発明の実施の形態2に係る位置検出システムの一構成例を示す模式図である。 図7は、センスコイルから時分割で検出信号を取り込む場合に検出信号間に生じる位相のずれを示す模式図である。 図8は、実施の形態2におけるセンスコイルの極性判定処理を示すフローチャートである。 図9は、本発明の実施の形態3に係る位置検出システムの一構成例を示す模式図である。 図10は、複数のセンスコイルから出力された検出信号間に生じる位相のずれを示す模式図である。 図11は、位相差の算出方法を示すフローチャートである。
以下に、本発明の実施の形態に係る位置検出システムについて、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、本実施の形態に係る位置検出システムが検出対象とするカプセル型医療装置の一形態として、被検体内に経口にて導入されて被検体内(管腔内)を撮像するカプセル型内視鏡を例示するが、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。即ち、本発明は、例えば被検体の食道から肛門にかけて管腔内を移動するカプセル型内視鏡や、被検体内に薬剤等を配送するカプセル型医療装置や、被検体内のPHを測定するPHセンサを備えるカプセル型医療装置など、カプセル型をなす種々の医療装置の位置検出に適用することが可能である。
また、以下の説明において、各図は本発明の内容を理解でき得る程度に形状、大きさ、及び位置関係を概略的に示してあるに過ぎない。従って、本発明は各図で例示された形状、大きさ、及び位置関係のみに限定されるものではない。なお、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る位置検出システムの一構成例を示す模式図である。図1に示すように、実施の形態1に係る位置検出システム1は、被検体の管腔内に導入されるカプセル型医療装置の一例として、被検体内を撮像することにより取得した画像データを無線信号に重畳して送信するカプセル型内視鏡10と、カプセル型内視鏡10から送信された無線信号を受信するアンテナユニット20と、カプセル型内視鏡10から発生した交流磁界を検出する磁界検出部30と、カプセル型内視鏡10から送信された無線信号に基づいて被検体内の画像を生成すると共に、磁界検出部30により検出された交流磁界に基づいてカプセル型内視鏡10の位置を検出する位置検出装置40とを備える。
図2は、図1に示すカプセル型内視鏡10の内部構造の一例を示す模式図である。図2に示すように、カプセル型内視鏡10は、被検体の管腔内に導入し易い大きさに形成されたカプセル型をなす筐体101と、該筐体101内に収納され、被検体内を撮像して撮像信号を取得する撮像ユニット11と、撮像ユニット11を含むカプセル型内視鏡10の各部の動作を制御すると共に、撮像ユニット11により取得された撮像信号に対して所定の信号処理を施す制御部12と、信号処理が施された撮像信号を無線送信する送信部13と、当該カプセル型内視鏡10の位置検出用の交流磁界を発生する磁界発生部14と、カプセル型内視鏡10の各部に電力を供給する電源部15とを備える。
筐体101は、被検体の臓器内部に導入可能な大きさに形成された外装ケースであり、円筒状をなす筒状筐体102とドーム形状をなすドーム状筐体103、104とを含み、筒状筐体102の両側開口端をドーム状筐体103、104で塞ぐことによって構成される。筒状筐体102は、可視光に対して略不透明な有色の部材によって形成されている。また、ドーム状筐体103、104の少なくとも一方(図2においては撮像ユニット11側であるドーム状筐体103)は、可視光等の所定波長帯域の光に対して透明な光学部材によって形成されている。なお、図2においては、一方のドーム状筐体103側にのみ撮像ユニット11を1つ設けているが、撮像ユニット11を2つ設けても良く、この場合、ドーム状筐体104も透明な光学部材によって形成される。このような筐体101は、撮像ユニット11と、制御部12と、送信部13と、磁界発生部14と、電源部15とを液密に内包する。
撮像ユニット11は、被検体に関する情報として撮像信号を取得する情報取得手段であり、LED等の発光素子及び該発光素子を駆動する駆動回路(図示せず)を含む照明部111と、集光レンズ等の光学系112と、CMOSイメージセンサ又はCCD等の撮像素子及び該撮像素子を駆動する駆動回路(図示せず)を含む撮像部113とを有する。照明部111は、撮像部113の撮像視野に白色光等の照明光を照射し、ドーム状筐体103を介して撮像視野v内の被検体を照明する。光学系112は、その光軸Laが筐体101の長軸と一致するように配置され、撮像視野v内の被検体からの反射光を集光し、撮像部113の撮像面に結像させる。撮像部113は、撮像面に結像された被検体の像を表す光信号を光電変換処理することにより、撮像信号を生成する。
なお、撮像ユニット11を2つ設ける場合には、2つ配置される光学系112の両方の光軸Laが筐体101の長軸と一致するように、撮像ユニット11を筐体101の両端のドーム状筐体103側及びドーム状筐体104側にそれぞれ配置する。
制御部12は、所定の周期(撮像フレームレート)で撮像部113を動作させると共に、撮像フレームレートと同期して、照明部111を発光させる。また、制御部12は、撮像ユニット11が生成した撮像信号に対し、A/D変換や、その他所定の信号処理を施して画像データを生成する。さらに、制御部12は、電源部15から磁界発生部14に電力を供給させることにより、磁界発生部14から交流磁界を発生させる。
送信部13は、図示しない送信アンテナを備え、制御部12によって信号処理が施された画像データ及び関連情報を取得して変調処理を施し、送信アンテナを介して外部に順次無線送信する。
磁界発生部14は、コイルや、コイル及びコンデンサからなる共振回路で構成される。磁界発生部14は、例えば、電流が流れることにより磁界を発生するマーカコイル141と、該マーカコイル141と共に共振回路を形成するコンデンサ142とを含み、電源部15からの電力供給を受けて所定の周波数の交流磁界を発生する構成とすることができる。
電源部15は、例えばボタン型をなす電池と磁気スイッチ等のスイッチ部とによって構成される。即ち、電源部15は、外部から印加された磁界によって磁気スイッチを切り替えることにより自身のオンオフ状態を切り替え、オン状態の間、カプセル型内視鏡10の各部に電源を供給する。また、電源部15は、オフ状態の間、カプセル型内視鏡10の各部への電力供給を停止する。
再び図1を参照すると、アンテナユニット20は、カプセル型内視鏡10から送信された無線信号を受信する複数の受信アンテナ21を有する。これらの受信アンテナ21は、カプセル型内視鏡10による検査を行う際、被検体の体表に貼り付けて用いられる。
磁界検出部30は、平面状のベース31と、該ベース31の主面上に配置された複数(図1においては5個)のセンスコイル32(i)とを有する。ここで、符号iはセンスコイル32(i)の識別番号を表し、図1の場合、i=1〜5である。各センスコイル32(i)は、例えば、開口径が30〜40mm程度、高さが5mm程度のサイズを有する筒型コイルであり、カプセル型内視鏡10から発生した交流磁界を受信して電圧信号に変換し、検出信号として出力する。
このような磁界検出部30は、カプセル型内視鏡10による検査中、被検体の近傍に配置される。例えば、被検体がベッド等に横たわった状態で検査が行われる場合、磁界検出部30は、該ベッドの下方に、ベース31の主面が被検体の載置面と平行になるように配置される。
図1に示すように、位置検出装置40は、カプセル型内視鏡10から送信された無線信号を、アンテナユニット20を介して受信する受信部41と、無線信号に重畳された画像データに基づいて被検体内の画像を生成する画像処理部42と、被検体の画像を表す画像データ等の各種情報を記憶する記憶部43と、当該位置検出装置40に対する命令や情報を入力する際に用いられる操作部44と、磁界検出部30により検出された交流磁界を表す信号に対して信号処理を施す信号処理部45と、磁界検出部30により検出された交流磁界に基づいてカプセル型内視鏡10の位置及び方向を算出する演算部46と、演算部46による演算結果等の各種情報を出力する出力部47と、信号処理部45を制御するA/D制御部48と、これらの各部の動作を制御する制御部49とを備える。
受信部41は、アンテナユニット20から無線信号を取り込み、受信アンテナ21のうち、無線信号に対して適切なアンテナ、例えば最も受信強度の高い受信アンテナ21を選択し、選択した受信アンテナ21を介して受信された無線信号に対して復調処理等を施すことにより、画像データ及び関連情報を取得する。
なお、本実施の形態1においては、構成を簡略化するために、カプセル型内視鏡10から送信された無線信号の受信機能を位置検出装置40に含めているが、無線信号の受信機能は必ずしも位置検出装置40と一体化させる必要はない。
画像処理部42は、受信部41から入力された画像データに対してホワイトバランス処理、デモザイキング、ガンマ変換、平滑化(ノイズ除去等)等の所定の画像処理を施すことにより、表示用の画像データを生成する。
記憶部43は、例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク等の書き換え可能に情報を保存する記憶媒体及び読取書込装置を用いて構成される。記憶部43は、制御部49が位置検出装置40の各部を制御するための各種プログラムや各種パラメータを記憶するプログラム記憶部431と、画像処理部42により生成された画像データ及び関連情報を記憶する画像データ記憶部432と、カプセル型内視鏡10の位置及び方向の算出結果を記憶する位置及び方向情報記憶部433と、カプセル型内視鏡10の位置及び方向が算出された際の各センスコイル32(i)の極性(各センスコイル32(i)への交流磁界の入射方向)を記憶する極性情報記憶部434とを含む。
操作部44は、各種ボタン、スイッチ、キーボード等の入力デバイスや、マウス、タッチパネル等のポインティングデバイスや、ジョイスティック等によって構成され、ユーザによる入力操作に応じて、各種情報を制御部49に入力する。操作部44により入力される情報として、例えば、カプセル型内視鏡10をユーザ所望の位置及び姿勢に誘導するための情報(以下、誘導指示情報という)が挙げられる。
信号処理部45は、複数のセンスコイル32(i)から出力された電圧信号をそれぞれ取り込む複数のA/D変換部(A/D)451を有する。各A/D変換部451は、対応するセンスコイル32(i)から取り込んだアナログの電圧信号にA/D変換処理を施し、磁界の検出データとして出力する。
演算部46は、例えばCPU等のハードウェアを用いて構成され、記憶部43から演算プログラムを読み出し、信号処理部45から出力された磁界の検出データに基づいて、カプセル型内視鏡10の位置を表す情報(位置情報)を算出する。より詳細には、演算部46は、FFT演算部461と、基準コイル決定部462と、極性判定部463と、位置及び方向計算部464とを有する。
FFT演算部461は、位置検出装置40側のクロック位相に基づいて、A/D変換部451から出力された検出データに高速フーリエ変換処理(以下、FFT処理という)を施すことにより、交流磁界の振幅値や位相等の磁界情報を抽出する。
基準コイル決定部462は、複数のセンスコイル32(i)のうち、検出した磁界の振幅値が最大のセンスコイル32(i)を基準コイルとして決定する。
極性判定部463は、各A/D変換部451から出力された検出データに対するFFT演算結果と、基準コイルに対応するA/D変換部451から出力された検出データに対するFFT演算結果とに基づいて、各センスコイル32(i)の極性(交流磁界の入射方向)を判定し、その判定結果を記憶部43に記憶させる。
位置及び方向計算部464は、各センスコイル32(i)が検出した磁界の振幅値と、各センスコイル32(i)の極性と、各センスコイル32(i)の位置及び方向に基づいて、マーカコイル141、即ち、カプセル型内視鏡10の位置及び方向を算出する。
出力部47は、液晶や有機EL等の各種ディスプレイを含み、位置及び方向計算部464によるカプセル型内視鏡10の位置及び方向の算出結果や、画像処理部42により生成された被検体内の画像や、操作部44から入力された各種情報等を画面表示する。
A/D制御部48は、複数のA/D変換部451を互いに同期して動作させる制御信号(A/D変換トリガー)を、所定の周期で出力する。これより、複数のA/D変換部451は、互いに同じタイミングで、対応するセンスコイル32(i)から検出信号を所定の周期で取り込み、A/D変換処理を施す。
制御部49は、例えばCPU等のハードウェアを用いて構成され、記憶部43からプログラムを読み出し、位置検出装置40を構成する各部に対する指示やデータの転送等を行って位置検出装置40の動作を統括的に制御する。
次に、位置検出システム1の動作を説明する。図3は、位置検出システム1の動作を示すフローチャートである。カプセル型内視鏡10による検査を行う際には、まず、カプセル型内視鏡10の電源をオンにする。それにより、撮像部113が撮像動作を開始すると共に、磁界発生部14が駆動され、マーカコイル141から所定の駆動周波数を有する交流磁界が発生する(ステップS10)。このカプセル型内視鏡10を被検体内に導入すると、カプセル型内視鏡10は蠕動運動により管腔内を移動しつつ撮像を行い、画像データを無線送信する。
続くステップS11において、各センスコイル32(i)は、マーカコイル141から発生した交流磁界を検出し、電圧信号に変換する。
ステップS12において、A/D制御部48は、複数のA/D変換部451を互いに同期して動作させるためのA/D変換トリガーを発生する。
ステップS13において、各A/D変換部451は、A/D変換トリガーが入力されたタイミングで、接続されたセンスコイル32(i)から電圧信号を取り込み、該電圧信号にA/D変換を施して磁界の検出データとして出力する。
ステップS14において、FFT演算部461は、各A/D変換部451から一定期間に磁界の検出データとして出力された電圧の検出値に対してFFT演算を行い、演算結果(検出値の実部及び虚部)と、電圧の振幅値(絶対値)とを出力する。FFT演算結果として表される検出値V(i)をV(i)=xmeas(i)+jymeas(i)とすると、振幅値Vabs(i)は、次式(1)によって与えられる。ここで、符号xmeas(i)は検出値V(i)の実部、符号ymeas(i)は検出値V(i)の虚部、符号jは虚数単位をそれぞれ表す。
Figure 0005797362
ステップS15において、基準コイル決定部462は、FFT演算部461の演算結果に基づき、複数のセンスコイル32(i)のうち、振幅値Vabs(i)が最大のセンスコイルを基準コイルに設定する。
図4は、FFT演算により算出された検出値V(i)(i=1〜5)を虚数空間においてベクトルで表示した模式図である。なお、図4においては、一例として、検出値V(1)の振幅値Vabs(1)を最大としている。この場合、図1に示すセンスコイル32(1)が基準コイルに設定される。以下、基準コイルとして設定されたセンスコイル32(i)の検出値を検出値Vmax=xmax+jymaxと示す。
続いて、極性判定部463は、基準コイルの極性を設定する。この際、極性判定部463は、カプセル型内視鏡10の位置検出が、今回の検査において初回である場合(ステップS16:Yes)、基準コイルの極性を正に設定する(ステップS17)。なお、カプセル型内視鏡10の位置検出が初回でない場合であっても、基準コイルとして設定されたセンスコイル32(i)に対する前回の極性判定結果が得られなかった場合(極性情報記憶部434に記憶されていなかった場合)には、基準コイルの極性は正に設定される。
一方、極性判定部463は、カプセル型内視鏡10の位置検出が、今回の検査において初回ではない場合(ステップS16:No)、基準コイルとして設定されたセンスコイル32(i)に対する前回の極性判定結果を記憶部43から取得し、取得した極性判定結果を今回の基準コイルの極性に設定する(ステップS18)。例えば、図4の場合、センスコイル32(1)に対する前回の極性判定結果が、今回の基準コイルの極性に設定される。
ステップS19において、極性判定部463は、FFT演算結果(検出値V(i))、検出電圧の振幅値Vabs(i)、及び基準コイルの極性に基づいて、各センスコイル32(i)の極性を判定する。
図5は、センスコイル32(i)の極性を判定する処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップS191において、極性判定部463は、基準コイルの検出値Vmax=xmax+jymaxと各センスコイル32(i)の検出値V(i)=xmeas(i)+jymeas(i)との内積Vmax・V(i)を算出する。検出値Vmaxに対する検出値V(i)の位相差(図4においては、検出値Vmaxを表す基準となるベクトルと、検出値V(2)を表すベクトルとのなす角)をθとすると、内積Vmax・V(i)は次式(2)によって与えられる。
max・V(i)=|Vmax|・|V(i)|・cosθ …(2)
続いて、極性判定部463は、基準コイル以外の各センスコイル32(i)の検出値について、ループAの処理を実行する。
ステップS192において、極性判定部463は、ステップS191において算出した内積Vmax・V(i)がゼロ又は正であるか否かを判定する。
極性判定部463は、内積Vmax・V(i)がゼロ又は正である場合(ステップS192:Yes)、即ち、基準コイルの検出値Vmaxの位相と、センスコイル32(i)の検出値V(i)との位相差θが|π/2|以下である場合、当該センスコイル32(i)の極性は、基準コイルの極性と同じであると判定する(ステップS193)。
一方、極性判定部463は、内積Vmax・V(i)が負である場合(ステップS192:No)、即ち、基準コイルの検出値Vmaxの位相と、センスコイル32(i)の検出値V(i)との位相差θが|π/2|よりも大きい場合、当該センスコイル32(i)の極性は、基準コイルの極性と反対であると判定する(ステップS194)。
例えば、基準コイルとして設定されたセンスコイル32(1)の極性を正とすると、図4の場合、検出値Vmaxを表すベクトルと直交する線を境界Bとし、境界Bに対して検出値Vmaxを表すベクトルに近い側のベクトル(検出値V(2))に対応するセンスコイル32(2)の極性は、基準コイルと同じ正であると判定される。また、境界Bに対して検出値Vmaxを表すベクトルから遠い側のベクトル(検出値V(3)〜V(5))に対応するセンスコイル32(3)〜32(5)の極性は、基準コイルと反対の負であると判定される。その後、処理はメインルーチンに戻る。
ステップS19に続くステップS20において、極性判定部463は、記憶部43に記憶された各センスコイル32(i)の極性判定結果を、ステップS19における極性判定結果に更新する。
ステップS21において、位置及び方向計算部464は、各センスコイル32(i)の極性、電圧の振幅値Vabs(i)、ベース31上における位置及び開口の方向に基づいて、カプセル型内視鏡10の位置及び方向を算出する。
ステップS22において、演算部46は、カプセル型内視鏡10の位置及び方向の算出結果(以下、位置及び方向情報という)を出力する。制御部49は、出力された位置及び方向情報を、ステップS11における交流磁界の検出と同じタイミングで受信部41に取り込まれた無線信号に基づく画像と関連付けて記憶部43に記憶させると共に、カプセル型内視鏡10の位置及び方向を出力部47に表示させる。
ステップS23において、制御部49は、カプセル型内視鏡10の位置検出を継続するか否かを判定する。この判定は、例えば、操作部44から検査を終了する旨の命令が入力されたか否か(当該命令が入力された場合には継続しない)、マーカコイルからの交流磁界が検出できるか否か(検出できない場合には継続しない)、又はカプセル型内視鏡10からの無線信号が受信できるか否か(受信できない場合には継続しない)によって判定することができる。
位置検出を継続する場合(ステップS23:Yes)、位置検出システム1の動作はステップS11に戻る。この場合、A/D制御部48からのA/D変換トリガーの出力周期で、ステップS11〜S22の処理が繰返し実行される。
一方、位置検出を継続しない場合(ステップS23:No)、位置検出システム1の動作は終了する。なお、マーカコイルからの交流磁界が検出できない場合や、カプセル型内視鏡10からの無線信号が受信できない場合には、一定時間待機した後で再度判定を行い、動作を終了することとしても良い。
以上説明したように、実施の形態1においては、複数のセンスコイル32(i)のうちから基準コイルを設定し、該基準コイルの極性と、基準コイルにより検出された交流磁界の検出信号とその他のセンスコイル32(i)により検出された交流磁界の検出信号との位相差に基づき、各センスコイル32(i)の極性を判定する。即ち、カプセル型内視鏡10に設けられたマーカコイル141による磁界発生と、各センスコイル32(i)による磁界検出との同期を取ることなく、極性判定を行うことができる。従って、カプセル型内視鏡10の構成を複雑にすることなく、各センスコイル32(i)の極性を判定し、該極性を用いて、カプセル型内視鏡10の位置及び方向を正確に検出することが可能となる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
図6は、実施の形態2に係る位置検出システムの一構成例を示す模式図である。図6に示すように、実施の形態2に係る位置検出システム2は、図1に示す位置検出装置40の代わりに、位置検出装置50を備える。なお、位置検出装置50以外の位置検出システム2の各部の構成及び動作は、実施の形態1と同様である。
位置検出装置50は、受信部41と、画像処理部42と、操作部44と、出力部47と、制御部49と、信号処理部51と、切替制御部52と、A/D制御部53、記憶部54、及び演算部55を備える。このうち、受信部41、画像処理部42、操作部44、出力部47、及び制御部49の動作は、実施の形態1と同様である。
信号処理部51は、センスコイル切替部511及びA/D変換部(A/D)512を有する。センスコイル切替部511は、複数のセンスコイル32(i)のうち、A/D変換部512と接続させる1つ又は複数のセンスコイル32(i)を時分割で切り替える。
切替制御部52は、センスコイル切替部511に対し、所定の順序且つ所定のタイミングでセンスコイル32(i)を切り替えるよう、切替制御信号を出力する。
A/D制御部53は、A/D変換部512を動作させる制御信号(A/D変換トリガー)を、所定の周期で出力する。
A/D変換部512は、A/D変換トリガーが出力されたタイミングで、接続されたセンスコイル32(i)から検出信号を取り込み、A/D変換処理を施す。
記憶部54は、図1に示す記憶部43に対して位相差情報記憶部541をさらに備える。ここで、複数のセンスコイル32(i)からA/D変換部512に時分割で検出信号を取り込む場合、図7に示すように、検出信号間には検出タイミングの差に応じた位相のずれが発生する。この位相のずれは、センスコイル32(i)の切替順序及び切替間隔と交流磁界の周波数とから算出される既知の値である。位相差情報記憶部541は、このような各センスコイル32(i)における位相のずれを位相差情報として記憶する。
演算部55は、図1に示す演算部46に対して位相補正部551をさらに備える。位相補正部551は、位相差情報記憶部541から位相差情報を取得し、該位相差情報を用いて、FFT演算部461により算出された各センスコイル32(i)の検出値V(i)の位相を補正する。
次に、位置検出システム2の動作について説明する。位置検出システム2の動作は全体として図3に示すものと同様であり、ステップS13において複数のセンスコイル32(i)から時分割で検出信号を取得する点と、ステップS19における各センスコイル32(i)の極性判定処理の内容とが実施の形態1とは異なる。
図8は、実施の形態2における各センスコイル32(i)の極性判定処理を示すフローチャートである。図8に示すステップS291において、位相補正部551は、位相差情報記憶部541に記憶された各センスコイル32(i)の位相差情報Δθiを取得する。
続くステップS292において、位相補正部551は、FFT演算部461から各センスコイルの検出値V(i)を取り込み、位相のずれを補正する。補正済みの検出値V(i)’の実部xcorr(i)及び虚部ycorr(i)は、ベクトルの回転変換を表す次式(3)によって与えられる。
Figure 0005797362
続くステップS293において、極性判定部463は、基準コイルとして設定されたセンスコイル32(i)の補正済み検出値Vmax’と、その他のセンスコイル32(i)の補正済み検出値V(i)’との内積Vmax’・V(i)’を算出する。続くステップS192以降の動作は、実施の形態1と同様である。
以上説明したように、実施の形態2によれば、複数のセンスコイル32(i)により時分割で交流磁界を検出し、FFT演算部461により順次演算を行うので、演算部55における演算処理の負荷を低減することができる。また、実施の形態2によれば、その際に、時分割による位相のずれを補正した上で、各センスコイル32(i)の極性を判定するので、該極性を正確に判定することが可能となる。
なお、上記実施の形態2においては、センスコイル32(i)の切替順序に応じて、センスコイル32(i)ごとに検出値V(i)の補正を行ったが、複数のセンスコイル32(i)の検出値V(i)をまとめて補正しても良い。例えば、ベース31上に配置されたセンスコイル32(i)を複数系統(例えばオーディオ用のA/DコンバータにおけるLチャネル及びRチャネル)に分け、系統ごとにセンスコイル32(i)を交互に動作させる場合には、系統ごとに同一の位相差情報を予め算出して保持し、検出値V(i)の補正を系統ごとに一括して行う。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
図9は、実施の形態3に係る位置検出システムの一構成例を示す模式図である。図9に示すように、実施の形態3に係る位置検出システム3は、図1に示す位置検出装置40の代わりに、位置検出装置60を備える。なお、位置検出装置60以外の位置検出システム3の各部の構成及び動作は、実施の形態1と同様である。
位置検出装置60は、図1に示す記憶部43及び演算部46の代わりに、記憶部54及び演算部61を備える。記憶部54は、図1に示す記憶部43に対し、各センスコイル32(i)により検出される検出信号の位相のずれを表す位相差情報を記憶する位相差情報記憶部541をさらに備える。また、演算部61は、図1に示す演算部46に対し、位相差計算部611及び位相補正部612をさらに備える。
ここで、図10に示すように、複数のセンスコイル32(i)(例えば、センスコイル32(1)及び32(3))によりそれぞれ検出される交流磁界の検出信号間では、センスコイル32(i)とカプセル型内視鏡10との距離d(i)に応じて位相のずれが生じることがある。また、センスコイル32(i)の個別の応答特性(個体差)によっても、検出信号間に位相のずれが生じることもある。さらには、A/D制御部48から各A/D変換部451にA/D変換トリガーを分配する際に、若干の同期ずれが生じ、それが検出信号間の位相のずれとして現れることもある。
位相差計算部611は、このような種々の原因により生じる検出信号間の位相のずれを算出する。また、位相補正部612は、位相差計算部611により算出された位相差情報を用いて、FFT演算部461により算出された検出値V(i)の位相を補正する。なお、位相補正部612の詳細な動作は、実施の形態2における位相補正部551の動作と同様である(図8参照)。
次に、位置検出システム3の動作を説明する。位置検出システム3の動作は、全体として図3及び図5に示すものと同様であり、ステップS19において、極性判定部463が、FFT演算部461の演算結果を位相補正部612により補正した検出値V(i)を用いる点が、実施の形態1とは異なる。
次に、位相差計算部611による位相差の算出方法について説明する。図11は、位相差の算出方法を示すフローチャートである。まず、ステップS30において、ユーザは、カプセル型内視鏡10の電源をオンにして交流磁界を発生させ、磁界検出部30の検出対象領域内の所定位置に所定の方向で配置する。このときのカプセル型内視鏡10の位置は、当該位置にカプセル型内視鏡10を配置した際に各センスコイル32(i)の極性情報が既知である位置及び方向とする。具体的には、センスコイル32(i)の極性が全て正となる位置及び方向を予め取得し、当該位置及び方向にカプセル型内視鏡を配置する。
続くステップS31において、ユーザは、キャリブレーション開始命令を、操作部44を用いて入力する。これに応じて、当該命令が操作部44から制御部49に入力され、制御部49の制御の下で、キャリブレーション動作が開始する。
ステップS32において、A/D制御部48は、複数のA/D変換部451を互いに同期して動作させるためのA/D変換トリガーを発生する。
ステップS33において、各A/D変換部451は、A/D変換トリガーが入力されたタイミングでセンスコイル32(i)から電圧信号を取り込み、該電圧信号にA/D変換を施して磁界の検出データとして出力する。
ステップS34において、FFT演算部461は、各A/D変換部451から一定期間に磁界の検出データとして出力された電圧の検出値に対してFFT演算を行い、演算結果(検出値Vcal(i)の実部及び虚部)を位相差計算部611に出力する。
ステップS35において、位相差計算部611は、所定の基準位相に対する各検出値Vcal(i)の位相のずれを算出する。この基準位相としては、例えば、識別番号が最も小さいセンスコイル(図1においてはセンスコイル32(1))や、カプセル型内視鏡10から最も近いセンスコイル(図1においてはセンスコイル32(3))のように、基準として適宜選択されたセンスコイルの検出値Vcal(i)の位相が用いられる。この際、基準のセンスコイル32(i)の極性が正である場合、当該基準のセンスコイル32(i)の検出値Vcal(i)の位相を0として、他のセンスコイル32(i)の検出値Vcal(i)の位相のずれが算出される。一方、基準のセンスコイル32(i)の極性が負である場合、当該基準のセンスコイル32(i)の検出値Vcal(i)の位相をπとして、他のセンスコイル32(i)の検出値Vcal(i)の位相のずれが算出される。
ステップS36において、位相差情報記憶部541は、位相差計算部611により算出された各検出値V(i)の位相のずれを当該センスコイル32(i)の位相差情報Δθiとして記憶する。
以上説明したように、実施の形態3によれば、センスコイル32(i)の配置や、個体差や、A/D変換トリガーを分配する際の若干の同期ずれ等によって生じる検出値V(i)の位相のずれを補正するので、各センスコイル32(i)の極性をより正確に判定することができる。従って、カプセル型内視鏡10の位置及び方向の検出精度をさらに向上させることが可能となる。
以上説明した実施の形態1〜3は、本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明は、各実施の形態1〜3に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を生成することができる。本発明は、仕様等に応じて種々変形することが可能であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施の形態が可能であることは、上記記載から自明である。
1、2、3 位置検出システム
10 カプセル型内視鏡
11 撮像ユニット
12 制御部
13 送信部
14 磁界発生部
15 電源部
20 アンテナユニット
21 受信アンテナ
30 磁界検出部
31 ベース
32(i)、32(1)〜32(5) センスコイル
40、50、60 位置検出装置
41 受信部
42 画像処理部
43、54 記憶部
44 操作部
45、51 信号処理部
46、55、61 演算部
47 出力部
48、53 A/D制御部
49 制御部
52 切替制御部
101 筐体
102 筒状筐体
103、104 ドーム状筐体
111 照明部
112 光学系
113 撮像部
141 マーカコイル
142 コンデンサ
431 プログラム記憶部
432 画像データ記憶部
433 位置及び方向情報記憶部
434 極性情報記憶部
451、512 A/D変換部
461 FFT演算部
462 基準コイル決定部
463 極性判定部
464 位置及び方向計算部
511 センスコイル切替部
541 位相差情報記憶部
551、612 位相補正部
611 位相差計算部

Claims (9)

  1. 共振回路の一部をなし、電流が流れることにより交流磁界を発生するコイルと、該コイルに電源を供給する電源部とがカプセル型の筐体内部に設けられたカプセル型医療装置の位置を検出する位置検出システムにおいて、
    前記コイルから発生した交流磁界を検出して検出信号を出力する複数のセンスコイルと、
    前記複数のセンスコイルからそれぞれ出力された複数の検出信号に基づいて、前記カプセル型医療装置の位置を算出する演算部と、
    を備え、
    前記演算部は、
    前記複数の検出信号に基づいて算出された、前記複数のセンスコイルがそれぞれ検出した前記交流磁界の振幅値に基づいて、前記複数のセンスコイルのうち、前記振幅値が最大のセンスコイルを基準コイルとして決定する基準コイル決定部と、
    前記基準コイルが出力した第1の検出信号と、該基準コイル以外の各センスコイルが出力した第2の検出信号とに基づいて、前記各センスコイルの極性を判定する極性判定部と、
    を有することを特徴とする位置検出システム。
  2. 前記極性判定部は、前記第1の検出信号の位相と前記第2の検出信号の位相との比較結果に基づいて前記極性を判定することを特徴とする請求項1に記載の位置検出システム。
  3. 前記極性判定部は、
    前記第1の検出信号と前記第2の検出信号との位相差が|π/2|以下である場合、判定対象のセンスコイルの極性は前記基準コイルの極性と同じであると判定し、
    前記第1の検出信号と前記第2の検出信号との位相差が|π/2|より大きい場合、判定対象のセンスコイルの極性は前記基準コイルの極性と反対であると判定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の位置検出システム。
  4. 前記演算部は、前記カプセル型医療装置の位置を算出する処理を所定の周期で実行し、
    前記極性判定部は、前記基準コイルとして決定されたセンスコイルの極性を、前回極性判定を行った際の当該センスコイルに対する判定結果と同じ極性に設定することを特徴とする請求項3に記載の位置検出システム。
  5. 前記極性判定部は、前回極性判定を行った際の当該センスコイルに対する判定結果が得られなかった場合、前記基準コイルとして決定されたセンスコイルの極性を正に設定することを特徴とする請求項3に記載の位置検出システム。
  6. 前記演算部は、前記基準コイルによる前記交流磁界の検出タイミングと前記各センスコイルによる前記交流磁界の検出動作のタイミングとの差により発生する前記第1の検出信号と前記第2の検出信号との位相差を補正する位相補正部をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の位置検出システム。
  7. 前記位相補正部は、前記交流磁界の周波数、及び、前記基準コイルによる前記交流磁界の検出動作のタイミングと前記各センスコイルによる前記交流磁界の検出動作のタイミングとの間隔に基づいて前記位相差を補正することを特徴とする請求項6に記載の位置検出システム。
  8. 前記位相補正部は、前記各センスコイルの極性が既知である位置に前記カプセル型医療装置を配置した際に前記各センスコイルが検出した前記交流磁界の検出値に基づいて前記位相差を補正することを特徴とする請求項6に記載の位置検出システム。
  9. 前記複数のセンスコイルのうち、前記交流磁界を検出させるセンスコイルを切り替えるセンスコイル切替部をさらに備え、
    前記位相補正部は、前記センスコイル切替部による前記複数のセンスコイルの切替順序に応じて前記位相差を補正することを特徴とする請求項6に記載の位置検出システム。


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