JP2011014623A - 電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】低周波帯域で低インピーダンスを保ちつつ、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能な電子部品を提供する。
【解決手段】電子部品は、磁性体からなる基体1と、基体1上に形成されると共に、第1主面部2a、基体の端部に引き出されるように伸びる第1引き出し部2c、及び第1主面部2aと第1引き出し部2cとを接続する第1抵抗部2bを有する第1内部電極2と、第1内部電極2の第1主面部2aを覆う第1誘電体膜3と、第1誘電体膜3上に形成される第2主面部4a、及び当該第2主面部4aから基体1の端部に引き出されるように伸びる第2引き出し部4bを有する第2内部電極4と、を備える。第1主面部2a及び第2主面部4aは、第1誘電体膜3を間に挟んで対向することによりコンデンサ機能を呈し、第1抵抗部2b及び基体1は、協働してビーズ機能を呈する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子部品に関する。
電源や信号等の配線を介したノイズの漏洩や侵入を防止するためのノイズフィルタとして、例えば特許文献1に記載のインダクタとキャパシタとが組み合わされた電子部品が従来知られている。
特開2007−234755号公報
近年、電子機器の高周波化に伴い、電子機器に用いられる部品についても高周波化に対応することが求められている。しかしながら、上記特許文献1に記載された従来の電子部品では、高周波に対応すべく高周波帯域での抵抗成分を大きくすると、低周波帯域での直流抵抗も含め、全帯域での抵抗、ひいてはインピーダンスが大きくなってしまう。
本発明は、低周波帯域で低インピーダンスを保ちつつ、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能な電子部品を提供することを目的とする。
ところで、本願発明者は、高周波帯域で高インピーダンスとなる電子部品を実現すべく鋭意研究を重ねたところ、低周波帯域ではインダクタ成分が機能し、高周波帯域では主に抵抗成分が機能するビーズの特徴に着目した。そして、低周波帯域では低インピーダンスであって高周波帯域では高インピーダンスとなる電子部品に、低周波帯域と高周波帯域とで振る舞いが異なるというビーズの特徴を利用することに思い至り、コンデンサ機能とビーズ機能とを備えた電子部品に想到した。
このような検討結果を踏まえ、本発明の電子部品は、磁性体からなる基体と、基体上に形成されると共に、第1主面部、基体の端部に引き出されるように伸びる第1引き出し部、及び第1主面部と第1引き出し部とを接続する第1抵抗部を有する第1内部電極と、第1内部電極の第1主面部を覆う第1誘電体膜と、第1誘電体膜上に形成される第2主面部、及び当該第2主面部から基体の端部に引き出されるように伸びる第2引き出し部を有する第2内部電極と、を備え、電流が流れる方向と直交する方向に沿った第1抵抗部の幅は、第1抵抗部との境界における電流の流れの方向と直交する方向に沿った第1主面部の幅より狭く、第1主面部及び第2主面部は、第1誘電体膜を間に挟んで対向することによりコンデンサ機能を呈し、第1抵抗部及び基体は、協働してビーズ機能を呈することを特徴とする。
上記電子部品では、第1抵抗部の幅が第1主面部の幅より狭いため、第1抵抗部における抵抗値を大きくすることができる。また、第1内部電極の第1抵抗部が磁性体からなる基体上に形成されているため、第1抵抗部と基体によってビーズの機能を有することができる。よって、電子部品は、第1抵抗部及び基体によるビーズの機能(すなわち、インダクタ成分及び抵抗成分)と、第1及び第2の主面部によるコンデンサの機能(すなわちキャパシタ成分)とを有し、インダクタ成分と抵抗成分とキャパシタ成分とが直列に接続された等価回路を構成することができる。ビーズは、低周波帯域ではインダクタ成分が機能するため、この電子部品では、低周波帯域でインピーダンスを小さく保つことができる。一方、高周波帯域では、ビーズは主に抵抗成分が機能するため、電子部品のビーズ機能は電子部品が備えるコンデンサ機能の等価直列抵抗として機能する。ビーズの抵抗成分は直流抵抗成分と高周波帯域で増加する損失との和で構成される。よって、この電子部品によれば、高周波帯域でのインピーダンスを増加させることが可能になる。その結果、この電子部品では、低周波帯域で低インピーダンスを保ちつつ、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能となる。なお、ここでいう電流が流れる向きとは、内部電極を直流電流が流れる向きをいう。
第1主面部は長方形状を呈し、第1抵抗部の幅が第1主面部の長手方向の辺の長さよりも狭くてもよい。この場合、第1抵抗部における抵抗値を第1主面部に比べて容易に大きくすることができる。
第1抵抗部と第2主面部とが、第1誘電体膜を間に挟んで対向しないことが好ましい。この場合、例えば第1引き出し部から流れてきた電流が第2主面部に流れ込んでしまうことなく、第1抵抗部を通過した上で第1主面部に流れ込んでいくことがより確実に実現される。そのため、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能となる。
第2主面部を覆う第2誘電体膜と、第2誘電体膜上に形成される第3主面部、基体の端部に引き出されるように伸びる第3引き出し部、及び第3主面部と第3引き出し部とを接続する第3抵抗部を有する第3内部電極と、をさらに備え、第3抵抗部は、第1抵抗部を直接覆い、電流が流れる方向と直交する方向に沿った第3抵抗部の幅は、第3抵抗部との境界における電流の流れの方向と直交する方向に沿った第3主面部の幅より狭く、第3主面部は、第2誘電体膜を間に挟んで第2主面部と対向することでコンデンサ機能を呈することが好ましい。この場合、第1抵抗部と第3抵抗部とが直接接続されるため、直流抵抗を小さくすることができ、その結果、低周波数帯域で低インピーダンスにすることができる。
第2主面部を覆う第2誘電体膜と、第1抵抗部に接続される第3抵抗部、及び第3抵抗部に接続されると共に第2誘電体膜上に形成される第3主面部を有する第3の内部電極と、をさらに備え、第3抵抗部は、第1抵抗部の一部を覆い、電流が流れる方向と直交する方向に沿った第3抵抗部の幅は、第3抵抗部との境界における電流の流れの方向と直交する方向に沿った第3主面部の幅より狭く、第3主面部は、第2誘電体膜を間に挟んで第2主面部と対向することでコンデンサ機能を呈することが好ましい。この場合、コンデンサ機能の等価直列抵抗(以下、単にESRという)を増大させることができるため、インピーダンスの急峻な変化を抑制することが可能となる。
第3主面部は長方形状を呈し、第3抵抗部の幅が第3主面部の長手方向の辺の長さよりも狭くてもよい。この場合、第3抵抗部における抵抗値を第3主面部に比べて容易に大きくすることができる。
第1内部電極は、第1抵抗部を複数備えることが好ましい。複数の抵抗成分を備えることにより、電子部品では、抵抗成分の値を容易に制御することができる。
本発明の電子部品は、磁性体からなる基体と、第1主面部、基体の端部に引き出されるように伸びる第1引き出し部、及び第1主面部と第1引き出し部とを接続すると共に基体上に形成される第1抵抗部を有する第1内部電極と、少なくとも第1内部電極の第1抵抗部の一部を覆うと共に、その上に第1内部電極の第1主面部が形成される絶縁体膜と、第1内部電極の第1主面部を覆う第1誘電体膜と、第1誘電体膜上に形成される第2主面部、及び当該第2主面部から基体の端部に引き出されるように伸びる第2引き出し部を有する第2内部電極と、を備え、電流が流れる方向と直交する方向に沿った第1抵抗部の幅は、第1抵抗部との境界における電流の流れの方向と直交する方向に沿った第1主面部の幅より狭く、第1主面部及び第2主面部は、第1誘電体膜を間に挟んで対向することによりコンデンサ機能を呈し、第1抵抗部及び基体は、協働してビーズ機能を呈することを特徴とする。
上記電子部品では、第1抵抗部の幅が第1主面部の幅より狭いため、第1抵抗部における抵抗値を大きくすることができる。また、第1内部電極の第1抵抗部が磁性体からなる基体上に形成されているため、第1抵抗部と基体とによってビーズの機能を有することができる。よって、電子部品は、第1抵抗部及び基体によるビーズの機能(すなわち、インダクタ成分及び抵抗成分)と、第1及び第2の主面部によるコンデンサの機能(すなわちキャパシタ成分)とを有し、インダクタ成分と抵抗成分とキャパシタ成分とが直列に接続された等価回路を構成することができる。ビーズは、低周波帯域ではインダクタ成分が機能するため、この電子部品では、低周波帯域でインピーダンスを小さく保つことができる。一方、高周波帯域では、ビーズは主に抵抗成分が機能するため、電子部品のビーズ機能は電子部品が備えるコンデンサ機能の等価直列抵抗として機能する。ビーズの抵抗成分は直流抵抗成分と高周波帯域で増加する損失との和で構成される。よって、この電子部品によれば、高周波帯域でのインピーダンスを増加させることが可能になる。その結果、この電子部品では、低周波帯域で低インピーダンスを保ちつつ、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能となる。なお、ここでいう電流が流れる向きとは、内部電極を直流電流が流れる向きをいう。
第1主面部は長方形状を呈し、第1抵抗部の幅が第1主面部の長手方向の辺の長さよりも狭くてもよい。この場合、第1抵抗部における抵抗値を第1主面部に比べて容易に大きくすることができる。
第1抵抗部と第2主面部とが、第1誘電体膜のみを間に挟んで対向しないことが好ましい。この場合、例えば第1引き出し部から流れてきた電流が第2主面部に流れ込んでしまうことなく、第1抵抗部を通過した上で第1主面部に流れ込んでいくことがより確実に実現される。そのため、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能となる。
前記第1誘電体膜と前記絶縁体膜とは同じ材料からなっていてもよい。
本発明によれば、低周波帯域で低インピーダンスを保ちつつ、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能な電子部品を提供することができる。
第1実施形態に係る電子部品の上面図である。 図1の電子部品のII−II矢印断面構成を示す図である。 第1実施形態に係る電子部品の製造工程を説明するための図である。 第1実施形態に係る電子部品の製造工程を説明するための図である。 第1実施形態に係る電子部品の等価回路を説明するための図である。 第1実施形態に係る電子部品の変形例の上面図である。 第2実施形態に係る電子部品の上面図である。 第2実施形態に係る電子部品の製造工程を説明するための図である。 第2実施形態に係る電子部品の製造工程を説明するための図である。 第3実施形態に係る電子部品の上面図である。 図10の電子部品のXI−XI矢印断面構成を示す図である。 図10の電子部品のXII−XII矢印断面構成を示す図である。 第3実施形態に係る電子部品の製造工程を説明するための図である。 第3実施形態に係る電子部品の製造工程を説明するための図である。 バンプ電極を備えた第3実施形態に係る電子部品を示す図である。 図16に示した電子部品の実装構造を示す図である。 第4実施形態に係る電子部品の上面図である。 第4実施形態に係る電子部品の製造工程を説明するための図である。 第4実施形態に係る電子部品の製造工程を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
図1に基づいて、第1実施形態に係る電子部品について説明する。図1は、第1実施形態に係る電子部品D1の上面を示す図である。図2は、図1の電子部品D1のII−II矢印断面構成を示す図である。
第1実施形態に係る電子部品D1は、磁性体からなる基体1と、基体1上にこの順で形成された第1内部電極2と、第1誘電体膜3と、第2内部電極4と、第2誘電体膜5と、第3内部電極6とを備える。基体1は直方体形状を呈する。ここで、基体1は軟磁性体(例えば、フェライト材料)からなることが好ましい。第1誘電体膜3及び第2誘電体膜5は、強誘電体からなることが好ましい。
第1実施形態に係る電子部品D1の製造工程を説明するための図である図3及び図4を用いて電子部品D1の製造工程を説明することで、電子部品D1の構成をさらに詳しく説明する。まず、図3(a)に示すように、第1内部電極2が基体1上に形成される。第1内部電極2は、第1主面部2aと、基体1の端部に引き出されるように伸びる第1引き出し部2cと、第1主面部2aと第1引き出し部2cとを接続する第1抵抗部2bと、を有する。第1抵抗部2bは、第1主面部2a及び第1引き出し部2cの双方と直接接続されている。
第1内部電極2の第1主面部2aは、長方形状を呈する。第1主面部2aは、その短辺が基体1の第1内部電極2が形成された主面1aの短辺と平行であって、その長辺が基体1の主面1aの長辺と平行であるように形成される。第1主面部2aは、基体1の主面1aの各辺から所定の距離を有して、その内側に位置するように形成される。
第1内部電極2の第1引き出し部2cは、基体1の主面1aの一方の短辺側端部に引き出されて露出するように形成される。
電流が流れる方向と直交する方向に沿った第1内部電極2の第1抵抗部2bの幅は、第1抵抗部2bとの境界における電流の流れの方向と直交する方向に沿った、第1主面部2aの幅より狭い。すなわち、本実施形態では、第1抵抗部2bの幅は、長方形状を呈する第1主面部2aの長手方向の辺の長さよりも狭い。
基体1上には、さらにコンタクト導体7が形成される。コンタクト導体7は、主面1aの短辺側端部とは異なる基体1の端部に形成される。
次に、図3(b)に示すように、少なくとも第1内部電極2の第1主面部2a全域を覆うように第1誘電体膜3を形成する。第1誘電体膜3は、長方形状を呈する。第1誘電体膜3は、その短辺が第1内部電極2の第1主面部2aの短辺と平行であって、その長辺が第1内部電極2の第1主面部2aの長辺と平行であるように形成される。第1誘電体膜3は、基体1の主面1aの各辺から所定の距離を有するように、その内側に形成される。
次に、図3(c)に示すように、第2内部電極4を形成する。第2内部電極4は、第2主面部4aと、基体1の端部に引き出されるように伸びる第2引き出し部4bと、を有する。第2主面部4aは、長方形状を呈する。第2主面部4aは、その短辺が第1内部電極2の第1主面部2aの短辺と平行であって、その長辺が第1内部電極2の第1主面部2aの長辺と平行であるように形成される。第2主面部4aは、基体1の主面1aの各辺から所定の距離を有し、且つ第1主面部2aより面積が小さくなるように形成される。第2主面部4aは、第1誘電体膜3上に形成される。第2主面部4aは、第1誘電体膜3を間に挟んで第1内部電極2の第1抵抗部2bとは対向しない。
第2内部電極4の第2引き出し部4bは、第1引き出し部2cが引き出されている短辺とは異なる、基体1の主面1aの短辺側の端部に引き出されて露出するように形成される。第2引き出し部4bは、第2主面部4aに接続されている。第2引き出し部4bは、コンタクト導体7上に形成され、コンタクト導体7と接続される。
次に、図4(a)に示すように、少なくとも第2内部電極4の第2主面部4aを覆うように第2誘電体膜5を形成する。第2誘電体膜5は、長方形状を呈する。第2誘電体膜5は、その短辺が第1内部電極2の第1主面部2aの短辺と平行であって、その長辺が第1内部電極2の第1主面部2aの長辺と平行であるように形成される。第2誘電体膜5は、基体1の主面1aの各辺から所定の距離を有して、内側に位置するように形成される。
次に、図4(b)に示すように、第3内部電極6を第2誘電体膜5上に形成する。第3内部電極6は、第3主面部6aと、基体1の端部に引き出されるように伸びる第3引き出し部6cと、第3主面部6aと第3引き出し部6cとを接続する第3抵抗部6bと、を有する。第3抵抗部6bは、第3主面部6a及び第3引き出し部6cの双方と直接接続されている。
第3主面部6aは、第2誘電体膜5上に形成される。第3内部電極6の第3主面部6aは、長方形状を呈する。第3主面部6aは、その短辺が第1内部電極2の第1主面部2aの短辺と平行であって、その長辺が第1内部電極2の第1主面部2aの長辺と平行であるように形成される。
第3内部電極6の第3引き出し部6cは、第1内部電極2の第1引き出し部2cが引き出される基体1の端部に引き出されて露出するように形成される。
第3内部電極6の第3抵抗部6bは、第3主面部6aの長辺の一部から伸びて、第3引き出し部6cの一端部まで伸びる。電流が流れる方向と直交する方向に沿った第3内部電極6の第3抵抗部6bの幅は、第3抵抗部6bとの境界における電流の流れの方向と直交する方向に沿った第3主面部6aの幅より狭い。すなわち、本実施形態では、第3抵抗部6bの幅は、長方形状を呈する第3主面部6aの長手方向の辺の長さよりも狭い。
第1実施形態では、第3内部電極6は、第1内部電極2と同じ形状を呈し、第1及び第2主面部2a、4aとの対向方向から見て、第1内部電極2と重なるように形成される。第3抵抗部6bは、第1抵抗部2bを直接覆う。
こうして電子部品D1が得られる。
図5は、電子部品D1の等価回路を説明するための図である。第1内部電極2の第1主面部2a及び第2内部電極4の第2主面部4aは、第1誘電体膜3を間に挟んで対向することでコンデンサ機能を呈する。第2内部電極4の第2主面部4a及び第3内部電極6の第3主面部6aは、第2誘電体膜5を間に挟んで対向することでコンデンサ機能を呈する。こうして得られたコンデンサ機能によって、電子部品D1は、図5に示すようなコンデンサCを有する。
さらに、第1内部電極2の第1抵抗部2b、第3内部電極6の第3抵抗部6b、及び基体1は、協働してビーズ機能を呈する。こうして得られたビーズ機能によって、電子部品D1は、図5に示すような抵抗R及びインダクタLを有する。
電子部品D1では、第1内部電極2の第1抵抗部2bが磁性体からなる基体1上に形成されているため、第1抵抗部2bと基体1によってビーズの機能を有する。よって、電子部品D1は、第1抵抗部2b及び基体1によるビーズ機能(すなわち、インダクタ成分L及び抵抗成分R)と、第1及び第2の主面部2a、4aによるコンデンサ機能(すなわちキャパシタ成分C)とを有し、インダクタ成分Lと抵抗成分Rとキャパシタ成分Cとが、図5に示すように直列に接続された等価回路を構成することができる。
ビーズは低周波帯域ではインダクタ成分Lが機能するため、電子部品D1では、低周波帯域でインピーダンスを小さく保つことができる。一方、高周波帯域では、ビーズは主に抵抗成分Rが機能するため、電子部品D1のビーズ機能は電子部品が備えるコンデンサ機能Cの等価直列抵抗として機能する。ビーズの抵抗成分Rは直流抵抗成分と高周波帯域で増加する損失との和で構成される。よって、電子部品D1によれば、高周波帯域でのインピーダンスを増加させることが可能になる。その結果、電子部品D1では、低周波帯域で低インピーダンスを保ちつつ、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能となる。
電子部品D1では、第1抵抗部2bの幅は第1主面部2aの幅より狭い。これにより、第1抵抗部2bにおける抵抗値を大きくすることができる。
電子部品D1では、第1抵抗部2bと第2主面部4aとが第1誘電体膜3を間に挟んで対向しないため、第1引き出し部2cから流れてきた電流が第2主面部4aに流れ込むことなく、第1抵抗部2bを通過した上で第1主面部2aに流れ込む。そのため、電子部品D1では、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能となる。
電子部品D1では、第3抵抗部6bが第1抵抗部2bを直接覆うため、第1抵抗部2bと第3抵抗部6bとが直接接続される。これにより、電子部品D1では、直流抵抗を小さくすることができ、その結果、低周波数帯域で低インピーダンスにすることができる。
図6に第1実施形態に係る電子部品D1の変形例D1Aの上面図を示す。電子部品D1Aでは、第3内部電極6は、第3引き出し部6cを有さず、第3抵抗部6bが直接第1抵抗部2bに接続されている。すなわち、第3抵抗部6bは、第1接続部2bの一部を覆う。
この場合、電子部品D1Aでは、コンデンサ機能のESRを増大させることができるため、インピーダンスの急峻な変化を抑制することが可能となる。
(第2実施形態)
図7に基づいて、第2実施形態に係る電子部品について説明する。図7は、第2実施形態に係る電子部品D2の上面を示す図である。第2実施形態に係る電子部品D2は、第1及び第3内部電極2、6がそれぞれ第1及び第3抵抗部2b、2d、6b、6dを複数備える点で、第1実施形態に係る電子部品D1とは異なる。
第2実施形態に係る電子部品D2の製造工程を説明するための図である図8及び図9を用いて電子部品D2の製造工程を説明することで、電子部品D2の構成をさらに詳しく説明する。まず、図8(a)に示すように、第1内部電極2は基体1上に形成される。第1内部電極2は、第1主面部2aと、基体1の端部に引き出されるように伸びる第1引き出し部2cと、第1主面部2aと第1引き出し部2cとを接続する複数(本実施形態では、2つ)の第1抵抗部2b、2dと、を有する。第1抵抗部2b、2dはそれぞれ、第1主面部2a及び第1引き出し部2cの双方と直接接続されている。
第1内部電極2の第1抵抗部2bは、第1主面部2aの長辺の一部から伸びて、第1引き出し部2cの一端部まで伸びる。第1内部電極2の第1抵抗部2dは、第1主面部2aの長辺のうち、第1抵抗部2bが伸びる長辺とは異なる長辺の一部から伸びて、第1引き出し部2cの他端部まで伸びる。電流が流れる方向と直交する方向に沿った第1抵抗部2b、2dの幅は、第1抵抗部2b、2dとの境界における電流の流れの方向と直交する方向に沿った第1主面部2aの幅より狭い。すなわち、本実施形態では、第1抵抗部2b、2dそれぞれの幅は、長方形状を呈する第1主面部2aの長手方向の辺の長さよりも狭い。各第1抵抗部2b、2dは、基体1と協働してビーズ機能(すなわち、インダクタ成分L1、L2及び抵抗成分R1、R2)を呈する。
次に、図8(b)に示すように、少なくとも第1内部電極2の第1主面部2a全域を覆うように第1誘電体膜3を形成する。
次に、図8(c)に示すように、第2内部電極4を形成する。第2内部電極4は、第2主面部4aと、基体1の端部に引き出されるように伸びる第2引き出し部4bと、を有する。第2内部電極4は、第1誘電体膜3上に少なくとも第2主面部4aが配置されるように形成される。第2主面部4aは、第1誘電体膜3を間に挟んで第1内部電極2の第1抵抗部2bとは対向しない。第2内部電極4の第2引き出し部4bは、基体1の主面1aの短辺側端部であって、第1引き出し部2cが引き出されている短辺とは異なる短辺側端部に引き出されて露出するように形成される。
次に、図9(a)に示すように、少なくとも第2内部電極4の第2主面部4aを覆うように第2誘電体膜5を形成する。
次に、図9(b)に示すように、第3内部電極6を第2誘電体膜5上に形成する。第3内部電極6は、第3主面部6aと、基体1の端部に引き出されるように伸びる第3引き出し部6cと、第3主面部6aと第3引き出し部6cとを接続する第3抵抗部6b、6dと、を有する。第3抵抗部6b、6dはそれぞれ、第3主面部6a及び第3引き出し部6cの双方と直接接続されている。
第3内部電極6の第3抵抗部6bは、第3主面部6aの長辺の一部から伸びて、第3引き出し部6cの一端部まで伸びる。第3内部電極6の第3抵抗部6dは、第3主面部6aの長辺のうち、第3抵抗部6bが伸びる長辺とは異なる長辺の一部から伸びて、第3引き出し部6cの他端部まで伸びる。電流が流れる方向と直交する方向に沿った第3抵抗部6b、6dの幅は、第3抵抗部6b、6dとの境界における電流の流れの方向と直交する方向に沿った第3主面部6aの幅より狭い。すなわち、本実施形態では、第3抵抗部6b、6dそれぞれの幅は、長方形状を呈する第3主面部6aの長手方向の辺の長さよりも狭い。
第2実施形態では、第3内部電極6は、第1内部電極2と同じ形状を呈し、第1内部電極2を覆うように形成される。第3抵抗部6b、6dは、第1抵抗部2b、2dを直接覆う。
電子部品D2では、第1内部電極2が第1抵抗部2b、2dを複数備える。そのため、電子部品D2では、容易に抵抗成分の値を制御することができる。
第1内部電極2の第1主面部2a及び第2内部電極4の第2主面部4aは、第1誘電体膜3を間に挟んで対向することでコンデンサとして機能する。さらに、第1内部電極2の第1抵抗部2b、2d及び基体1は、協働してビーズとして機能する。よって、電子部品D2は、第1抵抗部2b、2d及び基体1によるビーズの機能と、第1及び第2の主面部2a、4aとによるコンデンサの機能とを有し、インダクタ成分と抵抗成分とキャパシタ成分とが、直列に接続された等価回路を構成することができる。
ビーズの特性により、電子部品D2では、低周波帯域で低インピーダンスを保ちつつ、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能となる。
電子部品D2では、第1抵抗部2b、2dの幅は第1主面部2aの幅より狭い。これにより、第1抵抗部2b、2dにおける抵抗値を大きくすることができる。
電子部品D2では、第1抵抗部2bと第2主面部4aとが、第1誘電体膜3を間に挟んで対向していない。そのため、電子部品D2では、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能となる。
(第3実施形態)
図10に基づいて、第3実施形態に係る電子部品について説明する。図10は、第3実施形態に係る電子部品D3の上面を示す図である。図11は、図10の電子部品D3のXI−XI矢印断面構成を示す図である。図12は、図10の電子部品D3のXII−XII矢印断面構成を示す図である。
第3実施形態に係る電子部品D3は、磁性体からなる基体11と、基体11上に形成された第1内部電極12と、絶縁体膜13と、第1誘電体膜14と、第2内部電極15と、を備える。基体11は直方体形状を呈する。ここで、基体11は軟磁性体(例えば、フェライト材料)であることが好ましい。第1誘電体膜14は、強誘電体であることが好ましい。
第3実施形態に係る電子部品D3の製造工程を説明するための図である図13及び図14を用いて電子部品D3の製造工程を説明することで、電子部品D3の構成をさらに詳しく説明する。まず、図13(a)に示すように、第1内部電極12の第1抵抗部12bと第1引き出し部12cを基体11上に形成する。
第1内部電極12の第1引き出し部12cは、基体11の第1内部電極12が形成された主面11aの短辺側端部に引き出されて露出するように形成される。
第1内部電極12の第1抵抗部12bは、第1引き出し部12cから、基体11の主面11aの短辺のうち第1引き出し部12cが引き出された短辺とは反対側の短辺に向かって伸びるように形成される。第1抵抗部12bは、第1引き出し部12cとは反対側端部において、基体11の長辺の対向方向に伸びる部分を有し、T字形状を呈する。第1抵抗部12bは、基体11と協働してビーズ機能(すなわち、インダクタ成分L及び抵抗成分R)を呈する。
基体11上には、さらにコンタクト導体7が形成される。コンタクト導体7は、基体11の主面11a上であって、主面11aの短辺のうち、第1引き出し部12cが引き出される短辺とは異なる短辺側端部に形成される。
次に、図13(b)に示すように、第1内部電極12の第1抵抗部12bの少なくとも一部を覆うように絶縁体膜13を形成する。絶縁体膜13は、長方形状を呈する。絶縁体膜13は、その短辺が基体11の主面11aの短辺と平行であって、その長辺が基体11の主面11aの長辺と平行であるように形成される。絶縁体膜13は、基体11の主面11aの各辺から所定の距離を有するように、その内側に形成される。
次に、図13(c)に示すように、第1内部電極12の第1主面部12a及び2つの第1抵抗部12dを絶縁体膜13上に形成する。第1主面部12aは、長方形状を呈する。第1主面部12aは、その短辺が基体11の主面11aの短辺と平行であって、その長辺が基体11の主面11aの長辺と平行であるように形成される。
絶縁体膜13上に形成された2つの第1抵抗部12dはそれぞれ、第1主面部12aの長辺上の部分であって第1引き出し部12cとは反対側の部分から伸びて絶縁体膜13からはみ出し、第1抵抗部12bと直接接続されている。すなわち、各第1抵抗部12dは、第1主面部2aと直接接続されている。このように、第1内部電極12は、第1主面部12aと、第1引き出し部12cと、第1主面部12aと第1引き出し部12cとを接続する第1抵抗部12b、12dと、を有する。
電流が流れる方向と直交する方向に沿った第1抵抗部12b、12dの幅は、第1抵抗部12dとの境界において電流が流れる方向と、直交する方向に沿った第1主面部12aの幅より狭い。すなわち、本実施形態では、第1抵抗部12b、12dの幅は、長方形状を呈する第1主面部12aの長手方向の辺の長さよりも狭い。
次に、図14(a)に示すように、少なくとも第1内部電極12の第1主面部12aを覆うように第1誘電体膜14を形成する。第1誘電体膜14は、長方形状を呈する。第1誘電体膜14は、その短辺が第1内部電極12の第1主面部12aの短辺と平行であって、その長辺が第1内部電極12の第1主面部12aの長辺と平行であるように形成される。第1抵抗部12dは、第1誘電体膜14に一部覆われているが、覆われていない部分も有する。
次に、図14(b)に示すように、第2内部電極15を第1誘電体膜14上に形成する。第2内部電極15は、第2主面部15aと、基体11の端部に引き出されるように伸びる第2引き出し部15bと、を有する。第2主面部15aは、長方形状を呈する。第2主面部15aは、その短辺が第1内部電極12の第1主面部12aの短辺と平行であって、その長辺が第1内部電極12の第1主面部12aの長辺と平行であるように形成される。第2内部電極15は、第1誘電体膜14上に少なくとも第2主面部15aが配置されるように形成される。第2主面部15aは、第1誘電体膜14を間に挟んで隣接して第1内部電極12の第1抵抗部12bとは対向しない。すなわち、第2主面部15aは、第1誘電体膜14のみを間に挟んで対向するのではなく、絶縁体膜13も間に挟んでいる。
第2内部電極15の第2引き出し部15bは、基体11の主面11aの短辺側端部であって、第1引き出し部12cが引き出されている端部とは異なる端部に引き出されて露出するように形成される。第2引き出し部15bは、第2主面部12aに接続されている。第2引き出し部15bは、コンタクト導体7上に形成され、コンタクト導体7と接続される。
こうして電子部品D3が得られる。第1内部電極12の第1主面部12a及び第2内部電極15の第2主面部15aは、第1誘電体膜14を間に挟んで対向することでコンデンサとして機能する。さらに、第1内部電極12の第1抵抗部12b及び基体11は、協働してビーズとして機能する。よって、電子部品D3は、第1抵抗部12b及び基体11によるビーズの機能(すなわち、インダクタ成分L及び抵抗成分R)と、第1及び第2の主面部12a、15aによるコンデンサの機能とを有し、インダクタ成分と抵抗成分とキャパシタ成分とが、直列に接続された等価回路を構成することができる。
ビーズは、低周波帯域ではインダクタ成分が機能するため、電子部品D3では、低周波帯域でインピーダンスを小さく保つことができる。一方、高周波帯域では、ビーズは主に抵抗成分が機能するため、電子部品D3のビーズ機能は電子部品が備えるコンデンサ機能の等価直列抵抗として機能する。ビーズの抵抗成分は直流抵抗成分と高周波帯域で増加する損失との和で構成される。よって、電子部品D3によれば、高周波帯域でのインピーダンスを増加させることが可能になる。その結果、電子部品D3では、低周波帯域で低インピーダンスを保ちつつ、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能となる。
電子部品D3では、第1抵抗部12bの幅は第1主面部12aの幅より狭い。これにより、第1抵抗部12bにおける抵抗値を大きくすることができる。
電子部品D3では、第1抵抗部12bと第2主面部15aとが、第1誘電体膜14のみを間に挟んで対向するのではなく、絶縁体膜13をさらに間に挟んでいる。そのため、第1引き出し部12cから流れてきた電流が第1抵抗部12bを通らずに第2主面部15aに流れ込むことなく、第1抵抗部12bを通過した上で第1主面部2aに流れ込む。そのため、電子部品D3では、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能となる。
図15に示すように、例えば電子部品D3に、バンプ電極8を設けることができる。一対のバンプ電極8はそれぞれ、第1内部電極12の第1引き出し部12cと第2内部電極15の第2引き出し部15bに接続される。さらに、電子部品D3の露出した部分、すなわち第2内部電極15の第2主面部15a及び第1誘電体膜14上には、絶縁コート9を形成してもよい。
バンプ電極8が取り付けられた電子部品D3は、図16に示すように、基板20に実装することができる。電子部品D3は、基板20上に形成されたランド電極21に各バンプ電極8を接続させて、基板20に実装することができる。
(第4実施形態)
図17に基づいて、第4実施形態に係る電子部品について説明する。図17は、第4実施形態に係る電子部品D4の上面を示す図である。第4実施形態に係る電子部品D4は、第1抵抗部12b、12dの形状が異なる点で、第3実施形態に係る電子部品D3とは異なる。
第4実施形態に係る電子部品D4の製造工程を説明するための図である図18及び図19を用いて電子部品D4の製造工程を説明することで、電子部品D4の構成をさらに詳しく説明する。まず、図18(a)に示すように、第1内部電極12の第1抵抗部12bと第1引き出し部12cが基体11上に形成される。
第1内部電極12の第1引き出し部12cは、基体11の第1内部電極12が形成された主面11aの一方の短辺側端部に引き出されて露出するように形成される。
第1内部電極12の第1抵抗部12bは、第1引き出し部12cが引き出された短辺とは反対側の短辺に向かって第1引き出し部12cから主面11aの長辺方向に沿って伸びる部分、当該部分から主面11aの短辺方向に沿って伸びる部分、当該部分から第1引き出し部12cへ向かって主面11aの長辺方向に沿って伸びる部分、及び当該部分から主面11aの短辺方向に沿って伸びる部分を有し、C字形状に形成される。第1抵抗部12bは、基体11と協働してビーズ機能(すなわち、インダクタ成分L及び抵抗成分R)を呈する。
次に、図18(b)に示すように、第1内部電極12の第1抵抗部12bの一部のみを覆うように絶縁体膜13を形成する。絶縁体膜13は、長方形状を呈する。絶縁体膜13は、その短辺が基体11の主面11aの短辺と平行であって、その長辺が基体11の主面11aの長辺と平行であるように形成される。
次に、図18(c)に示すように、第1内部電極12の第1主面部12aを絶縁体膜13上に、第1抵抗部12dを第1抵抗部12bの絶縁体膜13で覆われていない部分の一部の上に形成する。第1主面部12aは、長方形状を呈する。第1主面部12aは、その短辺が基体11の主面11aの短辺と平行であって、その長辺が基体11の主面11aの長辺と平行であるように形成される。
第1抵抗部12dは、第1主面部12aの第1引き出し部12c側の短辺から伸びており、第1抵抗部12bと直接接続されている。すなわち、第1抵抗部12dは、第1主面部2aと直接接続されている。このように、第1内部電極12は、第1主面部12aと、第1引き出し部12cと、第1主面部12aと第1引き出し部12cとを接続する第1抵抗部12b、12dと、を有する。
電流が流れる方向と直交する方向に沿った第1抵抗部12b、12dの幅は、第1抵抗部12dとの境界における電流の流れの方向と直交する方向に沿った第1主面部12aの幅より狭い。すなわち、本実施形態では、第1抵抗部12b、12dの幅は、長方形状を呈する第1主面部12aの長手方向の辺の長さよりも狭い。
次に、図19(a)に示すように、少なくとも第1内部電極12の第1主面部12aを覆うように第1誘電体膜14を形成する。第1誘電体膜14は、長方形状を呈する。第1誘電体膜14は、その短辺が第1内部電極12の第1主面部12aの短辺と平行であって、その長辺が第1内部電極12の第1主面部12aの長辺と平行であるように形成される。第1誘電体膜14は、第1抵抗部12dの一部を覆う。
次に、図19(b)に示すように、第2内部電極15を第1誘電体膜14上に形成する。第2内部電極15は、第2主面部15aと、基体11の端部に引き出されるように伸びる第2引き出し部15bと、を有する。第2主面部15aは、長方形状を呈する。第2主面部15aは、その短辺が第1内部電極12の第1主面部12aの短辺と平行であって、その長辺が第1内部電極12の第1主面部12aの長辺と平行であるように形成される。第2内部電極15は、第1誘電体膜14上に少なくとも第2主面部15aが配置されるように形成される。第2主面部15aは、第1誘電体膜14を間に挟んで隣接して第1内部電極12の第1抵抗部12bとは対向しない。すなわち、第2主面部15aは、第1誘電体膜14のみを間に挟んで第1内部電極12の第1抵抗部12bと対向するのではなく、絶縁体膜13も間に挟んでいる。
第2内部電極15の第2引き出し部15bは、基体11の主面11aの短辺であって、第1引き出し部12cが引き出されている短辺とは異なる短辺側端部に引き出されて露出するように形成される。第2引き出し部15bは、第2主面部15aに接続されている。第2引き出し部15bは、コンタクト導体7上に形成され、コンタクト導体7と接続される。
こうして電子部品D4が得られる。
第1内部電極12の第1主面部12a及び第2内部電極15の第2主面部15aは、第1誘電体膜14を間に挟んで対向することでコンデンサとして機能する。さらに、第1内部電極12の第1抵抗部12b及び基体11は、協働してビーズとして機能する。よって、電子部品D4は、第1抵抗部12b及び基体11によるビーズの機能(すなわち、インダクタ成分L及び抵抗成分R)と、第1及び第2の主面部12a、15aとによるコンデンサの機能とを有し、インダクタ成分と抵抗成分とキャパシタ成分とが、直列に接続された等価回路を構成することができる。
ビーズの特性により、電子部品D4では、低周波帯域で低インピーダンスを保ちつつ、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能となる。
電子部品D4では、第1抵抗部12b、12dの幅は第1主面部12aの幅より狭い。これにより、第1抵抗部12b、12dにおける抵抗値を大きくすることができる。
電子部品D4では、第1抵抗部12bと第2主面部15aとが、第1誘電体膜14のみを間に挟んで対向するのではなく、絶縁体膜13をさらに間に挟んでいる。そのため、電子部品D4では、高周波帯域で高インピーダンスにすることが可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態及び変形例について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態及び変形例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、誘電体層は、強誘電体に限られない。また、第3内部電極を備えていなくてもよい。あるいは、さらなる内部電極を備えていてもよい。第1〜第3内部電極の形状は、実施形態及び変形例が備える内部電極の形状に限られない。
D1〜D4…電子部品、1、11…基体、2、12…第1内部電極、2a、12a…第1主面部、2b、2d、12b、12d…第1抵抗部、2c、12c…第1引き出し部、3…第1誘電体膜、4、15…第2内部電極、4a、15a…第2主面部、4b、15b…第2引き出し部、5…第2誘電体膜、6…第3内部電極、6a…第3主面部、6b、6d…第3抵抗部、6c…第3引き出し部、7…コンタクト導体、8…バンプ電極、9…絶縁コート、13…絶縁体膜、14…第1誘電体膜、20…基板、21…ランド電極。

Claims (11)

  1. 磁性体からなる基体と、
    前記基体上に形成されると共に、第1主面部、前記基体の端部に引き出されるように伸びる第1引き出し部、及び前記第1主面部と前記第1引き出し部とを接続する第1抵抗部を有する第1内部電極と、
    前記第1内部電極の前記第1主面部を覆う第1誘電体膜と、
    前記第1誘電体膜上に形成される第2主面部、及び当該第2主面部から前記基体の端部に引き出されるように伸びる第2引き出し部を有する第2内部電極と、を備え、
    電流が流れる方向と直交する方向に沿った前記第1抵抗部の幅は、前記第1抵抗部との境界における電流の流れの方向と直交する方向に沿った前記第1主面部の幅より狭く、
    前記第1主面部及び前記第2主面部は、前記第1誘電体膜を間に挟んで対向することによりコンデンサ機能を呈し、
    前記第1抵抗部及び前記基体は、協働してビーズ機能を呈することを特徴とする電子部品。
  2. 前記第1主面部は長方形状を呈し、前記第1抵抗部の幅が前記第1主面部の長手方向の辺の長さよりも狭いことを特徴とする請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記第1抵抗部と前記第2主面部とが、前記第1誘電体膜を間に挟んで対向しないことを特徴とする請求項1又は2記載の電子部品。
  4. 前記第2主面部を覆う第2誘電体膜と、
    前記第2誘電体膜上に形成される第3主面部、前記基体の端部に引き出されるように伸びる第3引き出し部、及び前記第3主面部と前記第3引き出し部とを接続する第3抵抗部を有する第3内部電極と、をさらに備え、
    前記第3抵抗部は、前記第1抵抗部を直接覆い、
    電流が流れる方向と直交する方向に沿った前記第3抵抗部の幅は、前記第3抵抗部との境界における電流の流れの方向と直交する方向に沿った前記第3主面部の幅より狭く、
    前記第3主面部は、前記第2誘電体膜を間に挟んで第2主面部と対向することでコンデンサ機能を呈することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項記載の電子部品。
  5. 前記第2主面部を覆う第2誘電体膜と、
    前記第1抵抗部に接続される第3抵抗部、及び前記第3抵抗部に接続されると共に前記第2誘電体膜上に形成される第3主面部を有する第3の内部電極と、をさらに備え、
    前記第3抵抗部は、前記第1抵抗部の一部を覆い、
    電流が流れる方向と直交する方向に沿った前記第3抵抗部の幅は、前記第3抵抗部との境界における電流の流れの方向と直交する方向に沿った前記第3主面部の幅より狭く、
    前記第3主面部は、前記第2誘電体膜を間に挟んで第2主面部と対向することでコンデンサ機能を呈することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項記載の電子部品。
  6. 前記第3主面部は長方形状を呈し、前記第3抵抗部の幅が前記第3主面部の長手方向の辺の長さよりも狭いことを特徴とする請求項4又は5に記載の電子部品。
  7. 前記第1内部電極は、前記第1抵抗部を複数備えることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項記載の電子部品。
  8. 磁性体からなる基体と、
    第1主面部、前記基体の端部に引き出されるように伸びる第1引き出し部、及び前記第1主面部と前記第1引き出し部とを接続すると共に前記基体上に形成される第1抵抗部を有する第1内部電極と、
    少なくとも前記第1内部電極の前記第1抵抗部の一部を覆うと共に、その上に前記第1内部電極の前記第1主面部が形成される絶縁体膜と、
    前記第1内部電極の前記第1主面部を覆う第1誘電体膜と、
    前記第1誘電体膜上に形成される第2主面部、及び当該第2主面部から前記基体の端部に引き出されるように伸びる第2引き出し部を有する第2内部電極と、を備え、
    電流が流れる方向と直交する方向に沿った前記第1抵抗部の幅は、前記第1抵抗部との境界における電流の流れの方向と直交する方向に沿った前記第1主面部の幅より狭く、
    前記第1主面部及び前記第2主面部は、前記第1誘電体膜を間に挟んで対向することによりコンデンサ機能を呈し、
    前記第1抵抗部及び前記基体は、協働してビーズ機能を呈することを特徴とする電子部品。
  9. 前記第1主面部は長方形状を呈し、前記第1抵抗部の幅が前記第1主面部の長手方向の辺の長さよりも狭いことを特徴とする請求項8に記載の電子部品。
  10. 前記第1抵抗部と前記第2主面部とが、前記第1誘電体膜のみを間に挟んで対向しないことを特徴とする請求項8又は9記載の電子部品。
  11. 前記第1誘電体膜と前記絶縁体膜とは同じ材料からなることを特徴とする請求項8〜10の何れか一項記載の電子部品。
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