JP2011014214A - 情報記録再生ヘッド及び熱アシスト磁気記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スライダ30の空気浮上面(ABS)近傍に近接場光発生素子32が配置され、近接場光発生素子32に隣接して磁気記録再生素子34が設けられている。スライダ30のABSとは反対側の面には、レーザダイオードユニット31が搭載されており、レーザダイオードユニット31から出た光は導波路33を通して近接場光発生素子32に照射される。近接場光発生素子32は導線42,43を通じて電極パッド40,41と接続されている。近接場光発生素子32は温度検出素子としても機能する。
【選択図】図1
Description
(1)半導体レーザやマイクロレンズを固定している接着剤や半田の劣化により、長期間使用していると、半導体レーザやマイクロレンズの位置がずれ、導波路と入射光の結合効率が変化する。
(2)半導体レーザから発生する熱もしくはドライブ内で発生する熱により、スライダや光学素子に熱変形が発生し、導波路と入射光の結合効率が変化する。
(3)導波路と入射光の結合効率を大きくするためには、導波路中の光分布の径を、入射光のスポット径と同程度にするのが好ましい。ここでモードフィールド径とは、導波路中の光の強度分布の幅を言う。通常、半導体レーザの出射端における光スポット径は数μmである。これをレンズで集光しても回折限界のため、1〜2μm程度までにしか絞れない。したがって、モードフィールド径を1〜2μm程度にまで大きくするのが好ましい。一方、熱アシスト磁気記録において、光スポットの径は記録ビットと同程度まで小さくするのが好ましい。もし光スポットの径が記録ビットよりも大きくなると、隣接ビットが加熱され、その記録ビットが消去されてしまう。隣接ビット消去の問題を解決するためには、近接場光発生素子を利用して、微小な光スポットを発生させる。例えば、三角形の形状をした金属の散乱体などの近接場光発生素子をスライダ中の導波路の出射端に配置する(非特許文献4参照)。このとき、近接場光を発生させる効率を高くするためには、近接場光発生素子に入射する光のスポット径がなるべく小さくなるようにした方が良い。すなわち、導波路中のモードフィールド径がなるべく小さくなるようにした方が良い。上記の要求を満たす一つの方法として、導波路の入口で導波路の幅を大きくし、近接場光発生素子に近づくにつれて導波路の幅が徐々に小さくなるようにする方法が考えられる。この場合、導波路入口においては、幅が大きいために、基本モードの他に、高次の伝播モードも励起される可能性がある。このように高次モードが励起されると、高次のモードと基本モードは導波路中で干渉を起こす。そしてその導波路中の光強度分布は、温度などの外乱により変化する。その結果、導波路の細くなった部分に伝わる光の強度が揺らいでしまう。
本発明の第2の目的は、近接場光発生素子に吸収されるエネルギー量を制御することが可能な熱アシスト磁気記録装置を提供することにある。
(1)スライダと、該スライダに設けられた磁気記録再生素子と、前記スライダの浮上面側に設けられた近接場光発生素子と、該近接場光発生素子に光エネルギーを供給するための導波路とを有する情報記録再生ヘッドにおいて、前記近接場光発生素子の温度を検出するための第1温度検出素子と、該第1温度検出素子と電気的に導通する一対の電極とを有する。
これにより、光エネルギーの照射による近接場光発生素子の温度を正確に検出することが可能になるため、近接場光発生素子に吸収されるエネルギー量をモニタすることが可能となる。
(2)前記第1温度検出素子は、前記近接場光発生素子が兼用されたものである。
(3)前記第1温度検出素子は、絶縁膜を介して前記近接場光発生素子に隣接して設けられた熱抵抗検出素子でも良い。熱抵抗検出素子は、簡易な構造であるため製造コストの上昇なしに温度検出が可能となる。
(4)前記熱抵抗検出素子の熱容量は、近接場光発生素子自身の熱容量と比べて同等あるいは小さくすることが望ましい。これにより、導入エネルギーに対する検出感度を十分に確保できるため、近接場光発生素子に導入されるエネルギーをより正確にかつ、高速に検出可能となる。
(5)前記第1温度検出素子に加えて、周囲温度校正用の第2温度検出素子を、前記導波路および近接場発生素子から離れた部分に配置するのが望ましい。これにより、導入光以外の要因による温度変化の影響(周囲温度変化など)を検出することが可能となるため、導入光以外の要因による温度変化の影響を相殺して、導入光パワー制御を行うことが容易になる。
(6)スライダと、該スライダに設けられた磁気記録再生素子と、前記スライダの浮上面側に設けられた近接場光発生素子と、該近接場光発生素子に光エネルギーを供給するための導波路とを有する情報記録再生ヘッドにおいて、前記近接場光発生素子と電気的に導通する1対の電極を有する。
これにより、近接場光発生素子自身の電気的特性(電気抵抗など)を検出することが可能となるため、熱抵抗効果などにより、光エネルギーの照射による近接場光発生素子の温度を正確に検出することが可能になるため、近接場光発生素子に吸収されるエネルギー量をモニタすることが可能となる。近接場光発生素子の構造によっては抵抗測定の他、静電容量やインダクタンスを測定することによって、温度の影響をモニタすることも可能であり、複数の電気的特性を測定し、総合的な情報として近接場光発生素子に導入されているエネルギー量を制御することも可能である。たとえば、静電容量のモニタにより浮上量に応じた、エネルギー制御などを行うこともできる。
これにより、光エネルギーの照射による近接場光発生素子の温度を正確にモニタして温度が一定すなわち、光の吸収量が一定となるように制御することが可能になるため、高密度なエネルギーアシスト記録の実現が容易になる。
Claims (20)
- スライダと、該スライダに設けられた磁気記録再生素子と、前記スライダの浮上面側に設けられた近接場光発生素子と、該近接場光発生素子に光エネルギーを供給するための導波路とを有する情報記録再生ヘッドにおいて、前記近接場光発生素子の温度を検出するための第1温度検出素子と、該第1温度検出素子と電気的に導通する一対の電極とを有することを特徴とする情報記録再生ヘッド。
- 前記第1温度検出素子は、前記近接場光発生素子が兼用されたものであることを特徴とする請求項1記載の情報記録再生ヘッド。
- 前記スライダの背面であって、前記導波路の入射端に設けられた光源を有することを特徴とする請求項1記載の情報記録再生ヘッド。
- 前記光源は半導体レーザであることを特徴とする請求項3記載の情報記録再生ヘッド。
- 前記第1温度検出素子は、絶縁膜を介して前記近接場光発生素子に隣接して設けられた熱抵抗検出素子であることを特徴とする請求項1記載の情報記録再生ヘッド。
- 前記熱抵抗検出素子の熱容量は、前記近接場光発生素子の熱容量と比べて同等あるいは小さいことを特徴とする請求項5記載の情報記録再生ヘッド。
- 前記導波路および近接場光発生素子から離れた位置に、周囲温度校正用の第2温度検出素子と、該第2温度検出素子と電気的に導通する一対の電極を有することを特徴とする請求項1記載の情報記録再生ヘッド。
- 前記第2温度検出素子と導通する一対の電極のうちの1つは、前記第1温度検出素子と導通する一対の電極のうちの1つと共有されていることを特徴とする請求項7記載の情報記録再生ヘッド。
- スライダと、該スライダに設けられた磁気記録再生素子と、前記スライダの浮上面側に設けられた近接場光発生素子と、該近接場光発生素子に光エネルギーを供給するための導波路とを有する情報記録再生ヘッドにおいて、前記近接場光発生素子と電気的に導通する1対の電極を有すること特徴とする情報記録再生ヘッド。
- 前記スライダの背面であって、前記導波路の入射端に設けられた光源を有することを特徴とする請求項9記載の情報記録再生ヘッド。
- 前記導波路および近接場光発生素子から離れた位置に、周囲温度校正用の温度検出素子と、該温度検出素子と電気的に導通する一対の電極を有することを特徴とする請求項9記載の情報記録再生ヘッド。
- 前記温度検出素子と導通する一対の電極のうちの1つは、前記近接場光発生素子と導通する一対の電極のうちの1つと共有されていることを特徴とする請求項11記載の情報記録再生ヘッド。
- 磁気記録媒体と、
スライダと、該スライダに設けられた磁気記録再生素子と、前記スライダの浮上面側に設けられた近接場光発生素子と、該近接場光発生素子に光エネルギーを供給するための導波路と、前記近接場光発生素子の温度を検出するための第1温度検出素子と、該第1温度検出素子と電気的に導通する一対の電極とを有する情報記録再生ヘッドと、を有し、
前記一対の電極を介して前記第1温度検出素子に電流を流すことによって当該第1温度検出素子の抵抗値を検出し、該検出した抵抗値に基いて前記導波路に導入する光エネルギーの強度を制御することを特徴とする熱アシスト磁気記録装置。 - 前記導波路に導入する光エネルギーの強度の制御は、前記第1温度検出素子の抵抗値が一定になるように制御するものであることを特徴とする請求項13記載の熱アシスト磁気記録装置。
- 前記第1温度検出素子は、前記近接場光発生素子が兼用されたものであることを特徴とする請求項13記載の熱アシスト磁気記録装置。
- 前記スライダの背面であって、前記導波路の入射端に設けられた光源を有することを特徴とする請求項13記載の熱アシスト磁気記録装置。
- 前記第1温度検出素子は、絶縁膜を介して前記近接場光発生素子に隣接して設けられた熱抵抗検出素子であることを特徴とする請求項13記載の熱アシスト磁気記録装置。
- 前記熱抵抗検出素子の熱容量は、前記近接場光発生素子の熱容量と比べて同等あるいは小さいことを特徴とする請求項17記載の熱アシスト磁気記録装置。
- 前記導波路および近接場光発生素子から離れた位置に、周囲温度校正用の第2温度検出素子と、該第2温度検出素子と電気的に導通する一対の電極を有することを特徴とする請求項13記載の熱アシスト磁気記録装置。
- 前記第2温度検出素子と導通する一対の電極のうちの1つは、前記第1温度検出素子と導通する一対の電極のうちの1つと共有されていることを特徴とする請求項19記載の熱アシスト磁気記録装置。
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