JP2011013539A - シャッター装置およびデジタルカメラ - Google Patents

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幹夫 櫻井
Kunihiko Hara
邦彦 原
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Abstract

【課題】ライブビュー表示の視認性および連写速度を向上したシャッター装置およびデジタルカメラを提供する。
【解決手段】少なくとも前記チャージ部材190Rが初期位置へ復帰作動を行うときには前記第2係合部190Qの移動を抑止位置で保持しており、前記先幕を前記第2バネ190Fの付勢力によって作動させるとき、その保持力を解除する先幕用保持手段を備える。先幕用保持手段が保持力を解除することによる先幕の露光用開口部190Dの遮蔽動作に先立ち、CMOSイメージセンサーの最下位ラインから電荷リセットを行い、露光を行う。
【選択図】図6F

Description

本発明は、デジタルカメラ用のシャッター装置およびこれを備えたデジタルカメラに関する。
特許文献1は、従来のデジタルカメラ用シャッター装置を開示している。この従来のシャッター装置はフォーカルプレーンシャッターであり、先幕を連結している先幕駆動部材と、露光作動時に駆動ばねによって駆動させられる先幕走行部材とを備えている。撮像前のチャージ動作時には、チャージ部材が先幕駆動部材を露光作動の終了位置近傍で抑止しておき、先幕走行部材だけをチャージ位置へ移動させる。この状態では後幕のみが露光作動開始位置に位置しており、被写体光を撮像素子の撮像面に当てることができるため、いわゆるライブビュー表示が可能な状態となっている。その後、レリーズ釦が押されてチャージ部材が初期位置へ復帰するとき、チャージ部材がその抑止を解き、先幕駆動部材と先幕とを、チャージばねの付勢力によって露光作動開始位置へ移動し得るようにしている。このようにすることで、撮像面に結像した被写体像を表示部に表示するライブビュー機能を実現することができる。
特開2001−222059号公報
しかしながら従来のシャッター装置は、カメラのレリーズ釦が押された後で露光開始までの間に、先幕が露光作動終了位置近傍から露光作動開始位置へ移動し、被写体光が撮像素子に当たることを遮断するため、実際に撮影される直前の映像をライブビュー表示で確認できず、視認性が悪くなってしまうという課題があった。
また、レリーズ釦を押してから先幕が露光作動を開始するまでの時間が長くなってしまい、静止画の撮像を高速に連続して行う、いわゆる連写を高速に行うことが困難であるという課題があった。
すなわち従来のシャッター装置は、レリーズ釦が押されてチャージ部材が初期位置へ復帰するとき、先幕駆動部材の抑止を解除し、先幕を露光作動終了位置近傍から露光作動開始位置へ移動させるように構成している。そして、先幕が露光作動開始位置に位置する露光直前の状態においては、被写体光は先幕により遮光されるためライブビュー表示ができない。また、先幕駆動部材と先幕が露光作動開始位置に移動する必要があり、その結果、露光開始までに時間がかかり、連写速度の向上が困難となっていた。
本発明は上記課題を解決し、ライブビュー表示の視認性および連写速度を向上したシャッター装置およびデジタルカメラを提供することを目的とする。
上記目的は、以下のシャッター装置によって達成される。
先幕と連結している第2係合部と、
露光作動時には第4バネの付勢力によって前記第2係合部を伴って作動し、前記先幕に露光作動を行わせる先幕走行部材と、
少なくとも前記先幕走行部材のチャージ作動時には前記先幕を露光作動開始位置へ作動させるための付勢力を有している第2バネと、
後幕と連結しており露光作動時には第3バネの付勢力によって作動し前記後幕に露光作動を行わせる後幕走行部材と、
セット作動時には初期位置から作動して前記先幕走行部材と前記後幕走行部材とを各々の前記ばねの付勢力に抗して作動させカメラのレリーズ時には露光作動に先立って初期位置復帰作動するチャージ部材と、
前記チャージ部材を初期位置へ復帰させるため付勢力を有している第5バネと、
少なくとも前記チャージ部材が初期位置へ復帰作動を行うときには前記先幕走行部材をチャージ位置で保持しており、前記先幕を前記第4バネの付勢力によって作動させるとき、その保持力を解除する先幕用保持手段と、
少なくとも前記チャージ部材が初期位置へ復帰作動を行うときには前記後幕走行部材をチャージ位置で保持しており、前記後幕を前記第3バネの付勢力によって作動させるとき、その保持力を解除する後幕用保持手段と、
抑止部を備えており前記チャージ部材に連動して往復回転させられ、前記チャージ部材がチャージ位置にあるときには露光用開口部を全開状態にしておくために前記第2係合部に前記抑止部が接触して前記第2係合部の露光作動開始位置への移動を抑止し前記チャージ部材の初期位置への復帰作動に伴ってその抑止を解く抑止部材を備えており、少なくとも前記チャージ部材が初期位置へ復帰作動を行うときには前記第2係合部の移動を抑止位置で保持しており、前記先幕を前記第2バネの付勢力によって作動させるとき、その保持力を解除する先幕用保持手段とを備える。
また、上記目的は、以下のデジタルカメラによって達成される。
上記シャッター装置を備えたデジタルカメラであって、
前記露光用開口部を通して被写体からの光を受光して画像データを生成する撮像手段と、
前記撮像手段および前記シャッター装置の動作を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記先幕の作動タイミングに先立って前記撮像手段における先幕側のラインから順次先幕の作動速度に合わせて電荷をリセットすることで露光を開始させ、前記先幕の作動による前記露光用開口部の遮蔽により露光を終了させるように制御する。
本発明によれば、ライブビュー表示の視認性および連写速度を向上したシャッター装置およびデジタルカメラを提供することができる。
カメラシステム1の斜視図 カメラ本体100の斜視図 カメラシステム1のブロック図 電子先幕およびメカ先幕による撮影動作時のシーケンス図 電子先幕およびメカ先幕による撮影動作時における、他のシーケンス図 電子先幕およびメカ後幕による撮影動作時のシーケンス図 電子先幕およびメカ先幕による撮影動作時のシーケンス図 電子先幕およびメカ先幕による撮影動作時における、他のシーケンス図 シャッターユニット190の閉口状態の模式図 シャッターユニット190の開口状態の模式図 シャッターユニット190の走行準備状態の模式図 シャッターユニット190の走行中の模式図 シャッターユニット190のチャージレバー保持による開口状態の模式図 シャッターユニット190の電子先幕およびメカ先幕走行中の模式図 シャッターユニット190の先幕保持による開口状態の模式図 シャッターユニット190の電子先幕およびメカ後幕走行中の模式図 シャッターユニット190の電子先幕およびメカ先幕走行中の模式図 メカ先幕およびメカ後幕による撮影動作時のシーケンス図
本発明の実施形態に係るシャッター装置およびこれを備えたデジタルカメラとしてのカメラシステムについて説明する。なお、以下の実施形態は本発明の一実施形態であり、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
<第1実施形態>
(1:構成)
(1−1:カメラシステムの概要)
図1は、本発明の実施形態に係るカメラシステム1の斜視図である。カメラシステム1は、カメラ本体100とカメラ本体100に着脱可能なレンズユニット200とから構成される。図2は、カメラ本体100の斜視図である。図3は、カメラシステム1の機能ブロック図である。以下、各部の詳細について説明する。説明の便宜のため、カメラシステム1の被写体側を前、撮像面側を後ろ又は背、カメラシステム1の通常姿勢における鉛直上側を上、鉛直下側を下ともいう。
(1−2:カメラボディの構成)
図4は、カメラシステム1の概略断面図である。また、図5は、カメラ本体の背面図である。カメラ本体100は、主に、CMOSイメージセンサー110と、カメラモニタ120と、操作部130と、カメラコントローラー140と、ボディマウント150と、電源160と、カードスロット170と、電子ビューファインダー180と、シャッターユニット190とを備える。また、カメラ本体100には、前から順に、ボディマウント150、シャッターユニット190、CMOSイメージセンサー110、カメラモニタ120が配置されている。
CMOSイメージセンサー110は、レンズユニット200を介して入射される被写体の光学像を撮像して画像データを生成する。生成された画像データは、ADコンバーター111でデジタル化される。ADコンバーター111でデジタル化された画像データは、カメラコントローラー140で様々な画像処理が施される。ここで言う様々な画像処理とは、例えば、ガンマ補正処理、ホワイトバランス補正処理、キズ補正処理、YC変換処理、電子ズーム処理、JPEG圧縮処理等である。
CMOSイメージセンサー110は、タイミング発生器112で制御されるタイミングで動作する。CMOSイメージセンサー110は、静止画像の撮像動作、及び、動画像の撮像動作等を行う。動画像の撮影動作には、スルー画像の撮影動作が含まれる。ここで、スルー画像とは、動画像の撮像後、メモリーカード171にデータを記録しない画像である。スルー画像は、主に動画像であり、動画像または静止画像の撮影のための構図を決めるためにカメラモニタ120および/または電子ビューファインダー180(以下、EVFとも言う)に表示されるものである。また、動画像の撮影動作には、動画像の記録動作も含まれる。動画像の記録動作とは、動画像の撮影動作およびメモリーカード171に動画データを記録する動作を含む動作である。なお、CMOSイメージセンサー110は被写体の光学像を撮像して電気的な画像信号に変換する撮像素子の一例である。撮像素子は、CCDイメージセンサー等を含む概念である。
カメラモニタ120は、表示用画像データが示す画像等を表示する。表示用画像データは、カメラコントローラー140で作成される。表示用画像データは、画像処理された画像データや、カメラシステム1の撮影条件、操作メニュー等を画像として表示するためのデータ等である。カメラモニタ120は、動画像も静止画像も選択的に表示可能である。カメラモニタ120は、液晶ディスプレイを有する。
カメラモニタ120は、カメラ本体100に設けられている。本実施形態では、カメラ本体100の背面に配置されているが、カメラ本体のどこに配置されていてもよい。なお、カメラモニタ120はカメラ本体100に設けられた表示部の一例である。表示部としては、他にも、有機EL、無機EL、プラズマディスプレイパネル等、画像を表示できるものを用いることができる。
電子ビューファインダー180は、カメラコントローラー140で作成された表示用画像データが示す画像等を表示する。EVF180は、動画像も静止画像も選択的に表示可能である。また、EVF180とカメラモニタ120とは、同じ内容を表示する場合と、異なる内容を表示する場合とがある。これらは、カメラコントローラー140によって制御される。
操作部130は、使用者による操作を受け付ける。操作部130は、使用者により操作される。操作部130は、レリーズ釦131を含む。レリーズ釦131は使用者によるシャッター操作を受け付ける。操作部130は、電源スイッチ132を含む。電源スイッチ132は、カメラ本体100の上面に設けられた回転式のダイアルスイッチである。第1の回転位置で電源がOFFとなり、第2の回転位置で電源がONとなる。操作部は、使用者による操作を受け付けることができればよく、ボタン、レバー、ダイアル、タッチパネル等を含む。
カメラコントローラー140は、CMOSイメージセンサー110等の各部を含むカメラ本体100全体を制御する。カメラコントローラー140は、シャッターユニット190のカム部材190Uを回転させるためのシャッターモーター(図示省略)、第1電磁コイル190M、第2電磁コイル190Nおよび第3電磁コイル191Aの通電状態を制御することにより、シャッター動作を制御する。また、電源160からの電力の供給が停止した状態でシャッターユニット190が開口状態を保持するようにシャッターユニット190を制御する。また、カメラコントローラー140は、操作部130からの指示を受け付ける。カメラコントローラー140は、レンズユニット200を制御するための信号を、ボディマウント150及びレンズマウント250を介して、レンズコントローラー240に送信する。そして、レンズユニット200の各部を間接的に制御する。すなわち、カメラコントローラー140は、カメラシステム1全体を制御する。また、カメラコントローラー140は、ボディマウント150及びレンズマウント250を介して、レンズコントローラー240から各種信号を受信する。カメラコントローラー140は、制御動作や画像処理動作の際に、DRAM141をワークメモリとして使用する。なお、カメラコントローラー140はボディ制御部の一例である。
カードスロット170は、メモリーカード171を装着可能である。カードスロット170は、カメラコントローラー140からの制御に基づいて、メモリーカード171を制御する。具体的には、カードスロット170は、メモリーカード171に画像データを格納する。カードスロット170は、メモリーカード171から画像データを出力する。また、メモリーカード171に動画データを格納する。カードスロット170は、メモリーカード171から動画データを出力する。
メモリーカード171は、カメラコントローラー140が画像処理により生成した画像データを格納可能である。例えば、メモリーカード171は、非圧縮のRAW画像ファイルや圧縮されたJPEG画像ファイル等を格納できる。また、メモリーカード171は、内部に格納する画像データ又は画像ファイルを出力できる。メモリーカード171から出力された画像データ又は画像ファイルは、カメラコントローラー140で画像処理される。例えば、カメラコントローラー140は、メモリーカード171から取得した画像データ又は画像ファイルを伸張などして表示用画像データを生成する。
メモリーカード171は、さらに、カメラコントローラー140が画像処理により生成した動画データを格納可能である。例えば、メモリーカード171は、動画圧縮規格であるH.264/AVCに従って圧縮された動画ファイルを格納できる。また、メモリーカード171は、内部に格納する動画データ又は動画ファイルを出力できる。メモリーカード171から出力された動画データ又は動画ファイルは、カメラコントローラー140で画像処理される。例えば、カメラコントローラー140は、メモリーカード171から取得した動画データ又は動画ファイルを伸張して表示用動画データを生成する。なお、メモリーカード171は記憶部の一例である。記憶部は、メモリーカード171のようにカメラ本体100に着脱可能なものでもよく、カメラシステム100に固定されているものでもよい。
電源160は、カメラシステム1で使用するための電力を供給する。電源160は、例えば、乾電池であってもよいし、充電池であってもよい。また、電源コード等により外部から供給される電力をカメラシステム1に供給するものであってもよい。
ボディマウント150は、着脱可能なレンズユニット200を保持する。ボディマウント150は、レンズユニット200のレンズマウント250と機械的及び電気的に接続可能である。ボディマウント150とレンズマウント250とを介して、カメラ本体100とレンズユニット200との間で、データおよび/または制御信号を送受信可能である。具体的には、ボディマウント150とレンズマウント250とは、カメラコントローラー140とレンズコントローラー240との間で、データおよび/または制御信号を送受信する。ボディマウント150は、電源160から受けた電力を、レンズマウント250を介してレンズユニット200全体に供給する。
シャッターユニット190は、いわゆるノーマリオープンタイプのフォーカルプレーンシャッターである。シャッターユニット190は、ボディマウント150とCMOSイメージセンサー110との間に配置される。シャッターユニット190は、後幕190Aと、先幕190Bと、シャッター保持枠190Cとを有する。シャッター保持枠190Cは、開口部190Dを有する。シャッターユニット190は、開口状態を機械的に保持することができる。そして、シャッターユニット190は、カメラ本体100の電源が停止した状態で機械的に開口状態が保持されるようにカメラコントローラー140により制御される。機械的に保持するとは、電気の力を使わずに開口状態を保持するという概念である。例えば、物と物とを係合するものや、永久磁石によって保持するものである。
以下、シャッターユニット190の実施形態の一例を図6Aから図6Fを用いて説明する。図6Aは、シャッターユニット190の閉口状態(状態A)の模式図である。図6Bは、シャッターユニット190の機械的保持による開口状態(状態B)の模式図である。図6Cは、シャッターユニット190の走行準備状態(状態C)の模式図である。図6Dは、シャッターユニット190のメカ先幕およびメカ後幕走行中(状態D)の模式図である。図6Eは、シャッターユニット190のチャージレバー保持による開口状態(状態E)の模式図である。図6Fは、シャッターユニット190の電子先幕(後述)およびメカ先幕走行中(状態F)の模式図である。
図6Aを用いて初期状態である閉口状態を説明する。後幕190Aは第1バネ190Eによって、上方向、すなわち開口部190Dから退避する方向に付勢されている。また、先幕190Bは第2バネ190Fによって、上方向、すなわち開口部190Dを遮蔽する方向に付勢されている。後幕走行部材190Gには、第1吸着片190Hが取り付けられている。また、後幕走行部材190Gは、上下方向に移動可能であり、第3バネ190Iによって下方向に付勢されている。先幕走行部材190Jには、第2吸着片190Kが取り付けられている。また、先幕走行部材190Jは、上下方向に移動可能であり、第4バネ190Lによって下方向に付勢されている。第3バネ190Iは第1バネ190Eよりも、付勢力が強い。また、第4バネ190Lは第2バネ190Fよりも付勢力が強い。第1バネ190E、第2バネ190F、第3バネ190I、および、第4バネ190Lは、例えば、シャッター保持枠190Cなどに取り付けられている。
第1電磁コイル190Mと第1吸着片190H、第2電磁コイル190Nと第2吸着片190Kが接触した状態で、第1電磁コイル190M、第2電磁コイル190Nに通電すると、第1電磁コイル190Mと第1吸着片190H、第2電磁コイル190Nと第2吸着片190Kがそれぞれ吸着可能である。第1電磁コイル190M、第2電磁コイル190Nは例えば、保持枠190Cなどに取り付けられている。閉口状態(図6A)では、第1電磁コイル190Mと第1吸着片190H、第2電磁コイル190Nと第2吸着片190Kはいずれも接触しておらず、第1電磁コイル190Mおよび第2電磁コイル190Nに通電していない。
後幕190Aと先幕190Bは上下方向に移動可能である。後幕190Aには第1係合部190Pが設けられており、先幕190Bには第2係合部190Qが設けられている。後幕走行部材190Gの下部と第1係合部190Pの上部は接触するようになっている。第1係合部190Pの上下以上範囲の上端は後幕走行部材190Gの位置によって決まる。
チャージ部材190Rは上下方向に移動可能であり、第5バネ190Sによって下方向に付勢されている。チャージ部材190Rは第1ピン190Tを有し、カム部材190Uによって駆動されるチャージレバー190Vの被係合部に係合している。カム部材190Uはシャッターモーターによって回転可能である。閉口状態(図6A)では、カム部材190Uがチャージレバー190Vの第2ピン190Wに力を与えていない。そのため、チャージ部材190Rとチャージレバー190Vは第5バネ190Sの力によって下に位置している。
チャージレバー190Vには、第3吸着片191Bが取り付けられている。第3電磁コイル191Aと第3吸着片191Bが接触した状態で、第3電磁コイル191Aに通電すると、第3電磁コイル191Aと第3吸着片191Bが吸着可能である。第3電磁コイル191Aは例えば、保持枠190Cなどに取り付けられている。閉口状態(図6A)では、第3電磁コイル191Aと第3吸着片191Bとは接触しておらず、第3電磁コイル191Aに通電していない。
チャージ部材190Rは後幕走行部材190Gの下側および先幕走行部材190Jの下側と接触可能である。閉口状態(図6A)では、チャージ部材190Rが下側(初期位置)にあるため、第3バネ190Iおよび、第4バネ190Lの付勢力によって、後幕190Aは、第1バネ190Eの付勢力に抗して、開口部190Dを遮蔽し、先幕190Bは、第2バネ190Fの付勢力に抗して、開口部190Dから退避している。
チャージ部材190Rの第3ピン190Xは、回転レバー190Yと係合している。回転レバー190Yは回転軸がシャッター保持枠190Cに固定され、第3ピン190Xとの係合部がチャージ部材190Rとともに上下移動することで回転する。回転レバー190Yの係合部と反対側の自由端部190Zは、係合部と上下方向が反対の動きをする。自由端部190Zは、先幕190Bの第2係合部190Qの上側と接触可能な軌跡を描くように構成している。閉口状態(図6A)では、自由端部190Zは上に位置し、先幕190Bの第2係合部190Qは自由端部190Zと係合していない。
このように、シャッターユニット190は、閉口状態(図6A)を機械的に保持可能である。
次に、図6Bを用いて開口状態を説明する。閉口状態(図6A)から、カム部材190Uがシャッターモーター(図示省略)によって右回りに回転すると、カム部材190Uに係合した第2ピン190Wを押圧し、チャージレバー190Vが左回りに回転し、被係合部が上方へと移動する。このとき、チャージレバー190Vの被係合部とチャージ部材190Rの第1ピン190Tが接触しているため、チャージ部材190Rは第5バネ190Sの付勢力に抗して、上方向に動かされる。そして、チャージ部材190Rが後幕走行部材190Gの下側および先幕走行部材190Jの下側から接触し、後幕走行部材190Gと先幕走行部材190Jが上方向に押し上げられる。すると、第1バネ190Eおよび第2バネ190Fの力によって後幕190Aの第1系合部190Pの上部は後幕走行部材190Gの下側に、先幕190Bの第2係合部190Qの上部は先幕走行部材190Jの下側に接触した状態で上方向へと移動する。
チャージ部材190Rが上へ移動すると、同時に回転レバー190Yは右周りに回転し、ある程度チャージ部材190Rの上への移動が進むと回転レバー190Yの自由端部190Zが先幕190Bの第2係合部190Qに上から接触し、先幕190Bは回転レバー190Yに押し戻され下方向へと移動する。カム部材190Uが図6Bに示す位置まで回転して停止すると、各部材も図6Bに示す状態Bとなる。カム部材190Uの回転動作によりチャージ部材190Rを上方へ移動させる動作をチャージ動作、チャージ動作を完了した状態Bでのチャージ部材190Rの位置をチャージ位置とする。
この状態では、チャージレバー190Vの第2ピン190Wが、カム部材190Uの回転中心と同心のカム面に乗り上げるため、チャージ部材190Rに加わる第5バネ190S、第3バネ190Iおよび、第4バネ190Lの付勢力によって、カム部材190Uに回転力を与えないため、シャッターモーターに通電しなくても、カム部材190Uと第2ピン190Wはこの状態を保持し、チャージ部材190Rは上に位置した状態で保持される。そして、先幕走行部材190Jおよび後幕走行部材190Gはチャージ部材190Rによって、第1吸着片190Hが第1電磁コイル190Mに、第2吸着片190Kが第2電磁コイル190Nに吸着可能に押し付けられた状態で保持される。後幕190Aは、第1バネ190Eの力によって、上の位置、すなわち、開口部190Dから退避した状態で保持される。また、回転レバー190Yは右方向に回転し自由端部190Zが下に位置した状態で保持されるため、先幕190Bは自由端部190Zによって下の位置、すなわち、開口部190Dから退避した状態で保持される。このとき、第1電磁コイル190Mおよび第2電磁コイル190Nには通電していない。また、チャージレバー190Vの第3吸着片191Bは、第3電磁コイル191Aに吸着可能に押し付けられた状態で保持される。
このように、シャッターユニット190は、機械的に開口状態が保持されることで、シャッターユニット190が開口状態(図6B)となり、CMOSイメージセンサー110への光路が開かれる。このようにシャッターユニット190は電力の供給がなくても開口状態(図6B)を機械的に保持できる。シャッターユニット190がこの開口状態にあるときにCMOSイメージセンサー110が出力する画像データをカメラモニタ120やEVF180に表示することにより、ライブビュー機能が実現される。
なお、図6Bに示す状態Bに対し、さらに第1電磁コイル190Mと第2電磁コイル190Nに通電することにより、第1電磁コイル190Mが第1吸着片190Hと吸着し、第2電磁コイル190Nが第2吸着片190Kと吸着した状態(この状態を状態B’と呼ぶ)や、そこからさらに第3電磁コイル191Aに通電することにより、第3電磁コイル191Aが第3吸着片191Bと吸着した状態(この状態を状態B’’と呼ぶ)をとることもある。例えば連写を行う際に、他の状態から状態Bに遷移する代わりに直接状態B’あるいは状態B’’に遷移することがある。
次に、図6Cを用いて走行準備状態を説明する。図6Cに示す走行準備状態とは、開口状態から先幕190B(メカ先幕)および後幕190A(メカ後幕)を用いて露光開始および露光終了タイミングを制御することによりシャッター動作を行うための準備段階の状態である。開口状態(図6B)から撮影者がカメラ本体100のレリーズ釦131を押し込むと、第1電磁コイル190Mと第2電磁コイル190Nに通電し、第1電磁コイル190Mは第1吸着片190Hと吸着し、第2電磁コイル190Nは第2吸着片190Kと吸着する(状態B’)。第3電磁コイル191Aには通電しないため、第3電磁コイルは第3吸着片191Bとは吸着しない。その後、カム部材190Uが右方向に回転し図6Cに示す状態となる。すると、チャージレバー190Vおよびチャージ部材190Rの機械的な保持が解除され、チャージ部材190Rは第5バネ190Sの力によって下側に移動する。第1電磁コイル190Mと第2電磁コイル190Nの吸着力によって後幕走行部材190Gおよび先幕走行部材190Jは上に位置したままである。そして、後幕190Aは第1バネ190Eの力によって開口状態を保持している。
さらに、回転レバー190Yは左回りに回転し、自由端部190Zと第2係合部190Qの接触が解除される。そして、先幕190Bは第2バネ190Fの力によって第2係合部190Qと先幕走行部材190Jが接触する位置まで上昇する。すなわち、先幕190Bは開口部190Dを遮蔽する。そして、先幕190Bは遮蔽状態を保持している。チャージ部材190Rは、後幕走行部材190Gおよび先幕走行部材190Jの下方向の走行経路から退避している。
次に、図6Dを用いて先幕190B(メカ先幕)および後幕190A(メカ後幕)が走行中の状態を示す。走行中にはカム部材190U、チャージレバー190V、チャージ部材190Rおよび回転レバー190Yの動きに変化はない。走行準備状態(図6C)から、第2電磁コイル190Nへの通電を遮蔽すると、第2電磁コイル190Nと第2吸着片190Kとの吸着力が解除される。すると、先幕190Bにかかる第2バネ190Fによる上方向の力よりも先幕走行部材190Jを介して先幕190Bに及ぼされる第4バネ190Lによる下方向の力が大きいことによって、先幕190Bは下方向、すなわち開口部190Dを開口する方向に走行する。第2電磁コイル190Nへの通電を遮蔽した後、所定時間経過後に第1電磁コイル190Mへの通電を遮蔽すると、第1電磁コイル190Mと第1吸着片190Hとの吸着力が解除される。そして、後幕190Aにかかる第1バネ190Eによる上方向の力よりも後幕走行部材190Gを介して及ぼされる第3バネ190Iによる下方向の力の方が大きいことによって、後幕190Aは下方向、すなわち開口部190Dを遮蔽する方向に移動する。先幕190Bと後幕190Aとは隙間Sを有したまま走行する。移動が完了すると、閉口状態(図6A)になる。
先幕190Bと後幕190Aの隙間Sを通った光がCMOSイメージセンサー110に入射する。先幕190Bと後幕190Aの隙間Sの間隔を有する開口部が紙面上から下に移動することで、CMOSイメージセンサー110全体を露光する。隙間Sを適宜調整することでCMOSイメージセンサー110の露光時間を制御することが可能となっている。先幕190Bの保持の解除から後幕190Aの解除までの時間を制御することにより、隙間sを制御している。具体的には、先幕190Bの保持の解除から後幕190Aの解除までの時間(第2電磁コイル190Nへの通電を遮蔽してから第1電磁コイル190Mへの通電を遮蔽するまでの時間、シャッタースピードに相当)を露光したい時間にする。なお、シャッタースピードがある程度以上長くなると、先幕190Bが開口部190Dから完全に退避した後に後幕190Aが開口部190Dを遮蔽し始めることになる。
再び先幕190B(メカ先幕)および後幕190A(メカ後幕)を使用してCMOSイメージセンサー110による動画像の撮影等を行う場合は、遮光状態(状態A)からカム部材190Uを回転して開口状態(状態Bまたは状態B’)に移行する。
次に、図6Eを用いてチャージレバー保持による開口状態を説明する。図6Eに示すチャージレバー保持による開口状態とは、開口状態(図6B)から電子先幕および先幕190B(メカ先幕)を用いて露光開始および露光終了タイミングを制御することによりシャッター動作を行う場合においてライブビュー表示を行っている状態である。
開口状態(図6B)から、第1電磁コイル190M、第2電磁コイル190Nおよび第3電磁コイル191Aに通電し、第1電磁コイル190Mは第1吸着片190Hと吸着し、第2電磁コイル190Nは第2吸着片190Kと吸着し、第3電磁コイル191Aは第3吸着片191Bと吸着する(状態B’’)。その後、カム部材190Uが右方向に回転し図6Eに示す状態となる。しかし、第3電磁コイル191Aと第3吸着片191Bの吸着力によってチャージレバー190Vは上方に位置したままである。したがって、それに係合するチャージ部材190Rも上方に位置したままである。第1電磁コイル190Mと第2電磁コイル190Nの吸着力および/またはチャージ部材190Rによる押圧によって、後幕走行部材190Gおよび先幕走行部材190Jも上に位置したままである。そして、後幕190Aは第1バネ190Eの力によって開口状態を保持している。回転レバー190Yは自由端部190Zが下に位置した状態のままであり、先幕190Bは自由端部190Zによって下の位置、すなわち、開口部190Dから退避した状態で保持される。
次に、図6Fを用いて電子先幕および先幕190B(メカ先幕)が走行中の状態を示す。走行中にはカム部材190U、先幕走行部材190J、後幕190Aおよび後幕走行部材190Gの動きに変化はない。チャージレバー保持による開口状態(図6E)から、撮影者がカメラ本体100のレリーズ釦131を押し込むと、第3電磁コイル191Aへの通電が遮蔽され、第3電磁コイル191Aと第3吸着片191Bとの吸着力が解除される。すると、チャージレバー190Vおよびチャージ部材190Rの機械的な保持が解除され、チャージ部材190Rは第5バネ190Sの力によって下側に移動する。第1電磁コイル190Mと第2電磁コイル190Nの吸着力によって後幕走行部材190Gおよび先幕走行部材190Jは上に位置したままである。そして、後幕190Aは第1バネ190Eの力によって開口状態を保持している。
さらに、回転レバー190Yは左回りに回転し、自由端部190Zと第2係合部190Qの接触が解除される。そして、先幕190Bは第2バネ190Fの力によって第2係合部190Qと先幕走行部材190Jが接触する位置まで上方へ走行する。すなわち、先幕190Bは開口部190Dを遮蔽する。
ここで、先幕190Bが上方へ走行して開口部190Dの奥にあるCMOSイメージセンサー110を遮蔽し始めるタイミングよりも所定時間前に、CMOSイメージセンサー110の最下位ラインから順に、撮像素子の電荷をリセットしていく。下から上への電荷リセットを行う対象ラインの移動速度を先幕190Bの走行速度と一致させると、先幕190Bの最上部と、CMOSイメージセンサー110の電荷リセットの対象ラインRとの間隔がSとなり、これが擬似的な開口部となって紙面下から上へ移動することにより、CMOSイメージセンサー110全体を露光する。このようにすれば、各画素は、電荷がリセットされてから入射光が遮光されるまでの期間に露光された分の電荷を蓄積する。物理的な先幕(メカ先幕)ではなく、CMOSイメージセンサー110の電荷リセットにより露光を開始するため、この電荷リセット動作およびその対象ラインRを電子先幕と呼ぶことにする。
第3電磁コイル191Aの通電を遮蔽してからCMOSイメージセンサー110の最下位ラインが遮蔽されるまでの時間、および先幕190Bの走行速度は一定であるため、これらを考慮して第3電磁コイル191Aの通電を遮蔽してからCMOSイメージセンサー110を電荷リセット開始するまでのタイミングおよび電荷リセット対象ラインの移動速度を決定する。
先幕190Bは、電子先幕の走行に続いて後から上方に走行する。すなわち、ここでは先幕190Bは後幕として作用する。電子先幕と後幕としての先幕190Bとは隙間Sを有したまま走行する。移動が完了すると、図6Cに示す状態Cになる。
再び電子先幕および後幕としての先幕190Bを使用してCMOSイメージセンサー110による動画像の撮影等を行う場合は、状態Cからカム部材190Uを回転して開口状態(状態B、状態B’または状態B’’)に移行する。
なお、上述の構成は、シャッターユニットの一例である。また、カム部材190U、チャージレバー190V、チャージ部材190R、回転レバー190Yおよび第1バネ190E等は、シャッターユニットの開口状態を保持するメカロック機構の一例である。
(1−3:レンズユニットの構成)
レンズユニット200は、光学系とレンズコントローラー240とレンズマウント250と絞りユニット260とレンズ筒290とを備える。レンズユニット200の光学系はズームレンズ210、および、フォーカスレンズ230を含む。光学系は、レンズ筒290の内部に収容されている。また、レンズ筒290の外部には、ズームリング213とフォーカスリング234とが設けられている。
ズームレンズ210は、レンズユニット200の光学系で形成される被写体の光学像(以下、被写体像ともいう)の倍率、すなわち、光学系の焦点距離を変化させるためのレンズである。ズームレンズ210は、1枚又は複数枚のレンズで構成される。ズームレンズ210は、光学系の光軸と平行な方向に移動することにより焦点距離を変化させる。
ズームリング213は筒状の部材であり、レンズ筒290の外周面で回転可能である。ズームリング213は、焦点距離を操作するズーム操作部の一例であり、操作後の位置に応じて焦点距離が決定されるズーム操作部の一例である。
駆動機構211は、使用者によりズームリング213が操作されると、当該操作をズームレンズ210に伝え、ズームレンズ210を光学系の光軸方向に沿って移動させる。
フォーカスレンズ230は、光学系がCMOSイメージセンサー110上に形成する被写体像のフォーカス状態を変化させるためのレンズである。フォーカスレンズ230は、1枚又は複数枚のレンズで構成される。ズームレンズ210は、光学系の光軸と平行な方向に移動することにより被写体像のフォーカス状態を変化させる。
フォーカスモータ233は、レンズコントローラー240の制御に基づいて、フォーカスレンズ230が光学系の光軸に沿って進退するよう駆動する。これにより、光学系によりCMOSイメージセンサー110上に形成される被写体像のフォーカス状態を変化させることができる。フォーカスモータ233は、ズームレンズ210の駆動から独立してフォーカスレンズ230を駆動することができる。
絞りユニット260は、光学系を透過する光の量を調整する光量調整部材である。絞りユニット260は、光学系を透過する光の光線の一部を遮蔽可能な絞り羽根と、絞り羽根を駆動しその遮蔽量を変更して光量を調整する絞り駆動部とを有する。カメラコントローラー140は、CMOSイメージセンサー110が受けた光の量、静止画撮影を行うのか動画撮影を行うのか、絞り値が優先的に設定される操作がされているか等に基づいて、絞りユニット260に動作を指示する。
レンズコントローラー240は、カメラコントローラー140からの制御信号に基づいて、フォーカスモータ233などのレンズユニット200全体を制御する。また、駆動機構211、フォーカスモータ部233などから信号を受信して、カメラコントローラー140に送信する。レンズコントローラー240は、カメラコントローラー140との送受信を、レンズマウント250及びボディマウント150を介して行う。レンズコントローラー240は、制御の際、DRAM241をワークメモリとして使用する。また、フラッシュメモリ242は、レンズコントローラー240の制御の際に使用するプログラムやパラメータを保存する。
(2:動作)
以下、本発明の実施形態に係るカメラシステム1の動作について、シーケンス図を参照しながら説明する。各シーケンス図において、横軸は時間軸である。各図において、上から順にシャッターモーター、チャージレバー190V、後幕190A、先幕190Bおよび電子先幕、CMOSイメージセンサー110およびそこからのデータ転送の状態を示している。また、縦方向の破線およびその上の符号(A〜G)は、シャッターユニット190のその時刻における状態を示す。
シャッターモーターは、カム部材190Uと共に正転している状態(上段)、未通電状態(下段)のうちいずれかを取る。本実施形態においては、未通電状態はシャッターモーターおよびカム部材190Uが停止している状態として説明する。
チャージレバー190Vは、カム部材190Uが第2ピン190Wに力を加えておらず最も右回りに回転した状態(上段)、カム部材190Uが第2ピン190Wに力を加えていき、最も左回りに回転した状態(下段)およびその中間の状態を取る。また、チャージレバー190Vに設けられた第3吸着片191Bと吸着する第3電磁コイル191Aに通電している状態を網掛けの帯で示す。
後幕190Aおよび先幕190Bは、後幕190Aを破線で、また先幕190Bを実線で、説明の便宜上同じ欄に記載している。各々は、最も上方に位置した状態(上段)、最も下方に位置した状態(下段)およびその中間の状態を取る。例えばシーケンス図において破線(後幕190A)が上段、実線(先幕190B)が下段に位置しているときは、シャッターユニット190の開口部190Dが完全に開口している状態を示す。また、後幕190Aの駆動に関連する第1電磁コイル190Mに通電している状態を上段側の網掛けの帯で示す。先幕190Bの駆動に関連する第2電磁コイル190Nに通電している状態を下段側の網掛けの帯で示す。また、電子先幕の動作を点線で示す。なお、右上がりの点線は、CMOSイメージセンサー110の下のラインから上のラインへリセット対象ラインが移動していくことを示し、右下がりの点線は、CMOSイメージセンサー110の上のラインから下のラインへリセット対象ラインが移動していくことを示す。
CMOSイメージセンサーは、出力する画像データをカメラモニタ190やEVF180にライブビュー表示している状態(「LV」と表記)、記録するための画像データを出力するために露光している状態およびその他の状態(「BO」と表記)のいずれかの状態を取る。その他の状態とは、CMOSイメージセンサー110がシャッターユニット190により遮光されているブラックアウト(BO)状態、被写体光を受光して画像データを出力しているが、記録やライブビュー表示等には使用していない状態を含む。また、記録のための画像データ(「露光」状態時に蓄積した電荷)を転送中の状態を「BO」状態に重ねて示す。
(2−1:メカ先幕、メカ後幕による撮影動作)
図7は、メカ先幕およびメカ後幕による撮影動作時のシーケンス図である。ここでは、本実施形態の構成によるメカ先幕、メカ後幕を使用した撮影動作について説明する。
使用者による操作部130の操作により撮影動作のモードが決定されると、それに基づいてカメラコントローラー140はシャッターユニット190およびCMOSイメージセンサー110を含む各部の制御方法を決定する。ここではメカ先幕およびメカ後幕、すなわち先幕190Bおよび後幕190Aを用いてシャッター動作を行うよう制御することを決定する。そしてカメラコントローラー140は、ライブビュー表示のための動画撮影を行うようにCMOSイメージセンサー110を制御する。撮影された動画像は、カメラモニタ120またはEVF180に表示される。このとき、動画像はメモリーカード171には記録されない。使用者は、カメラモニタ120またはEVF180によって構図を決定する。AE制御およびAF制御は、CMOSイメージセンサー110からの画像データに基づいて行われる。このとき、シャッターユニット190は、開口状態を機械的に保持する。具体的には、後幕190Aをメカロック機構により開口状態(状態B)で保持する。
使用者によりレリーズ釦131が操作されると、シャッターユニット190を上述のように駆動し、状態B’および走行準備状態(状態C)を経て先幕190Bおよび後幕190Aを走行し(状態D)、CMOSイメージセンサー110を露光する。先幕190Bおよび後幕190Aが走行後は閉口状態(状態A)となる。そして、画像データを外部へ転送する。カメラコントローラー140はADコンバーター111でデジタル信号に変換された画像データに対して所定の画像処理を施し、画像データまたは動画データをメモリーカード171に記録する。
その後、連写を行わずに次のレリーズ釦131の操作を待機する場合は、カメラコントローラー140は、シャッターユニット190を、再度開口状態を機械的に保持するように制御する。具体的には、シャッターモーターによってカム部材190Uを回転し、開口状態(状態B)を保持する。静止画撮影モードの途中で電源160からの電力の供給が停止されても、その後電源160からの電力の供給が停止した状態で、シャッターユニット190は開口状態を保持することができる。
一方、使用者がレリーズ釦131を押下し続ける等の操作を行った場合には連写を行う。連写を行う場合には、カメラコントローラー140は、閉口状態(状態A)から、シャッターユニット190を再度開口状態を機械的に保持するように制御し、さらに第1電磁コイル190Mおよび第2電磁コイル190Nに通電する(状態B’)。続いてシャッターユニット190を制御して走行準備状態(状態C)を経て先幕190Bおよび後幕190Aを走行し(状態D)、CMOSイメージセンサー110を露光する。以降、使用者がレリーズ釦131の押下を終了するまでこのシャッター動作を連続して行うことにより、連写を行う。
以上の動作により本実施形態のカメラシステム1は、ノーマリオープンシャッタによるライブビュー表示からの撮影動作を行うことができる。
(2−2:電子先幕、メカ先幕による撮影動作)
図4Aは、電子先幕およびメカ先幕による撮影動作時のシーケンス図である。ここでは、先幕190Bを後幕として使用する。動作説明においてメカ先幕、メカ後幕による撮影動作と同様の部分については詳細な説明は省略する。
使用者による操作部130の操作に基づいて、カメラコントローラー140が電子先幕およびメカ先幕を用いてシャッター動作を行うよう制御することを決定する。カメラコントローラー140はシャッターユニット190を含む各部を制御し、ライブビュー表示を行う(状態B)。
使用者によりレリーズ釦131が操作されると、シャッターユニット190を上述のように駆動し、状態B’’およびチャージレバー保持による開口状態(状態E)を経て電子先幕および先幕190Bを走行し(状態F)、CMOSイメージセンサー110を露光する。先幕190Bは後幕として作用する。電子先幕および先幕190Bは、いずれも下から上へ走行する。露光完了後は状態Cとなる。この状態でCMOSイメージセンサー110からのデータ転送を行う。露光中は状態Cを維持する。すなわち、第2電磁コイル190Nおよび第1電磁コイル190Mへの通電を継続する。
その後、連写を行わずに次のレリーズ釦131の操作を待機する場合は、カメラコントローラー140は、シャッターモーターによってカム部材190Uを回転し、開口状態(状態B)を保持する。
一方、連写を行う場合には、カメラコントローラー140は状態Cから、シャッターユニット190を、再度開口状態を機械的に保持するように制御し、さらに第1電磁コイル190M第2電磁コイル190Nおよび第3電磁コイル191Aに通電する(状態B’’)。ここで、状態Aに対して状態Cは、後幕走行部材190G、先幕走行部材190Jが上方に移動した状態である。このため、状態Cから状態B、状態B’および状態B’’へ遷移する際には、チャージレバー190Vによって、後幕走行部材190Gおよび先幕走行部材190Jを第3バネ190Iおよび第4バネ190Lの付勢力に抗して上方に移動させる必要が無い。したがって、カム部材190Uを回転させるシャッターモーターの負荷が小さくなり、その分、状態Aからの遷移に比較して高速に遷移させることができる。
状態B’’から続いてシャッターユニット190を制御してチャージレバー保持による開口状態(状態E)を経て電子先幕および先幕190Bを走行し(状態F)、CMOSイメージセンサー110を露光する。以降、使用者がレリーズ釦131の押下を終了するまでこのシャッター動作を連続して行うことにより、連写を行う。
以上の動作によりカメラシステム1は、ノーマリオープンシャッタによるライブビュー表示から、電子先幕およびメカ先幕を後幕として使用して撮影動作を行うことができる。この方式によれば、ライブビュー表示から先幕191Bを上方に移動させて走行準備状態(状態C)とする必要がなく、露光の直前までライブビュー表示を継続することが出来、ライブビュー表示の視認性を向上することができる。
また、連写においては、2−1.で説明したメカ先幕、メカ後幕による連写動作よりも高速な連写を実現できる。これは、データ転送後の状態B’’への遷移が、状態Aからの遷移が必要であるメカ先幕、メカ後幕による連写動作に対し、状態Cからの遷移となる電子先幕、メカ先幕による連写動作のほうが要する時間が短くて済むという理由による。
(2−3:電子先幕、メカ先幕による撮影動作(省電力動作))
図4Bは、電子先幕およびメカ先幕による撮影動作時における、他のシーケンス図である。2−2.で説明した電子先幕、メカ先幕による撮影動作と異なる部分は、露光後に第2電磁コイル190Nおよび第1電磁コイル190Mへの通電を順次遮断することである。したがって、露光後の動作について説明する。
露光完了後、第2電磁コイル190Nおよび第1電磁コイル190Mへの通電を順次遮断する。こうすることにより先幕190Bおよび後幕190Aは下方向に走行し、閉口状態(状態A)となる。したがって、データ転送期間中に第2電磁コイル190Nおよび第1電磁コイル190Mへの通電を継続することはない。このため、2−2.で説明した電子先幕、メカ先幕による撮影動作よりも消費電力を削減できる。
その後、連写を行わずに次のレリーズ釦131の操作を待機する場合は、開口状態(状態B)に遷移する。一方、連写を行う場合には状態B’’に遷移する。
以上の動作によりカメラシステム1は、ノーマリオープンシャッタによるライブビュー表示から、電子先幕およびメカ先幕を後幕として使用して撮影動作を行うことができ、さらに消費電力の削減を図ることができる。
<第2実施形態>
第1実施形態のカメラ本体100と異なる点は、シャッターユニットの構成である。以下、主にシャッターユニットにおける第1実施形態との差異およびその動作について説明する。
(1:シャッターユニットの他の構成)
図6Gは、シャッターユニット190の先幕保持による開口状態(状態G)の模式図である。図6Hは、シャッターユニット190の電子先幕およびメカ後幕走行中(状態H)の模式図である。図6Iは、シャッターユニット190の電子先幕およびメカ先幕走行中(状態I)の模式図である。
図6Gを用いて、まず本実施形態におけるシャッターユニット190の構成について説明する。第1実施形態との違いは、第3電磁コイル191Aと第3吸着片191Bの代わりに、第4電磁コイル191Cと第4吸着片191Dを設けたことである。
先幕190Bには、第4吸着片191Dが取り付けられている。第4電磁コイル191Cと第4吸着片191Dが接触した状態で、第4電磁コイル191Cに通電すると、第4電磁コイル191Cと第4吸着片191Dが吸着可能である。第4電磁コイル191Cは例えば、保持枠190Cなどに取り付けられている。以下、特に図示しないが、本実施の形態における状態A〜状態Fは、第1実施形態における状態A〜状態Fに準じた状態を指すものとする。
先幕保持による開口状態を説明する。図6Gに示す先幕保持による開口状態とは、開口状態(図6B)から電子先幕および、先幕190B(メカ先幕)または後幕190Aを用いて露光開始および露光終了タイミングを制御することによりシャッター動作を行う場合においてライブビュー表示を行っている状態である。
開口状態(図6B)から、第1電磁コイル190M、第2電磁コイル190Nおよび第4電磁コイル191Cに通電し、第1電磁コイル190Mは第1吸着片190Hと吸着し、第2電磁コイル190Nは第2吸着片190Kと吸着し、第4電磁コイル191Cは第4吸着片191Dと吸着する(以後、状態B’’’と呼ぶ)。その後、カム部材190Uが右方向に回転し、チャージレバー190Vが下方に移動し、回転レバー190Zが左回りに回転して状態Gとなる。第4電磁コイル191Cと第4吸着片191Dの吸着力によって先幕190Bは下方に位置したままである。第1電磁コイル190Mと第2電磁コイル190Nの吸着力によって、後幕走行部材190Gおよび先幕走行部材190Jも上に位置したままである。そして、後幕190Aは第1バネ190Eの力によって開口状態を保持している。
次に、図6Hを用いて電子先幕Rおよび後幕190A(メカ後幕)が走行中の状態を示す。走行中にはカム部材190U、チャージレバー190V、チャージ部材190R、回転レバー190Yおよび先幕190Bの動きに変化はない。先幕保持による開口状態(図6G)から、撮影者がカメラ本体100のレリーズ釦131を押し込むと、第1電磁コイル190Mへの通電が遮蔽され、第1電磁コイル190Mと第1吸着片190Hとの吸着力が解除される。後幕走行部材190Gは第3バネ190Iの力によって下方に走行し、開口部190Dを遮蔽する。第4電磁コイル191Cの吸着力によって先幕190Bは下に位置したままである。なお、第4電磁コイル191Cの吸着力によって先幕190Bは開口状態を保持しているとしたが、第4電磁コイル191Cに通電したまま、第2電磁コイル190Nの通電を遮蔽し、その後先幕走行部材190Jが下に位置した後、第4電磁コイル191Cの通電を遮蔽することでも、先幕190Bを下に位置させたままにすることが可能である。
ここで、後幕190Aが下方へ走行して開口部190Dの奥にあるCMOSイメージセンサー110を遮蔽し始めるタイミングよりも所定時間前に、CMOSイメージセンサー110の最上位ラインから順に、電子先幕を走行させる。すなわち、上から下への電荷リセットを行う対象ラインの移動速度を後幕190Aの走行速度と一致させると、CMOSイメージセンサー110の電荷リセットの対象ラインRと後幕190Aの最下部との間隔がSとなり、これが擬似的な開口部となって紙面上から下へ移動することにより、CMOSイメージセンサー110全体を露光する。
第1電磁コイル190Mの通電を遮蔽してからCMOSイメージセンサー110の最上位ラインが遮蔽されるまでの時間、および後幕190Aの走行速度は一定であるため、これらを考慮して第1電磁コイル190Mの通電を遮蔽してからCMOSイメージセンサー110を電荷リセット開始するまでのタイミングおよび電荷リセット対象ラインの移動速度を決定する。
移動が完了すると、図6Aに示す状態Aになる。再び電子先幕および後幕190Aを使用してCMOSイメージセンサー110による動画像の撮影等を行う場合は、状態Aからカム部材190Uを回転して開口状態(状態B、状態B’状態B’’または状態’’’)に移行する。
次に、図6Iを用いて電子先幕Rおよび先幕190Bが走行中の状態を示す。走行中にはカム部材190U、チャージレバー190V、チャージ部材190R、回転レバー190Yおよび後幕190Aの動きに変化はない。先幕保持による開口状態(図6G)から、撮影者がカメラ本体100のレリーズ釦131を押し込むと、第4電磁コイル191Cへの通電が遮蔽され、第4電磁コイル191Cと第4吸着片191Dとの吸着力が解除される。これにより先幕190Bは第2バネ190Fの力によって上方に走行し、開口部190Dを遮蔽する。第1電磁コイル190Mの吸着力によって後幕190Aは上に位置したままである。
ここで、先幕190Bが上方へ走行して開口部190Dの奥にあるCMOSイメージセンサー110を遮蔽し始めるタイミングよりも所定時間前に、CMOSイメージセンサー110の最下位ラインから順に、電子先幕を走行させる。先幕190Bは、電子先幕の走行に続いて後から上方に走行する。すなわち、ここでは先幕190Bは後幕として作用する。電子先幕と後幕としての先幕190Bとは隙間Sを有したまま走行する。移動が完了すると、図6Cに示す状態Cになる。走行タイミング等については第1実施形態と同様である。
再び電子先幕および後幕としての先幕190Bを使用してCMOSイメージセンサー110による動画像の撮影等を行う場合は、状態Cからカム部材190Uを回転して開口状態(状態B、状態B’、状態B’’または状態B’’’)に移行する。
(2:動作)
以下、本発明の実施形態に係るカメラシステム1の動作について、シーケンス図を参照しながら説明する。先幕のシーケンスにおいて、第2電磁コイル190Nの通電状態示す網掛けの帯の下に、先幕190Bに設けられた第4吸着片191Dと吸着する第4電磁コイル191Cに通電している状態を網掛けの帯で示す。縦方向の破線およびその上の符号(A〜I)は、シャッターユニット190のその時刻における状態を示す。
(2−1:電子先幕、メカ後幕による撮影動作)
図5Aは、電子先幕およびメカ後幕による撮影動作時のシーケンス図である。動作説明において第1実施形態と同様の部分については詳細な説明は省略する。
使用者による操作部130の操作に基づいて、カメラコントローラー140が電子先幕およびメカ後幕を用いてシャッター動作を行うよう制御することを決定する。カメラコントローラー140はシャッターユニット190を含む各部を制御し、ライブビュー表示を行う(状態B)。
使用者によりレリーズ釦131が操作されると、シャッターユニット190を上述のように駆動し、状態B’’’および先幕保持による開口状態(状態G)を経て電子先幕および後幕190Aを走行し(状態H)、CMOSイメージセンサー110を露光する。電子先幕および後幕190Aは、いずれも上から下へ走行する。露光完了後は状態Aとなる。この状態でCMOSイメージセンサー110からのデータ転送を行う。
その後、連写を行わずに次のレリーズ釦131の操作を待機する場合は、カメラコントローラー140は、シャッターモーターによってカム部材190Uを回転し、開口状態(状態B)を保持する。
一方、連写を行う場合には、カメラコントローラー140は状態Aから、シャッターユニット190を、再度開口状態を機械的に保持するように制御し、さらに第1電磁コイル190M第2電磁コイル190Nおよび第4電磁コイル191Cに通電する(状態B’’’)。状態B’’’から続いてシャッターユニット190を制御して先幕保持による開口状態(状態G)を経て電子先幕および後幕190Aを走行し(状態H)、CMOSイメージセンサー110を露光する。以降、使用者がレリーズ釦131の押下を終了するまでこのシャッター動作を連続して行うことにより、連写を行う。
以上の動作によりカメラシステム1は、ノーマリオープンシャッタによるライブビュー表示から、電子先幕およびメカ後幕を使用して撮影動作を行うことができる。この方式によれば、ライブビュー表示から先幕191Bを上方に移動させて走行準備状態(状態C)とする必要がなく、露光の直前までライブビュー表示を継続することが出来るため、ライブビュー表示の視認性を向上することができる。また、ライブビュー表示中は各電磁コイルへの通電が不要であり、消費電力を削減することができる。
(2−2:電子先幕、メカ先幕による撮影動作)
図5Bは、電子先幕およびメカ先幕による撮影動作時のシーケンス図である。ここでは、先幕190Bを後幕として使用する。
使用者による操作部130の操作に基づいて、カメラコントローラー140が電子先幕およびメカ先幕を用いてシャッター動作を行うよう制御することを決定する。カメラコントローラー140はシャッターユニット190を含む各部を制御し、ライブビュー表示を行う(状態B)。
使用者によりレリーズ釦131が操作されると、シャッターユニット190を上述のように駆動し、状態B’’’およびチャージレバー保持による開口状態(状態G)を経て電子先幕および先幕190Bを走行し(状態I)、CMOSイメージセンサー110を露光する。先幕190Bは後幕として作用する。電子先幕および先幕190Bは、いずれも下から上へ走行する。露光完了後は状態Cとなる。この状態でCMOSイメージセンサー110からのデータ転送を行う。露光中は状態Cを維持する。すなわち、第2電磁コイル190Nおよび第1電磁コイル190Mへの通電を継続する。
その後、連写を行わずに次のレリーズ釦131の操作を待機する場合は、カメラコントローラー140は、シャッターモーターによってカム部材190Uを回転し、開口状態(状態B)を保持する。
一方、連写を行う場合には、カメラコントローラー140は状態Cから、シャッターユニット190を、再度開口状態を機械的に保持するように制御し、さらに第1電磁コイル190M第2電磁コイル190Nおよび第4電磁コイル191Cに通電する(状態B’’’)。ここで状態Cから状態B’’’への遷移は、状態Aからの遷移に比較して高速に遷移させることができる。
状態B’’’から続いてシャッターユニット190を制御してチャージレバー保持による開口状態(状態G)を経て電子先幕および先幕190Bを走行し(状態I)、CMOSイメージセンサー110を露光する。以降、使用者がレリーズ釦131の押下を終了するまでこのシャッター動作を連続して行うことにより、連写を行う。
以上の動作によりカメラシステム1は、ノーマリオープンシャッタによるライブビュー表示から、電子先幕およびメカ先幕を後幕として使用して撮影動作を行うことができる。この方式によれば、ライブビュー表示から先幕191Bを上方に移動させて走行準備状態(状態C)とする必要がなく、露光の直前までライブビュー表示を継続することが出来、ライブビュー表示の視認性を向上することができる。
また、連写においては、2−1.で説明したメカ先幕、メカ後幕による連写動作よりも高速な連写を実現できる。これは、データ転送後の状態B’’への遷移が、状態Aからの遷移が必要であるメカ先幕、メカ後幕による連写動作に対し、状態Cからの遷移となる電子先幕、メカ先幕による連写動作のほうが要する時間が短くて済むという理由による。
(2−3:電子先幕、メカ先幕による撮影動作(省電力動作))
図5Cは、電子先幕およびメカ先幕による撮影動作時における、他のシーケンス図である。2−2.で説明した電子先幕、メカ先幕による撮影動作と異なる部分は、露光後に第2電磁コイル190Nおよび第1電磁コイル190Mへの通電を順次遮断することである。したがって、露光後の動作について説明する。
露光完了後、第2電磁コイル190Nおよび第1電磁コイル190Mへの通電を順次遮断する。こうすることにより先幕190Bおよび後幕190Aは下方向に走行し、閉口状態(状態A)となる。したがって、データ転送期間中に第2電磁コイル190Nおよび第1電磁コイル190Mへの通電を継続することはない。このため、2−2.で説明した電子先幕、メカ先幕による撮影動作よりも消費電力を削減できる。
その後、連写を行わずに次のレリーズ釦131の操作を待機する場合は、開口状態(状態B)に遷移する。一方、連写を行う場合には状態B’’’に遷移する。
以上の動作によりカメラシステム1は、ノーマリオープンシャッタによるライブビュー表示から、電子先幕およびメカ先幕を後幕として使用して撮影動作を行うことができ、さらに消費電力の削減を図ることができる。
<その他の実施の形態>
以上により、実施形態を説明した。しかし、本発明は、これらには限定されない。そこで、本発明の他の実施形態を本欄にまとめて説明する。
(A)
実施形態では、シャッターユニット190は、後幕190Aと先幕190Bとを有していたが、シャッター動作に電子先幕を使用し、先幕190Bを使用しない構成においては、先幕190Bを有していないものでもよい。逆に、シャッター動作に電子先幕を使用し、後幕190Aを使用しない構成においては、後幕190Aを有していないものでもよい。
(B)
実施形態では、カメラモニタ120とEVF180の両方を有していたが、カメラモニタ120とEVF180の一方のみを有する構成でもよい。
(C)
実施形態では、先幕190Bには第2係合部190Qが設けられ、一体となっている構成について説明したが、次のように構成されていてもよい。すなわち、第2係合部190Qがリンク機構等を介して先幕190Bと接続されていてもよい。また、第2バネ190Fは、第2係合部190Qに接続されていてもよい。
同様に、後幕190Aには第1係合部190Pが設けられ、一体となっている構成について説明したが、次のように構成されていてもよい。すなわち、第1係合部190Pがリンク機構等を介して後幕190Aと接続されていてもよい。また、第1バネ190Eは、第1係合部190Pに接続されていてもよい。また、第1係合部190Pと後幕走行部材190Gは別の部材として構成されるものとして説明したが、これらが一体に構成されていてもよい。その場合、第1バネ190Eは不要となる。
(D)
実施形態において各部材の相関関係が等価であれば、直線運動を行うものとして説明した各部材は、回転運動等を行うように構成してもよいし、逆に回転運動を行うものとして説明した各部材は、直線運動を行うように構成してもよい。
(E)
実施形態としては、シャッター速度が所定の速度より速いときは、メカ先幕−メカ後幕による露光、シャッター速度が所定の速度以下のときは、各実施形態のように電子先幕−メカ先幕(メカ後幕)による露光、というように、設定されたシャッター速度に応じて、メカ先幕と電子先幕での露光を使い分けてもよい。ここで、シャッター速度が所定の速度より速いとは、たとえばシャッター速度1/8000より速い場合等であり、これは使用者が設定可能としてもよい。
本発明は、ライブビュー表示の視認性および連写速度を向上できるため、デジタルスチルカメラ等にも適用可能である。
1 カメラシステム
100、300 カメラ本体
110 CMOSイメージセンサー
111 ADコンバーター
112 タイミング発生器
120 カメラモニタ
130 操作部
131 レリーズ釦
132 電源スイッチ
140 カメラコントローラー
141 DRAM
150 ボディマウント
160 電源
170 カードスロット
171 メモリーカード
180 電子ビューファインダー
190 シャッターユニット
190A 後幕
190B 先幕
190C シャッター保持枠
200 レンズユニット
210 ズームレンズ
213 ズームリング
230 フォーカスレンズ
233 フォーカスモータ
234 フォーカスリング
240 レンズコントローラー
241 DRAM
242 フラッシュメモリ
250 レンズマウント
290 レンズ筒

Claims (2)

  1. 先幕と連結している第2係合部と、
    露光作動時には第4バネの付勢力によって前記第2係合部を伴って作動し、前記先幕に露光作動を行わせる先幕走行部材と、
    少なくとも前記先幕走行部材のチャージ作動時には前記先幕を露光作動開始位置へ作動させるための付勢力を有している第2バネと、
    後幕と連結しており露光作動時には第3バネの付勢力によって作動し前記後幕に露光作動を行わせる後幕走行部材と、
    セット作動時には初期位置から作動して前記先幕走行部材と前記後幕走行部材とを各々の前記ばねの付勢力に抗して作動させカメラのレリーズ時には露光作動に先立って初期位置復帰作動するチャージ部材と、
    前記チャージ部材を初期位置へ復帰させるため付勢力を有している第5バネと、
    少なくとも前記チャージ部材が初期位置へ復帰作動を行うときには前記先幕走行部材をチャージ位置で保持しており、前記先幕を前記第4バネの付勢力によって作動させるとき、その保持力を解除する先幕用保持手段と、
    少なくとも前記チャージ部材が初期位置へ復帰作動を行うときには前記後幕走行部材をチャージ位置で保持しており、前記後幕を前記第3バネの付勢力によって作動させるとき、その保持力を解除する後幕用保持手段と、
    抑止部を備えており前記チャージ部材に連動して往復回転させられ、前記チャージ部材がチャージ位置にあるときには露光用開口部を全開状態にしておくために前記第2係合部に前記抑止部が接触して前記第2係合部の露光作動開始位置への移動を抑止し前記チャージ部材の初期位置への復帰作動に伴ってその抑止を解く抑止部材を備えており、少なくとも前記チャージ部材が初期位置へ復帰作動を行うときには前記第2係合部の移動を抑止位置で保持しており、前記先幕を前記第2バネの付勢力によって作動させるとき、その保持力を解除する先幕用保持手段とを備えるシャッター装置。
  2. 請求項1記載のシャッター装置を備えたデジタルカメラであって、
    前記露光用開口部を通して被写体からの光を受光して画像データを生成する撮像手段と、
    前記撮像手段および前記シャッター装置の動作を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記先幕の作動タイミングに先立って前記撮像手段における先幕側のラインから順次先幕の作動速度に合わせて電荷をリセットすることで露光を開始させ、前記先幕の作動による前記露光用開口部の遮蔽により露光を終了させるように制御するデジタルカメラ。
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