JP2011012626A - 建設機械の駆動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】目標回転数指令信号の出力先が車体コントローラからエンジンコントローラに切り換えられた状態において、エンジンコントローラによるエンジンの燃料噴射装置の制御に加え、車体コントローラによるメインポンプのレギュレータの制御を、目標回転数指令装置による指令に対応させることができる建設機械の駆動制御装置を提供すること。
【解決手段】トグルスイッチ21bによりも目標回転数指令装置21からの目標回転数指令信号の出力先が車体コントローラ22からエンジンコントローラ23に切り換えられた状態において、エンジンコントローラ23により演算された目標回転数を、車体コントローラ22が通信ネットワーク24を介して取得し、取得した目標回転数に基づき車体コントローラ22がメインポンプ12のレギュレータ16を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、油圧ショベル等の建設機械に備えられ、エンジンの目標回転数の指令に基づきメインポンプのレギュレータの制御およびエンジンの燃料噴射装置の制御を行う建設機械の駆動制御装置に関する。
建設機械、例えば油圧ショベルには、原動機としてディーゼルエンジンが搭載されている。このディーゼルエンジンによりメインポンプが駆動され、このメインポンプから吐出される圧油によりブームシリンダ、アームシリンダ、バケットシリンダ、旋回モータ、走行モータが駆動される。ディーゼルエンジンの燃料噴射装置としては、燃料噴射バルブの電子制御により燃焼噴射制御を行うコモンレール式等の電子制御式のものがある。油圧ショベルは、燃料噴射装置を制御するためのエンジン制御装置と、メインポンプのレギュレータを制御するためのポンプ制御装置とが、互いに一部を共有して構成された駆動制御装置を備えている。
従来のエンジン制御装置としては、特許文献1に開示されたものがある。この従来のエンジン制御装置は、手動操作部としてのダイヤルの操作量に応じた指令値(電圧)の目標回転数指令信号を出力する目標回転数指令装置と、この目標回転数指令装置からの目標回転数指令信号を入力して、その目標回転数指令信号の指令値に基づき目標回転数を演算し、演算した目標回転数に基づいてメインポンプのレギュレータを制御する車体コントローラと、この車体コントローラからからの目標回転数に基づき燃料噴射装置を制御するエンジンコントローラとを備えている。
目標回転数指令装置には、目標回転数指令信号の出力先を手動操作に応じて車体コントローラからエンジンコントローラに切り換える切換手段としてのトグルスイッチが設けられている。エンジンコントローラは、目標回転数指令信号を入力して、その目標回転数指令信号の指令値に基づき目標回転数を演算し、演算した目標回転数に基づき燃料噴射装置を制御する第1非常用回転数制御手段と、最低目標回転数に対応した燃料噴射装置の制御を行う第2非常用回転数制御手段と、車体コントローラからの目標回転数の異常を検知する異常目標回転数検知手段を備えている。エンジンコントローラは、さらに、異常目標回転数検知手段による異常の検知を契機に第2非常用回転数制御手段により燃料噴射装置を制御し、トグルスイッチの切り換えにより目標回転数指令装置からの目標回転数指令信号の入力を契機に第1非常用回転数制御手段により燃料噴射装置を制御するよう設定されている。
このように構成された従来のエンジン制御装置において、エンジンコントローラが車体コントローラから入力される目標回転数の異常を異常目標回転数検知手段により検知すると、エンジンコントローラは第2非常用回転数制御手段によって、最低目標回転数に対応した燃料噴射装置の制御を行う。このため、オペレータが目標回転数指令装置の手動操作部の操作量を変化させても、エンジン回転数が変化しない状態になる。この状態になったことに、オペレータは、ダイヤルの操作量にエンジン音等が対応しないことから気付くと、切換手段を操作して目標回転数指令信号の出力先を車体コントローラからエンジンコントローラに切り換える。これによって、目標回転数指令信号がエンジンコントローラに入力されると、エンジンコントローラは第1非常用回転数制御手段によって、目標回転数指令信号の指令値に基づき目標回転数を演算し、演算した目標回転数に基づく燃料噴射装置の制御を行うようになる。つまり、車体コントローラにより演算された目標回転数をエンジンコントローラに取得させる通信の異常が回避され、目標回転数指令装置による指令に対応する燃料噴射装置の制御が行われるようになる。
特開2003−254137号公報
建設機械の駆動制御装置において、ポンプ制御装置はエンジン制御装置との間で、目標回転数指令装置と、車体コントローラにおける目標回転数を演算する機能とを共有している。車体コントローラは、ポンプ制御装置の構成要素として、目標回転数を演算する機能の他に、目標回転数に基づきメインポンプのレギュレータを制御する機能を有する。
油圧ショベルで作業を行うためには、エンジン制御装置において燃料噴射装置が目標回転数指令装置による指令に対応するよう制御されることだけなく、ポンプ制御装置においてメインポンプのレギュレータもその指令に対応するよう制御されることが必要である。前述した従来のエンジン制御装置は、ポンプ制御装置との間で目標回転数指令装置を共有しているので、車体コントローラにより演算された目標回転数をエンジンコントローラに取得させる通信の異常を回避するために切換手段により目標回転数指令信号の出力先を車体コントローラからエンジンコントローラに切り換えると、車体コントローラに目標回転数指令信号が入力されなくなり、ポンプ制御装置において目標回転数指令装置による指令に対応したレギュレータの制御が行われなくなる。
本発明の目的は、目標回転数指令信号の出力先が車体コントローラからエンジンコントローラに切り換えられた状態において、エンジンコントローラによるエンジンの燃料噴射装置の制御に加え、車体コントローラによるメインポンプのレギュレータの制御を、目標回転数指令装置による指令に対応させることができる建設機械の駆動制御装置を提供することにある。
本発明に係る建設機械の駆動制御装置は、前述の目的を達成するために次のように構成されている。
〔1〕 本発明に係る建設機械の駆動制御装置は、手動操作部の操作量に応じた指令値の目標回転数指令信号を出力する目標回転数指令装置と、前記目標回転数指令信号を入力し、その目標回転数指令信号の指令値に基づき目標回転数を演算し、演算した目標回転数に基づきメインポンプのレギュレータを制御する車体コントローラと、前記車体コントローラで演算された目標回転数に基づき、エンジンの燃料噴射装置を制御するエンジンコントローラと、前記目標回転数指令装置から出力される前記目標回転数指令信号の出力先を操作に応じて前記車体コントローラおよび前記エンジンコントローラの一方に選択的に切換可能な切換手段と、前記エンジンコントローラに設けられ、前記目標回転数指令信号の指令値に基づき目標回転数を演算し、演算した目標回転数に基づきエンジンの前記燃料噴射装置を制御する非常用回転数制御手段とを備えた建設機械の駆動制御装置において、前記エンジンコントローラの前記非常用回転数制御手段により演算された目標回転数を、前記車体コントローラに取得させるための通信線を備え、前記車体コントローラは、前記通信線を介して前記エンジンコントローラから取得した目標回転数に基づき前記レギュレータを制御する非常用ポンプ制御手段を備えたことを特徴とする。
この「〔1〕」に記載の建設機械の駆動制御装置において、目標回転数指令装置から車体コントローラに入力される目標回転数指令信号の異常、および、車体コントローラにより演算された目標回転数をエンジンコントローラに取得させる通信の異常の少なくとも一方があると、目標回転数指令装置による指令に対応した燃料噴射装置の制御が行われない状態になる。この状態になったことに、オペレータは手動操作部の操作量にエンジン音等が対応しないことから気付くと、切換手段を操作して目標回転数指令信号の出力先を車体コントローラからエンジンコントローラに切り換える。これに伴い、エンジンコントローラは非常用回転数制御手段によって、目標回転数指令信号の指令値に基づき目標回転数を演算し、演算した目標回転数に基づきエンジンの燃料噴射装置を制御するようになる。つまり、車体コントローラに入力される目標回転数指令信号の異常、および、車体コントローラにより演算された目標回転数をエンジンコントローラに取得させる通信の異常が回避され、エンジンコントローラによるエンジンの燃料噴射装置の制御が目標回転数指令装置による指令に対応するようになる。
車体コントローラは、エンジンコントローラが非常用回転数制御手段により演算した目標回転数を、通信線を介して取得する。そして、車体コントローラは非常用ポンプ制御手段によって、目標回転数に基づきメインポンプのレギュレータを制御する。これにより、目標回転数指令信号の出力先が車体コントローラからエンジンコントローラに切り換えられた状態においても、車体コントローラによるメインポンプのレギュレータの制御を、目標回転数指令装置による指令に対応させることができる。
〔2〕 本発明は、「〔1〕」に記載の建設機械の駆動制御装置において、前記車体コントローラは、前記目標回転数指令信号の異常を検知する異常指令検知手段を備え、前記非常用ポンプ制御手段は、前記エンジンコントローラから取得した目標回転数に基づいて前記レギュレータを制御する第1非常用ポンプ制御手段と、予め設定された設定目標回転数に基づいて前記レギュレータを制御する第2非常用ポンプ制御手段とを備え、前記第2非常用ポンプ制御手段は、前記異常指令検知手段により異常が検知されると前記車体コントローラから入力される目標回転数に代えて、前記設定目標回転数に基づいて前記レギュレータを制御するように設定され、前記第1非常用ポンプ制御手段は、前記エンジンコントローラが演算した目標回転数が入力されるとこの目標回転数に基づいて前記レギュレータを制御するように設定され、前記エンジンコントローラの前記非常用回転数制御手段は、前記目標回転数指令信号の指令値に基づいて目標回転数を演算し、演算された目標回転数に基づいてエンジンの前記燃料噴射装置を制御する第1非常用回転数制御手段と、予め設定された設定目標回転数に基づいてエンジンの前記燃料噴射装置を制御する第2非常用回転数制御手段とを備え、前記第2非常用回転数制御手段は、前記車体コントローラによって演算された目標回転数が取得できなくなると前記設定目標回転数に基づいて前記燃料噴射装置を制御するように設定され、前記第1非常用回転数制御手段は、前記目標回転数指令信号の入力により目標回転数を演算し、演算された目標回転数により前記燃料噴射装置を制御するように設定されたことを特徴とする。
この「〔2〕」に記載の建設機械の駆動制御装置において、異常指令検知手段が目標回転数指令信号の異常を検知すると、車体コントローラはエンジンコントローラに目標回転数を取得させるための通信を中止して第2非常用ポンプ制御手段によりレギュレータの制御を行うようになる。エンジンコントローラは、車体コントローラにより演算された目標回転数を取得できなくなったことを契機に、第2非常用回転数制御手段により設定目標回転数(例えば最低目標回転数)に対応した燃料噴射装置の制御を行う。このため、オペレータが目標回転数指令装置の手動操作部の操作量を変化させてもエンジン回転数は変化しない状態になる。この状態になったことに、オペレータは手動操作部の操作量にエンジン音等が対応しないことから気付くと、切換手段を操作して目標回転数指令信号の出力先を車体コントローラからエンジンコントローラに切り換える。これによって目標回転数指令信号がエンジンコントローラに入力され、これに伴い、エンジンコントローラは第1非常用回転数制御手段によって、目標回転数指令信号の指令値に基づき目標回転数を演算し、演算した目標回転数に基づく燃料噴射装置の制御を行うようになる。すなわち、車体コントローラに入力される目標回転数指令信号の異常が回避され、目標回転数指令装置による指令に対応した燃料噴射装置の制御が行われるようになる。
車体コントローラは、エンジンコントローラが第1非常用回転数制御手段により演算した目標回転数を、通信線を介して取得する。これに伴い、車体コントローラは、第2非常用ポンプ制御手段によりレギュレータを制御する状態から第1非常用ポンプ制御手段によりレギュレータを制御する状態に移行する。つまり、エンジンコントローラが第1非常用回転数制御手段により演算した目標回転数に基づきメインポンプのレギュレータを制御すようになる。これにより、目標回転数指令信号の出力先が車体コントローラからエンジンコントローラに切り換えられた状態においても、車体コントローラによるメインポンプのレギュレータの制御を、目標回転数指令装置による指令に対応させることができる。
〔3〕 本発明は、「〔1〕」に記載の建設機械の駆動制御装置において、前記エンジンコントローラは、前記車体コントローラから入力される目標回転数に係る通信の異常を検出する異常目標回転数検知手段を備え、前記非常用回転数制御手段は、前記目標回転数指令信号の指令値に基づいて目標回転数を演算し、演算された目標回転数に基づいてエンジンの前記燃料噴射装置を制御する第1非常用回転数制御手段と、予め設定された設定目標回転数に基づいてエンジンの前記燃料噴射装置を制御する第2非常用回転数制御手段とを備え、前記第2非常用回転数制御手段は、前記異常目標回転数検知手段によって異常が検知されると、前記設定目標回転数に基づいてエンジンの前記燃料噴射装置を制御するように設定され、前記第1非常用回転数制御手段は、前記目標回転数指令装置から前記目標回転数指令信号が入力されると目標回転数を演算し、演算された目標回転数により前記燃料噴射装置を制御するように設定されたことを特徴とする。
この「〔3〕」に記載の発明において、異常目標回転数検知手段が目標回転数の異常を検知すると、エンジンコントローラは第2非常用回転数制御手段により、最低目標回転数に対応した燃料噴射装置の制御を行うようになる。このため、オペレータが目標回転数指令装置の手動操作部の操作量を変化させてもエンジン回転数は変化しない状態になる。この状態になったことに、オペレータは手動操作部の操作量にエンジン音等が対応しないことから気付くと、切換手段を操作して目標回転数指令信号の出力先を車体コントローラからエンジンコントローラに切り換える。これによって目標回転数指令信号がエンジンコントローラに入力され、これに伴い、エンジンコントローラは第1非常用回転数制御手段によって、目標回転数指令信号の指令値に基づき目標回転数を演算し、演算した目標回転数に基づく燃料噴射装置の制御を行うようになる。すなわち、車体コントローラからエンジンコントローラに送信された目標回転数の異常を回避して、手動操作部の操作量に対応する燃料噴射装置の制御が行われるようになる。
車体コントローラは、エンジンコントローラが第1非常用回転数制御手段により演算した目標回転数を、通信線を介して取得する。そして、車体コントローラは第1非常用ポンプ制御手段によって、目標回転数に基づきメインポンプのレギュレータを制御する。これにより、目標回転数指令信号の出力先が車体コントローラからエンジンコントローラに切り換えられた状態においても、車体コントローラによるメインポンプのレギュレータの制御を、目標回転数指令装置による指令に対応させることができる。
〔4〕 本発明は、「〔1〕」に記載の建設機械の駆動制御装置において、前記通信線は、前記車体ミントローラと前記エンジンコントローラとを直接通信可能とし、または他の端末装置を中継装置として間接的に通信可能にする構成の通信ネットワークから構成され、前記車体コントローラは、前記エンジンコントローラから目標回転数を直接取得できない場合に、前記他の端末装置を介して間接的に前記目標回転数を取得するように設定されたことを特徴とする。
この「〔4〕」に記載の建設機械の駆動制御装置において、エンジンコントローラにより演算された目標回転数は、エンジンコントローラから車体コントローラへの直接的通信、および、エンジンコントローラから車体コントローラへの他の端末装置を介した通信の両方により、車体コントローラに取得させることができる。これにより、エンジンコントローラにより演算された目標回転数を車体コントローラに取得させることの確実性を向上させることができる。
〔5〕 本発明は、「〔4〕」に記載の建設機械の駆動制御装置において、前記車体コントローラに設けられた前記非常用ポンプ制御手段は、最低目標回転数と最高目標回転数との間の回転数であって予め設定された中間目標回転数に基づいて前記レギユレータの制御を行なう第3非常用ポンプ制御手段を備え、前記第3非常用ポンプ制御手段は、前記エンジンコントローラおよび前記他の端末装置のいずれからも目標回転数が取得できないときに、前記中間目標回転数に基づいて前記レギュレータを制御するように設定されたことを特徴とする。
この「〔5〕」に記載の建設機械の駆動制御装置によれば、エンジンコントローラにより演算された目標回転数を車体コントローラに取得させることができなくなっても、建設機械に作業を行わせることができる。
本発明によれば、前述したように、目標回転数指令信号の出力先が車体コントローラからエンジンコントローラに切り換えられた状態において、エンジンコントローラによるエンジンの燃料噴射装置の制御に加え、車体コントローラによるメインポンプのレギュレータの制御を、目標回転数指令装置による指令に対応させることができる。これにより、目標回転数指令装置から車体コントローラに入力される目標回転数指令信号に異常が発生したり、車体コントローラにより演算された目標回転数をエンジンコントローラに取得させるための通信に目標回転数に異常が発生したりした際、サービスマン等が復旧のために作業現場に到着するまでの間、それらの異常を回避して建設機械に作業を行わせることができる。
本発明の一実施形態に係る建設機械の駆動制御装置が適用される油圧ショベルの側面図である。 本発明の一実施形態に係る建設機械の駆動制御装置を示す図である。 図2に示した車体コントローラの機能的構成を示すブロック図である。 図2に示したエンジンコントローラの機能的構成を示すブロック図である。 図2に示した情報収集装置の機能的構成を示すブロック図である。
本発明の一実施形態に係る建設機械の駆動制御装置について図1〜図5を用いて説明する。
図1に示すように、油圧ショベル1は、履帯2aを駆動して走行する走行体2と、この走行体2に旋回可能に結合した、運転室3aや機械室3bを含む旋回体3と、この旋回体3の前部に設けられたフロント作業装置4とを備えている。
走行体2は、その後部に走行モータ2b(油圧モータ)を備えている。この走行モータ2bは走行体2の左右両側部に搭載されていて、走行体2はそれらの走行モータ2bを駆動源としている。旋回体3は図示してない旋回モータ(油圧モータ)を駆動源としている。
フロント作業装置4は、旋回体3の前部に上下方向に回動可能に結合したブーム5と、このブーム5に回動可能に結合したアーム6と、このアーム6に回動可能に設けられたバケット7とを備えている。ブーム5、アーム6およびバケット7はそれぞれブームシリンダ5a(油圧シリンダ)、アームシリンダ6a(油圧シリンダ)、バケットシリンダ7a(油圧シリンダ)の伸縮により駆動するようになっている。
図2に示すように、油圧ショベル1の油圧駆動装置10は、原動機としてのディーゼルエンジン11と、このディーゼルエンジン11により駆動されるメインポンプ12と、このメインポンプ12とともにディーゼルエンジン11により駆動されるパイロットポンプ13とを備えている。メインポンプ12は作動油タンク14内の作動油を吸い込み、走行モータ2b、旋回モータ、ブームシリンダ5a、アームシリンダ6a、バケットシリンダ7aに供給する圧油を吐出する油圧ポンプである。メインポンプ12と、走行モータ2b、旋回モータ、ブームシリンダ5a、アームシリンダ6aおよびバケットシリンダ7aのそれぞれの間には、メインポンプ12からそのシリンダに供給される圧油の流れを制御するコントロールバルブ(図示してない)が設けられている。それらのコントロールバルブは油圧パイロット式である。図2における15は、走行モータ2b、旋回モータ、ブームシリンダ5a、アームシリンダ6aおよびバケットシリンダ7aのうちの1つのシリンダに対応して設けられたレバー操作式のパイロット弁である。パイロット弁15はレバー操作量に応じたパイロット圧力を、パイロットポンプ13を油圧源として生成する。
ディーゼルエンジン11は、電子制御式、例えばコモンレール式の燃料噴射装置11aを備えている。このディーゼルエンジン11には、コモンレール圧やエンジン回転数等の、ディーゼルエンジン11の運転状態に係る状態量を検出する数種類のセンサが設けられている。図2では、それらの複数種類のセンサをまとめてセンサ11bとしてある。
メインポンプ12は、ポンプピストンの押し退け容積を可変にする容積可変機構部12aを備えた可変容量形油圧ポンプである。容積可変機構部12aは、コントロールピストン12bに連動して押し退け容積を増減させるよう動作する。コントロールピストン12bの位置は、サーボ弁16aと電磁弁16bを備えたレギュレータ16により制御される。
本実施形態に係る駆動制御装置20は、運転室3a内に設けられて手動操作部であるダイヤル21aの操作量に応じた指令値(電圧)の目標回転数指令信号を出力する目標回転数指令装置21と、この目標回転数指令装置21から出力された目標回転数指令信号を入力する車体コントローラ22とを備えている。この車体コントローラ22は、CPU、ROM、RAMを備え、予め記憶したコンピュータプログラムに従って動作するものである。この車体コントローラ22は、入力した目標回転数指令信号の指令値に基づき目標回転数を演算する目標回転数演算手段22bと、演算した目標回転数に基づきメインポンプ12のレギュレータ16を制御する通常用ポンプ制御手段22cと、車体コントローラ22の外部から取得した目標回転数に基づきレギュレータ16を制御する第1非常用ポンプ制御手段22dと、予め設定された設定目標回転数である最低目標回転数に対応したレギュレータ16の制御を行う第2非常用ポンプ制御手段22eとを備えている。
駆動制御装置20は、ディーゼルエンジン11の燃料噴射装置11aを制御するエンジンコントローラ23を備えている。エンジンコントローラ23はCPU、ROM、RAMを備えていて、予め記憶したコンピュータプログラムに従って動作するものである。このエンジンコントローラ23と前出の車体コントローラ22は、通信装置23e,22gをそれぞれ備えている。駆動制御装置20おいて、車体コントローラ22とエンジンコントローラ23は、CANバス方式の通信ネットワーク24を介して直接通信することも、他の端末装置である情報収集装置25を中継装置として間接的に通信することも可能になっている。
その通信ネットワーク24は、車体コントローラ22と情報収集装置25とを通信可能に接続している第1CANバス24aと、車体コントローラ22とエンジンコントローラ23と情報収集装置25とを通信可能に接続している第2CANバス24bとを備えている。情報収集装置25はCPU、ROM、RAMを備えていて、予め記憶したコンピュータプログラムに従って動作するものであるとともに、通信装置25aと外部記憶装置25bとを備えていて、車体コントローラ22の状態に係るデータや、車体コントローラ22に記憶された油圧ショベル1の状態に係るデータを、第1CANバス24aから通信装置25aにより取得し外部記憶装置25bに蓄積するようになっている。また、エンジンコントローラ23の状態に係るデータや、エンジンコントローラ23に記憶されたディーゼルエンジン11の状態に係るデータを、第2CANバス24bから通信装置25aにより取得し外部記憶装置25bに蓄積するようになっている。
車体コントローラ22は、目標回転数指令信号の異常を検知する異常指令検知手段22aを備えている。目標回転数指令信号の指令値は電圧であり、その正常範囲は電圧0.5〜4.5Vに設定されている。目標回転数指令信号の指令値がその正常範囲外であると、異常指令検知手段22aは目標回転数指令信号を異常と判定する。
車体コントローラ22は、異常指令検知手段22aにより異常が検知されない状態において、通信装置22gにより目標回転数を第2CANバス24bに送出するよう設定されている。また、異常指令検知手段22aによる異常の検知を契機に目標回転数の第2CANバス24bへの送出を中止、すなわち、エンジンコントローラ23に目標回転数を取得させるための通信を中止し、通信ネットワーク24を介して外部から目標回転数を取得するための目標回転数取得モードになるよう設定されている。
車体コントローラ22は、異常指令検知手段22aにより異常が検知されたことを契機に、第2非常用ポンプ制御手段22eによりレギュレータ16を制御するよう設定されているとともに、目標回転数を通信ネットワーク24を介して外部から取得したことを契機に第1非常用ポンプ制御手段22dによりレギュレータ16を制御するよう設定されている。
目標回転数指令装置21は、目標回転数指令信号の出力先を手動操作に応じて車体コントローラ22およびエンジンコントローラ23の一方に選択的に切換可能な切換手段としてのトグルスイッチ21bと、このトグルスイッチ21bを車体コントローラ22およびエンジンコントローラ23のそれぞれに電気的に接続している電線21c,21dを備えている。
なお、トグルスイッチ21bにより目標回転数指令信号の出力先がエンジンコントローラ23に保持された状態では、車体コントローラ22に目標回転数指令信号が入力されなくなる、すなわち、目標回転数指令信号の指令値である電圧が正常範囲よりも小さい0Vになる。したがって、車体コントローラ22は異常指令検知手段22aにより、トグルスイッチ21bがエンジンコントローラ23に切り換えられた状態を異常と判定することになる。
燃料噴射装置11aを制御する手段としてのエンジンコントローラ23は、車体コントローラ22により演算された目標回転数を第2CANバス24bを介して取得し、取得した目標回転数に基づき燃料噴射装置11aを制御する通常用回転数制御手段23dと、目標回転数指令信号の指令値に基づき目標回転数を演算し、演算した目標回転数に基づきディーゼルエンジン11の燃料噴射装置11aを制御する第1非常用回転数制御手段23bと、最低目標回転数に対応した燃料噴射装置11aの制御を行う第2非常用回転数制御手段23cとを備えている。さらに、第2CANバス24bから目標回転数を取得できなくなったことを契機に、すなわち目標回転数を取得できない状態が予め設定された時間経過したことを契機に、第2非常用回転数制御手段23cによってディーゼルエンジン11の燃料噴射装置11aを制御するよう設定されているとともに、目標回転数指令信号の入力を契機に第1非常用回転数制御手段23bにより燃料噴射装置11aを制御するよう設定されている。
エンジンコントローラ23は、目標回転数の異常を検知する異常目標回転数検知手段23aを備えている。この異常目標回転数検知手段23aは、パリティーチェック、チェックサム、CRC等の周知の方法により目標回転数の通信データの異常を判定する。
異常目標回転数検知手段23aは、さらに、目標回転数を予め設定された時間取得できないことも、目標回転数の異常と判定する。これにより、車体コントローラ22がエンジンコントローラ23に目標回転数を取得させるための通信を中止したことは、異常として検知されることになる。
エンジンコントローラ23、車体コントローラ22および情報収集装置25は、エンジンコントローラ23により演算された目標回転数を車体コントローラ22に取得させる通信を、第2CANバス24bを介して直接的に行うことも、情報収集装置25を中継装置とし第1CANバス24aを介して間接的に行うこともできるよう設定されている。車体コントローラ22の目標回転数取得モードは、エンジンコントローラ23から第1CANバス24aよりも第2CANバス24bを介して取得した目標回転数を優先し、第2CANバス24bから目標回転数を取得できないときに、第1CANバス24aから目標回転数を取得するよう設定されている。
車体コントローラ22は、最低目標回転数と最高目標回転数の間の中間値であって建設機械が作業を行えるエンジン回転数として予め設定された中間目標回転数に対応したレギュレータ16の制御を行う第3非常用ポンプ制御手段22fを備えている。この第3非常用ポンプ制御手段22fは、目標回転数取得モードになった時点から予め設定された時間経過するまでに目標回転数を取得できないことを契機に作動するよう設定されている。
駆動制御装置20の動作について「<1>」〜「<4>」で説明する。
<1> はじめに駆動制御装置20の通常動作について説明する。
目標回転数指令装置21において、トグルスイッチ21bの位置は、目標回転数指令信号の出力先として車体コントローラ22を選択した位置に保持されている。この状態でダイヤル21aが操作されると、目標回転数指令装置21から目標回転数指令信号が出力され、車体コントローラ22に入力される。車体コントローラ22は、目標回転数演算手段22bにより目標回転数指令信号の指令値に基づき目標回転数を演算する。この演算の際、車体コントローラ22は異常指令検知手段22aにより、目標回転数指令信号の指令値である電圧が正常範囲内かどうかを判定する。今回、電圧は正常範囲内であり、したがって異常指令検知手段22aは目標回転数指令信号に異常なしと判定する。そして、車体コントローラ22はこの演算した目標回転数に基づき通常用ポンプ制御手段23dによりレギュレータ16を制御する。レギュレータ16の制御において、車体コントローラ22は電磁弁16bに制御信号Cp(電流)を出力する。
また、車体コントローラ22は演算した目標回転数を、通信装置22gにより第2CANバス24bに送出する。エンジンコントローラ23は、第2CANバス24bから取得した目標回転数に異常があるかどうかを、異常目標回転数検知手段23aにより判定する。今回は異常なしと判定する。そして、エンジンコントローラ23は通常用回転数制御手段23dにより、車体コントローラ22からの目標回転数に基づき燃料噴射装置11aを制御する。燃料噴射装置11aの制御において、エンジンコントローラ23は燃料噴射装置11aに制御信号Ce(電流)を出力するとともに、センサ11bからの検出信号Seから得られるエンジン回転数等の検出値に基づき、目標回転数と実際のエンジン回転数とが一致するよう制御信号Ceを補正する。
<2> 目標回転数指令装置21と車体コントローラ22の間の電線21cが断線した状態における駆動制御装置20の動作について次に説明する。ただし、エンジンコントローラ23から車体コントローラ22への第2CANバス24bを介した通信、および、エンジンコントローラ23から車体コントローラ22への情報収集装置25を中継装置とし第1CANバス24aを介した通信の少なくとも一方が可能であるとする。
目標回転数指令装置21において、トグルスイッチ21bの位置は、目標回転数指令信号の出力先として車体コントローラ22を選択した位置に保持されている。この状態でダイヤル21aが操作されても、今回は目標回転数指令装置21と車体コントローラ22の間の電線21cが断線しているため、目標回転数指令信号の指令値である電圧は正常範囲外の0Vであり、異常指令検知手段22aにより異常と判定される。つまり、断線に伴う目標回転数指令信号の異常が検知される。この検知を契機に、車体コントローラ22は第2非常用ポンプ制御手段22eによりレギュレータ16を制御し、また、エンジンコントローラ23への目標回転数の送信を中止し、また、目標回転数取得モードになる。
車体コントローラ22が第2CANバス24bへの目標回転数の送出を中止したことに伴い、エンジンコントローラ23は異常目標回転数検知手段23aにより、目標回転数が取得できない異常を検知する。この異常の検知を契機に、エンジンコントローラ23は第2非常用回転数制御手段23cにより、最低目標回転数に対応した燃料噴射装置11aの制御を行う。このため、エンジン回転数はダイヤル21aの操作量を増加させても最低エンジン回転数から上昇しなくなる。オペレータは、エンジン回転数を増加させられない異常に、ダイヤル21aの操作量にエンジン音等が対応しないことから気付くと、トグルスイッチ21bを手動操作して目標回転数指令信号の出力先を車体コントローラ22からエンジンコントローラ23に切り換える。これにより、目標回転数指令信号はエンジンコントローラ23に入力されるようになる。
エンジンコントローラ23は、第2CANバス24bから目標回転数を取得できない異常が検知された状態で目標回転数指令信号を入力したことを契機に、第1非常用回転数制御手段23bによって、入力した目標回転数指令信号の指令値から目標回転数を演算し、演算した目標回転数に基づき燃料噴射装置11aを制御する。これにより、目標回転数指令装置21と車体コントローラ22の間の電線21cに断線していても、目標回転数指令装置21による指令に対応した燃料噴射装置11aの制御が行われる。
また、エンジンコントローラ23は第1非常用回転数制御手段23bにより演算した目標回転数を、通信装置23eにより第2CANバス24bに送出する。冒頭にただし書きしたように、今は、エンジンコントローラ23から車体コントローラ22への第2CANバス24bを介した通信、および、エンジンコントローラ23から車体コントローラ22への情報収集装置25を中継装置とし第1CANバス24aを介した通信の少なくとも一方が可能である。したがって、車体コントローラ22は通信ネットワーク24を介してエンジンコントローラ23から直接的に、または情報収集装置25を介して間接的に目標回転数を取得し、この目標回転数の取得を契機に第1非常用ポンプ制御手段22dによりレギュレータ16を制御するようになる。この結果、目標回転数指令装置21と車体コントローラ22の間の電線21cが断線していても、目標回転数指令装置21による指令に対応したレギュレータ16の制御が行われる。
<3> 車体コントローラ22からエンジンコントローラ23の方向の通信に異常(ノイズや断線等)がある状態における駆動制御装置20の動作について説明する。ただし、目標回転数指令装置21と車体コントローラ22の間に異常はないとするとともに、エンジンコントローラ23から車体コントローラ22への第2CANバス24bを介した通信、および、エンジンコントローラ23から車体コントローラ22への情報収集装置25を中継装置とし第1CANバス24aを介した通信の少なくとも一方が可能であるとする。
目標回転数指令装置21において、トグルスイッチ21bの位置は、目標回転数指令信号の出力先として車体コントローラ22を選択した位置に保持されている。この状態でダイヤル21aが操作されると、目標回転数指令装置21から目標回転数指令信号が出力され、車体コントローラ22に入力される。車体コントローラ22は、入力した目標回転数指令信号の指令値から目標回転数を演算する。この演算の際、車体コントローラ22は異常指令検知手段22aにより、目標回転数指令信号の指令値である電圧が正常範囲内かどうかを判定する。今回は、目標回転数指令装置21と車体コントローラ22の間には異常がない。したがって、目標回転数指令信号の指令値である電圧は正常範囲内であり、異常指令検知手段22aは目標回転数指令信号に異常なしと判定する。そして、車体コントローラ22は通常用ポンプ制御手段22cにより、演算した目標回転数に基づきレギュレータ16を制御する。
また、車体コントローラ22は通信装置22gにより、演算した目標回転数を第2CANバス24bに送出する。エンジンコントローラ23は、第2CANバス24bから取得した目標回転数に異常があるかどうかを、異常目標回転数検知手段により判定する。今、車体コントローラ22からエンジンコントローラ23の方向の通信に異常があり、その異常は異常目標回転数手段により検知される。この異常の検知を契機に、エンジンコントローラ23は第2非常用回転数制御手段23cにより、最低目標回転数に対応した燃料噴射装置11aの制御を行う。このため、エンジン回転数はダイヤル21aの操作量を増加させても最低エンジン回転数から上昇しなくなる。オペレータは、エンジン回転数を増加させられない異常に、ダイヤル21aの操作量にエンジン音等が対応しないことから気付くと、トグルスイッチ21bを手動操作して目標回転数指令信号の出力先を車体コントローラ22からエンジンコントローラ23に切り換える。これにより、目標回転数指令信号はエンジンコントローラ23に入力されるようになる。エンジンコントローラ23は、目標回転数の異常が検知された状態で目標回転数指令信号を入力したことを契機に、第1非常用回転数制御手段23bにより目標回転数指令信号の指令値に基づき目標回転数を演算し、演算した目標回転数に基づきディーゼルエンジン11の燃料噴射装置11aを制御する。この結果、車体コントローラ22からエンジンコントローラ23に目標回転数を取得させる通信に異常があっても、目標回転数指令装置21による指令に対応した燃料噴射装置11aの制御が行われる。
一方、トグルスイッチ21bにより目標回転数指令信号の出力先がエンジンコントローラ23に切り換えられたことに伴い、車体コントローラ22に入力される目標回転数指令信号の指令値がなくなったこと、すなわち、指令値である電圧が0Vになる。したがって、車体コントローラ22は異常指令検知手段22aにより目標回転数指令信号に異常ありと判定し、目標回転数指令信号の出力先のエンジンコントローラ23への切換わりを異常として検知する。この異常の検知を契機に、車体コントローラ22は第2非常用ポンプ制御手段22eによりレギュレータ16を制御するようになるとともに、目標回転数取得モードになる。
エンジンコントローラ23は第1非常用回転数制御手段23bにより演算した目標回転数を、通信装置により第2CANバス24bに送出する。冒頭にただし書きしたように、今は、エンジンコントローラ23から車体コントローラ22への第2CANバス24bを介した通信、および、エンジンコントローラ23から車体コントローラ22への情報収集装置25を中継装置とし第1CANバス24aを介した通信の少なくとも一方が可能である。したがって、車体コントローラ22は通信ネットワーク24を介してエンジンコントローラ23から直接的に、または情報収集装置25を介して間接的に目標回転数を取得し、この目標回転数の取得を契機に第1非常用ポンプ制御手段22dによりレギュレータ16を制御するようになる。この結果、車体コントローラ22からエンジンコントローラ23に目標回転数を取得させる通信に異常があっても、目標回転数指令装置21による指令に対応したレギュレータ16の制御が行われる。
<4> 前述の「<2>」,「<3>」において、エンジンコントローラ23から車体コントローラ22への第2CANバス24bを介した通信、および、エンジンコントローラ23から車体コントローラ22への情報収集装置25を中継装置とし第1CANバス24aを介した通信の両方に異常が発生したときの駆動制御装置20の動作について説明する。
この場合、車体コントローラ22は、エンジンコントローラ23の第1非常用回転数制御手段23bにより演算された目標回転数を取得できない。
車体コントローラ22は、目標回転数取得モードになってから予め設定された時間経過したことを契機に、第3非常用ポンプ制御手段22fにより、最高目標回転数の80%の中間目標回転数に対応したレギュレータ16の制御を行う。これにより、目標回転数指令装置21により中間目標回転数以上の目標回転数が指令された状態であれば、すなわち、エンジンコントローラ23が第1非常用回転数制御手段23bにより中間目標回転数以上の目標回転数に対応した燃料噴射装置11aの制御を行っていれば、目標回転数指令装置21による指令に対応したエンジン回転数の制御は行われないものの、油圧ショベル1がエンストすることなく、油圧ショベルでの作業が可能になる。
本実施形態に係る建設機械の駆動制御装置20によれば次の効果を得られる。
駆動制御装置20において、目標回転数指令信号の出力先が車体コントローラ22からエンジンコントローラ23に切り換えられたとき、車体コントローラ22は通信ネットワーク24を介してエンジンコントローラ23により演算された目標回転数を取得し、取得した目標回転数に基づきレギュレータ16を制御する。これにより、目標回転数指令装置21から車体コントローラ22に入力される目標回転数指令信号に異常が発生したり、車体コントローラ22により演算された目標回転数をエンジンコントローラ23に取得させる通信に異常が発生したりした際、サービスマン等が復旧のために作業現場に到着するまでの間、それらの異常を回避して油圧ショベル1に作業を行わせることができる。
駆動制御装置20において、エンジンコントローラ23が第1非常用回転数制御手段23bにより演算した目標回転数は、エンジンコントローラ23から車体コントローラ22への第2CANバス24bを介した直接的通信、および、エンジンコントローラ23から車体コントローラ22への情報収集装置25を中継装置とし第1CANバス24aを介した間接的通信の両方により、車体コントローラ22に取得させることができる。これにより、エンジンコントローラ23により演算された目標回転数を車体コントローラ22に取得させることの確実性を向上させることができる。
駆動制御装置20において、車体コントローラ22は第3非常用ポンプ制御手段22fによりレギュレータ16を制御する。これにより、エンジンコントローラ23により演算された目標回転数を車体コントローラ22に取得させることができない通信の異常が発生しても、油圧ショベル1に作業を行わせることができる。
1 油圧ショベル
2 走行体
2a 履帯
2b 走行モータ
3 旋回体
3a 運転室
3b 機械室
4 フロント作業装置
5 ブーム
5a ブームシリンダ
6 アーム
6a アームシリンダ
7 バケット
7a バケットシリンダ
10 油圧駆動装置
11 ディーゼルエンジン
11a 燃料噴射装置
11b センサ
12 メインポンプ
12a 容積可変機構部
12b コントロールピストン
13 パイロットポンプ
14 作動油タンク
15 パイロット弁
16 レギュレータ
16a サーボ弁
16b 電磁弁
20 駆動制御装置
21 目標回転数指令装置
21a ダイヤル(手動操作部)
21b トグルスイッチ(切換手段)
21c,21d 電線
22 車体コントローラ
22a 異常指令検知手段
22b 目標回転数演算手段
22c 通常用ポンプ制御手段
22d 第1非常用ポンプ制御手段
22e 第2非常用ポンプ制御手段
22f 第3非常用ポンプ制御手段
22g 通信装置
23 エンジンコントローラ
23a 異常目標回転数検知手段
23b 第1非常用回転数制御手段
23c 第2非常用回転数制御手段
23d 通常用回転数制御手段
23e 通信装置
24 通信ネットワーク(通信線)
24a 第1CANバス
24b 第2CANバス
25 情報収集装置(他の端末装置)
25a 通信装置
25b 外部記憶装置

Claims (5)

  1. 手動操作部の操作量に応じた指令値の目標回転数指令信号を出力する目標回転数指令装置と、
    前記目標回転数指令信号を入力し、その目標回転数指令信号の指令値に基づき目標回転数を演算し、演算した目標回転数に基づきメインポンプのレギュレータを制御する車体コントローラと、
    前記車体コントローラで演算された目標回転数に基づき、エンジンの燃料噴射装置を制御するエンジンコントローラと、
    前記目標回転数指令装置から出力される前記目標回転数指令信号の出力先を操作に応じて前記車体コントローラおよび前記エンジンコントローラの一方に選択的に切換可能な切換手段と、
    前記エンジンコントローラに設けられ、前記目標回転数指令信号の指令値に基づき目標回転数を演算し、演算した目標回転数に基づきエンジンの前記燃料噴射装置を制御する非常用回転数制御手段とを備えた建設機械の駆動制御装置において、
    前記エンジンコントローラの前記非常用回転数制御手段により演算された目標回転数を、前記車体コントローラに取得させるための通信線を備え、
    前記車体コントローラは、前記通信線を介して前記エンジンコントローラから取得した目標回転数に基づき前記レギュレータを制御する非常用ポンプ制御手段を備えた
    ことを特徴とする建設機械の駆動制御装置。
  2. 請求項1に記載の建設機械の駆動装置において、
    前記車体コントローラは、前記目標回転数指令信号の異常を検知する異常指令検知手段を備え、
    前記非常用ポンプ制御手段は、前記エンジンコントローラから取得した目標回転数に基づいて前記レギュレータを制御する第1非常用ポンプ制御手段と、予め設定された設定目標回転数に基づいて前記レギュレータを制御する第2非常用ポンプ制御手段とを備え、
    前記第2非常用ポンプ制御手段は、前記異常指令検知手段により異常が検知されると前記車体コントローラから入力される目標回転数に代えて、前記設定目標回転数に基づいて前記レギュレータを制御するように設定され、
    前記第1非常用ポンプ制御手段は、前記エンジンコントローラが演算した目標回転数が入力されるとこの目標回転数に基づいて前記レギュレータを制御するように設定され、
    前記エンジンコントローラの前記非常用回転数制御手段は、前記目標回転数指令信号の指令値に基づいて目標回転数を演算し、演算された目標回転数に基づいてエンジンの前記燃料噴射装置を制御する第1非常用回転数制御手段と、予め設定された設定目標回転数に基づいてエンジンの前記燃料噴射装置を制御する第2非常用回転数制御手段とを備え、
    前記第2非常用回転数制御手段は、前記車体コントローラによって演算された目標回転数が取得できなくなると前記設定目標回転数に基づいて前記燃料噴射装置を制御するように設定され、
    前記第1非常用回転数制御手段は、前記目標回転数指令信号の入力により目標回転数を演算し、演算された目標回転数により前記燃料噴射装置を制御するように設定されたことを特徴とする建設機械の駆動制御装置。
  3. 請求項1に記載の建設機械の駆動制御装置において、
    前記エンジンコントローラは、前記車体コントローラから入力される目標回転数に係る通信の異常を検出する異常目標回転数検知手段を備え、
    前記非常用回転数制御手段は、前記目標回転数指令信号の指令値に基づいて目標回転数を演算し、演算された目標回転数に基づいてエンジンの前記燃料噴射装置を制御する第1非常用回転数制御手段と、予め設定された設定目標回転数に基づいてエンジンの前記燃料噴射装置を制御する第2非常用回転数制御手段とを備え、
    前記第2非常用回転数制御手段は、前記異常目標回転数検知手段によって異常が検知されると、前記設定目標回転数に基づいてエンジンの前記燃料噴射装置を制御するように設定され、
    前記第1非常用回転数制御手段は、前記目標回転数指令装置から前記目標回転数指令信号が入力されると目標回転数を演算し、演算された目標回転数により前記燃料噴射装置を制御するように設定された
    ことを特徴とする建設機械の駆動制御装置。
  4. 請求項1に記載の建設機械の駆動制御装置において、
    前記通信線は、前記車体ミントローラと前記エンジンコントローラとを直接通信可能とし、または他の端末装置を中継装置として間接的に通信可能にする構成の通信ネットワークから構成され、
    前記車体コントローラは、前記エンジンコントローラから目標回転数を直接取得できない場合に、前記他の端末装置を介して間接的に前記目標回転数を取得するように設定された
    ことを特徴とする建設機械の駆動制御装置。
  5. 請求項4に記載の建設機械の駆動制御装置において、
    前記車体コントローラに設けられた前記非常用ポンプ制御手段は、最低目標回転数と最高目標回転数との間の回転数であって予め設定された中間目標回転数に基づいて前記レギユレータの制御を行なう第3非常用ポンプ制御手段を備え、
    前記第3非常用ポンプ制御手段は、前記エンジンコントローラおよび前記他の端末装置のいずれからも目標回転数が取得できないときに、前記中間目標回転数に基づいて前記レギュレータを制御するように設定された
    ことを特徴とする建設機械の駆動制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018145623A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 住友建機株式会社 ショベル

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