JP2011011325A - Mems素子 - Google Patents

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    • H01G5/00Capacitors in which the capacitance is varied by mechanical means, e.g. by turning a shaft; Processes of their manufacture
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Abstract

【課題】可動部の反りを抑制することができる可変容量素子を提供する。
【解決手段】 第1の可動部7のX軸方向の両側には、第2の可動部10をそれぞれ配置し、第1,第2の可動部7,10を絶縁状態の連結梁9を用いて連結する。第2の可動部10は、支持梁12を用いて支持部5に連結する。第2の可動部10、連結梁9および支持梁12は、第1の可動部7を挟んでX軸方向に対して対称な形状に形成する。これにより、第1,第2の可動部7,10の反りが累積するのを防止して、第1の可動部7および第2の可動部10を合わせた全体の反り量を小さくすることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、厚さ方向に変位可能な可動部を備えたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子に関する。
MEMS素子として、例えばバリキャップ、リレー素子、スイッチ素子等が知られている。このようなMEMS素子として、第1,第2の基板の間に位置して厚さ方向に変位可能な可動部を備えたものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。これらのMEMS素子では、厚さ方向の両側にそれぞれ駆動電極を設けると共に、これらの駆動電極を用いて可動部を厚さ方向の両側に変位させる構成としている。
特開2004−48176号公報 米国特許出願公開第2004/0056320号明細書
ところで、特許文献1に記載のMEMS素子では、薄膜の誘電体層によって可動部を形成している。この場合、CVD等によって成膜される誘電体層は、内部応力の制御が難しく、可動部の反りの制御が困難であるため、反り量の面内ばらつきが大きい。また、特許文献1によるMEMS素子では、誘電体層の表面に信号線とグランド用の電極とからなるコプレーナ線路を形成している。このとき、誘電体層と信号線や電極とは熱膨張率が異なり、可動部は厚さ方向に対して線膨脹係数の異なる積層構造となっているから、周囲の雰囲気温度が変化すると、可動部に反りが生じる。
このように、特許文献1に記載のMEMS素子では、可動部に反りが生じ易いから、例えばバリキャップを実現する場合には、電極間隔のばらつきが大きく、容量精度が悪いのに加え、容量可変の比率も大きくするのが難しいという問題がある。
一方、特許文献2に記載されたMEMS素子としてのリレー素子は、可動部を、中心部に位置するシリコン領域と、その周辺部に位置する枠状のシリコン領域と、これらシリコン領域間に介在する酸化領域とによって構成している。この場合、中央部に位置するシリコン領域に、信号電極に相当する金属化領域を設けると共に、周辺部に位置するシリコン領域を駆動電極として機能させている。このような構成によれば、可動部に設けられた信号電極を流れる高周波信号の漏洩を酸化領域により抑制することができる。
しかしながら、特許文献2に記載のリレー素子では、P型シリコン基板上にエピタキシャル成長によって形成されたP++エピ層およびP型エピ層を順次積層して3層基板を形成すると共に、該3層基板をエッチング加工することにより支持梁および可動部を形成している。この結果、可動部がその厚さ方向に対して対称な構造とならないため、可動部の反りの制御が容易でない。
また、3層基板を用いて可動部等を形成するから、可動部の形成工程が複雑で製造コストが嵩むのに加え、可動部の反りによって可動側の信号電極と固定側の信号電極との間で静電容量を高精度に設定することができない。
さらに、支持梁の厚さがP型エピ層の厚さで決まるため、支持梁のばね設計が制約される。これに加え、P++エピ層をエッチングストップ層とした水酸化カリウム(KOH)を用いたウェットエッチングにより可動部を形成しているため、可動部の加工精度が悪いという問題がある。
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、可動部の反りを抑制することができるMEMS素子を提供することにある。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明によるMEMS素子は、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸からなる3軸方向のうちX軸方向およびY軸方向に沿って広がり、Z軸方向で互いに対向した第1の基板および第2の基板と、該第1の基板と第2の基板との間に設けられたシリコン基板と、該シリコン基板に形成され、前記第1の基板および第2の基板に固定された支持部と、前記シリコン基板に形成され、Z軸方向に変位可能な第1の可動部と、該第1の可動部を挟んでX軸方向の両側にそれぞれ設けられ、連結梁を用いて該第1の可動部に連結された一対の第2の可動部と、該各第2の可動部と前記支持部との間を連結し、Z軸方向に対する前記第1の可動部および第2の可動部の変位を許容する支持梁と、前記第2の可動部と対向して前記第1の基板に設けられた第1の固定側駆動電極と、該第1の固定側駆動電極と対向して前記第2の可動部に設けられ、該第1の固定側駆動電極との間に静電力を作用させるための第1の可動側駆動電極と、前記第2の可動部と対向して前記第2の基板に設けられた第2の固定側駆動電極と、該第2の固定側駆動電極と対向して前記第2の可動部に設けられ、該第2の固定側駆動電極との間に静電力を作用させるための第2の可動側駆動電極と、前記第1の可動部と対向して前記第2の基板に設けられた固定側信号電極と、該固定側信号電極と対向して前記第1の可動部に設けられた可動側信号電極とを備え、前記連結梁、第2の可動部および支持梁は、前記第1の可動部を挟んでX軸方向に対して対称な形状に形成し、前記第1の可動側駆動電極と第2の可動側駆動電極とは、同じ厚さ寸法の導電膜を用いて形成する構成としている。
請求項2の発明では、前記連結梁は、少なくともZ軸方向の一側から前記シリコン基板を掘り込んだ溝部と対応した位置に配置され、その全てを酸化させる構成としている。
請求項3の発明では、前記支持部には、厚さ方向に貫通して前記第1,第2の可動側駆動電極に電気的に接続された可動側引出電極を設ける構成としている。
請求項1の発明によれば、連結梁、第2の可動部および支持梁は、第1の可動部を挟んでX軸方向に対して対称な形状に形成したから、X軸方向に対して第1,第2の可動部に反りが生じても、第1,第2の可動部の反りが累積するのを防止することができる。また、第1の可動側駆動電極と第2の可動側駆動電極とは、同じ厚さ寸法の導電膜を用いて形成した。このため、第1,第2の可動側駆動電極が設けられた第2の可動部は、厚さ方向(Z軸方向)に対して対称な構造となり、厚さ方向の両側で線膨脹係数が等しくなる。この結果、温度変化等が生じても、第2の可動部に反りが生じることがなく、第1の可動部および第2の可動部を合わせた全体の反り量を小さくすることができる。
請求項2の発明によれば、連結梁はシリコン基板の溝部と対応した位置に形成したから、連結梁の厚さ寸法を薄くすることができる。これにより、例えば熱酸化等によって連結梁の全てを容易に酸化させることができ、連結梁全体を絶縁状態にすることができる。このため、例えば固定側信号電極に高周波信号を供給したときに、該高周波信号が可動側信号電極を通じて第1の可動部の内部に伝搬したとしても、第1の可動部から第2の可動部側への高周波信号の漏洩を連結梁によって阻止または抑制することができる。
請求項3の発明によれば、支持部には第1,第2の可動側駆動電極に電気的に接続された可動側引出電極を設ける構成としたから、2つの可動側駆動電極を単一の可動側引出電極を用いて外部に接続することができ、素子全体を小型化することができる。
本発明の第1の実施の形態による可変容量素子を示す縦断面図である。 可動部が上側ガラス基板に向けて変位した状態の可変容量素子を示す縦断面図である。 可動部が下側ガラス基板に向けて変位した状態の可変容量素子を示す縦断面図である。 図1中の矢示IV−IV方向から見た可変容量素子を示す縦断面図である。 図1中の矢示V−V方向から見た可変容量素子を示す横断面図である。 図1中の矢示VI−VI方向から見た可変容量素子を示す横断面図である。 図1中の矢示VII−VII方向から見た可変容量素子を示す横断面図である。 可変容量素子の連結梁を拡大して示す縦断面図である。 可変容量素子の支持梁を拡大して示す横断面図である。 第2の実施の形態によるリレー素子を示す縦断面図である。 変形例による可変容量素子を示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態によるMEMS素子を、添付図面を参照して詳細に説明する。
まず、図1ないし図9は第1の実施の形態を示し、本実施の形態では、MEMS素子として可変容量素子を例に挙げて述べる。
図において、可変容量素子1は、上側ガラス基板2と下側ガラス基板3との間にシリコン基板4を挟み込むことにより形成されている。また、上側ガラス基板2、下側ガラス基板3およびシリコン基板4は、互いに直交する3軸方向をX軸,Y軸およびZ軸としたときに、例えばX軸およびY軸に沿って水平方向に広がっている。
上側ガラス基板2は、第1の基板を構成し、例えば絶縁性を有するガラス材料により形成され、一辺の長さ寸法が例えば数mm程度の四角形状に形成されている。また、上側ガラス基板2の下面側(裏面側)には、例えばエッチングにより凹陥部2Aが形成されている。さらに、上側ガラス基板2の下面の周縁部は、後述する固定側導電膜32および可動側導電膜15を介してシリコン基板4に接合されている。
下側ガラス基板3は、第2の基板を構成し、上側ガラス基板2とほぼ同様に、ガラス材料により四角形状に形成されている。また、下側ガラス基板3の上面側(表面側)には、エッチングにより凹陥部3Aが形成されている。さらに、下側ガラス基板3の上面の周縁部は、後述する固定側導電膜33および可動側導電膜19を介してシリコン基板4に接合されている。
そして、上側ガラス基板2の凹陥部2Aと下側ガラス基板3の凹陥部3Aとの間には密閉空間Sが形成され、この密閉空間S内には後述する第1,第2の可動部7,10、支持梁12、引出電極配設部13(図5参照)等が収容されている。なお、上側ガラス基板2および下側ガラス基板3を、絶縁性を有する他の材料により形成された基板にそれぞれ置き代えてもよい。
シリコン基板4は、例えば単結晶シリコンにより形成された単層の基板であり、シリコン基板4には、後述する支持部5、可動部7,10、支持梁12、引出電極配設部13等が例えばICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)エッチング等のドライエッチングにより形成されている。
支持部5は、シリコン基板4に形成され、上側ガラス基板2および下側ガラス基板3に固定されている。支持部5は、図5に示すように、四角形の枠状に形成され、第1,第2の可動部7,10を取り囲んでいる。また、支持部5は、図1に示すように、例えば50μmないし300μm程度の厚さ寸法を有する。
また、支持部5の上面側、下面側、外側に向いた側面側、および内側に向いた側面側には、絶縁膜6が形成されている。即ち、支持部5は、後述する支持梁12が接続された部位を除き、シリコン酸化膜からなる絶縁膜6により覆われている。絶縁膜6の厚さ寸法はおよそ2μmである。
また、支持部5(絶縁膜6)の上面(表面)は、後述する可動側導電膜15および固定側導電膜32を介して上側ガラス基板2の下面周縁部と密着している。また、支持部5(絶縁膜6)の下面(裏面)は、後述する可動側導電膜19および固定側導電膜33を介して下側ガラス基板3の上面周縁部と密着している。
第1の可動部7は、シリコン基板4に形成されると共に、X軸方向の両側が後述する連結梁9を用いて第2の可動部10に連結されている。この第1の可動部7は、図5に示すように四角形状の平板状に形成されている。また、第1の可動部7の厚さ寸法は、図1に示すように、例えば支持部5の厚さ寸法とほぼ等しい値に設定されている。ここで、第1の可動部7は、例えばX軸方向の中心位置に配置され、密閉空間S内において厚さ方向(Z軸方向)に変位することができる。
また、第1の可動部7の上面側、下面側および側面側には、絶縁膜8が形成されている。即ち、第1の可動部7は、例えばシリコン酸化膜からなる絶縁膜8により覆われている。この絶縁膜8の厚さ寸法はおよそ2μmである。
連結梁9は、図1に示すように、第1の可動部7のX軸方向の両側にそれぞれ設けられ、第1の可動部7と第2の可動部10を連結している。この連結梁9は、Z軸方向の下側からシリコン基板4を掘り込んだ例えば断面コ字状の溝部4Aと対応した位置に配置されている。このとき、溝部4Aは、シリコン基板4をY軸方向に横切って形成され、第1の可動部7と第2の可動部10との間を区切っている。そして、連結梁9は、第1,第2の可動部7,10よりも薄い平板状の薄肉部によって形成されている。
ここで、連結梁9は、Z軸方向に対して撓み変形可能に形成され、第1の可動部7と第2の可動部10がZ軸方向に屈曲するのを許容する。これにより、連結梁9は、第1,第2の可動部7,10に反りが生じても、これらの反りが累積するのを防止することができ、第1の可動部7および第2の可動部10を合わせた全体の反り量を小さくすることができる。
また、連結梁9は、シリコン材料を熱酸化した酸化シリコンを用いて形成されている。ここで、シリコン基板を加熱処理してシリコン基板の外表面に熱酸化による絶縁膜(シリコン酸化膜)を形成する場合、絶縁膜の厚さ寸法がおよそ2μmに達するまでは、熱酸化処理を継続する時間に対応して、形成される絶縁膜の厚さ寸法が増加する。しかし、絶縁膜の厚さ寸法がおよそ2μmに達した後は、熱酸化処理を継続する時間に比して、形成される絶縁膜の厚さ寸法がほとんど増加しなくなる。この点を考慮し、本実施の形態による可変容量素子1では、図8に示すように、各連結梁9の厚さ寸法tを2μmの2倍の4μm以下に設定し、各連結梁9の全部を短時間(製品の製造を効率良く行うのに許容される時間内)で酸化させ、各連結梁9の各所に絶縁性を持たせている。
第2の可動部10は、図1に示すように、シリコン基板4に形成されると共に、第1の可動部7を挟んでX軸方向の両側にそれぞれ配置されている。これら一対の第2の可動部10は、第1の可動部7とほぼ同様に、四角形状の平板状に形成され、支持部5の厚さ寸法とほぼ等しい厚さ寸法を有している。また、第2の可動部10は、第1の可動部7と一緒に密閉空間S内に収容されている。そして、第2の可動部10は、連結梁9を用いて第1の可動部7に連結され、第1の可動部7と一緒に厚さ方向(Z軸方向)に変位する。
また、第2の可動部10の上面側、下面側および側面側には、絶縁膜11が形成されている。即ち、第2の可動部10は、例えばシリコン酸化膜からなる絶縁膜11により覆われている。この絶縁膜11の厚さ寸法はおよそ2μmである。
支持梁12は、図5に示すように、支持部5と各第2の可動部10との間に例えば2本ずつ合計4本設けられ、図1ないし図3に示すように第2の可動部10を厚さ方向に変位可能に支持している。また、各支持梁12は、その基端側が支持部5に連結されると共に、その先端側が上側ガラス基板2,3とほぼ平行に伸びて第2の可動部10の角隅にそれぞれ連結されている。
また、各支持梁12は、上側ガラス基板2、下側ガラス基板3とそれぞれ離間しており、厚さ方向に対して捩れ変形または撓み変形することにより、第1,第2の可動部7,10を厚さ方向に変位させることができる。このため、各支持梁12は、図5に示すように、厚さ方向に対して撓み変形等が容易な形状として、例えばクランク状またはミアンダ状に屈曲した形状を有している。そして、各支持梁12の厚さ寸法は、支持部5の厚さ寸法とほぼ等しい値に設定されている。このとき、連結梁9、第2の可動部10および支持梁12は、第1の可動部7を挟んでX軸方向に対して対称な形状に形成されている。
また、各支持梁12は、図9に示すように、その各所の幅寸法wが4μm以下、より具体的にはおよそ2μmないし3μmに設定されている。さらに、各支持梁12は、その全部が酸化シリコンにより形成されており、各支持梁12の各所が絶縁性を有する。そして、各支持梁12は、シリコン基板4にICPエッチングを施し、幅寸法wを有するクランク状またはミアンダ状の形状を成形した後に熱酸化処理を施すことにより形成されている。
引出電極配設部13は、図4、図5に示すように、上側ガラス基板2の凹陥部2Aおよび下側ガラス基板3の凹陥部3Aにより可変容量素子1の内部に形成された密閉空間S内に設けられ、支持部5に連結されている。この引出電極配設部13は、後述する第1の固定側駆動電極17に接続された第2の駆動用引出電極29を配設するための部位である。また、引出電極配設部13は、支持部5および第1,第2の可動部7,10とほぼ同様に、およそ2μmの厚さ寸法を有するシリコン酸化膜からなる絶縁膜14により覆われている。
第1の可動側導電膜15は、図1および図6に示すように、例えば金または金を含む合金等の金属材料により形成された導電性を有する薄膜であり、例えばスパッタ、蒸着法等を用いて形成されている。また、第1の可動側導電膜15は、支持部5、可動部7,10、支持梁12および引出電極配設部13の上面側に形成されている。そして、これら可動側導電膜15のうち第1,第2の可動部7,10の上面側に位置する部位は、第1の可動側駆動電極16となり、後述する第1の固定側駆動電極17と対向している。このとき、第1の可動側駆動電極16は、第1,第2の可動部7,10の反りを低減する機能も有するものである。
ここで、第1の可動側導電膜15は、支持部5から各支持梁12を介して可動部7,10に至るまで途中で物理的に切断されることなく連続して形成されている。これにより、第1の可動側駆動電極16は、各支持梁12の上面側に設けられた可動側導電膜15を介して支持部5の上面側に設けられた可動側導電膜15に電気的に接続されている。さらに、支持部5の上面側に設けられた可動側導電膜15は、後述する第1の駆動用引出電極28に電気的に接続されている(図6参照)。一方、引出電極配設部13の上面側に設けられた可動側導電膜15は、他の部位に設けられた可動側導電膜15(可動側駆動電極16を含む)と物理的に切断され、かつ離間している。
第1の固定側駆動電極17は、図1、図4および図6に示すように、例えばスパッタ、蒸着法等を用いて上側ガラス基板2の下面(凹陥部2Aの底面)に形成された金属薄膜からなり、第1,第2の可動部7,10と対向する位置に配置されている。この第1の固定側駆動電極17は、例えば金または金を含む合金等の金属材料により形成された導電性を有する薄膜によって形成されている。
ここで、第1の固定側駆動電極17と第1の可動側駆動電極16とは隙間を挟んで対向している。また、第1の固定側駆動電極17は、図4に示すように引出電極配設部13の上面側に設けられた可動側導電膜15と連結しており、これにより、両者は電気的に接続されている。さらに、引出電極配設部13の上面側に設けられた可動側導電膜15は、後述する第2の駆動用引出電極29に電気的に接続されている(図4参照)。
上側ストッパ18は、図1、図4および図6に示すように、上側ガラス基板2の下面(凹陥部2Aの底面)にエッチングにより形成された絶縁性を有する複数の突起である。そして、上側ストッパ18は、第1の固定側駆動電極17よりも可動部7,10側(下側)に向けて突出している。これにより、上側ストッパ18は、第1の可動側駆動電極16と第1の固定側駆動電極17とが短絡するのを防止している。
一方、第2の可動側導電膜19は、図1、図4および図7に示すように、第1の可動側導電膜15と同様な金等の導電性金属材料により形成された薄膜であり、例えばスパッタ、蒸着法等を用いて形成されている。また、第2の可動側導電膜19は、支持部5、可動部7,10、支持梁12および引出電極配設部13の下面側に形成されている。そして、可動側導電膜19のうち第1の可動部7の下面側に設けられた部位は、可動側信号電極20となり、後述する固定側信号電極22,23と対向している。また、可動側導電膜15のうち第2の可動部10の下面側に位置する部位は、第2の可動側駆動電極21となり、後述する第2の固定側駆動電極24と対向している。
ここで、シリコン基板4の下面側には連結梁9を形成するための溝部4Aが形成されているから、可動側導電膜19は、図1に示すように、溝部4Aが位置する第1の可動部7と第2の可動部10との境界部分で物理的に切断されている。これにより、可動側信号電極20は、第2の可動側駆動電極21と電気的に遮断されている。また、引出電極配設部13の下面側に設けられた可動側導電膜19も、他の部位に設けられた可動側導電膜19(可動側信号電極20、第2の可動側駆動電極21を含む)と物理的に切断され、かつ電気的に遮断されている。一方、支持部5の下面側に設けられた可動側導電膜19は、後述する第1の駆動用引出電極28に電気的に接続されている(図4参照)。
さらに、可動側信号電極20および第2の可動側駆動電極21は、第1の可動側駆動電極16とはほぼ等しい厚さ寸法を有する。これにより、可動部7,10の構造がその厚さ方向において対称となっている。
固定側信号電極22,23は、例えば金または金を含む合金等の金属材料により形成された導電性を有する薄膜であり、下側ガラス基板3の上面(凹陥部3Aの底面)に、例えばスパッタ、蒸着法等を用いて設けられ、第1の可動部7と対向する位置に配置されている。そして、固定側信号電極22,23と可動側信号電極20とは、隙間を挟んで対向している。また、固定側信号電極22と固定側信号電極23とは、互いに十分に離間しているため、高周波信号が固定側信号電極22と固定側信号電極23との間を、後述する信号経路を介さずに、直接的に伝搬したり、漏洩したりすることはない。
第2の固定側駆動電極24は、図1および図7に示すように、例えばスパッタ、蒸着法等を用いて下側ガラス基板3の上面(凹陥部3Aの底面)に形成された金属薄膜からなり、第2の可動部10と対向する位置に配置されている。この第2の固定側駆動電極24は、例えば金または金を含む合金等の金属材料により形成された導電性を有する薄膜によって形成されている。
ここで、第2の固定側駆動電極24と第2の可動側駆動電極21とは隙間を挟んで対向している。また、第2の固定側駆動電極24は、X軸方向に離間して2つ設けられると共に、第2の可動部10と対向した位置にそれぞれ配置されている。そして、これら2つの第2の固定側駆動電極24は、これらと同じ金属薄膜からなる接続電極24Aを用いて互いに電気的に接続されている。
下側ストッパ25は、図1、図4および図7に示すように、下側ガラス基板3の上面(凹陥部3Aの底面)にエッチングにより形成された絶縁性を有する複数の突起である。そして、下側ストッパ25は、固定側信号電極22,23および第2の固定側駆動電極24よりも可動部7,10側(上側)に向けて突出している。これにより、下側ストッパ25は、可動側信号電極20と固定側信号電極22,23とが短絡するのを防止すると共に、第2の可動側駆動電極21と第2の固定側駆動電極24とが短絡するのを防止している。また、下側ストッパ25は、可動側信号電極20と固定側信号電極22,23との間の静電容量の最大値を設定している。
信号用引出電極26,27は、図1に示すように、下側ガラス基板3を厚さ方向に貫通して穿設されたビアホール(スルーホール)内に銅等の導電性金属材料を充填することにより形成されている。信号用引出電極26の上端側は、固定側信号電極22に電気的に接続され、下端側は、外部の高周波回路(図示せず)等と接続可能な接続端子となっている。また、信号用引出電極27の上端側は、固定側信号電極23に電気的に接続され、下端側は、外部の高周波回路等と接続可能な接続端子となっている。
第1の駆動用引出電極28は、可動側引出電極を構成し、図4に示すように、下側ガラス基板3と支持部5との双方を厚さ方向に貫通して穿設されたビアホール(スルーホール)内に銅等の導電性金属材料を充填することにより形成されている。この第1の駆動用引出電極28のうち上端側は、支持部5の上面側および各支持梁12の上面に連続して設けられた第1の可動側導電膜15を介して第1の可動側駆動電極16に電気的に接続されている。また、第1の駆動用引出電極28のうち長さ方向の途中位置は、支持部5の下面側および各支持梁12の下面に連続して設けられた第2の可動側導電膜19を介して第2の可動側駆動電極21に電気的に接続されている。そして、第1の駆動用引出電極28は、第1,第2の可動側駆動電極16,21を互いに接続し、これらに対して同電位(例えばグランド電位)の駆動電圧を供給するものである。
第2の駆動用引出電極29は、下側ガラス基板3と引出電極配設部13との双方を厚さ方向に貫通して穿設されたビアホール(スルーホール)内に銅等の導電性金属材料を充填することにより形成されている。第2の駆動用引出電極29の上端側は、引出電極配設部13の上面側に設けられた第1の可動側導電膜15を介して第1の固定側駆動電極17に電気的に接続されている。
第3の駆動用引出電極30は、図1に示すように、下側ガラス基板3を厚さ方向に貫通して穿設されたビアホール(スルーホール)内に銅等の導電性金属材料を充填することにより形成されている。この第3の駆動用引出電極30の上端側は、第2の固定側駆動電極24に電気的に接続されている。
そして、第1〜第3の駆動用引出電極28〜30は、外部の駆動電圧供給回路31に接続されている。このとき、駆動電圧供給回路31は、第1の駆動用引出電極28に第1の駆動電圧として例えばグランド電圧を供給すると共に、第2,第3の駆動用引出電極29,30のうちいずれか一方に他の駆動電圧として例えばプラス側の直流電圧を供給する。そして、駆動電圧供給回路31は、第2の駆動用引出電極29に駆動電圧を印加することによって、第1の可動側駆動電極16と第1の固定側駆動電極17との間に静電引力を発生させる。一方、駆動電圧供給回路31は、第3の駆動用引出電極30に駆動電圧を印加することによって、第2の可動側駆動電極21と第2の固定側駆動電極24との間に静電引力を発生させるものである。
第1の固定側導電膜32は、上側ガラス基板2の下面の周縁部に、例えばスパッタ、蒸着法を用いて設けられている。そして、上側ガラス基板2は、第1の固定側導電膜32と、支持部5の上面側に設けられた第1の可動側導電膜15とを熱圧着することにより、支持部5と圧着接合されている。
第2の固定側導電膜33は、下側ガラス基板3の上面の周縁部に、例えばスパッタ、蒸着法等を用いて設けられている。そして、下側ガラス基板3は、第2の固定側導電膜33と、支持部5の下面側に設けられた第2の可動側導電膜19とを熱圧着することにより、支持部5と圧着接合されている。
本発明の実施の形態による可変容量素子1は上述のような構成を有するものであり、次にその製造方法を説明する。
まず、シリコン基板4の下面側からエッチングを施し、シリコン基板4のうち連結梁9に対応する部位に溝部4Aを形成する。次に、シリコン基板4の上面側から例えばICPエッチングを施し、支持部5、可動部7,10、連結梁9、各支持梁12、引出電極配設部13の形状を成形する(シリコン基板成形工程)。また、この工程で、第1の駆動用引出電極28を設けるためのビアホールを支持部5に形成すると共に、第2の駆動用引出電極29を設けるためのビアホールを引出電極配設部13に形成する。
次に、このシリコン基板4を加熱して熱酸化処理を施す。これにより、シリコン基板4には、厚さ寸法がおよそ2μmの絶縁膜6,8,11,14を形成する。これと同時に、厚さ寸法が4μm以下の連結梁9を全て酸化させると共に、各所の幅寸法が4μm以下の各支持梁12を全て酸化させる(酸化工程)。
次に、スパッタ、蒸着法等を用いて、支持部5、可動部7,10、引出電極配設部13のそれぞれの上面側および各支持梁12の上面に可動側導電膜15を設ける。このとき、メタルマスク等を用いて、可動側導電膜15のうち引出電極配設部13に対応した部位と、他の部位とを分離する。また、第1,第2の可動部7,10の上面側には、第1の可動側駆動電極16が形成される。
また、スパッタ、蒸着法等を用いて、支持部5、可動部7,10、引出電極配設部13等のそれぞれの下面側に可動側導電膜19を設ける。このとき、可動側導電膜19のうち引出電極配設部13に対応した部位と、他の部位とを分離する。また、第1の可動部7の下面側には、可動側信号電極20が形成される。さらに、第2の可動部10の下面側には、第2の可動側駆動電極21が形成される(可動側電極形成工程)。
一方、上側ガラス基板2にエッチングを施すことにより凹陥部2Aおよび上側ストッパ18を成形し、さらに、スパッタ、蒸着法等を用いて第1の固定側可動電極17および第1の固定側導電膜32を上側ガラス基板2に設ける(第1のガラス基板形成工程)。
他方、下側ガラス基板3にエッチングを施すことにより、凹陥部3Aおよび下側ストッパ25を成形する。また、レーザー加工、マイクロブラスト法等を用いて、信号用引出電極26,27および駆動用引出電極28〜30を設けるためのビアホールを下側ガラス基板3にそれぞれ形成する。さらに、スパッタ、蒸着法等を用いて、固定側信号電極22,23、第2の固定側駆動電極24および第2の固定側導電膜33を下側ガラス基板3に設ける(第2のガラス基板形成工程)。
次に、シリコン基板成形工程、酸化工程および可動側電極形成工程を経たシリコン基板4の上面側と、第1のガラス基板形成工程を経た上側ガラス基板2の下面側とを加圧した状態で互いに押付ける。これにより、第1の可動側導電膜15と第1の固定側導電膜32とが圧着接合される(第1の基板接合工程)。
次に、シリコン基板4の下面側と、第2のガラス基板形成工程を経た下側ガラス基板3の上面側とを加圧した状態で互いに押付ける。これにより、第2の可動側導電膜19と第2の固定側導電膜33とが圧着接合される(第2の基板接合工程)。これら第1,第2の基板接合工程によって、例えばウェハレベルでのパッケージが実現できる。
次に、支持部5と下側ガラス基板3とを貫通するように形成されたビアホールに、第1の駆動用引出電極28を設ける。また、引出電極配設部13と下側ガラス基板3とを貫通するように形成されたビアホールに、第2の駆動用引出電極29を設ける。また、下側ガラス基板3において第2の固定側駆動電極24の下側に形成されたビアホールに、第3の駆動用引出電極30を設ける。さらに、下側ガラス基板3において固定側信号電極22,23の下側にそれぞれ形成されたビアホールに、信号用引出電極26,27をそれぞれ設ける(引出電極形成工程)。
本実施の形態による可変容量素子1は上述のような製造方法を用いて製造されるもので、次にその基本動作について説明する。
まず、駆動電圧供給回路31は、第1の駆動用引出電極28を介して第1,第2の可動側駆動電極16,21に接続され、第2の駆動用引出電極29を介して第1の固定側駆動電極17に接続されると共に、第3の駆動用引出電極30を介して第2の固定側駆動電極24に接続されている。このとき、第1の駆動用引出電極28は、駆動電圧供給回路31を通じてグランドに接続される。一方、駆動電圧供給回路31は、第2,第3の駆動用引出電極29,30のうちいずれか一方に対して選択的にプラス側の駆動電圧を印加する。
また、高周波回路の一方の端子は信号用引出電極26を介して固定側信号電極22に接続され、他方の端子は信号用引出電極27を介して固定側信号電極23に接続されている。
そして、駆動電圧供給回路31が第2の駆動用引出電極29に駆動電圧を供給したときには、第1の可動側駆動電極16と第1の固定側駆動電極17との間に静電引力が生じ、第1,第2の可動部7,10は、上側ガラス基板2に近付くように変位する。これにより、図2に示すように、可動部7,10の上面側が上側ストッパ18に当接した状態で、可動部7,10は静止する。
このとき、固定側信号電極22と可動側信号電極20との間の隙間寸法および固定側信号電極23と可動側信号電極20との間の隙間寸法がそれぞれ大きくなるから、固定側信号電極22と固定側信号電極23との間の静電容量は小さくなる。このため、高周波信号は、可動側信号電極20と固定側信号電極22,23との間で遮断される。
一方、駆動電圧供給回路31が第3の駆動用引出電極30に駆動電圧を供給したときには、第2の可動側駆動電極21と第2の固定側駆動電極24との間に静電引力が生じ、第1,第2の可動部7,10は、下側ガラス基板3に近付くように変位する。これにより、図3に示すように、可動部7,10の下面側が下側ストッパ25に当接した状態で、可動部7,10は静止する。
このとき、固定側信号電極22と可動側信号電極20との間の隙間寸法および固定側信号電極23と可動側信号電極20との間の隙間寸法はそれぞれ小さくなるから、固定側信号電極22と固定側信号電極23との間の静電容量は大きくなる。これにより、高周波信号は、図3中の矢示Aで示すように、固定側信号電極22、可動側信号電極20および固定側信号電極23を順次直列に接続した信号経路を通じて伝送する。
このように、本実施形態の可変容量素子1は、第1の可動部7の位置に応じて高周波信号の伝送、停止を切り換えるスイッチ素子として機能する。
かくして、本実施の形態による可変容量素子1によれば、第1の可動部7のX軸方向の両側に連結梁9、第2の可動部10および支持梁12をそれぞれ設けると共に、これらの連結梁9、第2の可動部10および支持梁12は、第1の可動部7を挟んでX軸方向に対して対称な形状に形成した。このため、X軸方向に対して第1,第2の可動部7,10に反りが生じても、連結梁9が撓み変形することによって、第1,第2の可動部7,10の反りが累積するのを防止することができる。
また、第1の可動側駆動電極16と第2の可動側駆動電極21とは、同じ厚さ寸法の第1,第2の可動側導電膜15,19を用いて形成した。このため、第1,第2の可動側駆動電極16,21が設けられた第2の可動部10は、厚さ方向(Z軸方向)に対して対称な構造となり、厚さ方向の両側で線膨脹係数が等しくなる。これに加えて、第1の可動部7のZ軸方向の両側にも、同じ厚さ寸法の第1の可動側駆動電極16と可動側信号電極20とが形成されている。このため、第1の可動部7も、厚さ方向(Z軸方向)に対して対称な構造となっている。この結果、温度変化等が生じても、第1,第2の可動部7,10に反りが生じることがなく、第1の可動部7および第2の可動部10を合わせた全体の反り量を小さくすることができる。
また、特許文献2に記載されたMEMS素子のように、中央側に位置する中央可動部の周囲を四角形の枠状をなす枠状可動部によって取囲んだ場合、枠状可動部は、中央可動部の水平方向の両側で分離されていない。このため、枠状可動部はその全体で反りが生じるから、中央可動部と枠状可動部とを梁によって連結しても、中央可動部および枠状可動部の反り量は、ほとんど低減することができない。
これに対し、本実施の形態では、第1の可動部7と、該第1の可動部7を挟む一対の第2の可動部10とは、連結梁9によって区切られているから、第1,第2の可動部7,10の反りは、連結梁9によって互いに分離されている。この結果、第1の可動部7の反りおよび第2の可動部10の反りが累積することがなく、第1の可動部7および第2の可動部10を合わせた全体の反り量を小さくすることができる。
また、シリコン基板4として単層のシリコン基板を用いたことにより、厚さ方向において対称な構造を有する第1,第2の可動部7,10の形成が容易となり、可動部7,10の反りの制御をし易くすることができる。例えば、第1,第2の可動部7,10の上面側には、絶縁膜8,11および第1の可動側駆動電極16を可動部7,10の上面全部を覆うようにそれぞれ形成する。一方、第1,第2の可動部7,10の下面側には、絶縁膜8,11および可動側信号電極20、第2の可動側駆動電極21を可動部7,10の下面全部を覆うようにそれぞれ形成する。このとき、可動部7,10の上面側と下面側とにおいて絶縁膜8,11の厚さ寸法を互いにほぼ等しくすると共に、第1の可動側駆動電極16の厚さ寸法と可動側信号電極20、第2の可動側駆動電極21の厚さ寸法とを互いにほぼ等しくする。これにより、可動部7,10をその厚さ方向において対称な構造とすることができる。
従って、可動部7,10の上面と下面との間で熱応力等を同程度にすることができるから、可動部7,10の反りを最低限に抑制することができる。これにより、可動側信号電極20と固定側信号電極22,23との間を設計通りの狭い隙間で密着させることができ、可動側信号電極20と固定側信号電極22,23との間で静電容量を高精度に設定することができると共に、高い容量可変比を実現することができる。さらに、単層のシリコン基板4を用いて可動部7,10等を形成するから、例えば3層基板を用いた場合に比べて、可動部7,10の形成工程を簡略化して製造コストを低減することができる。
また、本実施の形態では、凹陥部2Aの深さ寸法によって、第1の可動側駆動電極16と第1の固定側駆動電極17との間の隙間寸法を設定することができる。これに加えて、凹陥部3Aの深さ寸法によって、第2の可動側駆動電極21と第2の固定側駆動電極24との間の隙間寸法を設定することができる。このため、凹陥部2A,3Aの深さ寸法を適宜設定することによって、駆動電極16,17間の隙間寸法と駆動電極21,24間の隙間寸法を互いに独立して設定することができる。この結果、駆動電極16,17間の隙間寸法と駆動電極21,24間の隙間寸法をいずれも小さい値(例えば数μm〜数十μm程度)に設定することができ、駆動電圧を小さくすることができる。
さらに、本実施の形態では、第1の可動部7は、そのX軸方向の両側が連結梁9を用いて第2の可動部10に連結されている。このため、第1の可動部7は、そのX軸方向の両側がZ軸方向に対して柔軟性を有しているから、第1の可動部7はX軸とほぼ平行な水平状態を維持しつつ、Z軸方向に変位する。これにより、第1の可動部7がX軸に対して傾斜して2つの固定側信号電極22,23のうち一方にだけ接近する片当り状態を防止することができ、可動側信号電極20と固定側信号電極22,23との間の容量精度を高めることができる。
また、連結梁9はシリコン基板4の溝部4Aと対応した位置に形成したから、連結梁9の厚さ寸法を薄くすることができる。これにより、例えば熱酸化等によって連結梁9の全てを容易に酸化させることができ、連結梁9全体を絶縁状態にすることができる。このため、第1の可動部7の寄生成分を小さくすることができるから、固定側信号電極22,23に供給された高周波信号が可動側信号電極20を通じて可動部7の内部に伝搬したとしても、可動部7から第2の可動部10側への高周波信号の漏洩を支持梁によって阻止または抑制することができる。
この高周波信号の漏洩抑制効果について詳しく説明すると、可変容量素子1の各連結梁9はその全部が酸化し、各連結梁9の各所が絶縁性を有している。従って、図8中の矢示B上に×印を付することにより明示した通り、固定側信号電極22、可動側信号電極20および固定側信号電極23からなる信号経路に供給された高周波信号の漏洩は、各連結梁9により、第1の可動部7と第2の可動部10との間で遮断され、または制限される。これにより、第1の可動部7と第1の駆動用引出電極28との間のアイソレーションが向上している。
また、支持部5には第1,第2の可動側駆動電極16,21に電気的に接続された第1の駆動用引出電極28を設ける構成としたから、2つの可動側駆動電極16,21を単一の駆動用引出電極28を用いて外部に接続することができ、素子全体を小型化することができる。
また、単層のシリコン基板4を用いて可動部7,10および支持梁12を形成するから、可動部7,10等を形成するときには、例えばICPエッチング等のドライエッチングによってシリコン基板4を加工することができる。このため、ウェットエッチングを用いた場合に比べて、可動部7,10および支持梁12を高精度に加工することができ、例えば幅寸法wが4μm以下の細い支持梁12を容易かつ高精度の形成することができる。
これにより、支持梁12のばね定数を高精度に設定することができ、支持梁12の設計自由度を高めることができる。また、支持梁12は、ドライエッチングによる成形後に例えば加熱処理等を行うことによって容易に酸化処理を施すことができる。このため、複雑で機械的な剛性の弱い微細な支持梁12であっても、その全てを確実に酸化させることができ、支持梁12の全部を絶縁状態にして、第2の可動部10と支持部5との間のアイソレーションを高めることができる。
さらに、信号用引出電極26,27および第1〜第3の駆動用引出電極28〜30はいずれも下側ガラス基板3の下面側に引き出す構成としたから、下側ガラス基板3の下面側だけで駆動電圧供給回路31や高周波回路と接続することができる。このため、下側ガラス基板3の下面側に加えて、上側ガラス基板2の上面側に引出電極を設けた場合に比べて、外部の回路との接続が容易になる。
次に、図10は本発明による第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、金属−金属コンタクト型のリレー素子に適用したことにある。なお、本実施の形態では前記第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
MEMS素子としてのリレー素子41は、第1の実施の形態とほぼ同様に、上側ガラス基板2、下側ガラス基板3、シリコン基板4、支持部5、第1,第2の可動部7,10、連結梁9、支持梁12、第1,第2の可動側駆動電極16,21、第1,第2の固定側駆動電極17,24、可動側信号電極20、固定側信号電極22,23等によって大略構成されている。
ここで、固定側信号電極22,23の表面には、第1の実施の形態のストッパ18に代えて、導電性材料により形成された突起状の接点部42が複数個突設されている。
これらの接点部42は、リレー素子41の第2の固定側駆動電極24に駆動電圧を印加したときに、可動側信号電極20と接触した状態に保持され、固定側信号電極22,23と可動側信号電極20とを接続している。また、リレー素子41の第1の固定側駆動電極17に駆動電圧を印加したときには、可動側信号電極20が各接点部42から離れる方向に変位し、固定側信号電極22,23と可動側信号電極20とが互いに絶縁された状態となる。
このように、金属−金属コンタクト型のリレー素子41は、電圧印加の有無に応じて各接点部42を可動側信号電極20に接触させ、または可動側信号電極20から離間させることにより、固定側信号電極22,23と可動側信号電極20との間を接続,遮断する構成となっている。
かくして、このように構成される本実施の形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得ることができ、MEMS素子として、金属−金属コンタクト型のリレー素子41にも適用範囲を広げることができる。また、第1の可動部7はそのX軸方向の両側がZ軸方向に対して柔軟性を有しているから、第1の可動部7はX軸とほぼ平行な水平状態を維持しつつ、Z軸方向に変位する。このため、第1の可動部7が下側ガラス基板3側に変位したときには、可動側信号電極20を2つの固定側信号電極22,23の接点部42に確実に接触させることができ、接触不良を防止することができる。
なお、前記各実施の形態では、各連結梁9の厚さ寸法を4μmよりも小さく設定したが、連結梁を例えば支持梁12と同様にクランク状またはミアンダ状に形成し、その幅寸法を4μm以下に設定してもよい。
また、前記各実施の形態では、各支持梁12の全てを酸化させて絶縁状態にする構成としたが、連結梁9が絶縁状態になっていれば、支持梁12は全てを酸化させる必要はない。
また、前記各実施の形態では、第2の可動部10は、第1の可動部7を挟んでX軸方向の両側に2個設ける構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、第2の可動部10は、第1の可動部7を挟んでX軸方向に対称に配置されていればよく、例えば第1の可動部7のX軸方向の両側に2個ずつ合計4個設ける構成としてもよく、第1の可動部7のX軸方向の両側に3個以上ずつ設ける構成としてもよい。
また、前記各実施の形態では、シリコン基板4の下面側から溝部4Aを設けて連結梁9を形成したが、例えば図11に示す変形例による可変容量素子1′のように、シリコン基板4の両面側から溝部4A′を設けて連結梁9′を形成してもよい。また、シリコン基板の上面側から溝部を設けて連結梁を形成してもよい。この場合、第2の可動側導電膜を形成するときに、可動側信号電極と第2の可動側駆動電極とを分離する必要がある。
さらに、前記各実施の形態では、2つの固定側信号電極22,23を備える構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、下側ガラス基板の上面に単一の固定側信号電極を設けると共に、該固定側信号電極の幅方向両側にグランド電極をそれぞれ設け、これらの固定側信号電極とグランド電極とによってコプレーナ線路を形成する構成としてもよい。
1,1′ 可変容量素子
2 上側ガラス基板(第1の基板)
3 下側ガラス基板(第2の基板)
4 シリコン基板
4A,4A′ 溝部
5 支持部
7 第1の可動部
9,9′ 連結梁
10 第2の可動部
12 支持梁
16 第1の可動側駆動電極
17 第1の固定側駆動電極
20 可動側信号電極
21 第2の可動側駆動電極
22,23 固定側信号電極
24 第2の固定側駆動電極
26,27 信号用引出電極
28 第1の駆動用引出電極(可動側引出電極)
29 第2の駆動用引出電極
30 第3の駆動用引出電極
41 リレー素子

Claims (3)

  1. 互いに直交するX軸、Y軸、Z軸からなる3軸方向のうちX軸方向およびY軸方向に沿って広がり、Z軸方向で互いに対向した第1の基板および第2の基板と、
    該第1の基板と第2の基板との間に設けられたシリコン基板と、
    該シリコン基板に形成され、前記第1の基板および第2の基板に固定された支持部と、
    前記シリコン基板に形成され、Z軸方向に変位可能な第1の可動部と、
    該第1の可動部を挟んでX軸方向の両側にそれぞれ設けられ、連結梁を用いて該第1の可動部に連結された一対の第2の可動部と、
    該各第2の可動部と前記支持部との間を連結し、Z軸方向に対する前記第1の可動部および第2の可動部の変位を許容する支持梁と、
    前記第2の可動部と対向して前記第1の基板に設けられた第1の固定側駆動電極と、
    該第1の固定側駆動電極と対向して前記第2の可動部に設けられ、該第1の固定側駆動電極との間に静電力を作用させるための第1の可動側駆動電極と、
    前記第2の可動部と対向して前記第2の基板に設けられた第2の固定側駆動電極と、
    該第2の固定側駆動電極と対向して前記第2の可動部に設けられ、該第2の固定側駆動電極との間に静電力を作用させるための第2の可動側駆動電極と、
    前記第1の可動部と対向して前記第2の基板に設けられた固定側信号電極と、
    該固定側信号電極と対向して前記第1の可動部に設けられた可動側信号電極とを備え、
    前記連結梁、第2の可動部および支持梁は、前記第1の可動部を挟んでX軸方向に対して対称な形状に形成し、
    前記第1の可動側駆動電極と第2の可動側駆動電極とは、同じ厚さ寸法の導電膜を用いて形成する構成としてなるMEMS素子。
  2. 前記連結梁は、少なくともZ軸方向の一側から前記シリコン基板を掘り込んだ溝部と対応した位置に配置され、その全てを酸化させる構成としてなる請求項1に記載のMEMS素子。
  3. 前記支持部には、厚さ方向に貫通して前記第1,第2の可動側駆動電極に電気的に接続された可動側引出電極を設ける構成としてなる請求項1または2に記載のMEMS素子。
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