JP2011011303A - Cmpパッドコンディショナ - Google Patents

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Abstract

【課題】間に接着剤が介在する基材と金属板とを、互いに精度よく位置決めできるとともに安定して接着でき、接着強度が高められるCMPパッドコンディショナを提供する。
【解決手段】基材2と、前記基材2上に配置され、表面6Aに切刃8が突出し形成された金属板6と、を備え、前記表面6Aに対向配置されたCMPパッドに前記切刃8により研削加工を施すCMPパッドコンディショナ1であって、前記基材2は、樹脂材料からなり、前記基材2と前記金属板6とが、接着剤Bにより互いに接着され、前記基材2の前記金属板6側を向く面2A、及び、前記金属板6の前記基材2側を向く面6Bのうち少なくとも一方に、対向する前記面6B、2Aに向けて突出するとともにこの面6B、2Aに先端が当接される突部3が形成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウェーハ等の研磨を行うCMP(化学機械研磨)装置の研磨パッドのコンディショニング(ドレッシングまたは目立て)に用いられるCMPパッドコンディショナに関するものである。
半導体産業の進展とともに、金属、半導体、セラミックスなどの表面を高精度に仕上げる加工方法の必要性が高まっており、特に、半導体ウェーハでは、その集積度の向上とともにナノメーターオーダーの表面仕上げが要求されている。このような高精度の表面仕上げに対応するために、半導体ウェーハに対して、多孔性のCMPパッドを用いたCMP(ケミカルメカニカルポリッシュ)研磨が一般に行われている。
半導体ウェーハ等の研磨に用いられるCMPパッドは、研磨時間が経過していくにつれ目詰まりや圧縮変形を生じ、その表面状態が次第に変化していく。すると、研磨速度の低下や不均一研磨等の好ましくない現象が生じるので、CMPパッドの表面を定期的に研削加工することにより、CMPパッドの表面状態を一定に保って、良好な研磨状態を維持する工夫が行われている。
CMPパッドを研削加工するために用いられるCMPパッドコンディショナとして、例えば、特許文献1に示すように、台金(基材)と、台金の表面(CMPパッド側を向く面)に形成されためっき層と、このめっき層により台金に固着されたダイヤモンド砥粒と、を備えたものが知られている。
半導体ウェーハ等の半導体製品においては、その極細線化が進み表面研磨加工も一層の精密化が望まれているため、半導体研磨用のCMPパッド表面のコンディショニングもさらに細かく制御される必要がある。このことから、軽荷重でのコンディショニングが望まれている。しかしながら、特許文献1のCMPパッドコンディショナにあっては、基材に、耐食性を考慮してステンレス鋼が主として使用されていたため、コンディショナの自重がプラスされ、軽荷重でのコンディショニングが困難であった。
一方で、軽荷重でのコンディショニングを達成するために、基材の樹脂化が検討されていた。樹脂材料からなる基材の場合、CMPパッドコンディショナの軽量化は可能であるが、ダイヤモンド砥粒を基材に直接固着した場合、コンディショニングにより樹脂が削られてコンディショニング性能に悪影響を与える。そこで、ダイヤモンド砥粒を固着した金属板により基材を覆う必要がある。
そこで、例えば、図10に示すように、金属板102のCMPパッド側を向く表面102A(図10における上面)にダイヤモンド砥粒(切刃)112が突出し固着されたものを用意し、金属板102の基材103側を向く面102B(図10における下面)と、樹脂製の基材103において金属板102側を向く面103A(図10における上面)とを、接着剤Bにより互いに接着することが考えられる。このような構成とすることで、CMPパッドコンディショナの軽量化が実現できる。
ところで、従来の接着剤を用いた接着技術として、特許文献2、3に記載されたものが知られている。
特開2002−239905号公報 特開2005−171185号公報 特開平10−211664号公報
しかしながら、金属板102と基材103とを前述のように接着剤Bを用いて接着した場合、次のような課題が考えられる。すなわち、図11に示すように、金属板102と基材103とを接着する際に、これらの間に介在される接着剤Bの分量や塗り斑、及び、これらを互いに押し付ける力の配分等によって、対向する金属板102の面102Bと基材103の面103Aとが、互いに傾斜した状態で接着されることがある。この場合、金属板102の表面102Aに配されたダイヤモンド砥粒112が、CMPパッドに対して不均一に接触することになり、CMPパッドを精度よく研削加工することができなくなる。
また、金属板102と基材103との接着の際、これらを互いに押し付ける力が強過ぎたり、接着剤Bの分量が多過ぎたりした場合には、余剰の接着剤Bsが金属板102と基材103との間から外部へはみ出して、製品の外観を損ねることがある。
また、図11の例では、金属板102の面102B及び基材103の面103Aが、ともに平面とされているが、この場合、これら面102B、103Aに直交する方向(剥離方向)への外力に対して接着強度が確保できないことがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、間に接着剤が介在する基材と金属板とを、互いに精度よく位置決めできるとともに安定して接着でき、接着強度が高められるCMPパッドコンディショナを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提案している。
すなわち、本発明は、基材と、前記基材上に配置され、表面に切刃が突出し形成された金属板と、を備え、前記表面に対向配置されたCMPパッドに前記切刃により研削加工を施すCMPパッドコンディショナであって、前記基材は、樹脂材料からなり、前記基材と前記金属板とが、接着剤により互いに接着され、前記基材の前記金属板側を向く面、及び、前記金属板の前記基材側を向く面のうち少なくとも一方に、対向する前記面に向けて突出するとともにこの面に先端が当接される突部が形成されていることを特徴とする。
本発明に係るCMPパッドコンディショナによれば、基材の金属板側を向く面、及び、金属板の基材側を向く面のうち少なくとも一方には、対向する前記面に向けて突出する突部が形成されており、該突部の先端が、その対向する前記面に当接されるようになっている。すなわち、突部の先端とその対向する面とが当接し接着剤により接着されているとともに、基材と金属板との間において突部以外の隙間に介在する接着剤もこれら基材及び金属板を接着しているので、基材と金属板とが互いに位置決め状態に強固に接着される。
ここで、基材と金属板との接着方向(すなわち基材と金属板との積層方向)に沿う互いの位置決めは、突部の先端とその対向する面との当接により精度よくなされている。詳しくは、対向する面同士の間に接着剤を塗布し互いに押し付けて接着させた際、接着剤は、突部の先端とその対向する面との間に介在しているが、これらが互いに押圧されて当接されたときに、余剰の接着剤が突部以外の隙間部分に流動するようになっている。
このような構成により、接着剤の分量や塗り斑、及び、基材と金属板とを互いに押し付ける力の配分等に係わらず、突部の先端とその対向する面との当接が確実に精度よく行われる。従って、基材の金属板側を向く面と、金属板の基材側を向く面との互いの位置決めが高精度になされ、これらの面同士が互いに非平行に傾斜して配置されるようなことが確実に防止されるとともに、これら基材と金属板とを互いに安定して接着できる。
また、このように突部が形成されていることによって、接着剤と該突部の形成された面との間の接着面積が増大されているので、基材と金属板との接着強度がより高められている。さらに、突部における前記先端以外の外面(すなわち側面等)に接着剤が塗布されることにより該外面がアンカー効果を奏することになるので、特に、前記面に直交する方向のうち基材と金属板とを離間させる剥離方向に対する接着強度が充分に確保される。
また、本発明に係るCMPパッドコンディショナにおいて、前記突部の先端は、その対向する前記面に対応する平面に形成されていることとしてもよい。
本発明に係るCMPパッドコンディショナによれば、突部の先端が、その対向する前記面に対応する平面に形成されているので、互いに当接される前記先端と前記面との密着度を充分に高めることができる。従って、前述の接着強度が充分に高められる。
また、本発明に係るCMPパッドコンディショナにおいて、前記突部は複数形成され、その形成された前記面から突出する高さが互いに同一に設定されていることとしてもよい。
本発明に係るCMPパッドコンディショナによれば、突部が複数形成されているので、これらの突部がその形成される前記面に分散された状態で、該突部の対向する面に夫々当接されることになる。従って、基材が金属板を安定して支持できる。また、これらの突部は、その形成された前記面から突出する高さが互いに同一に設定されているので、基材が金属板をより安定して支持できるとともに、突部とその対向する面との接触面積が充分に確保でき、接着強度が高められる。
また、本発明に係るCMPパッドコンディショナにおいて、前記金属板の外周部には、該金属板の厚さ方向に沿うようにして前記基材の外周部を覆う筒状のカバー部が形成されていることとしてもよい。
本発明に係るCMPパッドコンディショナによれば、金属板の外周部から、該金属板の厚さ方向に延びるようにして筒状をなすカバー部が形成されており、このカバー部が、基材の外周部を覆っている。これにより、金属板自体の剛性が高められているとともに、切刃の配置される前記表面の平坦度が確保される。また、このようなカバー部の形状によって、該カバー部の開口縁部がCMPパッドから離間して配置されるので、金属板と基材との間から研磨加工用のスラリーが浸入するようなことが防止され、前述の接着強度が長期に亘り安定して確保される。
また、カバー部が設けられることによって、基材と金属板とを接着した際に、これら基材と金属板との間において中央から外方へ向けて流動する余剰の接着剤が外部に到達するまでの距離を長くとることができる。従って、接着剤が、基材と金属板との間から外部へ漏れ出るようなことが確実に防止される。
また、本発明に係るCMPパッドコンディショナにおいて、前記基材の前記金属板側を向く面の外周縁部には、凸曲面部が形成され、前記金属板の前記基材側を向く面の外周縁部には、前記凸曲面部に対応する形状の凹曲面部が形成されていることとしてもよい。
本発明に係るCMPパッドコンディショナによれば、基材と金属板とを接着した際、凸曲面部と凹曲面部とが互いに密着するように当接されることから、基材と金属板との間に介在する接着剤が確実に密封される。すなわち、対向する凸曲面部と凹曲面部との間から接着剤が外部へ向けて流動するようなことが防止され、接着剤が外部へ漏れ出ることがより確実に防止される。
また、本発明に係るCMPパッドコンディショナにおいて、前記基材には、前記カバー部の開口縁部に当接される環状の返し部が形成されていることとしてもよい。
本発明に係るCMPパッドコンディショナによれば、基材には、金属板のカバー部の開口縁部に当接される環状の返し部が形成されているので、基材と金属板とを接着した際に、前述のように中央から外方へ向けて流動した余剰の接着剤が、前記開口縁部まで到達した場合であっても、この接着剤が返し部によりそれ以上の外部へ向けた流動を規制されることになる。従って、接着剤が外部に漏れ出ることがさらに確実に防止される。
また、本発明に係るCMPパッドコンディショナにおいて、前記突部は、その形成された前記面における面積率が20〜78%の範囲内に設定されていることとしてもよい。
本発明に係るCMPパッドコンディショナによれば、突部は、その形成された前記面における面積率が20〜78%の範囲内に設定されているので、該突部の対向する面との接着面積が充分に確保されるとともに、接着強度が確保される。
また、CMPパッドを研削加工する際に、該CMPパッドから金属板に加えられる外力に対して、突部が該金属板を安定して支持することになる。従って、CMPパッドに対する研削性能が安定して確保される。
また、基材と金属板との間の突部以外の部分に、余剰の接着剤を逃がす(収容する)隙間が充分に確保されることになり、基材と金属板との位置精度がより高められる。
すなわち、突部の前記面積率が20%未満に設定された場合には、基材と金属板との接着面積が充分に確保できず、接着強度が低減する。この場合、金属板が基材から剥離する虞が生じる。また、CMPパッドを研削加工する際に、該CMPパッドから金属板に加えられる外力に対して、突部が金属板を安定して支持できず、該金属板の表面が変形しやすくなるとともに切刃のCMPパッドに対する接触が不均一になり、研削性能が安定しなくなる。
また、突部の前記面積率が78%を超えて設定された場合には、突部の先端とその対向する面との間に介在される接着剤のうち余剰の接着剤が、基材と金属板とを接着する際にこれらの間で押圧されても、前記隙間に向けて流動しにくくなる。この場合、基材と金属板とが互いに傾斜した状態で接着されることになり、切刃のCMPパッドに対する接触が不均一になるとともに、研削性能が安定しなくなる。
また、本発明に係るCMPパッドコンディショナにおいて、前記突部は、その形成された前記面の中央から外方へ向かうに連れ、漸次その先端の面積を増大させるように設定されていることとしてもよい。
本発明に係るCMPパッドコンディショナによれば、突部は、その形成された前記面の中央から外方へ向かうに連れ、漸次その先端の面積を増大させるように設定されているので、突部の支持する金属板は、中央から外方へ向かうに従い漸次その変形が抑制されるようにして強度が高められている。
すなわち、CMPパッドを研削加工する際に、回転するCMPパッドコンディショナの金属板においては、その中央よりも外方の部分がCMPパッドに多く接触されるとともに比較的大きな外力が加えられることになるが、前述の構成により、この金属板は、前記外力に対して中央よりも外方の剛性が高められている。従って、金属板が変形するようなことが確実に防止され、CMPパッドに対する研削性能が安定して確保される。
本発明に係るCMPパッドコンディショナによれば、間に接着剤が介在する基材と金属板とを、互いに精度よく位置決めできるとともに安定して接着でき、接着強度が高められる。
本発明の第1の実施形態に係るCMPパッドコンディショナを示す側断面図である。 図1のA−A断面を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るCMPパッドコンディショナの切刃を拡大して示す側断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るCMPパッドコンディショナの製造手順を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係るCMPパッドコンディショナの製造において、切刃の製造手順を説明する部分拡大図である。 本発明の第2の実施形態に係るCMPパッドコンディショナを示す側断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るCMPパッドコンディショナの変形例を示す側断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るCMPパッドコンディショナを示す側断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るCMPパッドコンディショナを示す側断面図である。 従来のCMPパッドコンディショナにおいて、基材と金属板との接着を説明する図である。 従来のCMPパッドコンディショナにおいて、基材と金属板との接着を説明する図である。
図1、図2に示すように、本発明の第1の実施形態に係るCMPパッドコンディショナ1は、円板状をなし軸線Oを中心に回転する基材2と、基材2上に配置され、表面6Aにダイヤモンド砥粒(切刃)8が突出し形成された円板状の金属めっき板(金属板)6と、を備えている。このCMPパッドコンディショナ1は、CMP装置に用いられるものであって、金属めっき板6の表面6Aに対向配置されたCMPパッド(不図示)にダイヤモンド砥粒8により研削加工を施すものである。また、CMPパッドは、半導体ウェーハ等に対して研磨加工を施すものである。
また、基材2と金属めっき板6とは、接着剤Bにより互いに接着されている。本実施形態では、この接着剤Bとして、2液混合タイプのものが用いられている。
基材2は、エンジニアリングプラスチック等の樹脂材料で形成されている。本実施形態では、基材2は、PPE、PPS等のガラス転移温度211℃、吸水率0.050%のポリフェニレン系樹脂材料により形成されている。
また、基材2において金属めっき板6側(図1における上側)を向く面2Aの外周縁部には、基材2の周方向に沿って延びる環状の凸曲面部2Cが形成されている。
また、基材2の面2Aには、円柱状又は円板状の突部3が複数形成されている。突部3は、その形成された面2Aが対向する金属めっき板6の基材2側(図1における下側)を向く面6Bに向けて突出するとともに、この面6Bに先端が当接されている。また、突部3の先端は、その対向する面6Bに対応する平面に形成されている。
突部3の直径は、例えば、φ1〜5mmの範囲内に設定される。また、これらの突部3は、その形成された面2Aから突出する高さ(すなわち軸線Oに沿う高さ)が互いに同一に設定されている。突部3の高さは、例えば、0.1〜1.0mmの範囲内に設定される。また、これらの突部3は互いに離間し配置されていて、隣り合う突部3同士の間には接着剤Bを収容可能な隙間が設けられている。また、図2の平面視において、突部3は、面2Aにおける面積率が20〜78%の範囲内に設定されている。
図3に示すように、金属めっき板6は、ベースめっき層18と、Niストライクめっき層20と、下地めっき層10と、埋め込みめっき層12とからなる。埋め込みめっき層12の上に、コーティング層(図示略)がさらに形成されていてもよい。
また、図1において、金属めっき板6における面6Bの外周縁部には、基材2の凸曲面部2Cに対向して凹曲面部6Cが形成されている。凹曲面部6Cは、金属めっき板6の外周縁部において、周方向に沿うように延びる環状をなしている。本実施形態においては、これら凸曲面部2Cと凹曲面部6Cとの間には、接着剤Bを収容する隙間が形成されている。
また、凹曲面部6Cは、金属めっき板6の外周部において、該金属めっき板6の厚さ方向(すなわち軸線O方向)に沿うようにして基材2の外周部を覆う筒状のカバー部5を形成している。カバー部5の開口縁部(すなわち図1における下端縁部)は、基材2の外周面に隙間なく密着されている。
また、図3において、ダイヤモンド砥粒8は、平均粒径が概ね揃っている。ダイヤモンド砥粒8は、金属めっき板6のCMPパッド側を向く表面6Aから突出するとともに該表面6Aに配列されていて、コンディショニング面4を形成している。これらのダイヤモンド砥粒8の配列は、格子状など所定の規則に従って配列されていてもよい。
図示するように、複数(多数)のダイヤモンド砥粒8は、Niストライクめっき層20上に配列され、その上から下地めっき層10および埋め込みめっき層12が形成されて埋め込まれることによって、コンディショニング面4に単層に固着されている。これにより、ダイヤモンド砥粒8は埋め込みめっき層12の表面から所定の量だけ突出する。金属めっき板6には、耐食性の改善等の目的で、埋め込みめっき層12の上にさらに貴金属めっき等のコーティング層が形成されてもよい。
このように構成されたCMPパッドコンディショナ1は、コンディショニング面4をCMP装置のCMPパッド表面に平行に対向させて接触させられ、該CMPパッドの回転軸線から離れた位置で上記軸線O回りに回転されつつ、基材2自体もCMPパッド表面の内外周に揺動させられたりして、上記CMPパッドのコンディショニングに用いられる。
次に、CMPパッドコンディショナ1の製造方法について、図4及び図5を用いて説明する。このCMPパッドコンディショナ1は、金属めっき板6と基材2とがそれぞれ別部品として製造されている。
まず、金属めっき板6の製造について説明する。
図4(a)に示すように、ステンレス等で形成された金属めっき板成長基板16上に、噴流めっきにより80μmの厚さでベースめっき層18を形成し、その上に0.5μmの厚さでNiストライクめっき層20を形成する。本実施形態においては、いずれのめっき層もNiめっき層とされている。また、金属めっき板成長基板16の形状は、前述した金属めっき板6の面6Bに対応する形状に設定されていることから、金属めっき板6を形成することで、カバー部5及びその凹曲面部6Cも該金属めっき板6に一体的に形成される。尚、このように作製されたベースめっき層18及びNiストライクめっき層20からなるNiめっき層を用いる代わりに、例えば、SUS圧延鋼板を用いてもよい。すなわち、平板状のSUS圧延鋼板にプレス加工等により絞り加工を施して、図4(a)に示す形状に成型したものを用いることとしてもよい。
次いで、図4(b)及び図5(a)に示すように、所定のパターン(格子状等)で穿孔されたシールマスク22をNiストライクめっき層20上(又は前記SUS圧延鋼板上)に貼り付けた後、図5(b)に示すように、めっき浴槽中でダイヤモンド砥粒8をシールマスク22の孔内に沈降させて配置する。本実施形態においては、平均粒径♯100のダイヤモンド砥粒8を使用しており、シールマスク22の厚さは80μm、孔径はφ250μmに設定されている。
次いで、図5(c)に示すように、下地めっき層10によりダイヤモンド砥粒8を仮固着する。本実施形態においては、下地めっき層10による仮固着は、最初にダイヤモンド砥粒8を15μm埋め込む第1のステップと、めっき槽を替えてさらに35μm埋め込む第2のステップと、の2ステップで行われる。ここで、第1のステップと第2のステップとの間には、シールマスク22の孔内に沈降しなかったダイヤモンド砥粒、及び、1つの孔内に2個以上のダイヤモンド砥粒が沈降したために固着が不完全となったダイヤモンド砥粒が夫々除去される。尚、下地めっき層10による仮固着ステップが1ステップで行われ、仮固着後に固着が不完全なダイヤモンド砥粒が除去されてもよい。
このようにしてダイヤモンド砥粒8を仮固着した後、図5(d)に示すように、シールマスク22を剥離する。
次いで、図4(d)及び図5(e)に示すように、噴流めっきにより埋め込みめっき層12を形成するとともに、ダイヤモンド砥粒8を埋め込んで本固着する。本実施形態においては、本固着のステップも2ステップに分けて行われ、埋め込みめっき層12の厚さは最終的に60μmとされる。2ステップに分けて本固着を行うことにより、埋め込みめっき層12の厚さを正確に制御することが可能となる。尚、本固着のステップは1ステップで行われてもよい。また、耐食性の改善等の目的で、埋め込みめっき層12の上に厚さ16μmのコーティング層をさらに形成してもよい。
次いで、図4(e)に示すように、刃先の鋭い刃物等を使用して、ダイヤモンド砥粒8を含んだ金属めっき板6を、金属めっき板成長基板16上から剥離する。剥離された金属めっき板6はカバー部5が形成されていることで機械的強度が増加しており、これによって、この金属めっき板6は残留応力等により変形することなく平坦度が確保されている。
一方、基材2は、射出成形により成形されている。すなわち、金型内に溶融したエンジニアリングプラスチック等の樹脂材料を充填した後固化させ、金型から取り出すことで、前述した構成を有する基材2が形成されている。尚、基材2は、射出成形以外の機械加工等により形成されていてもよい。
最後に、図4(f)に示すように、基材2上に、金属めっき板6を貼り付ける。本実施形態においては、基材2への金属めっき板6の貼り付けは、2液混合タイプの接着剤Bを使用して行っている。
接着剤Bは、これら基材2と金属めっき板6とを貼り合わせる前に、ディスペンサーロボットを用いて、基材2の面2A又は金属めっき板6の面6Bの少なくとも一方に略均一定量が塗布されている。尚、接着剤Bの塗布量を、面2A、6B同士の間における突部3以外の隙間部分に相当する分量に設定し、突部3の先端面に塗布することとした場合には、設計接着面積が確実に確保されるとともに、設計接着力が充分に得られることになるのでより好ましい。
基材2に金属めっき板6を貼り合わせる際、金属めっき板6にはカバー部5が設けられているので、該カバー部5の開口縁部が基材2の外周面に沿うようにして案内されることになり、金属めっき板6と基材2との互いの位置合わせが不要となる。
このようにして、CMPパッドコンディショナ1が製造される。
以上説明したように、本実施形態のCMPパッドコンディショナ1によれば、基材2の金属めっき板6側を向く面2Aには、対向する金属めっき板6の面6Bに向けて突出する突部3が形成されており、該突部3の先端が、その対向する面6Bに当接されるようになっている。すなわち、突部3の先端と面6Bとが当接し接着剤Bにより接着されているとともに、基材2と金属めっき板6との間において突部3以外の隙間に介在する接着剤Bもこれら基材2及び金属めっき板6を接着しているので、基材2と金属めっき板6とが互いに位置決め状態に強固に接着される。
ここで、基材2と金属めっき板6との軸線O方向に沿う互いの位置決めは、突部3の先端とその対向する面6Bとの当接により精度よくなされている。詳しくは、対向する面2A、6B同士の間に接着剤Bを塗布し互いに押し付けて接着させた際、接着剤Bは、突部3の先端とその対向する面6Bとの間に介在しているが、これらが互いに押圧されて当接されたときに、余剰の接着剤Bが突部3以外の隙間部分に流動するようになっている。
このような構成により、接着剤Bの分量や塗り斑、及び、基材2と金属めっき板6とを互いに押し付ける力の配分等に係わらず、突部3の先端とその対向する面6Bとの当接が確実に精度よく行われる。従って、基材2の金属めっき板6側を向く面2Aと、金属めっき板6の基材2側を向く面6Bとの互いの位置決めが高精度になされ、これらの面2A、6B同士が互いに非平行に傾斜して配置されるようなことが確実に防止されるとともに、これら基材2と金属めっき板6とを互いに安定して接着できる。
また、このように突部3が形成されていることによって、接着剤Bと該突部3の形成された面2Aとの間の接着面積が増大されているので、基材2と金属めっき板6との接着強度がより高められている。さらに、突部3における先端以外の外面(図1に示す符号3C)に接着剤Bが塗布されることにより該外面3Cがアンカー効果を奏することになるので、特に、軸線O方向のうち基材2と金属めっき板6とを離間させる剥離方向に対する接着強度が充分に確保される。
また、突部3の先端が、その対向する面6Bに対応する平面に形成されているので、互いに当接される前記先端と面6Bとの密着度を充分に高めることができる。従って、前述の接着強度が充分に高められる。
また、突部3が複数形成されているので、これらの突部3がその形成される面2Aに分散された状態で、該突部3の対向する面6Bに夫々当接されることになる。従って、基材2が金属めっき板6を安定して支持できる。また、これらの突部3は、その形成された面2Aから突出する高さが互いに同一に設定されているので、基材2が金属めっき板6をより安定して支持できるとともに、突部3とその対向する面6Bとの接触面積が充分に確保でき、接着強度が高められる。
また、金属めっき板6の外周部から、該金属めっき板6の厚さ方向(すなわち軸線O方向)に延びるようにして筒状をなすカバー部5が形成されており、このカバー部5が、基材2の外周部のうち金属めっき板6側の部分を覆っている。これにより、金属めっき板6自体の剛性が高められているとともに、ダイヤモンド砥粒8の配置される表面6Aの平坦度が確保される。
また、このようなカバー部5の形状によって、該カバー部の開口縁部がCMPパッドから離間して配置されるので、金属めっき板6と基材2との間から研磨加工用のスラリーが浸入するようなことが防止され、前述の接着強度が長期に亘り安定して確保される。
また、カバー部5が設けられることによって、基材2と金属めっき板6とを接着した際に、これら基材2と金属めっき板6との間において径方向の中央から外方へ向けて流動する余剰の接着剤Bが外部に到達するまでの距離を長くとることができる。従って、接着剤Bが、基材2と金属めっき板6との間から外部へ漏れ出るようなことが確実に防止される。
また、突部3は、その形成された面2Aにおける面積率が20〜78%の範囲内に設定されているので、該突部3の対向する面6Bとの接着面積が充分に確保されるとともに、接着強度が確保される。
また、CMPパッドを研削加工する際に、該CMPパッドから金属めっき板6に加えられる外力に対して、突部3が該金属めっき板6を安定して支持することになる。従って、CMPパッドに対する研削性能が安定して確保される。
また、基材2と金属めっき板6との間の突部3以外の部分に、余剰の接着剤Bを逃がす隙間が充分に確保されることになり、基材2と金属めっき板6との位置精度がより高められる。
すなわち、突部3の前記面積率が20%未満に設定された場合には、基材2と金属めっき板6との接着面積が充分に確保できず、接着強度が低減する。この場合、金属めっき板6が基材2から剥離する虞が生じる。また、CMPパッドを研削加工する際に、該CMPパッドから金属めっき板6に加えられる外力に対して、突部3が金属めっき板6を安定して支持できず、該金属めっき板6の表面6Aが変形しやすくなるとともにダイヤモンド砥粒8のCMPパッドに対する接触が不均一になり、研削性能が安定しなくなる。
また、突部3の前記面積率が78%を超えて設定された場合には、突部3の先端とその対向する面6Bとの間に介在される接着剤Bのうち余剰の接着剤Bが、基材2と金属めっき板6とを接着する際にこれらの間で押圧されても、前記隙間に向けて流動しにくくなる。この場合、基材2と金属めっき板6とが互いに傾斜した状態で接着されることになり、ダイヤモンド砥粒8のCMPパッドに対する接触が不均一になるとともに、研削性能が安定しなくなる。
また、基材2を樹脂製とすることにより軽量化が実現されるとともに、従来のステンレス製の基材と比較して製作が容易となり、これによりCMPパッドコンディショナ1のコストダウンにも繋がる。
ここで、基材2にポリカーボネート系のように耐熱性の低い樹脂材料を使用した場合には、該基材2が熱変形することが考えられ、CMPパッドに研磨された半導体ウェーハの平坦性が充分に確保できないことがある。従って、本実施形態のように、ガラス転移温度211℃、吸水率0.050%のPPO、PPS樹脂等、耐熱性に優れるエンジニアリングプラスチックを用いることにより、半導体ウェーハの良好な平坦性が得られる。
また、前述した金属めっき板6の構成を用いてダイヤモンド砥粒8を固着することにより、ダイヤモンド砥粒8を所望の配置、突出量で基材2に固着することが可能となる。さらに、金属めっき板6と基材2とが別部品として製造されているので、用途に応じて、耐熱性、耐食性の高い基材2の材料を選択することが可能となる。
また、前述の製造方法によれば、樹脂製の基材2を備え、かつ、コンディショニング面4にダイヤモンド砥粒8が均一に固着されたCMPパッドコンディショナ1を、比較的容易に製作することが可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態について、図6及び図7を用いて説明する。
尚、前述の実施形態と同一部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。
第2の実施形態に係るCMPパッドコンディショナ11が前述の実施形態のCMPパッドコンディショナ1と相違する点は、突部3が、その形成された面2Aの中央から外方へ向かうに連れ、漸次その先端の面積を増大させるように設定されていることである。
図6において、基材2の面2Aには、円柱状又は円板状の突部3が複数立設されているとともに、これらの突部3は、互いに同一形状に形成されている。そして、本実施形態のCMPパッドコンディショナ11では、これらの突部3が、面2Aにおける径方向中央から外方に向かうに連れ漸次密集されるようにして配置されている。
すなわち、隣り合う突部3同士の間隔が、面2Aの中央から外方に向かうに連れ漸次狭められるようにして、これらの突部3が配置されている。これにより、突部3の先端における平面の面積は、全体として前記中央から外方へ向かうに連れ漸次増大されている。
以上説明したように、本実施形態に係るCMPパッドコンディショナ11によれば、突部3は、その形成された面2Aの中央から外方へ向かうに連れ、漸次その先端の面積を増大させるように設定されているので、突部3の支持する金属めっき板6は、中央から外方へ向かうに従い漸次その変形が抑制されるようにして、強度が高められている。
すなわち、CMPパッドを研削加工する際に、回転するCMPパッドコンディショナ11の金属めっき板6においては、その中央よりも外方の部分がCMPパッドに多く接触されるとともに比較的大きな外力が加えられることになるが、前述の構成により、この金属めっき板6は、前記外力に対して中央よりも外方の剛性が高められている。従って、金属めっき板6が変形するようなことが確実に防止され、CMPパッドに対する研削性能が安定して確保される。
また、図7は、第2の実施形態のCMPパッドコンディショナ11の変形例を示している。
図7に示すように、このCMPパッドコンディショナ21は、基材2の面2Aに、円柱状又は円板状の突部3が複数形成されている。これらの突部3は、面2Aにおける径方向の内側に配置されたものと外側に配置されたものとで、互いに形状が異なっている。
詳しくは、これらの突部3のうち、面2Aの径方向外側に配置された突部3の直径は、径方向内側に配置された突部3の直径よりも大きく設定されている。これにより、突部3の先端における平面の面積は、全体として面2Aの中央から外方に向かうに連れ漸次増大されている。
次に、本発明の第3の実施形態について、図8を用いて説明する。
尚、前述の実施形態と同一部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。
第3の実施形態に係るCMPパッドコンディショナ31は、その基材2の面2Aにおける外周縁部に、周方向に沿って延びるとともに環状をなす凸曲面部32Cが形成されている。
凸曲面部32Cは、その高さが面2Aに立設された突部3の突出高さに対応するようにして該突部3の先端に面一とされているとともに、その形状が、対向する金属めっき板6における面6Bの凹曲面部6Cに対応し形成されている。これにより、基材2の凸曲面部32Cと金属めっき板6の凹曲面部6Cとは、互いに密着するように当接されている。
また、金属めっき板6の外周部には、前記厚さ方向(図8における上下方向)に沿うように基材2側へ向けて延びるとともに、該基材2の外周部を覆う円筒状のカバー部35が形成されている。カバー部35は、基材2の外周面のうち前記厚さ方向に沿う金属めっき板6側(図8における上側)の端部から中央部を覆っている。また、カバー部35の開口縁部は、基材2の外周面における金属めっき板6側とは反対側(図8における下側)の端部に配置されている。また、カバー部35の内周面は、基材2の外周面に密着している。
また、カバー部35における前記金属めっき板6側の基端部分には、前記凹曲面部6Cが配置されている。また、カバー部35の凹曲面部6Cにおける前記金属めっき板6側とは反対側の端部(下端部)から前記開口縁部までの前記厚さ方向に沿う距離Hは、例えば、0.1〜6.0mmの範囲内に設定される。
また、基材2の外周面における下端部には、径方向外方へ向けて突出するとともに周方向に沿って延びる環状の返し部2Dが形成されている。返し部2Dの上面には、カバー部35の開口縁部が当接されている。また、返し部2Dにおいて径方向外方を向く面は、カバー部35の径方向外方を向く面と、面一とされている。
以上説明したように、本実施形態に係るCMPパッドコンディショナ31によれば、基材2と金属めっき板6とを接着した際、凸曲面部32Cと凹曲面部6Cとが互いに密着するように当接されることから、基材2と金属めっき板6との間に介在する接着剤Bが確実に密封される。すなわち、対向する凸曲面部32Cと凹曲面部6Cとの間から接着剤Bが外部へ向けて流動するようなことが防止され、接着剤Bが外部へ漏れ出ることがより確実に防止される。
また、基材2には、金属めっき板6のカバー部35の開口縁部に当接される環状の返し部2Dが形成されているので、基材2と金属めっき板6とを接着した際に、前述のように中央から外方へ向けて流動した余剰の接着剤Bが、前記開口縁部まで到達した場合であっても、この接着剤Bが返し部2Dによりそれ以上の外部へ向けた流動を規制されることになる。従って、接着剤Bが外部に漏れ出ることがさらに確実に防止される。
次に、本発明の第4の実施形態について、図9を用いて説明する。
尚、前述の実施形態と同一部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。
第4の実施形態に係るCMPパッドコンディショナ41は、金属めっき板6の基材2側を向く面6Bに、対向する面2Aに向けて突出するとともにこの面2Aに先端が当接される突部13を複数有している。
金属めっき板6の突部13は、基材2において隣り合う突部3同士の間(前記隙間)に夫々配置されている。これらの突部13は、円柱状又は円板状に形成されており、その先端が面2Aに対応する平面に形成されている。また、突部13は、その面6Bからの突出高さが互いに同一に設定されている。
また、基材2の面2Aにおける外周縁部には、前述の実施形態の凸曲面部32Cの代わりに、この面2Aから窪む溜まり部2Eが形成されている。溜まり部2Eは、前記外周縁部の周方向に沿って環状に形成されているとともに、金属めっき板6の凹曲面部6Cに対向し配置されている。
以上説明したように、本実施形態に係るCMPパッドコンディショナ41によれば、金属めっき板6の基材2側を向く面6Bに、その対向する面2Aに向けて突出する突部13が形成されており、該突部13の先端が面2Aに当接されるようになっている。すなわち、基材2と金属めっき板6とは、前述した接着以外に、突部13の先端とその対向する面2Aとが当接し接着剤Bにより接着されていて、接着強度がさらに高められている。
また、この場合、突部13における前記先端以外の外面(図9に示す符号13C)に接着剤Bが塗布されることにより該外面13Cがアンカー効果を奏することになるので、前記剥離方向に対する接着強度がさらに増大される。
また、基材2の面2Aの外周縁部に、この面2Aから窪む溜まり部2Eが形成されているので、基材2と金属めっき板6とを接着する際に前記隙間に入りきらなかった余剰の接着剤Bが、溜まり部2E内に流動するとともに収容されて、これら基材2と金属めっき板6との間から外部に漏れ出ることが確実に防止される。
尚、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第1〜第3の実施形態では、基材2の面2Aに突部3が形成され、第4の実施形態では、基材2の突部3以外に、金属めっき板6の面6Bに突部13が形成されていることとしたが、これらに限定されるものではない。
すなわち、突部3、13は、基材2の面2A、及び、金属めっき板6の面6Bのうち少なくとも一方に、対向する面6B、2Aに向けて突出するとともにこの面6B、2Aに先端が当接されるように形成されていればよい。従って、例えば、金属めっき板6の面6Bに突部13が形成されていて、基材2には突部3が形成されていなくとも構わない。
また、突部3、13の形状は、前述の実施形態で説明した円柱状又は円板状に限定されるものではない。すなわち、突部3、13として、円柱状や円板状以外の多角柱状や多角板状、縞状、格子状、リング板状、円弧板状、放射状等、種々の形状を用いることができる。ただし、余剰の接着剤Bが、突部3、13同士の間を自由に流動できる形状であることが望ましい。
また、前述の実施形態では、突部3、13が複数形成されていることとしたが、これに限定されるものではなく、突部3、13が1つだけ形成されていてもよい。ただし、この場合、突部3、13の形状は金属めっき板6を安定して支持できるように形成されていることが好ましい。
また、金属めっき板6の製造において、金属めっき板成長基板16の形状が、金属めっき板6の面6Bに対応する形状に設定されており、金属めっき板6を形成することで、カバー部5及びその凹曲面部6Cも該金属めっき板6に一体的に形成されることとしたが、これに限定されるものではない。
すなわち、例えば、まず、平板状の金属めっき板6を作製した後、この金属めっき板6の外周縁部にプレス加工や絞り加工を施して、円板状の金属めっき板6の外形を形成するとともに、カバー部5、35やその凹曲面部6Cを形成することとしてもよい。また、金属めっき板6が、Niめっきにより形成されていることとしたが、Niめっき以外の他の金属材料を用いて、金属板6を形成してもよい。詳しくは、例えば、金属板6として平板状のSUS圧延鋼板を用い、該SUS圧延鋼板をプレス等により絞り加工して、前述のカバー部5、35を有する形状に成型してもよい。
また、金属めっき板6の表面6Aにダイヤモンド砥粒8を固着し切刃として用いる代わりに、レーザ加工等により形成した切刃形状に、CVD(化学気相蒸着)法によりダイヤモンド膜を被覆してなる他の切刃を形成し用いることとしてもよい。
また、基材2の面2Aの外周縁部に、凸曲面部2C、32Cを形成する代わりに、該面2Aの径方向内側から外側へ向かうに従い漸次軸線O方向に沿う金属めっき板6側とは反対側へ向けて傾斜する凸テーパ部を形成しても構わない。
この場合、金属めっき板6の面6Bの外周縁部には、凹曲面部6Cの代わりに、該面6Bの径方向内側から外側へ向かうに従い漸次軸線Oに沿う基材2側へ向けて傾斜する凹テーパ部を形成することとしてもよい。また、これら凸テーパ部と凹テーパ部とが互いに密着して当接されるように構成してもよい。
その他、前述した実施形態及び変形例を適宜組み合わせ構成することとしてもよい。また、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、前述の実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることも適宜可能である。
1、11、21、31、41 CMPパッドコンディショナ
2 基材
2A 基材の金属めっき板側を向く面
2C、32C 凸曲面部
2D 返し部
3、13 突部
5、35 カバー部
6 金属めっき板(金属板)
6A 金属めっき板のCMPパッド側を向く表面
6B 金属めっき板の基材側を向く面
6C 凹曲面部
8 ダイヤモンド砥粒(切刃)
B 接着剤

Claims (8)

  1. 基材と、
    前記基材上に配置され、表面に切刃が突出し形成された金属板と、を備え、
    前記表面に対向配置されたCMPパッドに前記切刃により研削加工を施すCMPパッドコンディショナであって、
    前記基材は、樹脂材料からなり、
    前記基材と前記金属板とが、接着剤により互いに接着され、
    前記基材の前記金属板側を向く面、及び、前記金属板の前記基材側を向く面のうち少なくとも一方に、対向する前記面に向けて突出するとともにこの面に先端が当接される突部が形成されていることを特徴とするCMPパッドコンディショナ。
  2. 請求項1に記載のCMPパッドコンディショナであって、
    前記突部の先端は、その対向する前記面に対応する平面に形成されていることを特徴とするCMPパッドコンディショナ。
  3. 請求項1又は2に記載のCMPパッドコンディショナであって、
    前記突部は複数形成され、その形成された前記面から突出する高さが互いに同一に設定されていることを特徴とするCMPパッドコンディショナ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のCMPパッドコンディショナであって、
    前記金属板の外周部には、該金属板の厚さ方向に沿うようにして前記基材の外周部を覆う筒状のカバー部が形成されていることを特徴とするCMPパッドコンディショナ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のCMPパッドコンディショナであって、
    前記基材の前記金属板側を向く面の外周縁部には、凸曲面部が形成され、
    前記金属板の前記基材側を向く面の外周縁部には、前記凸曲面部に対応する形状の凹曲面部が形成されていることを特徴とするCMPパッドコンディショナ。
  6. 請求項4又は5に記載のCMPパッドコンディショナであって、
    前記基材には、前記カバー部の開口縁部に当接される環状の返し部が形成されていることを特徴とするCMPパッドコンディショナ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のCMPパッドコンディショナであって、
    前記突部は、その形成された前記面における面積率が20〜78%の範囲内に設定されていることを特徴とするCMPパッドコンディショナ。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のCMPパッドコンディショナであって、
    前記突部は、その形成された前記面の中央から外方へ向かうに連れ、漸次その先端の面積を増大させるように設定されていることを特徴とするCMPパッドコンディショナ。
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