JP2011011246A - 溶接h形鋼およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高周波抵抗溶接法によってウェブおよびフランジが溶接により接合された溶接H形鋼を製造する際に、溶接H形鋼の溶接不良の発生を抑制する。
【解決手段】長尺のウェブ材および長尺のフランジ材それぞれの当接部を加熱した後に断面H形に組み合わせ、それぞれの当接部を圧接してウェブ材およびフランジ材を接合する高周波抵抗溶接法によってウェブおよびフランジが接合され、規格された所定の長さを有する溶接H形鋼を製造する。ウェブ材とフランジ材との溶接部における4つのビードそれぞれの断面積をいずれも連続的に測定し、溶接を行われていない部分に対する溶接条件を、4つのビードそれぞれの断面積(mm)とウェブの厚さ(mm)との関係がいずれも、ビードの断面積≧0.2×ウェブの厚さ+0.7の関係を満足するように、調整する。
【選択図】図8

Description

本発明は、溶接H形鋼およびその製造方法に関し、具体的には、長尺のウェブ材および長尺のフランジ材それぞれの当接部を加熱した後に断面H形に組み合わせ、それぞれの当接部を圧接してウェブ材およびフランジ材を接合する高周波抵抗溶接法によって組み立てられる溶接H形鋼と、その製造方法とに関する。
一般的に、溶接H形鋼は、長尺のウェブ材および長尺のフランジ材それぞれの当接部を高周波誘導加熱により加熱した後に断面H形に組み合わせ、それぞれの当接部を圧接してウェブ材およびフランジ材を接合する高周波抵抗溶接法によって組み立てられ、その後に所定の製品長さに切断されることによって、製造される。
高周波抵抗溶接法による溶接H形鋼の製造では、ウェブ材およびフランジ材は、長尺のフランジ材と長尺のウェブ材とを送給してV字状に接近させ、ウェブ材の端部とフランジ材の中央部とに電流を集中させて加熱されることにより、溶接される。この溶接の際に、ウェブ材の端部とフランジ材の中央部との突き合わせ部には、溶鋼が排出されてビードが4つ形成される。形成される4つのビードの大きさは、ウェブ材の端部およびフランジ材の中央部それぞれの加熱状態により、変動する。また、一般的に、溶接前のウェブ材の端部をフラットロール等によってドッグボーン状に膨らませてから溶接することが慣用されるが、4つのビードの大きさは、このドッグボーン形状の形成の程度によっても、変動する。
ウェブ材の端部およびフランジ材の中央部それぞれの加熱が少ないと形成される各ビードは小さくなり、加熱が多いと各ビードは大きくなる傾向にある。すなわち、溶接状態が悪いと形成される各ビードは小さくなり、溶接状態が良好であると各ビードは大きくなる。また、溶接前のプリアップ形状が適正でなく例えばドッグボーンが小さいと、形成される各ビードが小さくなり溶接品質が悪化する。
図10は、ウェブ材1およびフランジ材2それぞれの加熱領域とビード3a、3bとの関係を示す説明図であって、図10(a)は適正な場合を示し、図10(b)はずれた場合を示す。
図10(a)に示すように、高周波抵抗溶接法でウェブ材1の端部とフランジ材2の中央部とを溶接する際には、溶接前のV字状に接近するウェブ材1の端部と向き合ったフランジ材2の中央部とが加熱され、加熱されたこれらの被溶接部が圧接ロールで溶着されることにより、適正な位置に溶接される。しかし、図10(b)に示すように、ウェブ材1またはフランジ材2が溶接時に進行方向横方向にずれると、加熱領域同士が溶着されないために溶接不良が発生することがあり、この時に形成されるビード3a、3bの大きさは左右で相違する。
さらに、高周波抵抗溶接法では、製造時の電流抵抗の変化等により溶接入熱が変化することがあり、この入熱変化によっても、溶接品質が変化してビードの形状が変動する。
JIS G 3353に規定される溶接部強度試験では、後述する図5に示すような試験片を用いて溶接部強度を確認する方法が規定されている。しかし、この溶接部強度試験は、1回/2500mの頻度で実施することしか規定されておらず、あくまでも抜き取り検査であることから、この試験方法では局部的に発生した溶接品質不良を検出することは困難である。一般的に、連続的に製造される長尺の溶接形鋼は、所定長さに切断された後に、検査床などで検査されるが、上述JIS G 3353に規定される溶接部強度試験だけでは、全数の合否判定は難しく、その全数の溶接品質を保証するための検査作業は要員およびコスト面で極めて莫大なものとなり、現実的でない。
特許文献1には、目視により、またはカメラ等を用いた観察により、ビードの形状を検出する装置が開示されている。
特開2005−28434号公報
特許文献1により開示された発明によっても、目視では4箇所に発生するビード形状を全長にわたり観察することは事実上不可能であり、またカメラを用いてもビードの大きさを検出することは不可能である。このため、この発明によっても部分的に発生する溶接不良部を検出するのは困難である。
本発明は、従来の技術が有するこのような課題に鑑みてなされたものであり、長尺のウェブ材および長尺のフランジ材それぞれの当接部を加熱した後に断面H形に組み合わせ、それぞれの当接部を圧接してウェブ材およびフランジ材を接合する高周波抵抗溶接法によって溶接H形鋼を製造する際に、部分的に発生する溶接不良を確実に検出し、その全長にわたって溶接品質を確保することである。
本発明者らは、上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、溶接H形鋼の溶接品質をその全数について全長にわたって保証するためには、ウェブ材とフランジ材との溶接時に排出されて形成される4つのビードの大きさを、その全長にわたって計測し、その計測結果に基づいて、その後の製造条件、すなわち溶接条件を迅速に調整すること、及び計測結果に基づいて溶接品質を判断し、溶接品質が不良と判断される場合には後続する検査工程に繋げることが有効であることを知見し、さらに検討を重ねて本発明を完成した。
本発明は、ウェブおよびフランジが溶接により接合され、規格された所定の長さを有する溶接H形鋼であって、全長の90%以上、好ましくは95%以上の領域において、ウェブおよびフランジの溶接部における4つのビードそれぞれの断面積(mm)とウェブの厚さ(mm)とが、いずれも下記(1)式の関係を満足することを特徴とする溶接H形鋼である。
ビードの面積≧0.2×ウェブの厚さ+0.7 ・・・(1)
別の観点からは、本発明は、長尺のウェブ材および長尺のフランジ材それぞれの当接部を加熱した後に断面H形に組み合わせ、それぞれの当接部を圧接してウェブ材およびフランジ材を接合する高周波抵抗溶接法によってウェブおよびフランジが接合され、規格された所定の長さを有する溶接H形鋼を製造する方法であって、ウェブ材とフランジ材との溶接部における4つのビードそれぞれの断面積をいずれも連続的に測定し、溶接を行われていない部分に対する溶接条件を、4つのビードそれぞれの断面積(mm)とウェブの厚さ(mm)との関係がいずれも下記(1)式の関係を満足するように、調整することを特徴とする溶接H形鋼の製造方法である。
ビードの断面積≧0.2×ウェブの厚さ+0.7 ・・・(1)
この本発明に係る溶接H形鋼の製造方法では、4つのビードの面積のうちの少なくとも一つの測定結果が、予め設定した目標面積以下となった溶接H形鋼を、検査工程に回送することが望ましい。
本発明により、長尺のウェブ材および長尺のフランジ材それぞれの当接部を加熱した後に断面H形に組み合わせ、それぞれの当接部を圧接してウェブ材およびフランジ材を接合する高周波抵抗溶接法によってウェブおよびフランジが溶接により接合された溶接H形鋼を製造する際に、溶接H形鋼の溶接不良の発生を抑制できるとともに、溶接品質不良部を自動的に識別できるようになる。このため、本発明によれば、溶接H形鋼の全長にわたってその溶接品質を確保することが可能になる。
2次元レーザ距離計による、溶接H形鋼のビードの断面積の算出方法を模式的に示す説明図である。 整形後の溶接H形鋼のビード形状を示す説明図である。 図3(a)はビードの面積に及ぼす溶接電流の影響を示すグラフであり、図3(b)はビードの面積に及ぼす溶接アプセット量の影響を示すグラフである。 溶接H形鋼(サイズ:LH200×100×3.2×4.5)の長手方向の一断面における2次元レーザ距離計による検出結果の一例を示すグラフである。 溶接H形鋼のウェブおよびフランジの溶接部の強度について、JIS G 3353により規定された試験方法を示す説明図である。 強度試験の結果を示すグラフである。 強度試験における小ビード、中ビードおよび大ビードそれぞれの代表例について、溶接部マクロ写真、溶接部ミクロ写真、ビード高さ、ビード幅および破断形態を示す説明図である。 図8(a)は、この強度試験での不合格品のビードの断面積(mm)の上限をウェブ厚(mm)毎にプロットして得られたグラフであり、図8(b)は、図8(a)のグラフに基づいて得られたビードの断面積とウェブ厚との関係を示すグラフである。 本発明を実施するための製造装置の一例の構成を示す説明図である。 ウェブ材およびフランジ材それぞれの加熱領域とビードとの関係を示す説明図であって、図10(a)は適正な場合を示し、図10(b)はずれた場合を示す。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照しながら説明する。
本発明では、長尺のウェブ材および長尺のフランジ材それぞれの当接部を加熱した後に断面H形に組み合わせ、それぞれの当接部を圧接してウェブ材およびフランジ材を接合する高周波抵抗溶接法によって、ウェブおよびフランジが接合され、規格された所定の長さを有する溶接H形鋼を製造する。
この際に、ウェブ材とフランジ材との溶接部における4つのビードそれぞれの断面積をいずれも連続的に測定する。すなわち、溶接部における4つのビードの形状を連続的に測定し、その大きさ(断面積)を定量化する。
図1は、2次元レーザ距離計10による、溶接H形鋼11のビード12の断面積Sの算出方法を模式的に示す説明図である。
図1に示すように、溶接H形鋼11のビード12の形状測定には2次元レーザ距離計10を使用し、ビード12の断面積を連続的に算出する。
図2は、整形後の溶接H形鋼11のビード形状を示す説明図である。
溶接H形鋼11の製造時には、一般的にビード12を図示しないロール等により整形しており、ビード12の表面は、ウェブ高さ方向(図1における上下方向)およびフランジ幅方向(図1における左右方向)と45°程度交差する平滑な傾斜面に整形されており、これにより、ビード面積を算出することができる。
図3(a)は、ビードの面積に及ぼす溶接電流の影響を示すグラフであり、図3(b)は、ビードの面積に及ぼす溶接アップセット量の影響を示すグラフである。
図3(a)および図3(b)に示すように、ビードの面積は、溶接電流やウェブの溶接アップセット量の影響を受けることから、ビードの面積により溶接不良を代用して求めることが可能であることがわかる。
図4は、溶接H形鋼11(サイズ:LH200×100×3.2×4.5)の長手方向の一断面における2次元レーザ距離計10による検出結果の一例を示すグラフである。2次元レーザ距離計10によってウェブ11a〜ビード12〜フランジ11bまでのプロフィールを検出し、図1におけるウェブ11a、フランジ11bとのビード12表面の仮想交点13a、13bを起点として、ビード12の断面積Sを算出する。これにより、従来は製品の切断端面からしか算出することができなかったビード12の断面積を、図4に示すように、溶接H形鋼11の長手方向について連続的に検出することが可能になる。
また、この2次元レーザ距離計10による検出の際に、一次側の溶接電流値を、図4中に表示するように、30A⇒28A⇒30Aと連続的に変化させたところ、溶接電流値が30Aの場合にはビードの面積が大きく溶接品質が良好であるが、溶接電流値が28Aの場合にはビードの面積が小さく溶接品質が不良であった。これにより、ビードの面積を検出することにより、溶接品質の合否判定が可能であることがわかる。
次に、本発明では、溶接を行われていない部分に対する溶接条件を、4つのビード12それぞれの断面積S〜S(mm)とウェブ11aの厚さ(mm)との関係がいずれも、ビードの断面積≧0.2×ウェブの厚さ+0.7の関係を満足するように、調整しながら、溶接H形鋼を製造する。以下、この関係を満足することが有効な理由を説明する。
図5は、溶接H形鋼14のウェブ15およびフランジ16a、16bの溶接部の強度について、JIS G 3353により規定された試験方法を示す説明図である。
本発明者らは、図5に示すように、フランジ16a、16bを支持金具17および18により支持し、フランジ16a、16bを反対方向へ引っ張る強度試験を行って、原則としてウェブ15の母材破断(母材コイル強度≧400N/mm)を合格とした。また、ウェブ15およびフランジ16a、16bの溶接部で破断した場合は、引張荷重をウェブ15の実際の断面積で除した値が400N/mm以上とする。
図6は、この強度試験の結果を示すグラフである。図6のグラフにおける丸印を付した領域Aは、母材破断をした領域であり、母材破断のために溶接部の強度を定量化することができない。
図6にグラフで示すように、母材コイル以上の強度を有することが、ウェブ15及ぶフランジ16a、16bの溶接部の溶接品質の条件であるが、図6に示すように母材破断品(合格品)の溶接部強度を定量化することはできないため、本発明では、溶接部破断したサンプルよりビードの面積と溶接部の強度との関係を定量化する。
図7は、この強度試験における小ビード、中ビードおよび大ビードそれぞれの代表例について、溶接部マクロ写真、溶接部ミクロ写真、ビード高さ、ビード幅および破断形態を示す説明図である。
図7に示すように、小ビードでは溶接部破断してしまうのに対し、中ビードまたは大ビードでは母材破断しており、ビード断面積が大きくなるほうが望ましいことがわかる。
なお、図7の中ビードおよび大ビードの欄にはビード山、ビード谷との記載があるが、ビード山は溶接V点の表面張力の関係ではみ出した部位であり、本発明におけるビード断面積はビード谷の寸法により求める。
図8(a)は、この強度試験での不合格品のビードの断面積(mm)の上限をウェブ厚(mm)毎にプロットして得られたグラフであり、図8(b)は、図8(a)のグラフに基づいて得られたビードの面積とウェブ厚との関係を示すグラフである。
図8(a)および図8(b)に示すように、ウェブ板厚毎に溶接入熱条件を変えたときのビード面積と溶接強度との相関を調査した結果、溶接強度の確保に必要な関係は、ビード面積≧0.2×ウェブ厚+0.7であり、ビードの断面形状が二等辺三角形である場合には、ビード長辺≧2×√(0.2×ウェブ厚+0.7)である。
なお、図6にグラフで示すビードの断面積と溶接部強度との関係より、ビードの断面積の下限は、以下のようにして求められる。周知のように、軽量H形鋼の溶接部強度の規定は400N/mm以上であるので、図6のグラフよりウェブ厚が3.2mmのサイズの場合、ビードの断面積の下限は1.3mmとなる。このビードの断面積の大きさは、溶接入熱(1次側電流・電圧)とある程度の相関はあるものの、実際の溶接部にかかる電流・電圧は測定できないため、溶接入熱(1次側電流・電圧)から溶接部強度を推測するのは難しい。
以上の理由により、本発明では、4つのビード12それぞれの断面積S〜S(mm)とウェブ11aの厚さ(mm)との関係がいずれも、ビードの断面積≧0.2×ウェブの厚さ+0.7の関係を満足するように、溶接を行われていない部分に対する溶接条件を調整しながら、溶接H形鋼を製造する。
ビードの断面積の検出結果に基づいた溶接条件の調整方法は、適宜手段により行えばよく、特定の手段に限定する必要はないが、以下に列記する手法を用いることが例示される。
(a)ビードの大きさに基づいて、ウェブのプリアップ量またはアプセット量を調整すること。
(b)ビードの大きさに基づいて、圧接ロールでの圧下量を調整すること。
(c)ビードの大きさに基づいて、溶接電流を調整すること。
(d)上記(a)〜(c)項の少なくとも一つを組み合わせること。
図9は、本発明を実施するための製造装置20の一例の構成を示す説明図である。
この製造装置20は、垂直に配置されるウェブ材21および水平に配置されるフランジ材22a、22bを送給する送給装置(図示しない)と、ウェブ材21およびフランジ材22a、22bそれぞれの当接部を高周波誘導加熱するための加熱装置23と、ウェブ材21およびフランジ材22a、22bを圧接するための圧接ロール24a、24bと、ウェブ材のバックリングを防止するための溶接支持ロール25と、ビードを整形するためのビード整形ロール26と、溶接H形鋼27のビードの形状を測定するための2次元レーザ距離計(図示しない)と、溶接を行われていない部分に対する溶接条件を、4つのビードそれぞれの断面積S〜S(mm)とウェブ材21の厚さ(mm)との関係がいずれも、ビードの断面積≧0.2×ウェブの厚さ+0.7の関係を満足するように、調整する制御装置(図示しない)とを備える。なお、図9における符号29は、溶接前のウェブ21に対するプリアップ加工を施すプリアップロールを意味する。
図10(a)および図10(b)を参照しながら上述したように、溶接前の加熱領域と実際の溶接部とがずれた場合、左右のビードの形状に差が発生する。これは、加熱中のウェブ材21とフランジ22a、22bとが溶接点への進入時にずれるために発生する。この製造装置20では、このずれを調整するために、フランジ材22aのガイドロール28およびウェブ材のガイドロール(図示しない)を設置する。そして、2次元レーザ距離計の検出結果に基づいて、フランジ材22aのガイドロール28および/またはウェブ材のガイドロール(図示しない)の位置を、調整する。
次に、本発明では、溶接H形鋼の検出された四つのビードの面積のうちの少なくとも一つの測定結果が、制御装置において予め設定した閾値以下である場合には、この溶接H形鋼をコンピュータシステムにより自動判別して識別し、自動的に検査工程に回送して再検査し、不良部を切り捨てる処理を行うか、あるいは全体をスクラップとすることが望ましい。
このようにして、ウェブおよびフランジが溶接により接合され、規格された所定の長さを有する溶接H形鋼であって、全長の90%以上、望ましくは95%以上の領域において、ウェブおよびフランジの溶接部における4つのビードそれぞれの断面積(mm)とウェブの厚さ(mm)とが、いずれも、ビードの面積≧0.2×ウェブの厚さ+0.7の関係を満足する、本発明に係る溶接H形鋼が提供される。
ここで、「規格された所定の長さ」とは、製品として出荷される長さを意味する。また、予め設定された面積を下回った場合は、通常目視検査を再度実施し、出荷判定を行う。前記の「予め設定された面積率」とは、寸法、材質、客先仕様等で適宜決定される。
このように、本発明により、長尺のウェブ材および長尺のフランジ材それぞれの当接部を加熱した後に断面H形に組み合わせ、それぞれの当接部を圧接してウェブ材およびフランジ材を接合する高周波抵抗溶接法によってウェブおよびフランジが溶接により接合された溶接H形鋼を製造する際に、溶接H形鋼の溶接不良の発生を抑制できるとともに、溶接品質不良部を自動的に識別できるようになる。このため、本発明によれば、溶接H形鋼の全長にわたってその溶接品質を確保することが可能になる。
1 ウェブ材
2 フランジ材
3a、3b ビード
10 2次元レーザ距離計
11 溶接H形鋼
11a ウェブ
11b フランジ
12 ビード
13a、13b 仮想交点
20 製造装置
21 ウェブ材
22a、22b フランジ材
23 加熱装置
24a、24b 圧接ロール
25 溶接支持ロール
26 ビード整形ロール
27 溶接H形鋼
28 フランジ材のガイドロール

Claims (3)

  1. ウェブおよびフランジが溶接により接合され、規格された所定の長さを有する溶接H形鋼であって、全長の90%以上の領域において、前記ウェブおよびフランジの溶接部における4つのビードそれぞれの断面積(mm)と該ウェブの厚さ(mm)とが、いずれも下記(1)式の関係を満足することを特徴とする溶接H形鋼。
    前記ビードの面積≧0.2×前記ウェブの厚さ+0.7 ・・・(1)
  2. 長尺のウェブ材および長尺のフランジ材それぞれの当接部を加熱した後に断面H形に組み合わせ、それぞれの当接部を圧接してウェブ材およびフランジ材を接合する高周波抵抗溶接法によってウェブおよびフランジが接合され、規格された所定の長さを有する溶接H形鋼を製造する方法であって、
    前記ウェブ材と前記フランジ材との溶接部における4つのビードそれぞれの断面積をいずれも連続的に測定し、当該溶接を行われていない部分に対する溶接条件を、前記4つのビードそれぞれの断面積(mm)と前記ウェブの厚さ(mm)との関係がいずれも下記(1)式の関係を満足するように、調整すること
    を特徴とする溶接H形鋼の製造方法。
    前記ビードの断面積≧0.2×前記ウェブの厚さ+0.7 ・・・(1)
  3. 前記4つのビードの面積のうちの少なくとも一つの測定結果が、予め設定した目標面積以下となった溶接H形鋼を、検査工程に回送する請求項2に記載された溶接H形鋼の製造方法。
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