JP2011011213A - 金属缶胴の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属板の円筒体aを被成形材とし、コーナー状の加工面を有するとともに、該加工面の先端部分が断面円弧状に構成された外型4と、先端に断面円弧状の加工面を有する内型3とにより、角筒の角部となる円筒体部分を挟圧して角部を成形するとともに、外型4により角筒の側壁部となる円筒体部分を円筒体内側方向に押圧して側壁部を成形する角筒型缶胴Aの製造方法であって、外型加工面40の開角θを90°未満とし、且つ外型加工面40の開角θ(°)、外型加工面40の先端部分の曲率半径R(mm)、内型加工面30の曲率半径r(mm)、金属板の板厚t(mm)および金属板の降伏強度σ(N/mm2)が特定の関係を満足する条件で、外型4と内型3による缶胴の成形を行う。
【選択図】図1
Description
一方、飲料容器には金属缶が広く用いられている。金属は紙に較べて強度が高く、容器の変形に対して有利である。但し、従来では角筒型の飲料容器の素材として金属が用いられることは殆どなかった。これは、金属缶が紙製容器に較べて重いことが一因であると考えられる。金属缶を軽くするには、素材金属板の板厚を薄くすることが有効である。
また、特許文献2には、缶胴の側壁部に内方に凹んだ凹部を形成した角缶およびその成形方法が示されている。
以上のように、板厚の薄い金属板を素材とする角筒型缶胴の製造技術は、未だ確立されていない。
したがって本発明の目的は、板厚の薄い金属板を素材とする場合でも、適正な形状の角筒型缶胴を効率的に製造することができる金属缶胴の製造方法を提供することにある。
[1]金属板の円筒体を被成形材とし、コーナー状の加工面を有するとともに、該加工面の両先端部分が断面円弧状に構成された外型と、先端に断面円弧状の加工面を有する内型とを用い、円筒体内側に位置する内型と円筒体外側に位置する外型とにより、角筒の角部となる円筒体部分を挟圧して角部を成形するとともに、外型により角筒の側壁部となる円筒体部分を円筒体内側方向に押圧して側壁部を成形する角筒型缶胴の製造方法であって、
外型加工面の開角θを90°未満とし、且つ外型加工面の開角θ(°)、外型加工面の先端部分の曲率半径R(mm)、内型加工面の曲率半径r(mm)、金属板の板厚t(mm)および金属板の降伏強度σ(N/mm2)が下記(1)式および(2)式を満足する条件で、前記外型と内型による缶胴の成形を行うことを特徴とする金属缶胴の製造方法。
図1は、本発明の製造方法の実施状況の一例を示すもので、(イ)は成形前、(ロ)は成形中、(ハ)は成形後の各状態を示す平面図である。図において、aは被成形材である円筒体であり、円筒状に変形させた長方形の金属板の対向する両端縁部をシーム溶接などにより接合して得られたものである。Aは成形された角筒である。3は円筒体aの内側に位置する内型、4は円筒体aの外側に位置する外型であり、この内型3と外型4を対とする成形型が4組備えられ、これらにより成形手段が構成されている。
前記外型4は、所定の開角θを有するコーナー状(水平方向断面でコーナー状)の加工面40を有するとともに、この加工面40の両方の先端部分400(コーナーの開放端部分)が断面円弧状に構成されている。成形時には、この外型4の加工面40が缶胴角部2の外面側を拘束するとともに、隣り合う2つの外型4の加工面40が1つの側壁部の外面側を半分(半幅)ずつ拘束する。前記内型3は、先端に所定の曲率半径rを有する断面円弧状(水平方向断面で円弧状)の加工面30を有し、成形時には、この加工面30が缶胴角部の内面側を拘束する。
外型4と内型3による缶胴の成形では、材料が内型3の円弧状の加工面30の2点と外型4の加工面40との間で挟圧されつつ、内型3の加工面30に沿って曲げられる結果、缶胴の各角部が成形され、同時に、隣り合う2つの外型4の加工面40(先端部分400を含む加工面)により角筒の側壁部となる円筒体部分が円筒体内側方向に押圧され、側壁部が成形される。
なお、内型3と外型4の好ましい形態については、後に詳細に説明する。
本発明では、このような成形工程において、外型加工面40の開角θを90°未満とし、且つ外型加工面40の開角θ(°)、外型加工面40の先端部分400の曲率半径R、内型加工面30の曲率半径r(mm)、金属板の板厚t(mm)および金属板の降伏強度σ(N/mm2)が後述する(1)式および(2)式を満足する条件で成形を行うものである。以下、そのような本発明の製造方法の詳細と、本発明に至った検討の結果について説明する。
まず、溝付けで破断が生じるのは、以下のような理由によるものと考えられる。特許文献1の方法における溝付けは、図18に示すように外型11に備えられたポンチ12と、内型10に備えられた凹部13で材料14(金属板)を成形することにより行われる。この際、内型10で拘束された材料14がポンチ12で凹部13内に押し込まれ、伸ばされることになる。材料14がこのような成形に耐え得る十分な伸びを備えていれば問題はないが、伸びが劣る場合は材料が成形に耐えられず、破断に至ると考えられる。材料の伸びは、その化学成分、製造方法、金属組織などで決まる材質的特性であるが、一方で板厚に大きく影響され、板厚が薄いほど伸びは低くなる。従来、製缶分野では用いられてこなかった板厚0.1mm程度の極薄鋼板は、それよりも板厚が厚い鋼板に較べて、材質的特性が同等であったとしても伸びは低い。そのため、溝付け部分で破断が生じたものと考えられる。
この実験では、表1に示す板厚tと降伏強度σを有する供試材A〜D(錫めっき鋼板)を用いた。供試材をシーム溶接により外径52.4mm、高さ136.7mmの円筒体aとし、この円筒体aに対して、図5のように配置した内型5(先端に断面円弧状の加工面50を有する内型)と外型6(コーナー状の加工面60を有する外型)により角部を成形し、角筒型の缶胴とした。図6に示す外型6の加工面60の開角βについては、特許文献1には記述されていないが、同文献の図面を測定するとそれぞれ90°であるため、ここでも同様とした。また、図6に示す内型5の加工面50の曲率半径rについては、特許文献1では18L缶に対して22mmが例示されているが、本発明は主に小型の400mL以下程度の缶を想定しているため、サイズの相違を考慮して本実験では2〜8mmとした。4組の内型5・外型6は、各々の組が円筒体aの周方向において等間隔となるように配置した。成形後の缶胴について、その角部2の角度α(コーナー角度)を測定した。
本発明により製造される缶胴を角筒型容器として用いるには、缶胴の両端(両開口部)にフランジ部を設けた後、同様にフランジ部を備えた蓋を装着し、双方のフランジ部を巻締めることで蓋を取付固定する。ここで、容器間の空隙を小さくできるという角筒型容器の利点は、厳密に缶胴の側壁部が平面状で且つ缶胴角部の角度αが90°でなくても、すなわち、缶胴の側壁部が概ね平面状で且つ缶胴角部の角度αが90°に近い角度であれば、実質的に問題なく得られる。
具体的には、缶胴角部の角度αが85〜93°であれば、側壁部を外型で押圧成形する条件を適正化することで、側壁部の凹みあるいは張り出しによる変位量hを±1mm以内とすることができる。
また、図14の結果に基づき、側壁部の中央部の変位量が±1mm以内となる条件を外型加工面40の先端部分400の曲率半径Rと(104・t)/σとの関係で整理したものが図17である。すなわち、図17に示される外型加工面40の先端部分400の曲率半径Rと(104・t)/σとの関係を満足する、下記(2)式の条件で缶胴の成形を行うことにより、側壁部の中央部の変位量が±1mm以内の缶胴が得られる。
したがって、本発明では、外型加工面40の開角θ(°)、外型加工面40の先端部分400の曲率半径R(mm)、内型加工面30の曲率半径r(mm)、金属板の板厚t(mm)および金属板の降伏強度σ(N/mm2)が下記(1)式および(2)式を満足する条件で前記外型4と内型3よる缶胴の成形を行う。
被成形材である円筒体aを得るには、通常、円筒状に変形させた長方形の金属板の対向する両端縁部を接合して円筒体とする。金属板の両端縁部を接合する方法は、十分な接合強度が得られる方法であれば特に制限はないが、溶接法、接着法、半田法などを用いことができる。これらのうち、特に接合強度の高い溶接法が好適である。溶接法としは、シーム溶接などの通電溶接や、レーザー溶接などを適用することができる。
本発明により製造される角筒型缶胴のサイズや、この缶胴を用いる角筒型容器のサイズ、内容量に特別な制限はないが、特に好適な角筒型缶胴、角筒型容器のサイズは、相対する側壁部間が約4cm〜5cm、缶高さが約5cm〜15cm、内容量が約80〜400mL程度のものである。また、本発明により製造されるのは、断面四角形状の角筒型缶胴および角筒型容器である。
本発明により製造される缶胴は、少なくとも一方の端部に蓋が取り付けられ、角筒型金属缶となる。蓋の取付は、通常、缶胴の端部周縁と蓋の周縁にそれぞれフランジ部を設け、缶胴端部に蓋を装着した状態で、両者のフランジ部を巻締めることにより行う。
表4〜表6に示されるように、本発明例はいずれも、缶胴角部の角度αが85°〜93°の範囲で且つ側壁部の変位量hが±1mm以内となっている。
2 角部
3 内型
4 外型
30 内型加工面
40 外型加工面
400 先端部分
a 円筒体
A 角筒
Claims (2)
- 金属板の円筒体を被成形材とし、コーナー状の加工面を有するとともに、該加工面の両先端部分が断面円弧状に構成された外型と、先端に断面円弧状の加工面を有する内型とを用い、円筒体内側に位置する内型と円筒体外側に位置する外型とにより、角筒の角部となる円筒体部分を挟圧して角部を成形するとともに、外型により角筒の側壁部となる円筒体部分を円筒体内側方向に押圧して側壁部を成形する角筒型缶胴の製造方法であって、
外型加工面の開角θを90°未満とし、且つ外型加工面の開角θ(°)、外型加工面の先端部分の曲率半径R(mm)、内型加工面の曲率半径r(mm)、金属板の板厚t(mm)および金属板の降伏強度σ(N/mm2)が下記(1)式および(2)式を満足する条件で、前記外型と内型による缶胴の成形を行うことを特徴とする金属缶胴の製造方法。
- 請求項1に記載の製造方法で得られた金属缶胴の少なくとも一方の端部に蓋を固定し、金属缶とすることを特徴とする金属缶の製造方法。
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