JP2011011180A - エア抜き装置の故障検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】エアロックに起因する汚水処理装置の停止に伴う稼働効率の低下を防止することができるエア抜き装置の故障検出方法を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明のエア抜き装置の故障検出方法は、汚水処理槽に浸漬した膜ユニット14に接続する処理水配管16上の吸引ポンプ18で吸引し膜分離する工程と、前記膜分離工程中で生じる前記処理水配管16のエアをエア抜き装置10でエア抜きする工程と、前記処理水配管16のろ過水量をセンシングする工程と、前記エア抜き装置10の弁の故障信号により故障箇所の前記弁を停止する工程と、前記ろ過水量が目標値よりも閾値を越えて低下したときに前記吸引ポンプ18を停止する工程と、を有することを特徴としている。
【選択図】図6

Description

本発明は、特に汚水処理槽に浸漬した膜ユニットのエア抜き装置の故障検出方法に関する。
図8は従来の膜分離式汚水処理装置の構成概略を示す図である。図8(1)に示すように、汚水処理装置100は、汚水処理槽102を備えている。汚水処理槽102の槽内には、膜ユニット104と散気手段106を取り付けている。膜ユニット104は槽内に浸漬させて、膜ユニット104の下方には散気手段106を設置している。そして散気手段106から気泡を発生させて、膜ユニット104の膜表面に付着する汚泥を洗浄している。膜ユニット104は、分離膜の二次側に処理水配管108を接続させている。処理水配管108には吸引ポンプ110を取り付けている。吸引ポンプ110を稼働させると、膜ユニット104の分離膜の二次側が負圧となり、被処理水の膜分離が行われる。分離膜を透過した透過水は、処理水配管108から外部の処理水槽112へ排出される。
従来の膜分離式汚水処理装置100では、(1)に示すような処理水配管108に吸引ポンプ110を取り付ける方式(例えば、特許文献1に示す。)、もしくは膜ユニットが浸漬配置された汚水処理槽の水位と処理水槽との水位差を駆動力として利用し、膜ユニットの二次側から処理水配管を経由して処理水を排出するろ過方式が採用されている。
このような膜分離式汚水処理装置の膜ユニットの点検・交換を行なう場合には膜ユニット104と処理水配管108の接合部を取り外す必要があり、処理水配管108や膜ユニット104の内部にエアが混入することがある。処理装置の稼働初期においても同様である。処理水配管108にエアが混入した状態で吸引ポンプによる吸引を行うと、エアの吸い込みによりポンプの負荷が変化して、吸引作業が不安定となり、膜ユニットに負荷がかかる。このため配管内に残存するエアを除去する必要がある。そこで予め配管に注水する作業に加えて、吸引ポンプもしくは図8(2)に示すような真空ポンプ114を新たに取り付けて強制的なエア排除を行っている。
また、膜分離処理の負圧ろ過運転を行なう際にも処理水中に溶存している酸素が溶け出すことにより、処理水配管中でエアロックを起こさないように自給式ろ過ポンプや真空ポンプを利用した排除対策が採用されている。
しかし膜ユニット104は汚水処理槽102の汚水中へ浸漬設置されているが、汚水処理槽102の水面が大気開放されると、膜ユニット104は通水性を有するため、膜ユニット104の処理水配管108(2次側)内のエアを抜くために水を注水する方法では、分離膜を介して汚水処理槽内へ水が流れ出てしまう。このため汚水処理槽102の水面よりも高い位置に敷設された処理水配管108をエア抜きすることは困難であった。
一方、処理水配管108の吸引ポンプ110により強制的に配管中のエアを排除する方法では、ポンプ内にエアが導入された直後と、再び水が導入された直後にポンプの回転数が大きく変動し、処理水配管108内の圧力を大きく変動させるため、分離膜に急激な圧力変動をもたらし、膜を破損又は劣化させるという問題がある。またこの問題は、真空ポンプ114を利用した場合も同様である。
そこで本出願人は、汚水処理槽に浸漬した膜ユニットの処理水配管の途中で前記処理水配管よりも上方に分岐させた分岐管と、前記分岐管に接続し、前記処理水配管へ供給する水を貯水するタンクと、前記タンクのエア抜き管に取り付け、前記タンクのエア抜きを制御するエア抜き弁と、前記タンクの給水管に取り付け、前記タンクへの給水量を制御する給水弁と、前記分岐管の途中に取り付け、前記タンクの前記水を前記処理水配管へ供給制御する供給弁と、を備えたエア抜き装置を提案している(特許文献2)。
特開2007−712号公報 特願2008−157573号
特許文献2によるエア抜き装置は、自動化したエア抜き弁、給水弁、供給弁が何らかの原因により故障した場合、故障信号が制御手段に送信される。制御手段では、故障信号に基づいて該当する各種弁の停止信号を送信する。これにより、エア抜き装置は停止することになるが、汚水処理装置のろ過作業は継続して運転させている。ろ過ポンプを停止させると装置全体を停止させることに繋がり、時間とコストのロスを生じる復旧作業はできるだけ避けることが望まれているからである。そして故障信号に基づいて点検者が直ちに現場に赴きエア抜き装置の故障箇所の点検を行う。
しかし各種弁が故障してエア抜き装置を停止させた状態で、諸事情により点検者の現場到着が遅れると、汚水処理を行っている処理水配管中でエアロックが生じる可能性がある。そうするとポンプの回転数の変動により分離膜に急激な圧力変動をもたらし、膜を破損又は劣化させてしまう。従ってエア抜き装置の各種弁の故障信号に伴うエア抜き装置の停止だけではエアロックを効果的に防止するという本来の目的を達成することができない。
そこで本発明は、エアロックに起因する汚水処理装置の停止に伴う稼働効率の低下を防止することができるエア抜き装置の故障検出方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明のエア抜き装置の故障検出方法は、汚水処理槽に浸漬した膜ユニットに接続する処理水配管上の吸引ポンプで吸引し膜分離する工程と、前記膜分離工程中で生じる前記処理水配管のエアをエア抜き装置でエア抜きする工程と、前記エア抜き装置の弁の故障信号により故障箇所の前記弁を停止する工程と、前記処理水配管のろ過水量をセンシングする工程と、前記ろ過水量が目標値よりも閾値を越えて低下したときに前記吸引ポンプを停止する工程と、を有することを特徴としている。
この場合において、前記閾値は、ろ過水量の目標値とろ過運転立ち上がり時における流量変動幅の差分となる値に設定しているとよい。
本発明のエア抜き装置の故障検出方法は、汚水処理槽に浸漬した膜ユニットに接続する処理水配管上の吸引ポンプで吸引し膜分離する工程と、前記膜分離工程中で生じる前記処理水配管のエアをエア抜き装置でエア抜きする工程と、前記エア抜き装置の弁の故障信号により故障箇所の前記弁を停止する工程と、前記吸引ポンプの周波数をセンシングする工程と、前記故障信号の発生後、前記吸引ポンプの周波数が最大値に達したときに前記吸引ポンプを停止する工程と、を有することを特徴としている。
上記構成による本発明のエア抜き装置の故障検出方法によれば、エア抜き装置を構成する自動弁の単独制御ではなく、汚水処理装置全体の運転を考慮した制御が可能となり、ポンプ停止による汚水処理装置全体の稼働効率の低減を効率的に防止することができる。
またエア抜き装置の各種弁の故障信号を受けた点検者の現場到達時間を十分に確保することができる。
エア抜き装置の説明図である。 エア抜き装置の部分拡大図である。 エア抜き方法の説明図である。 エア抜き装置の故障検出方法のフロー図である。 汚水処理水のろ過水量と経過時間の関係を示した図である。 エア抜き装置の故障検出方法の変形例のフロー図である。 ろ過ポンプ周波数と経過時間の関係を示した図である。 従来の膜分離式汚水処理装置の説明図である。
本発明のエア抜き装置の故障検出方法の実施形態を添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
図1はエア抜き装置の説明図である。図2はエア抜き装置の部分拡大図である。まずエア抜き装置10の構成概略について以下説明する。エア抜き装置10の設置対象となる膜分離式汚水処理装置は、汚水処理槽12に膜ユニット14と散気手段15と吸引ポンプ18と水量計19を備えている。吸引ポンプ18の吸引により処理水配管内に膜ユニット14で膜分離処理された処理水が流入し、処理水槽17に供給される。このとき吸引ポンプ18と処理水槽17の間に設置した水量計19で、ろ過水量を測定している。吸引ポンプ18及び水量計19は後述する制御手段80と電気的に接続させている。
エア抜き装置10は、図1に示すように汚水処理槽12に浸漬した膜ユニット14の処理水配管16上に取り付けている。図2に示すようにエア抜き装置10は、前記処理水配管16から分岐した分岐管20と、タンク30と、エア抜き弁40と、給水弁50と、供給弁60と、水位計70と、制御手段80を主な構成要件としている。
分岐管20は、汚水処理槽12に浸漬した膜ユニット14の処理水配管16に接続する配管である。処理水配管16と分岐管20の接続位置は、図示のように処理水配管16上で最も高い位置となる折り曲げ部16aに形成している。また分岐管20は、一端20aを折り曲げ部16aに接続し、他端20bを処理水配管16の接続位置から上方へ向けて分岐させている。
前記分岐管の他端20bは、タンク30の下面に接続している。タンク30は処理水配管16に供給する水を貯水する役割を果たしている。タンク30の貯水容量は、処理水配管16の配管容積を考慮して、任意に設定することができる。タンク30にはエア抜き管32と給水管34が接続している。エア抜き管32は、タンク30の上部に接続している。給水管34はタンク30の側面あるいは上面に接続している。
エア抜き弁40は、前記エア抜き管32の配管途中に取り付けて、配管を開閉することができる。エア抜き弁40は後述する制御手段80により、タンクのエア抜きを制御している。エア抜き管40は、弁を開放することにより、タンク30内のエアを外部へ排気することができる。また弁を閉止することにより、外気がタンク内に導入されることがない。
給水弁50は、前記給水管34の配管途中に取り付けて、配管を開閉することができる。給水弁50は後述する制御手段80により、タンク30への給水量を制御している。給水弁50は、弁を開放することにより、タンク30内に水道水、地下水、工業用水、膜処理水などの清水を供給して貯水することができる。
供給弁60は、前記分岐管20の配管途中に取り付けて、配管を開閉することができる。供給弁60は後述する制御手段80により、タンク30の水を処理水配管16へ供給制御している。供給弁60は、弁を開放することにより、タンク30内の水を分岐管20を介して処理水配管16に供給することができる。このとき、処理水配管16内のエアが分岐管20を介してタンク30内に導入される。
水位計70は、前記タンク30の貯水量を測定することができる。水位計70は後述する制御手段80に測定値を送っている。
制御手段80は、エア抜き弁40と給水弁50と供給弁60と水位計70と電気的に接続している。ここでタンク30は、予め任意の貯水量を定めている。制御手段80は、水位計70の測定値に基づいて、給水弁50を開放して給水して、タンク30を予め設定した貯水量に制御することができる。また制御手段80は、吸引ポンプ18と水量計19と電気的に接続しており、水量計19による測定データ(実測値)が入力される。制御手段80では、予め膜分離した処理水の目標処理水量(目標値)が設定してあり、測定データが目標処理水量となるように、吸引ポンプ18の回転数を変動させてPID制御するように構成している。
次に上記構成によるエア抜き装置のエア抜き方法について以下説明する。図3はエア抜き方法の説明図である。
(1)膜ユニット14の稼働初期、メンテナンス等により、膜ユニット14の処理水配管16中にはエアが混入している。処理水配管16のエア抜きを行う前、エア抜き装置10のタンク30は、予め設定した貯水量を維持するようにしている。まずエア抜き装置10のエア抜き弁40、給水弁50、供給弁60をいずれも閉止した状態で、タンク30の水位を水位計70で測定する。水位計70の測定値が制御手段80に送られる。タンク30の貯水量が予め設定した貯水量に満たない場合には、制御手段80によりエア抜き弁40と給水弁50を開放する。給水管34から水がタンク30内に供給されると、エア抜き管32からタンク30内のエアが外部に排気される。制御手段80では、水位計70で水位をモニタリングしながら、予め設定した貯水量に達すると、エア抜き弁40および給水弁50を閉止する。このときタンク30はタンク外部から内部にエアが導入されることがない。
次に処理水配管16のエア抜きを行うには、まずエア抜き弁40と給水弁50を閉止した状態で、分岐管20の供給弁60を開放する。タンク30に貯水された水が分岐管20内に流れ込む。分岐管20に供給された水は処理水配管16へと流れ込む。ついで水は処理水配管16の下方に接続する膜ユニット14の分離膜まで重力により流れ込む。分岐管20は処理水配管16の最も高い位置に接続している。このため、処理水配管16への水の供給と同時に、処理水配管16中に残存するエアが水と置換されて、処理水配管16の最も高い位置に接続した分岐管12を介してタンク30内に貯留する。
ここで処理水配管のエアを水と置換している間は、タンク30のエア抜き弁40及び給水弁50を閉止した状態であるため、処理水配管16内は外部の影響を受けることがない。このため処理水配管中に残存しているエアと水の置換により、処理水配管16およびタンク30内は負圧に保持される。エア抜き装置から供給した水は分離膜を介して汚水処理槽12内へ流れ出すことがない。従って、必要最低量の水を利用し無動力で膜分離式汚水処理装置の膜ユニットの処理水配管(二次側)のエア抜きを行なうことができる。このような処理水配管16への水の供給は、配管内に残存するエアが十分に抜けきれる(満水)まで行う。
(2)膜ユニット14による膜分離処理中においても、処理水中に溶存している酸素が溶け出すこと等により処理水配管16にエアが混入することがある。このエアが粗大気泡となって吸引ポンプに供給されると前述のような負荷変動の問題が生じる。よって、本発明のエア抜き装置10は、膜分離処理中においても作動させている。膜分離処理中のエア抜きの前段階として、前述同様にタンク30の貯水量を設定量に維持する。
膜分離処理中は、供給弁60を開放し、エア抜き弁40及び給水弁50を閉止している。膜分離処理によって処理水配管16に生じたエアは配管中で最も高い位置に接続した分岐管20からタンク30へと導入されて貯留する。このときエアの導入とともに置換された水がタンク30から処理水配管16に供給される。制御手段80は、タンク30に取り付けた水位計70の測定値をモニタリングしている。制御手段80は、タンク30の貯水量が予め定めた貯水量よりも低下した場合、供給弁60を閉止した後、エア抜き弁40と給水弁50を開放してタンク30に給水することでエア抜きを行う。制御手段80は、水位計70の測定値をモニタリングしながら、タンク30の貯水量が予め定めた貯水量となるまで給水を行う。
次にエア抜き装置の故障検出方法について以下説明する。図4は本発明のエア抜き装置の故障検出方法のフロー図である。
汚水処理装置の稼働初期時のエア抜きは前述(1)の方法により行う(ステップ1)。
また膜分離処理中は、前述(2)の方法により処理水配管中のエア抜きを行っている(ステップ2)。ここで汚水処理装置による汚水処理は、通常、間欠運転を行っている。即ち膜ユニット14による吸引ろ過となるろ過運転を数十分行った後、ろ過停止を数分設定し、この間、散気手段15による膜ユニット14の洗浄を行って、膜ユニット14に付着した活性汚泥を除去している。連続ろ過運転を行うと、膜ユニット14に付着した活性汚泥により汚水処理量が低下してしまうからである。
処理水配管16中にエアが溜まり、エアロックが生じると、ろ過水量が低下する。このため本発明の故障検出方法では、ろ過水量をセンシングしている。図5は汚水処理水のろ過水量と経過時間の関係を示した図である。同図中の縦軸はろ過水量を示し、横軸は経過時間をそれぞれ示している。ろ過運転を開始すると、ろ過水量の目標値が得られるように、制御手段80では吸引ポンプ18のPID制御を行っている。具体的にろ過運転の稼働初期では、比例制御及び微分制御により、目標値までろ過水量を増加させている。次に目標値を超えた時点で、目標値と実測値の差分をなくすように積分制御に切り替えている。そして運転開始から所定時間(ろ過運転立ち上がり時間)が経過するとろ過水量が安定する。本発明では、ろ過運転立ち上がり時間における目標値と実測値の差分を流量変動幅(ΔQ)とする。ろ過水量が安定してから所定時間ろ過運転を行なった後、ろ過運転を停止して、散気手段15による膜ユニット14の洗浄を行っている。所定のろ過停止(膜ユニット洗浄)を行った後、再度ろ過運転及びろ過停止を行っている。汚水処理装置はろ過運転及びろ過停止を1サイクルとし連続して行っている。間欠ろ過運転による汚水処理装置は、図5中のラインAを繰り返すことになる。
この間欠運転時に、エア抜き装置10の各種弁(エア抜き弁40、給水弁50、供給弁60のいずれか)が経過時間Bで故障すると故障信号が制御手段80に送信される。制御手段80では、故障信号に基づき運転員に警報を発すると共に(ステップ4)、該当する弁を閉止する信号を送信し、弁を強制的に閉止する(ステップ3)。この間、汚水処理装置10による汚水処理は継続して行っている。また水量計19によるろ過水量の実測値が制御手段80に送信されて、制御手段80では、ろ過水量のセンシングを行なっている(ステップ5)。
ここで故障した弁を閉止した状態、即ちエア抜き装置10が機能していない状態で汚水処理を行うと、処理水配管16にエアが溜まるエアロックが生じる。エアロックはろ過水量の低下の原因となり、図示のように汚水処理の間欠運転を継続している間に次第にろ過水量が低下し始め、変動量が収束せずに安定しない(ラインC)。本発明では、ろ過水量の目標値からろ過運転立ち上がり時間の流量変動幅ΔQを下回った値、換言すれば目標値と流量変動幅ΔQの差分を実測値が超えた場合をろ過停止値と定めている。
制御手段80が故障信号を受けた後、汚水処理を行ってろ過水量がろ過停止値を上回っている間は直ちに吸引ポンプ18を停止しなくても点検作業時間に余裕があるため、点検者が現場に赴き該当する弁の点検修理を行う(ステップ6)。
点検者が現場に向かっている間や点検作業の間に、ろ過運転立ち上がり時間の変動幅デルタQがろ過停止値を下回った場合、制御手段80から吸引ポンプ18に停止信号を送信して吸引ろ過を停止させている(ステップ7)。ポンプ停止後、点検者は故障箇所の弁の点検修理を行う。
このような本発明のエア抜き装置の故障検出方法によれば、エア抜き装置を構成する自動弁の単独制御ではなく、汚水処理装置全体の運転を考慮した制御が可能となり、ポンプ停止による汚水処理装置全体の稼働効率の低減を効率的に防止することができる。
図6はエア抜き装置の故障検出方法の変形例のフロー図である。変形例の故障検出方法は吸引ポンプ18の周波数をセンシングしている点が図4に示す故障検出方法と異なっている。
その他の工程は図4に示す検出方法と同様である。
汚水処理装置の稼働初期時のエア抜きは前述(1)の方法により行う(ステップ1)。また膜分離処理中は、前述(2)の方法により処理水配管中のエア抜きを行っている(ステップ2)。
処理水配管16中にエアが溜まりエアロックが生じると、吸引ポンプ18に負荷が掛かり、周波数が大きくなる。このため変形例の故障検出方法では、ポンプ周波数をセンシングしている。図7はろ過ポンプ周波数と経過時間の関係を示した図である。同図中の縦軸はろ過ポンプ(吸引ポンプ18)の周波数(Hz)を示し、横軸は経過時間をそれぞれ示している。通常、吸引ポンプ18の周波数最大値(定格値)は50Hz又は60Hzであり、一例として本発明の周波数最大値は50Hzで説明する。前述のように制御手段80は吸引ポンプ18をPID制御している。具体的にろ過運転の稼働初期では、比例制御及び微分制御により、目標値までろ過水量を増加させている。次に目標値を超えた時点で、目標値と実測値の差分をなくすように積分制御に切り替えている。そして運転開始から所定時間(ろ過運転立ち上がり時間)が経過するとろ過水量が安定する。このときポンプ周波数は、ろ過水量と同様に、運転開始から周波数が増加し、ろ過時間立ち上がり時間で変動幅が生じた後、収束し安定している(ラインD)。
間欠運転時に、エア抜き装置10の各種弁(エア抜き弁40、給水弁50、供給弁60のいずれか)が経過時間Fで故障すると故障信号が制御手段80に送信される。制御手段80では、故障信号に基づき運転員に警報を発すると共に(ステップ4)、該当する弁を閉止する信号を送信し、弁を強制的に閉止する(ステップ3)。この間、汚水処理装置10による汚水処理は継続して行っている。
制御手段80では、吸引ポンプ18の周波数をセンシングしている(ステップ5a)。故障した弁を閉止した状態、即ちエア抜き装置10が機能していない状態で汚水処理を行うと、処理水配管16にエアが溜まるエアロックが生じる。エアロックは吸引ポンプに過剰な負荷を与えるため周波数増加の原因となり、図示のように汚水処理の間欠運転を継続している間に次第に周波数が増加し始め、変動量が収束せずに安定しない(ラインG)。なお吸引ポンプ18は、処理水配管16の一時的なエア吸い込みによっても、周波数最大値を示すことがある。このため変形例の故障検出方法では、故障検出信号が発生した後の吸引ポンプ周波数をセンシングしている。
制御手段80が故障信号を受けた後、汚水処理を行ってろ過水量がろ過停止値を下回っている間は直ちに吸引ポンプ18を停止しなくても点検作業時間に余裕があるため、点検者が現場に赴き該当する弁の点検修理を行う(ステップ6)。
点検者が現場に向かっている間や点検作業の間に、吸引ポンプ18の周波数が最大値(50Hz)を上回った場合、停止信号を吸引ポンプ18に送信して吸引ろ過を停止させている(ステップ7)。ポンプ停止後、点検者は故障箇所の弁の点検修理を行う。
このような変形例のエア抜き装置の故障検出方法によっても、エア抜き装置を構成する自動弁の単独制御ではなく、汚水処理装置全体の運転を考慮した制御が可能となり、ポンプ停止による汚水処理装置全体の稼働効率の低減を効率的に防止することができる。
本発明のエア抜き装置の故障検出方法は、汚水処理槽に接続する配管のエア抜きが必要な水処理分野において特に有用である。
10………エア抜き装置、12………汚水処理槽、14………膜ユニット、15………散気手段、16………処理水配管、18………吸引ポンプ、19………水量計、20………分岐管、30………タンク、32………エア抜き管、34………給水管、40………エア抜き弁、50………給水弁、60………供給弁、70………水位計、80………制御手段、100………汚水処理装置、102………汚水処理槽、104………膜ユニット、106………散気手段、108………処理水配管、110………吸引ポンプ、112………処理水槽、114………真空ポンプ。

Claims (3)

  1. 汚水処理槽に浸漬した膜ユニットに接続する処理水配管上の吸引ポンプで吸引し膜分離する工程と、
    前記膜分離工程中で生じる前記処理水配管のエアをエア抜き装置でエア抜きする工程と、
    前記エア抜き装置の弁の故障信号により故障箇所の前記弁を停止する工程と、
    前記処理水配管のろ過水量をセンシングする工程と、
    前記ろ過水量が目標値よりも閾値を越えて低下したときに前記吸引ポンプを停止する工程と、
    を有することを特徴とするエア抜き装置の故障検出方法。
  2. 前記閾値は、ろ過水量の目標値とろ過運転立ち上がり時における流量変動幅の差分となる値に設定していることを特徴とする請求項1に記載のエア抜き装置の故障検出方法。
  3. 汚水処理槽に浸漬した膜ユニットに接続する処理水配管上の吸引ポンプで吸引し膜分離する工程と、
    前記膜分離工程中で生じる前記処理水配管のエアをエア抜き装置でエア抜きする工程と、
    前記エア抜き装置の弁の故障信号により故障箇所の前記弁を停止する工程と、
    前記吸引ポンプの周波数をセンシングする工程と、
    前記故障信号の発生後、前記吸引ポンプの周波数が最大値に達したときに前記吸引ポンプを停止する工程と、
    を有することを特徴とするエア抜き装置の故障検出方法。
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