JP2011010980A - 電気掃除機用吸込具 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気掃除機用吸込具に拭き効果をもたせるとともに、長期間の使用に対し、床面への傷つきをなくし、拭き機能の低下を抑制する。
【解決手段】電気掃除機用吸込具10の下面の吸引口16の前方または後方に拭きブラシ19を設け、拭きブラシ19には、弾力性を有するとともに支持部24により支持される非直線状の植毛繊維25からなるブラシ体22と、端部が支持部24に支持されるとともにブラシ体22の周りを包む布状体23とを備えた。
【選択図】図5

Description

本発明は電気掃除機用吸込具に係り、特に、床面の塵埃を除塵する拭きブラシを備えた電気掃除機用吸込具に関するものである。
図9は従来の電気掃除機用吸込具の構造を示す断面図である。従来の電気掃除機用吸込具100は下面に吸気口101を備えており、床面上に落ちた埃やゴミなどを吸引するように構成されているが、床面上の拭き掃除ができるように、吸気口101の後方に拭き部材102を設けている。
図10は上記拭き部材102の構造を示す断面図である。拭き部材102は、合成樹脂製の支持体105に接着された直線状の起毛布やスポンジなどの弾性体104を、塵埃捕集性を有する微細繊維からなる不織布などの布状体103で覆って形成され、床面上に落ちた塵埃は布状体103が床面に接触することにより拭き掃除ができるように構成されている(例えば特許文献1)。
特開平10−14828号公報(第4頁、図7)
従来の電気掃除機用吸込具は上記のように構成されているので、床面上では布状体103が床面に接触し拭き掃除が出来るように構成されている。しかし、弾性体104をスポンジで構成した場合、長期間の使用により布状体103が磨耗して穴が開くと、スポンジが外部に露出してしまい、さらに使用を続けると、床面との摩擦によりスポンジがボロボロになり、スポンジの削りカスが床面に散乱するとともに、拭き効果が低下するといった課題があった。
また、弾性体104を直線状の起毛布で構成した場合、吸込具100を前方に押したときには、起毛布先端部は根元部分に対し後方に変形し、後方に引いたときには起毛布先端部は根元部分に対し前方に変形する。吸込具を前方に押してから後方に引くとき、または後方に引いてから前方に押すときには、起毛布の変形方向が逆転し、このときに起毛布が床面に対し強い圧力で押圧するとともに、電気掃除機の使用者は、起毛布による反発力を感じ、操作感がよくないという課題があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、布状体が磨耗しても拭き効果の低下を抑制するとともに、操作感がよく、使い勝手のよい電気掃除機用吸込具を提供することを目的とするものである。
本発明に係る電気掃除機用吸込具は、略長方形形状の底面に吸引口を有する吸込具本体と、吸引口の前方または後方で前記吸込具本体の底面の長手方向に設けられ床面の塵埃を除塵する拭きブラシとを備えた電気掃除機用吸込具において、拭きブラシは、支持部により支持されるとともに弾力性を有する非直線状の植毛繊維からなるブラシ体と、端部が支持部に支持されるとともにブラシ体の周りを包む布状体とを備えたものである。
本発明に係る電気掃除機用吸込具は、電気掃除機用吸込具を前後方向に押し引きする際の操作感がよく、使い勝手がよい。さらに、布状体が破れた場合でも、床面に対するブラシ体の植毛繊維の接触面積が大きく、拭き効果の低下を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に示す電気掃除機用吸込具を備えた電気掃除機の全体構成図である。 本発明の実施の形態1に示す電気掃除機吸込具の上面外観を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に示す電気掃除機吸込具の下面外観を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に示す電気掃除機吸込具の拭きブラシと床面との関係を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態1に示す拭きブラシと電気掃除機吸込具の取付けを示す断面図である。 本発明の実施の形態1に示す拭きブラシにおけるブラシ体の植毛繊維の動作を示す動作図である。 本発明の実施の形態2に示す拭きブラシにおけるブラシ体の植毛繊維の形状を示す概略図である。 本発明の実施の形態3に示す拭きブラシにおけるブラシ体の植毛繊維の形状を示す概略図である。 従来の電気掃除機用吸込具の構造を示す断面図である。 従来の電気掃除機用吸込具の拭き部材の構造を示す断面図である。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1に示す電気掃除機用吸込具を備えた電気掃除機の全体構成図である。図2は電気掃除機吸込具の上面外観を示す斜視図である。図3は電気掃除機吸込具の下面外観を示す斜視図である。図4は電気掃除機吸込具の拭きブラシと床面との関係を模式的に示す断面図である。図5は拭きブラシと電気掃除機吸込具の取付けを示す断面図である。図6は拭きブラシにおけるブラシ体の植毛繊維の動作を示す動作図である。
図1において、電気掃除機1は、電動送風機2と集塵部3を内蔵した掃除機本体4に、ホース5の一端側が接続され、ホース5の他端側には電気掃除機1の操作部(図示せず)を備えた把持部6の一端側が接続される。把持部6の他端側には延長管7の一端側が接続される。延長管7の他端側には電気掃除機用吸込具10が接続される。
図2において、電気掃除機用吸込具10は、吸込具本体11と、延長管7の一端に接続される接続管14と、接続管14と吸込具本体11とを上下方向及び左右方向に回動自在に接続する継手管15から構成される。吸込具本体11は、上ケース12と下ケース13から構成される。
図3において、吸込具本体11は、略長方形形状の底面に、被掃除面における塵埃を吸引する吸引口16が形成されている。吸引口16の中に吸い込み風により回転駆動される回転ブラシ17が設けられる。吸引口16の前方で両端部には、前後方向に回動自在に支持された軟質材で覆われたのプラスチック製の2つの前ローラ18が設けられる。拭きブラシ19は、吸引口16の後方で吸込具本体11の底面の長手方向に設けられ、床面の塵埃を除塵するものである。また、拭きブラシ19の後方には、前後方向に回動自在に支持された後ろ車輪20が設けられる。
図4は、拭きブラシ19を備える電気掃除機吸込具10と床面21との関係を模式的に示すものである。吸込具本体11の下面に拭きブラシ19が設けられ、拭きブラシ19の先端は、床面21に対しラッブするような位置で吸込具本体11に取り付けられている。なお、回転ブラシ17は図示していない。
図5は、拭きブラシ19と吸込具本体11との取付けを示す断面図である。拭きブラシ19は、吸込具本体11の底面の長手方向(紙面に直交する方向)に取り付けられる。拭きブラシ19は、ブラシ体22a、布状体23、及びこれらを支持する支持部24から構成される。
ブラシ体22aは、支持部24により支持される非直線状の植毛繊維25aの束である。植毛繊維25aは、それぞれ一端部(根元部)が支持部24に取り付けられる。植毛繊維25aは、弾力性を有するポリアミド(脂肪族のナイロン類)などの合成繊維で構成される。植毛繊維25aの形状は、図5に示すように波状に構成される。布状体23は、摩擦により床面を傷つけないフェルト等の不織布で構成され、前端部(紙面左端)及び後端部(紙面右端)のみが支持部24に超音波溶着等で固定される。したがって、ブラシ体22aと布状体23とは、支持部24に固定される部分を除き、それぞれ独立した自由端となっている。
支持部24は、合成樹脂性の取付部26の断面コの字状の枠溝27に横方向(紙面に直交する方向)から挿入されて取り付けられる。また、取付部26の下面が吸込具本体11の底面より上方の位置になるように、吸込具本体11に取り付けられる。取付部26は、吸込具本体11の底面の長手方向に形成された溝28に下方から圧入挿入され、溝28の下面開口の前縁及び後縁において底面の長手方向に形成された爪29により抜け止めされる。
次に動作について説明する。
把持部6に設けられた操作部のスイッチを入れると、掃除機本体4に内蔵された電動送風機2が動作し、吸込具本体11の下面に設けられた吸引口16から、塵埃を含んだ空気が吸込まれ、継手管15、接続管14、延長管7、ホース5を経由して、集塵部3に至る。集塵部3で塵埃が除去されて、塵埃の含まない清浄な空気が電動送風機2を経由して掃除機本体4に設けられた排気口(図示せず)より排出される。
被掃除面が床面21の場合、床面21上の塵埃は吸引口16から吸込まれるとともに、拭きブラシ19により床面21はカラ拭きされる。布状体23の先端部は床面21に対しラップする位置で取付けられているため、吸込具本体11を床面21に置いた状態では布状体23は通常位置(吸込具本体11をまっすぐ上方に浮かせた状態での形状、図6(c)参照)からつぶれる方向に変形する(図6(d)参照)。植毛繊維25aは弾力性を有しているため、変形した植毛繊維25aの束からなるブラシ体22aは弾性変形の復元力が働き、布状体23が床面21に対し押付けられ、塵埃などを拭きとることができる。
次に、電気掃除機用吸込具10の拭き効果について、従来例である直毛タイプの植毛繊維の場合と比較して説明する。
ブラシ体22aの先端部分は、直毛タイプの植毛繊維に比べ広がっている(図6(a)参照)。直毛タイプは床方向から力が加わった場合には、植毛繊維が一定方向に寝るのに対し、波状に加工された植毛繊維25aの場合は、繊維全体が広がるように変形する。そのため直毛タイプの圧力が一箇所に集中するのに対し波状に加工された植毛繊維25aの場合は圧力が均一になり、拭きムラが少なくなる。
また、電気掃除機用吸込具10を前方に押したときには、ブラシ体22aの先端部は根元部分に対し後方に変形し、後方に引いたときにはブラシ体22a先端部は根元部分に対し前方に変形する。ブラシ体22aを構成する植毛繊維25aは波状の形状に構成されるので、弾性変形による復元の応力が分散される。つまり、電気掃除機用吸込具10を前方に押してから後方に引くとき、または後方に引いてから前方に押すときの、植毛繊維25aの変形方向が逆転する際の、植毛繊維25aが袋状体23を介して床面21を押圧する力、ひいてはブラシ22aが袋状体23を介して床面21を押圧する力(反発力)も分散される。
したがって、植毛繊維25aを直線状に構成した従来例(図6(b))と比較し、ブラシ体が床面を押圧する反発力が抑制され、電気掃除機1の操作者は、操作感がよく、使い勝手がよい。
また、電気掃除機1を長期間使用によって、布状体23が破れた場合には、植毛繊維25aが表面に露出する虞があるが、繊維材質であるため床面を傷つけることがなく安心して使用できる。
さらに、植毛繊維25a自体が床面21に接触するが、植毛繊維25aは波状の形状に構成されているので、直線状に構成される場合と比較し床面21との接触面積が大きくなり、ブラシ体22aにより拭く掃除が可能となる。即ち、波状形状の植毛繊維25aの場合は、植毛繊維25aが面状で広がった状態で床面に接触するため、直毛タイプに比べ拭き機能の低下を抑制することができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、植毛繊維25aを波状に構成した場合を示したが、図7に示すように、植毛繊維25bをループ状に構成してもよい。この場合、植毛繊維25bの両端部は支持部24に取り付けられる。
布状体23が破れない状態では、実施の形態1と同様の作用、効果がある。
布状体23が破れた場合、植毛繊維25bをループ状に構成すると、実施の形態1に記載の作用効果に加え、ループの先端が塵埃を掻き取るように作用するので、拭き効果が高まる。
さらに、植毛繊維25bが切れないかぎり、植毛繊維25bの切断端面が露出することがなく、植毛繊維25bの切断端面が床面を傷つける虞がない。
[実施の形態3]
実施の形態2では、植毛繊維25bをループ状に構成した場合を示したが、図8に示すように、植毛繊維25cの先端形状をカギ状に構成してもよい。
布状体23が破れない状態では、実施の形態1、実施の形態2と同様の作用、効果がある。
布状体23が破れた場合、植毛繊維25cの先端形状をカギ状に構成すると、実施の形態2と同様に、カギ状の先端が塵埃を掻き取るように作用するので、拭き効果が高まる。
実施の形態1乃至3では、拭きブラシを吸引口の後方に配置した例を示したが、吸引口の前方に配置してもよい。また、吸引口の前方及び後方に配置してもよい。拭きブラシの拭き効果が高まる利点がある。
また、実施の形態1乃至実施の形態3を組み合わせて実施してもよいことはいうまでもない。
1 電気掃除機、2 電動送風機、3 集塵部、4 電気掃除機本体、5 ホース、
6 把持部、7 延長管、10 電気掃除機用吸込具、11 吸込具本体、
12 上ケース、13 下ケース、14 接続管、15 継手管、16 吸引口、
17 回転ブラシ、18 前ローラ、19 拭きブラシ、20 後ろ車輪、21 床面、
22 ブラシ体、22a ブラシ体、22b ブラシ体、22c ブラシ体、
23 布状体、24 支持部、25 植毛繊維、25a 植毛繊維、25b 植毛繊維、
25c 植毛繊維、26 取付部、27 枠溝、28 溝、29 爪、
100 吸込具、101 吸気口、102 吹き部材、103 布状体、
104 弾性体、105 支持体

Claims (4)

  1. 略長方形形状の底面に被掃除面における塵埃を吸引する吸引口を有する吸込具本体と、
    前記吸引口の前方または後方で前記吸込具本体の底面の長手方向に設けられ床面の塵埃を除塵する拭きブラシとを備えた電気掃除機用吸込具において、
    前記拭きブラシは、支持部により支持されるとともに弾力性を有する非直線状の植毛繊維からなるブラシ体と、端部が前記支持部に支持されるとともに該ブラシ体の周りを包む布状体とを備えたことを特徴とする電気掃除機用吸込具。
  2. 前記植毛繊維の形状を波状に構成したことを特徴とする請求項1記載の電気掃除機用吸込具。
  3. 前記植毛繊維の形状をループ状に構成したことを特徴とする請求項1記載の電気掃除機用吸込具。
  4. 前記植毛繊維の先端形状をカギ状に構成したことを特徴とする請求項1記載の電気掃除機用吸込具。
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