JP2011010066A - 送信回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】プリエンファシスと非プリエンファシスの2状態のデータを出力する送信回路において、データ変化点の波形のエッジに起因する電源変動、及びプリエンファシスと非プリエンファシスに起因する電源変動を抑制する。
【解決手段】図Aに示す第1回路、図Bに示す第2回路からなる。第1回路の第1回路の入力回路601g〜jには第1信号601n,601qと第1プリエンファシス信号601p,601rが入力される。第2回路の入力回路602g〜jには第2信号602n,602qと第2プリエンファシス信号602p,602rが入力される。第2信号は第1信号が変化するときは変化せずに、第1信号が変化しない時は変化する。第1回路の出力回路601a,601bと第2回路の出力回路602a,602bのどちらかがプリエンファシス状態となるので、出力回路全体で流れる電流値は一定となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、高速シリアル通信システムに好適な送信回路に関する。
近年、機器間、ボード間、チップ間における大容量・高速データ伝送の要求を満たすため、伝送インターフェース規格の多くに採用されている方法として、伝送されるデータにその周波数のクロックが重畳され(エンベデッドクロック)、データ受信部で受信したデータからこのクロックを抽出し、抽出されたクロックに基づいて受信データを復元する、いわゆる高速シリアル伝送方法がある。
従来の伝送に比べてビットレートの高い高速シリアル伝送においても、更なる高ビットレートへの要求により、より高速な伝送が求められている。そのため、伝送される信号の帯域は高くなり、またジッタに対する要求は厳しくなる一方である。
高速シリアル伝送におけるジッタはランダムジッタ(Rj)とデタミニスティックジッタ(Dj)に大別される。ランダムジッタ(Rj)はトランジスタ等の熱雑音及び1/f雑音等、ランダムに発生する雑音に起因するジッタである。デタミニスティックジッタ(Dj)には、スイッチング電源ノイズ等の外部ノイズソースに起因する周期ジッタ(Pj)、伝送ケーブルやデバイスの周波数応答及びデータパターンに関連して発生するデータ依存性ジッタ(DDj)、波形の立ち上がりエッジと立ち下がりエッジのスルーレートの相違等に起因するデューティサイクルディストーション(DCD)がある。
データ依存性ジッタ(DDj)を低減する有効な手段として知られているのがプリエンファシスである。これは、図13に示すように、データ変化時の送信側振幅を強調し、受信側の波形を改善する技術である。GHzクラスの伝送においては、表皮効果、誘電損失が伝送路の距離当たりの信号減衰量の対数が周波数の対数に比例して増大していくため、プリエンファシスが必要不可欠な技術となる。
また、DDjの原因として、データパターンによる消費電流の差異が引き起こす送信回路の電源変動があり、これを抑制する技術として、特許文献1に開示された電源変動抑制装置がある。
この電源変動抑制装置は、電源電圧変動のピーク値を測定する電源変動測定回路と、前記電源変動測定回路の出力信号に基づいて、電源が供給される多数の内部回路に供給するクロック信号の位相を、各内部回路の動作による電源電圧変動のピークを相殺するように調整するクロック信号制御部とを備えている。この電源変動抑制装置によれば、データが変化する時の電源変動を抑制することが可能となるため、例えばデジタル回路内の多数のCMOS回路で同時に貫通電流が流れることによる電源電圧の変動を抑制することができる。
しかし、この電源変動抑制装置では、データが変化する時の消費電流とデータが変化しない時の消費電流の差異によって生じる電源変動を抑制することは困難である。また、データ遷移時(データ変化時)に発生するピーク電流による電源変動は非常に高周波であるため、回路内部の電源とGND間にコンデンサを設けることで抑制可能であるが、高速シリアル伝送のジッタを抑制する効果は薄い。
一方、データパターンによる消費電流の差異を抑制する技術として、特許文献2に開示されたノイズキャンセル回路がある。これは、クロック信号に同期したタイミングで変化しうる第1の2値信号を出力する第1の回路と、第1の2値信号が変化しない場合には第2の2値信号を変化させて出力し、第1の2値信号が変化する場合には第2の2値信号を変化させずに出力する第2の回路とを備えることを特徴とするノイズキャンセル回路であり、回路全体で見てクロックが常に変化しているようにして、データパターンによらず消費電流を一定にすることができる。つまり、第1の回路と第2の回路で、データ変化点の波形のエッジ数を揃えることで、エッジ起因の電源変動を抑制することができる。
しかしながら、このノイズキャンセル回路のように第1の回路と第2の回路のデータ変化点の波形のエッジ数を揃えるだけでは、図14に示す回路の消費電流を一定にすることは困難である。図示のように、CMOS構成の第1の回路501では、pMOSトランジスタ503とnMOSトランジスタ504のドレインが出力端子507に接続され、第1の2値信号509d及び510dはそれぞれ、pMOSトランジスタ503、nMOSトランジスタ504のゲート端子509及び510に入力される。pMOSトランジスタ503のソースはVDD(電源電位)に接続され、nMOSトランジスタ504のソースはVSS(接地電位)に接続されている。
また、CMOS構成の第2の回路502では、pMOSトランジスタ503と等価なpMOSトランジスタ505と、nMOSトランジスタ504と等価なMOSトランジスタ506のドレインが出力端子508に接続され、第2の2値信号511d及び512dはそれぞれ、pMOSトランジスタ505、nMOSトランジスタ506のゲート入力端子511及び512に入力される。
第1の2値信号509d及び510d並びに第2の2値信号511d及び512dの枠514内の期間では、第1の回路のnMOSトランジスタ503及びpMOSトランジスタ504は第1の2値信号509d及び510dが遷移する時のみ充放電電流及び貫通電流が流れる。この期間、第2の信号は511dがH(ハイレベル)、512dがL(ローレベル)であり、pMOSトランジスタ511がオフなので、第2の回路で電流は消費されず、電流は513のようにデータの遷移点でのみ消費される。第1の2値信号509d及び510d並びに第2の2値信号511d及び512dの枠515内の期間では、第2の回路のみで電流が消費され、第1の回路では電流は消費されない。また、枠516内の期間では511dがL、512dがHなので、pMOSトランジスタ511がオン、nMOSトランジスタ512がオンとなり、常に貫通電流が流れる。つまり、データパターン依存の消費電流の差異が発生する。
このようなデータパターン依存の電源変動は、同じデータが偶数回連続した後のデータ切り替わりで起こる。一般的にプリエンファシスはデータが連続して切り替わっている(クロック毎に変化している)時に行われ、同じデータが連続する場合、2番目以降は非プリエンファシスとなるので、同様の問題はプリエンファシスと非プリエンファシスの2状態のデータを出力する送信回路でも起こる。
そこで、プリエンファシスと非プリエンファシスの2状態のデータを出力する送信回路において、プリエンファシス時と非プリエンファシス時の貫通電流を揃えるため、第1出力回路がプリエンファシスの時に第2出力回路が非プリエンファシスとなり、第1出力回路が非プリエンファシスの時に第2出力回路がプリエンファシスとなるデータパターンにすることが考えられる。しかし、このデータパターンの場合、エッジ数が揃わない場合が生じ、今度はエッジ起因の電源変動が発生してしまう。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、プリエンファシスと非プリエンファシスの2状態のデータを出力する第1出力回路及び第2出力回路を備えた送信回路において、データ変化点の波形のエッジに起因する電源変動、及びプリエンファシスと非プリエンファシスに起因する電源変動を抑制することである。
請求項1の発明は、出力振幅がプリエンファシス状態又は非プリエンファシス状態になる第1差動出力信号を一対の伝送線路へ送出する第1出力回路と、2値の第1信号と、2値の第1プリエンファシス信号とが入力され、前記第1出力回路を駆動する第1バッファ信号と、第1プリエンファシスバッファ信号とを生成する第1入力バッファとを有し、前記第1プリエンファシス信号に応じて、前記第1差動出力信号の出力振幅がプリエンファシス状態又は非プリエンファシス状態になる送信回路であって、出力振幅がプリエンファシス状態又は非プリエンファシス状態になる第2差動出力信号を出力し、前記第1出力回路と電源電位及び接地電位が共通で前記第1出力回路と等価な構成の第2出力回路と、2値の第2信号と2値の第2プリエンファシス信号とが入力され、前記第2出力回路を駆動する第2バッファ信号と、第2プリエンファシスバッファ信号とを生成し、前記第1入力バッファと電源電位及び接地電位が共通で前記第1入力バッファと等価な構成の第2入力バッファとを有するとともに、前記第1差動出力信号の出力振幅がプリエンファシス状態のとき前記第2差動出力信号が非プリエンファシス状態となり、前記第1差動出力信号の出力振幅が非プリエンファシス状態のとき前記第2差動出力信号がプリエンファシス状態となることを特徴とする送信回路である。
請求項2の発明は、請求項1記載の送信回路において、前記第2出力回路の出力遅延が前記第1差動出力信号の出力遅延と等しくなるように調整する出力遅延調整回路を前記第2出力回路に接続したことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の送信回路において、前記第1出力回路は、前記一対の伝送線路に接続された第1出力端子及び第2出力端子を備え、前記第1出力端子は、第1プルアップ抵抗回路を介して所定の電源電位に接続されると共に、第1プルダウン抵抗回路を介して接地電位に接続され、前記第2出力端子は、第2プルアップ抵抗回路を介して前記電源電位に接続されると共に、第2プルダウン抵抗回路を介して前記接地電位に接続され、前記第1プルアップ抵抗回路及び第2プルアップ抵抗回路、並びに前記第1プルダウン抵抗回路及び第2プルダウン抵抗回路は、前記第1信号及び前記第1プリエンファシス信号によって抵抗値がそれぞれ変化することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3記載の送信回路において、前記第1出力回路では、前記第1プルアップ抵抗回路及び第2プルアップ抵抗回路は、対応する前記第1出力端子及び第2出力端子と前記電源電位との間で、直列に接続された第1スイッチング素子と、第1抵抗とからなる複数の第1部分抵抗回路がそれぞれ並列に接続されており、前記第1プルダウン抵抗回路及び第2プルダウン抵抗回路は、対応する前記第1出力端子及び第2出力端子と前記接地電位との間で、直列に接続された第2スイッチング素子と、第2抵抗とからなる複数の第2部分抵抗回路がそれぞれ並列に接続されており、前記第1部分抵抗回路及び第2部分抵抗回路は、前記第1信号及び前記第1プリエンファシス信号に応じて対応する前記第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子が、それぞれオン又はオフすることにより抵抗値がそれぞれ変化することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の送信回路において、前記第1出力端子は、第3プルダウン抵抗回路を介して前記第2出力端子に接続されていることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5記載の送信回路において、前記第3プルダウン抵抗回路は、前記第1出力端子と前記第2出力端子との間で、直列に接続された第3スイッチング素子と、第3部分抵抗回路からなり、前記第3部分抵抗回路は、前記第1プリエンファシス信号又は前記第2プリエンファシス信号に応じてオン又はオフすることにより抵抗値が変化することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の送信回路において、前記第1信号及び第2信号は差動信号であり、前記第2信号は前記第1信号が変化しないときに変化し、前記第1信号が変化するときに変化しないことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項7記載の送信回路において、前記第1プリエンファシス信号は差動または単相であり、かつプリエンファシスする時に変化し、前記第2プリエンファシス信号は差動または単相であり、かつ前記第1プリエンファシス信号の反転であることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項8記載の送信回路において、前記第1プリエンファシス信号が変化しない場合には変化し、前記第1プリエンファシス信号が変化する場合には変化しないダミー信号が入力され、かつ前記第1入力バッファと前記第2入力バッファの一部または全体と等価な構成を持つダミー回路を備えることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9記載の送信回路において、前記第1入力バッファ及び第2入力バッファはそれぞれ第1入力端子と第2入力端子と出力端子を持つマルチプレクサを有し、前記第1入力端子には第1信号又は第2信号が入力され、前記第2入力端子には電源電位又は接地電位が入力され、前記第1入力端子は第1スイッチを介して前記出力端子と接続され、前記第2入力端子は前記第1スイッチの反転信号でオンする第2スイッチを介して前記出力端子と接続され、前記第1プリエンファシス信号又は第2プリエンファシス信号によって、前記第1入力端子又は第2入力端子と前記出力端子との間が導通することを選択することを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項2記載の送信回路において、前記出力遅延調整回路の遅延時間が可変であることを特徴とする。
請求項1乃至4、並びに請求項7及び8の発明によれば、出力回路に流れる電流の位相差が等しいので、データパターンによらず出力回路の消費電流が一定となる。また、第1信号に対して、第1信号が変化するときは変化せずに、第1信号が変化しない時は変化する第2信号を用いることで、送信回路全体として、回路内部での充放電電流を一定にし、低ジッタの送信回路を実現可能である。さらに、出力遅延調整回路を送信回路内部に持つことで、余分な出力端子を持たずに済むため、低面積化を実現可能である。
請求項5及び6の発明によれば、より低消費電流の送信回路を実現可能である。
請求項8乃至10の発明によれば、請求項5及び6の発明においても出力回路の消費電流をデータパターンによらず一定にすることが可能となり、請求項5及び6の発明と比べ、より低消費電流で、データパターンによらず消費電流を一定にすることが可能な低ジッタの送信回路を実現可能である。
請求項11の発明によれば、出力遅延を調整可能であり、より低ジッタの送信回路を実現可能である。
本発明の第1の実施形態の送信回路を示す図である。 本発明の第1の実施形態の送信回路に入力されるデータの波形とタイミングを示す図である。 本発明の第1の実施形態の送信回路の等価回路を示す図である。 本発明の第1の実施形態の送信回路で出力調整遅延回路がない場合の電流の波形とタイミングを示す図である。 本発明の第1の実施形態の送信回路の電流の波形とタイミングを示す図である。 本発明の第2の実施形態の送信回路の一部を示す図である。 本発明の第2の実施形態の送信回路の残りの部分を示す図である。 本発明の第2の実施形態の送信回路に入力されるデータの波形とタイミングを示す図である。 本発明の第2の実施形態の送信回路の等価回路を示す図である。 図6に示す回路からマルチプレクサを除いた回路を示す図である。 図7に示す回路からマルチプレクサを除いた回路を示す図である。 図10及び図11に示す回路に入力されるデータの波形とタイミングを示す図である。 プリエンファシスを説明するための図である。 従来のノイズキャンセル回路により消費電流を一定にすることが困難な回路を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の送信回路の第1の実施形態の回路図である。この送信回路は、図1Aに示す第1回路と、図1Bに示す第2回路とからなる。
図1Aに示す第1回路は、プルアップ抵抗回路601cとプルダウン抵抗回路601dとを有する出力回路601aと、プルアップ抵抗回路601eとプルダウン抵抗回路601fとを有する出力回路601bとを備えている。出力回路601a及び601bが本発明の第1出力回路に相当する。
プルアップ抵抗回路601c及びプルダウン抵抗回路601dには入力回路(入力バッファ)601gの出力及び入力回路(入力バッファ)601hの出力が入力される。また、プルアップ抵抗回路601e及びプルダウン抵抗回路601fには入力回路(入力バッファ)601iの出力及び入力回路(入力バッファ)601jの出力が入力される。入力回路601aと入力回路601bとは等価な構成を持つ。入力回路601g〜601jが本発明の第1入力バッファに相当する。
入力回路601gの入力端子にはシリアルデータ601nが入力され、入力回路601hの入力端子にはプリエンファシスデータ601pが入力される。また、入力回路601iの入力端子にはシリアルデータ601qが入力され、入力回路601jの入力端子にはプリエンファシスデータ601rが入力される。
入力バッファ601a,601bで増幅されたシリアルデータ601n,601q及びプリエンファシスデータ601p,601rは出力回路601a,601bに入力され、出力端子TXP,TXMを駆動する。出力端子TXP,TXMに接続された保護容量601k,601mは10セル等の容量であり、インダクタンスl601、キャパシタンスc601及びインダクタンスl602、キャパシタンスc602はチップ外部のインターポーザ等であり、抵抗re601は100Ωの終端抵抗である。
プルアップ抵抗回路601cは、pMOSトランジスタp601と、部分抵抗rp601との直列接続回路と、pMOSトランジスタp602と、部分抵抗rp602との直列接続回路との並列接続回路を有する。そして、各pMOSトランジスタのソースが共通の電源に接続され、ドレインに部分抵抗の一端が接続され、部分抵抗の他端が出力端子DXTPに接続されている。また、pMOSトランジスタp601のゲートに入力回路601gの出力が入力され、pMOSトランジスタp602のゲートに入力回路601hの出力が入力される。部分抵抗rp601は66.6Ω、部分抵抗rp602は200Ωである。
ここで、pMOSトランジスタ同士は等価である。また、pMOSトランジスタp601及びp602が本発明の第1スイッチング素子であり、部分抵抗rp601及びrp602が第1抵抗であり、直列接続回路が第1部分抵抗回路である。
プルダウン抵抗回路601dは、nMOSトランジスタn601と、部分抵抗rn601との直列接続回路と、nMOSトランジスタn602と、部分抵抗rn602との直列接続回路との並列接続回路を有する。そして、各nMOSトランジスタのソースが共通の接地電位(GND)に接続され、ドレインに部分抵抗の一端が接続され、部分抵抗の他端が出力端子DXTPに接続されている。即ちプルアップ抵抗回路601c内の部分抵抗の他端と、プルダウン抵抗回路601d内の部分抵抗の他端とが接続されている。また、nMOSトランジスタn601のゲートに入力回路601gの出力が入力され、nMOSトランジスタn602のゲートに入力回路601hの出力が入力される。部分抵抗rn601は66.6Ω、部分抵抗rn602は200Ωである。
ここで、nMOSトランジスタ同士は等価である。nMOSトランジスタn601及びn602が本発明の第2スイッチング素子であり、部分抵抗rn601及びrn602が第2抵抗であり、直列接続回路が第2部分抵抗回路である。
保護容量601kは2個のキャパシタの直列接続回路からなり、その接続点が出力端子TXPに接続されている。同様に、保護容量601mも2個のキャパシタの直列接続回路からなり、その接続点が出力端子TXMに接続されている。
図1B示す第2回路は第1回路と同様に、プルアップ抵抗回路602cとプルダウン抵抗回路602dとを有する出力回路602aと、プルアップ抵抗回路602eとプルダウン抵抗回路602fとを有する出力回路602bとを備えている。出力回路602a及び602bが本発明の第2出力回路に相当する。また、プルアップ抵抗回路602c及びプルダウン抵抗回路602dには入力回路(入力バッファ)602gの出力及び入力回路(入力バッファ)602hの出力が入力される。また、プルアップ抵抗回路602e及びプルダウン抵抗回路602fには入力回路(入力バッファ)602iの出力及び入力回路(入力バッファ)602jの出力が入力される。第2回路内の各回路は第1回路内の各回路と等価であり、第2回路は全体として第1回路と等価である。
入力回路602gの入力端子にはシリアルデータ602nが入力され、入力回路602hの入力端子にはプリエンファシスデータ602pが入力される。また、入力回路602iの入力端子にはシリアルデータ602qが入力され、入力回路602jの入力端子にはプリエンファシスデータ602rが入力される。
入力回路602g,602iで増幅されたシリアルデータ602n,602q、及び入力回路602h,602jで増幅されたプリエンファシスデータ602p,602rは出力回路602a,602bで出力ノード(出力端子)DTXP,DTXMを駆動する。
DTXP,DTXMに接続された模擬容量602k,602mは保護容量601k,601mと等価な容量であり、インダクタンスl603、キャパシタンスc603及びインダクタンスl604、キャパシタンスc604、抵抗re602は、出力回路601a,601bに流れる電流と出力回路602a,602bに流れる電流の出力遅延が等しくなるように設定された出力遅延調整回路である。なお、出力ノードDTXP,DTXMはチップ内部のノードであり、チップ外部とは接続されていない。
入力回路601a,601bと入力回路602a,602bは等価な構成を為し、出力回路601a,601b,602a,602bもまた等価な構成を為す。
出力回路601aの出力端子TXPはプルアップ抵抗回路601cを介して電源電位に接続され、同様にプルダウン抵抗回路601dを介して接地電位(GND)に接続される。また、出力回路601bの出力端子TXMはプルアップ抵抗回路601eを介して電源電位に接続され、同様にプルダウン抵抗回路601fを介して接地電位(GND)接続される。
出力回路601b,602a,602bも同様の構成なので説明は省略する。
図2に各データの波形及びタイミングを示す。各データの縦軸のHは2値信号のハイレベルを示し、Lはローレベルを示す。各データの横軸は時間である。シリアルデータ601nと、その反転データであるシリアルデータ601qは本発明の第1信号に相当する。プリエンファシスデータ601pと、その反転データであるプリエンファシスデータ601rは本発明の第1プリエンファシス信号に相当する。
シリアルデータ602nは、シリアルデータ601nが変化しない時に変化し、シリアルデータ601nが変化する時は変化しない。シリアデータ602qはシリアルデータ602nの反転データである。この2つのデータが本発明の第2信号に相当する。また、プリエンファシスデータ602p及びプリエンファシスデータ602rが第2プリエンファシスデータに相当する。
以下、動作について説明する。
シリアルデータ601nのHが入力回路601gに入力されると、出力回路601aの第1スイッチング素子であるpMOSトランジスタp601と第2スイッチング素子であるnMOSトランジスタn601にはLの電圧が入力され、pMOSトランジスタp601がオンし、nMOSトランジスタn601がオフし、出力端子TXPは部分抵抗rp601を介して電源電位にプルアップされる。
シリアルデータ601nのLが入力回路601gに入力されると、出力回路601aのpMOSトランジスタp601とnMOSトランジスタn601にはHの電圧が入力され、pMOSトランジスタp601がオフし、nMOSトランジスタn601がオンし、出力端子TXPは部分抵抗rn601を介して接地電位にプルダウンされる。
シリアルデータ601q,602n,602q及びプリエンファシスデータ601p,601r,602p,602rも同様の動作をするので説明を省略する。
図2において、t601及びt603はシリアルデータ601n,601qが1T毎にHとLの間を遷移する期間を示し、t602及びt604はシリアルデータ601n,601qのH又はLが続いる期間を示している。
t601〜t604のそれぞれに対応する等価回路を図3に示す。
t601及びt603でシリアルデータ601nがHの時の等価回路は図3A及びEである。ここで、図3Aが第2回路の等価回路であり、図3Eが第1回路の等価回路である。
t601及びt603でシリアルデータ601nがHの場合、プリエンファシスデータ601pもHなので、図3Eに示すように、出力端子TXPが部分抵抗rp601及びrp602を介して接地電位に接続される。部分抵抗rp601が66.6Ω、部分抵抗rp602が200Ωであるから、この時の出力TXPの出力インピーダンスは50Ωである。同様にして、出力端子TXMが部分抵抗rn603及びrn604を介して接地電位に接続されるので、出力端子TXMの出力インピーダンスは50Ωである。
また、図3Aに示すように、出力端子DTXPは部分rp605を介して電源電位に接続され、部分抵抗rn606を介して接地電位に接続され、出力端子DTXMは部分抵抗rn607を介して接地電位に接続され、部分抵抗rp608を介して電源電位に接続されるので、出力端子DTXP及びDTXM共に出力インピーダンスは50Ωである。
このとき、電源電位をVdd[V]、接地電位を0[V]とすると、「TXP-TXM = 1/2*Vdd[V] 」となり、「DTXP-DTXM = 1/4 * Vdd[V]」となる。つまり、「TXP-TXM」にはプリエンファシスがかかり「DTXP-DTXM」より振幅が大きくなる。
なお、t601及びt603において、シリアルデータ601nがHの場合でもDTXP<DTXMの状態は存在し、シリアルデータ601nがHの場合でもDTXP>DTXMの状態は存在するが、常に「TXP-TXMの振幅の絶対値」>「DTXP-DTXMの振幅の絶対値」である。
t601及びt603でシリアルデータ601nがLの時の等価回路は図3B及びFである。ここで、図3Bが第2回路の等価回路であり、図3Fが第1回路の等価回路である。
t601及びt603でシリアルデータ601nがLの場合、プリエンファシスデータ601pもLなので、図3Fに示すように、出力端子TXPが部分抵抗rn601及びrn602を介して接地電位に接続される。部分抵抗rn601が66.6Ω、部分抵抗rn602が200Ωなので、この時の出力端子TXPの出力インピーダンスは50Ωである。同様にして、出力端子TXMが部分抵抗rp603及びrp604を介して電源電位に接続されるので、出力端子TXMの出力インピーダンスは50Ωである。
また、図3Bに示すように、出力端子DTXPは部分抵抗rn605を介して接地電位に接続され、部分抵抗rp606を介して電源電位に接続され、出力端子DTXMは部分抵抗rp607を介して電源電位に接続され、部分抵抗rn608を介して接地電位に接続されるので、出力端子DTXP及びDTXM共に出力インピーダンスは50Ωである。
この時、電源電位をVdd[V]、接地電位を0[V]とすると、「TXP-TXM = -1/2*Vdd[V]」であり、「DTXP-DTXM = -1/4 * Vdd[V] 」となる。つまり、TXP-TXMにはプリエンファシスがかかり、DTXP-DTXMより振幅の絶対値が大きくなる。
なお、t601及びt603において、シリアルデータ601nがLの場合でもDTXP>DTXMの状態は存在し、シリアルデータ601nがLの場合でもDTXP<DTXMの状態は存在するが、常に「TXP-TXMの振幅の絶対値」>「DTXP-DTXMの振幅の絶対値」である。
同様にして、t603における等価回路は図3C及びGである。この等価回路より、「TXP-TXM = 1/4 * Vdd」であり、「DTXP-DTXM = 1/2 * Vdd」である。また、t604における等価回路は図3D及びHである。この等価回路より、「TXP-TXM =-1/4 * Vdd」であり、「DTXP-DTXM =-1/2 * Vdd」である。
よって、送信回路を全体として見ると、出力回路601a,601bと出力回路602a,602bのどちらかがプリエンファシスの状態となるので、出力回路601a,601b,602a,602b全体で流れる電流値は一定となる。
次に出力遅延調整回路の効果について説明する。
図4に、出力回路602a,602bに出力遅延調整回路l603,l604及びc603,c604がなく、出力端子DTXP,DTXMに直接終端抵抗re602を接続した場合の消費電流を示す。
ここで、入力回路の消費電流901は入力回路601g,601h,601i,601j全体の消費電流を示している。終端抵抗に流れる電流902はチップ外部のインダクタンスl601,l602、及びキャパシタンスc601,c602を介して終端抵抗re601に流れる電流を示しており、シリアルデータに対して1T分の遅延がある場合の消費電流を示している。終端抵抗re602に流れる電流903は出力遅延調整回路l603,l604及びc603,c604がない場合の終端抵抗re602に流れる電流を示している。
入力バッファに流れる電流901は、データの切り替わりのエッジがデータによらず一定になるので一定である。これに対し、終端抵抗re601に流れる電流902はシリアルデータ601nの遷移に対してインターポーザの分の出力遅延分遅れる。一方で終端抵抗re602に流れる電流903はシリアルデータ601nの遷移とほぼ同時に電流値が変化するので、終端抵抗に流れる電流に対しても位相差を持つ。その結果、合計の消費電流904はプリエンファシスと非プリエンファシスの切り替わりにおける1Tで一定とはならない。
図5に、出力回路602a,602bに出力遅延調整回路l603,l604及びc603,c604が付加された場合の消費電流を示す。終端抵抗re602に流れる電流1001は終端抵抗re601に流れる電流902と位相差が等しくなるように調整されているので、合計の消費電流はデータによらず一定となる。これによって、電源変動を抑制することで低ジッタの送信回路を実現可能となる。
このように、本発明の第1の実施形態によれば、第1出力回路(出力回路601a及び601b)と第2出力回路(出力回路602a及び602b)に流れる電流の位相差が等しいので、データパターンによらず出力回路全体の消費電流が一定となる。
また、第1信号(シリアルデータ601n,601q)に対して、第1信号が変化するときは変化せず、第1信号が変化しない時は変化する第2信号(シリアルデータ602n,602q)を用いることで、送信回路全体として、回路内部での充放電電流を一定にし、低ジッタの送信回路を実現することができる。
また、出力遅延調整回路(l603,l604及びc603,c604)をチップ内部に持つことで、余分な出力端子が不要となり、低面積化することができる。
[第2の実施形態]
図6及び7に本実施形態の送信回路の回路図を示す。ここで、図6は、送信回路を構成する第1の回路であり、図7は第2の回路である。図8にそれらの回路に入力されるデータの波形及びタイミングを示す。図8において、各データの縦軸のHは2値信号のハイレベルを示し、Lはローレベルを示す。また、各データの横軸は時間を示す。これらの図において、図1と同一の部分又は対応する部分には図1と同じ参照符号を付した。
本実施形態では、第1の実施形態と同様、シリアルデータ601nと、シリアルデータ601nの反転データシリアルデータ601qが本発明の第1信号であり、シリアルデータ602nと、シリアルデータ602nの反転データシリアルデータ602qが本発明の第2信号である。また、プリエンファシス信号1101が第1プリエンファシス信号であり、プリエンファシス信号1102が第2プリエンファシス信号である。さらに、入力回路(入力バッファ)1101h,1101i,1101jが第1入力バッファであり、入力回路(入力バッファ)1102h,1102i,1102jが第2入力バッファである。入力バッファ1101h,1101jと入力バッファ1102h,1102jは等価な構成を為し、出力回路1101a,1101b,1102a,1102bもまた等価な構成を為す。さらに、入力バッファ1101iと入力バッファ1102iも等価な構成を為す。
図6において、入力回路1101h,1101jで増幅されたシリアルデータ601n,601q、及び入力回路1101iで増幅されたプリエンファシスデータ1101nは出力回路1101a,1101b及びプルダウン抵抗回路1101gで出力端子TXP及びTXMを駆動する。
出力端子TXP,TXMに接続された保護容量1101k,1101mは10セル等の容量であり、インダクタンスl601、キャパシタンスc601及びインダクタンスl602、キャパシタンスc602はチップ外部のインターポーザ等であり、抵抗re601は100Ωの終端抵抗である。
図7において、入力回路1102h,1102jに入力されたシリアルデータ602n,602q及び入力回路1102iに入力されたプリエンファシスデータ1102nは、出力回路1102a,1102b及びプルダウン抵抗回路1102gで出力端子DTXP,DTXMを駆動する。
出力端子DTXP,DTXMに接続された模擬容量1102k,1102mは保護容量1101k,1101mと等価の容量であり、インダクタンスl603、キャパシタンスc603及びインダクタンスl604、キャパシタンスc604、部分抵抗re602は出力回路1101a,1101bに流れる電流と出力回路1102a,1102bに流れる電流の位相が等しくなるように設定された出力遅延調整回路である。
入力回路11020は入力回路1101h,1101j,1102h,1102jの一部と等価な構成をなすダミー回路であり、その入力であるプリエンファシスデータ1103nはダミー信号である。プリエンファシスデータ1103nはプリエンファシスデータ1101nが変化しないときは変化し、プリエンファシスデータ1101nが変化するときは変化しない。
出力回路1101aの出力端子TXPはプルアップ抵抗回路1101cを介して電源電位に接続され、プルダウン抵抗回路1101dを介して接地電位に接続される。出力回路1101bの出力端子TXMはプルアップ抵抗回路1101eを介して電源電位に接続され、プルダウン抵抗回路1101fを介して接地電位に接続される。
プルアップ抵抗1101cは第1スイッチング素子であるpMOSトランジスタp1101,p1102と、それぞれスイッチング素子に直列に接続された部分抵抗rp1101,rp1102からなる。ここでは、部分抵抗rp1101,p1102は共に100Ωとする。
プルダウン抵抗回路1101dは第2スイッチング素子であるnMOSトランジスタn1101,n1102とそれぞれスイッチング素子に直列に接続された部分抵抗rn1101,rn1102からなる。ここでは、部分抵抗rn1101,rn1102は共に100Ωとする。
出力端子TXPは第3のプルダウン抵抗回路であるプルダウン抵抗回路1101gを介して出力端子TXMに接続される。
プルダウン抵抗回路1101gは、出力端子TXPと出力端子TXMとの間を接続する回路であり、nMOSトランジスタn1109と、一端が出力端子TXPに接続され、他端がnMOSトランジスタn1109のドレインに接続された部分抵抗rn1109と、一端が出力端子TXMに接続され、他端がnMOSトランジスタn1109のソースに接続された部分抵抗rn1110からなる。ここでは、部分抵抗rn1109,rn1110は共に100Ωとする。
入力回路1101hはマルチプレクサ11011乃至11014を有し、sel信号(DC値)によって、入力端子0と入力端子1がプリエンファシスデータ1101nによって選択可能であるかを決定し、選択可能である場合、プリエンファシスデータ1101nのレベルによって、出力端子には入力端子0又は入力端子1に入力されている値が出力される。入力回路1101j,1102h,1102jも同様である。
本実施形態では、スイッチング素子p1102,n1102,p1104,n1104,p1106,n1106,p1108,n1108に接続されるマルチプレクサは入力端子0か入力端子1を選択可能とし、それ以外のスイッチング素子に接続されているマルチプレクサは、プリエンファシスデータの値に関わらず、シリアルデータを出力するものとする。
以下、動作について説明する。
図8に示すプリエンファシスデータ1101nがLの場合、シリアルデータ601nのHが入力回路1101hに入力されると、出力回路1101aのpMOSトランジスタp1101とnMOSトランジスタn1101にはLの電圧が入力され、pMOSトランジスタp1101がオンし、nMOSトランジスタn1101がオフし、出力端子TXPは部分抵抗rp1101を介して電源電位にプルアップされる。
シリアルデータ601nのLが入力回路1101hに入力されると、出力回路1101aのpMOSトランジスタp1101とnMOSトランジスタn1101にはHの電圧が入力され、pMOSトランジスタp1101がオフし、nMOSトランジスタn1101がオンし、出力端子TXPは部分抵抗rn1101を介して接地電位にプルダウンされる。
また、シリアルデータ601nの値に関わらずプリエンファシスデータがLならば、プルダウン抵抗回路1101gのnMOSトランジスタn1109にはHが入力され、オフとなる。
プリエンファシスデータ1101nがHの場合、前記のとおり、マルチプレクサ11011,11012はシリアルデータ601nを出力し、マルチプレクサ11013,11014は出力端子1の電圧を出力する。
図6では、出力回路1101aに接続されているマルチプレクサの入力端子1は全て接地電位に接続されており、nMOSトランジスタに接続されているマルチプレクサの入力端子1は全て電源電位に接続されているが、出力回路のトランジスタのゲートに入力される値は入力端子1と反対の値として説明する。
つまり、入力端子1に接地電位が接続されている場合、出力回路のトランジスタに入力される値はLとし、入力端子1が選択された場合出力回路1101aのトランジスタはオフすることを意味する。
また、シリアルデータ601nの値に関わらず、プリエンファシスデータがHならば、プルダウン抵抗回路1101gのnMOSトランジスタn1109にはLが入力され、オンとなる。
シリアルデータ601q,602n,602q、及びプリエンファシスデータ1102n,1103nについても同様の動作をするので説明を省略する。
図8において、t1101及びt1103はシリアルデータ601n,601qが1T毎にHとLとの間で遷移する期間を示し、t1102及びt1104はシリアルデータ601n,612qのH又はLが続いている期間を示している。
t1101〜t1104のそれぞれに対応する等価回路を図9に示す。
t1101及びt1104でシリアルデータ601nがHの時の等価回路は図9A及びE1である。ここで、図9Aが第2回路の等価回路であり、図9Eが第1回路の等価回路である。
この時、シリアルデータ601nがHであり、プリエンファシスデータ1101nがLなので、マルチプレクサは出力端子0のデータを出力回路へ送る。このため、出力端子TXPが部分抵抗rp1101,rp1102を介して電源電位に接続される。部分抵抗rp1101,rp1102が共に100Ωなので、この時の出力端子TXPの出力インピーダンスは50Ωである。同様にして、出力端子TXMが部分抵抗rn1103,rn1104を介して接地電位に接続されるので、出力端子TXMの出力インピーダンスは50Ωである。
出力端子DXTPはプリエンファシスデータ1102nがLなので、MOSトランジスタp1106,n1106,p1108,n1108に接続されているマルチプレクサは出力端子1の各トランジスタをオフにする電圧を送るので、部分抵抗rp1105のみが電源電位に接続される。同様に、出力端子DXTMは部分抵抗rn1107を介して接地電位に接続され、出力端子DXTP,DXTMには部分抵抗rn1111,rn1112が直列に接続される。出力端子DTXP,DTXM共に出力インピーダンスは50Ωである。
この時、電源電位をVdd[V]、接地電位を0[V]とすると、「TXP-TXM = 1/2*Vdd[V]」であり、「DTXP-DTXM = 1/4 * Vdd[V] 」である。つまり、「TXP-TXM」にはプリエンファシスがかかり、「DTXP-DTXM」より振幅が大きくなる。
t1101及びt1104でシリアルデータ601nがLの時の等価回路は図9B及びF2である。ここで、図9Bが第2回路の等価回路であり、図9Fが第1回路の等価回路である。
この時、シリアルデータ601n及びプリエンファシスデータ1102nが共にLなので、出力端子TXPが部分抵抗rn1101,rn1102を介して電源電位に接続される。部分抵抗rn1101,rn1102は共に100Ωなので、この時の出力端子TXPの出力インピーダンスは50Ωである。同様にして、出力端子TXMが部分抵抗rp1103,rp1104を介して電源電位に接続されるので出力端子TXMの出力インピーダンスは50Ωである。
出力端子DTXPは部分抵抗回路rn1105を介して接地電位に接続され、出力端子DTXMは部分抵抗rp1107を介して電源電位に接続され、出力端子DTXP,DTXMには部分抵抗rn1111,rn1112が直列に接続される。従って、出力端子DTXP,DTXM共に出力インピーダンスは50Ωである。
この時、電源電圧をVdd[V]、接地電位を0[V]とすると、「TXP-TXM = -1/2*Vdd[V]」であり、「DTXP-DTXM = -1/4 * Vdd[V]」である。つまり、「TXP-TXM」にはプリエンファシスがかかり、「DTXP-DTXM」より振幅の絶対値が大きくなる。
同様にして、t603における等価回路は図9C及びGである。ここで、図9Cが第2回路の等価回路であり、図9Gが第1回路の等価回路である。この図において、「TXP-TXM = 1/4 * Vdd」であり、「DTXP-DTXM = 1/2 * Vdd」である。
同様に、t604における等価回路は図9D及びHである。ここで、図9Dが第2回路の等価回路であり、図9Hが第1回路の等価回路である。この図において、「TXP-TXM =-1/4 * Vdd」であり、「DTXP-DTXM =-1/2 * Vdd」である。
よって、送信回路を全体としてみると、出力回路1101a,1101bと出力回路1102a,1102bのどちらかがプリエンファシスの状態となるので、出力回路全体で流れる電流値は一定となる。
図10及び11は、図5及び6において、入力回路にマルチプレクサがない場合の回路を示す図である。また、図12にそれらの回路に入力されるデータの波形及びタイミングを示す。図12において、各データの縦軸のHは2値信号のハイレベルを示し、Lはローレベルを示す。また、各データの横軸は時間を示す。これらの図において、図6乃至8と同一の部分又は対応する部分にはそれらの図と同じ参照符号を付した。
出力回路のトランジスタのゲートに入力されるデータを図12に示すデータの反転として説明する。図12に示すデータは、出力端子TXP,TXMに流れる電流と出力端子DTXP,DTXMに流れる電流値の総和が一定になるように作られたデータである。データパターンによってはエッジの数が異なるので、データパターンによる消費電流の差が生まれてしまう。
これに対して、図5及び6に示す回路では、マルチプレクサによりこの問題が解決され、送信回路ではデータパターンによらず消費電流が一定となる。また出力遅延調整回路のインダクタンス及びキャパシタンスを可変にすることで、差動出力信号のジッタを計測して、インダクタンス、キャパシタンスの値を設定することで、より低ジッタの送信回路を実現可能となる。
601a,601b,602a,602b,1101a,1101b,1102a,1102b・・・出力回路、
601c,601e,602c,602e,1101c,1101e,1102c,1102e・・・プルアップ抵抗回路、
601d,601f,602d,602f,1101d,1101f,1101g,1102g,1201d,1201f・・・プルダウン抵抗回路、
601g〜601j,602g〜602j,1101h〜1101j,1102h〜1102j,11020・・・入力回路、
601n,601q,602n,602q・・・シリアルデータ、
601p,601r,602p,602r,1101n,1102n,1103n・・・プリエンファシスデータ、
1601〜1604・・・インダクタンス、
11011〜11014・・・マルチプレクサ、
TXP,TXM,DTXP,DTXM・・・出力端子、
p601〜p608,p1101〜p1108・・・pMOSトランジスタ、
n601〜n608,n1101〜n1108・・・nMOSトランジスタ、
rp601〜rp608,rn601〜rn608,rp1101〜rp1108,rn1101〜rn1108・・・部分抵抗、
c601〜c604・・・キャパシタンス。
特開2004−88638号公報 特開2005−318264号公報

Claims (11)

  1. 出力振幅がプリエンファシス状態又は非プリエンファシス状態になる第1差動出力信号を一対の伝送線路へ送出する第1出力回路と、
    2値の第1信号と、2値の第1プリエンファシス信号とが入力され、前記第1出力回路を駆動する第1バッファ信号と、第1プリエンファシスバッファ信号とを生成する第1入力バッファと
    を有し、
    前記第1プリエンファシス信号に応じて、前記第1差動出力信号の出力振幅がプリエンファシス状態又は非プリエンファシス状態になる送信回路であって、
    出力振幅がプリエンファシス状態又は非プリエンファシス状態になる第2差動出力信号を出力し、前記第1出力回路と電源電位及び接地電位が共通で前記第1出力回路と等価な構成の第2出力回路と、
    2値の第2信号と2値の第2プリエンファシス信号とが入力され、前記第2出力回路を駆動する第2バッファ信号と、第2プリエンファシスバッファ信号とを生成し、前記第1入力バッファと電源電位及び接地電位が共通で前記第1入力バッファと等価な構成の第2入力バッファと
    を有するとともに、
    前記第1差動出力信号の出力振幅がプリエンファシス状態のとき前記第2差動出力信号が非プリエンファシス状態となり、前記第1差動出力信号の出力振幅が非プリエンファシス状態のとき前記第2差動出力信号がプリエンファシス状態となる
    ことを特徴とする送信回路。
  2. 請求項1記載の送信回路において、
    前記第2出力回路の出力遅延が前記第1差動出力信号の出力遅延と等しくなるように調整する出力遅延調整回路を前記第2出力回路に接続したことを特徴とする送信回路。
  3. 請求項1又は2に記載の送信回路において、
    前記第1出力回路は、前記一対の伝送線路に接続された第2出力端子及び第2出力端子を備え、
    前記第1出力端子は、第1プルアップ抵抗回路を介して所定の電源電位に接続されると共に、第1プルダウン抵抗回路を介して接地電位に接続され、
    前記第2出力端子は、第2プルアップ抵抗回路を介して前記電源電位に接続されると共に、第2プルダウン抵抗回路を介して前記接地電位に接続され、
    前記第1プルアップ抵抗回路及び第2プルアップ抵抗回路、並びに前記第1プルダウン抵抗回路及び第2プルダウン抵抗回路は、前記第1信号及び前記第1プリエンファシス信号によって抵抗値がそれぞれ変化する
    ことを特徴とする送信回路。
  4. 請求項3記載の送信回路において、
    前記第1出力回路では、
    前記第1プルアップ抵抗回路及び第2プルアップ抵抗回路は、対応する前記第1出力端子及び前記第2出力端子と前記電源電位との間で、直列に接続された第1スイッチング素子と、第1抵抗とからなる複数の第1部分抵抗回路がそれぞれ並列に接続されており、
    前記第1プルダウン抵抗回路及び第2プルダウン抵抗回路は、対応する前記第1出力端子及び第2出力端子と前記接地電位との間で、直列に接続された第2スイッチング素子と、第2抵抗とからなる複数の第2部分抵抗回路がそれぞれ並列に接続されており、
    前記第1部分抵抗回路及び第2部分抵抗回路は、前記第1信号及び前記第1プリエンファシス信号に応じて対応する前記第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子が、それぞれオン又はオフすることにより抵抗値がそれぞれ変化する
    ことを特徴とする送信回路。
  5. 請求項1乃至3のいずれかに記載の送信回路において、
    前記第1出力端子は、第3プルダウン抵抗回路を介して前記第2出力端子に接続されていることを特徴とする送信回路。
  6. 請求項5記載の送信回路において、
    前記第3プルダウン抵抗回路は、前記第1出力端子と前記第2出力端子との間で、直列に接続された第3スイッチング素子と、第3部分抵抗回路からなり、前記第3部分抵抗回路は、前記第1プリエンファシス信号または前記第2プリエンファシス信号に応じてオン又はオフすることにより抵抗値が変化することを特徴とする送信回路。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の送信回路において、
    前記第1信号及び前記第2信号は差動信号であり、前記第2信号は前記第1信号が変化しないときに変化し、前記第1信号が変化するときに変化しないことを特徴とする送信回路。
  8. 請求項7記載の送信回路において、
    前記第1プリエンファシス信号は差動または単相であり、かつプリエンファシスする時に変化し、前記第2プリエンファシス信号は差動または単相であり、かつ前記第1プリエンファシス信号の反転であることを特徴とする送信回路。
  9. 請求項8記載の送信回路において、
    前記第1プリエンファシス信号が変化しない場合には変化し、前記第1プリエンファシス信号が変化する場合には変化しないダミー信号が入力され、かつ前記第1入力バッファと前記第2入力バッファの一部または全体と等価な構成を持つダミー回路を備えることを特徴とする送信回路。
  10. 請求項9記載の送信回路において、
    前記第1入力バッファ及び第2入力バッファはそれぞれ第1入力端子と第2入力端子と出力端子を持つマルチプレクサを有し、
    前記第1入力端子には第1信号又は第2信号が入力され、前記第2入力端子には電源電位又は接地電位が入力され、前記第1入力端子は第1スイッチを介して前記出力端子と接続され、前記第2入力端子は前記第1スイッチの反転信号でオンする第2スイッチを介して前記出力端子と接続され、
    前記第1プリエンファシス信号又は前記第2プリエンファシス信号によって、前記第1入力端子又は前記第2入力端子と前記出力端子との間が導通することを選択することを特徴とする送信回路。
  11. 請求項2記載の送信回路において、
    前記出力遅延調整回路の遅延時間が可変であることを特徴とする送信回路。
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