JP2011009169A - 画像表示装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 各画素を最適な発光面に色分けすることで画質の向上等が可能な構造および方法が望まれている。
【解決手段】 第1色、第2色および第3色の画素が順番に繰り返し並んだ画素群を備え、第2色の画素の発光領域が第1色および第3色の画素のそれぞれの発光領域より大きい面積を有し、かつ、第1色の画素とこれに隣合う第2色の画素との間、および第2色の画素とこれに隣合う第3色の画素との間に形成されたそれぞれの非発光領域が、前記第1色の画素とこれに隣合う前記第2色以外の画素との間に形成された非発光領域より小さい面積であることを特徴とする画像表示装置とする。
【選択図】 図9

Description

例えば有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ装置等の画像表示装置およびその製造方法に関する。
有機EL素子を用いた画像表示装置では、複数の画素(sub pixel)で構成された絵素(pixel)の多数を縦横のマトリックス状に配列したものが一般的であり、複数の画素が異なる色の光を発することにより、画像を表示することができる。
画素の発する光の色を異ならせるために、蒸着マスク等を用いて各画素を構成する発光層を形成して色分けする技術が知られている(例えば、下記特許文献1を参照)。
現在、各画素を最適な発光面に色分けすることで画質の向上等が可能な構造および方法が望まれている。
特許第3670923号公報
本発明に係る画像表示装置は、第1色、第2色および第3色の画素が順番に繰り返し並んだ画素群を備え、この画素群において、前記第2色の画素の発光領域が前記第1色および前記第3色の画素のそれぞれの発光領域より大きい面積を有し、かつ、前記第1色の画素とこれに隣合う前記第2色の画素との間、および前記第2色の画素とこれに隣合う前記第3色の画素との間に形成されたそれぞれの非発光領域が、前記第1色の画素とこれに隣合う前記第2色以外の画素との間に形成された非発光領域より小さい面積であることを特徴とする。
また、本発明に係る画像表示装置の製造方法は、1枚の蒸着マスクを用いた蒸着法により前記画素を構成する発光層とこの画素に隣合う画素の発光層とを形成する工程を含むことを特徴とする。
本発明の一形態に係る画像表示装置を模式的に説明する平面図である。 本発明の一形態に係る画像表示装置を模式的に説明する図であり、発光領域およびその近傍の拡大断面図である。 発光面の配置を模式的に説明する平面図である。 蒸着マスクを模式的に説明する平面図である。 発光層を形成する様子を模式的に説明する断面図である。 発光層を形成する様子を模式的に説明する断面図である。 蒸着マスクの開口幅と発光層の寿命比との関係を示すグラフである。 発光層を形成する様子を模式的に説明する断面図である。 本発明に係る一実施形態の表示領域における発光面の配置例を模式的に説明する平面図である。 本発明に係る一実施形態の表示領域における発光面の配置例を模式的に説明する平面図である。
以下に、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面は模式的に示したものであり、寸法比等を正確にあらわしたものではない。
<画像表示装置>
画像表示装置の全体構成の概略について説明する。図1に示す画像表示装置1は、テレビ等の家電機器、携帯電話又はコンピュータ機器等の電子機器に用いるものであり、素子基板2と、この素子基板2上に形成された複数の絵素3と、これら絵素3の発光を制御する駆動IC4と、を含んで構成されている。
素子基板2は例えばガラス又はプラスチックから成る。素子基板2の表示領域D1には縦横のマトリックス状に配列された多数の絵素3が形成されている。また、素子基板2の端部に位置する非表示領域D2には駆動IC4が実装されている。絵素3は後記する複数の画素から構成されており、例えば、三色の画素がその幅方向(X方向)へ順番に繰り返し並んだ画素群を形成している。各画素には、後記する有機EL素子が設けられており、この有機EL素子による発光領域が形成されている。また、各画素は例えば赤色、緑色又は青色のいずれかの色を発光することができ、有機EL素子を構成する材料を選択することによって、発光する色を決定することができる。
次に、上記発光領域とその近傍の断面における様子について説明する。図2に示すように、素子基板2上には、薄膜トランジスタ(TFT)および電気配線等から成り、図1の駆動IC4からの電気信号が入力される回路層7が形成されている。この回路層7上には、回路層7における所定領域以外が電気的に短絡しないように、例えば、窒化珪素、酸化珪素又は酸化窒化珪素等から成る第1絶縁層8が形成されている。
第1絶縁層8上には、回路層7および第1絶縁層8に起因する表面の凹凸を低減するために、平坦化膜9が形成されている。この平坦化膜9を形成することによって、有機EL素子6(第1電極層10、発光層13および第2電極層12)を構成する電極層同士が短絡することなく良好に発光させることができる。この平坦化膜9は、例えば、ノボラック樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂又はシリコーン樹脂等の絶縁性を有する有機材料を用いることができる。なお、平坦化膜9の厚みは、例えば2μm以上5μm以下に設定されている。平坦化膜9には、平坦化膜9を貫通するコンタクトホールSが形成されている。
コンタクトホールSは、上部よりも下部が幅狭に形成され、各画素5に対応して形成されており、その底部には回路層7の一部が露出されている。コンタクトホールSの内壁面から平坦化膜9の上面にかけて第1電極層10が形成されている。コンタクトホールS内に位置する第1電極層10の一部は、コンタクトホールSの底部に位置する回路層7の一部と電気的に接続されている。また、第1電極層10は発光領域Lにも形成されており、各画素5に設けられている。さらに、第1電極層10は隣接する画素5における第1電極層と離間して設けられている。なお、第1電極層10は例えばアルミニウム、銀、銅又は金等の金属、あるいはこれらの合金等の材料から成る。第1電極層10の厚みは例えば50nm以上500nm以下に設定されている。
発光領域Lを取り囲むように、第1電極層10上に第2絶縁層(エッジ・インシュレーター)11が形成されている。第2絶縁層11は第1電極層10と第2電極層12とが短絡するのを防止している。第2絶縁層11は例えばフェノール樹脂、アクリル樹脂又はポリイミド樹脂等の有機絶縁材料、あるいは窒化珪素、酸化珪素又は酸化窒化珪素等の無機絶縁材料から成る。
発光領域Lには、発光層13が形成されている。発光層13は第1電極層10上から第2絶縁層11上にかけて形成されている。発光層13は一層以上から構成されており、正孔と電子が結合することによって光を発することができる。ここで、発光領域Lとは、発光層が光を発することが可能な面領域であって、第1電極層10と第2電極層12と直接接して挟まれている箇所をいい、電圧が加えられて発光層13に電流が流れると発光する発光面を形成している。本実施形態では、例えば、一色の画素の発光領域が他の二色の画素のそれぞれの発光領域より大きい面積を有し、かつ、一色の画素と、これと隣り合う他の二色の画素のそれぞれとの間に形成された非発光領域が、隣り合う他の二色の画素間に形成された非発光領域より小さい面積としている。つまり、第1色、第2色および第3色の画素が順番に繰り返し並んだ画素群において、第2色の画素の発光領域が第1色および第3色の画素のそれぞれの発光領域より大きい面積を有し、かつ、第1色の画素とこれに隣合う第2色の画素との間、および第2色の画素とこれに隣合う第3色の画素との間に形成されたそれぞれの非発光領域が、第1色の画素とこれに隣合う前記第2色以外の画素(絵素が三色の画素から構成される場合は第3色)との間に形成された非発光領域より小さい面積になっている。
発光層13は、赤色の光を発する場合、例えば、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム、1,4−フェニレンビス(トリフェニルシラン)、1,3−ビス(トリフェニルシリル)ベンゼン、1,3,5−トリ(9H−カルバゾール−9−イル)ベンゼン、CBP、Alq又はSDPVBi等のホスト材料にビス[2−(2−ベンゾチアゾイル−kN3)フェニル−kC](2,4−ペンタジオナト−kO,kO’)イリジウム等の有機イリジウム化合物、有機白金化合物、DCJTB、クマリン、キナクリドン、フェナンスレン基を有するペリノン誘導体、オリゴチオフェン誘導体又はペリレン誘導体等のドーパント材料を含有したものを用いることができる。
また発光層13は、緑色の光を発する場合、例えば、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)−4−(フェニルフェノラト)アルミニウム、1,4−フェニレンビス(トリフェニルシラン)、1,3−ビス(トリフェニルシリル)ベンゼン、1,3,5−トリ(9H−カルバゾール−9−イル)ベンゼン、CBP、Alq又はSDPVBi等のホスト材料、あるいはこれらのホスト材料にビス[ピリジニル−kN−フェニル−kC](2,4−ペンタジオナト−kO,kO’)イリジウム、ビス[2−(2−ベンゾオキサゾリル)フェノラト]亜鉛(II)、スチリルアミン、ペルリン、ベンゼン環を有するシロール誘導体、フェナンスレン基を有するペリノン誘導体、オリゴチオフェン誘導体、ペリレン誘導体又はアゾメチン亜鉛錯体等のドーパント材料を含有したものを用いることができる。
また発光層13は、青色の光を発する場合、例えば、CBP又はSDPVBi等のホスト材料、あるいはこれらのホスト材料にテトラ(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナト)ホウ素リチウム、スチリルアミン、ペルリン、シクロペンタジエン誘導体、テトラフェニルブタジェン、トリフェニルアミン構造とビニル基が結合した化合物、オキサジアゾール誘導体、ピラゾロキノリン誘導体、ジスチリルアリーレン誘導体又はベンゼン環を有するシロール誘導体等のドーパント材料を含有したものを用いることができる。なお、発光層13の厚みは、例えば20nm以上40nm以下に設定されている。
第2電極層12は、発光層13上から第2絶縁層11上にかけて形成される。さらに、第2電極層12は、表示領域D1を被覆するように形成されており、隣接する画素同士にて第2電極層12は共通電極として機能している。
第2電極層12は、発光層13から放出される光が透過することができる材料から構成され、例えばインジウム錫酸化膜(ITO)又は錫酸化膜等の光透過性を有する導電材料を用いて形成される。また、第2電極層12は、例えばマグネシウム、銀、アルミニウム又はカルシウム等の材料、あるいはこれらの合金等を用いることができ、その厚みを30nm以下にすることによって、光透過性の電極とすることができる。その結果、発光層13から放出された光が、第2電極層12を透過して外部に出射される。
第2絶縁層11の上にはリブ14が形成されている。このリブ14は発光層13の最大高さ位置よりも頂部14aの高さ位置が上方に位置して設けられている。なお、頂部14aとは、素子基板2に対して垂直な方向(Z方向)においてリブ14の一部が素子基板2側から封止基板17に向けて最も高くなる箇所である。リブ14の頂部14aの高さ位置が、発光領域Lの高さ位置よりも上方に位置することにより、蒸着マスクをリブ14上に載置することができ、発光領域Lの色を塗り分けることができる。リブ14は、蒸着法を用いて発光層13を形成する際に、蒸着マスクを支持する台としての機能を有している。なお、リブ14は、例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素又は酸化窒化ケイ素等の無機絶縁材料、あるいはフェノール樹脂、ノボラック樹脂、アクリル樹脂又はポリイミド樹脂等の有機絶縁材料から成る。
有機EL素子6を被覆するように、表示領域D1上には保護層15が形成されている。保護層15は、有機EL素子6を封止し、有機EL素子6を水分又は外気から保護するものであって、光透過性の機能を有し、例えば窒化珪素、酸化珪素又は窒化炭化珪素等の無機材料から成る。なお、保護層15の厚みは、例えば100nm以上5μm以下に設定されている。
素子基板2の表示領域D1には、表示領域D1を被覆するようにシール材16が形成されており、素子基板2と封止基板17とシール材16によって各画素3を密封している。各画素3を密封することによって、各画素3に酸素又は水分が浸入するのを低減し、各画素3が劣化するのを抑制することができる。また、シール材16は、接着材としての機能を有し、硬化することによって素子基板2と封止基板17とを固着することができる。かかるシール材16は、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂又はシリコーン樹脂等の光硬化性樹脂、あるいは熱硬化性の樹脂を用いることができる。なお、本実施形態においては、紫外線の照射により硬化する光硬化性のエポキシ樹脂を用いる。
素子基板2上には、素子基板2に対して対向するように配置された封止基板17が形成されている。封止基板17は透明の基板から成り、例えばガラス又はプラスチックを用いることができる。なお、本実施形態においては、素子基板2側から封止基板17側に向けて光が発せられるトップエミッション型の有機ELディスプレイであるため、封止基板17は透明の部材が用いられる。
<画像表示装置の製造方法>
以下に、画像表示装置1の製造方法について説明する。まず、回路層7、第1絶縁層8および平坦化膜9を上面に積層した素子基板2を準備する。なお、回路層7および絶縁層8は、従来周知のCVD法、蒸着法又はスパッタリング法等の薄膜形成技術、エッチング法やフォトリソグラフィー法等の薄膜加工技術を用いて、所定パターンに形成される。また、平坦化膜9は、例えば従来周知のスピンコート法を用いて、第1絶縁層8上に形成する。
次に、平坦化膜9上に露光マスクを用いて平坦化膜9を露光し、さらに現像、ベーキング処理を行い、回路層7の一部を露出させて、上部よりも下部が幅狭なコンタクトホールSを有する平坦化膜9を形成する。さらに、コンタクトホールSを形成した平坦化膜9上に、例えばアルミニウムから成る金属膜を形成する。そして、金属膜をパターニングして、第1電極層10を形成する。
次に、例えばスピンコート法を用いて、第1電極層10および一部露出した平坦化膜9上に、例えばアクリル樹脂から成る有機絶縁材料層を形成する。そして、有機絶縁材料層に対してフォトリソグラフィー法を用いて、有機絶縁材料層をパターニングして、第2絶縁層11を形成する。なお、第2絶縁層11は、発光領域Lを取り囲むように形成され、第1電極層10の上面の一部を露出している。
次に、第2絶縁層11上に、従来周知のフォトリソグラフィー法を用いて、リブ14を形成する。かかるリブ14は、蒸着マスクを基板に対向させた際に、素子基板2と蒸着マスクが接触し、素子基板2を損傷しないように設けられている。
次に、リブ14上に蒸着マスクの桟を接触させて、蒸着法にて後述する態様で発光層13を順次形成する。この際、1枚の蒸着マスクを素子基板2に対して所定方向へ相対的に移動させて、非発光領域が画素を構成する発光層とこの画素に隣合う画素を構成する発光層とが重なって形成されるようにする。このようにして、1枚の蒸着マスクを用いた簡便な蒸着法により発光層13を形成できる。
次に、例えば従来周知の蒸着法を用いて、表示領域D1を被覆するように、発光層13上に、例えばマグネシウム33質量%と銀67質量%との混合物から成る厚さ15nmの第2電極層12を形成する。第2電極層12は、隣接する画素同士で共通しており、共通電極として機能する。第2電極層12を共通電極とすることで、微細な空孔を備えた蒸着マスクを用いずに第2電極層12を形成することができるので、製造工程を単純化することができる。このようにして、有機EL素子6を形成することができる。
次に、例えば化学気相成長法(熱CVD法)を用いて、表示領域D1全面に、有機EL素子6が劣化しないように、窒化ケイ素から成る厚さ1.5μmの保護層15を形成する。
次に、有機EL素子6が形成された素子基板2に対して、封止基板17を対向配置し、両者をシール材16を介して接着する。具体的には、封止基板17に対して、例えばスクリーン印刷法を用いて予めシール材16を被着させておく。そして、素子基板2に対してシール材16を介して封止基板17を固着させる。なお、封止基板17をシール材16によって、素子基板2に固定する作業は、例えば窒素ガス又はアルゴンガス等の不活性ガス中や、高真空中で行うことによって、素子基板2と封止基板17との間に酸素や水分が含まれるのを抑制することができる。
そして、非表示領域D2に駆動IC4を実装することで、有機ELディスプレイの画像表示装置を作製することができる。
<発光層の形成>
以下に、画質等を向上させるために最適な発光面にすることが可能な発光層の構造およびその方法について具体的に説明する。図3に示すように、例えばストライプ配列の画素配置は、赤色の発光層の発光領域(以下、Rという)、緑色の発光層の発光領域(以下、Gという)、青色の発光層の発光領域(以下、Bという)を備えた3画素で1絵素を構成する。絵素ピッチがaの場合、画素寸法は横a/3、縦aの長方形となる。
ここで、R,G,Bを同一の蒸着マスクで蒸着するためには、R,G,Bの各画素は同一の蒸着形状および蒸着寸法でなければならない。図4に示すように、使用する蒸着マスク20は、斜線部で示す開口部21の寸法は横x、縦yである。ここで、yは蒸着精度ではなく、蒸着マスク20の強度および画素のコンタクト位置で決定される。
図5に示すように、蒸着マスク20の開口部21の端部からはみ出して蒸着される部分の幅をd、蒸着マスクの開口部21内で均質な膜厚が得られる領域の端から開口部21の端までの距離をdとすると、非発光領域の幅dは、d=d+dと表される。よって、最適な発光領域の幅wは、絵素幅aを用いて、w=(a/3)−dと表される。蒸着マスク20の開口部21の幅xは、x=w+2dと表される。基板上の正しく蒸着されない領域には、第2絶縁層11を形成して導通を防ぐ。この第2絶縁層11は発光領域Lの形状および寸法を定める。
発光層を有する有機EL素子は電流密度と輝度が比例し、また電流密度が高いと劣化が速いことが知られている。一定の輝度劣化率に達する時間を寿命と定義すると、一般に有機EL素子の寿命は電流密度のn乗に反比例し、1<n<2である。画素の輝度は発光層の輝度に、絵素面積に対する開口面積の比とデューティー(1フレームにおける発光時間の比)とを乗じたものである。例えば発光層の輝度が1000cd/m、開口率が21.3%、デューティーが30%ならば、視認される輝度は21.3cd/mである。ここで、開口率が例えば27.0%に上がれば、同じ視認輝度を得るのに、発光層の輝度は790cd/mで良くなるので、有機EL素子の寿命が伸びる。
図6に示すように、絵素寸法aを219μm、蒸着のはみ出し幅dを12μm、膜厚不均一部の幅dを15μmとする。発光領域の幅wをR,G,Bともにw=(a/3)−d=46μm、蒸着マスク開口部の幅xをx=w+2d=76μmとすると、発光領域面積が最も大きくなる。
発光層13の寿命は各色で異なるのが普通であるため、寿命の短い色は発光領域を大きくして、電流密度を下げるのがよいが、1枚の蒸着マスクで3色を蒸着する手法では、各色を同じ発光領域面積にしていた。複数の蒸着マスクを用いて色に応じて発光領域面積を変えることが可能であるが、この場合、作業工程等が複雑になる。そこで、上述したように1枚の蒸着マスクで異なる面積の発光領域を形成することにより、これらの課題が解消できる。
図6に示すように、同じ発光面積の場合、R,Gに比べてBの寿命が0.2867倍だとする。つまりR,Gが10000時間で20%輝度低下する場合、Bは2867時間で20%輝度低下するということである。同じく絵素寸法aを219μm、蒸着のはみ出し幅dを12μm、膜厚不均一部の幅dを15μmとする。通常ならば、発光領域の幅wは46μmであるが、これではBの寿命によりパネル寿命が決定される。
蒸着マスクの開口幅を変えて、Bの発光領域幅を1μmずつ大きくし、その分RとGの一部を重畳して蒸着した場合の発光層の寿命(R,G,Bのうちの最短寿命)の関係を図7に示す。
図7において、グラフ中の縦実線は開口幅が76μmの場合を示す。この場合の寿命を1とする。これより蒸着マスク開口幅が小さい場合、R,G,B画素の発光領域幅は単純に蒸着マスク開口幅から30μm(2d)を減じた値となる。したがって、開口幅が30μmにおいて寿命は0となる。この時、Bの寿命がパネル寿命である。蒸着マスク開口幅が76μmを超えると、RとGは、重畳して蒸着されるため発光領域幅が小さくなっていく。
すなわち、蒸着マウスの開口幅を1μm大きくするごとに、Bの発光領域幅が1μm大きくなり、R,Gの発光領域幅が2μm小さくなり、R−G発光部間の距離が3μm大きくなり、R,Gの寿命は短くなっていく。しかし、依然としてBの寿命の方が短いため、Bの発光領域幅を大きくすることでBの寿命が伸び、結局、パネル寿命が長くなる。そして寿命が最大になるのは、開口幅が86μmの場合であり、Bの発光領域幅は56μm、RとGの発光領域幅は26μm、B−R発光部間およびB−G発光部間の距離は27μm、R−G発光部間の距離は57μmである。この場合、R,G,Bの発光領域の面積比は寿命の1.5乗根に反比例してほぼ1:1:1/(0.28671/1.5)になっており、R,G,Bの寿命はほぼ等しくなる。これを超えると、R,Gの寿命の方がBの寿命より短くなる。計算上、蒸着マスク幅が99μmになると、R,Gの発光領域幅が0μmになる。パネル寿命が最大になる場合の設計例を図8に示す。
ある色の発光領域幅をu大きくし(ここでは10μm)、他の二色の発光領域幅を2u小さくし(ここでは20μm)、この二色間の非発光領域幅を3u大きくする(ここでは30μm)。これにより、最適な発光領域面積を得ることができ、寿命を最適化できる。
以下に、一般式を示す。発光領域が等面積の時の三色の寿命を、短い順にt,t,tとする。絵素ピッチをa、蒸着マスクの開口部端からはみ出して蒸着される部分の幅をd、蒸着マスクの開口部内で均質な膜厚が得られる領域の端から開口部端までの距離をd、d=d+dとし、有機EL素子の寿命は、電流密度のn乗に反比例する、すなわち発光領域面積のn乗に比例する、とする。通常の設計では、発光領域幅は(a/3)−dとなる。寿命が最短の色の発光領域幅をu大きくすると、寿命比はそれぞれ
((a/3)−d+u)
((a/3)−d−2u)
((a/3)−d−2u)
となる。パネル寿命を決めるのは上記二つの式うち小さいほうであり、パネル寿命が最大となるのはその二つの式の値が等しいときであるから、
((a/3)−d+u)=t((a/3)−d−2u)
⇔t 1/n((a/3)−d+u)=t 1/n((a/3)−d−2u)
⇔(2t 1/n+t 1/n)u=(t 1/n−t 1/n)((a/3)−d)
⇔u={(t 1/n−t 1/n)/(2t 1/n+t 1/n)}((a/3)−d) 、
となるuを求めれば良い。なお、図7の条件において、上記式からuを求めると、u=10.68μmとなる。
この場合の発光層の平面配置図は、絵素内のR,G,Bという画素配置を、例えば図9に示すようにG(第1色),B(第2色),R(第3色)、あるいは図10に示すようにR(第1色),B(第2色),G(第3色)のようにする。そして、第2色(図9,10の場合B)の画素の発光領域が他の二色(G,R)の画素のそれぞれの発光領域より大きく、かつ、一色(B)の画素と、これと隣り合う他の二色(G,R)の画素のそれぞれとの間に形成された非発光領域E1,E2が、隣り合う他の二色(G,R)の画素間に形成された非発光領域E3より小さい。
つまり図9においては、第2色の画素の発光領域Bが、第1色の画素の発光領域Gおよび第3色の画素の発光領域Rのそれぞれより大きい面積を有し、かつ、第1色の画素とこれに隣合う第2色の画素との間の第1非発光領域E1、および第2色の画素とこれに隣合う第3色の画素との間に形成された第2非発光領域E2が、前記第1色の画素とこれに隣合う前記第2色以外の画素との間に形成された非発光領域(第3色の画素とこれに隣り合う第1色の画素との間に形成された第3非発光領域E3)より小さい面積である。
同様に、図10においても、第2色の画素の発光領域Bが、第1色の画素の発光領域Rおよび第3色の画素の発光領域Gのそれぞれより大きい面積を有し、かつ、第1色の画素とこれに隣合う第2色の画素との間の第1非発光領域E1、および第2色の画素とこれに隣合う第3色の画素との間に形成された第2非発光領域E2が、第3色の画素とこれに隣り合う第1色の画素との間に形成された第3非発光領域E3より小さい面積である。
これらの態様により、絵素と絵素の境界を大きくすることができ、絵素が三色の画素に分かれて見えることが減るので、画質を向上させることができる。
以上により、本実施形態の画像表示装置によれば、既存のトランジスタ基板および蒸着装置を用いて簡便に最適な発光領域面積が得られる。これにより、画質を向上させることができる上にパネル寿命を延ばすことができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。上述した実施形態においては、トップエミッションの有機EL素子について説明したが、本発明の作用効果を奏するのであれば、ボトムエミッションの有機EL素子であっても構わない。また、絵素を構成する画素の色数においても三色より多くてもよい。
1:画像表示装置
2:素子基板
3:絵素
4:駆動IC
5:画素
6:有機EL素子
7:回路層
8:第1絶縁層
9:平坦化膜
10:第1電極層
11:第2絶縁層
12:第2電極層
13:発光層
14:リブ
15:保護層
16:シール材
17:封止基板
20:蒸着マスク
21:開口部
D1:表示領域
D2:非表示領域
L:発光領域
S:コンタクトホール

Claims (3)

  1. 第1色、第2色および第3色の画素が順番に繰り返し並んだ画素群を備え、前記第2色の画素の発光領域が前記第1色および前記第3色の画素のそれぞれの発光領域より大きい面積を有し、かつ、前記第1色の画素とこれに隣合う前記第2色の画素との間、および前記第2色の画素とこれに隣合う前記第3色の画素との間に形成されたそれぞれの非発光領域が、前記第1色の画素とこれに隣合う前記第2色以外の画素との間に形成された非発光領域より小さい面積であることを特徴とする画像表示装置。
  2. 請求項1に記載の画像表示装置であって、前記非発光領域は前記画素を構成する発光層とこの画素に隣合う画素を構成する発光層とが重なって形成されていることを特徴とする画像表示装置。
  3. 請求項2に記載の画像表示装置の製造方法であって、1枚の蒸着マスクを用いた蒸着法により前記画素を構成する発光層とこの画素に隣合う画素の発光層とを形成する工程を含むことを特徴とする画像表示装置の製造方法。
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