JP2011008615A - 対訳登録システム及びプログラム - Google Patents

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美和子 島津
Yumiko Yoshimura
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Abstract

【課題】ユーザが第二言語の知識を有していなくても、第一言語である日本語の知識のみで、漢字文字列からなる未知語の対訳を得ることである。
【解決手段】漢字解析部28は入力装置18から入力された未知語を1文字または2文字単位に区切り単漢字辞書部33を辞書引きして区切り文字ごとの読みと語義とを求め、語義選択画面表示部29は区切り文字ごとの語義を選択するための語義選択画面を表示し、言い換え候補生成部30は、語義選択画面からユーザから特定の語義が選択されたときは漢字熟語パターン情報記憶部34の言い換え表現式に当てはまるパターンの言い換え候補を生成し、言い換え候補選択画面表示部31は言い換え候補選択画面を表示し、翻訳部32は言い換え候補からユーザにより選択された言い換え表現を翻訳して未知語とその翻訳結果の訳語とを対にして翻訳辞書部35に辞書登録する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自然言語文書を処理する自然言語処理装置でのる第一言語と第二言語との対訳を登録する対訳登録システム及びプログラムに関する。
我国においても、製品や技術の保護を目的として特許を重視する政策が取られ、いわゆるプロパテントの時代が到来しており、企業による知的財産確保のための特許出願件数も拡大している。こうした中で特許翻訳は、様々な技術翻訳の中でも需要が伸びている分野の一つとなっている。日英間のみならず日本語から中国語や韓国語への翻訳需要も含めて、これからさらに翻訳市場の成長が見込める分野である。日英間の翻訳のうち、日本語の特許明細書を英語に翻訳する和文英訳においては、いくかの特徴的な難しさがある。そのうちの一つが難解な特許技術用語である。
ある特許事務所による「特許慣用語の撲滅」(http://www.kat.co.jp/idiom.php)と題する記事でも紹介されているとおり、これらの用語は誤解や誤訳を招くことが多いにもかかわらず増加する一方である。市販の特許技術用語集に収録されている収録語は版を重ねるごとに増えており、この用語集にも掲載されていない語も万単位で存在すると言われている。
特許技術用語を翻訳する立場から言えば、これらの用語の使用の回避を促すことは難しく、これを所与のものとして翻訳することが求められる。これらの単語のうち、漢字からなる熟語について、通常翻訳者が行うのは、漢和辞書の熟語の調べ方にある方法をとることである。すなわち、各漢字を別々に親字として引き、各親字の語義を組み合わせて意味をとるというものである。親字は、漢和辞典で見出し語として掲げる文字であり、熟語を作るもとになる漢字であり、漢和辞典で各部首ごとに画数順に配列されている見出しの漢字である。
このように、特許技術用語については各親字の語義を組み合わせて初めて訳語を考えることになる。この意味理解から訳語付与までの一連の作業は従来すべて人手で行われるので、時間と労力を要するものであった。また、日本語と英語との両方の能力が必要とされていた。
ここで、複合語を構成する語構成要素の関係を考慮して、辞書登録の有用性を備えた新語かどうかを判定するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。これは、語の構文的性質を記載した語構成要素辞書を用いて入力された語の内部構造を解析し、語構成要素間の関係があらかじめ決められた関係のうち、どれに該当するかを判定し、判定された語構成パターンに基づいて、当該語の新語性を判定するようにしたものである。
また、漢字熟語に着目し、記述を簡略化するために、それ自体で意味を持つ単漢字を組み合わせて造語を作るようにしたものがある。
特開2001−67354号公報
新森昭宏、齋藤豪、奥村学(2001)「特許請求項の可読性向上のための自動言い換えについての考察」言語処理学会第7回年次大会併設ワークショップ言い換え/パラフレーズの自動化に向けて
しかし、特許文献1のものでは、用語を構成する単漢字に分解しそれらの関係を分析するものであるが、新語性があり辞書登録の有用性を備えた新語かどうかを判定するものであり、新語性の有無にかかわらず処理の対象とし訳語を付与するものではない。
また、非特許文献1のものでは、漢字熟語に着目して、それ自体で意味を持つ単漢字を組み合わせて造語を作りそれを用いるものであるが、具体的にどのように組み合わせてどのような意味を持たせるかについて考慮されていない。
本発明の目的は、ユーザが第二言語の知識を有していなくても、第一言語である日本語の知識のみで、漢字文字列からなる未知語の対訳を得ることができる対訳登録システム及びプログラムを提供することである。
本発明の対訳登録システムは、第一言語としての日本語のうち複数の漢字の漢字熟語を見出し語とし前記第一言語に対応する第二言語の訳語とを格納した翻訳辞書部、前記漢字熟語を構成する漢字を見出し語とし複数の語義および読みを付した単漢字辞書部を記憶した記憶装置と、第一言語である日本語の漢字文字列からなる未知語を入力する入力装置と、前記対訳登録プログラムを演算実行する演算制御装置と、前記演算制御装置の演算内容を表示出力する表示装置とを備えた対訳登録システムにおいて、前記記憶装置に予め記憶され前記漢字熟語のパターンとそのパターンに適用される変換式とを格納した漢字熟語パターン情報記憶部と、前記入力装置から入力された未知語を1文字または2文字単位に区切り1文字に対して前記単漢字辞書部を辞書引きして区切り文字ごとの読みと語義とを求める漢字解析部と、前記漢字解析部で求めた区切り文字が1文字である場合には1文字ごとの語義を選択するための語義選択画面を前記表示装置に表示する語義選択画面表示部と、前記表示装置に表示された語義選択画面からユーザにより前記入力装置から特定の語義が選択されたときは前記漢字熟語パターン情報記憶部の変換式に当てはまるパターンの言い換え候補を生成する言い換え候補生成部と、前記言い換え候補生成部で生成された言い換え候補から言い換え表現を選択するための言い換え候補選択画面を前記表示装置に表示する言い換え候補選択画面表示部と、前記表示装置に表示された言い換え候補からユーザにより前記入力装置から選択された言い換え表現及び2文字単位の区切り文字を翻訳して前記未知語とその翻訳結果の訳語とを対にして前記翻訳辞書部に辞書登録する翻訳部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、ユーザが第二言語の知識を有していなくても、第一言語である日本語の知識のみで、漢字文字列からなる未知語の対訳を得ることができる。
本発明の実施の形態に係わる対訳登録システムの一例を示す機能ブロック図。 本発明の実施の形態に係わる対訳登録システムのハードウェア構成の一例を示すブロック構成図。 本発明の実施の形態に係わる対訳登録システムの一例の処理内容のフローチャート。 本発明の実施の形態に係わる対訳登録システムの入力装置から入力された対訳登録対象である漢字2字の文字列の一例の説明図。 本発明の実施の形態における単漢字辞書部に格納された単漢字辞書の内容の一例の説明図。 本発明の実施の形態における語義選択画面の一例の説明図。 本発明の実施の形態における語義選択画面を通してユーザが漢字文字列の各区切り文字に対して語義(意味)を選択した場合の一例の説明図。 本発明の実施の形態における漢字熟語パターン情報記憶部に格納された漢字熟語パターン言い換え表現式(変換式)の内容の一例の説明図。 本発明の実施の形態における対訳登録対象の漢字文字列が「床壁」である場合の言い換え候補選択画面の一例の説明図。 本発明の実施の形態における対訳登録対象の漢字文字列が「浅溝」である場合の言い換え候補選択画面の一例の説明図。 本発明の実施の形態における対訳登録対象の漢字文字列が「鳴吹」である場合の言い換え候補選択画面の一例の説明図。 本発明の実施の形態における対訳登録対象の漢字文字列が「温落」である場合の言い換え候補選択画面の一例の説明図。 本発明の実施の形態における対訳登録対象の漢字文字列が「集気」である場合の言い換え候補選択画面の一例の説明図。 本発明の実施の形態における言い換え候補選択画面からユーザが選択した言い換え表現の説明図。 図14の言い換え表現の文字列の各構成要素単位の品詞と訳語の説明図。 図14の言い換え表現の文字列の翻訳結果の説明図。 本発明の実施の形態に係わる対訳登録システムの処理内容の他の一例のフローチャート。 本発明の実施の形態における語義選択画面の他の一例の説明図。 本発明の実施の形態における漢字文字列が「注湯鍋」である場合の言い換え候補選択画面の一例の説明図。 本発明の実施の形態における単漢字辞書部に格納された単漢字辞書の内容の他の一例の説明図。 本発明の実施の形態に係わる対訳登録システムの他の一例を示す機能ブロック図。 本発明の実施の形態に係わる言い換え表現入力画面の一例を示す説明図。 本発明の実施の形態に係わる対訳登録システムの他の一例の処理内容のフローチャート。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係わる対訳登録システム11の一例を示す機能ブロック図、図2は本発明の実施の形態に係わる対訳登録システムのハードウェア構成を示すブロック構成図である。
図2において、対訳登録システム11は、例えば一般的なコンピュータに対訳登録プログラムなどのソフトウェアプログラムがインストールされ、そのソフトウェアプログラムが演算制御装置12のプロセッサ13において実行されることにより実現される。
演算制御装置12は対訳登録に関する各種演算を行うものであり、演算制御装置12はプロセッサ13とメモリ14とを有し、メモリ14には対訳登録に関するプログラム15が記憶され、プロセッサ13により処理が実行される際には作業エリア16が用いられる。演算制御装置12の演算結果等は表示装置17に表示出力される。
入力装置18は演算制御装置12に情報を入力するものであり、例えば、マウス19、キーボード20、ディスクドライブ21から構成され、例えば、マウス19やキーボード20は表示装置17を介して演算制御装置12に各種指令を入力し、キーボード20、ディスクドライブ21は対訳登録対象の漢字熟語を入力する。
すなわち、ディスクドライブ21は対訳登録対象の漢字熟語をデータとして記憶媒体に入出力するものである。さらに、演算制御装置12の演算結果や対訳登録に必要なデータを蓄積した翻訳辞書等を記憶するハードディスクドライブ(HDD)22が設けられている。
図1に示す演算制御装置12内の各機能ブロックは、上述の対訳登録に関するプログラム15に対応する。すなわち、プロセッサ13が対訳登録に関するプログラム15を実行することで、演算制御装置12は、各機能ブロックとして機能することとなる。また、記憶装置24の各ブロックは、演算制御装置12内のメモリ14及びハードディスクドライブ22の記憶領域に対応する。
以下、第一言語は日本語であり、第二言語は英語である場合について説明する。入力装置18は、ユーザにより対訳登録対象である未知語(第一言語である日本語の未知語)のデータを入力するとともに、演算制御装置12に対して各種コマンドを与えるものである。
演算制御装置12は対訳登録に関する各種演算を行うものであり、入力処理部25、制御部26、出力処理部27、漢字解析部28、語義選択画面表示部29、言い換え候補生成部30、言い換え候補選択画面表示部31、翻訳部32から構成される。
入力処理部25は、入力装置18によって入力された対訳登録対象である未知語のデータを入力処理し、制御部26に供給するものである。制御部26は、演算制御装置12内の各部を制御するものである。
出力処理部27は、制御部26を介して供給された演算制御装置12内の各部の演算処理結果を出力処理し表示装置17に表示出力するものである。例えば、演算制御装置12の処理結果を画面で表示したり、ユーザに操作を促す画面を表示装置17に表示したりする。
漢字解析部28は、入力装置18から入力処理部25を介して取り込まれた未知語を1文字または2文字単位に区切り、区切り文字ごとの読みと語義とを求めるものである。1文字については記憶装置24の単漢字辞書部33を辞書引きして読みと語義とを求め、2文字単位に区切り文字については、制御部26及び翻訳部32を介して、翻訳部32による記憶装置24の翻訳辞書部35の参照により2文字単位に区切り文字の読みと語義とを求める。このようにして、漢字解析部28は、区切り文字ごとの読みと語義とを求める。
単漢字辞書部33は、漢字解析部28が未知語の親字関係の解析処理を行う際に使用する辞書データを格納したものであり、親字の語義(意味)に加え、音読みや訓読みなどの読みなども格納している。
語義選択画面表示部29は、漢字解析部28で求めた区切り文字ごとの語義を選択するための語義選択画面を作成し制御部26及び出力処理部27を介して表示装置27に表示するものである。
言い換え候補生成部30は、表示装置17に表示された語義選択画面からユーザにより入力装置18から特定の語義が選択されたときは、記憶装置24に記憶された漢字熟語パターン情報記憶部34の変換式(以下、言い換え表現式という)に当てはまるパターンの言い換え候補を生成するものである。漢字文字列の言い換え表現式及び言い換え候補については後述する。
言い換え候補選択画面表示部31は、言い換え候補生成部30で生成された言い換え候補から言い換え表現を選択するための言い換え候補選択画面を制御部26及び出力処理部27を介して表示装置17に表示するものである。
翻訳部32は、表示装置17に表示された言い換え候補からユーザにより入力装置18から選択された言い換え表現を翻訳して、未知語とその翻訳結果の訳語とを対にして記憶装置24の翻訳辞書部35に辞書登録するものである。
翻訳辞書部35は、翻訳部32が翻訳処理を行う際に使用する各種辞書データを格納していている。翻訳辞書部35は、活用変化辞書35a、解析文法辞書35b、単語・熟語辞書35c、変換文法辞書35d、生成文法辞書35e、形態素生成文法辞書35fを有する。
活用変化辞書35aは、第一言語について、語尾等に変化のある単語・熟語をその原形に変換するための辞書である。解析文法辞書35bは、第一言語を解析するための文法が記憶された辞書である。単語・熟語辞書35cは、第一言語の単語・熟語に対応する第二言語の訳語がその品詞情報とともに記憶された辞書である。変換文法辞書35dは、第一言語と第二言語との構造変換規則が記憶された辞書である。生成文法辞書35eは、第二言語の文の構造を決定するための辞書である。形態素生成文法辞書35fは、第二言語の語尾等の語形を変化させて翻訳文を完成させるための辞書である。
次に、本発明の実施の形態に係わる対訳登録システムの処理内容の一例について説明する。図3は本発明の実施の形態に係わる対訳登録システムの一例の処理内容のフローチャートである。この一例は、入力装置18から入力された複数の漢字文字列が漢字2文字の文字列である場合の処理内容を示している。
いま、入力装置18から図4に示すような対訳登録対象である漢字2字の文字列が入力されたとする。入力装置18から対訳登録対象である漢字2字の文字列が入力されると、入力処理部25は制御部26を介して漢字解析部28に送る。漢字解析部28は、入力された漢字文字列は2文字か否かを判定する(S1)。2文字でない場合は後述の3文字の処理に移行する(S2)。
一方、2文字の場合には、漢字解析部28は、入力した漢字文字列を1文字単位で区切り、その各々に対し読みと語義とを得る(S3)。区切り文字の読みと語義とを得るにあたっては、図5に示すような単漢字辞書部33を用いて辞書引きして読みと語義(意味)を得ることになる。図5は、単漢字辞書部33に格納された単漢字辞書の内容の一例の説明図である。この単漢字辞書部33には、接尾辞や接頭辞として機能する可能性があるか否かについても記されている。図5では、入力装置18から入力された漢字文字列に対しての単漢字辞書を示している。
次に、語義選択画面表示部29は、区切り文字ごとの語義を選択するための語義選択画面を作成し表示する(S4)。すなわち、区切り文字である各親字に辞書引きにより得られた情報(読みと語義)を付与した語義選択画面を作成し、制御部26及び出力処理部27を介して表示装置18に表示出力する。
図6は語義選択画面の一例の説明図である。図6(a)では、入力された漢字文字列のうち「床壁」の語義選択画面を示し、図6(b)では「浅溝」の語尾選択画面を示している。残りの漢字文字列「鳴吹」、「落温」、「集気」についても同様な語義選択画面である。例えば、図6(a)に示すように、区切り文字である各親字「床」、「壁」に対し、単漢字辞書33の辞書引きにより得られた情報(読みと語義)が付与され、語義(意味)を選択するためのチェックボックスが用意されている。例えば、「床」は、音読みの「ショウ」、訓読みの「とこ・ゆか」が付与され、語義(意味)として「ねどこ、とこの間、苗を育てるところ、理髪店、床板、室内で一番高いところ、その他」が付与されている。同様に、「壁」は、音読みの「ヘキ」、訓読みの「かべ」が付与され、語義(意味)として「家の壁、障害物、城の囲い、とりで、がけ、陣地を作る、城を造る、その他」が付与されている。
また、提示された語義(意味)の中に適切なものがない場合があり得るので、「その他」の項目を設け、自由に語義(意味)を記述できるようにしている。ユーザはこの語義選択画面に対して、それぞれの区切り文字が漢字文字列(未知語)でどのような意味で用いられているかをチェックボックスにチェックを付けることにより選択する。
いま、図7に示すように、ユーザが漢字文字列の各区切り文字に対して、それぞれ語義(意味)を選択したとする。すなわち、漢字文字列「床壁」の区切り文字「床」に対しては「床板」を、「壁」に対しては「家の壁」を選択し、
漢字文字列「浅溝」の区切り文字「浅」に対しては「浅い」を、「溝」に対しては「細長いくぼみ」をそれぞれ選択したとする。また、漢字文字列「鳴吹」の区切り文字「鳴」に対しては「鳴らす」を、「吹」については「吹く」を選択し、漢字文字列「落温」の区切り文字「落」に対しては「落ちる」を、「温」については「温度」を選択し、漢字文字列「集気」の区切り文字「集」に対しては「集める」を、「気」については「空気」を選択したとする。
ユーザが入力装置18から各々の語義を選択すると、入力処理部25及び制御部26を介して言い換え候補生成部30に通知される。言い換え候補生成部30は、漢字文字列の言い換え表現式に当てはまるパターンの言い換え候補を生成する(S5)。すなわち、言い換え候補生成部30は漢字熟語パターン情報記憶部34の言い換え表現式に各々の語義を当てはめ、当てはまるパターンの言い換え候補を生成する。
次に、漢字熟語パターン情報記憶部34に格納された漢字熟語パターン情報(漢字熟語パターン及び言い換え表現式)について説明する。漢字熟語パターンは、これまでの日本語学の知見をもとに日本語の熟語の特徴をとらえたパターンの体系であり、ここでは、以下のような7つのパターンに熟語を分類できる。
(1)同じ漢字や同類の漢字を重ねたもの
(2)反対の意味の漢字を重ねたもの
(3)上の漢字の意味が下の漢字の意味にかかるもの
(4)下の漢字の意味が上の漢字の意味にかかるもの
(5)上の漢字に否定語が入ったもの
(6)長い熟語の省略
(7)その他
このうち、パターン(5)については、否定語としては、「無」、「未」、「不」、「非」、「否」があることが知られている。否定語は下の漢字の否定であるというように上下の意味関係が分かっている。このため、パターン(5)については意味関係をユーザに確認する必要はないので除外する。パターン(6)については、省略であるので他のものとは性質が異なる。従って、パターン(6)についても除外する。例えば、「電探」(=電波探索)はその一例である。
このように、いずれにも該当しないパターン(7)と併せ、パターン(5)、(6)は除外し、パターン(1)〜(4)のケースを考える。
本発明の実施の形態では、パターン(1)〜(4)のような語形論に基づいた漢字文字列の漢字熟語パターンに対する言い換え表現をユーザに提供するものである。
図8は漢字熟語パターン情報記憶部34に格納された漢字熟語パターン情報(漢字熟語パターン及び言い換え表現式)の内容の一例の説明図である。図8に示すように、各パターン(1)〜(4)に対して、それぞれ言い換え表現式を持っている。つまり、A、Bという二文字の未知語があった場合、A、Bという二文字の言い換え表現は、図8に示すように、言い換え表現式により定式化されている。言い換え表現式の[]は制約条件を示す。
ユーザが選択した文字の語義の候補をこの言い換え表現式に組み合わせれば、可能な言い換え表現が生成できる。この場合、言い換え表現式の制約条件[]から分かるように、パターン(1)〜(4)の言い換え表現式では品詞を必要とするものであるから、ユーザによって選ばれた語義の品詞を知る必要がある。
そこで、言い換え候補生成部30は、翻訳辞書部35の活用変化辞書35a、解析文法辞書35b、単語・熟語辞書35cなどを用い、語義の品詞を調べる。ここでは、「床板」、「家の壁」、「細長いくぼみ」、「温度」、「空気」は名詞(句)、「浅い」は形容詞であり、残りは動詞であるという情報を得る(「鳴らす」、「吹く」は五段動詞、「落ちる」は上一段動詞、「集める」は下一段動詞)。そして、言い換え候補生成部30は、この品詞情報を用いて、語義を言い換え表現式に当てはめ、品詞条件を満足するものだけを生成し言い換え候補を作成する。
次に、言い換え候補選択画面表示部31は、言い換え候補から言い換え表現を選択するための言い換え候補選択画面を作成し表示する(S6)。すなわち、言い換え候補選択画面表示部31は、言い換え候補生成部30で生成された言い換え候補から言い換え表現を選択するための言い換え候補選択画面を制御部26及び出力処理部27を介して表示装置17に表示する。
図9乃至図13は言い換え候補選択画面の一例の説明図である。図9は漢字文字列が「床壁」である場合の言い換え候補選択画面の一例の説明図、図10は漢字文字列が「浅溝」である場合の言い換え候補選択画面の一例の説明図、図11は漢字文字列が「鳴吹」である場合の言い換え候補選択画面の一例の説明図、図12は漢字文字列が「温落」である場合の言い換え候補選択画面の一例の説明図、図13は漢字文字列が「集気」である場合の言い換え候補選択画面の一例の説明図である。
ここで、品詞条件を満足せず言い換え表現式が成立しなかったものは「該当せず」と表示している。また、パターン(1)〜(4)のいずれにも当てはまらない場合もあることを考慮して、「その他」という選択肢を設けている。これにより言い換え候補はかなり絞られる。
次に、ユーザが入力装置18にてこれらの言い換え候補選択画面を通して、言い換え候補の中から最も近いものを選択したとすると、入力処理部25及び制御部26を介して翻訳部32に通知される。いま、ユーザが選択した言い換え候補の言い換え表現は、図14に示す通りであったとする。
翻訳部32は翻訳辞書部35を用いて、図14に示す言い換え表現の文字列を翻訳対象として翻訳処理を行う(S7)。翻訳部32では、言い換え候補生成部30での言い換え候補の作成の際に、図14に示す文字列の品詞情報は既に得ているので、単語・熟語辞書35cを用いて、各語に対応する英語の訳語を得る。一品詞以上からなるものは、構成要素単位に区切って辞書引きを行い訳語を得る。
図15は図14の言い換え表現の文字列の各構成要素単位の品詞と訳語の説明図である。そして、翻訳部32は、翻訳辞書部35の変換文法辞書35dと生成文法辞書35eとを用いて、英語側の構造を決定する。変換文法辞書35dには、訳し分け規則も含まれているので、訳語が複数ある場合は、これにより訳語を絞り込む。
ここでは、「落ちる」と「集める」に複数の訳語が挙がっているが、「落ちる」の主語は「温度」であること、「集める」の目的語は「空気」であることより、前者についてはdropやfallを、後者についてはcollectを選び出すことができる。最後に英語としての最終的な形にするために、形態素生成文法辞書35fを用いて、言い換え表現の文字列の訳を得る。
ここで、未知語に原形が与えられているとすれば、漢字のみからなる語の品詞はある程度絞られる。動詞はサ変名詞以外にはなり得ず、また形容動詞の可能性はあっても形容詞にはなりえない。新語の大半が名詞(サ変名詞を含む)であることから、漢字未知語のデフォルトの品詞は名詞である。
一方、対応する言い換え候補の訳を対応する未知語の訳語として、辞書登録すると、品詞が一致せず実際の文の翻訳を行う際に問題が生じることがある。そこで望ましい品詞に変換する必要があるので、翻訳部32は言い換え表現の文字列の訳の品詞調整を行う(S8)。
ここで述べた例の場合、品詞の不一致がみられるのは、「鳴吹」の”to sound and blow”[動詞句]、「落温」の”temperature drops; temperature falls”[文]、「集気」の”to collect air”[動詞句]である。そこで、これらを英語の語形成についての知識を有する生成文法辞書35eなどを用いて名詞句相当に変換する。これにより、例えば、”sounding and blowing,” “temperature drop; temperature fall,” “air collecting”といった結果を得る。なお、これらはサ変名詞の可能性もあるので、動詞句の訳も保存しておく必要がある。
以上の説明では、未知語の品詞をデフォルト名詞としたが、未知語が実際に生起した実際の文を参照すれば、その前後の文字列より、品詞を推測することができる。また、ユーザに未知語の品詞を選択させることも可能である。いずれかの品詞である訳語を生成するようにすれば、さらに正確さは増す。
このようにして、品詞の調整を終えると、翻訳部32は、制御部26を介して未知語と訳とを対にして辞書登録を行う(S9)。これにより、今後の翻訳に活用されるようにする。また、図16に示すような翻訳結果を制御部26及び出力処理部27を介して表示装置17に表示し、画面でユーザの確認を得ることになる。そして、ユーザは、必要に応じて、入力装置18により提示された内容を変更することができる。このようにして、一連の処理は終了する。
次に、複数の漢字文字列が漢字3文字の文字列である場合について説明する。漢字文字列が3文字である場合には、2文字を基本とした場合と3文字がお互いに対等である場合とがある。例えば、2文字を基本としたものは、「2文字熟語+漢字1文字」(例:冷却+水)、「漢字1文字+2文字熟語」(例:高+血圧)がある。また、1文字を共有させているものもある。1文字を共有させているものを定式化すると(AB)C=AC&BCであり、例えば、昇減速=昇速+減速、応圧力=応力+圧力がある。3文字がお互いに対等であるものとして、「A+B+C」がある(例:衣食住)。
以上の特徴を考慮して、漢字文字列が3文字である場合には、次のような処理を行う。図17は本発明の実施の形態に係わる対訳登録システムの処理内容の他の一例のフローチャートである。この他の一例は、入力装置18から入力された複数の漢字文字列が漢字3文字の文字列である場合の処理内容を示している。
いま、3文字の漢字文字列が「注湯鍋」である場合について説明する。まず、漢字解析部28は、漢字文字列を最初の2文字と残り1文字に区切る(S11)。そして、最初の2文字を翻訳辞書部で辞書引きする(S12)。すなわち、漢字解析部28は、3文字の漢字文字列の最初の2文字を記憶装置24の翻訳辞書部35を辞書引きして、辞書登録済みの語か否かを判定する(S13)。
3文字の漢字文字列が「注湯鍋」である場合には、「注湯」が翻訳辞書の辞書引き対象となる。ここで、「注湯」は辞書登録済みの語であるので、残りの1文字に対して読みと語義を得る(S14)。すなわち、漢字解析部28は、残りの1文字「鍋」を単漢字辞書部33で辞書引きし、読みと語義を得る。
次に、語義選択画面表示部29は、語義を選択するための語義選択画面を作成し表示する(S15)。すなわち、辞書引きにより得られた情報(読みと語義)を付与した語義選択画面を作成し、制御部26及び出力処理部27を介して表示装置18に表示出力する。図18は語義選択画面の他の一例の説明図である。
図18に示すように、2文字熟語部分の訳語とともに、「鍋」に対し、単漢字辞書33の辞書引きにより得られた情報(読みと語義)が付与され、語義(意味)を選択するためのチェックボックスが用意されている。また、提示された語義(意味)の中に適切なものがない場合があり得るので、「その他」の項目を設け、自由に語義(意味)を記述できるようにしている。ユーザはこの語義選択画面に対して、チェックボックスにチェックを付けることにより選択する。この例では「鍋」の語義として「鍋」を選択したとする。
ユーザが入力装置18から各々の語義を選択すると、入力処理部25及び制御部26を介して言い換え候補生成部30に通知される。言い換え候補生成部30は、漢字文字列の言い換え表現式に当てはまるパターンの言い換え候補を生成する(S16)。すなわち、言い換え候補生成部30は漢字熟語パターン情報記憶部34の言い換え表現式に各々の語義を当てはめ、当てはまるパターンの言い換え候補を生成する。
次に、言い換え候補生成部30は、翻訳辞書部35の活用変化辞書35a、解析文法辞書35b、単語・熟語辞書35cなどを用い、1文字部分の語義の品詞を調べ、この品詞情報を用いて、語義を言い換え表現式に当てはめ、品詞条件を満足するものだけを生成し言い換え候補を作成する。なお、2文字熟語の品詞については、ステップS12で得られている。ここで、可能な言い換え表現を作成するにあたっては、2文字部分を1文字と置き換えて漢字熟語パターンのパターン(1)〜(4)を適用する。
言い換え候補選択画面表示部31は、言い換え候補から言い換え表現を選択するための言い換え候補選択画面を表示する(S17)。すなわち、言い換え候補選択画面表示部31は、言い換え候補生成部30で生成された言い換え候補から言い換え表現を選択するための言い換え候補選択画面を制御部26及び出力処理部27を介して表示装置17に表示する。
図19は漢字文字列が「注湯鍋」である場合の言い換え候補選択画面の一例の説明図である。ここで、品詞条件を満足せず言い換え表現式が成立しなかったものは「該当せず」と表示している。また、パターン(1)〜(4)のいずれにも当てはまらない場合もあることを考慮して、「その他」という選択肢を設けている。これにより言い換え候補はかなり絞られる。
次に、ユーザが入力装置18にてこれらの言い換え候補選択画面を通して、言い換え候補の中から最も近いものを選択したとすると、入力処理部25及び制御部26を介して翻訳部32に通知される。いま、ユーザが選択した言い換え候補の言い換え表現は、「(3−5)「注湯」の「鍋」」であるとする。
翻訳部32は翻訳辞書部35を用いて、言い換え表現の文字列を翻訳対象として翻訳処理を行う(S18)。ここでは、「注湯の鍋」が翻訳対象となり、いま、”pot for mold pouring”が訳語として得られたとする。
次に、翻訳部32は言い換え表現の文字列の訳の品詞調整を行う(S19)。すなわち、3文字の漢字文字列と言い換え表現の品詞を比較し、調整が不一致の場合、未知語の品詞に合致するよう訳語の品詞を調整する。翻訳部32は、制御部26を介して未知語と訳とを対にして辞書登録を行う(S20)。これにより、今後の翻訳に活用されるようにする。
また、その翻訳結果を制御部26及び出力処理部27を介して表示装置17に表示し、画面でユーザの確認を得ることになる。そして、ユーザは、必要に応じて、入力装置18により提示された内容を変更することができる。このようにして、一連の処理は終了する。
次に、ステップS13の判定で、3文字の漢字文字列の最初の2文字が辞書登録済みの語でない場合について説明する。いま、3文字の漢字文字列が「応圧力」である場合について説明する。
漢字解析部28は、3文字の漢字文字列の最初の2文字が辞書登録済みの語でない場合には、1文字目と3文字目及び2文字目と3文字目とを組合せ翻訳辞書部で辞書引きする(S21)。
すなわち、漢字解析部28は、1文字目と3文字目との2文字「応力」及び2文字目と3文字目との2文字「圧力」について、それぞれ翻訳辞書部35を辞書引きする。そして、双方ともに辞書登録の語か否かを判定する(S22)。ここでは、「応力」と「圧力」とは双方ともに辞書登録済みの語であり、訳語として、それぞれ”stress”と”pressure”が得られる。翻訳処理を行い(S23)、辞書登録を行う(S24)。
この場合、3文字目の共有タイプの3文字の漢字文字列は、ABとACというパターンであり、前述の漢字熟語パターンで言えばパターン(1)の分類に相当するため、この意味関係をデフォルトとすればよい。そこで、翻訳部32での翻訳処理では、この意味関係とステップS21の辞書引き結果とを合わせて3文字の漢字文字列(未知語)の訳語を生成する。この一例では、”stress and pressure”を得る。そして、翻訳部32での辞書登録処理では、ユーザに訳語の妥当性の確認を得た後、未知語を見出し語と獲得した訳語をセットにして辞書登録を行い処理は終了する。
一方、ステップS22の判定で、双方ともに辞書登録の語でない場合には、漢字解析部28は、一方は辞書登録の語であるか否かを判定し(S25)、いずれか一方に訳語があるときは、ステップS14の処理に移行する。一方、ステップS26の判定で、双方ともに訳語がないときは、3文字を1文字単位に区切り、その各々に対して読みと語義を得る(S26)。そして、ステップS15の処理に移行する。すなわち、漢字解析部28は、漢字3文字の文字列からなる未知語を1文字単位に区切り、単漢字辞書部33を辞書引きして1文字ごとの読みと語義とを求め、ステップS15の処理に移行する。
以上の説明では、語義をそのまま翻訳するようにしているため、最終的に生成された英語表現は冗長でそのまま用いることが好ましくない場合がある。そこで、単漢字辞書部33に語義に対応する第二言語の訳語を情報として付加しておくようにしてもよい。図20は、語義に対応する第二言語の訳語を情報として付加された単漢字辞書部33に格納された単漢字辞書の内容の一例の説明図である。この場合、単漢字辞書の英訳は語義を選択する際にユーザに提示してもしなくてもよい。
ユーザが語義選択画面で語義を選択すると、この語義は内部で対応する訳語に置き換えられるが、ユーザには基本的に語義を媒体にして情報の提示を行う。つまり、親字関係の選択には、語義を使って言い換え表現の選択を行う。ユーザが選択した語義による言い換え表現のほかに、それに対応する英語訳語を翻訳部32に送ることになる。翻訳部32では、例えば、最初の親字の訳語と2文字目の親字の訳語をそれらの意味関係に適合するように結びつけ、漢字熟語の訳語を生成することになる。ユーザが「その他」を選択し、自由記述を行った場合は、その記述内容を翻訳する必要があるが、あらかじめ提示された語義の場合は、このように簡潔な表現を未知語の訳語の生成に用いることができる。
次に、図21は、本発明の実施の形態に係わる対訳登録システムの他の一例を示す機能ブロック図である。この他の一例は、図1に示した一例に対し、記憶部24から漢字熟語パターン情報記憶部34を省略するとともに、語義選択画面表示部29、言い換え候補生成部30、言い換え候補選択画面表示部31に代えて、言い換え表現入力画面表示部36を設け、対訳登録システム側ではユーザに対し言い換え表現は提示せず、ユーザ自身が言い換え表現を作成するようにしたものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
演算制御装置12の漢字解析部28は、入力装置18から入力された未知語を1文字または2文字単位に区切り単漢字辞書部33を辞書引きして区切り文字ごとの読みと語義とを求める。言い換え表現入力画面表示部36は、漢字解析部28で求めた区切り文字ごとの語義を入力し、言い換え表現入力画面を作成し、制御部26及び出力処理部27を介して表示装置17に表示出力する。そして、翻訳部32は、表示装置17に表示された言い換え表現入力画面から、ユーザにより入力装置18から特定された言い換え表現を翻訳して、未知語とその翻訳結果の訳語とを対にして翻訳辞書部35に辞書登録する。
図22は言い換え表現入力画面の一例を示す説明図である。言い換え表現入力画面は、漢字解析部28で求めた区切り文字ごとの語義を選択するとともに、言い換え表現を特定するための言い換え表現特定情報を入力をするための画面である。図22では、漢字文字列が「床壁」である場合の言い換え表現入力画面を示している。
図22に示すように、言い換え表現入力画面は、図6に示した語義選択画面に対し、言い換え表現を特定するための言い換え表現特定情報を入力するための情報入力欄37a〜37cが設けられ、この情報入力欄37a〜37cに漢字熟語パターンの言い換え表現式の条件を入力することになる。
また、言い換え表現入力画面には、言い換え表現として前後の文字列を逆にした文字列も表示している。これは、特許明細書にはよく見られる現象であり、例えば、「制抑」のように前後逆転した文字列と同義で用いられていることも少なくないからである。
このように、ABという未知語に対し、A1、B1という語義を選んだとすると、言い換え表現は「*A1*B1*」あるいは、「*B1*A1*」(*は0を含む任意の文字列)と定式化できることを反映した画面となっている。すなわち、画面上部は、「*A1*B1*」用の入力領域であり、画面下部は「*B1*A1*」用の入力領域である。
例えば、漢字文字列が「床壁」である「床」に対して「床板」を選択し、「壁」に対して「家の壁」を選択した場合には、パターン(1)の場合は情報入力欄37aに「と」を入力し、パターン(2)の場合は情報入力欄37aに「と」あるいは「か」を入力することになる。このように、ユーザは、それぞれの親字の語義を選択し、その選択肢を用いて言い換え表現を作成することになる。
図23は、本発明の実施の形態に係わる対訳登録システムの他の一例の処理内容のフローチャートである。図3に示した本発明の実施の形態に係わる対訳登録システムの一例の処理内容に対し、ステップS4〜S6に代えて、ステップS4’としたものである。
入力装置18から対訳登録対象である漢字2字の文字列が入力されると、漢字解析部28は、入力された漢字文字列は2文字か否かを判定する(S1)。2文字でない場合は後述の3文字の処理に移行し(S2)、2文字の場合には、漢字解析部28は、入力した漢字文字列を1文字単位で区切り、その各々に対し読みと語義とを得る(S3)。
次に、言い換え表現入力画面表示部36は、区切り文字ごとの語義を選択するとともに表現特定情報を入力をするための言い換え表現入力画面を作成し表示する(S4’)。すなわち、言い換え表現入力画面表示部36は、漢字解析部28で求めた区切り文字ごとの語義を選択するとともに言い換え表現特定情報を入力するための言い換え表現入力画面を表示装置17に表示する。
そして、ユーザが入力装置18にてこれらの言い換え表現入力画面を通して、
言い換え表現を入力したとすると、入力処理部25及び制御部26を介して翻訳部32に通知される。翻訳部32は翻訳辞書部35を用いて、言い換え表現の文字列を翻訳対象として翻訳処理を行う(S7)。次に、漢字文字列(未知語)と言い換え表現の品詞を比較し、調整が不一致の場合、未知語の品詞に合致するよう訳語の品詞を調整する(S8)。このようにして、品詞の調整を終えると、最後に未知語と訳を対にして、辞書登録を行い(S9)、今後の翻訳に活用されるようにする。
ここで、漢字熟語パターンのパターン(4)のタイプのように、親字同士の関係を示す場合、2文字目が1文字目に先行するようなケースの場合には返り点を用いるようにしてもよい。例えば、このケースに該当する「集気」では「集レ気」のようにレ点を用いれば、入力内容が少なくて済む。さらに意味関係を明確にするために、送り仮名を添えてもよい。この例であれば、例えば、「集(あつメル)レ気(きヲ)」となる。また、3文字熟語では、2文字と1文字に分割されるときに、その関係を示す表現が文字の並びと順序が入れ替わることがあるので、レ点ではなく、一二点を用いることになる。例えば、「立候補」では、「立二候補一」あるいは、「立(たテル)二候補(こうほヲ)一」となる。
以上示したように本発明の実施の形態によれば、以下の効果が得られる。すなわち、第一に、特許明細書等に多い通常の辞書に掲載されていない熟語に対し、第二言語の知識を有さずとも訳語を付与することができる。第二に、語形論の知見を踏まえ、熟語を構成する親字の意味を参照しながら、それらの関係を考慮して訳語を作成するため、より精度の高い訳語を得ることができる。
第三に、ユーザの立場から親字の関係を指定できるため、ユーザの希望する意味の訳語を提示することができる。通常、複合語に対する一般の形態素解析では、ユーザが複合語を構成する各単語の意味関係を指定することはできないが、本発明の実施の形態では、各単語の意味関係を指定することができる。第四に、漢字熟語を構成する単漢字辞書の辞書引きが自動的に行われ、また言い換え表現の作成にも入力の手間が省けるので、漢字熟語の辞書登録作業を効率化することができる。
11…対訳登録システム、12…演算制御装置、13…プロセッサ、14…メモリ、15…プログラム、16…作業エリア、17…表示装置、18…入力装置、19…マウス、20…キーボード、21…ディスクドライブ、22…ハードディスクドライブ、24…記憶装置、25…入出力処理部、26…制御部、27…出力処理部、28…漢字解析部、29…語義選択画面表示部、30…言い換え候補生成部、31…言い換え候補選択画面表示部、32…翻訳部、33…単漢字辞書部、34…漢字熟語パターン情報記憶部、35…翻訳辞書部、36…言い換え表現入力画面表示部、37…情報入力欄

Claims (6)

  1. 第一言語としての日本語のうち複数の漢字の漢字熟語を見出し語とし前記第一言語に対応する第二言語の訳語とを格納した翻訳辞書部、前記漢字熟語を構成する漢字を見出し語とし複数の語義および読みを付した単漢字辞書部を記憶した記憶装置と、第一言語である日本語の漢字文字列からなる未知語を入力する入力装置と、前記対訳登録プログラムを演算実行する演算制御装置と、前記演算制御装置の演算内容を表示出力する表示装置とを備えた対訳登録システムにおいて、
    前記記憶装置に予め記憶され前記漢字熟語のパターンとそのパターンに適用される変換式とを格納した漢字熟語パターン情報記憶部と、
    前記入力装置から入力された未知語を1文字または2文字単位に区切り1文字に対して前記単漢字辞書部を辞書引きして1文字ごとの読みと語義とを求める漢字解析部と、
    前記漢字解析部で求めた区切り文字が1文字である場合には1文字ごとの語義を選択するための語義選択画面を前記表示装置に表示する語義選択画面表示部と、
    前記表示装置に表示された語義選択画面からユーザにより前記入力装置から特定の語義が選択されたときは前記漢字熟語パターン情報記憶部の変換式に当てはまるパターンの言い換え候補を生成する言い換え候補生成部と、
    前記言い換え候補生成部で生成された言い換え候補から言い換え表現を選択するための言い換え候補選択画面を前記表示装置に表示する言い換え候補選択画面表示部と、
    前記表示装置に表示された言い換え候補からユーザにより前記入力装置から選択された言い換え表現及び2文字単位の区切り文字を翻訳して前記未知語とその翻訳結果の訳語とを対にして前記翻訳辞書部に辞書登録する翻訳部と
    を備えたことを特徴とする対訳登録システム。
  2. 前記漢字解析部は、前記入力装置から入力された未知語が漢字2文字の文字列であるときは、1文字単位に区切り前記単漢字辞書部を辞書引きして1文字ごとの読みと語義とを求めることを特徴とする請求項1記載の対訳登録システム。
  3. 前記漢字解析部は、前記入力装置から入力された未知語が漢字3文字の文字列であるときは、最初の2文字と残りの1文字とに区切り最初2文字について前記翻訳辞書部を辞書引きして訳語があるときは残りの1文字について前記単漢字辞書部を辞書引きしてその文字ごとの読みと語義とを求め、最初の2文字に訳語がないときは1文字目と3文字目との2文字及び2文字目と3文字目との2文字についてそれぞれ前記翻訳辞書部を辞書引きしていずれか一方に訳語があるときは残りの1文字について前記単漢字辞書部を辞書引きしてその文字ごとの読みと語義とを求め、双方ともに訳語がないときは漢字3文字の文字列からなる未知語を1文字単位に区切り前記単漢字辞書部を辞書引きして1文字ごとの読みと語義とを求めることを特徴とする請求項1記載の対訳登録システム。
  4. 第一言語としての日本語のうち複数の漢字の漢字熟語を見出し語とし前記第一言語に対応する第二言語の訳語とを格納した翻訳辞書部、前記漢字熟語を構成する文字を見出し語とし語義および読みを付した単漢字辞書部を記憶した記憶装置と、第一言語である日本語の漢字文字列からなる未知語を入力する入力装置と、前記対訳登録プログラムを演算実行する演算制御装置と、前記演算制御装置の演算内容を表示出力する表示装置とを備えた対訳登録システムにおいて、
    前記入力装置から入力された未知語を1文字または2文字単位に区切り1文字に対して前記単漢字辞書部を辞書引きして1文字ごとの読みと複数の語義とを求める漢字解析部と、
    前記漢字解析部で求めた区切り文字ごとの語義を選択するとともに言い換え表現を特定するための言い換え表現特定情報を入力をするための言い換え表現入力画面を作成し前記表示装置に表示する言い換え表現入力画面表示部と、
    前記表示装置に表示された言い換え表現入力画面からユーザにより前記入力装置から特定された言い換え表現及び2文字単位の区切り文字を翻訳して前記未知語とその翻訳結果の訳語とを対にして前記翻訳辞書部に辞書登録する翻訳部と、
    を備えたことを特徴とする対訳登録システム。
  5. 第一言語としての日本語のうち複数の漢字の漢字熟語を見出し語とし前記第一言語に対応する第二言語の訳語とを格納した翻訳辞書部、前記漢字熟語を構成する漢字を見出し語とし複数の語義および読みを付した単漢字辞書部、前記漢字熟語のパターンとそのパターンに適用される変換式とを格納した漢字熟語パターン情報記憶部を記憶した記憶装置と、第一言語である日本語の漢字文字列からなる未知語を入力する入力装置と、前記対訳登録プログラムを演算実行する演算制御装置と、前記演算制御装置の演算内容を表示出力する表示装置とを備えた対訳登録システムとして機能させるためのコンピュータに、
    前記入力装置から入力された未知語を1文字または2文字単位に区切り1文字に対して前記単漢字辞書部を辞書引きして1文字ごとの読みと語義とを求める手順と、
    前記漢字解析部で求めた区切り文字が1文字である場合には1文字ごとの語義を選択するための語義選択画面を前記表示装置に表示する手順と、
    前記表示装置に表示された語義選択画面からユーザにより前記入力装置から特定の語義が選択されたときは前記漢字熟語パターン情報記憶部の変換式に当てはまるパターンの言い換え候補を生成する手順と、
    前記言い換え候補生成部で生成された言い換え候補から言い換え表現を選択するための言い換え候補選択画面を前記表示装置に表示する手順と、
    前記表示装置に表示された言い換え候補からユーザにより前記入力装置から選択された言い換え表現及び2文字単位の区切り文字を翻訳して前記未知語とその翻訳結果の訳語とを対にして前記翻訳辞書部に辞書登録する手順とを実行させるためのプログラム。
  6. 第一言語としての日本語のうち複数の漢字の漢字熟語を見出し語とし前記第一言語に対応する第二言語の訳語とを格納した翻訳辞書部、前記漢字熟語を構成する文字を見出し語とし語義および読みを付した単漢字辞書部を記憶した記憶装置と、第一言語である日本語の漢字文字列からなる未知語を入力する入力装置と、前記対訳登録プログラムを演算実行する演算制御装置と、前記演算制御装置の演算内容を表示出力する表示装置とを備えた対訳登録システムとして機能させるためのコンピュータに、
    前記入力装置から入力された未知語を1文字または2文字単位に区切り1文字に対して前記単漢字辞書部を辞書引きして1文字ごとの読みと複数の語義とを求める手順と、
    前記漢字解析部で求めた区切り文字ごとの語義を選択するとともに言い換え表現を特定するための言い換え表現特定情報を入力をするための言い換え表現入力画面を前記表示装置に表示する手順と、
    前記表示装置に表示された言い換え表現入力画面からユーザにより前記入力装置から特定された言い換え表現及び2文字単位の区切り文字を翻訳して前記未知語とその翻訳結果の訳語とを対にして前記翻訳辞書部に辞書登録する手順とを実行させるためのプログラム。
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