JP2011007941A - 露光ヘッド及び露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】焦点距離が等しい光ビームで多重焦点露光を行うことで、高い解像度を維持し且つ深い焦点深度を得ることができる露光ヘッド及び露光装置を提供する。
【解決手段】露光装置は、光を照射する光源66と、二次元状に配列された複数のマイクロミラーを駆動して複数の光ビームを生成するミラーデバイス50と、ミラーデバイス50で生成された複数の光ビームの各々を集光する集光光学系と、集光光学系で集光された複数の光ビームの各々を感光材料上に結像させる結像光学系80、82と、集光光学系と結像光学系との間の複数の光ビームの光路上に光軸と直交するように配置された厚さの異なる複数の部分を有する平行平板10と、を備えた複数の露光ヘッドを有する。これら複数の露光ヘッドを感光材料に対して所定方向に相対移動させて、感光材料の略同じ位置を焦点位置の異なる光ビームで重ねて露光する。
【選択図】図7

Description

本発明は、露光ヘッド及び露光装置に関する。
従来、画像データに基づいて空間光変調素子により変調された光を用いて感光材料を露光する露光ヘッド、及び該露光ヘッドを走査させて該感光材料上に画像パターンを形成する露光装置が種々知られている。空間光変調素子は、照射された光を各々制御信号に応じて変調する多数の画素部が並設されてなるものである。空間光変調素子の一例として、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD:登録商標)が挙げられる。DMDは、制御信号に応じて反射面の角度を変化させる多数のマイクロミラーが、シリコン等の半導体基板上に2次元状に配列されてなるミラーデバイスである。
特許文献1には、照射された光を各々制御信号に応じて変調する画素部が多数並設されてなる空間光変調素子を備え、感光材料に対して相対移動して前記感光材料の同一位置を複数の前記画素部からの光により多重露光する露光ヘッドにおいて、前記空間光変調素子と前記感光材料との間の光路に、前記空間光変調素子の各画素部からの光をそれぞれ集光するマイクロレンズがアレイ状に配されてなるマイクロレンズアレイが配置され、前記同一位置の多重露光に用いられる前記マイクロレンズのうち少なくとも2つのマイクロレンズの焦点距離が異なることを特徴とする露光ヘッドが記載されている。
また、特許文献2には、回折光学素子を少なくとも1枚含む投影レンズ系において、該回折光学素子の中の1枚は複数のゾーンからなり、該複数のゾーンを透過する光束が光軸方向のわずかに異なる少なくとも2点の位置に結像するように、前記複数のゾーンが相互に異なる結像作用を有することを特徴とする投影レンズ系が記載されている。
特開2007−33973号公報 特開平6−331942号公報
特許文献1及び特許文献2に記載された発明は、何れも焦点深度の拡大を図ることを目的としている。しかしながら、特許文献1に記載の露光ヘッド等は、焦点距離が異なる2種類以上のマイクロレンズを用いているので、多重露光に用いる光ビームの収束角度が異なり、ビームウエスト径も異なっている。このため、特許文献1に記載の露光ヘッド等は、解像度が高くなるほど焦点深度の拡大を図ることが難しくなり、高精細な露光には適していない。
また、特許文献2に記載の投影レンズ系は、回折光学素子を用いて複数の位置に結像する光ビームを得ており、得られる光ビームの光軸方向が異なっているので、高精細な多重露光には適していない。また、複数のゾーンからなる特殊な構造の回折光学素子が必要になる。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、本発明の目的は、焦点距離が等しい光ビームで多重焦点露光を行うことで、高い解像度を維持し且つ深い焦点深度を得ることができる露光ヘッド及び露光装置を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、光を照射する光源と、二次元状に配列された複数の画素部を備えて構成され、前記複数の画素部の各々が前記光源から照射された光を画像データに応じて変調して、複数の画素部の各々に対応した複数の光ビームを生成する空間光変調素子と、前記空間光変調素子で生成された複数の光ビームの各々を集光する集光光学系と、前記集光光学系で集光された複数の光ビームの各々を感光材料上に結像させる結像光学系と、前記集光光学系と前記結像光学系との間に配置されると共に、前記空間光変調素子で生成された複数の光ビームの光路上に光軸と交差するように配置され、焦点位置の異なる複数の光ビームを生成するように厚さの異なる複数の部分を有する平行平板と、を備えたことを特徴とする露光ヘッドである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の複数の露光ヘッドと、前記露光ヘッドを前記感光材料に対して予め定めた方向に相対移動させる移動手段と、前記移動手段による予め定めた方向への相対移動によって、前記感光材料が該感光材料に対して焦点距離が同じで且つ焦点位置の異なる複数の光ビームで多重露光されるように、前記空間光変調素子及び前記移動手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする露光装置である。
請求項3に記載の発明は、前記平行平板の複数の部分は、前記予め定めた方向では異なる焦点位置を有するように異なる厚さに形成されると共に、前記予め定めた方向と交差する方向では焦点位置が一定になるように一定の厚さに形成されたことを特徴とする請求項2に記載の露光装置である。
上記の露光ヘッド及び露光装置において、前記平行平板の複数の部分は、前記感光材料が露光により光透過率が低下する特性を有する場合には裏面側から順に露光される配列となり、前記感光材料が露光により光透過率が増加する特性を有する場合には表面側から順に露光される配列となるように、前記予め定めた方向では段階的に異なる厚さに形成されたものとしてもよい。
上記の露光ヘッド及び露光装置において、前記空間光変調素子としては、マイクロミラーを画素部として備えた反射型の空間光変調素子を用いることが好ましい。
本発明の請求項1に係る発明によれば、焦点距離が等しい光ビームで多重焦点露光を行うことで、高い解像度を維持し且つ深い焦点深度を得ることができる露光ヘッドを提供することができる、という効果がある。
また、本発明の請求項2に係る発明によれば、焦点距離が等しい光ビームで多重焦点露光を行うことで、高い解像度を維持し且つ深い焦点深度を得ることができる露光装置を提供することができる、という効果がある。
また、本発明の請求項3に係る発明によれば、露光ヘッドの相対移動方向(副走査方向)においては焦点距離が同じで且つ焦点位置の異なる複数の光ビームで多重露光されるが、副走査方向と交差する方向(主走査方向)では焦点位置が一定になるので、主走査方向においては略均一な光で露光を行うことができる、という効果がある。
第1の実施形態の露光装置の概略構成を示す斜視図である。 スキャナの構成を模式的に示す斜視図である。 (A)は感光材料に露光済み領域が形成される様子を示す平面図であり、(B)は各露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す模式図である。 露光ヘッドの概略構成を示す斜視図である。 ミラーデバイスの構成及び動作を説明するための図である。 (A)はマイクロミラーがオン状態である+α度に傾いた状態を示し、(B)は、マイクロミラーがオフ状態である−α度に傾いた状態を示す図である。 露光ヘッドの構成を詳細に説明するための光軸に沿った断面図である。 平行平板の形状を模式的に示す斜視図である。 (A)〜(C)は多重焦点露光により焦点深度が拡大する理由を説明する模式図である。 1つのミラーデバイスによって得られる二次元像である露光エリア及び露光エリアにおけるブロック領域を示す模式図である。 (A)〜(C)は、焦点位置の異なるレーザ光による多重露光の経時変化の様子を示す概略図である。 第2の実施の形態に係る露光ヘッドの構成を詳細に説明するための光軸に沿った断面図である。 (A)〜(C)は、焦点位置の異なるレーザ光による多重露光の経時変化の様子を示す概略図である。 (A)〜(C)は平行平板の形状及び配置の変形例を示す光軸に沿った断面図である。 (A)及び(B)は段差基板への適用例を示す概略図である。 平行平板を移動可能にした変形例を示す光軸に沿った断面図である。 アパーチャアレイを付加した平行平板を用いた変形例を示す光軸に沿った断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による露光ヘッド及び露光装置について説明する。
<第1の実施形態>
(露光装置の全体構成)
まず、本実施形態の露光装置の全体の構成について説明する。
図1は本実施形態の露光装置の概略構成を示す斜視図である。本実施形態の露光装置100は、図1に示すように、感光材料150を表面に吸着して保持する平板状の移動手段としてのステージ152を備えている。そして、4本の脚部154に支持された厚い板状の設置台156の上面には、ステージ移動方向に沿って延びた2本のガイド158が設置されている。ステージ152は、その長手方向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド158によって往復移動可能に支持されている。なお、この露光装置には、副走査手段としてのステージ152をガイド158に沿って駆動する図示しないステージ駆動装置が設けられている。
設置台156の中央部には、ステージ152の移動経路を跨ぐようにコの字状のゲート160が設けられている。コの字状のゲート160の端部の各々は、設置台156の両側面に固定されている。このゲート160を挟んで一方の側には、走査露光部であるスキャナ162が設けられている。また、ゲート160を挟んで他方の側には、感光材料150の先端及び後端を検知する複数(例えば2個)のセンサ164が設けられている。スキャナ162及びセンサ164はゲート160に各々取り付けられて、ステージ152の移動経路の上方に固定配置されている。よって、ステージ152の移動に伴い、感光材料150に対し、スキャナ162及びセンサ164は相対的に移動する。なお、ステージ駆動装置(図示せず)、スキャナ162及びセンサ164は、これらを制御する図示しないコントローラに各々接続されている。
(走査露光部の構成)
次に、露光装置の走査露光部であるスキャナの構成を説明する。
図2はスキャナの構成を模式的に示す斜視図である。図3(A)は感光材料に露光済み領域が形成される様子を示す平面図であり、図3(B)は各露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す模式図である。スキャナ162は、図2及び図3(B)に示すように、複数の露光ヘッド166を備えている。複数の露光ヘッド166は、m行n列のマトリクス状に配列されている。なお、以下では、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドを区別して示す場合には露光ヘッド166mnと表記し、区別する必要が無い場合には露光ヘッド166と総称する。本実施の形態では、円筒状の筐体を備えた8個の露光ヘッド16611〜16624が、2行4列で配列された一例を図示している。
露光ヘッド166で露光される領域である露光エリア168は、図2に示すように、短辺が副走査方向に沿った矩形状であり、副走査方向に対し、所定の傾斜角θで傾斜している。なお、後述するミラーデバイス50を傾斜配置することで、露光エリア168を傾斜させている。ステージ152の移動に伴って露光エリア168も移動し、感光材料150には露光ヘッド166ごとに帯状の露光済み領域170が形成される。なお、図1及び図2に示すように、副走査方向はステージ移動方向とは逆向きとなる。なお、以下では、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドによる露光エリアを区別して示す場合は、露光エリア168mnと表記し、区別する必要が無い場合には露光エリア168と総称する。
また、図3(A)及び(B)に示すように、帯状の露光済み領域170のそれぞれが、隣接する露光済み領域170と部分的に重なるように、ライン状に配列された各行の露光ヘッド166の各々は、その配列方向に所定間隔ずらして配置されている。この露光ヘッドの配置により、1行目の露光エリア16811と露光エリア16812との間に在る露光できない部分は、2行目の露光エリア16821によって露光される。
(露光ヘッドの概略構成)
次に、各露光ヘッドの構成について説明する。
図4は露光ヘッドの概略構成を示す斜視図である。露光ヘッド166の筐体内には、露光ヘッド166を構成する複数の部材が収納されている。露光ヘッド166は、図4に示すように、入射された光ビームを画像データに応じて各画素部ごとに変調する空間光変調素子として、DMD(登録商標)に代表されるマイクロミラーを備えた反射型の空間光変調素子(以下、「ミラーデバイス」という)50を備えている。空間光変調素子としては、液晶シャッター等の透過型の空間光変調素子も用いることができるが、複数の画素部の各々に対応した複数の光ビームを生成すること(変調)が容易な点で、マイクロミラーを画素部として備えた反射型の空間光変調素子が好適である。
ミラーデバイス50は、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えた図示しないコントローラに接続されている。このコントローラのデータ処理部では、入力された画像データに基づいて、各露光ヘッド166ごとにミラーデバイス50の制御すべき領域内の各マイクロミラーを駆動制御する制御信号を生成する。また、ミラー駆動制御部では、画像データ処理部で生成した制御信号に基づいて、各露光ヘッド166ごとにミラーデバイス50の各マイクロミラーの反射面の角度を駆動制御する。
ここで、図5及び図6を参照して、ミラーデバイス50の構成及び動作について簡単に説明する。ミラーデバイス50は、図5に示すように、基板に作製されたSRAMセル(メモリセル)60上に、各々画素部(ピクセル)を構成する多数(例えば1024個×768個)のマイクロミラー62が格子状に配列されてなるミラーデバイスである。各ピクセルにおいて、最上部には支柱に支えられたマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。
SRAMセル60にデジタル信号が書き込まれると、マイクロミラー62が基板側に対して±α度(例えば±12度)の範囲で傾けられる。図6(A)は、マイクロミラー62がオン状態である+α度に傾いた状態を示し、図6(B)は、マイクロミラー62がオフ状態である−α度に傾いた状態を示す。従って、画像信号に応じて、ミラーデバイス50の各ピクセルにおけるマイクロミラー62の傾きを、図5に示すようにオンオフ制御することによって、ミラーデバイス50に入射したレーザ光Bはそれぞれのマイクロミラー62の傾き方向へ反射される。なお、オフ状態のマイクロミラー62で反射したレーザ光Bが進行する方向には、光吸収体(図示せず)が配置されている。
以下、図4に戻って説明する。ミラーデバイス50の光入射側には、ファイバアレイ光源66、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光を補正してDMD上に集光させるレンズ系67、レンズ系67を透過したレーザ光をミラーデバイス50に向けて反射するミラー69がこの順に配置されている。ファイバアレイ光源66は、光ファイバの出射端部(発光点)が露光エリア168の長辺方向と対応する方向に沿って一列に配列されたレーザ出射部68を備えている。上記レンズ系67から出射したレーザ光はミラー69で反射されて、ミラーデバイス50に照射される。
一方、ミラーデバイス50の光反射側には、ミラーデバイス50で反射されたレーザ光を、感光材料150上に結像する結像光学系51が配置されている。この結像光学系51により、ミラーデバイス50で空間的に変調されたレーザ光が、感光材料150上の露光エリア168に照射される。そして、露光ヘッド166に対し感光材料150が移動することにより、感光材料150上に帯状の露光済み領域170が形成される。
(多重焦点露光用の光学系)
図7は露光ヘッドの構成を詳細に説明するための光軸に沿った断面図である。図4に図示した構成は概略的なものであり、本実施の形態の露光ヘッド166は、多重焦点露光を行うために、ミラーデバイス50の下流側の結像光学系51が複雑な構成を備えている。ここで、多重焦点露光とは、感光材料150の略同じ位置が、焦点距離が同じで且つ焦点位置の異なる複数の光ビームで重ねて露光されることをいう。また、焦点位置とは、感光材料150を露光する光ビームが焦点を結ぶ、感光材料150の表面近傍の位置である。なお、多重焦点露光の具体的な方法については後述する。その際に、感光材料の「表面近傍」の範囲、即ち、位置ずれの許容範囲についても説明する。
図7に示すように、ミラーデバイス50の光入射側には、ファイバアレイ光源66及び集光レンズ系67が配置されている。ミラーデバイス50は、保持基板92上の所定位置に保持されている。レンズ系67から出射したレーザ光は、ミラーデバイス50に照射される。ミラーデバイス50は、光照射により高温になる。このため、保持基板92の裏側には、放熱のためのヒートシンク52が取り付けられている。
ミラーデバイス50の光反射側には、図4に示す結像光学系51として、一対のレンズ72、74、多数のマイクロレンズ76が2次元状に配列されたマイクロレンズアレイ78、厚さの異なる複数の部分を有する平行平板10及び一対のレンズ80、82の各々が、ミラーデバイス50側からこの順に配置されている。平行平板10は、互いに対向する平行面が光軸と直交するように固定配置されている。なお、ここでは平行平板10の平行面が光軸と直交する配置について説明するが、後述する通り、焦点距離が同じで且つ焦点位置の異なる複数の光ビームが得られる限り、平行平板10を平行面が光軸と交差するように、平行平板10を所定角度傾けて配置することもできる。
本実施の形態では、一対のレンズ72、74とマイクロレンズアレイ78とで、ミラーデバイス50で反射されたレーザ光を集光させる集光光学系が構成されている。一対のレンズ72、74からなる光学系は、ミラーデバイス50による像を拡大してマイクロレンズアレイ78上に結像するビームエキスパンダとして機能する。
マイクロレンズアレイ78は、ミラーデバイス50の各画素部に対応し、各画素部からの光をそれぞれ集光する多数のマイクロレンズ76が2次元状に配列されてなるものである。各マイクロレンズ76は、それぞれ対応するマイクロミラー62からのレーザ光が入射する位置において、レンズ72、74からなる光学系によるマイクロミラー62の結像位置近傍に配置されている。後述するようにミラーデバイス50をステージ移動方向に対し傾斜配置する場合には、マイクロレンズアレイ78も同様に傾斜配置される。
なお、本実施の形態では、マイクロレンズアレイ78を省略して、集光光学系を構成してもよい。或いは、各マイクロレンズ76に対応する多数のアパーチャ(開口)が形成されたアパーチャアレイを、マイクロレンズアレイ78の光出射側に配置してもよい。
また、本実施の形態では、平行平板10と一対のレンズ80、82とで、集光光学系で集光されたレーザ光の各々を結像させる結像光学系が構成されている。光路長は、光が屈折率nの物質中を距離dだけ進む間に、真空中を進行する距離Δであり、Δ=ndで表される。従って、厚さの異なる複数の部分を有する平行平板10は、レーザ光が通過する部分に応じて光路長を変えることで、焦点距離を一定に維持したままで、通過するレーザ光の焦点位置を変化させる。ここで「焦点距離を一定に維持する」とは、レンズ82のレンズ中心から焦点までの距離を一定にするのではなく、結像光学系により結像される複数の光ビームの収束角度が一定であるという意味である。
図8は平行平板の形状を模式的に示す斜視図である。平行平板10は、ステージ移動方向に向って厚さが段階的に変化する板状部材であり、厚さの異なる複数の部分を有している。なお、ここでは、平面視が略矩形状の平行平板10の一辺が、ステージ移動方向と平行に配置される例を図示するが、後述するようにミラーデバイス50をステージ移動方向に対し傾斜配置する場合には、平行平板10も同様に傾斜配置される。
本実施の形態では、平行平板10は、図8に示すように、厚さdの長尺状の平板部分10、厚さdの長尺状の平板部分10及び厚さdの長尺状の平板部分10が一体に形成された板状部材である。厚さdの値は厚さdの値より大きく、厚さdの値は厚さdの値より大きい。平板部分10、平板部分10及び平板部分10は、ステージ移動方向に向ってこの順に配置されており、ステージ移動方向に向って段階的に厚くなるように形成されている。
この例では、平板部分10、平板部分10及び平板部分10は、一方の平行面が面一に配置されることで、平行平板10の光入射面が平面となる。また、平板部分10、平板部分10及び平板部分10は、他方の平行面が階段状に配置されることで、平行平板10の光出射面が凹凸面となる。なお、平行平板10の光入射面を平面とし且つ光出射面を凹凸面としてもよく、平行平板10の光入射面及び光出射面の両方を凹凸面としてもよい。
図7に示すように、厚さdの平行平板10を通過したレーザ光が焦点を結ぶ位置を基準焦点位置56とする。この場合、厚さdより薄い厚さdの平板部分10を通過するレーザ光は、基準焦点位置56の手前で焦点を結び、厚さdより厚い厚さdの平板部分10を通過するレーザ光は、基準焦点位置56の先で焦点を結ぶ。
図9(A)〜(C)は多重焦点露光により焦点深度が拡大する理由を説明する模式図である。ここでは、感光材料150は、半導体基板151上に形成されたフォトレジスト膜である。「焦点位置」をレンズ82の光出射面82Aから焦点位置までの光軸に沿った距離Lで表す。nは1、2又は3であり、平板部分10、平板部分10及び平板部分10の各々に対応している。基準焦点位置56の手前で焦点を結ぶ場合の距離をL、基準焦点位置56に焦点を結ぶ場合の距離をL、基準焦点位置56の先で焦点を結ぶ場合の距離をLとする。距離Lの値は距離Lの値よりδだけ大きく、距離Lの値は距離Lの値よりδだけ大きい。
図9(B)に示すように、感光材料150の表面が基準焦点位置56に在る場合(ずれ量Z=0の場合)には、焦点位置までの距離Lのレーザ光が感光材料150の表面に焦点を結ぶ。また、図9(A)に示すように、感光材料150の表面が基準焦点位置56より手前に在る場合(ずれ量Z=−δの場合)には、焦点位置までの距離Lのレーザ光が感光材料150の表面に焦点を結ぶ。また、図9(C)に示すように、感光材料150の表面が基準焦点位置56より先に在る場合(ずれ量Z=+δの場合)には、焦点位置までの距離Lのレーザ光が、感光材料150の表面に焦点を結ぶ。
焦点位置では光パワー密度が高く、焦点位置から離隔するにつれて光パワー密度は小さくなる。従って、焦点位置における光パワー密度で感光材料が感光してパターン形成されるように露光量を設定しておけば、感光材料150の表面で焦点を結んだレーザ光のみによりパターン形成され、焦点を結んでいないレーザ光によってはパターン形成されない。
従って、感光材料150の略同じ位置を、焦点位置の異なる複数のレーザ光で重ねて露光することで、感光材料150の表面が基準焦点位置56から光軸方向に位置ずれしたとしても、何れかのレーザ光が感光材料150の表面に焦点を結び、実効的な焦点深度が拡大する。上記の通り、例えば、焦点位置までの距離L、焦点位置までの距離L、焦点位置までの距離Lというように焦点位置の異なる3種類のレーザ光で、感光材料150の略同じ位置を重ねて露光することで、ずれ量Z=−δ〜+δの範囲内で、感光材料150の光軸方向での位置ずれが許容される。本実施の形態では、例えば、ずれ量Zが±100μm程度の場合を、許容範囲と想定している。
なお、多重露光の露光回数が多い場合には、焦点を結んでいないレーザ光による露光の積算量が、感光材料が感光してパターン形成される感光閾値を越えてしまい、解像度が劣化する可能性が生じる。このような場合は、露光すべき点において、焦点を結んでいないレーザ光による露光の積算量では感光閾値を超えず、且つ、焦点を結ぶレーザ光及び焦点を結んでいないレーザ光による露光の積算量が、感光閾値を越えるように露光量を設定する。これにより、上記と同様の結果が得られる。
また、平行平板10によりレーザ光の光路長を変えることで、通過するレーザ光の焦点位置を変化させるので、焦点位置の異なるレーザ光の焦点距離(換言すれば、レーザ光の収束角度)は略同じである。このため、焦点距離の異なるレンズを用いて多重焦点露光を行う場合に比べて、光軸方向での位置ずれが許容される範囲が広くなる。また、感光材料150の表面に焦点を結ぶ場合のビームウエスト径(スポット径)は略一定となり、高精細な多重焦点露光が可能となる。即ち、高い解像度を維持し且つ深い焦点深度を得ることができ、露光品質を維持することができる。
平行平板10の材料としては、露光光の波長に応じて、該露光光に透明な材料を適宜選択することができる。平行平板10の材料には、ガラス等の無機材料の外、光学用途に使用される樹脂等の有機材料も用いることができる。半導体基板上に形成されたフォトレジストに回路パターンを焼き付ける場合、通常、フォトレジストに青色光や紫外光が照射される。露光光が青色光や紫外光の場合には、平行平板10の材料としては、耐光性に優れる石英ガラスを用いることが好ましい。
例えば、平行平板10の材質が合成石英(屈折率n=1.47)である仮定すると、平行平板10の後段に配置される一対のレンズ80、82の光学倍率が1倍のとき、ずれ量Z=|100μm|を許容するためには、平行平板10に、213μm(=100μm/(1.47−1))の段差を設ければよいことになる。図8に示す例では、平板部分10の厚さdを、平板部分10の厚さdより213μmだけ厚くし、平板部分10の厚さdを、平板部分10の厚さdより213μmだけ厚くする。
(多重焦点露光の方法)
図10は1つのミラーデバイスによって得られる二次元像である露光エリア及び露光エリアにおけるブロック領域を示す模式図である。ここでミラーデバイス50は、それぞれがL行×M列のマイクロミラー62を有するK個のブロック領域からなると想定される。この例では、簡明化のために行列数を少なくして表しており、L=6、M=6、K=36とし、3つのブロック領域をA、B、Cとして示している。ブロック領域A、B、Cの各々は、平板部分10、平板部分10及び平板部分10の各々に対応している。このため、感光材料150上の露光エリア168には、焦点位置の異なる3種類のレーザ光が照射される。
図10に示すように、露光エリア168が副走査方向に対しθ=±tan−1(k/L)の傾斜角θで傾斜するように、ミラーデバイス50は傾けて配置されている。ここで、kはLに対し互いに素な自然数又はLと等しい数である。このように露光エリア168を傾斜させることで、各マイクロミラー62による露光ビームの走査軌跡(走査線)のピッチが、露光エリア168を傾斜させない場合の走査線のピッチより狭くなり、解像度を向上させることができる。
また、図10に示すように、矢印で示した同一走査線上を、複数のマイクロミラー62で反射された(且つ、集光され、結像された)レーザ光が走査することになる。例えば、走査線L1に着目すると、この走査線L1上を、黒丸で示す合計3つの反射光像(露光ビーム12A、12B、12C)が走査している。即ち、感光材料150に対して露光ヘッド166が相対移動(副走査)するのに伴い、感光材料150上の同一位置を焦点位置の異なるレーザ光(露光ビーム12A、12B、12C)によって多重露光している。
例えば、経過時間をt秒、露光タイミングを1回/a秒とすると、t=0の露光エリア168における反射光像は、露光ビーム12A(t=0)、12B(t=0)、12C(t=0)である。また、t=a(a秒後)の反射光像は、露光ビーム12A(t=a)、12B(t=a)、12C(t=a)である。また、t=−a(a秒前)の反射光像は、露光ビーム12A(t=−a)、12B(t=−a)、12C(t=−a)である。t=aでは、露光ビーム12C(t=a)と12B(t=0)と12A(t=−a)とにより同じ位置が多重露光され、露光ビーム12B(t=a)と12C(t=0)とにより同じ位置が多重露光される。
(感光材料の特性に応じた露光方法)
上記では、感光材料150の表面が基準焦点位置56から光軸方向に位置ずれしたとしても、何れかのレーザ光が感光材料150の表面に焦点を結び、実効的な焦点深度が拡大する例について説明したが、焦点位置の異なるレーザ光による多重露光によれば、厚い感光材料の露光も可能になる。
感光材料150(フォトレジスト膜)自体が、相当の厚さを有している場合がある。例えば、パッケージ用途のセミアディティブ工法では、厚さ25μmのフォトレジスト膜が形成される。また、MEMS用途では、厚さ100μmのフォトレジスト膜が形成される。このように厚いフォトレジスト膜を均一に露光する上で、多重焦点露光は有効な手段である。
また、感光材料150の感光特性に応じて、焦点位置の異なるレーザ光による多重露光を行うことも可能である。図11(A)〜(C)は、焦点位置の異なるレーザ光による多重露光の経時変化の様子を示す概略図である。経過時間をt秒、露光タイミングを1回/a秒として、図11(A)はt=0の場合、図11(B)はt=aの場合、図11(C)はt=2aの場合である。感光材料150に対して露光ヘッド166が相対移動(副走査)するのに伴い、感光材料150が矢印方向に相対移動して、感光材料150上の同一位置が、焦点位置の異なるレーザ光(露光ビーム12A、12B、12C)によって多重露光される。
本実施の形態では、基板151上に形成されたフォトレジスト膜である感光材料150に、焦点位置までの距離Lのレーザ光(露光ビーム12C)、焦点位置までの距離Lのレーザ光(露光ビーム12B)、及び焦点位置までの距離Lのレーザ光(露光ビーム12A)が、この順に照射される。距離L>距離L>距離Lである。
図11(A)〜(C)に示すように、感光材料150は、基板151に近い奥側から、即ち、裏面150R側から表面150S側に向って、焦点を結んだレーザ光で順に露光されることになる。レーザ光との反応後に光透過率が低下する感光材料150では、裏面150R側から表面150S側に向って順に露光することで、透過率低下の影響を受けずに露光を行うことができる。
<第2の実施形態>
第2の実施の形態に係る露光装置は、矢印で図示したステージ移動方向に対し、平行平板を配置する向きを逆向きにした以外は、第1の実施の形態と同じ構成であるため、同じ構成部分については説明を省略する。また、図12は第2の実施の形態に係る露光ヘッドの構成を詳細に説明するための光軸に沿った断面図である。平行平板を配置する向きを逆向きにした以外は、第1の実施の形態と同じ構成であるため、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。但し、逆向きに配置された平行平板は、平行平板10Aとして、第1の実施の形態の平行平板10と区別する。
平行平板10Aは、第1の実施の形態の平行平板10と同様に、厚さdの長尺状の平板部分10、厚さdの長尺状の平板部分10及び厚さdの長尺状の平板部分10が一体に形成された板状部材である。厚さdの値は厚さdの値より大きく、厚さdの値は厚さdの値より大きい。平板部分10、平板部分10及び平板部分10は、ステージ移動方向とは逆方向に向ってこの順に配置されており、ステージ移動方向に向って段階的に薄くなるように形成されている。
図13(A)〜(C)は、焦点位置の異なるレーザ光による多重露光の経時変化の様子を示す概略図である。経過時間をt秒として、図13(A)はt=0の場合、図13(B)はt=aの場合、図13(C)はt=2aの場合である。感光材料150に対して露光ヘッド166が相対移動(副走査)するのに伴い、感光材料150が矢印方向に相対移動して、感光材料150上の同一位置が、焦点位置の異なるレーザ光(露光ビーム12A、12B、12C)によって多重露光される。
本実施の形態では、基板151上に形成されたフォトレジスト膜である感光材料150に、焦点位置までの距離Lのレーザ光(露光ビーム12A)、焦点位置までの距離Lのレーザ光(露光ビーム12B)、及び焦点位置までの距離Lのレーザ光(露光ビーム12C)が、この順に照射される。距離L>距離L>距離Lである。
図13(A)〜(C)に示すように、感光材料150は、基板151に近い奥側から、即ち、表面150S側から裏面150R側に向って、焦点を結んだレーザ光で順に露光されることになる。レーザ光との反応後に光透過率が向上する感光材料150では、表面150S側から裏面150R側に向って順に露光することで、透過率向上の効果を利用して効率よく露光を行うことができる。
<他の実施の形態>
(平行平板の形状及び配置の変形例)
上述した通り、上記の露光ヘッド及び露光装置においては、平行平板の複数の部分は、感光材料が露光により光透過率が低下する特性を有する場合には裏面側から順に露光される配列となるように、予め定めた方向では段階的に異なる厚さに形成されたものとすることができる。また、平行平板の複数の部分は、感光材料が露光により光透過率が増加する特性を有する場合には表面側から順に露光される配列となるように、予め定めた方向では段階的に異なる厚さに形成されたものとすることができる。
このように、感光材料の特性に応じて副走査方向での複数の焦点位置を設定することで、感光材料に好適な光量を付与して多重焦点露光を行うことができる。即ち、感光材料が露光により光透過率が低下する特性を有する場合には裏面側から順に露光され、感光材料が露光により光透過率が増加する特性を有する場合には表面側から順に露光される。
また、上記の実施の形態では、露光前後で透過率が大きく変化する感光材料の感光特性に応じて、焦点位置の異なるレーザ光を照射する順序を変えて、最適露光を行う例について説明したが、透過率変化が小さい感光特性を有する感光材料の場合には、厚さ方向の中央部分から露光を開始して、表面150S側及び裏面150R側にプレ露光効果をもたらせるのが良い場合もある。従って、厚さの異なる複数の部分を有する平行平板10の形状及び配置は、第1の実施の形態及び第2の実施の形態に例示したものには限定されない。
図14(A)〜(C)は平行平板10の形状及び配置の変形例を示す光軸に沿った断面図である。なお、ステージ移動方向を矢印で併記する。例えば、図14(A)に示すように、平行平板10Bは、第1の実施の形態の平行平板10と同様に、厚さdの平板部分10、厚さdの平板部分10及び厚さdの平板部分10を備えており(厚さd>厚さd>厚さd)、ステージ移動方向に向って一旦薄くなった後に、再び厚くなるように形成してもよい。
また、図14(B)に示すように、平行平板10Cは、同様に、平板部分10、平板部分10及び平板部分10を備えており、ステージ移動方向に向って一旦厚くなった後に、再び薄くなるように形成してもよい。また、図14(C)に示すように、より多段階(図では5段階)に亘り段差を設けてもよい。この例では、平行平板10Dは、同様に、平板部分10、平板部分10、平板部分10、平板部分10及び平板部分10を備えており、ステージ移動方向に向って段階的に薄くなるように形成されている。
(段差基板への適用)
図15(A)及び(B)は、段差基板への適用例を示す概略図である。また、上記の実施の形態では、一定の厚さの感光材料を露光する例について説明したが、本発明では多重焦点露光により実効的な焦点深度が拡大するので、半導体装置の製造過程でフォトリソグラフィを行う場合のフォトレジストの露光工程のように、表面に段差のあるフォトレジスト膜を露光する場合にも、本発明の露光装置は有効である。同様に、うねりや反りのある感光材料を露光する場合にも、本発明の露光装置は有効である。
例えば、図15(A)に示すように、半導体基板151上に形成された感光材料150が、段差状に形成されたフォトレジストである場合であっても、感光材料150の略同じ位置を、焦点位置の異なるレーザ光(図では露光ビーム12A、12B、12C)で重ねて露光することで、何れかのレーザ光が感光材料150表面、裏面又は内部で焦点を結び、感光材料150の露光が可能となる。同様にして、図15(B)に示すように、段差を有する半導体基板151上に同じ厚みで形成された感光材料(フォトレジスト)150を、何れかのレーザ光で露光することができる。
(平行平板を移動可能にした変形例)
また、上記の実施の形態では、平行平板が互いに対向する平行面が光軸と直交するように固定配置されている例について説明したが、平行平板を光軸と直交する方向に移動可能に構成し、焦点位置の異なるレーザ光による露光順序を適宜変更してもよい。例えば、図16に示すように、平行平板を、第1の実施の形態の平行平板10と第2の実施の形態の平行平板10Aとを光軸と直交する方向(矢印A方向)に並ぶように連結された構造とする。そして、レーザ光との反応後に光透過率が低下する感光材料150の場合には、平行平板10が光路上に配置され、レーザ光との反応後に光透過率が増加する感光材料150の場合には、平行平板10Aが光路上に配置されるように、図示しない駆動装置により平行平板を移動させて、切り替え可能に構成することができる。
(アパーチャアレイを付加した平行平板)
また、上記の実施の形態では、各マイクロレンズに対応する多数のアパーチャが形成されたアパーチャアレイを、マイクロレンズアレイの光出射側に配置した変形例を例示したが、アパーチャアレイを平行平板の光入射面に設けてもよい。
図17はアパーチャアレイを付加した平行平板を用いた変形例を示す光軸に沿った断面図である。アパーチャアレイを付加した平行平板を用いた以外は、第1の実施の形態と同じ構成であるため、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。図17に示すように、平行平板10の光入射面には、アパーチャアレイ14が付加されている。アパーチャアレイ14は、マイクロレンズアレイ78の各マイクロレンズ76に対応する多数のアパーチャ(開口)16が、平行平板10の光入射面に成膜された金属等の遮光膜に形成されてなるものである。アパーチャアレイ14により拡散光をカットされるので、不要露光が低減される。
10 平行平板
10A〜D 平行平板
12A〜C 露光ビーム
14 アパーチャアレイ
16 アパーチャ(開口)
50 ミラーデバイス
51 結像光学系
52 ヒートシンク
56 基準焦点位置
60 SRAMセル
62 マイクロミラー
66 ファイバアレイ光源
67 レンズ系
68 レーザ出射部
69 ミラー
72 レンズ
76 マイクロレンズ
78 マイクロレンズアレイ
80 レンズ
82 レンズ
82A 光出射面
92 保持基板
100 露光装置
10〜10平板部分
150 感光材料
150S 表面
150R 裏面
151 基板(半導体基板)
152 ステージ
154 脚部
156 設置台
158 ガイド
160 ゲート
162 スキャナ
164 センサ
166 露光ヘッド
168 露光エリア
170 露光済み領域

Claims (3)

  1. 光を照射する光源と、
    二次元状に配列された複数の画素部を備えて構成され、前記複数の画素部の各々が前記光源から照射された光を画像データに応じて変調して、複数の画素部の各々に対応した複数の光ビームを生成する空間光変調素子と、
    前記空間光変調素子で生成された複数の光ビームの各々を集光する集光光学系と、
    前記集光光学系で集光された複数の光ビームの各々を感光材料上に結像させる結像光学系と、
    前記集光光学系と前記結像光学系との間に配置されると共に、前記空間光変調素子で生成された複数の光ビームの光路上に光軸と交差するように配置され、焦点位置の異なる複数の光ビームを生成するように厚さの異なる複数の部分を有する平行平板と、
    を備えた露光ヘッド。
  2. 請求項1に記載の複数の露光ヘッドと、
    前記露光ヘッドを前記感光材料に対して予め定めた方向に相対移動させる移動手段と、
    前記移動手段による予め定めた方向への相対移動によって、前記感光材料が該感光材料に対して焦点距離が同じで且つ焦点位置の異なる複数の光ビームで多重露光されるように、前記空間光変調素子及び前記移動手段を制御する制御手段と、
    を備えた露光装置。
  3. 前記平行平板の複数の部分は、前記予め定めた方向では異なる焦点位置を有するように異なる厚さに形成されると共に、前記予め定めた方向と交差する方向では焦点位置が一定になるように一定の厚さに形成された請求項2に記載の露光装置。
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