JP2011007876A - 感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 良好なパターン形状を得ることが可能で、焦点深度に優れ、水等の液浸露光液に溶出し難く、液浸露光液に対する後退接触角が大きく、現像欠陥を生じ難いレジスト被膜の材料である感放射線性樹脂組成物、この感放射線性樹脂組成物の樹脂成分として用いることができる重合体及びこの感放射線性樹脂組成物を用いたレジストパターン形成方法を提供すること
【解決手段】 複数のフッ素原子含有重合体を併用する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法に関する。更に詳しくは、良好なパターン形状を得ることが可能で、水等の液浸露光液に溶出し難く、液浸露光液に対する後退接触角が大きく、現像欠陥を生じ難いレジスト被膜の材料である感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法に関する。
集積回路素子を製造する微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、0.10μm以下のレベルでの微細加工が可能なリソグラフィ技術が切望されている。しかし、従来のリソグラフィ技術では、放射線としてi線等の近紫外線を用いており、この近紫外線では、前記0.10μm以下のレベル(サブクオーターミクロンレベル)の微細加工は極めて困難である。そこで、0.10μm以下のレベルでの微細加工を可能にするために、より波長の短い放射線を使用したリソグラフィ技術の開発が行われている。より波長の短い放射線としては、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーなどの遠紫外線、X線、電子線等を挙げることができ、これらのなかでも、KrFエキシマレーザー(波長248nm)やArFエキシマレーザー(波長193nm)が注目されている。
そして、エキシマレーザーが注目されたことに伴い、エキシマレーザー用のレジスト被膜の材料が数多く提案されている。例えば、酸解離性基を有する成分と、放射線の照射(以下、「露光」という。)により酸を発生する成分(以下、「酸発生剤」という。)と、を含有し、これらの化学増幅効果を利用した組成物(以下、「化学増幅型レジスト」という。)などを挙げることができる。化学増幅型レジストとしては、具体的には、カルボン酸のt−ブチルエステル基又はフェノールのt−ブチルカーボナート基を有する樹脂と酸発生剤とを含有する組成物が報告されている。この組成物は、露光により発生した酸の作用により、樹脂中に存在するt−ブチルエステル基或いはt−ブチルカーボナート基が解離して、前記樹脂が、カルボキシル基又はフェノール性水酸基からなる酸性基を有するようになる。そして、その結果、レジスト被膜の露光領域がアルカリ現像液に易溶性となるため、所望のレジストパターンを形成することができる。
しかしながら、微細加工の分野においては、更に微細なレジストパターン(例えば、線幅が45nm程度の微細なレジストパターン)を形成することが切望されている。そして、更に微細なレジストパターンを形成可能にするためには、例えば、露光装置の光源波長の短波長化や、レンズの開口数(NA)を増大させることなどを挙げることができる。しかし、光源波長の短波長化には、新たな露光装置が必要になるが、このような装置は高額である。また、レンズの開口数を増大させる場合、解像度と焦点深度がトレードオフの関係にあるため、解像度を向上させることができても焦点深度が低下するという問題がある。
そこで、最近、このような問題を解決するリソグラフィ技術として、液浸露光(リキッドイマージョンリソグラフィ)法という方法が報告されている。この方法は、露光時に、レンズとレジスト被膜との間(レジスト被膜上)に液浸露光液(例えば、純水、フッ素系不活性液体等)を介在させるものである。この方法によると、従来、空気や窒素等の不活性ガスで満たされていた露光光路空間を、空気などよりも屈折率(n)の大きい液浸露光液で満たすことになるため、従来と同様の露光光を用いた場合であっても、露光光を短波長化などした場合と同様の効果を得ることができる。即ち、高解像性が得られ、焦点深度の低下がない。
従って、このような液浸露光によれば、既存の装置に実装されているレンズを用いても、低コストで、高解像性に優れ、焦点深度も優れるレジストパターンを形成することができる。そのため、液浸露光に用いる組成物が多数報告されている(例えば、特許文献1〜3)。
国際公開第04/068242号パンフレット 特開2005−173474号公報 特開2006−48029号公報
しかしながら、液浸露光を用いたリソグラフィ技術は、露光時にレジスト被膜が直接、水等の液浸露光液に接触するため、レジスト被膜から酸発生剤等が溶出してしまうという問題がある。この溶出物の量が多いと、レンズを損傷させたり、所望のパターン形状が得られなかったり、また、十分な解像度が得られないという問題点がある。
また、液浸露光液として水を用いる場合、レジスト被膜における水の後退接触角が低いと、水の切れが悪くなり、特に高速スキャン露光においては、ウォーターマークが残りやすくなるという問題点がある。
そして、特許文献1〜3に記載の組成物を用いた場合であっても、上述した問題は十分に解決されず、特に現像時の溶け残り欠陥を生じるという問題がある。この欠陥は、現像後にパターン上に観測される残渣に起因する欠陥である。即ち、これは、重合体などの樹脂成分現像時に凝集し、パターン上に付着することに起因すると考えられる。
本発明は、前記実情に鑑みてなされたものであり、良好なパターン形状を得ることが可能で、焦点深度に優れ、水等の液浸露光液に溶出し難く、液浸露光液に対する後退接触角が大きく、現像欠陥を生じ難いレジスト被膜の材料である感放射線性樹脂組成物、この感放射線性樹脂組成物の樹脂成分として用いることができる重合体及びこの感放射線性樹脂組成物を用いたレジストパターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、アルカリ現像液に対する溶解速度の異なる含フッ素原子重合体を併用することで現像欠陥が低減することを見出し、本発明に至った。
<含フッ素原子重合体(A1)>
本発明の感放射線性樹脂組成物を構成する樹脂(A1)は、上記測定条件で測定した下記条件で成膜した場合に、23℃におけるテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38%水溶液に対する溶解速度が10nm/sec未満の値を示すものである。
<成膜条件>
基板上に含フッ素重合体の4−メチル−2−ペンタノール溶液(固形分濃度11質量%)をスピンコートし、90℃×60秒の条件でベークを行って、膜厚300nmの塗膜を形成する。
このような重合体(A1)としては、特に限定されるものではないが、下記一般式(1)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(1)」という。)または下記式(1−1)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(1−1)」という。)を用いることが好ましい。
Figure 2011007876
〔一般式(1)において、Rは水素、メチル基又はトリフルオロメチル基を示す。Aは連結基を示し、Rは少なくとも一つ以上のフッ素原子を含有する、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体を示す。〕
Figure 2011007876
〔一般式(1−1)において、nは1〜3の整数を示す。Rは水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示す。R1-1は単結合、又は、炭素数1〜10の(n+1)価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。R1-2は、単結合、又は、炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状又は環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基を示す。X1は、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基を示す。Yは単結合、又は−CO−を示す。nが1である場合、R1-3は酸解離性基を示す。nが2又は3である場合、R1-3は相互に独立に、水素原子又は酸解離性基を示し、且つ少なくとも1つのR1-3は酸解離性基である。〕
一般式(1)におけるAは連結基を表し、例えば、単結合、酸素原子、硫黄原子、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基、アミド基、スルホニルアミド基、ウレタン基等を挙げることができる。
一般式(1)のRにおける、少なくとも一つ以上のフッ素原子を含有する炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、2−(2−メチルプロピル)基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、1−(2−メチルブチル)基、1−(3−メチルブチル)基、2−(2−メチルブチル)基、2−(3−メチルブチル)基、ネオペンチル基、1−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、1−(2−メチルペンチル)基、1−(3−メチルペンチル)基、1−(4−メチルペンチル)基、2−(2−メチルペンチル)基、2−(3−メチルペンチル)基、2−(4−メチルペンチル)基、3−(2−メチルペンチル)基、3−(3−メチルペンチル)基等の直鎖状、分岐状のアルキル基の部分フッ素化或いはパーフルオロアルキル基等が挙げられる。
また、一般式(1)のRにおける、少なくとも一つ以上のフッ素原子を含有する炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体としては、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、1−(1−シクロペンチルエチル)基、1−(2−シクロペンチルエチル)基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、1−(1−シクロヘキシルエチル)基、1−(2−シクロヘキシルエチル基)、シクロヘプチル基、シクロヘプチルメチル基、1−(1−シクロヘプチルエチル)基、1−(2−シクロヘプチルエチル)基、2−ノルボルニル基等の脂環式アルキル基の部分フッ素化或いはパーフルオロアルキル基等が挙げられる。
前記繰り返し単位(1)を与える好ましい単量体としては、トリフルオロメチル(メタ)アクリル酸エステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロt−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(5−トリフルオロメチル−3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロヘキシル)(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
前記一般式(1−1)のR1-1における、炭素数が1〜10である(n+1)価の直鎖状又は分岐状の飽和若しくは不飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基に由来する2価の炭化水素基等を挙げることができる。
また、前記一般式(1)のR1-1における、(n+1)価の環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基としては、炭素数3〜10の脂環式炭化水素及び芳香族炭化水素に由来する基が挙げられる。
前記脂環式炭化水素としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン等のシクロアルカン類等を挙げることができる。
また、前記芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン等を挙げることができる。
前記一般式(1)のR1-2における、炭素数が1〜20である2価の直鎖状又は分岐状飽和若しくは不飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基に由来する2価の炭化水素基等を挙げることができる。
また、前記一般式(1)のR1-2における、2価の環状の飽和若しくは不飽和炭化水素基としては、炭素数3〜20の脂環式炭化水素及び芳香族炭化水素に由来する基が挙げられる。
前記脂環式炭化水素としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン等のシクロアルカン類等を挙げることができる。
また、前記芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン等を挙げることができる。
尚、前記R1-2における炭化水素基は、上述の非置換の炭化水素基における少なくとも1つの水素原子を、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ヒドロキシル基、シアノ基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、酸素原子等の1種又は2種以上により置換された基であってもよい。
また、一般式(1)のnが2又は3である場合、前記R1-2は全て同一の基であってもよいし、一部又は全てが異なった基であってもよい。
前記一般式(1)のR1-3における酸解離性基とは、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基等の酸性官能基中の水素原子を置換する基であって、酸の存在下で解離する基を意味する。
このような酸解離性基としては、例えば、t−ブトキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、(チオテトラヒドロピラニルスルファニル)メチル基、(チオテトラヒドロフラニルスルファニル)メチル基や、アルコキシ置換メチル基、アルキルスルファニル置換メチル基等を挙げることができる。
尚、アルコキシ置換メチル基におけるアルコキシル基(置換基)としては、炭素数1〜4のアルコキシル基を挙げることができる。また、アルキルスルファニル置換メチル基におけるアルキル基(置換基)としては、炭素数1〜4のアルキル基を挙げることができる。
更に、前記酸解離性基としては、一般式[−C(R)]で表される基を挙げることができる〔尚、式中、3つのRは、相互に独立に、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはそれから誘導される基を示すか、又は、いずれか2つのRが相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基若しくはそれから誘導される基を形成し、残りの1つのRが、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはそれから誘導される基を示す。〕。
また、いずれか2つのRが相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子(酸素原子に結合している炭素原子)とともに形成する炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロオクチレン基等を挙げることができる。
更に、Rが相互に結合して形成された2価の脂環式炭化水素基から誘導される基としては、上述の2価の脂環式炭化水素基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基等を挙げることができる。
これらのなかでも、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基や、この2価の脂環式炭化水素基を前記アルキル基で置換した基等が好ましい。
前記一般式(1)のX1における、フッ素原子置換されたメチレン基、又は、炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基としては、例えば、下記(X−1)〜(X−8)等の構造を挙げることができる。
Figure 2011007876
繰り返し単位(1−1)の具体例としては、下記式(1−1−1)〜(1−1−3)で表されるものを挙げることができる。
Figure 2011007876
前記重合体(A)は、この繰り返し単位(1)または繰り返し単位(1−1)を1種のみ含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
この繰り返し単位(1)または繰り返し単位(1−1)の含有率は、重合体(A)における全繰り返し単位を100モル%とした場合に、通常5モル%以上、好ましくは10モル%以上、更に好ましくは15モル%以上である。この繰り返し単位(1)の含有率が5モル%未満であると、液浸露光に適した後退接触角を達成できなかったり、レジスト被膜からの酸発生剤等の溶出を抑制できないおそれがある。
また、本発明における重合体(A)は、下記一般式(2)で表される繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(2)」という。)を更に1種類以上含有していることが好ましい。
この繰り返し単位(2)を含有することにより、露光時には後退接触角が高く、現像時にはアルカリへの溶解性が向上する。すなわち、露光時には前記一般式(2)の構造を保ち、前記フッ素を構造中に含む単量体の効果をほとんど失うことなく後退接触角が高く、その後、酸の作用により一般式(2)の構造から−C(R部分が脱離することでアルカリへの溶解性を高めている。
Figure 2011007876
〔一般式(2)において、Rは水素、メチル基又はトリフルオロメチル基を示す。R、Rは相互に独立に炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体、又は炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を示し、Rどうしが互いに結合して炭素数3〜20の2価の脂環式構造を形成してもよい。〕
一般式(2)のRにおける、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタンや、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等のシクロアルカン類等に由来する脂環族環からなる基;これらの脂環族環からなる基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基等を挙げることができる。また、Rどうしが相互に結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に2価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体を形成してもよい。
これらの脂環式炭化水素基のうち、ノルボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン、アダマンタン、シクロペンタン又はシクロヘキサンに由来する脂環族環からなる基や、これらの脂環族環からなる基を前記アルキル基で置換した基等が好ましい。
また、一般式(2)のRにおける、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
一般式(2)において、好ましい−CR(Rの例としては、t−ブチル基、1−n−(1−エチル−1−メチル)プロピル基、1−n−(1,1−ジメチル)プロピル基、1−n−(1,1−ジメチル)ブチル基、1−n−(1,1−ジメチル)ペンチル基、1−(1,1−ジエチル)プロピル基、1−n−(1,1−ジエチル)ブチル基、1−n−(1,1−ジエチル)ペンチル基、1−(1−メチル)シクロペンチル基、1−(1−エチル)シクロペンチル基、1−(1−n−プロピル)シクロペンチル基、1−(1−i−プロピル)シクロペンチル基、1−(1−メチル)シクロヘキシル基、1−(1−エチル)シクロヘキシル基、1−(1−n−プロピル)シクロヘキシル基、1−(1−i−プロピル)シクロヘキシル基、1−{1−メチル−1−(2−ノルボニル)}エチル基、1−{1−メチル−1−(2−テトラシクロデカニル)}エチル基、1−{1−メチル−1−(1−アダマンチル)}エチル基、2−(2−メチル)ノルボニル基、2−(2−エチル)ノルボニル基、2−(2−n−プロピル)ノルボニル基、2−(2−i−プロピル)ノルボニル基、2−(2−メチル)テトラシクロデカニル基、2−(2−エチル)テトラシクロデカニル基、2−(2−n−プロピル)テトラシクロデカニル基、2−(2−i−プロピル)テトラシクロデカニル基、1−(1−メチル)アダマンチル基、1−(1−エチル)アダマンチル基、1−(1−n−プロピル)アダマンチル基、1−(1−i−プロピル)アダマンチル基や、これらの脂環族環からなる基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基等を挙げることができる。
前記繰り返し単位(2)を与える好ましい単量体としては、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−メチル−3−ヒドロキシアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチル−3−ヒドロキシアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−イソプロピルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−8−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルエステル、(メタ)アクリル酸−8−エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メチルテトラシクロ[6.2.13,6.02,7]ドデカン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−エチルテトラシクロ[6.2.13,6.02,7]ドデカン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸1−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(テトラシクロ[6.2.13,6.02,7]ドデカン−4−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジシクロヘキシルエチルエステイル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(テトラシクロ[6.2.13,6.02,7]ドデカン−4−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジ(アダマンタン−1−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシルエステル等が挙げられる。
これらの単量体のなかでも、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチル−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸1−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシルエステル等が特に好ましい。
前記重合体(A)は、この繰り返し単位(2)を1種のみ含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
この繰り返し単位(2)の含有率は、重合体(A)における全繰り返し単位を100モル%とした場合に、通常95モル%以下、好ましくは10〜90モル%、更に好ましくは10〜85モル%である。この繰り返し単位(2)の含有率が95モル%を超えると、70度以上の後退接触角を達成できなかったり、レジスト被膜からの酸発生剤等の溶出を抑制できないおそれがある。
重合体(A)には、前述のフッ素を構造中に含有する繰り返し単位、及び前記繰り返し単位(2)以外にも、例えば、アルカリ溶解性を調整するためにラクトン骨格や環状カーボネート構造、水酸基、カルボキシル基等を有する繰り返し単位、エッチング耐性を高めるために脂環式化合物を含有する繰り返し単位や芳香族化合物に由来する繰り返し単位、基板からの反射を抑えるために芳香族化合物に由来する繰り返し単位等の「他の繰り返し単位」を1種類以上含有させることができる。
前記ラクトン骨格を含有する繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(3)」という。)
としては、例えば、下記式(3a−1)〜(3a−6)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 2011007876
〔式中、Rは、水素原子又はメチル基を示す。Rは水素原子又は炭素数1〜4の置換基を有してもよいアルキル基を示す。Rは水素原子又はメトキシ基を示す。Rは単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、炭素数1〜30の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜30の2価の脂環式炭化水素基、炭素数が6〜30の2価の芳香族炭化水素基、又はこれらを組み合わせた2価の基を示す。R10は酸素原子又はメチレン基を示す。lは1〜3の整数を示す。mは0又は1である。〕
前記一般式(3a−1)のRにおける、炭素数1〜4の置換基を有してもよいアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
また、このアルキル基における1以上の水素原子は置換されていてもよい。具体的な置換基としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フェニル基、アセトキシ基、アルコキシ基等が挙げられる。
前記一般式(3a−2)又は(3a−3)におけるRの炭素数が1〜30である2価の鎖状炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、イコサレン基等の直鎖状アルキレン基;1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、2−プロピリデン基等の分岐状アルキレン基等を挙げることができる。
前記一般式(3a−2)又は(3a−3)におけるRの炭素数が3〜30である2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,3−シクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基等、1,4−シクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基等の炭素数3〜30の単環型シクロアルキレン基;1,4−ノルボルニレン基、2,5−ノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基等の多環型シクロアルキレン基等を挙げることができる。
前記一般式(3a−2)又は(3a−3)におけるRの炭素数が6〜30である2価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基、フェナントリレン基、アントリレン基等のアリーレン基等を挙げることができる。
前記ラクトン骨格を有する繰り返し単位(3)を与える好ましい単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]デカ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−10−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]ノナ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−エチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−プロピル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2,2−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5,5−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルエステル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチルエステル、(メタ)アクリル酸−3,3−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチルエステル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチルエステル等が挙げられる。
また、環状カーボネート構造を有する官能基を有するものとしては、例えば、下記式(3b)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 2011007876
〔式中、R11は水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基を示す。R12は水素原子、又は炭素数1〜5の鎖状炭化水素基を示し、R12が複数存在する場合はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R13は単結合、炭素数が1〜30である2価若しくは3価の鎖状炭化水素基、炭素数が3〜30である2価若しくは3価の脂環式炭化水素基、又は炭素数が6〜30である2価若しくは3価の芳香族炭化水素基を示し、R13が3価の場合、R13に含まれる炭素原子と環状炭酸エステルを構成する炭素原子とが結合されて、環構造が形成されている。nは2〜4の整数を示す。〕
前記一般式(3b)中、nは2〜4の整数を示す。即ち、環状カーボネート構造は、n=2(エチレン基)の場合は5員環構造、n=3(プロピレン基)の場合は6員環構造、n=4(ブチレン基)の場合は7員環構造となる。
前記一般式(3b)中、R13は、単結合、置換若しくは非置換の炭素数が1〜30である2価若しくは3価の鎖状炭化水素基、置換若しくは非置換の炭素数が3〜30である2価若しくは3価のヘテロ原子を含んでいてもよい脂環式炭化水素基、又は置換若しくは非置換の炭素数が6〜30である2価若しくは3価の芳香族炭化水素基を示す。
13が単結合の場合、重合体を構成する(メタ)アクリル酸の酸素原子と、環状カーボネート構造を形成する炭素原子と、が直接結合されることになる。
前記鎖状炭化水素基とは、主鎖に環状構造を含まず、鎖状構造のみで構成された炭化水素基を意味するものとする。
前記炭素数が1〜30である2価の鎖状炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、イコサレン基等の直鎖状アルキレン基;1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、2−プロピリデン基等の分岐状アルキレン基;等を挙げることができる。
前記炭素数が1〜30である3価の鎖状炭化水素基としては、前記官能基から水素原子が1個脱離した基等を挙げることができる。
13が鎖状炭化水素基である場合の構造の具体例としては、重合体を構成する(メタ)アクリル酸の酸素原子と、環状カーボネート構造を形成する炭素原子とが、炭素数1〜5の直鎖状アルキル基を介して結合されている構造を挙げることができる(後述する繰り返し単位(3b−1)〜(3b−6)を参照)。尚、これらの鎖状炭化水素基は、置換基を有するものであってもよい(後述する繰り返し単位(3b−16)を参照)。
13に含まれる炭素原子と、環状カーボネート構造を形成する炭素原子と、が結合して、環構造が形成されていてもよい。換言すれば、環状カーボネート構造が、有橋環、縮合環又はスピロ環の一部を構成していてもよい。例えば、前記環構造に環状カーボネート構造中の2つの炭素原子が含まれる場合には、有橋環又は縮合環が形成され、環状炭酸エステル中の1つの炭素原子のみが含まれる場合には、スピロ環が形成される。後述する繰り返し単位(3b−7)、(3b−9)、(3b−11)、(3b−12)、(3b−15)、及び(3b−17)〜(3b−22)は、R13に含まれる炭素原子と、環状カーボネート構造を形成する2つの炭素原子と、を含む縮合環(5〜6員環)が形成されている例である。一方、後述する繰り返し単位(3b−10)及び(3b−14)は、R13に含まれる炭素原子と、環状カーボネート構造を形成する1つの炭素原子と、によってスピロ環が形成されている例である。尚、前記環構造は、例えば、酸素(O)や窒素(N)等のヘテロ原子を含むヘテロ環であってもよい(後述する繰り返し単位(3b−17)〜(3b−22)を参照)。他方、後述する繰り返し単位(3b−8)及び(3b−13)は、R13に含まれる2つの炭素原子と、環状カーボネート構造を形成する2つの炭素原子と、を含む有橋環が形成されている例である。
前記脂環式炭化水素基とは、環構造中に、脂環式炭化水素の構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基を意味する。但し、この脂環式炭化水素基は脂環式炭化水素の構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を含んでいてもよい。
前記2価の脂環式炭化水素基としては、例えば、1,3−シクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基等、1,4−シクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基等の炭素数3〜10の単環型シクロアルキレン基;1,4−ノルボルニレン基、2,5−ノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基等の多環型シクロアルキレン基;等を挙げることができる。
前記3価の脂環式炭化水素基としては、前記官能基から水素原子が1個脱離した基等を挙げることができる。
13が脂環式炭化水素基である場合の構造としては、重合体を構成する(メタ)アクリル酸の酸素原子と、環状炭酸エステルを構成する炭素原子とが、シクロペンチレン基を介して結合されているもの(後述する繰り返し単位(3b−10)を参照)、ノルボルニレン基を介して結合されているもの(後述する繰り返し単位(3b−11)及び(3b−12)を参照)、置換テトラデカヒドロフェナントリル基を介して結合されているもの(後述する繰り返し単位(3b−14)を参照)等を挙げることができる。
尚、後述する繰り返し単位(3b−11)及び(3b−12)は、R13に含まれる炭素原子と、環状炭酸エステルを構成する2つの炭素原子と、を含む縮合環(4〜5員環)が形成されている例である。一方、後述する繰り返し単位(3b−10)及び(3b−14)は、R13に含まれる炭素原子と、環状炭酸エステルを構成する1つの炭素原子と、によってスピロ環が形成されている例である。
前記芳香族炭化水素基とは、環構造中に芳香環構造を含む炭化水素基を意味する。但し、この芳香族炭化水素基は芳香環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造や脂環式炭化水素の構造を含んでいてもよい。
前記2価の芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基、フェナントリレン基、アントリレン基等のアリーレン基等を挙げることができる。
前記3価の芳香族炭化水素基としては、前記官能基から水素原子が1個脱離した基等を挙げることができる。
13が芳香族炭化水素基である例としては、重合体を構成する(メタ)アクリル酸の酸素原子と、環状炭酸エステルを構成する炭素原子とが、ベンジレン基を介して結合されているもの(後述する繰り返し単位(3b−15)を参照)等を挙げることができる。この繰り返し単位(3b−15)は、R13に含まれる炭素原子と、環状カーボネート構造を形成する2つの炭素原子と、を含む縮合環(6員環)が形成されている例である。
一般式(3b)で表される繰り返し単位を与える単量体は、例えば、TetraheR13ron Letters,Vol.27,No.32 p.3741(1986)、Organic Letters,Vol.4,No.15 p.2561(2002)等に記載された、従来公知の方法により合成することができる。
一般式(3b)で表される繰り返し単位の特に好ましい例としては、下記一般式(3b−1)〜(3b−22)で表される繰り返し単位を挙げることができる。尚、下記一般式(3b−1)〜(3b−22)中のR12は、前記一般式(3b)中のR11と同義である。
Figure 2011007876
前記脂環式化合物を含有する繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(4)」という。)としては、例えば、下記一般式(4)で表される繰り返し単位等を挙げることができる。
Figure 2011007876
〔一般式(4)において、R14は水素原子、メチル基、又はトリフルオロメチル基を示し、R15は炭素数4〜20の脂環式炭化水素基である。〕
前記一般式(4)のR15における、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン等のシクロアルカン類に由来する脂環族環からなる炭化水素基が挙げられる。
これらのシクロアルカン由来の脂環族環は、置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換してもよい。これらは、これらのアルキル基によって置換されたものに限定されるものではなく、ヒドロキシル基、シアノ基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、酸素で置換されたものであってもよい。
前記繰り返し単位(4)を与える好ましい単量体としては、(メタ)アクリル酸−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−ビシクロ[2.2.2]オクタ−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−7−イルエステル、(メタ)アクリル酸−テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−イルエステル、(メタ)アクリル酸−トリシクロ[3.3.1.13,7]デカ−1−イルエステル、(メタ)アクリル酸−トリシクロ[3.3.1.13,7]デカ−2−イルエステル等が挙げられる。
また、前記芳香族化合物に由来する繰り返し単位(以下、「繰り返し単位(5)」という。)を生じさせる好ましい単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−メトキシスチレン、3−メトキシスチレン、4−メトキシスチレン、4−(2−t−ブトキシカルボニルエチルオキシ)スチレン2−ヒドロキシスチレン、3−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、2−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、3−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、4−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、2−メチル−3−ヒドロキシスチレン、4−メチル−3−ヒドロキシスチレン、5−メチル−3−ヒドロキシスチレン、2−メチル−4−ヒドロキシスチレン、3−メチル−4−ヒドロキシスチレン、3,4−ジヒドロキシスチレン、2,4,6−トリヒドロキシスチレン、4−t−ブトキシスチレン、4−t−ブトキシ−α−メチルスチレン、4−(2−エチル−2−プロポキシ)スチレン、4−(2−エチル−2−プロポキシ)−α−メチルスチレン、4−(1−エトキシエトキシ)スチレン、4−(1−エトキシエトキシ)−α−メチルスチレン、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、アセナフチレン、5−ヒドロキシアセナフチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、2−ヒドロキシ−6−ビニルナフタレン、1−ナフチル(メタ)アクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、1−ナフチルメチル(メタ)アクリレート、1−アントリル(メタ)アクリレート、2−アントリル(メタ)アクリレート、9−アントリル(メタ)アクリレート、9−アントリルメチル(メタ)アクリレート、1−ビニルピレン等が挙げられる。
本発明における重合体(A)において、繰り返し単位(3)、繰り返し単位(4)、繰り返し単位(5)に代表される「他の繰り返し単位」は、1種のみ含有されていてもよいし、2種以上が含有されていてもよい。
この他の繰り返し単位の含有率は、重合体(A)における全繰り返し単位を100モル%とした場合に、通常70モル%以下、好ましくは65モル%以下、更に好ましくは60モル%以下である。この他の繰り返し単位の含有率が70モル%を超えると、レジスト被膜からの酸発生剤等の溶出を抑制できないおそれがある。
<含フッ素原子重合体(A2)>
本発明の感放射線性樹脂組成物を構成する樹脂(A2)は、上記条件で成膜した場合に、23℃におけるテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38%水溶液対する溶解速度が10nm/sec以上である含フッ素原子重合体である。上記溶解速度としては、好ましくは30nm/sec以上である。
上記樹脂としては、たとえば、上記式(2)で表される基を有する繰返し単位を含む。これらの繰返し単位は、該単位と重合性不飽和結合とを含むラジカル重合性単量体を重合することにより樹脂中に含ませることができる。
式(2)で表される基を有する繰返し単位において、炭素数1〜4のアルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられ、炭素数1〜4のフッ素化アルキル基は、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、パーフルオロエチルメチル基、パーフルオロプロピル基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチル基、パーフルオロブチル基、1,1−ジメチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基等が挙げられる。
これらの中でトリフルオロメチル基が好ましい。
式(2)で表される基を有する繰返し単位は、少なくともα位の炭素原子にフルオロアルキル基を少なくとも1個含むアルコール性水酸基をその側鎖に有する繰返し単位であり、フルオロアルキル基、特にトリフルオロメチル基の電子吸引性により、アルコール性水酸基の水素原子が離脱しやすくなり、水溶液中で酸性を呈する。そのため、純水に対しては不溶性となるが、アルカリに対しては可溶性となる。
式(2)で表される基を有する繰返し単位の好ましい例としては、下記式(2a)で表される繰返し単位が挙げられる。
Figure 2011007876
式(2a)において、RIは水素原子またはメチル基を表し、RIIは有機基を表し、好ましくは2価の炭化水素基を表す。2価の炭化水素基の中で好ましくは鎖状または環状の炭化水素基を表す。
好ましいRIIとしては、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基もしくは1,2−プロピレン基などのプロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、インサレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、または、2−プロピリデン基等の飽和鎖状炭化水素基、1,3−シクロブチレン基などのシクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基などのシクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基などのシクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基などのシクロオクチレン基等の炭素数3〜10のシクロアルキレン基などの単環式炭化水素環基、1,4−ノルボルニレン基もしくは2,5−ノルボルニレン基などのノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基などのアダマンチレン基等の2〜4環式炭素数4〜30の炭化水素環基などの架橋環式炭化水素環基等が挙げられる。
特に、RIIとして2価の脂肪族環状炭化水素基を含むときは、ビストリフルオロメチル−ヒドロキシ−メチル基と該脂肪族環状炭化水素基との間にスペーサーとして炭素数1〜4のアルキレン基を挿入することが好ましい。
また、式(2a)において、RIIが2,5−ノルボルニレン基、2,6−ノルボルニレン基を含む炭化水素基、1,2−プロピレン基が好ましい。
重合体(A2)としては、上記式(2)で表される基を有する繰り返し単位に替えて、または上記式(2)で表される基を有する繰り返し単位とともに下記式(2−1)で表される基を有する繰返し単位、下記式(2−2)で表される基を有する繰返し単位、カルボキシル基を有する繰返し単位、およびスルホ基を有する繰返し単位から選ばれる少なくとも1つの繰返し単位を含むものを上げることができる。
Figure 2011007876
〔一般式(2−1)において、RVは、炭素数1〜20のフッ素化アルキル基を表し、一般式(2−2)において、RVIは極性基を有する有機基を表す。〕
式(2−1)で表される基を有する繰返し単位において、RVの炭素数1〜20のフッ素化アルキル基としては、ジフルオロメチル基、パーフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、パーフルオロエチルメチル基、パーフルオロプロピル基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチル基、パーフルオロブチル基、1,1−ジメチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、1,1−ジメチル−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2−(パーフルオロプロピル)エチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロペンチル基、1,1−ジメチル−2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチル基、1,1−ジメチル−2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基、2−(パーフルオロブチル)エチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロヘキシル基、パーフルオロペンチルメチル基、パーフルオロヘキシル基、1,1−ジメチル−2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、1,1−ジメチル−2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル基、2−(パーフルオロペンチル)エチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチル基、パーフルオロヘキシルメチル基、パーフルオロヘプチル基、2−(パーフルオロヘキシル)エチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−テトラデカフルオロオクチル基、パーフルオロヘプチルメチル基、パーフルオロオクチル基、2−(パーフルオロヘプチル)エチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロノニル基、パーフルオロオクチルメチル基、パーフルオロノニル基、2−(パーフルオロオクチル)エチル基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10−オクタデカフルオロデシル基、パーフルオロノニルメチル基、パーフルオロデシル基、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリドデカフルオロオクチル基等の炭素数が1〜20であるフルオロアルキル基等を挙げることができる。
これらの中で、パーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロオクチル基が特に好ましいが、それは窒素原子に結合した水素の酸性度が適度になるためである。
式(2−1)で表される基を有する繰返し単位の好ましい例としては、下記式(2−1a)で表される繰返し単位が挙げられる。
Figure 2011007876
式(2−1a)において、RVIIは水素原子またはメチル基を表し、Rは式(2−1)のRと同一である。
VIIIは有機基を表し、好ましくは2価の炭化水素基を表す。2価の炭化水素基の中で好ましくは鎖状または環状の炭化水素基を表す。
好ましいRVIIIとしては、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基もしくは1,2−プロピレン基などのプロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、インサレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、または、2−プロピリデン基等の飽和鎖状炭化水素基、1,3−シクロブチレン基などのシクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基などのシクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基などのシクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基などのシクロオクチレン基等の炭素数3〜10のシクロアルキレン基などの単環式炭化水素環基、1,4−ノルボルニレン基もしくは2,5−ノルボルニレン基などのノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基などのアダマンチレン基等の2〜4環式炭素数4〜30の炭化水素環基などの架橋環式炭化水素環基等が挙げられる。
特に、RVIIIとして2価の脂肪族環状炭化水素基を含むときは、−NH−基と該脂肪族環状炭化水素基との間にスペーサーとして炭素数1〜4のアルキレン基を挿入することができる。
また、RVIIIとしては、2,5−ノルボルニレン基または1,5−アダマンチレン基を含む炭化水素基、エチレン基、1,3−プロピレン基が好ましい。
式(2−2)で表される基を有する繰返し単位において、R6は極性基を有する有機基を表し、好ましくは炭素数1〜20の1価の極性基を有する炭化水素基、もしくはフッ素化炭化水素基を表す。
式(2−2)で表される基を有する繰返し単位の好ましい例としては、下記式(2−2a)で表される繰返し単位が挙げられる。
Figure 2011007876
式(2−2a)において、RIXは水素原子またはメチル基を表し、RVIは(メタ)アクリル酸とエステル結合をするアルコール類の残基を表し、極性基を有する。
好ましいRVIとしては、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、ポリプロピレングリコール基、2−ヒドロキシシクロヘキシル基、4−ヒドロキシシクロヘキシル基、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル基、3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチル基、アミノメチル基、1−アミノエチル基、2−アミノエチル基、1−アミノプロピル基、2−アミノプロピル基、3−アミノプロピル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、1,2,3−トリヒドロキシプロピル基、ジフルオロメチル基、パーフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、1−(パーフルオロメチル)エチル基、2−(パーフルオロメチル)エチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、パーフルオロエチルメチル基、ジ(パーフルオロメチル)メチル基、パーフルオロプロピル基、1−メチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、1−(パーフルオロエチル)エチル基、2−(パーフルオロエチル)エチル基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチル基、パーフルオロプロピルメチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロヘプチル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロノニル基、パーフルオロデシル基、(2,2,2−トリフルオロエチル)α−カルボキシル基、(パーフルオロエチルメチル)α−カルボキシル基、(2,2,2−トリフルオロエチル)α−カルボキシメチル基、(2,2,2−トリフルオロエチル)α−シアノ基、(パーフルオロエチルメチル)α−シアノ基、(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)2−エトキシ基、(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)2−シアノ基を挙げることができる。
カルボキシル基を有する繰返し単位を生成するラジカル重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、アトロパ酸、3−アセチルオキシ(メタ)アクリル酸、3−ベンゾイルオキシ(メタ)アクリル酸、α−メトキシアクリル酸、3−シクロヘキシル(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸類;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等の不飽和ポリカルボン酸類;該不飽和ポリカルボン酸のモノメチルエステル、モノエチルエステル、モノn−プロピルエステル、モノn−ブチルエステル等のモノエステル類;2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−カルボキシアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−カルボキシメチルアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−メトキシカルボニルアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−アセチルオキシアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−フェニルアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−ベンジルアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−メトキシアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−シクロヘキシルアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、2−α−シアノアクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸等を挙げることができる。
上記の内、(メタ)アクリル酸、クロトン酸が好ましい。
また、カルボキシル基を有する繰返し単位として、式(2−3)で示されるラジカル重合性単量体が挙げられる。
Figure 2011007876
式(2−3)で表される単量体において、Rは水素原子またはメチル基を表し、RXIは、単結合、カルボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカルボニル基を表し、RXIIは、単結合、炭素数1から20の2価の有機基を示す。炭素数1から20の2価の有機基としては、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基もしくは1,2−プロピレン基などのプロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、オクタデカメチレン基、ノナデカメチレン基、インサレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基、メチリデン基、エチリデン基、プロピリデン基、または、2−プロピリデン基等の飽和鎖状炭化水素基、フェニレン基、トリレン基等のアリレン基、1,3−シクロブチレン基などのシクロブチレン基、1,3−シクロペンチレン基などのシクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基などのシクロヘキシレン基、1,5−シクロオクチレン基などのシクロオクチレン基等の炭素数3〜10のシクロアルキレン基などの単環式炭化水素環基、1,4−ノルボルニレン基もしくは2,5−ノルボルニレン基などのノルボルニレン基、1,5−アダマンチレン基、2,6−アダマンチレン基などのアダマンチレン基等の2〜4環式炭素数4〜20の炭化水素環基などの架橋環式炭化水素環基等が挙げられる。
スルホ基を有する繰返し単位を生成するラジカル重合性単量体としては、式(2−4)で表される。
Figure 2011007876
式(2−4)において、RXIおよびRXIIは式(2−3)におけるRXIおよびRXIIと同一である。式(2−3)におけるカルボキシル基をスルホ基に代えることで式(2−4)が得られる。
好ましい式(2−4)で示される単量体としては、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、4−ビニル−1−ベンゼンスルホン酸が挙げられる。これらのスルホン酸単量体で、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸が特に好ましい。
また、本発明の感放射線性樹脂組成物の樹脂成分には、樹脂の分子量、ガラス転移点、溶媒への溶解性などを制御する目的で、他のラジカル重合性単量体を共重合することができる。「他の」とは、前出のラジカル重合性単量体以外のラジカル重合性単量体の意味である。また、酸解離性基含有単量体を共重合することができる。
他のラジカル重合性単量体または酸解離性基含有単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシ−ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−プロピル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−ブチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−エチル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−プロピル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−ブチル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレート、1−メチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−エチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−プロピル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−ブチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレート、1−アダマンチル−1−メチルエチル(メタ)アクリレート、1−ビシクロ[2.2.1]ヘプチル−1−メチルエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチルなどのジカルボン酸ジエステル;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸アリールエステル;スチレン、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニ−ルトルエン、p−メトキシスチレン等の芳香族ビニル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル基含有ラジカル重合性単量体;アクリルアミド、メタクリルアミドなどのアミド結合含有ラジカル重合性単量体;酢酸ビニルなどの脂肪酸ビニル類;塩化ビニル、塩化ビニリデンなどの塩素含有ラジカル重合性単量体;1,3−ブタジエン、イソプレン、1,4−ジメチルブタジエン等の共役ジオレフィン類が挙げられる。これらのうち、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ニトリル基含有ラジカル重合性単量体、アミド結合含有ラジカル重合性単量体、水酸基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましい。
これらの単量体は単独でもしくは2種以上組み合わせて用いることができる。
上記、他のラジカル重合性単量体を共重合する場合、重合体全体に対して、その割合は50モル%以下であることが好ましく、40モル%以下であることがさらに好ましい。50モル%を超えると現像液であるアルカリ水溶液への溶解性が低くなり該上層膜の除去ができずに現像後のレジストパターン上に残渣が発生してしまうおそれがある。
アルカリ可溶性樹脂を製造する際に用いられる重合溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどの多価アルコールのアルキルエーテル類;エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、ジアセトンアルコールなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチルなどのエステル類が挙げられる。これらのうち、環状エーテル類、多価アルコールのアルキルエーテル類、多価アルコールのアルキルエーテルアセテート類、ケトン類、エステル類などが好ましい。
また、ラジカル共重合における重合触媒としては、通常のラジカル重合開始剤が使用でき、例えば2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−(2−メチルプロピオン酸メチル)、2,2'−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス−(4−メトキシ−2−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシピバレート、1,1'−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンなどの有機過酸化物および過酸化水素などを挙げることができる。過酸化物をラジカル重合開始剤に使用する場合、還元剤を組み合わせてレドックス型の開始剤としてもよい。
上記方法で得られるアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(以下、Mwと略称する)はゲルパーミエーションクロマト法ポリスチレン換算で通常2,000〜100,000であり、好ましくは2,500〜50,000、より好ましくは3,000〜20,000である。この場合、アルカリ可溶性樹脂のMwが2,000未満では、上層膜としての耐水性および機械的特性が著しく低く、一方100,000をこえると、前述した溶媒に対する溶解性が著しく悪い。また、樹脂のMwとゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、Mnと略称する)との比(Mw/Mn)は、通常、1〜5、好ましくは1〜3である。
なお、樹脂は、ハロゲン、金属等の不純物が少ないほど好ましく、それにより、上層膜としての塗布性とアルカリ現像液への均一な溶解性をさらに改善することができる。樹脂の精製法としては、例えば、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせ等を挙げることができる。本発明において、樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
(1−2)重合体(B)
前記重合体(B)は、酸の作用により解離する酸解離性基を有し、この酸解離性基が解離してアルカリ可溶性となるものである。
重合体(B)としては、前記酸解離性基を有するものである限り特に制限はないが、前記酸解離性基としては、その構造中に環状炭化水素を有する基であることが好ましい。このような重合体(B)は、酸解離性基が容易に解離するため、感度が高くなるという利点がある。
その構造中に環状炭化水素を有する基としては、例えば、2−(2−メチル)シクロペンチル基、2−(2−エチル)シクロペンチル基、2−(2−n−プロピル)シクロペンチル基、2−(2−イソプロピル)シクロペンチル基、2−(2−メチル)シクロヘキシル基、2−(2−エチル)シクロヘキシル基、2−(2−メチル)シクロオクチル基、2−(2−エチル)シクロオクチル基、2−(2−メチル)アダマンチル基、2−(2−エチル)アダマンチル基、2−(2−n−プロピル)アダマンチル基、2−(2−イソプロピル)アダマンチル基や、これらの脂環族環からなる基を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基の1種以上或いは1個以上で置換した基等を挙げることができる。これらのなかでも、酸解離性基が容易に解離するという利点があるため、エチルシクロペンチルが好ましい。
重合体(B)としては、具体的には、ノルボルネン誘導体等を重合して得られる主鎖にノルボルナン環等の脂環式骨格を有する重合体、ノルボルネン誘導体と無水マレイン酸を共重合して得られる主鎖にノルボルナン環及び無水マレイン酸誘導体を有する重合体、ノルボルネン誘導体と(メタ)アクリル化合物を共重合して得られる主鎖にノルボルナン環と(メタ)アクリル骨格が混在する重合体、ノルボルネン誘導体と無水マレイン酸、(メタ)アクリル化合物を共重合して得られる主鎖にノルボルナン環と無水マレイン酸誘導体と(メタ)アクリル骨格が混在する重合体、(メタ)アクリル化合物を共重合して得られる主鎖が(メタ)アクリル骨格の重合体等を挙げることができる。
重合体(B)としては、前述の酸解離性基を有する繰り返し単位(2)を含有することが好ましい。
重合体(B)における前記繰り返し単位(2)の含有割合は、重合体(B)に含まれる全繰り返し単位の合計を100モル%とした場合に、10〜70モル%であることが好ましく、より好ましくは15〜60モル%、更に好ましくは20〜50モル%である。この含有割合が10モル%未満である場合、形成したレジスト被膜の解像度が低下するおそれがある。一方、70モル%を超える場合、現像性、露光余裕が悪化するおそれがある。
また、重合体(B)は、ラクトン骨格を含有する繰り返し単位(以下、「ラクトン骨格含有繰り返し単位」という。)を更に含んでいることが好ましい。このラクトン骨格含有繰り返し単位を含む場合、レジスト膜の基盤への密着性を向上させることができる。
ラクトン骨格含有繰り返し単位を構成するための単量体としては、例えば、前述の式(3a−1)〜(3a−6)で表される化合物等を挙げることができる。
重合体(B)における前記ラクトン骨格含有繰り返し単位の含有割合は、重合体(B)に含まれる全繰り返し単位の合計を100モル%とした場合に、5〜85モル%であることが好ましく、より好ましくは10〜70モル%、更に好ましくは15〜60モル%である。この含有割合が5モル%未満である場合、現像時の密着性が悪化するおそれがある。一方、85モル%を超える場合、重合体(B)の、溶剤に対する溶解性が悪化するおそれがある。また、解像度が悪化するおそれがある。
また、前記重合体(B)は、例えば、所定の各繰り返し単位に対応する重合性不飽和単量体を、ヒドロパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類、ジアシルパーオキシド類、アゾ化合物等のラジカル重合開始剤を使用し、必要に応じて連鎖移動剤の存在下、適当な溶媒中で重合することにより製造することができる。
前記重合体(B)の重合に使用される溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;アセトン、2−ブタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類等を挙げることができる。
これらの溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記重合における反応温度は、40〜150℃であることが好ましく、より好ましくは50〜120℃である。また、反応時間は、1〜48時間であることが好ましく、より好ましくは1〜24時間である。
前記重合体(B)のGPC法によるMwは、1,000〜100,000であることが好ましく、より好ましくは1,000〜30,000、更に好ましくは1,000〜20,000である。このMwが1,000未満である場合、形成したレジスト被膜の耐熱性が低下するおそれがある。一方、100,000を超える場合、形成したレジスト被膜の現像性が低下するおそれがある。
また、重合体(B)のMwとMnとの比(Mw/Mn)は、1〜5であることが好ましく、より好ましくは1〜3である。
重合体(B)は、この重合体(B)を調製する際に用いられる単量体に由来する低分子量成分(以下、「低分子量成分(b)」ともいう。)の含有割合(固形分換算)が、重合体(B)を100質量%とした場合に、0.1質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.07質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下である。この含有割合が0.1質量%以下である場合、液浸露光時に、レジスト被膜に接触した水等の液浸露光液に対して溶出してしまう溶出物の量を少なくすることができる。更に、感放射線性樹脂組成物の保管時に異物が発生し難く、塗布時に塗布ムラが発生し難いことに加え、レジストパターン形成時における欠陥の発生を良好に抑制することができる。
前記低分子量成分(b)は、重量平均分子量500以下の成分であり、例えば、モノマー、ダイマー、トリマー、オリゴマーを挙げることができる。尚、低分子量成分(b)は、例えば、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法とを組み合わせた方法等により除去することができる。
尚、重合体(B)は、ハロゲン、金属等の不純物の含有量が少ないほど好ましい。このような不純物の含有量が少ないと、レジスト被膜の感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等を更に向上させることができる。
重合体(B)の精製法としては、上述した、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法とを組み合わせた方法等を挙げることができる。
尚、前記重合体(B)は、本発明の感放射線性樹脂組成物に、1種のみ含有されていてもよいし、2種以上含有されていてもよい。
(1−3)酸発生剤(C)
前記酸発生剤(C)は、露光により酸を発生するものであり、露光により発生した酸の作用によって、樹脂成分中に存在する酸解離性基含有繰り返し単位が有する酸解離性基を解離させ(保護基を脱離させ)、その結果レジスト被膜の露光部がアルカリ現像液に易溶性となり、ポジ型のレジストパターンを形成する作用を有するものである。
このような酸発生剤としては、下記一般式(5)で表される化合物を含むものが好ましい。
Figure 2011007876
前記一般式(5)におけるkは0〜2の整数である。
また、R21は水素原子、フッ素原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、又は、炭素数2〜11の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシカルボニル基を示す。
更に、R22は炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、又は、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルカンスルホニル基を示す。尚、rは0〜10の整数である。
また、R23は相互に独立に炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、置換されていてもよいフェニル基、或いは置換されていてもよいナフチル基を示すか、又は、2個のR23が互いに結合して形成された、置換されていてもよい炭素数2〜10の2価の基を示す。
更に、Zは、式:R242nSO 、式:R25SO (式中、R24及びR25は、相互に独立に、フッ素原子又は置換されていてもよい炭素数1〜12の炭化水素基を示し、nは1〜10の整数である。)で表されるアニオン、又は下記一般式(6−1)若しくは(6−2)で表されるアニオンを示す。
Figure 2011007876
前記一般式(6−1)及び(6−2)におけるR26は、互いに独立して、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のフッ素原子を含有するアルキル基を示すか、又は、2つのR26が互いに結合して形成された炭素数2〜10のフッ素原子を含有する2価の有機基を示す。尚、この2価の有機基は置換基を有してもよい。
一般式(5)において、R21、R22及びR23の炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等を挙げることができる。これらのなかでも、メチル基、エチル基、n−ブチル基、t−ブチル基が好ましい。
また、R21及びR22の炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基等を挙げることができる。これらのなかでも、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基が好ましい。
更に、R21の炭素数2〜11の直鎖状又は分岐状のアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等を挙げることができる。これらのなかでも、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基が好ましい。
また、R22の炭素数1〜10の直鎖状、分岐状、又は環状のアルカンスルホニル基としては、例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、tert−ブタンスルホニル基、シクロペンタンスルホニル基、シクロヘキサンスルホニル基等を挙げることができる。これらのなかでも、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、n−プロパンスルホニル基、n−ブタンスルホニル基、シクロペンタンスルホニル基、シクロヘキサンスルホニル基が好ましい。
前記一般式(5)におけるrは、0〜10の整数であり、0〜2であることが好ましい。
また、R23の置換されていてもよいフェニル基としては、例えば、フェニル基、4−エチルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−フルオロフェニル基等のフェニル基、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状のアルキル基で置換されたフェニル基;これらのフェニル基又はアルキル置換フェニル基を、アルコキシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基等の少なくとも1種の基1個以上で置換した基等を挙げることができる。
フェニル基又はアルキル置換フェニル基に対する置換基のうち、前記アルコキシル基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、t−ブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素数1〜20の直鎖状、分岐状、又は環状のアルコキシル基等を挙げることができる。
また、前記アルコキシアルキル基としては、例えば、メトキシメチル基、エトキシメチル基、1−メトキシエチル基、2−メトキシエチル基、1−エトキシエチル基、2−エトキシエチル基等の炭素数2〜21の直鎖状、分岐状、又は環状のアルコキシアルキル基等を挙げることができる。
更に、前記アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル等の炭素数2〜21の直鎖状、分岐状、又は環状のアルコキシカルボニル基等を挙げることができる。
また、前記アルコキシカルボニルオキシ基としては、例えば、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、i−プロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、シクロペンチルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル等の炭素数2〜21の直鎖状、分岐状、又は環状のアルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
23の置換されていてもよいフェニル基のなかでも、フェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−t−ブトキシフェニル基が好ましい。
また、R23の置換されていてもよいナフチル基としては、例えば、1−ナフチル基、2−メチル−1−ナフチル基、3−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、5−メチル−1−ナフチル基、6−メチル−1−ナフチル基、7−メチル−1−ナフチル基、8−メチル−1−ナフチル基、2,3−ジメチル−1−ナフチル基、2,4−ジメチル−1−ナフチル基、2,5−ジメチル−1−ナフチル基、2,6−ジメチル−1−ナフチル基、2,7−ジメチル−1−ナフチル基、2,8−ジメチル−1−ナフチル基、3,4−ジメチル−1−ナフチル基、3,5−ジメチル−1−ナフチル基、3,6−ジメチル−1−ナフチル基、3,7−ジメチル−1−ナフチル基、3,8−ジメチル−1−ナフチル基、4,5−ジメチル−1−ナフチル基、5,8−ジメチル−1−ナフチル基、4−エチル−1−ナフチル基2−ナフチル基、1−メチル−2−ナフチル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−2−ナフチル基等のナフチル基又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状、若しくは環状のアルキル基で置換されたナフチル基;これらのナフチル基又はアルキル置換ナフチル基を、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等の少なくとも1種の基1個以上で置換した基等を挙げることができる。
ナフチル基又はアルキル置換ナフチル基を置換する置換基は、フェニル基又はアルキル置換フェニル基に対する置換基として例示したものと同様の置換基を例示することができる。
23の置換されていてもよいナフチル基のなかでも、1−ナフチル基、1−(4−メトキシナフチル)基、1−(4−エトキシナフチル)基、1−(4−n−プロポキシナフチル)基、1−(4−n−ブトキシナフチル)基、2−(7−メトキシナフチル)基、2−(7−エトキシナフチル)基、2−(7−n−プロポキシナフチル)基、2−(7−n−ブトキシナフチル)基が好ましい。
また、2個のR23が互いに結合して形成された、置換されていてもよい炭素数2〜10の2価の基としては、前記一般式(5)で表される化合物中の硫黄原子と共に5員環又は6員環を形成する基が好ましく、5員環(即ち、テトラヒドロチオフェン環)を形成する基が更に好ましい。
前記炭素数2〜10の2価の基に対する置換基としては、例えば、前記フェニル基及びアルキル置換フェニル基に対する置換基として例示したヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシル基、アルコキアルキル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基等を挙げることができる。
上述したR23のなかでも、メチル基、エチル基、フェニル基、4−メトキシフェニル基、1−ナフチル基、2個のR23が互いに結合して硫黄原子と共にテトラヒドロチオフェン環構造を形成する2価の基が好ましい。
一般式(5)におけるXが、R242nSO で表されるアニオンである場合、「−C2n−」は、炭素数nのパーフルオロアルキレン基であるが、この基は直鎖状であってもよいし、分岐状であってもよい。ここで、nは1、2、4又は8であることが好ましい。
また、R24及びR25の置換されていてもよい炭素数1〜12の炭化水素基としては、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、有橋脂環式炭化水素基が好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、ノルボルニル基、ノルボニルメチル基、ヒドロキシノルボルニル基、アダマンチル基が好ましい。
一般式(6−1)又は(6−2)において、R26が、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のフッ素原子を含有するアルキル基である場合、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、ドデカフルオロペンチル基、パーフルオロオクチル基等を挙げることができる。
また、2つのR26が互いに結合して形成された、置換基を有してもよい、フッ素原子を有する炭素数2〜10の2価の有機基である場合、例えば、テトラフルオロエチレン基、ヘキサフルオロプロピレン基、オクタフルオロブチレン基、デカフルオロペンチレン基、ウンデカフルオロヘキシレン基等を挙げることができる。
前記Xは、具体的には、トリフルオロメタンスルホネートアニオン、パーフルオロ−n−ブタンスルホネートアニオン、パーフルオロ−n−オクタンスルホネートアニオン、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネートアニオン、2−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−1,1−ジフルオロエタンスルホネートアニオン、下記式(7−1)〜(7−7)で表されるアニオンであることが好ましい。
Figure 2011007876
また、一般式(5)で表される化合物としては、具体的には、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリ−tert−ブチルフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニル−ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニル−ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、
トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリ−tert−ブチルフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニル−ジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニル−ジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−ブタンスルホネート、
トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリ−tert−ブチルフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニル−ジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニル−ジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
トリフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2'−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリ−tert−ブチルフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2'−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニル−ジフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2'−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニル−ジフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2'−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2'−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2'−イル)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、
トリフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2'−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、トリ−tert−ブチルフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2'−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニル−ジフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2'−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニル−ジフェニルスルホニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2'−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2'−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウム2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2'−イル)−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、下記式(c1)〜(c15)で表される化合物等を挙げることができる。
尚、一般式(5)で表される化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
Figure 2011007876
Figure 2011007876
Figure 2011007876
また、前記酸発生剤(C)としては、前記一般式(5)で表される化合物以外にも、例えば、オニウム塩化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物、スルホン化合物、スルホン酸化合物等の他の酸発生剤を挙げることができる。
これらの他の酸発生剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記酸発生剤(C)の含有量は、前記重合体(A)及び重合体(B)の合計100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜10質量部である。この含有量が0.1〜20質量部である場合、形成した被膜の感度及び現像性を維持することができる。また、この含有量が0.1質量部未満である場合、感度及び現像性が低下するおそれがある。一方、20質量部を超える場合、放射線に対する透明性が低下して、矩形のレジストパターンを得られ難くなるおそれがある。
また、前記一般式(5)で表される化合物と、前記他の酸発生剤とを併用する場合、他の酸発生剤の含有割合は、一般式(5)で表される化合物と他の酸発生剤との合計を100質量%とした場合に、80質量%以下であることが好ましく、より好ましくは60質量%以下である。他の酸発生剤の含有割合が80質量%を超える場合、感度が低下するおそれがある。
(1−4)その他の成分
本発明の感放射線性樹脂組成物には、前記重合体(A)、前記重合体(B)、及び前記酸発生剤(C)以外にも、必要に応じて、窒素含有化合物、溶剤、各種の添加剤(例えば、脂環族添加剤、界面活性剤、増感剤等)を含有させることができる。
<窒素含有化合物>
前記窒素含有化合物は、露光により酸発生剤から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非露光領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分である。このような窒素含有化合物を配合することにより、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性を向上させることができる。また、解像度が更に向上するとともに、露光から露光後の加熱処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができる。そのため、プロセス安定性に極めて優れた感放射線性樹脂組成物を得ることができる。
前記窒素含有化合物としては、例えば、3級アミン化合物、3級アミン化合物以外のア
ミン化合物(他のアミン化合物)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等を挙げることができる。
前記3級アミン化合物としては、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、シクロヘキシルアミン等のモノ(シクロ)アルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン等のジ(シクロ)アルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミン類;2,2',2”−ニトロトリエタノール等の置換アルキルアミン;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン、2,4,6−トリ−tert−ブチル−N−メチルアニリン、N−フェニルジエタノールアミン、2,6−ジイソプロピルアニリン等を挙げることができる。
前記他のアミン化合物としては、例えば、エチレンジアミン、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノジフェニルアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル〕ベンゼン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリジノン、2−キノキサリノール、N,N,N',N'−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N',N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン等を挙げることができる。
前記アミド基含有化合物としては、例えば、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−オクチルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジシクロヘキシルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−2−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、(S)−(−)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、(R)−(+)−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−ピロリジンメタノール、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシピペリジン、N−t−ブトキシカルボニルピロリジン、N−t−ブトキシカルボニルピペラジン、N−t−ブトキシカルボニルピペリジン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、
N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N'N'−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N'−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール等のN−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物のほか、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−アセチル−1−アダマンチルアミン、イソシアヌル酸トリス(2−ヒドロキシエチル)等を挙げることができる。
前記ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリ−n−ブチルチオウレア等を挙げることができる。
前記含窒素複素環化合物としては、例えば、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチル−1H−イミダゾール等のイミダゾール類;ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、2−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、4−ヒドロキシキノリン、8−オキシキノリン、アクリジン、2,2':6',2”−ターピリジン等のピリジン類;ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のピペラジン類のほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペリジンエタノール、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1−(4−モルホリニル)エタノール、4−アセチルモルホリン、3−(N−モルホリノ)−1,2−プロパンジオール、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等を挙げることができる。
尚、これらの窒素含有化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記窒素含有化合物の配合量は、前記重合体(A)及び前記重合体(B)の合計100質量部に対して、15質量部以下であることが好ましく、より好ましくは10質量部以下、更に好ましくは5質量部以下である。この窒素含有化合物の配合量が15質量部を超える場合、形成したレジスト被膜の感度が低下するおそれがある。
<溶剤>
前記溶剤は、前記重合体(A)及び重合体(B)を溶解して、本発明の感放射線性樹脂組成物を溶液状にするものであれば特に限定されない。例えば、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、3,3−ジメチル−2−ブタノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状若しくは分岐状のケトン類;シクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、イソホロン等の環状のケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−i−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−sec−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−プロピル、2−ヒドロキシプロピオン酸n−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸i−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸sec−ブチル、2−ヒドロキシプロピオン酸t−ブチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類、
n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、トルエン、キシレン、
2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、しゅう酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン等を挙げることができる。
これらの溶剤のなかでも、直鎖状又は分岐状のケトン類、環状のケトン類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類、3−アルコキシプロピオン酸アルキル類、γ−ブチロラクトンが好ましい。
尚、これらの溶剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記溶剤は、本発明の感放射線性樹脂組成物の全固形分濃度が1〜50質量%(更に好ましくは1〜25質量%)となるように添加することが好ましい。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、溶剤を加えた後、例えば、孔径0.2μm程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶液として用いることができる。
(1−5)後退接触角
また、本発明の感放射線性樹脂組成物においては、この樹脂組成物を基板上に塗布して形成されるフォトレジスト膜の水に対する後退接触角が、68度以上であることが好ましく、より好ましくは70度以上である。この後退接触角が68度未満である場合には、高速スキャン露光時の水切れが不良となり、ウォーターマーク欠陥が発生する可能性がある。
尚、本明細書中における「後退接触角」とは、本発明の樹脂組成物によるフォトレジスト膜を形成した基板上に、水を25μL滴下し、その後、基板上の水滴を10μL/minの速度で吸引した際の液面と基板との接触角を意味するものである。具体的には、後述の実施例に示すように、KRUS社製「DSA−10」を用いて測定することができる。
[2]レジストパターンの形成方法
本発明のレジストパターンの形成方法は、(1)感放射線性樹脂組成物を用いて基板上にフォトレジスト膜を形成する工程(以下、「工程(1)」ともいう。)と、(2)前記フォトレジスト膜上に液浸露光用液体を配置し、前記液浸露光用液体を介して前記フォトレジスト膜を液浸露光する工程(以下、「工程(2)」ともいう。)と、(3)液浸露光された前記フォトレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する工程(以下、「工程(3)」ともいう。)と、を備える方法である。このような形成方法によれば、良好なパターン形状のレジストパターンを形成することができる。
前記工程(1)では、本発明の感放射線性樹脂組成物から得られた樹脂組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウェハ、アルミニウムで被覆されたウェハ等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜が形成される。具体的には、得られるレジスト膜が所定の膜厚となるように感放射線性樹脂組成物溶液を塗布したのち、プレベーク(PB)することにより塗膜中の溶剤を揮発させ、レジスト膜が形成される。
前記レジスト膜の厚みは特に限定されないが、10〜5000nmであることが好ましく、10〜2000nmであることが更に好ましい。
また、プレベークの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって変わるが、30〜200℃程度であることが好ましく、より好ましくは50〜150℃である。
前記工程(2)では、工程(1)で形成されたフォトレジスト膜上に液浸露光用液体を配置し、液浸露光用液体を介して、放射線を照射し、フォトレジスト膜を液浸露光する。
前記液浸露光用液体としては、例えば、純水、長鎖又は環状の脂肪族化合物等を用いることができる。
前記放射線としては、使用される酸発生剤の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等から適宜選定されて使用されるが、ArFエキシマレーザー(波長193nm)或いはKrFエキシマレーザー(波長248nm)で代表される遠紫外線が好ましく、特にArFエキシマレーザー(波長193nm)が好ましい。
また、露光量等の露光条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成や添加剤の種類等に応じて適宜選定することができる。
本発明においては、露光後に加熱処理(PEB)を行うことが好ましい。このPEBにより、樹脂成分中の酸解離性基の解離反応を円滑に進行させることができる。PEBの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって適宜調整されるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。
本発明においては、感放射線性樹脂組成物の潜在能力を最大限に引き出すため、例えば、特公平6−12452号公報(特開昭59−93448号公報)等に開示されているように、使用される基板上に有機系又は無機系の反射防止膜を形成しておくこともできる。また、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、例えば、特開平5−188598号公報等に開示されているように、レジスト被膜上に保護膜を設けることもできる。更に、液浸露光においてレジスト被膜からの酸発生剤等の流出を防止するため、例えば、特開2005−352384号公報等に開示されているように、レジスト被膜上に液浸用保護膜を設けることもできる。また、これらの技術は併用することができる。
尚、液浸露光によるレジストパターン形成方法においては、レジスト被膜上に、前述の保護膜(上層膜)を設けることなく、本発明の感放射線性樹脂組成物を用いて得られるレジスト被膜のみにより、レジストパターンを形成することができる。このような上層膜フリーのレジスト被膜によりレジストパターンを形成する場合、保護膜(上層膜)の製膜工程を省くことができ、スループットの向上が期待できる。
前記工程(3)では、露光されたレジスト膜を現像することにより、所定のレジストパターンが形成される。
この現像に使用される現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ性水溶液が好ましい。
前記アルカリ性水溶液の濃度は、10質量%以下であることが好ましい。アルカリ性水溶液の濃度が10質量%を超える場合、非露光部も現像液に溶解するおそれがある。
また、前記アルカリ性水溶液からなる現像液には、有機溶媒を添加することもできる。
前記有機溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルi−ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン等のケトン類;メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメチロール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−アミル等のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類や、フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。
これらの有機溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この有機溶媒の使用量は、アルカリ性水溶液100体積部に対して、100体積部以下であることが好ましい。有機溶媒の使用量が100体積部を超える場合、現像性が低下して、露光部の現像残りが多くなるおそれがある。
また、前記アルカリ性水溶液からなる現像液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。
尚、アルカリ性水溶液からなる現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。ここで、「部」は、特記しない限り質量基準である。
[1]重合体(A)及び重合体(B)の合成
下記の各合成例における各測定及び評価は、下記の要領で行った。
(1)Mw及びMn
東ソー社製のGPCカラム(G2000HXL2本、G3000HXL1本、G4000HXL1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。また、Mw及びMnの測定結果から分散度(Mw/Mn)を算出した。
以下、各合成例について説明する。
重合体(A)[重合体(A−1)〜(A−4)]および重合体(B)[重合体(B−1)、(B−2)]の合成に用いた単量体[化合物(M−1)〜(M−6)および(M−I)〜(M−IV)]を以下に示す。
Figure 2011007876
<重合体(A−1)の合成>
まず、単量体として前記化合物(M−1)70モル%、化合物(M−2)30モル%、及び、開始剤(ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート(MAIB))を50gのメチルエチルケトンに溶解した単量体溶液を準備した。仕込み時の単量体の合計量は50gに調製した。尚、各単量体のモル%は単量体全量に対するモル%を表し、開始剤の使用割合は、単量体と開始剤の合計量に対して、8モル%とした。
一方、温度計及び滴下漏斗を備えた500mlの三つ口フラスコにエチルメチルケトン50gを加え、30分間窒素パージを行った。その後、フラスコ内をマグネティックスターラーで攪拌しながら、80℃になるように加熱した。
次いで、前記単量体溶液をフラスコ内に、滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下後3時間熟成させ、その後、30℃以下になるまで冷却して重合体溶液を得た。
その後、重合体溶液を2L分液漏斗に移液した後、150gのn−ヘキサンでその重合溶液を均一に希釈し、600gのメタノールを投入して混合した。次いで、30gの蒸留水を投入した後、攪拌して30分静置した。その後、下層を回収し、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液とした。このプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液中の重合体を重合体(A−1)とする。
この重合体(A−1)は、Mwが6300、Mw/Mnが1.5、13C−NMR分析の結果、各単量体に由来する各繰り返し単位の含有比率[(M−1):(M−2)]は、70.9:29.1(モル%)の共重合体であった。
<重合体(A−2)〜(A−4)の合成>
下記表1に示す種類及び仕込み量の化合物(単量体)を用いること以外は、前述の重合体(A−1)と同様の手法にて、重合体(A−2)〜(A−4)を合成した。更に、各重合体について、重量平均分子量(Mw)及び分散度(Mw/Mn)を測定した。
尚、表2には、重合体(A−1)〜(A−4)の分子量(Mw)及び分散度(Mw/Mn)を併記した。
<重合体(B)[重合体(B−1)]の合成>
下記化合物(M−I)28.87g(50モル%)、下記化合物(M−III)38.13(50モル%)、を、2−ブタノン200gに溶解し、更に2,2'−アゾビスイソブチロニトリル4.23gを投入して単量体溶液を得た。
一方、100gの2−ブタノンを投入した500mlの三口フラスコを30分窒素パージした。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、前記単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合開始時間とし、重合反応を6時間行った。重合終了後、重合溶液は、水冷によって30℃以下に冷却し、4000gのメタノールに投入して白色粉末を析出させた。その後、析出した白色粉末をろ別した。ろ別された白色粉末を800gのメタノールにてスラリー状で2回洗浄し、ろ別した。その後、50℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体(B−1)を得た(70g、収率70%)。
この重合体(B−1)は、Mwが7000、Mw/Mnが1.5、13C−NMR分析の結果、各単量体に由来する各繰り返し単位の含有比率[(M−A):(M−B)]は、47.5:52.5(モル%)の共重合体であった。
<重合体(B−2)の合成>
下記表1に示す種類及び仕込み量の化合物(単量体)を用いること以外は、前述の重合体(B−1)と同様の手法にて、重合体(B−2)を合成した。更に、各重合体について、重量平均分子量(Mw)及び分散度(Mw/Mn)を測定した。
尚、表2には、重合体(B−1)〜(B−2)の分子量(Mw)及び分散度(Mw/Mn)を併記した。
Figure 2011007876
Figure 2011007876
[2]感放射線性樹脂組成物の調製
表3に示す割合で、重合体(A)、重合体(B)、酸発生剤(C)、添加剤(D)及び溶剤(E)を混合し、実施例1〜5及び比較例1、2の感放射線性樹脂組成物を調製した。尚、表3に示す重合体(A)及び(B)以外の成分は以下の通りであり、表中における「部」は、質量基準である。
<酸発生剤>
(C−1):下記に示す化合物
Figure 2011007876
(C−2):下記に示す化合物
Figure 2011007876
<添加剤(D)>
(D−1):下記に示す化合物
Figure 2011007876
(D−2):下記に示す化合物
Figure 2011007876
<溶剤(E)>
(E−1):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(E−2):シクロヘキサノン
Figure 2011007876
[3]感放射線性樹脂組成物の評価
実施例1〜13及び比較例1の各感放射線性樹脂組成物について、以下のように下記(1)〜(3)の各種評価を行った。これらの評価結果を表4に示す。
各評価方法は以下の通りである。
(1)後退接触角の測定
感放射線性樹脂組成物を基板上に、前記「CLEAN TRACK ACT8」にて、スピンコートし、100℃で60秒間プレベーク(PB)を行い、膜厚100nmの被膜を形成した。その後、速やかに、KRUS社製「DSA−10」を用いて、室温23℃、湿度45%、常圧の環境下で、次の手順により後退接触角を測定した。
まず、商品名「DSA−10」(KRUS社製)のウェハステージ位置を調整し、この調整したステージ上に前記基板をセットする。次いで、針に水を注入し、前記セットした基板上に水滴を形成可能な初期位置に前記針の位置を微調整する。その後、この針から水を排出させて前記基板上に25μLの水滴を形成し、一旦、この水滴から針を引き抜き、再び前記初期位置に針を引き下げて水滴内に配置する。続いて、10μL/minの速度で90秒間、針によって水滴を吸引すると同時に液面と基板との接触角を毎秒1回測定する(合計90回)。このうち、接触角の測定値が安定した時点から20秒間の接触角についての平均値を算出して後退接触角(°)とした。
(2)欠陥
まず、下層反射防止膜(「ARC66」、日産化学社製)を形成した12インチシリコンウェハ上に、感放射線性樹脂組成物によって、膜厚100nmの被膜を形成した。次に、この被膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(「NSR S610C」、NIKON社製)を用い、NA=1.3、ratio=0.812、Crosspoleの条件により、マスクパターンを介して露光した。露光後、95℃で60秒間ポストベーク(PEB)を行った。その後、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このとき、幅55nmのラインアンドスペースを形成する露光量を最適露光量とした。この最適露光量にて市松模様ショットにてウェハ全面に線幅55nmのラインアンドスペースを形成し、欠陥検査用ウェハとした。尚、測長には走査型電子顕微鏡(「S−9380」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。
その後、欠陥検査用ウェハ上の欠陥数を、KLA−Tencor社製の「KLA2810」を用いて測定した。更に、「KLA2810」にて測定された欠陥を、レジスト由来と判断されるものと外部由来の異物とに分類した。分類後、レジスト由来と判断されるものの数(欠陥数)の合計が100個/wafer以上であった場合「不良」とし、100個/wafer以下であった場合は「良好」とした。
Figure 2011007876
<含フッ素重合体(A1)の溶解速度の測定>
(3−1)現像液溶解速度の測定サンプルの調製
前記重合体(A−1)の粉末100部、溶剤として4−メチル−2−ペンタノール809部を混合し、2時間撹拌した後、孔径200nmのフィルターでろ過することにより、固形分濃度11%の現像液溶解速度の測定サンプルを調製した。
(3−2)現像液溶解速度の測定
商品名「CLEAN TRACK ACT8」を使用して、予めHMDS処理(60℃、30秒)を行った8インチシリコンウェハ上に、上記現像液溶解速度の測定サンプルをスピンコートし、90℃×60秒の条件でベークを行って、膜厚300nmの塗膜を形成した。尚、塗膜の厚み(膜厚)は、商品名「ラムダエースVM2010」(大日本スクリーン社製)により測定した。
その後、商品名「Resist Development Analyzer MODEL RDA−808R8」を使用して、現像液(2.38%TMAH(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)水溶液)への溶解速度の測定を行った。
重合体(A−2)〜(A−4)についても上記と同様の手順で溶解速度を測定した。結果を表5に示す。
Figure 2011007876
表4から明らかなように、実施例1〜5の感放射線性樹脂組成物を用いた場合には、液浸露光液に対する後退接触角が大きく、また、現像欠陥を生じ難い。そのため、今後微細化するリソグラフィにおいて、好適に働くと考えられる。

Claims (5)

  1. 下記条件で成膜した場合に、23℃におけるテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38%水溶液に対する溶解速度が10nm/sec未満である含フッ素原子重合体(A1)と、
    下記条件で成膜した場合に、23℃におけるテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38%水溶液対する溶解速度が10nm/sec以上である含フッ素原子重合体(A2)と、
    酸の作用により解離する酸解離性官能基を有し、前記酸解離性官能基が解離してアルカリ可溶性となる重合体(B)と、
    感放射線性酸発生剤(C)と、を含有する感放射線性樹脂組成物。
    <成膜条件>
    基板上に含フッ素重合体の4−メチル−2−ペンタノール溶液(固形分濃度11質量%)をスピンコートし、90℃×60秒の条件でベークを行って、膜厚300nmの塗膜を形成する。
  2. 前記重合体(B)100質量部に対する、前記重合体(A1)および前記重合体(A2)の合計含有量が、0.1〜20質量部である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. 前記重合体(A1)として下記式(1)で表される繰り返し単位を有する重合体を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2011007876
    〔一般式(1)において、Rは水素、メチル基又はトリフルオロメチル基を示す。Aは連結基を示し、Rは少なくとも一つ以上のフッ素原子を含有する、炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体を示す。〕
  4. 前記重合体(A2)として下記式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2011007876
    〔一般式(2)において、RIおよびRIIは、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数1〜4のフッ素化アルキル基を表す。〕
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の感放射線性樹脂組成物を用いて基板上にフォトレジスト膜を形成する(1)工程と、
    前記フォトレジスト膜上に液浸露光用液体を配置し、前記液浸露光用液体を介して前記フォトレジスト膜を液浸露光する(2)工程と、
    液浸露光された前記フォトレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する(3)工程と、を備えるレジストパターン形成方法。
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