JP2011004786A - 家庭用永久磁石磁気治療器 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用時に装着感を損なうことがなく、かつ、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性が低い家庭用永久磁石磁気治療器を提供する。
【解決手段】絆創膏200により使用者の皮膚H表面に貼り付けて用いる家庭用永久磁石磁気治療器100であって、円盤状の永久磁石部10と、永久磁石部10の外側に形成され、金、白金、ロジウム又はパラジウムを主成分とする保護コーティング層20とを備え、永久磁石部10は、厚さが0.3mm〜0.9mmのネオジム−鉄−ホウ素系合金焼結磁石からなることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】絆創膏200により使用者の皮膚H表面に貼り付けて用いる家庭用永久磁石磁気治療器100であって、円盤状の永久磁石部10と、永久磁石部10の外側に形成され、金、白金、ロジウム又はパラジウムを主成分とする保護コーティング層20とを備え、永久磁石部10は、厚さが0.3mm〜0.9mmのネオジム−鉄−ホウ素系合金焼結磁石からなることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、家庭用永久磁石磁気治療器に関する。
従来、磁気治療効果を目的として、絆創膏、パッチ、シール等(以下、貼り付け部材と記載。)により使用者の皮膚表面に貼り付けて用いる家庭用永久磁石磁気治療器が広く知られている(例えば、特許文献1参照。)。
図7は、従来の家庭用永久磁石磁気治療器900を説明するために示す断面図である。なお、図7中において符号Hで示すのは使用者の皮膚であり、他の図においても同様とする。
従来の家庭用永久磁石磁気治療器900は、絆創膏910により使用者の皮膚H表面に貼り付けて用いる円盤状の家庭用永久磁石磁気治療器であり、厚さ2.5mm、直径5mmのフェライト磁石からなる。なお、図7中において、符号912は絆創膏910の基材を示し、符号914は上部剥離紙を示す。
従来の家庭用永久磁石磁気治療器900は、絆創膏910により使用者の皮膚H表面に貼り付けて用いる円盤状の家庭用永久磁石磁気治療器であり、厚さ2.5mm、直径5mmのフェライト磁石からなる。なお、図7中において、符号912は絆創膏910の基材を示し、符号914は上部剥離紙を示す。
しかしながら、従来の家庭用永久磁石磁気治療器900においては、家庭用永久磁石磁気治療器900が磁力の弱いフェライト磁石からなるため、家庭用永久磁石磁気治療器として必要な磁力を確保するためにある程度の厚さが必要となり、その結果、使用時に装着感が損なわれるという問題がある。
また、従来の家庭用永久磁石磁気治療器900においては、使用者に皮膚等の異常(例えば、金属アレルギー等)を発生させる可能性が高い金属成分が含まれているフェライト磁石が、使用者の皮膚表面に直接接触することとなるため、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性が高いという問題がある。
また、従来の家庭用永久磁石磁気治療器900においては、使用者に皮膚等の異常(例えば、金属アレルギー等)を発生させる可能性が高い金属成分が含まれているフェライト磁石が、使用者の皮膚表面に直接接触することとなるため、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性が高いという問題がある。
そこで、本発明は、上記の各問題を解決するためになされたもので、使用時に装着感を損なうことがなく、かつ、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性が低い家庭用永久磁石磁気治療器を提供することを目的とする。
[1]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器は、貼り付け部材により使用者の皮膚表面に貼り付けて用いる家庭用永久磁石磁気治療器であって、円盤状の永久磁石部と、前記永久磁石部の外側に形成され、金、白金、ロジウム又はパラジウムを主成分とする保護コーティング層とを備え、前記永久磁石部は、厚さが0.3mm〜0.9mmのネオジム−鉄−ホウ素系合金焼結磁石からなることを特徴とする。
本発明の家庭用永久磁石磁気治療器によれば、厚さが0.3mm〜0.9mmの永久磁石部を備えるため、永久磁石部が薄型となり、使用時に装着感を損なわないようにすることが可能となる。なお、本出願においては、永久磁石部がネオジム−鉄−ホウ素系合金焼結磁石からなるため、永久磁石部を上記のように薄型にしたとしても、十分な磁気治療効果を得ることができる。
また、本発明の家庭用永久磁石磁気治療器によれば、金、白金、ロジウム又はパラジウムを主成分とする保護コーティング層を備えるため、使用時において使用者の皮膚表面に直接接触するのは、上記した金属、すなわち人体に対する反応性が低い金属、を主成分とする保護コーティング層となり、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性を低くすることが可能となる。
その結果、本発明の家庭用永久磁石磁気治療器は、使用時に装着感を損なうことがなく、かつ、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性が低い家庭用永久磁石磁気治療器となる。
また、本発明の家庭用永久磁石磁気治療器によれば、金、白金、ロジウム又はパラジウムを主成分とする保護コーティング層を備えるため、使用時において使用者の皮膚表面に直接接触するのは、上記した金属、すなわち人体に対する反応性が低い金属、を主成分とする保護コーティング層となり、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性を低くすることが可能となる。
その結果、本発明の家庭用永久磁石磁気治療器は、使用時に装着感を損なうことがなく、かつ、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性が低い家庭用永久磁石磁気治療器となる。
また、金、白金、ロジウム又はパラジウムは、安定性及び耐食性の高い金属であるため、上記のような構成とすることにより、外気、汗等から永久磁石部を十分に保護することが可能となる。
さらにまた、上記する金属は質感に優れる貴金属であることから、高級感のある家庭用永久磁石磁気治療器となる。
さらにまた、上記する金属は質感に優れる貴金属であることから、高級感のある家庭用永久磁石磁気治療器となる。
なお、家庭用永久磁石磁気治療器の厚さは、使用時の装着感を損なわないという観点からは0.8mm以下であることがより好ましい。また、当該厚さは、強度を確保するという観点からは0.4mm以上であることがより好ましく、0.6mm以上であることがさらに好ましい。
本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、ネオジム−鉄−ホウ素系合金には、ネオジム、鉄及びホウ素のみからなる合金の他、ネオジム−鉄−ホウ素系合金にジスプロシウム、テルビウム、プラセオジム等その他の添加物を加えた合金をも含む。
[2]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、前記永久磁石部の角部には、面取り加工、丸め加工又はその両方が施されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、使用時の装着感及び安全性を向上させることが可能となる。
[3]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、前記丸め加工は、バレル研磨によって行われることが好ましい。
このような構成とすることにより、高精度な丸め加工を簡易に施すことが可能となり、また、使用時の装着感及び安全性をさらに向上させることが可能となる。
[4]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、前記永久磁石部と前記保護コーティング層との間に形成され、ニッケル、パラジウム又はニッケル−パラジウム合金からなる下地めっき層をさらに備えることが好ましい。
このような構成とすることにより、より確実に永久磁石部を保護することが可能となる。
なお、下地めっき層の厚さは、強度を確保するという観点からは0.05μm以上であることが好ましい。また、当該厚さは、剥がれにくさを確保するという観点からは3μm以下であることが好ましい。
なお、下地めっき層の厚さは、強度を確保するという観点からは0.05μm以上であることが好ましい。また、当該厚さは、剥がれにくさを確保するという観点からは3μm以下であることが好ましい。
[5]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、前記保護コーティング層の厚さは、0.1μm〜3μmであることが好ましい。
このような構成とすることにより、強度が高く、剥がれにくい保護コーティング層となる。
なお、保護コーティング層の厚さは、強度を確保するという観点からは0.3μm以上であることがより好ましい。
なお、保護コーティング層の厚さは、強度を確保するという観点からは0.3μm以上であることがより好ましい。
[6]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、前記保護コーティング層は、ゲルマニウム、ラジウム又はトルマリンを含有することが好ましい。
このような構成とすることにより、磁気治療効果に加えて、ゲルマニウム、ラジウム又はトルマリンが有する効果(例えば、新陳代謝の活性化、血流促進、温熱効果等)を得ることができる。
[7]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、前記保護コーティング層は、ゲルマニウム微粒子、ラジウム微粒子又はトルマリン微粒子を、金、白金、ロジウム又はパラジウムを主成分とするめっきに含有させた複合めっきからなることが好ましい。
このような構成とすることにより、上記する微粒子を含有した保護コーティング層を簡易に形成することが可能となる。
[8]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、前記保護コーティング層は、金、白金、ロジウム又はパラジウムを主成分とし、ゲルマニウムを含有する合金からなる合金めっきからなることが好ましい。
このような構成とすることにより、ゲルマニウムを含有した保護コーティング層を簡易に形成することが可能となる。
[9]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、皮膚接触面側以外の面側に形成され、軟磁性金属材料からなる磁気シールド層をさらに備えることが好ましい。
ところで、一般的な家庭用永久磁石磁気治療器においては、家庭用永久磁石磁気治療器の磁気の影響が外部の物体等に及ぶことがある。特に、磁気を利用する記録媒体に対する影響は大きく、これらの記録媒体、ひいては記録媒体を使用する製品(例えば、キャッシュカード等)を使用不可能にしてしまう可能性があるという問題がある。
これに対して、本発明の家庭用永久磁石磁気治療器によれば、上記のような構成とすることにより、使用者の皮膚表面に接触する皮膚接触面側以外への磁気を遮蔽することが可能となる。
なお、磁気シールド層の厚みは、十分に磁気を遮蔽するという観点からは3μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましい。また、当該厚みは、使用時の装着感を損なわないという観点及び製造コストの抑制という観点からは200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。
磁気シールド層を構成する材料としては、例えば、鉄、ニッケル、鉄−ケイ素系合金、鉄−ニッケル系合金及び鉄−コバルト系合金を好適に用いることができる。
これに対して、本発明の家庭用永久磁石磁気治療器によれば、上記のような構成とすることにより、使用者の皮膚表面に接触する皮膚接触面側以外への磁気を遮蔽することが可能となる。
なお、磁気シールド層の厚みは、十分に磁気を遮蔽するという観点からは3μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましい。また、当該厚みは、使用時の装着感を損なわないという観点及び製造コストの抑制という観点からは200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましい。
磁気シールド層を構成する材料としては、例えば、鉄、ニッケル、鉄−ケイ素系合金、鉄−ニッケル系合金及び鉄−コバルト系合金を好適に用いることができる。
[10]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、前記磁気シールド層は、前記永久磁石部と前記保護コーティング層との間に形成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、保護コーティング層によって、外気、汗等から磁気シールド層を保護することが可能となる。
[11]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、前記磁気シールド層は、前記保護コーティング層の外側に形成され、金、白金、ロジウム又はパラジウムを主成分とする第2保護コーティング層が、前記磁気シールド層の外側に形成されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、第2保護コーティング層によって、外気、汗等から磁気シールド層を保護することが可能となる。
[12]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、前記保護コーティング層の色と、前記第2保護コーティング層の色とが異なることが好ましい。
このような構成とすることにより、皮膚接触面側と、磁気シールド層が形成されている側とを簡単に見分けることが可能となる。
[13]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、前記永久磁石部は、前記皮膚接触面側に凹部を有することが好ましい。
このような構成とすることにより、どの面が皮膚接触面であるのかを簡単に判別することが可能となる。
また、凹部の辺縁においては、単なる平面の場合と比較してより強い磁力が得られる。その結果、皮膚接触面側の凹部の辺縁において、より大きな磁気治療効果を得ることが可能な家庭用永久磁石磁気治療器となる。
また、凹部の辺縁においては、単なる平面の場合と比較してより強い磁力が得られる。その結果、皮膚接触面側の凹部の辺縁において、より大きな磁気治療効果を得ることが可能な家庭用永久磁石磁気治療器となる。
[14]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、前記永久磁石部は、前記皮膚接触面側から他方の面側に向かって貫通する貫通孔を有することが好ましい。
貫通孔の辺縁においても、単なる平面の場合と比較してより強い磁力が得られる。上記のような構成とすることにより、皮膚接触面側の貫通孔の辺縁において、より大きな磁気治療効果を得ることが可能な家庭用永久磁石磁気治療器となる。なお、他方の面とは、皮膚接触面に対する反対側の面である。
[15]本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、前記家庭用永久磁石磁気治療器の表面には、含侵による封孔処理が施されていることが好ましい。
このような構成とすることにより、保護コーティング層等を形成するときに生じることがある微細な孔やクラックを樹脂によって塞ぎ、より安全性が高く、また、耐食性が高い家庭用永久磁石磁気治療器とすることが可能となる。
以下、本発明の家庭用永久磁石磁気治療器について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100を実際に使用するときの態様を説明するために示す断面図である。
図2は、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100を説明するために示す図である。図2(a)は家庭用永久磁石磁気治療器100を示す上面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A断面図である。
なお、図1及び図2は模式図であり、保護コーティング層20及び下地めっき層30の厚さを誇張して表示している。
図1は、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100を実際に使用するときの態様を説明するために示す断面図である。
図2は、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100を説明するために示す図である。図2(a)は家庭用永久磁石磁気治療器100を示す上面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A断面図である。
なお、図1及び図2は模式図であり、保護コーティング層20及び下地めっき層30の厚さを誇張して表示している。
実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100を使用するときには、図1に示すように、絆創膏200により家庭用永久磁石磁気治療器100を使用者の皮膚H表面に貼り付けて用いる。絆創膏200は、図示による詳しい説明は省略するが、基材及び粘着層からなる。基材の材料としては、例えば、綿−ポリウレタン混紡材、ポリ塩化ビニル、紙系不織布等を好適に用いることができる。粘着材の材料としては、例えば、アクリル系粘着材、ゴム系粘着材、シリコーン系粘着材等を好適に用いることができる。
実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100は、図1及び図2に示すように、円盤状の永久磁石部10と、保護コーティング層20と、下地めっき層30とを備える。なお、図2中に符号40で示すのは皮膚接触面である。皮膚接触面40は、使用時において使用者の皮膚と接触する面である。また、図2中に符号50で示すのは他方の面である。他方の面50は、皮膚接触面40に対する反対側の面である。
永久磁石部10は厚さtが0.6mm、直径が6mmのネオジム−鉄−ホウ素系合金焼結磁石からなる。また、永久磁石部10の角部には丸め加工が施されており、当該丸め加工は、後述するようにバレル研磨によって行われたものである。なお、永久磁石部10は、家庭用永久磁石磁気治療器100を使用するときに、使用者の皮膚H表面における磁束密度が180mT程度となるように構成されている。
保護コーティング層20は、下地めっき層30の外側に形成され、金からなる。保護コーティング層20は電解めっき法により形成され、厚さは1μmである。なお、保護コーティング層を形成する方法は電解めっき法に限られず、例えば、無電解めっき法により形成してもよい。
下地めっき層30は、永久磁石部10と保護コーティング層20との間に形成され、ニッケルからなる。下地めっき層30は電解めっき法により形成され、厚さは0.5μmである。なお、下地めっき層を形成する方法は電解めっき法に限られず、例えば、無電解めっき法により形成してもよい。
保護コーティング層20は、下地めっき層30の外側に形成され、金からなる。保護コーティング層20は電解めっき法により形成され、厚さは1μmである。なお、保護コーティング層を形成する方法は電解めっき法に限られず、例えば、無電解めっき法により形成してもよい。
下地めっき層30は、永久磁石部10と保護コーティング層20との間に形成され、ニッケルからなる。下地めっき層30は電解めっき法により形成され、厚さは0.5μmである。なお、下地めっき層を形成する方法は電解めっき法に限られず、例えば、無電解めっき法により形成してもよい。
次に、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100の製造方法を説明する。
図3は、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100の製造方法を示すフローチャートである。
図3は、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100の製造方法を示すフローチャートである。
(1)加熱溶融工程S1
まず、永久磁石部10の原料(ネオジム、鉄、ホウ素及びその他の添加物)を混合した後に、1200℃〜1300℃の温度で溶融させる。加熱には、例えば、高周波溶融炉を用いることができる。加熱溶融工程S1は、原料の酸化を防ぐために不活性ガス(例えば、アルゴンガス)雰囲気下又は真空下において行う。
まず、永久磁石部10の原料(ネオジム、鉄、ホウ素及びその他の添加物)を混合した後に、1200℃〜1300℃の温度で溶融させる。加熱には、例えば、高周波溶融炉を用いることができる。加熱溶融工程S1は、原料の酸化を防ぐために不活性ガス(例えば、アルゴンガス)雰囲気下又は真空下において行う。
(2)粉砕工程S2
次に、融解した原料を冷却し、固化させた後に粉砕して、粒径数μmの粉末とする。粉砕には、ジェットミルやボールミル等の種々の粉砕機を用いることができる。いずれの粉砕機を用いる場合においても、原料の酸化を防ぐため、不活性ガス(例えば、窒素ガス)雰囲気下において粉砕する。
次に、融解した原料を冷却し、固化させた後に粉砕して、粒径数μmの粉末とする。粉砕には、ジェットミルやボールミル等の種々の粉砕機を用いることができる。いずれの粉砕機を用いる場合においても、原料の酸化を防ぐため、不活性ガス(例えば、窒素ガス)雰囲気下において粉砕する。
(3)成形工程S3
次に、粉末とした原料を、永久磁石部10の形状に相当する金型に入れ、プレス成形を行う。このとき、着磁工程S7において着磁すべき方向に沿う磁場をかけ、そのままプレス成形を行うことで、磁石を構成する結晶成分の方向を揃えることができる。これにより、完成する永久磁石部10を強力な永久磁石とすることができる。成形工程S3は、原料の酸化を防ぐために、不活性ガス(例えば、窒素ガス)雰囲気下において行うことが好ましい。
次に、粉末とした原料を、永久磁石部10の形状に相当する金型に入れ、プレス成形を行う。このとき、着磁工程S7において着磁すべき方向に沿う磁場をかけ、そのままプレス成形を行うことで、磁石を構成する結晶成分の方向を揃えることができる。これにより、完成する永久磁石部10を強力な永久磁石とすることができる。成形工程S3は、原料の酸化を防ぐために、不活性ガス(例えば、窒素ガス)雰囲気下において行うことが好ましい。
(4)焼結・熱処理工程S4
次に、成形した原料を炉に入れ、原料の融点以下の温度(およそ1100℃〜1200℃)で焼結を行う。その結果、粉末を押し固めた状態であった原料が一体化し、焼結した部材となる。
その後に、焼結よりも低い温度(おおよそ500℃〜1000℃)において熱処理を行い、焼結した部材の機械的特性を向上させる。
なお、焼結・熱処理工程S4は、原料の酸化を防ぐために真空下において行う。
次に、成形した原料を炉に入れ、原料の融点以下の温度(およそ1100℃〜1200℃)で焼結を行う。その結果、粉末を押し固めた状態であった原料が一体化し、焼結した部材となる。
その後に、焼結よりも低い温度(おおよそ500℃〜1000℃)において熱処理を行い、焼結した部材の機械的特性を向上させる。
なお、焼結・熱処理工程S4は、原料の酸化を防ぐために真空下において行う。
(5)仕上げ加工工程S5
仕上げ加工工程S5は、焼結及び熱処理を施した部材の寸法を揃え、また、表面を平滑化するとともに丸め加工を行う工程である。部材の寸法は、例えば、ダイヤモンド砥石を備える研削機等を用いて揃えることができる。表面の平滑化及び丸め加工は、例えば、回転式、遠心式、揺動式等種々のバレル研磨機を用いて行うことができる。
仕上げ加工工程S5は、焼結及び熱処理を施した部材の寸法を揃え、また、表面を平滑化するとともに丸め加工を行う工程である。部材の寸法は、例えば、ダイヤモンド砥石を備える研削機等を用いて揃えることができる。表面の平滑化及び丸め加工は、例えば、回転式、遠心式、揺動式等種々のバレル研磨機を用いて行うことができる。
(6)表面処理工程S6
次に、仕上げ加工を行った部材に、電解めっき法によりニッケルめっきを施し、下地めっき層30を形成する。
さらに、下地めっき層30を覆うように、電解めっき法により金めっきを施し、保護コーティング層20を形成する。
次に、仕上げ加工を行った部材に、電解めっき法によりニッケルめっきを施し、下地めっき層30を形成する。
さらに、下地めっき層30を覆うように、電解めっき法により金めっきを施し、保護コーティング層20を形成する。
(7)着磁工程S7
最後に、パルス式着磁機等によって磁場を発生させ、当該磁場中において着磁を行い、家庭用永久磁石磁気治療器100を完成させる。発生させる磁場の強さは、例えば、30kOe程度である。
最後に、パルス式着磁機等によって磁場を発生させ、当該磁場中において着磁を行い、家庭用永久磁石磁気治療器100を完成させる。発生させる磁場の強さは、例えば、30kOe程度である。
このような方法によって、家庭用永久磁石磁気治療器100を製造することができる。
次に、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100の効果を説明する。
実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100によれば、厚さtが0.6mmの永久磁石部10を備えるため、永久磁石部10が薄型となり、使用時に装着感を損なわないようにすることが可能となる。なお、実施形態1においては、永久磁石部10がネオジム−鉄−ホウ素系合金焼結磁石からなるため、永久磁石部10を上記のように薄型にしたとしても、十分な磁気治療効果を得ることができる。
また、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100によれば、金からなる保護コーティング層を備えるため、使用時において使用者の皮膚H表面に直接接触するのは、金、すなわち人体に対する反応性が低い金属、を主成分とする保護コーティング層20となり、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性を低くすることが可能となる。
その結果、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100は、使用時に装着感を損なうことがなく、かつ、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性が低い家庭用永久磁石磁気治療器となる。
また、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100によれば、金からなる保護コーティング層を備えるため、使用時において使用者の皮膚H表面に直接接触するのは、金、すなわち人体に対する反応性が低い金属、を主成分とする保護コーティング層20となり、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性を低くすることが可能となる。
その結果、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100は、使用時に装着感を損なうことがなく、かつ、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性が低い家庭用永久磁石磁気治療器となる。
また、金が安定性及び耐食性の高い金属であるため、外気、汗等から永久磁石部10を保護することが可能となる。
さらにまた、金が質感に優れる貴金属であることから、高級感のある家庭用永久磁石磁気治療器となる。
さらにまた、金が質感に優れる貴金属であることから、高級感のある家庭用永久磁石磁気治療器となる。
また、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100によれば、永久磁石部10の角部には丸め加工が施されているため、使用時の装着感及び安全性を向上させることが可能となる。
また、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100によれば、丸め加工がバレル研磨によって行われるため、高精度な丸め加工を簡易に施すことが可能となり、また、使用時の装着感及び安全性をさらに向上させることが可能となる。
また、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100によれば、永久磁石部10と保護コーティング層20との間に形成され、ニッケルからなる下地めっき層30をさらに備えるため、より確実に永久磁石部10を保護することが可能となる。
また、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100によれば、保護コーティング層20の厚さが1μmであるため、強度が高く、剥がれにくい保護コーティング層となる。
[実施形態2]
図4は、実施形態2に係る家庭用永久磁石磁気治療器102を説明するために示す断面図である。なお、図4は模式図であり、保護コーティング層22及び下地めっき層32の厚さを誇張して表示している。
図4は、実施形態2に係る家庭用永久磁石磁気治療器102を説明するために示す断面図である。なお、図4は模式図であり、保護コーティング層22及び下地めっき層32の厚さを誇張して表示している。
実施形態2に係る家庭用永久磁石磁気治療器102は、基本的には実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100と同様の構成を有するが、永久磁石部の構成が異なる。すなわち、実施形態2に係る家庭用永久磁石磁気治療器102においては、図4に示すように、永久磁石部12は、使用者の皮膚H表面に接触する皮膚接触面42側に凹部14を有する。なお、本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、強度を確保するという観点から、凹部の直径が永久磁石部の直径の半分以下であることが好ましい。同様の観点から、凹部の深さが永久磁石部の厚さの半分以下であることが好ましい。
実施形態2に係る家庭用永久磁石磁気治療器102は、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100の製造方法における成形工程S3に代えて、粉末とした原料を永久磁石部12の形状に相当する金型に入れ、プレス成形を行う成形工程S8(図示せず。)を行うことによって製造することができる。
上記したように、実施形態2に係る家庭用永久磁石磁気治療器102は、永久磁石部の構成が実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100とは異なるが、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100の場合と同様に、厚さtが0.6mmのネオジム−鉄−ホウ素系合金焼結磁石からなる永久磁石部12と、金からなる保護コーティング層22とを備えるため、使用時に装着感を損なうことがなく、かつ、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性が低い家庭用永久磁石磁気治療器となる。
また、実施形態2に係る家庭用永久磁石磁気治療器102によれば、永久磁石部12は、皮膚接触面42側に凹部14を有するため、どの面が皮膚接触面42であるのかを簡単に判別することが可能となる。
また、凹部14の辺縁においては、単なる平面の場合と比較してより強い磁力が得られるため、皮膚接触面42側の凹部14の辺縁において、より大きな磁気治療効果を得ることが可能な家庭用永久磁石磁気治療器となる。
また、凹部14の辺縁においては、単なる平面の場合と比較してより強い磁力が得られるため、皮膚接触面42側の凹部14の辺縁において、より大きな磁気治療効果を得ることが可能な家庭用永久磁石磁気治療器となる。
なお、実施形態2に係る家庭用永久磁石磁気治療器102は、永久磁石部の構成以外の点においては、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100と同様の構成を有するため、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
[実施形態3]
図5は、実施形態3に係る家庭用永久磁石磁気治療器104を説明するために示す断面図である。なお、図5は模式図であり、保護コーティング層24、下地めっき層34及び磁気シールド層60の厚さを誇張して表示している。
図5は、実施形態3に係る家庭用永久磁石磁気治療器104を説明するために示す断面図である。なお、図5は模式図であり、保護コーティング層24、下地めっき層34及び磁気シールド層60の厚さを誇張して表示している。
実施形態3に係る家庭用永久磁石磁気治療器104は、基本的には実施形態2に係る家庭用永久磁石磁気治療器102と同様の構成を有するが、磁気シールド層をさらに備える点が異なる。すなわち、実施形態3に係る家庭用永久磁石磁気治療器104においては、図5に示すように、皮膚接触面44側以外の面側に形成され、軟磁性金属材料からなる磁気シールド層60をさらに備える。磁気シールド層60は鉄−ニッケル系合金であるパーマロイからなり、電解めっき法により形成され、厚さは20μmである。なお、磁気シールド層を形成する方法は電解めっき法に限られず、例えば、無電解めっき法により形成してもよい。
実施形態3に係る家庭用永久磁石磁気治療器104は、実施形態2に係る家庭用永久磁石磁気治療器102の製造方法における表面処理工程S6に代えて、表面処理工程S9(図示せず。)を行うことによって製造することができる。表面処理工程S9を説明すると、以下のようになる。まず、表面仕上げ加工を行った部材の皮膚接触面44側に、パーマロイめっきに対するマスクをする。次に、電解めっき法によって、マスク以外の部分にパーマロイめっきを施し、磁気シールド層60を形成する。次に、マスクを除去する。次に、電解めっき法によって、部材及び磁気シールド層60を覆うようにニッケルめっきを施し、下地めっき層34を形成する。最後に、下地めっき層34を覆うように電解めっき法によって金めっきを施し、保護コーティング層24を形成する。以上のように、表面処理工程S9を行うことができる。
上記したように、実施形態3に係る家庭用永久磁石磁気治療器104は、磁気シールド層をさらに備える点が実施形態2に係る家庭用永久磁石磁気治療器102とは異なるが、実施形態2に係る家庭用永久磁石磁気治療器102の場合と同様に、厚さtが0.6mmのネオジム−鉄−ホウ素系合金焼結磁石からなる永久磁石部12と、金からなる保護コーティング層24とを備えるため、使用時に装着感を損なうことがなく、かつ、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性が低い家庭用永久磁石磁気治療器となる。
また、実施形態3に係る家庭用永久磁石磁気治療器104によれば、皮膚接触面44側以外の面側に形成され、軟磁性金属材料からなる磁気シールド層60をさらに備えるため、使用者の皮膚H表面に接触する皮膚接触面44側以外への磁気を遮蔽することが可能となる。
また、実施形態3に係る家庭用永久磁石磁気治療器104によれば、磁気シールド層60が永久磁石部12と保護コーティング層24との間に形成されているため、保護コーティング層24によって、外気、汗等から磁気シールド層60を保護することが可能となる。
なお、実施形態3に係る家庭用永久磁石磁気治療器104は、磁気シールド層をさらに備えること以外の点においては、実施形態2に係る家庭用永久磁石磁気治療器102と同様の構成を有するため、実施形態2に係る家庭用永久磁石磁気治療器102が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
[実施形態4]
図6は、実施形態4に係る家庭用永久磁石磁気治療器106を説明するために示す断面図である。なお、図6は模式図であり、保護コーティング層20、下地めっき層30、磁気シールド層62及び第2保護コーティング層70の厚さを誇張して表示している。
図6は、実施形態4に係る家庭用永久磁石磁気治療器106を説明するために示す断面図である。なお、図6は模式図であり、保護コーティング層20、下地めっき層30、磁気シールド層62及び第2保護コーティング層70の厚さを誇張して表示している。
実施形態4に係る家庭用永久磁石磁気治療器106は、基本的には実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100と同様の構成を有するが、磁気シールド層及び第2保護コーティング層を備える点が異なる。すなわち、実施形態4に係る家庭用永久磁石磁気治療器106においては、図6に示すように、磁気シールド層62が保護コーティング層20の外側に形成され、白金からなる第2保護コーティング層70が磁気シールド層62の外側に形成されている。
磁気シールド層62は鉄−ニッケル系合金であるパーマロイからなり、電解めっき法により形成され、厚さは20μmである。なお、磁気シールド層を形成する方法は電解めっき法に限られず、例えば、無電解めっき法により形成してもよい。
第2保護コーティング層70は電解めっき法により形成され、その厚さは1μmである。なお、第2保護コーティング層を形成する方法は電解めっき法に限られず、例えば、無電解めっき法により形成してもよい。
なお、第2保護コーティング層70は白金からなるため、金からなる保護コーティング層20とは色が異なる。
磁気シールド層62は鉄−ニッケル系合金であるパーマロイからなり、電解めっき法により形成され、厚さは20μmである。なお、磁気シールド層を形成する方法は電解めっき法に限られず、例えば、無電解めっき法により形成してもよい。
第2保護コーティング層70は電解めっき法により形成され、その厚さは1μmである。なお、第2保護コーティング層を形成する方法は電解めっき法に限られず、例えば、無電解めっき法により形成してもよい。
なお、第2保護コーティング層70は白金からなるため、金からなる保護コーティング層20とは色が異なる。
実施形態4に係る家庭用永久磁石磁気治療器106は、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100の製造方法における表面処理工程S6に代えて、表面処理工程S10(図示せず。)を行うことによって製造することができる。表面処理工程S10を説明すると、以下のようになる。まず、仕上げ加工を行った部材に、電解めっき法によりニッケルめっきを施し、下地めっき層30を形成する。次に、下地めっき層30を覆うように、電解めっき法により金めっきを施し、保護コーティング層20を形成する。次に、皮膚接触面44側にパーマロイめっき及び白金めっきに対するマスクをする。次に、電解めっき法によって、マスク以外の部分にパーマロイめっきを施して磁気シールド層62を形成する。次に、電解めっき法によって、磁気シールド層62を覆うように白金めっきを施して第2保護コーティング層70を形成する。最後に、マスクを除去する。以上のように、表面処理工程S10を行うことができる。
上記したように、実施形態4に係る家庭用永久磁石磁気治療器106は、磁気シールド層及び第2保護コーティング層を備える点が実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100とは異なるが、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100の場合と同様に、厚さtが0.6mmのネオジム−鉄−ホウ素系合金焼結磁石からなる永久磁石部10と、金からなる保護コーティング層20とを備えるため、使用時に装着感を損なうことがなく、かつ、使用者の皮膚等に異常を発生させる可能性が低い家庭用永久磁石磁気治療器となる。
また、実施形態4に係る家庭用永久磁石磁気治療器106によれば、皮膚接触面46側以外の面側に形成され、軟磁性金属材料からなる磁気シールド層62をさらに備えるため、使用者の皮膚H表面に接触する皮膚接触面46側以外への磁気を遮蔽することが可能となる。
また、実施形態4に係る家庭用永久磁石磁気治療器106によれば、磁気シールド層62が保護コーティング層20の外側に形成されているが、白金からなる第2保護コーティング層70が、磁気シールド層62の外側に形成されているため、第2保護コーティング層70によって、外気、汗等から磁気シールド層62を保護することが可能となる。
また、実施形態4に係る家庭用永久磁石磁気治療器106によれば、保護コーティング層20の色と、第2保護コーティング層70の色とが異なるため、皮膚接触面46側と、磁気シールド層62が形成されている側とを簡単に見分けることが可能となる。
なお、実施形態4に係る家庭用永久磁石磁気治療器106は、磁気シールド層及び第2保護コーティング層を備えること以外の点においては、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100と同様の構成を有するため、実施形態1に係る家庭用永久磁石磁気治療器100が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その要旨を逸脱しない範囲において種々の様態において実施することが可能であり、例えば、次のような変形も可能である。
(1)上記各実施形態においては、永久磁石部の厚さtが0.6mmであるが、本発明はこれに限定されるものではない。厚さtは、0.3mm〜0.9mmの範囲内であればよい。
(2)上記各実施形態においては、保護コーティング層の厚さが1μmであるが、本発明はこれに限定されるものではない。当該厚さは、0.1μm〜3μmの範囲内であればよい。
(3)上記各実施形態においては、下地めっき層の厚さが0.5μmであるが、本発明はこれに限定されるものではない。当該厚さは、0.05μm〜3μmの範囲内であればよい。
(4)上記各実施形態においては、保護コーティング層が金からなるものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、保護コーティング層が白金、ロジウム又はパラジウムからなるものであってもよい。また、金、白金、ロジウム又はパラジウムのうちいずれかを主成分とする合金又は混合物からなるものであってもよい。
(5)上記各実施形態においては、保護コーティング層が金のみからなるものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の家庭用永久磁石磁気治療器においては、保護コーティング層がゲルマニウム、ラジウム又はトルマリンを含有するものであってもよい。このような構成とすることにより、磁気治療効果に加えて、ゲルマニウム、ラジウム又はトルマリンが有する効果(例えば、新陳代謝の活性化、血流促進、温熱効果等)を得ることができる。
(6)ゲルマニウム、ラジウム又はトルマリンを微粒子として含有させる場合には、ゲルマニウム微粒子、ラジウム微粒子又はトルマリン微粒子を、金、白金、ロジウム又はパラジウムを主成分とするめっきに含有させた複合めっきにより保護コーティング層を構成することができる。このような構成とすることにより、上記する微粒子を含有した保護コーティング層を簡易に形成することが可能となる。なお、複合めっきとは、微粒子をめっき中に共析させたものをいい、共析めっきともいう。
(7)また、ゲルマニウムを合金として含有させる場合には、金、白金、ロジウム又はパラジウムを主成分とし、ゲルマニウムを含有する合金からなる合金めっきにより保護コーティング層を構成することができる。このような構成とすることにより、ゲルマニウムを含有した保護コーティング層を簡易に形成することが可能となる。
(8)上記各実施形態においては、下地めっき層がニッケルからなるものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、下地めっき層がパラジウム又はニッケル−パラジウム合金からなるものであってもよい。
(9)上記実施形態3及び4においては、磁気シールド層がパーマロイからなるものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、磁気シールド層が鉄、ニッケル、鉄−ケイ素系合金、鉄−コバルト系合金又はパーマロイ以外の鉄−ニッケル系合金等からなるものであってもよい。要するに、薄膜を形成可能な軟磁性金属材料であればよい。
(10)上記実施形態4においては、第2保護コーティング層70が白金からなるものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第2保護コーティング層が金、ロジウム又はパラジウムからなるものであってもよい。また、金、白金、ロジウム又はパラジウムのうちいずれかを主成分とする合金又は混合物からなるものであってもよい。
(11)上記各実施形態においては、家庭用永久磁石磁気治療器の表面には、含侵による封孔処理が施されていてもよい。このような構成とすることにより、保護コーティング層等を形成するときに生じることがある微細な孔やクラックを樹脂によって塞ぎ、より安全性が高く、また、耐食性が高い家庭用永久磁石磁気治療器とすることが可能となる。封孔処理には、低粘度の樹脂を用いることが好ましく、この条件を満たすアクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等種々の樹脂を用いることができる。
(12)上記各実施形態における永久磁石部や凹部の形状及び寸法は一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、永久磁石部がさらに凹部を有していてもよい。
(13)上記各実施形態において説明した家庭用永久磁石磁気治療器の製造方法は一例であり、本発明の家庭用永久磁石磁気治療器は、これらの方法で製造された家庭用永久磁石磁気治療器に限定されるものではない。
(14)上記各実施形態においては、家庭用永久磁石磁気治療器は絆創膏200によって使用者の皮膚表面に貼り付けることとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。パッチ、シール等、種々の貼り付け部材によって使用者の皮膚表面に貼り付けることもできる。
(15)上記各実施形態においては、永久磁石部に丸め加工が施されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、面取り加工のみ又は面取り加工と丸め加工との両方が施されていてもよい。
(16)上記実施形態2及び3においては、永久磁石部12が凹部14を有するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、永久磁石部が皮膚接触面側から他方の面側に向かって貫通する貫通孔を有してもよい。凹部の辺縁の場合と同様に、貫通孔の辺縁においても単なる平面の場合と比較してより強い磁力が得られるため、このような構成とすることにより、皮膚接触面側の貫通孔の辺縁において、より大きな磁気治療効果を得ることが可能な家庭用永久磁石磁気治療器となる。なお、貫通孔の数は1つでもよいし、2つ以上でもよい。
10,12…永久磁石部、14…凹部、20,22,24…保護コーティング層、30,32,34…下地めっき層、40,42,44,46…皮膚接触面、50,52,54,56…他方の面、60,62…磁気シールド層、70…第2保護コーティング層、100,102,104,106,900…家庭用永久磁石磁気治療器、200,910…絆創膏、912…絆創膏の基材、914…上部剥離紙、H…使用者の皮膚、t…永久磁石部の厚さ
Claims (15)
- 貼り付け部材により使用者の皮膚表面に貼り付けて用いる家庭用永久磁石磁気治療器であって、
円盤状の永久磁石部と、
前記永久磁石部の外側に形成され、金、白金、ロジウム又はパラジウムを主成分とする保護コーティング層とを備え、
前記永久磁石部は、厚さが0.3mm〜0.9mmのネオジム−鉄−ホウ素系合金焼結磁石からなることを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。 - 請求項1に記載の家庭用永久磁石磁気治療器において、
前記永久磁石部の角部には、面取り加工、丸め加工又はその両方が施されていることを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。 - 請求項2に記載の家庭用永久磁石磁気治療器において、
前記丸め加工は、バレル研磨によって行われることを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の家庭用永久磁石磁気治療器において、
前記永久磁石部と前記保護コーティング層との間に形成され、ニッケル、パラジウム又はニッケル−パラジウム合金からなる下地めっき層をさらに備えることを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の家庭用永久磁石磁気治療器において、
前記保護コーティング層の厚さは、0.1μm〜3μmであることを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の家庭用永久磁石磁気治療器において、
前記保護コーティング層は、ゲルマニウム、ラジウム又はトルマリンを含有することを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。 - 請求項6に記載の家庭用永久磁石磁気治療器において、
前記保護コーティング層は、ゲルマニウム微粒子、ラジウム微粒子又はトルマリン微粒子を、金、白金、ロジウム又はパラジウムを主成分とするめっきに含有させた複合めっきからなることを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。 - 請求項6に記載の家庭用永久磁石磁気治療器において、
前記保護コーティング層は、金、白金、ロジウム又はパラジウムと、ゲルマニウムとを主成分とする合金からなる合金めっきからなることを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の家庭用永久磁石磁気治療器において、
皮膚接触面側以外の面側に形成され、軟磁性金属材料からなる磁気シールド層をさらに備えることを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。 - 請求項9に記載の家庭用永久磁石磁気治療器において、
前記磁気シールド層は、前記永久磁石部と前記保護コーティング層との間に形成されていることを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。 - 請求項9に記載の家庭用永久磁石磁気治療器において、
前記磁気シールド層は、前記保護コーティング層の外側に形成され、
金、白金、ロジウム又はパラジウムを主成分とする第2保護コーティング層が、前記磁気シールド層の外側に形成されていることを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。 - 請求項11に記載の家庭用永久磁石磁気治療器において、
前記保護コーティング層の色と、前記第2保護コーティング層の色とが異なることを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。 - 請求項1〜12のいずれかに記載の家庭用永久磁石磁気治療器において、
前記永久磁石部は、前記皮膚接触面側に凹部を有することを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。 - 請求項1〜13のいずれかに記載の家庭用永久磁石磁気治療器において、
前記永久磁石部は、前記皮膚接触面側から他方の面側に向かって貫通する貫通孔を有することを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。 - 請求項1〜14のいずれかに記載の家庭用永久磁石磁気治療器において、
前記家庭用永久磁石磁気治療器の表面には、含侵による封孔処理が施されていることを特徴とする家庭用永久磁石磁気治療器。
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