JP2011003396A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 商用交流電源の入力電圧が異なる国・地域でも誘導加熱装置のための電源回路の構成を共通化した場合に、誘導加熱装置の安全保護機能を正しく働かせる。
【解決手段】 電圧検出部315で検出される入力電圧と電流検出部で検出される入力電流とに基づいて、入力電力が所定値を越えるような入力電流となったときに駆動部312からの駆動パルスの出力を停止させるための入力電流制限値演算回路を入力電圧の複数の範囲に対応させて複数設け、且つ、入力電流制限値演算回路317,318の入力電圧の変化に対する入力電流の制限値の変化の特性を異ならせる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、誘導加熱装置、特にその安全装置に関するものである。
一般に電子写真方式の画像形成装置においては、熱と圧力を加えて紙などの記録材に転写されたトナー像を定着させるための定着器が備えられている。定着器の構成としては、従来セラミックヒーターやハロゲンヒーターによる加熱方式が多く用いられていたが、近年では発熱の速度が速い電磁誘導加熱方式が用いられるようになっている。
誘導加熱方式を用いた定着器に給電する電源装置としては、図21に示す構成がある。同図に示す電源装置100は、電源スイッチ501がオンされると商用電源500から交流電力供給を受ける。電源装置100は、ダイオードブリッジ101と、フィルタコンデンサ102と、共振回路を形成する共振コンデンサ105、106及びコイルLを備えている。電源装置100は更に、第1、第2のスイッチ素子103、104と、前記2つのスイッチ素子を駆動信号121、122で駆動する駆動部112、入力電圧を検出する電圧検出部115、入力電流を検出する電流検出部116を備えている。電圧検出部115及び電流検出部116は、それぞれ商用電源500から供給される入力電圧Vin及び入力電流Iinを検出し、その検出値Vs及びIsを制御部であるCPU400へ出力する。ここで、VinとVsの間には定数αを用いてVs=αVin、IinとIsの間には定数βを用いてIs=βIinなる関係がある。
CPU400は電源装置100からの電圧検出値Vsと電流検出値Isから入力電力を演算する。そして、CPU400は、その演算結果と導電性発熱体FBの温度を検出する温度検出部114からの温度検出値Tによって、電源装置100内の駆動部112に送出する駆動パルス信号131、132の駆動周波数を決定する。駆動周波数に応じて定着器7に供給される電力が変化することを利用して、定着器7の電力制御やFBの温度制御を実現している。
駆動部112は駆動パルス信号131、132を増幅し、駆動信号121、122を出力する。スイッチ素子103と104は駆動信号121、122に従って交互にON/OFFし、コイルLに高周波電流を供給する。コイルLに高周波電流を流すと、発生した交流磁界によりFB表面に渦電流が誘導されてジュール熱が発生し、FB表面が加熱される。
誘導加熱方式においては、定着器7の電力制御やFBの温度制御をCPUでソフト的に制御する場合がある。CPU400の暴走や温度検出部の異常等が発生した場合は、スイッチ素子101、102が適切に制御されず、例えばコイルLの駆動周波数が低い周波数になった場合は、定着器7に対して過大な電力が供給されることがある。これにより、定着器7の急激な温度上昇につながる可能性がある。
これを解決するために、商用電源500からの入力電圧を検出する入力電圧検出部115と、入力電流を検出する入力電流検出部116とを備え、CPU400の介在なしに入力電流を制限する入力制限部(図示していない)が備えられている。入力制限部は、入力電圧に応じて、駆動パルスの出力を停止する入力電流制限値を変化させ、入力電流がある所定の時間以上継続して入力電流制限値を超えた場合に駆動部112の駆動動作を一時的にもしくは完全に停止させている(例えば特許文献1参照)。即ち、入力電流が制限値まで上昇すると駆動パルスの出力を停止して入力電力を制限している。
特開2007−286495号公報
商用電源の入力電圧は地域によって100V系と200V系に分かれている。特許文献1では入力電流制限値を入力電圧検出値の1次式で表しているため、電力制限は入力電圧検出値の2次関数で表される。図4の(A)に入力電流制限値演算回路の回路構成を、図5の(A)に電流制限値のグラフを示す。なお、図の詳細については実施の形態の説明の中で述べる。
図5の(A)において、入力電流制限検出値I2は次式で表される。
I2=−(R2/R1)×Vs+(1+R2/R1)×V2
よって、入力電流制限値Ilimは次式で表される。
Ilim={−(R2/R1)×Vs+{(1+R2/R1)×V2}}/β
なお、βは入力電流Iinを入力電流検出部116でIsとして検出する際の変換係数であり、Iin=Is×βの関係がある。よって、入力電力制限値Plimは次式で表される。
なお、αは入力電圧Vinを入力電圧検出部115でVsとして検出する際の変換係数であり、Vin=Vs×αの関係がある。
Plim=Vin×{−(R2/R1)×αVin+(1+R2/R1)×V2}/β
定数の例として、R1=33kΩ、R2=68kΩとし、V2=1.7、α=0.011、β=0.22であるとする。入力電圧の範囲が狭い場合、例えば入力電圧範囲が85V以上120V以下の場合について説明する。この場合は、入力電圧が85Vの時の入力電力制限値は1260W、120Vの場合は1350Wとなるため、入力電力制限値の上限と下限の差は90Wとなる。
次に、入力電圧範囲が85V以上200V以下の場合について考える。入力電圧が200Vの時の入力電力制限値は600Wとなるので、入力電圧が120Vで保護がかかる電力との差は750Wとなる(図22)。
したがって、入力電圧が200Vの場合、定着器の電力として1200W必要な場合でも、入力電力が600Wとなった時点で電力制限がかかり、必要な電力を得られなくなる。
正しい電力値で電力制限を行うためには、入力電流制限値演算回路内に、乗算器を設け、検出した入力電圧と入力電流を乗算器に入れる方法があるが、乗算器はコストが高く、複雑なハード回路になるという問題がある。
上記問題点を解決するために、本発明の誘導加熱装置は、交流電源から供給される交流電力を整流した直流に基づいて、導電性発熱体を誘導加熱するためのコイルに高周波電流を供給する電流供給手段と、前記電流供給手段を駆動する駆動パルスを出力する駆動部と、前記交流電源の入力電圧を検出する電圧検出部と、前記電流供給手段への入力電流を検出する電流検出部と、前記導電性発熱体の温度を検出する温度検出部と、前記温度検出部の出力と前記電圧検出部の出力と前記電流検出部の出力とに基づいて前記駆動部が出力する駆動パルスの周波数を制御する制御部と、前記電圧検出部の出力と前記電流検出部の出力とに基づいて決まる入力電力が所定値を越えると前記前記駆動部の動作を制限する電力制限手段と、を有し、前記電力制限手段は、前記交流電源の入力電圧の変化に対して前記入力電力が前記所定値を越えたと判断する入力電流との関係を表わす一次式が逆比例の関係にあり、且つ入力電圧が第1の範囲における前記一次式の傾きが前記第1の範囲よりも入力電圧が高い側の第2の範囲における前記一次式の傾きよりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の誘導加熱装置は、交流電源から供給される交流電力を整流した直流に基づいて、導電性発熱体を誘導加熱するためのコイルに高周波電流を供給する電流供給手段と、前記電流供給手段を駆動する駆動パルスを出力する駆動部と、前記交流電源の入力電圧を検出する電圧検出部と、前記電流供給手段への入力電流を検出する電流検出部と、前記導電性発熱体の温度を検出する温度検出部と、前記温度検出部の出力と前記電圧検出部の出力と前記電流検出部の出力とに基づいて前記駆動部が出力する駆動パルスの周波数を制御する制御部と、前記電圧検出部の出力と前記電流検出部の出力とに基づいて決まる入力電力が所定値を越えると前記前記駆動部の動作を制限する電力制限手段と、を有し、前記電力制限手段は、前記入力電圧が第1の範囲と前記第1の範囲よりも高い側の第2の範囲に対応してそれぞれ設けられ、前記電圧検出部の出力と前記電流検出部の出力とに基づいて前記入力電力が前記所定値を越えたと判断する第1、第2の制限手段を有し、前記第1の制限手段における前記入力電圧の変化に対する入力電流制限値の変化の度合が前記第2の制限手段における前記入力電圧に対する入力電流制限値の変化の度合が小さく、 前記第1及び前記第2の電力制限手段の各々から前記入力電力が前記所定値を越えたことを示す信号が出力されることにより、前記駆動部の動作を制限することを特徴とする。
本発明によれば、国・地域で交流電源の入力電圧が異なる場合でも、電源装置の構成を共通化しつつ、簡単な構成で誘導加熱装置の安全機能を入力電圧の大きさによらず正しく動作させることができる。
画像形成装置の構成を示す図。 第1の実施の形態における定着部の電源装置の構成を示す図。 定着部の温度制御を示すフローチャート。 入力電流制限値演算回路の構成を示す図。 入力電圧に応じた入力電流制限値の特性を示す図。 駆動周波数と電力の関係を示す図。 100V系入力における正常動作時の電源回路の各部の波形を示す図。 100V系入力における入力電力増加時の電源装置の各部の波形を示す図。 100V系入力におけるCPU400の暴走時の電源装置の各部の波形を示す図。 100V系入力におけるCPU400の暴走時の電源装置の各部の波形を示す図。 200V系入力における正常動作時の電源装置の各部の波形を示す図。 200V系入力における入力電流増加時の電源装置の各部の波形を示す図。 200V系入力におけるCPU400の暴走時の電源装置の各部の波形を示す図。 第2の実施の形態における入力電流制限値演算回路の構成を示す図。 第2の実施の形態における100V系入力におけるCPU400の暴走時の電源装置の各部の波形を示す図。 第2の実施の形態における100V系入力におけるCPU400の暴走時の電源装置の各部の波形を示す図。 第3の実施の形態における電源装置の構成を示す図。 第3の実施の形態における入力電流制限値演算回路の構成を示す図。 第3の実施の形態における入力電圧に応じた入力電流制限値の特性を示す図。 第3の実施の形態におけるCPU400の暴走時の電源装置の各部の波形を示す図。 従来の電源装置の概略構成を示す図。 従来の電源装置における入力電圧に応じた入力電力の特性を示す図。
以下、本発明に係る画像形成装置に関して、図面を用いて詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
図1の(A)は、本発明を適用したカラー画像形成装置の概略構成図である。この装置は電子写真プロセスの画像形成装置である。
同図において、1a〜1dは感光体、2a〜2dは1次帯電部、3a〜3dは露光部、4a〜4dは現像部、53a〜53dは1次転写部、6a〜6dはクリーナー、51は中間転写ベルト、55は中間転写ベルトクリーナー、56、57は2次転写部である。なお、上記の符号の中のa〜dの添え字はそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色用の構成要素であることを示している。以下の説明で、各色で共通する部分では、a〜dの添え字を省略している。1次帯電部2によって感光体1が一様に帯電された後、画像信号に応じた露光が露光部3によってなされることにより、感光体上に静電潜像が形成される。その後、現像部4によってトナー像が現像され、各感光体1上のトナー像は1次転写部53によって中間転写ベルト51に多重転写され、更に2次転写部56、57によってシートPにフルカラー画像として転写される。感光体1上に残ったトナーはクリーナー6によって回収され、中間転写ベルト51に残った転写残トナーは中間転写ベルトクリーナー55によって回収される。シートPに転写されたトナー像は定着部7によって定着される。定着部7の構成としては、電磁誘導加熱方式を用いている。
図1の(B)は電磁誘導加熱方式を用いた定着部の構成図である。図中72、75は導電性発熱体を含むベルトであり、73、74、76、77の各ローラを軸に図中矢印の方向に回転している。また、導電性発熱体72に対向してコイル71がコイルホルダ70内に配置され、コイル71に高周波交流電流を流して磁場を発生させることで、ベルト72の導電性発熱体FBが自己発熱する。
次に本実施形態における電磁誘導加熱方式定着部及び電源装置の概略構成図を図2に示す。電源装置300は、電源スイッチ501を介して商用電源500に接続され、電源スイッチがオンされると、電源装置300に商用電源500から交流電力が供給される。電源装置300は、ダイオードブリッジ301、フィルタコンデンサ302、共振回路を形成する第1、第2の共振コンデンサ305、306及びコイルLを備えている。電源装置300は更に、第1、第2のスイッチ素子303、304、各スイッチ素子を駆動する駆動部312、入力電圧Vinを検出する電圧検出部315、入力電流Iinを検出する電流検出部316、発熱体FBの温度を検出する温度検出部314を備えている。なお以降、入力電圧検出部315の検出値Vsを入力電圧Vsと略し、入力電流検出部316の検出値Isを入力電流Isと略すこともある。交流電源500から供給される交流電力はダイオードブリッジ301により整流され、フィルタコンデンサ302により平滑され、直流に変換される。変換された直流は第1、第2のスイッチ素子303、304によりスイッチングされて高周波電流を発生させてコイルLへ供給される。即ち、ダイオードブリッジ301、フィルタコンデンサ302、第1、第2の共振コンデンサ305、306、第1、第2のスイッチ素子303、304はコイルLに高周波電流を供給する電流供給手段として機能する。駆動部312は高周波の駆動パルス321、322を発生する。
400は画像形成装置の一連の動作を制御する制御部としてのCPUである。CPU400は、電源装置300に対しては、入力電圧検出部315、入力電流検出部316及び温度検出部314の検出値から駆動部312が出力する駆動パルス321、322の駆動周波数を決定し、駆動パルス用の駆動信号331、332を出力する。なお、駆動パルス321と321とは周波数が同じで、互いに信号レベルを反転した信号である。
CPU400の電源装置300の制御に関する詳細動作を図3のフローチャートに示す。
まず、電源スイッチ501がオンされて電源が投入されと、CPU400は、入力電圧検出部315により商用電源500からの入力電圧を検出する(ステップ201)。そしてCPU400は、駆動部312へ駆動信号331、332の送出を開始し(ステップ202)、温度検出部314によりの導電性発熱体FBの温度を検出する(ステップ203)。CPU400は、温度の検出結果に基づいて、定着器7に必要な入力電力の増加・減少を判断する(ステップ204、207)。入力電力を増加させる場合、CPU400は、駆動信号331、332のパルス幅を増加させ(ステップ205)、入力電力を減少させる場合はパルス幅を減少させる(ステップ208)。入力電力を変化させる必要がない場合はパルス幅を維持する(ステップ206、209)。そして、電源スイッチ501がOFFになると、CPU400は、パルス波の送出を停止する(ステップ211)。なお、電源スイッチ501がオフされても、不図示のCPU用電源は一定時間出力を維持するものとする。
駆動部312はCPU400からの駆動信号を受けて、駆動パルス321,322を出力し、スイッチ素子303、304を駆動する。また、電源装置300内には、CPU400の制御とは独立して入力電流を制限する入力電流制限値演算回路317、318が備えられている。入力電流制限値演算回路317と318における入力電圧に対する入力電流制限値はそれぞれ異なるレベルに設定されている。即ち、複数の入力電圧の範囲(100V系、200V系)に対応して、入力電流制限値演算回路317と318が設けられている。
本実施形態において、CPU400が正常に動作している時において定着器に必要な最大入力電力が1200Wであるとする。入力電流制限値演算回路317では商用電源500の入力電圧が85V以上150V未満(第1の範囲)において入力電力が所定値、例えば1300〜1400Wになると制限をかけるように定数が設定される。入力電流制限値演算回路318では商用電源500の入力電圧が150V以上264V以下(第2の範囲)で入力電力が1300W〜1400Wになると制限をかけるように抵抗値や比較の基準値定数が設定される。
図4(A)に本実施形態における入力電流制限値演算回路317の詳細回路を示す。入力電圧検出部315からの信号線(入力電圧Vs)と入力電流検出部316からの信号線(入力電流Is)はそれぞれ抵抗R1及びR2に接続されている。抵抗R1とR2は並列接続され、その接続部の電圧V1は比較器3171に入力され、しきい値V2と比較される。比較器3171の出力VE1はAND回路320に入力される。
図4の(A)の構成ではV1は次の式で表される。
V1=(R1×Is+R2×Vs)/(R1+R2)
CPU400が暴走せずに通常に動作している状態である時は、V1はV2よりも小さくなるように、R1、R2を設定しているので、VE1は「L」状態である。しかし、CPU400に暴走等が発生して電流値が増加するとIsが増加するためV1も増加する。そしてV1>V2となるとVE1は「H」状態となる。この時の入力電流制限値をI2とすると次の式で表される。
I2=−(R2/R1)×Vs+{(R1+R2)/R1}×V2
図5の(A)はV1ならびにI2に基づいて、入力電圧の検出値Vsと入力電流制限値I2、ならびに入力電力制限値Pmaxの関係を示した図である。入力電圧Vsが大きくなると入力電流制限値I2は小さくなる。即ち、入力電圧Vsの変化に対する入力電流制限値の変化の関係は逆比例の一次式となる。入力電圧VsがVa(85V≦Va<150V)の時の入力電流制限値Iaは次式で表される。
Ia=−(R2/R1)×αVa+{(R1+R2)/R1}×V2
よって入力電圧VsがVaの時の入力電力制限値Paは次式で表される。
Pa=(Va/β)×[−(R2/R1)×αVa+{(R1+R2)/R1}×V2]
同様に、入力電圧VsがVb(85V≦Va<Vb<150V))の時の入力電流制限値Ib(<Ia)及び入力電力制限値Pb(≒Pa)はそれぞれ次式で表される。
Ib=−(R2/R1)×αVb+{(R1+R2)/R1}×V2
Pb=(Vb/β)×[−(R2/R1)×αVb+{(R1+R2)/R1}×V2]
図4の(B)に本実施例における入力電流制限値演算回路318の詳細回路を示す。入力電流制限値演算回路318は、定数は入力電流制限値演算回路317とは異なるが、動作ならびに回路構成は入力電流制限値演算回路317と同じである。入力電流制限値演算回路317と同様に、図4(B)のV4ならびに入力電流制限値演算回路318における入力電流制限値I4は次の式で表される。
V3=(R3×Is+R4×Vs)/(R3+R4)
I4=−(R4/R3)×Vs+{(R3+R4)/R3}×V4
ここでI2の直線とI4直線とは傾きが異なり、2つの直線の交点の座標はVsとI2がともに正であり、かつ負の傾き(逆比例)となるように定数(抵抗値、基準値)を設定する。即ち、第1の範囲に相当する85V以上150V未満における入力電流制限値の変化の度合は第2の範囲に相当する150V以上264V以下における入力電流制限値の変化の度合よりも小さい。即ち、交流電源の入力電圧の変化に対して入力電力が所定値を越えたと判断する入力電流(入力電流制限値)との関係を表わす一次式が逆比例の関係にあり、且つ入力電圧が第1の範囲における一次式の傾きが第2の範囲における一次式の傾きよりも大きい。
入力電流制限値演算回路317と同様に比較器3181の出力VE2はAND回路320に出力される。AND回路320では、VE1とVE2が共に「H」となった時にAND回路320の出力VEが「H」となり、駆動部312の動作を制限する。即ち、VEが「H」の時、駆動部312ではCPU400からの駆動信号331、332に拘わらず駆動パルス321、322を強制的に停止させる。
図5の(B)は、図2の構成における入力電圧Vinの検出値Vs(入力電圧Vs)と入力電流制限値I2、I4ならびに入力電力制限値Pmaxの関係を示した図である。入力電圧に対する入力電流制限値の変化の特性は、入力電圧の複数の範囲(85〜150V、150〜264V)毎に異なっており、入力電圧の範囲が高くなる(150〜264V)ほど、入力電流値の変化(特性直線である一次式の傾き)が小さくなる。入力電圧VsがVc(85V≦Vc<150V)の時は、入力電流制限値がIc、入力電力制限値はPcとなる。入力電流IsがIc以下であれば、VE1は「L」となる。よって、入力電流IsがIc以下であればVE2の出力に関係なくAND回路320の出力VEは「L」となり、駆動部312の動作は行われる。入力電流IsがIcを超えるとVE1は「H」となる。この時入力電流制限値演算回路318ではすでにIsが入力電流制限値Idを超えている状態であるため、入力電流制限値演算回路318の出力VE2も「H」となる。よってAND回路320の出力は「H」となり、駆動部312の動作を制限する。即ち、駆動部312は駆動パルス321、322を強制的に停止させる。
入力電圧VsがVd(150V≦Vd≦264V)の時は入力電流制限値がId(<Ic)となり、入力電力制限値はPd(≒Pc)となり、入力電流IsがId以下であれば、VE2は「L」となる。よって、入力電流IsがId以下であればVE1の出力に関係なくAND回路320の出力VEは「L」となり、駆動部312の動作は行われる。入力電流IsがIdを超えるとVE2は「H」となる。この時入力電流制限値演算回路317では図5の(B)から明らかなようにI2がIdよりも小さい値となっているので、入力電流制限値演算回路317の出力VE1も「H」となる。よってAND回路320の出力は「H」となるため、駆動部312は駆動パルス321、322を強制的に停止させる。このように、入力電流制限値演算回路317,318、AND回路320は駆動部312の動作を制限する電力制限手段として機能する。また、入力電流制限値演算回路317,318は電力制限手段に含まれる第1、第2の制限手段として機能する。
CPU400は画像形成装置の動作シーケンスに従って、駆動パルス用駆動信号331、332を出力する。電源装置300は、コイルLのインダクタンスと共振コンデンサ305、306で決定される共振周波数f1よりも高い周波数領域fhにおいて駆動周波数を下げると入力電力は増加し、駆動周波数を上げると入力電力は減少する特性となっている(図6)。CPU400は、温度検出部314により検出された温度が目標温度よりも低い場合は、入力電圧検出部315及び入力電流検出部316からの検出結果に基づいて入力電力を計算する。その計算結果が最大電力よりも低い場合、CPU400は、駆動パルス321,322の周波数が下がるように駆動信号331、332のパルス幅を増加させて、定着器7に供給される電力(入力電力)を増加させる。入力電力が最大電力よりも高くなってしまう場合は、最大電力になる周波数で駆動する。逆に温度検出部314により検出された温度が目標温度よりも高い場合は、CPU400は、駆動信号331、332のパルス幅を減少させることで駆動パルス321,322の周波数を上げ、入力電力を減少させる。
上記の動作を繰り返すことで、発熱体FBの温度を目標温度になるように制御する。この間、入力電流制限値演算回路317は電圧検出部315により検出される入力電圧検出値Vsと電流検出部316により検出される入力電流検出値Isとから求められる電圧V1を監視している。また入力電流制限値演算回路318は電圧検出部315により検出される入力電圧検出値Vsと電流検出部316により検出される入力電流検出値Isとから求められる電圧V3を監視している。
次に、CPU400が正常動作をしている時の動作について図7〜図13を用いて説明する。まず、商用電源500が100V系で、入力電圧Vinが85V以上150V以下(入力電圧のピーク値がVp1)の場合について説明する。時刻ta0からta4において入力電力が制限値よりも低く、入力電流Iinのピーク値がIp1場合の入力電圧Vin、入力電流Iinとそれぞれの検出値Vs、Isの波形を図7に示す。Vs及びIsから求められるV1ならびにV3は、それぞれ比較のための基準値V2、V4よりも低い値になっている。よってエラー信号VE1ならびにVE2はともに「L」を示し、AND回路320の出力VEも正常である「L」を示す。
続いて、時刻tb0において入力電流の最大値がIp2まで増加して入力電力が増加した場合の入力電圧Vin、入力電流Iinとそれぞれの検出値Vs、Isの波形を図8に示す。入力電流制限値演算回路318において、Vs及びIsから求められるV3は制限値V4よりも高い値となるためにエラー信号VE2は「H」を示す。一方、入力電流制限値演算回路317において、Vs及びIsから求められるV1は制限値V2よりも低い値なのでエラー信号VE1は「L」を示す。よって、AND回路320より出力される信号VEは正常である「L」を示す。
図9に、CPU400が暴走し、時刻t1において入力電流Iinのピーク値がIp2を越えた時の入力電圧Vin、入力電流Iinとそれぞれの検出値Vs、Isの波形を示している。入力電流IinがIp2を大きく越えると、入力電流検出値Isも上昇し、それに応じてV1も大きくなる。そしてV1がしきい値V2を超えると、VE1、VE2の出力は共に「H」となるのでAND回路320の出力は「L」から「H」に変化する。そして、駆動部312がCPUからの駆動信号331、332に拘わらず駆動パルス321、322を強制的に停止させる。
図10にCPU400が暴走した時の駆動信号331,332およびコイルLに流れる電流ILの波形を示す。駆動信号331と332は半周期位相がずれた信号である(実際には331、332が共にLowの期間であるdead timeを設けてある)。またコイルLに流れる電流をILで示している。図中t1においてAND回路320の出力VEが「L」から「H」に変化すると、駆動部312はCPU400からの駆動信号331、332に拘わらず駆動パルス321、322を強制的に停止させ、コイル電流ILも停止する。
次に、商用電源500が200V系で、入力電圧Vinが150V以上264V以下(入力電圧Vinの最大値がVp2)の場合を説明する。時刻tc0からtc4において入力電力が制限値よりも低く、入力電流Iinの最大値がIp3場合の入力電圧Vin、入力電流Iinとそれぞれの検出値Vs、Isの波形を図11に示す。Vs及びIsから求められるV1ならびにV3は、それぞれ比較用の基準値V2、V4よりも低い値になっている。よってエラー信号VE1ならびにVE2はともに「L」を示し、VEも正常である「L」を示す。
続いて、時刻td0において入力電流Iinの最大値がIp4(>Ip3)まで増加して入力電力が増加した場合の入力電圧Vin、入力電流Iinとそれぞれの検出値Vs、Isの波形を図12に示す。入力電流制限値演算回路317におけるV1は制限値V2よりも高い値となるためにエラー信号VE1は「H」を示す。一方で、入力電流制限値演算回路318におけるV3は基準値V4よりも低い値なのでエラー信号VE2は「L」を示す。よって、AND回路320より出力されるVEは正常である「L」を示す。
図13に時刻t2において入力電流Iinの最大値がIp4を越え、動作途中にCPU400が暴走した時の入力電圧Vin、入力電流Iinとそれぞれの検出値Vs、Isの波形を示している。入力電流IinがIp4を越えると、入力電流検出値Isも上昇し、それに応じてV1も大きくなる。そしてV3が基準値V4を超えると、VE1、VE2の出力は共に「H」となるのでAND回路320の出力は「L」から「H」に変化する。そして、駆動部312はCPU400からの駆動信号331、332に拘わらず駆動パルス321、322を強制的に停止させている。CPU400が暴走した時の駆動信号および出力電流の波形については、100V系の動作(図10)と同等である。
本実施形態によれば、CPU400が暴走し制御不能となった場合でも、簡単な回路構成で商用電源500の入力電圧Vinの複数の範囲毎に入力電流制限値の変化の特性を切り替え、入力電力の制限値をほぼ一定とすることができる。その結果、交流電源の電圧が異なる国・地域で電源回路の構成を共通化した場合でも、安全機能を正しく動作させることができる。
(第2の実施の形態)
本実施形態では、CPU400が暴走した際の保護動作として間欠動作を行う例について説明する。CPU400が暴走した場合以外の処理ならびに入力電流制限値演算回路以外の回路構成については第1の実施の形態と同等なので、ここでは入力電流制限値演算回路ならびにCPU400が暴走した場合の動作について説明する。
図14の(A)に本実施形態における入力電流制限値演算回路317の詳細を示す。入力電圧検出部315からの信号線と入力電流検出部316からの信号線はそれぞれ抵抗R1及びR2に直列接続されている。抵抗R1とR2の接続部とグランドとの間にはコンデンサC1が接続され、V1の変化に所定の時間の遅れを生じさせている。
図14の(A)の構成では抵抗R1とR2の接続部の電圧V1はVs、Is、R1、R2を用いて次の式で表される。
V1=(R1×R13×Is+R2×R13×Vs)/(R1×R2+R2×R13+R1×R13)
抵抗R1とR2の接続部の電圧V1は比較器3171に入力され、基準値V21と比較される。基準値V21は比較器3171の出力V22によって変化する。本実施形態での比較器3171はオープンコレクタであるため、V22が「H」の時は、V21=V2となる。V22が「L」の時のV2をVt2とした時、Vt2は次の式で表される。
Vt2=R12×V2/(R11+R12)
CPU400が正常に動作している状態では、V1はV2よりも小さくなるように、抵抗R1、R2、R13の値を設定しているので、V22は「H」状態である。しかし、CPU400が暴走して入力電流が増加するとIsが増加するためV1も増加する。そしてV1>V2となるとV22は「L」状態となる。この時の電流制限検出値をI2とすると次の式で表される。
I2={(R1×R2+R2×R13+R1×R13)×V2−R1×R13}×Vs/(R1×R13)
上記の式より、入力電流制限値I2は入力電圧検出値Vsに応じて変化する。入力電圧の検出値Vsと入力電流制限値I2、ならびに入力電力制限値Pmaxの関係は第1の実施形態と同様である。入力電流制限値演算回路317では、電流制限値I2を入力電圧検出値Vsの1次式で表している。IsがI2よりも大きくなるとV1は制限値V2よりも高い値になり、比較器3171は「L」を出力する。
比較器3171の出力は比較器3172に接続されており、V23(<V2)と比較される。CPU400が正常に動作している状態では、V22は「H」状態、つまりV22=V2(>V23)であるため、比較器3172の出力VE2は「L」となる。しかしCPU400が暴走して入力電流Iinが増加し、V22が「L」状態となると比較器3172の出力VE1は「H」となる。VE1が「H」となってコイルLへの電流供給が停止すると、Isは0となるが、V1はコンデンサC1に蓄えられたエネルギーをR13を介して放電するため、V1の値は徐々に減少していく。そしてある時定数の時間が経過して、V21がVt2以下になるとVE1は「L」となり、V21=V2となる。
図14の(B)に本実施形態における入力電流制限値演算回路318の詳細を示す。入力電流制限値演算回路318は、定数は入力電流制限値演算回路317とは異なるが、動作ならびに回路構成は入力電流制限値演算回路317と同じである。入力電流制限値演算回路317と同様に図14の(B)におけるV3、Vt4(VE2が「L」の時のV41の値)、ならびに入力電流制限値I4は次の式で表される。
V3=(R3×R23×Is+R4×R23×Vs)/(R3×R4+R4×R23+R3×R23)
Vt4=R22×V4/(R21+R22)
I4={(R3×R4+R4×R23+R3×R23)×V4−R3×R23}×Vs/(R3×R23)
VE1、ならびにVE2はAND回路320に送られ、VE1とVE2が共に「H」となった時にAND回路320が「H」となり、駆動部312がCPU400からの駆動信号331、332に拘わらず一時的に駆動パルス321、322を強制的に停止させる。そして、VE1、VE2どちらか一方が「L」となると駆動パルス321、322の駆動が再開される。
続いて、本実施形態における入力電流制限値演算回路317ならびに318の動作について説明する。CPU400が正常に動作している場合は第1の実施形態と同じである。
商用電源500が100V系(入力電圧の最大値がVp1)において、CPU400が暴走した場合について説明する。
CPU400が暴走し入力電流Iinが異常に大きくなると、入力電流検出値Isも上昇する。V1はある時定数をもって上昇し、時刻t11からある時間経過後のt12において基準値V2を超えると、VE1は「L」から「H」に変化する。入力電流制限値演算回路318ではIsがI4を越えてVE2は既に「H」となっているため、AND回路320からの出力VEも「H」となり、駆動部312はCPUからの駆動信号331、332に拘わらず駆動パルス321、322を強制的に停止する。
駆動パルス321、322が停止された後はIsは0となり、V21はV2よりも低いレベルであるVt1となる。V1はある時定数をもって減少し、時刻t12からある時間経過後のt13において基準値Vt2以下となると、VE1は再び「L」に変化し、V21もV2に戻る。そして時刻t13からある時間経過後のt14で再びV1は基準値V2を超えるために駆動パルス321、322が停止し、一定時間経過するとVE1は再び「L」に変化する。したがって、駆動パルス321と322の出力と停止と繰り返される。
図16は図15に示すタイミングでの駆動信号、駆動パルス及びコイルLに流れる電流ILの波形を示している。時刻t2でAND回路320からの信号VEが「L」から「H」に変化すると、駆動部312はCPU400からの駆動信号331、332に拘わらず駆動パルス321、322を強制的に停止させ、コイル電流ILも停止する。そして、時刻t3で駆動パルス321、322の出力が再開されるとコイルLの通電が再開され、時刻t4において再び駆動パルス321、322が停止し、コイル電流ILも停止し、この動作が繰り返えされる。
商用電源500が200V系においては、100V系入力の場合と入力電流制限値演算回路317と入力電流制限値演算回路318の動作が逆になるが、それ以外の動作は100V系入力の場合と同様である。
以上で説明したように、本実施形態によれば、CPU400が暴走し、制御不能となった場合でも、簡単な回路で入力電圧に応じた入力電流制限が可能となる。また、異常状態が続く場合は駆動部312を間欠動作させることによって定着器7の急激な温度上昇を防ぐことができる。
(第3の実施の形態)
本実施形態では、入力電流制限値演算回路を3つ使用した場合の動作について説明する。CPU400が暴走した場合以外の処理ならびに入力電流制限値演算回路以外の回路構成については第1の実施形態と同等なのでここでは入力電流制限値演算回路の回路構成ならびにCPU400が暴走した場合の動作について説明する。
まず、本実施形態における電磁誘導加熱方式定着部及び電源装置の概略構成図を図17に示す。入力電流制限値演算回路317、入力電流制限値演算回路318、入力電流制限値演算回路319以外の動作は第1の実施形態と同等である。
入力電流制限値演算回路317と入力電流制限値演算回路318、ならびに入力電流制限値演算回路319において、入力電圧に対する入力電流制限値はそれぞれ異なるレベルに設定されている。入力電流制限値演算回路317では85V以上130V未満において最大電力よりも所定量大きい入力電力が供給されるような入力電流で制限をかけるように抵抗値や比較の基準値を設定している。入力電流制限値演算回路318では130V以上200V未満において最大電力よりも所定量大きい入力電力が供給されるような入力電流で制限をかけるように抵抗値や比較の基準値を設定している。入力電流制限値演算回路319では200V以上264V未満において最大電力よりも所定量大きい入力電力が供給されるような入力電流で制限をかけるように抵抗値や比較の基準値を設定している。
図18の(A)に本実施例における入力電流制限値演算回路317の詳細回路を示す。入力電圧検出部315からの検出値Vsと入力電流検出部316からの検出値Isは抵抗R1及びR2で直列接続されている。抵抗R1とR2の接続部の電圧V1は比較器3171に入力され、基準値V2(第1の実施形態における値とは一致しない)と比較される。比較器3171の出力VE1はAND回路320に入力される。
図17の構成ではV1はVs、Is、R1、R2を用いて次の式で表される。
V1=(R1×Is+R2×Vs)/(R1+R2)
正常の動作をしている時は、V1はV2よりも小さいため、VE1は「L」状態である。しかし、電流値が増加するとIsが増加するためV1も増加する。そしてV1=V2となるとVE1は「H」状態となる。この時の電流値(入力電流制限値)をI2とすると次の式で表される。
I2=−(R2/R1)×Vs+{(R1+R2)/R1}×V2
上記V1ならびにI2に基づいて、入力電圧の検出値Vsと入力電流制限値、ならびに入力電力制限値の関係を示した図は図4の(A)と同等である。
図18の(B)に本実施例における入力電流制限値演算回路318の詳細回路を示す。入力電流制限値演算回路318は、定数は入力電流制限値演算回路317とは異なるが、動作ならびに回路構成は入力電流制限値演算回路317と同じである。入力電流制限値演算回路317と同様に、図18の(B)のV3ならびに入力電流制限値演算回路318における入力電流制限値I4は次の式で表される。
V3=(R3×Is+R4×Vs)/(R3+R4)
I4=−(R4/R3)×Vs+{(R3+R4)/R3}×V4
入力電流制限値演算回路317と同様に比較器3181の出力VE2はAND回路320に出力される。
図18の(C)に本実施形態における入力電流制限値演算回路319の詳細回路を示す。入力電流制限値演算回路318は、定数は入力電流制限値演算回路317ならびに入力電流制限値演算回路318とは異なるが、動作ならびに回路構成は入力電流制限値演算回路317、入力電流制限値演算回路318と同じである。入力電流制限値演算回路317、入力電流制限値演算回路318と同様に、図18の(C)のV5ならびに入力電流制限値演算回路319における入力電流制限値I6は次の式で表される。
V5=(R5×Is+R6×Vs)/(R5+R6)
I6=−(R6/R5)×Vs+{(R5+R6)/R5}×V6
入力電流制限値演算回路317、入力電流制限値演算回路318と同様に比較器3191の出力VE3はAND回路320に出力される。
AND回路320では、VE1、VE2、VE3が共に「H」となった時に出力VEが「H」となる。VEが「L」の時、駆動部312ではCPU400からの駆動信号331、332に拘わらず駆動パルス321、322を強制的に停止させる。
図19は、本実施形態における入力電圧の検出値Vsと入力電流制限値、ならびに入力電力制限値の関係を示した図である。入力電圧がVe(85V≦Ve<130V)の時は入力電流制限値がIeとなり、入力電力制限値はPeとなる。入力電圧がVf(130V≦Vf<200V)の時は入力電流制限値がIf(<Ie)となり、入力電力制限値はPf(≒Pe)となる。入力電圧がVf(200V≦Vg≦264V)の時は入力電流制限値がIg(<If)となり、入力電力制限値はPg(≒Pf)となる。
次に、本実施形態における入力電流制限値演算回路317、318、319の動作について説明する。CPU400が正常動作している場合は第1の実施形態と同等である。
図20は、入力電圧が85V以上130V以下(最大電圧値がVp3)におけるCPU400の暴走した場合における図17の回路の各部の波形を示す図である。CPU400が暴走することにより入力電流Iinのピーク値が時刻t10においてIp20を大きく越えると、入力電流検出値Isも上昇し、それに応じてV1も大きくなる。そしてV1が基準値V2を超えると、VE1の出力は「H」となる。また、入力電圧が85V以上130V以下の場合、入力電流制限値演算回路318,319の出力VE2,VE3は既に「H」になっているので、時刻t10でAND回路320の出力は「L」から「H」に変化する。そして、駆動部312がCPU400からの駆動信号331、332に拘わらず駆動パルス321、322を強制的に停止させる。
入力電圧が130V以上200V未満ならびに200V以上264V以下の入力についても、動作する入力電流制限値演算回路は異なるが動作は同様である。
以上の各実施形態のように、CPU400が暴走し制御不能となった場合でも、簡単な回路を複数個用いることで入力電圧に応じた入力電流制限が可能となる。
300 電源装置
312 駆動部
314 温度検出部
315 電圧検出部
316 電流検出部
317 入力電流制限値演算回路
318 入力電流制限値演算回路
320 AND回路
321 駆動パルス
322 駆動パルス
331 駆動信号
332 駆動信号
400 CPU
500 商用電源

Claims (5)

  1. 交流電源から供給される交流電力を整流した直流に基づいて、導電性発熱体を誘導加熱するためのコイルに高周波電流を供給する電流供給手段と、
    前記電流供給手段を駆動する駆動パルスを出力する駆動部と、
    前記交流電源の入力電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電流供給手段への入力電流を検出する電流検出部と、
    前記導電性発熱体の温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部の出力と前記電圧検出部の出力と前記電流検出部の出力とに基づいて前記駆動部が出力する駆動パルスの周波数を制御する制御部と、
    前記電圧検出部の出力と前記電流検出部の出力とに基づいて決まる入力電力が所定値を越えると前記前記駆動部の動作を制限する電力制限手段と、
    を有し、
    前記電力制限手段は、前記交流電源の入力電圧の変化に対して前記入力電力が前記所定値を越えたと判断する入力電流との関係を表わす一次式が逆比例の関係にあり、且つ入力電圧が第1の範囲における前記一次式の傾きが前記第1の範囲よりも入力電圧が高い側の第2の範囲における前記一次式の傾きよりも大きいことを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 前記電力制限手段は、前記第1の範囲及び前記第2の範囲を含む複数の入力電圧の範囲に対応してそれぞれ設けられ、前記電圧検出部の出力と前記電流検出部の出力とに基づいて前記入力電力が前記所定値を越えたと判断する複数の制限手段を有し、前記複数の制限手段の各々から前記入力電力が前記所定値を越えたことを示す信号が出力されることにより、前記駆動部の動作を制限することを特徴とする請求項1記載の誘導加熱装置。
  3. 交流電源から供給される交流電力を整流した直流に基づいて、導電性発熱体を誘導加熱するためのコイルに高周波電流を供給する電流供給手段と、
    前記電流供給手段を駆動する駆動パルスを出力する駆動部と、
    前記交流電源の入力電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電流供給手段への入力電流を検出する電流検出部と、
    前記導電性発熱体の温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部の出力と前記電圧検出部の出力と前記電流検出部の出力とに基づいて前記駆動部が出力する駆動パルスの周波数を制御する制御部と、
    前記電圧検出部の出力と前記電流検出部の出力とに基づいて決まる入力電力が所定値を越えると前記前記駆動部の動作を制限する電力制限手段と、
    を有し、
    前記電力制限手段は、前記入力電圧が第1の範囲と前記第1の範囲よりも高い側の第2の範囲に対応してそれぞれ設けられ、前記電圧検出部の出力と前記電流検出部の出力とに基づいて前記入力電力が前記所定値を越えたと判断する第1、第2の制限手段を有し、前記第1の制限手段における前記入力電圧の変化に対する入力電流制限値の変化の度合が前記第2の制限手段における前記入力電圧に対する入力電流制限値の変化の度合が小さく、
    前記第1及び前記第2の電力制限手段の各々から前記入力電力が前記所定値を越えたことを示す信号が出力されることにより、前記駆動部の動作を制限することを特徴とする誘導加熱装置。
  4. 前記電力制限手段は、前記駆動部による前記駆動パルスの出力を停止することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の誘導加熱装置。
  5. 請求項1から4の何れかの記載の誘導加熱装置を、シートに転写されたトナー像を定着する定着部として用いたことを特徴とする画像形成装置。
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