以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
(構成)
図1は、画像形成装置の概略図を示す。この画像形成装置は、大略、画像形成ユニット1、転写ユニット2、露光ユニット3、給紙ユニット4、クリーニングユニット5、制御ユニット(図示せず)、等を備える。但し、本発明は、この種の画像形成装置にのみ適用されるものではなく、例えば、いわゆる4サイクル方式のカラー画像形成装置やモノクロ出力の画像形成装置にも適用できる。また、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの機能を複合的に備えた複合機にも適用可能である。
画像形成ユニット1は、転写ユニット2の中間転写ベルト6に沿って4箇所に配置され、それぞれクリーニングユニット5の側よりイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の画像形成を行なうことにより、中間転写ベルト6の表面にカラー画像を形成する。各画像形成ユニット1は、感光体ドラム7の周囲に、帯電装置8、現像装置9、クリーニング装置10等を備える。
帯電装置8は、感光体ドラム7の表面に所定の表面電位を形成する。この表面電位は、露光ユニット3によって露光されることにより静電潜像となる。
現像装置9は、ハウジング11内に、現像ローラ(現像剤担持体)12、搬送スクリュー(搬送部材)13、第1攪拌スクリュー(第1攪拌部材)14及び第2攪拌スクリュー(第2攪拌部材)15をそれぞれ収容したものである。この現像装置9については、後で詳述する。
現像装置9の上方には、トナーを補給するホッパ29が着脱可能となっている。
クリーニング装置10は、感光体ドラム7の表面への転写後、この表面に残留するトナーを回収してクリーニングする。
転写ユニット2は、一対の支持ローラ33に中間転写ベルト6を架け渡し、図示しない駆動手段により支持ローラ33を駆動させ、中間転写ベルト6をイエロー(Y)用の現像装置9からブラック(Bk)用の現像装置9に向かって矢印aで示す方向に循環移動させるようにしたもので、1次転写部34及び2次転写部35を備える。
露光ユニット3は、前記感光体ドラム7に対してレーザ光を照射し、図示しないスキャナで読み取った画像データに対応する静電潜像を形成する。
給紙ユニット4は、カセット36に収容した記録媒体37を、順次、搬送ローラ38を介して2次転写部35へと搬送する。2次転写部35に搬送された記録媒体37には、トナー像が転写され、定着ユニット39で転写させたトナー像が定着された後、排出トレイ40へと搬出される。
クリーニングユニット5は、中間転写ベルト6に接離可能で、接近することにより中間転写ベルト6に残留するトナーを回収してクリーニングする。
制御ユニット(図示せず)は、現像装置9のトナー濃度センサ31から入力される検出電圧に基づいて、現像剤の補給処理を実行する。
本実施形態において、現像剤であるトナーは、トナーとしては特に限定されず、一般に使用されている公知のトナーを使用することができる。現像剤にはさらに外添剤等を含めるようにしても構わない。トナー粒径としてはこれに限定されるものではないが、3〜15μm程度が望ましい。トナーとキャリアの混合比は所望のトナー帯電量が得られるよう調整されれば良く、トナー比はトナーとキャリアの合計量に対して3〜30重量%、好ましくは4〜20重量%が適している。
続いて、現像装置9について詳述する。図2、図3及び図6に、画像形成装置の現像装置9を示す。現像装置9のハウジング11は、一端側から他端側へと延びる長尺な箱形状で、内部は長手方向に延びる仕切り壁16によって現像剤供給回収部17と現像剤攪拌部18とに2分割されている。但し、現像剤供給回収部17と現像剤攪拌部18の両端側は連通部19a,19bによってそれぞれ連通され、現像剤をハウジング11内で循環移動させることが可能となっている。つまり、現像剤供給回収部17及び現像剤攪拌部18は連通部19a,19bを有する仕切り壁16を介して隣接して設けられている。そして、現像剤供給回収部17及び現像剤攪拌部18は連通部19a,19bを通じて循環搬送路を形成している。
現像ローラ12は、現像剤供給回収部17の現像剤攪拌部18とは反対側に設けられ、対向配置された感光体ドラム7に対してトナーを付着して感光体ドラム7上の静電潜像を現像するようになっている。図5に示すように、現像ローラ12は、固定配置された磁石ローラ21と該磁石ローラ21を内包する回転自在なスリーブローラ22とからなっている。磁石ローラ21は、スリーブローラ22の回転方向に沿って、図示しないN1,S2,N2,N3,S1の5つの磁極を有する。現像ローラ12のスリーブローラ22は、感光体ドラム7の回転方向bと同じ(対向部において互いに反対方向)回転方向cになるように設定されている。現像ローラ12には、現像剤供給回収部17の回転方向に対して内側から外側に向かう境界部分に、トナーの層厚を規制する規制部材42が配設されている。
搬送スクリュー13は、現像剤供給回収部17に現像ローラ12の回転軸方向に沿って延びるように配設されている。搬送スクリュー13は、回転軸13aの周囲に螺旋状の羽根13bを備えている。羽根13bは、搬送スクリュー13を回転すると、連通部19b側から連通部19a側に搬送される方向に設けられている。搬送スクリュー13は、現像剤を現像ローラ12へ直接的又は間接的に供給するとともに長手方向(図6中矢印dで示すように、連通部19b側から連通部19a側)に搬送するようになっている。そして、連通部19aを通して現像剤を現像剤攪拌部18に送るようになっている。搬送スクリュー13が配設された現像剤供給回収部17は搬送経路13Aを形成している。
第1攪拌スクリュー14は、現像剤攪拌部18に仕切り壁16に隣接して搬送スクリュー13の回転軸方向に沿って延びるように配設されている。第1攪拌スクリュー14は、現像剤攪拌部18の範囲に回転軸14aの周囲に順巻き羽根である螺旋状の羽根14bを備えている。羽根14bは、第1攪拌スクリュー14を回転すると、連通部19a側から連通部19b側に搬送される方向に設けられている。羽根14bの現像剤搬送方向上流側には、羽根14bにその側面が固着された回転軸14aから径方向に突出するリブ14c(図4,図5に図示)が設けられている。リブ14cは第1攪拌スクリュー14が回転すると、回転軸14aの軸方向と直交する方向に現像剤を送るようになっている。本実施形態において、リブ14cは方形板状であり、幅:15mm、高さ:(第1攪拌スクリュー14の外径)−1mm、厚さ:2mmである。第1攪拌スクリュー14の全てのリブ14cは、第1攪拌スクリュー14の回転軸方向に平行の同一平面上に配設されている。第1攪拌スクリュー14の回転方向は、第2攪拌スクリュー15と対向する部分において上から下に現像剤が搬送される方向である。第1攪拌スクリュー14は、第1攪拌スクリュー14の後述する搬送経路14Aの現像剤を攪拌しつつ後述するガイド24を越えて第2攪拌スクリュー15の後述する搬送経路15Aへ送るとともに、搬送スクリュー13による搬送方向と逆方向(図6中矢印eで示すように、連通部19a側から連通部19b側へ向かう長手方向)に搬送するようになっている。そして、連通部19bを通して現像剤を現像剤供給回収部17に送るようになっている。
第2攪拌スクリュー15は、第1攪拌スクリュー14の搬送スクリュー13と反対側の現像剤攪拌部18に第1攪拌スクリュー14の回転軸方向に沿って延びるように配設されている。第2攪拌スクリュー15は、回転軸15aの周囲に螺旋状の羽根15bを備えている。羽根15bは、第2攪拌スクリュー15を回転すると、第1攪拌スクリュー14による搬送方向と同方向(図6中矢印fで示すように、連通部19a側から連通部19b側に向かう方向)に搬送されるように設けられている。第2攪拌スクリュー15の搬送方向下流の連通部19bと連通部19bより上流側を含む範囲(S10)に逆巻き部15dが配設されている。ここでいう連通部19bの範囲とはS01であり、連通部19bと連通部19bより上流側を含む範囲とはS10である。逆巻き部15dは、順巻き羽根である羽根15bに対して逆巻きとなった逆巻き羽根15eで構成されている。また、逆巻き羽根15eは羽根15bに比べてピッチが小さくなるように形成されている。逆巻き部15dは、現像剤の搬送方向に対して制動するようになっている。羽根15bの現像剤搬送方向上流側には、羽根15bにその側面が固着された回転軸15aから径方向に突出する板状のリブ15c(図4,図5に図示)が設けられている。リブ15cは第2攪拌スクリュー15が回転すると、回転軸15aの軸方向と直交する方向に現像剤を送るようになっている。本実施形態において、リブ15cは方形板状であり、幅:15mm、高さ:(第2攪拌スクリュー15の外径)−1mm、厚さ:2mmである。第2攪拌スクリュー15の全てのリブ15cは、第2攪拌スクリュー15の回転軸方向に平行の同一平面上に配設されている。第2攪拌スクリュー15の回転方向は、第1攪拌スクリュー14と対向する部分において上から下に現像剤が搬送される方向である。つまり、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の回転方向は互いに対向する部分において上から下に現像剤が搬送される方向である。第2攪拌スクリュー15は、第2攪拌スクリュー15の搬送経路15Aの現像剤を攪拌しつつガイド24を越えて第1攪拌スクリュー14の搬送経路14Aへ送るとともに、搬送スクリュー13による搬送方向と逆方向(図6中矢印fで示すように、連通部19a側から連通部19b側へ向かう長手方向)に搬送するようになっている。そして、連通部19bを通して現像剤を現像剤供給回収部17に送るようになっている。
第1攪拌スクリュー14と第2攪拌スクリュー15の間に位置するハウジング11の内底面27に、第1攪拌スクリュー14と第2攪拌スクリュー15の回転軸方向の一側から他側にわたって突起状のガイド24が配設されている。ガイド24の、攪拌スクリュー14,15の回転軸14a,15aの軸方向と直交する断面形状は、裾野部26が末広がりの山状であり、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15それぞれの最外側部23とハウジング11の内底面27及びガイド24との隙間が1.5mm以上3mm以内となるように配設されている。本実施形態において、前記隙間は1.5mmである。ハウジング11の内底面27からガイド24の頂部20までの高さをh、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15それぞれの軸14a,15aの中心とハウジング11の内底面27との距離をRとしたとき、0.3×R<h<1.2×Rである。ガイド24を隔てて第1攪拌スクリュー14が配設された側には第1攪拌スクリュー14の搬送経路14Aが形成され、第2攪拌スクリュー15が配設された側には第2攪拌スクリュー15の搬送経路15Aが形成されている。
連通部19a側には、第1攪拌スクリュー14と第2攪拌スクリュー15の間の上方のハウジング11上面に、現像剤補給口(トナー供給用開口部)28が設けられている。図4に示すように、後述するホッパ29から現像剤補給口28へトナーが補給される。
現像剤攪拌部18の現像剤搬送方向の下流側には、単位体積当たりのトナー量を検出するための手段として、トナー濃度センサ31が設けられている。トナー濃度センサ31は、現像剤(キャリアに含まれる鉄分)の透磁率の違いを周波数として出力させ、トナー濃度(現像剤に対するトナーの重量比率)を演算する従来周知のものである。
搬送スクリュー13、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15は、図示しないモータからの駆動力により回転するようになっている。第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15は、ハウジング11から突出する各回転軸14a、15aの端部にそれぞれ設けたギア(図示せず)同士が互いに噛合し、同期して回転するようになっている。
(動作)
次に、前記構成からなる画像形成装置の動作について説明する。
画像形成時には、画像を読み取って得られたカラープリントデータ、又はパーソナルコンピュータ等から出力された画像データは、所定の信号処理が施された後、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色の画像信号として、各画像形成ユニット1に送信される。
各画像形成ユニット1では、それぞれの感光体ドラム7上に画像信号で変調されたレーザ光を投射して画像潜像を形成する。そして、現像装置9から感光体ドラム7にトナーを供給する。
現像装置9では、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15を回転駆動することにより、ハウジング11内に収容された現像剤を攪拌しながら循環させる。そして、搬送スクリュー13から現像ローラ12にトナーを供給し、規制部材42によって掻き落として一定量とした後、感光体ドラム7へと搬送する。
これにより、各感光体ドラム7上にはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー画像がそれぞれ形成される。形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー画像は、1次転写部34で、移動する中間転写ベルト6上に順次重ね合わせて1次転写される。このようにして中間転写ベルト6上に形成された重ね合わせトナー画像は、中間転写ベルト6の移動に従って2次転写部35へと移動する。
また、給紙ユニット4から記録媒体37が供給される。供給された記録媒体37は、搬送ローラ38によって2次転写部35と中間転写ベルト6の間へと搬送され、中間転写ベルト6に形成されたトナー画像が転写される。トナー画像を転写された記録媒体37は、さらに定着ユニット39へと搬送され、そこで、転写されたトナー画像が定着された後、排出トレイ40へと排出される。
次に図4により本実施形態に係る現像装置9の現像剤の攪拌・循環について説明する。現像剤補給口28より補給されたトナーは、第1攪拌スクリュー14と第2攪拌スクリュー15の間の上方に補給される。第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の回転方向は、対向する部分において上から下に現像剤が搬送される方向であるので、補給されたトナーは第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15により、第1攪拌スクリュー14と第2攪拌スクリュー15の間を上から下に搬送され、ガイド24に沿ってそれぞれ現像剤搬送経路14Aの内底面27、現像剤搬送経路15Aの内底面27に向かって搬送される。その後、現像剤は現像剤搬送経路14A内で攪拌されつつ、ガイド24を越えて第2攪拌スクリュー15の搬送経路15Aへ送られるとともに、長手方向(図6中の矢印e方向)に搬送される。また、現像剤搬送経路15A内で攪拌されつつ、ガイド24を越えて第1攪拌スクリュー14の搬送経路14Aへ送られるとともに、長手方向(図6中の矢印f方向)に搬送される。このようにして、現像剤搬送経路14A,15A内の現像剤は第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15によって攪拌・搬送される。ここで第1攪拌スクリュー14と第2攪拌スクリュー15の間にあるガイド24は現像剤の搬送方向を長手方向に送る時の速度向上の補助をしつつ、現像剤搬送経路14Aから15A、またその逆へ現像剤を送る補助機能も備えている。第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15は、互いに対向する部分において上から下に回転し、リブ14c,15cの回転運動により推進力を得て現像剤がガイド24に沿ってその回転方向に送られるので現像剤の攪拌を良好に行うことができる。
搬送経路15Aにおいて、第2攪拌スクリュー15は、S10の範囲が逆巻き部15dになっているので、現像剤はS10にて搬送方向に対して制動される。そして、制動された現像剤は続いて搬送されてくる現像剤に押し出されて現像剤搬送経路14Aへ送り込まれ、合流する。そして、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15により搬送された現像剤は、現像剤搬送方向下流の連通部19bより現像剤供給回収部17(搬送スクリュー13の現像剤搬送方向上流の搬送経路13A)へ送られる。逆巻き部15dにより、現像剤搬送方向における現像装置9のハウジング11が受ける力ひいては第2攪拌スクリュー15が受ける力が軽減されるので現像装置9を駆動するのに必要なトルクを減少させることができる。
現像装置9の十分に攪拌・搬送され正規に帯電することができた現像剤は、現像剤搬送経路13A内で、現像ローラ12へ供給されつつ、長手方向へ搬送される。搬送スクリュー13により搬送された現像剤は、現像剤搬送方向下流の連通部19aを通じて現像剤搬送経路13Aから現像剤搬送経路14Aへと送られる。さらに、第1攪拌スクリュー14の搬送経路14Aからガイド24を越えて第2攪拌スクリュー15の搬送経路15Aへ送られる。このようにして、現像装置9での現像剤の循環性が確保されている。
一方、現像装置9は、現像剤攪拌部18の現像剤搬送方向の下流側のトナー濃度センサ31によりトナー濃度が検知される。そして、そのトナー濃度及び画像形成時の画像情報に基づいてトナー補給量が決定され、トナーが充填されたホッパ29から現像剤補給口28へトナー補給が行われる。
以下、本発明にかかる現像装置9及びこれを備えた画像形成装置が高印字の画像が連続しても画像品質の悪化を招くことなく良好な画像を得ることができるか否かの効果を確認するための実験例について説明する。
実験条件は、図7乃至図12、図14及び図17に記載した通りである。画像形成装置については、搬送スクリュー(攪拌部材)13:外径φ30,回転数400rpm、第1攪拌スクリュー(第1攪拌部材)14:外径φ30,回転数300rpm、第2攪拌スクリュー(第2攪拌部材)15:外径φ30,回転数300rpm、各スクリュー13,14,15の内径は8mmとした。第1攪拌スクリュー14の羽根14bと第2攪拌スクリュー15の羽根15bとの間の距離2mm、底面(内底面)27と羽根14b,15bとの距離1.5mmとした。ガイド24の高さはハウジング11の内底面27からガイド24の頂部20までの高さをh、2本の攪拌軸14a,15aの中心からハウジング11の内底面27までの距離をRとした。第1攪拌スクリュー14と第2攪拌スクリュー15の回転方向は、互いに対向する部分において上から下とした。トナーの補給位置は第1攪拌スクリュー14と第2攪拌スクリュー15の間(2軸間)とした。図中の「壁側」とは、第2攪拌スクリュー15側を指す。このような条件で実験を行った。画像が良好であるか否かについては、出力条件100ppmで、A4印字率100%連続100枚、印字率0%10枚を1セットとし、連続して5セットを印刷したときの画像について濃度ムラの有無を目視により判定した。濃度ムラに関しては画像上明らかに確認できるものを「×」、かすかに確認できるものを「△」、確認できないものを「○」とした。
(実験例1)
図7は、ハウジング11のガイド24の高さを変更して印刷された画像についての濃度ムラの有無を示す。ガイド24の高さは、0.3Rから1.2Rまでの範囲において濃度ムラは「○」となり、良好な画像を得ることができた。しかしながら、ガイド24の高さが0.2R以下及び1.3R以上である場合において濃度ムラは「×」となり、良好な画像を得ることができなかった。すなわち、ハウジング11のガイド24が0.2R以下及び1.3R以上の高さである場合には補給トナーの取り込みが良くても、第1攪拌スクリュー14と第2攪拌スクリュー15との間でトナーのやり取りがなくなるので、トナーに偏りが生じた結果、画像に濃度の高い低いが現れ、濃度ムラとなることが確認された。
(実験例2)
図8では、各スクリュー13,14,15の外径をφ20mmに変更し、羽根間距離と底面−羽根距離を実験例1と同一にした点を除いては、図7に示す条件と同様の実験条件であり、各スクリュー13,14,15の外径をφ30からφ20にしても、同様の関係が成り立つことが確認できた。
(実験例3)
図9は、ガイド24の高さを0.3R(図7において濃度ムラが発生しなかった閾値)とし、底面(内底面)27と羽根14b,15bとの距離を変更した場合において、印刷された画像についての濃度ムラの有無を示す。ハウジング11の底面27と各スクリュー14,15との距離を3mmに変更しても、1.5mmの場合と同様に濃度ムラは「○」となり、良好な画像を得ることができた。しかしながら、5mmに変更した場合には、濃度ムラは「×」となり、良好な画像を得ることができなかった。
(実験例4)
図10は、搬送スクリュー13の回転数を400rpmから800rpmまで変更した結果を示すものである。400rpmから800rpmの全範囲において濃度ムラは「○」となり、良好な画像を得ることができた。回転数はこの範囲に限るものではない。
また、現像剤はキャリア粒子径が50μmのものの代わりに20μm、40μm、60μmのものを使用しても同様の効果が得られることが確認できたが、これに限るものではない。
以上の結果より、本発明によれば、現像剤供給回収部17の搬送スクリュー13が現像剤を現像ローラ12へ供給するとともに長手方向に搬送し、仕切り壁16の端部で連通した連通部19aから現像剤攪拌部18へ現像剤を送る。第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15は互いに対向する部分において上から下に現像剤が搬送されるように回転し、ガイド24の回転軸の軸方向と直交する断面形状は裾野部26が末広がりの山状であり、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15それぞれの最外側部とハウジング11の内底面27及びガイド24との隙間を1.5mm以上3mm以内であって、ハウジング11の内底面27からガイド24の頂部までの高さをh、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15それぞれの軸中心とハウジング11の内底面27との距離をRとしたとき、0.3×R<h<1.2×Rとなるガイド24の形状により、現像剤の攪拌を良好に行うことができる。攪拌された現像剤は第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15により搬送され、連通部19bを通じて現像剤供給回収部17の搬送スクリュー13に送られる。このようにして、現像剤供給回収部17と現像剤攪拌部18とからなる循環搬送路で現像剤の循環を良好に行うことができる。現像剤供給回収部17において、攪拌が良好に行われ十分に帯電した現像剤が現像ローラ12に十分に供給されることにより、高印字の画像が連続しても画像品質の悪化を招くことなく良好な画像を得ることができる。
(実験例5)
図11は、第2攪拌スクリュー15の現像剤搬送方向下流の連通部19bと連通部19bより上流側を含む範囲に逆巻き部15dを設けた場合における回転トルクの変化を示す。これに関しては基準の現像装置を設けて比較した。「開口部まで」とは逆巻き位置をS01の範囲とした(図6参照)。「開口部以上」とはS10の範囲とした。本実施形態において、S01は40mm、S10は50mmである。逆巻き部15dを「開口部まで」つまり、S01の範囲に設けると回転トルクが基準に対して10%減少し、「開口部以上」つまり、S10の範囲に設けると20%減少させることが確認できた。
以上の結果より、本発明によれば、第2攪拌スクリュー15の現像剤搬送方向下流の連通部19bと連通部19bより上流側を含む範囲に逆巻き部15dを配設することにより、現像装置9を駆動するのに必要なトルクを減少させることができる。
(実験例6)
図12は、ガイド24の高さが0.2R(図7において濃度ムラが発生した閾値)であり、かつ、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の回転軸14a,15aにリブ14c,15cが設けられて印刷された画像についての濃度ムラの有無を示す。
ここで、図13に示すように、第2スクリュー15の「リブ0度」とは、静止時に第1スクリュー14のリブ14cが0度(回転軸14aを連通部19a側から見た場合に回転軸14aと回転軸15aの中心を結んだ面上の、回転軸14aから回転軸15aへ向かう方向)の位置にある状態で、第2スクリュー15のリブ15cの先端が第1スクリュー14のリブ14cの先端と同一方向に各回転軸15aから突出した状態を指す。回転数が同じときは回転周期毎にリブ14c,15cがこの位置になる。
ガイド24の高さが0.2R(図7において、濃度ムラが発生した閾値)であり、かつ、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の両方ともにリブ14c,15cが設けられていない場合には濃度ムラは「×」となり、良好な画像を得ることができなかった。しかしながら、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の一方にリブ14c,15cが設けられるか、又は、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の両方に「リブ0度」の状態でリブ14c,15cが設けられた場合には、濃度ムラは「△」となり、良好な画像を得るための効果があることが確認できた。
(実験例7)
図14は、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の回転数及びリブ14c,15cのセット位置の違いによる濃度ムラの有無を示す。
ここで、図15に示すように、「リブ180度」とは、第2スクリュー15のリブ15cの位置が、前記「リブ0度」と180度ずれた状態を指す。回転数が同じときは回転周期毎にリブ14c,15cがこの位置になる。
第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の両方が300rpmで回転し、かつ、静止時のリブ15cのセット位置が「リブ0度」である場合、濃度ムラは「△」となり、良好な画像を得るための効果があることが確認できた。また、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の両方が300rpmで回転し、かつ、静止時のリブ15cのセット位置が「リブ180度」である場合、濃度ムラは「×」となり、良好な画像を得ることができなかった。さらに、第1攪拌スクリュー14が300rpmで回転し、第2攪拌スクリュー15が360rpmで回転し、かつ、静止時のリブ15cのセット位置が「リブ180度」である場合、濃度ムラは「△」となり、良好な画像を得るための効果があることが確認できた。
図16(a)乃至図16(d)に示すように、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15それぞれのリブ14c,15cが、静止時において、回転軸14a,15aの軸心同士を結ぶ面に直交する面25に対して互いに対称に配置されていると、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15が同じ回転数で回転する場合、隣接する搬送経路14A,15Aへの現像剤の搬送が阻止されてよくないので、このように配置されないようにする。そうすると、軸方向の同じ位置では、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15が同じタイミングで現像剤を掬い上げ、同じタイミングで現像剤をぶつけ合うことがなくなるので、隣接する搬送経路14A,15Aへの現像剤の搬送が阻止されなくなる。このようにして、第1攪拌スクリュー14に対して第2攪拌スクリュー15が図16(d)に示す「リブ180度」にならないようにすれば、濃度ムラは「×」となることはなく、良好な画像を得るための効果がある。なお、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15それぞれのリブ14c,15cを、回転軸14a,15aの軸方向において同じ位置に配置せず、ずれた位置に配置してもよい。
(実験例8)
図17は、ガイド24の高さが0.3R(図7において、濃度ムラが発生しなかった閾値)であって、現像剤補給口28を第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の間に設けた場合と第2攪拌スクリュー15側に設けた場合の濃度ムラの有無を示す。現像剤補給口28を第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の間(2軸間)に設け、かつ、攪拌スクリュー14,15にリブ14c,15cが設けられていない場合には、濃度ムラは「○」となり、良好な画像を得ることができた。しかしながら、第2攪拌スクリュー15側(壁側)、すなわち第2攪拌スクリュー15の上方に設けた場合には、濃度ムラは「△」となり、かすかに濃度ムラを生じることが確認された。この実験結果より、トナーの補給位置を第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の間(2軸間)とする方が良い結果が得られることが分かった。
なお、各スクリュー13,14,15の外径やハウジング11との関係については本実施形態を行う為のものであり、本発明がこれに限るものではない。なお、現像ローラ12の回転方向はいずれの回転方向であってもよい。また現像ローラ12の径も各スクリュー13,14,15の径と同じであっても異なっていてもよい。また、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の現像剤搬送量は同じであっても異なっていてもよい。また、印加するバイアスも同じであっても異なっていてもよい。また、現像ローラ12および各スクリュー13,14,15の回転数も同じであっても異なっていてもよい。
なお、現像剤搬送経路13A,14Aの配置は水平に限るものではない。連通部19a,19bにおいて重力方向の落下又は持ち上げがあってもよい。
(第2実施形態)
図18は、第2実施形態における画像形成装置の現像装置9を示す。本実施形態において、第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
現像装置9は、現像剤攪拌部18の連通部19bが位置する範囲の現像剤搬送方向の下流側に制動部44が設けられている。制動部44は、搬送経路14A,15Aにおいて現像剤攪拌部18と連続している。
第1攪拌スクリュー14は、現像剤攪拌部18と制動部44の範囲に、搬送スクリュー13の回転軸方向に沿って延びるように配設されている。第1攪拌スクリュー14は、現像剤攪拌部18の範囲に回転軸14aの周囲に順巻き羽根である螺旋状の羽根14bを備えている。羽根14bは、第1攪拌スクリュー14を回転すると、連通部19a側から連通部19b側に搬送される方向に設けられている。また、制動部44の範囲には逆巻き部14dを備えている。逆巻き部14dは、順巻き羽根である羽根14bに対して逆巻きとなった逆巻き羽根14eで構成されている。また、逆巻き羽根14eは羽根14bに比べてピッチが小さくなるように形成されている。
第2攪拌スクリュー15は、第1攪拌スクリュー14の搬送スクリュー13と反対側の現像剤攪拌部18及び制動部44に、第1攪拌スクリュー14の回転軸方向に沿って延びるように配設されている。第2攪拌スクリュー15は、回転軸15aの周囲に螺旋状の羽根15bを備えている。羽根15bは、第2攪拌スクリュー15を回転すると、第1攪拌スクリュー14による搬送方向と同方向(図6中矢印fで示すように、連通部19a側から連通部19b側に向かう方向)に搬送されるように設けられている。第2攪拌スクリュー15の搬送方向下流の連通部19bと連通部19bより上流側を含む範囲(S10)及び制動部44に逆巻き部15dが配設されている。ここでいう連通部19bの範囲とはS01であり、連通部19bと連通部19bより上流側を含む範囲とはS10である。逆巻き部15dは、順巻き羽根である羽根15bに対して逆巻きとなった逆巻き羽根15eで構成されている。また、逆巻き羽根15eは羽根15bに比べてピッチが小さくなるように形成されている。
本実施形態において、現像剤搬送経路14A,15Aの現像剤は、現像剤搬送方向下流の逆巻き部14d,15dによって搬送がより確実に制動される。これにより、循環搬送路で現像剤の循環を良好に行うことができる。現像剤供給回収部17において攪拌が良好に行われ十分に帯電した現像剤が、現像ローラ12に十分に供給されることにより、高印字の画像が連続しても画像品質の悪化を招くことなく良好な画像を得ることができる。
(第3実施形態)
図19は、第3実施形態における画像形成装置の現像装置9であり、2成分現像剤を用いた電子写真方式のうち、特に、トナーのみではなく少量のキャリアをも含んだ現像剤を補給するようにした、いわゆるトリクル方式の画像形成装置の現像装置9を示す。本実施形態において、第2実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
現像装置9は、第1攪拌スクリュー14の搬送経路14Aにおいて制動部44の下流側に延びるように排出部45が設けられている。制動部44及び排出部45は、現像剤攪拌部18と連続している。排出部45を第1攪拌スクリュー14の搬送経路14Aに設けることにより、現像剤攪拌部18下流側の過剰な量の現像剤のうち、その一部のみを排出部45へ送るようになっている。図19及び図20に示すように、排出部45には制動部44を越えてきた現像剤攪拌部18の下流側の過剰な量の現像剤の一部を排出する現像剤排出口47が設けられている。この現像剤排出口47により、適宜、現像剤を排出することにより劣化したキャリアが長期間に亘ってハウジング11内に残留しないようにしている。現像剤排出口47より排出した現像剤は排出貯蔵部(図示せず)へと送られる。
第1攪拌スクリュー14は、現像剤攪拌部18、制動部44及び排出部45の範囲に、搬送スクリュー13の回転軸方向に沿って延びるように配設されている。排出部45の第1攪拌スクリュー14の現像剤搬送方向上流側である制動部44との境界部分には、現像剤搬送方向と直交する向きに円盤46が設けられている。そして、制動部44には円盤46の現像剤搬送方向上流側に逆巻き部14dが設けられている。円盤46の外径は、羽根14bの外径と同じである。円盤46と搬送経路14Aの間には隙間48が設けられている。第1攪拌スクリュー14の排出部45の範囲には、逆巻き羽根14eに対して逆巻きとなった順巻き羽根14fが設けられている。順巻き羽根14fは羽根14bに比べてピッチが小さくなるように形成されている。
第2攪拌スクリュー15は、第2実施形態の第2攪拌スクリューと同じである。
本実施形態において、現像剤搬送経路14A,15Aの現像剤は、現像剤搬送方向下流の逆巻き部14d,15dによって搬送がより確実に制動される。これにより、循環搬送路で現像剤の循環を良好に行うことができる。現像剤供給回収部17において攪拌が良好に行われ十分に帯電した現像剤が、現像ローラ12に十分に供給されることにより、高印字の画像が連続しても画像品質の悪化を招くことなく良好な画像を得ることができる。
上述したように、現像剤搬送経路14Aにおいて、第1攪拌スクリュー14の逆巻き部14dにより現像剤は制動される。そして、現像剤は、円盤46により排出部45の手前で堰き止められ制動部44に貯留する。しかしながら、制動部44にある一定量の現像剤が貯留し、その後、さらに現像剤が送られてくると、円盤46を乗り越えて隙間48から排出部45の方へ進入する。すなわち、現像剤搬送経路14Aの現像剤は制動部44を越えて排出部45へ送られる。排出部45へ送られた現像剤は現像剤排出口47から排出される。制動部44において、円盤46より上流側の逆巻き部14dにより、攪拌スクリュー14により現像剤搬送方向に搬送されてきた現像剤の制動を行うことができる。また、円盤46は逆巻き部14dより下流側で現像剤搬送方向と直交する向きに設けられているので、逆巻き部14dにより制動された現像剤を排出部45の手前で堰き止めることができる。これにより、ある一定量を越えた現像剤が制動部44に送られてくるまでは現像剤を減少させることはない。
このようにして、現像剤攪拌部18の下流側で現像剤が過剰となっている場合には、過剰な量の現像剤の一部を、第1攪拌スクリュー14の搬送経路14Aの排出部45の現像剤排出口47から排出することにより現像装置9内での現像トナーのパッキング、現像トナー漏れ及び現像装置9の破損等を防止することができる。特に、印字率の高い印刷が連続して行われ、トナーの供給が搬送経路14A,15Aにおいて過剰になった場合に有利である。
(第4実施形態)
図21は、第4実施形態における画像形成装置の現像装置9を示す。本実施形態において、第2実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
現像装置9は、第2攪拌スクリュー15の搬送経路15Aにおいて制動部44の下流側に延びるように排出部45が設けられている。制動部44及び排出部45は、現像剤攪拌部18と連続している。図21及び図22に示すように、排出部45には現像剤攪拌部18の下流側の現像剤の一部を排出する現像剤排出口47が設けられている。現像剤排出口47より排出した現像剤は排出貯蔵部(図示せず)へと送られる。
第1攪拌スクリュー14は、第2実施形態の第1攪拌スクリューと同じである。
第2攪拌スクリュー15は、現像剤攪拌部18、制動部44及び排出部45の範囲に、第1攪拌スクリュー14の回転軸方向に沿って延びるように配設されている。排出部45の第2攪拌スクリュー15の現像剤搬送方向上流側である制動部44との境界部分には、現像剤搬送方向と直交する向きに円盤46が設けられている。そして、制動部44には円盤46の現像剤搬送方向上流側に逆巻き部15dが設けられている。円盤46の外径は、羽根15bの外径と同じである。円盤46と搬送経路15Aの間には隙間48が設けられている。第2攪拌スクリュー15の排出部45の範囲には、逆巻き羽根15eに対して逆巻きとなった順巻き羽根15fが設けられている。順巻き羽根15fは羽根15bに比べてピッチが小さくなるように形成されている。
本実施形態において、現像剤搬送経路14A,15Aの現像剤は、現像剤搬送方向下流の逆巻き部14d,15dによって搬送がより確実に制動される。これにより、循環搬送路で現像剤の循環を良好に行うことができる。現像剤供給回収部17において攪拌が良好に行われ十分に帯電した現像剤が、現像ローラ12に十分に供給されることにより、高印字の画像が連続しても画像品質の悪化を招くことなく良好な画像を得ることができる。
上述したように、現像剤搬送経路15Aにおいて、第2攪拌スクリュー15の逆巻き部15dにより現像剤は制動される。そして、現像剤は、円盤46により排出部45の手前で堰き止められ制動部44に貯留する。しかしながら、制動部44にある一定量の現像剤が貯留し、その後、さらに現像剤が送られてくると、円盤46を乗り越えて隙間48から排出部45の方へ進入する。すなわち、現像剤搬送経路15Aの現像剤は制動部44を越えて排出部45へ送られる。排出部45へ送られた現像剤は現像剤排出口47から排出される。
このようにして、現像剤攪拌部18の下流側の現像剤の一部を、第2攪拌スクリュー15の搬送経路15Aの排出部45の現像剤排出口47から排出することにより、循環搬送路内で現像剤の量が少なくなりすぎるのを回避することができる。印字率の高い印刷が連続して行われる場合に加え、印字率の低い印刷が連続して行われ、搬送経路14A,15Aにおいてトナーの搬送量が一時的に過剰になった場合に、その過剰なトナーを排出できる点で有利である。
(第5実施形態)
図23は、第5実施形態における画像形成装置の現像装置9を示す。本実施形態において、第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
現像装置9は、第1攪拌スクリュー14の搬送経路14Aにおいて、現像剤攪拌部18の連通部19bが位置する範囲の現像剤搬送方向の下流側に制動部44、そして制動部44のさらに下流側に排出部45が設けられている。制動部44及び排出部45は、搬送経路14Aにおいて現像剤攪拌部18と連続している。図23及び図24に示すように、排出部45には現像剤攪拌部18の下流側の過剰な量の現像剤の一部を排出する現像剤排出口47が設けられている。現像剤排出口47より排出した現像剤は排出貯蔵部(図示せず)へと送られる。
第1攪拌スクリュー14は、第3実施形態の第1攪拌スクリューと同じである。
第2攪拌スクリュー15は、第1実施形態の第2攪拌スクリューと同じである。
本実施形態において、現像剤搬送経路14A,15Aの現像剤は、現像剤搬送方向下流の逆巻き部14d,15dによって搬送がより確実に制動される。これにより、循環搬送路で現像剤の循環を良好に行うことができる。現像剤供給回収部17において攪拌が良好に行われ十分に帯電した現像剤が、現像ローラ12に十分に供給されることにより、高印字の画像が連続しても画像品質の悪化を招くことなく良好な画像を得ることができる。
現像剤搬送経路14Aにおいて、第1攪拌スクリュー14の逆巻き部14dにより現像剤は制動される。そして、現像剤は、円盤46により排出部45の手前で堰き止められ制動部44に貯留する。しかしながら、制動部44にある一定量の現像剤が貯留し、その後、さらに現像剤が送られてくると、円盤46を乗り越えて隙間48から排出部45の方へ進入する。すなわち、現像剤搬送経路14Aの現像剤は制動部44を越えて排出部45へ送られる。排出部45へ送られた現像剤は現像剤排出口47から排出される。
現像剤攪拌部18の下流側で現像剤が過剰となっている場合には、過剰な量の現像剤の一部を、第1攪拌スクリュー14の搬送経路14Aの排出部45の現像剤排出口47から排出することにより、現像装置9内での現像トナーのパッキング、現像トナー漏れ及び現像装置9の破損等を防止することができる。特に、印字率の高い印刷が連続して行われ、トナーの供給が搬送経路14A,15Aにおいて過剰になった場合に有利である。
(第6実施形態)
図25は、第6実施形態における画像形成装置の現像装置9を示す。本実施形態において、第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
現像装置9は、第2攪拌スクリュー15の搬送経路15Aにおいて、現像剤攪拌部18の連通部19bが位置する範囲の現像剤搬送方向の下流側に制動部44、そして制動部44のさらに下流側に排出部45が設けられている。制動部44及び排出部45は、搬送経路15Aにおいて現像剤攪拌部18と連続している。図25及び図26に示すように、排出部45には現像剤攪拌部18の下流側の現像剤の一部を排出する現像剤排出口47が設けられている。現像剤排出口47より排出した現像剤は排出貯蔵部(図示せず)へと送られる。
第1攪拌スクリュー14は、第1実施形態の第1攪拌スクリューと同じである。
第2攪拌スクリュー15は、第4実施形態の第2攪拌スクリューと同じである。
本実施形態において、現像剤搬送経路15Aの現像剤は、現像剤搬送方向下流の逆巻き部15dによって搬送が制動される。これにより、循環搬送路で現像剤の循環を良好に行うことができる。現像剤供給回収部17において攪拌が良好に行われ十分に帯電した現像剤が、現像ローラ12に十分に供給されることにより、高印字の画像が連続しても画像品質の悪化を招くことなく良好な画像を得ることができる。
現像剤搬送経路15Aにおいて、第2攪拌スクリュー15の逆巻き部15dにより制動された現像剤は、円盤46により排出部45の手前で堰き止められ制動部44に貯留する。しかしながら、制動部44にある一定量の現像剤が貯留し、その後、さらに現像剤が送られてくると、円盤46を乗り越えて隙間48から排出部45の方へ進入する。すなわち、現像剤搬送経路15Aの現像剤は制動部44を越えて排出部45へ送られる。排出部45へ送られた現像剤は現像剤排出口47から排出される。
現像剤攪拌部18の下流側の現像剤の一部を、第2攪拌スクリュー15の搬送経路15Aの排出部45の現像剤排出口47から排出することにより、循環搬送路内で現像剤の量が少なくなりすぎるのを回避することができる。印字率の高い印刷が連続して行われる場合に加え、印字率の低い印刷が連続して行われ、搬送経路14A,15Aにおいてトナーの搬送量が一時的に過剰になった場合に、その過剰なトナーを排出できる点で有利である。
(第7実施形態)
図27は、第7実施形態における画像形成装置の現像装置9を示す。本実施形態において、第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
現像装置9は、第1攪拌スクリュー14の搬送経路14A及び第2攪拌スクリュー15の搬送経路15Aにおいて、現像剤攪拌部18の連通部19bが位置する範囲の現像剤搬送方向の下流側に制動部44、そして制動部44のさらに下流側に排出部45が設けられている。制動部44及び排出部45は、搬送経路14A,15Aにおいて現像剤攪拌部18と連続している。図27及び図28に示すように、排出部45には現像剤攪拌部18の下流側の現像剤の一部を排出する現像剤排出口47が設けられている。現像剤排出口47より排出した現像剤は排出貯蔵部(図示せず)へと送られる。
第1攪拌スクリュー14は、第3実施形態の第1攪拌スクリューと同じである。
第2攪拌スクリュー15は、第4実施形態の第2攪拌スクリューと同じである。
本実施形態において、現像剤搬送経路14A,15Aの現像剤は、現像剤搬送方向下流の逆巻き部14d,15dによって搬送がより確実に制動される。これにより、循環搬送路で現像剤の循環を良好に行うことができる。現像剤供給回収部17において攪拌が良好に行われ十分に帯電した現像剤が、現像ローラ12に十分に供給されることにより、高印字の画像が連続しても画像品質の悪化を招くことなく良好な画像を得ることができる。
現像剤搬送経路14A,15Aにおいて、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の逆巻き部14d,15dにより制動された現像剤は、円盤46により排出部45の手前で堰き止められ制動部44に貯留する。しかしながら、制動部44にある一定量の現像剤が貯留し、その後、さらに現像剤が送られてくると、円盤46を乗り越えて隙間48から排出部45の方へ進入する。すなわち、現像剤搬送経路14A,15Aの現像剤は制動部44を越えて排出部45へ送られる。排出部45へ送られた現像剤は現像剤排出口47から排出される。
このようにして、現像剤攪拌部18の下流側の現像剤の一部を、第1攪拌スクリュー14の搬送経路14Aの排出部45の現像剤排出口47から排出することにより現像装置9内での現像トナーのパッキング、現像トナー漏れ及び現像装置9の破損等を防止することができる。特に、印字率の高い印刷が連続して行われ、トナーの供給が搬送経路14A,15Aにおいて過剰になった場合に有利である。
また、現像剤攪拌部18の下流側の現像剤の一部を、第2攪拌スクリュー15の搬送経路15Aの排出部45の現像剤排出口47から排出することにより、循環搬送路内で現像剤の量が少なくなりすぎるのを回避することができる。印字率の高い印刷が連続して行われる場合に加え、印字率の低い印刷が連続して行われ、搬送経路14A,15Aにおいてトナーの搬送量が一時的に過剰になった場合に、その過剰なトナーを排出できる点で有利である。
第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の現像剤搬送方向の下流側に現像剤排出口47を備えた排出部45を設けることにより、第1攪拌スクリュー14に対して第2攪拌スクリュー15が低い位置に設置されている場合には、第2攪拌スクリュー15の現像剤搬送方向の下流側から、また、第1攪拌スクリュー14に対して第2攪拌スクリュー15が高い位置に設置されている場合には、第1攪拌スクリュー14の現像剤搬送方向の下流側から、過剰な量の現像剤の一部を排出することができる。また、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の現像剤搬送方向の下流側が上流側よりも高くなるように長手方向に傾斜した状態で設置されている場合には、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の一方のみではなく、両方の下流側から制動部44を越えて排出部45へ現像剤を搬送し、現像剤排出口47から現像剤を排出できるので、現像剤の排出を有利に行うことができる。これに対して、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の現像剤搬送方向の下流側が上流側よりも低くなるように長手方向に傾斜した状態で設置されている場合には、第1攪拌スクリュー14及び第2攪拌スクリュー15の一方のみではなく、両方の下流側で制動部44が現像剤の搬送を制動できるので、現像剤の排出を抑制するのに有利である。このようにして、現像剤供給回収部17と現像剤攪拌部18とからなる循環搬送路で適度な量の現像剤を良好に循環させることができる。現像剤供給回収部17において、攪拌が良好に行われ十分に帯電した適度な量の現像剤が現像ローラ12に安定供給されることにより、高印字の画像が連続しても画像品質の悪化を招くことなく良好な画像を得ることができる。したがって、一定の範囲内で傾斜して設置しても現像剤を排出でき、適度な量の現像剤を現像ローラ12に安定供給して高印字の画像が連続しても画像品質の悪化を招くことなく良好な画像を得ることができる。