JP2011002374A - 超音波式ガスメータ、及びその水入り検出方法 - Google Patents

超音波式ガスメータ、及びその水入り検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コストを抑えつつ、水の浸入を判断することが可能な超音波式ガスメータ、及び、その水入り検出方法を提供する。
【解決手段】ガス流路内に間欠的に超音波信号を送受信するトランスジューサTD1,TD2と、受信された信号を所定の強さまで増幅する増幅器13aと、トランスジューサTD1,TD2により送受信された超音波信号の伝搬時間が規定値以下である場合、及び、増幅器13aによる増幅度が所定値以下である場合の少なくとも一方の場合に、メータ流路内に水が浸入していると判断するCPU14aと、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波式ガスメータ、及びその水入り検出方法に関する。
従来、超音波式流速センサを使用した超音波式ガスメータが提案されている(例えば、特許文献1)。上述した超音波式ガスメータは、ガス流路内に一定距離だけ離れて配置された超音波周波数で作動する例えば圧電式振動子からなる2つの音響トランスジューサによって超音波式流速センサを構成している。
そして、一方のトランスジューサの発生する超音波信号を他方のトランスジューサに受信させる動作を行って超音波信号がトランスジューサ間で伝搬される伝搬時間を計測し、この計測した伝搬時間に基づいてガス流速を間欠的に求める。
特開2008−51562号公報
ところで、ガスメータは配管に亀裂が入ることなどによってメータ内に水が浸入して溜まってしまうことがある。そこで、メータ内に水の浸入を検出するために水分センサを設けることが考えられるが、この場合、センサ費用が掛かるだけでなく、センサ配線のシール構造なども必要となりコスト高となってしまう。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、コストを抑えつつ、水の浸入を判断することが可能な超音波式ガスメータ、及び、その水入り検出方法を提供することにある。
本発明の超音波式ガスメータは、ガス流路内に間欠的に超音波信号を送信する送信手段と、前記超音波信号を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された信号を所定の強さまで増幅する増幅手段と、前記送信手段から送信されて前記受信手段により受信された超音波信号の伝搬時間が規定値以下である場合、及び、前記増幅手段による増幅度が所定値以下である場合の少なくとも一方の場合に、メータ流路内に水が浸入していると判断する水入り判断手段と、を備えることを特徴とする。
この超音波式ガスメータによれば、超音波信号の伝搬時間が規定値以下である場合、及び、増幅度が所定値以下である場合の少なくとも一方の場合に、メータ流路内に水が浸入していると判断する。ここで、超音波信号はガス中よりも水中で速く且つ減衰し難く伝わる特性を有している。このため、メータ内にある程度の量の水が溜まった場合、伝搬時間が短くなると共に増幅度が小さくなる傾向があり、これによりメータ流路内への水の浸入を判断することができる。特に、水入りは水入り判断手段による処理によって判断されるため、水分センサをメータ内に設ける必要がない。従って、コストを抑えつつ、流路内に水が浸入したことを検出することができる。
また、本発明の超音波式ガスメータにおいて、前記送信手段から送信されて前記受信手段により受信された超音波信号の伝搬時間に基づいて、ガス流路内を流れるガスの流量を計測する流量計測手段と、前記伝搬時間を判断するための閾値電圧を発生させる閾値電圧発生手段と、をさらに備え、前記閾値電圧発生手段は、メータ流路内に水が浸入しているか否かを前記水入り判断手段に判断させるにあたり、前記閾値電圧を前記流量計測手段により伝搬時間を求めるときの電圧値よりも低い電圧値に設定することが好ましい。
この超音波式ガスメータによれば、メータ流路内に水が浸入しているか否かを水入り判断手段に判断させるにあたり、伝搬時間を判断するための閾値電圧を流量計測手段により伝搬時間を求めるときの電圧値よりも低い電圧値に設定する。ここで、メータ内にある程度の量の水が溜まる直前、すなわち比較的水量が少ない時点では、比較的早い段階で超音波信号が弱く受信される傾向にある。よって、閾値電圧を流量計測時よりも低くすることで、この弱く受信される超音波信号を検出することができ、比較的少ない水量の水入りを検出することができる。
また、本発明の超音波式ガスメータにおいて、前記水入り判断手段による判断間隔は、前記流量計測手段による計測間隔よりも長くされていることが好ましい。
この超音波式ガスメータによれば、水入り判断手段による判断間隔は、流量計測手段による計測間隔よりも長くされている。このため、流量計測回数に比較して水入りの判断回数は少なくなり、水入り判断を実行するための消費電力の増大を抑えることができる。
また、本発明の超音波式ガスメータにおいて、前記閾値電圧発生手段は、メータ流路内に水が浸入しているか否かを前記水入り判断手段に判断させる場合、前記閾値電圧を発生させるタイミングを前記流量計測手段により伝搬時間を求めるときよりも早くすることが好ましい。
この超音波式ガスメータによれば、メータ流路内に水が浸入しているか否かを水入り判断手段に判断させる場合、閾値電圧を発生させるタイミングを流量計測手段により伝搬時間を求めるときよりも早くする。このように、閾値電圧の発生タイミングを早めることで、水入り時に短くなる伝搬時間をとらえ易くすることができ、適切に水入り判断を行うことができる。
また、本発明の超音波式ガスメータにおいて、前記水入り判断手段に複数回連続して流路内に水が浸入していると判断された場合に、警報、警報のための信号出力、及び遮断弁の弁閉の少なくとも1つを行う保安手段をさらに備えることが好ましい。
この超音波式ガスメータによれば、複数回連続してメータ流路内に水が浸入していると判断された場合に、警報、警報のための信号出力、及び遮断弁の弁閉の少なくとも1つを行う保安手段をさらに備える。このため、警報等を行えるだけでなく、複数回連続して水が浸入していると判断された場合に警報等を行うことで、外来ノイズによる誤判断で警報等をしてしまうことを防止することができる。
また、本発明の超音波式ガスメータの水入り検出方法は、ガス流路内に間欠的に超音波信号を送信する送信工程と、前記超音波信号を受信する受信工程と、前記送信工程において送信されて前記受信工程にて受信された超音波信号の伝搬時間が規定値以下である場合に、メータ流路内に水が浸入していると判断する水入り判断工程と、を備えることを特徴とする。
この超音波式ガスメータの水入り検出方法によれば、超音波信号の伝搬時間が規定値以下である場合、及び、増幅度が所定値以下である場合の少なくとも一方の場合に、メータ流路内に水が浸入していると判断する。ここで、超音波信号はガス中よりも水中で速く且つ減衰し難く伝わる特性を有している。このため、メータ内にある程度の量の水が溜まった場合、伝搬時間が短くなると共に増幅度が小さくなる傾向があり、これによりメータ流路内への水の浸入を判断することができる。特に、水入りは水入り判断工程における処理によって判断されるため、水分センサをメータ内に設ける必要がない。従って、コストを抑えつつ、流路内に水が浸入したことを検出することができる。
本発明によれば、コストを抑えつつ、水の浸入を判断することができる。
本発明の実施形態に係る超音波式ガスメータを示す構成図である。 図1に示したμCOMの内部を示す構成図である。 超音波信号の受信の様子を示す図であり、(a)は0〜35ccの水が浸入したときの超音波信号の受信特性を示し、(b)は40ccの水が浸入したときの超音波信号の受信特性を示し、(c)は42cc以上の水が浸入したときの超音波信号の受信特性を示している。 浸入した水量に応じた伝搬時間と増幅度とを示すグラフである。 本実施形態に係る超音波式ガスメータによる水入り検出方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る超音波式ガスメータを示す構成図である。同図に示す超音波式ガスメータ1は、ガス流路内に距離Lだけ離され、かつ、ガス流方向Yに対して角度θをなすように、互いに対向して配置された2つの音響トランスジューサ(送信手段,受信手段)TD1,TD2を有している。
2つの音響トランスジューサTD1,TD2は、超音波周波数で作動する例えば圧電式振動子から構成されている。ガス流路には、両音響トランスジューサTD1,TD2の上流側に弁閉によってガス流路を遮断するガス遮断弁10が設けられている。
各トランスジューサTD1,TD2はトランスジューサインタフェース(I/F)回路11a,11bをそれぞれ介して送信回路12及び受信回路13に接続されている。送信回路12は、マイクロコンピュータ(μCOM)14の制御の下で、トランスジューサTD1,TD2の一方を駆動して超音波信号を発生させる信号を間欠的に送信する。
受信回路13は、ガス流路を通過した超音波信号を受信した他方のトランスジューサTD1,TD2からの信号を入力して超音波信号を所定の強さまで増幅する増幅器(増幅手段)13aを内蔵している。この増幅器13aの増幅度は、μCOM14によって調整することができる。また、μCOM14には、表示器15が接続されている。
また、トランスジューサTD1,TD2が設けられる流路には複数の仕切板16が設けられている。複数の仕切板16は、ガス流入時における渦の発生などを防止するものであり、正確な流量測定に寄与するものである。なお、図1において仕切板16と超音波信号の送受信方向とは交差するように図示されているが、実際には両者は並行関係にあり、仕切板16は超音波信号の送受信を阻害しないように設置されている。
図2は、図1に示したμCOM14の内部を示す構成図である。μCOM14は、図2に示すように、プログラムに従って各種の処理を行う中央処理ユニット(CPU)14a、CPU14aが行う処理のプログラムなどを格納した読み出し専用のメモリであるROM14b、及び、CPU14aでの各種の処理過程で利用するワークエリア、各種データを格納するデータ格納エリアなどを有する読み出し書き込み自在のメモリであるRAM14cなどを内蔵している。また、これらはバスライン14dによって互いに接続されている。
また、CPU14aは、サンプリング時間毎に2つのトランスジューサTD1,TD2にて送受信された超音波信号の伝搬時間に基づいてガス流速を計測し、計測したガス流速にガス流路の断面積を乗じて瞬時流量を計測する流量計測機能を備えている。ここで、流量計測機能は、図示しない閾値電圧発生回路(閾値電圧発生手段)からの閾値電圧に基づいて、伝搬時間を判断している。すなわち、一方のトランスジューサTD1,TD2から間欠的に送信された超音波信号は、反射、屈折、減衰などをしながら他方のトランスジューサTD1,TD2に受信される。このため、超音波信号は送信後比較的早くに受信されるものと、比較的遅くに受信されるものとがある。このような超音波信号の伝搬時間を判断するために、流量計測機能は、受信された超音波信号の強度が、閾値電圧発生回路より発生される閾値電圧以上となった場合に、伝搬時間を求めることとなる。すなわち、流量計測機能は、超音波信号を送信してから、受信された超音波信号の強度が閾値電圧発生回路より発生される閾値電圧以上となった時点までの時間を伝搬時間とする。
さらに、本実施形態に係るCPU14aは、トランスジューサTD1,TD2により送受信された超音波信号の伝搬時間が規定値以下である場合、及び、増幅器13aによる増幅度が所定値以下である場合の少なくとも一方の場合に、メータ流路内に水が浸入していると判断する水入り判断機能(水入り判断手段)を有している。ここで、超音波信号は、ガス中よりも水中で速く且つ減衰し難く伝わる特性を有している。このため、メータ内にある程度の量の水が溜まった場合、伝搬時間が短くなると共に増幅度が小さくなる傾向があり、これによりメータ流路内への水の浸入を判断することができる。
図3は、超音波信号の受信の様子を示す図であり、(a)は0〜35ccの水が浸入したときの超音波信号の受信特性を示し、(b)は40ccの水が浸入したときの超音波信号の受信特性を示し、(c)は42cc以上の水が浸入したときの超音波信号の受信特性を示している。
まず、図3(a)を参照して0〜35ccの水が浸入した場合を説明する。時刻0において超音波信号の送信が開始されたとすると、超音波信号はすぐには受信されず、時刻t1において受信され始める。そして、時刻t2において超音波信号の受信レベルが閾値電圧以上となる。このため、伝搬時間は時間t2であると判断される。なお、本実施形態において、伝搬時間t2は約195マイクロ秒となる。
次に、図3(b)を参照して40ccの水が浸入した場合を説明する。超音波信号はガスよりも早く且つ減衰し難く水を伝わる。このため、時刻0において超音波信号の送信が開始されたとすると、比較的弱い受信レベルの超音波信号が時刻t1以前の時刻t3(50マイクロ秒)付近で観測される。その後、図3(a)を参照して説明した場合と同様となる。なお、水が40cc浸入した場合とは仕切板16により構成される多層流路の2.8層目程度まで水が浸入した場合である。
次に、図3(c)を参照して42ccの水が浸入した場合を説明する。水が2.8層目以上浸入した場合、水量が多くなることにより、多くの超音波信号が水中を伝搬し易くなる。このため、時刻t3(50マイクロ秒)付近で超音波信号の受信レベルが閾値電圧以上となる。このため、伝搬時間は時間t3であると判断される。
図4は、浸入した水量に応じた伝搬時間と増幅度とを示すグラフであり、表1は、浸入した水量に応じた伝搬時間と増幅度との詳細な値を示す表である。図4や表1に示すように、水量が40ccと42ccとを境として、伝搬時間が急激に短くなる。また、42cc以上の水が浸入すると、多くの超音波信号が水中を伝搬するため、超音波信号は減衰し難くなり、増幅度についても小さくなる。水入り判断機能は、図4や表1に示す特徴をとらえることにより、水入りを判断することとなる。
Figure 2011002374
加えて、本実施形態に係るCPU14aは、保安機能を備えている。保安機能は、流路内に水が浸入していると判断された場合に、警報、警報のための信号出力、及び遮断弁10の弁閉の少なくとも1つを行う機能である。
さらに、本実施形態に係る閾値電圧発生回路は、閾値電圧を可変に構成されている。具体的に本実施形態に係る超音波式ガスメータ1は、流量を計測する計測モードと、水入りを判断する水入り判断モードとがあり、流量計測を2秒に1回実行し(計測モード)、水入り判断を例えば10分に1回行う(水入り判断モード)。そして、流量計測時には閾値電圧を通常値とし、水入り判断を行う場合には閾値電圧を流量計測時の電圧値よりも低い電圧値に設定する。
すなわち、図3(b)に示すように、流量計測機能によって流量計測を行う場合には、伝搬時間を判断するための閾値電圧を通常値にし(閾値電圧1参照)、水入り判断を行う場合には、流量計測機能により伝搬時間を求めるときの電圧値よりも低い電圧値に閾値電圧を設定する(閾値電圧2参照)。これにより、42ccに至る以前の40ccの水入りについても判断することができる。
図5は、本実施形態に係る超音波式ガスメータ1による水入り検出方法を示すフローチャートである。まず、CPU14aは所定時間経過したか否かを判断する(S1)。ここで、所定時間とは例えば2秒である。所定時間経過したと判断した場合(S1:YES)、トランスジューサTD1,TD2は間欠的に超音波信号を送信する(S2)。
その後、CPU14aは第2所定時間経過したか否かを判断する(S3)。ここで、第2所定時間とは例えば約190マイクロ秒である。そして、閾値電圧発生回路は一時的にオンとなる(S4)。このように、本実施形態に係る超音波式ガスメータ1では、経験上伝搬時間がどの程度になるかを予めわかっているため、予測される伝搬時間の直前などに閾値電圧発生回路をオンすることにより、消費電力を低減している。
次いで、増幅器13aは、受信した超音波信号を所定レベルまで増幅し(S5)、流量計測機能は伝搬時間を計測する(S6)。その後、流量計測機能は伝搬時間からガス流速を演算し(S7)、ガス流速と流路径などからガス流量を演算する(S8)。そして、処理はステップS1に移行する。なお、ステップS1〜S8までの処理が上記した計測モードに対応する。
ところで、所定時間経過していないと判断した場合(S1:NO)、CPU14aは第3所定時間経過したか否かを判断する(S9)。ここで、第3所定時間は例えば10分である。そして、第3所定時間経過したと判断された場合(S9:YES)、水入り判断モードが開始することとなり、処理はステップS10に移行する。一方、第3所定時間経過していないと判断された場合(S9:NO)、処理はステップS1に移行する。このように、本実施形態では水入り判断機能による水入り検出の間隔が、流量計測機能による計測間隔よりも長く設定されている。
ステップS10においてトランスジューサTD1,TD2は、間欠的に超音波信号を送信する(S10)。その後、CPU14aは第4所定時間経過したか否かを判断する(S11)。ここで、第4所定時間とは例えば約30マイクロ秒である。次に、閾値電圧発生回路は、閾値電圧を計測モード時よりも低い電圧値に設定する(S12)。これにより、メータ内にある程度の量の水が溜まる直前、すなわち比較的水量が少ない時点での水入りを検出し易くしている。
そして、閾値電圧発生回路は一時的にオンとなる(S13)。ここで、ステップS4では、閾値電圧回路がオンとなるタイミングは、超音波信号の送信を開始してから、約190マイクロ秒後であったが、ステップS13では30マイクロ秒後となっている。このように、閾値電圧発生回路は、メータ流路内に水が浸入しているか否かを判断する場合、閾値電圧を発生させるタイミングを計測モード時よりも早くする。これにより、水入り時に短くなる伝搬時間をとらえ易くすることができ、適切に水入り判断を行うことができる。
次いで、増幅器13aは、受信した超音波信号を所定レベルまで増幅し(S14)、水入り判断機能は伝搬時間を計測する(S15)。その後、水入り判断機能は、伝搬時間が規定時間以下であるか否かを判断する(S16)。ここで、規定時間とは、例えば60マイクロ秒などであるが、水入り時に伝搬時間が短くなる度合いは流路形状、多層流路のありなし、流量のありなしなどによっても異なる。このため、規定時間は、水が浸入していないときの伝搬時間の半分又は約4分の1程度に設定されていることが望ましい。
伝搬時間が規定時間以下であると判断した場合(S16:YES)、処理はステップS18に移行する。一方、伝搬時間が規定時間以下でないと判断した場合(S16:NO)、水入り判断機能は、増幅度が所定値以下であるか否かを判断する(S17)。ここで、本実施形態において所定値は、「35」程度であるが、増幅度が小さくなる度合いは種々の要因によって変化する。このため、所定値は、水が浸入していないときの増幅度の約9割に設定されていることが望ましい。
増幅度が所定値以下でないと判断した場合(S17:NO)、処理はステップS1に移行する。一方、増幅度が所定値以下であると判断した場合(S17:YES)、処理はステップS18に移行する。ステップS18において水入り判断機能は、伝搬時間が規定時間以下、又は、増幅度が所定値以下のいずれか一方の条件を満たしているため、流路内に水が浸入していると判断する(S18)。
次いで、保安機能は、n(nは2以上の整数)回連続して、水の浸入が検出された否かを判断する(S19)。n回連続して水の浸入が検出されていないと判断した場合(S19:NO)、処理はステップS1に移行する。他方、n回連続して水の浸入が検出されたと判断した場合(S19:YES)、保安機能は、警報、警報のための信号出力、及び遮断弁10の弁閉の少なくとも1つを行い(S20)、その後図5に示す処理は終了する。
このようにして、本実施形態に係る超音波式ガスメータ1及びその水入り検出方法によれば、超音波信号の伝搬時間が規定値以下である場合、及び、増幅度が所定値以下である場合の少なくとも一方の場合に、メータ流路内に水が浸入していると判断する。ここで、超音波信号はガス中よりも水中で速く且つ減衰し難く伝わる特性を有している。このため、メータ内にある程度の量の水が溜まった場合、伝搬時間が短くなると共に増幅度が小さくなる傾向があり、これによりメータ流路内への水の浸入を判断することができる。特に、水入りは水入り判断機能による処理によって判断されるため、水分センサをメータ内に設ける必要がない。従って、コストを抑えつつ、流路内に水が浸入したことを検出することができる。
また、メータ流路内に水が浸入しているか否かを水入り判断機能に判断させるにあたり、伝搬時間を判断するための閾値電圧を流量計測機能により伝搬時間を求めるときの電圧値よりも低い電圧値に設定する。ここで、メータ内にある程度の量の水が溜まる直前、すなわち比較的水量が少ない時点では、比較的早い段階で超音波信号が弱く受信される傾向にある。よって、閾値電圧を流量計測時よりも低くすることで、この弱く受信される超音波信号を検出することができ、比較的少ない水量の水入りを検出することができる。
また、水入り判断機能による判断間隔は、流量計測機能による計測間隔よりも長くされている。このため、流量計測回数に比較して水入りの判断回数は少なくなり、水入り判断を実行するための消費電力の増大を抑えることができる。
また、メータ流路内に水が浸入しているか否かを水入り判断機能に判断させる場合、閾値電圧を発生させるタイミングを流量計測手段により伝搬時間を求めるときよりも早くする。このように、閾値電圧の発生タイミングを早めることで、水入り時に短くなる伝搬時間をとらえ易くすることができ、適切に水入り判断を行うことができる。
また、複数回連続してメータ流路内に水が浸入していると判断された場合に、警報、警報のための信号出力、及び遮断弁の弁閉の少なくとも1つを行う保安機能をさらに備える。このため、警報等を行えるだけでなく、複数回連続して水が浸入していると判断された場合に警報等を行うことで、外来ノイズによる誤判断で警報等をしてしまうことを防止することができる。なお、外来ノイズとは、例えばTV電波塔からのノイズや、携帯電話からのノイズである。また、超音波式ガスメータ1と伝送装置との接続ケーブルにノイズが乗った場合にも、外来ノイズを受ける。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。例えば、本実施形態に係る超音波式ガスメータ1では、図5に示すように、伝搬時間が規定時間以下、又は、増幅度が所定値以下のいずれか一方の条件を満たしている場合に、流路内に水が浸入していると判断していた。しかし、いずれか一方でなく双方を満たす場合に、流路内に水が浸入していると判断してもよい。これにより、より確実に水の浸入を判断することができるからである。
さらに、本実施形態に係る超音波式ガスメータ1において示した各種数値については、メータの設置環境や仕様などによって種々の値に変更可能である。
1…超音波式ガスメータ
10…ガス遮断弁
11a,11b…トランスジューサI/F回路
12…送信回路
13…受信回路
13a…増幅器(増幅手段)
14…μCOM
14a…CPU(水入り判断手段、流量計測手段、保安手段)
14b…ROM
14b…RAM
14b…バスライン
15…表示器
16…仕切板
TD1,TD2…トランスジューサ(送信手段、受信手段)

Claims (6)

  1. ガス流路内に間欠的に超音波信号を送信する送信手段と、
    前記超音波信号を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された信号を所定の強さまで増幅する増幅手段と、
    前記送信手段から送信されて前記受信手段により受信された超音波信号の伝搬時間が規定値以下である場合、及び、前記増幅手段による増幅度が所定値以下である場合の少なくとも一方の場合に、メータ流路内に水が浸入していると判断する水入り判断手段と、
    を備えることを特徴とする超音波式ガスメータ。
  2. 前記送信手段から送信されて前記受信手段により受信された超音波信号の伝搬時間に基づいて、ガス流路内を流れるガスの流量を計測する流量計測手段と、
    前記伝搬時間を判断するための閾値電圧を発生させる閾値電圧発生手段と、をさらに備え、
    前記閾値電圧発生手段は、メータ流路内に水が浸入しているか否かを前記水入り判断手段に判断させるにあたり、前記閾値電圧を前記流量計測手段により伝搬時間を求めるときの電圧値よりも低い電圧値に設定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波式ガスメータ。
  3. 前記水入り判断手段による判断間隔は、前記流量計測手段による計測間隔よりも長くされている
    ことを特徴とする請求項2に記載の超音波式ガスメータ。
  4. 前記閾値電圧発生手段は、メータ流路内に水が浸入しているか否かを前記水入り判断手段に判断させる場合、前記閾値電圧を発生させるタイミングを前記流量計測手段により伝搬時間を求めるときよりも早くする
    ことを特徴とする請求項3に記載の超音波式ガスメータ。
  5. 前記水入り判断手段に複数回連続して流路内に水が浸入していると判断された場合に、警報、警報のための信号出力、及び遮断弁の弁閉の少なくとも1つを行う保安手段をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の超音波式ガスメータ。
  6. ガス流路内に間欠的に超音波信号を送信する送信工程と、
    前記超音波信号を受信する受信工程と、
    前記送信工程において送信されて前記受信工程にて受信された超音波信号の伝搬時間が規定値以下である場合に、メータ流路内に水が浸入していると判断する水入り判断工程と、
    を備えることを特徴とする超音波式ガスメータの水入り検出方法。
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