JP2010539369A5 - - Google Patents

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しかも、リングエレメントは、ピストンクラウン部とは反対側が、半径方向で見て比較的長い下部のはんだ接続部を介してベース体に接続されている。この場合、ピストンクラウン部は、燃焼凹部内で行われる燃料空気混合気の爆発的な燃焼による圧力負荷に基づいて、並びにピストンクラウン部の領域内に発生する非常に高い温度によって、半径方向で部分的に圧力負荷により、かつ部分的に温度により伸張し、リングエレメントは漏斗状に拡張し、下部のはんだ接続部は強い引張負荷にさらされる。従来技術により公知のピストンは、下部のはんだ接続部に作用する前記のような引張負荷を減少させるための構造的な手段を、下部のはんだ接続部の領域内に設けることができない、という欠点がある。
ピストンベース体2は、ほぼ板状の丸い中央部9より成っており、この中央部9の、前記ピストンクラウン部4とは反対側の下側に、互いに向き合う2つのスカート部10と、互いに向き合いかつ前記スカート部10を互いに接続するピンボス部11とが、一体成形されている。ピンボス部11の半径方向外側の端面側12は、中央部9の半径方向外側の周面13に対してピストン軸線6方向に引っ込んでいる。
中央部9の上側で半径方向外側に、環状に延びる通路状の切欠14が一体成形されており、この通路状の切欠14によって、半径方向内側に位置し、中央部9の上側に配置された環状に延在する環状リブ15が包囲されており、該環状リブ15の内室が、ピストン1の燃焼凹部16を形成している。
ピストン1の有利な実施例によれば、環状リブ15と燃焼凹部16とは、ピストン軸線6に対して回転対称に構成されているのではなく、半径方向外側で窪み17を有しており、これによって燃焼凹部16内での燃料空気混合物の燃焼が改善される。
リングエレメント3がピストンベース体2上に載せられて、このピストンベース体2にはんだ付けされると、ピストンクラウン部4,4′と燃焼凹部16とピストンリング部5とスカート部10とピンボス部11とから成る、図2に示されたピストン1が得られる。
次いで、図6に破線で示された、ピストン1の回転対称的な外側輪郭形状が、回転切削によって形成され、また同様に破線で示された非回転対称的な、燃焼凹部16の内側面46がフライス切削によって製作される。この場合、ピストンベース体2,2′,2″とリングエレメント3,3′,3″とを互いに溶接することもできる。
a 壁厚の薄い上部の壁部領域49の厚さ
b 上部のはんだ接続部の長さ
c 下部のはんだ接続部の長さ
d 壁厚の薄い下部の壁部領域50,50′の厚さ
1,1′,1″ ピストン
2,2′,2″ ピストンベース体
3,3′,3″ リングエレメント
4,4′ ピストンクラウン部
5 ピストンリング部
6 ピストン軸線
7 開口
8 第1の面
9,9′,9″ 丸い中央部
10 スカート部
11 ピンボス部
12 ピンボス11の端面側
13,13′ 中央部9の周面
14 切欠
15 環状リブ
16 燃焼凹
17 窪み
18 第2の面
19 第3の面
20,20′ 第4の面
21,21′ 冷却通路
22 ピストン内室
23 上部のはんだ接続部
24,24′ 下部のはんだ接続部
25,25′ カバー部
26,27 切欠
28 拡張部
29 面
30 カラー部
31 面
32 上部のはんだ接続部
33 下部のはんだ接続部
34 一体成形部
35 切欠
36 カラー部
37 リングエレメント3′の下側の面
38 中央部9″の面
39 ピストンベース体2のためのブランク(未加工鋳造品)
40 リングエレメント3のためのブランク
41,42 面取り部
43 切欠
44 突起
45 リングエレメント3の内側面
46 燃焼凹部16の内側面
47,48 切欠
49 壁厚の薄い上部の壁部領域
50,50′ 壁厚の薄い下部の壁部領域
51 カラー36のピストンクラウン側の端面
52 切欠35のスカート側の内側面

Claims (7)

  1. 内燃機関の2分割されたピストン(1,1′,1″)であって、ピストンベース体(2,2′,2″)とリングエレメント(3,3′,3″)とから成っており、
    前記ピストンベース体(2,2′,2″)が、実質的に板状の丸い中央部(9,9′,9″)を有しており、該中央部の半径方向で見た直径寸法が、ピストン(1,1′,1″)の半径方向で見た直径寸法と少なくともほぼ同じであって、
    前記中央部(9,9′,9″)の下側に、互いに向き合う2つのスカート部(10)と、これらのスカート部(10)を互いに接続する、互いに向き合う2つのピンボス部(11)とが一体成形されており、
    前記中央部(9,9′,9″)の上側に、該中央部(9,9′,9″)の半径方向外側の縁部に対して半径方向内側に引っ込んでいる、環状に延在する環状リブ(15)が一体成形されていて、該環状リブ(15)が燃焼凹部(16)の半径方向外側の境界部を形成しており、
    前記リングエレメント(3,3′,3″)が、該リングエレメントの半径方向で外側の面にピストンリング部(5)を有しており、
    前記リングエレメント(3,3′,3″)が、該リングエレメント(3,3′,3″)によって少なくとも部分的に形成されたピストンクラウン部(4)の半径方向内側に配置された、ピストン軸線に沿った断面における長さbを有する上部のはんだ接続部(23,32)と、半径方向外側で前記中央部(9,9′,9″)の上側に配置された、ピストン軸線に沿った断面における長さcを有する下部のはんだ接続部(24,24′,33)とを介して、前記ピストンベース体(2,2′,2″)にはんだ付けされている形式のものにおいて、
    前記リングエレメント(3,3′,3″)が、一方では前記ピストンクラウン部(4)の領域内で前記上部のはんだ接続部(23,32)の半径方向外側に、環状に延在する壁厚の薄い上部の壁部領域(49)を有し、他方では、前記ピストンリング部(5)と下部のはんだ接続部(24,24′,33)との間に、環状に延在する壁厚の薄い下部の壁部領域(50,50′)を有しており、前記壁厚の薄い上部の壁部領域(49)の厚さ(a)寸法が上部のはんだ接続部(23,32)の長さ(b)寸法よりも小さく、前記壁厚の薄い下部の壁部領域(50,50′)の厚さ(d)寸法が下部のはんだ接続部(24,24′,33)の長さ(c)寸法よりも小さく、これにより、前記壁厚の薄い上部の壁部領域(49)及び前記壁厚の薄い下部の壁部領域(50,50′)は、ピストンが温度負荷及び/又は圧力負荷を受けた際に、ピストン上部をヒンジ状に拡張変形させるよう構成されていることを特徴とする、内燃機関の2分割されたピストン(1,1′,1″)。
  2. 前記上部のはんだ接続部(23,32)の長さbと、前記壁厚の薄い上部の壁部領域(49)の厚さaとの比が、1より大きく、3よりも小さく、従って1<b/a<3である、請求項1記載のピストン(1,1′,1″)。
  3. 前記下部のはんだ接続部(24,24′,33)の長さcと、前記壁厚の薄い下部の壁部領域(50,50′)の厚さdとの比が、1より大きく、3より小さく、従って1<c/d<3である、請求項1又は2記載のピストン(1,1′,1″)。
  4. 前記リングエレメント(3,3′)が、ピストンクラウン部(4)を部分的に形成するカバー部(25)を有しており、該カバー部(25)の、ピストンクラウン部とは反対側に、上方に向けられた環状の切欠(26)が一体成形されており、該切欠(26)が、壁厚の薄い上部の壁部領域(49)を形成している、請求項1から3までのいずれか1項記載のピストン(1,1″)。
  5. 下部のはんだ接続部(24,24′)とピストンリング部(5)との間で、前記リングエレメント(3,3′)の半径方向内側に、半径方向外方に向けられた環状の切欠(27)が一体成形されていて、該切欠(27)が前記壁厚の薄い下部の壁部領域(50)を形成している、請求項1から4までのいずれか1項記載のピストン(1,1″)。
  6. 前記下部のはんだ接続部(33)とピストンリング部(5)との間で、リングエレメント(3″)の半径方向内側に、半径方向外方に向けられた環状の切欠(47)が一体成形されていて、前記リングエレメント(3″)の半径方向外側に、半径方向内方に向けられた環状の切欠(48)が一体成形されており、前記2つの切欠(47,48)が互いに向き合っていて、前記壁厚の薄い下部の壁部領域(50′)を形成している、請求項1から4までのいずれか1項記載のピストン(1′)。
  7. 前記下部のはんだ接続部(24′)が、リングエレメント(3′)の、下方に向かって円錐形に先細りする下側の面(37)と、下方に向かって同様に円錐形に先細りし、かつ中央部(9″)の半径方向外側の領域を、ピストンクラウン側で仕切る面(38)とから形成されている、請求項1から6までのいずれか1項記載のピストン(1″)。
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