JP2010539216A - M1受容体にて活性を有する化合物および医薬としてのそれらの使用 - Google Patents

M1受容体にて活性を有する化合物および医薬としてのそれらの使用 Download PDF

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Abstract

式(I):
Figure 2010539216

[式中:R、R、R、Q、A、およびYは、本明細書の記載と同義である]
で示される化合物またはその塩が提供される。医薬としてのおよび精神病性障害、認識機能障害およびアルツハイマー病を治療するための医薬の製造における化合物の使用が開示されている。本発明は、該化合物を含む医薬組成物をさらに開示している。

Description

本発明は、新規化合物、それらを含有する医薬組成物および医薬としての、特に、抗精神病薬としての、統合失調症に付随する認識機能障害の治療薬としての、およびアルツハイマー病治療薬としての、それらの使用に関する。
ムスカリン性アセチルコリン受容体は、中枢神経系および末梢神経系の両方において神経伝達物質アセチルコリンの作用を媒介するGタンパク質共役受容体スーパーファミリーのメンバーである。5種のムスカリン受容体サブタイプは、M〜Mにクローン化されている。ムスカリンM受容体は、大脳皮質および海馬において主に発現されるが、その周辺、例えば、外分泌腺においても発現される。
中枢神経系におけるムスカリン受容体、特に、Mは、高次の認知処理を媒介するのに重要な役割を果たす。認識機能障害に付随する疾患、例えば、アルツハイマー病は、前脳基底部におけるコリン作動性ニューロンの消失を伴う。さらに、動物モデルにおいて、中枢コリン作動性経路の阻害または障害は、重度の認知障害をもたらす。
コリン補充療法は、主に内因性アセチルコリンの分解を抑制するためのアセチルコリンエステラーゼ阻害薬の使用に基づく。これらの化合物は、臨床的に症候性認識低下に対して有効性を示すが、胃腸運動障害および嘔吐を含む末梢ムスカリン受容体の刺激がもたらす副作用を引き起こす。
統合失調症のドーパミン仮説は、過度のドーパミン作動性刺激が、疾患の陽性症状に関与するので、精神病症状を低下させるのにドーパミン受容体アンタゴニストを利用することを示唆している。しかしながら、従来のドーパミン受容体アンタゴニストは、振戦および遅発性ジスキネジーを含む、患者に錐体外路系副作用(EPS)を引き起こしうる。
受容体アゴニストは、認識低下の対症療法を模索している。つい最近になって、多数のグループは、ムスカリン受容体アゴニストが、前臨床パラダイムの範囲で非定型抗精神病薬様プロファイルを示すことを明らかにしている。ムスカリン性アゴニスト、キサノメリン(xanomeline)は、ラットにおけるアンフェタミン誘発性移動、マウスにおけるアポモルヒネ誘発性クライミング、片側6−OH−DA障害ラットにおけるドーパミンアゴニスト駆動性回転およびサルにおけるアンフェタミン誘発性運動不安(EPS易罹病性を伴わず)を含む、多数のドーパミン駆動性行動を逆転する。A10を抑制するが、A9、ドーパミン細胞発火および条件回避を抑制しないことも示されており、前頭前皮質および側坐核ではc−fos発現を誘導するが、ラットの線条体では誘導しない。これらのデータはすべて、非定型抗精神病薬様プロファイルを示唆している。
キサノメリンはまた、精神病性症状、例えば、アルツハイマー患者における不信感、幻覚および妄想を低下させることが示されており、その後、PANSSの改善および認識のリードアウト(readout)においてプラセボとは離れた傾向を示す統合失調症患者における小規模フェーズII試験にて評価された。しかしながら、化合物の相対的非選択的性質は、用量制限末梢コリン作動性副作用を引き起こす。
βアミロイドの過剰産生は、アルツハイマー病(AD)における臨界的病原性事象であり、M受容体アゴニストが、sAPPα(非アミロイド生成性)の産生を増加させるために、β−APP、βアミロイドの前駆体のプロセシングを調節することを示すデータは、公開されている。その後の研究は、該事象がβアミロイドの分泌の低下を伴うことを立証している(報文については、Current Opinion in Investigational Drugs,2002,3(11),1633−1636を参照)。さらに、最近になって、M受容体アゴニストが、インビボにおける、非アミロイド生成経路に関するAPPプロセシングに影響を及ぼしうるが報告されている(Neuron,2006,49,671−682)。したがって、M選択的アゴニストは、AD療法にて予防的/予防維持の役割を有する可能性がある。
特定のM受容体アゴニストは、例えば、PCT/GB2006/003590、PCT/GB2006/003595およびPCT/GB2006/003585において知られている。本発明者らは、最近になって、M受容体アゴニストである新規グループの化合物を見出した。
PCT/GB2006/003590 PCT/GB2006/003595 PCT/GB2006/003585
Current Opinion in Investigational Drugs,2002,3(11),1633−1636 Neuron,2006,49,671−682
したがって、第1の態様において、本発明は、式(I):
Figure 2010539216
[式中:R、RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、C1−6アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−6アルキル、シアノ、C1−6アルキルスルホニル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−6アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、−C(=NOC1−6アルキル)C1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルキル、または−C(O)NRから選択され;
およびRは、各々独立して、水素もしくはC1−6アルキルであるか、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、5員もしくは6員環を形成し;
環Aは、ベンゼン環または1もしくは2個の窒素原子を含有する6員の芳香族複素環であり;
Qは、水素またはC1−6アルキルから選択され;および
Yは、O、S、CH、CHF、CF、CHMe、C(Me)、CHCH、OCH、またはCHOから選択される]
で示される化合物またはその塩を提供する。
本明細書に用いられる、「アルキル」なる語は、特定数の炭素原子を含有する直線状または分岐炭化水素鎖をいう。例えば、「C1−6アルキル」は、少なくとも1個、そして、最大6個の炭素原子を含有する直線状または分岐アルキルを意味する。「C1−6アルキル」の例として、限定されるものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、イソブチル、イソプロピル、t−ブチルおよび1,1−ジメチルプロピルが挙げられる。「C1−4アルキル」は、少なくとも1個、そして、最大4個の炭素原子を含有する直線状または分岐アルキルを意味する。「C1−4アルキル」の例として、限定されるものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、イソプロピル、およびt−ブチルが挙げられる。
本明細書に用いられる、「アルコキシ」なる語は、「アルキル」が上記のとおりである「O−アルキル」基をいう。例えば、「C1−6アルコキシ」は、少なくとも1個、そして、最大6個の炭素原子を含有する直線状または分岐アルコキシ基を意味する。本明細書に用いられる「C1−6アルコキシ」の例として、限定されるものではないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、プロプ−2−オキシ、ブトキシ、ブタ−2−オキシ、1−メチルエチル−オキシ、2−メチルプロプ−1−オキシ、2−メチルプロプ−2−オキシ、ペントキシまたはヘキシルオキシが挙げられる。
本明細書に用いられる、「シクロアルキル」なる語は、特定数の炭素原子を含有する非芳香族炭化水素環をいう。例えば、「C3−6シクロアルキル」は、少なくとも3個、そして、最大で6個の環炭素原子を含有する非芳香族炭素環を意味する。本明細書に用いられる「C3−6シクロアルキル」の例として、限定されるものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。
本明細書に用いられる、「ハロゲン」(または省略形「ハロ」)は、元素、フッ素(「フルオロ」または「F」に略してもよい)、塩素(「クロロ」または「Cl」に略してもよい)、臭素(「ブロモ」または「Br」に略してもよい)およびヨウ素(「ヨード」または「I」に略してもよい)をいう。ハロゲンの例は、フッ素、塩素および臭素である。
本明細書に用いられる、「C1−6アルキルスルホニル」なる語は、SO−C1−6アルキル基(式中:C1−6アルキルは上記のとおりである)をいう。本明細書に用いられる「C1−6アルキルスルホニル」の例として、限定されるものではないが、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニルおよびヘキシルスルホニルが挙げられる。
本明細書に用いられる、「C1−6アルカノイル」なる語は、−C(O)C1−6アルキル基(式中:C1−6アルキルは上記のとおりである)をいう。本明細書に用いられる「C1−6アルカノイル」の例として、限定されるものではないが、メタノイル、エタノイル、プロパノイル、ブタノイル、ペンタノイルおよびヘキサノイルが挙げられる。
本明細書に用いられる、「C1−6アルコキシC1−6アルキル」なる語は、C1−6アルキル−O−C1−6アルキル基(式中:C1−6アルキルは上記のとおりである)をいう。本明細書に用いられる「C1−6アルコキシC1−6アルキル」の例として、限定されるものではないが、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル、メトキシペンチル、メトキシヘキシル、エトキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、エトキシブチル、エトキシペンチルおよびエトキシヘキシルが挙げられる。
本明細書に用いられる、「置換された」なる語は、指定された置換基または複数の置換基での置換、特に明記しない限り、許容される多重置換をいう。例えば、所定の置換された基上に1、2または3個の置換基が存在しうる。例えば、RがC1−6アルキル基である場合、1、2、3または4個のフルオロ基で置換されうる;RがC1−6アルコキシ基である場合、1、2、3または4個のフルオロ基で置換されうる。
1の実施態様において、Rは、水素、ハロゲン、C1−4アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−4アルキル、シアノ、C1−4アルキルスルホニル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−4アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、−C(=NOC1−4アルキル)C1−4アルキル、C1−4アルコキシC1−4アルキル、または−C(O)NRから選択される。
1の実施態様において、Rは、水素、ハロゲン、C1−2アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキル、シアノ、C1−2アルキルスルホニル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−2アルコキシ、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルコキシ、C1−2アルカノイル、−C(=NOC1−2アルキル)C1−2アルキル、C1−2アルコキシC1−2アルキル、または−C(O)NRから選択される。
1の実施態様において、Rは水素またはハロゲンから選択される。
1の実施態様において、Rは水素またはフッ素から選択される。
1の実施態様において、Rは水素である。
1の実施態様において、Rはフッ素である。
1の実施態様において、Rは、水素、ハロゲン、C1−4アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−4アルキル、シアノ、C1−4アルキルスルホニル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−4アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、−C(=NOC1−4アルキル)C1−4アルキル、C1−4アルコキシC1−4アルキル、または−C(O)NRから選択される。
1の実施態様において、Rは、水素、ハロゲン、C1−2アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキル、シアノ、C1−2アルキルスルホニル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−2アルコキシ、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルコキシ、C1−2アルカノイル、−C(=NOC1−2アルキル)C1−2アルキル、C1−2アルコキシC1−2アルキルまたは−C(O)NRから選択される。
1の実施態様において、Rは水素またはハロゲンから選択される。
1の実施態様において、Rは水素またはフッ素から選択される。
1の実施態様において、Rは水素である。
1の実施態様において、Rはフッ素である。
1の実施態様において、Rは、水素、ハロゲン、C1−6アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−6アルキル、シアノ、C1−6アルキルスルホニル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−6アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、−C(=NOC1−6アルキル)C1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルキル、または−C(O)NRから選択される;ただし、Rが、水素、C1−6アルキル、C1−6アルコキシまたはハロゲンから選択される場合、その場合、RおよびRは両方とも水素ではない。
1の実施態様において、Rは、水素、ハロゲン、C1−4アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−4アルキル、シアノ、C1−4アルキルスルホニル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−4アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、−C(=NOC1−4アルキル)C1−4アルキル、C1−4アルコキシC1−4アルキル、または−C(O)NRから選択される。
1の実施態様において、Rは、水素、ハロゲン、C1−4アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−4アルキル、シアノ、C1−4アルキルスルホニル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−4アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−4アルコキシ、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−4アルコキシ、C1−4アルカノイル、−C(=NOC1−4アルキル)C1−4アルキル、C1−4アルコキシC1−4アルキル、または−C(O)NRから選択される;ただし、Rが、水素、C1−4アルキル、C1−4アルコキシまたはハロから選択される場合、その場合、RおよびRは両方とも水素ではない。
1の実施態様において、Rは、水素、ハロゲン、C1−2アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキル、シアノ、C1−2アルキルスルホニル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−2アルコキシ、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルコキシ、C1−2アルカノイル、−C(=NOC1−2アルキル)C1−2アルキル、C1−2アルコキシC1−2アルキル、または−C(O)NRから選択される。
1の実施態様において、Rは、水素、ハロゲン、C1−2アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキル、シアノ、C1−2アルキルスルホニル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−2アルコキシ、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルコキシ、C1−2アルカノイル、−C(=NOC1−2アルキル)C1−2アルキル、C1−2アルコキシC1−2アルキル、または−C(O)NRから選択される;ただし、Rが、水素、C1−2アルキル、C1−2アルコキシまたはハロから選択される場合、その場合、RおよびRは両方とも水素ではない。
1の実施態様において、Rは、水素、C1−2アルキル、または1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキルから選択される。
1の実施態様において、Rは、水素、C1−2アルキル、または1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキルから選択される;ただし、Rが水素またはC1−2アルキルから選択される場合、RおよびRは両方とも水素ではない。
1の実施態様において、Rは、水素、メチルまたはトリフルオロメチルから選択される。
1の実施態様において、Rは、水素、メチルまたはトリフルオロメチルから選択される、ただし、Rが水素またはメチルから選択される場合、RおよびRは両方とも水素ではない。
1の実施態様において、Rは水素である。
1の実施態様において、Rは水素であり、RおよびRは水素ではない。
1の実施態様において、Rはメチルである。
1の実施態様において、Rはメチルであり、RおよびRは両方とも水素ではない。
1の実施態様において、Rはトリフルオロメチルである。
1の実施態様において、Yは、O、S、CHCH、OCH、またはCHOから選択される。
1の実施態様において、YはOである。
1の実施態様において、Aはベンゼン環である。
1の実施態様において、Aはピリジン環である。
1の実施態様において、Qは、水素またはC1−4アルキルから選択される。
1の実施態様において、Qは、水素またはC1−2アルキルから選択される。
1の実施態様において、Qは水素またはメチルから選択される。
1の実施態様において、Qは水素である。
1の実施態様において、Qはメチルである。
1の実施態様において、式(I)の化合物は、式(Ia):
Figure 2010539216
[式中:R、R、R、YおよびQは式(I)の記載と同義である]
で示される化合物である。
1の実施態様において、式(I)の化合物は、式(Ia)の化合物(式中:Rは、水素、ハロゲン、C1−2アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキル、シアノ、C1−2アルキルスルホニル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−2アルコキシ、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルコキシ、C1−2アルカノイル、−C(=NOC1−2アルキル)C1−2アルキル、C1−2アルコキシC1−2アルキル、または−C(O)NRから選択され;Rは、水素、ハロゲン、C1−2アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキル、シアノ、C1−2アルキルスルホニル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−2アルコキシ,1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルコキシ、C1−2アルカノイル、−C(=NOC1−2アルキル)C1−2アルキル、C1−2アルコキシC1−2アルキル、または−C(O)NRから選択され;Rは、水素、ハロゲン、C1−2アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキル、シアノ、C1−2アルキルスルホニル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−2アルコキシ、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルコキシ、C1−2アルカノイル、−C(=NOC1−2アルキル)C1−2アルキル、C1−2アルコキシC1−2アルキル、または−C(O)NRから選択され;YはOであり;および、Qは、水素またはC1−2アルキルから選択される)である。
1の実施態様において、式(I)の化合物は、式(Ia)の化合物(式中:Rは水素またはフッ素から選択され、Rは水素またはフッ素から選択され、Rは水素、メチルまたはトリフルオロメチルから選択され、YはOであり、および、Qは水素またはメチルから選択される)である。
1の実施態様において、式(I)の化合物は、式(Ia)の化合物(式中:Rは水素またはフッ素から選択され、Rは水素またはフッ素から選択され、Rは水素、メチルまたはトリフルオロメチルから選択され、YはOであり、および、Qは水素またはメチルから選択される;ただし、Rが水素またはメチルから選択される場合、RおよびRは両方とも水素ではない)である。
1の実施態様において、
が水素またはフッ素から選択され;
が水素またはフッ素から選択され;
が水素、メチルまたはトリフルオロメチルから選択され;
Aがベンゼン環であり;
Qが水素またはメチルから選択され;および
YがOである、式(I)の化合物またはその塩が提供される。
1の実施態様において、
が水素またはフッ素から選択され;
が水素またはフッ素から選択され;
が水素、メチルまたはトリフルオロメチルから選択され、ただし、Rが水素またはメチルから選択される場合、RおよびRは両方とも水素ではなく;
Aがベンゼン環であり;
Qが水素またはメチルから選択され;および
YがOである、式(I)の化合物またはその塩が提供される。
1の実施態様において、式(I)の化合物は、
が水素またはフッ素から選択され;
が水素またはフッ素から選択され;
が水素、メチルまたはトリフルオロメチルから選択され;
Qが水素またはメチルから選択され;および
YがOである、式(Ia)の化合物である。
1の実施態様において、式(I)の化合物は、
が水素またはフッ素から選択され;
が水素またはフッ素から選択され;
が水素、メチルまたはトリフルオロメチルから選択され、ただし、Rが水素またはメチルから選択される場合、RおよびRは両方とも水素ではなく;
Qが水素またはメチルから選択され;および
YがOである、式(Ia)の化合物である。
1の実施態様において、
が水素またはフッ素から選択され;
が水素またはフッ素から選択され;
がメチルまたはトリフルオロメチルから選択され;
Aがベンゼン環であり;
Qが水素またはメチルから選択され;および
YがOである、式(I)の化合物またはその塩が提供される。
1の実施態様において、
が水素またはフッ素から選択され;
が水素またはフッ素から選択され;
がメチルまたはトリフルオロメチルから選択され、ただし、Rがメチルである場合、RおよびRは両方とも水素ではなく;
Aがベンゼン環であり;
Qが水素またはメチルから選択され;および
YがOである、式(I)の化合物またはその塩が提供される。
1の実施態様において、式(I)の化合物は、
が水素またはフッ素から選択され;
が水素またはフッ素から選択され;
がメチルまたはトリフルオロメチルから選択され;
Qが水素またはメチルから選択され;および
YがOである、式(Ia)の化合物である。
1の実施態様において、式(I)の化合物は、
が水素またはフッ素から選択され;
が水素またはフッ素から選択され;
がメチルまたはトリフルオロメチルから選択され、ただし、Rがメチルである場合、RおよびRは両方とも水素ではなく;
Qが水素またはメチルから選択され;および
YがOである、式(Ia)の化合物である。
1の実施態様において、本発明は、式(I’):
Figure 2010539216
[式中:
、RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、C1−6アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−6アルキル、シアノ、C1−6アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、または1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−6アルコキシから選択され;
環Aは、ベンゼン環または1もしくは2個の窒素原子を含有する6員の芳香族複素環であり;
Qは、水素またはC1−6アルキルから選択され;および
Yは、O、S、CH、CHF、CF、CHCH、OCH、またはCHOから選択される]
で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物を提供する。
当然のことながら、本発明は前述の特徴および実施態様のすべての組み合わせにまで及ぶ。
式(I)のすべての特徴および実施態様は、変更すべきところは変更して、式(I’)および(Ia)の化合物に適用する。以下、式(I)の化合物への全ての言及には、式(I’)および(Ia)の化合物が含まれる。
1の実施態様において、式(I)の化合物の塩は、医薬上許容される塩である。1の実施態様において、本発明は、式(I)の化合物、またはその医薬上許容される塩を提供する。
当然のことながら、医薬として用いるために、式(I)の化合物の塩が医薬上許容されるべきである。適当な塩は、当業者に明らかであり、例えば、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、スルファミン酸、リン酸、ヨウ化水素酸、リン酸またはメタリン酸と形成される一または二塩基性塩;ならびに、有機酸、例えば、酒石酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、安息香酸、ギ酸、プロピオン酸、グリコール酸、グルコン酸、マレイン酸、コハク酸、(1R)−(−)−10−カンファースルホン酸、(1S)−(+)−10−カンファースルホン酸、イソチオン酸、粘液酸、ゲンチシン酸、イソニコチン酸、糖酸、グルクロン酸、フロ酸、グルタミン酸、アスコルビン酸、アントラニル酸、サリチル酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、パントテン酸、ステアリン酸、スルフィン酸、アルギン酸、ガラクツロン酸およびアリールスルホン酸、例えば、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−1,3−ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、およびp−トルエンスルホン酸と形成される一または二塩基性塩を含む。他の医薬上許容されない塩、例えば、シュウ酸塩は、例えば、式(I)の化合物の単離に用いられてもよく、本発明の範囲内に含まれる。式(I)のある化合物は、1当量未満(例えば、0.5当量の二塩基酸)または1当量以上の酸と酸付加塩を形成しうる。本発明は、全ての可能なその化学量論的および非化学量論的形態をその範囲内に含む。
本発明の化合物は、その遊離塩基またはその医薬上許容される塩、特に、塩酸塩、ギ酸塩、トリフルオロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、または4−メチルベンゼンスルホン酸塩の形態でありうる。
1の実施態様において、医薬上許容される塩は、塩酸塩、トリフルオロ酢酸塩、またはギ酸塩である。
1の実施態様において、医薬上許容される塩は、塩酸塩である。
式(I)の化合物の溶媒和物および式(I)の化合物の塩の溶媒和物は、本発明の範囲内に含まれる。本明細書に用いられる、「溶媒和物」なる語は、溶質(本発明では、式(I)の化合物またはその塩)および溶媒によって形成される可変化学量の複合体をいう。多数の有機化合物が、それらが反応するかまたはそれらが沈殿もしくは結晶化される溶媒とかかる複合体を形成しうることは有機化学の当業者であれば分かるであろう。本発明の目的のかかる溶媒は、溶質の生物活性を妨げないものでありうる。適当な溶媒の例として、限定されるものではないが、水、メタノール、エタノールおよび酢酸が挙げられる。好ましくは、用いられる溶媒は、医薬上許容される溶媒である。適当な医薬上許容される溶媒の例として、限定されるものではないが、水、エタノールおよび酢酸が挙げられる。最も好ましくは、用いられる溶媒は、水である。用いられる溶媒が水である場合、その場合、かかる溶媒和物はまた、水和物と称されうる。
最終的な脱保護段階前に生成されうる、式(I)の化合物の特定の保護された誘導体は、それ自体は薬理活性を有していなくてもよいが、場合によっては、経口または非経口投与され、その後、体内で代謝され、薬理学上活性である本発明の化合物を形成してもよいことが当業者であれば分かるであろう。したがって、かかる誘導体は、「プロドラッグ」として記載されうる。さらに、本発明の特定の化合物は、本発明の他の化合物のプロドラッグとして作用しうる。本発明の化合物のすべての保護された誘導体およびプロドラッグは、本発明の範囲内に含まれる。本発明の適当な保護基の例は、Drugs of Today,Volume 19,Number 9,1983,pp499−538およびTopics in Chemistry,Chapter 31,pp306−316およびH.Bundgaardによる「Design of Prodrugs」,Elsevier,1985,Chapter 1(この文書の開示内容は出典明示により本明細書の一部とする)に記載されている。さらに、当業者であれば、例えば、H.Bundgaardが「Design of Prodrugs」(この文書の開示内容は出典明示により本明細書の一部とする)に記載しているように、当業者に「プロ部分」として知られている特定の部分を、かかる官能基が本発明の化合物に存在する場合に適当な官能基上に置くことができることは分かるであろう。本発明のいくつかの化合物の可能なプロドラッグには、エステル、カルボン酸エステル、ヘミ−エステル、リン酸エステル、ニトロエステル、硫酸エステル、スルホキシド、アミド、カルバミン酸塩、アゾ化合物、ホスファミド、グリコシド、エーテル、アセタールおよびケタールが含まれる。
式(I)の化合物は、1以上の形態で結晶化する能力を有しうる。これは、多形として知られている特徴であり、かかる多形(「多形体」)が式(I)の範囲内にあることは理解される。多形は、一般には、温度もしくは圧力または両方の変化に対する反応として生じ、また、結晶化方法の変化をもたらしうる。多形体は、X線回折パターン、溶解度、および融点などの当該分野にて周知の種々の物理的特徴によって区別されうる。
以下、本発明の任意の態様(化学的方法における中間体を除く)において定義される式(I)の化合物(溶媒和形態または非溶媒和形態のいずれか)またはその医薬上許容される塩(溶媒和形態または非溶媒和形態のいずれか)もしくはそのプロドラッグは、「本発明の化合物」として称される。
本発明はまた、本発明の化合物のすべての適当な同位体変化を含む。本発明の化合物の同位体変化は、少なくとも1個の原子が、同一の原子番号だが、自然界で通常見られる原子量とは異なる原子量を有する原子によって置き換えられるものとして定義される。本発明の化合物に組み込まれうる同位体の例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素および塩素、例えば、各々、H、H、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clが挙げられる。本発明の特定の同位体変化、例えば、Hまたは14Cなどの放射性同位体が組み込まれるものは、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化同位体、すなわち、H同位体、および炭素−14、すなわち、14C同位体は、それらの調製および検出の容易性から特に好ましい。さらに、ジューテリウム、すなわち、Hなどの重い同位体との置換は、より大きな代謝安定性から生じるある種の治療的利点、例えば、インビボ半減期の増大または必要量の減少をもたらすことができ、故に、好ましいことがありうる。本発明の化合物の同位体変化は、一般的には、適当な試薬の適当な同位体変化を用いて慣習的製法によって、例えば、事例的方法によってまたは以下の実施例に記載の調製例によって調製されうる。
本発明の化合物には、
6−フルオロ−5−メチル−3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン;
6−フルオロ−3−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン;
3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−5−(トリフルオロメチル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン;および
7−フルオロ−5−メチル−3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オンまたはその塩が含まれる。
1の実施態様において、本発明の化合物は、
6−フルオロ−5−メチル−3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン;
3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−5−(トリフルオロメチル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン;または
7−フルオロ−5−メチル−3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オンあるいははその塩から選択される。
1の実施態様において、上記に列挙された化合物の塩は、医薬上許容される塩である。1の実施態様において、塩は塩酸塩、トリフルオロ酢酸塩またはギ酸塩である。
1の実施態様において、塩は塩酸塩である。
1の実施態様において、本発明の化合物は、
6−フルオロ−5−メチル−3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩;
6−フルオロ−3−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩;
3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−5−(トリフルオロメチル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩;または
7−フルオロ−5−メチル−3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩から選択される。
1の実施態様において、本発明の化合物は、
6−フルオロ−5−メチル−3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩;
3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−5−(トリフルオロメチル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩;または
7−フルオロ−5−メチル−3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩から選択される。
さらなる態様において、本発明は、Q=Hの、式(I)の化合物を調製する一般法(A1)であって、式(II):
Figure 2010539216

で示される化合物を式(III):
Figure 2010539216
で示される化合物とカップリングすることを含む、方法を提供する。
[式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Yは、O、S、1もしくは2個のフッ素原子で所望により置換されていてもよいCH、1もしくは2個のメチル基で所望により置換されていてもよいCH、CHCH、OCH、またはCHOである]
還元的アルキル化に適当な条件下にて反応が行われる。還元的アルキル化反応は、典型的には、所望によりトリエチルアミンの存在下においておよび所望によりチタニウムテトライソプロポキシドの存在下において、ジクロロエタン中トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを用いて行われる。別法として、シアノ水素化ホウ素ナトリウムは、溶媒、例えば、メタノールまたはエタノール中にて還元剤として用いられうるか、あるいは還元的アルキル化は、パラジウム触媒を用いて接触水素化条件にて達成されうる。さらなるバリエーションにおいて、化合物(II)および(III)は、脱水条件下、例えば、モレキュラーシーブまたは硫酸マグネシウム下で縮合され、得られたイミンまたはエナミンは、例えば、水素化ホウ素ナトリウムを用いてまたは接触水素化によって還元されうる。
QがC1−6アルキルである場合、一般法(A1)の修正が必要である。したがって、一般法(A2)では、式(II)の化合物は、シアン化物源、例えば、アセトンシアノヒドリンの存在下において、式(III)の化合物と反応させ、シアノ中間体(IV)が形成され、アルキルグリニャール試薬QMgXと反応させ、Q=C1−6アルキルの、式(I)の化合物を形成しうる。
Figure 2010539216
[式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Yは、O、S、1もしくは2個のフッ素原子で所望により置換されていてもよいCH、1もしくは2個のメチル基で所望により置換されていてもよいCH、CHCH、OCH、またはCHOであり、Qは、C1−6アルキルであり、Xはブロモまたはヨードまたはクロロである]
さらなる態様において、本発明は、Y=OまたはSの、式(I)の化合物を調製する一般法(B)であって、式(V):
Figure 2010539216
で示される化合物を式(VI):
Figure 2010539216
で示される化合物とカップリングすることを含む、方法を提供する。
[式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Yは、OまたはSであり、Qは前記のとおりであり、XおよびX’は両方とも脱離基を表す。XおよびX’は同一であっても異なっていてもよく、例えば、Cl、PhO、EtO、イミダゾールである。XおよびX’が両方ともCl、すなわち、ホスゲンである場合、該試薬は、インサイツで、例えば、ジホスゲンまたはトリホスゲンから生成されうる]
上記の反応は、標準的方法、例えば、所望により塩基、例えば、トリエチルアミンまたは炭酸カリウムの存在下において、所望により加熱しながら、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタンまたはトルエン中にてアミン(V)と試薬(VI)とを反応させることを用いて行われる。
さらなる態様において、本発明は、Y=CHの式(I)の化合物を調製する一般法(C)であって、Tet Lett 2001,42,6943で公開されたものと同様の条件を用いる、式(Vll):
Figure 2010539216
[式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Y’はCHであり、Qは前記のとおりであり、RはC1−6アルキル、ベンジルまたは他の酸保護基を示す]
で示される化合物の加水分解、脱カルボキシル化および環化を含む、方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、Y=CHCHの、式(I)の化合物を調製する一般法(D)であって、式(VIII):
Figure 2010539216
[式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Qは前記のとおりであり、RはC1−6アルキル、ベンジルまたは他の酸保護基を示す]
で示される化合物の加水分解および環化を含む、方法を提供する。エステルCO基の加水分解は標準的条件を用いて達成され、環化は、例えば、EDC(1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)およびHOBT(ヒドロキシベンゾトリアゾール)を用いて酸基の活性化によって達成されうる。
さらなる態様において、本発明は、Y=OCHの、式(I)の化合物を調製する一般法(E)であって、所望により加熱しながら、不活性溶媒、例えば、THF中にて式(IX):
Figure 2010539216
[式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Qは前記のとおりであり、Zは、ブロモまたはクロロなどの脱離基である]
で示される化合物を塩基、例えば、KOBuで処理することを含む、方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物を調製する一般法(F)であって、式(X):
Figure 2010539216
[式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Yは、O、S、1もしくは2個のフッ素原子で所望により置換されていてもよいCH、1もしくは2個のメチル基で所望により置換されていてもよいCH、CHCH、OCH、またはCHOであり、Qは前記のとおりであり、Zは、ブロモ、ヨード、クロロもしくはトリフラートなどの脱離基である]
で示される化合物をパラジウムまたは銅触媒(XII)で処理し、分子内環化をもたらすことを含む、方法を提供する。
環化反応は、文献に記載の種々のパラジウムもしくは銅触媒を用いて行われうる(JACS,2003,125,6653;Tet.Lett.,2004,45,8535;またはJACS,2002,124,7421)。
さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物を調製する一般法(G)であって、式(XIII):
Figure 2010539216
で示される化合物を式(XIV):
Figure 2010539216
で示される化合物とカップリングすることを含む、方法を提供する。
[式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Yは、O、S、1もしくは2個のフッ素原子で所望により置換されていてもよいCH、1もしくは2個のメチル基で所望により置換されていてもよいCH、CHCH、OCH、またはCHOであり、Qは前記のとおりであり、Zは、ヒドロキシまたはクロロ、ブロモもしくはヨードなどの脱離基、またはアルキル/アリールスルホン酸塩である]
アルキル化反応は、古典的アルキル化(Z=脱離基)または光延反応(Z=OH)条件下で行われうる。古典的アルキル化条件を用いて、中間体(XIII)は、不活性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド中で塩基、例えば、水素化ナトリウムを用いて脱プロトン化され、次いで、所望により加熱しながら、アルキル化剤(XIV)で処理されうる。(XIII)およびZ=OHの(XIV)との光延反応は、標準的条件、例えば、不活性溶媒、例えば、ジクロロメタンまたはテトラヒドロフラン中室温にてトリフェニルホスフィンおよびジエチルアゾジカルボン酸塩を用いて行われうる。
6’、R5’およびR4’のR、RおよびRへのそれぞれの変換、またはR、RおよびRの相互変換は、以下のR6’についての説明のとおりに達成されうる。
例えば、R6’がハロゲンである場合、それは、アルコール、フルオロスルホニル(ジフルオロ)酢酸メチルまたはメタンスルフィン酸ナトリウムをそれぞれ用いて、銅触媒反応によってアルコキシ、トリフルオロメチルまたはメチルスルホニル基に変換されうる。それはまた、有機金属試薬、例えば、アルキルスタンナンでアルキル基に変換されうる。
あるいは、R6’がハロゲンである場合、それはまた、例えば、シアン化亜鉛を用いてパラジウム触媒反応によって、シアノ基に変換されうる。
もう1つの例として、R6’がヒドロキシである場合、それは、ハロゲン化アルキルまたはスルホン酸アルキルとの反応によってアルコキシに、あるいはキサントゲン酸塩への変換、次いで、フッ素イオンの存在下における酸化によってトリフルオロメトキシに変換されうる。
さらなる例として、R6’がメチルである場合、それは、塩素化または臭素化、次いで、導入ハロゲンのフッ素での置換によってトリフルオロメチルに変換されうる。
Y=CHの化合物のY=C(Me)の化合物への変換は、不活性溶媒、例えば、DMF中でY=CH化合物を強塩基、例えば、水素化ナトリウムで処理、次いで、過剰のヨウ化メチルを加えることにより達成されうる。
式(II)の化合物は、文献にて公知であるかあるいは種々の異なる方法によって調製されうる、例えば、
(a)(XVII)を得るための、アミン(XV)とケトン(XVI)との還元的アミノ化(式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Y’は、基OHもしくはSHまたはY’に変換可能な基であり、Pは、窒素保護基、例えば、Boc、アセチル、トリフルオロアセチル、エトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルを示す)、次いで、必要に応じて、Y’の脱保護、およびホスゲンまたはホスゲン等価物を用いる環化、ならびに標準的文献条件を用いるピペリジン窒素の脱保護(スキーム1)。
Figure 2010539216
(b)中間体(XVIII)の金属触媒環化、次いで、ピペリジン窒素の脱保護(式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Yは、O、S、1もしくは2個のフッ素原子で所望により置換されていてもよいCH、CHCH、OCH、またはCHOであり、Pは、窒素保護基(例えば、Boc、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジルオキシカルボニル)を示し、Zは、ブロモ、ヨード、クロロもしくはトリフラートなどの脱離基を示す)。金属触媒環化の反応条件は、方法Fに要約されている。カルバメート、チオカルバメートまたはアミド(XVIII)は、スキーム2に記載の該官能基の形成の古典的方法のいずれかを用いて調製されうる。式(XIX)および(XI)の化合物は、商業的に入手可能であるかまたは既知の方法によって調製されうる。P=Bocの化合物(XX)は、商業的に入手可能である。化合物(LX)は、N−保護ピペリジン−4−カルボン酸から、例えば、ジフェニルホスホリルアジドを用いてクルチウス転位によって調製されうる。
Figure 2010539216
(c)アミン(XX)と適当に置換された芳香族化合物(XXI)の間の金属触媒反応(式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Y’は、OHもしくはSHまたはY’に変換可能なきであり、Pは、窒素保護基(例えば、Boc、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジルオキシカルボニル)を示し、Zは、ブロモ、ヨード、クロロもしくはクロロまたはトリフラートなどの脱離基を示す)(スキーム3)。該方法は式(XXII)の中間体を生成し、その後の反応はスキーム1と同様である。式(XXI)の化合物は商業的に入手可能であるかまたは既知の方法によって調製されうる。P=Bocの化合物(XX)は商業的に入手可能である。
Figure 2010539216
(d)中間体(XXIV)を得るための、複素環(XIII)と中間体(XXIII)とのアルキル化(式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Yは、O、S、1もしくは2個のフッ素原子で所望により置換されていてもよいCH、CHCH、OCH、またはCHOであり、Pは、窒素保護基(例えば、Boc、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジルオキシカルボニル)を示し、Zは、ブロモ、ヨード、クロロまたはメシラートなどの脱離基を示す)、次いで、ピペリジン窒素の脱保護(スキーム4)。式(XIII)の化合物は、商業的に入手可能であるかまたは既知の方法によって調製されうる。
Figure 2010539216
式(V)の化合物は、多数の異なる方法によって調製されうる、例えば、
(e)アミン(XXV)とオルト置換芳香族化合物(XXI)との金属触媒反応(式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Y’は、OHもしくはSHまたはY’に変換可能な基であり、Qは前記のとおりであり、Zは、ブロモ、ヨード、クロロもしくはトリフラートなどの脱離基を示す)(スキーム5)。式(XXI)の化合物は、商業的に入手可能であるかまたは標準的方法によって調製されうる。式(XXV)の化合物は、スキーム12および13に示されるように調製されうる。
Figure 2010539216
(f)中間体(XXVII)を得るための、例えば、ジクロロエタン中トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを用いる、アミン(XV)とピペリドン(XXVI)との還元的アルキル化(式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Y’は、OHもしくはSHまたはY’に変換可能な基であり、Qは前記のとおりである)、次いで、必要に応じて、Y’の脱保護(スキーム6)。式(XXVI)の化合物は、スキーム13および14に示されるように調製されうる。
Figure 2010539216
Y’がCHである、式(VII)の化合物は、スキーム7に示されるように調製されうる。
(XXX)を得るための、芳香族求核置換の標準的条件を用いる、置換ニトロ化合物(XXVIII)からのZのマロン酸塩(XXIX)での置換(式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Qは前記のとおりであり、Rは、C1−6アルキルまたはアリールアルキル基である)(スキーム7)、次いで、ニトロ基の還元、ならびに得られたアニリン(XXXI)とケトン(XXVI)との還元的アルキル化。式(XXVIII)の化合物は、商業的に入手可能であるかまたは標準的文献方法を用いて調製されうる。式(XXIX)の化合物は、商業的に入手可能である。
Figure 2010539216
式(VIII)の化合物は、スキーム8に示されるように調製されうる。
アルデヒド(XXXII)と適当なホスホノ酢酸塩(XXXIIb)とのウィッティヒ・ホーナー(Wittig−Horner)反応は、桂皮酸塩(XXXIII)を提供する。ニトロ基およびアニリン(XXXIV)をもたらす二重結合の還元、次いで、(VIII)を得るために還元的アルキル化されうる(スキーム8)(式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Qは前記のとおりであり、Rは、C1−6アルキル基または他の酸保護基である)。式(XXXII)の化合物は、商業的に入手可能であるかまたは標準的文献方法を用いて調製されうる。式(XXXIIb)の化合物は、商業的に入手可能である。
Figure 2010539216
式(IX)の化合物は、スキーム9に示されるように調製されうる。
アミン(XXXV)とケトン(XXVI)との還元的アルキル化は、中間体(XXXVI)を提供し、次いで、標準的アルキル化条件を用いて、適当な酸塩化物でアシル化して、(IX)が得られうる(式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Qは前記のとおりであり、Zは、クロロまたはブロモなどの脱離基である)。式(XXXV)の化合物は、商業的に入手可能であるかまたは各商業的に入手可能であるニトロ化合物の還元によって調製されうる。
Figure 2010539216
式(X)の化合物は、種々の方法によって、例えば、
・標準的条件を用いて、アルコール/チオール(XIX)およびアミン(XXV)をホスゲンまたはホスゲン等価物と合すること(ホスゲン等価物には、カルボニルジイミダゾール、ジホスゲン、トリホスゲン、クロロギ酸フェニルが含まれる);
・アルコール/チオール(XIX)をイソシアネート(XXXVII)と反応させること
によるスキーム10に示されるように調製されうる。
[式中:R6’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R5’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、R4’は、前記のR基またはRに変換可能な基であり、環Aは前記のとおりであり、Yは、OまたはSであり、Zは、ブロモ、ヨード、クロロまたはトリフラートなどの脱離基であり、Qは前記のとおりである]
イソシアネート(XXXVII)は、イソシアネート形成の標準的方法を用いて対応するアミン(XXV)から調製されうる。
Figure 2010539216
パラジウムおよび銅触媒(XII)は、商業的に入手可能であるかまたは文献に記載されるように調製されうる(方法Fの文献を参照)。
式(XIII)の化合物は、商業的に入手可能であるかまたは文献方法によって調製されうる。
式(XIV)の化合物(式中:Q=H)は、(XXXVIII)(式中:Z’は、ZまたはZに変換可能な基を示す)とケトン(III)との還元的アルキル化によって、スキーム11に示されるように調製されうる。Z’がOHである、式(XXXVIII)の化合物は、N−保護ピペリドンの還元、次いで、脱保護によって調製されうる。Z’ヒドロキシ基のZ=クロロまたはブロモへの変換は、標準的方法を用いて、例えば、塩化チオニルまたはトリフェニルホスフィン/四臭化炭素で処理して達成されうる。
Figure 2010539216
例えば、ジクロロエタン中トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを用いる、化合物(XXV)(式中:Q=H)は、スキーム12に示されるように調製されうる。商業的に入手可能なアミン(XXXIX)とシクロヘキサノン(III)との還元的アルキル化は、中間体(XL)を提供し、エタノール中HClまたはトリフルオロ酢酸を用いて脱保護して、第一級アミン(XXV)を得る。
Figure 2010539216
化合物(XXV)(式中:Q=アルキル)は、方法A2と同様の方法を用い、次いで、脱保護して、中間体(XXXIX)および(III)から調製されうる。
あるいは、化合物(XXV)および(XXVI)(式中:Q=H)は、スキーム13に示されるように調製されうる。接触水素化条件下、例えば、アンモニア溶液を用いる、シクロヘキサノン(III)の還元的アミノ化は、中間体アミン(XLI)を提供し、第四級ピペリジン塩(XLII)との反応によりピペリジノン(XXVI)に変換されうる。例えば、アンモニアおよび接触水素化を用いる、還元的アミノ化は、第一級アミン(XXV)を得る。
Figure 2010539216
化合物(XXV)および(XXVI)(式中:Q=Me)は、スキーム14に示されるように調製されうる。
Figure 2010539216
本発明の化合物は、M受容体アゴニストである。選択的M受容体アゴニストは、統合失調症、統合失調性感情障害、統合失調症様疾患、心因性うつ病、躁病、急性躁病、パラノイドおよび妄想性障害、ならびに記憶障害、例えば、主にMおよびM受容体を通じて媒介される末梢コリン作動性副作用を伴わないアルツハイマー病を含む認識機能障害などの精神病性障害の陽性および認知的症状を軽減するのに有用であるといわれている。M受容体アゴニストはまた、精神病性障害の治療の改善を提供するために、他の定型および非定型抗精神病薬ならびに他の活性剤、例えば、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬との組み合わせに適当でありうる。
受容体アンタゴニストはまた、アルツハイマー病に付随する基礎病理の治療、または予防的役割に適当でありうる。
したがって、さらなる態様において、本発明は、医薬として用いる、前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
別の態様において、本発明は、ムスカリンM受容体の作動性が有益であろう病態の治療に用いる、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
本明細書に用いられる表示を記載している用語は、アメリカ精神病医学会(the American Psychiatric Association)によって出版された精神障害の診断および統計学的マニュアル(the Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)第4版(DSM−IV)および/または国際疾患分類(the International Classification of Diseases)第10版(ICD−10)において分類される。本明細書に記載の障害の種々のサブタイプの治療は、本発明の一部として意図される。以下に列挙した疾患の後ろの括弧内の数字は、DSM−IVにおける分類コードを示す。
本発明の文脈内において、精神病性障害なる語には、妄想型(295.30)、解体型(295.10)、緊張型(295.20)、未分化型(Undifferentiated Type)(295.90)および残遺型(295.60)サブタイプを含む統合失調症;統合失調症様障害(295.40);双極型および抑うつ型サブタイプを含む統合失調性感情障害(295.70);恋愛(Erotomanic)型、誇大(Gradiose)型、嫉妬(Jealous)型、迫害(Persecutory)型、身体(Somatic)型、混合(Mixed)型および不特定(Unspecified)型サブタイプを含む妄想障害(297.1);短期精神病性障害(298.8);共通の精神病性障害(297.3);妄想および幻覚を伴うサブタイプを含む一般的健康状態に起因する精神病性障害;妄想(293.81)および幻覚(293.82)を伴うサブタイプを含む物質誘導性精神病性障害;ならびに特定不能の精神病性障害(298.9)が含まれる。
受容体の作動性が治療に有益であろう他の病態には、以下のものが含まれる:
大うつ病エピソード、躁病エピソード、混合エピソードおよび軽躁エピソードを含むうつ病および気分障害;大うつ病性障害、気分変調性障害(300.4)、特定不能の抑うつ障害(311)を含む抑うつ障害;I型双極性障害、II型双極性障害(軽躁エピソードを伴う再発性大うつ病エピソード)(296.89)、気分循環性障害(301.13)および特定不能の双極性障害(296.80)を含む双極性障害;うつ病性特徴、大うつ病様エピソード、躁病性特徴および混合性特徴を伴うサブタイプを含む一般的健康状態に起因する気分障害(293.83)を含む他の気分障害、物質誘導性気分障害(うつ病性特徴、躁病性特徴および混合性特徴を伴うサブタイプを含む)および特定不能の気分障害(296.90):
社会不安障害、パニック発作、広場恐怖症、パニック障害、パニック障害の既往歴のない広場恐怖症(300.22)、動物型、自然環境型、血液注入傷害(Blood−Injection−Injury)型、状況型および他の型のサブタイプを含む特定恐怖症(300.29)、社会恐怖症(300.23)、強迫障害(300.3)、外傷後ストレス障害(309.81)、急性ストレス障害(308.3)、全般性不安障害(300.02)、一般的健康状態に起因する不安障害(293.84)、物質誘導性不安障害、および特定不能の不安障害(300.00)を含む不安障害:
物質依存、物質渇望および物質乱用などの物質使用障害;物質中毒、物質離脱、物質誘導性せん妄、物質誘導性持続性認知症、物質誘導性持続性健忘障害、物質誘導性精神病性障害、物質誘導性気分障害、物質誘導性不安障害、物質誘導性性的機能不全、物質誘導性睡眠障害および幻覚剤持続性知覚障害(フラッシュバック)などの物質誘導性障害;アルコール依存(303.90)、アルコール乱用(305.00)、アルコール中毒(303.00)、アルコール離脱(291.81)、アルコール中毒せん妄、アルコール離脱せん妄、アルコール誘導性持続性認知症、アルコール誘導性持続性健忘障害、アルコール誘導性精神病性障害、アルコール誘導性気分障害、アルコール誘導性不安障害、アルコール誘導性性的機能不全、アルコール誘導性睡眠障害および特定不能のアルコール関連障害(291.9)などのアルコール関連障害;アンフェタミン依存(304.40)、アンフェタミン乱用(305.70)、アンフェタミン中毒(292.89)、アンフェタミン離脱(292.0)、アンフェタミン中毒せん妄、アンフェタミン誘導性精神病性障害、アンフェタミン誘導性気分障害、アンフェタミン誘導性不安障害、アンフェタミン誘導性性的機能不全、アンフェタミン誘導性睡眠障害および特定不能のアンフェタミン関連障害(292.9)などのアンフェタミン(またはアンフェタミン様)関連障害;カフェイン中毒(305.90)、カフェイン誘導性不安障害、カフェイン誘導性睡眠障害および特定不能のカフェイン関連障害(292.9)などのカフェイン関連障害;大麻依存(304.30)、大麻乱用(305.20)、大麻中毒(292.89)、大麻中毒せん妄、大麻誘導性精神病性障害、大麻誘導性不安障害および特定不能の大麻関連障害(292.9)などの大麻関連障害;コカイン依存(304.20)、コカイン乱用(305.60)、コカイン中毒(292.89)、コカイン離脱(292.0)、コカイン中毒せん妄、コカイン誘導性精神病性障害、コカイン誘導性気分障害、コカイン誘導性不安障害、コカイン誘導性性的機能不全、コカイン誘導性睡眠障害および特定不能のコカイン関連障害(292.9)などのコカイン関連障害;幻覚剤依存(304.50)、幻覚剤乱用(305.30)、幻覚剤中毒(292.89)、幻覚剤持続性知覚障害(フラッシュバック)(292.89)、幻覚剤中毒せん妄、幻覚剤誘導性精神病性障害、幻覚剤誘導性気分障害、幻覚剤誘導性不安障害および特定不能の幻覚剤関連障害(292.9)などの幻覚剤関連障害;吸入剤依存(304.60)、吸入剤乱用(305.90)、吸入剤中毒(292.89)、吸入剤中毒せん妄、吸入剤誘導性持続性認知症、吸入剤誘導性精神病性障害、吸入剤誘導性気分障害、吸入剤誘導性不安障害および特定不能の吸入剤関連障害(292.9)などの吸入剤関連障害;ニコチン依存(305.1)、ニコチン離脱(292.0)および特定不能のニコチン関連障害(292.9)などのニコチン関連障害;オピオイド依存(304.00)、オピオイド乱用(305.50)、オピオイド中毒(292.89)、オピオイド離脱(292.0)、オピオイド中毒せん妄、オピオイド誘導性精神病性障害、オピオイド誘導性気分障害、オピオイド誘導性性的機能不全、オピオイド誘導性睡眠障害および特定不能のオピオイド関連障害(292.9)などのオピオイド関連障害;フェンシクリジン依存(304.60)、フェンシクリジン乱用(305.90)、フェンシクリジン中毒(292.89)、フェンシクリジン中毒せん妄、フェンシクリジン誘導性精神病性障害、フェンシクリジン誘導性気分障害、フェンシクリジン誘導性不安障害および特定不能のフェンシクリジン関連障害(292.9)などのフェンシクリジン(またはフェンシクリジン様)関連障害;鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤依存(304.10)、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤乱用(305.40)、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤中毒(292.89)、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤離脱(292.0)、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤中毒せん妄、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤離脱せん妄、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤持続性認知症、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤持続性健忘障害、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤誘導性精神病性障害、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤誘導性気分障害、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤誘導性不安障害、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤誘導性性的機能不全、鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤誘導性睡眠障害および特定不能の鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤関連障害(292.9)などの鎮静剤、催眠剤または不安緩解剤関連障害;多物質依存(304.80)などの多物質関連障害;およびアナボリックステロイド、硝酸塩吸入剤および亜酸化窒素などの他の(または未知の)物質関連障害を含む物質関連障害:
睡眠異常(Dyssomnias)などの原発性睡眠障害、例えば、原発性不眠症(307.42)、原発性過眠症(307.44)、ナルコレプシー(347)、呼吸関連睡眠障害(780.59)、概日リズム睡眠障害(307.45)および特定不能の睡眠異常(307.47);睡眠時異常行動などの原発性睡眠障害、例えば、悪夢障害(307.47)、睡眠恐怖障害(307.46)、夢中歩行障害(307.46)および特定不能の睡眠時異常行動(307.47);別の精神病性障害に不随する睡眠障害、例えば、別の精神病性障害に付随する不眠症(307.42)および別の精神病性障害に関連した過眠症(307.44);一般的健康状態に起因する睡眠障害;および不眠型、過眠型、睡眠時異常行動型および混合型サブタイプを含む物質誘導性睡眠障害を含む睡眠障害:
制限型および過食/瀉下型サブタイプを含む神経性食欲不振症(307.1);瀉下型および非瀉下型サブタイプを含む神経性過食症(307.51);肥満症; 強迫性摂食障害;および特定不能の摂食障害(307.50)などの摂食障害;
自閉障害(299.00);混合型の注意力欠陥/多動性障害(314.01)、不注意型の注意力欠陥/多動性障害(314.00)、多動−衝動型の注意力欠陥/多動性障害(314.01)および特定不能の注意力欠陥/多動性障害(314.9)サブタイプを含む注意力欠陥/多動性障害;多動障害;破壊的行動障害、例えば、幼児期発症型(321.81)、青年期発症型(312.82)および不特定発症型(312.89)サブタイプを含む行為障害、反抗的行動障害(313.81)および特定不能の破壊的行動障害;およびトゥーレット障害(307.23)などのチック障害:
妄想性人格障害(301.0)、分離病質人格障害(301.20)、統合失調症性人格障害(301,22)、非社会性人格障害(301.7)、境界性人格障害(301,83)、演技性人格障害(301.50)、自己愛性人格障害(301,81)、回避性人格障害(301.82)、依存性人格障害(301.6)、強迫性人格障害(301.4)および特定不能の人格障害(301.9)サブタイプを含む人格障害:
性的欲求障害、例えば、性的欲求低下障害(302.71)および性的嫌悪障害(302.79);性的刺激障害、例えば、女性性的刺激障害(302.72)および男性勃起障害(302.72);オルガスム障害、例えば、女性オルガスム障害(302.73)、男性オルガスム障害(302.74)および早漏(302.75);性的疼痛障害、例えば、性交疼痛症(302.76)および膣痙(306.51);特定不能の性的機能不全(302.70);性的倒錯、例えば、露出症(302.4)、フェティシズム(302.81)、摩擦症(302.89)、ペドフィリア(302.2)、性的マゾヒズム(302.83)、性的サディズム(302.84)、服装倒錯性フェティシズム(302.3)、窃視症(302.82)および特定不能の性的倒錯(302.9);性的自己同一性障害、例えば、子供の性的自己同一性障害(302.6)および青年または成人における性的自己同一性障害(302.85);および特定不能の性的障害(302.9)を含む性的機能不全;および
早期発症型であって、行動障害を伴わない、アルツハイマー型の認知症(294.10);晩期発症型であって、行動傷害を伴わない、アルツハイマー型の認知症(294.10);早期発症型であって、行動障害を伴う、アルツハイマー型の認知症(294.11);晩期発症型であって、行動傷害を伴う、アルツハイマー型の認知症(294.11)を含むアルツハイマー型認知症。
式(I)の化合物はまた、認識機能障害単独の治療ならびに統合失調症、双極性障害、うつ病、他の精神病性障害および認識機能障害に付随する精神病状態などの他の疾患における認識機能障害の治療の両方を含む、認知の強化に有用でありうる。認識機能障害が疾患の治療に起因する場合、Mアゴニストは有益でありうる。例えば、抗けいれん薬でのてんかんの治療が認識機能障害をもたらす場合、Mアゴニストは、認識機能障害の軽減または治療に有用でありうる。
本発明の文脈内において、認識機能障害なる語には、例えば、注意、順応、学習障害、記憶(すなわち、記憶障害、健忘症、健忘障害、一過性全健忘症症候群および加齢による記憶障害)および言語機能を含む認識機能の障害の治療;卒中、アルツハイマー病、ハンチントン病、ピック病、エイズによる認知症または多重梗塞性認知症、アルコール性認知症、甲状腺機能低下による認知症、ならびに小脳萎縮症および筋萎縮性側索硬化症などの他の変性障害に付随する認知症などの他の認知症状態の結果としての認識機能障害;せん妄またはうつ病などの認識力低下を引き起こしうる他の急性または亜急性状態(偽認知症状態)、外傷、頭部外傷、加齢による認識力低下、卒中、神経変性、薬物誘導性状態、神経毒性物質、軽度認識機能障害、加齢による認識機能障害、自閉症による認識機能障害、ダウン症候群、精神病に付随する認識力低下、および電気ショック療法後による認識機能障害;ならびにパーキンソン病、神経遮断薬誘導性パーキンソンニズムおよび遅発性ジスキネジアなどの運動障害が含まれる。
式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩はまた、認知障害および/または記憶障害を伴うことなく、健常人において記憶および/または認知増強剤として用いられうる。
別の態様において、本発明は、精神病性障害の治療に用いる、前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。1の実施態様において、本発明は、統合失調症の治療に用いる、前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
本発明はまた、認識機能障害の治療に用いる、前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
本発明はまた、アルツハイマー病の治療に用いる、前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
別の態様において、本発明は、M受容体の作動性が有益であろう病態の治療のための医薬の製造における前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用を提供する。
別の態様において、本発明は、精神病性障害の治療のための医薬の製造における前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用を提供する。1の実施態様において、本発明は、統合失調症の治療のための医薬の製造における前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用を提供する。
別の態様において、本発明は、精神病性障害の治療のための前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。1の実施態様において、本発明は、統合失調症の治療のための前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
本発明はまた、認識機能障害の治療のための医薬の製造における前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用を提供する。
本発明はまた、認識機能障害の治療のための前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
本発明はまた、アルツハイマー病の治療のための医薬の製造における前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用を提供する。
本発明はまた、アルツハイマー病の治療のための前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。
別の態様において、本発明は、M受容体の作動性が有益であろう病態の治療方法であって、有効量の前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩をそれを必要とする哺乳動物に投与することを含む、方法を提供する。1の実施態様において、哺乳動物はヒトである。
別の態様において、本発明は、精神病性障害の治療方法であって、有効量の前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩をそれを必要とする哺乳動物に投与することを含む、方法を提供する。1の実施態様において、本発明は、統合失調症の治療方法であって、有効量の前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩をそれを必要とする哺乳動物に投与することを含む、方法を提供する。1の実施態様において、哺乳動物はヒトである。
本発明はまた、認識機能障害の治療方法であって、有効量の前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩をそれを必要とする哺乳動物に投与することを含む、方法を提供する。1の実施態様において、哺乳動物はヒトである。
本発明はまた、アルツハイマー病の治療方法であって、有効量の前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩をそれを必要とする哺乳動物に投与することを含む、方法を提供する。1の実施態様において、哺乳動物はヒトである。
式(I)の化合物およびその医薬上許容される塩は、精神病性障害の治療の改善を提供するために、他の活性剤、例えば、定型および非定型抗精神病薬、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬との組み合わせに適当でありうる。
本発明の組み合わせ療法は、例えば、併用投与される。併用投与とは、別々の医薬組成物またはデバイスの形態の各成分の同一または重複投与を意味する。2種または複数の治療剤の治療的投与の該投与計画は、一般的には、当業者によって言及され、本明細書では併用治療的投与として称される;それはまた、アドオン(add−on)治療的投与としても知られている。患者が受けるいずれかのおよびすべての治療計画は分けられているが、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩および少なくとも1種の抗精神病薬、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬または向知性薬の同一または重複投与は本発明の範囲内にある。本明細書に記載の併用治療的投与の1の実施態様において、患者は、典型的には、1種または複数の成分の治療的投与に対しある期間安定であるので、別の成分の投与を受ける。式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩は、少なくとも1種の抗精神病薬、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬または向知性薬の投与を受けている患者に併用治療的処置として投与されうるが、本発明の範囲には、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の投与を受けている患者への少なくとも1種の抗精神病薬、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬または向知性薬の併用治療的投与も含まれる。
本発明の組み合わせ療法はまた、同時投与されうる。同時投与とは、個々の成分が、両方の成分を含むかまたは含有する単一医薬組成物またはデバイスの形態で、あるいは同時に投与される、成分の1つを各々含む、別々の組成物またはデバイスとして一緒に投与される治療計画を意味する。同時併用のための別々の各成分のかかる組み合わせは、キット・オブ・パーツ(kit−of−parts)の形態で提供されうる。
したがって、さらなる態様において、本発明は、少なくとも1種の抗精神病薬の治療的投与を受けている患者への式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の併用治療的投与による精神病性障害の治療方法を提供する。さらなる態様において、本発明は、少なくとも1種の抗精神病薬の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療の併用治療的投与のための医薬の製造における式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用を提供する。さらなる態様において、本発明は、少なくとも1種の抗精神病薬の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療の併用治療的投与のための式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を提供する。本発明は、少なくとも1種の抗精神病薬の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療の併用治療的投与に用いる、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩をさらに提供する。
さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の治療的投与を受けている患者への少なくとも1種の抗精神病薬の併用治療的投与による抗精神病性障害の治療方法を提供する。さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療の併用治療的投与のための医薬の製造における少なくとも1種の抗精神病薬の使用を提供する。さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療の併用治療的投与のための少なくとも1種の抗精神病薬を提供する。本発明は、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療の併用治療的投与のための少なくとも1種の抗精神病薬をさらに提供する。
さらなる態様において、本発明は、少なくとも1種の抗精神病薬と組み合わせる式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の同時治療的投与による精神病性障害の治療方法を提供する。本発明は、精神病性障害の治療における同時治療的投与のための医薬の製造における式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩および少なくとも1種の抗精神病薬の組み合わせの使用をさらに提供する。本発明は、精神病性障害の治療における同時治療的投与のための式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩および少なくとも1種の抗精神病薬の組み合わせをさらに提供する。本発明は、精神病性障害の治療における少なくとも1種の抗精神病薬との同時治療的投与のための医薬の製造における式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩の使用をさらに提供する。本発明は、精神病性障害の治療における少なくとも1種の抗精神病薬との同時治療的投与に用いる、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩をさらに提供する。本発明は、精神病性障害の治療における式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩との同時治療的投与のための医薬の製造における少なくとも1種の抗精神病薬の使用をさらに提供する。本発明は、精神病性障害の治療における式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩との同時治療的投与のために少なくとも1種の抗精神病薬をさらに提供する。
さらなる態様において、本発明は、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を含む第1剤形および同時治療的投与のための抗精神病薬を各々含む1種または複数のさらなる剤形を含む精神病性障害の治療に用いるためのキット・オブ・パーツを提供する。
別の態様において、本発明は、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分の治療的投与を受けている患者への本発明の化合物の併用治療的投与による精神病性障害の治療方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療の併用治療的投与のための医薬の製造における本発明の化合物の使用を提供する。
本発明はまた、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療の併用治療的投与のための本発明の化合物を提供する。
本発明はまた、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療の併用治療的投与のための本発明の化合物を提供する。
本発明はまた、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療の併用治療的投与における本発明の化合物の使用を提供する。
本発明は、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療の併用治療的投与に用いる、本発明の化合物の使用をさらに提供する。
さらなる態様において、本発明は、本発明の化合物の治療的投与を受けている患者への気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分の併用治療的投与による精神病性障害の治療方法を提供する。
さらなる態様において、本発明は、本発明の化合物の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療の併用治療的投与のための医薬の製造における気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分の使用を提供する。
本発明はまた、本発明の化合物の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療の併用治療的投与のための気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分を提供する。
本発明はまた、本発明の化合物の治療的投与を受けている患者における精神病性障害の治療の併用治療的投与のための気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分の使用を提供する。
さらなる態様において、本発明は、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分と組み合わせる本発明の化合物の同時治療的投与による精神病性障害の治療方法を提供する。
本発明は、精神病性障害の治療における同時治療的投与のための医薬の製造における本発明の化合物ならびに気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分の組み合わせの使用をさらに提供する。
本発明は、精神病性障害の治療の同時治療的投与のための本発明の化合物ならびに気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分の組み合わせをさらに提供する。
本発明は、精神病性障害の治療における同時治療的投与のための本発明の化合物ならびに気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分の組み合わせの使用をさらに提供する。
本発明は、精神病性障害の治療における気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分との同時治療的投与のための医薬の製造における本発明の化合物の使用を提供する。
本発明は、精神病性障害の治療のための気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分との同時治療的投与のための本発明の化合物をさらに提供する。
本発明は、精神病性障害の治療における気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分との同時治療的投与のための本発明の化合物の使用をさらに提供する。
本発明は、精神病性障害の治療における気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分との同時治療的投与に用いる、本発明の化合物をさらに提供する。
本発明は、精神病性障害の治療における本発明の化合物との同時治療的投与のための医薬の製造における気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分の使用をさらに提供する。
本発明は、精神病性障害の治療の本発明の化合物との同時治療的投与のための気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分をさらに提供する。
本発明は、精神病性障害の治療における本発明の化合物との同時治療的投与のための気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分の使用をさらに提供する。
さらなる態様において、本発明は、本発明の化合物を含む第1剤形ならびに気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路系副作用治療薬および向知性薬からなる群より選択される活性成分を各々含む1種または複数のさらなる剤形を含む精神病性障害の治療に用いるためのキット・オブ・パーツを提供する。
1の実施態様において、患者はヒトである。
本発明に有用でありうる抗精神病薬の例として、限定されるものではないが、ナトリウムチャネル阻害薬;混合型5HT/ドーパミン受容体アンタゴニスト;mGluR5陽性モジュレーター;D3アンタゴニスト;5HT6アンタゴニスト;ニコチン性α7モジュレーター;グリシントランスポーターGlyT1阻害薬;D2部分的アゴニスト/D3アンタゴニスト/H3アンタゴニスト;AMPAモジュレーター;NK3アンタゴニスト、例えば、オサネタント(osanetant)およびタルネタント(talnetant);非定型抗精神病薬、例えば、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピラゾール、ジプラシドンおよびアミスルプリド;ブチロフェノン系、例えば、ハロペリドール、ピモジド、およびドロペリドール;フェノチアジン系、例えば、クロルプロマジン、チオリダジン、メソリダジン、トリフルオペラジン、ペルフェナジン、フルフェナジン、チフルプロマジン(thiflupromazine)、プロクロルペラジン、およびアセトフェナジン;チオキサンテン系、例えば、チオチキセンおよびクロルプロチキセン;チエノベンゾジアゼピン系;ジベンゾジアゼピン系;ベンズイソキサゾール系;ジベンゾチアゼピン系;イミダゾリジノン系;ベンズイソチアゾリルピペラジン系;トリアジン系、例えば、ラモトリジン;ジベンゾオキサゼピン系、例えば、ロキサピン;ジヒドロインドロン系、例えば、モリンドン;アリピプラゾール;および抗精神病活性を有するその誘導体が挙げられる。
本発明の使用に適当でありうる選択される抗精神病薬の商標名および供給元の例は、以下のとおりである:クロザピン(商標名CLOZARIL(登録商標)で、Mylan,ZenithGoldline,UDL,Novartisから入手可能);オランザピン(商標名ZYPREX(登録商標)で、Lillyから入手可能);ジプラシドン(商標名GEODON(登録商標)で、Pfizerから入手可能);リスペリドン(商標名RISPERDAL(登録商標)で、Janssenから入手可能);フマル酸クエチアピン(商標名SEROQUEL(登録商標)で、AstraZenecaから入手可能);セルチンドール(商標名SERLECT(登録商標)で入手可能);アミスルプリド(商標名SOLION(登録商標)で、Sanofi−Synthelaboから入手可能);ハロペリドール(商標名HALDOL(登録商標)で、Ortho−McNeilから入手可能);デカン酸ハロペリドール(商標名HALDOL decanoate(登録商標)で入手可能);乳酸ハロペリドール(商標名HALDOL(登録商標)およびINTENSOL(登録商標)で入手可能);クロルプロマジン(商標名THORAZINE(登録商標)で、SmithKline Beecham(GSK)から入手可能);フルフェナジン(商標名PROLIXIN(登録商標)で、Apothecon,Copley,Schering,Teva,およびAmerican Pharmaceutical Partners,Pasadenaから入手可能);デカン酸フルフェナジン(商標名デカン酸PROLIXIN(登録商標)で入手可能);エナント酸フルフェナジン(商標名PROLIXIN(登録商標)で入手可能);塩酸フルフェナジン(商標名PROLIXIN(登録商標)で入手可能);チオチキセン(商標名NAVANE(登録商標)で、Pfizerから入手可能);塩酸チオチキセン(商標名NAVANE(登録商標)で入手可能);トリフルオペラジン(10−[3−(4−メチル−1−ピペラジニル)プロピル]−2−(トリフルオロメチル)フェノチアジン 二塩酸塩、商標名STELAZINE(登録商標)で、Smith Klein Beckmanから入手可能);ペルフェナジン(商標名TRILAFON(登録商標)で、Scheringから入手可能);ペルフェナジンおよびアミトリプチリン塩酸塩(商標名ETRAFON TRILAFON(登録商標)で入手可能);チオリダジン(商標名MELLARIL(登録商標)で、Novartis,Roxane,HiTech,Teva,およびAlpharmaから入手可能);モリンドン(商標名MOBAN(登録商標)で、Endoから入手可能);塩酸モリンドン(商標名MOBAN(登録商標)で入手可能);ロキサピン(商標名LOXITANE(登録商標)で、Watsonから入手可能);塩酸ロキサピン(商標名LOXITANE(登録商標)で入手可能);およびコハク酸ロキサピン(商標名LOXITANE(登録商標)で入手可能)。さらに、ベンペリドール(Glianimon(登録商標))、ペラジン(Taxilan(登録商標))またはメルペロン(Eunerpan(登録商標))を用いてもよい。
他の適当な抗精神病薬には、プロマジン(商標名SPARINE(登録商標)で入手可能)、トリフルロプロマジン(商標名VESPRIN(登録商標)で入手可能)、クロルプロチキセン(商標名TARACTAN(登録商標)で入手可能)、ドロペリドール(商標名INAPSINE(登録商標)で入手可能)、アセトフェナジン(商標名TINDAL(登録商標)で入手可能)、プロクロルペラジン(商標名COMPAZINE(登録商標)で入手可能)、メトトリメプラジン(商標名NOZINAN(登録商標)で入手可能)、ピポチアジン(商標名PIPOTRIL(登録商標)で入手可能)、イロペリドン、ピモジドおよびフルペンチキソールが含まれる。
上記の商標名で列挙された抗精神病薬はまた、異なる商標名で他の供給元から入手可能でありうる。
本発明の1のさらなる態様において、適当な抗精神病薬には、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アミスルプリド、アリピラゾール、ハロペリドール、クロザピン、オランザピン、ジプラシドン、タルネタントおよびオサネタントが含まれる。
本発明の療法にて用いられうる気分安定剤には、リチウム、バルプロ酸ナトリウム/バルプロ酸/ジバルプロエクス、カルバマゼピン、ラモトリギン、ガバペンチン、トピラマート(topiramate)、オキスカルバゼピンおよびチアガビンが含まれる。
本発明の療法にて用いられうる抗精神病薬には、セロトニンアンタゴニスト、CRF−1アンタゴニスト、Cox−2阻害薬/SSRIデュアルアンタゴニスト;ドーパミン/ノルアドレナリン/セロトニン三重再取り込み阻害薬;NK1アンタゴニスト;NK1およびNK2デュアルアンタゴニスト;NK1/SSRIデュアルアンタゴニスト;NK2アンタゴニスト;セロトニンアゴニスト(例えば、ラウオルシン、ヨヒンビンおよびメトクロプラミド);セロトニン再取り込み阻害薬(例えば、シタロプラム、エスシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、フェモキセチン、インダルピン、ジメルジン、パロキセチンおよびセルトラリン);デュアルセロトニン/ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(例えば、ベンラファキシン、レボキセチン、デュロキセチンおよびミルナシプラン);ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(例えば、レボキセチン);三環系抗うつ薬(例えば、アミトリプチリン、クロミプラミン、イミプラミン、マプロチリン、ノルトリプチリンおよびトリミプラミン);モノアミンオキシダーゼ阻害薬(例えば、イソカルボキサジド、モクロベミド、フェネルジンおよびトラニルシプロミン);5HT3アンタゴニスト(例えば、オンダンセトロンおよびグラニセトロン);およびその他(例えば、ブプロピオン、アミネプチン、ラダファキシン、ミアンセリン、ミルタザピン、ネファゾドンおよびトラゾドン)が含まれる。
本発明の療法にて用いられうる抗不安薬には、V1bアンタゴニスト、5HT7アンタゴニストおよびベンゾジアゼピン系、例えば、アルプラゾラムおよびロラゼパムが含まれる。
本発明の療法にて用いられうる錐体外路系副作用治療薬には、抗コリン作用薬(例えば、ベンズトロピン、ビペリデン、プロシクリジンおよびトリヘキシフェニジル)、抗ヒスタミン薬(例えば、ジフェンヒドラミン)およびドーパミン作動薬(例えば、アマンタジン)が含まれる。
本発明の療法にて用いられうる向知性薬には、例えば、コリンエステラーゼ阻害薬(例えば、タクリン、ドネペジル、リバスチグミンおよびガランタミン)、H3アンタゴニストおよびムスカリンM受容体アゴニスト(例えば、セビメリン)が含まれる。
医薬として用いるために、本発明の化合物は通常、標準的医薬組成物として投与される。したがって、本発明は、さらなる態様において、前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩および医薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、本明細書に記載の病態のいずれかの治療に用いるものでありうる。さらなる態様において、本発明は、医薬組成物の調製方法であって、前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩および1種または複数の医薬上許容される担体を合することを含む、方法を提供する。さらなる態様において、本発明は、少なくとも1種の抗精神病薬と組み合わせて前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩および1種または複数の医薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。さらなる態様において、本発明は、医薬組成物の調製方法であって、前記の式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩、少なくとも1種の抗精神病薬、および1種または複数の医薬上許容される担体を合することを含む、方法を提供する。
本発明の化合物は、任意の便利な方法によって、例えば、経口、非経口(例えば、静脈内)、口腔、舌下、鼻腔、直腸または経皮投与によって投与されてもよく、医薬組成物は、それに応じて適合されうる。
経口投与の場合に活性である本発明の化合物は、液剤または固形剤、例えば、シロップ、懸濁化剤または乳剤、錠剤、カプセル剤およびロゼンジ剤として処方されうる。
液体処方は、一般に、適当な液体担体(群)、例えば、水、エタノールもしくはグリセリンなどの水性溶媒またはポリエチレングリコールもしくは油などの非水性溶媒中の活性成分の懸濁液または溶液からなるであろう。処方はまた、懸濁化剤、保存剤、香味剤および/または着色剤を含有していてもよい。
錠剤の形態中の組成物は、固体処方を調製するのに通常用いられる適当な医薬担体(群)、例えば、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、乳糖、ショ糖およびセルロースを用いて調製されうる。
カプセルの形態中の組成物は、通常のカプセル化製法を用いて調製されうる、例えば、活性成分を含有するペレットは、標準的担体を用いて調製され、次いで、硬ゼラチンカプセルに充填されうる;あるいは、分散液または懸濁液は、適当な医薬担体(群)、例えば、水性ゴム、セルロース、ケイ酸塩または油を用いて調製され、次いで、分散液または懸濁液は軟ゼラチンカプセルに充填されうる。
典型的な非経口組成物は、滅菌水性担体または非経口的に許容される油、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、ラッカセイ油またはゴマ油中の活性成分の溶液または懸濁液からなる。あるいは、溶液は、凍結乾燥され、次いで、投与直前に適当な溶媒で復元されうる。
鼻腔投与のための組成物は、都合の良いことには、エアロゾル、滴剤、ゲルおよび粉末として処方されうる。エアロゾル処方は、典型的には、医薬上許容される水性または非水性溶媒中の活性成分の溶液または微粒子懸濁液を含み、通常、カートリッジの形をとりうるかまたは散布デバイスで用いるために補充可能な密封容器中に滅菌形態の単回量または複数回量で存在している。あるいは、密封容器は、計量バルブを取り付けた単回量鼻吸入器またはエアロゾルディスペンサーなどの使い捨て分散デバイスであってもよい。剤形がエアロゾルディスペンサーを含む場合、圧縮気体、例えば、空気、またはフルオロクロロヒドロカーボンもしくはヒドロフルオロカーボンなどの有機推進薬でありうる推進薬を含有するであろう。エアロゾル剤形はまた、ポンプ式噴霧器の形をとりうる。
口腔投与または舌下投与に適当な組成物には、活性成分が担体、例えば、砂糖およびアカシア、トラガカント、またはゼラチンおよびグリセリンと処方される錠剤、ロゼンジ剤およびトローチが含まれる。
直腸投与のための組成物は、都合の良いことには、ココアバターなどの通常の坐剤基剤を含有する坐剤の形態中にある。
経皮投与に適当な組成物には、軟膏、ゲルおよびパッチ剤が含まれる。
組成物は、錠剤、カプセル剤またはアンプルなどの単位量形態中にあってもよい。
経口投与のための各剤形は、例えば、遊離塩基として計算すると1〜250mgの式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を含有する(非経口投与では、例えば、0.1〜25mg含有する)。
1日投与量は、適当には、遊離塩基として計算すると0.01mg/kg〜100mg/kgの式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩を含有する。
当然のことながら、正確な投与量は、患者の年齢および状態ならびに投与頻度および経路に依存するであろうし、最終的には、かかりつけ医の判断によるであろう。
本発明の併用療法に用いられる抗精神病薬成分または複数の成分はまた、必要に応じてその塩基性または酸性形態で、あるいは必要な場合に、医薬上許容される塩または他の誘導体の形態で投与されうる。限定されるものではないが、別の結晶形、非晶形および多形を含む、本明細書に記載の抗精神病薬もしくは複数の抗精神病薬またはその塩または誘導体のすべての溶媒和物およびすべての別の物理的形態はまた、本発明の範囲内にある。抗精神病薬または複数の抗精神病薬の場合、該形態および誘導体は、例えば、上記のものを含む、単剤療法としての治療的投与が承認されているものであるが、本明細書の抗精神病薬に関するすべての言及には、すべてのその塩または他の誘導体、ならびにすべてのその溶媒和物および別の物理的形態が含まれる。
本発明に記載の併用治療的投与について、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩および抗精神病薬もしくは複数の抗精神病薬またはその塩、誘導体もしくは溶媒和物は、各々、純粋な形態で投与されうるが、各成分は、例えば、体内にて各成分の有効濃度を提供する任意の適当な医薬上許容され、かつ、有効な組成物中に処方されるであろう。各成分の最も適当な医薬組成物の選択は、当該分野の技術常識であり、各成分についての同一形態または異なる形態にありうる。適当な処方には、限定されるものではないが、錠剤、カプセル剤、粉末、顆粒、ロゼンジ剤、坐剤、再構成粉末、または液体製剤、例えば、経口もしくは滅菌非経口溶液もしくは懸濁液が含まれる。
本発明に記載の式(I)の化合物および抗精神病薬もしくは複数の抗精神病薬の合した組成物としての同時投与について、式(I)の化合物またはその医薬上許容される塩および抗精神病薬もしくは複数の抗精神病薬またはその塩、誘導体もしくは溶媒和物は、純粋な形態で一緒に投与されうるが、合した成分は、例えば、体内にて各成分の有効濃度を提供する任意の適当な医薬上許容され、かつ、有効な組成物中に処方されるであろう。合した成分の最も適当な医薬組成物の選択は、当該分野の技術常識である。適当な処方には、限定されるものではないが、錠剤、舌下錠、口腔組成物、カプセル剤、粉末、顆粒、ロゼンジ剤、坐剤、再構成粉末、または液体製剤、例えば、経口もしくは滅菌非経口溶液もしくは懸濁液が含まれる。
併用投与の整合性をとるために、各成分の組成物、または成分の組み合わせの組成物は、例えば、単位量の形態にある。
「治療」なる語には、関連病態(群)に適している、予防が含まれる。
生物学的試験方法
アゴニスト/アンタゴニスト作用を決定するためのM受容体におけるFLIPR実験
FLIPR(蛍光イメージングプレートリーダー)法を用いてヒトムスカリンM受容体を安定発現して、CHO細胞における細胞内カルシウム経路を活性化する能力を測定するために、本発明の化合物を機能アッセイにて特徴付けた。簡単に言えば、CHO−M細胞をプレートし(15,000/ウェル)、37℃にて一晩成長させた。培地を除去し、30μLローディングバッファー(2.5mMプロベネシド(probenicid)、2μM Fluo−4、500μM ブリリアント・ブラックを有するHBSS、pH7.4)を加えた。37℃にて90分間インキュベーションした後、試験化合物を含有する10μLのアッセイバッファー(2.5mMプロベネシドを有するHBSS、pH7.4)を、FLIPR装置上で各ウェルに加えた。カルシウム反応を、作動性を決定するようにモニターした。次いで、プレートをさらに30分間インキュベートした後、アセチルコリンを含有する10μLのアッセイバッファーを、アゴニスト投与としてEC80にて加えた。次いで、カルシウム反応を、アセチルコリンに対する化合物の拮抗作用を決定するために再度モニターした。M受容体に対する作動性および拮抗作用の両方の濃度反応曲線を、各化合物について行った。曲線を非線形曲線の当てはめによって分析し、得られたpEC50/fpKiを計算する場合に、結果を、ActivityBaseデータ分析スイート(ID Business Solution Inc.,Parsippany,NJ)にインポートした。アゴニスト化合物の最大漸近線は、同一化合物プレートにおける対照として加えられた塩化カルバモイルクロリンによって誘導される最大FLIPR反応の割合として計算された。
以下の実施例化合物は、上記アッセイにて試験され、ムスカリンM受容体にて>5.8の平均pEC50値および内活性>50%を有することが見出された。
受容体サブタイプ選択性を決定するためのM2−5受容体におけるFLIPR実験
他のムスカリン受容体サブタイプに対する本発明の化合物の選択性を決定するために、化合物を、ヒトムスカリン受容体、M、M、MまたはMの安定発現を伴うCHO細胞におけるFLIPR実験にて特徴付けた。MおよびM受容体の場合、キメラGタンパク質Gqi5はまた、カルシウムシグナル経路における共役受容体に共発現された。簡単に言えば、細胞をプレートし(15,000/ウェル)、37℃にて一晩成長させた。次いで、CHO−M1細胞について上記と同一のプロトコルを用いて、FLIPR実験を翌日に行った。曲線を非線形曲線の当てはめにより分析し、得られたpEC50/fpKi値を計算する場合に、結果を、ActivityBaseデータ分析スイートにインポートした。
以下の実施例化合物は、M2−5受容体アッセイにて試験され、大部分の実施例は、≧10倍の、ある場合には、≧100倍の典型的な選択性(pEC50率)で、M、M、MおよびM受容体を超えてM受容体に対し選択的であることが見出された。
本発明は、以下の限定されない実施例によってさらに説明される。以下の製法において、各出発物質の後に、典型的には、番号ごとに記載例について言及される。これは、単に当該分野の化学者を補助するものである。出発物質は、言及される群から必ずしも調製されていなくてもよい。
SCXカラム(SCX、SCX−2、SCX−3を含む)は、Varian、ISTおよびRadleysによって供給されるスルホン酸イオン交換樹脂をいう。
アミノドープシリカカラムは、Biotageによって供給される。
SPE−Siカートリッジは、Varianによって供給されるシリカ固体相抽出カラムである。
フラッシュシリカゲルクロマトグラフィーは、例えば、シリカゲル230〜400メッシュ(Merck AG Darmstadt,Germanyによって供給)上でまたはBiotage Horizon,SP1またはSP4機上のプレパックBiotageシリカカートリッジ(例えば、12+M、または65i)にかけて行った。
特定の水素化反応について、H−cubeを用いた。H−cubeは、Thales Nanotechnologyによって開発された連続フローハイドロジェネレーター(hydrogenator)である。水素化されるサンプルの溶液をHPLCポンプを用いて連続して反応器に輸送する。反応器では、それを水素(水の電気分解から発生)と混合し、加熱し、触媒(例えば、炭素担体パラジウム)をカートリッジ(最大100℃および100bar圧)に通して、水素化産物の連続フローをもたらす。
NMRスペクトルは、特に明記しない限り、298Kにて、Bruker(商標)DPX400またはOxford Instruments(商標)250MHz装置のいずれかを用いて既定の周波数にて得られ、CDClの希釈溶液として行われた。全てのNMRスペクトルは、テトラメチルシラン(TMS δ 0,δ 0)を基準とした。全てのカップリング定数は、ヘルツ(Hz)で記録され、多重度は、s(シングレット)、bs(ブロード・シングレット)、d(ダブレット)、t(トリプレット)、q(カルテット)、dd(ダブレット・オブ・ダブレット)、dt(ダブレット・オブ・トリプレット)およびm(マルチプレット)で標識される。NMRスペクトルデータは、得られる場合、特に明記しない限り、各記載例または実施例における表題物質(例えば、塩酸塩、または遊離塩基)として得られた。
質量スペクトル(MS)は、4 II 三重項四重極質量分析計(Micromass UK)またはES(+)およびES(−)イオン化モードで作動するAgilent MSD 1100質量分析計またはHPLC装置Agilent 1100シリーズ[LC/MS−ES(+)]と一緒にES(+)およびES(−)イオン化で作動するAgilent LC/MSD 1100で得られた。3μMの固定相粒径を有するWaters Atlantisカラム(50x4.6mm)で分析を行った。移動相A(水相)=水+0.05%ギ酸;移動相B(有機溶媒)=アセトニトリル+0.05%ギ酸。
方法は以下のとおりである:
Figure 2010539216
上記の方法は、3mL/分の流速を有していた。注入量は5μLであった。カラム温度は30℃であった。UV検出範囲は、220〜330nmであった。
MDAP(マスディレクティッド自動精製)は、Waters機器上のHPLCによる精製をいい、フラクション回収は目的化合物のプログラム化質量イオンの検出によって生じる。高pH分離は、水/アセトニトリル/炭酸アンモニウム勾配の使用をいう。
マイクロ波照射に関する反応について、Biotageイニシエーターを用いた。
出発物質、試薬および溶媒は、商業的供給元から得られ、特に明記しない限り、さらに精製することなく用いられた。特に明記しない限り、キラル中心を有するすべての化合物はラセミ体である。反応が、より早く、より完全に記載された反応と同様の手法で行われているように記載されている場合、用いられる一般的反応条件は、本質的には同一であった。用いられる後処理条件は、当該分野にて標準タイプであったが、1の反応から別の反応に適合させてもよい。出発物質は、言及される群から必ずしも調製されていなくてもよい。合成される化合物は、例えば、85%〜98%に及ぶ種々の純度を有しうる。しかしながら、モル数および収率の計算は、一般には、これには適用されない。
略語
NMR 核磁気共鳴
THF テトラヒドロフラン
DMSO ジメチルスルホキシド
DMF ジメチルホルムアミド
DCM ジクロロメタン
EDC 1−エチル−3−(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
EtO ジエチルエーテル
HOBt 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
MeOH メタノール
DIPEA(ヒューニッヒ塩基) ジイソプロピルエチルアミン
EtOAc 酢酸エチル
MDAP マスディレクティッド自動精製
sat 飽和
LC/MS 液体クロマトグラフィー/質量分析
Rt/rt/room temp 室温
Pd/C 炭素担体パラジウム
すべての出発物質は、特に明記しない限り、商業的に入手可能である。
記載例1.4−[(4−フルオロ−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D1)
Figure 2010539216
ポリマー担持シアノ水素化ホウ素ナトリウム(794mg、3.41mmol)を、商業的に入手可能な2−アミノ−5−フルオロ−4−メチルフェノール(241mg、1.71mmol)、4−オキソ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(350mg、1.76mmol)および酢酸(0.489mL、8.53mmol)のジクロロメタン(10mL)中溶液に加えた。混合物を100℃にて30分間マイクロ波で加熱した後、濾過し、回転蒸発によって濃縮して、緑色油を得た。残渣を、クロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン〜0.5%アンモニア/9.5%メタノール/90%ジクロロメタン)に付して精製し、褐色油として4−[(4−フルオロ−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(593mg、73%純度、78%収率)を得た。
MH325。
記載例2.4−(6−フルオロ−5−メチル−2−オキソ−1,3−ベンゾオキサゾール−3(2H)−イル)−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D2)
Figure 2010539216
ヒューニッヒ塩基(0.5mL、2.86mmol)を、アルゴン下室温にて、4−[(4−フルオロ−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D1、593mg、1.34mmol)のジクロロメタン(10mL)中溶液に加えた。反応物を0℃に冷却し、トリホスゲン(167mg、0.564mmol)を加えた。次いで、反応物を0℃にて1.5時間攪拌し、飽和水性NaHCO(10mL)でクエンチした後、ジクロロメタンと水の間に分配した。水層をジクロロメタン(2x)で抽出し、合した有機層を、(NaSO)乾燥し、回転蒸発により濃縮して、橙色油を得た。残渣を、クロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン〜0.5%アンモニア/9.5%メタノール/90%ジクロロメタン)に付して精製し、橙色油として4−(6−フルオロ−5−メチル−2−オキソ−1,3−ベンゾオキサゾール−3(2H)−イル)−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D2、546mg、73%純度、85%収率)を得た。
M−Bu+2H295。
記載例3.6−フルオロ−5−メチル−3−(4−ピペリジニル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン(D3)
Figure 2010539216
4−(6−フルオロ−5−メチル−2−オキソ−1,3−ベンゾオキサゾール−3(2H)−イル)−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D2、546mg、1.14mmol)を、室温にてジクロロメタン(10mL)に溶解した。HCl(10mL、40mmol、1,4−ジオキサン中4M)を加え、反応物を一晩攪拌した。次いで、それを回転蒸発により濃縮して、淡褐色固体を得た。残渣を、メタノール/ジクロロメタンに溶解し、SCX(5g、メタノール、次いで、メタノール中2Mアンモニアで溶出)に付して精製した。アンモニア/メタノールフラクションを、回転蒸発により濃縮して、橙色油として6−フルオロ−5−メチル−3−(4−ピペリジニル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン(D3、318mg、72%純度、80%収率)を得た。
MH251。
記載例4.4−[4−(6−フルオロ−5−メチル−2−オキソ−1,3−ベンゾオキサゾール−3(2H)−イル)−1−ピペリジニル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル(D4)
Figure 2010539216
6−フルオロ−5−メチル−3−(4−ピペリジニル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン(D3、318mg、0.915mmol)を、アルゴン下室温にてN,N−ジメチルアセトアミド(10mL)に溶解した。硫酸マグネシウム(562mg、4.67mmol)、アセトンシアノヒドリン(0.17mL、1.86mmol)およびテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(0.17mL、1.84mmol)を加え、反応物をアルゴン緩流下70℃にて24時間加熱した。次いで、混合物を室温に冷却し、1:1 ジクロロメタン:水(30mL)で希釈し、20分間超音波分解した。相を分離し、有機相を、静水圧カートリッジで濾過して乾燥した。さらに10mLのジクロロメタンを水相に加え、混合物を勢いよく10分間攪拌した。2相を再度分離し、有機相を静水圧カートリッジで濾過して乾燥した。合した有機層を回転蒸発により濃縮して、橙色固体として4−[4−(6−フルオロ−5−メチル−2−オキソ−1,3−ベンゾオキサゾール−3(2H)−イル)−1−ピペリジニル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル(D4、681mg、45%純度、93%収率)を得た。
M−CN333。
記載例5.5−フルオロ−4−メチル−2−{[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミノ}フェノール(D5)
Figure 2010539216
ヨウ化メチルマグネシウム(3mL、9mmol、ジエチルエーテル中3M)を、アルゴン下0℃にて4−[4−(6−フルオロ−5−メチル−2−オキソ−1,3−ベンゾオキサゾール−3(2H)−イル)−1−ピペリジニル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル(D4、681mg、0.852mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)中懸濁液に加えた。反応物を室温にて1時間攪拌した後、0℃に冷却し、飽和水性NHCl(5mL)でクエンチした。混合物を酢酸エチルと水の間に分配し、水層を酢酸エチルで抽出した。合した有機層を(NaSO)乾燥し、回転蒸発により濃縮して、褐色油を得、クロマトグラフィー(シリカ、ジクロロメタン〜0.5%アンモニア/9.5%メタノール/90%ジクロロメタン)に付して精製し、褐色油を得た。これを、高pH MDAPに付してさらに精製し、褐色固体として5−フルオロ−4−メチル−2−{[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−アミノ}フェノール(D5、47mg、17%収率)を得た。
MH323。
記載例6.6−フルオロ−3−(4−ピペリジニル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン(D6)
Figure 2010539216
表題化合物D6を、米国特許第5238908号に記載のとおりに調製した。
記載例7.2−アミノ−4−(トリフルオロメチル)フェノール(D7)
Figure 2010539216
少なくなった場合にメタノールとの溶液(10x1mL)を補充しながら、2−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)フェノール(100mg、0.483mmol)のエタノール(10mL)中溶液を、40℃および40psiにて流速1mL/分でH−cube(商標)ハイドロジェネレーターに通してCatCart(Pd/C、30x4mm)をポンプに送り込んだ。回収された溶液を蒸発乾固して、灰白色固体を得た(88mg、定量的収率とみなす)。該物質をさらに精製することなく進めた。
(M+H)=178。
H NMR δ (CDCl):6.76(1H,d,J=8.4Hz),6.94(1H,d,J=8.4Hz),6.98(1H,s)。
記載例8.テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(D8)
Figure 2010539216
水酸化ナトリウム(7.05mL、12.5M、88mmol)を、25℃にてメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸メチル(2.54g、17.6mmol)のメタノール(30mL)およびTHF(30mL)の混合物中溶液に滴下した。反応物を週末にかけて攪拌した。次いで、THF/MeOHを蒸発させ、粗製物をEtO(2x)で洗浄した。水層を酸性化し、EtOAc(2x)で抽出した;有機層をNaSOで乾燥し、濾過し、溶媒を蒸発させて、白色固体として表題化合物(D8)を得た(1.94g、76%)。
記載例9.4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(D9)
Figure 2010539216
THF(50mL)中ジイソプロピルアミン(6.37mL、44.7mmol)を、アルゴン下0℃に冷却した。N−ブチルリチウム(16.7mL、ヘキサン中2.5M、41.7mmol)を10分かけて滴下した。反応混合物を0℃にて15分間攪拌し続けた。テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(D8)(1.94g、14.9mmol)のTHF(10mL)中溶液を加え、白色沈殿物を形成した。次いで、得られた混合物を50℃にて3時間加熱した。反応混合物を0℃に冷却し、ヨウ化メチル(2.80mL、44.7mmol)を滴下した。次いで、反応物を室温に加温し、一晩攪拌し続けた。次いで、10%水性クエン酸溶液(40mL)を加え、THFを回転蒸発により除去した。残存水性混合物をEtO(2x)で抽出した。有機相を合し、(NaSO)乾燥し、回転蒸発により濃縮して、黄色固体として表題化合物(D9)を得た(1.26g、53%)。
記載例10.4−イソシアナト−4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン(D10)
Figure 2010539216
アルゴン下室温にて、4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボン酸(D9)(1.26g、8.74mmol)のトルエン(50mL)中攪拌溶液を、トリエチルアミン(1.58mL、11.36mmol)およびアジドリン酸ジフェニル(1.88mL、8.74mmol)で処理し、2時間85℃に加熱した。混合物を室温に冷却し、次いで、1M NaOH溶液(40mL)で処理し、EtO(3x)で抽出した。合した抽出液を、(NaSO)乾燥し、濾過し、真空下で濃縮して、黄色油として表題化合物(D10)を得た(520mg、34%)。
記載例11.4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン塩酸塩(D11)
Figure 2010539216
4−イソシアナト−4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン(D10)(520mg、3.68mmol)のTHF(30mL)中溶液を、5M塩酸(4.05mL、20.3mmol)で処理し、室温にて一晩攪拌した。次いで、混合物を真空下で濃縮して、淡緑色固体として表題化合物(D11)を得た(820mg、3.52mmol、95%収率)。
記載例12.1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジノン(D12)
Figure 2010539216
室温にて、4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン塩酸塩(D11)(640mg、4.22mmol)のエタノール(20mL)およびHO(10mL)中攪拌溶液を、炭酸カリウム(417mg、3.02mmol)で処理し、アルゴン下で10分間攪拌を維持した。次いで、混合物を85℃に加熱し、ヨウ化1−エチル−1−メチル−4−オキソピペリジニウム(D13、1.11g、4.11mmol)のエタノール/HOの混合物(8mL、1:1)中溶液を15分かけて加えた。次いで、混合物をさらに2時間還流した。次いで、混合物を室温に冷却し、NaHCOの水性飽和溶液に注いだ。得られた水溶液を、DCM(3x)で抽出した。有機相を合し、HO(1x)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。次いで、粗生成物を、クロマトグラフィー(シリカ、DCM〜5%MeOH/95%DCM)に付して精製した。黄色固体として表題化合物(D12)を得た(322mg、37%)。
記載例13.ヨウ化1−エチル−1−メチル−4−オキソピペリジニウム(D13)
Figure 2010539216
ヨードメタン(65mL;1.00mol)を、20〜30℃(内部、氷冷)にて1−エチル−4−ピペリドン(100g;0.79mol)のアセトン(1L)中溶液に少しずつ加えた。3時間以上攪拌した後、アセトンで濾過洗浄して、表題化合物(D13)を得た(189g)。
記載例14.2−{[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミノ}−4−(トリフルオロメチル)フェノール(D14)
Figure 2010539216
ポリマー担持シアノボロハイドライド(191mg、0.82mmol)を、1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジノン(D12、87mg、0.44mmol)、2−アミノ−4−(トリフルオロメチル)フェノール(D7、74mg、0.42mmol、4.3mmol/g)および酢酸(0.12mL、2.09mmol)のDCM(2.5mL)中溶液に加えた。混合物を、100℃にて10分間マイクロ波で加熱した後、濾過し、回転蒸発により濃縮して、黄色油を得、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM〜0.5%NH/9.5%MeOH/90%DCM)に付して精製し、灰白色固体として2−{[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミノ}−4−(トリフルオロメチル)フェノール(D14、89mg、60%)を得た。
LCMS:[M+H]359。
記載例15.2−フルオロ−4−メチル−6−ニトロフェノール(D15)
Figure 2010539216
室温にて、ジクロロメタン(5mL)中2−フルオロ−4−メチルフェノール(500mg、3.96mmol)に、70%硝酸(0.4mL、4.44mmol)を滴下した[発熱を観測]。15分以上後、水で洗浄し、乾燥し、蒸発させて、黄色固体として2−フルオロ−4−メチル−6−ニトロフェノールD15(400mg、2.337mmol、59.0%収率)を得た。
記載例16.2−フルオロ−4−メチル−6−アミノフェノール(D16)
Figure 2010539216
2−フルオロ−4−メチル−6−ニトロフェノール(400mg、2.337mmol)(D15)のエタノール(50mL)中溶液を、1mL/分にてH−cube(商標)ハイドロジェネレーター中Pd/Cカートリッジおよび充満した水素を用いて水素化した。蒸発させて、淡黄褐色固体として2−フルオロ−4−メチル−6−アミノフェノール(250mg、1.771mmol、76%収率)を得た。
記載例17.2−フルオロ−4−メチル−6−{[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミノ}フェノール.(D17)
Figure 2010539216
2−アミノ−6−フルオロ−4−メチルフェノール(D16、49mg、0.34mmol)をDCM(3mL)に溶解し、1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジノン(D12、68mg、0.34mmol)、ポリマー担持シアノボロハイドライド(160mg、0.69mmol、4.3mmol/g)および酢酸(0.10mL、1.72mmol)をすべて室温にて加えた。混合物を10分間マイクロ波100℃にて反応させた。次いで、混合物を室温に冷却し、濾過し、溶媒を真空下で除去して、橙色油として粗生成物を得、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM〜0.5%NH/9.5%MeOH/90%DCM)に付して精製し、白色固体として2−フルオロ−4−メチル−6−{[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミノ}フェノール(D17、51mg、42%)を得た。
LCMS:[M+H]323。
実施例1.6−フルオロ−5−メチル−3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩(E1)
Figure 2010539216
ヒューニッヒ塩基(0.07mL、0.401mmol)を、アルゴン下室温にて、5−フルオロ−4−メチル−2−{[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミノ}フェノール(D5、47mg、0.146mmol)のジクロロメタン(5mL)中溶液に加えた。反応物を0℃に冷却し、トリホスゲン(22.8mg、0.077mmol)を加え、混合物を0℃にて1時間攪拌した。反応物を飽和水性NaHCO(5mL)でクエンチし、ジクロロメタンと水の間に分配した。水層をジクロロメタン(2x)で抽出し、合した有機層を(NaSO)乾燥し、回転蒸発により濃縮して、褐色油を得た。粗残渣を、クロマトグラフィー(アミノドープシリカ、イソ−ヘキサン−酢酸エチル)に付して精製し、白色固体として表題化合物の遊離塩基を得た。HCl(0.05mL、0.05mmol、ジエチルエーテル中1M)を、遊離塩基のジクロロメタン(0.5mL)中溶液に加えた。溶媒を回転蒸発により除去し、得られた残渣を、ジエチルエーテル(2x)でトリチュレートして、白色固体として6−フルオロ−5−メチル−3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩(E1、13.1mg、22%収率)を得た。
MH349
H NMR HCl塩 δ(DMSO−d,400MHz)1.39(3H,s),1.85(2H,m),2.00−2.11(4H,m),2.28(3H,s),2.76(2H,m),3.18(2H,m),3.43(2H,m),3.63(2H,m),3.90(2H,m),4.56(1H,m),7.38(1H,d,J9.2),7.73(1H,d,J6.4),10.01(1H,m)。
実施例2.6−フルオロ−3−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩(E2)
Figure 2010539216
6−フルオロ−3−(4−ピペリジニル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩D6(270mg)、テトラヒドロピラン−4−オン(200mg)、およびチタニウムテトライソプロポキシド(0.6mL)の混合物を、室温にて1時間攪拌し、次いで、メタノール(4mL)およびシアノ水素化ホウ素ナトリウム(120mg)を加えた。さらに2時間後、生成物をSCXクロマトグラフィーに付して単離し、0−10% 2Mメタノール性アンモニア−ジクロロメタンで溶出するシリカゲルのクロマトグラフィーに付してさらに精製した。塩酸塩に変換して、6−フルオロ−3−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩E2(40mg)を得た。
[M+H]321。
H NMR δ(DMSO−d,250MHz,HCl塩) 1.7(2H,dq),2.1(4H,bt),2.7(2H,bq),3.1−3.6(7H,m),4.0(2H,dd),4.5(1H,m),7.1(1H,dt),7.4(1H,dd),7.7(1H,dd),および10.6(1H,bs)。
実施例3.3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−5−(トリフルオロメチル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩(E3)
Figure 2010539216
DIPEA(0.1mL、0.57mmol)を、Ar下室温にて、2−{[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミノ}−4−(トリフルオロメチル)フェノール(D14、89mg、0.25mmol)のDCM(5mL)中溶液に加えた。反応物を0℃に冷却し、トリホスゲン(31mg、0.10mmol)を加えた。混合物を0℃にて3時間攪拌した。反応物を、飽和NaHCO(5mL)でクエンチし、DCMとHOの間に分配した。水層をDCM(2x)で抽出し、合した有機層を(NaSO)乾燥し、回転蒸発により濃縮して、淡黄色固体を得た。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM〜0.5%NH/9.5%MeOH/90%DCM)に付して精製し、無色油として表題化合物の遊離塩基を得た。HCl(0.5mL、0.5mmol、EtO中1M)を、遊離塩基のDCM中溶液(5mL)に加え、反応物を30分間攪拌した。溶媒を回転蒸発により除去し、得られた固体をEtOでトリチュレートして、白色固体として3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−5−(トリフルオロメチル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩(E3、81mg、73%)を得た。
H NMR HCl塩 δ(DMSO−d,400MHz) 1.39(3H,s),1.81−1.88(2H,m),1.97−2.16(4H,m),2.70−2.83(2H,m),3.12−3.23(2H,m),3.42−3.51(2H,m),3.61−3.68(2H,m),3.86−3.93(2H,m),4.64(1H,m),7.53−7.60(2H,m),8.04(1H,s),10.09(1H,m)。
LCMS:[M+H]385。
実施例4.7−フルオロ−5−メチル−3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩(E4)
Figure 2010539216
DIPEA(0.14mL、0.79mmol)を、アルゴン下室温にて、2−フルオロ−4−メチル−6−{[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミノ}フェノール(D17、51mg、0.16mmol)のDCM(5mL)中溶液に加えた。反応物を0℃に冷却し、トリホスゲン(19mg、0.07mmol)を加えた。混合物を0℃にて30分間、次いで、室温にてさらに15分間攪拌した。反応物を飽和NaHCO(5mL)でクエンチし、DCMとHOの間に分配した。水層をDCM(2x)で抽出し、合した有機層を(NaSO)乾燥し、回転蒸発により濃縮して、粗生成物を得、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ、DCM〜0.5%NH/9.5%MeOH/90%DCM)に付して精製し、白色固体として表題化合物の遊離塩基を得た。遊離塩基を、25℃にてDCM(2mL)に溶解した。次いで、HCl(0.24mL、0.24mmol、EtO中1M)を加え、反応物を15分間攪拌した。溶媒を回転蒸発により除去して、白色固体として7−フルオロ−5−メチル−3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン塩酸塩(E4、47mg、70%)を得た。
H NMR HCl塩 δ(DMSO−d,400MHz) 1.38(3H,s),1.81−1.87(2H,m),2.01−2.11(4H,m),2.37(3H,s),2.71−2.84(2H,m),3.13−3.25(2H,m),3.41−3.50(2H,m),3.58−3.66(2H,m),3.86−3.93(2H,m),4.57(1H,m),6.96(1H,d,J11.5),7.56(1H,s),10.16(1H,m)。
LCMS:[M+H]349。
化合物1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン塩酸塩は、上記の実施例と同様の手法で製造されうる。1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−インドール−2−オン塩酸塩は活性について試験されたが、活性は閾値以下であった。

Claims (24)

  1. 式(I):
    Figure 2010539216
    [式中:
    、RおよびRは、独立して、水素、ハロゲン、C1−6アルキル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−6アルキル、シアノ、C1−6アルキルスルホニル、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−6アルキルスルホニル、C3−6シクロアルキル、C1−6アルコキシ、1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−6アルコキシ、C1−6アルカノイル、−C(=NOC1−6アルキル)C1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルキル、または−C(O)NRから選択され;
    およびRは、各々独立して、水素もしくはC1−6アルキルであるか、またはそれらが結合する窒素原子と一緒になって、5員もしくは6員環を形成し;
    環Aは、ベンゼン環または1もしくは2個の原子を含有する6員の芳香族複素環であり;
    Qは、水素またはC1−6アルキルから選択され;および
    Yは、O、S、CH、CHF、CF、CHMe、C(Me)、CHCH、OCH、またはCHOから選択される]
    で示される化合物またはその塩。
  2. が水素またはハロゲンから選択される、請求項1記載の化合物。
  3. が水素またはハロゲンから選択される、請求項1または請求項2記載の化合物。
  4. が、水素、C1−2アルキル、または1個もしくは複数のフッ素原子で置換されたC1−2アルキルから選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. Yが、O、S、CHCH、OCH、またはCHOから選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. Aがベンゼン環である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. Qが水素またはC1−4アルキルから選択される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 6−フルオロ−5−メチル−3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン;
    6−フルオロ−3−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン;
    3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−5−(トリフルオロメチル)−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オン;および
    7−フルオロ−5−メチル−3−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ベンゾオキサゾール−2(3H)−オンからなる群より選択される請求項1記載の化合物またはその塩。
  9. 塩が医薬上許容される塩である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
  10. 医薬として用いる、請求項9記載の化合物。
  11. ムスカリンM受容体の作動性が有益である病態の治療に用いる、請求項9記載の化合物。
  12. 精神病性障害の治療に用いる、請求項9記載の化合物。
  13. 統合失調症、認識機能障害またはアルツハイマー病の治療に用いる、請求項9記載の化合物。
  14. ムスカリンM受容体の作動性が有益である病態の治療のための医薬の製造における請求項9記載の化合物の使用。
  15. 精神病性障害の治療のための医薬の製造における請求項9記載の化合物の使用。
  16. 統合失調症、認識機能障害またはアルツハイマー病の治療のための医薬の製造における請求項9記載の化合物の使用。
  17. ムスカリンM受容体の作動性が有益である病態の治療に用いる、請求項9記載の化合物。
  18. 精神病性障害の治療に用いる、請求項9記載の化合物。
  19. 統合失調症、認識機能障害またはアルツハイマー病の治療に用いる、請求項9記載の化合物。
  20. ムスカリンM受容体の作動性が有益である病態の治療方法であって、有効量の請求項9記載の化合物をそれを必要とする哺乳動物に投与することを含む、方法。
  21. 精神病性障害の治療方法であって、有効量の請求項9記載の化合物をそれを必要とする哺乳動物に投与することを含む、方法。
  22. 統合失調症、認識機能障害またはアルツハイマー病の治療方法であって、有効量の請求項9記載の化合物をそれを必要とする哺乳動物に投与することを含む、方法。
  23. 哺乳動物がヒトである、請求項20〜22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 請求項9記載の化合物および医薬上許容される担体を含む医薬組成物。
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