JP5209479B2 - M1受容体にて活性を有するベンゾイミダゾロン類 - Google Patents

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Description

本発明は、新規化合物、それらを含有する医薬組成物、および治療における、特に抗精神病薬としての、それらの使用に関する。
ムスカリン性アセチルコリン受容体は、中枢神経系および末梢神経系の両方における神経伝達物質アセチルコリンの作用を媒介するGタンパク質共役受容体スーパーファミリーのメンバーである。M1からM5までの5つのムスカリン受容体サブタイプがクローン化されている。ムスカリンM1受容体は、主に大脳皮質および海馬内で発現されるが、末梢、例えば、外分泌腺内でも発現される。
中枢神経系におけるムスカリン受容体、特にM1は、より高い認知処理を媒介するのに重要な役割を果たす。アルツハイマー病のような認知障害を伴う疾患は、前脳基底核におけるコリン作動性ニューロンの欠損に付随して起こる。さらにまた、動物モデルでは、中枢コリン作動性経路の遮断または破壊が結果的に重度の認知障害を引き起こす。
コリン作動性補充療法は、主に、内因性アセチルコリンの分解を妨げるためのアセチルコリンエステラーゼ阻害物質の使用に基づくものであった。これらの化合物は、クリニックでは症候性認知低下に対する有効性を示したが、胃腸管運動障害および悪心を包含する末梢ムスカリン受容体の刺激によって生じる副作用を引き起こす。
統合失調症のドーパミン仮説は、過剰のドーパミン作動性刺激が該疾患の陽性症状の原因であること、したがって、精神病症状を軽減するためのドーパミン受容体アンタゴニストの使用を示唆している。しかしながら、従来のドーパミン受容体アンタゴニストは、振戦および遅発性ジスキネジアを含む患者における錐体外路副作用(EPS)を引き起こし得る。
1受容体アゴニストは、認知低下の対症療法のために求められていた。つい最近では、多くのグループが、ムスカリン受容体アゴニストが様々な前臨床パラダイムにおいて非定型抗精神病様プロファイルを示すことを証明した。ムスカリンアゴニスト、キサノメリン(xanomeline)は、ラットにおけるアンフェタミン誘発性歩行運動、マウスにおけるアポモルヒネ誘発性よじ登り、片側6−OH−DA破壊ラットにおけるドーパミンアゴニスト駆動性旋回およびサルにおけるアンフェタミン誘発性運動不安を包含する多くのドーパミン駆動性行動を逆転させる(EPS傾向を伴わない)。それはまた、A9ではなくてA10、ドーパミン細胞発火および条件回避を阻害することが証明されており、ラットの前頭前野および側坐核内でc−fos発現を誘発するが、線条体内では誘発しない。これらのデータは、非定型抗精神病様プロファイルを完全に示唆する。
キサノメリンはまた、アルツハイマー患者における疑い深さ、幻覚および妄想のような精神病症状を軽減することが証明されている。しかしながら、該化合物の比較的非選択的な性質は、用量を制限する末梢コリン作動性副作用を引き起こす。
選択的M1受容体アゴニストは、主にM2およびM3受容体を介して媒介される末梢コリン作動性副作用を伴わずに、統合失調症、統合失調感情障害、統合失調様障害、精神病性うつ病、躁病、急性躁病、パラノイドおよび妄想性障害のような精神障害ならびにアルツハイマー病のような記憶障害を含む認知障害の陽性症状および認知症状を寛解させる潜在的有用性を有する。
1受容体アゴニストはまた、他の定型および非定型抗精神病薬、ならびに気分安定剤、抗うつ剤、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬のような他の活性薬物と組み合わせて精神障害の治療の改善をもたらすのにも適しているであろう。
本発明者らは、この度、精神障害の治療に有用な新しい化合物群を見出した。
第1の態様では、本発明は、式(I):
Figure 0005209479
[式中、
6は、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC1-6アルコキシ、およびシアノから選択され;
Qは、水素またはC1-6アルキルである]
で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物を提供する。
本明細書で用いる場合、「アルキル」なる用語は、所定の数の炭素原子を含有する直鎖状または分枝鎖状炭化水素鎖をいう。例えば、例えば、C1-6アルキルは、少なくとも1個、最大6個の炭素原子を含有する直鎖状または分枝鎖状アルキルを意味する。C1-3アルキルは、少なくとも1個、最大3個の炭素原子を含有する直鎖状または分枝鎖状アルキルを意味する。本明細書で用いる「アルキル」としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、イソブチル、イソプロピル、t−ブチルおよび1,1−ジメチルプロピルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で用いる場合、「アルコキシ」なる用語は、所定の数の炭素原子を含有する直鎖状または分枝鎖状のアルコキシ基をいう。例えば、C1-6アルコキシは、少なくとも1個、最大6個の炭素原子を含有する直鎖状または分枝鎖状アルコキシ基を意味する。本明細書で用いる「アルコキシ」の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、プロパ−2−オキシ、ブトキシ、ブタ−2−オキシ、2−メチルプロパ−1−オキシ、2−メチルプロパ−2−オキシ、ペントキシまたはヘキシルオキシが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で用いる場合、「シクロアルキル」なる用語は、所定の数の炭素原子を含有する非芳香族炭化水素環をいう。例えば、C3-6シクロアルキルは、少なくとも3個、最大6個の環炭素原子を含有する非芳香族環を意味する。本明細書で用いる「シクロアルキル」の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書で用いる場合、「ハロゲン」なる用語(または略語「ハロ」)は、フッ素(「フルオロ」と略することができる)、塩素(「クロロ」と略することができる)、臭素(「ブロモ」と略することができる)およびヨウ素(「ヨード」と略することができる)なる元素をいう。ハロゲンの例は、フッ素、塩素および臭素である。
本明細書で用いる場合、「溶媒和物」なる用語は、溶質(本発明では、式(I)で示される化合物またはその塩)および溶媒によって形成される可変性化学量論の複合体をいう。本発明の目的のためのかかる溶媒は、溶質の生物学的活性を妨げないものであり得る。適当な溶媒の例としては、水、メタノール、エタノールおよび酢酸が挙げられる。使用される溶媒が水である場合、溶媒和物は、水和物ということもできる。
本明細書で用いる場合、「置換されている」なる用語は、指定された置換基での置換をいい、特記しない限り多置換度が許容される。例えば、所定の置換された基上に1、2、3または4個の置換基があってよい。例えば、R6がC1-6アルキル基である場合、1、2、3または4個のフルオロ基によって置換されていてよく;R6がC1-6アルコキシ基である場合、1、2、3または4個のフルオロ基で置換されていてよい。例えば、R6は、3個のフルオロ基によって置換されているC1-6アルキル基であってよく;R6は、3個のフルオロ基によって置換されているC1-6アルコキシ基であってよい。
一の実施態様では、R6は、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、1、2または3個のフッ素原子で置換されているC1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、1、2または3個のフッ素原子で置換されているC3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、1、2または3個のフッ素原子で置換されているC1-6アルコキシ、およびシアノから選択される。
一の実施態様では、R6は、水素、ハロゲン、C1-4アルキル、1、2または3個のフッ素原子で置換されているC1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、1、2または3個のフッ素原子で置換されているC3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、1、2または3個のフッ素原子で置換されているC1-4アルコキシ、およびシアノから選択される。
一の実施態様では、R6は、水素、ハロゲン、C1-4アルキル、1、2または3個のフッ素原子で置換されているC1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、1、2または3個のフッ素原子で置換されているC1-4アルコキシ、およびシアノから選択される。
本発明の一の実施態様では、R6は、ハロゲン、C1-6アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、および1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC1-6アルコキシから選択される。
本発明の一の実施態様では、R6は、ハロゲン、C1-4アルキル、1、2または3個のフッ素原子で置換されているC1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、1、2または3個のフッ素原子で置換されているC3-6シクロアルキル、C1-4アルコキシ、および1、2または3個のフッ素原子で置換されているC1-4アルコキシから選択される。
一の実施態様では、R6は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピル、メトキシ、イソプロポキシ、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、OCH2CF3、トリフルオロメチル、およびシアノから選択される。
一の実施態様では、R6は、水素、クロロ、ブロモ、フルオロ、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、トリフルオロメトキシおよびトリフルオロメチルから選択される。
一の実施態様では、R6は、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、トリフルオロメトキシおよびトリフルオロメチルから選択される。
一の実施態様では、Qは、水素およびC1-3アルキルから選択される。さらなる実施態様では、Qは、水素、メチル、エチルおよびプロピルから選択される。一の実施態様では、Qは、水素またはメチルを表す。
本発明の実施態様では、Qは水素である。
一の実施態様では、本発明は、式(Ia):
Figure 0005209479
[式中、R6は、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、および1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC1-6アルコキシから選択され、Qは、水素またはC1-6アルキルである]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
別の実施態様では、本発明は、式(Ib):
Figure 0005209479
[式中、R6は、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、および1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC1-6アルコキシから選択される]
で示される化合物またはその医薬上許容される塩もしくは溶媒和物を提供する。
式(I)についての特徴および実施態様は全て、必要な変更を加えて式(Ia)および(Ib)で示される化合物に適用する。以下、式(I)で示される化合物についての言及は全て、式(Ia)で示される化合物および式(Ib)で示される化合物を含む。
当然のことながら、医薬用について、式(I)の塩は医薬上許容されるべきである。適切な塩は、当業者に明らかであろうし、例えば、酸性塩、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムおよびテトラアルキルアンモニウムなど、または、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸もしくはスルファミン酸、リン酸;および有機酸、例えば、コハク酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、酢酸、イセチオン酸、フマル酸、グルタミン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、安息香酸、ラクトビオン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸もしくはナフタレンスルホン酸で形成された一もしくは二塩基性塩が挙げられる。塩の例としては、さらに、トリフルオロ酢酸塩およびギ酸塩が挙げられる。他の医薬上許容されない塩、例えば、シュウ酸塩は、例えば、式(I)で示される化合物の単離において使用することができ、本発明の範囲内に包含される。
本発明の化合物のいくつかは、水性溶媒および有機溶媒のような溶媒から結晶化または再結晶することができる。このような場合には、溶媒和物が形成され得る。本発明は、その範囲内に、水和物を含む化学量論的溶媒和物、および凍結乾燥のようなプロセスによって生成され得る可変量の水を含有する化合物を包含する。
式(I)で示される化合物のある種のものは、1当量未満の酸(例えば、二塩基酸0.5当量)または1当量もしくはそれ以上の酸との酸付加塩を形成し得る。本発明は、その範囲内に、その全ての起こり得る化学量論的形態および非化学量論的形態を包含する。
式(I)で示されるある種の化合物は、立体異性体形態で存在し得る(例えば、それらは、1個またはそれ以上の不斉炭素原子を含有し得る)。個々の立体異性体(エナンチオマーおよびジアステレオマー)およびこれらの混合物は、本発明の範囲内に包含される。本発明はまた、1個またはそれ以上のキラル中心が逆転している異性体との混合物としての式(I)で示される化合物の個々の異性体を含む。同様に、式(I)で示される化合物は、この式で示されているもの以外の互変異性体で存在し得、これらもまた本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、その範囲内に、式(I)で示される化合物の医薬上許容される誘導体の全てを包含する。本明細書で用いる場合、「医薬上許容される誘導体」なる用語は、レシピエントへの投与後に式(I)で示される化合物またはその活性代謝物もしくは残分を(直接または間接的に)提供する能力を有する、式(I)で示される化合物の医薬上許容される塩、溶媒和物、またはプロドラッグ、例えばエステルを意味する。かかる誘導体は、過度の実験を伴わずに当業者に認識できる。それにもかかわらず、Burger's Medicinal Chemistry and Drug Discovery, 5th Edition, Vol 1: Principles and Practiceの教示について言及する(かかる誘導体の教示という点で出典明示により本明細書の一部を構成する)。
当業者にとって当然のことながら、最終の脱保護工程の前に調製され得る式(I)で示される化合物のある種の保護誘導体は、自体、薬理活性を有しないことがあるが、場合によっては、経口もしくは非経口投与され得、その後、体内で代謝されて薬理学的に活性な本発明の化合物を形成することができる。したがって、このような誘導体は、「プロドラッグ」と記載され得る。また、本発明のある種の化合物は、本発明の他の化合物のプロドラッグとして作用することができる。本発明の化合物の保護誘導体およびプロドラッグは全て本発明の範囲内に包含される。本発明の化合物に適している保護基の例は、本発明の化合物に適している保護基の例は、Drugs of Today, Volume 19, Number 9, 1983, pp 499-538、およびTopics in Chemistry, Chapter 31, pp 306-316、および“Design of Prodrugs” by H. Bundgaard, Elsevier, 1985, Chapter 1に記載されている(これらの文献の記載内容は出典明示により本明細書の一部を構成する)。当業者には当然のことながら、適当な官能基が本発明の化合物内に存在する場合には、例えばH. Bundgaardによって“Design of Prodrugs”(文献の記載内容は出典明示により本明細書の一部を構成する)に記載されているような「プロ部分」として当業者に知られているある部分がかかる官能基の上にあってよい。本発明の化合物についての適切なプロドラッグとしては、エステル、炭酸エステル、ヘミエステル、リン酸エステル、ニトロエステル、硫酸エステル、スルホキシド、アミド、カルバマート、アゾ化合物、ホスファミド、グリコシド、エーテル、アセタールおよびケタールが挙げられる。
本発明の個々の化合物としては、実施例において具体的に例示されるものおよび以下に挙げられるものが包含されるが、これらに限定されるものではない:
1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
6−フルオロ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
6−クロロ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
6−ブロモ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
6−メチル−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
6−(メトキシ)−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−(トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
6−エチル−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−[(トリフルオロメチル)オキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
6−(1−メチルエチル)−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
6−メチル−1−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
1−[1−(4−エチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
6−メチル−1−[1−(4−プロピルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
1−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−6−(トリフルオロメトキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
6−シクロプロピル−1−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
6−シクロプロピル−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
6−[(1−メチルエチル)オキシ]−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
6−[(ジフルオロメチル)オキシ]−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−[(2,2,2−トリフルオロエチル)オキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
2−オキソ−3−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボニトリル、
および
それらの塩および溶媒和物、例えば、塩酸塩、トリフルオロ酢酸塩またはギ酸塩。
式(I)で示される化合物の塩の特定の例としては以下の物が挙げられる:
1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩、
6−フルオロ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩、
6−クロロ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩、
6−ブロモ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩、
6−メチル−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−6−(メトキシ)−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩、
1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−(トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩、
6−エチル−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩、
1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−[(トリフルオロメチル)オキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩、
6−(1−メチルエチル)−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩、
6−メチル−1−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩、
1−[1−(4−エチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩、
6−メチル−1−[1−(4−プロピルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩、
1−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−6−(トリフルオロメトキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩、
6−シクロプロピル−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩、
6−[(1−メチルエチル)オキシ]−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩、
6−[(ジフルオロメチル)オキシ]−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩、
1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−[(2,2,2−トリフルオロエチル)オキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩、
および
2−オキソ−3−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボニトリル・塩酸塩。
さらなる態様では、本発明は、QがHである式(I)で示される化合物を製造するための一般的な方法(A1)であって、
式(II):
Figure 0005209479
で示される化合物を式(III):
Figure 0005209479
で示される化合物とカップリングさせることを含む方法を提供する(ここで、R6'は、上記で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基である)。
該反応は、還元的アルキル化に適した条件下で行われる。還元的アルキル化反応は、典型的には、トリエチルアミンの存在下であってもよく、チタンテトライソプロポキシドの存在下であってもよく、ジクロロエタン中にてトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを使用して行われる。別法として、シアノ水素化ホウ素ナトリウムをメタノールまたはエタノールのような溶媒中で還元剤として使用することができるか、または、該還元的アルキル化は、パラジウム触媒を使用して接触水素添加条件下で行うことができる。さらなるバリエーションでは、化合物(II)および(III)を脱水条件下(例えば、モレキュラーシーブまたは硫酸マグネシウム)で縮合することができ、得られたイミンまたはエナミンを、例えば水素化ホウ素ナトリウムを使用して、または接触水素添加によって還元することができる。
QがC1-6アルキルである場合には、一般的な方法(A1)の変更が必要となる。かくして、一般的な方法(A2)では、シアニド源、例えばアセトンシアノヒドリンの存在下にて式(II)で示される化合物を式(III)で示される化合物と反応させてシアノ中間体(XXXX)を形成することができ、それをアルキルグリニャール試薬QMgXと反応させて式(I)で示される化合物を形成することができる。
Figure 0005209479
ここで、R6'は、上記で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Qは、上記定義のとおりであり、Xは、クロロ、ブロモまたはヨードである。
該反応は、文献(Arch Pharm(Weinheim), 1987, 320(4), 348-361)に記載されている条件と同様の条件を用いて行われる。ピペリジンおよびケトン構成成分をpH3で水中にてシアン化カリウムで処理するか、または、高温にてジメチルアセトアミド中でアセトンシアノヒドリンと反応させて、付加物(XXXX)を形成する。エーテルまたはテトラヒドロフラン中にて付加物(XXXX)とアルキルグリニャール試薬QMgXとの反応により式(I)で示される化合物が得られる。
さらなる態様では、本発明は、式(I)で示される化合物を製造するための一般的な方法(B)であって、
式(IV):
Figure 0005209479
で示される化合物を式(V):
Figure 0005209479
で示される化合物とカップリングさせることを含む方法を提供する(ここで、R6'は、上記で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Qは、上記定義のとおりであり、XおよびYはどちらも脱離基を表す)。XおよびYは、同一であっても異なっていてもよく、例えば、Cl、PhO、EtO、イミダゾールである。XおよびYが共にClである場合、すなわち、ホスゲンである場合、この試薬は、例えばジホスゲンまたはトリホスゲンから、その場で生じさせ得る。
上記反応は、標準的な方法論を用いて、例えば、トリエチルアミンまたは炭酸カリウムのような塩基の存在下であってもよく、加熱しながらであってもよく、不活性溶媒、例えばジクロロメタンまたはトルエンまたはジメチルホルムアミド中にて、ジアミン(IV)を試薬(V)と反応させて行われる。
さらなる態様では、本発明は、式(I)で示される化合物を製造するための一般的な方法(C)であって、
式(VI):
Figure 0005209479
で示される化合物をパラジウムまたは銅触媒(VII)で処理して分子内環化を生じさせることを含む方法を提供する(ここで、R6'は、上記で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Qは、上記定義のとおりであり、Zは、ブロモ、ヨード、クロロまたはトリフラートのような脱離基である)。
環化反応は、文献(JACS, 2003, 125, 6653、Tet. Lett., 2004, 45, 8535、またはJACS, 2002, 124, 7421)に記載されている種々のパラジウムまたは銅試薬を用いて行うことができる。
さらなる態様では、本発明は、式(I)で示される化合物を製造するための一般的な方法(D)であって、
式(VIII):
Figure 0005209479
で示される化合物を式(IX):
Figure 0005209479
で示される化合物とカップリングさせることを含む方法を提供する(ここで、R6'は、上記で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Qは、上記定義のとおりであり、Rは、C1-5アルキル基である)。
この縮合および環化反応は、類似の方法について文献(米国特許第3161645号)に記載されている反応条件と同様の反応条件下で(例えば、キシレンのような不活性溶媒中にて加熱すること)、次いで、例えばパラジウムまたはラネーニッケルでの接触水素添加を用いるピペリジン二重結合の還元により行われ得る。
さらなる態様では、本発明は、式(I)で示される化合物を製造するための一般的な方法(E)であって、
式(X):
Figure 0005209479
で示される化合物をジフェニルホスホリルアジドまたは他の試薬/試薬の組合せと反応させて、化合物(X)のクルチウス転位を生じさせ、次いで、分子内環化を生じさせることを含む方法を提供する(ここで、R6'は、上記で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Qは、上記定義のとおりであり)。
クルチウス転位は、典型的には、加熱しながらであってもよく、トルエンのような不活性溶媒中にて2つの反応体を混合することによって行われる。
さらなる態様では、本発明は、式(I)で示される化合物を製造するための一般的な方法(F)であって、
式(XI):
Figure 0005209479
で示される化合物を式(XII):
Figure 0005209479
で示される化合物とカップリングさせることを含む方法を提供する(R6'は、上記で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Qは、上記定義のとおりであり、Zは、ヒドロキシ、または脱離基、例えばクロロ、ブロモもしくはヨード、またはアルキル/アリールスルホナートである)。
アルキル化反応(Z=脱離基)は、古典的アルキル化またはミツノブ反応(Z=OH)条件下で行うことができる。古典的アルキル化条件を用いて、ジメチルホルムアミドのような不活性溶媒中にて水素化ナトリウムのような塩基を用いてベンゾイミダゾロン中間体(XI)を脱プロトン化することができ、次いで、加熱しながらであってもよく、アルキル化試薬(XII)で処理することができる。Z=OHである(XII)とのミツノブ反応は、標準的な条件、例えば、室温でジクロロメタンまたはテトラヒドロフランのような不活性溶媒中にてトリフェニルホスフィンおよびアゾジカルボン酸ジエチルを用いて行うことができる。
6'のR6への変換またはR6の相互変換は、以下に示すように行うことができる。
例えば、例えば、R6'がハロゲンである場合、アルコールまたはフルオロスルホニル(ジフルオロ)酢酸メチルを用いて銅触媒反応によりそれぞれアルコキシまたはトリフルオロメチル基に変換することができる。また、有機金属試薬、例えばアルキルスタンナンでアルキル基へ変換することもできる。
別の例として、R6'がヒドロキシである場合、アルキルハライドまたはスルホナートとの反応によりアルコキシへ、またはキサンテートへの変換に次いでフッ化物イオンの存在下での酸化によりトリフルオロメトキシへ変換することができる。
さらなる例として、R6'がメチルである場合、塩素化または臭素化に次いで導入されたハロゲンをフッ化物で置換することによってトリフルオロメチルへ変換することができる。
式(II)で示される化合物は、一般的に文献で知られているか、または、様々な方法によって調製することができる:例えば、
(a)オルト−フルオロまたはオルト−クロロニトロベンゼン中間体(XIII)をアミン(XIV)で置換して(ここで、R6'は、上記で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Pは、窒素保護基、例えば、Boc、アセチル、トリフルオロアセチル、エトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルを表す)、(XXIII)を得、次いで、ニトロ基を還元し、ホスゲンまたはホスゲン等価物を用いて環化し、標準的な文献条件を用いてピペリジン窒素を脱保護すること(スキーム1)。
Figure 0005209479
式(XIII)で示される化合物は、商業的に入手可能であるか、または、標準的な方法論によって製造することができる。PがBocである化合物(XIV)は、商業的に入手可能である。
(b)中間体(XV)を金属触媒環化し、次いで、ピペリジン窒素を脱保護すること(ここで、R6'は、上記で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Pは、窒素保護基、例えば、Boc、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジルオキシカルボニルを表し、Zは、ブロモ、ヨード、クロロまたはトリフラートのような脱離基を表す)。Buchwald環化のための反応条件を方法Cにまとめる。尿素(XV)は、スキーム2に記載するように古典的尿素形成方法のいずれかを用いて製造することができる。この方法の出発物質は、商業的に入手可能であるか、または、標準的な方法論を用いて製造することができる。
Figure 0005209479
(c)中間体(XVI)のクルチウス転位(ここで、R6'は、上記で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Pは、窒素保護基、例えば、Boc、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジルオキシカルボニルを表し、Rは、HまたはC1-5アルキル基、例えば、メチルもしくはエチルを表す)、次いで、分子内環化およびピペリジン窒素の脱保護(スキーム3)。アントラニル酸またはエステル出発物(XVII)は、商業的に入手可能であるか、または、標準的な方法論によって製造することができる。ピペリドン出発物質(R=Bocまたはベンジル)は、商業的に入手可能である。クルチウス転位は、方法Eに記載した条件を用いて生じさせることができる。
Figure 0005209479
(d)高温にて不活性溶媒中で加熱することによって、オルトフェニレンジアミン(VIII)を3−アルコキシカルボニル−4−ピペリドン(XX)と縮合させて(ここで、R6'は、上記で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Pは、窒素保護基、例えば、Boc、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジルオキシカルボニルを表し、Rは、C1-5アルキル基である)(スキーム4)、テトラヒドロピリジン中間体(XXI)を得ること。二重結合の水素添加およびピペリジン窒素の脱保護は、保護基Pの正確な性質に依存して別々にまたは同時に行って、所望の生成物(II)を得ることができる。式(VIII)で示される化合物は、商業的に入手可能であるか、または標準的な方法論によって製造することができる。式(XX)で示される化合物は、商業的に入手可能であるか、または標準的な方法論によって製造することができる。
Figure 0005209479
(e)例えばトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを用いて、オルトニトロアニリン(XXII)をN−保護4−ピペリドン(XVIII)で還元的アルキル化して(ここで、R6'は、上記で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Pは、窒素保護基、例えば、Boc、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジルオキシカルボニルを表す)、中間体(XXIII)を得ること。ニトロ基の還元、次いで、上記した環化および脱保護により、所望の生成物(II)が得られる(スキーム5)。式(XXII)および(XVIII)で示される化合物は、商業的に入手可能であるか、または、標準的な方法によって製造することができる。
Figure 0005209479
(f)アミン(XIV)と適当に置換したニトロベンゼン化合物(XXIV)との間で金属触媒反応させること(ここで、R6'は、上記で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Pは、窒素保護基、例えば、Boc、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジルオキシカルボニルを表し、Zは、ブロモ、ヨード、クロロまたはトリフラートのような脱離基を表す)(スキーム6)。この方法は、式(XXIII)で示される中間体を生じ、その後の反応は、スキーム5のものと同様である。式(XXIV)で示される化合物は、商業的に入手可能であるか、または、公知の方法論によって製造することができる。PがBocである化合物(XIV)は、商業的に入手可能である。
Figure 0005209479
(g)アミン(XIV)と保護アニリン(XXV)との間で金属触媒反応させて(ここで、R6'は、上記で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Pは、窒素保護基、例えば、Boc、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジルオキシカルボニルを表し、Zは、ブロモ、ヨード、クロロまたはトリフラートのような脱離基を表す)、中間体(XXVI)を得ること(スキーム7)。アニリンの脱保護、次いで、スキーム6におけると同一の反応シーケンスにより、所望の中間体(II)が得られる。式(XXV)で示される化合物は、商業的に入手可能であるか、または、公知の方法論、例えば、アニリン基に対してオルトのハロゲン化によって製造することができる。PがBocである化合物(XIV)は、商業的に入手可能である。
Figure 0005209479
式(III)で示される化合物は、商業的に入手可能である。
式(IV)で示される化合物は、多種多様な方法によって製造することができる;例えば、
(h)オルト−フルオロまたはオルト−クロロニトロベンゼン中間体(XIII)をアミン(XXVII)で置換して化合物(XXVIII)を得、次いで、標準的な条件、例えば、パラジウムまたはラネーニッケルによる水素添加を用いて、ニトロ基を還元すること(スキーム8)。式(XIII)で示される化合物は、商業的に入手可能であるか、または、標準的な方法論によって製造することができる。
Figure 0005209479
(i)アミン(XXVII)をオルト置換ニトロベンゼン(XXIX)で金属触媒反応させて、化合物(XXVIII)を得(スキーム9)、次いで、スキーム8に記載と同一の方法を行うこと。式(XXIX)で示される化合物は、商業的に入手可能であるか、または標準的な方法論によって製造することができる。
Figure 0005209479
(j)アミン(XXVII)を保護アニリン誘導体(XXV)と金属触媒反応させて(ここで、Pは、アセチル、トリフルオロアセチル、Boc、フタルイミドのような窒素保護基を表す)、化合物(XXXI)を得(スキーム10)、次いで、アニリン基を脱保護すること。式(XXV)で示される化合物は、商業的に入手可能であるか、または標準的な方法論によって製造することができる。
Figure 0005209479
(k)例えばジクロロエタン中でトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを用いて、オルトニトロアニリン(XXII)をピペリドン(XXXII)で還元的アルキル化して中間体(XXVIII)を得ること(スキーム11)。例えばパラジウム−炭またはラネーニッケルを用いる、ニトロ基の還元により所望の中間体(IV)が得られる。。
Figure 0005209479
式(V)で示される化合物は、商業的に入手可能であり、例えば、カルボニルジイミダゾール、ホスゲン、トルエン中ホスゲン溶液、ジホスゲン、トリホスゲン、クロロギ酸フェニル、炭酸ジエチルである。
式(VI)で示される化合物は、様々な方法によって製造することができ、例えば、尿素形成は、
標準的な条件を用いて2つのアミン(XXXIV)および(XXVII)をホスゲンまたはホスゲン等価物と合わせること(ホスゲン等価物としては、カルボニルジイミダゾール、ジホスゲン、トリホスゲン、クロロギ酸フェニルが挙げられる)、
アミン(XXVII)をイソシアナート(XXXV)と反応させること、
アミン(XXXIV)をイソシアナート(XXXVI)と反応させること
によってスキーム12に示されるように行うことができる。
両方のイソシアナートは、イソシアナート形成についての標準的な方法論を用いて対応するアミンから製造することができる。
Figure 0005209479
パラジウムおよび銅触媒(VII)は、商業的な入手可能であるか、または、文献に記載されているように製造することができる(方法Cにおける参考文献を参照)。
式(VIII)で示される化合物は、商業的に入手可能であるか、または、公知の文献ルート、例えば、モノまたはジニトロベンゼン前駆体の還元によって製造することができる。
式(IX)で示される化合物は、3−アルコキシカルボニル−4−ピペリドンのテトラヒドロピラン−4−オンによる還元的アルキル化によって製造することができる。
式(X)で示される化合物は、スキーム13に示されるように製造することができる。アントラニル酸またはエステル(XVII)のケトン(XXXII)による還元的アルキル化に次いで、必要に応じて、エステル基が加水分解される。
Figure 0005209479
式(XI)で示される化合物は、商業的に入手可能であるか、または文献の方法によって製造することができる。
QがHである式(XII)で示される化合物は、スキーム14に示されるように、(XXXVII)をケトン(III)で還元的アルキル化することによって製造することができる(ここで、Z'は、Zを表すか、またはZに変換可能な基を表す)。Z'ヒドロキシ基のZ=クロロまたはブロモへの変換は、標準的な方法論、例えば、塩化チオニルまたはトリフェニルホスフィン/四臭化炭素での処理を用いて行うことができる。
Figure 0005209479
Q=Hの化合物(XXVII)は、スキーム15に示されるように製造することができる。例えばジクロロエタン中でトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムを用いる、商業的に入手可能なアミン(XXXVIII)のテトラヒドロピラン−4−オン(III)での還元的アルキル化により、中間体(XXXIX)が得られ、エタノール中HClまたはトリフルオロ酢酸を用いて脱保護して、第1アミン(XXVII)が得られる。
Figure 0005209479
式(I)で示される化合物は、精神障害または認知障害の治療に有用である。
式(I)で示される化合物は、精神障害または認知障害の治療に有用であると考えられる。
本明細書で用いられる適応症状を説明する用語は、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 4th Edition、published by the American Psychiatric Association(DSM−IV)および/またはInternational Classification of Diseases, 10th Edition(ICD−10)に分類されている。本明細書に記載の様々なサブタイプの障害は、本発明の一部と考えられる。以下に挙げられる疾患の後の括弧中の数字は、DSM−IVの分類コードを表す。
本発明に関連して、精神障害なる用語としては、以下のものが含まれる:妄想型(295.30)、解体型(295.10)、緊張型(295.20)、非定型型(295.90)および残遺型(295.60)のサブタイプを含む統合失調症;統合失調症様障害(295.40);双極性型およびうつ型のサブタイプを含む統合失調感情障害(295.70);異常性欲型、誇大型、嫉妬型、被害型、身体型、混合型および詳細不明型のサブタイプを含む妄想性障害(297.1);簡易精神障害(298.8);共有精神障害(297.3);妄想を伴うサブタイプおよび幻覚を伴うサブタイプを含む一般的健康状態に起因する精神障害;妄想を伴うサブタイプ(293.81)および幻覚を伴うサブタイプ(293.82)を含む物質誘発性精神障害;および特定不能の精神障害(298.9);
以下のものを含むうつおよび気分障害:大うつ病エピソード、躁病エピソード、混合エピソードおよび軽躁病エピソード;大うつ病性障害、気分変調性障害(300.4)、特定不能のうつ病性障害(311)を含むうつ病性障害;双極性障害I型、双極性障害II型(軽躁病エピソードを伴う反復性大うつ病エピソード)(296.89)、気分循環性障害(301.13)および特定不能の双極性障害(296.80)を含む双極性障害;一般的健康状態に起因する気分障害(293.83)(うつ病性特徴を伴うサブタイプ、大うつ病性様エピソードを伴うサブタイプ、躁病性特徴を伴うサブタイプおよび混合型特徴を伴うサブタイプを含む)、物質誘発性気分障害(うつ病性特徴を伴うサブタイプ、躁病性特徴を伴うサブタイプおよび混合型特徴を伴うサブタイプを含む)および特定不能の気分障害(296.90)を含む他の気分障害;
以下のものを含む不安障害:社会不安障害、パニック発作、広場恐怖症、パニック障害、パニック障害歴を伴わない広場恐怖症(300.22)、特定恐怖症(300.29)(動物型、自然環境型、血液−注射−損傷型、状況型および他の型のサブタイプを含む)、社会恐怖症(300.23)、強迫性障害(300.3)、外傷後ストレス障害(309.81)、急性ストレス障害(308.3)、全般性不安障害(300.02)、一般的健康状態に起因する不安障害(293.84)、物質誘発性不安障害および特定不能の不安障害(300.00);
以下のものを含む物質関連障害:物質依存症、物質渇望および物質乱用のような物質使用障害;薬物中毒、薬物離脱、物質誘発性せん妄、物質誘発性持続性認知症、物質誘発性持続性健忘症、物質誘発性精神障害、物質誘発性気分障害、物質誘発性不安障害、物質誘発性性機能障害、物質誘発性睡眠障害および幻覚剤持続性知覚障害(フラッシュバック)のような物質誘発性障害;アルコール依存症(303.90)、アルコール乱用(305.00)、アルコール中毒(303.00)、アルコール離脱(291.81)、アルコール中毒せん妄、アルコール離脱せん妄、アルコール誘発性持続性認知症、アルコール誘発性持続性健忘症、アルコール誘発性精神障害、アルコール誘発性気分障害、アルコール誘発性不安障害、アルコール誘発性性機能障害、アルコール誘発性睡眠障害および特定不能のアルコール関連障害(291.9)のようなアルコール関連障害;アンフェタミン依存症(304.40)、アンフェタミン乱用(305.70)、アンフェタミン中毒(292.89)、アンフェタミン離脱(292.0)、アンフェタミン中毒せん妄、アンフェタミン誘発性精神障害、アンフェタミン誘発性気分障害、アンフェタミン誘発性不安障害、アンフェタミン誘発性性機能障害、アンフェタミン誘発性睡眠障害および特定不能のアンフェタミン関連障害(292.9)ようなアンフェタミン(またはアンフェタミン様)関連障害;カフェイン中毒(305.90)、カフェイン誘発性不安障害、カフェイン誘発性睡眠障害および特定不能のカフェイン関連障害(292.9)のようなカフェイン関連障害;大麻依存症(304.30)、大麻乱用(305.20)、大麻中毒(292.89)、大麻中毒せん妄、大麻誘発性精神障害、大麻誘発性不安障害および特定不能の大麻関連障害(292.9)のような大麻関連障害;コカイン依存症(304.20)、コカイン乱用(305.60)、コカイン中毒(292.89)、コカイン離脱(292.0)、コカイン中毒せん妄、コカイン誘発性精神障害、コカイン誘発性気分障害、コカイン誘発性不安障害、コカイン誘発性性機能障害、コカイン誘発性睡眠障害および特定不能のコカイン関連障害(292.9)のようなコカイン関連障害;幻覚剤依存症(304.50)、幻覚剤乱用(305.30)、幻覚剤中毒(292.89)、幻覚剤持続性知覚障害(フラッシュバック)(292.89)、幻覚剤中毒せん妄、幻覚剤誘発性精神障害、幻覚剤誘発性気分障害、幻覚剤誘発性不安障害および特定不能の幻覚剤関連障害(292.9)のような幻覚剤関連障害;吸入薬依存症(304.60)、吸入薬乱用(305.90)、吸入薬中毒(292.89)、吸入薬中毒せん妄、吸入薬誘発性持続性認知症、吸入薬誘発性精神障害、吸入薬誘発性気分障害、吸入薬誘発性不安障害および特定不能の吸入薬関連障害(292.9)のような吸入薬関連障害;ニコチン依存症(305.1)、ニコチン離脱(292.0)および特定不能のニコチン関連障害(292.9)のようなニコチン関連障害;オピオイド依存症(304.00)、オピオイド乱用(305.50)、オピオイド中毒(292.89)、オピオイド離脱(292.0)、オピオイド中毒せん妄、オピオイド誘発性精神障害、オピオイド誘発性気分障害、オピオイド誘発性性機能障害、オピオイド誘発性睡眠障害および特定不能のオピオイド関連障害(292.9)のようなオピオイド関連障害;フェンシクリジン依存症(304.60)、フェンシクリジン乱用(305.90)、フェンシクリジン中毒(292.89)、フェンシクリジン中毒せん妄、フェンシクリジン誘発性精神障害、フェンシクリジン誘発性気分障害、フェンシクリジン誘発性不安障害および特定不能のフェンシクリジン関連障害(292.9)のようなフェンシクリジン(またはフェンシクリジン様)関連障害;鎮静薬、催眠薬または抗不安薬依存症(304.10)、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬乱用(305.40)、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬中毒(292.89)、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬離脱(292.0)、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬中毒せん妄、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬離脱せん妄、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬持続性認知症、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬持続性健忘症、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性精神障害、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性気分障害、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性不安障害、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性性機能障害、鎮静薬、催眠薬または抗不安薬誘発性睡眠障害、および特定不能の鎮静薬、催眠薬または抗不安薬関連障害(292.9)のような鎮静薬、催眠薬または抗不安薬関連障害;多剤依存症(304.80)のような多剤関連障害;およびアナボリックステロイド、硝酸塩吸入薬および亜酸化窒素のような他の(または未知の)物質関連障害;
以下のものを含む睡眠障害:原発性不眠症(307.42)、原発性過眠症(307.44)、ナルコレプシー(347)、呼吸関連睡眠障害(780.59)、概日リズム睡眠障害(307.45)および特定不能の睡眠異常(307.47)のような睡眠異常のような原発性睡眠障害;悪夢障害(307.47)、夜驚症(307.46)、夢遊病(307.46)および特定不能の睡眠時異常行動(307.47)のような睡眠時異常行動のような原発性睡眠障害;別の精神障害に関連する不眠症(307.42)および別の精神障害に関連する過眠症(307.44)のような別の精神障害に関連する睡眠障害;一般的健康状態に起因する睡眠障害;および不眠症型、過眠症型、睡眠時異常行動型および混合型のサブタイプを含む物質誘発性睡眠障害;
以下のような摂食障害:制限型および過食/瀉下型のサブタイプを含む神経性食欲不振症(307.1);瀉下型および非瀉下型のサブタイプを含む神経性過食症(307.51);肥満症;強迫性摂食障害;ならびに特定不能の摂食障害(307.50);
自閉症性障害(299.00);注意欠陥/多動性障害複合型(314.01)、注意欠陥/多動性障害不注意優位型(314.00)、注意欠陥/多動性障害多動衝動型(314.01)および特定不能の注意欠陥/多動性障害(314.9)のサプタイプを含む注意欠陥/多動性障害;過動性障害;小児期発症型(321.81)、青年期発症型(312.82)および発症不特定(312.89)を含む行動障害、反抗挑戦性障害(313.81)ならびに特定不能の崩壊性行動障害のような崩壊性行動障害;およびトゥレット障害(307.23)のようなチック障害;
以下のサブタイプを含む人格障害:妄想性人格障害(301.0)、統合失調質人格障害(301.20)、統合失調型人格障害(301,22)、反社会性人格障害(301.7)、境界性人格障害(301,83)、演技性人格障害(301.50)、自己愛性人格障害(301,81)、回避性人格障害(301.82)、依存性人格障害(301.6)、強迫性人格障害(301.4)および特定不能の人格障害(301.9);ならびに
以下のものを含む性機能障害:性的欲求低下障害(302.71)および性的嫌悪障害(302.79)のような性的欲求障害;女性の性的興奮障害(302.72)および男性の勃起障害(302.72)のような性的興奮障害;女性のオルガズム障害(302.73)、男性のオルガズム障害(302.74)および早漏(302.75)のようなオルガズム障害;性交疼痛症(302.76)および膣痙(306.51)のような性的疼痛障害;特定不能の性機能障害(302.70);露出症(302.4)、フェチシズム(302.81)、フロッタージュ症(302.89)、小児性愛(302.2)、性的マゾヒズム(302.83)、性的サディズム(302.84)、服装倒錯性フェチシズム(302.3)、窃視症(302.82)および特定不能の性嗜好異常(302.9)のような性嗜好異常;小児期の性同一性障害(302.6)および青年期または成人の性同一性障害(302.85)のような性同一性障害;ならびに特定不能の性的障害(302.9)。
式(I)で示される化合物はまた、認知障害自体の治療、ならびに認知障害を伴う統合失調症、双極性障害、うつ、他の精神障害および精神病的状態のような他の疾患における認知障害の治療の両方を含む認知の増強に有用であると考えられる。
本発明に関連して、認知障害なる用語としては、例えば、注意力、見当識、学習障害、記憶(すなわち、記憶障害、健忘症、健忘性障害、一過性全健忘症候群および加齢性記憶障害)および言語機能を含む認知機能の障害;脳卒中、アルツハイマー病、ハンチントン病、ピック病、エイズ関連認知症、または他の認知症状態(例えば、多発梗塞性認知症、アルコール性認知症、甲状腺機能低下症関連認知症、および小脳萎縮症および筋萎縮性側索硬化症のような他の変性疾患に伴う認知症)の結果としての認知障害;せん妄もしくはうつ(仮性認知症状態)外傷、頭部外傷、加齢関連認知低下、脳卒中、神経変性、薬物誘発状態、神経毒剤、軽度認知障害、加齢関連認知障害、自閉症関連認知障害、ダウン症候群、精神病に関連する認知障害、および電撃療法後関連認知障害のような認知低下を生じ得る他の急性または亜急性状態;ならびにパーキンソン病、神経遮断薬誘発パーキンソニズム、および遅発性ジスキネジアのような運動障害が挙げられる。
本発明の療法はまた、認知および/または記憶障害のない健康なヒトにおいて記憶および/または認知増強剤として用いることができる。
したがって、さらなる態様では、本発明は、治療で用いる上記式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物を提供する。
別の態様では、本発明は、ムスカリンM1受容体のアゴニズムを要する状態の治療で用いる式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物を提供する。
別の態様では、本発明は、精神障害の治療で用いる上記式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物を提供する。本発明はまた、認知障害の治療で用いる上記式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物を提供する。
別の態様では、本発明は、ムスカリンM1受容体のアゴニズムを要する状態の治療薬の製造における上記式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物の使用を提供する。
別の態様では、本発明は、精神障害の治療薬の製造における上記式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物の使用を提供する。本発明はまた、認知障害の治療薬の製造における上記式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物の使用を提供する。
別の態様では、本発明は、ムスカリンM1受容体のアゴニズムを要する状態の治療方法であって、かかる治療を必要とする哺乳動物に上記式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物の有効量を投与することを含む方法を提供する。
別の態様では、本発明は、精神障害の治療方法であって、かかる治療を必要とする哺乳動物に上記式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物の有効量を投与することを含む方法を提供する。本発明はまた、認知障害の治療方法であって、かかる治療を必要とする哺乳動物に上記式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物の有効量を投与することを含む方法を提供する。
式(I)で示される化合物ならびにそれらの塩および溶媒和物はまた、定型および非定型抗精神病薬、気分安定剤、抗うつ剤、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物ならびに向知性薬のような他の活性薬剤と組み合わせて精神障害の治療の改善をもたらすのに適している。
本発明の併用療法は、例えば、併用的に投与される。本発明の併用療法は、例えば、補助的に投与される。補助的投与とは、別々の医薬組成物またはデバイスの形態における各成分の同一延長のまたは重複する投与を意味する。2つまたはそれ以上の治療薬の治療的投与法は、当業者によって一般的に、および本明細書では、補助療法的投与と称される;それは、付加型治療的投与としても知られている。患者が式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物および少なくとも1種類の抗精神病薬、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物または向知性薬の別々であるが同一延長のまたは重複する治療的投与を受けるあらゆる治療法は、本発明の範囲内である。本明細書に記載される補助療法的投与の一の実施態様では、患者は、典型的には、1種類またはそれ以上の成分の治療的投与後しばらくの間安定化され、次いで、別の成分の投与を受ける。式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物は、少なくとも1種類の抗精神病薬、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物または向知性薬の投与を受けている患者に補助療法的治療として投与することができるが、本発明の範囲はまた、式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物の投与を受けている患者への少なくとも1種類の抗精神病薬、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物または向知性薬の補助療法的投与を含む。
本発明の併用療法はまた同時に投与されてもよい。同時投与とは、両方の成分を含むかまたは含有する単一の医薬組成物またはデバイスの形態で一緒に投与するか、または各々が成分の1つを含む別々の組成物またはデバイスとして同時に投与する治療法を意味する。同時に併用するための別々の個々の成分のかかる併用は、キット・オブ・パーツの形態で提供され得る。
したがって、さらなる態様では、本発明は、少なくとも1種類の抗精神病薬の治療的投与を受けている患者への式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物の補助療法的投与による精神障害の治療方法を提供する。さらなる態様では、本発明は、少なくとも1種類の抗精神病薬の治療的投与を受けている患者における精神障害の治療用の補助療法的投与用薬物の製造における式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物の使用を提供する。本発明はまた、少なくとも1種類の抗精神病薬の治療的投与を受けている患者における精神障害の治療のための補助療法的投与に用いる式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物を提供する。
さらなる態様では、本発明は、式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物の治療的投与を受けている患者への少なくとも1種類の抗精神病薬の補助療法的投与による精神障害の治療方法を提供する。さらなる態様では、本発明は、式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物の治療的投与を受けている患者における精神障害の治療のための補助療法的投与用薬物の製造における少なくとも1種類の抗精神病薬の使用を提供する。本発明はまた、式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物の治療的投与を受けている患者における精神障害の治療のための補助療法的投与用の少なくとも1種類の抗精神病薬を提供する。
さらなる態様では、本発明は、少なくとも1種類の抗精神病薬と組み合わせた式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物の同時治療的投与による精神障害の治療方法を提供する。本発明はまた、精神障害の治療における同時治療的投与用の薬物の製造における式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物および少なくとも1種類の抗精神病薬の組合せの使用を提供する。本発明はまた、精神障害の治療における少なくとも1種類の抗精神病薬との同時治療的投与のための薬物の製造における式(I)で示される化合物またはその塩の使用を提供する。本発明はまた、精神障害の治療における少なくとも1種類の抗精神病薬との同時治療的投与に用いる式(I)で示される化合物またはその塩を提供する。本発明はまた、精神障害の治療における式(I)で示される化合物またはその塩との同時治療的投与用の薬物の製造における少なくとも1種類の抗精神病薬の使用を提供する。
さらなる態様では、本発明は、式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む第1の投与剤形および各々が同時治療的投与用の抗精神病薬を含む1つまたはそれ以上のさらなる投与剤形を含む、精神障害の治療で用いるキット・オブ・パーツを提供する。
別の態様では、本発明は、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分の治療的投与を受けている患者への本発明の化合物の補助療法的投与による精神障害の治療方法を提供する。
さらなる態様では、本発明は、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分の治療的投与を受けている患者における精神障害の治療のための補助療法的投与用の薬物の製造における本発明の化合物の使用を提供する。
本発明はまた、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分の治療的投与を受けている患者における精神障害の治療のための補助療法的投与における本発明の化合物の使用を提供する。
本発明はまた、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分の治療的投与を受けている患者における精神障害の治療のための補助療法的投与のための本発明の化合物の使用を提供する。
さらなる態様では、本発明は、本発明の化合物の治療的投与を受けている患者への気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分の補助療法的投与による精神障害の治療方法を提供する。
さらなる態様では、本発明は、本発明の化合物の治療的投与を受けている患者における精神障害の治療のための補助療法的投与用の薬物の製造における気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分の使用を提供する。
本発明はまた、本発明の化合物の治療的投与を受けている患者における精神障害の治療のための補助療法的投与のための気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分の使用を提供する。
さらなる態様では、本発明は、気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分と組み合わせた本発明の化合物の同時治療的投与による精神障害の治療方法を提供する。
本発明はまた、精神障害の治療における同時治療的投与用の薬物の製造における本発明の化合物ならびに気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分の組合せの使用を提供する。
本発明はまた、精神障害の治療における同時治療的投与のための本発明の化合物ならびに気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分の組合せの使用を提供する。
本発明はまた、精神障害の治療における気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分との同時治療的投与用の薬物の製造における本発明の化合物の使用を提供する。
本発明はまた、精神障害の治療における気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分との同時治療的投与のための本発明の化合物の使用を提供する。
本発明はまた、精神障害の治療における気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分との同時治療的投与用の本発明の化合物を提供する。
本発明はまた、精神障害の治療における本発明の化合物との同時治療的投与用の薬物の製造における気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分の使用を提供する。
本発明はまた、精神障害の治療における本発明の化合物との同時治療的投与のための気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分の使用を提供する。
さらなる態様では、本発明は、本発明の化合物を含む第1の投与剤形、および各々が同時治療的投与のための気分安定剤、抗うつ薬、抗不安薬、錐体外路副作用用薬物および向知性薬からなる群から選択される活性成分を含む1つまたはそれ以上のさらなる投与剤形を含む精神障害の治療で用いるキット・オブ・パーツを提供する。
本発明において有用であり得る抗精神病薬の例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない:ナトリウムチャネル遮断薬;混合5HT/ドーパミン受容体アンタゴニスト;mGluR5ポジティブモジュレーター;D3アンタゴニスト;5HT6アンタゴニスト;ニコチンアルファ−7モジュレーター;グリシントランスポーターGlyT1阻害剤;D2部分アゴニスト/D3アンタゴニスト/H3アンタゴニスト;AMPAモジュレーター;オサネタントおよびタルネタント(talnetant)のようなNK3アンタゴニスト;非定型抗精神病薬、例えばクロザピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピラゾール、ジプラシドンおよびアミスルプリド;ハロペリドール、ピモジドおよびドロペリドールのようなブチロフェノン;クロルプロマジン、チオリダジン、メソリダジン、トリフロペラジン、ペルフェナジン、フルフェナジン、トリフルプロマジン、プロクロルペラジンおよびアセトフェナジンのようなフェノチアジン;チオチキセンおよびクロルプロチキセンのようなチオキサンテン;チエノベンゾジアゼピン;ジベンゾジアゼピン;ベンズイソキサゾール;ジベンゾチアゼピン;イミダゾリジノン;ベンゾイソチアゾリル−ピペラジン;ラモトリジンのようなトリアジン;ロキサピンのようなジベンゾキサゼピン;モリンドンのようなジヒドロインドロン;アリピプラゾール;ならびに抗精神病活性を有するそれらの誘導体。
本発明で用いるのに適し得る選択された抗精神病薬の商標名および供給者の例は以下のとおりである:クロザピン(Mylan、Zenith Goldline、UDL、Novartisから商標名CLOZARIL(登録商標)の下に入手可能);オランザピン(Lillyから商標名ZYPREXA(登録商標)の下に入手可能);ジプラシドン(Pfizerから商標名GEODON(登録商標)の下に入手可能);リスペリドン(Janssenから商標名RISPERDAL(登録商標)の下に入手可能);フマル酸クエチアピン(AstraZenecaから商標名SEROQUEL(登録商標)の下に入手可能);セルチンドール(商標名SERLECT(登録商標)の下に入手可能);アミスルプリド(Sanofi-Synthelaboから商標名SOLION(登録商標)の下に入手可能);ハロペリドール(Ortho-McNeilから商標名HALDOL(登録商標)の下に入手可能);デカン酸ハロペリドール(商標名HALDOL decanoate(登録商標)の下に入手可能);乳酸ハロペリドール(商標名HALDOL(登録商標)およびINTENSOL(登録商標)の下に入手可能);クロルプロマジン(SmithKline Beecham(GSK)から商標名THORAZINE(登録商標)の下に入手可能);フルフェナジン(Apothecon、Copley、Schering、Teva、およびAmerican Pharmaceutical Partners、Pasadenaから商標名PROLIXIN(登録商標)の下に入手可能);デカン酸フルフェナジン(商標名PROLIXIN decanoate(登録商標)の下に入手可能);エナント酸フルフェナジン(商標名PROLIXIN(登録商標)の下に入手可能);塩酸フルフェナジン(商標名PROLIXIN(登録商標)の下に入手可能);チオチキセン(Pfizerから商標名NAVANE(登録商標)の下に入手可能);塩酸チオチキセン(商標名NAVANE(登録商標)の下に入手可能);トリフロペラジン(10−[3−(4−メチル−1−ピペラジニル)プロピル]−2−(トリフルオロメチル)フェノチアジン・二塩酸塩、SmithKline Beckmanから商標名STELAZINE(登録商標)の下に入手可能);ペルフェナジン(Scheringから商標名TRILAFON(登録商標)の下に入手可能);ペルフェナジンおよび塩酸アミトリプチリン(商標名ETRAFON TRILAFON(登録商標)の下に入手可能);チオリダジン(Novartis、Roxane、HiTech、Teva、およびAlpharmaから商標名MELLARIL(登録商標)の下に入手可能);モリンドン(Endoから商標名MOBAN(登録商標)の下に入手可能);塩酸モリンドン(商標名MOBAN(登録商標)の下に入手可能);ロキサピン(Watsonから商標名LOXITANE(登録商標)の下に入手可能);塩酸ロキサピン(商標名LOXITANE(登録商標)の下に入手可能);ならびにコハク酸ロキサピン(商標名LOXITANE(登録商標)の下に入手可能)。さらにまた、ベンペリドール(Glianimon(登録商標))、ペラジン(Taxilan(登録商標))またはメルペロン(Eunerpan(登録商標))を用いることができる。
他の適当な抗精神病薬としては、プロマジンプロマジン(商標名SPARINE(登録商標)の下に入手可能)、トリフルプロマジン(商標名VESPRIN(登録商標)の下に入手可能)、クロルプロチキセン(商標名TARACTAN(登録商標)の下に入手可能)、ドロペリドール(商標名INAPSINE(登録商標)の下に入手可能)、アセトフェナジン(商標名TINDAL(登録商標)の下に入手可能;)、プロクロルペラジン(商標名COMPAZINE(登録商標)の下に入手可能)、メトトリメプラジン(商標名NOZINAN(登録商標)の下に入手可能)、ピポチアジン(商標名PIPOTRIL(登録商標)の下に入手可能)、イロペリドン、ピモジドおよびフルペンチキソールが挙げられる。
上記商標名で挙げられた抗精神病薬はまた、別の商標名の下に他の供給者から入手可能であり得る。
本発明の一のさらなる態様では、適当な抗精神病薬としては、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピプラゾール、ハロペリドール、クロザピン、ジプラシドン、タルネタント(talnetant)およびオサネタントが挙げられる。
本発明の療法に使用できる気分安定剤としては、リチウム、バルプロ酸ナトリウム/バルプロ酸/ジバルプロエクス、カルバマゼピン、ラモトリジン、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピンおよびチアガビンが挙げられる。
本発明の療法に使用できる抗うつ薬としては、以下のものが挙げられる:セロトニンアンタゴニスト、CRF−1アンタゴニスト、Cox−2阻害剤/SSRI二重アンタゴニスト;ドーパミン/ノルアドレナリン/セロトニン三重再取り込み阻害剤;NK1アンタゴニスト;NK1およびNK2二重アンタゴニスト;NK1/SSRI二重アンタゴニスト;NK2アンタゴニスト;セロトニンアゴニスト(例えば、ラウオルシン、ヨヒンビンおよびメトクロプラミド);セロトニン再取り込み阻害剤(例えば、シタロプラム、エシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、フェモキセチン(femoxetine)、インダルピン、ジメルジン、パロキセチンおよびセルトラリン);セロトニン/ノルアドレナリン二重再取り込み阻害剤(例えば、ベンラファキシン、レボキセチン、デュロキセチンおよびミルナシプラン);ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(例えば、レボキセチン);三環系抗うつ剤(例えば、アミトリプチリン、クロミプラミン、イミプラミン、マプロチリン、ノルトリプチリンおよびトリミプラミン);モノアミンオキシダーゼ阻害剤(例えば、イソカルボキサジド、モクロベミド、フェネルジンおよびトラニルシプロミン);5HT3アンタゴニスト(例えば、オンダンセトロンおよびグラニセトロン);ならびに他の抗うつ薬(例えば、ブプロピオン、アミネプチン、ラダファキシン、ミアンセリン、ミルタザピン、ネファゾドンおよびトラゾドン)。
本発明の療法で使用できる抗不安薬としては、V1bアンタゴニスト、5HT7アンタゴニスト、ならびにアルプラゾラムおよびロラゼパムのようなベンゾジアゼピンが挙げられる。
本発明の療法で使用できる錐体外路副作用用薬物としては、抗コリン薬(例えば、ベンズトロピン、ピペリデン、プロシクリジンおよびトリヘキシフェニジル)、抗ヒスタミン薬(例えば、ジフェンヒドラミン)およびドーパミン作用薬(例えば、アマンタジン)が挙げられる。
本発明の療法で使用できる認知増強剤としては、例えば、コリンエステラーゼ阻害剤(例えば、タクリン、ドネペジル、リバスチグミンおよびガランタミン)、H3アンタゴニストおよびムスカリンM1アゴニスト(例えば、セビメリン)が挙げられる。
一の実施態様では、本発明の化合物と組み合わせて用いる活性成分は、非定型抗精神病薬、例えば、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、クエチアピン、アリピラゾール、ジプラシドンまたはアミスルプリドである。
一の実施態様では、本発明の化合物と組み合わせて用いる活性成分は、定型抗精神病薬、例えばクロルプロマジン、チオリダジン、メソリダジン、フルフェナジン、ペルフェナジン、プロクロルペラジン、トリフロペラジン、チオチキシン(thiothixine)、ハロペリドール、トリフルプロマジン、ピモジド、ドロペリドール、クロルプロチキセン、モリンドンまたはロキサピンである。
別の実施態様では、本発明の化合物と組み合わせて用いる活性成分は、気分安定剤、例えばリチウム、バルプロ酸ナトリウム/バルプロ酸/ジバルプロエクス、カルバマゼピン、ラモトリジン、ガバペンチン、トピラメート、オキシカルバゼピンまたはチアガビンである。
別の実施態様では、本発明の化合物と組み合わせて用いる活性成分は、抗うつ薬、例えば、セロトニンアゴニスト(例えば、ラウオルシン、ヨヒンビンおよびメトクロプラミド);セロトニン再取り込み阻害剤(例えば、シタロプラム、エシタロプラム、フルオキセチン、フルボキサミン、フェモキセチン(femoxetine)、インダルピン、ジメルジン、パロキセチンおよびセルトラリン);セロトニン/ノルアドレナリン二重再取り込み阻害剤(例えば、ベンラファキシン、レボキセチン、デュロキセチンおよびミルナシプラン);ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(例えば、レボキセチン);三環系抗うつ剤(例えば、アミトリプチリン、クロミプラミン、イミプラミン、マプロチリン、ノルトリプチリンおよびトリミプラミン);モノアミンオキシダーゼ阻害剤(例えば、イソカルボキサジド、モクロベミド、フェネルジンおよびトラニルシプロミン);または他の抗うつ薬(例えば、ブプロピオン、アミネプチン、ラダファキシン、ミアンセリン、ミルタザピン、ネファゾドンまたはトラゾドン)である。
別の実施態様では、本発明の化合物と組み合わせて用いる活性成分は、抗不安薬、例えば、アルプラゾラムまたはロラゼパムのようなベンゾジアゼピンである。
医薬用について、本発明の化合物は、通常、標準的な医薬組成物として投与される。したがって、本発明は、さらなる態様では、上記式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物および医薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。該医薬組成物は、本明細書に記載する状態のいずれかの治療に用いることができる。
式(I)で示される化合物は、いずれもの好都合な方法によって、例えば、経口投与、非経口投与(例えば、静脈内投与)、口腔投与、舌下投与、鼻腔内投与、直腸投与または経皮投与によって、およびそれにしたがって適した医薬組成物によって、投与することができる。
経口投与した場合に活性である上記式(I)で示される化合物およびそれらの塩もしくは溶媒和物は、液体または固体、例えば、シロップ剤、懸濁剤または乳剤、錠剤、カプセル剤およびロゼンジ剤として、処方することができる。
液体製剤は、一般に、当該化合物または塩もしくは溶媒和物の適当な液体担体(例えば、水、エタノールもしくはグリセリンのような水性溶媒、またはポリエチレングリコールもしくは油のような非水性溶媒)中懸濁液または溶液からなる。当該製剤はまた、懸濁化剤、保存剤、矯味矯臭剤または着色料を含有してもよい。
錠剤の剤形の組成物は、固体製剤の調製に通常用いられるいずれもの適当な医薬担体を用いて調製することができる。かかる担体の例としては、ステアリン酸マグネシウム、デンプン、ラクトース、シュークロースおよびセルロースが挙げられる。
カプセル剤の剤形の組成物は、通常のカプセル化法を用いて調製することができる。例えば、標準的な担体を用いて活性成分を含有するペレットを調製し、次いで、ハードゼラチンカプセルに充填することができる;別法として、いずれもの適当な医薬担体、例えば、水性ガム、セルロース、シリケートまたは油を用いて分散体または懸濁液を調製し、次いで、該分散体または懸濁液をソフトゼラチンカプセルに充填することができる。
典型的な非経口組成物は、当該化合物または塩もしくは溶媒和物の滅菌水性担体または非経口的に許容される油(例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、レシチン、落花生油またはゴマ油)中溶液または懸濁液からなる。別法として、該溶液を凍結乾燥させ、次いで、投与直前に適当な溶媒で復元することができる。
鼻腔内投与用組成物は、好都合には、エアゾール剤、滴剤、ゲル剤および散剤として処方することができる。エアゾール製剤は、典型的には、該活性物質の医薬上許容される水性または非水性溶媒中溶液または微細懸濁液を含み、通常、密閉容器中にて滅菌形態の1回投与量または複数回投与量で提供され、微粒化装置で用いるカートリッジまたはリフィルの形態をとることができる。別法として、該密閉容器は、容器の内容物が使い果たされたら廃棄される、1回投与量鼻吸入器、または計量バルブを装着したエアゾールディスペンサーのような単一の調剤装置であってよい。当該投与剤形がエアゾールディスペンサーを含む場合、それは、圧縮空気のような圧縮ガスまたはハイドロクロロフルオロカーボンのような有機噴射剤であり得る噴射剤を含有する。該エアゾール投与剤形はまた、ポンプ式噴霧器の形態をとることができる。
口腔投与または舌下投与に適した組成物としては、活性成分が糖およびアカシア、トラガカントまたはゼラチンおよびグリセリンのような担体と一緒に処方される、錠剤、ロゼンジ剤およびトローチ剤が挙げられる。
直腸投与用組成物は、好都合には、カカオ脂のような慣用の坐剤基剤を含有する坐剤の剤形である。
経皮投与に適した組成物としては、軟膏剤、ゲル剤およびパッチ剤が挙げられる。
当該組成物は、錠剤、カプセル剤またはアンプル剤のような単位投与剤形であり得る。
経口投与用の各投与単位は、例えば、式(I)で示される化合物またはその塩を遊離塩基として算出して1〜250mg含有する(非経口投与ついては、例えば、0.1〜25mg含有する)。
本発明の化合物は、通常、式(I)で示される化合物またはその塩を遊離塩基として算出して1mg〜500mg、例えば、10mg〜400mg、例えば、10〜250mgの経口投与量、または0.1mg〜100mg、例えば、0.1mg〜50mg、例えば、1〜25mgの静脈内、皮下または筋肉内投与量の1日投与計画(成人患者について)で投与され、当該化合物は、1日1〜4回投与される。好適には、当該化合物は、持続的療法の期間、例えば、1週間またはそれ以上、投与される。
本発明の補助療法で用いる抗精神病薬成分はまた、必要に応じてそれらの塩基性もしくは酸性形態で、または、必要に応じて塩もしくは他の誘導体の形態で投与することができる。本明細書に記載する抗精神病薬またはそれらの塩もしくは誘導体の全ての溶媒和物ならびに別の結晶形、非晶形および多形を包含するがこれらに限定されるものではない全ての別の物理的形態もまた本発明の範囲内である。抗精神病薬の場合、形態および誘導体は、例えば、上記のものを包含する単剤療法としての治療的投与が認められているものであるが、本明細書での抗精神病薬についての言及は全て、その塩または他の誘導体の全て、およびその溶媒和物および別の物理的形態の全てを包含する。
本発明による補助療法的投与について、式(I)で示される化合物または塩もしくは溶媒和物および抗精神病薬またはそれらの塩、誘導体もしくは溶媒和物は、各々、純粋な形態で投与され得るが、該成分の各々は、例えば、体内で個々の成分の有効レベルを提供するいずれもの適当な医薬上許容されかつ有効な組成物に処方される。各成分に最も適する医薬組成物の選択は、当該分野の技術の範囲内であり、該成分ごとに同一の形態であっても異なる形態であってもよい。適当な製剤としては、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、ロゼンジ剤、坐剤、復元用散剤、または経口もしくは滅菌非経口用液剤もしくは懸濁剤のような液体製剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の式(I)で示される化合物および抗精神病薬の混合組成物としての同時投与について、式(I)で示される化合物またはそれらの塩もしくは溶媒和物および抗精神病薬またはそれらの塩、誘導体もしくは溶媒和物は、純粋な形態で一緒に投与され得るが、組み合わせる成分は、例えば、体内で該成分の各々の有効レベルを提供するいずれもの適当な医薬上許容されかつ有効な組成物に処方される。組み合わせる成分に最も適する医薬組成物の選択は、当該分野の技術の範囲内である。適当な製剤としては、錠剤、舌下用錠剤、口腔内用組成物、カプセル剤、散剤、顆粒剤、ロゼンジ剤、坐剤、復元用散剤、または経口もしくは滅菌非経口用液剤もしくは懸濁剤のような液体製剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
補助投与の一貫性を得るために、成分の各々の組成物または成分の組合せの組成物は、例えば、単位投与の剤形である。
「治療」なる用語は、予防が関連する状態に適している場合には予防を含む。
生物学的試験法
アゴニスト/アンタゴニスト能を測定するためのM1受容体に対するFLIPR実験
FLIPR(蛍光イメージングプレートリーダー)技術を用いて、ヒトムスカリン受容体の安定な発現をもつCHO細胞における細胞内カルシウム経路を活性化する能力を測定するために、機能アッセイにて本発明の化合物を特徴付けた。すなわち、CHO−M1細胞をプレーティングし(20,000/ウェル)、37度で一夜増殖させた。培地を除去し、FLIPRカルシウム3色素を含有するローディングバッファー(カリフォルニア州サニーベールのMolecular Devices Co.)30uLを製造者の使用説明書に従って添加した。37度で45〜60分間インキュベートした後、FLIPR装置の各ウェルに試験化合物を含有するアッセイバッファー10uLを加えた。カルシウム応答をモニターしてアゴニズムを測定した。次いで、プレートをさらに10〜15分間インキュベートした後、アセチルコリンを含有するアッセイバッファー10uLをアゴニストチャレンジとして加えた。次いで、カルシウム応答を再度モニターして、アセチルコリンに対する化合物のアンタゴニズムを測定した。各化合物についてM1受容体に対するアゴニズムおよびアンタゴニズムの両方の濃度−応答曲線が行われた。結果をActivityBaseデータ解析スイート(ニュージャージー州パーシパニィのID Business Solution Inc.)に入れ、そこで曲線を非線形曲線フィッティングにより解析し、得られたpEC50/pIC50を算出した。
アゴニスト固有活性を測定するためのM1受容体に対するFLIPR実験
M1アゴニスト化合物の固有活性を測定するために、ヒトムスカリンM1受容体の一過性発現をもつU2OS細胞に対するFLIPR実験にて本発明の化合物を特徴付けた。すなわち、0.1%ウイルス/細胞比(v/v)で2×10e5/mLの細胞懸濁液中にてU2OS細胞にM1 BacMamウイルス(#)を形質導入した。部分アゴニストの固有活性を測定するのに最も適している機能滴定によって別々の実験においてウイルス対細胞比を測定した。懸濁液中にてウイルスと混合した後、次いで、細胞をプレーティングし(10,000/ウェル)、37度で一夜増殖させた。次いで、翌日、CHO−M1細胞について上記したプロトコールと同じプロトコールを用いてFLIPR実験を行った。結果をActivityBaseデータ解析スイートに入れ、そこで曲線を非線形曲線フィッティングにより解析し、得られたpEC50値を算出した。アゴニスト化合物の固有活性を、同一の化合物プレートに対して対照として加えたアセチルコリンによって誘発された最大FLIPR応答のパーセンテージとして算出し、0〜1の分率に変換した。
#:Ames, R S; Fornwald, J A; Nuthulaganti, P; Trill, J J; Foley, J J; Buckley, P T; Kost, T A; Wu, Z and Romanos, M A.(2004)Use of BacMam recombinant baculoviruses to support G protein-coupled receptor drug discovery. Receptors and Channels 10(3-4): 99-109
例示した化合物は、ムスカリンM1受容体にて>6.0のpEC50値を有し、>0.5の固有活性を有する。
受容体サブタイプ選択性を測定するためのM2-5受容体に対するFLIPR実験
他のムスカリン受容体サブタイプに対する本発明の化合物の選択性を測定するために、ヒトムスカリン受容体、M2、M3、M4またはM5の安定な発現をもつCHO細胞におけるFLIPR実験において化合物を特徴付けた。M2およびM4受容体の場合、キメラGタンパク質Gqi5を共発現させて、受容体をカルシウムシグナリング経路に結合させた。すなわち、細胞をプレーティングし(20,000/ウェル)、37度で一夜増殖させた。次いで、翌日、CHO−M1細胞について上記したプロトコールと同じプロトコールを用いてFLIPR実験を行った。結果をActivityBaseデータ解析スイートに入れ、そこで曲線を非線形曲線フィッティングにより解析し、得られたpEC50/pIC50値を算出した。
例示した化合物は、≧10倍、および場合によっては≧100倍の典型的な選択性(pEC50の比)で、M2、M3、M4およびM5受容体よりもM1受容体に対して選択的である。
以下の非限定的実施例によって本発明をさらに説明する。
SCXとは、Varianにより供給されるスルホン酸イオン交換樹脂をいう。
全ての反応は、特記しない限り、アルゴン下で行われたか、または、アルゴン下で行うことができる(例えば、水素添加反応)。
記載例1 4−[(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D1)
Figure 0005209479
4−アミノ−1−ピペリジンカルボン酸エチル(11.9g、69mmol)を2,4−ジフルオロニトロベンゼン(10.0g、63mmol)、炭酸ナトリウム(6.7g、63mmol)およびヨウ化カリウム(0.1g、0.6mmol)のジメチルホルムアミド(100mL)中撹拌懸濁液に添加した。該混合物を50℃に加熱し、5時間撹拌し、次いで、冷却した。反応混合物を水(130mL)および酢酸エチル(200mL)で希釈した。有機相を分取し、水相を酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、クエン酸の10%水溶液(250mL)で抽出し、MgSO4で乾燥させ、減圧下にて蒸発させた。残留物をシリカカラムクロマトグラフィー処理して酢酸エチル/ヘキサン(1:2)で溶離することにより精製して、標記化合物(16.9g、収率86%)を黄色固体として得た。(Rf:0.5(酢酸エチル/ヘキサン(7:8)))
記載例2 4−[(2−アミノ−5−フルオロフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D2)
Figure 0005209479
オートクレーブ(1000mL)中のD1(14.0g、45mmol)および5%Pd/C(3.0g)のメタノール(500mL)中懸濁液を水素雰囲気下(約20気圧)に置いた。該混合物を室温で3時間撹拌し、次いで、セライトパッドで濾過した。濾液を減圧濃縮して、標記化合物(12.7g、収率100%)を黒色固体として得、それをさらなる精製を行わずに使用した。(Rf:0.3(酢酸エチル/ヘキサン(7:8)))
記載例3 4−(6−フルオロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル)−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D3)
Figure 0005209479
40℃にて、1,1'−カルボニルジイミダゾール(12.6g、78mmol)のアセトニトリル(150mL)中溶液をD2(13.7g、49mmol)のアセトニトリル(250mL)中撹拌溶液に10分間にわたって滴下した。反応混合物を40℃で15時間加熱し、次いで、冷却した。沈殿物を濾過により回収し、アセトニトリル(2×50mL)で洗浄して、標記化合物(9.6g、収率69%)を紫色の固体として得、それをさらなる精製を行わずに使用した。(Rf:0.5(酢酸エチル/ヘキサン(7:8)))
記載例4 6−フルオロ−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン(D4)
Figure 0005209479
D3(9.6g、30mmol)を水酸化ナトリウムの2.5M水溶液(75mL)に懸濁した。該懸濁液を15時間還流し、次いで、冷却した。発泡が観察されなくなるまで溶液を6M HCl(約40mL)で酸性化し(約pH2)、次いで、2.5M NaOH水溶液を使用してpHをpH8.5に注意深く調整した。得られた沈殿物を濾過により回収し、冷水(20mL)で洗浄し、次いで、40℃で15時間真空乾燥させて、標記化合物(7.5g、収率100%)を薄紫色の固体として得た(Rf:ベースライン(酢酸エチル))。1H NMR(300MHz、DMSO−d6)δ 10.98(1H,br s)、8.93(1H,br s)、7.40(1H,d)、6.93(1H,dd)、6.79(1H,dd)、4.51−4.48(1H,m)、3.35−3.32(2H,m)、3.02−2.98(2H,m)、2.55−2.52(2H,m)、1.78−1.74(2H,m);融点>190℃(分解)。
記載例5 4−[(5−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D5)
Figure 0005209479
4−アミノ−1−ピペリジンカルボン酸エチル(29.6g、0.17mol)を2,4−ジクロロニトロベンゼン(30.0g、0.16mol)、炭酸ナトリウム(16.5g、0.16mol)およびヨウ化カリウム(0.26g、0.0016mol)のジメチルホルムアミド(300mL)中撹拌懸濁液に添加した。該混合物を140℃に加熱し、15時間撹拌し、次いで、冷却した。反応混合物を水(400mL)および酢酸エチル(600mL)で希釈した。水相を分取し、有機相を水(2×300mL)で抽出した。有機相をMgSO4で乾燥させ、減圧下にて蒸発させた。残留物をシリカカラムクロマトグラフィー処理して酢酸エチル/ヘキサン(1:3)で溶離することにより精製して、標記化合物(33.0g、収率65%)を橙色の固体として得た。(Rf:0.4(酢酸エチル/ヘキサン(1:3))
記載例6 4−[(2−アミノ−5−クロロフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D6)
Figure 0005209479
オートクレーブ(1000mL)中のD5(15.0g、45mmol)および5%Pt/C(1.5g)のメタノール(500mL)中懸濁液を水素雰囲気下(約40気圧)に置いた。該混合物を室温で3時間撹拌し、次いで、セライトパッドで濾過した。濾液を減圧濃縮して、標記化合物(13.5g、収率100%)を暗褐色の固体として得、それをさらなる精製を行わずに使用した。(Rf:0.3(酢酸エチル/ヘキサン(7:8)))
記載例7 4−(6−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル)−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D7)
Figure 0005209479
1,1'−カルボニルジイミダゾール(15.7g、97mmol)をD6(18.0g、60mmol)のアセトニトリル(300mL)中撹拌溶液に10分間にわたって滴下した。反応混合物を室温で6時間撹拌し、得られた沈殿物を濾過により回収して、標記化合物(12.0g、収率62%)をスミレ色の固体として得、それをさらなる精製を行わずに使用した。(Rf:0.2(酢酸エチル))
記載例8 6−クロロ−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン(D8)
Figure 0005209479
D7(12.0g、37mmol)を水酸化ナトリウムの2.5M水溶液(150mL)に懸濁した。該懸濁液を15時間還流し、次いで、冷却した。発泡が観察されなくなるまで溶液を6M HCl(約70mL)で酸性化し(約pH2)、次いで、溶液を0℃に冷却しながら、2.5M NaOH水溶液を使用してpHをpH8.5に注意深く調整した。得られた沈殿物を濾過により回収し、冷水(20mL)で洗浄し、次いで、40℃で15時間真空乾燥させて、標記化合物(7.1g、収率76%)を薄茶色の固体として得た(Rf:ベースライン(酢酸エチル))。1H NMR(300MHz、DMSO−d6)δ 11.11(1H,br s)、8.97(1H,br s)、7.52(1H,s)、6.99−6.97(2H,m)、4.51−4.48(1H,m)、3.33−3.31(2H,m)、3.02−2.97(2H,m)、2.48−2.46(2H,m)、1.81−1.77(2H,m);融点>300℃。
記載例8 別法 6−クロロ−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(D8)
Figure 0005209479
4−(6−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル)−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチルD29(5.7g)をエタノール(20mL)に溶解し、室温にてHCl(1,4−ジオキサン中4M、20mL)を添加した。該混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、濾過し、エーテルで洗浄して、標記化合物4.0gを得た。
記載例9 1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミン(D9)
Figure 0005209479
a)4−boc−アミノ−ピペリジン10g(0.050mol、1当量)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン6g(0.060mol、1.2当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム16g(0.075mol、1.5当量)、および酢酸3g(0.050mol、1当量)をジクロロエタン600mL中にて合わせ、周囲温度で撹拌した。2日後、反応物を飽和炭酸水素ナトリウム(2×200mL)で抽出した。有機層を分取し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて、[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]カルバミン酸1,1−ジメチルエチル9.2g(収率65%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d6):δ 6.73(d,J=7.6Hz,1H)、3.86(m,2H)、3.24(app t,2H)、3.16(m,1H)、2.81(m,4H)、2.37(m,1H)、2.07(app t,2H)、1.73−1.59(m,4H)、1.44−1.24(m,4H)、1.37(s,9H)。
b)[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]カルバミン酸1,1−ジメチルエチル9.2g(0.0323mol、1当量)、ジオキサン中4M HCl(65mL、0.258mol、8当量)、および溶解を行うのに十分なメタノールを合わせ、周囲温度で一夜撹拌した。次いで、反応混合物を蒸発させた。ジクロロメタンおよび1M NaOHを添加した。次いで、塩化ナトリウムを添加して水層を飽和した。水層をジクロロメタンで2回抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて、1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミン5.5g(収率92%)を低融点白色固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d6):δ 3.86(m,2H)、3.24(m,2H)、2.77(m,2H)、2.46(m,1H)、2.35(m,1H)、2.25−1.05(v br s,2H,NH2)、2.07(m,2H)、1.64(m,4H)、1.39(m,2H)、1.16(m,2H);MS(ESI):185 [M+H]+。
記載例10 N−(5−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミン(D10)
Figure 0005209479
4−ブロモ−2−フルオロ−1−ニトロ−ベンゼン400mg(0.0018mol、1当量)、D9(330mg、0.0018mol、1当量)、ジイソプロピルエチルアミン350mg(0.0027mol、1.5当量)、およびジメチルホルムアミド5mLを合わせ、200℃に加熱し、マイクロ波反応器中にて1分間保持した。次いで、水80mLを添加し、反応物をジクロロメタン(2×75mL)で抽出した。ジクロロメタン層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて、N−(5−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミンを得、さらなる精製を行わずに次工程で使用した。MS(ESI):385 [M+H]+。
記載例11 (2−アミノ−5−ブロモフェニル)[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミン(D11)
Figure 0005209479
N−(5−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミンD10(688mg、0.0018mol、1当量)、10%白金−炭350mg(0.00018mol、0.1当量)、ギ酸アンモニウム375mg(0.0057mol、3.2当量)、およびメタノール(窒素で脱気)20mLを合わせ、1時間撹拌した。次いで、触媒を濾去し、濾液を蒸発させた。水およびジクロロメタンを添加し、振盪した。ジクロロメタン層の分取および硫酸ナトリウムでの乾燥、次いで、蒸発により粗生成物を得、実施例1におけるとおりに精製して(ここで、A=H2OおよびB=CH3CNである)、標記化合物である(2−アミノ−5−ブロモフェニル)[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミンを得た。MS(ESI):355 [M+H]+。
記載例12 4−[(5−メチル−2−ニトロフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D12)
Figure 0005209479
4−アミノ−1−ピペリジンカルボン酸エチル(18.3g、106mmol)を3−フルオロ−4−ニトロトルエン(15.0g、97mmol)、炭酸ナトリウム(10.3g、97mmol)およびヨウ化カリウム(0.16g、0.97mmol)のジメチルホルムアミド(150mL)中撹拌懸濁液に添加した。該混合物を50℃に加熱し、15時間撹拌し、次いで、冷却した。反応混合物を水(200mL)および酢酸エチル(200mL)で希釈した。有機相を分取し、水相を酢酸エチル(2×200mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、クエン酸の10%水溶液(250mL)で抽出し、MgSO4で乾燥させ、減圧下にて蒸発させた。残留物をシリカカラムクロマトグラフィー処理してジクロロメタンで溶離し、次いで、酢酸エチル/ヘキサン(7:8)で溶離することにより精製して、標記化合物(25.0g、収率84%)を黄色固体として得た。(Rf:0.3(酢酸エチル/ヘキサン(7:8)))
記載例13 4−[(2−アミノ−5−メチルフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D13)
Figure 0005209479
オートクレーブ(1000mL)中のD12(20.0g、65mmol)および5%Pd/C(3.0g)のメタノール(400mL)中懸濁液を水素雰囲気下(約50気圧)に置いた。該混合物を室温で3時間撹拌し、次いで、セライトパッドで濾過した。濾液を減圧濃縮して、標記化合物(18.0g、収率100%)を紫色の油状物として得、それをさらなる精製を行わずに使用した。(Rf:0.1(酢酸エチル/ヘキサン(7:8)))
記載例14a 4−(6−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル)−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D14a)
Figure 0005209479
40℃にて、1,1'−カルボニルジイミダゾール(12.2g、75mmol)のアセトニトリル(150mL)中溶液をD13(13.0g、47mmol)のアセトニトリル(150mL)中撹拌溶液に10分間にわたって滴下した。反応混合物を40℃で36時間加熱し、次いで、冷却した。沈殿物を濾過により回収し、アセトニトリル(2×50mL)で洗浄して、標記化合物(10.8g、収率76%)を薄紫色の固体として得、それをさらなる精製を行わずに使用した(Rf:0.5(酢酸エチル/ヘキサン(7:8)))。融点222〜224℃。
記載例14b 6−メチル−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン(D14b)
Figure 0005209479
D14a(12.5g、41mmol)を水酸化ナトリウムの2.5M水溶液(150mL)に懸濁した。該懸濁液を15時間還流し、次いで、冷却した。発泡が観察されなくなるまで溶液を6M HCl(約70mL)で酸性化し(約pH2)、次いで、2.5M NaOH水溶液を使用してpHをpH8.5に注意深く調整した。得られた沈殿物を濾過により回収し、冷水(20mL)で洗浄し、次いで、40℃で15時間真空乾燥させて、標記化合物(9.5g、収率100%)をベージュ色の固体として得た(Rf:ベースライン(酢酸エチル/ヘキサン(2:3))。1H NMR(300MHz、DMSO−d6):δ 10.77(1H,br s)、9.00(1H,br s)、7.29(1H,s)、6.84(1H,d)、6.78(1H,d)、4.51−4.47(1H,m)、3.33−3.30(2H,m)、3.03−2.99(2H,m)、2.61−2.58(2H,m)、2.46(3H,s)、1.76−1.72(2H,m);融点>300℃。
記載例15 2−フルオロ−4−(メトキシ)−1−ニトロベンゼン(D15)
Figure 0005209479
室温にて、炭酸カリウム(79.0g、0.57mol)を3−フルオロ−4−ニトロフェノール(45.0g、0.29mol)およびヨウ化メチル(50.0mL、0.81mol)のメチルエチルケトン(450mL)中撹拌溶液に添加した。該懸濁液を40℃で15時間撹拌し、次いで、冷却した。該混合物を水(200mL)で希釈し、有機相を分取した。水相をジクロロメタン(2×200mL)で抽出した。有機抽出物を合わせ、MgSO4で乾燥させ、減圧下にて蒸発させて、標記化合物(48.0g、収率97%)を薄黄色の固体として得た。
記載例16 4−{[5−(メチルオキシ)−2−ニトロフェニル]アミノ}−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D16)
Figure 0005209479
4−アミノ−1−ピペリジンカルボン酸エチル(53.0g、0.31mol)をD15(48.0g、0.28mol)、炭酸ナトリウム(29.7g、0.28mol)およびヨウ化カリウム(0.46g、0.003mol)のジメチルホルムアミド(200mL)中撹拌懸濁液に添加した。該混合物を50℃に加熱し、15時間撹拌し、次いで、冷却した。反応混合物を水(500mL)中に注ぎ、10分間撹拌し、沈殿物を濾過により回収して、標記化合物(71.0g、79%)を黄色固体として得、さらなる精製を行わずに使用した(Rf:0.5(酢酸エチル/ヘキサン(7:8)))。融点115〜117℃。
記載例17 4−{[2−アミノ−5−(メチルオキシ)フェニル]アミノ}−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D17)
Figure 0005209479
オートクレーブ(1000mL)中のD16(25.0g、77mmol)および5%Pd/C(2.6g)のメタノール(500mL)中懸濁液を水素雰囲気下(約20気圧)に置いた。該混合物を室温で2.5時間撹拌し、次いで、セライトパッドで濾過した。濾液を減圧濃縮して、標記化合物(21.4g、収率95%)を紫色の固体として得、さらなる精製を行わずに使用した(Rf:0.2(酢酸エチル/ヘキサン(7:8)))。融点97〜99℃。
記載例18 4−[6−(メチルオキシ)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D18)
Figure 0005209479
50℃にて、1,1'−カルボニルジイミダゾール(17.8g、110mmol)をD17(21.4g、73mmol)のアセトニトリル(250mL)中撹拌溶液に10分間にわたって滴下した。反応混合物を50℃で15時間加熱し、次いで、冷却した。溶媒を減圧除去し、残留物をジクロロメタン(200mL)およびクエン酸の10%水溶液(100mL)で希釈した。水相を分取し、有機相をクエン酸の10%水溶液(100mL)で抽出し、MgSO4で乾燥させ、減圧下にて蒸発させて、標記化合物(21.8g、収率95%)を茶色の固体として得、それをさらなる精製を行わずに使用した。(Rf:0.1(酢酸エチル/ヘキサン(7:8)))
記載例19 6−(メチルオキシ)−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン(D19)
Figure 0005209479
D18(21.8g、68mmol)を水酸化ナトリウムの2.5M水溶液(200mL)に懸濁した。該懸濁液を15時間還流し、次いで、冷却した。発泡が観察されなくなるまで溶液を6M HCl(約70mL)で酸性化し(約pH2)、次いで、溶液を0℃に冷却しながら、2.5M NaOH水溶液を使用してpHをpH8.5に注意深く調整した。得られた沈殿物を濾過により回収し、冷水(20mL)で洗浄し、次いで、40℃で15時間真空乾燥させて、標記化合物(12.5g、収率74%)を茶色の固体として得た(Rf:ベースライン(酢酸エチル))。1H NMR(300MHz、DMSO−d6):δ 10.71(1H,br s)、9.17(1H,br s)、7.09(1H,s)、6.85(1H,d)、6.55(1H,d)、4.50−4.48(1H,m)、3.69(3H,s)、3.33−3.31(2H,m)、3.03−3.00(2H,m)、2.61−2.58(2H,m)、1.75−1.71(2H,m);融点>190℃(分解)。
記載例20 4−{[2−ニトロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D20)
Figure 0005209479
4−アミノ−1−ピペリジンカルボン酸エチル(16.0g、92mmol)を3−クロロ−4−ニトロベンゾトリフルオリド(19.0g、84mmol)、炭酸ナトリウム(8.9g、84mmol)およびヨウ化カリウム(0.14g、0.84mmol)のジメチルホルムアミド(200mL)中撹拌懸濁液に添加した。該混合物を90℃に加熱し、15時間撹拌し、次いで、冷却した。反応混合物を水(200mL)および酢酸エチル(200mL)で希釈した。水相を分取し、有機相を水(2×200mL)で抽出した。有機相をMgSO4で乾燥させ、減圧下にて蒸発させた。残留物をシリカカラムクロマトグラフィー処理して酢酸エチル/ヘキサン(1:5)で溶離することにより精製して、標記化合物(12.0g、収率40%)を橙色の固体として得た。(Rf:0.4(酢酸エチル/ヘキサン(1:5)))
記載例21 4−{[2−アミノ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D21)
Figure 0005209479
オートクレーブ(1000mL)中のD20(18.0g、50mmol)および5%Pd/C(1.7g)のメタノール(400mL)中懸濁液を水素雰囲気下(約30気圧)に置いた。該混合物を室温で3時間撹拌し、次いで、セライトパッドで濾過した。濾液を減圧濃縮して、標記化合物(15.9g、収率96%)を茶色の固体として得、それをさらなる精製を行わずに使用した。(Rf:0.3(酢酸エチル/ヘキサン(7:8)))
記載例22 4−[2−オキソ−6−(トリフルオロメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]−1−ピペリジンカルボン酸エチル(D22)
Figure 0005209479
1,1'−カルボニルジイミダゾール(9.9g、61mmol)をD21(12.7g、38mmol)のアセトニトリル(200mL)中撹拌溶液に10分間にわたって滴下した。反応混合物を室温で5時間撹拌し、次いで、溶媒を減圧除去した。残留物をジクロロメタン(200mL)で希釈し、クエン酸の10%水溶液(2×100mL)で抽出した。有機相をMgSO4で乾燥させ、減圧下にて蒸発させて、標記化合物(13.5g、収率99%)を茶色の固体として得、それをさらなる精製を行わずに使用した。(Rf:0.2(酢酸エチル))
記載例23 1−(4−ピペリジニル)−6−(トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン(D23)
Figure 0005209479
アルゴン下にて、ヨードトリメチルシラン(17mL、120mmol)をD22(13.5g、38mmol)のクロロホルム(150mL)中撹拌溶液に添加した。反応混合物を15時間還流し、次いで、冷却した。メタノール(30mL)を添加し、反応混合物を30分間撹拌した。沈殿物を濾過により回収し、クロロホルム(2×20mL)で洗浄した。固体を水(150mL)に溶解し、固体水酸化ナトリウムで溶液をpH13に塩基性化した。30分間撹拌した後、pH8.5になるまで6M HClを添加し、得られた沈殿物を濾過により回収した。固体を40℃で15時間真空乾燥させて、標記化合物(11.1g、収率97%)を無色の固体として得た(Rf:ベースライン(酢酸エチル/メタノール(19:1)))。1H NMR(300MHz、DMSO−d6):δ 7.60(1H,s)、7.34(1H,d)、7.14(1H,d)、4.55(1H,m)、3.40(2H,d)、3.05(2H,t)、2.50(2H,m)、1.88(2H,m);融点>200℃(分解)。
記載例24 N−(5−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミン(D24)
Figure 0005209479
4−ブロモ−2−フルオロ−1−ニトロベンゼン(1.05g、0.0048mol)および1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミンD9(0.883g、0.0048mol)のジメチルホルムアミド(10mL)中混合物にジイソプロピルエチルアミン(1.175mL、0.0068mol)を添加した。得られた混合物を20mLのBiotage Process Vial中に密封し、Smith Synthesizer中にて200℃で1分間照射した。照射後、該反応溶液にジクロロメタン(15mL)を添加した。得られた溶液をH2O(2×10mL)で洗浄した。合わせた水層をジクロロメタン(2×10mL)で抽出した。有機層を合わせ、Na2SO4で乾燥させ、真空濃縮して、標記化合物(1.8g)を得、さらなる精製を行わずに直接次工程で使用した。MS(ESI):384 [M+];1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 1.68(6H,m)、2.09(2H,d)、2.49(3H,m)、2.89(2H,d)、3.39(2H,t)、3.51(1H,m)、4.04(2H,dd)、6.72(1H,dd)、7.01(1H,d)、8.03(1H,d)、8.14(1H,d)。
記載例25 N−(5−エテニル−2−ニトロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミン(D25)
Figure 0005209479
正のN2流下にて、N−(5−ブロモ−2−ニトロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミンD24(1.8g、0.0047mol)およびビニルトリ(n−ブチル)スズ(1.58mL、0.0054mol)のトルエン(70mL)中混合物にトリフェニルホスフィン(0.295g、1.125mmol)およびビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(0.338g、0.675mmol)を添加した。該混合物をN2雰囲気下に置き、130℃で1.5時間加熱した(反応をモニターするためにLC/MSを使用した)。反応が完了した後、反応混合物を室温に冷却し、セライトパッドで濾過し、ジクロロメタンで洗浄した。濾液を10%NH4OH水溶液(3×50mL)、H2O(3×50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空濃縮した。得られた残留物をアセトニトリルに再溶解した。標記化合物416mgを晶出させ、得られた溶液を、100mm×50mm IDのWaters Xterra(C−18)カラムを装着したGilson分取HPLCシステムを使用して、150mL/分で送り出される10%B〜90%B(ここで、A=H2OおよびB=CH3CN)で10分間に溶離することにより精製して、さらに標記化合物578mgを得た(全994mg、収率67%)。MS(ESI):332 [M+H]+;1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 1.67(6H,m)、2.11(2H,d)、2.47(3H,m)、2.90(2H,m)、3.39(2H,t)、3.61(1H,m)、4.03(2H,dd)、5.47(1H,d)、5.88(1H,d)、6.66(1H,dd)、6.75(2H,m)、8.14(1H,d)、8.23(1H,d)。
記載例26 (2−アミノ−5−エチルフェニル)[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミン(D26)
Figure 0005209479
正のN2流下にて、N−(5−エテニル−2−ニトロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミンD25(416mg、1.26mmol)およびNH4HCO2(792mg、12.6mmol)のメタノール(100mL)中混合物に10%Pd−C(200mg、0.189mmol)を添加した。得られた混合物を室温下にて1.5時間撹拌し、次いで、セライトパッドで濾過した。濾液を真空濃縮した。残留物をジクロロメタン(100mL)に溶解した。得られた溶液をNaCl飽和溶液(2×100mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空濃縮して、標記化合物を得た(251mg、収率66%)。MS(ESI):304 [M+H]+。
記載例27 4−[(5−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D27)
Figure 0005209479
4−クロロ−2−フルオロニトロベンゼン(3.5g)を乾燥ジメチルホルムアミド(25mL)に溶解し、室温にてジイソプロピルエチルアミン(3.6mL)および4−アミノ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(4.2g)を添加した。該混合物を80℃で1時間撹拌し、次いで、室温に冷却し、水および酢酸エチルを添加した。有機層をMgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させ、残留物をクロマトグラフィー処理してヘキサン中10〜25%酢酸エチルで溶離することにより精製して、標記化合物6.8gを得た。
記載例28 4−[(2−アミノ−5−クロロフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D28)
Figure 0005209479
4−[(5−クロロ−2−ニトロフェニル)アミノ]−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチルD27(6.3g)をエタノール(100mL)に溶解し、ラネーニッケル(50%水性懸濁液、5mL)を室温にて添加した;混合物を40℃に加熱し、ヒドラジン・一水和物(3.0mL)を30分間にわたって添加した。さらに30分後、反応混合物を室温に冷却し、Celiteで濾過し、溶媒を蒸発させて、標記化合物5.8gを得た。
記載例29 4−(6−クロロ−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル)−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D29)
Figure 0005209479
0℃にて、4−[(2−アミノ−5−クロロフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D28)(5.8g)をジクロロメタン100mlに溶解し、ホスゲン(トルエン中20%、10ml)およびトリエチルアミン(5.6ml)を添加し、混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、クエン酸水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。生成物をジエチルエーテルから結晶化させて、標記化合物5.7gを得た。
記載例30 4−{[({2−ブロモ−4−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル} アミノ)カルボニル]アミノ}−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D30)
Figure 0005209479
2−ブロモ−4−(トリフルオロメチルオキシ)アニリン(5.1g)の1,4−ジオキサン(30mL)中溶液を炭酸ビス(トリクロロメチル)(2.2g)で処理した。該混合物を100℃に加熱して、澄明な溶液を得、次いで、周囲温度に冷却した。溶媒を蒸発させ、残留物をジクロロメタン(70mL)に溶解し、4−アミノ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(4.0g)を添加した。該混合物を室温で一夜撹拌した。シリカゲルを添加し、溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーカラムに負荷し、ヘキサン/酢酸エチル(0〜100%)で溶離し、次いで、シリカゲルクロマトグラフィー処理してジクロロメタン/メタノール(0〜10%)で溶離して、ジエチルエーテルから標記化合物を白色固体として得た(4.3g)。
1H NMR δ(DMSO,400MHz)1.25(2H,m)、1.40(9H,s)、1.79(2H,m)、2.93(2H,broad)、3.64(1H,m)、3.80(2H,m)、7.21(1H,d)、7.35(1H,d)、7.66(1H,s)、7.91(1H,s)、8.19(1H,d)。
記載例31 4−{2−オキソ−6−[(トリフルオロメチル)オキシ]−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D31)
Figure 0005209479
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.33g)、1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(0.21g)、ナトリウムtert−ブトキシド(1.1g)の1,4−ジオキサン(20mL)中溶液をアルゴン雰囲気下にて10分間撹拌した。4−{[({2−ブロモ−4−[(トリフルオロメチル)オキシ]フェニル}アミノ)カルボニル]アミノ}−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D30)(2.7g)を添加し、混合物を90℃に加熱した。該混合物をこの温度で一夜撹拌した。該混合物をジクロロメタン中に注ぎ、希塩化アンモニウム、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー処理し、酢酸エチル/ヘキサン(0〜50%)で溶離して、標記化合物を固体泡沫体として得た(1.54g)。
1H NMR δ(DMSO,400MHz)1.41(9H,m)、1.72(2H,s)、2.24(2H,m)、2.85(2H,broad)、4.18(2H,m)、4.31(1H,m)、6.88(1H,d)、7.00(1H,d)、7.10(1H,s)。
記載例32 1−(4−ピペリジニル)−6−[(トリフルオロメチル)オキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(D32)
Figure 0005209479
4−{2−オキソ−6−[(トリフルオロメチル)オキシ]−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D31)(1.54g)のメタノール(20mL)中溶液を塩化水素のエタノール中飽和溶液(10mL)で処理した。該混合物を1時間撹拌し、溶媒を除去して、標記化合物を白色固体として得た(1.28g)。
1H NMR δ(DMSO,400MHz)1.81(2H,m)、2.56(2H,m)、3.04(2H,m)、3.40(2H,m)、4.56(1H,m)、6.99(1H,m)、7.05(1H,d)、7.50(1H,d)、8.97(2H,br s)、11.2(1H,s)。
記載例33 4−[({[2−ブロモ−4−(1−メチルエチル)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D33)
Figure 0005209479
2−ブロモ−4−(イソプロピル)アニリン(3.4g)の1,4−ジオキサン(30mL)中溶液を炭酸ビス(トリクロロメチル)(1.8g)で処理した。該混合物を100℃に加熱して、澄明な溶液を得、次いで、周囲温度に冷却した。溶媒を蒸発させ、残留物をジクロロメタン(50mL)に溶解し、4−アミノ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(2.42g)を添加した。該混合物を室温で一夜撹拌した。シリカゲルを添加し、溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーカラムに負荷し、ジクロロメタン/メタノール(0〜10%)で溶離して、標記化合物を白色固体として得た(1.2g)。
1H NMR δ(DMSO,400MHz)1.15(6H,m)、1.25(2H,m)、1.40(9H,s)、1.80(2H,m)、2.80(1H,m)、2.93(2H,broad)、3.63(1H,m)、3.77(2H,m)、7.03(1H,d)、7.13(1H,d)、7.44(1H,s)、7.68(1H,s)、7.92(1H,d)。
記載例34 4−[6−(1−メチルエチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D34)
Figure 0005209479
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.14g)、1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(0.07g)、ナトリウムtert−ブトキシド(0.4g)の1,4−ジオキサン(10mL)中溶液をアルゴン雰囲気下にて10分間撹拌した。4−[({[2−ブロモ−4−(1−メチルエチル)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチルD33(2.7g)を添加し、混合物を90℃に加熱した。該混合物をこの温度で一夜撹拌した。該混合物を酢酸エチル中に注ぎ、希炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー処理し、酢酸エチル/ヘキサン(0〜50%)で溶離して、標記化合物を固体として得た(0.723g)。
1H NMR δ(DMSO,400MHz)1.19(6H,m)、1.44(9H,s)、1.65(2H,m)、2.22(2H,m)、2.85(2H,m)、4.02(2H,m)、4.33(1H,m)、6.85(2H,m)、7.02(1H,s)、10.2(1H,s)。
記載例35 6−(1−メチルエチル)−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(D35)
Figure 0005209479
4−[6−(1−メチルエチル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチルD34(0.71g)のメタノール(30mL)中溶液を塩化水素のエタノール中飽和溶液(10mL)で処理した。該混合物を1時間撹拌し、溶媒を除去して、標記化合物を白色固体として得た(0.59g)。
1H NMR δ(DMSO,400MHz)1.22(6H,m)、1.81(2H,m)、2.65(2H,m)、2.87(1H,m)、2.92(2H,m)、3.13(2H,m)、3.87(2H,m)、4.51(1H,m)、6.88(2H,m)、7.29(1H,s)、8.57(1H,br)、9.04(H,br )、10.8(1H,s)。
記載例36 4−{4−[2−オキソ−6−(トリフルオロメトキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−イル}テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル(D36)
Figure 0005209479
1−ピペリジン−4−イル−6−(トリフルオロメトキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン(D32、301mg)、2−ヒドロキシ−2−メチルプロパンニトリル(160mg)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(200mg)、硫酸マグネシウム(600mg)およびN,N−ジメチルアセトアミド(1ml)の混合物をゆっくりとしたアルゴン流下にて60℃で一夜撹拌した。得られた白色ペーストをジクロロメタンと水との間で分配させ、超音波処理した。ジクロロメタン層を分取し、3gハイドロマトリックスカートリッジに通すことによって乾燥させた。(流出により大部分の物質が失われた)。溶媒を除去し、エーテルから標記化合物を白色固体として得た。収量62mg。M+ 411。
1H NMR δ(d6DMSO):1.65(2H,m)、1.78(2H,m)、2.20(4H,m)、2.40(2H,m)、3.22(2H,d)、3.45(2H,m)、3.95(2H,m)、4.25(1H,m)、6.94(1H,d)、7.01(1H,d)、7.41(1H,s)、11.1(1H,s)。
19F NMR δ(d6DMSO): 57.02
記載例37 4−シクロプロピル−2−フルオロ−1−ニトロベンゼン(D37)
Figure 0005209479
3−フルオロ−4−ニトロフェニルトリフルオロメタンスルホナート(2.10g、7.3mmol)、シクロプロピルボロン酸(0.69g、8.0mmol)、フッ化カリウム(1.39g、24.0mmol)、臭化ナトリウム(0.82g、8.0mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.25g、0.22mmol)のトルエン(100ml)中混合物をアルゴン下にて還流温度で18時間撹拌した。冷却した混合物を水(100ml)中に注ぎ、酢酸エチル(2×75ml)で抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、真空下にて濃縮乾固した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー処理して10〜50%ジエチルエーテル/40−60石油エーテルで溶離することにより精製して、生成物を黄色油状物として得た(0.98g、74%)。
1H NMR δ(CDCl3): 0.83(2H,m)、1.16(2H,m)、1.96(1H,m)、6.92(2H,m)、7.97(1H,t)。
記載例38 4−[(5−シクロプロピル−4−ニトロフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D38)
Figure 0005209479
4−シクロプロピル−2−フルオロ−1−ニトロベンゼン(D37、0.63g、3.5mmol)、1−Boc−4−アミノピペリジン(0.77g、3.9mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.54g、4.2mmol)の乾燥ジメチルホルムアミド(10ml)中撹拌混合物を100℃に18時間加熱した。溶媒を真空下での蒸発により除去し、残留物を酢酸エチルと水との間で分配させた。有機相を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、真空下にて濃縮乾固した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー処理して10〜60%ジエチルエーテル/40−60石油エーテルで溶離することにより精製して、生成物を橙色のガム状物として得た(0.91g、72%)。
1H NMR δ(CDCl3): 0.80(2H,m)、1.08(2H,m)、1.47(9H,s)、1.56(2H,m)、1.85(1H,m)、2.04(2H,bd)、3.06(2H,bt)、3.69(1H,m)、4.01(2H,m)、6.20(1H,d)、6.57(1H,s)、8.06(1H,s)、8.08(1H,d)。
記載例39 4−[(2−アミノ−5−シクロプロピルフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D39)
Figure 0005209479
60℃での4−[(5−シクロプロピル−4−ニトロフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D38、0.20g、0.55mmol)およびラネーニッケル(30mg)のエタノール(5ml)中撹拌混合物にヒドラジン・水和物を15分間にわたって滴下した。次いで、該混合物を4時間加熱還流した。冷却した混合物を濾過し、真空下にて濃縮乾固した。残留物を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、真空下にて濃縮乾固して、紫色のガム状物を得た(0.15g、82%)。MH+=332。
1H NMR δ(CDCl3):0.58(2H,m)、0.84(2H,m)、1.37(1H,m)、1.47(9H,s)、1.60(2H,bs)、1.82(1H,m)、2.02(2H,bd)、2.97(2H,bt)、3.31(2H,bs)、3.41(1H,m)、4.02(2H,bs)、6.38(1H,d)、6.44(1H,s)、6.63(1H,d)。
記載例40 4−(6−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル)−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D40)
Figure 0005209479
4−[(2−アミノ−5−シクロプロピルフェニル)アミノ]−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D39、0.75g、2.25mmol)および1,1'−カルボニルジイミダゾール(0.73g、4.5mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)中混合物を8時間加熱還流した。冷却した混合物を酢酸エチル(25ml)で処理し、1Mクエン酸、水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、真空下にて濃縮乾固して、粗生成物を茶色ガム状物として得た(0.93g、>100%)。
1H NMR δ(CDCl3): 0.58(2H,m)、0.97(2H,m)、1.50(9H,s)、1.83(2H,bd)、1.88(1H,m)、2.34(2H,bd)、2.87(2H,bs)、4.41(2H,bs)、4.45(1H,m)、6.75(1H,d)、6.88(1H,s)、6.96(1H,d)、8.82(1H,s)。
記載例D41 6−シクロプロピル−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン(D41)
Figure 0005209479
4−(6−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル)−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D40、0.80g、2.24mmol)および6N HCl(3ml)のエタノール(10ml)中混合物を1時間加熱還流した。該混合物を真空下にて濃縮乾固し、残留物を炭酸カリウム飽和水溶液(10ml)で処理し、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を乾燥させ(MgSO4)、真空下にて濃縮乾固した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー処理してジクロロメタン/メタノール/NH4OH(100:15:2)で溶離することにより精製して、生成物を薄茶色の泡沫体として得た(0.48g、83%)。MH+=258。
1H NMR δ(CDCl3): 0.68(2H,m)、0.93(2H,m)、1.83(3H,bd)、1.95(1H,m)、2.34(2H,m)、2.78(2H,t)、3.26(2H,bd)、4.41(1H,m)、6.75(1H,d)、6.96(1H,s)、7.05(1H,d)、9.30(1H,bs)。
記載例42 4−[4−(6−シクロプロピル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ピペリジニル]−テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル(D42)
Figure 0005209479
記載例36と同様の方法を使用して、標記化合物を無色の固体として単離した。MH+=367。
1H NMR δ(d6DMSO):0.78(2H,m)、1.04(2H,m)、1.80(2H,m)、1.88(2H,bd)、2.08(1H,m)、2.32(4H,m)、2.49−2.62(2H,m)、3.38(2H,d)、3.61(2H,m)、4.08(2H,d)、4.32(1H,m)、6.82(1H,d)、6.96(1H,d)、7.13(1H,s)、10.32(1H,s)。
記載例43 4−[4−(6−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル)−1−ピペリジニル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル(D43)
Figure 0005209479
6−メチル−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(D14b、1g、3.74mmol)を水(20ml)に溶解し、溶液のpHを3〜4に調整した。テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(0.455g、4.55mmol)を添加し、該混合物を室温で10分間撹拌し、次いで、KCN(0.365g、5.61mmol)を添加し、該溶液を室温で24時間撹拌した。白色固体を濾過により回収し、冷水で洗浄し、オーブン中にて乾燥させた(ニトリル化合物/出発物質の9:1混合物)。この混合物をさらなる精製を行わずに使用した(0.8g、2.35mmol、収率63%)。MH+=341および342。
記載例44 N−(5−シクロプロピル−2−ニトロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミン(D44)
Figure 0005209479
4−シクロプロピル−2−フルオロ−1−ニトロベンゼン(D37、180mg、0.99mmol)、1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミン・二塩酸塩(D9の二HCl塩、280mg、1.1mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.56ml、3.3mmol)のジメチルホルムアミド(5ml)中撹拌混合物を室温で3時間撹拌し、次いで、90℃で18時間加熱した。冷却した混合物を真空濃縮し、残留物を希K2CO3溶液(20ml)で処理し、酢酸エチル(3×30ml)で抽出した。合わせた抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、真空濃縮した。残留物をシリカゲル(40g)にてクロマトグラフィー処理して1〜10%メタノール/ジクロロメタンで溶離することにより精製して、標記化合物を橙色の固体として得た(200mg、59%)。M++H=346.0。
1H NMR δ(CDCl3,400MHz):0.75−0.82(2H,m)、1.05−1.10(2H,m)、1.55−1.80(6H,m)、1.82−1.92(1H,m)、2.05−2.15(2H,m)、2.40−2.58(3H,m)、2.85−2.95(2H,m)、3.40(2H,dt)、3.53−3.64(1H,m)、4.05(2H,dd)、6.20(1H,dd)、6.56(1H,d)、8.06(1H,d)、8.21(1H,d)。
記載例45 4−シクロプロピル−N2−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,2−ベンゼンジアミン(D45)
Figure 0005209479
N−(5−シクロプロピル−2−ニトロフェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミン(D44、150mg、0.43mmol)および塩化スズ(II)(326mg、1.72mmol)のエタノール(10ml)中撹拌混合物を濃HCl(約0.38ml)で処理し、撹拌しながら還流温度で18時間加熱した。溶媒を真空濃縮により除去し、残留物を希K2CO3溶液で処理し、酢酸エチルで抽出し、混合物を濾過して、スズ残留物を除去した。分取した有機相を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、真空濃縮して、標記化合物を非常に薄い茶色の粘着性ガム状物として得た(114mg、83%)。M++H=316.1。
1H NMR δ(CDCl3,400MHz):0.55−0.62(2H,m)、0.82−0.90(2H,m)、1.45−2.00(8H,m)、2.00−2.12(2H,m)、2.35(2H,dt)、2.45−2.55(1H,m)、2.90−3.00(2H,m)、3.0−3.4(3H,br)、3.40(2H,dt)、4.05(2H,dd)、6.37(1H,dd)、6.42(1H,d)、6.62(1H,d)。
記載例46 2−フルオロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]−1−ニトロベンゼン(D46)
Figure 0005209479
5−フルオロ−4−ニトロフェノール(314mg、2.0mmol)、プロパン−2−オール(120mg、2.0mmol)、ジフェニル−2−ピリジルホスフィン(789mg、3.0mmol)およびアゾジカルボン酸ジ−tert−ブチル(691mg、3.0mmol)のテトラヒドロフラン(15ml)中混合物をアルゴン下にて室温で22時間撹拌した。該混合物を1M HCl/ジエチルエーテル(15ml)で処理し、室温で2時間撹拌し、次いで、真空濃縮し、残留物をジエチルエーテル(10ml)に溶解し、5M HClで処理し、2時間撹拌した。有機層を分取し、5M HCl(15ml)で洗浄し、次いで、10%Na2CO3溶液(2×10ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、真空濃縮した。残留物をシリカゲルにてクロマトグラフィー処理して5〜70%酢酸エチル/60−80石油エーテルで溶離することにより精製して、標記化合物を黄色油状物として得た(276mg、69%)。
記載例47 4−({5−[(1−メチルエチル)オキシ]−2−ニトロフェニル}アミノ)−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D47)
Figure 0005209479
2−フルオロ−4−[(1−メチルエチル)オキシ]−1−ニトロベンゼン(D46、276mg、1.39mmol)のジメチルホルムアミド(10ml)中溶液を4−アミノ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(278mg、1.39mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(0.241ml、1.39mmol)で処理し、約80℃で17時間撹拌した。該混合物を真空濃縮し、残留物を水で処理し、酢酸エチル/ジエチルエーテルの混合物(×2)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ、真空濃縮して、標記化合物を黄色油状物/固体として得た(514mg、97%)。
記載例48 4−({2−アミノ−5−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}アミノ)−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D48)
Figure 0005209479
4−({5−[(1−メチルエチル)オキシ]−2−ニトロフェニル}アミノ)−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D47、514mg、1.35mmol)のエタノール(20ml)中部分溶液をラネーニッケルで処理し、次いで、ヒドラジン・水和物(0.675ml、13.5mmol)のエタノール中溶液を滴下した。該混合物を45℃で2時間加熱し、次いで、ラネーニッケルを濾去し、エタノールで洗浄し、濾液を真空濃縮して、標記化合物をスミレ色の油状物として得た(470mg、99%)。
記載例49 4−{6−[(1−メチルエチル)オキシ]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D49)
Figure 0005209479
4−({2−アミノ−5−[(1−メチルエチル)オキシ]フェニル}アミノ)−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D48、470mg、1.34mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)中溶液をN,N'−カルボニルジイミダゾール(322mg、2.01mmol)で処理し、50℃で17時間加熱した。該混合物を真空濃縮し、残留物をNa2CO3溶液(10ml)で処理し、酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO4)、真空濃縮し、残留物をシリカゲルにてクロマトグラフィー処理して5〜60%酢酸エチル/60−80石油エーテルで溶離することにより精製して、標記化合物を黒ずんだ橙色の油状物として得た(351mg、69%)。M+−H=374.3。
記載例50 6−[(1−メチルエチル)オキシ]−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン(D50)
Figure 0005209479
4−{6−[(1−メチルエチル)オキシ]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D49、351mg、0.93mmol)のジクロロメタン(5ml)中溶液をトリフルオロ酢酸(3ml)で処理し、アルゴン下にて1時間撹拌した。該混合物を真空濃縮し、残留物を10%Na2CO3溶液で処理し、酢酸エチル(×3)で抽出した。合わせた抽出物を真空濃縮して、標記化合物を橙色の油状物として得た(229mg、89%)。M++H=276.1。
記載例51 5−[(ジフルオロメチル)オキシ]−2−ヨードアニリン(D51)
Figure 0005209479
3−[(ジフルオロメチル)オキシ]アニリン(3.16g)、一塩化ヨウ素(3.9g)および酢酸ナトリウム(6.5g)の酢酸(30ml)中溶液を1時間撹拌し、次いで、炭酸水素ナトリウム飽和溶液とエーテルとの間で分配させた。エーテル層を分取し、チオ硫酸ナトリウム溶液およびブラインで連続して洗浄した。溶媒を除去し、残留物をシリカゲル上に負荷し、シリカゲルクロマトグラフィー処理し、ヘキサン/酢酸エチル(0〜20%)で溶離して、標記化合物を赤色油状物として得た(2.9g)。質量スペクトル286 M+H+
記載例52 4−{[({4−[(ジフルオロメチル)オキシ]−2−ヨードフェニル}アミノ)カルボニル]アミノ}−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D52)
Figure 0005209479
5−[(ジフルオロメチル)オキシ]−2−ヨードアニリン(D51、2.88g)の1,4−ジオキサン(15ml)中溶液を炭酸ビス(トリクロロメチル)(1g)で処理した。該混合物を還流させながら2時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残留物をジクロロメタン(40ml)に溶解し、4−アミノ−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(2.3g)を添加した。該混合物を室温で一夜撹拌した。シリカゲルを添加し、溶媒を蒸発させた。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーカラムに負荷し、ヘキサン/酢酸エチル(0〜50%)で溶離して、標記化合物を得た(1.38g)。
1H NMR δ(d6DMSO,400MHz):1.25(2H,m)、1.40(9H,s)、1.80(2H,m)、2.9(2H,broad)、3.62(1H,m)、3.80(2H,m)、7.05(1H,d)、7.14(1H,m)、7.16(1H,t)7.53(1H,s)、7.60(1H,s)、7.82(1H,s)。
記載例53 4−{6−[(ジフルオロメチル)オキシ]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D53)
Figure 0005209479
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.18g)、1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(0.10g)、ナトリウムtert−ブトキシド(0.6g)の1,4−ジオキサン(10ml)中溶液をアルゴン雰囲気下にて10分間撹拌した。4−{[({4−[(ジフルオロメチル)オキシ]−2−ヨードフェニル}アミノ)カルボニル]アミノ}−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D52、1.3g)を添加し、混合物を90℃に加熱した。該混合物をこの温度で一夜撹拌した。該混合物をジクロロメタン中に注ぎ、水およびブラインで洗浄した。溶媒を除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー処理し、酢酸エチル/ヘキサン(0〜50%)で溶離して、標記化合物をオフホワイト色固体として得た(0.54g)。
1H NMR δ(d6DMSO,400MHz):1.43(9H,s)、1.66(2H,s)、2.22(2H,m)、2.9(2H,broad)、4.07(2H,m)、4.32(1H,m)、6.79(1H,d of d)、6.95(1H,d)、7.10(1H,t)7.11(1H,d)。
記載例54 6−[(ジフルオロメチル)オキシ]−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(D54)
Figure 0005209479
4−{6−[(ジフルオロメチル)オキシ]−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル}−1−ピペリジンカルボン酸1,1−ジメチルエチル(D53、0.54g)のメタノール(5ml)中溶液を塩化水素のエタノール中飽和溶液(5ml)で処理した。該混合物を1時間撹拌し、溶媒を除去して、標記化合物を白色固体として得た(0.45g)。質量スペクトル284 M+H+
1H NMR δ(d6DMSO,400MHz):1.84(2H,m)、2.59(2H,m)、3.10(2H,m)、3.40(2H,m)、4.5(1H,m)、6.83(1H,d of d)、7.00(1H,d)、7.22(1H,t)、7.40(1H,d)、8.9(2H,br s)、11.2(1H,s)。
記載例55 2−フルオロ−1−ニトロ−4−[(2,2,2−トリフルオロエチル)オキシ]ベンゼン(D55)
Figure 0005209479
アルゴン下にて0℃での3−フルオロ−4−ニトロフェノール(200mg、1.3mmol)のジメチルホルムアミド(3ml)中撹拌溶液を水素化ナトリウム(60%油分散物60mg、1.5mmol)で滴下処理し、20分間保持した。該混合物をトリフルオロエチルトリフラート(325mg、1.4mmol)で処理し、次いで、室温に加温し、一夜撹拌した。黄色溶液を水(40ml)およびブライン(5ml)で処理し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空濃縮して、標記化合物を黄色油状物として得た(280mg、92%)。
1H NMR δ(CDCl3,400MHz):4.45(2H,q)、6.82−6.90(2H,m)、8.15(1H,t)。
記載例56 N−{2−ニトロ−5−[(2,2,2−トリフルオロエチル)オキシ]フェニル}−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミン(D56)
Figure 0005209479
アルゴン下にて室温での1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミン・二塩酸塩(D9の二HCl塩、350mg、1.4mmol)のジメチルホルムアミド(6ml)中撹拌懸濁液をN,N−ジイソプロピルエチルアミン(51mg、4.0mmol)で処理し、次いで、10分間撹拌した後、2−フルオロ−1−ニトロ−4−[(2,2,2−トリフルオロエチル)オキシ]ベンゼン(D55、280mg、1.2mmol)を添加し、75℃で36時間加熱した。該溶液を真空濃縮し、残留物を10%Na2CO3溶液で処理し、酢酸エチルで抽出した。抽出物をブラインで洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、真空濃縮した。残留物をシリカゲル(20g)にてクロマトグラフィー処理し、0〜20%メタノール/酢酸エチルで溶離することにより精製して、標記化合物を鮮やかな黄色固体として得た(210mg、45%)。
1H NMR δ(CDCl3,400MHz):1.55−1.80(6H,m)、2.05−2.16(2H,m)、2.40−2.58(3H,m)、2.85−2.95(2H,m)、3.40(2H,dt)、3.45−3.56(1H,m)、4.05(2H,dd)、4.40(2H,q)、6.22(1H,dd)、6.27(1H,d)、8.20(1H,d)、8.29(1H,d)。
記載例57 N2−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−4−[(2,2,2−トリフルオロエチル)オキシ]−1,2−ベンゼンジアミン(D57)
Figure 0005209479
アルゴン下にて室温でのN−{2−ニトロ−5−[(2,2,2−トリフルオロエチル)オキシ]フェニル}−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミン(D56、210mg、0.52mmol)のエタノール(15ml)中撹拌溶液をラネーニッケル(20mg)で処理し、次いで、ヒドラジン・水和物(0.16ml、5.0mmol)を滴下した。該混合物を室温で1時間保持し、次いで、Kieselguhrで濾過し、濾液を真空濃縮して、標記化合物を薄灰色の固体として得た(190mg、98%)。
1H NMR δ(CDCl3,400MHz): 1.46−1.70(4H,m)、1.75−1.82(2H,m)、21.0(2H,br d)、2.38(2H,br t)、2.48−2.60(1H,m)、2.85−3.20(2H,br s)、2.98(2H,br d)、3.20−3.30(1H,m)、3.39(2H,dt)、3.60(1H,br s)、4.05(2H,dd)、4.27(2H,q)、6.14(1H,dd)、6.31(1H,d)、6.65(1H,d)。
記載例58 4−ニトロ−3−{[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミノ}ベンゾニトリル(D58)
Figure 0005209479
4−シアノ−2−フルオロ−1−ニトロベンゼン(300mg、0.0018mol、1当量)、1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジンアミン(D9、330mg、0.0018mol、1当量)、ジイソプロピルエチルアミン(350mg、0.0027mol、1.5当量)、およびジメチルホルムアミド(5ml)を合わせ、200℃に加熱し、マイクロ波反応器中にて1分間保持した。次いで、水100mlを添加し、反応物をジクロロメタン(2×75ml)で抽出した。ジクロロメタン層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて、標記化合物を得、さらなる精製を行わずに次工程で使用した。MS(ESI):331 [M+H]+。
記載例59 4−アミノ−3−{[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミノ}−ベンゾニトリル(D59)
Figure 0005209479
4−ニトロ−3−{[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミノ}ベンゾニトリル(D58、592mg、0.0018mol、1当量)、10%パラジウム−炭(200mg、0.00018mol、0.1当量)、ギ酸アンモニウム(375mg、0.0057mol、3.2当量)、およびメタノール(15ml)(窒素で脱気)を合わせ、1時間撹拌した。次いで、触媒を濾去し、反応物を蒸発させ、水およびジクロロメタンを添加し、振盪した。ジクロロメタン層の分取および硫酸ナトリウムでの乾燥、次いで、蒸発により粗生成物を得、実施例1におけるとおりに精製して(ここで、A=H2OおよびB=アセトニトリルである)、標記化合物を得た。MS(ESI):301 [M+H]+
実施例1 1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩(E1)
Figure 0005209479
商業上入手可能な4−(2−ケト−1−ベンゾイミダゾリニル)ピペリジン260mg(0.0012mol、1当量)、酢酸(AcOH)215mg(0.0036mol、3当量)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム510mg(0.0024mol、2当量)、およびテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン360mg(0.0036mol、3当量)をジクロロエタン(DCE)45mL中にて合わせ、混合物を一夜撹拌した。次いで、該混合物を蒸発させ、残留物をメタノール(MeOH)2mLに溶解し、100mm×50mm ID、5μmのWaters Xterra MS C18カラムを装着したGilson分取HPLCシステムを使用して、150mL/分で送り出される5%B〜75%B(ここで、A=H2O(0.1%トリフルオロ酢酸)およびB=CH3CN(0.1%トリフルオロ酢酸))で10分間に溶離することによりHPLCによって精製して、1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩363mg(収率73%)を白色固体として得た。1H NMR(TFA塩)(400MHz、DMSO−d6):δ 10.94(s,1H)、9.55(br s,1H)、7.32−7.27(m,1H)、7.06−6.99(m,3H)、4.56(m,1H)、4.00(m,2H)、3.62(m,2H)、3.49(m,1H)、3.35(m,2H)、3.22(m,2H)、2.67(m,2H)、1.97(m,4H)、1.71(m,2H);MS(ESI):302 [M+H]+。
実施例2 6−フルオロ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩(E2)
Figure 0005209479
4−(2−ケト−1−ベンゾイミダゾリニル)ピペリジンの代わりに上記で得られた6−フルオロ−1−ピペリジン−4−イル−1,3−ジヒドロ−ベンゾイミダゾール−2−オンD4を用い、実施例1に記載のとおりに行って、収率61%の6−フルオロ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩を白色固体として生成した。1H NMR(TFA塩)(400MHz、DMSO−d6):δ 11.00(s,1H)、9.44(br s、1H)、7.23(dd、J=2.4、9.6Hz,1H)、6.98(dd、J=4.8、8.4Hz,1H)、6.84(m,1H)、4.54(m,1H)、4.01(m,2H)、3.62(m,2H)、3.50(m,1H)、3.34(m,2H)、3.19(m,2H)、2.63(m,2H)、1.97(m,4H)、1.71(m,2H);MS(ESI):320 [M+H]+。
実施例3 6−クロロ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩(E3)
Figure 0005209479
4−(2−ケト−1−ベンゾイミダゾリニル)ピペリジンの代わりに6−クロロ−1−ピペリジン−4−イル−1,3−ジヒドロ−ベンゾイミダゾール−2−オンD8を用い、実施例1に記載のとおりに行って、収率67%の6−クロロ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩を白色固体として生成した。1H NMR(TFA塩)(400MHz,dmso−d6):δ 11.11(s,1H)、9.23(br s,1H)、7.38(s,1H)、7.04(d,J=8.0Hz,1H)、6.99(d,J=8.0Hz,1H)、4.54(m,1H)、4.00(m,2H)、3.62(m,2H)、3.49(m,1H)、3.31(m,2H)、3.19(m,2H)、2.62(m,2H)、1.97(m,4H)、1.76(m,2H);MS(ESI):336 [M+H]+。
実施例3 別法 6−クロロ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(E3)
Figure 0005209479
6−クロロ−5−フルオロ−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(2.0g)、Ti(iPrO)4(4.2mL)、およびテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(1.4g)を一緒に室温で1時間撹拌した;乾燥メタノール(30mL)、次いで、NaBH3CN(0.8g)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、粗混合物をメタノールでクエンチし、まず、SCXカラムクロマトグラフィー、次いで、濾過およびシリカゲルクロマトグラフィー(メタノール−NH3−ジクロロメタン)により精製した。塩酸塩への変換により標記化合物950mgを得た。MH+=336および338、1H NMR(HCl塩)(DMSO−d6)1.72(2H,m)、1.94(2H,m)、2.03(2H,m)、2.81(2H,m)、3.20(2H,m)、3.33(2H,m)、3.44(1H,m)、4.01(2H,m)、4.61(1H,m)、7.02(2H,m)、7.66(1H,s)、10.52(1H,bs)および11.12(1H,s)。
実施例4 6−ブロモ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(E4)
Figure 0005209479
(2−アミノ−5−ブロモフェニル)[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミンD11(360mg、0.001mol、1当量)、ジイソプロピルエチルアミン200mg(0.0016mol、1.6当量)、トリホスゲン91mg(0.000306mol、0.3当量)、およびジクロロエタン20mLを合わせた。5分後、ジオキサン中4M HCl(4mL)を添加し、得られた反応混合物を蒸発させた。残留物をメタノール2mLに溶解し、実施例1におけるとおりにして精製して(ここで、A=H2OおよびB=アセトニトリル)、6−ブロモ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩182mg(収率43%)を薄バラ色の固体として得た。1H NMR(HCl塩)(400MHz、DMSO−d6):δ 11.16(s,1H)、11.02(br s,1H)、7.87(s,1H)、7.16(d,J=8.4Hz,1H)、6.95(d,J=8.4Hz,1H)、4.60(m,1H)、3.99(m,2H)、3.59(m,2H)、3.50−3.30(m,3H)、3.19(m,2H)、2.83(m,2H)、2.05(m,2H)、1.91(m,2H)、1.76(m,2H);MS(ESI):380 [M+H]+。
実施例5 6−メチル−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩(E5)
Figure 0005209479
4−(2−ケト−1−ベンゾイミダゾリニル)ピペリジンの代わりに6−メチル−1−ピペリジン−4−イル−1,3−ジヒドロ−ベンゾイミダゾール−2−オンD14を用い、実施例1に記載のとおりに行って、収率51%の6−メチル−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩を白色固体として生成した。1H NMR(TFA塩)(400MHz、DMSO−d6):δ 10.78(s,1H)、9.26(br s,1H)、7.07(s,1H)、6.87(d,J=8.0Hz,1H)、6.81(d,J=8.0Hz,1H)、4.50(m,1H)、3.98(m,2H)、3.61(m,2H)、3.49(m,1H)、3.33(m,2H)、3.20(m,2H)、2.66(m,2H)、2.34(s,3H)、1.96(m,4H)、1.70(m,2H);MS(ESI):316 [M+H]+。
実施例5 別法 6−メチル−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(E5)
Figure 0005209479
実施例3の別法を用いて6−メチル−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(280mg)から標記化合物170mgを得た。MH+=316、1H NMR(HCl塩)(DMSO−d6)δ1.75(2H,m)、1.87(2H,m)、2.03(2H,m)、2.32(3H,s)、2.88(2H,m)、3.20(2H,m)、3.35(2H,m)、3.52(1H,m)、4.58(1H,m)、6.81(2H,m)、7.51(1H,s)、10.78(1H,s)および10.82(1H,bs)。
実施例6 6−(メトキシ)−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩(E6)
Figure 0005209479
4−(2−ケト−1−ベンゾイミダゾリニル)ピペリジンの代わりに6−メトキシ−1−ピペリジン−4−イル−1,3−ジヒドロ−ベンゾイミダゾール−2−オンD19を用い、実施例1に記載のとおりに行って、収率53%の6−(メチルオキシ)−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩を白色固体として生成した。1H NMR(TFA塩)(400MHz、DMSO−d6):δ 10.73(s,1H)、9.41(br s,1H)、6.96(d,J=2.4Hz,1H)、6.90(d,J=8.4Hz,1H)、6.61(dd,J=2.4,8.4Hz,1H)、4.52(m,1H)、4.00(m,2H)、3.75(s,3H)、3.62(m,2H)、3.49(m,1H)、3.35(m,2H)、3.20(m,2H)、2.66(m,2H)、1.96(m,4H)、1.71(m,2H);MS(ESI):332 [M+H]+。
実施例7 1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−(トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩(E7)
Figure 0005209479
4−(2−ケト−1−ベンゾイミダゾリニル)ピペリジンの代わりに1−ピペリジン−4−イル−6−トリフルオロメチル−1,3−ジヒドロ−ベンゾイミダゾール−2−オンD23を用い、実施例1に記載のとおりに行って、収率54%の1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−(トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・トリフルオロ酢酸塩を白色固体として生成した。1H NMR(TFA塩)(400MHz、DMSO−d6):δ 11.41(s,1H)、9.45(br s,1H)、7.57(s,1H)、7.38(d,J=8.0Hz,1H)、7.18(d,J=8.0Hz,1H)、4.62(m,1H)、4.01(m,2H)、3.63(m,2H)、3.49(m,1H)、3.35(m,2H)、3.20(m,2H)、2.67(m,2H)、2.00(m,4H)、1.71(m,2H);MS(ESI):370 [M+H]+。
実施例8 6−エチル−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(E8)
Figure 0005209479
(2−アミノ−5−エチルフェニル)[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミンD26(251mg、0.83mmol)のジクロロメタン(10mL)中溶液に1,1'−カルボニルジイミダゾール(403mg、2.49mmol)を添加した。該混合物を室温下にて1時間撹拌し、1,4−ジオキサン中4M HCl(2mL)を添加した。得られた混合物を5分間撹拌し、真空濃縮した。残留物をMeOHに溶解し、100mm×50mm IDのWaters Xterra(C−18)カラムを装着したGilson分取HPLCシステムを使用して、150mL/分で送り出される10%B〜90%B(ここで、A=H2OおよびB=CH3CN)で10分間に溶離することにより精製して、標記化合物89mgを得た(収率29%)。MS(ESI):330 [M+H]+;1H NMR(HCl塩)(400MHz,CDCl3):δ 1.30(3H,t)、1.99(5H,m)、2.25(2H,d)、2.75(2H,q)、3.03(2H,m)、3.44(4H,d)、3.68(2H,m)、4.14(2H,d)、4.69(1H,m)、6.91(1H,d)、7.00(1H,d)、7.84(1H,s)、9.36(1H,s)、12.91(1H,br)。
実施例9 1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−[(トリフルオロメチル)オキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(E9)
Figure 0005209479
1−(4−ピペリジニル)−6−[(トリフルオロメチル)オキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩D32(0.6g)、1,2−ジクロロエタン(50mL)およびトリエチルアミン(10mL)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(1.2g)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.3g)を室温で一夜撹拌した。該混合物を希塩化アンモニウム溶液中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機相を分取し、ブラインで洗浄し、ハイドロマトリックスで乾燥させた。溶媒を除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー処理してジクロロメタン/メタノール中2Mアンモニア(0〜10%)で溶離した。得られた生成物をメタノールおよびジクロロメタンの混合物に溶解し、エーテル中1M塩化水素で処理し、溶媒を除去した。メタノールから再結晶して、標記化合物を白色固体として得た(0.28g)。
質量スペクトルMH+ 386
1H NMR(HCl塩)δ(DMSO,400MHz)1.76(2H,m)、1.95(2H,m)、2.03(2H,m)、2.79(2H,m)、3.14(2H,m)、3.20(2H,m)、3.43(1H,m)、3.48(2H,m)、3.98(2H,m)、4.59(1H,m)、6.99(1H,d)、7.05(1H,d)、7.60(1H,s)、10.5(1H,s broad)、11.2(1H,s)。
実施例10 6−(1−メチルエチル)−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩E10
Figure 0005209479
6−(1−メチルエチル)−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩D35(0.59g)、1,2−ジクロロエタン(50mL)およびトリエチルアミン(3mL)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(0.9g)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.9g)を室温で一夜撹拌した。該混合物を希塩化アンモニウム溶液中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機相を分取し、ブラインで洗浄し、ハイドロマトリックスで乾燥させた。溶媒を除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー処理してジクロロメタン/メタノール中2Mアンモニア(0〜10%)で溶離した。得られた生成物をメタノールおよびジクロロメタンの混合物に溶解し、エーテル中1M塩化水素で処理し、溶媒を除去した。メタノールから再結晶し、エーテルから標記化合物を白色固体として得た(0.486g)。質量スペクトルMH+ 344
1H NMR(HCl塩)δ(DMSO,400MHz)1.23(6H,m)、1.8(4H,m)、2.08(2H,m)、2.94(3H,m)、3.20(2H,m)、3.31(3H,m)、3.58(2H,m)、4.00(2H,m)、4.59(1H,m)、6.89(2H,m)、7.57(1H,s)、10.75(1H,s broad)、11.3(1H,br s)。
実施例11 6−メチル−1−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(E11)
Figure 0005209479
アルゴン下にて室温で、ジエチルエーテル中3M臭化メチルマグネシウムの撹拌溶液(0.5ml 1.5mmol)を4−[4−(6−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル)−1−ピペリジニル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル(D43、0.12g、0.45mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液で2時間処理した。反応混合物を0℃に冷却し、1M NH4Cl溶液(3ml)を滴下した。該混合物を部分濃縮し、次いで、ジクロロメタン(10ml、3回)で抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濃縮して、固体を得た。粗物質をジクロロメタン(5ml)に溶解し、イソシアナート樹脂で精製して、純粋な化合物85mgを得た。該遊離塩基のジクロロメタン中溶液にジエチルエーテル中HCl(1ml)を添加することにより塩酸塩を製造した(94mg、0.29mmol、収率63%)。
MH+=330および331
1H NMR(HCl塩)δ(MeOD,400MHz):1.5(3H,s)、1.9(4H,m)、2.1(2H,m)、2.4(3H,s)、2.8(2H,s)3.3(2H,m)、3.6(2H,m)、3.8(2H,m)、4.0(2H,m)、4.6(1H,s)、6.9(1H,d)、7.0(1H,d)、7.2(1H,s)。
実施例12 1−[1−(4−エチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(E12)
Figure 0005209479
アルゴン下にて室温で、テトラヒドロフラン中1M臭化エチルマグネシウムの撹拌溶液(2ml、2mmol)を4−[4−(6−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル)−1−ピペリジニル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル(D43、0.064g、0.19mmol)のテトラヒドロフラン(6ml)溶液で24時間処理した。反応混合物を0℃に冷却し、1M NH4Cl溶液(5ml)を滴下した。該混合物を部分濃縮し、次いで、ジクロロメタン(10ml、3回)で抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濃縮して、固体を得た。遊離塩基のジクロロメタン中溶液にジエチルエーテル中HCl(1ml)を添加することにより塩酸塩を製造した(40mg、0.11mmol、収率61%)。MH+=344および345
1H NMR(HCl塩)δ(MeOD,400MHz):1.2(3H,t)、2.0(4H,m)、2.1(4H,m)、2.4(3H,s)、2.8(2H,s)3.4(2H,m)、3.6(2H,m)、3.8(2H,m)、4.0(2H,m)、4.6(1H,s)、6.9(1H,d)、7.0(1H,d)、7.2(1H,s)。
実施例13 6−メチル−1−[1−(4−プロピルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(E13)
Figure 0005209479
アルゴン下にて室温で、ジエチルエーテル中2M塩化プロピルマグネシウムの撹拌溶液(2ml、4mmol)を4−[4−(6−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル)−1−ピペリジニル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル(D43、0.080g、0.23mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液で20時間処理した。反応混合物を0℃に冷却し、1M NH4Cl溶液(7ml)を滴下した。該混合物を部分濃縮し、次いで、ジクロロメタン(10ml、3回)で抽出した。有機層を乾燥させ(MgSO4)、濃縮して、固体を得た。遊離塩基のジクロロメタン中溶液にジエチルエーテル中HCl(1mL)を添加することにより塩酸塩を製造した(24mg、0.07mmol、収率41%)。MH+=358および359
1H NMR(HCl塩)δ(MeOD,400MHz):1.1(3H,t)、1.6(2H,m)、2.0(6H,m)、2.1(2H,m)、2.4(3H,s)、2.9(2H,s)3.3(2H,m)、3.6(2H,m)、3.8(2H,m)、4.0(2H,m)、4.6(1H,s)、6.9(1H,d)、7.0(1H,d)、7.3(1H,s)。
実施例14 1−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−6−(トリフルオロメトキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(E14)
Figure 0005209479
テトラヒドロフラン(5ml)中の4−{4−[2−オキソ−6−(トリフルオロメトキシ)−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]ピペリジン−1−イル}テトラヒドロ−2H−ピラン−4−カルボニトリル(D36、62mg)をテトラヒドロフラン中3M臭化メチルマグネシウム溶液(0.3ml)で処理し、2時間撹拌した。別のテトラヒドロフラン中3M臭化メチルマグネシウム溶液アリコート(0.3ml)を添加し、該溶液を2時間撹拌し、次いで、塩化アンモニウム飽和溶液(3ml)で処理した。該混合物をジクロロメタンおよび水で処理した。ジクロロメタン層を分取し、3gハイドロマトリックスカートリッジに通すことによって乾燥させ、溶媒を除去した。残留物をメタノールに溶解し、エーテル中塩化水素で処理して、白色固体を得、ジクロロメタンと炭酸水素ナトリウム溶液との間で分配させた。ジクロロメタン層を分取し、ハイドロマトリックスカートリッジに通すことによって乾燥させ、溶媒を除去した。残留物をエーテル中塩化水素で処理して、標記化合物を白色固体として得た(28mg)。M+ 400。
1H NMR(HCl塩)δ(d6DMSO):1.86(3H,s)、2.3(2H,m)、2.45(4H,m)、3.25(2H,m)、3.62(2H,m)、3.9(2H,d)、4.1(2H,m)、4.35(2H,m)、5.1(1H,m)、7.50(1H,d)、7.54(1H,d)、8.07(1H,s)、10.25(1H,s)、11.65(1H,s)。
19F NMR δ(d6DMSO):56.57。
実施例15 6−シクロプロピル−1−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン(E15)
Figure 0005209479
実施例14と同様の方法を用い、D42で出発して、標記化合物を製造し、遊離塩基として無色の粉末として単離した。
1H NMR(遊離塩基)δ(CDCl3):0.68(2H,m)、0.96(2H,m)、1.57(2H,m)、1.71(3H,s)、1.85(4H,m)、1.96(1H,m)、2.25−2.44(4H,m)、3.11(2H,d)、3.57(2H,m)、3.92(2H,m)、4.62(1H,m)、6.73(1H,d)、6.96(1H,d)、7.04(1H,s)、9.13(1H,s)。
実施例16 6−シクロプロピル−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(E16)
Figure 0005209479
4−シクロプロピル−N2−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,2−ベンゼンジアミン(D45、110mg、0.35mmol)の無水テトラヒドロフラン(15ml)中撹拌溶液にN,N'−カルボニルジイミダゾール(113mg、0.70mmol)を添加し、混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、還流下にて18時間加熱した。該混合物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、水(×2)およびブライン(×2)で洗浄し、次いで、乾燥させ(MgSO4)、真空濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー処理して1〜10%メタノール/ジクロロメタンで溶離することにより精製して、標記化合物をクリーム色の粉末として得た(79mg、66%)。これをHCl塩に変換して、クリーム色の粉末を得た。M++H=342.3。
1H NMR(遊離塩基)δ(CDCl3,400MHz):0.65−0.70(2H,m)、0.90−1.00(2H,m)、1.60−1.90(6H,m)、1.90−2.00(1H,m)、2.32−2.50(4H,m)、2.50−2.63(1H,m)、3.15(2H,d)、3.40(2H,t)、4.07(2H,dd)、4.30−4.40(1H,m)、6.74(1H,dd)、6.95(1H,d)、7.09(1H,s)、9.08(1H,s)。
実施例17 6−[(1−メチルエチル)オキシ]−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(E17)
Figure 0005209479
6−[(1−メチルエチル)オキシ]−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン(D50、229mg、0.89mmol)のジクロロメタン(10ml)中溶液をテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(623mg、6.23mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.3g、6.23mmol)およびトリエチルアミン(270mg、3.67mmol)で処理し、室温で2時間撹拌した。該混合物をジクロロメタンで希釈し、次いで、NaOH水溶液(pH12)を添加し、有機層を分取した。NaOH溶液をジクロロメタン(×2)で抽出し、合わせたジクロロメタン抽出物をNaOH水溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、真空濃縮して、薄橙色の油状物を得、シリカゲルにてクロマトグラフィー処理して0〜50%の10%メタノール/ジクロロメタン:ジクロロメタンで溶離することにより精製して、標記化合物を薄橙色の固体として得た(101mg、33%)。M++H=360.2。これをHCl塩に変換した。
1H NMR(HCl塩)δ(d6DMSO,400MHz):1.23(6H,d)、1.67−1.82(2H,m)、1.88(2H,br d)、2.04(2H,br d)、2.74−2.90(2H,m)、3.02−3.26(2H,m)、3.28−3.50(assumed 3H,m)、3.59(2H,br d)、3.99(2H,dd)、4.50−4.63(1H,m)、4.65−4.75(1H,m)、6.56(1H,dd)、6.86(1H,d)、7.19(1H,d)、10.65(1H,br s)、10.71(1H,s)。
実施例18 6−[(ジフルオロメチル)オキシ]−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(E18)
Figure 0005209479
6−[(ジフルオロメチル)オキシ]−1−(4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(D54、0.3g)、1,2−ジクロロエタン(10ml)およびトリエチルアミン(0.5ml)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(0.6g)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.6g)を室温で3日間にわたって撹拌した。該混合物を炭酸水素ナトリウム溶液中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機相を分取し、ブラインで洗浄し、溶媒を除去し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー処理してジクロロメタン/メタノール中2Mアンモニア(0〜10%)で溶離した。得られた生成物をメタノールおよびジクロロメタンの混合物に溶解し、エーテル中1M塩化水素で処理し、溶媒を除去した。メタノールから再結晶して標記化合物を白色固体として得た(0.26g)。質量スペクトル368 M+H+
1H NMR(HCl塩)δ(d6DMSO,400MHz):1.76(2H,m)、1.94(2H,m)、2.03(2H,m)、2.81(2H,m)、3.22(2H,m)、3.33(2H,m)、3.37(1H,m)、3.64(2H,m)、3.98(2H,m)、4.60(1H,m)、6.82(1H,d of d)、7.01(1H,d)、6.85(1H,s)、7.56(1H,s)、10.63(1H,s broad)、11.2(1H,s)。
実施例19 1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−[(2,2,2−トリフルオロエチル)オキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン・塩酸塩(E19)
Figure 0005209479
アルゴン下にて室温でのN2−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−4−[(2,2,2−トリフルオロエチル)オキシ]−1,2−ベンゼンジアミン(D57、95mg、0.25mmol)のテトラヒドロフラン(5ml)中撹拌溶液をN,N−ジイソプロピルエチルアミン(100mg、0.78mmol)で処理し、次いで、クロロギ酸エチル(33mg、0.30mmol)で処理し、3日間保持した。該混合物を真空濃縮し、残留物をジメチルホルムアミド(5ml)で処理し、アルゴン下にて150℃で7時間加熱した。該溶液を真空濃縮し、残留物を10%Na2CO3溶液で処理し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を乾燥させ(Na2SO4)、真空濃縮して、茶色の油状物を得、Mass−Directed Automated HPLCにより精製して、標記化合物を白色固体として得た。これをHCl塩に変換し、ベージュ色の固体として単離した(30mg、29%)。
1H NMR(遊離塩基)δ(CDCl3,400MHz):1.48−1.72(2H,m)、1.72−1.94(4H,m)、2.30−2.50(4H,m)、2.52−2.62(1H,m)、3.12(2H,br d)、3.41(2H,t)、4.08(2H,dd)、4.27−4.42(3H,m)、6.64(1H,dd)、6.97−7.04(2H,m)、9.55(1H,br s)。
実施例20 2−オキソ−3−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボニトリル・塩酸塩(E20)
Figure 0005209479
4−アミノ−3−{[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]アミノ}ベンゾニトリル(D59、240mg、0.0008mol、1当量)、ジイソプロピルエチルアミン(140mg、0.00104mol、1.3当量)、トリホスゲン(70mg、0.00024mol、0.3当量)、およびジクロロエタン(20ml)を合わせた。5分後、ジオキサン中4M HCl(4ml)を添加した。反応物を蒸発させ、残留物をメタノールに溶解し、実施例1におけるとおりに精製して(ここで、A=H2OおよびB=CH3CN)、標記化合物を白色固体として生成した。MS(ESI):327 [M+H]+。
1H NMR(HCl塩)d(d6DMSO,400MHz):11.58(s,1H)、10.82(br s,1H)、8.07(s,1H)、7.48(d,J=8.0Hz,1H)、7.16(d,J=8.0Hz,1H)、4.64(m,1H)、4.00(m,2H)、3.60(m,2H)、3.47(m,1H)、3.35(m,2H)、3.20(m,2H)、2.83(m,2H)、2.04(m,2H)、1.94(m,2H)、1.76(m,2H)。
全ての1H NMRは示した構造と一致する。
本明細書にて引用した特許および特許出願を包含するがこれらに限定されない全ての刊行物は、個々の刊行物が十分に開示されているかの如く具体的かつ個別的に出典明示により本明細書の一部とすることが明示されているかのように出典明示により本明細書の一部とする。
この説明および特許請求の範囲が一部をなす本願は、いずれの後願についても優先権の基礎として使用することができる。このような後願の特許請求の範囲は、本明細書に記載されているいずれもの特徴または特徴の組合せを対象とすることができる。それらは、生成物、組成物、方法または使用の発明の形態を取ることができ、例えば、上記特許請求の範囲の1つまたはそれ以上を含むことができるが、これに限定されるものではない。

Claims (10)

  1. 式(I):
    Figure 0005209479
    [式中、
    6は、水素、ハロゲン、C1-6アルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC3-6シクロアルキル、C1-6アルコキシ、1個またはそれ以上のフッ素原子で置換されているC1-6アルコキシ、およびシアノから選択され、
    Qは、水素またはC1-6アルキルである]
    で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物。
  2. 6がクロロ、ブロモ、メチル、エチル、イソプロピル、メトキシ、トリフルオロメトキシおよびトリフルオロメチルから選択される、請求項1記載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物
  3. Qが水素、メチル、エチルおよびプロピルから選択される、請求項1または2記載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物
  4. 1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    6−フルオロ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    6−クロロ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    6−ブロモ−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    6−メチル−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    6−(メトキシ)−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−(トリフルオロメチル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    6−エチル−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−[(トリフルオロメチル)オキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    6−(1−メチルエチル)−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    6−メチル−1−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    1−[1−(4−エチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−メチル−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    6−メチル−1−[1−(4−プロピルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    1−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ピペリジン−4−イル]−6−(トリフルオロメトキシ)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    6−シクロプロピル−1−[1−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル)−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    6−シクロプロピル−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    6−[(1−メチルエチル)オキシ]−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    6−[(ジフルオロメチル)オキシ]−1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    1−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−6−[(2,2,2−トリフルオロエチル)オキシ]−1,3−ジヒドロ−2H−ベンゾイミダゾール−2−オン、
    2−オキソ−3−[1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−4−ピペリジニル]−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボニトリル、
    および
    それらの塩および溶媒和物
    から選択される請求項1記載の化合物。
  5. 請求項1〜4いずれか1項記載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物、および医薬上許容される担体を含む医薬組成物。
  6. ムスカリンM1受容体のアゴニズムを要する状態の治療薬の製造における請求項1〜4いずれか1項記載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物の使用。
  7. 精神障害または認知障害の治療薬の製造における請求項1〜4いずれか1項記載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物の使用。
  8. 請求項1〜4いずれか1項記載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む、ムスカリンM1受容体のアゴニズムを要する状態の治療のための医薬組成物。
  9. 請求項1〜4いずれか1項記載の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む、精神障害または認知障害の治療のための医薬組成物。
  10. 以下の方法から選択される、請求項1で定義した式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物の製造方法:
    還元的アルキル化に適した条件下で、式(II):
    Figure 0005209479
    で示される化合物を式(III):
    Figure 0005209479
    で示される化合物とカップリングさせることを含む方法(A1)(ここで、R6'は、請求項1で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基である);
    および
    シアニド源の存在下にて式(II)で示される化合物を式(III)で示される化合物と反応させて、シアノ中間体(XXXX)を形成することを含み、それをグリニャール反応に適した条件下にてアルキルグリニャール試薬QMgXと反応させて式(I)で示される化合物を形成することができる方法(A2):
    Figure 0005209479
    (ここで、R6'は、請求項1で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Qは、水素またはC1-6アルキルである);
    および
    不活性溶媒中であってもよく、塩基の存在下であってもよく、加熱しながらであってもよく、式(IV):
    Figure 0005209479
    で示される化合物を式(V):
    Figure 0005209479
    で示される化合物とカップリングさせることを含む方法(B)(ここで、R6'は、請求項1で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Qは、水素またはC1-6アルキルであり;XおよびYはどちらも脱離基を表す);
    および
    式(VI):
    Figure 0005209479
    で示される化合物をパラジウムまたは銅触媒(VII)で処理して、分子内環化させることを含む方法(C)(ここで、R6'は、請求項1で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Qは、水素またはC1-6アルキルであり;Zは、ブロモ、ヨード、クロロまたはトリフラートのような脱離基である);
    および
    式(VIII):
    Figure 0005209479
    で示される化合物を式(IX):
    Figure 0005209479
    で示される化合物と、不活性溶媒、例えばキシレン中で加熱してカップリングさせ、次いで、ピペリジン二重結合を還元することを含む方法(D)(ここで、R6'は、請求項1で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Qは、水素またはC1-6アルキルであり;Rは、C1-5アルキル基である);
    および
    式(X):
    Figure 0005209479
    で示される化合物を試薬/試薬の組合せと反応させて化合物(X)をクルチウス転位させ、次いで、分子内環化させることを含む方法(E)(ここで、R6'は、請求項1で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Qは、水素またはC1-6アルキルである);
    および
    アルキル化またはミツノブ反応条件下にて式(XI):
    Figure 0005209479
    で示される化合物を式(XII)
    Figure 0005209479
    で示される化合物とカップリングさせることを含む方法(F)(ここで、R6'は、請求項1で定義した基R6であるか、またはR6に変換可能な基であり、Qは、水素またはC1-6アルキルであり;Zはヒドロキシまたは脱離基である);
    および、その後、上記の方法のいずれかについて、
    いずれもの保護基を除去してもよいこと;および/または
    式(I)で示される化合物またはその塩もしくは溶媒和物を式(I)で示される別の化合物またはその塩もしくは溶媒和物へ変換してもよいこと。
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