JP2010537212A - 息切れの原因の鑑別におけるサーファクタントプロテインb及びd - Google Patents

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Abstract

本発明は、急性息切れの原因を鑑別診断するための手段及び方法に関する。具体的には、息切れ(呼吸困難)を患う被験体において、該呼吸困難の原因として肺疾患と心血管系合併症とを鑑別する方法であって、被験体のサンプル中のSP-B及びSP-Dの量を測定するステップと、SP-B及びSP-Dの量を参照量と比較することにより、該呼吸困難の原因として肺疾患と心血管系合併症とを鑑別するステップとを含む方法を包含する。さらに、本発明は、上記方法を実施するためのデバイス及びキットを包含する。
【選択図】なし

Description

本発明は、急性息切れの原因を鑑別診断するための手段及び方法に関する。具体的には、息切れ(呼吸困難)を患う被験体において、該呼吸困難の原因として肺疾患と心血管系合併症とを鑑別する方法であって、被験体のサンプル中のSP-B及びSP-Dの量を測定するステップと、SP-B及びSP-Dの量を参照量と比較することにより、該呼吸困難の原因として肺疾患と心心血管系合併症とが鑑別されるステップとを含む方法に関する。さらに、本発明は、上記方法を実施するためのデバイス及びキットに関する。
心血管系合併症、特に急性の心血管系事象は、ほとんどの場合、即時処置を必要とする生命を脅かす医学的状態である。しかし、これらの状態は常に明確に診断できるわけでない。特に、急性心血管系事象であるが慢性心不全などの慢性心臓機能障害を含む、様々なタイプの心臓病を伴う最も一般的な症候群のいくつかは、他の(非心血管系)疾患にも特徴的な症候群である。それ故に、観察される症候群の原因が心血管系であるか又は他であるかを鑑別することは困難であり、厄介でありかつ時間のかかることが多い。上記鑑別はまた、心臓病専門医などの専門家の助けも必要としうる。
心血管系合併症、特に、急性心血管系事象又はさらに重症の慢性心不全の典型的な症候は息切れ(呼吸困難)である。他の症候群と同じように、呼吸困難は、心血管系合併症及び非心血管系の肺疾患を含む様々な原因を有しうる。上記症候の可能性がある心血管系の原因を照らし合わせると、所与の患者、例えば救急患者においてその原因を的確に診断することは真に当を得ている。
WO99/13337号は、サーファクタントプロテインを急性呼吸困難症候群(ARDS)を含む、いくつかの特定の肺疾患のバイオマーカーとして利用できることを開示している。
WO2004/077056号では、全身のサーファクタントプロテインレベルを心不全のマーカーとして利用しうることが開示されている。しかし、開示された技法によってサーファクタントプロテインレベルの上昇の原因を鑑別診断することはできない。特に、肺疾患又は障害も全身の上記タンパク質レベルの上昇をもたらすことが公知である(Doyle 1997, Am J Respir Crit Care Med Vol. 156: 1217-1229)。従って、上記の開示された方法は偽陽性診断結果を与え、これが順に不適当な治療をもたらしうることを避けられない(Svendstrup Nielsen, 2004, The European Journal of Heart Failure 6: 63-70)。
それ故に、被験体における呼吸困難の原因の鑑別診断を可能にする手段と方法に対する明確な永続的ニーズがある。上記手段と方法は、信頼性のある効率的な診断を可能にしかつ現行技法の欠点を回避するものでなければならない。
従って、本発明の基礎となっている技術的課題は、上記ニーズを満たす手段と方法を提供するものでなければならない。
上記技術的課題は、特許請求の範囲及び本明細書に特徴付けられる実施形態により解決される。
従って、本発明は、息切れ(呼吸困難)を患う被験体において、該呼吸困難の原因として肺疾患と心血管系合併症とを鑑別する方法であって、
(a)被験体のサンプル中のSP-B及びSP-Dの量を測定するステップ;並びに
(b)SP-B及びSP-Dの量を参照量と比較することにより、該呼吸困難の原因として肺疾患と心血管系合併症とを鑑別するステップ
を含む方法に関する。
本発明の方法は、好ましくは、in vitroの方法である。さらに、上記方法は以上に明白に言及したステップだけでなく、さらなるサンプル前処理ステップ又は評価ステップなどのステップを含むことができる。より好ましくは、本発明の上記方法のステップは自動化により支援することができる。ステップ(a)におけるSP-D及び/又はSP-Bの測定は、適切なロボット及び分析用デバイスによって行うことができ、比較ステップは、SP-B及び/又はSP-Dの量と参照値との比較を行うことができるコンピュータで実行されるコンピュータプログラムコードにより支援することができる。
本明細書に使用される用語「鑑別(differentiating)」は、肺疾患又は心血管系合併症を患う患者を、上記疾患を患う被験体が本質的に同じ症候群、すなわち息切れを示す条件で、区別することを意味する。本明細書に使用される用語には、好ましくは、呼吸困難を示す肺疾患又は心血管系合併症の鑑別診断が含まれる。
本明細書に使用される鑑別又は鑑別診断は、被験体が本明細書で言及した疾患のいずれかの罹患に割り当てる確率を評価することを意味する。当業者は理解しうるように、かかる評価は通常、診断する被験体の100%について正しいことを意図していない。しかし、上記用語は、被験体の統計的に有意な部分が正確に評価できることを要している(例えば、コホート(集団)研究における1コホート)。ある部分が統計的に有意であるかどうかは、当業者がさらに手間をかけることなく、様々な周知の統計的評価手法、例えば、信頼区間の決定、p値決定、スチューデントのt検定、マン・ホイットニー検定などを用いて決定することができる。詳細は、Dowdy及びWearden、Statistics for Research、John Wiley & Sons、New York 1983に見出される。好ましい信頼区間は、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%又は少なくとも99%である。p値は、好ましくは、0.1、0.05、0.01、0.005、又は0.0001である。
本発明において鑑別診断はまた、好ましくは、関連する疾患、症候群又はそれらのリスクのモニタリング、確認、細分類及び予測も含む。モニタリングは既に診断した疾患又は合併症の追跡を続けること、例えば疾患の進行又は特定の処置の疾患若しくは合併症の進行に対する影響を分析することに関する。確認は他の指標又はマーカーを用いて既に行った診断を強化するか又は実証することに関する。細分類は診断した疾患の種々のサブクラスに従い診断をさらに規定すること、例えば疾患の軽度及び重度の形態に従い規定することに関する。予測は他の症候群又はマーカーが明らかになるか又は有意に変化する前に疾患又は合併症の予後判定をすることに関する。
表現「息切れ」又は「呼吸困難」は、呼吸頻度の増加及び/又は呼吸体積の増加をもたらす呼吸障害を意味する。従って、息切れは、好ましくは、過換気をもたらす。息切れは、通常、正常酸素飽和レベルの少なくとも95%以下の酸素飽和レベルで起こる。呼吸困難は、急性呼吸困難、すなわち非持続性息切れと、慢性呼吸困難、すなわち持続性息切れを包含する。急性呼吸困難は急性発症後2週間以上持続しない一方、慢性呼吸困難は2週間以上の期間にわたり持続することを特徴とする。さらに、急性呼吸困難は通常、進行とともに悪化する。
用語「肺疾患」は、息切れを生じる、主に肺に影響を及ぼす疾患を意味する。さらに、本発明において意味する肺疾患は、サーファクタントプロテイン、特に具体的に本明細書で言及される肺サーファクタントプロテインに対して高い浸透性を有する肺胞毛細血管膜バリアーの障害をもたらすはずであると想像される。上記疾患は、好ましくは、急性及び慢性呼吸不全、肺線維症、肺蛋白症、肺浮腫、肺炎症、肺気腫肥満、甲状腺疾患、又はより好ましくは肺塞栓症である。
本明細書に使用される用語「心血管系合併症」は、心血管系のいずれかの急性又は慢性障害を意味する。心血管系の急性障害には急性心血管系事象が含まれる。従って、より好ましくは、安定狭心症(SAP)又は急性冠症候群(ACS)が含まれる。ACS患者は不安定狭心症(UAP)を示しうるか又はこれらの個人は既に心筋梗塞(MI)を患っている。MIはST上昇型MIであっても又はST非上昇型MIであってもよい。MI発症後に左心室機能障害(LVD)が起こることもある。上記用語はまた、慢性障害、好ましくは心不全も包含する。上記用語はまた、上記急性心血管系事象に加えて、先天性又は後天性心臓弁疾患又は障害、心筋炎、心筋障害、アミロイド症又は血色素症などの心不全の原因となる医学的状態及び疾患を含むことも理解されるべきである。さらなる好ましい心血管系疾患は血栓症、好ましくは動脈血栓症、又は血管石灰化を起こす疾患、好ましくはアテローム性動脈硬化症、並びに卒中である。
心血管系合併症を患う個人は臨床症候群(例えば呼吸困難、胸部疼痛、また以下のNYHA分類も参照)を示しうる。具体的に、心血管系疾患の症候群はNew York Heart Association (NYHA)によって機能的分類システムに分類されている。クラスIの患者は明白な心血管系疾患の症候群を有しない。身体活動は制限されず、そして通常の身体活動は過度の疲労、動悸、又は呼吸困難を起こさない。クラスIIの患者は身体活動のわずかな制限を有する。彼らは安静時に快適であるが、通常の身体活動は疲労、動悸又は呼吸困難をもたらす。クラスIIIの患者は身体活動の著しい制限を示す。彼らは安静時に快適であるが、通常よりわずかな活動が疲労、動悸又は呼吸困難を起こす。クラスIVの患者はいずれの身体活動を行っても不快感を伴う。彼らは安静時に心臓機能不全の症候群を示す。もし身体活動を行うと、不快感は増大する。他の心血管系合併症の特徴は、「駆出率」としても知られる「左心室駆出率」(LVEF)である。健康な心臓をもつ人は通常、無障害のLVEFを有し、一般にほぼ50%を超えると記載されている。収縮期心疾患の症候を示すほとんどの人は40%以下のLVEFを有する。
好ましくは、本発明において心血管系合併症を患いかつ急性呼吸困難を示す被験体は、中間のNYHAクラス、好ましくはNYHAクラスI、II又はIIIに、そして最も好ましくはNYHAクラスIIに分類される被験体でありうる。
本明細書で使用される用語「被験体」は動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはヒトに関する。しかし、本発明では、被験体が好ましくは息切れを示すことが想定される。
本発明において肺サーファクタントプロテイン(それぞれSP-D及びSP-B)の量の測定は、その量又は濃度を、好ましくは、半定量的に又は定量的に測定することに関する。測定は直接的又は間接的に行うことができる。直接測定は、肺サーファクタントプロテイン自体から得られかつその強度はサンプル中に存在するペプチドの分子数と直接相関のあるシグナルに基づいて、肺サーファクタントプロテインの量又は濃度を測定することに関する。かかるシグナル(しばしば本明細書では強度シグナルと呼ぶ)は、例えば、肺サーファクタントプロテインの特定の物理的又は化学的特性の強度値を測定することによって得ることができる。間接測定は、二次成分(すなわちそのタンパク質自体ではない成分)、又は生物学的読み出し系、例えば、測定可能な細胞応答、リガンド、標識若しくは酵素反応生成物から得られるシグナルの測定を含む。
本発明において、肺サーファクタントプロテインの量の測定は、サンプル中のペプチドの量を測定する公知の全ての手段により達成することができる。上記手段は、標識した分子を様々なサンドイッチ、競合、又はその他のアッセイ形式で利用することができるイムノアッセイデバイス及び方法を含む。上記アッセイは、肺サーファクタントプロテインの存在又は非存在を示すシグナルを発生しうる。さらに、シグナル強度は、好ましくは、サンプル中に存在するタンパク質の量と直接又は間接に(例えば、反比例の)相関がありうる。さらなる好適な方法は、肺サーファクタントプロテインに特異的な物理的又は化学的特性、例えば正確な分子の質量又はNMRスペクトルなどを測定することを含む。上記方法には、好ましくは、バイオセンサー、イムノアッセイと連結した光学装置、バイオチップ、質量分析計、NMR分析計、又はクロマトグラフィ装置などの分析装置が含まれる。さらなる方法には、マイクロプレートELISAに基づく方法、全自動又はロボットイムノアッセイ(例えばElecsysTM分析計で利用しうる)、CBA(例えばRoche-HitachiTM分析計で利用しうる酵素コバルト結合アッセイ)、及びラテックス凝集アッセイ(例えばRoche-HitachiTM分析計で利用しうる)が含まれる。
好ましくは、肺サーファクタントプロテインの量は、(a)細胞応答の強度が該タンパク質の量を示す細胞応答を誘発できる細胞を、該タンパク質と十分な時間にわたり接触させるステップ、(b)上記細胞応答を測定するステップを含む。
細胞応答を測定するために、サンプル又は処理されたサンプルを、好ましくは、細胞培養物に加え、そして内部の又は外部の細胞応答を測定する。細胞応答としては、レポーター遺伝子の測定可能な発現、又は物質、例えばペプチド、ポリペプチド若しくは小分子の分泌が挙げられる。発現又は物質は、ペプチドの量と相関のある強度シグナルを発生するだろう。
また好ましくは、肺サーファクタントプロテインの量を測定する方法は、サンプル中の肺サーファクタントプロテインから得られる特異的強度シグナルを測定するステップも含む。
以上記載した通り、かかるシグナルは、質量スペクトルで観察された肺サーファクタントプロテインに特異的なm/z変数において、又は肺サーファクタントプロテインに特異的なNMRスペクトルにおいて観察されたシグナル強度であってもよい。
本明細書で言及する肺サーファクタントプロテインの量を測定する方法はまた、好ましくは、(a)該タンパク質を特異的リガンドと接触させるステップ、(b)(場合により)非結合のリガンドを除去するステップ、(c)結合したリガンドの量を測定するステップも含む。
結合したリガンドは強度シグナルを発生しうる。本発明において結合は、共有結合及び非共有結合の両方を含む。本発明においてリガンドは、本明細書に記載の肺サーファクタントプロテインと結合する任意の化合物、例えばペプチド、ポリペプチド、核酸又は小分子であってもよい。好ましいリガンドとしては、肺サーファクタントプロテインに対するレセプターなどの抗体、核酸、ペプチド又はポリペプチド、及び上記ペプチドに対する結合ドメインを含むそれらの断片、並びにアプタマー、例えば核酸又はペプチドアプタマーが挙げられる。かかるリガンドを調製する方法は当技術分野で周知である。例えば、好適な抗体又はアプタマーの同定と作製はまた、商業的供給業者により提供される。当業者はさらに高いアフィニティ又は特異性をもつかかるリガンドの誘導体を開発する方法を理解している。例えば、ランダム突然変異を、核酸、ペプチド又はポリペプチド中に導入することができる。次いでこれらの誘導体を、当技術分野で公知のスクリーニング手順、例えばファージディスプレイにより結合について試験することができる。本明細書で意味する抗体は、ポリクローナル抗体とモノクローナル抗体の両方、並びに抗原又はハプテンと結合することができるそれらのフラグメント、例えばFv、Fab及びF(ab)2フラグメントを含む。本発明はまた、所望の抗原特異性を示す非ヒトドナー抗体のアミノ酸配列がヒトアクセプター抗体の配列と組み合わされた、ヒト化ハイブリッド抗体も含む。ドナー配列は通常、少なくともドナーの抗原結合アミノ酸残基を含みうるが、他の構造的に及び/又は機能的に関係するドナー抗体のアミノ酸残基を同様に含むこともできる。かかるハイブリッドは当技術分野で周知の複数の方法により調製することができる。好ましくは、リガンド又は薬剤は本明細書で言及する肺サーファクタントプロテインと特異的に結合する。本発明において特異的結合は、リガンド又は薬剤が分析対象サンプル中に存在する他のペプチド、ポリペプチド又は物質と実質的に結合しない(「交差反応しない」)ことを意味する。好ましくは、特異的に結合したサーファクタントプロテインはいずれの他の関係するペプチド又はポリペプチドより少なくとも3倍以上、より好ましくは少なくとも10倍以上、さらにより好ましくは少なくとも50倍以上のアフィニティで結合するものとする。非特異的結合は、もしその結合がはっきりと、例えば、ウェスタンブロット上でのそのサイズ、又はサンプル中の相対的に高い存在量により、区別しかつ測定できるのであれば、許容されうる。リガンドの結合はいずれかの当技術分野で公知の方法により測定することができる。好ましくは、上記方法は半定量的又は定量的なものである。好適な方法を以下に記載する。
第1に、リガンドの結合を直接、例えばNMR、質量分析又は表面プラズモン共鳴により測定することができる。
第2に、もしリガンドが、目的のペプチド又はポリペプチドの酵素活性の基質として作用するのであれば、酵素反応生成物を測定することができる(例えばプロテアーゼの量は、例えばウェスタンブロットで切断された基質の量を測定することにより、測定することができる)。あるいは、リガンドはそれ自体が酵素特性を示してもよく、リガンド/肺サーファクタントプロテイン複合体、又は肺サーファクタントプロテインと結合したリガンドを、それぞれ、強度シグナルの発生により検出しうる好適な基質と接触させることができる。酵素反応生成物の測定のためには、好ましくは、基質の量は飽和している。基質はまた、検出可能な標識を用いて反応前に標識することもできる。好ましくは、サンプルを十分な時間、基質と接触させる。十分な時間は、検出可能な、好ましくは、測定可能な量の生成物が生成するのに必要な時間を意味する。生成物の量を測定する代わりに、所与の(例えば検出可能な)量の生成物が現れるのに必要な時間を測定してもよい。
第3に、リガンドを共有結合又は非共有結合で標識と結合して、リガンドの検出及び測定を可能にすることができる。標識は直接的又は間接的方法により行うことができる。直接標識は、標識を直接(共有結合又は非共有結合で)リガンドと結合することを含む。間接標識は、二次リガンドと一次リガンドとの結合を含む。二次リガンドは一次リガンドと特異的に結合しなければならない。二次リガンドは好適な標識と結合していてもよく、そして/又は二次リガンドと結合する三次リガンドの標的(レセプター)であってもよい。二次、三次又はさらに高次リガンドを用いてシグナルを増強することもしばしば行われる。好適な二次及び高次リガンドには、抗体、二次抗体、及び周知のストレプトアビジン-ビオチン系(Vector Laboratories, Inc.)が含まれる。リガンド又は基質はまた、当技術分野で周知の1以上のタグを用いてタグ標識することもできる。次いでかかるタグを高次リガンドの標的としてもよい。好適なタグとしては、ビオチン、ジゴキシゲニン、His-タグ、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ、FLAG、GFP、myc-タグ、インフルエンザAウイルス赤血球凝集素(HA)、マルトース結合タンパク質などが挙げられる。ペプチド又はポリペプチドの場合、タグは好ましくはN-末端及び/又はC-末端にある。好適な標識は、適当な検出方法により検出可能であるいずれかの標識である。典型的な標識としては、金粒子、ラテックスビーズ、アクリダンエステル、ルミノール、ルテニウム、酵素活性標識、放射性標識、磁性標識(例えば、常磁性及び超常磁性標識を含む「磁性ビーズ」)、及び蛍光標識が挙げられる。酵素活性標識には、例えば西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、及びそれらの誘導体が含まれる。検出のための好適な基質としては、ジ-アミノ-ベンジジン(DAB)、3,3'-5,5'-テトラメチルベンジジン、NBT-BCIP(4-ニトロブルーテトラゾリウムクロリド及び5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルホスフェート、これらはRoche Diagnosticsから既製ストック溶液として市販されている)、CDP-StarTM(Amersham Biosciences)、ECFTM(Amersham Biosciences)が挙げられる。好適な酵素と基質の組合せは呈色反応生成物、蛍光又は化学発光をもたらし、これは当技術分野で公知の方法により(例えば、感光フィルム又は好適なカメラ系を用いて)測定することができる。酵素反応の測定については、上記判定基準が類似的に適用される。典型的な蛍光標識には蛍光タンパク質(GFP及びその誘導体など)、Cy3、Cy5、テキサスレッド、フルオレセイン、及びAlexa色素(例えばAlexa568)が含まれる。さらなる蛍光標識が、Molcular Probes(Oregon)から市販されている。量子ドットの蛍光標識としての利用も見込まれる。典型的な放射性標識には、35S、125I、32P、33Pなどが含まれる。放射性標識は、いずれかの公知及び適当な方法、例えば感光フィルム又は蛍光イメージャー(phosphorimager)により検出することができる。本発明において好適な測定方法としてはまた、沈降(特に免疫沈降)、電気化学発光(電気により生成される化学発光)、RIA(ラジオイムノアッセイ)、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)、サンドイッチ酵素免疫試験、電気化学発光サンドイッチイムノアッセイ(ECLIA)、遊離増感ランタニド蛍光イムノアッセイ(DELFIA)、シンチレーション近接アッセイ(SPA)、濁度分析、比濁分析、ラテックス増強濁度分析若しくは比濁分析、又は固相免疫試験が挙げられる。当技術分野で公知のさらなる方法(ゲル電気泳動、二次元ゲル電気泳動、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)、ウェスタンブロット、及び質量分析など)を、単独で、又は上記の標識若しくは他の検出法と組み合せて用いることができる。
さらに、本発明の方法において適用可能である、肺サーファクタントプロテインの量を測定する方法は、好ましくは、
(a)肺サーファクタントプロテインに対する上述したようなリガンドを含む固体支持体を、肺サーファクタントプロテインを含むサンプルに接触させるステップ、及び
(b)上記支持体に結合した肺サーファクタントプロテインの量を測定するステップ
を含む。
好ましくは核酸、ペプチド、ポリペプチド、抗体及びアプタマーからなる群より選択されるリガンドは、好ましくは固体支持体上に固定された形態で存在する。固体支持体を製造するための材料は当技術分野で周知であり、とりわけ、市販のカラム材料、ポリスチレンビーズ、ラテックスビーズ、磁性ビーズ、コロイド金属粒子、ガラス及び/又はシリコンチップ及び表面、ニトロセルロースストリップ、膜、シート、デュラサイト(duracyte)、反応トレイのウエル及び壁、プラスチックチューブなどが挙げられる。リガンド又は薬剤は種々の担体に結合していてもよい。周知の担体の例としては、ガラス、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、デキストラン、ナイロン、アミロース、天然及び修飾されたセルロース、ポリアクリルアミド、アガロース、及びマグネタイトが挙げられる。本発明の目的のために担体の性質は可溶性であっても又は不溶性であってもよい。上記リガンドを固着/固定するための好適な方法は周知であり、限定されるものでないが、イオン、疎水性、共有結合相互作用などが含まれる。本発明ではアレイとして「懸濁アレイ」を利用することも意図している(Nolan JP、Sklar LA. (2002), 「懸濁アレイ技法:フラットアレイパラダイムの進化(Suspension array technology: evolution of the flat-array paradigm.)」 Trends Biotechnol. 20(1):9-12)。かかる懸濁アレイにおいては、懸濁液中に担体、例えばマイクロビーズ又はミクロスフェアが存在する。上記アレイは、恐らく標識され、種々のリガンドを保持する、種々のマイクロビーズ又はミクロスフェアからなる。かかるアレイを、例えば固相化学及び光分解性保護基に基づいて作製する方法は公知である(米国特許第5,744,305号)。
本明細書に使用される用語「量」は、肺サーファクタントプロテインの絶対量、肺サーファクタントプロテインの相対量又は濃度、並びにそれらと相関のあるいずれかの値又はパラメータを包含する。かかる値又はパラメータは、肺サーファクタントプロテインから直接測定値、例えば、質量スペクトル又はNMRスペクトルの強度値により得た、全ての特異的な物理的又は化学的特性からの強度シグナル値を含む。さらに、本明細書の他の箇所で記載した間接測定値、例えば、肺サーファクタントプロテインに応答する生物学的読出し系から測定した発現レベル又は特異的に結合したリガンドからの強度シグナルより得た、全ての値又はパラメータが包含される。上記の量と相関のある値又はパラメータはまた、全ての標準の数学的操作により得られることも理解されるべきである。
本明細書において言及する肺サーファクタントプロテインは、肺サーファクタントプロテインB(SP-B)及び肺サーファクタントプロテインD(SP-D)である。好ましくは、用語「SP-B」又は「SP-D」には、それぞれのヒトタンパク質並びにそれらの変異体、好ましくは対立遺伝子変異体又は種特異的ホモログ、パラログ若しくはオルソログが包含される。そのヒトタンパク質は先行技術において十分特性決定されており、例えば、Hawgood, 1989, Am J Physiol -Lung Cellular and Molecular Physiology, Vol 257, Issue 2:13-L22(全サーファクタントプロテインについて)、Takahashi 2006, Curr Pharm Des, 12(5):589-598(SP-Dについて)、及びKurutz 2002, Biochemistry, 41(30):9627-9636, Guttentag 1998, Am J Physiol -Lung Cellular and Molecular Physiology, Vol 275, Issue 3:L559-L566(SP-Bについて)に開示されている。
具体的には、ヒトタンパク質に対して、アミノ酸レベルで少なくとも60%同一、より好ましくは少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%又は少なくとも99%同一である、SP-B又はSP-Dの変異体も想定される。さらに、診断手段により又はそれぞれの全長ペプチドに対するリガンドにより認識されるタンパク質分解生成物も実質的に同様であり、想定される。ヒトSP-B又はSP-Dのアミノ酸配列と比較してアミノ酸欠失、置換及び/又は付加を有する、変異体ポリペプチドもまた、前記ポリペプチドが肺サーファクタントプロテイン特性を有する限りにおいて、包含される。本明細書において意味する肺サーファクタントプロテイン特性は免疫学的及び/又は生物学的特性である。好ましくは、上記肺サーファクタントプロテイン変異体は、本明細書で参照するSP-B又はSP-Dタンパク質の免疫学的特性と同等の免疫学的特性(すなわちエピトープ組成)を有する。従って、上記変異体は肺サーファクタントプロテインの測定に用いる上記の手段又はリガンドにより認識可能でなければならない。上記変異体には、グリコシル化タンパク質などの翻訳後修飾された肺サーファクタントプロテインも含まれる。
用語「サンプル」は、体液のサンプル、分離した細胞のサンプル、又は組織若しくは器官からのサンプルに関する。体液のサンプルは周知の技法により得ることができ、好ましくは、血液、血漿、血清又は尿のサンプルが含まれる。組織又は器官サンプルはいずれかの組織又は器官から、例えば生検により得ることができる。分離細胞は、体液又は組織若しくは器官から遠心分離又はセルソーティングなどの技法により得ることができる。
本明細書に使用される「比較する」は、分析対象のサンプルに含まれるそれぞれの肺サーファクタントプロテインの量を、本明細書に以下に記載した好適な参照量と比較することを包含する。本明細書で使用される「比較する」は対応するパラメータ又は値の比較、例えば、絶対量を絶対参照量と比較する一方、濃度を参照濃度と比較するか又は試験サンプルから得た強度シグナルを参照サンプルの同じタイプの強度シグナルと比較することを意味すると理解されるべきである。本発明の方法のステップ(b)において意味する比較は、手作業で又はコンピュータ支援で実施することができる。コンピュータ支援比較については、測定した量の値を、コンピュータプログラムによりデータベースに保存されている好適な参照に対応する値と比較することができる。コンピュータプログラムはさらに比較結果を評価し、すなわち、自動的に本明細書で言及した疾患についての鑑別診断を好適な出力フォーマットで提供する。
本明細書で使用される用語「参照量」は、上記で述べた比較により、被験体が前記疾患又は障害のいずれか1つを患っているかどうかを評価することを可能にする量を意味する。従って参照(reference)は、肺疾患又は心血管系合併症を患う被験体から誘導することができる。心血管系疾患を患う被験体からの参照量を使用する場合には、それぞれの参照量と比較して試験被験体のサンプル中のSP-Bの量が増大し、それと共に試験被験体のサンプル中のSP-Dの量が低減することは、呼吸困難の原因として肺疾患を示し、一方で、試験被験体のサンプル中のSP-B及びSP-Dの量が上記参照量と本質的に同一であることにより、該呼吸困難の原因として心血管系合併症が示されると理解されるべきである。肺疾患に罹患していることがわかっている被験体からの参照を使用する場合には、試験被験体のサンプル中のSP-Bの量が該参照量と比較して低下し、それと共にSP-Dの量が該参照量と比較して上昇していることは、呼吸困難の原因として心血管系合併症であることの指標となる。これに対し、試験被験体のサンプル中のSP-B及びSP-Dの量が該参照量と本質的に同じであることは、呼吸困難の原因として肺疾患であることの指標となる。個々の被験体に適用する参照量は、年齢、性別、又は亜集団などの様々な生理学的パラメータに応じて変化しうる。従って、適切な参照量は、本発明の方法により、分析対象の参照サンプルから試験サンプルと一緒に、すなわち同時に又は逐次に決定することができる。
急性呼吸困難の原因として心血管系疾患を患う被験体は、好ましくはSP-B量が約23,000 ng/mlであり、SP-D量が約125 ng/mlであり、一方、呼吸困難の原因として肺疾患を患う被験体は、SP-B量が約24,000 ng/mlであり、SP-D量が約80 ng/mlであることが見出された。
さらに、慢性呼吸困難の原因として心血管系疾患を患う被験体は、好ましくはSP-B量が約15,000 ng/mlであり、SP-D量が約100 ng/mlであり、一方、呼吸困難の原因として肺疾患を患う被験体は、SP-B量が約21,000 ng/mlであり、SP-D量が約80 ng/mlであることが見出された。
有利には、呼吸困難を示す被験体のサンプル中に存在する肺サーファクタントプロテインSP-D及びSP-Bの量の組み合わせによって呼吸困難の原因に関する鑑別診断が可能となることがわかった。本発明のために、被験体、特に救急患者をより簡便にかつ信頼性をもって診断することができ、続いてその鑑別診断の結果に従って処置することができる。
従って、上記及び下記の用語の説明及び定義は、本明細書及び特許請求の範囲において特徴付けられる全ての実施形態に適用される。
以下の実施形態は特に好ましい本発明の方法の実施形態である。
本発明の方法の好ましい実施形態において、参照量は、心血管系合併症に罹患していることがわかっている被験体のサンプル中で測定されたSP-B及びSP-Dの量である。より好ましくは、ステップ(a)で測定したSP-Bの量が該参照量と比較して上昇し、かつステップ(a)で測定したSP-Dの量が該参照量と比較して低減していることは、呼吸困難の原因として肺疾患であることの指標となり、一方、ステップ(a)で測定したSP-B及びSP-Dの量が該参照量と本質的に同じことは、呼吸困難の原因として心血管系合併症であることの指標となる。
本発明の方法の好ましい実施形態において、参照量は、肺疾患に罹患していることがわかっている被験体のサンプル中で測定されたSP-B及びSP-Dの量である。より好ましくは、ステップ(a)で測定したSP-Bの量が該参照量と比較して低減し、かつステップ(a)で測定したSP-Dの量が該参照量と比較して上昇していることは、呼吸困難の原因として心血管系合併症であることの指標となり、一方、ステップ(a)で測定したSP-B及びSP-Dの量が該参照量と本質的に同じことは、呼吸困難の原因として肺疾患であることの指標となる。
本発明の方法の別の好ましい実施形態では、肺サーファクタントプロテインに加えてナトリウム利尿ペプチドの量を測定する。ナトリウム利尿ペプチド量の上昇は、肺疾患よりも心血管系合併症が原因となっていることのさらなる指標となることが知られている。
用語「ナトリウム利尿ペプチド」は、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)型及び脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)型ペプチド、並びに同じ予想能力を有するそれらの変異体を含む。本発明においてナトリウム利尿ペプチドは、ANP型及びBNP型ペプチド並びにそれらの変異体を含む(例えば、Bonow, R.O. (1996)「心臓のナトリウム利尿ペプチドに対する新しい考察(New insights into the cardiac natriuretic peptides)」, Circulation 93: 1946-1950を参照)。
ANP型ペプチドはプレ-プロANP、プロANP、NT-proANP(NT-プロANP)、及びANPを含む。
BNP型ペプチドはプレ-プロBNP、プロBNP、NT-proBNP(NT-プロBNP)、及びBNPを含む。
プレ-プロペプチド(プレ-プロBNPの場合、134アミノ酸)は、酵素により切断されてプロペプチド(プロBNPの場合、108アミノ酸)を遊離する短いシグナルペプチドを含む。上記プロペプチドはさらにN末端プロペプチド(NT-プロペプチド、NT-proBNPの場合、76アミノ酸)及び活性ホルモン(BNPの場合、32アミノ酸;ANPの場合、28アミノ酸)に切断される。
本発明において好ましいナトリウム利尿ペプチドはNT-proANP、ANP、NT-proBNP、BNP、及びそれらの変異体である。ANP及びBNPは活性ホルモンでありかつそれぞれの不活性パートナーであるNT-proANP及びNT-proBNPより短い半減期を有する。BNPは血液中で代謝されるが、NT-proBNPは血液中で無傷分子として循環し、それ自体は腎で排出される。NTproBNPのin-vivo半減期は、20分間であるBNPの半減期より120分間長い(Smith MW、Espiner EA、Yandle TG、Charles CJ、Richards AM. 「ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチドの代謝遅延は中性エンドペプチダーゼに対する耐性を反映する(Delayed metabolism of human brain natriuretic peptide reflects resistance to neutral endopeptidase)」. J Endocrinol. 2000; 167: 239-46)。
NT-proBNPの分析前状態はより頑強で、サンプルの中央実験室への輸送が容易である(Mueller T、Gegenhuber A、Dieplinger B、Poelz W、Haltmayer M. 「凍結血漿サンプル中の内因性B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)とアミノ末端プロBNP(NT-proBNP)の長期安定性(Long-term stability of endogenous B-type natriuretic peptide (BNP) and amino terminal proBNP (NT-proBNP) in frozen plasma samples)」, Clin Chem Lab Med 2004; 42: 942-4)。血液サンプルは室温にて数日間貯蔵してもよく、又は郵送若しくは配送しても回収ロスはない。対照的に、BNPの室温又は4℃における48時間貯蔵は、少なくとも20%の濃度低下をもたらす(Mueller T, Gegenhuber A, ら, Clin Chem Lab Med 2004; 42: 942-4, 上記;Wu AH, Packer M, Smith A, Bijou R, Fink D, Mair J, Wallentin L, Johnston N, Feldcamp CS, Haverstick DM, Ahnadi CE, Grant A, Despres N, Bluestein B, Ghani F, 「心不全の患者における、Bayer ADVIA Centaur自動化B型ナトリウム利尿ペプチドアッセイの分析評価と臨床評価:マルチサイト研究(Analytical and clinical evaluation of the Bayer ADVIA Centaur automated B-type natriuretic peptide assay in patients with heart failure: a multisite study)」, Clin Chem 2004; 50: 867-73)。それ故に、時間経過又は目的の特性に応じて、ナトリウム利尿ペプチドの活性型若しくは不活性型の測定のうちのいずれかが有利でありうる。
本発明において最も好ましいナトリウム利尿ペプチドは、NT-proBNP又はそれらの変異体である。上記で簡単に考察した通り、本発明において言及するヒトNT-proBNPは、ヒトNT-proBNP分子のN末端部分に対応する、好ましくは、長さ76アミノ酸を含むポリペプチドである。ヒトBNP及びNT-proBNPの構造は、先行技術において既に詳細に記載されており、例えば、WO 02/089657号、WO 02/083913号、Bonow 1996, 「心臓のナトリウム利尿ペプチドに対する新しい考察(New insights into the cardiac natriuretic peptides)」, Circulation 93: 1946-1950が挙げられる。好ましくは、本発明で使用されるヒトNT-proBNPはEP 0 648 228 B1に開示されたヒトNT-proBNPである。これらの先行技術の文献は、そこに開示されたNT-proBNP及びその変異体の特定の配列について参照により本明細書に組み入れるものとする。
本発明において意味するNT-proBNPはさらに、以上考察したヒトNT-proBNPに対する上記特定の配列の対立遺伝子及び他の変異体を包含する。具体的には、ヒトNT-proBNPに対して、アミノ酸レベルで少なくとも60%同一、より好ましくは少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%又は少なくとも99%同一である変異体ポリペプチドが想定される。さらに、診断手段により又はそれぞれの全長ペプチドに対するリガンドにより認識されるタンパク質分解生成物もまた実質的に類似し、また想定される。また、ヒトNT-proBNPのアミノ酸配列と比較してアミノ酸欠失、置換及び/又は付加を有する変異体ポリペプチドは、上記ポリペプチドがNT-proBNP特性を有する限りにおいて包含される。本明細書において意味するNT-proBNP特性は免疫学的及び/又は生物学的特性である。好ましくは、上記NT-proBNP変異体は、NT-proBNPの免疫学的特性と同等の免疫学的特性(すなわちエピトープ組成)を有する。従って、上記変異体はナトリウム利尿ペプチドの量の測定に用いる上記の手段又はリガンドにより特異的に認識可能でなければならない(すなわち、交差反応なしに)。生物学的及び/又は免疫学的NT-proBNP特性は、Karlら(Karl 1999, 「低検出限界をもつ、新規N末端プロBNP(NT-proBNP)アッセイの開発(Development of a novel, N-Terminal-proBNP (NT-proBNP) assay with a low detection limit)」, Scand J Clin Invest 230:177-181)、Yeoら(Yeo 2003, 「Roche NT-proBNPアッセイのマルチセンター評価、及びBiosite Triageアッセイとの比較(Multicenter evaluation of the Roche NT-proBNP assay and comparison to the assay)」, Clinica Chimica Acta 338:107-115)、並びに以下の実施例に記載のアッセイにより検出することができる。変異体にはまた、翻訳後修飾された、グリコシル化ペプチドなどのナトリウム利尿ペプチドも含まれる。
本発明において変異体はまた、サンプルの採集後に修飾された、例えば、標識、特に放射性又は蛍光標識とペプチドとの共有結合又は非共有結合により修飾されたペプチド又はポリペプチドである。
さらに、上記用語はまた、上記の特定のナトリウム利尿ペプチドの任意の組み合わせに関することも理解されるべきである。
本発明はまた、被験体のサンプルにおいて、息切れ(呼吸困難)の原因として肺疾患と心血管系合併症とを鑑別するためのデバイスであって、
(a)被験体のサンプル中のSP-B及びSP-Dの量を測定するための手段;
(b)(a)の手段により測定された量を適切な参照量と比較することにより、呼吸困難の原因として肺疾患と心血管系合併症とを鑑別するための手段
を含むデバイスを包含する。
本明細書に使用される用語「デバイス」は、互いに機能的に連結されて予測を可能にする上記手段を少なくとも含む手段のシステムに関する。肺サーファクタントプロテインSP-B及びSP-Dの量を測定するための好ましい手段及び比較を行うための手段は本発明の方法と関連して以上に開示されている。操作方式において上記手段を連結する方法は上記デバイスに含まれる手段のタイプによって異なる。例えば、ペプチドの量を自動測定する手段を適用する場合、上記自動操作手段により得たデータを、例えば、コンピュータプログラムにより加工して、本明細書で言及した疾患を診断又は識別することができる。好ましくは、かかる場合、上記手段は、単一のデバイス内に含まれる。従って、上記デバイスはサンプル中のペプチドの量を測定する分析ユニット及び鑑別診断用に得られるデータを加工するコンピュータユニットを含みうる。あるいは、試験ストリップなどの手段をタンパク質の量を測定するために用いる場合、診断するための手段は、対照ストリップ、又は測定した量を肺疾患若しくは心血管系合併症に伴うことが公知の量に割り当てる表を含んでもよい。試験ストリップは、好ましくは肺サーファクタントプロテインに特異的に結合するリガンドに連結されている。上記ストリップ又はデバイスは、好ましくは、上記タンパク質の上記リガンドとの結合を検出する手段を含む。好ましい検出手段は、以上の本発明の方法に関する実施形態に関連して開示されている。かかる場合、上記手段はそれに機能的に連結されていて、上記システムの使用者は量の測定結果と、マニュアルに示された指示と解釈によるその診断値を集める。かかる実施形態において、上記手段は分離したデバイスであってもよく、そして好ましくはキットとして一緒にパッケージされている。当業者はさらに手間をかけることなく上記手段の連結方法を認識するであろう。好ましいデバイスは、専門の臨床医の特定知識なしに利用できるものであり、例えば、試験ストリップ又は単にサンプルを供給することを必要とする電子デバイスである。結果は、医師による解釈が必要である診断用生データの出力として与えられてもよい。しかし、好ましくは、デバイスの出力は加工された診断用生データであり、その解釈は専門の医師を必要としない。さらなる好ましいデバイスは、分析ユニット/デバイス(例えば、バイオセンサー、アレイ、サーファクタントプロテインを特異的に認識するリガンドと結合した固体支持体、プラズモン表面共鳴デバイス、NMR分光計、質量分析計など)、又は本発明の方法において先に言及した評価ユニット/デバイスを含む。
最後に、本発明は、本発明の方法を実施するために採用されるキットであって、該方法を実施するための説明書と、
(a)被験体のサンプル中のSP-B及びSP-Dの量を測定するための手段と、
(b)(a)の手段により測定された量を適切な参照量と比較することにより、呼吸困難の原因として肺疾患又は心血管系合併症を判定することができる手段と
を含むキットに関する。
本明細書に使用される用語「キット」は、好ましくは、分離して又は単一容器に入れて提供される上記手段の集合を意味する。上記容器はまた、好ましくは本発明の方法を行うための説明書、例えば電子形態又は紙形態のマニュアルなども含む。容器の手段は、好ましくは「即時使用」形態で提供される、すなわち、さらなる調整ステップなどを行うことなく実施者は成分を使用することができる。
本明細書に引用された全ての参考文献は、本明細書に参照によりその全開示内容及び本明細書に具体的に記載した開示内容が組み入れられる。
以下の実施例は、単に本発明を説明するものである。従って、これは本発明の範囲を限定すると解釈されるものではない。
急性呼吸困難を患う患者の前向き研究
慢性又は急性呼吸困難を患う357名の患者集団を、心不全又は肺疾患の存在について臨床的に調べた。患者のこれらの疾患群への割り当てを臨床試験、ECG及び心エコー図法により確証した。患者の血液サンプルを、プロトタイプSP-B及びSp-D ELISA(SP-B/D量についてのFlindersアッセイプロトコル)により分析した。
急性呼吸困難を示す患者におけるSP-B及びSP-Dの測定結果を以下の表1に示す。肺疾患を患う患者は、心不全を患う患者と比較してSP-B量の上昇を示した。一方、心血管系合併症又は疾患(心不全)を患う患者は、肺疾患を患う患者で見とめられる量と比較してSP-D量の上昇を示した。
Figure 2010537212
慢性呼吸困難を示す患者におけるSP-B及びSP-Dの測定結果を表2に示す。急性呼吸困難を示す患者について示されたように、慢性呼吸困難を有し、肺疾患を患う患者は、心不全を患う患者と比較してSP-B量の上昇を示した。一方、心血管系合併症又は疾患(心不全)を患う患者は、肺疾患を患う患者で見とめられる量と比較してSP-D量の上昇を示した。
Figure 2010537212

Claims (10)

  1. 息切れ(呼吸困難)を患う被験体において、該呼吸困難の原因として肺疾患と心血管系合併症とを鑑別する方法であって、
    (a)被験体のサンプル中のSP-B及びSP-Dの量を測定するステップ、
    (b)SP-B及びSP-Dの量を参照量と比較することにより、該呼吸困難の原因として肺疾患と心血管系合併症とを鑑別するステップ
    を含む方法。
  2. 参照量が、心血管系合併症を患うことがわかっている被験体のサンプル中で測定されたSP-B及びSP-Dの量である、請求項1に記載の方法。
  3. ステップ(a)で測定したSP-Bの量が参照量と比較して上昇し、かつステップ(a)で測定したSP-Dの量が参照量と比較して低減していることは、呼吸困難の原因として肺疾患であることの指標となる、請求項2に記載の方法。
  4. ステップ(a)で測定したSP-B及びSP-Dの量が参照量と本質的に同じことは、呼吸困難の原因として心血管系合併症であることの指標となる、請求項2に記載の方法。
  5. 参照量が、肺疾患を患うことがわかっている被験体のサンプル中で測定されたSP-B及びSP-Dの量である、請求項1に記載の方法。
  6. ステップ(a)で測定したSP-Bの量が参照量と比較して低減し、かつステップ(a)で測定したSP-Dの量が参照量と比較して上昇していることは、呼吸困難の原因として心血管系合併症であることの指標となる、請求項5に記載の方法。
  7. ステップ(a)で測定したSP-B及びSP-Dの量が参照量と本質的に同じことは、呼吸困難の原因として肺疾患であることの指標となる、請求項5に記載の方法。
  8. 被験体がヒトである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 被験体のサンプルにおいて、息切れ(呼吸困難)の原因として肺疾患と心血管系合併症とを鑑別するためのデバイスであって、
    (a)被験体のサンプル中のSP-B及びSP-Dの量を測定するための手段;
    (b)(a)の手段により測定された量を適切な参照量と比較することにより、呼吸困難の原因として肺疾患と心血管系合併症とを鑑別するための手段
    を含むデバイス。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法を実施するために採用されるキットであって、該方法を実施するための説明書と、
    (a)被験体のサンプル中のSP-B及びSP-Dの量を測定するための手段と、
    (b)(a)の手段により測定された量を適切な参照量と比較することにより、呼吸困難の原因として肺疾患又は心血管系合併症を判定することができる手段と
    を含むキット。
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