JP4664939B2 - 息切れの心臓原因および肺原因を鑑別するための手段および方法 - Google Patents

息切れの心臓原因および肺原因を鑑別するための手段および方法 Download PDF

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Description

本発明は、診断の方法および手段に関する。具体的には本発明は、慢性の息切れ(呼吸困難)を患っている被験者において、(i)肺疾患、(ii)心臓血管合併症、(iii)肺疾患を伴う心臓血管合併症、あるいは(iv)心臓血管原因または肺原因ではない呼吸困難を鑑別するための方法であって、被験者のサンプル中の肺表面活性タンパク質の量を決定するステップと、前記被験者のサンプル中のナトリウム利尿ペプチドの量を決定するステップと、上記2つのステップで決定された量を基準量と比較することによって、(i)肺疾患、(ii)心臓血管合併症、(iii)肺疾患を伴う心臓血管合併症、あるいは(iv)心臓血管原因または肺原因ではない慢性の呼吸困難を鑑別するステップとを含む方法に関する。さらに、本発明は、前記方法を実施するための装置およびキットに関する。
心臓血管合併症、特に急性心臓血管イベントは、そのほとんどが、すぐに対処する必要のある生命を脅かす病状である。しかしこれらの状態は、常に明瞭に診断できるとは限らない。具体的には、急性心臓血管イベントだけでなく、慢性心不全などの慢性心機能障害も含めた様々なタイプの心疾患に伴う最も一般的な症状の中には、その他(非心臓血管)の疾患にも同様に特徴的な症状がある。したがって、観察された症状が心臓血管原因であるかまたはその他の原因であるかを鑑別することは、しばしば難しく、厄介で、時間がかかる。前記鑑別は、心臓病専門医などの専門家の助けを必要とする可能性もある。
心臓血管合併症、特に急性心臓血管イベントまたはより重症の慢性心不全に典型的な症状は、息切れ(呼吸困難)である。その他の症状の場合、呼吸困難には、心臓血管合併症および非心臓血管肺疾患を含めた様々な原因がある。症状の潜在的な心臓血管原因に照らしてみれば、所与の患者、例えば救急患者においてその原因を適正に診断することが、非常に懸命である。
WO2004/077056には、表面活性タンパク質の全身レベルを、心不全のマーカーとして使用できることが開示されている。しかし、開示されている技法では、高レベルの表面活性タンパク質の原因の鑑別診断ができない。具体的には、肺の疾患または損傷によっても、前記タンパク質の全身レベルの増加をもたらす可能性があることがわかっている(Doyle 1997, Am J Respir Crit Care Med Vol. 156: 1217-1229)。したがって、開示されている方法は、間違った陽性診断結果をもたらすことが避けられず、したがって不適切な療法になるであろう(Svendstrup Nielsen, 2004, The European Journal of Heart Failure 6: 63-70)。
したがって、被験者の呼吸困難、特に慢性呼吸困難などの症状の原因の鑑別診断を可能にする手段および方法が、長期にわたり明らかに求められている。前記手段および方法では、信頼性ある効率的な診断が可能になり、現行技法の欠点が回避される。
したがって、本発明の根底にある技術上の問題は、前述の必要性に応じた手段および方法を提供するものと見なければならない。技術上の問題は、特許請求の範囲および下記に特徴付けられた実施形態によって解決される。
したがって本発明は、慢性の息切れ(呼吸困難)を患っている被験者において、(i)肺疾患、(ii)心臓血管合併症、(iii)肺疾患を伴う心臓血管合併症、あるいは(iv)心臓血管原因または肺原因ではない呼吸困難を鑑別するための方法であって、a)被験者のサンプル中の肺表面活性タンパク質の量を決定するステップと、b)前記被験者のサンプル中のナトリウム利尿ペプチドの量を決定するステップと、c) a)およびb)で決定された量を基準量と比較することによって、(i)肺疾患、(ii)心臓血管合併症、(iii)肺疾患を伴う心臓血管合併症、あるいは(iv)心臓血管原因または肺原因ではない呼吸困難を鑑別するステップとを含む方法に関する。
本発明の方法は、インビトロ(in vitro)法であることが好ましい。さらに、この方法は、別のサンプル前処理ステップや評価ステップなど、上記にて明らかに示されたもの以外のステップを含むことができる。
本明細書で使用する「鑑別」という用語は、(i)肺疾患、(ii)心臓血管合併症、(iii)肺疾患を伴う心臓血管合併症、あるいは(iv)心臓血管原因または肺疾患原因ではない呼吸困難を患っている被験者を、前記疾患を患っている被験者が本質的に同じ症状を示す条件下、即ち慢性の息切れを示す条件下で区別することを意味する。本明細書で使用する用語は、好ましくは、肺疾患、肺症状を示す心臓血管合併症、肺疾患を伴う心臓血管合併症、あるいは心臓血管原因または肺原因ではない慢性呼吸困難を、区別をつけて診断することを含む。
本明細書で使用する診断は、被験者が本明細書で述べるどの疾患を患っている可能性があるかを評価することを指す。当業者に理解されるように、そのような評価は、通常、診断される被験者の100%に関して正しいことを意味するものではない。しかしこの用語は、統計的に有意な割合の被験者が、前記疾患を患っていると診断することができる必要がある(例えば集団(コホート)ごとの研究で)。ある割合が統計上有意であるか否かは、例えば信頼区間の決定、p値の決定、ステューデントのt検定、マン-ホイットニー検定法など、様々な周知の統計的評価ツールを使用して、当業者がさらなる労力なしで決定することができる。詳細は、Dowdy and Wearden, Statistics for Research, John Wiley & Sons, New York 1983に見出される。好ましい信頼区間は、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも97%、少なくとも98%、または少なくとも99%である。p値は、0.1、0.05、0.01、0.005、または0.0001であることが好ましい。
本発明による診断は、関連する疾患、症状、またはその危険性のモニタリング、確認、細分類、および予測も含む。モニタリングは、既に診断された疾患または合併症を追跡して、例えばその疾患の進行あるいはその疾患または合併症の進行に対する特定の治療の影響を分析することに関する。確認は、その他の指標またはマーカーを使用して、既に行われた診断を強化しまたは実証することに関する。細分類は、診断された疾患の種々のサブクラスに従って、診断をさらに限定すること、例えば疾患が軽症であるか重症であるかに応じて限定することに関する。予測は、その他の症状またはマーカーが明らかになる前に、または著しく変化する前に、疾患または合併症を予測することに関する。
「慢性の息切れ」または「慢性呼吸困難」という表現は、増加した呼吸数および/または増加した呼吸量をもたらす呼吸障害を指す。したがって息切れは、好ましくは過換気をもたらす可能性がある。息切れは通常、少なくとも95%という正常な酸素飽和レベルよりも低い酸素飽和レベルで生ずる。本明細書で使用する慢性呼吸困難は、永久または永久的に生ずる息切れを指す(即ち、同じ条件下で繰り返し生ずる息切れ)。
「肺疾患」という用語は、息切れを引き起こす任意の疾患を指す。さらに、本発明に関して言及される肺疾患は、表面活性タンパク質、特に本明細書で具体的に言及される肺表面活性タンパク質の透過性が高い、肺胞毛細管膜関門障壁障害をもたらすと考えられる。前記疾患は、好ましくは急性および慢性の呼吸不全、肺線維症、肺胞タンパク症、肺水腫、肺炎症、肺気腫、甲状腺疾患、またはより好ましくは肺動脈塞栓症である。
本明細書で使用する「心臓血管合併症」という用語は、任意の急性または慢性の心臓血管系障害を指す。心臓血管系の急性障害には、急性心臓血管イベントが含まれる。したがって、より好ましくは安定狭心症(SAP)または急性冠症候群(ACS)が包含される。ACS患者は、不安定狭心症(UAP)を示す可能性があり、またはこれら個々の患者は、既に心筋梗塞(MI)を患っている。MIは、ST上昇MIまたは非ST上昇MIの可能性がある。MIの発症後、左心室機能不全(LVD)になる可能性がある。この用語には、慢性障害、好ましくは心不全も包含される。この用語は、先天性または後天性の心臓弁膜疾患または障害や、心筋炎、心筋症、アミロイド症、あるいはヘモクロマトーシスなど、前述の急性心臓血管イベントの他に、心不全を引き起こす病状および疾患を含むことも理解すべきである。さらに好ましい心臓血管疾患は、血栓症、好ましくは動脈血栓症、または血管石灰化を引き起こす疾患、好ましくはアテローム性動脈硬化症、ならびに発作である。
心臓血管合併症を患っている個人は、臨床症状(例えば呼吸困難、胸痛、以下のNYHA分類も参照)を示す可能性がある。具体的には、心臓血管疾患の症状は、ニューヨーク心臓協会(NYHA)による機能分類システムにより分類されている。クラスIの患者には、心臓血管疾患の明らかな症状がない。身体活動は制限されず、通常の身体活動によって、過度の疲労、動悸、または呼吸困難が生じない。クラスIIの患者は、身体活動にわずかな制約を受ける。この患者は、安静時は快適であるが、通常の身体活動によって、疲労、動悸、または呼吸困難が生ずる。クラスIIIの患者は、身体活動に大きな制約があることを示す。この患者は、安静時は快適であるが、通常に満たない活動で疲労、動悸、または呼吸不全が生ずる。クラスIVの患者は、不快感を伴わずにどのような身体活動も実施することができない。この患者は、安静時に心不全の症状を示す。任意の身体活動を行った場合、不快感が増大する。心臓血管合併症の別の特徴は、「駆出率」としても知られる「左心室駆出分画(LVEF)」にすることができる。健康な心臓を有する人は、通常、LVEFが損なわれておらず、一般に約50%と言われている。症候性である収縮期心臓疾患を有するほとんどの人は、一般に、LVEFが40%以下である。
好ましくは、本発明による心臓血管合併症を患っており慢性呼吸困難を示す被験者は、中間のNYHAクラスに、好ましくはNYHAクラスI、II、またはIIIに、最も好ましくはNYHAクラスIIに割り当てることができる。
「肺疾患を伴う心臓血管合併症」とは、被験者が心臓血管合併症を患っておりかつ肺疾患を患っていることを意味する。2つの疾患または障害は、独立に表れる可能性があり、即ち一方が他方を引き起こさない可能性があることを理解すべきである。しかし、本明細書で言及する原発性心臓血管合併症が続発性肺疾患を引き起こしまたはその逆である場合も、上記表現に包含されることが好ましい。
さらに、慢性呼吸不全は、どんなものであれ、心臓血管合併症にも肺疾患も患っていない患者で観察することができる。そのような場合は、本発明において、「心臓血管原因または肺原因ではない慢性呼吸不全」という用語に含まれることになる。息切れの、心臓血管原因および肺原因ではない好ましい原因は、肥満、高体重、訓練を受けておらずまたは訓練が不十分な被験者の身体状況、不安状態などの心理的状態であることが好ましい。
本明細書で使用する「被験者」という用語は、動物、好ましくは哺乳類、より好ましくはヒトに関する。しかし被験者は、好ましくは慢性の息切れを示すことが、本発明により考えられる。
本発明によるナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質の量の決定は、好ましくは半定量的にまたは定量的に、量または濃度を測定することに関する。測定は、直接または間接的に行うことができる。直接測定は、ナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質そのものから得られるシグナルであって、その強度がサンプル中に存在するペプチド分子の数に直接相関しているシグナルに基づいて、ナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質の量または濃度を測定することに関する。そのようなシグナル、即ち本明細書ではときどき強度シグナルと呼ばれるシグナルは、例えば、ナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質の特定の物理的または化学的性質の強度値を測定することによって、得ることができる。間接的な測定は、2次成分(即ち、ナトリウム利尿ペプチドそのものではない成分)から得られたシグナル、または生物学的読取りシステム、例えば測定可能な細胞応答、リガンド、標識、または酵素反応産物から得られたシグナルを測定することを含む。
本発明によれば、ナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質の量の決定は、サンプル中のペプチドの量を決定するための全ての既知の手段によって実現することができる。前記手段は、様々なサンドイッチ、競合、またはその他のアッセイフォーマットで標識された分子を利用することができる、免疫アッセイの装置および方法を含む。前記アッセイは、ナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質の存在または不在を示すシグナルを発生させることになる。さらに、シグナル強度は、サンプル中に存在するポリペプチドの量に直接または間接的に(例えば逆比例して)相関できることが好ましい。別の適切な方法は、その正確な分子量またはNMRスペクトルなど、ナトリウム利尿ペプチドに特異的な物理的または化学的性質を測定することを含む。前記方法は、バイオセンサー、免疫アッセイに結合された光学装置、バイオチップ、質量分析計やNMR分析器、またはクロマトグラフィ装置などの分析装置を含むことが好ましい。さらに、方法は、マイクロプレートELISAベース法、完全自動化またはロボット式免疫アッセイ(例えばElecsys(商標)分析器で利用可能)、CBA(酵素コバルト結合アッセイ(Cobalt Binding Assay)、例えばRoche-Hitachi(商標)分析器で利用可能)、およびラテックス凝集アッセイ(例えばRoche-Hitachi(商標)分析器で利用可能)を含む。
好ましい実施形態では、ナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質の量を決定するための方法は、(a)細胞応答、即ちその強度がペプチドの量を示している細胞応答を引き出すことが可能な細胞を、適切な時間にわたってペプチドに接触させるステップと、(b)細胞応答を測定するステップとを含む。
細胞応答の測定では、サンプルまたは処理されたサンプルを細胞培養物に添加し、内部または外部細胞応答を測定することが好ましい。細胞応答は、レポーター遺伝子の測定可能な発現、あるいは物質の分泌、例えばペプチド、ポリペプチド、または小分子の分泌を含むことができる。物質の発現は、ペプチドの量に相関する強度シグナルを生成する。
別の好ましい実施形態では、ナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質の量を決定するための方法は、サンプル中のナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質から得ることができる特定の強度シグナルを測定するステップを含む。
上述のように、そのようなシグナルは、ナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質に特異的な質量スペクトルまたはNMRスペクトルにおいて観察される、ナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質に特異的なm/z変数で観察されるシグナル強度でよい。
別の好ましい実施形態では、ナトリウム利尿ペプチドの量を決定するための方法は、(a)ペプチドを特定のリガンドに接触させるステップと、(b)(任意選択で)非結合リガンドを除去するステップと、(c)結合リガンドを測定するステップとを含む。結合リガンドは、強度シグナルを生成することになる。本発明による結合は、共有結合と非共有結合の両方を含む。本発明によるリガンドは、本明細書に記述されるナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質に結合する任意の化合物、例えばペプチド、ポリペプチド、核酸、または小分子にすることができる。好ましいリガンドには、抗体、核酸、ペプチドまたはポリペプチド、例えばナトリウム利尿ペプチドの受容体または肺表面活性タンパク質の結合パートナー、およびペプチド結合領域を含むその断片、およびアプタマー、例えば核酸またはペプチドアプタマーが含まれる。そのようなリガンドを調製する方法は、当技術分野で周知である。例えば、適切な抗体またはアプタマーの同定および生成は、民間供給業者によっても提供される。当業者なら、高い親和性または特異性を有するそのようなリガンドの誘導体を生成する方法に精通している。例えば、ランダム変異を核酸、ペプチド、またはポリペプチドに導入することができる。次いでこれらの誘導体を、当技術分野で知られているスクリーニング手順、例えばファージディスプレイに従って、結合に関して試験することができる。本明細書で言及する抗体は、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体の両方、ならびにこれらの断片であって抗原またはハプテンに結合することが可能なFv、Fab、およびF(ab)2断片などを含む。本発明は、所望の抗原特異性を示す非ヒトドナー抗体のアミノ酸配列がヒトアクセプター抗体の配列と組み合わされている、ヒト化ハイブリッド抗体も含む。ドナー配列は、通常、少なくともドナーの抗原結合アミノ酸残基を含むことになるが、ドナー抗体のその他の構造的および/または機能的に関連あるアミノ酸残基を含んでもよい。そのようなハイブリッドは、当技術分野で周知のいくつかの方法によって調製することができる。リガンドまたは媒介物は、ナトリウム利尿ペプチドに特異的に結合することが好ましい。本発明による特異的結合は、リガンドまたは媒介物が、別のペプチド、ポリペプチド、または分析されるサンプル中に存在する物質に、実質的に結合(「交差反応」)すべきではないことを意味する。好ましくは、特異的に結合したナトリウム利尿ペプチドは、任意のその他の関連あるペプチドまたはポリペプチドよりも少なくとも3倍高く、より好ましくは少なくとも10倍高く、さらに好ましくは少なくとも50倍高い親和性で結合すべきである。非特異的結合は、例えばそのウェスタンブロット上でのサイズに従ってまたはそのサンプル中での比較的高い量によって、依然として明白に区別することができ測定することができる場合、許容することができる。リガンドの結合は、当技術分野で知られている任意の方法によって測定することができる。好ましくは、前記方法は半定量的または定量的である。適切な方法を、以下に記述する。
第1に、リガンドの結合は、例えばNMR、質量分析、または表面プラズモン共鳴によって、直接測定することができる。
第2に、また、リガンドが、問題とされるペプチドまたはポリペプチドの酵素活性の基質として働く場合、酵素反応産物を測定することができる(例えばプロテアーゼの量は、例えばウェスタンブロット上で、切断された基質の量を測定することにより測定することができる)。あるいはリガンドは、酵素特性そのものを示すことができ、リガンド/ナトリウム利尿ペプチドまたはリガンド/肺表面活性タンパク質複合体、あるいはナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質により結合されたリガンドを、それぞれ適切な基質に接触させて、強度シグナルの発生により検出を可能にすることができる。酵素反応産物の測定では、基質の量を飽和させることが好ましい。基質には、反応前に、検出可能な標識で標識してもよい。サンプルは、適切な時間にわたって基質に接触させることが好ましい。適切な時間とは、検出可能な、好ましくは測定可能な量の生成物を生成するのに必要な時間を指す。生成物の量を測定する代わりに、所与の(例えば検出可能な)量の生成物の出現に必要な時間を測定することができる。
第3に、リガンドを標識に共有または非共有結合して、リガンドの検出および測定を可能にすることができる。標識は、直接または間接的な方法により行うことができる。直接標識では、標識をリガンドに直接(共有または非共有結合により)結合する。間接的標識では、2次リガンドを第1のリガンドに結合(共有または非共有結合)する。2次リガンドは、第1のリガンドに特異的に結合すべきである。前記2次リガンドは、適切な標識に結合することができ、かつ/または2次リガンドに結合する3次リガンドの標的でよい。2次、3次、またはさらに高い次数のリガンドの使用は、シグナルを増大させるのにしばしば使用する。適切な2次およびより高い次数のリガンドには、抗体、2次抗体、および周知のストレプトアビジン-ビオチン系(Vector Laboratories,Inc.)を含めることができる。リガンドまたは基質は、当技術分野で知られている1つまたは複数のタグで「タグ付け」してもよい。次いでそのようなタグを、より高い次数のリガンドに対する標的とすることができる。適切なタグには、ビオチン、ジゴキシゲニン、Hisタグ、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ、FLAG、GFP、mycタグ、インフルエンザA型ウイルス赤血球凝集素(HA)、マルトース結合タンパク質などが含まれる。ペプチドまたはポリペプチドの場合、タグは、N-末端および/またはC-末端にあることが好ましい。適切な標識は、適切な検出方法によって検出可能な任意の標識である。典型的な標識には、金粒子、ラテックスビーズ、アクリダンエステル、ルミノール、ルテニウム、酵素活性標識、放射性標識、磁性標識(「例えば磁気ビーズ」、常磁性および超常磁性標識を含む)、および蛍光標識が含まれる。酵素活性標識には、例えば、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β-ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、およびこれらの誘導体が含まれる。検出に適した基質には、ジアミノベンジジン(DAB)、3,3'-5,5'-テトラメチルベンジジン、NBT-BCIP(4-ニトロブルーテトラゾリウムクロライドおよび5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリル-ホスフェート、Roche Diagnosticsから既製原液として入手可能)、CDP-Star(商標)(Amersham Biosciences)、ECF(商標)(Amersham Bioscience)が含まれる。適切な酵素-基質の組合せの結果、当技術分野で知られている方法により測定することができる(例えば光感受性フィルムまたは適切なカメラシステムを使用する)着色反応生成物、蛍光または化学発光を得ることができる。酵素反応の測定については、上記示された基準を同様に適用する。典型的な蛍光標識には、蛍光タンパク質(GFPやその誘導体など)、Cy3、Cy5、Texas Red、Fluorescein、およびAlexa色素(例えばAlexa568)が含まれる。他の蛍光標識は、例えばMolecular Probes(Oregon)から入手可能である。蛍光標識としての量子ドットの使用も考えられる。典型的な放射性標識には、35S、125I、32P、33Pなどが含まれる。放射性標識は、知られており適切である任意の方法によって、例えば光感受性フィルムまたはホスフォイメージャによって検出することができる。本発明による適切な測定方法には、沈殿(特に免疫沈降)、電気化学発光(電気的に発生した化学発光)、RIA(ラジオイムノアッセイ)、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)、サンドイッチ酵素免疫試験、電気化学発光サンドイッチ免疫アッセイ(ECLIA)、解離強化ランタニドフルオロ免疫アッセイ(DELFIA)、シンチレーション近接アッセイ(SPA)、比濁法、ネフェロメトリー、ラテックス強化比濁法またはネフェロメトリー、あるいは固相免疫試験も含まれる。当技術分野で知られている別の方法(ゲル電気泳動や2Dゲル電気泳動、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)、ウェスタンブロット法、および質量分析法など)を、単独で、あるいは上述の標識またはその他の検出方法と組み合わせて使用することができる。
別の好ましい実施形態では、ナトリウム利尿ペプチドの量を決定するための方法は、(a)上記指定されたナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質に対するリガンドを含む固体支持体を、ナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質を含むサンプルに接触させるステップと、(b)支持体に結合されたナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質の量を測定するステップとを含む。
好ましくは核酸、ペプチド、ポリペプチド、抗体、およびアプタマーからなる群から選択されたリガンドは、固定された形で固体支持体上に存在することが好ましい。固体支持体を製造するための材料は、当技術分野で周知であり、とりわけ市販されているカラム材料、ポリスチレンビーズ、ラテックスビーズ、磁気ビーズ、コロイド金属粒子、ガラスおよび/またはシリコンチップおよび表面、ニトロセルロースストリップ、膜、シート、デュラサイト(duracytes)、反応トレイのウェルおよび壁面、プラスチックチューブなどが含まれる。リガンドまたは媒介物は、多くの異なる担体に結合することができる。周知の担体の例には、ガラス、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、デキストラン、ナイロン、アミロース、天然および化工セルロース、ポリアクリルアミド、アガロース、およびマグネタイトが含まれる。担体の性質は、本発明においては可溶性または不溶性のいずれかにすることができる。前記リガンドを固着/固定するのに適した方法は、周知であり、イオン性、疎水性、共有的な相互作用などが含まれるが、これらに限定するものではない。本発明によるアレイとして「懸濁アレイ」を使用することも考えられる(Nolan JP, Sklar LA.(2002) Suspension array technology: evolution of the flat-array paradigm. Trends Biotechnol. 20(1):9-12)。そのような懸濁アレイでは、担体、例えばマイクロビーズまたはマイクロスフィアが懸濁体中に存在する。アレイは、異なるリガンドを保持する、おそらくは標識された種々のマイクロビーズまたはマイクロスフィアからなる。そのようなアレイを作成する方法は、例えば固相化学および光に不安定な保護基に基づいており、一般に知られている(米国特許第5,744,305号)。
本明細書で使用する「量」という用語は、ナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質の絶対的な量、ナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質の相対的な量または濃度、ならびにこれらに相関する任意の値またはパラメータを包含する。そのような値またはパラメータは、例えば質量スペクトルまたはNMRスペクトルでの強度値など、直接測定によってナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質から得られる全ての特定の物理的または化学的性質からの強度シグナル値を含む。さらに、この記述の他の箇所で指定された間接的測定によって得られる全ての値またはパラメータ、例えばナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質に応答して生物学的読取りシステムから決定された発現レベル、あるいは特異的に結合するリガンドから得られた強度シグナルが包含される。前述の量またはパラメータに相関する値は、全ての標準的な数学的演算によって得ることもできることを理解されたい。
肺表面活性タンパク質は、生理学的条件下で被験者の肺表面活性物質中に主に見出されるタンパク質である。これらの肺表面活性タンパク質は、表面活性タンパク質A(SP-A)、表面活性タンパク質B(SP-B)、および/または表面活性タンパク質D(SP-D)である。本明細書で使用する「肺表面活性タンパク質」という用語は、SP-Bを指すことが好ましい。この用語は、好ましくはヒトタンパク質ならびにその変異体、好ましくは対立遺伝子多型または種特異的ホモログ、パラログ、またはオーソログを包含する。ヒト表面活性タンパク質は、従来技術で十分特徴付けられており、例えばHawgood, 1989, Am J Physiol-Lung Cellular and Molecular Physiology, Vol 257, Issue 2:13-L22(全ての表面活性タンパク質に関して)、Takahashi 2006, Curr Pharm Des,12(5):589-598(SP-AおよびSP-Dに関して)、およびKurutz 2002, Biochemistry, 41(30):9627-9636, Guttentag 1998, Am J Physiol-Lung Cellular and Molecular Physiology, Vol 275, Issue 3:L559-L566(SP-Bに関して)に開示されている。
具体的には、ヒト肺表面活性タンパク質に対して、アミノ酸レベルで少なくとも60%が同一の、より好ましくは少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一の、肺表面活性タンパク質の変異体も考えられる。診断手段によって、またはそれぞれの完全長ペプチドに向けられたリガンドによって依然として認識される、タンパク質分解性の分解産物も、実質的に同様でありかつ考えられる。同様に包含されるのは、変異ポリペプチドであり、これは、前記ポリペプチドが肺表面活性タンパク質の性質を有する限り、ヒト肺表面活性タンパク質のアミノ酸配列に匹敵したアミノ酸の欠失、置換、および/または付加を有する変異ポリペプチドである。本明細書で言及する肺表面活性タンパク質の性質は、免疫学的および/または生物学的性質である。肺表面活性タンパク質の変異体は、本明細書で特に言及する肺表面活性タンパク質に匹敵した免疫学的性質(即ちエピトープ組成)を有することが好ましい。したがって、これらの変異体は、肺表面活性タンパク質の決定に使用される前述の手段またはリガンドによって認識される。変異体は、グリコシル化タンパク質などの、翻訳後に修飾された肺表面活性タンパク質も含む。
さらに、この用語は、前述の特定の肺表面活性タンパク質またはその変異体の任意の組合せも包含することを理解されたい。例えばSP-Bは、SP-DまたはSP-Aあるいはその両方と組み合わせて決定することができる。
「ナトリウム利尿ペプチド」という用語は、同じ予測可能性を有する心房性ナトリウム利尿ペプチド(Atrial Natriuretic Peptide)(ANP)型および脳性ナトリウム利尿ペプチド(Brain Natriuretic Peptide)(BNP)型のペプチドとその変異体を含む。本発明によるナトリウム利尿ペプチドは、ANP型およびBNP型のペプチドとその変異体を含む(例えば、Bonow,R.O.(1996) New insights into the cardiac natriuretic peptides. Circulation 93: 1946-1950参照)。
ANP型ペプチドは、プレプロANP、プロANP、NT-プロANP、およびANPを含む。
BNP型ペプチドは、プレプロBNP、プロBNP、NT-プロBNP、およびBNPを含む。
プレプロペプチド(プレプロBNPの場合は134アミノ酸)は短シグナルペプチドを含み、これが酵素により切断されてプロペプチド(プロBNPの場合は108アミノ酸)を放出する。プロペプチドはさらに、N末端プロペプチド(NT-プロペプチド、NT-プロBNPの場合は76アミノ酸)と活性ホルモン(BNPの場合は32アミノ酸、ANPの場合は28アミノ酸)に切断される。
本発明による好ましいナトリウム利尿ペプチドは、NT-プロANP、ANP、NT-プロBNP、BNP、およびその変異体である。ANPおよびBNPは活性ホルモンであり、そのそれぞれに対応する不活性物質、NT-プロANPおよびNT-プロBNPよりも短い半減期を有する。BNPが血液中で代謝されるのに対し、NT-プロBNPは、無傷の分子として血液中を循環し、したがってこれは腎臓により排出される。NTプロBNPの生体内半減期は、半減期が20分であるBNPの場合よりも120分長い(Smith MW, Espiner EA, Yandle TG, Charles CJ, Richards AM. Delayed metabolism of human brain natriuretic peptide reflects resistance to neutral endopeptidase. J Endocrinol. 2000; 167: 239-46)。
事前分析物は、NT-プロBNPの場合により頑丈であり、中央検査室へのサンプルの容易な移送が可能になる(Mueller T, Gegenhuber A, Dieplinger B, Poelz W, Halmayer M. Long-term stability of endogenous B-type natriuretic peptide(BNP) and amino terminal proBNP(NT-proBNP) in frozen plasma samples. Clin Chem Lab Med 2004; 42: 942-4)。
血液サンプルは、室温で数日間保存することができ、回収損失なしで郵送しまたは輸送することができる。これとは対照的に、BNPを室温でまたは摂氏4℃で48時間保存すると、少なくとも20%の濃度損失が生ずる(Mueller T, Gegenhuber A他, Clin Chem Lab Med 2004; 42: 942-4,前掲; Wu AH, Packer M, Smith A, Bijou R, Fink D, Mair J, Wallentin L, Johnston N, Feldcamp CS, Haverstick DM, Ahnadi CE, Grant A, Despres N, Bluestein B, Ghani F. Analytical and clinical evaluation of the Bayer ADVIA Centaur automated B-type natriuretic peptide assay in patients with heart failure: a multisite study. Clin Chem 2004; 50: 867-73)。したがって、問題となっている時間経過または性質に応じて、活性または不活性形態のナトリウム利尿ペプチドのそれぞれの測定が有利になる可能性がある。
本発明による最も好ましいナトリウム利尿ペプチドは、NT-プロBNPまたはその変異体である。上記にて簡単に論じたように、本発明で言及されるヒトNT-プロBNPは、好ましくはヒトNT-プロBNP分子のN末端部分に対応する長さが76アミノ酸のポリペプチドである。ヒトBNPおよびNT-プロBNPの構造は、従来技術、例えばWO02/089657、WO02/083913、Bonow 1996, New Insights into the cardiac natriuretic peptides. Circulation 93: 1946-1950に既に詳細に記載されている。本明細書で使用するヒトNT-プロBNPは、EP0648228B1に開示されているヒトNT-プロBNPであることが好ましい。これらの従来技術の文書を、そこに開示されている特定の配列のNT-プロBNPおよびその変異体に関して参照により本明細書に組み込む。
本発明に関して言及されるNT-プロBNPはさらに、上記で論じたヒトNT-プロBNPに関する前記特定の配列の対立遺伝子多型およびその他の変異体を包含する。具体的には、ヒトNT-プロBNPに対して、アミノ酸レベルで少なくとも60%が同一であり、より好ましくは少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%、または少なくとも99%同一の変異ポリペプチドが考えられる。診断手段によって、またはそれぞれの完全長ペプチドに向けられたリガンドによって依然として認識される、タンパク質分解性の分解産物も、実質的に同様でありかつ考えられる。同様に包含されるのは、変異ポリペプチドであり、これは、前記ポリペプチドがNT-プロBNPの性質を有する限り、ヒトNT-プロBNPのアミノ酸配列に匹敵したアミノ酸の欠失、置換、および/または付加を有する変異ポリペプチドである。本明細書で言及するNT-プロBNPの性質は、免疫学的および/または生物学的性質である。NT-プロBNP変異体は、NT-プロBNPに相当する免疫学的性質(即ちエピトープ組成)を有することが好ましい。したがって変異体は、ナトリウム利尿ペプチドの量の決定に使用される前述の手段またはリガンドによって認識される。生物学的および/または免疫学的なNT-プロBNPの性質は、Karl他(Karl 1999. Development of a novel, N-Terminal-proBNP(NT-proBNP) assay with a low detection limit. Scand J Clin Invest 59: 177-81)、Yeo他(Yeo 2003. Multicenter evaluation of the Roche NT-proBNP assay and comparison to the Biosite Triage assay. Clinica Chimica Acta 338: 107-115)、および以下の実施例1に記載されているアッセイにより検出することができる。変異体は、グリコシル化ペプチドなどの、翻訳後に修飾されたナトリウム利尿ペプチドも含む。
本発明による変異体は、例えば標識、特に放射性標識または蛍光標識とペプチドとの共有または非共有結合によってサンプル収集後に修飾された、ペプチドまたはポリペプチドでもある。
さらにこの用語は、前述の特定のナトリウム利尿ペプチドの、任意の組合せにも関することを理解されたい。
「サンプル」という用語は、体液のサンプル、分離した細胞のサンプル、あるいは組織または器官からのサンプルを指す。体液のサンプルは、周知の技法によって得ることができ、好ましくは血液、血漿、血清、または尿のサンプルが含まれる。組織または器官のサンプルは、例えば生検によって、任意の組織または器官から得ることができる。分離した細胞は、遠心分離や細胞分別などの分離技法によって、体液あるいは組織または器官から得ることができる。
本明細書で使用する比較は、分析されるサンプルに含まれるナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質の量と、この記述において以下に指定される適切な基準源の量との比較を包含する。本明細書で使用する比較は、対応するパラメータまたは値の比較を指し、例えば、絶対量を絶対基準量と比較し、それと共に濃度を基準濃度と比較し、または試験サンプルから得られた強度シグナルを基準サンプルの同じタイプの強度シグナルと比較することであると理解されたい。本発明の方法のステップ(b)で言及される比較は、手作業でまたはコンピュータ支援により実施することができる。コンピュータ支援による比較では、決定された量の値を、コンピュータプログラムによりデータベースに保存された適切な基準物質に対応する値と比較することができる。コンピュータプログラムはさらに、比較の結果を評価することができ、即ち、適切な出力フォーマットで、本明細書で言及される疾患に関する鑑別診断が自動的に提供される。
本明細書で使用する「基準量」という用語は、上記にて言及した比較によって、被験者が前述の疾患または障害のいずれか1つを患っているかどうかを評価することが可能な量を指す。したがって基準値は、(i)肺疾患、(ii)心臓血管合併症、(iii)肺疾患を伴う心臓血管合併症を患っている被験者、あるいは(iv)心臓血管原因または肺原因ではない慢性呼吸困難を患っており、即ち心臓血管合併症および肺疾患に関しては健康な被験者から得ることができる。疾患または疾患の組合せを患っている被験者からの基準値を使用する場合、前記基準量と本質的に同一である試験被験者のサンプル中のペプチドまたはタンパク質の量は、それぞれの疾患または疾患の組合せを示していることを理解されたい。健康な被験者からの基準値を使用する場合、基準値とは著しく異なる(即ち、本明細書で述べる表面活性タンパク質およびナトリウム利尿ペプチドの正常値とは異なる)試験被験者のサンプル中のペプチドまたはタンパク質の量は、疾患を表している。個々の被験者に適用可能な基準量は、年齢や性別、または部分母集団などの様々な生理学的パラメータに応じて変えてよい。したがって適切な基準量は、試験サンプルと一緒に分析される基準サンプルから、本発明の方法によって、即ち同時にまたは逐次決定することができる。正常範囲(80から150pg/ml、好ましくは125pg/ml)よりも大きいナトリウム利尿ペプチドの量および正常範囲の血液肺表面活性タンパク質の量(12,000から20,000ng/ml、好ましくは20,000ng/ml)よりも大きい量は、肺疾患、または呼吸困難の原因として肺症状を示す心臓血管合併症を示すのではなく、肺疾患を伴う心臓血管合併症を示すことがわかった。前述の量は、測定の統計値および誤差によって変わり得ることを理解されたい。したがって、多量の肺表面活性タンパク質が決定されたが多量のナトリウム利尿ペプチドは決定されない場合、被験者は単なる肺疾患を患っていることになる。決定されたナトリウム利尿ペプチドおよび表面活性タンパク質の量が、共に正常範囲よりも多い場合、被験者は、肺疾患を伴う心臓血管合併症を患っていることになる。ナトリウム利尿ペプチドの量だけが上昇した場合、被験者は、心臓血管合併症を患っていることになる。最後に、決定された量がいずれも基準値に比べて上昇していない場合、被験者は、この記述の他の箇所で指定した非心臓血管原因であり非肺原因であることから慢性呼吸困難を示すことになる。
肺症状、特に息切れを示す被験者のサンプル中に存在するNT-プロBNPの量と組み合わせた肺表面活性タンパク質の量によって、前記症状の原因に関する鑑別診断が可能であることがわかったことは、有利である。本発明のおかげで、被験者を、特に救急患者をより容易にかつ信頼性高く診断し、引き続き前記鑑別診断の結果に従って治療することができる。
上記および下記にてなされた用語の説明および定義は、本明細書および特許請求の範囲で特徴付けられた全ての実施形態に相応に適用される。
以下の実施例は、本発明の方法の特に好ましい実施形態である。
本発明の方法の好ましい実施形態では、肺疾患を伴う心臓血管合併症の肺疾患(上記(iii)参照)が、心臓血管合併症によって引き起こされる。
本発明の方法の好ましい実施形態では、(iii)の心臓血管合併症が、肺疾患によって引き起こされる。
本発明の方法の別の好ましい実施形態では、(iii)の肺疾患は、心臓血管合併症に依存する。
本発明の方法の他の好ましい実施形態では、ナトリウム利尿ペプチドに関する125pg/ml未満の基準量、および肺表面活性タンパク質に関する20,000ng/mlよりも多い基準量が、(i)肺疾患を表している。
本発明の方法の他の好ましい実施形態では、ナトリウム利尿ペプチドに関する125pg/mlよりも多い基準量、および肺表面活性タンパク質に関する20,000ng/ml未満の基準量が、(ii)心臓血管合併症を表している。
本発明の方法の他の好ましい実施形態では、ナトリウム利尿ペプチドに関する125pg/mlよりも多い基準量、および肺表面活性タンパク質に関する20,000ng/mlよりも多い基準量が、(iii)心臓血管合併症を伴う肺疾患を表している。
本発明の方法の別の好ましい実施形態では、ナトリウム利尿ペプチドに関する125pg/ml未満の基準量、および肺表面活性タンパク質に関する20,000ng/ml未満の基準量が、(iv)心臓血管原因または肺原因ではない慢性呼吸困難を表している。
また、本発明の方法の好ましい実施形態では、前記サンプルが血液、血漿、血清、または尿である。
本発明の方法の別の好ましい実施形態では、前記ナトリウム利尿ペプチドがNT-プロBNPである。
さらに、本発明の方法の好ましい実施形態では、前記被験者がヒトである。
さらに本発明は、慢性呼吸困難を示す被験者において、(i)肺疾患、(ii)肺症状を示す心臓血管合併症、(iii)肺疾患を伴う心臓血管合併症、あるいは(iv)心臓血管原因または肺原因ではない呼吸困難を鑑別するための装置であって、
a)被験者のサンプル中の肺表面活性タンパク質の濃度を決定するための手段と、
b)被験者のサンプル中のナトリウム利尿ペプチドまたはその変異体の量を決定するための手段と、
c)決定された量を適切な基準値と比較し、それによって、(i)肺疾患、(ii)心臓血管合併症、(iii)肺疾患を伴う心臓血管合併症、あるいは(iv)心臓血管原因または肺原因ではない慢性呼吸困難を鑑別するための手段と
を含む装置に関する。
本明細書で使用する「装置」という用語は、予測が可能になるように、互いに動作可能に結合された少なくとも前述の手段を含む手段のシステムに関する。ナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質の量を決定するための好ましい手段と、比較を実施するための手段は、本発明の方法に関連して上記に開示されている。動作手法においてこれらの手段をどのように結合するかは、装置に含まれる手段のタイプに左右されることになる。例えば、ペプチドの量を自動的に決定するための手段を利用する場合、前記自動操作手段によって得られるデータは、例えば、本明細書で述べる疾患を診断または鑑別するために、コンピュータプログラムによって処理することができる。そのような場合、これらの手段は単一の装置に含まれることが好ましい。したがって前記装置は、サンプル中のペプチドの量を測定するための分析ユニットと、鑑別診断用に得られたデータを処理するためのコンピュータユニットを含むことができる。あるいは、試験片などの手段を使用してペプチドの量を決定する場合、診断するための手段は、決定された量を、(i)肺疾患、(ii)心臓血管合併症、(iii)肺疾患を伴う心臓血管合併症、あるいは(iv)心臓血管原因または肺原因ではない慢性呼吸困難または健康な対照被験体に関連したものであることがわかっている量に割り当てる、対照片または対照表を含むことができる。試験片は、ナトリウム利尿ペプチドまたは肺表面活性タンパク質に特異的に結合するリガンドに結合させることが好ましい。ストリップまたは装置は、前記ペプチドと前記リガンドとの結合を検出するための手段を含むことが好ましい。検出するための好ましい手段は、上記本発明の方法に関する実施形態に関連して開示される。そのような場合、手段は、マニュアルに示される指示および説明に従ってシステムの使用者が量の決定の結果とその診断値とをまとめることができるように、動作可能に結合される。手段は、そのような実施形態では個別の装置として示すことができ、好ましくはキットとして一緒に包装される。当業者なら、さらなる労力なしで、どのように手段を結合するか理解するであろう。好ましい装置は、専門医の特殊な知識なしで利用できるものであり、例えば、サンプルの投入しか必要としない試験片または電子装置である。結果は、臨床医による解釈が必要な診断用生データの出力として与えることができる。しかし装置の出力は、その解釈に専門医を必要としない処理済みの診断用生データであることが好ましい。さらに好ましい装置は、分析ユニット/装置(例えばバイオセンサー、アレイ、ナトリウム利尿ペプチドを特異的に認識するリガンドに結合された固体支持体、プラズモン表面共鳴装置、NMR分光計、質量分光計など)、または本発明の方法に従い上記にて言及された評価ユニット/装置を含む。
最後に、本発明は、
a)被験者のサンプル中の肺表面活性タンパク質の濃度を決定するための手段と、
b)被験者のサンプル中のナトリウム利尿ペプチドまたはその変異体の量を決定するための手段と、
c)決定された量を適切な基準値と比較し、それによって、(i)肺疾患、(ii)心臓血管合併症、(iii)肺疾患を伴う心臓血管合併症、あるいは(iv)心臓血管原因または肺原因ではない慢性呼吸困難を互いに鑑別することができる手段と
を含む、本発明の方法を実施するためのキットに関する。
本明細書で使用する「キット」という用語は、好ましくは別々にまたは単一容器内で提供される、前述の手段を集めたものを指す。容器は、本発明の方法を実施するための取扱い説明書を含むことも好ましい。
本明細書に援用される全ての参考文献は、その開示内容全体および本明細書で特に述べる開示内容に関して、参照により本明細書に援用する。
以下の実施例は、本発明を例示するだけである。本発明の範囲を、どのようにも限定するように解釈すべきではない。
(実施例:慢性呼吸困難を患っている患者に関するプロスペクティブ研究)
慢性呼吸困難を患っている214名の患者集団について、心不全、肺疾患、または両方の疾患の組合せを患っているかどうか、臨床調査した。これら3種の疾患群への患者の割当てを、臨床試験、ECG、および心エコー検査によって確認した。患者の血液サンプルを、プロトタイプのSP-B ELISA(SP-Bの量に関してはFlindersアッセイプロトコル、NT-プロBNPの濃度に関してはElecsys NT-proBNP(商標)アッセイ(Roche Diagnostics))によって分析した。
NT-プロBNP濃度の決定結果を図1に示す。両方の疾患の組合せ(心不全および肺疾患)を患っている患者は高いNT-プロBNPレベルを示し、心不全を患っている患者も非常に高いNT-プロBNPレベルを示している。しかし、肺疾患を患っている患者は、正常なNT-プロBNPレベルを示すだけである。
図2は、異なる患者群におけるSP-B量の決定結果を示す。心不全を患っている患者は、肺障害(肺疾患)を患っている患者または肺障害および心不全を患っている患者よりも低いSP-Bレベル(正常なSP-Bレベル)しか有していなかった。
心不全(HF)、肺疾患(LD)、または両方(Comb. HF+LD)を有する患者集団に関して測定された、NT-プロBNP濃度を示す箱形図である。Nは患者の数を表す。さらに、中央値と、75、95、5、および25パーセンタイル値が示されている。 心不全(HF)、肺疾患(LD)、または両方(Comb. HF+LD)を有する患者集団に関して測定された、SP-B濃度を示す箱形図である。Nは患者の数を表す。さらに、中央値と、75、95、5、および25パーセンタイル値が示されている。

Claims (11)

  1. 慢性の息切れ(呼吸困難)を患っている被験者において、(i)肺疾患、(ii)心臓血管合併症、(iii)肺疾患を伴う心臓血管合併症、あるいは(iv)心臓血管原因または肺原因ではない慢性呼吸困難を鑑別するための方法であって、
    a)被験者から単離されたサンプル中のSP-Bの量を決定するステップと、
    b)前記被験者から単離されたサンプル中のNT-プロBNPの量を決定するステップと、
    c) a)およびb)で決定された量を基準量と比較することによって、(i)肺疾患、(ii)心臓血管合併症、(iii)肺疾患を伴う心臓血管合併症、あるいは(iv)心臓血管原因または肺原因ではない慢性呼吸困難を鑑別するステップと
    を含む方法。
  2. (iii)の肺疾患が、心臓血管合併症によって引き起こされる請求項1に記載の方法。
  3. (iii)の心臓血管合併症が、肺疾患によって引き起こされる請求項1に記載の方法。
  4. (iii)の肺疾患が、心臓血管合併症とは無関係である請求項1に記載の方法。
  5. NT-プロBNPに関する125pg/ml未満の基準量、およびSP-Bに関する20,000ng/mlよりも多い基準量が(i)肺疾患を表している請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. NT-プロBNPに関する125pg/mlよりも多い基準量、およびSP-Bに関する20,000ng/ml未満の基準量が(ii)心臓血管合併症を表している請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  7. NT-プロBNPに関する125pg/mlよりも多い基準量、およびSP-Bに関する20,000ng/mlよりも多い基準量が(iii)心臓血管合併症を伴う肺疾患を表している請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  8. NT-プロBNPに関する125pg/ml未満の基準量、およびSP-Bに関する20,000ng/ml未満の基準量が(iv)心臓血管原因または肺原因ではない呼吸困難を表している請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記サンプルが、血液、血漿、血清、または尿である請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記被験者がヒトである請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 慢性呼吸困難を患っている被験者のサンプルにおけるSP-BおよびNT-プロBNPの測定のための分析ユニットと、該分析ユニットに動作可能に結合された、(i)肺疾患、(ii)心臓血管合併症、(iii)肺疾患を伴う心臓血管合併症、あるいは(iv)心臓血管原因または肺原因ではない呼吸困難の鑑別診断のための得られたデータを処理するためのコンピュータユニットとを含む装置であって、前記得られたデータの処理は決定された量を適切な基準値と比較し、それによって、(i)肺疾患、(ii)心臓血管合併症、(iii)肺疾患を伴う心臓血管合併症、あるいは(iv)肺症状を示す心臓血管原因または肺原因ではない慢性呼吸困難を鑑別するコンピュータプログラムによって行われる装置。
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