JP2010536534A - メディカルインプラントの表面にナノ構造を生成する方法 - Google Patents

メディカルインプラントの表面にナノ構造を生成する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多様な材料に対して生体内での機能強化の新規な方法、特に材料の軟骨細胞付着の特性、表面上のタンパク質吸着を調整する材料の改良、そしてまたその材料が薬物送達システムを提供する。
【解決手段】
メディカルインプラントの表面へのナノ構造を形成し、表面への軟骨細胞の吸着を増加させる。また、表面の形状と地形の改良をもたらす表面の処理プロセスを受けたメディカルインプラントは薬伝達システムである。改良された表面は、充填された生物材料等の貯蔵庫等としての役割を果たす。加えて、医薬品等を伝達するための装置である。装置は、充填された医薬品等を保持等する一体化したナノ構造を含む。タンパク質を吸着し、タンパク質吸着を制限するメディカルインプラントである。メディカルインプラントの表面は、コントロールされた表面のタンパク質吸着を許す孔等の変化で付加されたナノ構造の層を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一般的に、基板物質の表面改良、特に軟骨細胞の癒着、タンパク質吸着そして薬物送達システムを含む生体内の機能性を増大させる埋め込み型装置の表面を取り扱うための陽極酸化法に関する。
ある種の金属は医療への適用のために改良される。例えば、最終的なインプラント歯科治療や軟骨細胞の癒着を伴うタンパク質吸着や骨芽細胞の定着を高めるために、酸化によってチタン基盤に変化を生じさせる。すると、生物学的に示唆されたナノメータの表面の粗さを増やすことができる。さらに、薬物伝達メカニズムとしてのメディカルインプラントの利用は、現在の方法に代わるものとして魅力的なものである。
チタンは、バルブ金属として良く知られている。例えば、チタンが空気、水そして大気に含まれる他の酸に曝されると、下層の金属を保護するために酸化被膜が、その表面に自然に形成される。これにより、チタンを基礎とした合金は、すぐれた抗浸食作用とすぐれた生体適合性とを有している。また、その軽い質量と適した力学[機械]的性質により、チタンとその合金は整形外科に幅広く使われている。さらに、チタンには素晴らしい耐久性を備え、酸化されると関節連結接合部で発見された潤滑の親水性タンパク質(lubrican)と良く相互作用する。しかしながら、付着した軟骨細胞(細胞を合成する軟骨)の不能や次の新しい軟骨組織のチタンへの形成不能といった問題が依然として残っている。明らかに、骨や軟骨組織のダメージを持つ患者にとって、同時に両組織を再生するのに役立つチタンをベースとしたインプラントは、最も適したものである。
インプラントと細胞、特に骨芽細胞との相互作用は、形状、粗さ、化学組成及び湿潤性のような表面性質に主に依存するのがよく知られている。周りの骨への軟骨の移植統合を改良するために、様々な表面処理が試みられて来た。しかし、チタンの形状と化学組成の変更には大した成果は得られていません。また、他の研究では、チタンに形成された陽極処理の構造の幾何学に焦点が置かれている。
軟骨組織は、合成物質で見事に複製されたユニークなナノ構造を有している。特に、軟骨細胞は自然によく組織化されたナノ構造のコラーゲン基質と良く相互作用する。チタンの役割は、現在、整形と軟骨とへの応用そして自然な軟骨のナノ構造での利用であるにも関わらず、生物学的に示唆されたナノチューブを有する陽極酸化されたチタンでの軟骨細胞機能を調査している文献は存在していない。
多様な材料に対して生体内での機能強化の新規な方法、特に材料の軟骨細胞付着の特性、表面上のタンパク質吸着を調整する材料の改良、そしてまたその材料が薬物送達システムとして機能することが待ち望まれている。
上記課題は、以下の手段によって解決される。
請求項1に係る発明は、メディカルインプラントの表面上に多数のナノ構造を生成方法であって、インプラントを予め溶液に浸すステップと、陽極酸化電解質溶液に前記陰極と前記メディカルインプラントとを浸すステップと、前記メディカルインプラントの表面に多数のナノ構造を作るために前記メディカルインプラントと前記陰極の間に所定時間電圧を印加するステップと、
前記陽極酸化電解質溶液から前記メディカルインプラントを取り除き、前記メディカルインプラントの表面をすすぐステップと、を備えることを特徴とするナノ構造の生成方法である。
請求項2に係る発明は、予め浸す溶液は、脱イオン水、フッ化水素酸及び硝酸からなる請求項1に記載のナノ構造の生成方法である。
請求項3に係る発明は、多数のナノ構造は、ナノチューブからなる請求項1に記載のナノ構造の生成方法である。
請求項4に係る発明は、メディカルインプラントは、チタン又はチタン合成物からなる請求項1に記載のナノ構造の生成方法である。
請求項5に係る発明は、陽極酸化電解質溶液は、フッ素をベースにした酸性溶液である請求項1に記載のナノ構造の生成方法である。
請求項6に係る発明は、フッ素をベースにした酸性溶液は、フッ化水素酸及び硝酸である請求項5に記載のナノ構造の生成方法である。
請求項7に係る発明は、メディカルインプラントと陰極の間に印加される電圧の大きさは、1Vと25Vとの間であり、かつ、所定時間の間一定である請求項1に記載のナノ構造の生成方法である。
請求項8に係る発明は、軟骨細胞の機能を増大させるメディカルインプラントを加工する方法であって、金属素材、ポリマー、セラミック及び合成物から加工してメディカルインプラントを得るステップと、軟骨細胞機能の増大をもたらす表面形状を改良するためにメディカルインプラントの表面を取り扱うステップと、を備えるメディカルインプラントの加工方法である。
請求項9に係る発明は、メディカルプラントはチタン又はチタン合金から成る請求項8に記載のメディカルインプラントの加工方法である。
請求項10に係る発明は、メディカルインプラントの表面の取り扱いは、多数のナノ構造を作るための表面陽極酸化処理を含み、前記ナノ構造は軟骨細胞機能を強化する請求項8に記載のメディカルインプラントの加工方法である。
請求項11に係る発明は、多数のナノ構造は多数のチタン酸化ナノチューブである請求項10に記載のメディカルインプラントの加工方法である。
請求項12に係る発明は、メディカルインプラントの表面上のチタン酸化ナノチューブの内径が40nmから90nmの間である請求項11に記載のメディカルインプラントの加工方法である。
請求項13に係る発明は、メディカルインプラントの表面上のナノチューブの深度が100nmから500nmの間である請求項11に記載のメディカルインプラントの加工方法である。
請求項14に係る発明は、メディカルインプラントの陽極酸化表面は表面の湿潤性を増加させ、増加された湿潤性はメディカルインプラント表面への軟骨細胞の吸着を引き起こす請求項10に記載のメディカルインプラントの加工方法である。
請求項15に係る発明は、軟骨細胞の機能を増大させるメディカルインプラントの加工方法であって、金属素材、ポリマー、セラミック及び合成物から加工してメディカルインプラントを得るステップと、結果的に生体物質または医薬品を生体内の部位に保持され伝達されるシステムの加工である表面の粗さを増やす表面形状を改良するメディカルインプラントの表面の処理ステップと、を備えることを特徴とするメディカルインプラントの加工方法である。
請求項16に係る発明は、メディカルインプラントは、チタンまたはチタン合金から加工される請求項15に記載のメディカルインプラントの加工方法である。
請求項17に係る発明は、メディカルインプラントの表面処理は、多数のナノ構造を生成するための表面の陽極酸化、前記ナノ構造は、体内の部位に伝達するために生物材料または医薬品を保持するように構成された請求項15に記載のメディカルインプラントの加工方法である。
請求項18に係る発明は、多数のナノ構造を生成する表面の陽極酸化は、酸性溶液にメディカルインプラントを予め浸すステップと、陽極酸化電解質溶液を備えるステップと、陰極を備えるステップと、前記陽極酸化電解質溶液に前記陰極と前記メディカルインプラントを浸すステップと、前記メディカルインプラントの表面に多数のナノ構造を生成するために前記メディカルインプラントと前記陰極との間に、所定時間電圧を印加し、前記陽極酸化電解質溶液から前記メディカルインプラントを取り出し、前記メディカルインプラントの表面をすすぐステップと、を備えることを特徴とする請求項17に記載のメディカルインプラントの加工方法である。
請求項19に係る発明は、多数のナノ構造は多数のチタン酸化ナノチューブである請求項17に記載のメディカルインプラントの加工方法である。
請求項20に係る発明は、生物材料または医薬品は、少なくとも抗菌剤、タンパク質、成長因子、骨形態形成タンパク質、セラミック、成長剤、組織プラットフォーム、幹細胞、細胞付着成分、抗炎症薬、抗生物質製剤、同種移植片及び酵素のいずれか一つである請求項17に記載のメディカルインプラントの加工方法である。
請求項21に係る発明は、生物材料または医薬品のメディカルインプラントへの充填を、さらに含む請求項15に記載のメディカルインプラントの加工方法である。
請求項22に係る発明は、メディカルインプラントへの充填は、少なくとも物理吸着法、電気メッキ法及びセラミック法での共沈殿のいずれか一つを含む請求項21に記載のメディカルインプラントの加工方法である。
請求項23に係る発明は、表面を有するメディカルインプラントと、前記表面に一体的に付着した多数のナノ構造と、を備え、前記ナノ構造は薬または生物剤を保持するように構成されたことを特徴とする生体内に薬または生物剤を伝達する装置である。
請求項24に係る発明は、多数のナノ構造は多数のナノチューブである請求項23に記載の生体内に薬または生物剤を伝達する装置である。
請求項25に係る発明は、多数のナノ構造のそれぞれの内径は、40nmから90nmの間である請求項24に記載の生体内に薬または生物剤を伝達する装置である。
請求項26に係る発明は、メディカルインプラントの表面上のナノチューブの深度が100nmから500nmの間である請求項24に記載の生体内に薬または生物剤を伝達する装置である。
請求項27に係る発明は、メディカルインプラントはチタンまたはチタン合金から構成される請求項23に記載の生体内に薬または生物剤を伝達する装置である。
請求項28に係る発明は、多数のナノ構造は、少なくとも物理吸着法、電気メッキ法及びセラミック法での共沈殿の何れか一つが施された後、薬若しくは生物剤を保持または吸着する請求項23に記載の生体内に薬または生物剤を伝達する装置である。
請求項29に係る発明は、タンパク質吸着を制限するための表面構成を備え、前記表面は多数のナノ構造を含み、体内に移植する前にインプラントは表面処理が施された後、前記ナノ構造は、形成され、かつ、表面に一体的に付着されたことを特徴とするメディカルインプラントである。
請求項30に係る発明は、メディカルインプラントはチタンまたはチタン合金から構成される請求項29に記載のメディカルインプラントである。
請求項31に係る発明は、多数のナノ構造は多数のナノチューブである請求項29に記載のメディカルインプラントである。
請求項32に係る発明は、表面処理は、酸性溶液にメディカルインプラントを予め浸すステップと、陽極酸化電解質溶液を備えるステップと、陽極を備えるステップと、前記陽極酸化電解質溶液に前記陰極と前記メディカルインプラントを浸すステップと、前記メディカルインプラントの表面に多数のナノ構造を生成するために、前記メディカルインプラントと前記陰極に所定時間電圧を印加するステップと、前記陽極酸化電解質溶液から前記メディカルインプラントを取り除き、前記メディカルインプラントの表面をすすぐステップと、を含む請求項29に記載のメディカルインプラントである。
請求項33に係る発明は、多数のナノ構造のそれぞれの内径は、40nmから90nmの間である請求項31に記載のメディカルインプラントである。
請求項34に係る発明は、メディカルインプラントの表面上のナノチューブの深度が100nmから500nmの間である請求項31に記載のメディカルインプラントである。
請求項35に係る発明は、表面の処理プロセスは、少なくとも湿潤性と表面エネルギーのいずれかを増加させ、少なくとも増加した湿潤性と表面エネルギーのいずれかはメディカルインプラントの表面へのタンパク質の付着をもたらす請求項29に記載のメディカルインプラントである。
請求項36に係る発明は、タンパク質吸着の割合は、少なくとも多数のナノチューブのサイズとメディカルインプラントの表面に完全に付着した多数のナノチューブの深さのいずれかによって制限される請求項35に記載のメディカルインプラントである。
請求項37に係る発明は、フィブロネクチンまたはビトロネクチン吸着割合は、少なくとも多数のナノチューブのサイズとメディカルインプラントの表面に完全に付着した多数のナノチューブの深さとのいずれかによって制限される請求項35に記載のメディカルインプラントである。
本発明は、1つの態様としてメディカルインプラントの表面に多くのナノ構造を生成する方法を提供する。該方法は、溶液中にインプラントを予め浸すステップを含む。 さらに、該方法は、陽極酸化の電解質溶液と陰極を提供するステップを含む。メディカルインプラントの表面上に多数のナノ構造を生成するために、電解質溶液の中に陰極とメディカルインプラントとを浸してから、メディカルインプラントと陰極との間に所定時間電圧を印加するステップとを含む。さらに、その方法は、電解質溶液からメディカルインプラントを取り除きメディカルインプラントの表面をすすぐステップを含む。
本発明は、もう一つの態様として生体内の軟骨細胞の機能性が改善され又は応用が広がるインプラントを加工するための方法を提供する。その方法は、メディカルインプラン
トが金属材料、重合体、セラミック又は合成物で加工されたメディカルインプラントを得るステップを含む。また、該方法は、結果として軟骨細胞の増加をもたらす外形、粗さ又は表面形状を改良するメディカルインプラントの表面処理のステップを含む。
本発明は、もう一つの態様として薬物送達システムを作る方法を提供する。該方法は、
好ましくはチタン又はチタン合金、重合体、セラミック又は合成物のいずれかから作られるメディカルインプラントを得るステップを含む。また、該方法は、結果的に表面の粗さを増やす表面の形状又は地形を改良するメディカルインプラントの表面を取り扱うステップを含む。この表面の改善は体内で生体物質そして/または製薬品を伝達するシステムの製作を提供する。
本発明の更なる別の態様は、生物の中のどれがあるかに表面を付けるメディカルインプラントを含んでいる、製薬品か生物学的物質にナノ構造の多数を渡すための装置を提供することである。ナノ構造は、別々の工程によってナノ構造に充填された製薬品又は生物剤を吸着かつ/又は吸収する方法で改良される。
本発明の更なる態様は、タンパク質の吸着を許容し抑制する外形を有するメディカルインプラントを含む。インプラントが表面の陽極酸化の処理工程を受けた後、表面は形成され固定される多数のナノ構造を含む。
これら及び付加的な特徴と効果とは、本願発明の技術と利用とを通して実現される。本願発明の他の実施形態と態様とは、以下に詳細に記述されて、またクレームされた発明の一部である。
本発明と見なされる対象は、明細書の終わりの部分において特に指摘され、また請求項で明瞭に要求される。上記目的と他の目的と発明の特徴と効果とは、以下の添付図面を伴う次の詳細な説明から明らかになる。
図1は、陽極酸化プロセスと2つの電極がDC電源に接続された容器とを示した略図である。プラチナメッシュとチタンディスクとには、テフロンビーカー(テフロンは登録商標)に含まれた電解液として使用される1.5%のHFとそれぞれ一体となって陰極と陽極としての役割を果たす。 図2(a),(b)及び(C)は、スキャンされた電子顕微鏡画像の画像である。(a)陽極酸化が施されていないチタン、(2)ナノチューブ陽極酸化が施されたチタ(低倍率)及び(c)ナノチューブ陽極酸化が施されたチタン(高倍率)、陽極酸化チタンに対しては、バー=1μm、ナノチューブ酸化チタンに対しては、バー=200 nm(低倍率)とバー=500 nm(高倍率) 図3(a)、(b)はAFMイメージである。(a)陽極酸化処理されていないチタン (b)ナノチューブのような構造をもつ陽極酸化処理されたチタン。スキャン領域は、1x1 μm。 図4は、ナノチューブ陽極酸化チタン上に増加した軟骨細胞吸着の棒グラフを示す。値は、平均+標準偏差;n=3;ガラスと比較して*P=<0.01 、非陽極酸化チタンと比較して、**P<0.01。 図5(a)及び(b)は棒グラフである。(a)フィブロネクチン示す。(b)非陽極酸化チタン、ナノ微粒子構造を備える陽極酸化チタン(0.5%のHF、10 Vで20分)、ナノチューブ構造を備える陽極酸化チタン(0.5%のHF、20 Vで20分)にそれぞれ吸着したビトロネクチン。値は、平均+標準偏差、nは= 3; *P<0.1(非陽極酸化チタンと比較して)、P<0.1(ナノ微粒子構造に比べて) 図6は、陽極酸化チタンのためのシラン処理のプロセスを示す略図である。 図7(a),(b),(c)及び(d)は、化学的な改良の3手順の後の変化のないナノチューブ構造を明らかにするSEM顕微鏡写真の画像である。(a)10分間の1.5%のHFのオリジナルの陽極酸化チタン (b)5分間のピラニア溶液におけるヒドロキシル化反応を受けたチタン (c)シアン化処理を受けた(b)のサンプル (d)アミン基をメチル基に置き換えたサンプル(c)の表面、スケールバー=200nm 図8は、陽極酸化チタンのシアン化処理の後にアミン停止を確認したCBQCA試薬を示す。 図9は、SEM顕微鏡写真の画像である。それは、発明の態様に従ってA、A-OH、A-NH上にペニシリン薬の分子を充填させた後の充填/未充填のナノチューブを示す。 図10(a),(b),(c)及び(d)は部分的に研磨されたチタンナノチューブ構造のSEM顕微鏡の画像である。(a)ナノチューブ構造を有する陽極酸化チタン、(b)P/Sで充填された陽極酸化チタン、(c)P/Sで充填されたA-OHは、満たされたナノチューブを示す、(d)P/Sで充填されたA-NHは、いくつかのナノチューブの上面と中間部とは満たされていないことを示す、(e)P/Sで充填されたA-CH3は、いくつかのナノチューブの上面と中間部とは満たされていないことを示す。 図11(a),(b)は、以下の放出を示す2つの棒グラフを示す。物理的吸着方法による1時間、2時間、1日及び2日後の5種類のチタン基板から(a)P/Sの放出、(b)P-Gの放出を示す。非陽極酸化チタンと比較して、P<0.1、ナノチューブ構造を備える陽極酸化チタンと比較して、##P<0.1、2時間後のそれぞれの放出量と比較して、*P<0.1、1日後のそれぞれの放出量と比較して、**P<0.1、2日後のそれぞれの放出量と比較して、***P<0.1、データ=平均+標準偏差、N=3 図12(a),(b),(c),(d)及び(e)は、以下のSEM顕微鏡写真の画像を示す。 (a)30分間5%のP/S溶液に下した陽極酸化チタン (b)8Vで5分間、0.9%のNaCl溶液で電着させた陽極酸化チタン (c)8Vで5分間、5%のP/S溶液で電着させた陽極酸化チタン (d)8Vで5分間、5%のP/S溶液で電着させた-OHを末端に有する陽極酸化チタン (e)8Vで5分間、5%のP/S溶液で電着させた-NH2を末端に有する陽極酸化チタン (f)8Vで5分間、5%のP/S溶液で電着させた-CH3を末端に有する陽極酸化チタン 図13(a),(b)は、以下の放出を示す棒グラフである。 (a)P/Sの放出 (b)電気メッキ法を利用することによる1時間、2時間、1日及び2日後の5種類のチタン基板からのP-Gの放出データ=平均+標準偏差、N=3.*P<0.1、2時間後のそれぞれの放出量と比較した。 図14は、1.5 Xのアンチモン溶液中のアパタイト結晶と抗生物質の沈殿物(共沈殿充填方式)の略図である。 図15(a),(b),(c),(d),(e)及び(f)は、以下のSEM顕微鏡写真の画像を示す。(a)陽極酸化チタン、(b)1時間6MのNaClで浸した後の陽極酸化チタン、(c)と(d)とは、P/Sなしで3日間1.5XのSBFに浸したASHサンプル、(e)と(f)とは、20%のP/Sで3日間1.5XのSBFに浸したASHサンプル。ASHは、陽極酸化され、NaOHに浸されそして熱処理されたチタンサンプルである。 図 16は、共沈殿薬充填の方法の間に陽極酸化チタンの表面に堆積した被覆中にCaとPの存在を明らかにするASHチタンのサンプルのEDSスペクトルを示す。ASHは、陽極酸化され、NaOHに浸されそして熱処理されたチタンサンプルである。 図17(a),(b),(c)及び(d)はP/Sと無機物とで共沈殿された陽極酸化チタンの表面のSEM顕微鏡写真の画像である。 (a) 断面とチタンナノチューブの中間部を示すための研磨後のナノチューブ構造は、共沈殿プロセスの後、薬または無機物で満たされていない。(b)から(d)は、21日間放出後のSBF溶液中の5%、10%及び20%での共沈殿後の陽極酸化チタンサンプルの上面図である。 図18は、5%、10%及び20%のペニシリン/SBF溶液で共沈殿させた酸化陽極チタンから異なる期間後に放出されたペニシリンの量の測定後の結果を示す棒グラフである。1時間後の5%と10%とのデータと比較してP<0.1、20%のデータシリーズ2時間、1日、5日、7日、15日、21日と比較して##P<0.1、5%のデータシリーズの2時間、1日、7日、15日、21日と比較して*P<0.1、10%のデータシリーズの2時間、1日、15日、21と比較して**P<0.1、10%のデータシリーズの2時間、15日、21日と比較して***P<0.1、データ=平均+標準偏差、N=3
以下の記述は、発明の方法論から生じるナノスケール表面のいくつかの例と詳細とを与えることによって発明の多様な実施例の理解を伝えることを意図する。
本発明は、材料の陽極酸化に引き続いて、チタンナノチューブを形成することによって表面の特性を改良するためのインプラントの表面処理の方法を提供する。メディカルインプラントを利用するユーザにとって、形成された酸化ナノチューブの特色を備えるユニークな表面は結果的に多くの構造的な利点をもたらす。
また、本発明は、陽極酸化ナノチューブチタンで構成された表面を含むメディカルインプラントが、移植後にその周りで細胞活動を増大させることが示されたという驚くべき発見に一部基づいている。これら材料に限定されないが、他のチタン合金、コバルトクロム合金、ステンレス合金、合成物、および重合体を含んでいる他の基板物質が、表面の形状の変化とその結果として得られる細胞強化のために使用され、対象の方法を受けることが当業者によって理解される。
また、本発明は、そのようなプロセスが実行され、結果的に移植後の細胞適合性を高めるメディカルインプラントを含んでいる。
また、ここに明らかにされるように、本発明はインプラント表面の形状の変化がユニークな薬伝達機構をインプラント表面に作成するという予期していなかった結果の一部基づいている。それによって、ナノチューブのサイズ、深さ及び密度の変更は、埋め込まれる薬の放出の割合のオーダーメイド化を可能にする。取り扱われるメディカルインプラントは、患者にとって革新的な薬伝達システムとして機能する。本発明は、さらに、開示された陽極酸化の方法の実施に起因するタンパク質吸着とその結果生じるに装置の表面上の細胞の相互作用を抑制するメディカルインプラントを提供する。
本発明の特徴と様々な実施形態の他の詳細は、これから添付図面、実験結果、例及びクレームを参照して特に説明される。ある用語は明細書で定義されている。そして、そうでなければ、ここで使用されているすべての技術用語と科学用語とは、この発明に関係する通常の知識を有する者によって普通に理解される意味を持つ。いくつかの場合、通常の意味に理解される用語は、ここで明快さ又は/及び参考のために定義される。また、ここでのこのような定義の包含は、この技術分野で一般的に理解されている用語の意味と対比して本質的な違いを表す。そして、一般に、この技術分野で理解されるとして用語の定義にかなりの違いを表すために必ずここにそのような定義の包含を解釈するべきであるというわけではない。さらに、ここと添付された特許請求の範囲で使用され文脈が別の方法で明確に指示しない場合、単数形式は、複数の指示物を含んでいる。従って、例えば、当業者に知られているように「チタンナノチューブ」の言葉はそのようなチタンナノチューブを1つ以上含んでいる。
以下の議論は、発明者らによって始められた新規な評価である。彼らは、形状変化を引き起こし、結果的に軟骨細胞を向上させ増殖させるチタンメディカルインプラントの表面を取り扱う陽極酸化の発明を詳しく説明する。同様に、本発明のもう一つの側面は、結果的にタンパク質吸着を抑制するインプラント表面を生じさせる陽極処理を受けたメディカルインプラントを詳しく説明する。本発明の更なる態様は、再び、発明のプロセスを受けたメディカルインプラントであり、結果的にインプラントの表面が新しく新規な薬伝達システムである。
(材料と方法)
1.チタン基板
チタンホイル(10x10x0.2cm; 99.2%純粋;Alfa Aesar)を金属研摩材カッター(Buchler10-1000; Buehler LTS,IL)を使用して1x1cmの正方形に切断する。そして、すべての基板を水超音波発生装置(モデル50T; VWR)の中で液体石鹸(VWR)と70%のエタノール(AAPER)で10分間洗浄し、その後陽極酸化の準備のために、約65℃で30分間オーブン(VWR)で乾燥させる。 陽極酸化後に、すべての基板を超音波的にアセトン(Mallinckrodt)を有する水超音波発生装置内で20分間洗浄し、その後70%のエタノールで20分間洗浄する。
ホウケイ酸ガラス(Fisher Scientific; 直径1.8cm)が基準物質として本研究で使用された。ガラスのカバースリップは、10分間アセトンに浸され、10分間アセトンで超音波分解され、その後、10分間70%のエタノールに浸されることによって脱脂された。最後に、カバースリップは、1N の水酸化ナトリウム(Sigma)で1時間室温でエッジング処理された。
2.陽極酸化のプロセス
ナノチューブを作成するために、陽極酸化前に自然形成された酸化被膜を取り除く。そのために、チタン基板は、5分間酸混合物(48%の2mlのHF、70%の3mlのHNO3(両方ともMallinckrodt Chemicals)、および100mlの脱イオン化水に浸された。次に、酸で磨かれた基板のいくつかは、直ちに陽極酸化の処理がされた。
図1に示されているように、陽極酸化処理において、チタン基盤は陽極として働く一方、不活性なプラチナの薄板(Alfa Aesar)は陰極として使用された。陽極と陰極とは銅線によって接続され、それぞれ30V / 3A電源(SP-2711; シュランベルジェ)の正極と負極にそれぞれ接続された。処理の間、陽極と陰極は、約1cmの距離を置いて平行に保たれ、テフロンビーカー(VWR)(テフロンは登録商標)の電解質溶液に浸された。ここで、希薄なフッ化水素酸(1.5wt%)は電解質として使用された。
結果として起こる陽極酸化チタンの構造が様々なパラメータの値で決定され、あるプロセスの可変定数を一定に保つことがチタンナノチューブを形成するのに必要であることが当業者によって理解される。例えば、陽極と陰極の間の電位は20ボルトで一定に保たれた。すべての陽極酸化処理が、特定の評価のために20分間で終えられた。陽極酸化終了後に、30分間すべての基板が、脱イオン化(DI)水で徹底的にすすがれ、30分間、オーブンで約65℃で乾かされて、そして120 ℃でオートクレープで殺菌された。
チタンナノチューブを備えるインプラントを生成するための発明プロセスの代わりの形態は、以下のステップパラメーターを含む。配向性と構造の点で、平面的構造を備える基板表面又は立体的基板表面(即ち、内面若しくは層を有する)を得る。脱イオン化水の1%のHFと2%のNHO3に基板を浸すことによって基板に前処理を行う。陽極酸化電解質溶液、即ちフッ化水素酸(0.5%-2%)を使用する。5〜30分の10〜25Vの電圧を印加する。アセトンとエタノールで基板をすすぐ。陽極酸化過程の間、室温又はおおよそ室温に温度を保つ。そして、白金陰極と陽極としてチタン(又は、合金)とを使う。通常、陽極酸化の過程の間、電圧は一定に保たれ電流は変化する。酸化被膜の厚さによって、電流は1平方センチメートルサンプルサイズに対して0.05Aと0.15Aとの間で変化する。
3.基板表面の特徴
陽極酸化が施されていないチタン基盤(以下、非陽極酸化チタン基板ともいう)と陽極処理が施されたチタン基板(以下、陽極酸化チタン基板ともいう)との表面形態は、超高倍率のJEOL JSM-840 Scanning Electron顕微鏡と日立S4800 Field Emission Scanning Electron顕微鏡を使用することで主に特徴付けられた。撮影する前に3分間HUMMERスパッタコーターを使用して、すべてのサンプルはAuPdでスパッタ被覆された。
チタン基盤の表面の粗さは、電子顕微鏡(AFM, Multimode SPM Digital Instruments Veeco)によって測定された。本研究で使用される典型的なチップ(NSC15; Mikromasch)の曲率半径は、10nmの未満であった。測定は、2Hzの走査速度でタッピングモードの下で外気中で行われ、スキャン領域は1x1μmであった。相対的表面積、二乗平均根(rms)粗さ、z方向の深さはナノスコープイメージソフトウェアの補助によって算出された。
チタン上に形成された表面酸化物の構成を決定するために、非陽極酸化ナノチューブ基盤と陽極酸化ナノチューブ基板との両方をエックス線光電子分光器(XPS、表面科学装置、X線探査分光器)で調べた。この器具には、単色AlKa X-線を有し、電化中和のために低エネルギー電子フラッド・ガンを備える。これらを取得するためのX−線のスポットサイズは、約800μmである。取り出し角は、〜55°、55°の取り出し角は約50Aの採取深度を測定した。物理ESCAVBグラフィックスビューアサービス(Service Physics ESCAVB Graphics Viewer)プログラムは、ピーク面積を決定するのに使用された。
チタン基板のフェーズ分析が、シーメンスD500 回折計(Bruker AXS Inc.,WI)を使用することによってX線回折(XRD)で行われた。銅ka放射(λ=1.5418A)は、0.57分のスキャン速度で0.05°の増分で20°の角度の2θから60°までナノチューブ陽極酸化チタンをスキャンした。結果のXRDスペクトルは、チタン(JCPS#050682)と酸化チタン(金紅石とアナターゼ、それぞれJCPS#211276とJCPS#211272)の規格と比較された。
4. 細胞実験
人間の関節軟骨細胞(軟骨を統合するセル; Cell Applications Inc.)は、軟骨細胞成長培地(Cell Applications Inc.)で培養された。細胞は、厳密に、標準細胞培養条件、具体的には、無菌状態で加湿され、5%のCO2、95%の空気、37 度の条件下で培養された。以下の実験で使用される軟骨細胞は、10以下の継代数であった。これらの軟骨細胞の表現型は、予め同じ状態の培養で最大21日間軟骨細胞発現タンパク質-68(CEP-68)の合成によって特徴付けられた。軟骨細胞は、サンプル毎に3,500細胞/cm2蒔かれ、付着させるのに4時間放置した。規定時点の後に、接着していない細胞は、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)の水溶液ですすぐことによって取り除かれた。次に、細胞は固定され、ローダミンファロイジンで染色され、そして標準的な手順で数えられた。基板毎に、5つのランダムな区域がカウントされ、すべての実験は3回実施、即ち少なくとも3回繰り返された。
(結果)
1.ナノチューブ構造を有する陽極酸化チタンの作成
図2(a)で見られるように、供給元から購入した非陽極酸化チタンは、SEMの下でミクロの粗さの表面的特徴を備えていた。20分間の20Vにおける0.5%のHFの陽極酸化後に、チタンの表面は酸化され、そして表面全体に一様に亘るナノチューブ構造を備えていた。(図2(b)参照)。これらSEM画像から算出すると、図2(c)はナノチューブの内径が70nmから80nmの間であることがわかる。
図3(a),(b)及び以下の表1に記載されているように、陽極酸化が施されていないチタンとナノチューブ陽極酸化チタンとの表示AFM画像は、二乗平均平方根(rms)と相対表面積によって特徴付けられた。結果は、非陽極酸化チタンの表面は、ナノチューブ陽極酸化処理チタンの表面と比較して相対的に滑らかであることを(4.74nm)示した。さらに、rms値はナノチューブ陽極酸化チタン表層構造(25.54nm)より大きい値を示した。さらに、AFM画像と分析結果とから、ナノメートル表面特徴の深さと直径に関する情報が得られた。また、SEMから確認できるように、ナノチューブは、100nmから200nmの深さ、約70nmから80nmの内径を持っていると算出された。
Figure 2010536534
Ti2p結合エネルギーを調べるために、高解像度X線光電子分光法のスポットが各サンプル上に採られた(以下の表2を参照)。重要なことは、TiO2以外に他のいかなるチタンの種類(例えば、TiOとTi2O3)も存在しなかった事である。X線光電子分光法の結果は、また、酸化物の最外の層が、C、O、Ti、F及びN(以下の表3を参照)を主に含んでおり、この事実は、ナノチューブ陽極化処理を施されたチタンと陽極化処理を施されていないチタンとで同じでした。XRDスペクトルは、陽極酸化が施されていないチタンと陽極酸化が施されていないチタン(データ表示なし)との両方に無定形(アナターゼ相もルチル相も観測されなかった)のチタンの存在を裏付けている。要約すれば、ナノメータ―の粗さの程度は、陽極処理が施されていない場合と比べ比較してナノチューブ陽極酸化チタンの方がはるかに優れている一方、化学的構成と結晶度とは同じである。
Figure 2010536534
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3. 軟骨細胞付着
図4に示すように、非陽極酸化チタンと比べナノチューブ陽極酸化チタンにはより大きい軟骨細胞が付着している。非陽極酸化チタンと比べて陽極酸化チタンは、40%以上も多くの軟骨細胞が含まれていることが示されている。陽極酸化チタンと比べると非陽極酸化チタンでは、細胞はより丸味を帯びている。
図4は、AFM特性の研究で提供された表面積に関して正常な結果を示している。このように、ナノチューブ陽極酸化チタンはより多くの表面積を備え、またより多くの軟骨細胞の付着を示している。
発明のプロセスの実行結果は、軟骨細胞付着がナノチューブ陽極酸化チタンで促進された理由に関して証拠を与えている。チタンの陽極酸化後の形状と化学的性質との両方の変化は、軟骨細胞付着に影響を及ぼす可能性がある。形状に関してこの研究が果たす役割が、軟骨細胞付着を促進することをより理解するために、化学的性質と結晶度の影響を排除することが必要であった。明らかにされた評価は、非陽極酸化チタンとナノチューブ陽極酸化チタンは、同じ化学的性質と結晶度とを備えているという証拠を与える。チタンの陽極酸化過程から生じたナノチューブの表面形状が、より多くの軟骨細胞の付着に影響を与えた主な要因であることが発明者によって示唆されている。
さらに、表面形状の変化は、軟骨細胞の反応に影響を及ぼすと良く知られている表面湿潤性と表面ポテンシャルとに影響を与える可能性がある。表面湿潤性の増加は、表面で水がさらに広がることを意味することが当業者によって知られている。また、湿潤性の増加は、表面親水性(換言すれば、親水性の増加は、高い湿潤性を意味する)と増加した表面エネルギーに直接的に関連する。
また、陽極酸化後の特定のチタンの表面形態が原因で、陽極処理が施されていない基板と比べて培地の表面における電荷の分布と配列は異なっている可能性がある。例えば、チタン上のナノチューブの鋭利な底面とへりは、より高い電子密度になっている可能性がある。異なる表面の電荷密度は、異なる表面電位を導く。ゼータ(ξ)電位は、固体表面と液体の間の界面における電位である。ここに明らかにされた評価では、より薄い自然酸化物層を有する非陽極酸化チタンと比較すると、ナノチューブ構造を備える陽極酸化チタンの表面は、異なるゼータ電位を持っている可能性がある。また、これは増加する軟骨細胞に関与する初期のタンパク質吸着の現象に影響を及ぼす可能性がある。
陽極酸化チタンと非陽極酸化チタンとの間で、ナノチューブ構造を有する陽極酸化チタン上に最も高いフィブロネクチン接着が示され、同様に非陽極酸化チタンと比較した時、ナノ微粒子の構造を有する陽極酸化チタン上により高いフィブロネクチン接着が示された。
適切な陽極酸化の条件を選択することによって、ナノチューブが非陽極酸化チタンと同様の化学構成と結晶度とを有するチタン表面に形成される。発明の方法の使用から生じる結果は、非陽極酸化チタンと比べナノチューブ陽極酸化が施されたチタンへの軟骨細胞付着が高まることを示している。
ユニークなナノチューブ構造が、軟骨細胞の付着を仲介する初期のタンパク質の相互作用のためにより多くの表面積と反応場所とを提供したことが理解される。ナノチューブ陽極酸化チタンへの増加した表面積への軟骨細胞付着の結果は正常化さたが(図4参照)、タンパク質相互作用の変化は、もっと多い軟骨細胞の付着を促進する可能性がある。
ユニークなナノチューブ構造(70nm〜80nm、深さ数100nmの内径)が、タンパク質の優先吸着の場所である可能性があると考えられる(軟骨細胞付着を仲介するビトロネクチンは、長さ15nmであり、フィブロネクチンは長さ約130nmである)。
表面の蛋白質吸着を抑制する陽極酸化後の表面を提供することが、本発明の実施形態のもう一つの特徴である。図 5(a)と(b)とは、非陽極酸化チタンのサンプルと比べて、ナノチューブチタン構造上にフィブロネクチン(15%)とビトロネクチン(18%)との著しい増加を示している。なぜなら、細胞は吸着前のタンパク質を介してチタン表面に吸着したので、ナノチューブ構造を備える陽極酸化チタンで増加したフィブロネクチン吸着とヒドロネクチン吸着は、観察され改善された細胞機能を抑制する可能性がある。
本発明の別の実施形態は、表面チタンナノチューブの生成をもたらす発明の陽極酸化の方法を受けたインプラントは、生体内で製薬品又は他の生物学的因子/材料を届けるのに使用される埋め込み型薬物送達システムである。特に、チタンナノチューブは、多様な予定された期間に亘って身体の所定の位置に薬を届けるためのキャリアとして、また貯蔵所として機能する可能性がある。
薬を伝達するためのナノチューブ構造を備える陽極酸化チタンや多様な表面改良の技術は、陽極酸化後に使用されるユニークで新しい薬充填方法の放出特性を測定するために評価された。
この評価では、化学反応の3つのステップがあった。陽極酸化チタンに水酸基を導入するために、陽極酸化チタン基板は硫酸と過酸化水素(1:1、Sigma)の混合物(いわゆるピラニア溶液)に10分間浸された。(ステップ1)。その後、図6に示すように、シラン処理がトルエンの10%アミノの機能的なオルガノシラン(APTES、Sigma)の非水溶液の100mlにサンプルを浸すことによって行われた(ステップ2)。化学反応は、オイル・バスによって、4時間110 ℃で加熱された。このシラン処理の化学反応は陽極酸化チタンの表面へのアミン基末端の構成をももたらした。最終的に、評価されたサンプルのいくつかは、アミン基をメチル基に置き換えるために無水酢酸で30分間攪拌しながらさらなる化学反応が施された(ステップ3)。
これらの化学的な改良後に、以下の例で議論されるために5つの異なったタイプのチタン基板が使用された。それらは以下を含んでいた。即ち、非陽極酸化チタン(以下、「U」)、陽極酸化チタン(以下、「A」)、水酸基を末端に有する陽極酸化チタン(以下、(「A-OH」)アミン基を末端に有する陽極酸化チタンはアミン基(以下、「A-NH2」)及びメチル基を末端に有する陽極酸化チタンはメチル基(以下、「A-CH3」)である。
薬伝達の利用のために、薬充填のためのいかなる表面の改良の間もナノチューブ構造を維持することが必要であるかもしれません。SEMの下で図 7(a),(b),(c)及び(d)で見られるように、いずれの化学反応も(水酸基、アミン基及びメチル基の導入)ナノチューブ構造を著しく変えなかったことは明らかであった。
ナノチューブ構造を備える陽極酸化チタンの上のシアン化処理の効率は、CBQCA試薬キットによって定性的に確認されました。図8は、アミン基が導入されたナノチューブ構造を備える陽極酸化チタン上で均一な蛍光発光を示している。図8は、ナノチューブ構造を備える陽極酸化チタンのシアン化処理の効率性の良さを証明している。対照的に、非陽極酸化チタン、改良されていないチタン及び水酸基を末端に有する陽極酸化チタンのいずれも蛍光発光が見られませんでした。CBQCA分析評価の間、メチル基を末端に有する陽極酸化チタンは、優れた蛍光強度を持つことが認められ、上で説明されたステップ3の反応の効率性がすべての1級アミンをメチル基に取り替えることができる程十分に高くない可能性を示唆している。
多数の薬充填のプロセスが、発明の陽極酸化プロセスの実行に引き続く薬伝達システムとメディカルインプラントキャリアとを形成するために役立つ可能性があることが強調されている。代替の発明の薬物送達システムと発明の薬充填方法を施された後に作られる対応するインプラントとが、さらに詳細に以下の非限定的な例を参照して説明される。
(例1)
ドラッグ物理吸着方法
薬の充填を評価するために、異なる界面化学の陽極酸化チタン基板は、予定された時間(24時間)、真空オーブン(20inch Hg、大気中の0.67に相当)に室温下でP/S溶液(1mlあたり6.25mgのペニシリンと10mgのストレプトマイシンを含んでいる)又はP-Gナトリウム塩(1mlあたり6.25mgのペニシリン)のどちらかの1mlに浸されました。そして、サンプルは、表面に残っている過度の薬液を取り除くことができるくらいの脱イオン化水ですすがれ、オーブンから取り出された。これらのサンプルは、使用されるまで真空乾燥された。サンプルのいくつかは、チタンナノチューブ構造に吸収された薬の形態を観察するために、走査型電子顕微鏡(以下、SEM)によって撮影された。残りのサンプルは、薬放出実験に使用された。
薬充填と放出挙動
図9に見られるように、P/S溶液又はP-G溶液に一晩浸した後、異なる界面化学(その結果、異なった表面湿潤性)を備えるチタン基板は、SEMの下で異なった薬吸着の形態を見せました。一般的に、A-OHチタンを除くP/S又はP-Gによっていずれの基板にも亘って均一性はなかった。A、A-NH2及びA-CH3チタン基板のいくつか領域で満たされていないナノチューブを見ることができる。
しかしながら、図9に示す上方からの画像は、ナノチューブの深部が薬物分子でみたされているか否かを示していない。そのため、ナノチューブの深部を明らかにするために酸化チタンナノチューブの上部のいくつかが、機械的に削られた。図10(a)に示すように、充填された薬のない陽極処理を施されている酸化チタンナノチューブ構造は空でした。ナノチューブ内に充填されたものは何もなかったので、傾斜面(すなわち、へり領域)のナノ細孔見ることができた。換言すれば、それらが薬で満たされているならば、ヘリ領域のナノ細孔は見られないでしょう。図10(b)に示すようにペニシリンが充填された陽極酸化チタンのサンプルに関しては、いくらかのナノ細孔が見られ、それはすべてのナノチューブが薬で満たされていない図9のSEM画像と一致している。しかしながら、いくらかのナノ細孔は満たされ、見ることができなかった。重要なことは、A-OHチタンのサンプルに関して、それらで満たされているのを示しているので、ナノ細孔はナノチューブの先端と中央との両方で見ることができなかった。A-NH2チタンとA-CH3チタンとのサンプルは、前述の陽極酸化が施されたサンプルと同様に、空のナノ細孔が図 10(d)と(e)とで見ることができる。
薬がどれぐらいこのようなチタン基盤上/中に充填されたかを定量的に決定するために、薬放出の特性は特徴付けられた。 図11(a)と(b)とに示すように、2つの評価された抗生物質の放出挙動はお互いに非常に類似していました。例えば、A-OHチタンのサンプルに関して、ドラッグ合計量の大部分が1時間(P/Sに対しては約60μgとP- Gに対しては90μg)以内に放出されたのが見られた。そして、放出された薬の量は、2時間で、P/Sに対しては10μm辺り、P-Gに対しては15μm辺りに急速に下がった。最終的に、放出された薬の量は、2日後にほんの数μgか零近くまで減った。図11(a)と(b)とに示された最も興味深い重要な結果は、水酸基を末端に有する陽極酸化チタンは、1時間と2時間後の薬放出量に関して、非陽極酸化チタン基板と陽極酸化チタン基板より優れているということである。
例2
ドラッグ電着法
評価された様々なチタン基板上/中に薬の充填に使用する別の方法は、陰極電着法である。この方法で、チタン基板(又は、上記で説明された改良チタン基板)は、陽極酸化と同様に電気化学セルにおいて陰極として利用された。脱イオン化水(P/SかP-G)内の5%のペニシリン溶液は電解質として使用され、0.9 wt.%のNaClはコントロール電解質として使用された。実験観測に応じて、印加電圧は、5Vか8Vかの一定であり、堆積時間は5分間であった。
上記説明のように、ナノチューブ構造を備える陽極酸化チタンは、薬の充填を促進させ陽極酸化チタン基板からの薬の放出を引き延ばす電気メッキのシステムにおいて陰極として使用された。印加電圧がなければ、陽極酸化チタン基板上に薬はほとんど堆積しません。なぜなら、0.9%のNaCl を含むP/S溶液とNaClだけを含む電解質とは、この析出過程でナトリウム塩の役割を決定するために使用されたからである。図12(b)には、いくらかの量の塩の結晶がへりに沿ってナノチューブ上に堆積しているのが示されているが、ナノチューブはそのような結晶で覆われていない。相対的に、電解質がP/Sであり8Vの電圧を印加した時、図12(c)に示すSEM画像は、ナノチューブ構造がほとんど見られない良く覆われた表面を示している。また、図 12(d),(e)及び(f)に示されているように、A-OH、A-NH2、およびA-CH3のチタンサンプルは、陽極酸化チタンのサンプルと同様の結果を示している。
薬充填と放出挙動
電気メッキされたチタン基板からの薬の放出は、物理吸着で充填されたチタン基板のものと非常に異なっていました。放出された薬の総量は15μg未満でしたが、最初の1時間後に放出された薬は、物理吸着方法が施されたチタン基板内から放出された薬よりも最初の1時間以内で放出された薬にずっと近かった。A-OHチタンのサンプルを例に採ると、総量の大部分は1時間(P/Sに対しては約7μgそしてP-Gに対しては9μg)以内に放出された。そして、放出された薬の量は、2時間の間にP/SとP-Gとに対して急激に2μg辺りに下がった。最終的に、放出された薬の量は、2日後1μg未満又はほぼ零にまで減少した。図 13(a)、(b)に示すように、A-OHチタンのサンプルと他の陽極酸化チタンのサンプルとの間で著しい違いはなかった。
様々なチタン基板上/中に薬物分子を充填するために利用される第3番目の例は、共沈殿法である。この方法は、例1の物理的な吸着方法とは異なり、図14に示すように陽極酸化後の取り扱いも異なっている。詳しくは、上で説明されたクリーニングステップの後に、陽極酸化チタンのサンプルは、表面にチタン酸ナトリウムを形成するために、約1時間6.0M水酸化ナトリウムに浸されました(以下、ASHチタン)。次に、ASHチタンのサンプルは取り除かれ、約2時間500℃の炉で置かれ、大気中で室温で冷やされました。ASHチタンのサンプルがいったん準備されると、3日間1.5X の擬似液体(以下、"SBF")に浸された。それは、11.994gのNaCl、0.525g のNaHCO3、0.336gの KCl、0.342gの K2HPO4-3H2O、0.458gの MgCl2-OH2O、0.417g のCaCl2、0.107g のNa2SO4及び9.086 gの(CH2OH)3 CNH2 1000mlのdH2O、pH7.25)又はP/Sの混合物(5vol.%と、10vol.%と、20vol.%)を含んでいる。浸した後、それらを一晩室温で乾燥させ、SEMを介しての観測と分析との準備をする。
薬の充填と放出の振る舞い
図15に示すように、薬沈殿方法が施されたASHチタンのサンプルのSEM画像は、1時間酸化ナトリウムに浸された後の陽極酸化チタン基板の外観を示す(図15(b)参照)。また、ナノチューブの縁に沿って形成された繊維状の結晶が見られる。
エネルギー分散方式分光学(以下、「EDS」)の結果は、これらの結晶がナトリウムとチタンとで構成されたていることを裏付けている。その結果、結晶はチタン酸ナトリウムであると考えられる。1.5Xの SBFに3日間浸された後に、針のような無機物が陽極酸化チタンの表面の大部分で観測された。(図15(c)を参照)。また、これらの領域がEDSによって分析され、カルシウムとリンとを有することが判った。(図16を参照)。 従って、これらの無機物は、リン酸カルシウムであると考えられる。図15(d)で見られるように、チタンの陽極処理が施された表面のいくつかの領域が、異なった形態、特により濃い粒子構造の被覆を示した。陽極酸化チタン基板が3日間20%P/Sを含んだSBF溶液に浸されたとき、基板はP/S内の場合と同様の表面形態を示した。SBF電解質のより高いP/S濃度は陽極酸化チタンの表面で非常に密集した被覆を導き、その結果、リン酸カルシウムの沈殿過程を遮断すると考えられる。
上記した同じ剥離方法が、沈殿中にチタンナノチューブの充填を評価するために、この例3に対して使用された。図17(a)に示すSEM画像は、満たされていないナノ細孔はこれらのチタンナノチューブ構造の中央部で見られるけれども、P/SとHAとの共沈殿は、主に陽極酸化チタンナノチューブの先端に形成されている。
薬放出評価の間、陽極酸化チタン基板は、SBF溶液中の3つの濃度5%、10%及び20%volのP/Sに浸された。これらの基板は、薬放出挙動をテストするのに使用された。この評価の結果は図18で見られる。薬の濃度が5%に過ぎないので、総放出量は、上記例2で説明した電着法と同程度の10〜20μg位である。最も明白な相違は、薬の放出が前の2つの例(吸着と電着)による方法によるそれらより例3の共沈殿方法の方がはるかに長い間続いたということであった。しかし、1時間(例えば、20%のP/S溶液に対して4μg)以内で著しい放出がありましたが、2時間目にはほとんど放出はありませんでした。主な放出のピークは、7日目(20%のP/S溶液に対して約10μg)に見られ、21日までに完了しました。図17(b)〜(d)のSEM画像から、浸すステップが完了した後に、リン酸カルシウムの無機物が基板に残っていることが示されている
多様な陽極酸化後の化学的な改良や薬充填方法を受けた多様な陽極酸化チタン基板サンプルは、また、細菌付着(抗菌性)、骨芽細胞付着、表面の化学変化、接触角及び表面エネルギーの評価がされたことに注目すべきである。
さらに、ここでは深い議論しませんが、ナノ構造の寸法(例えば、深さなど)を変えることによって、上記3つの充填例の方法によって薬の充填時間が変化する可能性があることが当業者によって理解される。また、これらの3つの例に対する付加的な最終用途は、陽極処理を施されているナノ構造が陽極処理を施されているメディカルインプラントについて移植に続いて、近傍の細菌の成長の抑制作用または破壊作用する抗菌層の構成を含む可能性がある。
しかし更なる発明の薬充填方法の3つの例の最終用途は、組織内殖や組織並置を促進する抗菌剤、成長因子、成長剤または細胞基板または骨格を備えるナノ構造の追加的な機能を含む可能性がある。開示された薬充填方法を併用した発明の陽極酸化プロセスが、これらには限定されないが、軟骨、軟骨細胞、靭帯、腱、腱付着部、筋肉、神経及び他の軟組織の構成を含む無数の標的細胞や細胞タイプの相互作用や機能強化を促進するために使用されることが考えられる。
様々な特許そして/または科学的文学参照は、これまでの明細書を通して示されて来た。そっくりそのままのこれら刊行物の開示は、まるでここに完全に書かれているかのように参照され、ここに援用する。 発明の詳細な説明を参照して、当業者は、過度の実験なしでクレームされた発明を実施できる。他の形態、利点、及び変更が、以下のクレームの範囲に含まれることは、当業者により明らかである。
好ましい実施例は、詳細に記載され説明されている。しかし、本質から逸脱することなしに様々な変更、追加、および代替をすることができる。従って、これらが請求項の範囲に含まれることは当業者にとって明らかである。

Claims (37)

  1. メディカルインプラントの表面上に多数のナノ構造を生成方法であって、
    インプラントを予め溶液に浸すステップと、
    陽極酸化電解質溶液に陰極と前記メディカルインプラントとを浸すステップと、
    前記メディカルインプラントの表面に多数のナノ構造を作るために前記メディカルインプラントと前記陰極の間に所定時間電圧を印加するステップと、
    前記陽極酸化電解質溶液から前記メディカルインプラントを取り除き、前記メディカルインプラントの表面をすすぐステップと、
    を備えることを特徴とするナノ構造の生成方法。
  2. 予め浸す溶液は、脱イオン水、フッ化水素酸及び硝酸からなる請求項1に記載のナノ構造の生成方法。
  3. 多数のナノ構造は、ナノチューブからなる請求項1に記載のナノ構造の生成方法。
  4. メディカルインプラントは、チタン又はチタン合成物からなる請求項1に記載のナノ構造の生成方法。
  5. 陽極酸化電解質溶液は、フッ素をベースにした酸性溶液である請求項1に記載のナノ構造の生成方法。
  6. フッ素をベースにした酸性溶液は、フッ化水素酸及び硝酸である請求項5に記載のナノ構造の生成方法。
  7. メディカルインプラントと陰極の間に印加される電圧の大きさは、1Vと25Vとの間であり、かつ、所定時間の間一定である請求項1に記載のナノ構造の生成方法。
  8. 軟骨細胞の機能を増大させるメディカルインプラントを加工する方法であって、
    金属素材、ポリマー、セラミック及び合成物から加工してメディカルインプラントを得るステップと、
    軟骨細胞機能の増大をもたらす表面形状を改良するためにメディカルインプラントの表面を取り扱うステップと、
    を備えるメディカルインプラントの加工方法。
  9. メディカルプラントはチタン又はチタン合金から成る請求項8に記載のメディカルインプラントの加工方法。
  10. メディカルインプラントの表面の取り扱いは、多数のナノ構造を作るための表面陽極酸化処理を含み、前記ナノ構造は軟骨細胞機能を強化する請求項8に記載のメディカルインプラントの加工方法。
  11. 多数のナノ構造は多数のチタン酸化ナノチューブである請求項10に記載のメディカルインプラントの加工方法。
  12. メディカルインプラントの表面上のチタン酸化ナノチューブの内径が40nmから90nmの間である請求項11に記載のメディカルインプラントの加工方法。
  13. メディカルインプラントの表面上のナノチューブの深度が100nmから500nmの間である請求項11に記載のメディカルインプラントの加工方法。
  14. メディカルインプラントの陽極酸化表面は表面の湿潤性を増加させ、増加された湿潤性はメディカルインプラント表面への軟骨細胞の吸着を引き起こす請求項10に記載のメディカルインプラントの加工方法。
  15. 軟骨細胞の機能を増大させるメディカルインプラントの加工方法であって、
    金属素材、ポリマー、セラミック及び合成物から加工してメディカルインプラントを得るステップと、
    結果的に生体物質または医薬品を生体内の部位に保持され伝達されるシステムの加工である表面の粗さを増やす表面形状を改良するメディカルインプラントの表面の処理ステップと、
    を備えることを特徴とするメディカルインプラントの加工方法。
  16. メディカルインプラントは、チタンまたはチタン合金から加工される請求項15に記載のメディカルインプラントの加工方法。
  17. メディカルインプラントの表面処理は、多数のナノ構造を生成するための表面の陽極酸化、前記ナノ構造は、体内の部位に伝達するために生物材料または医薬品を保持するように構成された請求項15に記載のメディカルインプラントの加工方法。
  18. 多数のナノ構造を生成する表面の陽極酸化は、
    酸性溶液にメディカルインプラントを予め浸すステップと、
    陽極酸化電解質溶液を備えるステップと、
    陰極を備えるステップと、
    前記陽極酸化電解質溶液に前記陰極と前記メディカルインプラントを浸すステップと、
    前記メディカルインプラントの表面に多数のナノ構造を生成するために前記メディカルインプラントと前記陰極との間に、所定時間電圧を印加し、前記陽極酸化電解質溶液から前記メディカルインプラントを取り出し、前記メディカルインプラントの表面をすすぐステップと、
    を備えることを特徴とする請求項17に記載のメディカルインプラントの加工方法。
  19. 多数のナノ構造は多数のチタン酸化ナノチューブである請求項17に記載のメディカルインプラントの加工方法。
  20. 生物材料または医薬品は、少なくとも抗菌剤、タンパク質、成長因子、骨形態形成タンパク質、セラミック、成長剤、組織プラットフォーム、幹細胞、細胞付着成分、抗炎症薬、抗生物質製剤、同種移植片及び酵素のいずれか一つである請求項17に記載のメディカルインプラントの加工方法。
  21. 生物材料または医薬品のメディカルインプラントへの充填を、さらに含む請求項15に記載のメディカルインプラントの加工方法。
  22. メディカルインプラントへの充填は、少なくとも物理吸着法、電気メッキ法及びセラミック法での共沈殿のいずれか一つを含む請求項21に記載のメディカルインプラントの加工方法。
  23. 表面を有するメディカルインプラントと、
    前記表面に一体的に付着した多数のナノ構造と、
    を備え、
    前記ナノ構造は薬または生物剤を保持するように構成されたことを特徴とする生体内に薬または生物剤を伝達する装置。
  24. 多数のナノ構造は多数のナノチューブである請求項23に記載の生体内に薬または生物剤を伝達する装置。
  25. 多数のナノ構造のそれぞれの内径は、40nmから90nmの間である請求項24に記載の生体内に薬または生物剤を伝達する装置。
  26. メディカルインプラントの表面上のナノチューブの深度が100nmから500nmの間である請求項24に記載の生体内に薬または生物剤を伝達する装置。
  27. メディカルインプラントはチタンまたはチタン合金から構成される請求項23に記載の生体内に薬または生物剤を伝達する装置。
  28. 多数のナノ構造は、少なくとも物理吸着法、電気メッキ法及びセラミック法での共沈殿の何れか一つが施された後、薬若しくは生物剤を保持または吸着する請求項23に記載の生体内に薬または生物剤を伝達する装置。
  29. タンパク質吸着を制限するための表面構成を備え、前記表面は多数のナノ構造を含み、体内に移植する前にインプラントに表面処理が施された後、前記ナノ構造は、形成され、かつ、表面に一体的に付着されたことを特徴とするメディカルインプラント。
  30. メディカルインプラントはチタンまたはチタン合金から構成される請求項29に記載のメディカルインプラント。
  31. 多数のナノ構造は多数のナノチューブである請求項29に記載のメディカルインプラント。
  32. 表面処理は、
    酸性溶液にメディカルインプラントを予め浸すステップと、
    陽極酸化電解質溶液を備えるステップと、
    陽極を備えるステップと、
    前記陽極酸化電解質溶液に前記陰極と前記メディカルインプラントを浸すステップと、
    前記メディカルインプラントの表面に多数のナノ構造を生成するために、前記メディカルインプラントと前記陰極に所定時間電圧を印加するステップと、
    前記陽極酸化電解質溶液から前記メディカルインプラントを取り除き、前記メディカルインプラントの表面をすすぐステップと、
    を含む請求項29に記載のメディカルインプラント。
  33. 多数のナノ構造のそれぞれの内径は、40nmから90nmの間である請求項31に記載のメディカルインプラント。
  34. メディカルインプラントの表面上のナノチューブの深度が100nmから500nmの間である請求項31に記載のメディカルインプラント。
  35. 表面の処理プロセスは、少なくとも湿潤性と表面エネルギーのいずれかを増加させ、少なくとも増加した湿潤性と表面エネルギーのいずれかはメディカルインプラントの表面へのタンパク質の付着をもたらす請求項29に記載のメディカルインプラント。
  36. タンパク質吸着の割合は、少なくとも多数のナノチューブのサイズとメディカルインプラントの表面に完全に付着した多数のナノチューブの深さのいずれかによって制限される請求項35に記載のメディカルインプラント。
  37. フィブロネクチンまたはビトロネクチン吸着割合は、少なくとも多数のナノチューブのサイズとメディカルインプラントの表面に完全に付着した多数のナノチューブの深さのいずれかによって制限される請求項35に記載のメディカルインプラント。
























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