JP2010535835A - 抗増殖性疾患剤としてのピラゾロ[3,4−d]−ピリミジン誘導体 - Google Patents

抗増殖性疾患剤としてのピラゾロ[3,4−d]−ピリミジン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)の新規なピラゾロ[3,4−d]ピリミジン誘導体、及び医薬的に許容されるその塩及びエステルに関し、ここでR、環A、L、及び環Bは、本明細書に記載の通りである。当該化合物、及びその医薬的に許容される塩及びエステルは、Rafキナーゼを阻害し、抗増殖活性を有する。同様に、これらは増殖性疾患、例えば癌、特に固形腫瘍、より具体的には乳癌、結腸癌、肺癌、前立腺癌、及び黒色腫の治療又は制御において有用である。また、当該化合物、又はその医薬的に許容される塩もしくはエステルを含んでなる組成物及び単位用量製剤、当該化合物の製造方法、及び当該化合物、又はその医薬的に許容される塩もしくはエステルの、増殖性疾患の治療における使用のための方法を開示する。

Description

本発明は、以下の式で表される、新規なピラゾロ[3,4−d]−ピリミジン誘導体、及びその医薬的に許容される塩及びエステル(式中、R、環A、L及び環Bは、本明細書に記載の通りである)に関する。
Figure 2010535835
当該化合物、及びその医薬的に許容される塩及びエステルは、Rafキナーゼを阻害し、抗増殖活性を有する。同様に、これらは例えば癌等の増殖性疾患、特に固形腫瘍の治療又は制御に有用である。本発明は、例えば当該化合物又はその医薬的に許容されるもしくはエステルを含んでなる組成物及び単位用量製剤、当該化合物の製造方法、及び増殖性疾患、特に固形腫瘍、及び最も具体的には乳癌、肺癌、結腸癌、前立腺癌、及び黒色腫の治療おける、当該化合物、又はその医薬的に許容される塩もしくはエステルの使用方法にも関する。
多くの病態は、細胞の制御されない増殖及び分化が特徴である。当該病態には、多様な細胞型及び病気、例えば癌、アテローム性動脈硬化症、及び再狭窄等が包含される。多くの病態において、細胞分化及び増殖を調整することにより必要な機能を行う重要な細胞酵素であるキナーゼは、非常に重要な役割を担うようである。
細胞増殖及び生存を調整する分子メカニズム及びシグナル伝達経路は、抗癌の戦略のための潜在的標的として非常に注目されている。近年、レポーターチロシンキナーゼ(RTK)及びGタンパク質共役受容体により開始される多様な増殖シグナルを統合する、MAPK経路を標的とする取り組みが顕著に増加している。
MAPKシグナルカスケードには、3キナーゼ:Raf、MEK1/2、及びERK11/2からなるコアモジュールの上流のGタンパク質Ras機能が含まれる。Rafはリン酸化をし、そして同様に最終的にERK1/2の活性化をもたらすMEK1/2を活性化する。Rafキナーゼは、癌関連シグナル伝達の潜在的なチェックポイントとしてのその重要性により、長い間、薬物送達のための魅力的な標的と考えられている(Strumberg and Seeber, Onkologie, 2005, 28: 101- 107; Beeram et al., J. CHn. Oncol. 2005, 23: 6771 -6790)。ヒト腫瘍におけるB−Raf変異の活性の発見に伴い、近年MAPKシグナルカスケードの腫瘍増殖及び生存に対する重要性が上昇している。Raf変異の活性化は、黒色腫、甲状腺、結腸、及び他の癌において確認されている(Strumberg and Seeber, Onkologie, 2005, 28: 101 -107; Bollag et al., Current Opinion in Investigational Drugs, 2003, 4:1436-1441)。
従って、Ras変異及び活性化増殖因子受容体での腫瘍の制御における役割に加え、Rasキナーゼの阻害は、B−Raf癌遺伝子を保有する腫瘍において治療能力を有する可能性がある(Sharma et al., Cancer Res. 2005, 65: 2412-2421)。
哺乳類Rafセリン/スレオニンキナーゼファミリーは、68〜74kdの、A−Raf、B−Raf、及びC−Raf(Raf−1)と呼ばれるタンパク質で、高度に保存されたアミノ末端制御領域及びカルボキシル末端での触媒ドメインを共有する。Rafタンパク質は通常細胞質性であるが、小Gタンパク質Rasによる原形質膜にリクルートされる。Rasによるリクルートは、増殖因子、サイトカイン、及びホルモンによるRaf活性化のための必須ステップである。膜において、Raf活性化はコンフォメーション変化、他のタンパク質への結合、脂質への結合、及びいくつかの残基のリン酸化及び脱リン酸化に関与する高度に複雑なプロセスを介して、Raf活性化が起きる。
Rafキナーゼを阻害する様々な剤が発見されており、例えば、アンチセンスオリゴヌクレオチド、及び小分子がある。当該阻害剤は、Rafタンパク質の発現、Ras/Raf相互作用の遮断、又はそのキナーゼ活性の妨害を阻止する。siRNAによる、又はキナーゼ阻害剤BAY−43−9006を介するB−Raf活性の下方制御は、黒色腫細胞の増殖阻害をもたらし、B−RafのsiRNA介在型還元は、1205Lu細胞の腫瘍形成能の低減をもたらした。現在臨床的評価中のRaf阻害剤では、非常に寛容な安全プロフィルであり、抗腫瘍効果の兆候が示されている。臨床的な最大の利点は、Raf阻害剤BAY43−9006であり、これは、他の癌の治療用の追加の第III相臨床試験を行い、転移性腎細胞癌の治療用としてFDAで近年承認された。
既に進歩したにも関わらず、多様な腫瘍及び他の増殖性疾患、例えば再狭窄、新脈形成、糖尿病性網膜症、乾癬、外科的癒合、黄斑変性症、及びアテローム硬化症の治療のために有用である低分子化合物のために、さらにこの調査を継続する。すなわち、抗腫瘍活性を有する組成物、調合薬(pharmaceutical)及び/又は医薬(medicament)の提供に対して強い要請が存在する。かかる組成物、調合薬及び/又は医薬は、強力な活性を有するだけでなく、他の抗増殖活性剤と比較して副作用を軽減させる。さらに、当該組成物、調合薬及び/又は医薬での治療に対する腫瘍の応答のスペクトルが広がってもよい。この種の活性化合物は、単剤として記載の適応症おいて、及び/又は組み合わせ療法において好適であってもよく、他の治療剤、放射線療法、操作的/外科的手法、熱治療又は記載の適応症において既知の任意の他の治療に関連してもよい。
本発明は式(I)の化合物、又は式(I)の化合物の医薬的に許容される塩もしくはエステルに関する。
Figure 2010535835
ここで、前記式中、
Rは低級アルキルであり、
環Aは、
ヘテロアリール;
低級アルキル;ハロゲン;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;及びシアノ、からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基により置換されるヘテロアリール;
フェニル;及び
低級アルキル;ハロゲン;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;及びシアノ、からなる群から独立に選択される1〜4個の置換基により置換されるフェニル;
からなる群から選択され、
環Bは、
ヘテロアリール;
低級アルキル;フッ化アルキル;アリール置換アルキル;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;ハロゲン;シアノ;及び−NR12、からなる群から選択される1〜5個の置換基により置換されるヘテロアリール;
フェニル;及び
低級アルキル;フッ化アルキル;アリール置換アルキル;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;ハロゲン;及び−NR12、からなる群から選択される1〜5個の置換基により置換されるフェニル;
からなる群から選択され、
1及びR2は、各々独立に、水素;低級アルキル;及びヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルキル;からなる群から選択され;及びR1及びR2は、Nと一緒になって、5−又は6−員の複素環を形成でき;及び
Lは、単結合、−OCH2−、−CHO−、−NHCO−、−CONH−、−O−、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、−CH2CH2O−、CF=CH−、CH=CF−、−NH−、−NHCH2−、−CH2NH−、−SCH2−、−CH2S−、−SOCH2−、−CH2SO−、−SO2CH2−、−CH2SO2−、−S−、−CH=CH−、及び低級アルキルからなる群から選択され、
ただし、Lが単結合である場合、環Bは、低級アルキル;フッ化アルキル;アリール置換アルキル;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;ハロゲン;シアノ;及び−NR12、からなる群から選択される1〜4個の置換基により置換されるアゾールである。
本発明は、Rafキナーゼの小分子阻害剤であり、そのため選択的抗癌剤として有用である。
本明細書で使用される「アルケニル」なる用語は、少なくとも1つの二重結合、及び炭素原子を2〜6個、好ましくは2〜4個有する、直鎖又は分岐鎖の炭化水素のことを言う。「アルケニル基」の例としては、ビニル(エテニル)、アリル、イソプロペニル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル及び5−ヘキセニルがある。
本明細書で使用される「アルコキシ」及び「アルコキシル」なる用語は、各々酸素原子がアルキル(以下で規定する)に結合した基のことを言う。「低級アルコキシ」なる用語は、酸素原子が低級アルキル(以下で規定する)に結合した基のことを言う。典型的な低級アルコキシ基には、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ又はプロポキシ、ブチルオキシ等がある。さらに、アルコキシの意味には、アルコキシに置換されるアルコキシ、例えばエトキシエトキシ、メトキシエトキシ、メトキシエトキシエトキシ等、及び置換アルコキシ側鎖、例えばジメチルアミノエトキシ、ジエチルアミノエトキシ等が含まれる。
本明細書で使用される「アルキル」なる用語は、炭素原子を1〜約20個、ある実施態様によれば1〜約7個有する、直鎖又は分岐鎖の飽和炭化水素基のことを言う。「低級アルキル」なる用語は、炭素原子を1〜6個、ある実施態様によれば1〜4個有するアルキル基のことを言う。アルキル基の例にとしては、限定するものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、及びs−ペンチルがある。「フッ化アルキル」なる用語は、上記の規定の通りのアルキルであって、1又は複数の水素原子が、フッ素で置換されるアルキルを意味する。例としては、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル等がある。
本明細書で使用される「アルキニル」なる用語は、少なくとも1つの三重結合、及び炭素原子を2〜6個、好ましくは2〜4個有する、直鎖又は分岐鎖の炭化水素基のことを言う。「アルキニル基」の例としては、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、5ヘキシニル及び5−ヘキシニルがある。
本明細書で使用される「アリール」なる用語は、好ましくは炭素原子を6〜10個有する、単環又は二環の芳香族炭化水素基のことを言う。アリール基には、限定するものではないが、好ましくはフェニル、ナフチル、トリル、及びキシリルがある。
本明細書で使用される「アゾール」なる用語は、少なくとも1つのヘテロ原子(以下で規定する)が窒素である、5員の複素環(以下で規定する)のことを言う。「オキサジアゾール」は、2つが窒素で1つが酸素である、3つのヘテロ原子を有するアゾールである。「トリアゾール」は、3つのヘテロ原子のうち全てが窒素であるアゾールである。「テトラアゾール」は、4つのヘテロ原子のうち全てが窒素であるアゾールである。
本明細書で使用される「担体」なる用語は、活性化合物の送達、例えば式(I)の化合物(以下で規定する)の患者への送達に有用な、医薬不活性媒剤(vehicle)(例えば、溶媒、懸濁剤)のことを言う。
本明細書で使用される「シクロアルケニル」なる用語は、不飽和であり、5〜10個の環原子を含む、安定な、単環又は多環式の、非芳香族炭化水素基のことを言う。シクロアルケニルの例としては、限定するものではないが、シクロペンテニル又はシクロヘキセニルがある。
本明細書で使用される「シクロアルキル」なる用語は、3〜10個の環原子を含む。安定な、単環又は多環式の、非芳香族の飽和炭化水素基のことを言う。シクロアルキルの例としては、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、シクロオクチル、ビシクロアルキル、例えば、[2.2.2]ビシクロオクタン又は[3.3.0]ビシクロオクタン等のビシクロオクタン、[4.3.0]ビシクロノナン等のビシクロノナン、及び[4.4.0]ビシクロデカン(デカリン)等のビシクロデカン、及びスピロ化合物がある。
本明細書で使用される「賦形剤」なる用語は、医薬不活性物質のことを言う。
本明細書で使用される「ハロゲン」なる用語は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素、好ましくはフッ素及び塩素のことを言う。
本明細書で使用される「ヘテロアリール」なる用語は、少なくとも1個のヘテロ原子を含む芳香族の単環又は二環式の基のことを言う。好ましいヘテロアリール基には、限定するものではないが、チエニル、フリル、インドリル、ピロリル、ピリジニル、ピラジニル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、キノリニル、ピリミジニル、イミダゾール、トリアゾリル、及びテトラゾリルがある。二環ヘテロアリール基の場合は、一方の環の環原子が全て炭素であり、他方の環がヘテロ原子を含んでもよいと解されるべきである。
本明細書で使用される「ヘテロシクリル」なる用語は、「ヘテロ原子」を1〜3個含む、4〜8員の単環又は二環式の飽和又は部分的に不飽和の、非芳香族の基のことを言う。本明細書で使用される「ヘテロ原子」なる用語は、窒素、酸素、又は硫黄である環原子のことを言う。複素環の例としては、ピロリジン−2−イル;ピロリジン−3−イル;ピペリジニル;モルホリン−4−イル等がある。二環式複素環の場合は、一方の環の環原子が全て炭素であり、他方の環がヘテロ原子を含んでもよいと解されるべきである。
「IC50」は、特定の測定活性を50%阻害するのに必要な特定の化合物の濃度のことを言う。IC50は、とりわけ以下に記載の通りに測定できる。
本明細書である化合物(例えば担体、塩、エステル等)を参照して使用される「医薬的に許容される」なる用語は、その化合物が医薬的に許容され、そして特定の化合物が投与される対象にとって実質的に非毒性である化合物を意味する。
ある化合物の「医薬的に許容される塩」は、その化合物の生物的有効性及び特性を保持し、そして好適な非毒性の有機又は無機の酸又は塩基から形成される、従来の酸付加塩又は塩基付加塩である。酸付加塩のサンプルには、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸及び硝酸等の無機酸由来のもの、及びp−トルエンスルホン酸、サリチル酸、メタンスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸由来のものがある。塩基付加塩のサンプルには、アンモニア、リチウム、カリウム、ナトリウム及び第四級水酸化アンモニウム、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム等がある。医薬化合物(例えば薬物)を塩に変換する化学修飾は、化合物の物理的及び化学的安定性、吸湿性、流動性及び溶解度を向上させたものを得るために医薬化学者に周知の技術である。例えば、Ansel et al., Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems (6th Ed. 1995) at pp. 196 and 1456; and Richard J. Bastin, Michael J. Bowker, Bryan J. Slater, Organic Process Research & Development 2000, 4, 427-435を参照。
化合物の「医薬的に許容されるエステル」は、ヒドロキシル又はカルボニル基を含む化合物の従来のエステルであり、このエステルは、その化合物の生物的有効性及び特性を保持し、そしてインビボ(in vivo)で(生物中で)それぞれ対応する活性なアルコール又はカルボン酸になるよう切断できるものである。
本明細書で上記の化学基(例えば、置換アルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール)の任意のものを記載するのに使用される「置換(される)」なる用語は、1〜5個、好ましくは1〜3個の水素原子が、置換基で独立に置換される化学基のことを言う。
本明細書で使用される「単位用量製剤」なる用語は、安定な状態で、且つ単位用量として患者に投与できる活性成分、例えば式(I)の化合物(以下で規定する)を含んでなる医薬調製物のことを言う。
本発明の好ましい実施態様によれば、環Aは低級アルキル;ハロゲン;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシからなる群から選択される1つの置換基により置換される。
本発明の別の好ましい実施態様によれば、環Aがフェニル又は置換フェニルの場合、Lは1−アルキル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシに対してメタ位に結合する。
本発明の別の実施態様によれば、環Bが置換ヘテロアリール又は置換フェニルの場合、環Bは、低級アルキル;フッ化アルキル;アリール置換アルキル;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;ハロゲン;シアノ;及び−NR12、からなる群から選択される1又は2個の置換基により置換され、R1及びR2は上記に規定の通りである。特に好ましい実施態様によれば、環Bが3又は4位で一置換されるか、3,4−で二置換され、ここで当該置換基は異なってもよく、且つ好ましくは当該置換基は、ハロゲン;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;−NR12;及び−CF3からなる群から独立に選択され、R1及びR2は上記に規定の通りである。
本発明の好ましい実施態様によれば、Lは単結合であり、環Bは、置換1,3,4−オキサジアゾール;置換1,2,4−オキサジアゾール;置換1,2,3−トリアゾール;置換1,2,4−トリアゾール;及び置換テトラゾールであり、ここで当該置換基は、低級アルキル;フッ化アルキル;アリール置換アルキル;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;ハロゲン;シアノ;及び−NR12、からなる群から選択され、R1及びR2は上記に規定の通りである。
環Bが置換1,3,4−オキサジアゾールである実施態様が特に好ましい。
別の実施態様によれば、環Aは、1−アルキル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシに対してオルト位でメチルにより置換されるフェニルである。特に好ましい実施態様によれば、環Aは、1−アルキル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシに対してオルト位でメチルにより置換されると共に、Lはメチルに対してパラ位で環Aに結合する。
別の好ましい実施態様によれば、Rはメチルである。
別の好ましい実施態様によれば、ハロゲンはCl及びFからなる群から選択される。
別の好ましい実施態様によれば、Lは、−CH2O−、−NHCO−、−CONH−からなる群から選択される。
好ましい実施態様によれば、
環Aは、低級アルキル;ハロゲン;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;及びシアノ、からなる群から独立に選択される1〜4個の置換基により置換されるフェニルであり;
Lは、−CH2O−、−NHCO−、及び−CONH−からなる群から選択され;及び
環Bは、低級アルキル;フッ化アルキル;アリール置換アルキル;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;ハロゲン;シアノ;及び−NR12、からなる群から選択される1〜5個の置換基により置換されるフェニルである。
より好ましくは、Rはメチルである。さらにより好ましくは、Rはメチルであり、環Bは、3又は4位で一置換されるか、3,4−で二置換され、ここで当該2つの置換基は異なってもよい。環Bのための好ましい置換基は、ハロゲン、−NR12、ヒドロキシル、低級アルコキシ、ヒドロキシル又は低級アルコキシで置換される低級アルコキシ、及び−CF3であり、R1及びR2は上記に規定の通りである。
別の好ましい実施態様によれば、
環Aは、フェニル及びメチルにより置換されるフェニルからなる群から選択され;
Lは単結合である;及び
環Bは、置換1,3,4−オキサジアゾール;置換1,2,4−オキサジアゾール;置換1,2,3−トリアゾール;置換1,2,4−トリアゾール;及び置換テトラゾールであり、好ましくは置換1,3,4−オキサジアゾールであり、ここで当該置換基は、低級アルキル;フッ化アルキル;アリール置換アルキル;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;ハロゲン;シアノ;及び−NR12、からなる群から選択され、R1及びR2は上記に規定の通りである。
より好ましくはRはメチルである。さらにより好ましくは、Rはメチルであり、環Bは、低級アルキル、−NR12、ヒドロキシル、低級アルコキシ、ヒドロキシル又は低級アルコキシで置換される低級アルコキシ、又は−CF3であり、R1及びR2は上記に規定の通りである。特に好ましくは、Rはメチルであり、環Bは上記の通り置換される1,3,4−オキサジアゾールである。
本発明のさらに別の好ましい実施態様によれば、
Rが(C1−6)アルキルであり;
環Aが、未置換であるか、(C1−6)アルキルにより1回置換されるフェニルであり;
Lが、−CH2−O−、−O−CH2−、−C(O)−NH−、又は−NH−C(O)−であり;
環Bが、未置換であるか、ハロゲン、又は−NH−(CH22−OHから独立に選択される置換基により1又は2回置換されるフェニルであるか;又は
Lが単結合であり、及び
環Bが、3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール−5−イルである、式(I)の化合物を提供する。
以下の特定の化合物は、特に好ましい。
3−(3−ベンジルオキシ−フェノキシメチル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン;
N−[3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−フェニル]−3−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ベンザミド;
N−[3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−フェニル]−3−クロロ−ベンザミド;
4−クロロ−1−メチル−3−[2−メチル−5−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾロ−5−イル)−フェノキシメチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン;
3−(5−ベンジルオキシ−2−メチル−フェノキシメチル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン;
3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−N−(4−クロロ−フェニル)−4−メチル−ベンザミド;
3−[5−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−2−メチル−フェノキシメチル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン;
1−メチル−3−[2−メチル−5−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾロ−2−イル)−フェノキシメチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン;
3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−N−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−4−メチル−ベンザミド;から選択される請求項1に記載の化合物、及び前記化合物のうちの任意の、医薬的に許容される塩又はエステル。
式(I)の化合物、その塩又はエステル(以降、「本発明の化合物」と総称する)はラセミ混合物として存在しても、分離した立体異性体として存在してもよい。この立体異性体は、既知の分離方法、例えばクロマトグラフィにより分離してもよい。
本発明の化合物は、互変異性体又は構造異性体でもよい。本発明は、本発明の化合物の任意の互変異性体又は構造異性体、又は当該異性体の混合物を包含し、式(I)に示される任意の1つの互変異性体又は構造異性体に限定されないことを意図する。
本発明の化合物は、細胞増殖性疾患、特に腫瘍疾患の治療又は制御において有用である。当該化合物、及び当該化合物を含有する組成物及び単位用量製剤は、固形腫瘍、例えば乳癌、結腸癌、肺癌、前立腺癌、及び黒色腫の治療又は制御において有用であってもよい。
本発明の化合物の治療有効量は、疾患の症状を予防、軽減又は回復するため、又は治療対象の生存を延長させるために有効な化合物の量である。治療有効量又は投薬は、幅広く変動し得るものであり、当業界で既知の手法で決定してもよい。当該投薬は、各々特定の事例、例えば投与される特定の(1又は複数の)化合物、投与経路、治療される症状、及び治療される患者等における個々の要請によって調整されるはずである。一般的には、体重がおよそ70 kgの成人に対して本発明の化合物を、経口又は非経口投与する場合、約10 mg〜約10,000 mg、好ましくは約200 mg〜約1,000 mgが適切であるはずだが、指示がある場合にはその上限を超えてもよい。一日用量は、単一用量として投与しても、別々に分けた用量として投与しても、あるいは非経口投与でもよく、連続注入として投与してもよい。
結果的に、本発明の別の実施態様によれば、医薬としての使用のための式(I)の化合物を提供する。
さらに別の実施態様によれば、癌、特に固形腫瘍、より具体的には乳癌、肺癌、結腸癌、前立腺癌、及び黒色腫の治療のための医薬としての使用のための式(I)の化合物を提供する。
さらに別の実施態様によれば、癌、特に固形腫瘍、より具体的には乳癌、肺癌、結腸癌、前立腺癌、及び黒色腫の治療のための医薬の製造における式(I)の化合物の使用を提供する。
本発明は、式(I)の化合物の製造方法にも関する。本発明の化合物は、従来手法で調製できる。当該化合物の合成のための好適なプロセスを、実施例で提供する。一般的に、式(I)の化合物は、以下に記載のスキームに従って調製することができる。
1)1−(エトキシエチリデン)マロノニトリル(Aldrich)を、ヒドラジン水和物(Aldrich)と反応させ、5−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニトリルを作製する。その後、5−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニトリルを硫酸と反応させ、5−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミドを作製する。
Figure 2010535835
2)5−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミドを、ホルムアミド(Aldrich)と反応させ、3−メチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンを作製する。
Figure 2010535835
3)3−メチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンを、亜リン酸オキシクロリドと反応させ、4−クロロ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンを作製する。
Figure 2010535835
4)4−クロロ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンを、RI(ここで、Rは上記の通りの低級アルキルであり、Iはヨウ素である、例えばヨードメチル、Aldrich製)と反応させ、1−アルキル−4−クロロ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンを作製する。
Figure 2010535835
5)1−アルキル−4−クロロ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンを、N−ブロモスクシネート(Aldrich)と反応させ、1−アルキル−3−ブロモメチル−4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンを作製する。
Figure 2010535835
6)1−アルキル−3−ブロモメチル−4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンを、式(II)の化合物(例えば、3−ベンジルオキシ−フェノール、TCI製)と反応させ、式(III)の化合物を作製する。
Figure 2010535835
Figure 2010535835
7)(6)において作製される化合物を、アンモニアと反応させ、式(I)の化合物を得る。
Figure 2010535835
上記1〜7のステップによるプロセス、特にステップ6及び7は、本発明による別の実施態様となる。
本発明はまた、本発明の化合物を含んでなる組成物及び単位用量製剤に関する。組成物及び単位用量製剤は、治療有効量の本発明の化合物、及び担体を含んでなる。組成物及び単位用量製剤は、追加の付属成分、例えばその他の賦形剤も含んでなる。一般的に、組成物及び単位用量製剤の約1〜約99パーセントは、本発明の化合物からなり、前記割合は、好ましくは約5〜約70パーセント、最も好ましくは約10〜約30パーセントである。
乳糖、コーンスターチ又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩等は、例えば、錠剤、被覆錠剤、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセルの担体として使用できる。軟ゼラチンカプセルに適する担体は、例えば、植物油、ワックス、脂肪、半流体及び液体のポリオール等がある。活性物質の性質によるが、軟ゼラチンカプセルの場合、通常は担体を用いる必要がない。溶液及びシロップの製造に適する担体は、例えば、水、ポリオール、グリセロール、植物油等である。坐剤に適する担体は、例えば、天然油もしくは硬化油、ワックス、脂肪、半流体もしくは液体ポリオール等である。
本発明の組成物及び単位用量製剤は、追加の賦形剤、例えば、保存剤、可溶化剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、香料、浸透圧を変化させる塩、緩衝剤、マスキング剤、及び抗酸化剤を含むこともできる。
本発明の組成物及び単位用量製剤は、追加の治療活性剤を含むこともできる。
本発明の単位用量製剤には、経口、経鼻、局所(例えば経頬及び経舌)、経直腸、経膣及び/又は非経口の投与に適するものが含まれる。製剤は、薬学の当業界で既知の任意の方法により調製してもよい。
経口投与に適する本発明の単位用量製剤は、カプセル、カシェ剤、袋剤(sachets)、丸剤、錠剤、舐剤(香料基剤、通常はスクロース及びアカシア又はトラガカントを用いる)、粉剤、顆粒剤、エリキシル剤、シロップ、香錠(不活性基剤、例えばゼラチン及びグリセリン、又はスクロース及びアカシアを用いる)、口腔洗浄剤等の形態でもよい。製剤は、水溶液又は非水溶液中で、本発明の化合物の溶液又は懸濁物であってもよい。本発明の化合物は、ボーラス、舐剤又はペーストとして投与してもよい。
本発明は、本発明の組成物及び単位用量製剤を調製するための方法にも関する。当該方法は、本発明の化合物を担体と、任意に1又は複数の付属成分と関連させるステップを含んでなる。一般的に、本発明の組成物及び単位用量製剤は、本発明の化合物を、液体担体、微粉砕固体担体、又はその両方と関連させ、その後必要に応じて、生成物を成形することにより調製する。
本発明は、本発明の化合物を患者に対して投与するステップを含んでなる、増殖性疾患に罹患する患者の治療のための方法にも関する。化合物は、組成物又は単位用量製剤に含有されていてもよい。好ましい実施態様によれば、増殖性疾患は、固形腫瘍である。特に好ましい実施態様によれば、増殖性疾患は、乳癌、肺癌、結腸癌、前立腺癌、及び黒色腫から選択される。
以下の例及び参考文献は、本発明の理解の補助のために提供されるものであり、真の発明の範囲は添付の請求の範囲に示す。
5−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミド
Robins, R. K. J. Am. Chem. Soc, 1956, 78, 784の方法により調製
Figure 2010535835
ステップ1
1−(エトキシエチリデン)マロノニトリル(25.05 g, 184.0 mmol)(Aldrich)を、35%(重量)ヒドラジン水和物(37 ml, Aldrich)に少量ずつ添加した。およそ半分の1−(エトキシエチリデン)マロノニトリルを添加後、反応混合物を氷水中で冷却し、残りの1−(エトキシエチリデン)マロノニトリルを、フラスコ内の内容物を穏やかに沸騰させるような速度で添加した。添加が完了したら、この混合物を還流温度で2時間加熱した。冷却後、固体を濾過し、冷水で洗浄し、真空デシケータ中で乾燥させ、5−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニトリルを得た(収量、15.0 g)。
ステップ2
5−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボニトリル(上記、15.0 g)を、冷水浴で冷却した濃硫酸(47 ml, 95%)を攪拌させながらそこへ添加した。添加後、反応混合物を室温で2時間攪拌し、その後、氷水の混合物にそれを攪拌させながら注いだ。沈殿物を濾過により回収し、冷水で洗浄し、過剰な硫酸を除去し、真空デシケータ中で乾燥させ、5−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミドを得た(19.6 g)。
3−メチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン
Figure 2010535835
5−アミノ−3−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸アミド(11.06 g, 79.0 mmol、実施例1)及びホルムアミド(60 ml, Aldrich)の混合物を180℃で3.5時間加熱した。80℃まで冷却後、氷水(100 g)を添加し、混合物を勢いよく攪拌し、白色沈殿物を得た。沈殿物を濾過し、冷水で洗浄し、その後真空デシケータ中で乾燥させ、3−メチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オンをオフホワイト固体として得た(収量、9.07 g)。この物質を、さらなる精製を行わず次のステップ(実施例3に記載)で使用した。
4−クロロ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
Figure 2010535835
亜リン酸オキシクロリド(150 ml)中の3−メチル−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−オン(7.50 g, 50.0 mmo、実施例2)の懸濁物を攪拌させながら、そこへジイソプロピルエチルアミン(31 ml, 175 mmol, Aldrich)を添加した。混合物を攪拌させながら2.5時間加熱し、その後減圧下で溶媒を蒸発させた。残存物を氷、及びわずかに塩基性にするための4N 水素化ナトリウム水溶液で処理し、酢酸エチルで抽出した(3×250 ml)。混合した有機抽出物を、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮し、4−クロロ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンを得た(収量、6.38 g)。
4−クロロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
Figure 2010535835
ジメチルホルムアミド(6 ml)中の、4−クロロ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(150.4 mg, 0.89 mmol、実施例3)及び炭酸カリウム(187 mg, 1 .35 mmol)の混合物に、ヨードメタン(225 mg, 1.59 mmol, Aldrich)を添加した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、酢酸エチルで希釈し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル、90/10〜60/40)で精製し、4−クロロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンを白色固体として得た(収量、162.3 mg)。
HRMS (ES+) m/z 理論値(Calcd)C77ClN4+H [(M+H)+]: 183.0431、測定値(Found): 183.0432。
3−ブロモメチル−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
Figure 2010535835
四塩化炭素(45 ml)中の4−クロロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(964.4 mg, 5.36 mmol、実施例4)溶液に、N−ブロモスクシンイミド(964.4 mg, 5.36 mmol, Aldrich)及びAIBN(209.6 mg, 1.25 mmol, Aldrich)を添加した。この混合物を、還流温度で7時間加熱した。得られた反応混合物を減圧下で濃縮し、残存物をフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル、95/5〜70/30)、3−ブロモメチル−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンを得た(収量、941.3 mg)。
HRMS (ES+) m/z 理論値:C76BrClN4+H [(M+H)+]: 260.9537、測定値: 260.9537。
3−(3−ベンジルオキシ−フェノキシメチル)−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
Figure 2010535835
ジメチルホルムアミド中の、3−ブロモメチル−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(90.2 mg, 0.28 mmol、実施例5)、3−ベンジルオキシ−フェノール(75.2 mg, 0.36 mmol, TCI)及び炭酸カリウム(59.6 mg, 0.43 mmol)の混合物を、室温で一晩攪拌した。得られた混合物を減圧下で濃縮し、残存物を酢酸エチルに溶解し、水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗生成物を次のステップで直接使用するか(実施例7に記載する)、あるいはフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル、90/10〜60/40)、精製品3−(3−ベンジルオキシ−フェノキシメチル)−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンを得た(収量、33 mg)。
HRMS (ES+) m/z 理論値:C2017CIN42+H[(M+H)+]: 381.1115、測定値:381.1113。
3−(3−ベンジルオキシ−フェノキシメチル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン
Figure 2010535835
2−プロパノール(11 ml)中の3−(3−ベンジルオキシ−フェノキシメチル)−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(20 mg、実施例6)の懸濁物にアンモニアガスを、15分通してバブリングさせた。減圧下で溶媒を除去し、残存物をフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ジクロロメタン−メタノール、99/1〜95/5)、3−(3−ベンジルオキシ−フェノキシメチル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミンを白色固体として得た(収量、5 mg)。
HRMS (ES+) m/z 理論値:C201952+ H[(M+H)+]: 362.1611、測定値:362.1612。
3−クロロ−N−[3−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−フェニル]−4−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ベンザミド
ステップ1
テトラヒドロフラン(50 ml)中の塩化3−クロロ−4−フルオロベンゾイル(21.23 g, 110 mmol, Avocado)溶液を、マグネチックスターラで攪拌する、氷水浴で冷却5−アミノ−o−クレゾール(6.16 g, 50 mmol, Aldrich)、トリエチルアミン(17.5 ml, 125 mmol, Aldrich)及びテトラヒドロフラン(50 ml)の溶液に滴下しながら添加した。添加が完了したら、この混合物を室温に戻し、16時間攪拌した。その後、混合物を、水(125 ml)及び重炭酸ナトリウム飽和水溶液(125 ml)で希釈した。さらに30分攪拌後、沈殿物を回収し、粗製3−クロロ−4−フルオロ−安息香酸5−(3−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニルエステルを、オフホワイト粉末として得た(収量、21.83 g)。
3−クロロ−4−フルオロ−安息香酸5−(3−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニルエステル(3.93 g, 9 mmol、上記)を、テトラヒドロフラン(25 ml)、メタノール(50 ml)及び1N水酸化ナトリウム(9 ml, 9 mmol)の混合物に溶解させた。この混合物を室温で18時間攪拌した。その後、混合物を減圧下で濃縮し、有機溶媒のほとんどを除去した。得られた懸濁物を、水(45 ml)及び重炭酸ナトリウム飽和水溶液(5 ml)で希釈した。30分静置後、沈殿物を回収し、水で洗浄し、乾燥させ、粗製3−クロロ−4−フルオロ−N−(3−ヒドロキシ−4−メチル−フェニル)−ベンザミドを白色粉末として得た(収量、2.59 g)。
ステップ2
ジメチルスルホキシド(5.0 ml)中の3−クロロ−4−フルオロ−N−(3−ヒドロキシ−4−メチル−フェニル)−ベンザミド(1.0 g, 3.58 mmol)溶液を、エタノールアミン(10.0 ml)(Aldrich)で処理し、マイクロ波反応器で140℃、50分加熱した。その後、反応混合物を酢酸エチルと水に分配した。水相を2N 塩酸で酸性化した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させた。水相を酢酸エチルで抽出した(2×)。混合した有機相を水及びブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濃縮した。2つの固体サンプルを混合し、乾燥させ、3−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−N−(3−ヒドロキシ−4−メチル−フェニル)−ベンザミドを得た(収量、1.13 g)。
ステップ3
Figure 2010535835
3−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−N−(3−ヒドロキシ−4−メチル−フェニル)−ベンザミド(34.2 mg, 0.11 mmol)及び炭酸カリウム(17.3 mg, .123 mmol)の混合物を、30分室温で攪拌し、3−ブロモメチル−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(25.4 mg, 0.097 mmol、実施例5)を添加した。反応物を一晩室温で攪拌し、減圧下で濃縮し、ジメチルホルムアミドを除去した。残存物を酢酸エチルに溶解させ、水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗生成物は、直接次のステップで使用するか(実施例9で記載する)、あるいはフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル、90/10〜60/40)、精製品3−クロロ−N−[3−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−フェニル]−4−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ベンザミドを白色固体として得た(収量、22 mg)。
HRMS (ES+) m/z 理論値:C2322Cl263+H[(M+H)+]: 501.1197、測定値:503.1203。
N−[3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−フェニル]−3−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ベンザミド
Figure 2010535835
2−プロパノール(10 ml)中の3−クロロ−N−[3−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−フェニル]−4−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ベンザミド(20.9 mg、実施例8)の懸濁物にアンモニアガスを、15分通してバブリングさせた。その後、混合物をマイクロ波条件下で130℃、1時間加熱し、溶媒を減圧下で除去した。残存物をフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ジクロロメタン−メタノール、99/1〜95/5)、N−[3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−フェニル]−3−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ベンザミドを得た(収量、7.9 mg)。
HRMS (ES+) m/z 理論値: C2324ClN73+H[(M+H)+]: 482.1702、測定値: 482.1702。
3−クロロ−N−[3−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−フェニル]−ベンザミド
ステップ1
テトラヒドロフラン(50 ml)中の塩化3−クロロベンゾイル(32.81 g, 187.5 mmol, Aldrich)溶液を、マグネチックスターラで攪拌する、氷水浴で5−アミノ−o−クレゾール(9.24 g, 75 mmol, Aldrich)、トリエチルアミン(31.43 ml, 225 mmol, Aldrich)及びテトラヒドロフラン(150 ml)の溶液に、滴下しながら添加した。添加が完了したら、この混合物を室温に戻し、16時間攪拌した。その後、混合物を、水(200ml)及び重炭酸ナトリウム飽和水溶液(200 ml)で希釈した。さらに30分攪拌後、沈殿物を回収し、粗製3−クロロ−安息香酸5−(3−クロロ−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニルエステルを、オフホワイト粉末として得た(収量、31.74 g)。粗製3−クロロ−安息香酸5−(3−クロロ−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニルエステル(11.42 g, 28.5 mmol)を、テトラヒドロフラン(70 ml)、メタノール(140 ml)及び1N水酸化ナトリウム水溶液(28.5 ml, 28.5 mmol)の混合物に溶解させた。この混合物を室温で18時間攪拌し、その後減圧下で濃縮し、大半の有機溶媒を除去した。得られた懸濁物を、水(90 ml)及び重炭酸ナトリウム飽和水溶液(10 ml)で希釈した。30分静置後、沈殿物を回収し、水で洗浄し、乾燥させ、3−クロロ−N−(3−ヒドロキシ−4−メチル−フェニル)−ベンザミドをオフホワイト粉末として得た(収量、6.06 g)。
ステップ2
Figure 2010535835
3−クロロ−N−(3−ヒドロキシ−4−メチル−フェニル)−ベンザミド(100 mg, 0.38 mmol, 36721-253A)及び炭酸カリウム(63.1 mg, 0.45 mmol)の混合物を、室温で30分攪拌し、3−ブロモメチル−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(90.9 mg, 0.28 mmol、実施例5)を添加した。反応物を室温で1時間攪拌し、その後減圧下で濃縮し、ジメチルホルムアミドを除去した。残存物を酢酸エチルに溶解させ、次のステップで直接使用するか(実施例11で記載する)、あるいはフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル、90/10〜60/40)、3−クロロ−N−[3−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−フェニル]−ベンザミドを白色固体として得た(収量、33.3 mg)。
N−[3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−フェニル]−3−クロロ−ベンザミド
Figure 2010535835
2−プロパノール(15 ml)中の3−クロロ−N−[3−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−フェニル]−ベンザミド(56.7 mg、実施例10)の懸濁物にアンモニアガスを、15分通してバブリングさせた。この混合物を、マイクロ波条件下、130℃、1時間加熱し、溶媒を減圧下で除去した。残存物をフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ジクロロメタン−メタノール、99/1〜95/5)、N−[3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−フェニル]−3−クロロ−ベンザミドを得た(収量、46.7 mg)。
HRMS (ES+) m/z 理論値:C2119ClN62+H[(M+H)+]: 423.1331、測定値:423.1331。
4−クロロ−1−メチル−3−[2−メチル−5−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾロ−5−イル)−フェノキシメチル]−1H−ピラゾロ[3.4−d]ピリミジン
ステップ1
無水エタノール(165 ml)中の3−ヒドロキシ−4−メチル安息香酸(25.0 g, 164 mmol, Aldrich)及び濃硫酸(3 ml)の混合物を、還流温度で20時間加熱した。冷却後、固体炭酸ナトリウム(7 g)を添加し、この酸を中性化した。その後、混合物をジエチルエーテル(2×300 ml)及び水(2×300 ml)に分配した。有機層をブライン(300 ml)で洗浄し、混合し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。残存物をヘキサンから再結晶化し、3−ヒドロキシ−4−メチル−安息香酸エチルエステルを白色固体として、2つの生成物(crop)において得た(収量、28.90 g、97.8%)。
ステップ2
水素化ナトリウム(油中60%、4.80 g, 120 mmol, Aldrich)をペンタンで洗浄した(2×50 ml)。ペンタンをピペッティングにより除去した。得られた固体を、無水ジメチルホルムアミド(30 ml)に懸濁させ、氷水浴で冷却させた。ジメチルホルムアミド(30 ml)中の3−ヒドロキシ−4−メチル−安息香酸エチルエステル(14.42 g, 80 mmol)を、30分かけて滴下しながら添加した。さらに30分攪拌後、クロロメチルメチルエーテル(8.2 ml, 108 mmol, Aldrich)を10分かけて滴下しながら添加した。室温でさらに2時間攪拌後、反応混合物を水(3 X 250 ml)及びジエチルエーテル(2 X 250 ml)に分配した。有機層をブライン(250 ml)で洗浄し、混合し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮して、無色オイルを得た。これを、シリカゲルを通して濾過し(Biotage 4OL、ジクロロメタン−ヘキサン、体積/体積2:3、その後ジクロロメタン)、粗製3−メトキシメトキシ−4−メチル−安息香酸エチルエステルを、無色オイルとして得た(微量のより低いRfの物質を含む)(収量、18.01 g, 100%)。
ステップ3
3−メトキシメトキシ−4−メチル−安息香酸エチルエステル(4.5 g, 20 mmol)を、エタノール(50 ml)、水(20 ml)及び1N 水酸化ナトリウム飽和水溶液(30 ml)の混合物に溶解させ、室温で18時間攪拌した。この今後物を減圧下で濃縮し、大半のエタノールを除去した。得られた水溶液に酢酸(2.5 g, 41.6 mmol)を添加することにより酸性化した。白色沈殿が形成した。さらに30分静置後、沈殿物を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させ、3−メトキシメトキシ−4−メチル−安息香酸を白色粉末として得た(収量、3.82 g, 97.0%)。
ステップ4
3−メトキシメトキシ−4−メチル−安息香酸(1.96 g, 10 mmol)、1−(3−ジメチル−アミノプロピル−3−エチルカルボジイミド)(1.92 g, 10 mmol, Aldrich)、及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(1.5 g, 10 mmol, Aldrich)の混合物を、室温で30分攪拌した。アセトアミドオキシム(0.74 g, 10 mmol)(GFS Chemicals)を添加し、混合物をマグネチックスターラで攪拌しながら140℃で2時間加熱した。冷却後、混合物を、酢酸エチル(2 X 100 ml)及び重炭酸ナトリウム飽和水溶液(100 ml)に分配した。酢酸エチル溶液を混合し、濃縮し、粗製5−(3−メトキシメトキシ−4−メチル−フェニル)−3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾールを得た(収量、1.23 g, 52.5%)。
ステップ5
テトラヒドロフラン/イソプロパノール(1:1、30 ml)中の5−(3−メトキシメトキシ−4−メチル−フェニル)−3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾール(1.23g, 5.25 mmol)溶液に、ジオキサン中の13.1 mlの4M HClを添加した。反応混合物を室温で18時間攪拌した。溶液を濃縮した。残存物を酢酸エチルで希釈し、水及びブラインで洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、濃縮した。残存物を、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶化し、2−メチル−5−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾロ−5−イル)−フェノールを得た(収量、0.88 g, 88 %)。
ステップ6
Figure 2010535835
ジメチルホルムアミド中の、2−メチル−5−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾロ−5−イル)−フェノール(72.0 mg, 0.0.379 mmol)及び炭酸カリウム(64.2 mg, 0.455 mmol)の混合物を、室温で30分攪拌し、3−ブロモメチル−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(89.8 mg, 0.280 mmol、実施例5)を添加した。反応物を室温で一晩攪拌し、その後減圧下で濃縮し、ジメチルホルムアミドを除去した。残存物を酢酸エチルに溶解させ、水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル、90/10〜60/40)、精製品4−クロロ−1−メチル−3−[2−メチル−5−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾロ−5−イル)−フェノキシメチル]−1H−ピラゾロ[3.4−d]ピリミジンを得た(収量、41.0 mg)。
4−クロロ−1−メチル−3−[2−メチル−5−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾロ−5−イル)−フェノキシメチル]−1H−ピラゾロ[3.4−d]ピリミジン
Figure 2010535835
2−プロパノール(15 ml)中の4−クロロ−1−メチル−3−[2−メチル−5−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾロ−5−イル)−フェノキシメチル]−1H−ピラゾロ[3.4−d]ピリミジン(40.0 mg、実施例12)の懸濁物にアンモニアガスを、15分通してバブリングさせた。その後、混合物をマイクロ波条件下で130℃、1時間加熱し、溶媒を減圧下で除去した。残存物をフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ジクロロメタン−メタノール、99/1〜95/5)、4−クロロ−1−メチル−3−[2−メチル−5−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾロ−5−イル)−フェノキシメチル]−1H−ピラゾロ[3.4−d]ピリミジンを得た(収量、21.8 mg)。
HRMS (ES+) m/z 理論値:C171772+H[(M+H)+]: 352.1516、測定値:352.1517。
3−(5−ベンジルオキシ−2−メチル−フェノキシメチル)−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3.4−d]ピリミジン
ステップ1
テトラヒドロフラン(60 ml)中の、4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(2.28 g, 10.0 mmol、以下の実施例18の方法で調製する)及びナトリウムシアノボロヒドライド(2.0 g, 15.9 mmol)に、指示薬としてメチルオレンジを添加し、溶液を黄色にし、溶液をオレンジに維持しながら、1N HCl溶液(15 ml)をゆっくりと添加した。この混合物を室温で一晩攪拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで3回抽出した。混合有機相を、水及びブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮した。残存物を、フラッシュクロマトグラフィで、ヘキサン中0〜40%酢酸エチルで溶出し、5−ベンジルオキシ−2−メチル−フェノール(収量、0.64 g)を得た。
ステップ2
Figure 2010535835
5−ベンジルオキシ−2−メチル−フェノール(83.4 mg, 0.389 mmol, 37009-93A)及び炭酸カリウム(61.8 mg, 0.438 mmol)の混合物を、室温で30分攪拌し、3−ブロモメチル−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3.4−d]ピリミジン(89.8 mg, 0.344 mmol、実施例5)を添加した。反応物を室温で一晩攪拌し、その後減圧下で濃縮し、ジメチルホルムアミドを除去した。残存物を、酢酸エチルに溶解させ、水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗生成物は、次のステップで直接使用するか、あるいはフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル、90/10〜60/40)、3−(5−ベンジルオキシ−2−メチル−フェノキシメチル)−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3.4−d]ピリミジンを得た(収量、48.0 g)。
HRMS (ES+) m/z 理論値:C2119ClN42+H [(M+H)+]: 395.1270、測定値: 395.1270。
3−(5−ベンジルオキシ−2−メチル−フェノキシメチル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3.4−d]ピリミジン−4−イルアミン
Figure 2010535835
2−プロパノール(15 ml)中の3−(5−ベンジルオキシ−2−メチル−フェノキシメチル)−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3.4−d]ピリミジン(46.6 mg、実施例14)の懸濁物にアンモニアガスを、15分通してバブリングさせた。この混合物を、マイクロ波条件下、130℃、1時間加熱し、溶媒を減圧下で除去した。残存物をフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ジクロロメタン−メタノール、99/1〜95/5)、3−(5−ベンジルオキシ−2−メチル−フェノキシメチル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3.4−d]ピリミジン−4−イルアミンを得た(収量、34.5 mg)。
HRMS (ES+) m/z 理論値:C212152+H[(M+H)+]: 376.1768、測定値:376.1768。
3−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3.4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−N−(4−クロロ−フェニル)−4−メチル−ベンザミド
ステップ1
無水酢酸(25 ml, 265 mmol, Aldrich)中の3−ヒドロキシ−4−メチル安息香酸(10.73 g, 70.5 mmol, Lancaster)の懸濁物を、還流温度で5時間加熱した。室温まで冷却後、混合物を氷水混合物(600 ml)に注ぎ、一晩攪拌した。固形塊を砕き、濾過により回収した。残存物を水で洗浄し、真空中で乾燥させ、3−アセトキシ−4−メチル−安息香酸を黄褐色の固体として得た(収量、11.82 g)。3−アセトキシ−4−メチル−安息香酸(1.94 g, 10 mmol)を塩化チオニル(3 ml, 40 mmol, Aldrich)及びN,N−ジメチル−ホルムアミド(3滴)に懸濁させ、還流温度で2時間加熱した。室温で冷却後、混合物をトルエン(30 ml)で希釈し、減圧下で濃縮した。得られたオイルをジクロロメタン(30 ml)に溶解し、ジクロロメタン(50 ml)中の、4−クロロアニリン(1.34 g, 10.5 mmol, Aldrich)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.6 g, 12.5 mmol)溶液に滴下しながら添加した。さらに2時間攪拌後、混合物を水(50 ml)で希釈し、さらに30分攪拌した。層を分離した。有機層を、水(50 ml)で洗浄した。水層をジクロロメタン(50 ml)で再び洗浄した。有機層を混合し、濃縮した。残存物を、テトラヒドロフラン(25 ml)、メタノール(25 ml)及び1N 水酸化ナトリウム水溶液(10 ml, 10 mmol)の混合物に溶解させた。16時間攪拌後、混合物を水(100 ml)及び酢酸(5 ml)で希釈、減圧下で濃縮し、大半の有機溶媒を除去した。形成した沈殿物を濾過により回収し、水で洗浄し、乾燥させ、N−(4−クロロ−フェニル)−3−ヒドロキシ−4−メチル−ベンザミドを、オフホワイト結晶として得た(収量、2.57 g)。
ステップ2
Figure 2010535835
N−(4−クロロ−フェニル)−3−ヒドロキシ−4−メチル−ベンザミド(127.4 mg, 0.487 mmol)及び炭酸カリウム(77.7 mg, 0.551 mmol)の混合物を、室温で30分攪拌し、3−ブロモメチル−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(90.6 mg, 0.346 mmol、実施例5)を添加した。反応物を室温で一晩攪拌し、減圧下で濃縮し、ジメチルホルムアミドを除去した。残存物を酢酸エチルに溶解させ、水で洗浄し、濃縮した。粗生成物は、次のステップで直接使用するか(実施例17に記載する)、あるいはフラッシュクロマトグラフィにより精製し(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル、90/10〜60/40)、精製品3−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3.4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−N−(4−クロロ−フェニル)−4−メチル−ベンザミドを白色固体として得た(収量、25.0 mg)。
HRMS (ES+) m/z 理論値:C2117Cl252+H [(M+H)+]: 442.0830、測定値:442.0832。
3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−N−(4−クロロ−フェニル)−4−メチル−ベンザミド
Figure 2010535835
2−プロパノール(11 ml)中の3−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3.4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−N−(4−クロロ−フェニル)−4−メチル−ベンザミド(24.0 mg、実施例16)の懸濁物にアンモニアガスを、15分通してバブリングさせた。この混合物を、マイクロ波条件下、130℃、1時間加熱し、溶媒を減圧下で除去した。残存物をフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ジクロロメタン−メタノール、99/1〜95/5)、3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−N−(4−クロロ−フェニル)−4−メチル−ベンザミドを得た(収量、19.2 mg)。
HRMS (ES+) m/z 理論値:C2119ClN62+H[(M+H)+]: 423.1327、測定値:423.1331。
4−クロロ−3−[5−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−2−メチル−フェノキシメチル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
ステップ1
アセトニトリル(50 ml)中の、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(6.62 g, 48 mmol, Fluka)、フッ化カリウム(5357 g, 96 mmol, Aldhch)及び塩化4−クロロベンジル(13.50 g, 84 mmol, Aldrich)の混合物を、90℃で24時間加熱した。冷却後、混合物を、エーテル(2×100 ml)及び水(2×100 ml)に分配した。有機層を、ブライン(100 ml)で洗浄し、混合し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。残存物をフラッシュクロマトグラフィで精製し(Biotage 75S、溶媒として、ヘキサン、その後ヘキサン−ジクロロメタンが1:1)、部分的な分離を得た。生成物の精製フラクションを混合及び濃縮し、残存物を微量のジクロロメタンを添加したヘキサンから再結晶化し、4−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドを白色結晶として得た(収量、4.74 g)。母液及び非純粋フラクションを混合し、さらにフラッシュクロマトグラフィにより精製し(Biotage 4OL、前記溶媒と同じ)、精製フラクションを混合し濃縮した。残存物を再結晶化し、第二の生成物4−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒドを得た(収量、3.03 g)。
ステップ2
テトラヒドロフラン(30 ml)中の、4−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド(1.31 g, 5.0 mmol)及びナトリウムシアノボロヒドライド(1.0 g, 15.9 mmol, Aldrich)に、指示薬としてメチルオレンジを添加し、溶液を黄色にし、溶液をオレンジに維持しながら、1N HCl溶液(7.5 ml)をゆっくりと添加した。この混合物を室温で一晩攪拌した。水を添加し、混合物を酢酸エチルで3回抽出した。混合有機相を、水及びブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮した。残存物を、フラッシュクロマトグラフィで、ヘキサン中0〜40%酢酸エチルで溶出し、5−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−2−メチル−フェノール(収量、0.43 g)を得た。
ステップ3
Figure 2010535835
5−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−2−メチル−フェノール()及び炭酸カリウム()を、室温で30分攪拌し、3−ブロモメチル−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(90.1 mg, 0.344 mmol、実施例5)を添加した。反応物を室温で一晩攪拌し、その後減圧下で濃縮し、ジメチルホルムアミドを除去した。残存物を酢酸エチルに溶解させ、水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル、90/10〜60/40)、精製品4−クロロ−3−[5−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−2−メチル−フェノキシメチル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンを得た(収量、38.0 mg)。
3−[5−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−2−メチル−フェノキシメチル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン
Figure 2010535835
2−プロパノール(11 ml)中の4−クロロ−3−[5−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−2−メチル−フェノキシメチル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(37.0 mg、実施例18)の懸濁物にアンモニアガスを、15分通してバブリングさせた。この混合物を、マイクロ波条件下、130℃、1時間加熱し、溶媒を減圧下で除去した。残存物をフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ジクロロメタン−メタノール、99/1〜95/5)、3−[5−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−2−メチル−フェノキシメチル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミンを得た(収量、25.0 mg)。
HRMS (ES+) m/z 理論値:C2120ClN52+H[(M+H)+]: 410.1379、測定値:410.1379。
4−クロロ−1−メチル−3−[2−メチル−5−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾロ−2−イル)−フェノキシメチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン
ステップ1
無水エタノール(180 ml)中の3−ヒドロキシ−4−メチル安息香酸(25.42 g, 167 mmol, Aldrich)及び濃硫酸(3 ml)の混合物を、還流温度で20時間加熱した。冷却後、固体炭酸ナトリウム(10 g)を添加し、この酸を中性化した。その後、混合物をジエチルエーテル(2×400 ml)及び水(2×300 ml)に分配した。有機層をブライン(300 ml)で洗浄し、混合し、乾燥させ(MgSO4)、濾過し、濃縮した。残存物をヘキサンから再結晶化し、3−ヒドロキシ−4−メチル−安息香酸エチルエステルを白色固体として、2つの生成物において得た(収量、29.14 g)。
ステップ2
無水ヒドラジン(10 ml, 318 mmol)(Aldrich)中の3−ヒドロキシ−4−メチル安息香酸エチル(3.60 g, 20 mmol)の懸濁物を、還流温度(槽の温度が150℃)で3時間加熱した。室温まで冷却した後、混合物を減圧下で濃縮し、乾燥固体を得た。これをキシレン(50 ml)に懸濁させ、減圧下で濃縮した。得られた固体を、オルト酢酸トリエチル(35 ml, 191 mmol)(Aldrich)に懸濁させ、エタノールを除去しながら還流温度で(槽の温度が150℃)で20分加熱した。冷却後、ジクロロメタンを添加し、濾過により固体を回収し、2−メチル−5−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾロ−2−イル)−フェノールを、オフホワイト結晶物質として得た(収量、2.28 g)。
上記物質からの濾液を、フラッシュクロマトグラフィにより精製し(Biotage 4OL、溶媒として、ジクロロメタン中、酢酸エチルが10%〜40%)、第二の生成物2−メチル−5−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾロ−2−イル)を白色結晶物質として得た(収量、0.99 g)。
ステップ3
Figure 2010535835
2−メチル−5−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾロ−2−イル)(73.3 mg, 0.385 mmol)及び炭酸カリウム(60.9 mg, 0.432 mmol)の混合物を室温で30分攪拌し、3−ブロモメチル−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(89.6 mg, 0.343 mmol、実施例5)を添加した。反応物を室温で一晩攪拌し、その後減圧下で濃縮し、ジメチルホルムアミドを除去した。残存物を酢酸エチルに溶解させ、水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル、90/10〜60/40)、精製品4−クロロ−1−メチル−3−[2−メチル−5−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾロ−2−イル)−フェノキシメチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンを白色固体として得た(収量、34.9 mg)。
1−メチル−3−[2−メチル−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾロ−2−イル)−フェノキシメチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン
Figure 2010535835
2−プロパノール(11 ml)中の4−クロロ−1−メチル−3−[2−メチル−5−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾロ−2−イル)−フェノキシメチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(34.5 mg、実施例20)の懸濁物にアンモニアガスを、15分通してバブリングさせた。その後、混合物をマイクロ波条件下で130℃、1時間加熱し、溶媒を減圧下で除去した。残存物をフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ジクロロメタン−メタノール、99/1〜95/5)、1−メチル−3−[2−メチル−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾロ−2−イル)−フェノキシメチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミンを得た(収量、15.0 mg)。
N−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−3−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−ベンザミド
ステップ1
テトラヒドロフラン(50 ml)中の塩化3−クロロベンゾイル(21.23 g, 110 mmol, Aldrich)溶液を、マグネチックスターラで攪拌する、氷水浴で5−アミノ−o−クレゾール(6.16 g, 50 mmol, Aldrich)、トリエチルアミン(17.5 ml, 125 mmol, Aldrich)及びテトラヒドロフラン(50 ml)の溶液に、滴下しながら添加した。添加が完了したら、この混合物を室温に戻し、16時間攪拌した。その後、混合物を、水(125 ml)及び重炭酸ナトリウム飽和水溶液(125 ml)で希釈した。さらに30分攪拌後、沈殿物を回収し、粗製3−クロロ−4−フルオロ−安息香酸5−(3−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニルエステルを、オフホワイト粉末として得た(収量、21.83 g, 101 %)。
3−クロロ−4−フルオロ−安息香酸5−(3−クロロ−4−フルオロ−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニルエステル(3.93 g, 9 mmol)を、テトラヒドロフラン(25 ml)、メタノール(50 m)及び1N 水酸化ナトリウム(9 ml, 9 mmol)の混合物に溶解させた。この混合物を、室温で18時間攪拌し、その後、減圧下で濃縮し、大半の有機溶媒を除去した。得られた懸濁物を、水(45 ml)及び重炭酸ナトリウム飽和水溶液(5 ml)で希釈した。30分静置後、沈殿物を回収し、水で洗浄し、乾燥させ、粗製3−クロロ−4−フルオロ−N−(3−ヒドロキシ−4−メチル−フェニル)−ベンズアミドを白色粉末として得た(収量、2.59 g, 103%)。
ステップ2
Figure 2010535835
ジメチルホルムアミド中の3−クロロ−4−フルオロ−N−(3−ヒドロキシ−4−メチル−フェニル)−ベンズアミド()及び炭酸カリウム()混合物を、室温で30分攪拌し、3−ブロモメチル−4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(90.7 mg, 0.347 mmol、実施例5)を添加した。反応物を室温で一晩攪拌し、その後減圧下で濃縮し、ジメチルホルムアミドを除去した。残存物を酢酸エチルに溶解させ、水で洗浄し、乾燥させ、濃縮した。粗生成物は、次のステップで直接使用するか、あるいはフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ヘキサン−酢酸エチル、90/10〜50/50)、精製品N−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−3−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−ベンザミドを得た(収量、35.5 mg)。
3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−N−(3−クロロ−4−フルオロ)−4−メチル−ベンザミド
Figure 2010535835
2−プロパノール(11 ml)中のN−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−3−(4−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−ベンザミド(34.5 mg、実施例22)の懸濁物にアンモニアガスを、15分通してバブリングさせた。この混合物を、マイクロ波条件下、130℃、1時間加熱し、溶媒を減圧下で除去した。残存物をフラッシュクロマトグラフィで精製し(シリカゲル、ジクロロメタン−メタノール、98/2〜90/10)、3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−N−(3−クロロ−4−フルオロ)−4−メチル−ベンザミドを白色固体として得た(収量、25.6 mg)。
HRMS (ES+) m/z 理論値:C2118ClFN62+H[(M+H)+]: 441.1235、測定値:441 .1237。
本発明の化合物の抗増殖活性を以下で実証する。これらの活性は、本発明の化合物が、癌、特に固形腫瘍、例えば乳癌、肺癌、結腸癌、前立腺癌、及び黒色腫の治療において有用であることを示す。
キナーゼ酵素阻害アッセイ(IC50
基質として6H−MEKを用いるc−Raf HTRFアッセイ(用量反応)
アッセイ原理
本アッセイは基質として6H−MEKを利用する。c−Rafリン酸化において、リン酸化された6H−MEKを、ウサギ抗−リン酸−MEK1/2、Eu−標識抗−ウサギ、及びAPC−標識抗−6H抗体で検出する。
試薬及び装置
酵素:EE−タグを有するクローン化ヒトc−Raf;リン酸化される(バキュロウイルスHi5細胞中でv−src−FLAGで共発現される)、0.2 mg/mL(分子量を73 kDと仮定して2.74μM)、−15℃で保存。
基質:WT全長6H−MEK、4.94 mg/ml(分子量を32 kDと仮定して154.4μM)、−15℃で保存。
抗体:ウサギ(α-P-(Ser 217/221))−MEK−1/2Ab(Cell Signaling製、カタログ番号9121 B, Lot 14);Eu−(α−ウサギIgG(Wallac製、カタログ番号AD0083, Lot 318663、710 ug/mL, 4.4 μM));(α−6H−SureLight−APC(Martek製、カタログ番号AD0059H, Lot E012AB01 , 3.03 μM)。
リーダー:PerkinElmer製Envision、412ミラー(mirror)でのHTRFリーディングモード
アッセイプレート:Matrix all-black ポリプロピレンプレート(カタログ番号4344)。
その他:化合物プレート用のWeidman 384 ポリプロピレンプレート(REMP)。
アッセイ方法
(1)キナーゼアッセイバッファ(KAB): 50 mM HEPES (HyClone) pH7, 10 mM MgCl2, 1 mM DTT, 0.1 mM Na3V2O4、及び0.3 mg/ml BSAを調製する。
(2)KAB中で6H−MEK(150 nM)を調製する。アッセイプレートに12 μL/ウェル添加する。KAB中でATP(66 μM)を調製する。
(3)DMSO中で、化合物を2.4 mMに、任意のポジティブコントロールを480 μMに希釈する。
(4)DMSO中で、10点の3×希釈を行う。2.5 μL/ウェルのDMSO溶液を吸引し、27.5 μl/ウェルのATP溶液を(3)に添加する。
(5)混合し、その後(4)中の6 μl/ウェルの溶液を、アッセイプレートに添加し、MEKリン酸化の際にDMSO濃度を2.1%とする。
(6)KAB中のc−Raf(12 nM)を調製する。
(7)カラム1〜2に6 μl/ウェルのKABを、カラム3〜24に6 μL/ウェルのc−Rafを添加する。
(8)37℃で30分間インキュベートする。
(9)AB1(50 mM HEPES pH7, 0.2 mg/mL BSA、及び43 mM EDTA)中で、ウサギ(α−P-(Ser 217/221))−MEK−1/2Ab(ストックから1:240)を調製する。
(10)反応停止のために、(9)の6 μL/ウェルの溶液を、アッセイプレートに添加し、37℃で30分インキュベートする。
(11)AB2(50 mM HEPES pH7及び0.2 mg/mL BSA)中で、Eu−(α−ウサギIgG(9 nM))及び(α−6H−SureLight−APC(120 nM))を調製する。
(12)(11)の6 μl/ウェル溶液を、アッセイプレートに添加する。
(13)スペクトルのクロストーク因子を決定するために、ステップ(1)〜(10)に従って2つのサンプルを調製する。ブランクサンプルとして、6 μl/ウェルのAB2を添加する。クロストーク因子サンプルとして、6 μl/ウェルのEu−抗ウサギIgG(9 nM)を添加する。
(14)室温で1.5時間インキュベートする。
(15)615 nm及び665 nmでのHTRFシグナルをEnvisionで測定する。スペクトルのクロストーク補正の後に、HTRFシグナルを規格化する。
c−Rafの発現及び精製
High−5細胞で、N末端EE−タグ化c−Rafを発現した。5リットルの培養物を、EE−cRaf及びFLAG−vSrcウイルスを1:2の比率で同時形質移入し、48時間培養した。細胞ペレットを、TBS(5 mM EDTA、50 mM KF、20 mM ピロリン酸Na、20 mM β-グリセロールリン酸、0.5 mM Na VO3、1 % NP-40 (w/v)及びComplete Protease Tablets含有)でリンスした。ライセートを20,000×gで1時間遠心分離した。上清を8 mlの抗−EEタグ−Gタンパク質セファロースと共に、4℃で2時間インキュベートした。その後、樹脂を上記のバッファ30容量で洗浄した。c−Rafタンパク質を序100 mg/mlのEEペプチドを含有する上記バッファで、4℃で1時間インキュベートした。このタンパク質を、Amicon Stir CellのYM10メンブレンをン用いて濃縮した。濃縮タンパク質を、1 mM DTT及び30%グリセロールを含有するTBSに対して透析した。BioRad DC法により、タンパク質濃度を決定した。
6H−MEK1(62-393)の精製
6H−MEK1(62-393)発現用プラスミドを含むE.coli細胞を、Rich Mediaで増殖させ、1 mM IPTGで、22℃で24時間発現誘導した。細胞ペレットを、50 mM リン酸カリウムバッファ(pH 8.0、300 mM NaCl、5 mM MgCl2、10 mM CHAPS、2 mM TCEP及びComplete Protease Inhibitor Tablets)に再懸濁した。細胞を超音波処理により破砕した。ライセートを、13,000 x gで45分間遠心分離することにより浄化した。上清を、50 mM リン酸カリウムバッファ(pH 8.0、10 mM イミダゾール、4 mM TCEP、300 mM NaCl、10 mM CHAPS、2 mM ピロール−2−カルボキシレート、及び100 mM ZnCl2)で1:1に希釈し、TALON金属アフィニティ樹脂と共に、4℃で1時間インキュベートした。この樹脂を、50 mM リン酸カリウムバッファ(pH 8.0、5 mM イミダゾール、2 mM TCEP、300 mM NaCl, 10 mM CHAPS、1 mM ピロール−2−カルボキシレート、及び50 mM ZnCl2)の10容量で洗浄した。タンパク質を、20 mM HEPES(pH 8.0、100 mM EDTA、2 mM TCEP、10% v/v グリセロール)の5容量と、4℃で1時間インキュベートすることにより溶出した。溶出した物質を、10Kd MWカットオフメンブレンを有するAmicon Ultra 15装置を用いることにより濃縮した。その後サンプルを、Superdex 200 26/60カラムを用いるサイズ排除クロマトグラフィに供した。
6H−MEK1ピークを分取し、上記の通り濃縮した。タンパク質を、BioRad法を用いて決定した。
基質として6H−MEKを用いるb−Raf野生型HTRFアッセイ(用量反応)
アッセイ原理
本アッセイは基質として6H−MEKを利用する。b−Raf WTリン酸化において、リン酸化された6H−MEKを、ウサギ抗−リン酸−MEK1/2、Eu−標識抗−ウサギ、及びAPC−標識抗−6H抗体で検出する。
試薬及び装置
酵素:Upstate製のN末端GSTタグ有する、ヒトb−Raf 416−末端残基の組み換え体;(Sf21昆虫細胞でバキュロウイルスにより発現される)、0.26 mg/mL(分子量を67.2 kDと仮定して3.87μM)、カタログ番号14-530M、Lot番号25502AU、−80℃で保存。
基質:WT全長6H−MEK、4.94 mg/ml(分子量を32 kDと仮定して154.4μM)、−15℃で保存。
抗体:ウサギ(α-P-(Ser 217/221))−MEK−1/2Ab(Cell Signaling製、カタログ番号9121 B, Lot 14);Eu−(α−ウサギIgG(Wallac製、カタログ番号AD0083, Lot 318663、710 ug/mL, 4.4 μM));(α−6H−SureLight−APC(Martek製、カタログ番号AD0059H, Lot E012AB01 , 3.03 μM)。
リーダー:PerkinElmer製Envision、412ミラー(mirror)でのHTRFリーディングモード
アッセイプレート:Matrix all-black ポリプロピレンプレート(カタログ番号4344)。
その他:化合物プレート用のWeidman 384 ポリプロピレンプレート(REMP)。
アッセイ方法
(1)キナーゼアッセイバッファ(KAB): 50 mM HEPES (HyClone) pH7, 10 mM MgCl2, 1 mM DTT, 0.1 mM Na3V2O4、及び0.3 mg/ml BSAを調製する。
(2)KAB中で6H−MEK(150 nM)を調製する。アッセイプレートに12 μL/ウェル添加する。KAB中でATP(66 μM)を調製する。
(3)DMSO中で、化合物を2.4 mMに、任意のポジティブコントロールを480 μMに希釈する。
(4)DMSO中で、10点の3×希釈を行う。2.5 μL/ウェルのDMSO溶液を吸引し、27.5 μl/ウェルのATP溶液を(3)に添加する。
(5)混合し、その後(4)中の6 μl/ウェルの溶液を、アッセイプレートに添加し、MEKリン酸化の際にDMSO濃度を2.1%とする。
(6)KAB中のb−Raf(100 p M)を調製する。
(7)カラム1〜2に6 μl/ウェルのKABを、カラム3〜24に6 μL/ウェルのb−Rafを添加する。
(8)37℃で30分間インキュベートする。
(9)AB1(50 mM HEPES pH7, 0.2 mg/mL BSA、及び43 mM EDTA)中で、ウサギ(α−P-(Ser 217/221))−MEK−1/2Ab(ストックから1:200)を調製する。
(10)反応停止のために、(9)の6 μL/ウェルの溶液を、アッセイプレートに添加し、37℃で30分インキュベートする。
(11)AB2(50 mM HEPES pH7及び0.2 mg/mL BSA)中で、Eu−(α−ウサギIgG(9 nM))及び(α−6H−SureLight−APC(180 nM))を調製する。
(12)(11)の6 μl/ウェル溶液を、アッセイプレートに添加する。
(13)スペクトルのクロストーク因子を決定するために、ステップ(1)〜(10)に従って2つのサンプルを調製する。ブランクサンプルとして、6 μl/ウェルのAB2を添加する。クロストーク因子サンプルとして、6 μl/ウェルのEu−抗ウサギIgG(9 nM)を添加する。
(14)室温で1.5時間インキュベートする。
(15)615 nm及び665 nmでのHTRFシグナルをEnvisionで測定する。スペクトルのクロストーク補正の後に、HTRFシグナルを規格化する。
基質として6H−MEKを用いるb−Raf V600E変異HTRFアッセイ(用量反応)
アッセイ原理
本アッセイは基質として6H−MEKを利用する。b−Raf V600Eリン酸化において、リン酸化された6H−MEKを、ウサギ抗−リン酸−MEK1/2、Eu−標識抗−ウサギ、及びAPC−標識抗−6H抗体で検出する。
試薬及び装置
酵素:Upsate製のN末端GSTタグを有する、V600E変異を含む、416−末端残基の組み換え体;リン酸化される(Sf21昆虫細胞でバキュロウイルスにより発現される)、0.26 mg/mL(分子量を67.3 kDと仮定して7.49μM)、カタログ番号14-5M、Lot番号25633AU、−15℃で保存。
基質:WT全長6H−MEK、4.94 mg/ml(分子量を32 kDと仮定して154.4μM)、−15℃で保存。
抗体:ウサギ(α-P-(Ser 217/221))−MEK−1/2Ab(Cell Signaling製、カタログ番号9121 B, Lot 14);Eu−(α−ウサギIgG(Wallac製、カタログ番号AD0083, Lot 318663、710 ug/mL, 4.4 μM));(α−6H−SureLight−APC(Martek製、カタログ番号AD0059H, Lot E012AB01 , 3.03 μM)。
リーダー:PerkinElmer製Envision、412ミラー(mirror)でのHTRFリーディングモード
アッセイプレート:Matrix all-black ポリプロピレンプレート(カタログ番号4344)。
その他:化合物プレート用のWeidman 384 ポリプロピレンプレート(REMP)。
アッセイ方法
(1)キナーゼアッセイバッファ(KAB): 50 mM HEPES (HyClone) pH7, 10 mM MgCl2, 1 mM DTT, 0.1 mM Na3V2O4、及び0.3 mg/ml BSAを調製する。
(2)KAB中で6H−MEK(150 nM)を調製する。アッセイプレートに12 μL/ウェル添加する。KAB中でATP(66 μM)を調製する。
(3)DMSO中で、化合物を2.4 mMに、任意のポジティブコントロールを480 μMに希釈する。
(4)DMSO中で、10点の3×希釈を行う。2.5 μL/ウェルのDMSO溶液を吸引し、27.5 μl/ウェルのATP溶液を(3)に添加する。
(5)混合し、その後(4)中の6 μl/ウェルの溶液を、アッセイプレートに添加し、MEKリン酸化の際にDMSO濃度を2.1%とする。
(6)KAB中のb−Raf V600E(100 p M)を調製する。
(7)カラム1〜2に6 μl/ウェルのKABを、カラム3〜24に6 μL/ウェルのb−Raf V600Eを添加する。
(8)37℃で30分間インキュベートする。
(9)AB1(50 mM HEPES pH7, 0.2 mg/mL BSA、及び43 mM EDTA)中で、ウサギ(α−P-(Ser 217/221))−MEK−1/2Ab(ストックから1:200)を調製する。
(10)反応停止のために、(9)の6 μL/ウェルの溶液を、アッセイプレートに添加し、37℃で30分インキュベートする。
(11)AB2(50 mM HEPES pH7及び0.2 mg/mL BSA)中で、Eu−(α−ウサギIgG(9 nM))及び(α−6H−SureLight−APC(180 nM))を調製する。
(12)(11)の6 μl/ウェル溶液を、アッセイプレートに添加する。
(13)スペクトルのクロストーク因子を決定するために、ステップ(1)〜(10)に従って2つのサンプルを調製する。ブランクサンプルとして、6 μl/ウェルのAB2を添加する。クロストーク因子サンプルとして、6 μl/ウェルのEu−抗ウサギIgG(9 nM)を添加する。
(14)室温で1.5時間インキュベートする。
(15)615 nm及び665 nmでのHTRFシグナルをEnvisionで測定する。スペクトルのクロストーク補正の後に、HTRFシグナルを規格化する。
アッセイデータ
表1:キナーゼ酵素阻害活性(IC50
Figure 2010535835

Claims (18)

  1. 式(I)
    Figure 2010535835
    (式中、
    Rは低級アルキルであり、
    環Aは、
    ヘテロアリール;
    低級アルキル;ハロゲン;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;及びシアノ、からなる群から独立に選択される1〜5個の置換基により置換されるヘテロアリール;
    フェニル;及び
    低級アルキル;ハロゲン;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;及びシアノ、からなる群から独立に選択される1〜4個の置換基により置換されるフェニル;
    からなる群から選択され、
    環Bは、
    ヘテロアリール;
    低級アルキル;フッ化アルキル;アリール置換アルキル;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;ハロゲン;シアノ;及び−NR12、からなる群から選択される1〜5個の置換基により置換されるヘテロアリール;
    フェニル;及び
    低級アルキル;フッ化アルキル;アリール置換アルキル;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;ハロゲン;及び−NR12、からなる群から選択される1〜5個の置換基により置換されるフェニル;
    からなる群から選択され、
    1及びR2は、各々独立に、水素;低級アルキル;及びヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルキル;からなる群から選択され;及びR1及びR2は、Nと一緒になって、5−又は6−員の複素環を形成でき;及び
    Lは、単結合、−OCH2−、−CHO−、−NHCO−、−CONH−、−O−、−OCH2CH2−、−CH2OCH2−、−CH2CH2O−、CF=CH−、CH=CF−、−NH−、−NHCH2−、−CH2NH−、−SCH2−、−CH2S−、−SOCH2−、−CH2SO−、−SO2CH2−、−CH2SO2−、−S−、−CH=CH−、及び低級アルキルからなる群から選択され、
    ただし、Lが単結合である場合、環Bは、低級アルキル;フッ化アルキル;アリール置換アルキル;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;ハロゲン;シアノ;及び−NR12、からなる群から選択される1〜4個の置換基により置換されるアゾールである)
    の化合物、又は式(I)の化合物の医薬的に許容される塩もしくはエステル。
  2. Lが単結合であり、環Bが、低級アルキル;フッ化アルキル;アリール置換アルキル;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシル又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;ハロゲン;シアノ;及び−NR12、からなる群から選択される1〜4個の置換基により置換されるアゾールであり、ここで前記アゾールは、1,3,4−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、及びテトラゾールからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. 環Bが1,3,4−オキサジアゾールである、請求項2に記載の化合物。
  4. 環Aは、1−アルキル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシに対してオルト位でメチルにより置換されるフェニルである、請求項1に記載の化合物。
  5. Rがメチルである、請求項1に記載の化合物。
  6. Lが、−CH2O−、−NHCO−、及び−CONH−からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
  7. 環Aが、フェニル、及びメチルにより置換されるフェニルからなる群から選択され;
    Lが単結合であり:そして
    環Bが、低級アルキル;フッ化アルキル;アリール置換アルキル;ヒドロキシル;低級アルコキシ;ヒドロキシ又は低級アルコキシにより置換される低級アルコキシ;ハロゲン;シアノ;及び−NR12、からなる群から選択される1〜4個の置換基により置換されるアゾールである、請求項1に記載の化合物。
  8. 前記アゾールが、1,3,4−オキサジアゾール;1,2,4−オキサジアゾール;1,2,3−トリアゾール;1,2,4−トリアゾール;及びテトラゾールからなる群から選択される、請求項7に記載の化合物。
  9. Rが(C1−6)アルキルであり;
    環Aが、未置換であるか、(C1−6)アルキルにより1回置換されるフェニルであり;
    Lが、−CH2−O−、−O−CH2−、−C(O)−NH−、又は−NH−C(O)−であり;
    環Bが、未置換であるか、ハロゲン、又は−NH−(CH22−OHから独立に選択される置換基により1又は2回置換されるフェニルであるか;又は
    Lが単結合であり、及び
    環Bが、3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾロ−5−イルである、
    請求項1に記載の化合物。
  10. 3−(3−ベンジルオキシ−フェノキシメチル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン;
    N−[3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−フェニル]−3−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ベンザミド;
    N−[3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−4−メチル−フェニル]−3−クロロ−ベンザミド;
    4−クロロ−1−メチル−3−[2−メチル−5−(3−メチル−[1,2,4]オキサジアゾロ−5−イル)−フェノキシメチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン;
    3−(5−ベンジルオキシ−2−メチル−フェノキシメチル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン;
    3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−N−(4−クロロ−フェニル)−4−メチル−ベンザミド;
    3−[5−(4−クロロ−ベンジルオキシ)−2−メチル−フェノキシメチル]−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン;
    1−メチル−3−[2−メチル−5−(5−メチル−[1,3,4]オキサジアゾロ−2−イル)−フェノキシメチル]−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルアミン;
    3−(4−アミノ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−3−イルメトキシ)−N−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−4−メチル−ベンザミド;からなる群から選択される請求項1に記載の化合物、及び前記化合物のうちの任意の、医薬的に許容される塩又はエステル。
  11. 治療有効量の請求項1に記載の化合物、及び担体を含んでなる、医薬組成物。
  12. 治療有効量の請求項1に記載の化合物、及び担体を含んでなる、単位用量製剤。
  13. 増殖性疾患、特に固形腫瘍、より具体的には乳癌、肺癌、結腸願、前立腺癌、及び黒色腫に罹患する患者を治療するための方法であって、前記患者に、請求項1に記載の化合物を投与するステップを含んでなる、方法。
  14. 医薬としての使用のための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
  15. 癌、特に固形腫瘍、より具体的には乳癌、肺癌、結腸癌、前立腺癌、及び黒色腫の治療用の医薬としての使用のための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
  16. 癌、特に固形腫瘍、より具体的には乳癌、肺癌、結腸願、前立腺癌、及び黒色腫の治療用の医薬の製造における請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  17. a)式
    Figure 2010535835
    の、1−アルキル−3−ブロモメチル−4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン誘導体を、式(II)
    Figure 2010535835
    の化合物と反応させ、式(III)
    Figure 2010535835
    の対応化合物を得て、そして
    b)前記式(III)の化合物を、アンモニアとさらに反応させ、請求項1に記載の式(I)(式中、全ての置換基の意味は、請求項1に記載の通りである)の対応化合物を得る、
    請求項1に記載の化合物の製造方法。
  18. 本明細書に実質的に記載される、新規な化合物、使用、製造方法及び方法。
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