JP2010535562A - 1回用量分の投入物質を投入するためのディスペンサー装置及び保持器 - Google Patents

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Abstract

保持器40は、1回用量分ずつに分けられた複数個の投入物質46を保持するものである。この保持器は、長期使用可能なディスペンサー装置に作用的に連結されるように構成されている。この保持器は、ディスペンサー装置に連結されるか、または、ディスペンサー装置の中に挿入されるように構成されており、操作システムがこの保持器とディスペンサー装置ボディの少なくとも一部との間の相対移動を発生させることにより、少なくとも1個の1回用量分の投入物質の投入が行われる。この保持器には、参照情報提供手段49a、49bが一体的に設けられており、この参照情報提供手段は、前記相対移動が発生したときに、保持器内に保持されている投入物質の量と、ディスペンサー装置内における保持器の状態及び/または位置と、のうちの、少なくとも1つについての情報を提供するように構成されている。
【選択図】図10

Description

本発明は保持器に関し、例えば、ディスペンサー装置(投入装置)が投入する少なくとも1種類の投入物質を、1回用量分ずつに分けた複数個の投入物質の形で保持するようにした保持器に関する。
本発明は特に、家庭用の食器洗浄機に装備される長期使用可能なディスペンサー装置に用いる保持器、カートリッジ、リフィルなどに関して開発されたものである。この種のディスペンサー装置は、食器洗浄機が動作サイクルを複数回に亘って実行する上で十分な量の洗剤を保持し、そして、その保持している洗剤を、その食器洗浄機の複数回の動作サイクルにおいて投入できるように構成されている。ただし本発明は、食器洗浄機以外の様々な家庭用機器に装備されるディスペンサー装置に用いる保持器にも、効果的に適用し得るものであり、例えば、投入物質を1回用量分ずつに分けて保持しておき、個々の1回用量分の投入物質を選択的に投入することを必要とする、水まわり関連の家庭用機器の全般において、それら機器に装備されるディスペンサー装置にも本発明を利用することが可能である。
本発明の目的は、機器により制御されるディスペンサー装置に用いる保持器であって、特に構成が簡明で、製造が容易であり、ユーザにとって使い勝手がよく、更には、高機能な保持器を提供することにある。本発明の更なる目的は、いわゆるブリスターパッケージの包装形態で包装されている投入物質を組合せて使用する場合に特に好適な保持器を提供することにある。本発明の更なる目的は、かかる保持器と組合せて用いるのに特に好適なブリスターパッケージを提供することにある。
本発明によれば、以上の目的のうちの1つないし幾つかは、特許請求の範囲に記載した特徴を備えた1回用量分ずつに分けられた複数個の例えば洗剤などの投入物質を保持する保持器により達成され、また、以上の目的のうちの1つないし幾つかは、特許請求の範囲に記載した特徴を備えたブリスターパッケージにより達成される。尚、特許請求の範囲の記載は、本件特許出願の記載内容の一部を成すものである。
本発明のその他の目的、その他の特徴、並びにその他の利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明らかとなる。尚、以下の詳細な説明及び添付図面は、あくまでも具体例を提示することを目的としたものであり、本発明はそれらに示された具体例のみに限定されない。
1回用量分ずつに分けられた複数個の投入物質を保持する本発明に係る保持器を使用することのできるディスペンサー装置の斜視図である。 図1のディスペンサー装置の部分分解図である。 本発明の第1の実施の形態に係る保持器の斜視図である。 倍率を拡大して示した図3の詳細図である。 図3の保持器の平面図である。 図3の保持器の第1の変更形態に係る保持器の斜視図である。 図3の保持器の第2の変更形態に係る保持器の斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る保持器を使用しているディスペンサー装置が装備されたユーザ機器を模式的に示した斜視図である。 図8のユーザ機器のもう1つの斜視図である。 図9のユーザ機器のディスペンサー装置の斜視図である。 図10のディスペンサー装置に使用されている本発明の第2の実施の形態に係る保持器の斜視図である。 図11の保持器の変更形態を示した図である。 図12の保持器と組み合わせて使用することのできるディスペンサー装置であって図10のディスペンサー装置の変更形態に係るディスペンサー装置の斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係る保持器の斜視図である。 倍率を拡大して示した図14の詳細図である。 本発明の第4の実施の形態に係る保持器の斜視図である。 倍率を拡大して示した図16の詳細図である。 本発明の第5の実施の形態に係る保持器の斜視図である。 図18の保持器の別の斜視図である。 図18及び図19の保持器と組み合わせて使用することのできるディスペンサー装置の斜視図である。 図20のディスペンサー装置の1個の部品を、このディスペンサー装置に使用されている本発明に係る保持器と共に示した斜視図である。 本発明の第6の実施の形態に係る保持器の斜視図である。 図22の保持器の別の斜視図である。 本発明の第7の実施の形態に係る保持器を使用しているディスペンサー装置の部分分解図である。 図24に示した保持器の別の視点から見た斜視図である。 図24に示した保持器を別の視点から見た斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る保持器に、同保持器に対応した本発明に係る投入物質のブリスターパッケージを組合せて使用する場合を示した斜視図である。 図27に示したブリスターパッケージの斜視図である。 本発明の第5の実施の形態に係る保持器に、同保持器に対応した本発明に係る投入物質のブリスターパッケージを組合せて使用する場合を示した斜視図である。 本発明の第8の実施の形態に係る保持器の斜視図であり、投入物質のブリスターパッケージを組合せて使用する場合を示した図である。 図30の保持器の斜視図であり、図30のブリスターパッケージとは異なるブリスターパッケージを組合せて使用する場合を示した図である。 本発明の第9の実施の形態に係る保持器の斜視図である。 図32の保持器の変更形態に係る保持器の斜視図である。 本発明の第10の実施の形態に係る保持器の斜視図である。 本発明に係る保持器を使用している別の形態のディスペンサー装置の一部破断した軸測投影図法による斜視図である。 本発明に係る保持器を使用している更に別の形態のディスペンサー装置の一部破断した軸測投影図法による斜視図である。 ある実施の形態に係る保持器の製造方法の3つのステップのうちの1つのステップを示した図である。 ある実施の形態に係る保持器の製造方法の3つのステップのうちの1つのステップを示した図である。 ある実施の形態に係る保持器の製造方法の3つのステップのうちの1つのステップを示した図である。 別の実施の形態に係る保持器の製造方法の3つのステップのうちの1つのステップを示した図である。 別の実施の形態に係る保持器の製造方法の3つのステップのうちの1つのステップを示した図である。 別の実施の形態に係る保持器の製造方法の3つのステップのうちの1つのステップを示した図である。 更に別の実施の形態に係るディスペンサー装置の一部及び保持器の破断斜視図である。 本発明に係るディスペンサー装置に使用する保持器の1つの変更形態を示した斜視図である。 アナログ方式のトランスデューサを用いた検出システムと協働するように構成した、ディスペンサー装置に使用する保持器を示した単純化した模式図である。 アナログ方式のトランスデューサを用いた検出システムの動作原理を説明するための単純化した模式図である。 別のアナログ方式のトランスデューサを用いた検出システムの動作原理を説明するための単純化した模式図である。 アナログ方式のトランスデューサを用いた第1の検出システムと組合せた、ディスペンサー装置に使用する保持器を示した単純化した模式図である。 アナログ方式のトランスデューサを用いた第2の検出システムと組合せた、ディスペンサー装置に使用する保持器を示した単純化した模式図である。 洗剤を保持する更に別の実施の形態に係る保持器の分解図である。 本発明の更に別の特徴を示した単純化したブロック図である。
総括的な実施の形態である第1の実施の形態によれば、少なくとも1個の1回用量分の投入物質(例えば洗剤など)を保持する保持器は、ディスペンサー装置に作用的に連結されるように構成されている。前記ディスペンサー装置10は、操作システム66,67;250とディスペンサー装置ボディ20,30;220,230とを備え、該ディスペンサー装置ボディが、前記保持器40;40’;40”;240;240’の位置付けを行うための位置付け領域31;231と投入開口33a;33a’;233とを有する構成とした、ディスペンサー装置である。
前記保持器40;40’;40”;240;240’は、前記ディスペンサー装置10の前記位置付け領域31;231に連結されるか、または、該位置付け領域31;231の中に挿入されるように構成されており、前記操作システム66,67;250が前記保持器40;40’;40”;240;240’と前記ディスペンサー装置ボディ20,30;220,230の少なくとも一部30との間の相対移動を発生させることによって、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質46;246の選択的な投入を行えるようにしてある。
前記保持器40;40’;40”;240;240’は、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質46;246に対する所定の相対位置に、参照情報提供手段ないし検出対象提供手段A;A’;A”;49,49a,49bを備えており、該参照情報提供手段ないし検出対象提供手段A;A’;A”;49,49a,49bは、前記保持器40;40’;40”;240;240’と前記ディスペンサー装置ボディ20,30;220,230の少なくとも一部30との間の前記相対移動が生じた際に、情報(数値を含む)を提供及び/または取得することができるように構成されている。
前記情報は、好ましくは、
−前記保持器40;40’;40”;240;240’に保持されている投入物質46;246の量と、
−前記位置付け領域31;231内における前記保持器40;40’;40”;240;240’の状態、及び/または、位置、及び/または、移動と、
のうちの、少なくとも1つを表すものである。
本発明の別の総括的な実施の形態によれば、少なくとも1個の1回用量分の投入物質を保持する保持器は、ディスペンサー装置に作用的に連結されるように構成されている。ここで1つの利点として、前記ディスペンサー装置10は、操作システム66,67;250とディスペンサー装置ボディ20,30;220,230とを備え、該ディスペンサー装置ボディが、前記保持器40;40’;40”;240;240’の位置付けを行うための位置付け領域31;231と投入開口33a;33a’;233とを有する構成とした、ディスペンサー装置である。
1つの実施の形態によれば、前記保持器40;40’;40”;240;240’は、前記ディスペンサー装置10の前記位置付け領域31;231に連結されるか、または、該位置付け領域31;231の中に挿入されるように構成されており、前記操作システム66,67;250が前記保持器40;40’;40”;240;240’と前記ディスペンサー装置ボディ20,30;220,230の少なくとも一部30との間の相対移動を発生させることによって、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質46;246の選択的な投入を行えるようにしてある。
ここで利点として、前記保持器40;40’;40”;240;240’は、伝達手段47;47’;47a,47b;247を備えており、該伝達手段は、高い信頼性をもって前記ディスペンサー装置10の前記操作システム66,67;250と協働するように構成されている。、
更に別の総括的な実施の形態によれば、少なくとも1個の1回用量分の投入物質を保持する保持器は、ディスペンサー装置に作用的に連結されるように構成されている。ここで利点として、前記ディスペンサー装置10は、操作システム66,67;250とディスペンサー装置ボディ20,30;220,230とを備え、該ディスペンサー装置ボディが、前記保持器40;40’;40”;240;240’の位置付けを行うための位置付け領域31;231と投入開口33a;33a’;233とを有する構成とした、ディスペンサー装置であり、該ディスペンサー装置は更に、該ディスペンサー装置が投入物質を投入する投入先の機器に分離不能に固定されている。
前記保持器40;40’;40”;240;240’は、前記ディスペンサー装置10の前記位置付け領域31;231に連結されるか、または、該位置付け領域31;231の中に挿入されるように構成されており、前記操作システム66,67;250が前記保持器40;40’;40”;240;240’と前記ディスペンサー装置ボディ20,30;220,230の少なくとも一部30との間の相対移動を発生させることによって、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質46;246の選択的な投入を行えるようにしてある。
ここで利点として、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質は、少なくとも投入の開始時には前記保持器に固定されており、それによって、溶解媒体が、前記保持器へ流入して前記投入物質を少なくとも部分的に溶解し、そして、その溶解した部分の投入物質と共に前記投入開口33a;33a’;233から流出し得るようにしてある。
本発明の実施の形態について説明するために、図1に、ユーザ機器に装備されるディスペンサー装置を模式的に示した。このディスペンサー装置は、ユーザ機器に物質を投入するための装置である。以下に説明する本発明の様々な実施の形態は、本発明を特に好適に用いることのできる好適用途に関する実施の形態であって、それらの説明において言及するディスペンサー装置は、家庭用食器洗浄機(食器洗い機)に洗剤を投入するための装置である。
ディスペンサー装置10は、食器洗浄機の洗浄室を画成している周囲壁部のうちの1つに固定して取付けるように設計されたものであり、より具体的には、このディスペンサー装置10は、例えば、食器洗浄機のドアの内側壁部を構成している、いわゆる「ダブルドア」などに取付けられるものである。
図2及び図3から明らかなように、ディスペンサー装置10は、固定側ボディ20と可動側ボディ30とを備えており、それら固定ボディ20及び可動ボディ30によって、ハウジングが画成されている。このハウジングの中に、本発明に係る保持器が装填される。本発明に係る保持器は、例えば、1回用量分ずつに分けられた複数個の投入物質を保持するようにした保持器などである。図2及び図3に示した実施の形態は、本発明に係る保持器をリフィルカートリッジ40として構成したものである。また、後に説明する様々な実施の形態のうちにも、本発明に係る保持器をリフィルカートリッジとして構成したものがある。尚、以下の説明では、リフィルカートリッジを、単に「カートリッジ」と称することもあり、単に「リフィル」と称することもあるが、いずれも同じものである。図2及び図3に示したリフィルカートリッジ40は、食器洗浄機が複数回の洗浄サイクルを実行するのに十分な量の洗剤を収容して保持している。
固定側ボディ20には、カートリッジの移動操作を行うための操作手段が組込まれている。この操作手段は電子回路を備えた周知の構造のものであり、食器洗浄機の制御システムに接続されており、その接続によって、食器洗浄機の制御システムがこの操作手段を制御できるようにしている。固定側ボディ20には更に、伝達手段が組込まれており、この伝達手段は、操作手段が発生する操作力をカートリッジ40に伝達することによって、カートリッジ40を移動させるものである。尚、図示した実施の形態におけるカートリッジ40の移動は、回転移動である。後に更に詳細に説明するように、このカートリッジ40の移動によって、食器洗浄機が洗浄サイクルを実行しているときに、カートリッジ40に保持されていた少なくとも1個の1回容量分の洗剤の投入が行われる。
食器洗浄機はタンクを備えており、そのタンクの壁部には固定側ボディ20を接続するための開口が形成されている。固定側ボディ20はその開口に固定接続され、その接続箇所は水漏れが生じないように封止状態とされる。より詳しくは、固定側ボディ20は第1部分と第2部分とを有する。第1部分は蓋90で保護されており、食器洗浄機の外側構造体とタンクとの間の隙間に嵌め込まれる。一方、第2部分は、タンクの外に露出する場合と、タンクの中に収容される場合とがあり、この第2部分に、可動側ボディ30が装着される。図示した実施の形態では、固定側ボディ20の第2部分に、可動側ボディ30をスライド式に挿入して装着するための装着座が形成されており、可動側ボディ30は実質的に引出し状に構成されている。
固定側ボディ20は、主壁部(基礎壁部)21と、この主壁部21の図中下側に形成されたガイド部Gとを備えている。ガイド部Gは、このガイド部Gの形状に対応した形状に形成されているディスペンサー装置10の可動側ボディ30の周縁部が、このガイド部Gの中にスライド式に挿入できるように形成されている。
既述のごとく、可動側ボディ30は実質的に引出し状に形成されている。更に、可動側ボディ30は、その下方部分が実質的に円筒形のハウジング部31として形成され、この下方部分と一体の上方部分がフランジ部32として形成されており、このフランジ部32の周縁部が、ガイド部Gの中にスライド式に挿入できるように形成されている(尚、以上の説明において「上方部分」及び「下方部分」と記載しているのは、添付図面においてそれらが上方及び下方に位置しているように描かれているからであり、本発明の構成を限定するものではない)。
ハウジング部31は、周壁部31aと底壁部31bとで画成されており、更に、底壁部31bには、この底壁部31bを貫通する投入開口33aが形成されている。
可動側ボディ30のハウジング部31は、その中にカートリッジ40を収容するように構成されている。カートリッジ40は、食器洗浄機が複数回の洗浄サイクルを実行するのに十分な量の洗剤を収容するように構成されている。図示した実施の形態では、リフィルカートリッジ40は、その全体形状を扁平な円筒形としたボディと、このボディの内部に画成された複数の区画または収容部とを備えており、それら複数の区画または収容部の各々に、1回用量分ずつの洗剤を収容するようにしている。
図3〜図5から明らかなように、例えばプラスチック材料などで製作されるカートリッジ40のボディは、中央管状部41と、円筒壁部として形成された周壁部42とを備えている。この実施の形態の変更構成例として、図6に示したように、カートリッジ40のボディが、その軸心方向の一端に閉塞壁部43を備えた構成とすることも可能である。ただし、このような閉塞壁部43は、ディスペンサー装置10が機能する上で必須のものではない。閉塞壁部43を備えた構成とする場合には、その閉塞壁部43を非常に薄く形成すること、及び/または、透明材料で形成することが好ましい(閉塞壁部43は、例えば、カートリッジ40の他の部分とは別体の部材として製作して溶着するようにしてもよく、カートリッジ40の他の部分と一体に形成するようにしてもよく、或いはまた、カートリッジ40の保護カバーの一部で形成するようにしてもよい)。ただし、最も簡明な構成の実施の形態は、閉塞壁部43を備えず、カートリッジ40の両面を共に開放した実施の形態である。
中央管状部41と周壁部42との間に、径方向に延在する複数の仕切壁部44が設けられており、それら仕切壁部44によって、一連の収容部ないし収容窩45が画成されている。それら複数の収容部ないし収容窩45には、その各々に、1回用量分の投入物質(例えば洗剤など)を固形状にしたものが1個ずつ収容されており、図5では、それら固形状の投入物質のうちの幾つかに参照符号46を付してある。この実施の形態において、収容部45の形状は、弓形の形状であり、特にその平面視形状は、可動側ボディ30の投入開口33aの平面視形状と実質的に同一の形状とされている。固形状の1回用量分の投入物質46は、軽い力で押し込むことで収容部45に挿入可能なように収容部45の形状に合わせて形成したタブレットの形態としてもよく、或いは、カートリッジ40の製造時に、個々の収容部45の中に粉末洗剤を充填して押し固めたもの、または、固化性を有する液体洗剤を注入して固化させたものとしてもよい。いずれの場合にも、収容部45の中に収容した1回用量分の洗剤が、重力だけでその収容部45から離脱することがないようにしておくことが望ましい。
両面が開放したカートリッジ40では、そのカートリッジ40の収容部45も軸心方向の両端が開放したものとなる。そのため、両面が開放したカートリッジ40の包装形態としては、保護フィルムまたは保護蓋によってそのカートリッジ40の両面を閉塞し、ひいては洗剤を収容している収容部45の両端を閉塞した包装形態として、そのカートリッジ40をディスペンサー装置10に挿入する際に、そのカートリッジ40の少なくとも下面側の保護フィルムまたは保護蓋を除去するようにするとよい。また、別の実施の形態として、閉塞用の保護フィルムを、例えばポリビニルアルコールなどの水溶性プラスチック材料から成るフィルムとして、使用時に溶解するようにするのもよい。一方、閉塞壁部43を備えたカートリッジでは、当然のことながら、そのカートリッジ収容部45は閉塞壁部43とは反対側の端部だけが開放したものとなる。そのため、閉塞壁部43を備えたカートリッジの包装形態としては、そのカートリッジの閉塞壁部43とは反対側の面だけに、除去可能な保護フィルム、溶解可能な保護フィルム、または保護蓋を備えた包装形態とすればよい。
カートリッジ40の中央管状部41には、ディスペンサー装置10のそれぞれの操作部材に対して着脱可能に連結するための連結手段が備えられており、この連結手段は、中央管状部41の両端のうち、カートリッジ40の上面に近い側の端部に設けられている。図示した実施の形態では、この連結手段はリングギアから成り、このリングギアは中央管状部41の端部の周縁部に沿って配列された一連の歯47により構成されている。また、図4から明らかなように、それら一連の歯47は中央管状部41の内部に列設されている。また、そうするために、中央管状部41には内周フランジ部47aが形成されており、この内周フランジ部47a上にリングギアが形成されている。図示した実施の形態では、各々の歯47は実質的に三角歯として形成されており、傾斜した上面と略々鉛直な前面とで画成されている。図示した実施の形態では更に、歯47の前面の形状を非平面形状としており、より詳しくはその平面視形状をV字形としている、歯47のこの前面は、V字形に拡がるように延展している2つの面領域から成り、そのため、一連の歯47を正面から見たとき(カートリッジ40の側面から見たとき)には、実質的に杉綾模様として見えるようになっている(これに関しては、例えば図5を参照されたい)。
ディスペンサー装置10の伝達手段は、固定側ボディ20に形成された円筒形の収容座24の中に嵌合されて、この収容座24によって回転可能に支持された、伝達部材を備えている。この伝達部材は、一対の突起66を有しており、それら一対の突起66の先端には、カートリッジ40の一連の歯47と協働する歯67が夫々に形成されている。
使用に際しては、カートリッジ40を可動側ボディ30のハウジング31の中に装填する。カートリッジ40は、その複数の収容部のうちの少なくとも1つ(図5ではこれを参照番号45aで示した)を、洗剤を充填しない空の収容部としておくことが好ましい。そうした場合に、ディスペンサー装置10を適切に動作させるには、最初に、その空の収容部45aが、投入開口33aの位置にくるように位置合せを行う必要がある。そのためには、ユーザはみずからの手でハウジング31内のカートリッジ40を回転させる。こうして位置合わせを行った後に、可動側ボディ30をガイド部Gに挿入してスライドさせることで、可動側ボディ30を閉じるようにする。
ディスペンサー装置10の動作中は、先に説明した伝達部材の一対の突起66の先端の夫々の歯67が、それら歯67の直下に位置しているカートリッジ40の中央管状部41の歯47と噛合しており、その噛合によって、カートリッジ40を回転させることが可能となっている。
即ち、一対の突起66の歯67と、カートリッジ40の歯47とが互いに噛合しているため、それら突起66を有する伝達部材を回転させることによって、カートリッジ40を回転移動させることができ、それによって、空の収容部45aの隣の収容部45を投入開口33aの位置へ移動させる(即ち、洗剤が充填されている収容部を投入開口33aに対向させる)ことができる。
ある収容部45が投入開口33aの位置へ移動させられたならば、食器洗浄機の洗浄室内に装備されている回転式スプリンクラーから噴射される洗浄液の噴流が、その収容部45に収容されている1回用量分の洗剤46に反復して噴き付けられ、それによってその洗剤46が次第に溶解して、その洗剤が洗浄室内に投入されることになる。
使用済みの(空になった)カートリッジ40を交換するには、ユーザは、食器洗浄機が動作していないときに、固定側ボディ20から可動側ボディ30を引出して、その使用済みのカートリッジを新たなカートリッジ40に交換すればよい。そして、交換後には、可動側ボディ30を再び閉じておく。
以上に説明した実施の形態では、1回用量分ずつに分けてカートリッジに収容されている洗剤は、その1個分(1回用量分)の洗剤の全量を、1回の洗浄サイクルのある1つの段階で投入するような使い方をしてもよく、或いはまた、その1個分の洗剤を、1回の洗浄サイクルの2つ以上の別々の段階で分けて投入するような使い方をすることもできる。ただし、更に別の使い方として、1回の洗浄サイクルで2種類以上の洗剤の投入を行うような使い方もあり、そのために、2種類以上の洗剤を収容するようなカートリッジの構成とすることも可能である。
そのような構成の1つの具体例を、図7に模式図で示した。同図において、カートリッジ40には、第1収容部45bと第2収容部45cとが交互に形成されている。第1収容部45bには、1回用量分の第1洗剤を固形状にした第1固形洗剤46bが収容されており、第2収容部45cには、1回用量分の第2洗剤を固形状にした第2固形洗剤46cが収容されている。図7に示した具体例では、個々の収容部45b、45cの中心角の大きさを、上で説明した実施の形態の収容部45の中心角の半分の大きさにしている。図7に示した具体例では、先ず、投入開口33aに第1収容部45bを位置合せして第1固形洗剤46bの投入を行い、次に、投入開口33aに第2収容部45cを位置合せして第2固形洗剤46cの投入を行う。
図7に示した具体例では更に、カートリッジ40の全ての収容部のうち、互いに隣接している2つの収容部45aだけを、空の収容部としている。ただし、カートリッジ40の全ての収容部のうちの1個または2個の収容部を、最初から洗剤を収容しない空の収容部45aとすることは、本発明を実施する上での必須の要件ではない(即ち、洗浄サイクルの先頭の段階で洗剤を投入するのであれば、全ての収容部に洗剤を収容しておいても不都合はない)。
図8及び図9に、家庭用の機器の1つの具体例を示した。これらの図に示した具体例は食器洗浄機1である。この食器洗浄機1はキャビネット型の構造体2を備えており、この構造体2の中に洗浄室3が設けられている。構造体2には正面ドア4が装備されている。この正面ドア4はドロップダウン型のドアであり、即ち、ドアの下部がヒンジを介してキャビネット2に枢着されていて、実質的に水平な枢動軸心を中心として枢動可能となっている。洗浄室3の内部に、スプリンクラー手段が回転可能に取付けられている。ただし、スプリンクラーの基本構造並びに動作原理は周知のものであるため、図にはスプリンクラー手段を示していない。スプリンクラー手段には、加圧した洗浄液が供給され、供給された洗浄液は幾本もの噴流となって、この食器洗浄機の適宜の構成のバスケットの中に並べられた食器へ噴き付けられる。尚、バスケット及び食器も不図示とした。
図8及び図9に示したように、ディスペンサー装置10は、ドア4の内側パネル4aに取付けられるように構成されている。
図10から明らかなように、可動側ボディ30には、そのカートリッジ収容ハウジングの周壁部31aに透明窓38が設けられている。この透明窓38は、ディスペンサー装置10が取付けられた状態にあるときには上方を向いており、ユーザはこの透明窓38を通して、カートリッジ40に1回用量分ずつに分けて収容されている洗剤の残量が、あと何回分であるかを視認することができ、この洗剤の残量は、適宜の表示部ないし標識によって示される。
そのような表示部ないし標識の1つの具体例を示したのが図11である。同図に示した具体例は、カートリッジ40の周壁部に印刷や刻設などの適宜の方法で一連の標識を設けたものである。それら標識は、互いに面積が等しく、カートリッジの複数の収容部45の各々に対応した部分の周壁部に設けられている。またこの具体例では、カートリッジ40は14個の収容部を備えており、それら14個の収容部に対応して以下の14個の標識が設けられている。
−14個のうちの12個の標識49は、その各々が、第1の色(例えば緑色)の領域と第2の色(例えば赤色)の領域とを有しており、第1の色の領域は、あと何回分の洗剤が使用可能であるかを表し、第2の色の領域は、既に何回分の洗剤が消費されたかを表している。より詳しくは、この具体例では、12個の標識49は、その各々が、緑色の長方形と赤色の長方形とで形成されており、それら2つの長方形の高さが個々の標識49ごとに異なっている。
−14個のうちの1個の標識49aは、その全領域が第1の色の領域となっている(従ってこの具体例では、その全領域が緑色となっており、これは、緑色の長方形の高さが最大となったものである)。
−14個のうちの1個の標識49bは、その全領域が第2の色の領域となっている(従ってこの具体例では、その全領域が赤色となっており、これは、赤色の長方形の高さが最大となったものである)。
この実施の形態では、カートリッジ40は最初から空の収容部45aを備えておらず、そのため、標識49aが付された収容部と標識49bが付された収容部とが隣り合っている(ただし、標識の形態及び/または配列は以上に示したものに限られず、その他の形態及び/または配列を採用することも可能である)。
可動側ボディ30のハウジングに新たなカートリッジ40を装填する際には、第1の実施の形態の場合と同様に、そのカートリッジ40を手で回転させて、その回転角度位置をプリセット位置に合わせる。こうしてプリセット位置に合わせたとき、透明窓38を通して見える標識は、緑色の標識49aとなり、それによって、最大回数分の洗剤が使用可能であることが示される。この標識49aは、更に、ユーザがカートリッジ40を手で回転させる際の好適な目安を提供するものであり、なぜならば、この標識49aによって、初期設定位置であるプリセット位置に合わせられたことが視覚的に表示されるからである。
ディスペンサー装置を継続的に使用していると、カートリッジ40が回転するのにつれて、透明窓38を通して見える標識49は、その緑色の部分が次第に小さくなり、赤色の部分が次第に大きくなる。これによって、洗剤の使用可能な回数が次第に減少していることがユーザに対して視覚的に、また直感的に分かり易い方式で表示される。洗剤を収容している最後の収容部45が投入開口33aの位置にきたときには、全領域が赤色の標識49bが透明窓38の位置にきており、これによって、カートリッジ40を交換する必要があることがユーザに対して表示される。
標識49、49a、49bは夫々、一連の収容部45に対する所定の相対位置に設けられているため、カートリッジ40とディスペンサー装置ボディとの間の相対移動が生じることで、洗剤の残量に関する情報が得られるのである。
当然のことながら、標識49の形態は、その目的にかなうものであるならば、以上に説明したものに限られず、その他の任意の形態として構わない。例えば、図形文字、及び/または、アルファベット文字、及び/または、数字から成る文字列(例えば、数字が1つずつ減じて行く数字列として、一種の「カウントダウン」方式でユーザに情報を与えるようにする)などとしてもよく、或いはまた、「フル」、「エンプティ」などのように、状態を書き表した表記としてもよい。
以上に例示した標識は、例えば、カートリッジ40をモールド成形によって製作する際にそのカートリッジ40のボディに直接形成するようにしてもよく、或いは、カートリッジ40を製作した後に、例えば1枚または複数枚の粘着ラベルを貼着するなどして形成するようにしてもよい。
図12及び図13に示したのは、カートリッジ40に保持されている洗剤の残量を視認できるように、色による表示を行う場合の、別の1つの実施の形態である。
この実施の形態では、可動側ボディ30の、洗剤投入開口33aに隣接する位置に、透明窓38”が設けられており、この透明窓38”は、カートリッジ40の中央管状部(ハブ)の底壁部40aに対向するようにしてある。カートリッジ40の中央管状部には、円筒形の突出部が設けられており、この突出部は、図示したように複数の扇形部分に区画されている。それら扇形部分の各々は、カートリッジ40の複数の収容部45の各々に揃えられており、実質的にそれら収容部45の延長部分を形成している。図11を参照して説明した標識と同様に、それら扇形部分のうちの互いに隣り合った2つの扇形部分においては、一方はその全領域が第1の色(例えば緑色)とされており、他方はその全領域が第2の色(例えば赤色)とされている。その他の扇形部分は、第1の色の領域と第2の色の領域との両方を含んでおり、それら2つの領域の相対的な比率が次第に変化するようにしてある。
全ての収容部に洗剤が充填された状態にあるカートリッジ40が、初期位置に位置付けられているとき、透明窓38”を通して見える扇形部分は、その全領域が緑色の扇形部分である。この状態から、ディスペンサー装置が制御されてカートリッジ40を回転させて行くと、それにつれて、緑色の領域及び赤色の領域の大きさが異なる扇形部分が、次々と透明窓38”を通して表示される。これによって、洗剤の使用可能な回数が次第に減少していることがユーザに対して視覚的に表示される。洗剤を収容している最後の収容部45が投入開口33aの位置にきたときには、全領域が赤色の扇形部分が透明窓38”の位置にきており、これによって、カートリッジ40を交換する必要があることがユーザに対して表示される。
いうまでもなく、図12及び図13の実施の形態においても、中央管状部(ハブ)41の底壁部40aに設ける表示用の扇形部分の形状、ないしはそこに設ける表示記号は、その目的に適うものであるならば、任意の形状ないし表示記号として構わず、例えばその表示記号として、数字が1つずつ減じて行く数字列を用いるようにしてもよい。
カートリッジ40の歯47の形状も、上に説明した形状に限られず、その他の様々な形状とすることができ、ディスペンサー装置10に用いられている伝達手段の形態に合わせて、適宜の形状に変更すればよい。
その1つの具体例として、例えば図14及び図15に示した歯47の形状は、図3〜図5に示した実施の形態における歯47の形状とは若干異なっており、この具体例では、一連の歯47を正面から(カートリッジ40の側面から)見たときに、杉綾模様に見えるのではなく、直線的な放射模様に見えるような形状となっている。尚、歯47の枚数、及び/または、配列は、ここに示したものとは異なったものとすることも可能である。
図16及び図17に、カートリッジ40をディスペンサー装置10の伝達手段に係合させるための係合手段の別の実施の形態を示した。この実施の形態では、同手段は、カートリッジ40の中央管状部(ハブ)41の内周面に交互に形成された一連の凸部47aと凹部47bとから成る。また、この実施の形態では、凸部47a及び凹部47bの形状は実質的に三角形、ないしは等辺台形の形状(即ち、斜面を有する形状)とすることが好ましく、そうすれば、カートリッジ40と伝達手段とを互いに係合させることも容易となり、また、カートリッジ40と伝達手段とのセンタリング(心合わせ)も容易になる。
先に説明した実施の形態では、カートリッジ40とそれに対応したディスペンサー装置10の伝達手段との間の機械的な連結における連結方向が、主として、カートリッジ40の回転軸心の軸心方向であったのに対して、図16及び図17に示したこの実施の形態では、その機械的な連結における連結方向が、主として、カートリッジ40の回転軸心の径方向となっている(ただし厳密に言うならば、この実施の形態では、その連結方向は実質的に混合型であり、即ち、部分的に径方向であると共に部分的に軸心方向である)。
図18〜図21に本発明の別の実施の形態を示した。この実施の形態では、カートリッジ40’の収容部が開放している方向は、このカートリッジの回転軸心の軸心方向ではなく、回転軸心の径方向だけが開放している。この実施の形態では、カートリッジ40’のボディは、互いに平行に延展する上壁部43’及び下壁部43’と、一連の歯47が形成された中央管状部41’と、径方向に延在する一連の仕切壁部44’とを備えている。一連の仕切壁部44’は、中央管状部41’から、上壁部43’及び下壁部43’の周縁部まで延在しており、それによって洗剤を収容する複数の収容部が画成されている。尚、それら収容部のうちの1つに参照符号45’を付した。
この実施の形態では、1回用量分の洗剤46の形状は、略々円筒形を扇形に切り分けた形状であり、特にその平面視形状は、可動側ボディ30の投入開口33a’の平面視形状と実質的に同一である。また、この実施の形態では、1回用量分の洗剤46は、軽い力で押し込むことで、カートリッジ40’の回転軸心の略々径方向及びそれに対して直交する方向において収容部45’の内壁面を押し広げつつ収容部45’に挿入可能なように、収容部45’の形状に合わせて形成したタブレットとしてもよく、或いは、カートリッジ40’の製造時に、個々の収容部45’の中に粉末洗剤を充填して押し固めたもの、または、固化性を有する液体洗剤を注入して固化させたものとしてもよい。後者の場合、粉末洗剤ないし液体洗剤の装填は、径方向に押し固めることによって、ないしは径方向に注入することによって行われ、より具体的には、外周縁から径方向内方へ向けて行われ、即ち、中央管状部41’へ向けて行われる。
また、この実施の形態では、図20及び図21から明らかなように、ディスペンサー装置10の投入開口33a’は、引出し状に構成された可動側ボディ30の周壁部31aに形成されている。
図22及び図23に、本発明の更に別の実施の形態を示した。この実施の形態は、カートリッジ40”の外形形状を、全体的にテーパを付けて、傾斜させた形状としたものである。
この実施の形態のカートリッジ40”では、その中央部41”の形状は、図16及び図17に示したカートリッジの中央部の形状と実質的に同一であるが、その周壁部42”の形状は截頭円錐形状であり、そのため周壁部42”はこのカートリッジ40”回転軸心に対して傾斜している。また、中央部41”と周壁部42”との間を径方向に延在する複数の仕切壁部44”を備えている。この実施の形態では、それら仕切壁部44”によって画成された複数の収容部45”は、このカートリッジ40”の軸心方向の両面で開放している。ただし、先に説明した実施の形態と同様に、このカートリッジ40”のボディを、底壁部を備えたものとしてもよい。このカートリッジ40”に収容されている1回用量分ずつに分けられた洗剤46は、収容部45”の形状に対応した形状とされている。
このカートリッジ40”を使用することが特に有利であるのは、例えば、ディスペンサー装置10を、その使用時の姿勢が縦姿勢となるようにして取付ける場合などであり、より具体的には、例えば、ディスペンサー装置10を、食器洗浄機のダブルドア4a(図8参照)や、食器洗浄機の洗浄室の側壁部の1つに取付ける場合などであって、そのような取付け方をすることにより、収容部45”に収容されている1回用量分の洗剤が投入開口33aを通ってカートリッジ40”から流出し易くなり、また、収容部45”の洗浄も容易になる。即ち、カートリッジ40”の周壁部42”の内壁面が傾斜しているため、洗剤が流出し易くなると共に、洗剤が溶解した洗浄液の液切れも良好となり、それらによって洗剤成分が残留するおそれが低減するのである。
以上に説明した様々な実施の形態はいずれも、本発明に係るカートリッジを回転移動させることによって、そのカートリッジの個々の収容部をディスペンサー装置の供給開口の位置へ移動させるものであった。ただし、カートリッジの移動方式は回転移動に限られるものではなく、それとは異なる移動方式とするようにカートリッジを構成することも可能である。例えば、カートリッジを直線移動させる構成とすることも、ディスペンサー装置をそれに対応した構成とすることで可能となる。図24〜図26は、そのように構成した実施の形態の具体例を示したものである。
図24〜図26に示したディスペンサー装置10は固定側ボディ220を備えており、この固定側ボディ220は、その全体形状が角柱形状ないし直方体形状であって、ハウジング231を画成している。ハウジング231は細長い形状であり、その前面が開放している。固定側ボディ220の上縁に、揺動蓋として形成された可動側部材230が枢着されており、この可動側部材230に供給開口233が形成されている。
ハウジング231は、その上側部分にカートリッジ240を挿入できるように構成されている。カートリッジ240はその全体形状が直方体形状であり、ハウジング231内で摺動することにより直線移動することができる。また、カートリッジ240はその内部が仕切られて複数の収容部245が画成されている。それら収容部245は一列に並んでおり、その各々が1個ずつの1回用量分の洗剤を収容するものである。先に説明した実施の形態と同様に、このカートリッジ240のボディは、実質的に高剛性の構造のものとすることが好ましく、例えばプラスチック材料を用いてモールド成形などにより製作するとよい。尚、このカートリッジ240はディスペンサー装置から自由に取外すことができる。
図26には、ラック構造部247が示されている。このラック構造部247は、カートリッジ240の下壁部に形成されており、ディスペンサー装置10の操作手段及び/または伝達手段と協働するものである。
本発明の特に有利な1つの実施の形態では、カートリッジ240の下壁部に検出対象提供部とが一体化されており、即ち、カートリッジ240の下壁部が検出対象提供部としても機能する形状に形成されている。この検出対象提供部の全体を参照符号Aで示した。この検出対象提供部Aは、ディスペンサー装置10のエンコーダセンサ270に信号を発生させるためのものであり、このエンコーダセンサ270は、ハウジング231内におけるカートリッジ240の位置を検出するためのセンサである。
図示した実施の形態において、センサ270は、電磁放射送出素子(発光素子)と電磁放射受入素子(受光素子)とを備えた光センサである。また、検出対象提供部Aは、その全体形状が直線形状であり、交互に形成された一連の凸部A1と凹部A2とから成る。センサ270の取付け位置は、ディスペンサー装置のボディの、カートリッジ240の凸部A1及び凹部A2が形成されている領域に対向した位置とするのがよい。
このセンサ270の正面に、一連の凹部A2のうちの1つが位置しているときには、発光素子が射出した光は反射されないため、受光素子に光は入射しない。一方、このセンサ270の正面に、一連の凸部A1のうちの1つが位置しているときには、センサ270の受光素子が反射光に反応する。この動作原理によって、カートリッジの移動が検出可能となっている。
検出対象提供部Aは、その一連の凹部A2によって、情報をエンコードしたものとすることができ、検出したい情報、及び/または、ユーザに対して表示したい情報をエンコードするようにする。そのような情報としては、例えば、カートリッジの洗剤が全て消費されたこと、カートリッジがその時点で収容している洗剤が「n回分」であること、カートリッジの位置、その時点で供給開口に位置合わせされている収容部ないし洗剤が何回目のものであるかということ、カートリッジが不適切な位置にあること、等々である。
その概要を述べるならば、この一連の凸部A1と凹部A2とから成る検出対象提供部Aは、一連の収容部245に対する所定の相対位置に形成するものであり、そして、カートリッジとディスペンサー装置のボディとの間の相対移動によって、1回用量分ずつ収容されている洗剤があと何回分残っているか(または既に何回分消費されたか)、及び/または、ハウジング231内のカートリッジの状態、及び/または、ハウジング231内におけるカートリッジの位置などを表す少なくとも1つの情報を提供するものである。
尚、以上に説明した一連の凹部A2の機能を、一連の凸部A1に代替させることも可能である。また、凹部ないし凸部の個数、形成位置についても、図示したものとは異なった個数、異なった形成位置とすることができる。更に、検出対象提供部Aのエンコードは、遮光性を有するボディの凹部及び/または凸部によって行う以外に、遮光性部分と透光性部分ないし反射性部分とを交互に設けることによっても行うことができる。
ディスペンサー装置10のエンコーダを利用した検出システムは、以上に説明したものとは異なった構成のものとすることも可能である。例えば、光エンコーダに替えて、磁気エンコーダまたは誘導性エンコーダを使用することも可能であり、即ち、その検出システムを、磁界または磁界変動を検出するように構成することも可能である。そのような実施の形態では、凸部A1または凹部A2に替えて、永久磁化したインサートを用いるようにするとよい。より好ましくは、凸部A1と凹部A2の、その一方に替えて前面がN極となるように永久磁化したインサートを、また他方に替えて前面がS極となるように永久磁化したインサートを用いるようにし、そして、エンコーダセンサ270を磁界検出器とすることである。また更に、そのような永久磁化したインサートに替えて、金属材料製のインサートや、非磁化強磁性体材料製インサートを用いるようにしてもよい。また、そのインサートを、複数の歯を列設した形状の鉄または鋼から成る部材としてもよい。以上の様々なインサートは、カートリッジのボディをモールド成形により製作する際に埋設するようにしてもよく、或いは、製作したカートリッジのボディに後から挿入するようにしてもよい。
言い換えると、従って、以上に説明した様々な構成の実施の形態において、検出対象提供部は、直接的に信号を発生するものではなく、エンコーダセンサ270の信号の変動を誘発するもの、もしくは、エンコーダセンサ270の信号を誘発するものであると言える。
カートリッジのボディの一部であって、カートリッジを制御するための信号を誘発する部分である検出対象提供部Aは、例えば次の方法によって製作することができる。その製作方法においては、先ず、製作材料として熱可塑性プラスチックであるフェライト含有プラスチックを用いて、オーバーモールド成形によって、カートリッジのボディの表面に検出対象提供部Aとするための所望の形状の部分を形成し、しかる後に、その形成した部分を、適宜の磁化方法を用いて所望の磁化方向に磁化する(この磁化方向には、磁化部分の個数及び位置、それに、磁化部分の磁界の方向及び極性なども含まれる)というものである。尚、検出対象提供部Aの形状は図示したものに限られない。また当然のことながら、先に説明したものと同様に、磁化インサートや強磁性体材料製インサートをカートリッジ240のボディに埋設または挿入することによって検出対象提供部Aの磁化部分を形成することも可能である。また更に、検出対象提供部Aは、カートリッジ240のボディの長手方向に延在するその他の壁部に設けるようにしてもよい。
図25に示した実施の形態では、ディスペンサー装置10の中にカートリッジ240を装着したときに、このカートリッジ240の先頭の収容部245(図中右端の収容部)が投入開口233の位置にくるようにしてある。ただし、カートリッジ240の初期位置を図25に示した位置よりも更に後方に設定して、装着後にカートリッジ240の移動操作を1回行ったときに、図中右端の先頭の収容部245が投入開口233の位置にくるようにしてもよい。
本発明の更なる1つの局面として、先に説明した保持器をいわゆるブリスターパッケージと組合せて用いるようにしてもよい。ブリスターパッケージは、剛性の小さな包装材から成るパッケージであり、その包装材は、例えば、2枚のプラスチックシート材で製作されることもあり、また、1枚のプラスチックシート材と1枚のアルミニウムシート材とで製作されることもある。それらシート材のうちの1枚は厚手のシート材であり、このシート材には賦形加工が施されて、各々が1回用量分の洗剤を収容する複数の収容空間即ち収容窩が形成される。もう1枚のシート材は薄手のシート材であり、これは殆どの場合、除去可能なフィルムとされる。このようなブリスターパッケージは、使用に際して、先ず、その薄手のシート材から成る除去可能なシートを除去し、しかる後に、そのブリスターをディスペンサー装置10の中に、及び/または、カートリッジ240の中に装填する。ここで、洗剤を収容している収容窩を画成している厚手のシート材(即ちブリスター)を、カートリッジ240に装着する場合には、そのカートリッジ240は、ブリスターを保持するためのブリスター保持器として機能するものとなり、そのブリスターが装着されたカートリッジ240を、ディスペンサー装置10の中に装填することになる。別の実施の形態として、除去可能なフィルムを例えばポリビニルアルコールなどの水溶性プラスチック材料から成るものとして、使用中に、その除去可能なフィルムが順次溶解して、収容窩の1つ1つから順次除去されて行くようにすることもできる。更に別の実施の形態として、ブリスターを、賦形加工を施して収容窩を形成した1枚のシートだけから成るものとし、それを、それに対応した形状の保護用の密封可能なプラスチック包装袋に収容するようにしてもよく、この場合には除去可能なフィルムを不要化することができる。
図24に、本発明の1つの実施の形態に係るブリスター300を示した。ただし図示したのは、ブリスター300の全体のうちの、複数の収容窩345を画成しているプラスチックシート材から成る部品だけであり、また同図には、収容窩345に洗剤が充填されておらず空の状態にあるところを示した。同図から明らかなように、このブリスター300は、その複数の収容窩345が、カートリッジ240の夫々の収容部245の中に少なくとも部分的に収容される形状に形成されている。
また、その他の実施の形態に関しても、先に参照符号40を付して説明したそれら実施の形態におけるカートリッジを、そのまま、ブリスターパッケージを保持するブリスター保持器としても使用するようにしてもよく、或いは、そのカートリッジを、ブリスターパッケージを保持するための専用のブリスター保持器に替えるようにしてもよい。
図27及び図28に示したのは、先に参照符号40を付して説明したカートリッジに組合せて使用するためのブリスター300の具体例である。ただし図27及び図28に示したのは、ブリスター300の全体のうちの、賦形加工が施されて各々が1回用量分の洗剤を収容する複数の収容窩345が形成されたシート材だけである。また、1回用量分の洗剤は、略々円筒形を扇形に切り分けた形状のタブレットの形態とされており、図にはそのタブレットの形態の洗剤に参照符号246を付して示した。図から明らかなように、賦形加工が施されたシート材(以下、賦形シート材)は、カートリッジ40の形状に対して実質的に相補的な形状、即ち、陰形としての形状に賦形されており、それによって、この賦形シート材がカートリッジ40の中に装填できるようになっている。特に図28から明らかなように、ブリスター300の賦形シート材は、各々が径方向に延在している一連の隙間空間画成部345aを備えており、それら隙間空間画成部345aは、その各々が、互いに隣接する2つの収容窩の間を延在しており、対応するカートリッジ40の径方向仕切壁部44に被せられるものである。また、この図に示した実施の形態では、夫々の収容窩345は、図中でブリスター300の上側に相当する部分が開放しているが、ただし、ブリスターの下側に相当する部分が開放した収容窩とすることも考えられ、更には、上下両側が開放した収容窩とすることも考えられる(その場合には、ブリスターを密封包装体から出したときに、そのブリスターの両面の夫々に、選択的に除去可能な2枚のフィルムシートが貼着されているようにするとよい)。
容易に理解されるように、図22及び図23に示したカートリッジないし保持器40”に関しても、以上に説明した概念に基づいて、そのカートリッジないし保持器40”の形状に対して実質的に相補的な形状を有するブリスターを製作することが可能である。
一方、図29に示したのは、図21に示したカートリッジ40’と組合せて使用するブリスター300である。この具体例のブリスター300は、図示したように、真っ直ぐに伸ばしたときには、略々直線状の細長い形状を呈するものである。賦形シート材には一連の収容窩345が形成されており、それら収容窩345は、その各々にタブレットの形態の洗剤246を1個ずつ収容するために、その形状を、円筒形を扇形に切り分けた形状としてある。従って、この具体例において、ブリスターのボディを画成している賦形シート材は、一連の中空空間画成部345’を有しており、それら中空空間画成部345’は円筒形を扇形に切り分けた形状であり、また、それら中空空間画成部345’は、それらの開放した側面(即ち前面)の少なくとも一辺において互いに連結しており、その開放した側面は円弧形状である。
この実施の形態では、収容窩345が形成されているプラスチックシート材(賦形シート材)が可撓性を有することから、ユーザが、ブリスター300を装着するために、その複数の収容窩345をカートリッジ40’の複数の収容部45’の中に挿入して行くときに、ブリスター300を実質的にリング形の形状にすることができる。
図30に示した保持器240’は、例えば図21に示したカートリッジ40’に替えて用いることのできるものである。この具体例では、保持器240’は例えばプラスチック材料を用いてモールド成形などにより製作され、この保持器240’のボディは実質的に剛体であり、基礎壁部243と、この基礎壁部243の中央領域に設けられた管状ハブ部241とを備えている。管状ハブ部241の下側部分には、ディスペンサー装置10の運動伝達機構に連結するための連結手段が備えられ、この連結手段は例えば、先に説明した一連の歯47を備えたリング形構造などである。管状ハブ部241の外周面から複数の仕切壁部244が径方向に延出しており、それら仕切壁部244によって複数の保持部245’が画成されている。この可動保持器240’は、その上面にブリスター300を装着することができるように構成されており、その構成は、図27及び図28を参照して先に説明した構成と同様であるが、ただしこの実施の形態では、収容窩345の開放面を、ブリスターの周面としてあり、その点において図27及び図28の構成とは異なっている。また、この実施の形態では、ブリスター300は、各々が径方向に延在する一連の隙間空間画成部345aを備えており、それら隙間空間画成部345aは、その各々が互いに隣接する2つの収容窩の間を延在しており、可動保持器240’の径方向仕切壁部244に被さるように形成されている。尚、可動保持器240’を、基礎壁部243を備えた構成とすることは、可動保持器240’に一定の剛性を付与する上で好ましい構成であるが、ただしこれは必須要件ではなく、あくまでも選択肢の一つである。また、以上に説明した可動保持器240’は、図27及び図28に示したブリスター300と組合せることによって、先に説明したその他の実施の形態における装填部材(カートリッジ)40の替わりに使用することもできるものである。
また、図31に示した別の実施の形態に係るブリスター300は、収容窩345の開放面を、ブリスターの上面とブリスターの周面との両方としたものである。このような構成としたブリスター300は、保持器ないしカートリッジ40、40’と組合せることで、或いは、可動保持器240’と組合せることで、図1〜図21のディスペンサー装置に使用することができる。
本発明のその他の構成例として、先に説明した様々な種類のエンコーダセンサ(光センサ、磁気センサ、誘導センサ)を備えると共に、回転移動式の可動保持器を備えたディスペンサー装置10がある。
図32にそのような構成の具体的な実施の形態を示した。この実施の形態では、カートリッジないし保持器40は、検出対象提供リング(検出対象提供クラウン)A’を備えており、この検出対象提供リング(検出対象提供クラウン)A’は、カートリッジないし保持器40の周壁部42に形成されている。検出対象提供リング(検出対象提供クラウン)A’には複数の凹部A2が形成されており、それら凹部A2は径方向と軸心方向との両方において陥凹している(その結果、複数の凸部A1が径方向と軸心方向との両方向において突出している)。複数の凹部A2及び/またはそれらの間に形成された複数の凸部A1には、光検出を容易にする少なくとも1種類の材料をコーティングすると有利であり、その種の材料としては例えば遮光性材料及び/または反射性材料(光沢塗料や粘着テープなど)などがあり、また、インサートを、カートリッジないし保持器40に、植設、埋設、溶着、ないしは接着などによって装備するようにしてもよい。凹部A2及び/または凸部A1は、カートリッジの製作時に同時に形成するとよく、例えば、熱可塑性プラスチックを材料としたモールド成形によりカートリッジを製作する際に、それらを同時に形成するとよい。
図32に示した実施の形態は、具体例として提示したものであって、本発明はこの具体例に限定されないが、この実施の形態では、複数の収容部45の各々に対応させて1つずつの切欠部(凹部)A2が形成されており、これによって、ディスペンサー装置10のエンコーダセンサ270が収容部の個数をカウントできるようにしている。また、カートリッジないし保持器40の切欠部(凹部)A2を設ける複数の位置のうちの所定の1つの位置にだけ、その他の位置に設ける切欠部(凹部)と区別できる切欠部(凹部)を設けるようにして(例えば、その一箇所だけには複数の切欠部(凹部)を設けるなどして)、エンコーダを用いた検出システムが当該位置を判別できるようにしておくと好都合である。そのためには、例えば、1つの収容部45にだけ、2つの切欠部(凹部)A2を設けるようにすればよく、それによって、検出システムが初期位置及び/または最終位置を検出できるようになる。
ディスペンサー装置10の光センサ270は、カートリッジないし保持器40の全体のうちの、検出に用いられる凹部A2及び/または凸部A1が形成されている領域、即ち、検出対象提供クラウンA’を画成している領域に対向するように配設されている。
図33に示した実施の形態は、図32に示した実施の形態と類似したものであるが、ただし図33の実施の形態における保持器40は、一連の歯47を備える替わりに、中央管状部41の内周面に形成された単独の軸心方向凸条47’を備えており、この凸条47’は軸心方向に延在するリブの形状に形成されている。また、中央管状部41の中に挿入されるディスペンサー装置の伝達部材(不図示)には、この凸条47’に対応した形状の嵌合溝が形成されており、この凸条47’はその嵌合溝に嵌合される。
また、図34に示した実施の形態に係るカートリッジないし保持器40では、検出対象提供リングA”を、永久磁化したN極領域とS極領域とを離散的に配置して成る複数の部分領域によって情報をコード化したものとし、それによって、ディスペンサー装置の磁界センサ270’と協働するものとしている。
この実施の形態において、検出対象提供リングA”は、N極領域とS極領域とが交互に位置するように磁化されている。また、検出対象提供リングA”は、カートリッジ40のボディの一部として形成されており、先に言及した検出対象提供部と同様に、この検出対象提供リングA”も、フェライト含有プラスチックなどで形成することができる。また当然のことながら、この実施の形態でも、別法として、カートリッジ40の永久磁化したインサートや強磁性体材料製のインサートを使用して、それらN極領域及びS極領域を形成することも可能である。
また、当然のことながら、図示したものとは異なる形状の、ブリスター300を装着して使用する可動保持器240’にも、図32〜図34を参照して以上に説明した種類の検出対象提供部を用いることができ、そうすることで、エンコーダ式の検出システムと組合せて利用することができる。
図32に示した実施の形態に関連して先に説明したものと同様に、N極領域及びS極領域は適宜の材料で形成することができ、例えば磁化材料を使用してもよいし、また、磁界を変動させ或いは誘起するその他の材料を使用してもよく、それらの材料から成る部材をカートリッジに埋設、溶着、接着、ないしはその他の方法で装備するようにすればよい。
N極領域及びS極領域は、カートリッジの製作時に同時に形成するとよく、例えば、オーバーモールド成形により、熱可塑性プラスチック材料でカートリッジのボディを形成すると共に、そのボディの上にフェライト含有プラスチック材料でN極領域及びS極領域とする部分を形成するという方法を用いることができる。
図34に示した実施の形態は具体例として提示したものであって、本発明はこの具体例に限定されない。この実施の形態では、図示したように、カートリッジ40の複数の収容部45の各々に対応させてN極領域とS極領域とから成る組合せが1組ずつ形成されており、それによって、先に凹部A2に関連して説明したものと同様に、エンコーダ・システムが収容部の個数をカウントできるようにしている。この実施の形態では、複数の収容部45のうちの1つにだけ、N極領域とS極領域とから成る組合せを複数組、即ち少なくとも2組形成しておくようにするとよく(不図示)、それによって、初期位置及び/または最終位置を検出できるようになる。
図35に示した更に別の実施の形態では、ディスペンサー装置10はボディ220を備えており、このボディ220は、その全体形状が角柱形状ないし直方体形状に形成されており、ハウジング(位置付け領域)231を画成している。ハウジング(位置付け領域)231は細長い形状であり、その前面が開放している。また、この実施の形態では、ボディ220の上縁に、揺動蓋として形成されたボディ可動部材230が枢着されている。
このディスペンサー装置10は更に投入開口233を備えており、この投入開口233は、例えばディスペンサー装置10の側面部分などのように、投入物質(例えば食器用洗剤など)の少なくとも一部を溶解した溶解媒体を供給するのに好都合な位置に形成される。
このディスペンサー装置10は更に流入開口501を備えており、この流入開口501は、投入物質を溶解するための溶解媒体を流入させる開口である。
ディスペンサー装置10の、この流入開口501の形成位置は、動作中に溶解媒体を集めて流入させる(図にはその流れを矢印509で示した)ことのできる位置(例えばディスペンサー装置の上側部分)とするのがよい。また、この流入開口501の形成位置を、溶解媒体を集めるための流路500の底部とすれば更に有利であり、そうすれば、集められた溶解媒体があたる面積を増大させることができ、従って、集められた溶解媒体を流入開口501へ流入させる上で好都合となる。
1つの実施の形態によれば、ハウジング231は、その上側部分にカートリッジ(ないしは保持器)240を挿入できるように構成されている。カートリッジ保持器240はその全体形状が直方体形状であり、ハウジング231内で摺動することにより直線移動することができる。また、カートリッジ240はその内部が仕切られて複数の収容部245が画成されている。それら収容部245は一列に並んでおり、その各々が1個ずつの1回用量分の洗剤などの投入物質を収容するものである。先に説明した実施の形態と同様に、このカートリッジ240のボディは、実質的に高剛性の構造のものとすることが好ましく、例えばプラスチック材料を用いてモールド成形などにより製作するとよい。尚、このカートリッジ240はディスペンサー装置から自由に取外すことができる。
カートリッジ240はラック構造部を備えている。このラック構造部は、カートリッジ240の下壁部に形成されており、ディスペンサー装置10の操作手段及び/または伝達手段と協働するものである。
本発明の特に有利な1つの実施の形態では、カートリッジ240の下壁部と検出対象提供部とが一体化されており、即ち、カートリッジ240の下壁部が検出対象提供部としても機能する形状に形成されている。この検出対象提供部の全体を参照符号Aで示した。この検出対象提供部Aは、ディスペンサー装置10に装備したセンサ(例えばエンコーダセンサ270)に信号を発生させるためのものであり、このセンサは、ハウジング231内におけるカートリッジ240の位置を検出するためのセンサである。
1つの実施の形態では、カートリッジの複数の収容部245の各々に1つずつ流入開口502を形成してあり、ある1つの収容部245の流入開口502をディスペンサー装置10の流入開口501に対向させたならば、それら開口を通って、溶解媒体が当該収容部245へ流入できるようになっている(その流れを図中に矢印510で示した)。
またその実施の形態では、更に、カートリッジの複数の収容部245の各々に1つずつ流出開口503を形成してあり、ある1つの収容部245の流出開口503をディスペンサー装置10の投入開口233に対向させたならば、それらの開口を通って、溶解媒体が溶解された投入物質と共に当該収容部245から流出できるようになっている(その流れを図中に矢印512で示した)。また、収容部245の流入開口502と流出開口503とは、それらの形成位置が互いに揃えられている。
本発明の更なる1つの局面として、先に説明した保持器に、いわゆるブリスターパッケージ(単にブリスターともいう)を組合せて使用する構成とすることも可能である。ブリスターは、幾分剛性の小さな包装材から成るパッケージであり、その包装材は、2枚のプラスチックシート材から成るものとすることもあり、また、1枚のプラスチックシート材と1枚のアルミニウムシート材とから成るものとすることもある。それら2枚のシート材のうちの1枚は厚手のシート材であり、この厚手のシート材は賦形加工が施されて、各々が1個ずつの1回用量分の洗剤504を収容する複数の収容空間即ち収容窩が形成されている。もう1枚のシート材は薄手のシート材であって、多くの場合、除去可能なフィルムとされている。このような構成のブリスターは、それをディスペンサー装置10に、及び/または、カートリッジ240に装填する際に、先ず、薄手のシート材から成るフィルムを除去し、そして、洗剤を収容している収容窩が形成されている厚手のシート材を、カートリッジ240内に装填する。この場合、そのカートリッジ240は、単にブリスターを保持するだけの保持器として機能するものとなる。続いて、そのブリスターを装填したカートリッジ240をディスペンサー装置10の中に挿入する。尚、この実施の形態の変更構成例として、除去可能なフィルムを、投入物質を溶解する溶解媒体によって溶解されるようなフィルムとし、溶解媒体に溶解されることによって除去されるようにしてもよい。
1つの実施の形態では、投入物質を収容しているシート材に、溶解媒体を流入させるための複数の流入開口と、流出させるための複数の流出開口とを形成してあり、また、それら流入開口の形成位置と流出開口の形成位置とを揃えてあり、そのブリスター300を保持器(カートリッジ)204の中に装填したならば、そのブリスター300の複数の流入開口と保持器(カートリッジ)204の複数の流入開口502とで互いに位置が揃い、且つ、そのブリスター300の複数の流出開口と保持器(カートリッジ)204の複数の流出開口503とで互いに位置が揃うようにしている。
またその実施の形態では、更に、そのブリスターの複数の収容窩の各々に1個ずつ収容する1回用量分の投入物質504に流通孔505を形成してあり、そのブリスターの流入開口から流入して流通開口から流出する溶解媒体が、この流通孔505の中を通過して流れるようにしている(その流れを図中に矢印511で示した)。
別の1つの実施の形態として、ブリスターを、賦形加工を施して収容窩を形成した1枚のシートだけから成るものとし、そしてそのブリスターを、それに対応した保護用の密閉プラスチック包装材に収容するようにしてもよく、この実施の形態では、除去可能なフィルムは不要となる。
図35に本発明の1つの実施の形態に係るブリスター300を示した。図中、参照符号345を付して示しているのは、洗剤などの投入物質を収容する複数の収容窩345を画成しているプラスチックシート材から成る部品であり、それら収容窩345には、投入物質504が収容されている。図から明らかなように、このブリスター300は、その複数の収容窩345が、カートリッジ240の夫々の収容部245の中に少なくとも部分的に収容される形状に形成されている。
製造方法に関する細部仕様も、また実際に実施する際の形態も、特許請求の範囲の記載によって規定される本発明の範囲から逸脱することなく、以上に説明し図面に示したものとは大幅に異なったものとすることができる。
変更構成例の1つとして、ユーザが手でハウジング内のカートリッジを回転させてその回転角度位置をプリセット位置に合わせる際に、その位置合せを容易にするために、カートリッジの周壁部42に基準切欠部ないし基準溝を設けたものがある。この変更構成例では更に、ディスペンサー装置のボディに、接触子を含む機構を装備している。その接触子はスプリングで付勢されてカートリッジの周壁部42へ押し付けられており、カートリッジの回転角度位置がプリセット位置にきたならば、その接触子の先端がカートリッジの周壁部42の基準切欠部ないし基準溝に係合するようにしてある。尚、基準切欠部ないし基準溝の替わりに、例えば基準凸部などの、異なった形状の基準部分を設けるようにしてもよく、そうした場合には、ディスペンサー装置のボディに、その基準部分の形状に対して相補的な形状の接触子を含む機構を装備して、その基準部分とその接触子とが協働するようにしておけばよい。尚、このような構成例では、ディスペンサー装置の操作手段が、基準切欠部ないし基準溝または基準凸部を、それに対応した接触子から脱係合させることができる大きさの操作力を発生するようにしておく。
また、その他の構成例として、保持器ないしカートリッジ(40;40’;40”;240;240’)に、参照情報提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)を一体的に設けるようにするのもよく、それを一体的に設ける方法としては、カートリッジのボディを製作する際に、または製作した後に、挿入ないし固定によって一体的に設けるという方法があり、より具体的には、例えば、連結、接着、溶着、螺着、オーバーモールド成形による一体製作、等々の方法がある。
更に別の実施の形態として、ディスペンサー装置の位置付け領域に、ブリスターを直接収容するようにしてもよい(図36)。またその場合には、ディスペンサー装置の位置付け領域に、そのブリスターの複数の収容窩を夫々に収容する複数の収容部(図示せず)を設けておくようにしてもよい。
そのように構成したディスペンサー装置は、図24を参照して先に説明したディスペンサー装置や、図35を参照して先に説明したディスペンサー装置と、全く同様の構成となり、実際にそのように構成することが好ましいが、ただし、必ずしもそのように構成しなければならないというものではない。尚、図36に示した実施の形態に関して、図35に示した実施の形態の構成要素と同一または対応する構成要素には、図35で使用している参照符号と同じ参照符号を付してある。
また、前記ブリスターには、そのブリスターの所定位置に、保持器とディスペンサー装置の少なくとも一部との間の相対移動が生じたときに、以下の情報のうちの少なくとも1つの情報を提供する参照情報提供手段を設けておくのもよい。
−保持器に最初に保持されている投入物質の個数、または、既に保持器から投入されて消費された投入物質の個数、または、まだ消費されずに保持器内に残っている投入物質の残量の個数。
−保持器の状態、及び/または、ディスペンサー装置のボディの一部に対する保持器の相対位置。
更に、前記ブリスターには、ディスペンサー装置の操作システムと係脱可能に協働するように構成した伝達手段を設けておくのもよい。
以上において、ある特定の実施の形態に係るカートリッジないし保持器に関連して説明した特徴を、その他の説明した実施の形態に適用することも可能であり、例えば、連結手段の形態についての特徴、ディスペンサー装置の操作システムについての特徴、検出対象提供手段の形態についての特徴、それに、視覚表示システムについての特徴などは、いずれもその他の実施の形態に適用し得るものである。例えば、図11及び図12の実施の形態に関連して説明した表示システムを、直線移動方式のカートリッジないし保持器を備えた実施の形態(図24及び図25)に適用することも、当然可能であり、その場合には、複数の視覚標識を、角柱形状のカートリッジないし保持器のボディの長手方向に延在する壁部のうちの1つに、その軸心方向に一列に並べて配列し、そしてディスペンサー装置のボディに形成した窓などを通して、それら視覚標識を視認できるようにしておけばよい。
更に、直線移動方式のカートリッジないし保持器を備えた実施の形態(例えば図26に示した実施の形態)とする場合には、そのカートリッジないし保持器のボディの側壁部のうちの1つを傾斜壁部として形成するのもよく、そうすれば、図22及び図23に示したカートリッジないし保持器に関連して説明したのと同様に、そのカートリッジないし保持器の収容部からの洗剤の流出を容易にすることができる。
1つの実施の形態として、封止部材が部分的に、検出対象提供部としても機能するようにしたものがあり、この実施の形態では、保持器の表面にオーバーモールド成形によってラバー材料またはエラストマー材料から成る部分を形成し、その形成した部分が、封止リップ部として機能すると共に、エンコーダのための検出対象提供部としての凸部列ないし凹部列としても機能するようにしている。
別の1つの実施の形態として、カートリッジまたは保持器またはブリスターが、ディスペンサー装置の少なくとも一部と協働して封止機能を提供する封止部材ないしガスケットとして構成されているようにするか、或いは、カートリッジまたは保持器またはブリスターに、そのような封止部材ないしガスケットを装備するようにしたものがある。尚、そのような封止部材ないしガスケットは、弾性材料、またはラバー材料、またはエラストマー材料から成るものとすると有利である。
また、そのような封止部材ないしガスケットは、オーバーモールド成形によってカートリッジまたは保持器またはブリスターの表面に直接形成すると有利であるが、ただし、そのような封止部材ないしガスケットを別部材として製作して、後からカートリッジまたは保持器またはブリスターに取付けるようにしてもよい。後者の場合には、その封止部材ないしガスケットの材料の弾性によって、その封止部材ないしガスケットが取付位置に固定されるようにしてもよく、或いは、適当な固定手段ないし連結手段を用いてそれを取付位置に固定するようにしてもよい。
1つの実施の形態においては、封止部材を、保持器またはブリスターの少なくとも一部に取付けるようにしており、より具体的には、例えば、径方向に延在する仕切壁部44、244の少なくとも一部、及び/または、管状部41、241の少なくとも一部、及び/または、周壁部42の少なくとも一部、及び/または、基礎壁部43、243の少なくとも一部などに取付けるようにしている。尚、個々の封止箇所ごとに個別に封止部材を設けるようにしてもよく、或いは、複数の封止箇所を一体型の1つの封止部材によって封止するようにしてもよい。カートリッジまたは保持器またはブリスターは、所定位置に封止部材を固定することのできる構成としておくことが好ましく、例えば、封止部材を取付けるための取付孔、封止部材を装着するための装着座、封止部材を係止するための係止突起などを形成しておくとよい。
また、前記封止部材は、例えば、参照情報提供部ないし検出対象提供部の一部を形成しているものとすることができ、そうする場合には、例えば、前記封止部材を、光トランスデューサ、センサ、エンコーダなどによって検出可能な凹部A2及び凸部A1を有する形状のガスケットとして形成するのもよい。
保持器ないしカートリッジの具体的な実施の形態について以下に説明する。
1つの実施の形態によれば、製造方法の一般的な実施の形態は、
−前記保持器と、前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段、及び/または、前記封止手段のうちの少なくとも1つとを製作するのに適した形状を有する少なくとも1つの成形型を用意するステップと、
−前記保持器と、前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段、及び/または、前記封止手段のうちの少なくとも1つとを提供するのに適した少なくとも一種類の材料を用いて、射出成形を行うステップと、
を含むものである。
更に、特に有利な具体的な実施の形態に係る方法によれば、その方法は、
−前記保持器と前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段の少なくとも1つとを、一体部品として製作するのに適した形状を有する第1成形型を用意するステップと、
−前記保持器と前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段の少なくとも1つとを、一体部品として製作するのに適した第1材料を用いて射出成形を行うステップと、
を少なくとも含むものである。
更に別の製造方法によれば、その方法は、
−保持器を製作するのに適した形状を有する、少なくとも1つの第1金型部分と第2金型部分とを備えた、第1成形型を用意するステップと、
−前記第1成形型に第1材料を注入して射出成形を行うことで前記保持器を製作するステップと、
−前記第1成形型の、前記第1金型部分と前記第2金型部分との少なくとも一方を除去するステップと、
−前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段、及び/または、前記封止手段の、少なくとも一部を製作するのに適した形状を有する、少なくとも1つの第2成形型部分を用意するステップと、
−前記保持器の、前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段、及び/または、前記封止手段の、少なくとも一部を製作するのに適した第2材料を用いて射出成形を行うステップと、
を少なくとも含むものである。
1つの製造方法によれば、その方法は、
−前記保持器を製作するのに適した形状を有する第1成形型を用意するステップと、
−前記第1成形型に第1材料を注入して射出成形を行うことで前記保持器を製作するステップと、
−前記第1成形型から前記保持器を取出すステップと、
−前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段、及び/または、前記封止手段の、少なくとも一部を製作するのに適した形状を有する第2成形型を用意するステップと、
−前記保持器を前記第2成形型の内部に挿入するステップと、
−前記保持器の、前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段、及び/または、前記封止手段の、少なくとも一部を製作するのに適した第2材料を用いて射出成形を行うステップと、
を少なくとも含むものである。
また更に、その方法は、
−前記保持器を製作するのに適した形状を有し、少なくとも1つのインサートを載置するための少なくとも1つのインサート載置座を備えた第1成形型を用意するステップと、
−前記第1成形型の前記少なくとも1つのインサート載置座に、前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段を製作するのに適した少なくとも1つのインサートを載置するステップと、
−前記第1成形型に前記保持器を製作するのに適した材料を注入して射出成形を行うステップと、
を少なくとも含むものとすると有利である。
また更に、その方法は、
−前記成形型の少なくとも1つのインサート載置座に、少なくとも1つの磁性インサートまたは磁化インサートを載置するステップと、
−前記成形型の少なくとも1つのインサート載置座に、少なくとも1つの金属インサートまたは強磁性体インサートを載置するステップと、
のうちの、少なくとも一方のステップを含むものとすることが好ましい。
また更に、その方法は、
−熱可塑性プラスチック材料を用いて射出成形を行うステップと、
−場合によってはエラストマー材料を用いて射出成形を行うステップと、
−加熱工程によって溶融状態または流動状態とした材料を用いて射出成形を行うステップと、
−注入後に(例えば放熱などにより)硬化させるのに適した樹脂材料ないし流動性材料を用いて射出成形を行うステップと、
−前記成形型の内部で硬化させるのに適した材料を用いて射出成形を行うステップと、
−フェライト含有プラスチック材料、または強磁性体材料、または磁化するのに適した材料を用いて射出成形を行うステップと、
のうちの、少なくとも1つのステップを含むものとすることが好ましい。
また更に、その方法は、
−前記少なくとも1つのインサートを磁化するステップと、
−前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段を磁化するステップと、
−前記保持器を磁化するステップと、
のうちの、少なくとも1つのステップを含むものとすると有利である。
特に有利な製造方法の実施の形態によれば、その方法は、
−前記保持器を製作するのに適した形状を有する少なくとも1つの成形型を用意するステップと、
−前記保持器を製作するのに適した少なくとも一種類の材料を用いて射出成形を行うステップと、
−検出対象提供手段及び/または封止手段、または、検出対象提供部及び/または封止部材を(例えば接着や溶着などによって)前記保持器に固定するステップと、
のうちの、少なくとも1つのステップを含むものである。
また更に、その方法は、
−少なくとも1つの光検出対象部を(例えば接着や溶着などによって)固定するステップと、
−少なくとも1つの磁気検出対象部を(例えば接着や溶着などによって)固定するステップと、
−少なくとも1つの反射性検出対象部、または図形文字を備えた色検出対象部を(例えば接着や溶着などによって)固定するステップと、
のうちの、少なくとも1つのステップを含むものとすると有利である。
1つの実施の形態によれば、図37a、図37b、及び図37cにおいて、一般的な成形型600は、第1金型部分601と第2金型部分602とを備えており、それら2つの金型部分の内部の形状は、製作しようとする保持器40の形状に即した形状のキャビティを提供する形状とされている。第2金型部分602には、材料を成形型に射出注入するための少なくとも1つの開口605が形成されている。射出注入された材料は前記キャビティに充填され、保持器40の少なくとも一部を形成する。この材料は、熱可塑性材料または樹脂とすることが好ましい。この材料は、冷却されることで硬化する溶融材料であって、射出注入するのに適しており、成形型の内部で少なくとも部分的に硬化するような、適宜の材料であればよい。
保持器40をモールド成形により製造する製造方法の第1の具体例においては、先ず、成形型の2つの金型部分601、602を互いに組付けて前記キャビティを画成する。次に、材料を開口605を介して成形型の中に射出注入して前記キャビティに充填する。少し時間をおいて、即ち、射出注入した材料の温度が低下して硬化した後に、成形型を開き、即ち、2つの金型部分601と602とを分離する。これによって、保持器(ないしはカートリッジ)40を成形型から取出せるようになる。
前記成形型の形状、並びに、前記保持器の形状は、成形型を開く際に金型部分を一方向へ移動させるだけで済むようなモールド成形を行えるような形状とすることが好ましい。このような形状の成形型を使用する場合には、複雑な形状とすることはできない。そのため、保持器の形状を定める際には、いわゆる「アンダーカット」を持たない形状とすることが好ましいということであり、アンダーカットがあると、成形型を開く際の運動が一方向のみであるような場合には、成形型から製品を取出すことが妨げられるのである。
図37a、図37b、及び図37cを参照して上で説明した保持器は、検出部提供手段(検出対象提供手段)を装備したものとはできない可能性があり、即ち、保持器を形成するモールド成形の工程において、同時に検出部提供手段(検出対象提供手段)を一体的に形成した、一体部品とすることができない可能性がある。
そのためには、成形型の内部の形状を、保持器の検出部(検出対象提供部)の形状に対して陰形となる形状を提供する形状を有する部分(図37a、図37b、及び図37cでは不図示)を有する形状とすればよい。また別法として、保持器40の全体を、検出部(検出対象提供部)を形成するための材料(例えば、磁化可能な熱可塑性プラスチック材料や、フェライト含有プラスチック材料など)を用いてモールド成形により製作するようにしてもよい。
また別の実施の形態として、図38a、図38b、及び図38cに示した別の成形型600”は、第1金型部分601”と第2金型部分602”とを備えており、それら2つの金型部分の内部の形状は、製作しようとする保持器40の形状に即した形状(即ち、保持器40を丁度収容する形状)を有する少なくとも1つの第1キャビティ部分と、製作しようとする参照情報提供部ないし検出対象提供部の形状に即した形状を有する少なくとも1つの第2キャビティ部分とを備えたキャビティを提供する形状とされている。第2キャビティ部分は、図中には参照符号603”及び604”で示してあり、第2モールド成形材料ないし第2オーバーモールド成形材料(例えばフェライト含有プラスチック材料)のための射出注入開口605”に連通している。
保持器40を、例えば図37a、図37b、及び図37cに関して説明したようにしてモールド成形により製作し、そして、その保持器40を第2金型部分602”の中に配置したならば、第1金型部分601”を第2金型部分602”へ近付く方向へ移動させ、それによって第2金型部分602”を閉じる。続いて、第2材料を射出注入開口605”から射出注入して、保持器40に隣接している第2キャビティ部分の全体に行き渡らせる。この第2キャビティは、例えば環形状の空間である。時間をおいた後に、即ち、第2材料が少なくとも部分的に硬化した後に、成形型を開いて保持器40を取出す。取出された保持器40の表面には、参照情報提供部ないし検出対象提供部Aがオーバーモールド成形により形成されている。
別法として、成形型の少なくとも一部を、その成形型にインサートを挿入できるように形成しておくようにするのもよい。そのためには、第2キャビティの少なくとも一部を、少なくとも1つのインサートに合わせた形状に形成することで、モールド成形またはオーバーモールド成形を実行する際にインサートを所定位置に保持できるようにし、それによって、インサートが埋設された保持器40を得ることができる。このインサートは、例えば、磁性体インサート、強磁性体インサート、金属インサートなどであって、参照情報提供手段ないし検出対象提供手段として機能するものである。
保持器を、例えばフェライト含有プラスチック材料などの磁性体材料を用いてモールド成形またはオーバーモールド成形を実施して製作した場合、それに、磁化可能インサートを用いてモールド成形を実施して製作した場合には、そのモールド成形ないしオーバーモールド成形を実施した後に、磁化工程を実施するようにすればよい。
本発明の保持器ないしカートリッジのその他の実施の形態について以下に詳細に説明する。
図35及び図36に示した実施の形態の1つの変更構成例に係るディスペンサー装置として、ブリスター300を使用せずに、リフィルまたはカートリッジまたは保持器240だけを使用するディスペンサー装置を構成することも可能であり、そのようなディスペンサー装置では、洗剤の形態を、1回用量分の洗剤を押し固めて形成した固形洗剤とし、その固形洗剤を収容部245の中に直接収容するようにすればよい。またその固形洗剤は、収容部245の中に軽く圧入した状態で収容されるようにしておくことが好ましい。また別の変更構成例として、保持器を使用せずに、ブリスターを直接駆動するディスペンサー装置を構成することも可能である。
そのような構成のディスペンサー装置では、ブリスターのボディが、複数個の1回用量分の固形洗剤を保持する保持手段として機能することになる。また、そのような構成のディスペンサー装置では、ブリスターのボディによって、ディスペンサー装置の伝達システムに連結すること、及び/または、ディスペンサー装置の検出システムと協働することを可能にするための手段が直接構成される。
この点に関して、例えば、図36の実施の形態では、ブリスター300の一連の収容部245の各々が略々台形形状であることから、その結果として、ブリスター300のボディに、即ちブリスター300の底部に、一連の凹部及び凸部が形成されており、それら凹部及び凸部によって実質的にラック形状の構造部が既に構成されている。そこで、このラック形状の構造部とピニオンとが協働するようすればよい。
更に、ブリスターのそれら一連の凹部及び凸部は、ブリスターの底部に「歯形部」を形成しているため、それらを、例えば光エンコーダなどで構成した検出システムに信号を発生させるための検出対象提供部として好適に利用することができる。ただし別法として、ブリスターのボディに、検出対象提供部として機能させるための特別の形状の部分を、例えば一連の凸部及び/または凹部などで形成するようにしてもよい。
また当然のことながら、以上に説明した様々な形態のブリスターのうち、図36のものとは異なる形態のブリスター、即ち、円板形のブリスターについても、そのようなブリスターに対応する回転移動方式のディスペンサー装置を適宜に構成することによって、そのブリスターがディスペンサー装置と直接的に協働するようにすることができる。
また、そのような変形構成例に係る実施の形態とする場合には、そのブリスターのボディによって、ディスペンサー装置の伝達システムに連結するための連結手段、及び/または、エンコーダなどの検出システムのための検出対象提供手段、及び/または、視覚表示システムが構成されているようにする。
洗剤を収容部から排出させるために、ディスペンサー装置に液体を通過させる流入開口及び流出開口を形成するという特徴も、当然のことながら、以上に説明したその他の実施の形態に適用することができる。
その場合には、例えば、図39に示したような可動側ボディ30を構成することができる。この可動側ボディ30は、以上に説明した様々な実施の形態のうち、リフィルまたはブリスター保持器を回転移動式にしている実施の形態には、共通して使用可能なものである。この具体例では、可動側ボディ30に、2つの開口233a、233bが形成されている。それら2つの開口233a、233bは、互いに直交する方向に延展している2つの壁部に1つずつ形成されており、それら2つの壁部は、リフィルないしブリスター保持器を収容するハウジングの底壁部31bと周壁部31aとである。更に、リフィルないしブリスター保持器にも、その底壁部と周壁部とに対応する開口を形成しておく。
2つの開口233a、233bの形成位置は、ハウジング内にリフィルを収容する構成のディスペンサー装置の場合には、ハウジング内に収容されるリフィルの各々の収容部に形成されている2つの開口が夫々に対向する位置とし、また、ハウジング内にブリスター保持器を収容する構成のディスペンサー装置の場合には、そのブリスター保持器の各々の収容座に形成されている2つの開口が対向する位置とする。このようにすることで、液体が一方の開口から流入して洗剤に達し、その洗剤を溶解し、そして溶解した洗剤と共に他方の開口から流出するようにすることができる。
例えば、図39に示した可動側ボディ30を備えたディスペンサー装置は、食器洗浄機のダブルドアに取付けるディスペンサー装置として設計することができる。そのように設計したディスペンサー装置では、洗浄液の噴流が一方の開口233aに噴き付けられ、それによって、洗浄液がディスペンサー装置に流入し、即ちリフィル及び/またはブリスターに流入する。このとき、他方の開口233bは下向きとなっており、洗浄液はこの開口233bを通ってディスペンサー装置から流出し、これにより洗剤の投入が行われる。
特に有利な1つの実施の形態として、ディスペンサー装置の、位置トランスデューサないし検出システムないしエンコーダを、アブソリュート型(YES−NO型)のものとしたものがある。
また、そのようなディスペンサー装置に使用することのできる、変更構成例としての実施の形態に係る保持器ないしカートリッジとして、保持器またはカートリッジに検出対象提供部(検出対象提供リングなど)を設けたものがある。
そのような実施の形態の具体例の1つに、リフィルないし保持器の検出対象提供部ないし検出対象提供リングに、一連の凹部及び/または凸部により構成される凹/凸部列を2組備えるようにしたものがある。その場合に、例えば、第1の凹/凸部列は、ディスペンサー装置に対する、及び/または、ディスペンサー装置の投入開口に対する、リフィルまたは保持器の相対位置を表すデータをエンコードしたものであり、そのエンコードは例えばバイナリデータなどとし、これはアブソリュート型の検出に対応するものである。第2の凹/凸部列は、第1の凹/凸部列から得られるバイナリコードのデータを正確に読取れるようにする同期信号を発生するためのものであり、この第2の凹/凸部列がない場合には、データの正確な読取りのために時刻を考慮に入れなければならなくなる。
1つの実施の形態においては、エンコードしたデータを提供する第1の凹/凸部列は、リフィルないし保持器に設けられた検出対象提供リングの中間段部に形成されており、同期信号を提供するための第2の凹/凸部列は、その検出対象提供リングの下縁に形成されている。この検出対象提供リングの構成は、検出対象提供リングをモールド成形によって製作することを容易にし、そのモールド成形は一方向移動で型開きが可能な成形型(例えば、2つの金型半体から成り、それらを互いに近付けるように移動させて当接させることで閉じることができ、互いに離すように移動させることで開くことができる成形型)を用いてモールド成形を実施することができる。そのため成形型を(また特に、熱可塑性プラスチック材料を射出成形するための成形型を)、可動部分を必要としない簡明な構成のものとすることができ、可能部分とは、例えば、キャリッジや可動インサートなどであり、逆に言うならば、凹部及び/または凸部をアンダーカット加工によって形成する場合にはそれらが成形品の奥まった箇所に賦形がなされるため、キャリッジや可動インサートなどが必須になるのである。ただし、より複雑な成形型を必要とするような構成とすることも考えられないことではない。
ディスペンサー装置は2個のセンサを備えており、その一方は第1の凹/凸部列に対向して配設され、他方は第2の凹/凸部列に対向して配設されている。尚、第1の凹/凸部列と第2の凹/凸部列とを、共に検出対象提供リングの上縁に、ただし交互に形成するようにしてもよい。また、それら凹/凸部列の一方を検出対象提供リングの内周縁に、他方を検出対象提供リングの外周縁に形成するようにしてもよい。
一方、図40に示した具体例は、アブソリュート型エンコーダに対応した検出対象提供リングAを、保持器ないしカートリッジ40に一体化したものである。図40に示した検出対象提供リングAは、エンコードしたデータを提供する凹/凸部列B’を備えており、そのエンコード方式は、例えばバイナリコードやグレーコードであり、それゆえ、アブソリュート型エンコーダの一部であり、この場合、所与のコードが、リフィル(カートリッジ)40の所与の収容部を識別ないし区別する。更に、検出対象提供リングAは、クロックまたは同期信号を発生するように構成された凹/凸部列B”を備えている。エンコードの方式が異なる(バイナリコードまたはグレーコード)以外は、動作原理は凹/凸部列A’と凹/凸部列B’とで変わりはない。図40の実施の形態では、検出対象提供リングAの互いに反対側の縁部に凹/凸部列B’と凹/凸部列B”とが形成されており、アンダーカット部分が存在していないため、この部品を簡明なモールド成形によって製作することができ、特に、上で説明した技法によってモールド成形による製作が可能である。
図40の構成において、凹/凸部列B’と凹/凸部列B”とを、検出対象提供リングAの同一側の縁部に形成するように改変することも可能であり、またそうする場合に、凹/凸部列B’の凹部及び凸部と、凹/凸部列B”の凹部及び凸部とを、縁部に沿って交互に形成するようにしてもよく、或いは更に別の構成としてもよい。
検出対象提供手段(この実施の形態では、アブソリュート型エンコード手段)を形成した検出対象提供リングAは、保持器ないしカートリッジから取外し可能にしておくようにするのもよい。
以上に説明した、アブソリュート型エンコードのための凹/凸部列と、オプションとしての同期信号を発生させるための凹/凸部列とを併用する方式は、直線移動方式のリフィルまたは保持器またはブリスターに適用することも可能である。
データをエンコードした凹/凸部列と、オプションとしての同期のための凹/凸部列とは、リフィル(カートリッジ)やブリスターを支持するための保持器を使用せずにブリスターを直接使用するようにしたディスペンサー装置に関しては、ブリスターに直接形成しておくようにすればよい。
以上に説明した様々な実施の形態において、ディスペンサー装置と協働する保持器またはカートリッジとして説明したものは、位置ないし移動を検出するためのエンコーダないしトランスデューサが、デジタル方式のものである場合のものであった。
投入物質を保持するための保持手段(例えばリフィル、可動保持器、ブリスターなど)の位置及び/または移動を直接的または間接的に検出することは、実質的にアナログ方式の位置トランスデューサを用いて実施することができる。
そのようにした具体例の構成を図41に模式的に示した。同図に示した保持器ないしリフィル240は直線移動式のものであり複数の収容部245を備えている。保持器ないしリフィル240は、移動方向に対して平行に延在する両側面(以下、長手側面という)の一方に沿って、検出対象提供部C’が設けられており、この検出対象提供C’は、計測可能(検出可能)な輪郭面である傾斜面Pを画成している。
検出対象提供部Cの傾斜面Pは、磁性材料(例えば、磁化したフェライト含有プラスチック)などで形成され、ディスペンサー装置の固定部分に対して固定された位置に取付けられた対応するアナログ磁気センサに、概ね保持器ないしリフィル240の直線移動に応じた反応を生じさせる。このアナログ磁気センサは、検出した磁界強度に比例した信号を出力するものであり、従って、傾斜面Pからアナログ磁気センサまでの距離に応じた信号を出力することになる。図42のI〜IIIは、アナログ検出用の検出対象提供部C’の具体例を示した図である。図42には、アナログ磁気センサ70’と、検出対象提供部C’とを示した。図42のI〜IIIは、リフィルないし保持器240の3通りの位置を示しており、Iに示したのは初期位置、IIに示したのは中間位置、IIIに示したのは最終位置である。アナログ磁気センサ70’によって検出される磁界強度(図中にはDで模式的に示した)は、保持器ないしリフィル240の位置に比例しており、従って、複数の収容部245の夫々の位置に対して、アナログ磁気センサ70’によって検出される磁界強度の夫々の所定レベル(所定値)が対応している。別法として、検出対象提供部Cを磁性材料(例えば、磁化したフェライト含有プラスチック)などで形成し、ただし、保持器240が移動しても、ディスペンサー装置のアナログ磁気センサに対する距離が一定であるようにすることもでき、その場合には、検出対象提供部を磁化する際に、その検出対象提供部の長手方向位置によって異なる磁界強度が得られるようにするか、或いは、検出対象提供部の長手方向部分ごとに異なる磁界強度が得られるようにする。そうすることによって、磁気センサに、検出した磁界強度に比例した信号を発生させることができ、この信号は、ディスペンサー装置に取付けられている磁気センサの位置に対する検出対象提供部の相対位置に応じた信号となる。
図43は、別の実施の形態に係るアナログ方式の検出対象提供部C’の作用を説明するための模式図である。同図において、センサ70”は可動接触子を備えた型式のものであり、このセンサ70”が発生する信号の値は可動接触子の移動に応じて変化する。このセンサ70”を用いる場合には、例えば熱可塑性プラスチック材料などによって、検出対象提供部Cと保持器240のボディとを一体形成することが可能である。この構成においては、保持器240(図41)が前後方向に移動するのに応じて、傾斜面Pがセンサ70”の可動接触子を移動させるため、保持器240の位置が異なれば、センサ信号の値が異なることになる。
当然のことながら、保持器が回転方式のものである場合にも、検出対象提供部C’と同様のアナログ方式の検出対象提供部を用いることができる。図44及び図45は、検出対象提供部C”を備えた保持器40を示した模式図である。この検出対象提供部C”の輪郭形状Pは、略々円形であるが、ただし完全に円形ではなく、偏心形状ないし「渦巻形状」の輪郭形状Pとなっている。検出対象提供部C”は、例えば、保持器40の周壁部に取付けるようにしてもよく、或いは、保持器40の周壁部に一体形成するようにしてもよい。図44に示したのは、図42に示したものと同様に、磁気トランスデューサ(磁気センサ)と組合せて用いるための検出対象提供部C”であり、この検出対象提供部C”は磁性材料で形成されている。
一方、図45に示したのは、図43に示した検出対象提供部C’と同様に、可動接触子を備えたトランスデューサ(センサ)と組合せて用いるための検出対象提供部であり、この検出対象提供部C”は任意の材料で形成することができる。
具体例として図示した検出対象提供部C’及びC”の形状は、傾斜面を備えた三角柱などの角柱形状の、均等形状と見なし得るものである(尚、外表面Pの具体的な形状は、検出対象提供部の位置に応じた大きさの信号をセンサ70’、70”に発生させることのできる形状であればよく、その他の様々な形状とすることができる)。
図41〜図45に示したアナログ方式の検出対象提供部C’、C”の実施の形態は、あくまでも具体例を提示したものであって、本発明を限定するものではない。また、これら実施の形態と、先に説明したアブソリュート型のエンコーダないしトランスデューサと組合せて用いる検出対象提供部とは、一意的な位置検出を行えるという意味において、互いに均等であるといえる(既述のごとく、センサ70’、70”が検出する値は、常に所定の位置に対応している)。
保持器の位置を検出する替わりに、ブリスターの位置を直接検出するようにした実施の形態でも、以上と同様のアナログ方式の検出対象提供部を用いることができ、その場合には、検出対象提供部C’ないしC”と同様の検出対象提供部をブリスターに設けて、その検出対象提供部を、ディスペンサー装置に設けたセンサ70’ないし70”と同様のセンサで検出するようにすればよい。
本発明の多くの利点を有するものであるが、それら利点のうちでも特に顕著な利点といえるのは、保持器ないしリフィルの構造が簡明になることであり、殆どの場合、熱可塑性プラスチック材料を用いて簡明なモールド成形を実施することで保持器ないしリフィルを製作することができる。また、保持器の全体寸法を非常に小さなものとすることができるため、ユーザにとって使い勝手のよい保持器となる。
幾つかの実施の形態では、保持器またはリフィルまたはブリスターが、ディスペンサー装置の操作手段と選択的に協働するようにして、非作動状態にすればディスペンサー装置との連結を外すことができるようにしているため、保持器またはリフィルまたはブリスターの取外し、交換、補充、それに定期的清掃などが容易に行えるようになっている。
また、保持器またはリフィルまたはブリスターを、個々に分離した複数の収容部ないし収容窩を有する構成とし、それら収容部ないし収容窩の各々に1個ずつの1回用量分の固形物質を収容するようにしているため、従来の構成に多く見られた、投入物質の詰まりが発生するという問題が回避されている。
また、1回用量分の投入物質を「固形物質」の形態にしており、即ち、例えばタブレットのような個別の塊としている。そして更に、好ましくは、それを保持器またはリフィルまたはブリスターに固定して、洗浄液で溶解されない限り、排出されないようにしている。そのため、投入物質をディスペンサー装置から投入する投入サイクルのうちの少なくとも特に重要な部分において、投入物質を最適な位置に保持することが可能となっており、特に、上で述べた洗浄液の流れに対する適切な相対位置に投入物質を正確に位置付けておくことが可能となっている。
また、好ましくは、ディスペンサー装置が通常の動作を実行しているときには、リフィルまたはブリスターまたは保持器が、ディスペンサー装置のボディ内に完全に収容された状態に維持される構成とするようにしており、また特に、リフィルまたはブリスターまたは保持器のうちの洗剤が既に投入されて収容部または収容窩が空になった部分までもが、ディスペンサー装置のボディ内に収容されて保護された状態に維持される構成とするようにしている。そのため、食器洗浄機の洗浄室内へ、リフィルまたはブリスターまたは保持器が突き出すおそれがなく、また、洗浄室内の食器篭や、食器篭に入れられた食器、食器立て、それに食器立てに立てられた食器などの外部の物体によって、リフィルまたはブリスターまたは保持器の移動が妨げられたり、停止させられてしまうおそれもなく、更に、食器がリフィルまたはブリスターまたは保持器にぶつかって破損するおそれもない。
投入物質を1回用量分ずつに分けて保持するための保持手段であるリフィルまたは保持器(ブリスター保持器を含む)またはブリスターは、いうまでもなく、それらの形状を、以上に説明し及び/または例示した形状以外の様々な形状にすることも可能であり、例えば、円筒形を扇形に切り分けた形状(即ち、全円ではなく円周の一部分だけを画成する形状)としてもよく、或いは、少なくとも部分的な円形と直線とを組合せた形状としてもよい。
同様に、エンコーダを用いた検出システムのための検出対象提供部の形状も、以上に例示した形状以外の様々な形状にすることが可能である。例えば、リフィルまたは保持器またはブリスターの形状を、先に例示したような半円筒形の形状としている場合などには、検出対象提供部の形状が半円筒形となる。また、少なくとも部分的に円形として直線形状と組合せた形状としてもよく、或いは、保持手段の形状に対して少なくとも部分的に相似形または相補形であるような形状としてもよい。また、検出対象提供部を取付ける位置または一体形成する位置は、リフィルまたは保持器の内周領域(中央領域)としてもよく、そうした場合には、例えば、その検出対象提供部を小径の環状部材として形成し、その小径の環状部材を、一連の歯47が形成された輪環部材の近傍に備えるようにすればよい。
投入物質の形態は、例えば大型のタブレットのような、1個の塊の形態として、食器洗浄機などの機器の動作サイクルが何度も実行される間に、その投入物質の1個の塊が徐々に溶解して、1回用量分ずつの投入物質の投入が何度も行われるようにすることも可能である。またそうする場合には、投入物質のその塊それ自体が、投入物質を保持するための保持手段として機能するようにすることもでき、その場合には、投入物質のその塊を、ディスペンサー装置の運動伝達システムと協働することのできる形状に賦形するのもよく、また、場合によっては、ブリスターの形状に賦形するのもよい。或いはまた、投入物質のその塊を保持する保持器を装備して、投入物質のその塊とその保持器とによって、それらを互いに連結する手段が構成されるようにするのもよい。
また、投入物質のその塊は、その投入を実行する都度、ディスペンサー装置により移動させられるようなものとするのもよい。
別の実施の形態として、ユーザが手作業でリフィルまたは保持器にタブレットの形態の洗剤を補充するようにしてもよく、その場合には、軽く力を加えて押し込むようにしておくことが好ましい。またその場合に、上で説明したブリスターの包装体と同様の包装体で、タブレットの形態の洗剤を包装しておくようにするのもよい。
以上の説明では、本発明を食器洗浄機に適用する場合を例にとって詳述したが、本発明は、食器洗浄機に限られず、物品の洗浄や洗濯のための様々な家庭用の機器に装備されるディスペンサー装置に適用することができ、例えば、洗濯機や洗濯乾燥機に装備される洗剤ディスペンサー装置(洗剤投入装置)などにも適用可能である。
ここで「家庭用の機器」と称しているものには、家庭内に設置され、ないしは設備として据え付けられている、あらゆる種類の装置ないし機器を包含するものであり、より具体的には、例えば、衛生関連機器、及び/または、水まわり機器、及び/または、空調用機器、及び/または、暖房機器などが含まれる。
また、本発明の保持器は、家庭用以外の用途にも用いることができ、例えば、灌漑システムに肥料を投入するためなどの用途にも用いることができ、特に、投与する肥料が、水流によって溶解され、及び/または、水流によって運ばれるようにしたシステムに用いることができる。
また、「洗剤」という用語は、洗浄ないし洗濯のための物質や、すすぎ補助のための物質に加えて、上で述べた様々な用途に用いられる様々な物質を含むものであり、例えば、柔軟仕上剤、芳香剤、色あせ防止剤、水質軟化剤、水垢除去剤、消毒剤、肥料、等々を含み、更には、家庭内環境において、定められた分量を投入することが求められるその他あらゆる物質を含むものである。
以上に保持器またはリフィルに関連して説明した様々な構成要素は、ブリスターに関連して説明した様々な構成に対しても、その全体またはその一部を適用することが可能である。
投入物質を保持する保持手段である保持器に、様々な強度、色、形象で発光表示をすることのできる発光表示部を設けて、その発光表示部が発生する光の強度、色、形象などによってその保持器の回転移動ないし直線移動における位置を表すようにするのもよい。
更に別の実施の形態として、リフィルの中央部または周縁部に、ユーザが視認できるようにした視覚表示部ないし視覚標識(例えば図20、図45を参照のこと)を設けたり、ディスペンサー装置の適宜のセンサによって検出可能な視覚表示部ないし視覚標識を設けたりするのもよく、後者の場合には例えば、リフィルの位置によって変化するその視覚表示部ないし視覚標識の強度、色、形象に応じて、ディスペンサー装置の光センサの信号値が変化するようにすればよい。
この目的に用いるセンサデバイスは、視覚表示部ないし視覚標識の寸法ないし高さを検出するのに適したものとするとよい。
例えば、図20に示したような視覚標識を設けた保持器またはリフィルの場合には、ディスペンサー装置のセンサは、その視覚標識の色領域(例えば赤色領域と緑色領域)の高さなどの構成の相違を判別することによって、その保持器またはリフィル内にまだ消費されずに残っている投入物質の残量に加えて、その保持器またはリフィルの回転角度位置も判定することができる。
保持器の視覚表示部ないし視覚標識は、例えば図形や数字などのような、比較的複雑な形象を有するものとすることもでき、そのような図形や数字を、複数の収容部または収容窩45、245の夫々に対応した位置に設けるようにすればよい。
更に別の変更構成例として、1回用量分ずつに分けて収容する複数個の投入物質の形態を、それら複数個の投入物質によって検出対象提供部の一部が構成されるような形態とするのもよい。この変更構成例においては、例えば、1回用量分ずつに分けて収容する複数個の投入物質を、ある色領域内で色相ないし明度が少しずつ変化するように着色して、それら投入物質の間の色相ないし明度の相違を、上で説明したようなディスペンサー装置の適宜の色センサで検出できるようにすればよい。また、1回用量分ずつに分けて収容する複数個の投入物質をタブレットの形態として、それらタブレットの形状が夫々に異なるようにし、例えば、それらの高さが少しずつ変化するようにして、それを例えば高さ位置検出トランスデューサなどの、ディスペンサー装置の適宜の検出装置で検出できるようにするのもよい。また、投入物質の色や形状は、ディスペンサー装置に装着するリフィルの種類を検出するために利用することもできる(例えば、白色の投入物質は洗剤、青色の投入物質はすすぎ補助剤、ピンク色の投入物質は脱臭剤、等々とすることができる)。
先にも述べたように、様々な実施の形態並びに変更構成例に関して説明した特徴及び構成要素のうちには、当業者であれば、本明細書に記載したその他の実施の形態並びに変更構成例の少なくとも一部の特徴及び構成要素と置き換え可能なものがある。従って、以上に説明した特徴及び構成要素は、それらを様々に組合せることによって、具体例として本明細書に記載し図面に示した課題解決手段ないし装置とは異なった、様々な課題解決手段ないし装置を実現することができる。
1つの実施の形態として、保持器またはリフィルまたはカートリッジが、メモリ手段及び/または通信手段を備えているようにしたものがある。それら手段を備えることで、ディスペンサー装置が、保持器またはリフィルの挙動の検出及び/または制御を行えるようになっており、また、保持器、ディスペンサー装置、及びそれらが取付けられている機器以外の、その他のデバイスが、保持器またはリフィルの挙動の検出を行えるようになっている。
前記保持器は、その保持器の挙動や投入物質の種類を表す情報、及び/または、ディスペンサー装置内におけるその保持器の位置を表す情報、及び/または、その保持器に保持されている投入物質の残量を表す情報を格納するための適宜の手段を備えたものとすることが好ましい。尚、ディスペンサー装置内におけるその保持器の位置を表す情報は、その保持器及び/または投入物質の種類を表す情報としても利用できるものとすることが好ましい。
ディスペンサー装置内における保持器の位置を表す情報、及び/または、保持器に保持されている投入物質の残量を表す情報を格納しておくメモリは、非揮発性の電子デバイスメモリとすると有利であり、また特に、ソリッドステート素子メモリとすることが好ましい。この機能を実装するには、ディスペンサー装置がメモリ手段の内容即ちデータを読取れるようにすればよく、また、ディスペンサー装置がメモリ手段のデータを読取れるようにすると共に、その書込み即ち更新を行えるようにするのもよい(例えば、保持器の位置や投入物質の残量の書替えなどを行う)。この実施の形態は、通信手段を利用して実現することもでき、その通信手段としては例えば高周波(RF)無線手段などの無線通信手段などであり、より具体的には例えば「トランスポンダ」、「RFID」、「電子タグ」などと呼ばれている公知技術を用いることができ、これらは読取専用型と読み書き可能型とがあり、メモリ及び/または通信手段を含む適当な電子回路またはチップまたはトランスポンダを保持器に装備して、また、制御回路及び/または通信回路を備えたディスペンサー装置制御システムを備えるようにし、それら回路はトランスポンダ(電子タグ)の読取り及び/または書込みのための無線回路などである。トランスポンダなどは、保持器の内部に、または、保持器に付随する構成要素の内部に、水密状態で一体化しておく。
この種の構成の具体例を図47に示した。同図において、保持器40には、トランスポンダTまたはそれに類似した回路ないしチップを装備し、ディスペンサー装置またはユーザ機器またはユーザ装置の制御システムSCには、トランスポンダTを制御し、及び/または、トランスポンダとの間で通信を行うための回路TRを装備する。以下の説明では、簡明を旨とするために、この回路TRを「リーダー」と称する(ただし、以下の説明からも明らかなように、この「リーダー」は、トランスポンダまたはチップまたは回路Tのメモリ手段に情報を書込む動作を実行する機能も備えている)。
このような用途において、読み書き可能なRF技術を用いる場合には、新たな保持器またはリフィル40に装備されているトランスポンダTのメモリ手段は、1回用量分ずつに分けて収容されている投入物質46の量が何回分であるかを表す情報を含んでおり、保持器及び/またはディスペンサー装置の動作の度に、即ち、保持器40が移動させられて1回分の投入物質が投入されるたびに、そのデータを更新する(減少させる)。この用途においては、ディスペンサー装置の制御システムSCに付随する回路TRは以下の動作を実行する。
(1)保持器40のトランスポンダTのメモリ手段に格納されているデータ/数字の読取りを行う(例えば「8回分」というデータを読取る)。
(2)保持器40を作動させて(移動させて)、1回分の投入物質を投入する。
(3)トランスポンダTのメモリ手段に、新たなデータ(数字など)の書込みを行う。即ち、先に読取ったデータ/数字の、更新/書替えを行う(例えば「7回分」というデータを書込む)。
以上に説明した課題解決手段によれば、使い切っていない保持器をディスペンサー装置から取外した場合にも、投入物質のうちの何回分を消費したか、または、使用可能な投入物質があと何回分残っているかについての情報を失わずに済む。使い切っていない保持器をディスペンサー装置から取外すのは、例えば、異なった洗浄方式で洗浄を行うために、ユーザが種類の異なる保持器をかわるがわる1台のディスペンサー装置に装着して使用する場合や、食器洗浄機を長期に亘って使用しないために保持器を取外しておく場合、それに、食器洗浄機を別のものに交換する場合などである。この課題解決手段によれば更に、ディスペンサー装置の制御システムSCが、保持器に収容されている洗剤の正確な量を検出すること、及び/または、その量を表す信号を送出することが可能になる。
以上に具体例として述べた事項は、本質的に、ディスペンサー装置が保持器に「マーキング」ないし「タグ付け」をすることに相当するものであり、より具体的には、ディスペンサー装置が投入動作を実行する都度(例えば1回用量分の投入物質を投入する都度)、保持器にマーキングをすることに相当するものである。保持器に対するマーキングは、電子的手段によるマーキングとすることが好ましく、ただし、保持器は、目的に適合する任意の公知技法によって得られるその他の種類のマーキングないしタグ付けに適したものとすることもできる。それらのうちでも特記すべき方法は、機械的手段によるマーキングに適した保持器とするものであり、これは例えば、投入物質を保持する保持器の少なくとも一部またはその保持器に備えた構成要素の少なくとも一部に、ディスペンサー装置が穿孔または変形付与を行うというものである。そのような実施の形態の具体的な構成例を示すならば、例えば、1回用量分ずつの投入物質を収容する複数の収容部を有する保持器の全体を1枚の薄手のプラスチック部品として製作し、ディスペンサー装置には、制御システムによって制御されて、プラスチック部品の1つの収容部に収容されていた投入物質が投入されたならば、その収容部に対して穿孔または変形付与を行う回路ないしユニットを備える。従ってこの場合、プラスチック部品は「機械的メモリ」として機能するものであり、また、穿孔または変形付与を行う回路ないしユニットは、この機械的メモリの「書込み手段」として機能するものである。
機械的手段によるマーキングは、ディスペンサー装置の検出及び/または信号発生システム、及び/または、保持手段の中に収容されている1回用量分ずつに分けた投入物質の残量をユーザに通知するのに適した種類の検出及び/または信号発生システムの一部とすることのできるものである。
その具体例として、図46に示した保持器40は、その周壁部42に検出対象提供リング(検出対象提供クラウン)Aを設けたものであり、この検出対象提供リング(検出対象提供クラウン)Aは、径方向と軸心方向との両方向に開口した一連の凹部から成る凹部列(換言するならば、径方向と軸心方向との両方向に突出した凸部列)Bを備えている。この凹部列ないし凸部列Bは、その表面に、光検出を容易にする少なくとも1種類の材料をコーティングしておくことが好ましく、そのような物質には、例えば、遮光性材料、及び/または、反射性材料(光沢塗料、粘着テープ、または、植設、埋設、溶着、接着によってカートリッジ/保持器に装備したインサートなど)がある。凹部列ないし凸部列Bは、保持器の製作過程で形成することが好ましく、例えば、熱可塑性プラスチック材料のモールド成形などによって形成することが好ましい。
図24〜図26に示した具体例(ただし本発明はこの具体例に限定されない)は、複数の収容部45の各々に1つずつの切欠部A2を形成した例を示したものであり、ディスペンサー装置10のエンコーダセンサ270が、収容部の個数をカウントできるようにしたものである。それら切欠部のうちの少なくとも1つは、カートリッジ/保持器のプリセット位置に形成しておくことが好ましく、エンコーダシステムがその位置を判別できるようにしておくことが好ましい。ある1つの収容部45には、2つの切欠部A2を設けておき、それによって、エンコーダシステムが初期位置及び/または最終位置を検出できるようにしておくのもよい。
検出対象提供リングAのその他の実施の形態として、独立した取外し可能な部材とすることも可能である。例えば、検出対象提供リングAまたはそれに替わるその他の検出対象提供部材を、保持器またはリフィル40に直接設けることができる。そのように構成したものの一例を図46に示した。同図に示した検出対象提供リングAは、保持器またはリフィル40に装備して取付けるための部材として構成したものであり、その周縁部に形成した一連の切欠部(凹部)から成る凹部列Bはデータをコード化したものであり、それら切欠部(凹部)は、この検出対象提供リングAの上面側に開口している(図46に例示した検出対象提供リングはインクリメント型エンコーダに対応したものであるが、アブソリュート型エンコーダに対応した検出対象提供リングにも、また更にその他の種類の検出対象提供リングにも、同一の概念を適用することができる)。
当然のことながら、本発明の原理を理解するならば、本発明の範囲から逸脱することなく、以上に説明し例示した実施の形態及び構成例とは大きく異なった形態で実施し構成することも可能であり、以上に説明した実施の形態及び構成例はあくまでも具体例を提示することを目的としたものであって、本発明がそれらに限定されるものではない。
以下に本発明をより明確に記載した一連の規定文を提示する。それら規定文の中で使用している参照符号は、以上の説明において使用し、添付図面においても使用している参照符号に対応しているが、ただし、規定文の中でそれら参照符号を使用しているのは、あくまでも記載内容の理解を助けるためであり、規定文の記載内容がそれら参照符号によって限定されるものではない。
A1.少なくとも1個の1回用量分の例えば洗剤などの投入物質を保持する保持器であって、ディスペンサー装置に作用的に連結されるように構成されており、該ディスペンサー装置(10)は、操作システム(66,67;250)とディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)とを備え、該ディスペンサー装置ボディが、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の位置付けを行うための位置付け領域(31;231)と投入開口(33a;33a’;233)とを有する構成とした、ディスペンサー装置であり、
前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、前記ディスペンサー装置(10)の前記位置付け領域(31;231)に連結されるか、または、該位置付け領域(31;231)の中に挿入されるように構成されており、前記操作システム(66,67;250)が前記保持器(40;40’;40”;240;240’)と前記ディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)の少なくとも一部(30)との間の相対移動を発生させることによって、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質(46;246)の選択的な投入を行えるようにしてあり、
前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質(46;246)に対する所定の相対位置に、参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)を備えており、該参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)と前記ディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)の少なくとも一部(30)との間の前記相対移動が生じた際に、情報ないし数値を取得し、または提供し、または生成することができるように構成されている、
ことを特徴とする保持器。
A2.前記情報ないし数値は、好ましくは、
−前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に保持されている投入物質(46;246)の量と、
−前記位置付け領域(31;231)内における前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の状態、及び/または、位置、及び/または、移動と、
のうちの、少なくとも1つを表すものであることを特徴とする規定文A1に記載の保持器。
A3.前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質は、複数個の1回用量分の投入物質であることを特徴とする規定文A1またはA2に記載の保持器。
A4.前記保持器は、長期使用可能なディスペンサー装置に適した保持器であることを特徴とする規定文A1乃至A3の何れか1つに記載の保持器。
A5.前記保持器は、前記ディスペンサー装置の前記操作システム(66,67;250)に装備された制御手段によって制御するのに適した保持器であることを特徴とする規定文A1乃至A4の何れか1つに記載の保持器。
A6.前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、検出されるのに適した、検出対象提供手段またはメモリ手段または通信手段を備えていることを特徴とする規定文A1乃至A5の何れか1つに記載の保持器。
A7.前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、複数の収容座(45;45’;45”;245;245’)を画成しており、それら収容座は、その各々が1個ずつの1回用量分の投入物質(46;246)を少なくとも部分的に収容するように構成されており、それら複数個の1回用量分の投入物質の個数は、投入を数回に亘って実行するのに十分な個数であることを特徴とする規定文A1乃至A6の何れか1つに記載の保持器。
A8.前記参照情報提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)が前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に一体に設けられていることを特徴とする規定文A1乃至A7の何れか1つに記載の保持器。
A9.前記参照情報提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)と前記保持器(40;40’;40”;240;240’)とが一体部品として形成されているか、もしくは、前記参照情報提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)が前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に貼着されていることを特徴とする規定文A1乃至A8の何れか1つに記載の保持器。
A10.前記保持器はブリスターであることを特徴とする規定文A1乃至A9の何れか1つに記載の保持器。
A11.前記保持器はブリスターを収容して保持することを特徴とする規定文A1乃至A10の何れか1つに記載の保持器。
A12.前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質は、少なくとも投入の開始時には前記保持器に固定されており、それによって、溶解媒体が、前記保持器へ流入して前記投入物質を少なくとも部分的に溶解し、そして、その溶解した部分の投入物質と共に前記投入開口または第2の投入開口(33a;33a’;233)から流出し得るようにしてあることを特徴とする規定文A1乃至A11の何れか1つに記載の保持器。
A13.前記溶解媒体が、前記投入開口(33a;33a’;233)とは別の第2の開口から前記保持器へ流入するようにしてあり、それによって前記溶解媒体が少なくとも部分的に、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質の中を流れるようにしてあることを特徴とする規定文A12に記載の保持器。
A14.前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質が、2種類以上の互いに異なる投入物質を含むことを特徴とする規定文A1乃至A13の何れか1つに記載の保持器。
A15.伝達手段(47;47’;47a,47b;247)を備えており、該伝達手段は、前記ディスペンサー装置(10)の前記操作システム(66,67;250)と係脱可能に協働するように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A14の何れか1つに記載の保持器。
A16.前記参照情報提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に設けられた検出対象提供手段(A;A’;A”)から成り、該検出対象提供手段は、前記ディスペンサー装置(10)の検出システム(270;270’)と協働し、ないしは相互作用をして、前記情報ないし数値を発生するように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A15の何れか1つに記載の保持器。
A17.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、前記保持器(40;40’;40”)に設けられた視覚標識(49,49a,49b)から成り、該視覚標識は、前記ディスペンサー装置ボディ(20,30)の所定位置(38;38”)に前記情報ないし数値を視覚表示ないし生成するように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A16の何れか1つに記載の保持器。
A18.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、
−前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に保持されている投入物質(46;246)の残量と、
−前記位置付け領域(31;231)内に前記保持器(40;40’;40”;240;240’)が存在しているか否かについての状態と、
−前記位置付け領域(31;231)内における前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の複数のあり得る動作位置のうちの1つの動作位置と、
のうちの、少なくとも1つを表す情報ないし数値を取得し、または提供し、または生成することができるように構成されている、
ことを特徴とする規定文A1乃至A17の何れか1つに記載の保持器。
A19.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、
−前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に保持されている投入物質(46;246)の残量と、
−前記位置付け領域(31;231)内における前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の複数のあり得る動作位置のうちの1つの動作位置と、
を表す情報ないし数値を同時に取得し、または提供し、または生成することができるように構成されている、
ことを特徴とする規定文A1乃至A18の何れか1つに記載の保持器。
A20.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は2つの個別の参照情報提供手段ないし検出対象提供手段から成り、それら2つのうちの第1の参照情報提供手段ないし検出対象提供手段は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に保持されている投入物質(46;246)の残量を表す情報ないし数値を取得し、または提供し、または生成することができるように構成されており、それら2つのうちの第2の参照情報提供手段ないし検出対象提供手段は、前記位置付け領域(31;231)内における前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の複数のあり得る動作位置のうちの1つの動作位置を表す情報ないし数値を取得し、または提供し、または生成することができるように構成されていることを特徴とする規定文A19に記載の保持器。
A21.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”)は、一連の参照情報提供部ないし検出対象提供部(A1,A2;N,S)から成ることを特徴とする規定文A1乃至A20の何れか1つに記載の保持器。
A22.前記参照情報提供部ないし検出対象提供部(A1,A2;N,S)は、
−保持器ボディの一連の凸部及び/または凹部、
−保持器ボディの一連の透光性部分及び/または遮光性部分及び/または反射性部分、
−保持器ボディに一体に設けられた一連の磁化インサート、
−金属材料または非磁化強磁性体材料から成る一連のインサート、
のうちの、少なくとも1つから成ることを特徴とする規定文A21に記載の保持器。
A23.前記参照情報提供部ないし検出対象提供部(N,S)は、モールド成形可能ないし射出成形可能な材料で形成されており、その材料は例えばフェライト含有プラスチック材料をはじめとする磁化可能な熱可塑性プラスチック材料などであることを特徴とする規定文A21に記載の保持器。
A24.前記一連の参照情報提供部ないし検出対象提供部(A1,A2;N,S)は、周縁部の全周に沿って、または周縁部の一部を成す円弧部に沿って配列されていることを特徴とする規定文A1乃至A23の何れか1つに記載の保持器。
A25.前記一連の参照情報提供部ないし検出対象提供部(A1,A2)は、少なくとも部分的に直線状の配列とされていることを特徴とする規定文A1乃至A24の何れか1つに記載の保持器。
A26.前記視覚標識(49,49a,49b)または前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;A1,A2;N,S)は、図形文字、及び/または、アルファベット文字、及び/または、数字から成る文字列、または、1つまたは複数の表記から成ることを特徴とする規定文A1乃至A25の何れか1つに記載の保持器。
A27.前記視覚標識(49,49a,49b)または前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;A1,A2;N,S)が、保持器ボディ(40)の周壁部(42)と軸心方向端壁部(40a)との少なくとも一方に設けられていることを特徴とする規定文A26に記載の保持器。
A28.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段、または、前記参照情報提供部ないし検出対象提供部(A;A’;A”;49,49a,49b)と、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)とが一体部品として形成されていることを特徴とする規定文A1乃至A27の何れか1つに記載の保持器。
A29.前記参照情報提供手段ないし参照情報提供部(A;A’;A”;49,49a,49b;A1,A2;N,S)は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の製作時に保持器ボディ(40;40’;40”;240;240’)に挿入されまたは固定されることにより、該保持器ボディ(40;40’;40”;240;240’)に一体に設けられていることを特徴とする規定文A1乃至A28の何れか1つに記載の保持器。
A30.前記参照情報提供手段ないし参照情報提供部(A;A’;A”;49,49a,49b;A1,A2)が、前記保持器ボディ(40;40’;40”;240;240’)に貼着されていることを特徴とする規定文A1乃至A29の何れか1つに記載の保持器。
A31.前記投入物質は洗剤であることを特徴とする規定文A1乃至A30の何れか1つに記載の保持器。
A32.前記投入物質は化粧剤であることを特徴とする規定文A1乃至A30の何れか1つに記載の保持器。
A33.前記投入物質は薬剤であることを特徴とする規定文A1乃至A30の何れか1つに記載の保持器。
A34.前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は複数の収容座(45;45’;45”;245;245’)を備えており、それら複数の収容座のうちの少なくとも1つの収容座を前記投入開口(33a;33a’;233)に対向させることができるようにしてあり、更に、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)内に封止手段が備えられており、該封止手段は、前記投入開口に対向させた前記少なくとも1つの収容座をその他全ての収容座から遮断するものであることを特徴とする規定文A1乃至A33の何れか1つに記載の保持器。
A35.前記封止手段は、前記投入開口に対向させた前記少なくとも1つの収容座とその他全ての収容座との間の液体遮断バリヤとして機能するものであることを特徴とする規定文A34に記載の保持器。
A36.前記封止手段は、前記投入開口に対向させた前記少なくとも1つの収容座とその他全ての収容座との間の断熱バリヤとして機能するものであることを特徴とする規定文A34に記載の保持器。
A37.規定文A1乃至A36の何れか1つに記載されたところの、ただし必ずしもそれら規定文に記載されたものに限定されない、少なくとも1個の1回用量分の投入物質を保持する保持器であって、ディスペンサー装置に作用的に連結されるように構成されており、該ディスペンサー装置(10)は、操作システム(66,67;250)とディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)とを備え、該ディスペンサー装置ボディが、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の位置付けを行うための位置付け領域(31;231)と投入開口(33a;33a’;233)とを有する構成とした、ディスペンサー装置であり、
前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、前記ディスペンサー装置(10)の前記位置付け領域(31;231)に連結されるか、または、該位置付け領域(31;231)の中に挿入されるように構成されており、前記操作システム(66,67;250)が前記保持器(40;40’;40”;240;240’)と前記ディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)の少なくとも一部(30)との間の相対移動を発生させることによって、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質(46;246)の選択的な投入を行えるようにしてあり、
前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、伝達手段(47;47’;47a,47b;247)を備えており、該伝達手段は、前記ディスペンサー装置(10)の前記操作システム(66,67;250)と係脱可能に協働するように構成されている、
ことを特徴とする保持器。
A38.前記保持器は、前記投入物質を利用する機器のボディに一体的に且つ分離不能に結合されるのに適した構成のディスペンサー装置のための保持器であることを特徴とする規定文A1乃至A37の何れか1つに記載の保持器。
A39.前記保持器は、前記ディスペンサー装置の前記操作システム(66,67;250)に装備された制御手段によって制御されるのに適した保持器であることを特徴とする規定文A1乃至A38の何れか1つに記載の保持器。
A40.前記保持器は、前記ディスペンサー装置によって制御されることを可能とするのに適した手段(40;40’;40”;240;240’)を備えていることを特徴とする規定文A1乃至A39の何れか1つに記載の保持器。
A41.前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質(46;246)に対する所定の相対位置に、参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)を備えており、該参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)と前記ディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)の少なくとも一部(30)との間の前記相対移動が生じた際に、情報ないし数値を取得し、または提供し、または生成することができるように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A40の何れか1つに記載の保持器。
A42.前記情報ないし数値は、好ましくは、
−前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に保持されている投入物質(46;246)の量と、
前記位置付け領域(31;231)内における前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の状態、及び/または、位置と、
のうちの、少なくとも1つを表すものであることを特徴とする規定文A1乃至A41の何れか1つに記載の保持器。
A43.前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質は、複数個の1回用量分の投入物質であることを特徴とする規定文A1乃至A42の何れか1つに記載の保持器。
A44.長期使用可能なディスペンサー装置のための、規定文A1乃至A43の何れか1つに記載の保持器。
A45.前記保持器は、前記ディスペンサー装置(10)の前記操作システム(66,67;250)と協働するのに適した保持器であることを特徴とする規定文A1乃至A44の何れか1つに記載の保持器。
A46.前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は複数の収容座(45;45’;45”;245;245’)を画成しており、それら収容座は、その各々が1個ずつの1回用量分の投入物質(14;246)を少なくとも部分的に収容するように構成されており、それら複数個の1回用量分の投入物質の個数は、投入を数回に亘って実行するのに十分な個数であることを特徴とする規定文A1乃至A45の何れか1つに記載の保持器。
A47.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)が前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に一体に設けられていることを特徴とする規定文A1乃至A46の何れか1つに記載の保持器。
A48.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)と前記保持器(40;40’;40”;240;240’)とが一体部品として形成されていることを特徴とする規定文A1乃至A47の何れか1つに記載の保持器。
A49.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)が前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に貼着されていることを特徴とする規定文A1乃至A48の何れか1つに記載の保持器。
A50.前記保持器はブリスターであることを特徴とする規定文A1乃至A49の何れか1つに記載の保持器。
A51.前記保持器はブリスターを収容して保持することを特徴とする規定文A1乃至A50の何れか1つに記載の保持器。
A52.前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質は前記保持器に固定されており、それによって、溶解媒体が、前記保持器へ流入して前記投入物質を少なくとも部分的に溶解し、そして、その溶解した部分の投入物質と共に前記投入開口(33a;33a’;233)から流出し得るようにしてあることを特徴とする規定文A1乃至A51の何れか1つに記載の保持器。
A53.前記溶解媒体が、前記投入開口(33a;33a’;233)とは別の第2の開口から前記保持器へ流入するようにしてあり、それによって前記溶解媒体が少なくとも部分的に、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質の中を流れるようにしてあることを特徴とする規定文A1乃至A52の何れか1つに記載の保持器。
A54.前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質が、2種類以上の互いに異なる投入物質を含むことを特徴とする規定文A1乃至A53の何れか1つに記載の保持器。
A55.前記参照情報提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に設けられた検出対象提供手段(A;A’;A”)から成り、該検出対象提供手段は、前記ディスペンサー装置(10)の検出システム(270;270’)と協働し、ないしは相互作用をして、前記情報ないし数値を発生するように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A54の何れか1つに記載の保持器。
A56.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、前記保持器(40;40’;40”)に設けられた視覚標識(49,49a,49b)から成り、該視覚標識は、前記ディスペンサー装置ボディ(20,30)の所定位置(38;38”)に前記情報を視覚表示するように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A55の何れか1つに記載の保持器。
A57.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、
−前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に保持されている投入物質(46;246)の残量と、
−前記位置付け領域(31;231)内に前記保持器(40;40’;40”;240;240’)が存在しているか否かについての状態と、
−前記位置付け領域(31;231)内における前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の複数のあり得る動作位置のうちの1つの動作位置と、
のうちの、少なくとも1つを表す情報ないし数値を取得することができるように構成されている、
ことを特徴とする規定文A1乃至A56の何れか1つに記載の保持器。
A58.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、
−前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に保持されている投入物質(46;246)の残量と、
−前記位置付け領域(31;231)内における前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の複数のあり得る動作位置のうちの1つの動作位置と、
を情報ないし数値として同時に提供することができるように構成されている、
ことを特徴とする規定文A1乃至A57の何れか1つに記載の保持器。
A59.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は2つの個別の参照情報提供手段ないし検出対象提供手段から成り、それら2つのうちの第1の参照情報提供手段ないし検出対象提供手段は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に保持されている投入物質(46;246)の残量を取得し、または提供し、または生成することができるように構成されており、それら2つのうちの第2の参照情報提供手段ないし検出対象提供手段は、前記位置付け領域(31;231)内における前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の複数のあり得る動作位置のうちの1つの動作位置を取得し、または提供し、または生成することができるように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A58の何れか1つに記載の保持器。
A60.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”)は、一連の検出対象提供部(A1,A2;N,S)から成ることを特徴とする規定文A1乃至A59の何れか1つに記載の保持器。
A61.前記参照情報提供部ないし検出対象提供部(A1,A2;N,S)は、
−前記保持器のボディの一連の凸部及び/または凹部、または、前記保持器に付設された一連の凸部及び/または凹部、
−前記保持器のボディの一連の透光性部分及び/または遮光性部分及び/または反射性部分、または、前記保持器に付設された一連の透光性部分及び/または遮光性部分及び/または反射性部分、
−前記保持器のボディに一体に設けられた一連の磁化インサート、または、前記保持器に付設された一連の磁化インサート、
−金属材料または非磁化強磁性体材料から成る一連のインサート、
のうちの、少なくとも1つから成ることを特徴とする規定文A60に記載の保持器。
A62.前記参照情報提供部ないし検出対象提供部(N,S)は、モールド成形可能ないし射出成形可能な材料で形成されており、その材料は例えばフェライト含有プラスチック材料をはじめとする磁化可能な熱可塑性プラスチック材料などであることを特徴とする規定文A1乃至A61の何れか1つに記載の保持器。
A63.前記一連の参照情報提供部ないし検出対象提供部(A1,A2;N,S)は、周縁部の全周に沿って、または周縁部の一部を成す円弧部に沿って配列されていることを特徴とする規定文A1乃至A62の何れか1つに記載の保持器。
A64.前記一連の参照情報提供部ないし検出対象提供部(A1,A2)は、少なくとも部分的に直線状の配列とされていることを特徴とする規定文A1乃至A63の何れか1つに記載の保持器。
A65.前記視覚標識(49,49a,49b)は、図形文字、及び/または、アルファベット文字、及び/または、数字から成る文字列、または、1つまたは複数の表記から成ることを特徴とする規定文A1乃至A64の何れか1つに記載の保持器。
A66.前記保持器(40)のボディの周壁部(42)と軸心方向端壁部(40a)との少なくとも一方に、または、前記保持器(40)に付設された周壁部(42)と軸心方向端壁部(40a)との少なくとも一方に、視覚標識(49,49a,49b)が設けられていることを特徴とする規定文A1乃至A65の何れか1つに記載の保持器。
A67.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)と、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)とが一体部品として形成されていることを特徴とする規定文A1乃至A66の何れか1つに記載の保持器。
A68.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b;A1,A2)は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の製作時に保持器ボディ(40;40’;40”;240;240’)に挿入されまたは固定されることにより、該保持器ボディ(40;40’;40”;240;240’)に一体に設けられまたは固定されていることを特徴とする規定文A1乃至A67の何れか1つに記載の保持器。
A69.前記投入物質は洗剤であることを特徴とする規定文A1乃至A68の何れか1つに記載の保持器。
A70.前記投入物質は化粧剤であることを特徴とする規定文A1乃至A68の何れか1つに記載の保持器。
A71.前記投入物質は薬剤であることを特徴とする規定文A1乃至A68の何れか1つに記載の保持器。
A72.前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は複数の収容座(45;45’;45”;245;245’)を備えており、それら複数の収容座のうちの少なくとも1つの収容座を前記投入開口(33a;33a’;233)に対向させることができるようにしてあり、更に、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)内に封止手段が備えられており、該封止手段は、前記投入開口に対向させた前記少なくとも1つの収容座をその他全ての収容座から遮断するものであることを特徴とする規定文A1乃至A71の何れか1つに記載の保持器。
A73.前記封止手段は、前記投入開口に対向させた前記少なくとも1つの収容座とその他全ての収容座との間の液体遮断バリヤとして機能するものであることを特徴とする規定文A72に記載の保持器。
A74.前記封止手段は、前記投入開口に対向させた前記少なくとも1つの収容座とその他全ての収容座との間の断熱バリヤとして機能するものであることを特徴とする規定文A72に記載の保持器。
A75.前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は回転可能に構成されており、該保持器は、該保持器の回転軸心に沿って延在する中央管状部(41;41’;41”;241)を備えたボディを有しており、前記伝達手段(47;47’;47a,47b)は、前記中央管状部(41;41’;41”;241)に設けられていることを特徴とする規定文A1乃至A74の何れか1つに記載の保持器。
A76.前記保持器は直線移動可能に構成されており、該保持器は長手方向に延在するボディを有しており、前記伝達手段(247)は、該ボディ(240)の少なくとも1つの外壁部に設けられていることを特徴とする規定文A1乃至A75の何れか1つに記載の保持器。
A77.前記伝達手段は一連の歯(47;247)を備えていることを特徴とする規定文A1乃至A76の何れか1つに記載の保持器。
A78.前記一連の歯(47)は実質的に鋸歯状歯であることを特徴とする規定文A77に記載の保持器。
A79.前記保持器が前記ディスペンサー装置(10)に対してセルフセンタリングされるように、前記一連の歯(47)はそれらの前面の形状を非平面形状としてあり、また特に、実質的にV字形の形状としてあることを特徴とする規定文A78に記載の保持器。
A80.前記一連の歯(47)は実質的に周縁部に沿って配列されていることを特徴とする規定文A77、A78、又はA79に記載の保持器。
A81.前記一連の歯(47)は実質的にラックとして形成されていることを特徴とする規定文A77、A78、又はA79に記載の保持器。
A82.前記保持器は前記位置付け領域(31)の内部において回転可能であるように構成されており、該保持器は該保持器の回転軸心に沿って延在する中央管状部(41;41’;41”;241)を備えたボディを有しており、前記伝達手段(47;47’;47a,47b)は前記中央管状部(41;41’;41”;241)に設けられていることを特徴とする規定文A1乃至A81の何れか1つに記載の保持器。
A83.前記伝達手段(47)は、前記中央管状部(41;241)に形成されたフランジ部(41a)に形成されており、また特にリングギアから成ることを特徴とする規定文A1乃至A82の何れか1つに記載の保持器。
A84.前記伝達手段は、前記中央管状部(41;41”)の内周面に交互に形成された一連の凸部(47a)と凹部(47b)とから成ることを特徴とする規定文A1乃至A83の何れか1つに記載の保持器。
A85.前記伝達手段(47’)は、前記ディスペンサー装置の前記操作システムに連結されたときの該操作システムに対する相対位置が常に同一になるように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A84の何れか1つに記載の保持器。
A86.前記伝達手段(47’)は、前記中央管状部(41)の溝と軸心方向凸条との少なくとも一方を備えていることを特徴とする規定文A1乃至A85の何れか1つに記載の保持器。
A87.前記保持器に保持されている投入物質の投入を行うディスペンサー装置は、投入物質の投入先の機器に分離不能に固定されたディスペンサー装置であり、前記保持器はかかるディスペンサー装置に連結するのに適した構成とされていることを特徴とする規定文A1乃至A86の何れか1つに記載の保持器。
A88.規定文A1乃至A87の何れか1つに記載されたところの、ただし必ずしもそれら規定文に記載されたものに限定されない、少なくとも1個の1回用量分の投入物質を保持する保持器であって、ディスペンサー装置に作用的に連結されるように構成されており、該ディスペンサー装置(10)は、操作システム(66,67;250)とディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)とを備え、該ディスペンサー装置ボディが、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の位置付けを行うための位置付け領域(31;231)と投入開口(33a;33a’;233)とを有する構成とした、ディスペンサー装置であり、該ディスペンサー装置は更に、該ディスペンサー装置が投入物質を投入する投入先の機器に分離不能に固定されており、
前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、前記ディスペンサー装置(10)の前記位置付け領域(31;231)に連結されるか、または、該位置付け領域(31;231)の中に挿入されるように構成されており、前記操作システム(66,67;250)が前記保持器(40;40’;40”;240;240’)と前記ディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)の少なくとも一部(30)との間の相対移動を発生させることによって、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質(46;246)の選択的な投入を行えるようにしてあり、
前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質は、少なくとも投入の開始時には前記保持器に固定されており、それによって、溶解媒体が、前記保持器へ流入して前記投入物質を少なくとも部分的に溶解し、そして、その溶解した部分の投入物質と共に前記投入開口(33a;33a’;233)から流出し得るようにしてある、
ことを特徴とする保持器。
A89.前記溶解媒体が、前記投入開口(33a;33a’;233)とは別の第2の開口から前記保持器へ流入するようにしてあり、それによって前記溶解媒体が少なくとも部分的に、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質の中を流れるようにしてあることを特徴とする規定文A1乃至A88の何れか1つに記載の保持器。
A90.前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、伝達手段(47;47’;47a,47b;247)を備えており、該伝達手段は、前記ディスペンサー装置(10)の前記操作システム(66,67;250)と係脱可能に協働するように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A89の何れか1つに記載の保持器。
A91.前記ディスペンサー装置は、前記投入物質を利用する機器のボディに一体的に且つ分離不能に結合されていることを特徴とする規定文A1乃至A90の何れか1つに記載の保持器。
A92.前記保持器は、該保持器の前記ディスペンサー装置(10)に対する相対位置が、前記ディスペンサー装置(10)が前記操作システム(66,67;250)へコマンドを発することによって、または、前記ディスペンサー装置(10)が前記操作システム(66,67;250)を制御することによって定まるように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A91の何れか1つに記載の保持器。
A93.前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質(46;246)に対する所定の相対位置に、参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)を備えており、該参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)と前記ディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)の少なくとも一部(30)との間の前記相対移動が生じた際に、情報ないし数値を取得し、または提供し、または生成することができるように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A92の何れか1つに記載の保持器。
A94.前記情報ないし数値は、
−前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に保持されている投入物質(46;246)の量と、
前記位置付け領域(31;231)内における前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の状態、及び/または、位置と、
のうちの、少なくとも1つを表すものであることを特徴とする規定文A1乃至A93の何れか1つに記載の保持器。
A95.前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質は、複数個の1回用量分の投入物質であることを特徴とする規定文A1乃至A94の何れか1つに記載の保持器。
A96.長期使用可能なディスペンサー装置のための、規定文A1乃至A95の何れか1つに記載の保持器。
A97.前記保持器は、前記ディスペンサー装置(10)の前記操作システム(66,67;250)と協働するのに適した保持器であることを特徴とする規定文A1乃至A96の何れか1つに記載の保持器。
A98.前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は複数の収容座(45;45’;45”;245;245’)を画成しており、それら収容座は、その各々が1個ずつの1回用量分の投入物質(46;246)を少なくとも部分的に収容するように構成されており、それら複数個の1回用量分の投入物質の個数は、投入を数回に亘って実行するのに十分な個数であることを特徴とする規定文A1乃至A97の何れか1つに記載の保持器。
A99.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)が、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に一体に設けられているか、または、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に貼着されていることを特徴とする規定文A78乃至A87の何れか1つに記載の保持器。
A100.前記保持器はブリスターであることを特徴とする規定文A1乃至A99の何れか1つに記載の保持器。
A101.前記保持器はブリスターを収容して保持することを特徴とする規定文A1乃至A100の何れか1つに記載の保持器。
A102.前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質は、少なくとも投入の開始時には前記保持器に固定されており、それによって、溶解媒体が、前記保持器へ流入して前記投入物質を少なくとも部分的に溶解し、そして、その溶解した部分の投入物質と共に前記投入開口(33a;33a’;233)から流出し得るようにしてあることを特徴とする規定文A1乃至A101の何れか1つに記載の保持器。
A103.前記溶解媒体が、前記投入開口(33a;33a’;233)とは別の第2の開口から前記保持器へ流入するようにしてあり、それによって前記溶解媒体が少なくとも部分的に、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質の中を流れるようにしてあることを特徴とする規定文A102に記載の保持器。
A104.前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質が、2種類以上の互いに異なる投入物質を含むことを特徴とする規定文A1乃至A103の何れか1つに記載の保持器。
A105.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に設けられた検出対象提供手段(A;A’;A”)から成り、該検出対象提供手段は、前記ディスペンサー装置(10)の検出システム(270;270’)と協働し、ないしは相互作用をして、前記情報ないし数値を発生するように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A104の何れか1つに記載の保持器。
A106.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、前記保持器(40;40’;40”)に設けられた視覚標識(49,49a,49b)から成り、該視覚標識は、前記ディスペンサー装置ボディ(20,30)の所定位置(38;38”)に前記情報を視覚表示するように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A105の何れか1つに記載の保持器。
A107.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、
−前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に保持されている投入物質(46;246)の残量と、
−前記位置付け領域(31;231)内に前記保持器(40;40’;40”;240;240’)が存在しているか否かについての状態と、
−前記位置付け領域(31;231)内における前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の複数のあり得る動作位置のうちの1つの動作位置と、
のうちの、少なくとも1つを表す情報ないし数値を提供することができるように構成されている、
ことを特徴とする規定文A1乃至A106の何れか1つに記載の保持器。
A108.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、
−前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に保持されている投入物質(46;246)の残量と、
−前記位置付け領域(31;231)内における前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の複数のあり得る動作位置のうちの1つの動作位置と、
を情報ないし数値として同時に提供することができるように構成されている、
ことを特徴とする規定文A1乃至A107の何れか1つに記載の保持器。
A109.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は2つの個別の参照情報提供手段ないし検出対象提供手段から成り、それら2つのうちの第1の参照情報提供手段ないし検出対象提供手段は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に保持されている投入物質(46;246)の残量を提供することができるように構成されており、それら2つのうちの第2の参照情報提供手段ないし検出対象提供手段は、前記位置付け領域(31;231)内における前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の複数のあり得る動作位置のうちの1つの動作位置を提供することができるように構成されていることを特徴とする規定文A108に記載の保持器。
A110.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”)は、一連の検出対象提供部(A1,A2;N,S)から成ることを特徴とする規定文A1乃至A109の何れか1つに記載の保持器。
A111.前記参照情報提供部ないし検出対象提供部(A1,A2;N,S)は、
−保持器ボディの一連の凸部及び/または凹部、
−保持器ボディの一連の透光性部分及び/または遮光性部分及び/または反射性部分、
−保持器ボディに一体に設けられた一連の磁化インサート、
−金属材料または非磁化強磁性体材料から成る一連のインサート、
のうちの、少なくとも1つから成ることを特徴とする規定文A110に記載の保持器。
A112.前記検出対象提供部(N,S)は、モールド成形可能ないし射出成形可能な材料で形成されており、その材料は例えばフェライト含有プラスチック材料をはじめとする磁化可能な熱可塑性プラスチック材料などであることを特徴とする規定文A110に記載の保持器。
A113.前記一連の参照情報提供部ないし検出対象提供部(A1,A2;N,S)は、周縁部の全周に沿って、または周縁部の一部を成す円弧部に沿って配列されていることを特徴とする規定文A1乃至A112の何れか1つに記載の保持器。
A114.前記一連の参照情報提供部ないし検出対象提供部(A1,A2)は、少なくとも部分的に直線状の配列とされていることを特徴とする規定文A1乃至A113の何れか1つに記載の保持器。
A115.前記視覚標識(49,49a,49b)は、図形文字、及び/または、アルファベット文字、及び/または、数字から成る文字列、または、1つまたは複数の表記から成ることを特徴とする規定文A1乃至A114の何れか1つに記載の保持器。
A116.前記視覚標識(49,49a,49b)が、保持器ボディ(40)の周壁部(42)と軸心方向端壁部(40a)との少なくとも一方に設けられていることを特徴とする規定文A1乃至A115の何れか1つに記載の保持器。
A117.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)と、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)とが一体部品として形成されていることを特徴とする規定文A1乃至A116の何れか1つに記載の保持器。
A118.前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b;A1,A2)は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の製作時に保持器ボディ(40;40’;40”;240;240’)に挿入されまたは固定されることにより、該保持器ボディ(40;40’;40”;240;240’)に一体に設けられまたは固定されていることを特徴とする規定文A1乃至A44の何れか1つに記載の保持器。
A119.前記投入物質は洗剤であることを特徴とする規定文A1乃至A118の何れか1つに記載の保持器。
A120.前記投入物質は化粧剤であることを特徴とする規定文A1乃至A118の何れか1つに記載の保持器。
A121.前記投入物質は薬剤であることを特徴とする規定文A1乃至A118の何れか1つに記載の保持器。
A122.前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は複数の収容座(45;45’;45”;245;245’)を画成しており、それら複数の収容座のうちの少なくとも1つの収容座を前記投入開口(33a;33a’;233)に対向させることができるようにしてあり、更に、前記投入開口に対向させた前記少なくとも1つの収容座をその他全ての収容座から遮断する封止手段が備えられていることを特徴とする規定文A1乃至A121の何れか1つに記載の保持器。
A123.前記封止手段は、前記投入開口に対向させた前記少なくとも1つの収容座とその他全ての収容座との間の液体遮断バリヤとして機能するものであることを特徴とする規定文A122に記載の保持器。
A124.前記封止手段は、前記投入開口に対向させた前記少なくとも1つの収容座とその他全ての収容座との間の断熱バリヤとして機能するものであることを特徴とする規定文A122に記載の保持器。
A125.前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は回転可能に構成されており、該保持器は、該保持器の回転軸心に沿って延在する中央管状部(41;41’;41”;241)を備えたボディを有しており、前記中央管状部(41;41’;41”;241)に、伝達手段(47;47’;47a,47b)が設けられていることを特徴とする規定文A1乃至A124の何れか1つに記載の保持器。
A126.前記保持器は直線移動可能に構成されており、該保持器は長手方向に延在するボディを有しており、該ボディ(240)の少なくとも1つの外壁部に、伝達手段(247)が設けられていることを特徴とする規定文A1乃至A125の何れか1つに記載の保持器。
A127.前記伝達手段は一連の歯(47;247)を備えていることを特徴とする規定文A1乃至A126の何れか1つに記載の保持器。
A128.前記一連の歯(47)は実質的に鋸歯状歯であることを特徴とする規定文A127に記載の保持器。
A129.前記保持器が前記ディスペンサー装置(10)に対してセルフセンタリングされるように、前記一連の歯(47)はそれらの前面の形状を非平面形状としてあり、また特に、実質的にV字形の形状としてあることを特徴とする規定文A127又はA128に記載の保持器。
A130.前記一連の歯(47)は実質的に周縁部に沿って配列されていることを特徴とする規定文A127、A128、又はA129に記載の保持器。
A131.前記一連の歯(47)は実質的にラックとして形成されていることを特徴とする規定文A127、A128、又はA129に記載の保持器。
A132.前記保持器は前記位置付け領域(31)の内部において回転可能であるように構成されており、該保持器は該保持器の回転軸心に沿って延在する中央管状部(41;41’;41”;241)を備えたボディを有しており、前記伝達手段(47;47’;47a,47b)は前記中央管状部(41;41’;41”;241)に設けられていることを特徴とする規定文A1乃至A131の何れか1つに記載の保持器。
A133.前記伝達手段(47)は、前記中央管状部(41;241)に形成されたフランジ部(41a)に形成されており、また特にリングギアから成ることを特徴とする規定文A1乃至A132の何れか1つに記載の保持器。
A134.前記伝達手段は、前記中央管状部(41;41”)の内周面に交互に形成された一連の凸部(47a)と凹部(47b)とから成ることを特徴とする規定文A1乃至A133の何れか1つに記載の保持器。
A135.前記伝達手段(47’)は、前記ディスペンサー装置の前記操作システムに連結されたときの該操作システムに対する相対位置が常に同一になるように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A134の何れか1つに記載の保持器。
A136.前記伝達手段(47’)は、前記中央管状部(41)の溝と軸心方向凸条との少なくとも一方を備えていることを特徴とする規定文A1乃至A135の何れか1つに記載の保持器。
A137.規定文A1乃至A136の何れか1つに記載されたところの、ただし必ずしもそれら規定文に記載されたものに限定されない、1回用量分ずつに分けられた複数個の投入物質を保持する保持器であって、長期使用可能なディスペンサー装置に作用的に連結されるように構成されており、該ディスペンサー装置(10)は、該ディスペンサー装置によって制御可能な操作システム(66,67;250)と、ディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)とを備え、該ディスペンサー装置ボディが、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の位置付けを行うための位置付け領域(31;231)と、投入開口(33a;33a’;233)とを有する構成とした、ディスペンサー装置であり、
前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、複数の収容座(45;45’;45”;245;245’)を画成しており、それら収容座は、その各々が、1回用量分ずつに分けられた前記複数個の投入物質のうちの1個ずつの1回用量分の投入物質(46;246)を少なくとも部分的に収容するように構成されており、それら複数個の1回用量分の投入物質の個数は、投入を数回に亘って実行するのに十分な個数であり、
前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、前記ディスペンサー装置(10)の前記位置付け領域(31;231)に連結されるか、または、該位置付け領域(31;231)の中に挿入されるように構成されており、前記操作システム(66,67;250)が前記保持器(40;40’;40”;240;240’)と前記ディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)の少なくとも一部(30)との間の相対移動を発生させることによって、1回用量分の投入物質(46;246)の選択的な投入を行えるようにしてあり、
前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、実質的に高剛性の材料から成る一体部品として形成されたボディを有しており、該ボディは、1回用量分ずつに分けられた前記複数個の投入物質(46,246)を収容するための収容空間を画成しており、該収容空間が分割されて前記複数の収容座(245)が画成されている、
ことを特徴とする保持器。
A138.前記保持器はボディを有しており、該ボディは、中央部(41;41’;41”;241)と、該中央部から径方向に延出して前記複数の収容座(45;45’;45”;245;245’)を画成している複数の径方向壁部(44;44’;44”;244)とを備えていることを特徴とする規定文A137に記載の保持器。
A139.前記中央部(41;41’;41”;241)は実質的に管状であって、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)が前記位置付け領域(31)にあるときに前記ディスペンサー装置(10)の前記操作システム(66,67)と協働するように構成された伝達手段(47;47’;47a,47b)を備えており、該伝達手段は好ましくは前記中央部の中に設けられることを特徴とする規定文A137又はA138に記載の保持器。
A140.前記保持器の前記ボディ(40;40”)が更に周壁部(42;42”)を備えており、前記複数の径方向壁部(44;44”)は、前記中央部(41;41”)と前記周壁部(42;42”)との間を延在していることを特徴とする規定文A138又はA139に記載の保持器。
A141.前記周壁部(42;42”)は、その形状が、実質的に円筒形状、または、実質的に円筒形を扇形に切り分けた形状、または、実質的に截頭円錐形状であることを特徴とする規定文A140に記載の保持器。
A142.前記保持器の前記ボディは、上壁部(43’)と下壁部(43’)との少なくとも一方を有しており、前記複数の収容座(45’)は夫々の径方向外端が開放していることを特徴とする規定文A138に記載の保持器。
A143.前記複数の収容座(45;45”;245;245’)はその軸心方向両端のうちの少なくとも一方の端部が開放していることを特徴とする規定文A1乃至A142の何れか1つに記載の保持器。
A144.前記周壁部(42)に、前記位置付け領域(31)内において前記保持器を所定の回転角度位置に手操作で位置付けるのを容易にするための、切欠部と突起部との少なくとも一方が設けられていることを特徴とする規定文A1乃至A143の何れか1つに記載の保持器。
A145.前記保持器は、全体形状が角柱形状ないし長手方向に延在するボディを有しており、該ボディは収容空間を画成しており、該収容空間が分割されて前記複数の収容座(245)が画成されていることを特徴とする規定文A137に記載の保持器。
A146.前記保持器の前記ボディは、その形状が実質的に直方体形状であり、2つの端壁部と2つの側壁部と、底壁部とを備えていることを特徴とする規定文145に記載の保持器。
A147.前記保持器はブリスターであることを特徴とする規定文A145又はA146に記載の保持器。
A148.前記保持器はブリスターを収容して保持することを特徴とする規定文A1乃至A147の何れか1つに記載の保持器。
A149.前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質は、少なくとも投入の開始時には前記保持器に固定されており、それによって、溶解媒体が、前記保持器へ流入して前記投入物質を少なくとも部分的に溶解し、そして、その溶解した部分の投入物質と共に前記投入開口(33a;33a’;233)から流出し得るようにしてあることを特徴とする規定文A1乃至A148の何れか1つに記載の保持器。
A150.前記溶解媒体が、前記投入開口(33a;33a’;233)とは別の第2の開口から前記保持器へ流入するようにしてあり、それによって前記溶解媒体が少なくとも部分的に、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質の中を流れるようにしてあることを特徴とする規定文A149に記載の保持器。
A151.前記側壁部及び前記底壁部のうちの少なくとも1つの壁部が、ラックの形状に形成されており、前記保持器(240)が前記位置付け領域(231)内にあるときに前記ディスペンサー装置(10)の前記操作システム(250)と協働するように構成されていることを特徴とする規定文A1乃至A150の何れか1つに記載の保持器。
A152.前記収容空間が、前記保持器ボディ(240)の最大長さ方向に対して実質的に垂直で互いに実質的に平行な複数の壁部によって分割されて前記複数の収容座(245)が画成されていることを特徴とする規定文A1乃至A151の何れか1つに記載の保持器。
A153.前記保持器ボディの少なくとも1つの外壁部が傾斜していることを特徴とする規定文A1乃至A152の何れか1つに記載の保持器。
A154.前記保持器ボディ(40;40’;40”;240;240’)に、前記収容座(45;45’;45”;245;245’)を閉塞するための除去可能な閉塞手段が設けられており、該閉塞手段は特に保護フィルムまたは保護蓋の形態のものであることを特徴とする規定文A1乃至A153の何れか1つに記載の保持器。
A155.前記複数の収容座(45b;45c)に、少なくとも2種類(43)の1回用量分ずつに分けた投入物質(46a,46b)が少なくとも部分的に収容されていることを特徴とする規定文A1乃至A154の何れか1つに記載の保持器。
A156.前記複数の収容座は、その形状が実質的に楔形状または円筒形を扇形に切り分けた形状であり、及び/または、実質的に周縁部に沿って配列されていることを特徴とする規定文A1乃至A155の何れか1つに記載の保持器。
A157.前記複数の収容座は、その形状が実質的に円錐形を扇形に切り分けた形状または截頭円錐形状であることを特徴とする規定文A1乃至A156の何れか1つに記載の保持器。
A158.前記複数の収容座は、その形状が実質的に角柱形状、または角柱を切り分けた形状、又は直方体形状であり、及び/または、角形または台形または三角形の部分を有することを特徴とする規定文A1乃至A157の何れか1つに記載の保持器。
A159.前記保持器はボディを有しており、該ボディは、投入物質を収容するための複数の収容窩(345)が形成されたブリスターパッケージ(300)を保持するように構成されており、各々の収容窩(345)に収容された投入物質は1回用量分の投入物質(246)であり、各々の収容窩(345)は1つの前記収容座(45;45’;45”;245;245’)に対して相補的な形状ないしは1つの前記収容座(45;45’;45”;245;245’)の中に収容される形状を有していることを特徴とする規定文A1乃至A158の何れか1つに記載の保持器。
A160.前記保持器ボディ(40;40’;40”;240;240’)は、前記ブリスターパッケージ(300)夫々の部分(345a)と係合するように配列された1つまたは複数の部分(44;44’;44”;244)を有していることを特徴とする規定文A159に記載の保持器。
A161.前記保持器は、前記ディスペンサー装置内における前記保持器の位置、及び/または、前記保持器の種類、及び/または、投入物質、及び/または、前記保持機内における投入物質の位置、を表す情報を格納または通信するのに適した手段を備えていることを特徴とする規定文A1乃至A160の何れか1つに記載の保持器。
A162.前記保持器は、前記ディスペンサー装置が前記保持器の相対位置を検出できるようにするのに適した手段を備えていることを特徴とする規定文A1乃至A161の何れか1つに記載の保持器。
A163.投入物質または投入物質のリフィルまたはブリスターを保持するための前記保持器の位置及び/または移動を直接的または間接的に検出するという目的のために、実質的にアナログ方式の位置トランスデューサのための検出対象を提供する検出対象提供手段を備えていることを特徴とする規定文A1乃至A162の何れか1つに記載の保持器。
A164.前記保持器またはリフィル(240)は、移動方向を向いた1つの外壁部に沿って、検出対象提供手段(C’)または計測可能な形状、または傾斜面(P)を備えていることを特徴とする規定文A1乃至A164の何れか1つに記載の保持器。
A165.前記傾斜面(P)または前記検出対象提供手段(C’)は、磁性材料または磁化したフェライト含有プラスチック材料で形成されていることを特徴とする規定文A164に記載の保持器。
A166.前記傾斜面(P)または前記検出対象提供手段(C’)は、前記保持器またはリフィル(240)の移動に応じて、前記ディスペンサー装置に取付けられたアナログ方式のセンサに対する該傾斜面(P)または該検出対象提供手段(C’)の近接度が増減するように構成されており、該センサは、前記傾斜面(P)または前記検出対象提供手段(C’)から該センサまでの距離に応じた信号を出力するものであることを特徴とする規定文A164に記載の保持器。
A167.前記傾斜面(P)または前記検出対象提供手段(C’)は、センサ手段(70”)から出力される信号に、前記保持器またはリフィル(240)の移動に応じた大きさの変動を誘起するように構成されており、該センサ手段から出力される信号の値は、該センサ手段の位置に対する前記傾斜面(P)または前記検出対象提供手段(C’)の相対的な移動に応じて変化することを特徴とする規定文A164に記載の保持器。
A168.前記保持器は回転可能であり、前記傾斜面の輪郭形状(P)は偏心形状または渦巻形状であることを特徴とする規定文A164乃至A167の何れか1つに記載の保持器。
A169.前記複数の収容座の少なくとも1つの壁部が傾斜していることを特徴とする規定文A1乃至A168の何れか1つに記載の保持器。
A170.少なくとも1つの壁部が前記保持器の移動方向に対して相対的に傾斜していることを特徴とする規定文A1乃至A169の何れか1つに記載の保持器。
B171.長期使用可能なディスペンサー装置(10)の保持器に組合せて用いるための、少なくとも1種類の物質を収容する複数の収容窩を備えたブリスターパッケージにおいて、該ブリスターパッケージ(340)はボディを有し、該ボディは、少なくとも部分的に前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に対して実質的に相補的な形状に形成されていることを特徴とするブリスターパッケージ。
B172.規定文A1乃至A171の何れか1つに記載の保持器と組合せて使用するように構成されていることを特徴とする規定文B171に記載のブリスターパッケージ。
B173.前記複数の収容窩(345)の間に、領域ないし伝達手段(345a)が画成されており、該領域ないし伝達手段は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の夫々の部分(44;44’;44”;244)がその中に嵌合されるように構成されていることを特徴とする規定文B171又はB172に記載のブリスターパッケージ。
B174.前記ブリスターパッケージは、前記複数の収容窩(345)を画成しているメインボディと、該メインボディに除去可能に設けられて前記複数の収容窩を少なくとも部分的に閉塞しているフィルムとを有することを特徴とする規定文B171乃至B173の何れか1つに記載のブリスターパッケージ。
B175.前記ブリスターパッケージは、その全体形状が実質的に扁平な円筒形状であり、前記収容窩(345)が実質的に周縁部に沿って配列されていることを特徴とする規定文B171乃至B174の何れか1つに記載のブリスターパッケージ。
B176.前記ブリスターパッケージは、その形状が軸方向に長い形状であり、前記複数の収容窩(345)が列設されていることを特徴とする規定文B171乃至B175の何れか1つに記載のブリスターパッケージ。
B177.前記ブリスターパッケージは、可撓性を有するメインボディを有しており、該メインボディは、対応する保持器(40’)の中に装填する際に、実質的に円形に変形させることができることを特徴とする規定文B176に記載のブリスターパッケージ。
B178.前記複数の収容窩(345)は、その形状が、実質的に楔形状、または台形形状、または円筒形を扇形に切り分けた形状であることを特徴とする規定文B171乃至B177の何れか1つに記載のブリスターパッケージ。
C179.規定文A1乃至A170の何れか1つに記載の保持器と規定文B171乃至B178の何れか1つに記載のブリスターパッケージとを組合せたことを特徴とするパーツキット。
D180.少なくとも1個の1回用量分の投入物質を保持する保持器をディスペンサー装置に用いるようユーザに指示する方法において、
−規定文A1乃至A170の何れか1つに記載の保持器を用意することをユーザに指示するステップと、
−前記投入開口を介して前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質の少なくとも一部に溶解媒体が接触するようにし、それによって、前記溶解媒体が、前記保持器へ流入して前記投入物質を少なくとも部分的に溶解し、そして、その溶解した投入物質と共に前記投入開口(33a;33a’;233)から流出し得るようにすることをユーザに指示するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
D181.少なくとも1個の1回用量分の投入物質を保持する保持器をディスペンサー装置に装填する方法において、
−規定文A1乃至A170の何れか1つに記載の保持器を用意するステップ、
−前記保持器を前記ディスペンサー装置(10)の前記位置付け領域(31:131)に挿入するステップ、
−前記保持器を手操作で移動させて1個の1回用量分の投入物質を前記ディスペンサー装置の開口または位置に位置合せするステップ、
のうちの、少なくとも2つのステップを含むことを特徴とする方法。
D182.投入物質を保持する保持器の製造方法であって、該保持器は規定文A1乃至A170の何れか1つに記載された保持器であることが好ましく、ただし必ずしもそれら規定文に記載されたものに限定されない保持器である、保持器の製造方法において、
−前記保持器と、前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段の少なくとも1つとを製作するのに適した形状を有する少なくとも1つの成形型を用意するステップと、
−前記保持器と、前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段の少なくとも1つとを提供するのに適した少なくとも一種類の材料を用いて、射出成形を行うステップと、
を少なくとも含むことを特徴とする方法。
D183.
−前記保持器と前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段の少なくとも1つとを、一体部品として製作するのに適した形状を有する第1成形型を用意するステップと、
−前記保持器と前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段の少なくとも1つとを、一体部品として製作するのに適した第1材料を用いて射出成形を行うステップと、
を少なくとも含むことを特徴とする規定文D182に記載の方法。
D184.
−保持器を製作するのに適した形状を有する、少なくとも1つの第1金型部分と第2金型部分とを備えた、第1成形型を用意するステップと、
−前記第1成形型に第1材料を注入して射出成形を行うことで前記保持器を製作するステップと、
−前記第1成形型の、前記第1金型部分と前記第2金型部分との少なくとも一方を除去するステップと、
−前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段の少なくとも一部を製作するのに適した形状を有する少なくとも1つの第2成形型部分を用意するステップと、
−前記保持器の前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段の少なくとも一部を製作するのに適した第2材料を用いて射出成形を行うステップと、
を少なくとも含むことを特徴とする規定文D182に記載の方法。
D185.
−前記保持器を製作するのに適した形状を有する第1成形型を用意するステップと、
−前記第1成形型に第1材料を注入して射出成形を行うことで前記保持器を製作するステップと、
−前記第1成形型から前記保持器を取出すステップと、
−前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段の少なくとも一部を製作するのに適した形状を有する第2成形型を用意するステップと、
−前記保持器を前記第2成形型の内部に挿入するステップと、
−前記保持器の前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段の少なくとも一部を製作するのに適した第2材料を用いて射出成形を行うステップと、
を少なくとも含むことを特徴とする規定文D182に記載の方法。
D186.
−前記保持器を製作するのに適した形状を有し、少なくとも1つのインサートを載置するための少なくとも1つのインサート載置座を備えた第1成形型を用意するステップと、
−前記第1成形型の前記少なくとも1つのインサート載置座に、前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段を製作するのに適した少なくとも1つのインサートを載置するステップと、
−前記第1成形型に前記保持器を製作するのに適した材料を注入して射出成形を行うステップと、
を少なくとも含むことを特徴とする規定文D182に記載の方法。
D187.
−前記成形型の少なくとも1つのインサート載置座に、少なくとも1つの磁性インサートまたは磁化インサートを載置するステップと、
−前記成形型の少なくとも1つのインサート載置座に、少なくとも1つの金属インサートまたは強磁性体インサートを載置するステップと、
のうちの、少なくとも一方のステップを含むことを特徴とする規定文D186に記載の方法。
D188.
−熱可塑性プラスチック材料及び/またはエラストマー材料を用いて射出成形を行うステップと、
−加熱工程によって溶融状態または流動状態とした材料を用いて射出成形を行うステップと、
−注入後に硬化させるのに適した樹脂材料ないし流動性材料を用いて射出成形を行うステップと、
−前記成形型の内部で硬化させるのに適した材料を用いて射出成形を行うステップと、
−フェライト含有プラスチック材料を用いて射出成形を行うステップと、
のうちの、少なくとも1つのステップを含むことを特徴とする規定文D182乃至D187の何れか1つに記載の方法。
D189.
−前記少なくとも1つのインサートを磁化するステップと、
−前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段を磁化するステップと、
−前記保持器を磁化するステップと、
のうちの、少なくとも1つのステップを含むことを特徴とする規定文D182乃至D188の何れか1つに記載の方法。
D190.投入物質を保持する保持器の製造方法であって、該保持器は規定文A1乃至A170の何れか1つに記載された保持器であることが好ましく、ただし必ずしもそれら規定文に記載されたものに限定されない保持器である、保持器の製造方法において、
−前記保持器を製作するのに適した形状を有する少なくとも1つの成形型を用意するステップと、
−前記保持器を製作するのに適した少なくとも一種類の材料を用いて射出成形を行うステップと、
−検出対象提供手段または検出対象提供部を、前記保持器に固定し、または接着し、または溶着するステップと、
を少なくとも含むことを特徴とする方法。
D191.
−少なくとも1つの光検出対象部を、固定し、または接着し、または溶着するステップと、
−少なくとも1つの磁気検出対象部を、固定し、または接着し、または溶着するステップと、
−少なくとも1つの反射性検出対象部、または図形文字を備えた色検出対象部を、固定し、または接着し、または溶着するステップと、
のうちの、少なくとも1つの更なるステップを含むことを特徴とする規定文D190に記載の方法。
E192.規定文D182乃至D191の何れか1つに記載の方法を用いて規定文A1乃至A170の何れか1つに記載の保持器を製造するための成形型。
A193.封止手段として機能すると共に、前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段または前記参照情報提供部ないし検出対象提供部(A;A’;A”;49,49a,49b;A1,A2;N,S)の少なくとも一部としても機能する封止手段を備えたことを特徴とする規定文A1乃至A170の何れか1つに記載の保持器。
A194.前記検出対象提供手段は、前記ディスペンサー装置のセンサ手段からの距離を一定に維持しつつ、または該センサ手段からの距離を変化させつつ、該センサ手段に対して相対的に移動することによって、該センサ手段から出力される信号に、その相対移動に応じた大きさの変動を誘起することができるように構成されており、該センサ手段から出力される信号の値は、該センサ手段の位置に対する前記検出対象提供手段または前記保持器の相対的な位置または移動に応じて変化することを特徴とする規定文A1乃至A170の何れか1つ又は規定文A193に記載の保持器。
A195.前記保持器は情報手段を備えており、該情報手段は前記ディスペンサー装置の検出手段によって検出されるのに適した情報を含んでいることを特徴とする規定文A1乃至A170の何れか1つ又は規定文A193に記載の保持器。
E196.少なくとも1個の1回用量分の投入物質を保持する保持器をディスペンサー装置に用いるようユーザに指示する方法において、
−規定文A1乃至A170の何れか1つに記載の保持器を用意することをユーザに指示するステップと、
−ディスペンサー装置内で前記保持器の位置付けを行うことで、該ディスペンサー装置内において前記投入開口を介して前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質の少なくとも一部に溶解媒体が接触するようにし、それによって、前記溶解媒体が、前記保持器へ流入して前記投入物質を少なくとも部分的に溶解し、そして、その溶解した投入物質と共に前記投入開口(33a;33a’;233)から流出し得るようにすることをユーザに指示するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
F197.少なくとも1個の1回用量分の投入物質を保持する保持器をディスペンサー装置に用いる方法において、
−規定文A1乃至A170の何れか1つに記載の保持器を用意するステップと、
−前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質の少なくとも一部を溶解媒体で溶解し、その際に、前記溶解媒体が、前記保持器へ流入して前記投入物質を少なくとも部分的に溶解し、そして、その溶解した部分の投入物質と共に前記投入開口から流出し得るようにするステップと、
を含むことを特徴とする方法。
G198.171乃至197の番号を付した規定文の何れか1つに記載の方法を実施するための保持器。
H199.171乃至192、及び、196乃至197の番号を付した規定文の何れか1つに記載の特徴を実現するための、規定文A1乃至A170、及び、A193乃至A195の何れか1つに記載の保持器。

Claims (14)

  1. 少なくとも1個の(好ましくは複数個の)1回用量分の例えば洗剤などの投入物質を保持する保持器であって、該保持器はディスペンサー装置に作用的に連結されるように構成されており、該ディスペンサー装置(10)は、操作システム(66,67;250)とディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)とを備え、該ディスペンサー装置ボディが、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の位置付けを行うための位置付け領域(31;231)と投入開口(33a;33a’;233)とを有する構成とした、ディスペンサー装置であり、
    前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、前記ディスペンサー装置(10)の前記位置付け領域(31;231)に連結されるか、または、該位置付け領域(31;231)の中に挿入されるように構成されており、前記操作システム(66,67;250)が前記保持器(40;40’;40”;240;240’)と前記ディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)の少なくとも一部(30)との間の相対移動を発生させることによって、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質(46;246)の選択的な投入を行えるようにしてあり、
    前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質(46;246)に対する所定の相対位置に、参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)を備えており、該参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)と前記ディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)の少なくとも一部(30)との間の前記相対移動が生じた際に、情報ないしデータを取得し、または提供し、または生成することができるように構成されている、
    ことを特徴とする保持器。
  2. 前記情報ないしデータは、
    −前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に保持されている投入物質(46;246)の量と、
    −前記位置付け領域(31;231)内における前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の状態、及び/または、位置、及び/または、移動と、
    のうちの、少なくとも1つを表すものであることを特徴とする請求項1記載の保持器。
  3. 前記保持器はブリスターパッケージであることを特徴とする請求項1又は2記載の保持器。
  4. 前記参照情報提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に設けられた検出対象提供手段(A;A’;A”)から成り、該検出対象提供手段は、前記ディスペンサー装置(10)の検出システム(270;270’)と協働し、ないしは相互作用をして、前記情報ないしデータを発生するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の保持器。
  5. 前記参照情報提供手段ないし検出対象提供手段(A;A’;A”;49,49a,49b)は、
    −前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に保持されている投入物質(46;246)の残量と、
    −前記位置付け領域(31;231)内に前記保持器(40;40’;40”;240;240’)が存在しているか否かについての状態と、
    −前記位置付け領域(31;231)内における前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の複数のあり得る動作位置のうちの1つの動作位置と、
    のうちの、少なくとも1つを表す情報ないし数値を取得し、または提供し、または生成することができるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の保持器。
  6. 参照情報提供部ないし検出対象提供部(A1,A2;N,S)は、
    −保持器ボディの一連の凸部及び/または凹部、
    −保持器ボディの一連の透光性部分及び/または遮光性部分及び/または反射性部分、
    −保持器ボディに一体に設けられた一連の磁化インサート、
    −金属材料または非磁化強磁性体材料から成る一連のインサート、
    のうちの、少なくとも1つから成ることを特徴とする請求項4記載の保持器。
  7. 前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は複数の収容座(45;45’;45”;245;245’)を備えており、それら複数の収容座のうちの少なくとも1つの収容座を前記投入開口(33a;33a’;233)に対向させることができるようにしてあり、更に、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)内に封止手段が備えられており、該封止手段は、前記投入開口に対向させた前記少なくとも1つの収容座をその他全ての収容座から遮断するものであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項記載の保持器。
  8. 少なくとも1個の1回用量分の投入物質を保持する保持器であって、ディスペンサー装置に作用的に連結されるように構成されており、該ディスペンサー装置(10)は、操作システム(66,67;250)とディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)とを備え、該ディスペンサー装置ボディが、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の位置付けを行うための位置付け領域(31;231)と投入開口(33a;33a’;233)とを有する構成とした、ディスペンサー装置であり、
    前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、前記ディスペンサー装置(10)の前記位置付け領域(31;231)に連結されるか、または、該位置付け領域(31;231)の中に挿入されるように構成されており、前記操作システム(66,67;250)が前記保持器(40;40’;40”;240;240’)と前記ディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)の少なくとも一部(30)との間の相対移動を発生させることによって、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質(46;246)の選択的な投入を行えるようにしてあり、
    前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、伝達手段(47;47’;47a,47b;247)を備えており、該伝達手段は、前記ディスペンサー装置(10)の前記操作システム(66,67;250)と係脱可能に協働するように構成されている、
    ことを特徴とする保持器。
  9. 少なくとも1個の1回用量分の投入物質を保持する保持器であって、ディスペンサー装置に作用的に連結されるように構成されており、該ディスペンサー装置(10)は、操作システム(66,67;250)とディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)とを備え、該ディスペンサー装置ボディが、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の位置付けを行うための位置付け領域(31;231)と投入開口(33a;33a’;233)とを有する構成とした、ディスペンサー装置であり、該ディスペンサー装置は更に、該ディスペンサー装置が投入物質を投入する投入先の機器に分離不能に固定されており、
    前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、前記ディスペンサー装置(10)の前記位置付け領域(31;231)に連結されるか、または、該位置付け領域(31;231)の中に挿入されるように構成されており、前記操作システム(66,67;250)が前記保持器(40;40’;40”;240;240’)と前記ディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)の少なくとも一部(30)との間の相対移動を発生させることによって、前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質(46;246)の選択的な投入を行えるようにしてあり、
    前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質は、少なくとも投入の開始時には前記保持器に固定されており、それによって、溶解媒体が、前記保持器へ流入して前記投入物質を少なくとも部分的に溶解し、そして、その溶解した部分の投入物質と共に前記投入開口(33a;33a’;233)から流出し得るようにしてある、
    ことを特徴とする保持器。
  10. 1回用量分ずつに分けられた複数個の投入物質を保持する保持器であって、長期使用可能なディスペンサー装置に作用的に連結されるように構成されており、該ディスペンサー装置(10)は、該ディスペンサー装置によって制御可能な操作システム(66,67;250)と、ディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)とを備え、該ディスペンサー装置ボディが、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)の位置付けを行うための位置付け領域(31;231)と、投入開口(33a;33a’;233)とを有する構成とした、ディスペンサー装置であり、
    前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、複数の収容座(45;45’;45”;245;245’)を画成しており、それら収容座は、その各々が、1回用量分ずつに分けられた前記複数個の投入物質のうちの1個ずつの1回用量分の投入物質(46;246)を少なくとも部分的に収容するように構成されており、それら複数個の1回用量分の投入物質の個数は、投入を数回に亘って実行するのに十分な個数であり、
    前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、前記ディスペンサー装置(10)の前記位置付け領域(31;231)に連結されるか、または、該位置付け領域(31;231)の中に挿入されるように構成されており、前記操作システム(66,67;250)が前記保持器(40;40’;40”;240;240’)と前記ディスペンサー装置ボディ(20,30;220,230)の少なくとも一部(30)との間の相対移動を発生させることによって、1回用量分の投入物質(46;246)の選択的な投入を行えるようにしてあり、
    前記保持器(40;40’;40”;240;240’)は、実質的に高剛性の材料から成る一体部品として形成されたボディを有しており、該ボディは、1回用量分ずつに分けられた前記複数個の投入物質(46,246)を収容するための収容空間を画成しており、該収容空間が分割されて前記複数の収容座(245)が画成されている、
    ことを特徴とする保持器。
  11. 長期使用可能なディスペンサー装置(10)の保持器に組合せて用いるための、1回用量分ずつに、互いに分離された複数個の物質を収容する複数の収容窩を備えたブリスターパッケージ(340)において、該ブリスターパッケージ(340)はボディを有し、該ボディは、前記保持器(40;40’;40”;240;240’)に重ね入れること、または、嵌め込むことが可能に構成されていることを特徴とするブリスターパッケージ。
  12. 請求項1乃至10の何れか1項記載の保持器と請求項11記載のブリスターパッケージとを組合せたことを特徴とするパーツキット。
  13. 請求項1乃至10の何れか1項記載の投入物質を保持する保持器の製造方法において、
    −前記保持器と、前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段の少なくとも1つとを製作するのに適した形状を有する少なくとも1つの成形型を用意するステップと、
    −前記保持器を提供するのに適した少なくとも一種類の材料を用いて射出成形を行うステップと、
    −しかる後に、前記検出対象提供手段ないし参照情報提供手段の少なくとも1つを導入するステップと、
    を少なくとも含むことを特徴とする方法。
  14. 少なくとも1個の1回用量分の投入物質を保持する保持器をディスペンサー装置に用いる方法において、
    −請求項1乃至10の何れか1項記載の保持器を用意するステップと、
    −前記少なくとも1個の1回用量分の投入物質の少なくとも一部を溶解媒体で溶解し、その際に、前記溶解媒体が、前記保持器へ流入して前記投入物質を少なくとも部分的に溶解し、そして、その溶解した部分の投入物質と共に前記投入開口から流出し得るようにするステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
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