JP2010534616A - ナノスケールの二酸化ケイ素の製造方法 - Google Patents

ナノスケールの二酸化ケイ素の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明の目的はナノスケールの二酸化ケイ素の製造方法であり、前記方法は以下の工程を含む:a)平均粒子寸法が1〜500nmであるコロイド状二酸化ケイ素の水性懸濁液を供給する工程;b)それを、非プロトン性環状エーテル中の有機シランまたは有機シロキサンと反応させて、コロイド状二酸化ケイ素をシラン化する工程;c)反応混合物の水相を有機相から分離する工程;d)有機相を、非プロトン性環状エーテル中の有機シランまたは有機シロキサンと再び反応させて、コロイド状二酸化ケイ素をシラン化する工程;e)反応混合物の水相を有機相から分離する工程。

Description

本発明は、ナノスケールの二酸化ケイ素の製造方法に関する。
例えばポリウレタン、ポリ尿素またはいわゆる反応性樹脂等のポリマー材料に、そのポリマー材料の特定の特性を変更することを目的として、充填剤を添加することが知られている。例えば、このような方法で衝撃強度、曲げ強度、硬度または電気絶縁性を改善することができる。
シリカまたは二酸化ケイ素(SiO)をポリマー中で充填剤として用いることは既に知られている。SiO充填剤を製造する様々な方法が、公知の従来の使用から知られている。
天然(鉱物)SiOは、例えば粉砕によって所望の粒子寸法にすることができ、ポリマーまたはポリマー前駆体と混合することができる。粉砕したSiOは概して非常にブロードな粒度分布および不規則な粒子構造を有する。SiOを機械的に粉砕することによって1μm未満の粒子寸法を得ることは、不可能ではないとしても困難である。
酸性化によってアルカリ金属ケイ酸塩水溶液からSiOを沈殿させ、その後、そのSiOを乾燥させることも知られている。この沈殿SiOをポリマーまたは前駆体と混合する。この方法でも、非常にブロードな粒度分布を有する不規則な粒子構造が得られる。
別の可能性として、ケイ素ハロゲン化合物の火焔加水分解によるヒュームドシリカの製造が挙げられる。この手法においては、火焔加水分解において生成する一次粒子のいくつかが凝集して、他の会合する超構造が形成されるので、非常に複雑な形態および非常にブロードな粒度分布を有する粒子が製造される。更に、ヒュームドシリカは製造するのに費用がかかる。
有機官能性シラン(特にアルコキシシラン)を加水分解および凝縮して水性シリカゾルまたは水性−アルコール性シリカゾルを製造し、これらのゾルをポリマー前駆体と混合することも知られている。その後、混合物から水および/またはアルコールを除去することが可能である。この方法は費用がかかり、工業的規模では制御が困難である。
更に、上述の方法は、特に、単峰性で幅の狭い粒度分布を有するSiO充填剤を製造することが不可能であるという不都合な点を有する;この不都合な点は、最初に言及した三つの方法に関して特に顕著である。その結果、ポリマー前駆体における充填剤のディスパージョン(または分散物)は、充填剤濃度が比較的低い場合であっても、望ましくないレオロジー特性、より具体的には高粘度を示し、これによって扱い(または加工)がより困難になる。
欧州特許第0982268号Aは、コロイド状SiOの水性懸濁液のシラン化を含む、コロイド状シリカ(またはコロイダルシリカ)の製造方法を開示している。
本発明は、様々な用途に用いることのできる疎水性の、単分散の、ナノスケールの二酸化ケイ素を提供する、最初に明記された種類の方法を提供するという目的に基づいている。
本発明の方法は以下の工程を含む:
a)平均粒子寸法が1〜500nmであるコロイド状二酸化ケイ素の水性懸濁液を供給する工程;
b)その懸濁液を、非プロトン性環状エーテル中の有機シランまたは有機シロキサンと反応させて、コロイド状二酸化ケイ素をシラン化する工程;
c)反応混合物の水相を有機相から分離する工程;
d)有機相を、非プロトン性環状エーテル中の有機シランまたは有機シロキサンと再び反応させて、コロイド状二酸化ケイ素をシラン化する工程;
e)反応混合物の水相を有機相から分離する工程。
本発明の方法は、ナノスケールのコロイド状シリカゾルから開始される。このゾルのpHは、好ましくは5またはそれ未満、より好ましくは4またはそれ未満に調節する。塩基性ゾルの場合、このpH調節は、酸を加えることによって又は酸性カチオン交換体を用いることによって行うことができる。
次の工程において、非プロトン性環状エーテル(例えばジオキサン、より好ましくはTHF)中の有機シランまたは有機シロキサンを加え、系を撹拌して混合する。シラン化がおこり、その間に撹拌を、好ましくは激しく行う。約1時間後、反応が終了し、相分離が起こる。有機相は溶媒(THF)、シラン化されたコロイド状SiOおよび少量の水を含有する。水相を分離し、廃棄する。本発明に関連して、用語「水相」は、より極性の大きい溶媒を含む相を同定する。これには好ましくは主に水が含まれるが、水混和性または水溶性の(好ましくは極性の)有機溶媒も含まれてよい。用語「有機相」は、より極性の小さい相を同定する。
次の工程において、有機シランまたは有機シロキサンを更に加えることによって、2回目のシラン化を行う。二つの相が形成されるまで、再び反応させる。上側の相は最も大きいフラクション(または割合)の残留水を含有し、下部相はシラン化されたコロイド状SiOを含有する。
工程a)において用いられるコロイド状SiOは、好ましくは2〜300nm、より好ましくは3〜200nm、より好ましくは4〜150nm、より好ましくは4〜80nm、より好ましくは10〜40nmの平均粒子寸法(または平均粒子径)を有する。
本発明に従って製造されるナノスケールの二酸化ケイ素は、好ましくは疎水性であり、または表面のシラン化の結果として疎水性化される。従って、その二酸化ケイ素は非極性の、従って疎水性のマトリクス、例えばポリマーマトリクス等に、特に効果的に混入することができる。
本発明のナノスケールの二酸化ケイ素は、好ましくは少なくとも50%程度の、分離した(またはばらばらの)、凝集および集塊していない一次粒子から成る。溶媒からの又は溶媒を除去した後の、再分散可能な粉体の形態の粒子をポリマーマトリクス中に混入する場合に、この分離性が保持されることが好ましい。他の好ましい下限は70%、80%、90%、95%および98%である。これらのパーセンテージは重量%である。本発明のこの要旨によれば、二酸化ケイ素粒子の凝集物および/または集塊物を本質的に含まないディスパージョンまたは再分散可能な粉体を提供することが可能である。これによって、本発明に従って製造される二酸化ケイ素粒子を用いて製造される中間体および最終生成物の加工(または処理)特性(より低い粘度)および機械的特性が改善される。
有機シランまたは有機シロキサンは、好ましくは、式R SiX4−a−bの有機シランおよび式R SiO(4−n)/2の有機シロキサンから成る群から選択され、式中、各々のRは独立して、1〜18個の炭素原子を有する炭化水素ラジカルまたは1〜18個の炭素原子を有する有機官能性炭化水素ラジカルから選択され、各々のXは独立して、ハロゲン原子または1〜18個の炭素原子を有するアルコキシラジカルから選択され、a=0、1、2または3であり、b=0または1であり、a+b=1、2または3であり、b=1の場合a+b=2または3であり、nは2〜3(3を含む)の整数である。
ハロシラン、より好ましくはクロロシランを用いることが特に好ましい。これらのシランは、例えば重合性基、より具体的にはビニル基によって官能化してよい。本発明において、異なるシランを用いて2段階のシラン化工程を行うことが可能である。例えば、官能化シラン、好ましくはビニルシランを、2段階のシラン化工程の一方のみに用いることが可能である。一のシラン化工程において、官能化シランと官能化していないシランとの混合物を用いることが、同様に可能である。
本発明において、官能化シランを用いる場合、その全部または大部分を2回目のシラン化工程に用いることが好ましい。その場合、粒子表面の官能化がより多く達成されることがわかった。
請求項1の工程b)およびd)におけるシラン化は、好ましくは0〜65℃、より好ましくは10〜65℃で行われる。本発明の一の変形において、1回目のシラン化工程は、より低い温度(好ましくは0〜20℃、より好ましくは0〜10℃)で行うことが可能であり、2回目の工程は、例えば20〜65℃で行うことが可能である。
本発明において、1回目のシラン化工程(請求項1の工程b))を行う前に、水性懸濁液自体にアルコキシシランを加えることによって、更にシラン化を行うことが可能である。
2回目のシラン化を行った後に、環状エーテルを別の非プロトン性有機溶媒、好ましくはトルエンで置換することが好ましい。この目的のために、環状エーテルを蒸留によって除去してよい。これは、第2の溶媒(例えばキシレン、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトンまたはトルエン)を共沸剤として添加して行うことが好ましい。環状エーテルを除去した後に、還流下で更に加熱を行うことが好ましく、この場合において、還流する溶媒を塩基で中和することが好ましい。中和のために、例えばアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の炭酸塩または炭酸水素塩等の塩基性の塩を用いることが可能である。溶媒は、例えば塩基性の塩を充填したカラムに通してよい。
本発明によれば、懸濁液から溶媒を含まない粉体を製造することが可能である。この目的のために、高温減圧下で溶媒を除去する。得られる粉体は、単に撹拌することによって、多数の溶媒、モノマーおよびポリマー中に、単分散状態で(monodispersely)再分散させることができる。粒子寸法は一定のままである;凝集または集塊は全く起こらないか、またはほとんど本質的でない程度しか起こらない。
本発明に従って製造されるディスパージョン、またはそのディスパージョンから溶媒を除去することによって得られる再分散可能な粉体は、非常に幅広い種類のベースポリマーの中に混入させることができ、それらのポリマーの物理的およびより具体的には機械的特性を改善する又は変化させることができる。本発明に関連して用いることのできるベースポリマーには、公知のポリマーが多数含まれる。例えば、熱可塑性または熱硬化性プラスチックは、本発明に従って製造される二酸化ケイ素粒子によって変性させることができる。例としては、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリエーテルケトン、ポリスルホン、ポリウレタン、ポリ尿素、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂およびポリシロキサン(シリコーン)が挙げられる。変性可能なエラストマーとしては、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、アクリレートゴム(またはアクリルゴム)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、非水素化または水素化ニトリル−ブタジエンゴム等が挙げられる。これらの材料群の多くに関して、溶媒を介したナノ粒子の導入は不都合であり、また、高い費用および複雑さを伴うので、本発明に従って製造されるナノ粒子を再分散可能な粉体の形態で混入することが特に好都合である。
特に好都合なことに、本発明に従って製造されるナノスケールの二酸化ケイ素は、低沸点のポリマーまたは樹脂、例えばメタクリル酸メチル(MMA)等に混入することもできる。
本発明に従って製造されるナノスケール粒子は、例えばアジペートおよびフタレート等の可塑剤を変性させるのに同様に用いてよい。ナノスケール粒子は、これらの可塑剤と共に低粘度の安定なディスパージョンを形成する。
本発明に従って製造される粒子で変性された重合混合物または重合性混合物は、安定で保存可能なディスパージョンであり、優れた流動特性(低粘度、低構造粘性)を有する。従って、それらは、例えば、静止型混合機から適用され(または塗布され)、従って大きすぎる加工粘性(processing viscosity)を有してはならない歯科用配合物を製造するのに適している。特に好ましくは、それらはシリコーンベースの歯科用配合物に用いることができる。
別の可能な応用分野としてLSR(液体シリコーンゴム)の変性が挙げられる。LSRは一般に射出成形によって加工(または処理)され、従って、加工粘性が小さいことが非常に好都合である。本発明によれば、LSRにおいて、充填剤の高含有量およびそれに従って硬化最終製品の優れた機械的特性を、大きすぎる粘度で加工特性が損なわれることなく達成することができる。
原則として、本発明によって、低粘度であるがゆえに良好な加工特性を有する重合性混合物であって、硬化ポリマーとして、充填剤の高含有量によってもたらされる改良された特性、より具体的には機械的特性、改良された熱伝導性等を有する重合性混合物を提供することが可能となる。
本発明の一の態様によれば、2回目のシラン化工程において用いられるシランまたはシロキサンは、遊離SiH基を有し、従って、この2回目のシラン化工程の後に、遊離SiH基が二酸化ケイ素粒子表面に存在する。SiH基は加水分解に対して非常に敏感である。本発明において、1回目のシラン化工程により、既にSiO粒子の表面には概して水が存在しなくなっており、従って、2回目のシラン化工程において、十分に安定であり、かつ残存水分と直ちに加水分解しない表面に、SiH基を適用する(または付ける)ことが可能である。
本発明の別の変形によれば、このSiH基は、その後、ヒドロシリル化に用いることができる。このヒドロシリル化によって、二酸化ケイ素粒子の表面には、例えばアルケンまたはアルキル化合物を用いたヒドロシリル化によって、特定の有機修飾がもたらされ得る。従って、本発明は、表面に遊離SiH基を有するナノスケール二酸化ケイ素粒子(請求項20の処理生成物)も提供する。これによって、ヒドロシリル化によって所望の分子を特異的に付着させるための、いわばビルディングブロック化学が可能となる。
図1は、グラフにおいて、SiO表面の官能化の度合いを、2回目のシラン化工程で用いられたビニルシランの量の関数として示す。 図2は、本発明のナノスケール二酸化ケイ素で変性された樹脂の粘度の増加を、ヒュームドシリカで変性された樹脂と比較して示す。
本発明の実施例を以下に説明する。
以下の実施例において、本発明のナノ粒子を用いてプラスチック複合物(または混合物)を製造し、その特性を確認する。これは、以下に説明する測定技術を用いて行う。
[1.1 粘度]
ナノ充填樹脂の粘度を、25℃でブルックフィールド粘度計RVDV−II+において、スピンドル42を用いて測定した。
[1.2 機械的特性]
引張特性(破断伸度、引張強度、弾性率(100%伸びにおける))を、Zwick社製引張試験機において、DIN53504/ISO37(フォームダイS2)と同様にして、試験片に基づいて測定した。DIN53505に基づいてショア硬度を測定した。
[1.3 粒子寸法]
粒子寸法は、堀場製作所製の動的光散乱粒子径測定機LB−550における動的光散乱によって、固体含有率が10%のトルエン性ディスパージョンにおいて測定した。報告した粒子寸法は、粒度分布のD50値である。分布の幅の尺度の一つはスパンである。これは無次元量であり、(D90−D10)/D50から計算される。
[1.4 ビニル基の測定]
分析にかけるディスパージョンの揮発性成分を80℃減圧下で除去する。その結果得られる粉体で測定を行う。
分析にかける試料を、分析天秤において250mlエルレンマイヤーフラスコ中に秤取し、初期重量を0.0001gの精度で記録する。トルエン75mlを加え、攪拌して試料を溶解させる。その後、ウィイス(Wijs)溶液20.0mlをピペットで加える。フラスコを密封し、少なくとも60分間暗所で静置する。
前記時間が経過した後、濃度10%のKI溶液16mlおよび蒸留水60mlを、この順番で加える。2相の茶色がかった赤色の混合物を、0.1モル濃度チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。この滴定の間、系を強く撹拌して二つの相を十分に混合しなければならない。水相が鮮橙色〜黄色になるまでチオ硫酸ナトリウム溶液を加える。その後、濃度1%のデンプン溶液を約1ml加えると、濃青色〜黒色の着色が生じる。色が乳白色に変化するまで滴定を続ける。色が変化した後、撹拌を更に約2分間続けて、赤色の着色が再び起こらないことを確実にする。消費量を記録する。ブランク試験において37mlより少ないチオ硫酸ナトリウム溶液が消費される場合、全ての試験を繰り返さなければならない。ハロゲン過剰量を計算することも必要である。その値が120%より小さい場合、より小さい初期重量で試験を繰り返す必要がある。
<ビニル含有量の計算>
Figure 2010534616
V: ビニル含有量(mmol/g)
a: 試験中の0.1M Na溶液の消費量(ml)
b: ブランク値に対する0.1M Na溶液の消費量(ml)
E: 固体の初期重量(g)
<ハロゲン過剰量の計算>
Figure 2010534616
X: ハロゲン過剰量
a: 試験中の0.1M Na溶液の消費量(ml)
b: ブランク値に対する0.1M Na溶液の消費量(ml)
[1.5 ガス体積測定(gas volumetry)によるSiH基の測定]
分析にかけるディスパージョンの揮発性成分を、80℃減圧下で除去する。その結果得られる粉体で測定を行う。
ブランク試験を行わずに、測定を2回行う。初期重量は、以下の式に従って計算する:
Figure 2010534616
E: 固体の初期重量(g)
SiH: 予想されるSiH含有量
計算した量を、分析天秤において二口フラスコ内に秤取し、初期重量を0.0001gの精度で記録する。メスシリンダーおよびマグネチックスターラー・バーを用いてブタノール20mlを加える。
環(またはつば、collar)およびクランプを取り付けた、圧力補正した滴下漏斗を、カリウムtert−ブトキシドのブタノール溶液15mlで満たす。シーリングが気密性であるように、全ての接合部にグリースを塗る。開放した(opened)ジョイントタップを滴下漏斗に取り付ける。二口フラスコに滴下漏斗およびガスビュレットを接続するが、このガスビュレットは水で満たす必要があり、かつ、高さを調節できるようにビュレットに隣接して取り付けられた補正フラスコと接続する必要がある。滴下漏斗とジョイントタップとの間、滴下漏斗と二口フラスコとの間、および二口フラスコとビュレットとの間の接続は、ジョイントクランプを用いて固定する。装置を垂直におき、撹拌を開始する。ビュレットを、水位がちょうどゼロになるような高さに上げる。その後、装置を密封する。水位を再度確認し、必要ならば修正する。圧力補正のために、頂部のタップを再度開放しなければならない。
滴下漏斗のタップを開放することによって、カリウムtert−ブトキシド溶液が二口フラスコ内に流入する。その後、フラスコ内でガス発生が開始し、発生した水素ガスがビュレット内の水位を押し下げる。ガスが発生する間、補正容器は、装置内で過圧が発生しないように、下向きに動く水位に従って、スタンド棒において動かす必要がある。水位、温度および空気圧の変化を約5分毎に中間値として記録する。正確に読み取るために、補正容器は、ビュレットの高さと同じ高さにしなければならない。測定可能な変化がもはや存在しない場合、系を5分間放置し、その後、三つのパラメータを最終測定値として記録する。
<評価>
Figure 2010534616
SiH: SiH含有量(mmol/g)
V: 発生ガスの体積(ml)
p: 空気圧(mbar)
T: 実験室温度(℃)
E: 初期重量(g)
<用いられる出発物質>
本発明の方法は、コロイド状の二酸化ケイ素の水性懸濁液を用いる。公知の製造方法がこの懸濁液を製造するのに適している。
例えば、アルコキシシランの加水分解から得られる粒子を本発明の方法に用いることができる。酸性水ガラスの凝結(または濃縮)において形成される種類の粒子が特に適している。このための方法は文献に十分に記載されている。市場で入手可能な様々な製品、例えばBindzil 40/130およびBindzil 40/220(Eka Chemicals社)またはLevasil200/40%(H.C.Starck社)等が存在する。
粒子寸法が100nm未満のシリカゾルはしばしば塩基性安定化を有する。一般的に、安定剤はアンモニアまたは水酸化ナトリウム溶液である。必要ならば、これらの安定剤は、例えばイオン交換体を用いて除去することができる。
[例1 二酸化ケイ素のトルエン性ディスパージョンの製造]
三口フラスコに、THF1260g中のクロロトリメチルシラン63gを入れ、十分に撹拌しながら、シリカゾル(Levasil200/40%、BET=200m/g、40%SiO、イオン交換体を用いてNaを除去)1050gを、滴下漏斗によって滴下して加えた。
1時間以内に、二つの相が形成され、それらを分液漏斗で分離した。下部相は99%より多くの固体を含有し、一方、上部相は水の主たるフラクションを含有していた。下部相をTHF140gで希釈し、撹拌しながら、クロロトリメチルシラン63gを加えた。1時間撹拌した後、その材料を分液漏斗に移した。
1時間の間に、二つの相が再び形成され、それらを静置して分離させた。上部相は主に水およびTHFで構成された。
下部相を三口フラスコに写し、トルエン400gで希釈した。その後、トルエンを更に加えながら、THF、水およびトルエンの混合物を蒸留によって除去した。溶液が乾燥しないようにトルエンを加えた。沸点がトルエンの沸点に近づくまで蒸留を続けた。
得られたトルエンゾルは未だ酸性であり、これを還流下で加熱し、還流する留出物を、炭酸ナトリウムを充填したカラムに通した。6時間還流した後、ゾルはもはや酸性反応を示さなかった。
[例2 二酸化ケイ素のTHF懸濁液の製造]
例1と同様に製造を行うが、THFの除去を伴うトルエンによるTHFの置換は行わない。これにより、固体含有率が45重量%〜55重量%であるゾルが得られた。中和のために、THFゾルを還流下で6時間加熱し、還流する溶媒を塩基性イオン交換体(Amberjet 4400 OH、Rohm&Haas社)に通す。
[例3 ビニル官能化二酸化ケイ素のトルエン性ディスパージョンの製造]
例1で説明したように製造を行う。しかし、1回目および/または2回目のシラン化工程において、クロロトリメチルシラン(TMSCl)の全部または一部をクロロジメチルビニルシラン(DMVSCl)で置換した。
全部で九つの実験は、1回目および2回目のシラン化における二つのシランの割合を異ならせて行った。詳細を表1に示す。
Figure 2010534616
表より、2回目のシラン化でクロロジメチルビニルシランを用いると、同量のクロロトリメチルビニルシランを1回目のシラン化で用いるよりも高い表面のビニル官能化がもたらされることが見てとれる(例3.1および3.2)。
図1のグラフにおいて、SiO表面の官能化の度合いを、2回目のシラン化工程において用いられるクロロジメチルビニルシランの量の関数としてプロットする。
[例4]
ナノスケールの二酸化ケイ素のディスパージョンを、ナノ充填樹脂を製造するのに用いる。樹脂に用いられるベースポリマーは、ビニル末端ポリジメチルシロキサン(Polymer VS、hanse chemie AG)を含有する。
ベースポリマーにナノ粒子を導入する(ナノ複合物の製造)ために、ベースポリマー1重量部をトルエン1重量部で希釈する。十分に撹拌しながら、溶媒中のナノスケール二酸化ケイ素粒子のディスパージョンをポリマーに加える。その後、その材料を90℃に加熱し、減圧下で溶媒を除去する。
例3.4のナノスケール二酸化ケイ素のディスパージョンを、ベースの粘度が異なる四つの異なるPolymer VSの変形の中に混入した。複合物は、ナノ粒子30重量%およびベースポリマー(ビニル末端ポリジメチルシロキサン)70重量%から構成されるように製造された。
表2は、ベースポリマーの粘度およびナノ粒子を混入した後に測定した粘度を示す。
Figure 2010534616
30%程度充填しても、ポリマー部分において比較的小さい粘度増加のみがおこり、従って、依然として容易に加工可能であることが、表に示されている。
常套的な充填剤との比較のために、Polymer VS 2000(粘度:2Pas、hanse chemie AG)を、ナノ粒子(例3.4)およびAerosil R8200(疎水性化された低粘度ヒュームドシリカ、Degussa AG)の両方と混合した。この場合において、ヒュームドシリカを用いた場合、ナノ粒子を用いた場合よりも極めて大きい粘度増加が認められる(図2)。充填剤の分率が30%のとき、Aerosil R8200に基づく複合物は、ベースポリマーよりも47倍大きい粘度を有する。対照的に、ナノ複合物の粘度は、ベースポリマーよりたった3.5倍大きいのみである。
[例5]
付加−架橋性ポリシロキサン(シリコーンゴム)を、本発明のナノ粒子と共に製造する。
使用するベースポリマーは、粘度が65Pasであるビニル末端ポリジメチルシロキサン(Polymer VS 65000、hanse chemie AG製)である。配合物の更なる構成要素は、Polymer VS 1000(粘度が1Pasであるビニル末端ポリジメチルシロキサン)、Catalyst 520(白金触媒、メチルビニルシクロシロキサン中の2%白金)およびMVC(メチルビニルシクロシロキサン)であり、これらは全てhanse chemie AG製である。加硫は、白金を触媒とするヒドロシリル化によって2成分系で行った。この反応において、SiH基を有するポリジメチルシロキサン(Crosslinker 210、SiH含有量:約4.35mmol/g、hanse chemie AG)がPolymer VSのビニル基と反応する。
A成分の材料を、表3に従ってハウシルド(Hauschild)DAC150FVスピードミキサー中に秤取し、均一になるまで混合した。その後、A成分とB成分とを重量比100:4.54で混合し、減圧下でその混合物からガスを除いた(devolatalized)。2mmドクターブレードを用いて膜形成した後に、試料を80℃で1時間加硫した。
Figure 2010534616
表3から明らかであるように、例3.2〜3.9のナノ粒子30重量%が加えられた、ベースとなるPolymer VS 65000が、実験において用いられる。製造は、例4で明記したように行う。
冷却を行った後、得られる試料の機械的特性を確認した。これらの特性を表4にまとめる。
Figure 2010534616
表4より、粒子表面におけるビニル基が明らかに架橋剤と反応して、ポリマーネットワークへの充填剤の付着がもたらされていることが見てとれる。試料の特性は、特に粒子表面におけるビニル含有量に影響され得る。引張強度、弾性率およびショアA硬度は、SiO表面におけるビニル基の量に従って増加する。
[例6 ナノ粒子粉体の製造]
60℃減圧下でロータリーエバポレーターを用いて、例3.4のナノ粒子のトルエン性ディスパージョンから揮発性成分を除いた。得られた粒体を乳鉢ですりつぶして微粉体にし、60℃減圧下で4時間、揮発性残留分を除いた。これにより、流動性の白色粉体が得られる。
この粉体は、短時間で且つ凝集することなく、様々な溶媒に再分散(または再溶解)させることができる。この目的のために、頂部にねじ式のふたを有するガラス容器に粉体を導入し、件の溶媒を9倍の量(重量基準)で加える。その後、材料をマグネチックスターラーで15分間攪拌する。粉体は残らず溶液中に入る(または分散する)。
分散性を調べるために、乾燥前の粒子寸法と溶媒中に再分散した後の粒子寸法とを比較した。
Figure 2010534616
表面積が大きいことが原因で、粒子は、溶媒を除去する際に凝集物を形成する傾向にある。再分散において、これらの凝集物を再び壊さなければならない。粒度分布と元のゾルにおける粒度分布とがよく一致するほど、粒子がよりよく再分散する。
表5は、粒子がトルエン、酢酸ブチルおよび酢酸イソプロピル溶媒中に容易に再分散できることを示す。トルエン中では、より大きい粒子寸法へとシフトした、わずかに広がった粒度分布が観察される。しかし、これらの変化は、バッチによる変動においても観察される種類の範囲内である。酢酸イソプロピルにおいて、測定された分布は同一である。酢酸ブチルにおいて、溶媒の影響によって、より小さい粒子寸法へと少しシフトする。
[例7 ナノスケール粒子を充填したメタクリレートの製造]
シリカゾル(Levasil200/40%、BET=200m/g、40%SiO、イオン交換体を用いてNaを除去)1050gを、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン62.58gと共に1時間撹拌した。その後、THF1250gで材料を希釈し、撹拌しながらクロロトリメチルシラン63gを加えた。1時間後、二つの相が形成された。上部相は固体を含有せず、これを廃棄した。下部相をTHF150gで希釈し、撹拌しながらクロロトリメチルシラン63gを加えると、1時間後に、更に相分離が起こった。上部相を再び廃棄した。下部相をトルエン400gで希釈し、トルエンを更に加えながらTHF/水を蒸留して除いた。
得られたトルエンゾルは未だ酸性であり、これを還流下で加熱し、還流する留出物を、炭酸ナトリウムを充填したカラムに通した。6時間還流した後に、ゾルはもはや酸性反応を示さなかった。
60℃減圧下で、得られたトルエンゾルから揮発性留分を除いた。これにより、白色粉体が得られた。
マグネチックスターラーで攪拌することによって、この粉体のメタクリル酸メチル(MMA)ディスパージョン(50%)を製造することができた。このディスパージョンは粘度が僅か18mPasであり、高流動性で、光学的に透明である。γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランでシリカを前処理することによって、比較的短い分散時間でMMA等のメタクリレートとの高い親和性がもたらされる。
[例8 SiH官能化THFゾルの製造]
クロロトリメチルシラン60gをTHF1100gに導入し、シリカゾル(Levasil200/40%、BET=200m/g、40%SiO、イオン交換体を用いてNaを除去)926gを45分にわたって計量供給した。1時間後、二つの相が形成され、それを分液漏斗で分離した。下部相895.1gをクロロメチルシラン55gと撹拌しながら反応させた。反応の間、ガス(水素)発生が観察された。二つの相が再び形成され、それを分液漏斗で分離した。下部相729gを、総量400gのトルエンと共に蒸留した。反応混合物は、凝縮物が中性反応を示すまで、炭酸ナトリウムに通して還流下で加熱した。
生成物は38.8%の固形分を含有する。SiH含有量は0.4mmol/gである(ガス体積測定によって測定)。減圧下で乾燥した後、得られた固体は、トルエン中に容易に再分散することができる。
[例9 SiH基におけるヒドロシリル化]
1−オクテン50.4gをヘキサクロロ白金酸0.01gと共に導入し、その混合物を90℃に加熱した。次に、10分にわたって、例8のシリカゾル257gを計量して供給し、ヒドロシリル化を100℃で1時間行った。SiH含有量は0.007mmol/g未満に減少した。即ち、この反応において、粒子表面におけるSiH基が、1−オクテンとの反応によって完全に消費された。これによって、固体含有率が33.6%、粒子寸法が26nm(スパン:0.6)の透明褐色ディスパージョンが得られた。
同様に、スチレン、ウンデシレン酸、アリルアルコール、アリルグリシジルエーテルおよびアリルメタクリレートを用いて、ヒドロシリル化を首尾よく行った。

Claims (23)

  1. ナノスケールの二酸化ケイ素を製造する方法であって、
    a)1〜500nmの平均粒子寸法を有するコロイド状二酸化ケイ素の水性懸濁液を供給する工程;
    b)それを、非プロトン性環状エーテル中の有機シランまたは有機シロキサンと反応させて、コロイド状二酸化ケイ素をシラン化する工程;
    c)反応混合物の水相を有機相から分離する工程;
    d)有機相を、非プロトン性環状エーテル中の有機シランまたは有機シロキサンと再び反応させて、コロイド状二酸化ケイ素をシラン化する工程;
    e)反応混合物の水相を有機相から分離する工程
    を含む方法。
  2. 工程a)において用いられるコロイド状二酸化ケイ素が、2〜300nm、好ましくは3〜200nm、より好ましくは4〜150nm、より好ましくは4〜80nm、より好ましくは10〜40nmの平均粒子寸法を有することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. ナノスケールの二酸化ケイ素が疎水性であることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. ナノスケールの二酸化ケイ素が、少なくとも50%程度、好ましくは少なくとも70%程度、より好ましくは少なくとも80%程度、より好ましくは少なくとも90%程度の、分離した、凝集および集塊していない一次粒子から成ることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 工程a)において用いられるコロイド状二酸化ケイ素の水性懸濁液のpHが5またはそれ未満、好ましくは4またはそれ未満であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 非プロトン性環状エーテルがテトラヒドロフラン(THF)であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 有機シランまたは有機シロキサンが、式R SiX4−a−bの有機シランおよび式R SiO(4−n)/2の有機シロキサンから成る群から選択され、式中、各々のRは独立して、1〜18個の炭素原子を有する炭化水素ラジカルまたは1〜18個の炭素原子を有する有機官能性炭化水素ラジカルから選択され、各々のXは独立して、ハロゲン原子または1〜18個の炭素原子を有するアルコキシラジカルから選択され、a=0、1、2または3であり、b=0または1であり、a+b=1、2または3であり、b=1の場合、a+b=2または3であり、nは2〜3までの3を含む整数であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. ハロシラン、好ましくはクロロシランを用いることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 工程b)およびd)におけるシラン化を、0〜65℃、好ましくは10〜65℃で行うことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 工程b)における1回目のシラン化を、工程d)における2回目のシラン化よりも低い温度で行うことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 工程a)において供給される水性懸濁液が、工程b)を行う前に、その懸濁液に加えられるアルコキシシランを有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 以下の更なる工程:
    f)環状エーテルを別の非プロトン性有機溶媒で置換する工程
    によって特徴付けられる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 環状エーテルを蒸留によって除去することを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. 環状エーテルの蒸留による除去を、還流下での加熱の後に行うことを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 還流する溶媒を塩基で中和することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 塩基性の塩を用いて中和を行うことを特徴とする、請求項15に記載の方法。
  17. 塩基性の塩が、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の炭酸塩または炭酸水素塩であることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
  18. 非プロトン性有機溶媒がトルエンであることを特徴とする、請求項12〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 2回目のシラン化工程d)において用いられるシランまたはシロキサンが遊離SiH基を有し、従って、2回目のシラン化工程の後に、遊離SiH基が二酸化ケイ素粒子表面に存在することを特徴とする、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. SiH基におけるヒドロシリル化という更なる工程で特徴付けられる、請求項19に記載の方法。
  21. アルケンまたはアリル化合物を用いてヒドロシリル化を行うことを特徴とする、請求項20に記載の方法。
  22. 環状エーテルまたは工程f)においてその環状エーテルを置換した他の非プロトン性有機溶媒を除去するという更なる工程によって特徴付けられ、それにより、ナノスケールの二酸化ケイ素が再分散可能な粉体の形態で与えられる、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 請求項22に記載の方法によって得ることのできる、再分散可能なナノスケールの二酸化ケイ素粉体。
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