JP2010533844A - 車両の走行中のタイヤの動作パラメータを決定するための方法およびシステム - Google Patents

車両の走行中のタイヤの動作パラメータを決定するための方法およびシステム Download PDF

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Abstract

【要約書】
タイヤのクラウン部に振動構造物が結合される。振動構造物は、ハウジングおよび前記ハウジングに結合された圧電素子を含む。圧電素子は、タイヤの長手方向または径方向のいずれかに合致させることが可能な振動方向に振動することができる。前記圧電素子により生成された電気信号を処理して、タイヤの少なくとも1つの動作パラメータを決定する。処理には、前記タイヤの回転速度が閾値速度よりも高いかを判定するステップと、判定結果が否である場合、タイヤの少なくとも1つの動作パラメータを決定するための情報を低域通過フィルタリング信号から抽出するステップとが含まれる。かかる低域通過フィルタリング信号は、前記振動構造物の共振ピーク周波数以上の周波数を有する前記電気信号の周波数成分を少なくとも除去することにより得られる。

Description

発明の分野
本発明は、車両に装着されたタイヤの少なくとも1つの動作パラメータを決定するための方法およびシステムに関する。前記少なくとも1つの動作パラメータには、例えば、タイヤとタイヤが転動する転がり面との間の接触領域(すなわち接地面)の長さ、および/または車両の走行中に車両に装着されたタイヤにかかる負荷などがある。
発明の背景
車両の安全性を向上させるため、空気タイヤ内に電子装置を組み込むことがますます重要になっている。タイヤ用電子部品には、タイヤの挙動に関する情報や、タイヤの様々な物理的パラメータ(例えば温度、圧力、タイヤ回転数、車速等)を得るために好適なセンサおよび他のコンポーネントが含まれ得る。かかる情報は、タイヤ監視および/または警報システムにおいて有用となり得る。さらに、車両のアクティブ制御システムには、タイヤ内に含まれるセンサ装置から送られる情報に基づくものがある。典型的には、タイヤ性能情報をタイヤ外の車両上に配設された受信機に送るために無線送信を用い、タイヤ内に配設されたかかる電子装置は、アンテナに関連付けられた送信機を含むのが典型的である。また、送信前に性能センサからの信号を収集および処理するため、マイクロプロセッサを用いるのも典型的である。
タイヤの適正な使用のために監視すべき重要なパラメータには、車両に装着されたタイヤにかかる負荷がある。タイヤのこの動作パラメータは、タイヤの空気圧を正しく設定し、車両のアクティブ制御システムを正しくチューニングするために非常に重要である。別の重要なパラメータには、接地面、すなわちタイヤと路面との接触領域の長さがある。
国際公開第05/005950号パンフレットには、車両に装着されたタイヤにかかる負荷を、タイヤのトレッドエリアの一部がタイヤと道路との間の接触領域を通過するときにタイヤのトレッドエリアの一部に生じる径方向の変形(「径方向変形」)の振幅を測定し、かかる振幅をタイヤの回転速度および空気圧に関係付けることにより決定するための方法が開示されている。国際公開第05/005950号パンフレットに開示の実施形態では、径方向変形は、タイヤのインナライナに固定された径方向加速度計により検出される。
国際公開第05/042281号パンフレットには、転がり面上での車両の走行中に前記車両に装着されたタイヤにかかる負荷を決定するための方法であって、前記タイヤと前記転がり面との間の接触領域の長さ(PL)に対する前記タイヤ負荷の上方凹関数(concave upwards function)F=F(PL)を提供するステップと、実質的に赤道面における前記長さを推定するステップと、前記関数から前記推定された長さに対応するタイヤ負荷を導出するステップと、を含む方法が開示されている。国際公開第05/042281号パンフレットに開示の実施形態では、接触長は、接線加速度計から接線加速度信号を取得し、前記接線加速度信号の最大値と最小値との間の距離を測定することにより推定される。
組込型タイヤ用電子部品システムへの電力供給は、従来、様々な手法および異なる発電システムにより行われてきた。
タイヤ用電子部品システムに電力を供給するための典型的な解決策としては、再充電不可能なバッテリを使用するものがあるが、この解決策は、電子部品システムの適正な動作が定期的なバッテリ交換に依存するため、タイヤユーザにとって不便なものになり得る。実際、バッテリは、複雑な機能レベルにより特徴付けられる電子部品アプリケーションに電力を供給する際、その貯蔵エネルギーを極めて高速に使い尽くす傾向がある。さらに、従来のバッテリは、環境に優しくなく処理が問題となる重金属を含むのが典型的である。その上、従来のバッテリの性能は温度により影響されることが多く、特に、かかるバッテリの機能は低温で信頼性を欠く。
タイヤ監視システムに電力を供給するための別の既知の方法には、車両上に配設されたアンテナとそれに近接するタイヤ内に配設された電子装置内に含まれる別のアンテナとの間を無線周波(RF)パワーで結合する、というものがある。この方法では、典型的には、道路の障害物からのダメージに頻繁にさらされる車両部位にアンテナを配設することが要求されるため、多くの欠点がもたらされ得る。
タイヤ監視システムに電力を供給するために、圧電素子の使用も提案されている。圧電気とは、水晶、ロッシェル塩などの物質、およびジルコン酸チタン酸鉛(PZT)などの固溶体セラミック物質の、機械的応力を与えたときに電荷を生成する特性である。
国際公開第2005/067073号パンフレットには、エネルギー貯蔵装置(例えばコンデンサ)に関連付けられた圧電屈曲素子を含むタイヤが開示されている。圧電屈曲素子は、前記タイヤの径方向に直交する平面に実質的に沿うように位置決めされるとともに、圧電素子の第1の端部がハウジングに対して固定されるように、ハウジング内で片持ち式に装着される。圧電屈曲素子の第2の端部には、負荷質量体が結合される。ハウジングの内壁と負荷質量体の外面との間に小さい間隙が形成されることで、圧電素子の制限された屈曲が可能である。圧電素子を含むハウジングは、タイヤのトレッドエリアに対応するタイヤ部分、好ましくはタイヤの内面に装着される。圧電素子は、タイヤが回転する際、径方向加速度の作用により屈曲する。負荷質量体および間隙は、a)タイヤが低速で回転する際、実質的にタイヤの全回転を通じて、屈曲素子が小さく振動するように、b)実質的に圧電素子を含むタイヤ部分が接地面を通過する間のみ、屈曲素子が大きく振動するように、選択される。
国際公開第2006/072539号パンフレットには、棒バネ、ねじりバネ、または板バネとしてのバネ素子の自由端に、タイヤの転動により衝撃が加えられる振動質量体が設けられた構成が開示されている。振動質量体をバネ素子と組み合わせることで、バネ−質量体振動器が形成される。タイヤの回転中、タイヤモジュールが接触エリアを通過する際に直線を描き、接触エリアの外に出る際に円形路を描く動きにより、振動が発生する。円形路においては、振動質量体に遠心力が作用する一方、接触エリアにおいては、理想的な条件下では振動質量体に何らの力も作用しない。バネ−質量体振動器は、遠心力により変位し、次いで、接触エリアを通過する際にその休止位置に戻る。国際公開第2006/072539号パンフレットによれば、タイヤ状態変数を記録するための完全なモジュールを製造するため、変換ユニットからの電気出力信号、または他のセンサデータを評価するための解析ユニットを、変換ユニットに接続することが可能である。次いで、例えば2つの加速度パルスの間の時間間隔に基づいて、接触エリアの長さ、すなわちタイヤ接触面のサイズを決定することが可能である。国際公開第2006/072539号パンフレットによれば、車輪の回転速度、すなわち輪荷重(wheel load)を決定することも可能である。
発明の概要
出願人は、圧電素子を含む振動構造物をタイヤに結合することで、タイヤの動作パラメータ(タイヤと路面との間の接触領域の長さ、および/または車両に装着された状態でタイヤにかかる負荷等)の決定に好適な、良好に作動する自己電源型センサシステムが提供され、有益であり得ることを検証した。
特に、圧電素子をタイヤのクラウン領域(例えば、タイヤの赤道面に実質的に対応するタイヤの内面)に結合することで、圧電素子を振動させ、電気信号を生成させることができる。生成電気信号は、電子回路および/または装置(例えば無線送信機および/または圧力センサ)の通電に使用するために蓄積することが可能な電気エネルギーを搬送する。その上、生成電気信号は、タイヤと路面との間の相互作用に関する情報を搬送するため、生成電気信号を解析することで、タイヤの動作パラメータを決定することが可能である。
従って、フレキシブル圧電素子をタイヤに結合することは、自己電源型タイヤ感知システムを提供するために非常に有望な解決策であるように見える。
しかし、出願人は、生成電気信号を正しく解析するためには、電子回路を通電するための電気エネルギーと(タイヤと路面との間の相互作用に関する情報を決定するため)解析すべき電気信号との両方を提供するために振動圧電素子を使用することに起因するいくつかの特質を適正に考慮する必要があることを見出した。出願人は、タイヤの低回転速度で、圧電素子を含む振動構造物の共振が発生し得ることを見出した。共振の発生は、振動圧電素子により低速において生成される電気信号に著しい影響を与えるため、純粋にタイヤと路面との間の相互作用に関する生成信号の成分が隠される、または妨害される可能性がある。換言すれば、タイヤが低速で回転するときは、共振の発生を適正に考慮しなければ所望の動作パラメータの決定が不正確なものになる可能性がある。
第1の態様において、本発明は、車両に装着されたタイヤの少なくとも1つの動作パラメータを決定するための方法に関する。本方法は:
−ハウジングおよび前記ハウジングに結合された圧電素子を含み、振動方向に振動可能な振動構造物を提供するステップと;
−前記振動構造物を前記タイヤのクラウン部に結合するステップと;
−前記タイヤを転がり面上で回転させて前記振動構造物を振動させることにより、前記圧電素子に電気信号を生成させるステップと;
−前記電気信号を処理して前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータを決定するステップと;を含み、
前記電気信号を処理する前記ステップは:
−前記タイヤの回転速度が閾値速度よりも高いかを判定するステップと;
−判定結果が否である場合、前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータを決定するための情報を低域通過フィルタリング信号から抽出するステップであって、前記低域通過フィルタリング信号は、前記振動構造物の共振ピーク周波数以上の周波数を有する前記電気信号の周波数成分を少なくとも除去することにより得られる、ステップと;を含む。
第2の態様において、本発明は、車両に装着されたタイヤの少なくとも1つの動作パラメータを決定するためのシステムに関し、本システムは:
−前記タイヤのクラウン部に結合された振動構造物であって、前記振動構造物は、ハウジングおよび前記ハウジングに結合された圧電素子を含み、振動方向に振動可能である、振動構造物と;
−前記圧電素子により生成された電気信号を処理して前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータを決定するように適合された処理装置と;を含み、
前記処理装置は:
−前記タイヤの回転速度が閾値速度よりも高いかを判定するステップと;
−判定結果が否である場合、前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータを決定するための情報を低域通過フィルタリング信号から抽出するステップであって、前記低域通過フィルタリング信号は、前記振動構造物の共振ピーク周波数以上の周波数を有する前記電気信号の周波数成分を少なくとも除去することにより得られる、ステップと;を行うように適合された解析回路を含む。
本発明は、上記態様の少なくとも一方において、以下で説明する好適な特徴の1つ以上を示すことが可能である。
圧電素子は、第1の端部が実質的にハウジングに固定され、第2の端部が負荷質量体に固定されるように、ハウジングに結合されてもよい。かかる構成により、振動構造物の質量中心を振動自在の圧電素子の第2の端部側にシフトすることが可能で、電荷を効果的に生成することができて有益である。
ハウジングの少なくとも1つの内壁と負荷質量体の外面との間に間隙が形成されてもよい。かかる構成により、圧電素子の振動の最大幅を制限することが可能で、信頼性の高い構造を得ることができて有益である。
振動構造物が結合されるタイヤのクラウン部は、タイヤの内面の一部であってもよい。これにより、振動構造物のタイヤへの結合が容易になって有益である。
振動構造物をタイヤのクラウン部に結合するステップは、圧電素子の長辺を実質的にタイヤの軸方向に合わせて配設するように行ってもよい。この構成により、タイヤの回転中に圧電素子にかかり得る応力が最小化され、信頼性の点で有益な結果となる。
振動構造物をタイヤのクラウン部に結合するステップは、振動構造物の振動方向をタイヤの長手方向に実質的に合致させるように行ってもよい。かかる構成により、生成電気信号は、タイヤの回転方向(時計回りまたは反時計回り)に強く依存し、電気信号を処理するステップに基づいて簡単に、振動構造物を含むタイヤの位置を自動的に特定することができる。
代替として、振動構造物をタイヤのクラウン部に結合するステップは、振動構造物の振動方向をタイヤの径方向に実質的に合致させるように行ってもよい。かかる構成により、生成電気信号は、容易に検出および解析することが可能な、良好に定義されたピークを呈する。
回転速度が閾値速度よりも高い場合、タイヤの少なくとも1つの動作パラメータを決定するために有用な情報の抽出を、生成電気信号に対して直接(フィルタリングせずに)行ってもよい。これにより、振動構造物の共振の寄与がさほど大きくないときに信号を処理するステップが単純化されて有益である。
低域通過フィルタリング電気信号または(フィルタリングされていない)電気信号を処理するステップは、典型的には、低域通過フィルタリング信号または(フィルタリングされていない)電気信号の少なくとも1つの特性ピークに関する情報を抽出するように行われる。少なくとも1つの特性ピークは、振動構造物に結合された前記タイヤのクラウン部がタイヤと転がり面との間の接触領域に入ること、および振動構造物に結合された前記タイヤのクラウン部が前記接触領域から出ることに関するものである。
例えば、前記少なくとも1つの特性ピークに関する情報は、前記少なくとも1つの特性ピークの所定点の間の距離を含んでもよい。
例えば、タイヤと転がり面との間の接触領域の長さを、前記少なくとも1つの特性ピークの所定点の間の抽出された距離に基づいて決定してもよい。
振動構造物が、振動方向が長手方向に実質的に合致するように、タイヤのクラウン部に結合されている場合、生成電気信号(または低域通過フィルタリング信号)は、正の特性ピークおよび負の特性ピークを含み、前記電気信号(または前記低域通過フィルタリング信号)を処理するステップは、前記正および前記負の特性ピークに関する情報を抽出するように行ってもよい。例えば、正および負の特性ピークに関する情報は、前記正および前記負の特性ピークの符号の配列を含んでもよい。
例えば、タイヤの車両への装着位置(右手側または左手側)を、正および負の特性ピークの抽出された符号の配列に基づいて単純かつ効果的に決定してもよい。
別の例として、転動中の前記タイヤが所与の期間に行うタイヤ回転数を、所与の期間中に前記少なくとも1つの特性ピークの発生をカウントすることにより決定してもよい。
また、本発明の方法および/またはシステムにおいて、タイヤの空気圧を測定してもよい。
また、前記タイヤにかかる負荷を、前記少なくとも1つの特性ピークの所定点の間の距離と測定された空気圧とに基づいて決定してもよい。
電気信号をフィルタリングするために使用される低域通過フィルタの同調周波数は、当業者が必要に応じて適切に選択することができる。例えば、低域通過フィルタリング信号は、振動構造物の共振ピーク周波数の半分以上の周波数を有する周波数成分を除去することにより得てもよい。
好適な実施形態において、振動構造物は、150Hzよりも高い、より好ましくは200Hzよりも高い、さらに好ましくは300Hzよりも高い共振ピーク周波数を有するように設計してもよい。
例えば、上述の共振ピーク周波数の値で、低域通過フィルタリング信号は、120Hzよりも高い周波数を有する周波数成分を除去することにより得てもよい。
タイヤの回転速度が閾値速度よりも高いかを判定するステップは、(間隙の存在による)前記振動構造物の最大許容振動の状態を検出することにより行ってもよい。これにより、振動構造物および処理装置を含む各アセンブリの「自己同調(self tuning)」が可能になり、各アセンブリの製造プロセスにおける変動性(variability)への依存、および各アセンブリの特性化の複雑さ(complex characterizations of each assembly)を低減(または回避)することができて有益である。
圧電素子に過度の応力がかかることを回避するため、圧電素子の第2の端部に結合される負荷質量体は、4グラム未満のものを選択してもよい。振動構造物の質量中心を圧電素子の第2の端部側に最大限までシフトするため、負荷質量体はU字形であってもよい。
圧電素子におけるクラック形成の可能性を低減するため、間隙の最大全幅は400μmであってもよい。間隙の「最大全幅」とは、振動構造物が平衡位置にあるときの負荷質量体の面とハウジングの内壁との間の(振動方向における)すべての距離の合計を意図する。
圧電素子は、例えばバイモルフ素子であってもよい。好適な実施形態において、圧電素子は平面素子である。
処理装置には、典型的には、処理装置により決定されたタイヤの少なくとも1つの動作パラメータを(タイヤ外の)受信装置に送信するための送信装置が結合される。
タイヤのさらなる動作パラメータを決定することが可能である。例えば、温度センサを含めることで、タイヤの転動中の温度を測定することが可能である。別の例として、加速度センサを含めることも可能である。
好適な実施形態において、圧電素子により生成された電気信号に関連付けられた電気エネルギーを蓄積するように適合された電圧準備回路(voltage preparation circuit)が、振動構造物および処理装置に結合される。電圧準備回路は、典型的には、コンデンサを含む。
本発明のさらなる特徴および利点は、非限定的な例にすぎない本発明のいくつかの例示的実施形態の後続の詳細な説明により明らかになろう。かかる説明は、以下の添付図面を参照して行われる。
図面の簡単な説明
本発明による自己電源型センサ装置を含むタイヤの一例の断面を示す。 図1のタイヤに含まれる自己電源型センサ装置の概略例を示す。 第1の配置による図2のセンサ装置に含まれる電力供給用のフレキシブル圧電素子の一例を示す。 第1の配置による図2のセンサ装置に含まれる電力供給用のフレキシブル圧電素子の一例を示す。 第1の配置の代替である、第2の配置による図2のセンサ装置に含まれる電力供給用のフレキシブル圧電素子の一例を示す。 第1の配置の代替である、第2の配置による図2のセンサ装置に含まれる電力供給用のフレキシブル圧電素子の一例を示す。 路面上で転動中にタイヤのクラウン部にかかる径方向加速度のプロファイルの一例を示す。 路面上で転動中にタイヤのクラウン部にかかる長手方向加速度のプロファイルの一例を示す。 負荷質量体に結合されたフレキシブル圧電素子を含む振動構造物の一例の周波数応答を示す。 図3a、図3bの配置により配設されたフレキシブル圧電素子を含む電力供給部の両端で得られた電圧信号の一例を示す。 図3a、図3bの配置により配設されたフレキシブル圧電素子を含む電力供給部の両端で得られた電圧信号の一例を示す。 図4a、図4bの配置により配設されたフレキシブル圧電素子を含む電力供給部の両端で得られた電圧信号の一例を示す。 図4a、図4bの配置により配設されたフレキシブル圧電素子を含む電力供給部の両端で得られた電圧信号の一例を示す。 フレキシブル圧電素子および負荷質量体を含む電力供給部により得られる信号を処理するために使用可能な解析回路の一例を示す。
発明の例示的実施形態の詳細な説明
図1は、タイヤ11および支持リム12を含む車輪の断面を示す。図1に示すタイヤ11は、従来「チューブレス」として知られるタイプ、すなわちインナチューブを含まないものである。このタイヤは、前記リム12に装着された空気注入弁13により空気を注入することが可能である。
タイヤ11は、2つのビード14および14’で終端するカーカス16を含み、ビード14および14’の各々は、タイヤ11を支持リム12に固定するようにカーカス16の内周縁に沿って形成されている。ビード14、14’は、ビードコアとして知られる補強用環状コア15および15’をそれぞれ含む。カーカス16は、円環状プロファイルを描くように一方のビード14から他方14’まで軸方向に延在するとともに、その端部がビードコア15および15’のそれぞれに関連付けられた布地または金属のコードを含む、少なくとも1つの補強プライにより形成されている。ラジアルとして知られるタイプのタイヤにおいて、前述のコードは、本質的にタイヤの回転軸心を含む平面内に存在する。カーカス16に対して径方向外側の位置には、ベルト構造として知られる環状構造体17が配置されている。典型的には、ベルト構造体17は、金属および/または布地のコードが組み込まれ、互いに重なる1つ以上のエラストマ材料ストリップを含む。タイヤが地面と転がり接触するために、ベルト構造体17の周囲にはトレッドバンド18が巻かれている。トレッドバンドには、典型的には、レリーフパターンが押印されている。また、カーカス16上の軸方向に対向する側方位置には、各々、対応するビード14および14’の外縁から径方向外方に延在する2つの側壁19および19’が配置されている。チューブレスタイヤにおいて、カーカス16の内面は、通常、ライナ111、すなわち1層以上の空気不透過性エラストマ材料で覆われている。タイヤ11の特定の設計により、他の既知の要素(例えばビードフィラー等)を設けてもよい。
タイヤ11内には、自己電源型センサ装置3が含まれている。センサ装置3は、タイヤ11のクラウン部、すなわちタイヤ11の側壁の間を軸方向に延在するタイヤ11の部分内に結合されている。好ましくは、センサ装置3は、タイヤ11の赤道面に実質的に対応して配設される。図1に示す好適な実施形態において、センサ装置3は、タイヤ11のインナライナ111に固定されている。センサ装置3およびインナライナ111の両方に、固定要素332が接着されている。固定要素332は、センサ装置3をタイヤのインナライナ111に固定するとともに、センサの安定した固定状態を維持するため、転動中にタイヤ構造に生じる変形に従うように適合されている。
センサ装置3のタイヤへの安定した固定状態を維持するように適合された固定要素332の好適な実施形態が、出願人によるPCT特許出願番号2006WO−EP003844号に記載され、かかる出願は、参照により本明細書に組み込まれる。かかる実施形態において、固定要素(PCT特許出願番号2006WO−EP003844号では「係止体」と称される)は、エラストマ材料で作られた少なくとも2つの部分を含む。各部分は、タイヤ11の内面に固定される締結面と、保持サブ部とを有する。センサ3は、2つの保持部の間に配置されている。各部分の締結面と保持サブ部との間に形成された溝内に、円環形を有するとともにセンサ(下記参照)に関連付けられたアンテナが配設され、アンテナの内周縁と各部分に形成された溝との間の係合により、センサ3と固定要素332との間の制約が維持される。
代替の実施形態において、センサ装置3は、トレッドエリアにおけるタイヤの構造内(例えばトレッドバンド内)、または外側のベルトストリップとトレッドバンドとの間に組み込んでもよい。
自己電源型センサ装置3の一例の概略を図2に示す。センサ装置3は、電力供給部31と、マイクロコントローラ33と、測定装置34と、無線周波送信機36と、アンテナ37とを含む。
電力供給部31はフレキシブル圧電素子を含み、かかるフレキシブル圧電素子は、以下で詳細に説明するように、路上で転動中にタイヤから受ける力により変形する。圧電効果により、かかる変形から電気信号が生成され、好適な電極により収集され、典型的にはダイオード整流ブリッジ(不図示)を含み交流電流を直流電流に変換するように適合された電圧準備回路32に送られる。また、電圧準備回路32は、圧電効果により生成され電極により搬送される電荷の蓄積に好適なコンデンサ(不図示)も含む。また、電圧準備回路32は、コンデンサの両端での電圧が所定の最低電圧(例えば2.7ボルト)を上回ることを検証するように適合された電圧コントローラ(不図示)を含んでもよい。
電力供給部31により生成され電圧準備回路32に蓄積された電力は、マイクロコントローラ33、測定装置34(スイッチ35を介して)、および無線周波送信機36に供給される。
さらに、フレキシブル圧電素子の変形により生成された電気信号は、それを解析することでタイヤと路面との間の相互作用、およびタイヤの動作パラメータ(接地面の長さおよび/またはタイヤにかかる負荷等)に関する情報の抽出を可能にするため、直接マイクロコントローラ33にも送られる。
測定装置34は、タイヤの他の監視すべき動作パラメータ(例えば圧力および/または温度等)を測定するように適合された少なくとも1つのセンサを含む。また、測定装置34は、感知されたパラメータを電気信号に変換するように適合された制御回路構成も含む。
無線周波装置36は、測定された1つまたは複数のパラメータを含む情報フレームを、タイヤ外の、典型的にはタイヤが装着される車両上に配置された受信機(不図示)に、アンテナ37を介して送信するように適合されている。
マイクロコントローラ33は、典型的には、センサ装置3の動作を制御するCPUを含む。図2に示す好適な実施形態において、マイクロコントローラ33は、測定装置34に通電して特徴パラメータまたは監視すべきパラメータの測定を実行するため、第1のタイミング/イネーブル回路38を介して、スイッチ35が測定装置34への回路を閉じることを可能にする。さらに、マイクロコントローラ33は、第2のタイミング/イネーブル回路40を介して、フレームを外部受信機に送信することを可能にする。その上、マイクロコントローラ33は、無線周波装置36を介してタイヤ外に送られる情報を抽出するため、電力供給部31および測定装置34からの信号を収集し、解析回路39を介して信号を処理する。本発明の目的のために、第1のタイミング/イネーブル回路38、解析回路39、第2のタイミング/イネーブル回路40における用語「回路」は、限定的に解釈すべきではない。関連付けられた機能を果たすため、回路38、39、および40は、ハードウェア(好適な電子部品により)、ソフトウェア(好適なプログラムルーチンにより)、またはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせのいずれで実現してもよい。
スイッチ35の閉鎖および送信機36によるフレーム送信は、所定の時間間隔で行うことができる。例えば、無線周波数送信はパラメータ測定よりも多くの電力を要求するのが典型的であるため、第1のタイミング/イネーブル回路38は2分毎にスイッチ38を閉じさせる一方、第2のタイミング/イネーブル回路40は7分毎に収集データを外部に送信させてもよい。
別の例として、スイッチ38の閉鎖および/または収集データの送信は、電圧準備回路32に含まれるコンデンサの両端での電圧が所定の閾値電圧を上回るときに行ってもよい。第1および/または第2のタイミング/イネーブル回路38、40は、マイクロコントローラ33と別体のハードウェア回路として、またはマイクロコントローラ33のメモリ内に組み込まれたファームウェアオブジェクトとして、いずれの従来の方法で実現してもよい。
図3aおよび図4aは、本発明の一実施形態による電力供給部31の断面を示す。電力供給部31は、ハウジング311、フレキシブル圧電素子313、および圧電素子に関連付けられた負荷質量体312を含む。図3bおよび図4bは、それぞれ図3a、図4aにおけるA−Aに沿う電力供給部31の断面を示す。
図3a、図4aを参照して、圧電素子313は、片持ち梁式にハウジング内に配設されている。換言すれば、圧電素子313は、その第1の端部315においてハウジング311に固定される一方、第2の端部316は負荷質量体312に関連付けられている。圧電素子313は、好ましくは平面素子として形成される。代替として、棒素子として形成することが可能である。好適な実施形態において、平面圧電素子は、平面の導電性(例えば金属製)の板により隔てられた少なくとも2つの平面圧電性結晶を含む(バイモルフ構成)。電極は、従来、圧電素子の外面上に配設される。
図3a、図3bに示す配置において、電力供給部31は、フレキシブル圧電素子313の振動方向がタイヤの径方向(図1、図3a、図3bにおいて「E」と示す)、すなわちタイヤの回転軸心に対して直交する方向と実質的に合致するように、タイヤに結合されている。それにより、タイヤの転動中、圧電素子313および関連付けられた負荷質量体312に径方向加速度がかかる。圧電素子313にかかる応力を均等に分布させるため、圧電素子313の長辺は、好ましくは、タイヤの軸方向(図1、図3a、図3bにおいて「F」と示す)、すなわちタイヤの回転軸心に対して平行な方向に実質的に合わせて配設してもよい。
図4a、図4bに示す代替の配置において、電力供給部31は、フレキシブル圧電素子313の振動方向がタイヤの長手(または円周)方向(図1、図4a、図4bにおいて「L」と示す)と実質的に合致するように、タイヤに結合されている。それにより、タイヤの転動中には、圧電素子313および関連付けられた負荷質量体312に長手方向加速度がかかる。圧電素子313にかかる応力を均等に分布させるため、圧電素子313の長辺は、好ましくは、タイヤの軸方向(図1、図4a、図4bにおいて「F」と示す)、すなわちタイヤの回転軸心に対して平行な方向に実質的に合わせて配設してもよい。
フレキシブル圧電素子313、負荷質量体312、およびハウジング311の幾何学的寸法は、負荷質量体312の外面とハウジング311の内壁の少なくとも1つとの間に隙間314(以下の説明では「間隙」とも言う)が残されるように選択される。間隙により、フレキシブル圧電素子313に許容される最大の撓みが定義される。電力供給部31の寸法を制限しつつ、圧電素子313および実質的に圧電素子313の自由端にある負荷質量体312を含む構造物の質量中心をシフトするため、負荷質量体312は、好ましくは図3a、図4aに示すようにU字形であってもよい。
動作では、電力供給部31に、タイヤの回転により生じる力/加速度がかかる。遠心加速度が特に高いが、転動中のタイヤと路面との相互作用に由来する、一般に(特に高速において)遠心加速度の寄与よりも低い強度を有する他の加速度の寄与も混じっている。特に、タイヤの回転に伴い電力供給部31に関連付けられたタイヤ部分が接地面に対して入ったり出たりすることで、タイヤの長手方向(すなわち円周方向)における加速度寄与も電力供給部31に付与される。
図5は、タイヤが完全に回転する間に電力供給部31に関連付けられたタイヤ部分にかかり得る対時間径方向加速度のプロファイルの一例を示す。
電力供給部31に関連付けられたクラウン部が地面と接触しない、完全なタイヤ回転の第1の区間中、図5に見られその存在について以下で説明するリップルを除いて、加速度は実質的に一定であり、タイヤの回転速度の平方に依存する値を呈する。
電力供給部31に関連付けられたクラウン部が地面と接触する、完全なタイヤ回転の第2の区間中、加速度レベルは、タイヤと地面との間の接触領域の開始時に円周状態から平坦な構成に移行する間にタイヤに生じる変形により当初増加した後に、図5の中心部に見られるように実質的にゼロに降下する。接触領域の終了時には、トレッドエリアに生じる加速度がまた増加する。
上述のタイヤ回転の第1の区間中は、電力供給部31に、高速では数百gにも達し得る(例えば120km/hで360g、gは重力加速度)甚大な径方向加速度がかかる。
図3a、図3bの配置において、この実質的に方向Eに沿う加速度がかかる負荷質量体312は、圧電素子313がタイヤの径方向に対してほぼ直交する第1の平衡位置から、ハウジング311の内壁に向かって押される。特に、負荷質量体312は、フレキシブル圧電素子313のコンプライアンス特性と負荷質量体312のサイズとに依存する量だけ押される。押される最大量は、間隙314の寸法により画定される。
負荷質量体312の移動により、圧電素子313の対応する屈曲が生じる、すなわち圧電効果により電荷が生成される。しかし、この「静的」加速度の下では、加速度値、すなわちタイヤの回転速度に依存して、負荷質量体が間隙314内であるかまたはハウジング311の内壁に当接する第2の平衡位置に達するや否や、電荷の生成が突然中断される。回転速度が大きいほど、第2の平衡位置は第1の平衡位置から遠くなり、その最大値は間隙314により画定される。
他方、完全なタイヤ回転の上述の第2の区間中、すなわち電力供給部31に関連付けられたクラウン部が地面と接触している間は、径方向加速度が実質的にゼロに降下し、負荷質量体312を第2の平衡位置に保つ何らの力も作用しないため、負荷質量体312は振動自在である。負荷質量体312の振動により、圧電素子313の対応する屈曲が生じ、圧電効果により電荷が生成される。これらの振動により、振動の量とフレキシブル圧電素子313の減衰特性により与えられる減衰効果とに依存して、大量の電荷が供給され得る。しかし、タイヤと地面との間の接触領域を通過し終わるや否や、径方向加速度が急増し、負荷質量体が第2の平衡位置に位置されるとともに振動が強制的に停止し、それに対応して電荷の発生が停止する。
図3a、図3bの配置についての上で説明した負荷質量体312に関連付けられた圧電素子313の挙動は、電力供給部31にかかる径方向加速度の所謂「第1高調波」の寄与、すなわちタイヤ回転当たり1回発生する寄与による。かかる寄与に関連付けられる周波数は、電力供給部31に関連付けられたタイヤ部分が接地面を通過する秒当たり回数に対応するタイヤ回転速度(例えば、150km/h前後の速度の自動車用タイヤの場合で約20〜25Hz)に依存して、0Hz〜数十Hzの低周波数範囲内で変動し得る。かかる低周波数の寄与により、フレキシブル圧電素子313が「パルス状」の振動挙動を呈する結果、タイヤの回転速度に依存する「パルス周波数」で、「パルス」状に電荷が生成され得る。
しかし、図5に示す径方向加速度プロファイルに示されるリップルの存在から分かるように、径方向に電力供給部31にかかる実際の加速度は、上述の成分よりも高い周波数範囲における成分も有する。これらの高周波数成分は、より高次の高調波の寄与、すなわちタイヤ回転当たり2度以上発生するイベントによるものである。例えば、タイヤトレッドを形成するブロックと地面との相互作用により、より高次の高調波の寄与が生じ得る。他のより高次の高調波の寄与には、接地面におけるタイヤの変形が接地面外のタイヤ部分に伝達されることによるタイヤ構造全体の振動モードによるものがある。タイヤが転動する表面(例えばアスファイルト)の粒度に依存する、より小さなトレッド部分と地面との相互作用により、さらなる高周波数の寄与が生じ得る。
図3a、図3bの配置において、圧電素子313は、第1高調波成分の周波数よりも高い周波数を有する径方向加速度の成分により励起(excite)される。出願人は、タイヤが低速で転動しているとき、フレキシブル圧電素子313に関連付けられた負荷質量体312は、上述の第2の平衡位置、すなわち遠心加速度により押された負荷質量体が達する位置の周辺で振動することを検証した。高周波数成分(すなわち、より高次の高調波に起因する成分および/またはタイヤトレッドと道路との間の相互作用に起因する成分)によるかかる振動は、圧電効果により電荷を生成するために非常に有益である。実際、かかる振動により、完全なタイヤ回転のうち上述の第1の区間(すなわち接地面以外の部分)の間は電荷の連続フローが生成され、かかる電荷は、完全なタイヤ回転のうち上述の第2の区間(すなわち接地面)の間に生成される電荷に合算され、タイヤの回転全体を通じた電荷の「連続的な」生成に寄与する。
前記のように、かかる挙動は低速で生じるものである。より高速では、発生する遠心加速度が(径方向加速度を形成するその他の成分に対して)非常に大きいため、負荷質量体312はハウジング313の内壁に押し付けられ、その如何なる動きもほとんど抑止される。かかる状況において、完全なタイヤ回転の第2の区間中に電荷が生成される。
他方、図6は、タイヤが回転する間に電力供給部31に関連付けられたタイヤ部分にかかり得る長手方向加速度を表す信号のプロファイルの一例を示す。
図6を参照して、電力供給部31に関連付けられたタイヤのクラウン部が地面と接触しない、完全なタイヤ回転の第1の区間において、長手方向加速度は、図6に見られる高周波数の振動を除いて、(タイヤの回転速度が一定である場合)実質的にゼロである。かかる高周波数の振動の存在は、より高い高調波の寄与および/またはタイヤの地面との相互作用によりタイヤ構造に付与される振動によるものであり、図5を参照して既に説明したものに類似している。
電力供給部31に関連付けられたタイヤのクラウン部が地面と接触する、完全なタイヤ回転の第2の区間において、長手方向加速度レベルは、電力供給部31に関連付けられたタイヤのクラウン部が接地面に入ったり接地面から出たりすることに実質的に対応する、符号が反対の2つの良好に定義されたピークを示す。2つのピークの正確な配置(正のピークが先で負のピークが後、またはその逆)は、タイヤの回転方向に依存する。
図4a、図4bに示す配置において、フレキシブル圧電素子313および負荷質量体312を含む構造物は、図6に示す「インパルス」長手方向加速度の作用を受ける。実際、電力供給部31に関連付けられたタイヤのクラウン部が接地面に入ったり接地面から出たりする毎に、フレキシブル圧電素子313および負荷質量体312を含む構造物は、加速度のインパルス(図6に示す正および負のピークに対応する)を受け、負荷質量体312を振動させる。直線的な駆動条件および一定の速度では、図6に示すピークの強度に匹敵する強度を有する他のいずれの長手方向加速度の寄与も、フレキシブル圧電素子313および負荷質量体312を含む構造物の振動を実質的に妨害するまたは停止させることはなく、接地面外のタイヤ回転の部分において、この構造物は実質的に自由に振動する。換言すれば、圧電素子313および負荷質量体312を含む構造物は、タイヤの長手方向に振動することが可能であるとともに、電力供給部31に関連付けられたタイヤのクラウン部が接地面を通過する際に衝撃力を受ける強制振動子として振る舞う。
図6に示す長手方向加速度のピークの強度が径方向において(同じ回転速度で)到達可能な値よりも低いため、負荷質量体312は、その平衡位置から、遠心加速度により得られる変位よりも小さい変位だけ長手方向加速度により押され、フレキシブル圧電素子313および負荷質量体312を含む構造物の振動による全体的な移動(excursion)は、(同じ回転速度で)対応する分、小さくなる。しかし、フレキシブル圧電素子313および負荷質量体312を含む構造物は、電力供給部31に関連付けられたタイヤのクラウン部が接地面の外側にあるときは自由振動子として実質的に振る舞うため、フレキシブル圧電素子313の変形は、タイヤの回転を通じて連続し、電荷が連続的に生成される。負荷質量体312により到達可能な平衡位置からの変位量は、間隙314により許容される最大値まで、タイヤの回転速度とともに増加する。
特定の速度範囲において、および/または長手方向加速度のより高い高調波成分の寄与により、共振現象も起こり得る。かかる場合、強制的な振動が生じて間隙314により許容される最大値まで増加し、低速であっても最大の電荷が生成される。
図7は、タイヤ内での使用に適合された電子回路に電力を供給するために十分な生成電気エネルギー量を得るために好適な、負荷質量体312に関連付けられたフレキシブル圧電素子313を含む振動構造物の一例の周波数応答を示す。圧電素子313の寸法および材料は、その剛性kが約4800N/mとなるように選択した。負荷質量体312のサイズmは、約0.6グラムとなるように設定した。周波数応答を得るため、負荷質量体に関連付けられた圧電素子を含むハウジングを、0Hzと2000Hzとの間の周波数範囲のパルス励起力(pulsed exciting force)をシェーカに印加する制御電子部品により駆動されるシェーカ装置上に配設した。シェーカの移動により、負荷質量体および圧電素子の振動が引き起こされ、その結果、電荷が生成された。図7は、励起力の周波数に対する振動構造物の伝達関数を示す。図5から分かるように、圧電素子および負荷質量体により形成される振動構造物の共振ピークは、約450Hzである。出願人は、約150Hzと600Hzとの間の周波数範囲内に共振ピークを有するとともにタイヤのクラウン部に結合された、フレキシブル圧電素子および負荷質量体により形成された振動構造物により、電荷が最適に生成されるとともに、振動構造物の良好な強度および信頼性(タイヤに結合されるセンサ装置内に振動構造物を用いるために所望される特徴である)が得られることを検証した。
図8および図9は、図3a、図3bに開示された(すなわち、径方向加速度がかかる)タイヤのインナライナに結合された電力供給部の両端で測定された、時間対電圧信号の2つの例を示し、一方、図10および図11は、図4a、図4bに開示された(すなわち、長手方向加速度がかかる)タイヤのインナライナに結合された電力供給部の両端で生成された、時間対電圧信号を示す。特に、図8および図10は、タイヤの回転速度が15ラジアン/秒であるときに行われた測定についてである一方、図9および図11は、タイヤの回転速度が60ラジアン/秒であるときに行われた測定についてである。
図8〜図11の測定において使用した例示の電力供給部は、幅7mm、長さ12mm、高さ6.2mm、厚さ1mmのプラスチックハウジング内に設けられた幅4.5mm、長さ11mm、全厚0.46mmの圧電材料(PZT)のバイモルフ板を含んで形成した。0.6gの負荷質量体を圧電板の自由端に固定した。ハウジングの両内壁と負荷質量体の外面との間には、全体で200μmの間隙を残した(100μm+100μm)。
図8〜図11から分かるように、負荷質量体312に関連付けられた圧電素子313を含む振動構造物を使用して得られた対時間信号のより高いピーク(用語「より高い」は、絶対値での意味を意図するものである)は、地面(または接地面)に接触するタイヤ部分に生じる変形に対応する、図5および図6の加速度プロファイルにおけるピークを実質的に再現している。図8および図9において、振動構造物に関連付けられたクラウン部が接地面を通過することに対応するピークは、図5のピークに対して上下逆になっていることに注目する必要がある。
従って、上記の振動構造物を含む電力供給部の両端で得られる信号を使用して、タイヤと路面との間の相互作用に関するデータを(好適な処理により)抽出することが可能である。
抽出されるデータには、例えば、より高いピークの位置に基づいて推定可能な、タイヤと路面との間の接触領域の長さが含まれる。タイヤと地面との間の接触領域の長さを推定することにより、例えばタイヤの空気圧、負荷、および接触領域の長さを相関させる既知の関係式を考慮して、タイヤにかかる負荷を評価することも可能である。出願人による国際公開第05/042281号パンフレット(その内容は参照により本明細書に組み込まれる)には、タイヤと路面との間の接触領域の長さが推定された時点で、使用できたであろう負荷(the load which could also be used)を決定するための、より高精度な方法が記載されている。
上記の振動構造物により得られる信号を単純に処理することにより、他のデータを導出することも可能である。例えば、信号が(絶対値で)その最大値に達する毎に1回転を加えることで、タイヤ回転数をカウントすることが可能である。さらに、単位時間当たり回転数により、タイヤの角速度、および/または回転速度(タイヤ半径が既知の場合)を導出することも可能である。別の例として、振動構造物が図4a、図4bのようにタイヤのクラウン部に結合されている(すなわち、長手方向加速度がかかる)場合、より高いピークの負−正または正−負の並びを検出することで、車両における振動構造物を含む電力供給部の位置(すなわち、電力供給部が左タイヤまたは右タイヤのいずれに含まれるか)についての単純かつ効果的な指標を提供することが可能である。これは、図6を参照して上で説明したように、上記の並びは、タイヤの回転方向に依存するためである。
換言すれば、フレキシブル圧電素子および負荷質量体を含む振動構造物は、電力供給部を提供するだけでなく、タイヤの動力学やタイヤと路面との間の相互作用の効果的なセンサを提供するためにも使用可能で有益である。この目的のため、図2に示すように、電力供給部31(図3a、図3bまたは図4a、図4bのように配置された振動構造物を含む)により得られる信号は、マイクロコントローラ33に送られ、解析回路39により処理される。信号の処理は、一般に、電力供給部/センサ装置に結合されたクラウン部が接地面に出たり入ったりすることに関する主要なピークを検出することを目的とするものである。
図8および図10をそれぞれ図9および図11と比較することで分かるように、主要なピークの強度は、タイヤの回転速度とともに(絶対値で)増加する。高回転速度において、これらのピークは、例えば図9および図11により明らかに示すように、第1高調波の寄与のため、より高次の高調波の寄与(路面の粒度等による振動、相互作用)により引き起こされる「雑音」から良好に区別可能である。
他方、低回転速度において、第1高調波の寄与によるピークは、強度が(絶対値で)低下し、より高次の高調波の寄与の存在によりピークの検出が妨げられる。これらの、より高次の高調波は、実際、タイヤが低速で回転する際に振動構造物に結合されたクラウン部が接地面を通過することにより引き起こされる振動に匹敵し得る量だけ、振動構造物における共振モードを励起する、すなわち、負荷質量体に結合されたフレキシブル圧電素子の振動を励起する可能性がある。
より高次の高調波の寄与を除去して、第1高調波の寄与によるピークの信号部分における信号対雑音比を増加させるため、タイヤが低速で回転する際には、低域通過フィルタリングを信号に適用する。低域通過フィルタリングにより、少なくとも共振モードによる寄与が除去されるべきであり、低域通過フィルタの同調周波数は、振動構造物(図7参照)の共振ピークの周波数に等しく設定してもよく、好ましくはそれよりも低い周波数、例えば共振ピークの半分の幅に対応する周波数に設定してもよく、またはさらなる例として共振ピークの周波数の半分に設定してもよい。実用的には、少なくとも自動車用タイヤにおいて用いるためには、固定フィルタリングを適用することで、120〜150Hzを上回るすべての周波数の寄与を除去することが可能である。かかる周波数は、自動車用タイヤが低速で回転中に第1高調波の寄与により到達されることはない。非常に高精度な測定が必要な場合は、タイヤの回転速度により可変の同調周波数を有する低域通過フィルタを適用することも可能である。
他方、より高速では、すなわち、第1高調波の寄与により引き起こされる振動に匹敵する量だけ振動構造物を振動させる共振モードが、より高次の高調波の寄与によりほとんど励起されないときは、低域通過フィルタリングはもはや必要なく、むしろ望ましくない。実際、高回転速度では、すべての高調波の寄与により形成される周波数包絡線のピークが振動構造物の共振ピークに少なくとも部分的に重なる場合があり、低域通過フィルタリングを行うと、フィルタリング信号に歪みが生じ、主要なピークの位置の誤判定につながる可能性がある。
回転速度についての閾値を試行錯誤により適正に設定し、閾値速度に達したら低域通過フィルタリングをオフに切り替えることが可能である。実際、振動構造物の高い信頼性とともに電力供給のための電気エネルギーの強力な発生を得る必要性と両立する範囲内の、負荷質量体と内壁との間の間隙寸法に関して、負荷質量体が、振動中、振動構造物を収容するハウジングの内壁に接触し始める速度として、好適な閾値速度が設定され得ることを出願人は検証した。
図12は、フレキシブル圧電素子および負荷質量体を含む電力供給部により得られる信号を処理するために使用可能な解析回路39の一例を、本発明の目的に十分な機能ブロックで示す。解析回路39は、コンディショニングブロック391および処理ブロック392を含む。処理ブロック392は、アナログ−デジタル変換器393、メモリ394、プロセッサ395を含む。
動作では、タイヤの回転中に電力供給部31(図2参照)により生成された信号が、解析回路39に送られる。特に、生成信号は、解析回路のコンディショニングブロック391に入力され、コンディショニングブロック391はその信号を、図12においてCh1、Ch2、Ch3として識別される3つの出力チャネル上に分割する。
第1のチャネルCh1上では、信号は低域通過フィルタリングが施さる一方、第2のチャネルCh2上では、信号は無処理のままである。第3のチャネルCh3上では、信号は、例えば整流ダイオードブリッジを通過させることにより整流される。整流動作が処理ブロック392においてソフトウェアを介して行われる場合、第3のチャネルは省略することが可能である。
Ch1の低域通過フィルタリング信号、Ch2の無処理信号、およびCh3の整流信号(存在する場合)は、処理ブロック392において処理される。より詳細には、3つの信号は、アナログ−デジタル変換器393においてサンプリングされ、デジタル形式に変換される。サンプリングされたデジタル信号部分は、次いで、メモリ394に格納され、プロセッサ395により実行される手順に従って解析および処理され、電力供給部31に結合されたタイヤのクラウン部が接地面に入ったり接地面から出たりすることに対応する特性ピークの位置に関するデータが抽出される。
低速(すなわち、閾値速度よりも低い回転速度)では、低域通過フィルタリング信号のサンプルに対して読み取りが行われる一方、高速(すなわち、閾値速度よりも高い回転速度)では、無処理信号のサンプルに対して読み取りが行われる。
より詳細には、電力供給部を含むタイヤが回転し始めると、電力供給部により生成される電気エネルギーがセンサ装置を起動するために十分になり次第、デフォルトでは、第1のチャネルCh1で得られる低域通過フィルタリング信号のサンプルに対して読み取りが行われる。これは、自己電源型センサ装置の起動時には、タイヤは低速で回転していると想定するのが合理的だからである。
メモリ394に格納された低域通過フィルタリング信号のサンプルに対して行われる第1の処理は、同期演算(synchronization operation)である。同期により、プロセッサ395は、タイヤの各回転を認識することができる。典型的には、この処理は、サンプリングされた低域通過フィルタリング信号の最大値(デフォルトでは、電力供給部に関連付けられたタイヤ部分が接地面を通過することを識別する)を連続的に見出すことにより行われる。この目的のため、適応閾値手法を使用することも可能である。特に、最初は、第1の固定閾値を使用する。第1の固定閾値は、特に低速においてより高次の高調波の寄与により引き起こされる通常の「雑音」レベルよりも高く設定すべきである。各サンプルを、第1の固定閾値と比較する。所与のサンプルV1が第1の固定閾値に達すると、新しい比較用閾値を、V1の既定の百分率a%(例えば80%)(または第1の固定閾値とV1のa%との最大値)に設定する。これらのステップを、すべてのサンプルについて繰り返し、毎回、得られる最大値を解析対象の信号部分における関連の位置とともに格納し、タイヤの各回転の認識に対応する良好に「隔離された(isolated)」(すなわち、恐らくは既定の最小時間間隔を伴って非連続な)最大値が見付かる定常状態に達するまで繰り返しを行う。この単純な処理により、タイヤ回転数を良好な精度でカウントすることができ、この処理は、また、後続の処理のために使用することも可能である。最小値も識別すべき場合(特に、図4a、図4b(図10および図11も参照)に示すように、フレキシブル圧電素子が長手方向加速度の作用により屈曲し、「負」のピークも検出すべき場合)、第1の固定閾値に対して反対の符号を有する第2の固定閾値から同様の演算を行うことが可能である。
同期およびピーク検出が行われると、最大値および/または最小値の格納された位置を使用して、2つの連続する最大(または最小)位置の間の時間的距離を往復(reciprocating)することにより、タイヤの角速度および/または回転速度(後者の場合、タイヤ半径が既知)を推定することが可能である。タイヤと路面との間の接触領域の長さも得られる。特に、フレキシブル圧電素子が径方向加速度の作用により屈曲する場合、接触領域の長さは、最大値(図5参照)に対応するピークの幅に関連させることが可能である一方、フレキシブル圧電素子が長手方向加速度の作用により屈曲する場合、接触領域の長さは、最大および最小の信号値(図6参照)の位置の間の時間的距離に関連させることが可能である。タイヤと路面との間の接触領域の長さが推定されると、先に説明したように、タイヤにかかる負荷も評価することができる。
フレキシブル圧電素子が長手方向加速度の作用により屈曲する場合、タイヤと路面との間の接触領域の長さを推定するために使用される格納された連続的な最大値および最小値の生じた並び(最大値が先で最小値が後、またはその逆)にさらなる単純な解析を行うことで、自己電源型センサ装置が、車両の左側または右側のいずれに装着されたタイヤ内に含まれているかを認識することが可能である。
換言すれば、電力供給部31により生成される電気信号を単純に解析することで、センサ3は、自らが車両の右手側または左手側のいずれに装着されているかを「自動位置特定」することができる。この情報を抽出するため、上述の特性ピークの符号の配列を検出する。実際、図6を参照して先に述べたように、接地面に入ったり接地面から出たりすることを表す長手方向加速度のピークの正−負または負−正の並びは、タイヤの回転方向に依存する(従って、その指標として使用することが可能である)。車両の外側を基準にすると、右手側のタイヤは時計回りに回転し、左手側のタイヤは反時計回りに回転する。電力供給部31が長手方向加速度に感応するときは、電力供給部31を含むタイヤが時計回りまたは反時計回りのいずれに回転するか(すなわち、その車両への装着位置)を、接地面に入ったり接地面から出たりすることを表す正および負の特性ピークの符号の系列の検出に基づいて見出すことが可能である(電力供給部31が右手側および左手側のタイヤにおいて同じ所定の方法で(例えば、フレキシブル圧電素子の振動端をタイヤの内側面に向けた状態で)取り付けられるものと仮定する)。例えば、正のピーク(最大信号値の符号を抽出することにより導出可能)が負のピーク(最小信号値の符号を抽出することにより導出可能)に先行することが検出されれば、時計回りの回転に対応する。
図12に戻って、回転速度が(特定の閾値速度を超えて)高くなると、プロセッサ395は、上で開示したものと同じ処理ステップを、第2のチャネルCh2から得られメモリ394に格納された無処理信号のサンプルに対して行う。
閾値速度への到達が、フレキシブル圧電素子に結合された負荷質量体が振動中にハウジングの内壁に接触し始める常態に関連付けられている場合、タイヤの現在の回転速度が閾値速度よりも低いか高いかを知るため、プロセッサ395は、整流信号のサンプル(図12の構成における第3のチャネルCh3を通じて得たもの、またはソフトウェアを介して得たもののいずれか)に対する読み取りを使用するのが有益である。この状態では、振動量が最大に達しているため、生成信号の最大値が達する電圧値は、実質的に変化しない。従って、例えば、閾値速度への到達は、上で開示したものに類似の(または、既に行われた第1または第2のチャネルに対して読み取られた低域通過フィルタリング信号または無処理信号のサンプルの最大値の位置に対応する)適応閾値を使用して最大値認識手順の後に格納された、整流信号の最大値の変動を解析することにより認識することが可能である。別のアプローチでは、タイヤの回転毎に生成される電気エネルギーに関する関数を監視してもよい。タイヤ回転当たりの生成電気エネルギーは、実際、振動構造物が間隙により許容される最大の振動に達すると、それ以上には増大しない。「オンザフライで」(固定の速度閾値を設ける必要なく)最大振動の状態への到達を判定するために有用な、タイヤ回転当たりの正規化電気エネルギーに関する好適な関数には、次式のものがある:
Figure 2010533844
式中、nは解析対象のタイヤ回転を表し、V(i)は解析対象のタイヤ回転における整流信号の各サンプルの電圧を表し、mは解析対象のタイヤ回転の開始と終了との間に含まれるサンプルの数を表し、max(n)は解析対象のタイヤ回転における整流信号により到達される最大値を表す。振動構造物の正確な形状寸法とは無関係に、上記の関数のすべては、タイヤの角速度に対してプロットした場合、最大許容振動の状態への到達に対応してある種の平坦域に達する。従って、この平坦域を検出することで、プロセッサ395は、いずれの振動構造物の形状寸法についても、各センサ装置の複雑な特性化を行う必要なく、最大許容振動の状態(すなわち、第1のチャネルCh1の読み取りから第2のチャネルCh2、またはその逆に切り替えるための閾値速度)を認識し、正しい閾値速度を求められて有益である。
上で説明した性能を得るためのバイモルフPZTフレキシブル圧電板を使用した自己電源型センサ装置についての好適な範囲の一例は、以下の通りである:
−PZT板の長さ:7〜20mm
−PZT板の幅:3〜18mm
−バイモルフ板の全厚:0.15〜1.20mm
−負荷質量体:0.05g〜4g
−間隙:50〜400μm
負荷質量体のサイズを特に参照して、負荷質量体のサイズが小さいと、圧電素子+負荷質量体の構造物の共振周波数が増大することに注目する必要がある。さらに、負荷質量体のサイズが小さいと、電力供給部の存在によりタイヤ回転にもたらされる不平衡が低減される。その上、負荷質量体のサイズが小さいと、振動中に内壁に当たることにより電力供給部ハウジングにクラックおよび破壊が生じることが低減される。他方、負荷質量体のサイズが小さすぎると、フレキシブル圧電素子が十分に屈曲せず、その結果、電荷の生成が不十分になる。電力供給部の寸法を決定するためのガイドラインとしては、回転中のタイヤの不平衡を実質的に回避するのに十分な負荷質量体のサイズm(例えば4g未満の質量体)を選択し、圧電素子+負荷質量体の構造について共振周波数f(例えば150Hzよりも高い)を選択し、次いで、圧電素子の寸法をその剛性kから導出する、というものがあり、次の周知の関係式を反転させることにより求められる:
Figure 2010533844

Claims (52)

  1. 車両に装着されたタイヤの少なくとも1つの動作パラメータを決定するための方法であって、前記方法は:
    −ハウジングおよび前記ハウジングに結合された圧電素子を含み、振動方向に振動可能な振動構造物を提供するステップと;
    −前記振動構造物を前記タイヤのクラウン部に結合するステップと;
    −前記タイヤを転がり面上で回転させて前記振動構造物を振動させることにより、前記圧電素子に電気信号を生成させるステップと;
    −前記電気信号を処理して前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータを決定するステップと;を含み、
    前記電気信号を処理する前記ステップは:
    −前記タイヤの回転速度が閾値速度よりも高いかを判定するステップと;
    −判定結果が否である場合、前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータを決定するための情報を低域通過フィルタリング信号から抽出するステップであって、前記低域通過フィルタリング信号は、前記振動構造物の共振ピーク周波数以上の周波数を有する前記電気信号の周波数成分を少なくとも除去することにより得られる、ステップと;を含む、方法。
  2. 前記圧電素子は、第1の端部が実質的に前記ハウジングに固定され、第2の端部が負荷質量体に固定されるように、前記ハウジングに結合されている、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ハウジングの少なくとも1つの内壁と前記負荷質量体の外面との間に間隙が形成されている、請求項2に記載の方法。
  4. 前記タイヤの前記クラウン部は、前記タイヤの内面の一部である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記振動構造物を前記タイヤの前記クラウン部に結合する前記ステップは、前記圧電素子の長辺を実質的に前記タイヤの軸方向に合わせて配設するように行われる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記振動構造物を前記タイヤの前記クラウン部に結合する前記ステップは、前記振動方向を前記タイヤの長手方向に実質的に合致させるように行われる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記振動構造物を前記タイヤの前記クラウン部に結合する前記ステップは、前記振動方向を前記タイヤの径方向に実質的に合致させるように行われる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記回転速度が前記閾値速度よりも高い場合、前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータを決定するための情報を前記電気信号から抽出するステップをさらに含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記低域通過フィルタリング電気信号または前記電気信号を処理する前記ステップは、前記低域通過フィルタリング信号または前記電気信号の少なくとも1つの特性ピークに関する情報を抽出するように行われ、前記少なくとも1つの特性ピークは、前記振動構造物に結合された前記タイヤの前記クラウン部が前記タイヤと転がり面との間の接触領域に入ること、および前記振動構造物に結合された前記タイヤの前記クラウン部が前記接触領域から出ることに関するものである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記少なくとも1つの特性ピークに関する前記情報は、前記少なくとも1つの特性ピークの所定点の間の距離を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータは、前記タイヤと前記転がり面との間の前記接触領域の長さを含み、前記接触領域の前記長さは、前記少なくとも1つの特性ピークの所定点の間の前記抽出された距離に基づいて決定される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記少なくとも1つの特性ピークは、正の特性ピークおよび負の特性ピークを含み、前記低域通過フィルタリング電気信号または前記電気信号を処理する前記ステップは、前記正および前記負の特性ピークに関する情報を抽出するように行われ、前記正および前記負の特性ピークに関する前記情報は、前記正および前記負の特性ピークの符号の並びを含む、請求項6に従属する請求項9〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータは、前記タイヤの前記車両への装着位置を含み、前記タイヤの前記装着位置は、前記抽出された符号の並びに基づいて決定される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータは、転動中の前記タイヤが所与の期間に行うタイヤ回転の回数を含み、前記タイヤ回転数は、前記所与の期間中に前記少なくとも1つの特性ピークの発生をカウントすることにより決定される、請求項9〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記タイヤの空気圧を測定するステップをさらに含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータは、前記タイヤにかかる負荷を含み、前記負荷は、前記少なくとも1つの特性ピークの所定点の間の前記距離と前記測定された空気圧とに基づいて決定される、請求項10に従属する請求項15に記載の方法。
  17. 前記低域通過フィルタリング信号は、前記振動構造物の前記共振ピーク周波数の半分以上の周波数を有する周波数成分を除去することにより得られる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記振動構造物の共振ピーク周波数は150Hzよりも高い、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記低域通過フィルタリング信号は、120Hzよりも高い周波数を有する周波数成分を除去することにより得られる、請求項18に記載の方法。
  20. 前記タイヤの前記回転速度が前記閾値速度よりも高いかを判定する前記ステップは、前記振動構造物の最大許容振動の状態を検出するステップを含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 車両に装着されたタイヤの少なくとも1つの動作パラメータを決定するためのシステムであって:
    −前記タイヤのクラウン部に結合された振動構造物であって、前記振動構造物は、ハウジングおよび前記ハウジングに結合された圧電素子を含み、振動方向に振動可能である、振動構造物と;
    −前記圧電素子により生成された電気信号を処理して前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータを決定するように適合された処理装置と;を含み、
    前記処理装置は:
    −前記タイヤの回転速度が閾値速度よりも高いかを判定するステップと;
    −判定結果が否である場合、前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータを決定するための情報を低域通過フィルタリング信号から抽出するステップであって、前記低域通過フィルタリング信号は、前記振動構造物の共振ピーク周波数以上の周波数を有する前記電気信号の周波数成分を少なくとも除去することにより得られる、ステップと;を行うように適合された解析回路を含む、システム。
  22. 前記フレキシブル圧電素子は、第1の端部が実質的に前記ハウジングに固定され、第2の端部が負荷質量体に固定されるように、前記ハウジングに結合されている、請求項21に記載のシステム。
  23. 前記ハウジングの少なくとも1つの内壁と前記負荷質量体の外面との間に間隙が形成されている、請求項22に記載のシステム。
  24. 前記タイヤの前記クラウン部は、前記タイヤの内面の一部である、請求項21〜23のいずれか一項に記載のシステム。
  25. 前記振動構造物は、前記圧電素子の長辺を実質的に前記タイヤの軸方向に合わせて配設するように、前記タイヤの前記クラウン部に結合されている、請求項21〜24のいずれか一項に記載のシステム。
  26. 前記振動構造物は、前記振動方向を前記タイヤの長手方向に実質的に合致させるように、前記タイヤの前記クラウン部に結合されている、請求項21〜25のいずれか一項に記載のシステム。
  27. 前記振動構造物は、前記振動方向を前記タイヤの径方向に実質的に合致させるように、前記タイヤの前記クラウン部に結合されている、請求項21〜25のいずれか一項に記載のシステム。
  28. 前記解析回路は、さらに、前記回転速度が前記閾値速度よりも高い場合、前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータを決定するための情報を前記電気信号から抽出するように適合されている、請求項21〜27のいずれか一項に記載のシステム。
  29. 前記解析回路は、さらに、前記低域通過フィルタリング信号または前記電気信号の少なくとも1つの特性ピークに関する情報を抽出するように適合され、前記少なくとも1つの特性ピークは、前記振動構造物に結合された前記タイヤの前記クラウン部が前記タイヤと転がり面との間の接触領域に入ること、および前記振動構造物に結合された前記タイヤの前記クラウン部が前記接触領域から出ることに関するものである、請求項21〜28のいずれか一項に記載のシステム。
  30. 前記少なくとも1つの特性ピークに関する前記情報は、前記少なくとも1つの特性ピークの所定点の間の距離を含む、請求項29に記載のシステム。
  31. 前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータは、前記タイヤと前記転がり面との間の前記接触領域の長さを含み、前記処理装置は、前記少なくとも1つの特性ピークの所定点の間の前記抽出された距離に基づいて前記接触領域の前記長さを決定するように適合されている、請求項30に記載のシステム。
  32. 前記少なくとも1つの特性ピークは、正の特性ピークおよび負の特性ピークを含み、前記解析回路は、前記正および前記負の特性ピークに関する情報を抽出するように適合され、前記正および前記負の特性ピークに関する前記情報は、前記正および前記負の特性ピークの符号の並びを含む、請求項26に従属する請求項29〜31のいずれか一項に記載のシステム。
  33. 前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータは、前記タイヤの前記車両への装着位置を含み、前記処理装置は、前記抽出された符号の並びに基づいて前記タイヤの前記装着位置を決定するように適合されている、請求項32に記載のシステム。
  34. 前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータは、転動中の前記タイヤが所与の期間に行うタイヤ回転数を含み、前記処理装置は、前記所与の期間中に前記少なくとも1つの特性ピークの発生をカウントすることにより前記タイヤ回転数を決定するように適合されている、請求項29〜33のいずれか一項に記載のシステム。
  35. 前記処理装置に結合された測定装置をさらに含み、前記測定装置は少なくとも1つの圧力センサを含む、請求項21〜34のいずれか一項に記載のシステム。
  36. 前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータは、前記タイヤにかかる負荷を含み、前記処理装置は、前記少なくとも1つの特性ピークの所定点の間の前記距離と前記圧力センサにより測定された空気圧とに基づいて前記負荷を決定するように適合されている、請求項30に従属する請求項35に記載の方法。
  37. 前記低域通過フィルタリング信号は、前記振動構造物の前記共振ピーク周波数の半分以上の周波数を有する周波数成分を除去することにより得られる、請求項21〜36のいずれか一項に記載のシステム。
  38. 前記振動構造物の共振ピーク周波数は150Hzよりも高い、請求項21〜37のいずれか一項に記載のシステム。
  39. 前記共振ピーク周波数は200Hzよりも高い、請求項38に記載のシステム。
  40. 前記共振ピーク周波数は300Hzよりも高い、請求項39に記載のシステム。
  41. 前記低域通過フィルタリング信号は、120Hzよりも高い周波数を有する周波数成分を除去することにより得られる、請求項38〜40のいずれか一項に記載のシステム。
  42. 前記解析回路は、前記振動構造物の最大許容振動の状態の検出に基づいて、前記タイヤの前記回転速度が前記閾値速度よりも高いかを判定するように適合されている、請求項21〜41のいずれか一項に記載のシステム。
  43. 前記負荷質量体は4グラム未満である、請求項22に従属する請求項22〜42のいずれか一項に記載のシステム。
  44. 前記負荷質量体はU字形である、請求項22に従属する請求項22〜43のいずれか一項に記載のシステム。
  45. 前記間隙の最大幅は400μmである、請求項23に従属する請求項23〜44のいずれか一項に記載のシステム。
  46. 前記圧電素子はバイモルフ素子である、請求項21〜45のいずれか一項に記載のシステム。
  47. 前記圧電素子は平面素子である、請求項21〜46のいずれか一項に記載のシステム。
  48. −前記処理装置に結合され、前記処理装置により決定された前記タイヤの前記少なくとも1つの動作パラメータを送信するように適合された送信装置と;
    −前記タイヤの前記送信された少なくとも1つの動作パラメータを受信するように適合された受信装置と;をさらに含む、請求項21〜47のいずれか一項に記載のシステム。
  49. 前記測定装置は温度センサを含む、請求項35に記載のシステム。
  50. 前記測定装置は加速度センサを含む、請求項35または49に記載のシステム。
  51. 前記電気信号に関連付けられた電気エネルギーを蓄積するように適合され、前記振動構造物および前記処理装置に結合された電圧準備回路をさらに含む、請求項21〜50のいずれか一項に記載のシステム。
  52. 前記電圧準備回路はコンデンサを含む、請求項51に記載のシステム。
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