JP2010530371A - 神経学的機能を増強するための作用物質、組成物および方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、神経機能を増強するための医薬組成物およびその使用方法に関し、特にアロプレグナノロンまたはその誘導体もしくは類似体を含む組成物に関する。
本願は、2007年6月11日に出願された「Agents, Compositions, and Methods for Enhancing Neurological Function」と題するBrintonらによる米国仮特許出願第60/943,187号に対する優先権を主張する。
本明細書で用いられる「類似体」という用語は、別の化合物(基準化合物)の構造と類似した構造を持つが、ある特定の成分、官能基、原子などの点で異なっている化合物を意味する。
A.神経増強物質
本明細書に記載される組成物は、1つ以上の神経増強物質を含む。1つの実施形態では、1つ以上の神経増強物質は、プロゲステロンまたは、その代謝経路中のプロゲステロンの前駆物質、プロゲステロン代謝物およびプロゲステロン誘導体といった、プロゲステロンの類似体もしくは誘導体、ならびにこれらの類似体および誘導体の、塩もしくは水和物から選択される。好ましい実施形態では、組成物は天然のプロゲステロン代謝物、つまりテトラヒドロプロゲステロン(THP:tetrahydroprogesterone)としても知られている3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(APα)、および薬学的に許容されるその塩およびその水和物を含む。3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)は中枢神経系で生成されるので、通常ニューロステロイドに分類され、GABA受容体のアロステリックモジュレーターであることが以前発見されている。例えば、米国特許第5,925,630号、米国特許第6,143,736号、および米国特許第6,277,838号を参照されたい。
組成物は、1つ以上の追加の活性物質をさらに含むことができる。1つの実施形態では、追加の活性物質はステロイドである。適切なステロイドは、米国特許第4,897,388号および米国特許第5,939,407号に記載されているもののような、生物学的に活性な形態のビタミンD3およびビタミンD2を含む。ステロイドは、特にアルツハイマー病の治療用に、神経の刺激もしくは誘発、および/または神経の脱落の予防をさらに助けるために同時投与されてよい。Brinton(2001)Learning and Memory 8(3):121−133に記載されているように、神経保護を増強するために、エストロゲンおよびエストロゲンに関係した諸分子も、神経増強物質と同時投与されてよい。
本明細書に記載される神経増強物質は、導入の仕方によってさまざまな方法で調合することができる。THPまたは他の実質的に同等な変形諸分子を含む調合物は、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、坐剤、散剤、放出制御調合物、懸濁剤、乳剤、クリーム、軟膏剤、膏薬、ローション剤、または噴霧剤など、さまざまな医薬品形態に調製することができる。好ましくは、これらの調合物は、簡単でしかも好ましくは経口の、正確な用量の投与に適した固形の剤形で使用される。経口投与用の固形の剤形は、錠剤と、軟タイプまたは硬タイプのゼラチンカプセル剤または非ゼラチンカプセル剤と、カプレット剤とを含むがこれらに限定されない。しかし、液剤、シロップ剤、懸濁剤、シェイクなどの液状の剤形も利用することができる。
本明細書に記載される1つ以上の化合物を含む調合物は、安全で効果的と考えられる物質で構成される薬学的に許容される担体を用いて調製することができ、好ましくない生物学的副作用または不必要な相互作用を生じることなく個体に投与することができる。担体とは、医薬調合物の中に存在する活性成分(単数または複数)以外の全ての構成成分のことである。本明細書で通常用いられる「担体」は、希釈剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、増量剤、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、溶解促進剤、およびコーティング組成物を含むがこれらに限定されない。
本明細書に記載される組成物は、放出調節または放出制御の調合物であってよい。放出制御剤形の例は、徐放性剤形、遅延放出剤形、パルス放出剤形、およびこれらを組み合わせたものを含む。
徐放性調合物は通常、たとえば”Remington−The science and practice of pharmacy”(20th ed.,Lippincott Williams & Wilkins, Baltimore,MD,2000)に記載されているように、拡散システムまたは浸透システムとして調製される。拡散システムは通常、リザーバーおよびマトリックスの2つのタイプのデバイスからなり、当技術分野でよく知られ、説明されている。マトリックスデバイスは通常、ゆっくりと溶解する重合体担体と一緒に薬剤を圧縮して錠剤の形にすることで調製される。マトリックスデバイスの調製において用いられる主な3つのタイプの材料は、不溶性プラスチック、親水性ポリマー、および脂肪化合物である。プラスチックマトリックスは、アクリル酸メチル−メタクリル酸メチル、ポリ塩化ビニル、およびポリエチレンを含むがこれらに限定されない。親水性ポリマーは、メチルセルロースおよびエチルセルロースといったセルロースのポリマー、ヒドロキシプロピル−セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースといったヒドロキシアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびCarbopol(登録商標)934、ポリエチレンオキシド、およびその混合物を含むがこれらに限定されない。脂肪化合物は、カルナウバロウおよびトリステアリン酸グリセリンのようなさまざまなワックス、ならびに水素添加ヒマシ油もしくは水素添加植物油を含むワックスタイプの物質、またはその混合物を含むがこれらに限定されない。
遅延放出調合物は、胃の酸性環境では不溶性で、小腸の中性環境では可溶性であるポリマー膜で、固形の剤形をコーティングすることによって作られる。
調合物は、1つ以上の神経保護作用物質のパルス送達を提供することができる。「パルスの」という用語は、間隙を置いた離れた時間間隔で多量の薬剤用量が放出されることを表す。通常、剤形を摂取すると、初回の用量の放出は実質的に即時である。すなわち最初の薬剤放出の「パルス」が摂取の約1時間以内に発生する。この最初のパルスに続いて最初の休止期間(ラグタイム)があり、この間、剤形から薬剤はほとんど放出されないか、または全く放出されない。その後2回目の薬剤が放出される。同様に、2回目の用量放出パルスと3回目の薬剤放出パルスの間の、2回目の薬剤放出がほとんどない休止期間が設計され得る。薬剤放出がほとんどない休止期間の長さは、剤形の設計、たとえば1日2回の投薬特性、1日3回の投薬特性などによってさまざまである。1日2回の投薬特性を提供する剤形では、薬剤放出がほとんどない休止期間の長さは、1回目の放出と2回目の放出の間の約3時間から14時間である。1日3回の特性を提供する剤形では、薬剤放出がほとんどない休止期間の長さは、3回の放出の各々の間の約2時間から8時間までである。
本明細書に記載される組成物は、個体に投与したとき、効果的な量の1つ以上の神経増強物質を提供する。この状況で用いられるとき、1つ以上の神経増強物質の「効果的な量」とは、個々の神経疾患、神経障害または加齢に関係した神経の衰えもしくは障害に関連した1つ以上の症状を改善または向上させるのに効果的な量のことである。この治療効果は通常、効果的な量の1つ以上の神経増強物質を含む組成物の投与を開始して約4週間から約6週間以内に観察されるが、この治療効果は4週間経過しないうちに、または6週間を過ぎてから観察されてもよい。
本明細書に記載される組成物の投与の結果として得られる神経の増強は、新しい神経細胞の産生をもたらす神経の有糸分裂の刺激または誘発を含む。すなわち、神経脱落速度の低減を含む、神経的な効果を、神経の脱落の予防を、またはその遅延を示すこと、つまり、神経保護的な効果を、または1つ以上のこれらの作用形態を示すことを含む。「神経保護的な効果」という用語は、個体の神経細胞、神経突起および神経回路網の劣化、機能障害、または死の予防を、遅延を、および/または終了を含むこと意図している。本明細書に記載される組成物の投与は、神経疾患、神経損傷、または加齢に関係した神経の衰えもしくは障害を有する個体における神経機能の改善または増強につながる。
老化したげっ歯類の脳は老人斑および神経原線維変化を発生しない。しかし最近の研究のほとんどが、神経細胞、樹状突起、および/もしくはシナプスの脱落または収縮が、老人斑および神経原線維変化より密接に、認知症または加齢に相関性があることを示している。老化したラットは、海馬、特にCA1領域の錐体細胞において神経細胞の脱落と、他のいくつかの脳の領域において細胞の脱落または樹状突起/シナプスの変化とを示す。さらに、老化したげっ歯類には、老化したヒトがそうであるように、多数の海馬アストロサイトの肥大が現れる。加えて、海馬のCA1領域における神経細胞の脱落は、さまざまな種にわたり一貫して加齢と相関性があり、アルツハイマー病のようなヒトの神経変性疾患において顕著でもある。こうした理由から、老化したラットの神経の脱落を研究することで、たとえば、アルツハイマー病のような疾患を原因とした、ヒトの脳の老化および関連した神経の脱落の一般的なメカニズムを予測する。
本明細書に記載される組成物は、キットに梱包することができる。キットは、1つ以上の神経増強物質を含む組成物の単回用量または複数回用量と、組成物の投与の説明書とを含むことができる。具体的には説明書は、示された通りに、効果的な量の組成物が個々の神経疾患、神経障害または神経障害を有する個体に投与されるように指示する。組成物は個々の治療法に準拠して上で記載したように調合され、あらゆる利便的な形で梱包することができる。
神経発生および/またはベータ−アミロイドの発現の低減を評価するための、以下に述べる動物試験を、アルツハイマー病のトリプルトランスジェニックマウスモデル(3xTgAD)を用いて行った。3xTgADマウスは、3つのヒト家族性AD(アルツハイマー病)遺伝子の変異(APPSwe、PS1M146VおよびtauP301L)を持ち、ベータ−アミロイド斑の形成と神経原線維変化との両方の、加齢による神経病理を顕在化している。3xTgADマウスは、ADの神経病理学的なマーカーを発現しているのに加えて、弱冠4カ月齢で学習障害および記憶障害を示しているが、2カ月齢では示していない。3xTgADと、ヒトのAPPswe、tauP301LおよびPS1M146Vの各ホモ変異体と、その変異体バックグラウンド(129/Sv x C57BL/6)とがDr.Frank Laferla(UC Irvine)から得られ、コロニーはUSCで確立された。この系統のマウスにおけるアミロイドおよびタウに関する症状ならびにシナプスの機能不全の特性解析は既に述べた通りで、発明者らの研究室で確認された。
海馬神経細胞に対する3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)の効果
海馬神経細胞を、胎齢18日のラットの海馬から得た。1サンプルあたり約12,000神経細胞である。サンプルは95%が神経細胞であった。神経細胞サブタイプの選択は行わなかった。海馬神経細胞を3a−ヒドロキシ−5a−プレグナン−20−オン(THP)で処理した。海馬神経細胞を含む2つのサンプルに、3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)を、10ナノモル(nM)および100ナノモル(nM)のいずれかの濃度で加えた。細胞を24時間37℃で培養した。神経細胞は、限定培地、Neurobasal+B27補助添加物において、THPもしくは他の試験分子の非存在下(対照)、またはTHPもしくは他の試験分子の存在下(実験的)での条件で培養した。THPを加えたサンプルを、海馬神経細胞のみを含む対照サンプルと比較した。神経細胞の有糸分裂の出現における変化が観察された。個々の神経細胞の有糸分裂の出現は、神経細胞の細胞体における2分裂の形で定義される。2分裂の形は神経細胞が有糸分裂をしていることを示す。実験した3つのサンプルの比較のグラフが図1に示されている。このデータは、実験した神経細胞の有糸分裂の表現型において、10nmTHPでも100nmTHPでも対照サンプルと比較して約2倍の増加があることを示している。データは、有糸分裂の表現型を示す神経細胞総数のパーセントで、平均+標準誤差、**p<.01、***p<.001で示されている。
細胞増殖マーカーの発現に対する3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)の効果
THPは細胞増殖マーカーの発現を増加させることもわかった。細胞の増殖を評価するために、細胞周期タンパク質の発現を用いて成功した。このようなタンパク質の1つは、核増殖タンパク質、Ki−67であり、細胞周期のG1期、S期、G2期、およびM期に発現するが、GO(休止)期には発現しない。Ki−67抗原は半減期が短いので、活発に増殖している細胞のマーカーとして利用できる。別の細胞周期タンパク質は、細胞分裂調節タンパク質2(cdc2)であり、これはG1/S期およびG2/M期に重要な役割を果たすサイクリン依存性キナーゼ(CDK1:cyclin dependent kinase 1とも呼称する)である。もしTHPが神経細胞の増殖を誘発するなら、細胞増殖マーカーが増加するはずである。
神経細胞の生成に対する3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)の効果
THPが細胞増殖マーカーの発現を増加させることを明らかにしたが、細胞増殖マーカーの増加が神経細胞の数の増加ということになるのかどうかについて判定が試みられた。THPは細胞の総数および分裂の速度を増加させることによって、神経細胞の増殖を誘発することがわかった。図4に示されているように、THPは神経細胞の数を約30%増加させた。この結果は、異なる複数の実験にわたって非常に一貫性があり、マウスの海馬神経細胞株(HT−22)を用いて得られた結果(図5およびその下の表1)とも一致している。図5および表1に示されているように、MuLV−GFPに感染したマウスの神経細胞において評価したところ、THPは神経細胞の数を増加させている。HT−22細胞の増殖に対するTHPの効果は、MuLVに感染した細胞で検出された。左の図はビヒクルのFACS分析結果を示す。右の図はTHPで処理したMuLV−GFP感染細胞のFACS分析結果を示す。
3H−チミジンの取り込みに対する3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)の効果
実施例1および実施例2で記載した形態学的な観察を確証するための実験的手法として、DNA合成の指標としての3H−チミジンの取り込みの生化学的な分析を用いた。図6に示されているように、THPは、約0.1nmTHPから約250nmTHPまでの間で、3H−チミジンの取り込みにおいて、対照(F=12.31,df3,19,p<.0001)に対して80%の増加を誘発した。このように、神経細胞に対してTHPが神経的な効果を及ぼす範囲は非常に鋭敏で非常に広範である。さらに図7に示されているように、他の構造的および化学的に類似のステロイドと比較したとき、DNA合成は、特にTHPの存在下で(F=9.15,df6,27,p<.0001)誘発される。
神経幹細胞の生成に対する3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)の効果
THPが神経幹細胞の成長を促進するかどうかを判定する実験も行った。図9において、胎齢18日のラットの胚の脳室周辺領域および海馬から、ニューロスフィア(neural spheres)が発生した。ラットの胚5個を、THP単独または、分裂促進因子としてEGFおよびFGF−2を加えて処理した。神経スフィアの実質的に継代3代目を採取し、各シャーレに均等に、無作為にばらして入れた。プロゲステロンなしで、表示された試薬で各シャーレを36時間処理した。その後細胞を採取し、トリプシン処理して単一細胞にした。細胞の数は、血球計を用いて計器のみでカウントし、エクセルでプロットした。
歯状回におけるNP/SCの増殖および生存に対する3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)の効果の評価
老化したマウスの集団が、本明細書に記載される治療方法の効果について、さまざまな期間で評価される。特定のラットの品種(Brown Norway/Fischer344F1の交雑種)が、異常な病状の兆候がほとんどなく、正常な加齢パターンを有するという理由で、この実験のモデルとして選択された。実験の治療方法は、本発明の1つ以上の神経増強物質を一連の老化したマウスに投与し、同じ集団で本発明の治療方法を受けていないマウスと比較することを含む。
ADの明確な病状の発症前の3カ月齢のオスの3xTgADマウスにおいて、歯状回顆粒細胞帯(DGZ:dentate granular zone)内の神経前駆細胞の増殖は不十分である
Aβの検出用にIHC標識された近隣の切片に対して、BrdU免疫組織化学法(IHC:inmmunohistochemistry)を実施した。切片はBrdU抗体(Novus Biologicals)で免疫染色し、Sony ICX−285 CCD CoolSnap HQカメラに接続したZeiss Axiovert200Mを備えた3I Marianas Imaging Systemと、SlideBook不偏定量的立体解析学ソフトウェアを装備したXenon 2−Gal Fast Excitation Sourceとを用いて画像化した。不偏定量的立体解析学的解析の結果は、アルツハイマー病(AD)の病状のマーカーが出現する前の3カ月齢では、3xTgADマウスの歯状回では、非Tgマウスの歯状回と比較して、BrdU陽性細胞の数が有意に少なかったことを示している。この結果は、明白なADの病状の進行の前に3xTgADマウスのDGZで基底神経発生が低減していることを示すものである。この結果は、Aβおよびリン酸化タウの出現より前に明白である早期の神経欠損が、ADの病因学に寄与する可能性があることも示唆している。
3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)は、3xTgADマウスの海馬歯状回内の神経欠損を回復させる
THPは非Tgマウスおよび3xTgADマウスの両方において、BrdUの取り込みを増加させた。より顕著で有意な増加は3xTgADマウスで観察され、最大の増加はビヒクル対照群に対して55+18%多く、これは10mg/kgBWでおこった。発生した細胞の総数の分析は、APαが細胞の増殖を正常な非トランスジェニックマウスの増殖のレベルまで回復させ、それにより神経欠損を逆転させたことを示した。
3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)は、3xTgADマウスおよび非Tgマウスの海馬において、増殖性細胞核抗原(PCNA:proliferating cell nuclear antigen)およびサイクリン依存性キナーゼ1(CDK1/cdc2)の発現を増加させた
本発明者らは、不偏立体解析学的解析と比較して、海馬における細胞増殖の効率をより速く検知することを可能にする、ミディアムスループットの増殖マーカーを特定するために試行した。したがって発明者らは、2つの明確な細胞周期に関係したタンパク質であるPCNAおよびCDK1/cdc2が、海馬内の細胞増殖の生化学的な指標として役立つかどうかを判定するために、立体解析学的解析と同時に生化学的解析を実施した。
3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)で処置した3xTgADマウスの歯状回で新たに形成された細胞の表現型は、神経細胞の表現型およびアストロサイトの表現型である
インビボのBrdU陽性細胞の表現型を検証するために、3xTgADマウスの海馬において、BrdU陽性細胞に、神経細胞マーカーであるTuj1、MAP2、NeuN、およびアストロサイトマーカーであるGFAPで二重または三重の免疫標識を行った。この3xTgADマウスは3カ月齢のときに10mg/kgのTHPで処置され、3〜12週間生存した。低倍率での拡大下で、BrdU陽性細胞の大部分はSGZまたはHilusで観察される。新たに形成された細胞の分布は、以前の研究で観察された分布と一致している。画像では、NeuN陽性細胞の中にBrdUの共局在が認められ、このことは、新たに発生した細胞が初期の神経細胞の表現型を示すことを意味する。画像は、新たに形成された顆粒細胞層が、BrdUおよびNeuNの共局在する核をともなう神経細胞を、BrdU陽性核およびGFAP陽性サイトゾルをともなうグリア細胞と統合したことを示した。
3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)は3xTgADマウスの学習障害を回復させた
THPが誘発した細胞発生に機能的な重要性があるのかどうか、つまり、歯状回の新しい神経細胞の発生に依存すると見られている行動課題の学習および記憶の両方に対するTHPの影響を判定するために、遅延痕跡条件づけで評価した。3xTgADマウスおよび非Tgバックグラウンドマウスを行動試験用に用意し、学習試験開始の7日前にTHP(10mg/kg、1回)またはビヒクルの単回皮下注射をした。マウスは注射の後、訓練プロセスが開始されるまで7日間飼育された。THPへの曝露と行動実験開始との間の7日間の根拠は、新しく発生した神経細胞が歯状回の中に増殖し、遊走し、統合する時間の余裕をおくことであった。7日間おいた後、学習能力の速度と規模を評価するための5日間の学習フェーズ訓練(1日35試験)で行動試験を開始した。各試験においてマウスは最初に250ms間85dBの音という条件刺激を受け、次に250ms遅れて、100ms間60Hzのショックという無条件刺激を受けた。条件刺激と無条件刺激との間に250msの遅延を導入することは、音とショックとの間の関連づけを学習によって習得するよう海馬に要請することである。
学習試験の1週間後、マウスに、学習による関連付けの記憶を調べる試験を行った。非Tgマウスは50%にやや満たない条件反射率を示し、対して3xTgADマウスは28%という反射率を示した。THPは非Tgマウスの記憶能力を有意に高めることはなかった。しかし、THPで処置された3xTgADマウスは、正常な非Tgマウスと比較して遜色のないレベルまで記憶において有意な増加を示した。多変形ANOVA(Multivariant ANOVA)分析は、遺伝子型(p=0.004)および訓練の日々(0.04)における学習および記憶に有意差を示した。訓練の日々と遺伝子型との間には相互作用はおこらなかった(p=0.997)。行動分析の結果は、APαが3xTgADマウスの学習速度を上げ、学習能力の規模を拡大し、3xTgADマウスの記憶障害を回復させたことを示している。
3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)はBrdU標識された細胞の生存を有意に増加させた
発明者らは、細胞の生存が直接的にTHPの曝露に起因するのか、それとも細胞の生存は訓練の経験に依存するのかを決定するために探索を行った。そこで、行動試験の記憶フェーズに関して、BrdU陽性細胞の生存と認知能力との関係を分析した。学習試験が、我々が実施した1日あたり35試験の6〜7倍、つまり1日あたり>200+試験である行動パラダイムにおいて観察されているように、条件づけパラダイムがBrdU陽性細胞の増加に寄与したのかどうかを最初に判定した。訓練/学習の効果を判定するために、3xTgADマウスを1日あたり35試験、5日間訓練し、続いて学習フェーズが終了したときに屠殺し、不偏立体解析学的解析でBrdUを解析するために脳を処置した。データは、我々の行動解析において使用した訓練/学習パラダイムはBrdU陽性細胞の増加を誘発しなかったことを実証している。対照的に、THPで処置した3xTgADマウスは、屠殺の20日前に発生して生存している細胞の数が実質的に倍増していた。これらのデータはTHPの作用メカニズムは訓練条件とは無関係で、THPに特有であることを示している。
発明者らは、行動試験の記憶フェーズに関して、BrdU陽性細胞の生存と認知能力との関係を決定するための探索を行った。相関解析は、ビヒクル処置した3xTgADマウスとAPα処置した3xTgADマウスとの両方で、生存しているBrdU陽性細胞の数と記憶能力との間の有意に高い相関性を示した(表1)。
3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)は、6カ月齢のオスの3xTgADマウスの海馬のCA1領域で、免疫細胞化学的に検出可能なベータ−アミロイドおよびリン酸化タウの発現を減少させる
トリプルトランスジェニックマウスを先述のように異なる月齢で屠殺し、脳切片を抗アミロイドβ142抗体で免疫染色し、ペルオキシダーゼ−DABで観察した。我々が評価した病状の進展の結果は、LaFerlaグループの結果を再現しており、我々の研究室からの結果が過去に公表された特性解析と一致することを示している。3カ月齢では、細胞のAβ免疫反応性(IR:immunoreactivity)は辛うじて見える程度であった。6カ月齢、9カ月齢および12カ月齢では、細胞内部のAβIRが明らかで、強度は月齢に応じて増加していた。神経外のAβIRは9カ月齢の3xTgADマウスの海馬ではめったに観察されなかったが、12カ月齢の3xTgADマウスの海馬には一貫して存在していた。暫定的な結果は、皮質内のAβのレベルの年齢依存的な増加を示し、これも公表された報告と一致している。
3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)が誘発したヒト神経前駆細胞(hNPC:human neural progenitor cells)の増殖の用量反応および時間経過
hNPCの細胞増殖に対するTHPの影響を決定するために、用量反応(pM−nM)実験を最初に実施した。この分析結果は以下のことを示している。
3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン(THP)は、hNPCの増殖を増加させるが、神経細胞の表現型は変化させない
hNPCの表現型の安定性にTHPが及ぼす影響を決定するために、hNPCをBrdU、Tuj1およびMAP2、またはGFAPで二重標識した。表現型の定量解析(細胞の総数のマーカーとしてのDAPI−陽性の青核)は、APαがBrdU陽性のhNPCの数を有意に増加させたが、Tuj1陽性細胞、MAP2陽性細胞またはGFAP陽性細胞対ビヒクルで処理したhNPCの割合を変えなかったことを示していた。
以前本発明者らは、APαが誘発したラットのNPCの増殖はGABAARによって媒介されることを実証した。GABAARアンタゴニストであるビククリンが、APαが誘発したrNPCの細胞増殖に必要な、APαが誘発した細胞内部のカルシウム濃度の増加を阻害したからである。げっ歯類由来のNPCにおいてAPαが誘発した細胞増殖と同じメカニズムがヒトにも当てはまるのかどうかを判定するために、GABAARをビククリンでアンタゴナイズしてGABAARの必要性を調査し、続いてAPαが誘発したhNPCの細胞増殖の評価を行った。この分析の結果は、250nMのAPαが、陽性対照であるbFGFと同等に有効な増殖因子であったことを示す。アルコールおよびDMSOの両ビヒクルは、基底hNPCの増殖に有意な効果はなかった。ビククリンはAPαが誘発したhNPCの増殖を完全に阻害した。この結果は、rNPCの場合と同様に、APαが誘発した増殖はGABAARを必要としていることを示す。
成熟神経細胞においてGABAARが活性化すると塩素イオンの流入によって過分極になる。反対に幼若神経細胞および神経前駆細胞においてGABAARが活性化すると、塩素イオンの流出によって脱分極になる。hNPCのAPαに対する反応は、シナプス外のGABAARと同様のGABAARの表現型を示すであろうと仮定される。シナプス外のGABAARの持続的なコンダクタンスは、電位依存性のL型カルシウムチャネルを開くのに必要な脱分極、および細胞周期活性化に必要な下流シグナル伝達カスケードに対して、より伝導性であり得る。
Claims (26)
- 個体の脳内のベータアミロイドの発現を低減する方法であって、
該方法は、3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オンまたはその誘導体もしくは類似体を含む組成物を該個体に投与する工程を含み、
該組成物が、該脳内のベータアミロイドの発現を低減するのに効果的な量の3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オンまたはその誘導体もしくは類似体を提供する方法。 - 前記投与の期間が約1カ月以上である請求項1に記載の方法。
- 前記投与の期間が約6カ月以上である請求項2に記載の方法。
- 前記投与の期間が約1年以上である請求項2に記載の方法。
- 前記組成物中の前記3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オンまたはその誘導体もしくは類似体の量が、約0.1〜約1000mg、好ましくは約0.1〜約500mg、より好ましくは約0.1〜約100mgである請求項1に記載の方法。
- 前記ベータアミロイドの発現がアルツハイマー病に関連している請求項1に記載の方法。
- 作用物質が注射によって、注入によって、移植によって、吸入によって、経口的にまたは局所的に投与される請求項1に記載の方法。
- 3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン、またはその類似体もしくは誘導体と、
薬学的に許容される担体と、
を含む、個体のベータ−アミロイドの発現を低減する医薬組成物であって、
該組成物が、それを必要とする個体のベータ−アミロイドの発現を低減するのに効果的な量のα−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン、またはその類似体もしくは誘導体を提供する医薬組成物。 - 前記組成物内に含まれる神経増強物質の量が約0.1〜約1000mg、好ましくは約0.1〜約500mg、より好ましくは約0.1〜約100mgである請求項8に記載の医薬組成物。
- 前記組成物が、腸内投与、非経口投与、または局所投与用に調合される請求項8に記載の医薬組成物。
- 前記組成物が即時放出組成物である請求項8に記載の医薬組成物。
- 前記組成物が放出調節組成物である請求項8に記載の医薬組成物。
- 前記組成物が徐放性放出、遅延放出、パルス放出、またはこれらの組み合わせを提供する請求項8に記載の医薬組成物。
- 神経変性疾患または障害に罹っている個体の学習障害および/または記憶障害を回復させる方法であって、
該方法は、3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン、またはその類似体もしくは誘導体を含む組成物を該個体に投与する工程を含み、
該組成物が該学習障害および/または該記憶障害を回復させるのに効果的な量の3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン、またはその類似体もしくは誘導体を放出する方法。 - 前記障害がアルツハイマー病に関連している請求項14に記載の方法。
- 前記組成物内に含まれる前記神経増強物質の量が約0.1〜約1000mg、好ましくは約0.1〜約500mg、より好ましくは約0.1〜約100mgである請求項14に記載の方法。
- 前記組成物が、腸内投与、非経口投与、または局所投与用に調合される請求項14に記載の方法。
- 前記組成物が即時放出組成物である請求項14に記載の方法。
- 前記組成物が放出調節組成物である請求項14に記載の方法。
- 前記組成物が徐放性放出、遅延放出、パルス放出、またはこれらの組み合わせを提供する請求項19に記載の方法。
- 3α−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン、またはその類似体もしくは誘導体と、
薬学的に許容される担体と、
を含む、神経変性疾患または障害に罹っている個体の学習障害および/または記憶障害を回復させる医薬組成物であって、
該組成物が該学習障害および/または該記憶障害を回復させるのに効果的な量のα−ヒドロキシ−5α−プレグナン−20−オン、またはその類似体もしくは誘導体を提供する医薬組成物。 - 前記組成物内に含まれる前記神経増強物質の量が約0.1〜約1000mg、好ましくは約0.1〜約500mg、より好ましくは約0.1〜約100mgである請求項21に記載の医薬組成物。
- 前記組成物が、腸内投与、非経口投与、または局所投与用に調合される請求項21に記載の医薬組成物。
- 前記組成物が即時放出組成物である請求項21に記載の医薬組成物。
- 前記組成物が放出調節組成物である請求項21に記載の医薬組成物。
- 前記組成物が徐放性放出、遅延放出、パルス放出、またはこれらの組み合わせを提供する請求項25に記載の医薬組成物。
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