JP2010528379A - 監視方法および監視装置 - Google Patents

監視方法および監視装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010528379A
JP2010528379A JP2010509624A JP2010509624A JP2010528379A JP 2010528379 A JP2010528379 A JP 2010528379A JP 2010509624 A JP2010509624 A JP 2010509624A JP 2010509624 A JP2010509624 A JP 2010509624A JP 2010528379 A JP2010528379 A JP 2010528379A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
function
functions
nesting
generation system
data stream
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010509624A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5475649B2 (ja
Inventor
アラン パターソン,デイビッド
スチュアート コール,イバン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization CSIRO
Original Assignee
Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization CSIRO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from AU2007902868A external-priority patent/AU2007902868A0/en
Application filed by Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization CSIRO filed Critical Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization CSIRO
Publication of JP2010528379A publication Critical patent/JP2010528379A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5475649B2 publication Critical patent/JP5475649B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B23/00Testing or monitoring of control systems or parts thereof
    • G05B23/02Electric testing or monitoring
    • G05B23/0205Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults
    • G05B23/0208Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults characterized by the configuration of the monitoring system
    • G05B23/021Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults characterized by the configuration of the monitoring system adopting a different treatment of each operating region or a different mode of the monitored system, e.g. transient modes; different operating configurations of monitored system
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B23/00Testing or monitoring of control systems or parts thereof
    • G05B23/02Electric testing or monitoring
    • G05B23/0205Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults
    • G05B23/0218Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults characterised by the fault detection method dealing with either existing or incipient faults
    • G05B23/0243Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults characterised by the fault detection method dealing with either existing or incipient faults model based detection method, e.g. first-principles knowledge model
    • G05B23/0254Electric testing or monitoring by means of a monitoring system capable of detecting and responding to faults characterised by the fault detection method dealing with either existing or incipient faults model based detection method, e.g. first-principles knowledge model based on a quantitative model, e.g. mathematical relationships between inputs and outputs; functions: observer, Kalman filter, residual calculation, Neural Networks

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Testing Or Calibration Of Command Recording Devices (AREA)

Abstract

本発明は、次のステップを有する発生系の状態を監視する方法を提供する。このステップは、発生系を監視するための複数のセンサからの出力に関連したセンサ・データ・ストリームを取得するステップであって、複数のセンサの少なくとも1つは、発生系の状態を監視し、且つ、発生系の状態の原因となる作用因子を監視するようなステップと、複数の関数のネストを繰り返し構築するステップであって、各々の関数のネストは、基本的な一連の関数から選択された複数の関数の組み合わせにより形成される1つの関数であるようなステップと、センサ・データ・ストリームを複数の関数のネストに入力することによって、各々の関数のネストに対する出力データ・ストリームを決定するステップと、出力データ・ストリームに基づいて、複数の関数のネストから1つの関数のネストを選択するステップと、選択された関数のネストを用いて発生系を監視するステップとからなる。

Description

本発明は、発生系(evolving system)の状態を監視する方法および装置に関する。
発生系の状態を監視し、且つ、発生系が時間とともに変化するにつれて当該発生系に関連した診断的サービスおよび予測的サービスを提供することが望ましいといったような多くの状況が発生する。これらの状況には、代表的に、例えばビルディングもしくは乗り物等の構造を監視すること、および/または、例えば工業プロセスもしくは環境保護プロセス等のプロセスを監視することが含まれる。このような監視の結果は、システムの性能を評価するために使用可能であり、ひいては、システムのメンテナンスを容易にし、且つ、システムの性能および安定性を改善したり、障害の発生を防止したり、何らかの他の先制措置または是正措置を取ったりするための早めの介入を容易にすることが可能である。
発生系を監視するための方法として、基本的に、演繹法に基づく(a−priori based)プロセスのモデルを使用する方法、または、発生系の統計的分析による方法であるような、2つの公知の方法がある。
演繹法に基づくアプローチにおいては、例えば、物理的プロセスおよび/または化学的プロセス等の発生系の基礎となるメカニズムが、詳しく調査されると共に理解され、そして、モデルが形成されている。開始パラメータが当該モデルに入力され、このモデルが、どのようにして発生系が初期の状態から時間と共に進展するか(evolve)を示すために起動される。
演繹法に基づくアプローチに関する問題は、発生系の基礎となるプロセスが、必ずしも知られていないか、または、十分に特徴付けられておらず、しばしば、時間とともに変化するおそれがあるという点にある。
統計的分析に基づくアプローチにおいては、統計的に重要なパターンを決定するために、発生系から出力される時間依存性を有するデータが分析される。このようなアプローチは、発生系の基礎となるメカニズムを理解することを必要としない。しかしながら、分析の結果は、注意して取り扱われなければならないので、しばしば、制限された条件の下でのみ有効になる。
それゆえに、発生系の診断および/または予測を容易にすることができるような発生系を監視するための新しいアプローチを提供する必要性が存在する。換言すれば、本発明の目的は、発生系の診断および/または予測を容易にすることが可能な発生系を監視する方法および装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の1つの態様は、次のようなステップを有する発生系の状態を監視する方法を提供する。これらのステップは、
発生系を監視するための複数のセンサからの出力に関連した複数のセンサ・データ・ストリームを取得するステップであって、これらのセンサの少なくとも1つは、発生系の状態を監視し、且つ、これらのセンサの少なくとも1つは、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子を監視するようなステップと、
複数の関数のネストを繰り返して構築するステップであって、各々の関数のネストは、基本的な一連の関数から選択された複数の関数の組み合わせにより形成される1つの関数であるようなステップと、
複数のセンサ・データ・ストリームを複数の関数のネストに入力することによって、各々の関数のネストに対する出力データ・ストリームを決定するステップと、
出力データ・ストリームに基づいて、複数の関数のネストから1つの関数のネストを選択するステップと、
選択された関数のネストを用いて発生系を監視するステップとからなる。
1つの関数は、関数の関数として定義されると共に、ベクトル空間上の関数として定義される。入力ベクトル空間は、1つまたは2つ以上の時間的に符号化された(time−coded)データの流れであり、出力ベクトル空間は、単一の時間的に符号化されたデータの流れである。この場合、入力データ・ストリームは、発生系が発生系内のセンサにより監視されるときに、監視されるべき発生系の状態(condition)または状況(state)を生じさせる原因となる作用因子の時間に依存する値であり、出力データ・ストリームは、発生系の状態または状況の時間による進展(evolution)である。
複数の関数は、常微分方程式の全ての解を含むけれども、これらの解のみに限定されない。1つの関数の関数は、1つの関数である。複数の関数のネストは、それ自身が1つの関数であるような基本的な一連の関数から形成される複数の関数の任意の組み合わせである。
前述のステップを有する本発明の方法は、センサにより感知された種々のパラメータ(発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子)に対して発生系がどのように反応するかを最も良く示すような複数の関数の最適な組み合わせ(最適な関数のネスト)を選択することを可能にする。例えば、発生系は、物理的構造の腐食に関連している可能性があり、センサのデータ・ストリームは、1つまたは2つ以上の位置における腐食の原因となる作用因子、例えば、湿気の値およびペーハー(pH)値等の各種の値であり得る。そして、出力データは、発生系が、どの程度まで障害の発生に近づいているかを示すための目安であり得る。
複数の関数を使用することよって、プロセスに関する知識が、複数の関数の形式で、基本的な一連の関数に組み込まれると共に複数の関数の組み合わせの方法にも組み込まれるので、最良の形態の演繹法に基づくモデル形成と統計的分析に基づくモデル形成とを組み合わせることが可能になる。ただし、複数の関数の選択された組み合わせにより表される関係が、実際に発生系内に存在する状態に直接的に反応することができるようにするために、複数の関数の最良の組み合わせ(および、これらの組み合わせが反映するであろう発生系の基礎となるプロセス)の選択は、センサに基づいて駆動される。
発生系の進展に潜在的に関連している複数のセオリー(theory)を分割して(複数の関数により表される)一連のモジュール(module)を形成するような方法であって、感知された発生系のデータを用いて、これらのモジュールを動作可能な発生系のモデル(選択された関数のネスト)として再構築するような方法が見出されている。さらに、このようなモデルは、発生系の診断および/または予測に使用され得る。
組み合わせの対象となる複数の関数は、多くの様々な形態を有する。さらに、発生系内で発生すると予想され、且つ、監視されるべき発生系の状態に関連していると予想されるような発生系の基礎となるメカニズムを反映することができるようにするために、関数の組み合わせが形成される基本的な一連の関数は、発生系と監視されるべき状態との間で変化し得る。発生系の動作に関連したセオリーを分析してそれぞれの複数の関数を形成することによって、基本的な一連の関数が構築され得る。さらに、これらの関数を発生系全体の新しいセオリーとして再構築することが可能である。
複数の関数のネストの選択は、監視されるべき状態に対して上記選択の出力を最適化することによって駆動されるであろう。発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子のデータ・ストリームは、種々の可能性ある複数の関数のネストに入力される。さらに、出力データ・ストリームが、監視されるべき状態を生じさせる原因となる作用因子のデータ・ストリームに最も適合している複数の関数のネストを有するように、これらの複数の関数のネストが選択される。複数の関数のネストの係数に関する多次元の最適化を行うことによって、複数の関数のネストが選択されてよい。
複数の関数は、特定のデータ・ストリーム、例えば、特定のセンサに接続されることが可能である。しかしながら、好ましくは、あるデータ・ストリームは、任意の関数に接続されてよい。この場合、複数の関数のネストは、選択された複数の関数の組み合わせ、および、選択されたセンサ・データ・ストリームの組み合わせにより構築されるであろう。
複数の関数は、1つの係数も有していないか、あるいは、1つまたは2つ以上の係数を有しており、1つまたは2つ以上のデータ・ストリーム上で動作する。基本的な一連の関数において、1つの係数および1つのデータ・ストリームを有する関数、または、係数無しおよび2つのデータ・ストリームを有する関数によって複数の関数を限定することは有効であろう。なぜならば、これによって、プログラミングの簡潔性を実現することが可能になるからである。さらに、少なくとも1つの関数が、2つ以上のデータ・ストリーム上で動作することも好ましい。なぜならば、このような状況は、腐食監視系において、別々のセンサ、例えば、温度センサおよび湿度センサから出力される結果を連結させることを可能にするからである。
好ましくは、基本的な一連の関数は、それぞれ異なるタイプの非線形性を有している。これによって、良好な数値的性能が提供されると共に重複が回避され、且つ、広範囲の可能性あるセオリーを包含することが可能になる。代表的な非線形性は、累乗化、積分、閾値化、増加するセンサ・データ・ストリーム、内挿、量子化、予め定義されている関数の適用、および、微分方程式を用いることによる時間的遅れまたは位相シフトを含むことが可能である。ゼロ(零)交差が生じる数により除算することによって発生し、且つ、数値的アルゴリズムの収束における不安定性を生じさせるような数値的問題を回避するために、その係数を二乗することによって望ましい結果が得られるような正の係数が使用されてよい。
複数の関数が互いに明確に異なれば異なるほど、コンピュータは、複数の関数をより迅速に区別することができるようになる。
多くの異なる関数のネストが、例えば、プロセッサメモリに記憶(保持)されることが可能である。これと同時に、各々の関数のネストに対する係数が、最適化されることが可能である。この係数の最適化は、監視用として使用されるべき複数の関数のネストを選択する前に、特定の期間におけるセンサ・データを用いることによって行われる。
例えば、プロセッサメモリに保持されているような選択された複数の関数のネストは、時間と共に、例えば、1つのデータ・ストリームに対する各々の新しいデータ値を受け取った後、または、一連の新しいデータを受け取った後に、更新されることが可能である。各々の更新時に全ての可能性ある関数のネストを考慮することが可能であるけれども、このことは、莫大なコンピュータ処理能力を必要とする。このようなコンピュータ処理能力の必要性を軽減させるために、全ての可能性ある関数のネストの中から、第1のセットの最も適合している関数のネストが決定され、さらに、この第1のセットの最も適合している関数のネストから最適な関数のネストが選択されてよい。このような第1のセットの最も適合している関数のネストは、新しいデータ値が入ってきたときに、この新しいデータ値に対して複数の関数のネストの係数を最適化することによって、度々更新され得る。そして、新しい最適な関数のネストが、この第1のセットの最も適合している関数のネストから繰り返し選択されることが可能である。プロセッサメモリに保持されているような最も適合している関数のネストは、全ての可能性ある関数のネストを再度検索することよって更新されることが可能である。
任意の適切な方法により複数の関数を組み合わせることによって、複数の関数のネストを形成することが可能である。複数の関数のネストの数を使用可能なレベルに保つことによって、NP−ハード(非決定多項式時間ハード(Nondeterministic Polynominal−time hard))の問題に適した離散最適化が使用可能である。これによって、監視されるべき発生系のモデルを精度良く形成することが可能な複数の関数のネストを提供することが可能になる。ここでは、分岐限定法が使用可能である。代表的に、この分岐限定法は、例えば、全ての可能性ある複数の関数の組み合わせ、および、全ての可能性ある複数のデータ・ストリームの組み合わせを用いて、全ての可能性ある関数のペアを形成することが可能である。そして、全ての可能性ある関数のペアは、多次元の制約無し最適化(multidimensional unconstrained optimization)を用いて、複数の関数の係数に対して上記関数のペアを最適化することが可能である。ここでは、各々の基本的な関数は、全ての可能性ある組み合わせにおいて(例えば、ネスト形成の各々のレベルにおいて)、各々の関数のペアと組み合わせられることが可能である。そして、結果的に形成される全ての関数のネストは、これらの関数の係数に対して最適化されることが可能である。さらに、このようにして形成された関数のペアおよび関数のトリプルの両方が、最も適合している関数のネストを形成するために順序付けられることが可能である。さらに、最も適合していない関数のネストを捨てることによって、複数の関数のネストの数を最大数にまで減少させることが可能である。上記のプロセスは、さらなる関数のネストを各々の関数のトリプル等に追加することによって、ネスト形成の望ましいレベルに達するまで、または、他の幾つかの基準(例えば、程度の高い適合性)が満たされるまで繰り返されることが可能である。ここで、結果的に形成される一連の関数のネストは、最適な関数のネストを選択するための基礎として、または、制限された数の最も適合している関数のネストとして使用可能である。
上記プロセスによる処理時間をさらに改善するために、種々の不適切な組み合わせが発生しないようにして複数の関数を組み合わせるためのルールが提供され得る。例えば、複数の関数の組み合わせが互いに同等である場合、当該組み合わせの中の1つの組み合わせのみが許容され得る。さらに、数値的に処理することが難しいような関数の組み合わせは、現実的な進展のメカニズムに関連していない関数の組み合わせとして回避される。
他の基準は、複数の関数のネストが、監視されるべき発生系に関して予想される特性に適合していない出力データ・ストリームを提供する場合に、これらの関数のネストが拒否されることである。例えば、監視されるべき発生系の状態が増加するかまたは減少することが不可能である場合、例えば、複数の関数のネストの最適化、または、当該複数の関数のネストの中で最も適合している関数のネストに関するチェックを行う前に、それぞれ増加するかまたは減少する出力を生成するような関数のネストが拒否され得る。これによって、例えば、腐食の際に減少を提供するような関数のネストの使用を防止することが可能になる。なぜならば、腐食は、増加するかまたは不変の状態になっているのみであり、自然に減少することはないと考えられるからである。
本発明の方法により提供されるような最適な複数の関数のネストは、診断的目的および予測的目的のために使用され得る。複数の関数のネストが関係している発生系の状態に関して予測される将来のデータ値に対応する出力データ・ストリームを生成するために、1つの形態において、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子に対して予測される将来のデータ・ストリームが、選択された最適な関数のネストに入力される。予測される将来のデータ・ストリームは、以前に感知されたデータ・ストリームに基づいており、例えば、以前に感知されたデータ・ストリームにおいて全てのデータ値を再度動作させることに関連し得る。かくして、発生系の状態または状況を生じさせる原因となる作用因子は、矛盾がなくなる。そして、この作用因子は、例えば、周知の方法にて一定であるかまたは周期的であってよい。さらに、新しいデータ・ストリームを決定するために、単に、古いデータ・ストリームを繰り返すのみであってよい。さらに、以前のデータ・ストリームの1つのセグメントのみが使用されるという事態(例えば、当該セグメントの時間において特殊な環境に晒されるといったような発生系の深刻な状況に関連している事態)が起こり得る。以前のデータ・ストリームはまた、将来のデータ・ストリームにおいて予想される問題を考慮して、例えば、将来のデータ・ストリームの環境において予想される変化を考慮して修正される。
発生系に関して選択された最適な関数のネストは、発生系の基礎となる反応およびメカニズムを反映しているので、この関数のネストは、他の発生系(例えば、異なる場所、異なる幾何学的形状、材料または環境を有する同種の発生系)に関して選択された関数のネストと比較され得る。この比較は、上記の発生系がどのように互いに類似しているかを決定するために行われる。さらに、この比較は、例えば、複数の関数のネスト内に存在する共通の関数の数を含み、且つ、これらの共通の関数の順序付けにおける類似性を含む。この比較はまた、複数の関数のネストに関する時間的履歴(例えば、どのようにして複数の関数のネストが時間とともに変化しているかに関する時間的履歴)に関連し得る。かくして、複数の関数のネストのデータは、時間とともに記憶されることが可能である。そして、2つの発生系における複数の関数のネストは、これらの発生系の間の対応関係を決定するために比較され得る。これらの発生系は、例えば、腐食の構造に関する場所に関連している。
同種の発生系は、関数のネストの選択に関して互いに通知し合うことが可能である。例えば、2つの発生系が類似しており、且つ、一方の発生系が他方の発生系よりも進展している状況になっている場合、より進展している一方の発生系に対して選択された関数のネストは、より進展していない他の発生系のモデルを形成する際に使用可能である。例えば、より進展していない他方の発生系における現在の最適な関数のネストは、より進展している一方の発生系における現在の最適な関数のネストによって内挿される。この内挿は、より進展している発生系の段階において、より進展していない他方の発生系の進展状況をより良好に予測することが可能な関数のネストを生成することを目的として行われる。さらに、この内挿は、発生系の障害または何らかの他の状況を予測することを試みる場合に特に有効であり得る。このような発生系の障害または他の状況は、当該発生系のすぐ後の将来に発生し得るものではなく、時間が少々経過した後で、当該発生系の最も適合している関数のネストが、現在選択されている関数のネストから若干変化した可能性があるときに発生し得るものである。
より進展している一方の発生系の履歴はまた、より進展していない他方の発生系における複数の関数の組み合わせに関するルールを決定する際に有効であり得る。なぜならば、最も適合している関数の組み合わせ、または、最も適合していない関数の組み合わせにおける動向が特定され、これによって、より進展していない他方の発生系における最も適合している関数の組み合わせが選択され、また一方で、この他方の発生系における最も適合していない関数の組み合わせが回避されるからである。
さらに、監視されるべき発生系の結果は、監視されていない発生系に適用され得る。例えば物理的構造等の監視されるべき発生系は、幾つかのサブ発生系、例えば、個別に監視されるべき構造上の場所を含むことが可能である。このような発生系においては、コストまたは実際上の問題によって、例えば構造のクレビス(crevice)等のような、センサが届かない場所に関する全てのサブ発生系を監視することは不可能であろう。
この場合、最適な関数のネストは、感知されたサブ発生系に対して決定され得る。また一方で、感知されていないサブ発生系は、感知されたサブ発生系から選択された複数の関数のネストおよび複数のセンサ・データ・ストリームを用いて監視され得る。かくして、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子に対して同様の反応(例えば、幾何学的形状および材料等の構造において生ずる同様の反応)を有するような感知されたサブ発生系および感知されていないサブ発生系は、これらのサブ発生系が同様の最適な関数のネストを使用するように特定され得る。また一方で、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子に関して同様の値を有するものとして特定されるような感知された場所および感知されていない場所(例えば、互いに隣り合う場所)は、同一のセンサ・データ・ストリームを利用することが可能である。
感知されたサブ発生系と感知されていないサブ発生系との間で予想される複数の関数のネストまたは複数のセンサ・データ・ストリームの違いを考慮するために、感知されたサブ発生系(例えば、場所)における複数の関数のネストおよび複数のデータ・ストリームが、予め定められた外挿関数によって修正され得る。感知されていないサブ発生系(例えば、2つの同種の感知された場所のすぐ近くまたは近傍に位置するような感知されていない場所)に対する関数のネストまたはセンサ・データ・ストリームを提供するために、2つまたは3つ以上の感知されたサブ発生系に対する関数のネストまたはセンサ・データ・ストリームが、内挿され得る。
2つの発生系の類似性は、例えば内挿の目的のために、最適な関数のネスト、および/または、例えば幾何学的形状や材料の組成等のような周知の固有の性質に関する類似性を必要とする。発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子のデータ・ストリームに関する2つの発生系の類似性は、例えば構造上で隣り合う場所等のような環境における類似性によって決定され得る。
本発明はまた、前述のような発生系を監視する方法に使用される装置に拡張される。本発明の他の態様は、次のような構成の発生系を監視する装置を提供する。
この構成は、
発生系を監視するための複数のセンサであって、複数のセンサの1つは、発生系の状態を監視し、且つ、複数のセンサの1つは、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子を監視するような複数のセンサと、
処理手段とを備えており、
この処理手段は、
複数のセンサから複数のデータ・ストリームを受け取る機能と、
複数の関数のネストを繰り返して構築する機能であって、各々の関数のネストは、基本的な一連の関数から選択された複数の関数の組み合わせにより形成される1つの関数であるような機能と、
複数の関数のネストを複数のデータ・ストリームに適用し、各々の関数のネストに対する出力データ・ストリームを生成する機能と、
出力データ・ストリームに基づいて、1つの関数のネストを選択する機能と、
選択された関数のネストを用いて発生系を監視する機能とを有する。
これらの複数のセンサの1つは、発生系の状態または状況を監視することが可能であり、また一方で、少なくとも1つの他のセンサ(ただし、通常は、2つ以上の他のセンサ)は、監視されるべき発生系の状態または状況を変化させる原因となる作用因子を監視するであろう。
例えば、腐食監視システムに関していえば、発生系の状態を生じさせる原因を監視するセンサは、湿気センサ、温度センサ、相対湿度(RH)センサ、塩分センサおよびペーハー(pH)センサを含むことが可能である。また一方で、状態を監視するセンサは、腐食電流を監視することが可能であり、且つ、直線分極抵抗センサ、電気化学抵抗センサ、ガルバニック結合センサおよび腐食生成物センサを含むことが可能である。状態を監視するセンサの幾つかは、発生系の状態を生じさせる原因を監視するセンサとしても使用可能である。
これらのセンサは、発生系内の特定の場所において、センサ・クラスタ内に一緒に設けられている。そして、複数の場所が監視されることが可能であり、各々の場所には、対応するセンサ・クラスタが設けられている。さらに、複数の場所における発生系の動作が同じであるか否かを決定するために、複数のセンサ・クラスタの場所における関数のネストのデータが、互いに比較される。このようなデータは、例えば発生系の幾何学的形状や材料等のような、これらの複数の場所における発生系の固有の特徴であり得る。
感知された複数の場所から供給されるような最適化された関数のネストのデータ、および、複数のセンサ・データ・ストリームを用いて、センサが設けられていない複数の場所が監視されることが可能である。ここで、例えば同じ環境または類似の環境を有するような感知された場所であって、感知されていない場所の近くの感知された場所から、複数のセンサ・データ・ストリームが入ってくる。また一方で、近くの場所または遠く離れた場所から、複数の関数のネストが入ってくる。これらの複数の関数のネストは、例えば幾何学的形状や材料等のような、複数の場所における発生系の固有の特徴に関する類似性により強く依存し得る。
本発明の装置は、汎用のコンピュータから専用の処理ユニットにわたって、多くの形態を有している。この装置は、例えば構造上の場所等のような多くの様々な感知された発生系またはサブ発生系から送出されるセンサの読み取り結果を受け取る中央処理ユニットにおいて実施され得る。さらに、本発明の装置は、分散型のシステムにおいても実施され得る。この分散型のシステムは、センサ・データを処理すると共に、各々のセンサの場所における予測等を提供するために、各々のセンサ・クラスタに設けられるインテリジェント処理ユニットを具備している。全世界観を提供すると共に、任意の全体的な問題を監視するための種々の処理ユニットから供給される予想を結合させるために、これらの処理ユニットは、他の処理ユニットおよび中央コントローラから情報を受け取ることが可能であり、さらに、中央コントローラは、上記処理ユニットから情報を受け取ることが可能である。
複数の関数を含むデータ・ストリームは、実際のセンサ系により供給されるだけでなく、合成データによっても形成されることが可能であり、あるいは、代替的に、合成データによっても形成されることが可能である。この合成データは、実際のセンサの出力を再現するために生成され、実際のセンサ・データから派生したものであるか、または、実際のセンサ・データに基づくものであり得る。この合成データは、例えば、次のような目的のために使用可能である。これらの目的は、まだインストールまたは設置が行われていない機器のシミュレーション動作、空間上の内挿もしくは外挿または1つのプロセスから他のプロセスへの内挿もしくは外挿、時間上の外挿、例えば毎日の測定結果をもとに所定の時間的な間隔によってデータを生成すること等のサブサンプリング、および、失われたデータまたは損傷したデータを交換することを含む。
本発明の方法および装置は、多くの様々な応用分野にて使用可能である。例えば、本発明の方法および装置は、例えばビルディングもしくは乗り物等の構造を監視すること、および/または、例えば工業プロセスもしくは環境保護プロセス等のプロセスを監視することに使用され得る。このような監視の結果は、システムの性能を評価するために使用可能であり、ひいては、システムのメンテナンスを容易にし、且つ、システムの性能および安定性を改善したり、障害の発生を防止したり、何らかの他の先制措置または是正措置を取ったりするための早めの介入を容易にすることが可能である。
特に有用な応用分野において、本発明の方法および装置は、例えば航空宇宙産業における乗り物内での健康状態の監視に使用され得る。
本発明はまた、本発明の方法を実行するためのソフトウェアに拡張される。本発明の他の態様は、発生系を監視する装置に使用されるソフトウェアであって、次のような構成のソフトウェアを提供する。
この構成において、発生系は、
発生系のパラメータを監視するための複数のセンサであって、複数のセンサの1つは、前記発生系の状態を監視し、且つ、複数のセンサの1つは、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子を監視するような複数のセンサと、
処理手段とを有しており、
上記ソフトウェアは、処理手段に、
複数のセンサから複数のデータ・ストリームを受け取るステップ、
複数の関数のネストを繰り返して構築するステップであって、各々の関数のネストは、基本的な一連の関数から選択された複数の関数の組み合わせにより形成されるようなステップ、
複数の関数のネストを複数のデータ・ストリームに適用し、各々の関数のネストに対する出力データ・ストリームを生成するステップ、
出力データ・ストリームに基づいて、1つの関数のネストを選択するステップ、および
選択された関数のネストを用いて発生系を監視するステップを実行させるための一連の命令を含む。
前述のような本発明の任意の1つの態様は、前述のような他の態様の任意の特徴を包含し、且つ、これから述べる任意の実施形態(実施例)の任意の特徴を包含し得る点に注意すべきである。
以下、非限定的な例のみに基づいて、添付の図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。添付の図面の特殊性は、既に述べた本発明の説明に優先するものではないことを理解すべきである。
一連の関数を用いて発生系を監視するための方法および装置の概略的な図である。 発生系を監視するために使用される最適な関数のネストを決定するためのプロセスを説明するためのフローチャートである。 発生系を監視するための最適な関数のネストが選択され得る一連の関数のネストを決定するためのプロセスを説明するためのフローチャートである。 選択された関数のネストを用いて発生系の状態を予測するためのプロセスを説明するためのフローチャートである。 関数法を用いて、幾つかの感知された場所および感知されていない場所で監視され得る構造の概略的な図である。 関数法を用いて、様々な感知された場所および感知されていない場所で監視され得る種々のさらなる構造の概略的な図である。 関数法を用いて、様々な感知された場所および感知されていない場所で監視され得る種々のさらなる構造の概略的な図である。 関数法を用いて、様々な感知された場所および感知されていない場所で監視され得る種々のさらなる構造の概略的な図である。
図1は、一連の関数を用いて発生系を監視するための方法および装置の概略的な図である。図1に示すように、時間とともに進展する発生系1、例えば、デグラデーションを生じさせる(degrading)物理的構造は、しばしば、その性質において複雑である。例えば、多くの機械的プロセス、物理的プロセス、および/または、化学的プロセスが、発生系内で生じており、これらのプロセスがどのように動作するか、または、これらのプロセスがどのように相互に作用するか、または、どのようにして、これらのプロセスが時間とともに進展するかを正確に知ることは難しいであろう。それゆえに、一般的なモデル形成法を用いて、上記の発生系のモデルを形成することは難しいと考えられる。
本発明の方法において、数学的表現、すなわち、「セオリー」2が特定される。このセオリー2は、発生系1内で動作可能な種々のプロセス/メカニズムを表示することが可能である。さらに、セオリー2は、個別の基本的な一連の関数g1,…,gnに分割される。これらの基本的な一連の関数の各々は、1つまたは2つ以上のプロセスまたはセオリー2に関連し得る。
1つの関数は、関数の関数であると考えられる。ここで、1つの関数は、1つまたは2つ以上の時間的に符号化された入力データ・ストリームに作用し、出力データ・ストリームを生成するであろう。
個別の基本的な一連の関数g1,…,gnは、プロセッサ4内のメモリ3に記憶される。プロセッサ4は、データ処理ユニット4.1、第1のメモリ4.2、および、第2のメモリ4.3を有している。第1のメモリ4.2は、データ処理ユニット4.1に対し望ましい機能を実行させるための一連の命令の形態でソフトウェアを記憶する。第2のメモリ4.3は、発生系1の動作中に生成されるデータを一時的に記憶する。この発生系1は、プロセッサ4によって、上記の望ましい機能を実行すべき旨を要求される。プロセッサ4は、基本的な一連の関数g1,…,gnを組み合わせることによって種々の可能性ある置換(permutation)FN1,…,FNmを形成する。これらの置換の各々は、基本的な一連の関数g1,…,gnから選択された関数のネストであり、可能性ある数学的な「セオリー」を表示するものであると考えられる。より詳しくいえば、この「セオリー」は、どのようにして発生系1が動作し得るかに関する点、すなわち、発生系1の状態を生じさせる原因となる作用因子と、結果的に生ずるような監視されるべき状態との関係を表示するものである。
プロセッサ4は、発生系1内の複数のセンサから出力される複数のセンサ・データ・ストリームs1,…,slを使用することによって、複数の関数のネストFN1,…,FNmの中の1つを、最適な関数のネストFNoとして選択する。この最適な関数のネストFNoは、どのようにして、発生系1が複数のセンサ5により監視される作用に反応するかを予測するものである。さらに、プロセッサ4は、この最適な関数のネストFNoを使用することによって、どのようにして発生系1が時間とともに進展するかを診断し且つ/または予測する。
プロセッサ4は、例えば、予想される将来のセンサ・データ・ストリームを最適な関数のネストFNoに入力し、発生系1の時間経過に対して予想される進展に関連した出力データ・ストリームを取得する。ここで、発生系1は、ユーザ出力6、例えば、メンテナンス報告または警報(alert)を提供することが可能である。このメンテナンス報告または警報は、発生系1の時間経過に対して起こり得る状況を表示し、且つ、警告(warning)を発することが可能であり、さらに、予想される進展に基づいて、メンテナンス等に関する提案を行うものである。
最適な関数のネストFNoを決定するために、プロセッサ4は、発生系1の状態を生じさせる原因となる作用因子、および、結果的に生ずる発生系1の状態の両方に関連したデータ・ストリームs1,…,slを受け取ることが可能である。例えば、プロセッサ4は、発生系1の状態を生じさせる原因となる作用因子として、湿気、ペーハー(pH)および湿度等に関連したデータ・ストリームを受け取ることが可能であり、且つ、結果的に生ずる発生系1の状態として、材料の腐食に関連したセンサ・データを受け取ることが可能である。さらに、プロセッサ4は、発生系1の状態を生じさせる原因となる各種の作用因子のデータ・ストリームを、関数のネストFN1,…,FNmに関する種々の可能性ある置換に入力することが可能である。さらに、プロセッサ4は、どの関数のネストが、実際の腐食データ・ストリームに最も適合している出力を提供するかを決定することが可能であるこのようにして決定された関数のネストは、最適な関数のネストとして選択されることが可能であり、発生系の進展を監視し且つ予測するために使用され得る。
より多くのデータを複数のセンサ5から受け取ったときに、プロセッサ4は、ある関数のネストが最適である旨の決定を更新することが可能である。そして、最適な関数のネストFNoは、発生系1の変化に応じて時間とともに変化し得る。
プロセッサ4は、複数の関数のネストを提供するために基本的な一連の関数g1,…,gnの置換を行うこと以外に、センサ・データ・ストリームs1,…,slの置換を行うことも可能である。ここでは、1つの関数の選択が、特定のデータ・ストリームまたは複数のデータ・ストリームの使用を強要するために、基本的な一連の関数g1,…,gnが、特定のセンサまたは複数のセンサに適用される際に制限され得るけれども、好ましくは、これらの基本的な一連の関数g1,…,gnは、任意の感知されるデータ・ストリームには作用しない。それゆえに、関数のネストFNは、複数の関数の特定の組み合わせに関連するだけでなく、複数のデータ・ストリームと上記複数の関数との特定の組み合わせにも関連するであろう。
さらに、プロセッサ4は、複数の関数および複数のデータ・ストリームの選択を最適化すること以外に、複数の関数の係数を最適化することも可能である。例えば、各々の関数のネストの係数は、最適な関数のネストに関する選択が行われる前に、監視されるべき状態に関連したセンサの出力に関して最適化され得る。そして、最適な関数のネストに関する選択が行われたときに、この最適な関数のネストの係数は、新しいセンサ・データのデータ値に従って最適化され続けることが可能である。
互いに連結される基本的な一連の関数g1,…,gnは、全般的に発生系1に適しているような発生系1の基礎となる物理的プロセスまたは化学的プロセスを反映しているので、本発明の方法により選択される最終的なセオリー(最適な関数のネストFNo)は、物理および/または化学を含むであろう。さらに、複数の関数の最適な組み合わせは、実際のセンサ・データにより駆動されるので、本発明の方法により選択される最終的な関数のネストは、発生系1内に存在する実際の状況に直接反応するものである。それゆえに、最終的なセオリーである最適な関数のネストFNoは、発生系1がどのように動作するかに関してセンサにより駆動されるセオリーを表示するであろう。そして、この最終的なセオリー(FNo)は、例えば、単に統計的プロセスにより提供されるモデルよりも物理的および化学的に重要である。最適な関数のネストはまた、発生系内で動作している実際のメカニズムを詳細に理解することを必要とせずに取得されることが可能であり、且つ、演繹法に基づくモデルよりも良好な反応性を有することが可能である。
図2は、最適な関数のネストFNoを決定するためにプロセッサ4により遂行される1つの例示的な方法を示すフローチャートである。
図2のステップS1において、プロセッサ4は、使用可能である基本的な一連の関数g1,…,gn、および、複数のセンサ・データ・ストリームs1,…,slを決定する。これらの基本的な一連の関数およびセンサ・データ・ストリームの決定は、どのようなメカニズムが発生系1内に登場するかに関する予想や、どのような発生系1の状態を生じさせる原因となる作用因子、および、どのような発生系1の状態が、監視される必要性を有するかに関する予想に基づいてなされるであろう。基本的な一連の関数は、どのようにして監視されるべき発生系が進展するかに関する種々のセオリーに基づく別々の関数を分析することによって決定され得る。さらに、プロセッサ4は、これらのセオリーを効率的に再度組み合わせることによって、種々の関数の組み合わせにより形成されるような可能性ある新しいセオリーを生成する。
本発明の方法を実施するための小規模のプログラムを許容することができるようにするために、複数の関数の選択は、1つの係数および1つのデータ・ストリームを受け入れる関数、または、係数無しで且つ2つのデータ・ストリームを受け入れる関数に制限され得る。良好な数値的性能を得るために、基本的な一連の関数における複数の関数は、それぞれ異なるタイプの非線形性を規定する。代表的な非線形性は、累乗化、積分、閾値化、増加するセンサ・データ・ストリーム、内挿、量子化、予め定義されている関数の適用、および、微分方程式を用いることによる時間的遅れまたは位相シフトを含むことが可能である。数値的問題のリスクを軽減させるために、その係数を二乗することによって望ましい結果が得られるような正の係数が使用されてよい。好ましくは、種々のセンサから出力される結果を連結させるために、複数の関数が2つ以上のデータ・ストリーム上で動作する。
ステップS2において、プロセッサ4は、複数の関数と、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子のデータ・ストリームとを組み合わせることによって、複数の関数のネストを作成し、各々の関数のネストにおける関数の係数を最適化する。これによって、複数の関数のネストから出力される出力データ・ストリームが、監視されるべき発生系の状態を感知するために設けられるような状態を監視するセンサの出力データ・ストリームに最も適合している関数のネストを提供することができるようになる。
ステップS3において、状態を監視するセンサのデータ・ストリームに最も適合している関数のネストを提供するような複数の関数のネストが、最適な関数のネストFNoとして、プロセッサ4により選択される。このようにして選択された最適な関数のネストは、発生系の将来の状態を予測する際に使用するために記憶される。
センサ・データ・ストリームに最も適合している関数のネストを決定する方法は、最小二乗法による方法であり、重み付けを含むことが可能である。例えば、この重み付けにおいては、時間的な一連の予測的な監視されるデータ値と実際に監視されるデータ値とを適合させるときに、より古いデータ値は、より最近のデータ値よりも低い重みが付与される。これによって、将来の性能を予測する際に、より最近の誤差の値が、より古い誤差の値よりも大きな役割を果たすことが可能になる。さらに、十分に古い時間において重み付けがゼロになった場合、このことは、コンピュータ処理速度を増加させることに貢献し、且つ、記憶の必要性を低減させることに貢献し得る。さらに、例えば腐食速度等の発生系の状態の急峻な変化に対処することによって、例えば腐食等の発生系の状態のより良好な追跡が可能になる。通常の方法では解消されるような関数の係数の最適化は、多次元の制約無し最適化において問題になり得る。
センサ5から新しいデータ値が入ってきたときに、最適な関数のネストFNoは、上記のような方法によって決定され続けることが可能である。しかしながら、コンピュータ処理時間を短縮するために、ステップS4において、プロセッサ4は、ステップS2にて見出されたN個の最も適合している関数のネスト(例えば、100個の最も適合している関数のネスト)を決定する。さらに、プロセッサ4は、ステップS5〜S7の処理を繰り返すことによって将来の最適な関数のネストを決定するための基準として、これらのN個の最も適合している関数のネストを記憶する。
かくして、ステップS5において、センサ・データ・ストリームが監視され、ステップS4にて決定された最上位にあるN個の関数のネストにおいて、当該関数の係数が、更新されたセンサ・データに対して最適化される。このセンサ・データの更新は、各々の新しい部分のデータのデータ値を受け取ったときに、または、一揃いの数の新しいデータのデータ値を受け取った後に発生し得る。各々の関数のネストに対する最適化が行われた後に、ステップS6において、N個の関数のネストからなる最も適合している関数のネストが、最適な関数のネストFNoとして選択される。このようにして、発生系1が進展したときに、最適な関数のネストFNoが繰り返し更新される。
発生系1が進展したときに、ステップS4に示すような初期の最上位にあるN個の関数のネストは、もはや最も適合している関数のネストではなくなる。それゆえに、ステップS7において、プロセッサ4は、更新の状態を監視することが可能である。このような更新の状態が存在する場合、プロセッサ4は、最適な関数のネストを決定するためのプロセスをステップS1に戻し、全ての可能性ある関数の組み合わせを再度評価すると共に、最上位にあるN個の関数のネストを再度決定する。また一方で、更新の状態が存在しない場合、最適な関数のネストを決定するためのプロセスにおいて、ステップS5およびS6の処理が繰り返される。
更新の状態は、基本的なグループの関数のネストの再評価が必要であることを示すための任意の適切なトリガである。例えば、このような更新の状態は、所定の時間が経過した後に、または、所定の量の新しいデータのデータ値を受け取った後に発生し得る。さらに、N個の最も適合している関数のネストに従って、基本的なN個の関数のネストの順序付けを行うことによって、および、N個の最も適合している関数のネストの順序が大幅に変わったときに(例えば、幾つかの最も適合している関数のネストが、その順序に関する位置を大幅に変更したときに)更新を行うことによって、上記のような更新の状態が発生し得る。
それゆえに、図2に示すようなプロセスは、プロセッサ4によるコンピュータ処理の必要性を軽減させ、それでもなお、正確である最適な関数のネストを提供する。
図3は、例えば図2のステップS2〜S4に関して、最も適合している関数のネストを決定するための1つの方法を説明するためのフローチャートである。この方法は、コンピュータ処理のオーバーヘッドを減少させるために、分岐限定法による検索技術を使用している。
図3のステップS10において、全ての可能性ある基本的な一連の関数g1,…,gnの組み合わせ、および、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子に関連した全ての可能性あるデータ・ストリームs1,…,slの組み合わせによって、複数の関数のペアが形成される。さらに、ステップS11において、これらの関数のペアにおける係数が最適化される。ステップS12において、基本的な一連の関数g1,…,gnのさらなる関数が、全ての適切なネストの位置にて各々の関数のペアのネストに組み込まれる。ここで、ネストの位置の適切性は、例えば、重複、および不適切な発生系、および/または数値的動作を制限するルールによって制御され得る。ステップS13に示すように、結果的に生成される複数の関数のネストにおいて、当該関数の係数が最適化される。さらに、ステップS14において、新たに形成され且つ最適化された複数の関数のネスト、および、これらの関数のネストが形成される基礎となる複数のネスト(これらのネストは、最適化の第1の段階で、全ての関数のペアを含む)に対し、状態を監視するセンサから出力されるデータ・ストリームに対する適合度に従って順序付けが行われる。さらに、ステップS15において、最も適合していない関数のネストを捨てることによって、複数の関数のネストの数が、最大数(例えば100)にまで制限される。複数の関数のネストの順序付けを行うプロセスと、最も適合していない関数のネストを捨てるプロセスとが連結され、1つのステップとして統合されることが可能である。図3のステップS14およびS15は、図2のステップS3およびS4にそれぞれ対応し得る。
ステップS12〜S15のプロセスは、ステップS16において停止の条件が達成されるまで繰り返される。かくして、上記のプロセスは、各々の現存するネストに、さらなる機能を追加し続けることによって、ネストの深さを増加させ、これと同時に、ネストの数を制限することによって、処理時間を節減する。ステップS16において、適切な数の繰り返し、および、機能の追加が停止した後に、ステップS17において、この時点で存在する一連の関数のネストが、例えば、図2のステップS4にて使用するために記憶される。
これらの一連の関数のネストは、種々の度合いの深さ(ネスト内の関数の数)を含むことが可能である。さらに、ステップS14に示されるように、順序付けがなされた複数の関数のネストは、これらの関数に追加される関数を有するネストだけでなく、以前のサイクルから存続している低度の関数も含む。
ステップS16の停止の条件は、任意の適切な形態を有することが可能である。そして、この停止の条件は、例えば、全ての可能性ある基本的な一連の関数g1,…,gnが組み込まれたときに発生し得るか、または、望ましい最大の深さにて複数のネストが形成されたときに発生し得るか、または、一定の値よりも多くの数の最も適合しているネストを有するように複数のネストが決定されたときに、発生し得る。
コンピュータ処理の必要性を制限するために、どのようにして基本的な一連の関数g1,…,gnが組み合わせられるかに関する制限が設定され得る。例えば、単に他の関数の組み合わせと重複する複数の関数の組み合わせは禁止される。あるいは、数値的に処理することが非常に難しいであろうと考えられる複数の関数の組み合わせは禁止され、または、物理的に意味のあるメカニズムに関連していないであろうと考えられる複数の関数の組み合わせは禁止される。
さらに、関数のネストの出力は、監視されるべき発生系の状態に関して予想される傾向または既知の傾向と比較されることが可能である。ここで、関数のネストの出力が、予想される傾向に適合していない場合、この関数のネストの出力は拒否され得る。例えば、関数のネストは、単調に増加するかまたは減少する出力を提供することが要求される。例えば、監視されるべき状態が増加するかまたは減少することが不可能である場合、例えば、腐食による損傷が減少することなく、同じ状態に保たれているかまたは増加する場合、上記のような関数のネストの出力の拒否が適用され得る。
既に述べたように、最適な関数のネストFNoが一度決定されると、この最適な関数のネストFNoは、監視されるべき発生系の状態に関する将来の進展を予測するために使用され得る。このことは、例えば、図4に示すプロセスにより達成され得る。
図4において、発生系に対する最適な関数のネストFNoは、例えば、図2および図3のプロセスを通して、ステップS20において最初に決定される。次に、ステップS21において、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子に関連した将来のデータ・ストリームが決定される。この将来のデータは、例えば、以前のセンサ・データの繰り返しであってよい。なぜならば、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子に関連した将来のデータおよび以前のデータのデータ値は、ある程度まで一致しているであろうと考えられるからである。さらに、この将来のデータは、例えば、時間経過に対してほぼ一定に保たれてよく、または、これまでに理解されている方法により周期的に変化させてよい。さらに、この将来のデータは、以前のデータ・ストリームのデータ値の特殊な部分として特定され得る。この以前のデータ・ストリームのデータ値の特殊な部分は、例えば、発生系が既に経験しており、且つ、将来も再度経験するであろうと予想される特殊なレジーム(regime)に対応している。例えば、航空宇宙機の腐食が監視されている場合、そのデータは、特殊な運行経路に関連し得る。さらに、この将来のデータは、予想される形式で修正された以前のセンサ・データ・ストリームであり得る。例えば、以前のセンサ・データ・ストリームは、発生系の環境(例えば、異なる気候等に移動するときに監視されるべき構造)における既知の変化を反映するために修正されている。
適切なデータ・ストリームが一度決定されると、ステップS23において、これらのデータ・ストリームが最適な関数のネストFNoに入力される。そして、ステップS24において、この結果が分析される。この分析は、例えば、障害の発生等の危険状態をチェックしたり、いつ所定の量の損傷が発生したか、および、いつ是正措置が必要であるかをチェックしたりするために行われる。これによって、メンテナンス等が適切に予約されることが可能になると共に、先制措置が、障害の発生等を防止することが可能になる。
最適な関数のネストFNoが、発生系内で生ずるような発生系の基礎となる複数のプロセスを反映しているので、この最適な関数のネストFNoは、幾つかの他の方法にも使用可能である。例えば、1つの発生系内の最適な関数のネストに関するデータと、他の発生系内の最適な関数のネストに関するデータとの間で、相互比較が行われる。例えば、この相互比較は、選択された最適な関数のネストや現在使用されている最適な関数のネスト等の時間的履歴を含む。例えば、2つの発生系の関数のネストが十分に類似している場合、これらの2つの発生系は、同じように動作すると考えられる。このような情報は、幾つかの方法に使用可能である。
例えば、1つの発生系が他の発生系よりも進展している場合(例えば、1つの発生系におけるデグラデーションが他の発生系より進行している場合)、より進展している発生系における最適な関数のネストの時間的履歴が、より進展していない発生系における最適な関数のネストの進展に対して情報を提供するために使用され得る。このことは、将来に対してさらに注意深く調査する際に特に有用である。ここでは、図2および図3に従って決定された最適な関数のネストが、すぐ近い将来に対しては良好な予測を提供し得るけれども、例えば、構造上の障害が発生する時期等を決定することを試みる場合のように、遠い将来に対しては、もはや適切ではなくなる。それゆえに、同種の発生系を指定することによって、より進展している発生系における最適な関数のネストのデータを用いて、より進展していない発生系における将来の最適な関数のネストを良好に予測することが可能である。
例えば、より進展していない発生系における最適な関数のネストは、内挿関数を用いて、より進展している同種の発生系における1つまたは2つ以上の最適な関数のネストによって内挿されることが可能である。ここで、より進展していない発生系の進展を予測するために、結果的に生成される同種の発生系における最適な関数のネストが、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子に関連して予想される将来のデータ・ストリームに適用され得る。
発生系内のどの場所がより進展しているかに関する決定は、2つの場所に関する状態を監視するセンサを比較することによって、および/または、特徴的な傾向に対する最適な関数のネストの履歴を詳しく調査することによって達成され得る。さらに、2つの場所が類似しているか否かを決定するために、例えば幾何学的形状および材料等の2つの場所の固有の特徴が、最適な関数のネストに優先して比較されるか、または、最適な関数のネストと共に比較されることが可能である。
同種の発生系であってより進展している発生系における最適な関数のネストの履歴は、どのようにして複数の関数が組み合わせられるかを規定するルールに使用可能であり、それゆえに、最適化処理をスピードアップすることが可能である。例えば、より進展している発生系における傾向が特定されることが可能である。さらに、同種の発生系に関する最適な関数のネストを決定する際に、上記の傾向に合致する複数の関数の組み合わせが選択されるかまたは回避されることが可能である。例えば、特定の隣り合う複数の関数は、しばしば、最も適合している関数のネスト、または、最も適合していない関数のネストを発生し、これらの関数のネストは、それぞれ、選択されるかまたは回避されることが見出されている。
2つの発生系における最適な関数のネストが類似しているか否かは、幾つかの方法により判断されることが可能である。例えば、2つの発生系における関数のネスト内の一揃いの数の基本的な関数が一致しており且つ同じ順序になっている場合、および、これらの基本的な関数が、同一のセンサまたは同種のセンサから出力されるデータに作用する場合に、これらの発生系が類似していると考えられる。
さらに、監視されるべき発生系は、監視されてない発生系に関する予測を提供するためにも使用され得る。例えば、図5に示すように、発生系1は、構造的要素7の腐食に関連し得る。さらに、発生系の監視は、幾つかのサブ発生系の監視を含むことが可能である。これらのサブ発生系には、例えば、構造的要素7内の特定の場所7.1〜7.5における腐食が含まれる。
この発生系の監視は、発生系の状態を生じさせる原因を監視するセンサ、および、状態を監視するセンサを全ての場所7.1〜7.5に提供することによって、且つ、各々の場所において上記のプロセスを用いることによって達成され得る。
しかしながら、全ての場所においてセンサを提供することが可能ではないかもしれない。そこで、例えば、幾つかの位置(例えば、場所7.1、7.3および7.5)にのみセンサ・クラスタが設けられている。この場合、各々の場所に関する診断的データおよび予測的データを提供するために、上記のプロセスが各々の場所に適用され得る。さらに、最適な関数のネストを用いると共に、感知された場所7.1、7.3および7.5から出力される感知されたデータを用いて、感知されていない場所7.2および7.4が監視され得る。
例えば、場所7.2および7.5が、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子に対して同様の反応を示すことはよく知られているであろう。この理由として、例えば、これらの場所が、同じ材料により作製されていること、且つ、同じ幾何学的形状を有することが考えられる。また一方で、場所7.2が、場所7.1と同様に、同じような発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子による影響を受けることはよく知られているであろう。この理由として、例えば、場所7.1および7.2が、第1の環境領域A内に存在し、且つ、場所7.3、7.4および7.5が、第2の環境領域B内に存在することが考えられる。この場合、感知されていない場所7.2に関する予測は、感知された場所7.5に対して決定される最適な関数のネスト、および、場所7.1から取得されるような発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子に関連したデータ・ストリームに基づくものであろう。
同一の最適な関数のネスト、または、感知された場所から出力される同一のデータ・ストリームを用いる代わりに、感知された場所と感知されていない場所との間で最適な関数のネストにおいて予想される違い、または、感知された場所と感知されていない場所との間でのデータ・ストリームの違いを考慮して、最適な関数のネストまたはデータ・ストリームのいずれかの値を修正することが可能である。このことは、予め定められた外挿関数を用いることによって達成され得る。この外挿関数は、例えば、研究室での実験結果に基づいて決定され得る。さらに、この外挿関数は、以前に決定された最適な関数のネストにおいて予め定められた位置に挿入されることが可能である。
さらに、2つ以上の場所から出力されるデータ・ストリームおよび最適な関数のネストを使用することも可能である。例えば、場所7.3、7.4および7.5が、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子に対して同様の発生系の反応を示す場合、場所7.3および7.5における最適な関数のネストに対して内挿関数を適用することによって、感知されていない場所7.4に関する最適な関数のネストを取得することが可能である。場所による違いを補償することが必要である場合、結果的に生成される複数の関数に対して、外挿関数も使用されるであろう。
内挿関数の適切性を考慮した場合、2つの場所7.3および7.5が類似しているか否かを決定するために、これらの場所7.3および7.5における最適な関数のネストが、互いに比較され得る。例えば、これらの場所7.3および7.5が類似していると考えられる場合(例えば、これらの場所7.3および7.5が、同一の順序または類似の順序において、同一の一揃いの数の基本的な関数を有しており、これらの基本的な関数が、同一のセンサまたは同種のセンサに作用する場合)、感知された場所は同様の反応を示し、且つ、感知された場所の近傍の感知されていない場所もまた、同じ反応特性を有すると考えられる。ここで、場所7.3および7.5が、同様の最適な関数のネストを有する場合、これらの場所7.3および7.5と場所7.4のいずれもが、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子に対して同様の反応を示すと考えられる。かくして、場所7.4に対して、場所7.3および7.5における最適な関数のネストの内挿であるような最適な関数のネストが割り当てられることが可能である。
さらに、場所7.3、7.4および7.5が、同じ環境領域B内に存在するので、場所7.4に対するデータ・ストリームは、場所7.3および7.5から出力されるデータ・ストリームの内挿でもあり得る。
上記のような考慮事項および内挿は、3つまたは4つ以上の感知された場所を使用する場合に拡張され得る。
図6〜図8は、感知されていない場所が、感知された場所により監視され得るような、さらなる状況を示す。図6は、1つの構造の隅部を示す図であり、図7は、装置を含む断面図であり、図8は、ファスナーを含む断面図である。図6において、場所8.3は、直角構造8の隅部である。この隅部の位置にセンサを配置することは容易ではないであろう。また一方で、場所8.1、8.2および8.4は、感知されるかまたは感知されていないであろう。場所8.1および8.2の両方共、構造8の垂直面8a上に位置しており、これらの場所8.1および8.2における周囲の環境は類似しているが、場所8.2においては、例えば、水が滴り落ちる点が異なる。また一方で、場所8.4は、構造8の水平面8b上に位置しているので、この場所8.4における周囲の環境は、場所8.1および8.2における周囲の環境と異なっているかまたは異なっていないであろう。さらに、場所8.3は、隅部の位置が異なっているので、概して場所8.1および8.2における周囲の環境とは異なっているであろうと考えられる。
このような状況において、場所8.1にのみセンサが設けられている場合、場所8.1のデータ・ストリームは、場所8.2および8.4に対して直接使用され得る。また一方で、場所8.3に対するデータ・ストリームを決定する際に、場所8.1のデータ・ストリームは、予め定められた隅部補正(corner−correction)(外挿)関数によって修正され得る。この隅部補正関数は、研究室での実験結果等に基づいて、前もって決定され得る。
場所8.1および8.4にセンサが設けられている場合、場所8.1のデータ・ストリームは、場所8.2に対して使用され得る。また一方で、場所8.3に対しては、内挿関数が、場所8.1および8.4のデータ・ストリームに適用され得る。さらに、隅部補正関数が、内挿の結果に適用され得る。
図7は、クレビス9cを構成する2つの部分9a、9bにより形成される構造9を示す。この例においては、2つの場所9.1および9.2が、クレビス9cの外側に位置している。2つの場所9.1および9.2には、センサが設けられているかまたは設けられていないであろう。さらに、場所9.3が、クレビス9c内に位置している。この場所9.1は、センサを設けることが難しいであろうと考えられる。
この例において、場所9.1にのみセンサが設けられている場合、場所9.2に対するデータ・ストリームは、場所9.1のデータ・ストリームから直接取得することが可能である。また一方で、クレビス外挿関数を場所9.1のデータ・ストリームに適用することによって、場所9.3に対するデータ・ストリームが取得され得る。この外挿関数は、この場合も、例えば研究室において、前もって決定されるであろう。この外挿関数は、図6の隅部外挿関数とは異なっている。
場所9.1および9.2が監視される場合、内挿関数およびクレビス外挿関数の両方を場所9.1および9.4のデータ・ストリームに適用することによって、場所9.3に対するデータ・ストリームが取得される。
図8は、ファスナー11と接着されている金属パネル12との間の他のタイプのクレビス構造10を示す。通常、クレビスの場所10.1内にセンサを設置することは不可能である。しかしながら、ファスナー11の周囲の腐食が大きな問題となり、それゆえに、この腐食を監視するために、場所10.2における腐食が監視される。さらに、例えば、研究室において決定されるような他のクレビス外挿関数を場所10.2のデータ・ストリームに適用することによって、場所10.2から出力されるデータ・ストリームが、場所10.2における腐食を決定するために使用され得る。
図6〜図8においては、感知されていない場所に対して同様の反応を示すと予想される感知された場所に基づいて、感知されていない場所に対する最適な関数のネストが決定され得る。これらの感知された場所は、感知されていない場所の近くに位置している。例えば、これらの感知された場所は、図6〜図8に示すような1つまたは2つ以上の場所であるか、または、構造上の他の場所であってよい。繰り返していえば、最適な関数のネストは、外挿関数および/または内挿関数によって修正され得る。さらに、例えば、種々の場所において予想される腐食の進行に関して予測されるデータ・ストリームを提供するために、最適な関数のネストが、上記の決定されたデータ・ストリームに適用されるであろう。
概していえば、本発明の方法および装置は、時間と共に進展している複雑な発生系に関して、直接監視される発生系の状態に最も適合している関数のネストを提供するような複数の関数の組み合わせによってモデルを形成することを可能にする。これらの組み合わせが選択されるような複数の関数は、実際のプロセスおよび当該プロセス内のメカニズムを組み込んでおり、複数の関数の組み合わせは、実際のデータにより駆動される。それゆえに、結果的に生成される複数の関数の組み合わせは、発生系の基礎となる物理的意味および/または化学的意味を有しており、調査中の特殊な発生系に反応するであろう。
導き出される複数の関数の組み合わせは、発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子に関して予測される将来のデータ・ストリームに適用することによって将来の発生系の進展を予測するだけでなく、例えば、同種の発生系がどのように互いに類似しているかを決定するために、複数の発生系間での相互比較を提供することも可能である。
本発明の方法および装置は、多くの様々な応用分野にて使用可能である。例えば、本発明の方法および装置は、例えばビルディングもしくは乗り物等の構造を監視すること、および/または、例えば工業プロセスもしくは環境保護プロセス等のプロセスを監視することに使用され得る。このような監視の結果は、システムの性能を評価するために使用可能であり、ひいては、システムのメンテナンスを容易にし、且つ、システムの性能および安定性を改善したり、障害の発生を防止したり、何らかの他の先制措置または是正措置を取ったりするための早めの介入を容易にすることが可能である。本発明の方法および装置は、例えば航空宇宙産業における乗り物内での健康状態の監視に使用され得る。
さらに、本発明の方法および装置は、任意の適切な発生系の特徴を監視するために使用され得る。この発生系の特徴は、例えば、累積的な構造のデグラデーション(degradation)、反応容器による製品の引渡し、および、乗り物により移動する距離を含む。
本発明の装置は、多くの様々な形態を有することが可能である。より具体的には、本発明の装置は、任意の適切なセンサや、適切にプログラミングがなされた汎用のコンピュータ、または、専用のハードウェアユニットを含むようなデータ処理装置を有することが可能である。
本発明の装置は、中央処理ユニットにおいて実施され得る。この中央処理ユニットは、例えば構造上の場所等のような多くの様々な感知された発生系またはサブ発生系から送出されるセンサの読み取り結果を受け取る。さらに、本発明の装置は、分散型のシステムにおいても実施され得る。この分散型のシステムは、センサ・データを処理すると共に、各々のセンサの場所における予測等を提供するために、各々のセンサ・クラスタに設けられるインテリジェント処理ユニットを具備している。全世界観を提供すると共に、任意の全体的な問題を監視するための種々の処理ユニットから供給される予想を結合させるために、これらの処理ユニットは、他の処理ユニットおよび中央コンピュータから情報を受け取ることが可能であり、さらに、中央コンピュータは、上記処理ユニットから情報を受け取ることが可能である。
これまで述べた本発明の構成要素に対して、本発明の範囲を逸脱することなく、様々な変更、追加、および/または、変形を行うことが可能であり、且つ、本発明は、前述の教示に従って、ソフトウェア、ファームウェア、および/または、ハードウェアによって様々な方法で、当業者により実施可能であることを理解すべきである。
本発明は、1つまたは2つ以上の将来の出願に関して優先権を有する基礎出願として使用され得る。さらに、任意の将来の出願における特許請求の範囲の請求項は、本願にて記述されている任意の1つの特徴または複数の特徴の組み合わせに向けられている。このような将来の出願は、本願に添付の1つまたは2つ以上の請求項を含むことが可能である。これらの請求項は、具体的な例によって説明されており、且つ、任意の将来の出願にて記述され得る請求項の内容に対して非限定的である。
幾つかの例
例1
これは、次のセンサ・データを供給するようなマニュアル式の車両により移動する距離の算出に基づいた簡単な例である。これらのセンサ・データは、
1:車輪の1分間当たりの回転数(rpm)
2:エンジンの1分間当たりの回転数
3:ギア(すなわち、1、2または3等)
4:アクセルペダルの位置、および
5:エンジン温度
である。
ここで、最初の2つのユニット関数は、次の〔数1〕の式により与えられる。
Figure 2010528379
セオリーAは、移動する距離が、D≒g1(g2(s1))により表されることを述べている。
ここで、次の2つのユニット関数は、次の〔数2〕の式により与えられる。
Figure 2010528379
セオリーBは、移動する距離が、D≒g1(g2(g3(s2, g4(s3))))により表されることを述べている。各々のg1の発生は、異なる定数を有する。
移動する距離は、センサs4から算出されることが可能である。ここでは、例示の目的のために、セオリーCにおいて、アクセルペダルの位置が、加速度に対して線形の関係を有しており、減速のみが、車輪の摩擦に起因するものであると仮定する。
ここで、次のユニット関数は、次の〔数3〕の式により与えられる。
Figure 2010528379
セオリーCは、移動する距離が、D≒g1(g2(g5(s4)))により表されることを述べている。
このようにして、3つのセオリーが5つのユニット関数に分割される。
本発明の監視方法および監視装置においては、コンピュータのアルゴリズムは、最も正確な解を見出すための上記の関数およびセンサのテスト置換であってよい。
上記の例よりもわずかに進展しているバージョンの実際的な適用は、車両におけるエンジンの摩擦、車輪の摩擦および空力抵抗を同時に決定することにある。
内挿関数は、例えば、同一の車両の異なるバージョンに対する値を算出するために使用され得る。外挿関数は、例えば、乗用車から出力される結果を用いて、ディーゼルトラックに対する値を算出するために使用され得る。これらの関数は、前もって定義されることが必要である。
ここで述べている処理は、ごく一般的である。上記の5つのユニット関数は、例えば、腐食電流、相対湿度および表面湿気等を測定するセンサに基づいて、アルミニウムの腐食を予測する際に使用されるような小さな一揃いの関数の一部である。
例2
この例は、構造の腐食に関連している。
ここでは、マニュアル式の車両により移動する距離を分析するために開発された全ての5つの関数が、修正無しで、完全に異なる複雑な発生系(例えば、構造の腐食)に使用され得ることは、注目に値する。
例1においては、g1,…,g5は、次のように定義される。
1の1つの使用は、ユニットの変化、例えば、センサにより測定される電圧から相対湿度への変化に関するものである。g1の他の使用は、平坦な面上に存在する隅部における腐食を決定すること、および、総合的な腐食と、質量損失またはピットの深さ等の実際の損傷の度合いとを相互に関連付けることに関するものである。
2の1つの使用は、瞬間的な損傷に基づいて時間的に平均化された損傷を決定することに関するものである。
3の1つの使用は、他の変数の1つの関数に対する湿気に基づいて、瞬間的な損傷を取得することに関するものである。g3の他の使用の例は、ペーハー(pH)の効果を入れることに関するものである。多くのさらなる使用が存在する。
4の1つの使用は、湿気を帯びた周囲と、表面領域と、水滴の量との関係に関するものである。多くの他の使用が存在する。
の1つの使用は、空気加熱および空冷の関数としての表面の加熱および冷却の状態に関するものである。gの他の使用は、電解質を含むエアゾールのキャビティ内への浸入に関するものである。
例2では、構造の腐食のモデルを形成するために、例1では使用されないような4つのさらなる関数(ユニット関数)が使用され得る。4つのさらなる関数の中で、ユニット関数g6は、次の〔数4〕の式により与えられる。
Figure 2010528379
この関数g6は、異なる温度により生ずる熱伝達に関するモデルの形成、平均化、および、内挿に使用される。例えば、g(x, y)=cx+(1−c)yの式を用いることによって、且つ/または、より高度の内挿法を用いることによって、上記の処理を行うための他の方法が存在する。
4つのさらなる関数の中で、ユニット関数g7は、次の〔数5〕の式により与えられる。
Figure 2010528379
この関数g7は、局所的な相対湿度の関数としての表面の湿気を決定するために使用される。この関数g7の他の使用は、保護層の使用により生成される遅延のモデルを形成することに関するものである。
4つのさらなる関数の中で、ユニット関数g8は、次の〔数6〕の式により与えられる。
Figure 2010528379
この関数g8は、相対湿度の関数としての湿気の時間を計算するために使用される。
4つのさらなる関数の中で、ユニット関数g9は、次の〔数7〕の式により与えられる。
Figure 2010528379
この関数g9は、クラックの内側の湿気、または、外側からの細いクレビスの内側の湿気を取得するために使用される。例えば、次の〔数8〕の式を用いることによって、上記の処理を行うための他の方法が存在する。
Figure 2010528379
これらの9つのユニット関数は、構造の腐食のモデルを形成するために十分であろう。
これらのユニット関数は、腐食に関する3つの部分的なセオリーに適している。この場合、s1は、感知される相対湿度に設定され、s2は、感知される侵略的な汚染物質の濃度に設定される。両方共、時間に依存している。
セオリーA:損傷が、湿気の時間に比例する。
D≒g1(g2(g8(s1)))
セオリーB:損傷が、クラック内の湿気の時間に比例する。
D≒g1(g2(g8(g9(g7(s1)))))
セオリーC:損傷が、侵略的な汚染物質の堆積量に比例する。
D≒g1(g2(g3(g8(s1)), s2))
前述の場合と同様の方法により、付加的な類似のセオリーが複数のユニット関数に分解される。
例3
この例は、セトリングタンクの底のマッド(mud)の密度に関連している。
この例3は、全体的に前述の発生系とは異なる複雑な他の発生系である。9つのユニット関数の中の6つのユニット関数が、修正無しで、この例3に適用され得る。これらの6つのユニット関数は、g1、およびg3〜g7である。他のユニット関数の中で、g8およびg9は、その物理的必要性が無いために除外される。さらに、g2は、マッドの密度が瞬間的な値であって積分値ではないために除外される。この点は、例1および例2における距離および損傷の場合と異なっている。
2つの発生系の類似性は、例えば内挿の目的のために、最適な関数のネスト、および/または、例えば幾何学的形状や材料の組成等のような周知の固有の性質に関する類似性を必要とする。発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子のデータ・ストリームに関する2つの発生系の類似性は、例えば構造上で隣り合う場所等のような環境における類似性によって決定され得る。
ここでは、少なくとも1つの新しいユニット関数が使用される。このユニット関数は、時間の関数としての所定の流入する流体特性および質量流速に対する移流拡散(advection−diffusion)の解を提供する。このユニット関数g10は、次の〔数9〕の式のように表される。
Figure 2010528379
他のユニット関数もまた、他のセオリーを組み込むために開発されてよい。
例4
ここで使用される新しいユニット関数は、例2から提供される全てのユニット関数がどのように組み合わせられて複数の関数のネストを形成するかを説明する。
各々のユニット関数は、最大限で1つの定数を要求する。これらのユニット関数は、正しい最終形態が得られるようにするために、グループとして組み合わせられる。これらのグループにおいては、多次元且つ非線形の最小二乗曲線による適合性を用いることによって、ユニット関数が複数のセンサの測定結果に適合することが可能になる。ここでは、パウエル法(Powell’s mathod)等の標準の非線形の最適化技術を用いることによって、上記のようなプロセスが遂行される。
各種の関数が、種々の方法により使用され得る。例えば、関数g9は、環境/微気候の変化を可能にするために、外挿にのみ使用され、一般的な複数のネストの組み合わせには使用され得ない。これに対し、関数数g6は、一般的な複数のネストの組み合わせ、および、異なる場所間や異なる環境間での内挿の両方に使用され得る。
ある複数の関数の組み合わせは、適切でないかもしれない。例えば、各々のkおよびlのペアに対するkおよびlに対して、重複を制限すること、不可能な数値を回避すること、および、物理的な現実性に関して制限することといったような組み合わせ上の関数gi(gj(…gk(gl(…, の制限が課されるであろう。
このような制限の例は、次のようになるであろう。
・重複:g1(g2=g2(g1:それゆえに、g2(g1は回避される。
・不可能な数値:g5(g5は、腐食の数学的記述の完全に有効な部分ではあるが、数値表によってうまく取り扱われない。それゆえに、g5(g5は回避される。
・物理的現実性:g1(g4(g2(g2は、データによく適合しているかもしれないが、いずれの物理的な現実のメカニズムにも対応していない。それゆえに、g2(g2は回避される。
次の表1(〔表1〕)は、起こり得る一揃いの制限を示すものである。ここで、「1」は許容されていることを意味し、「0」は禁止されていることを意味する。
Figure 2010528379
上記の表1により許容されている重複は、非線形の最小二乗法による適合性に基づき、最小限の一致をチェックすることによって帰納的に除去されるべきものである。
上記のような制限の可能性の数は、関数の数が増加するにつれて急激に増大する。これに対し、非線形の最小二乗曲線はゆるやかである。これによって、不可能な組み合わせを除去するためのより迅速な方法が使用され得る。1つの方法は、近似単調性(approximate monotonicity)による制限を使用することである。ここで、…gi(gj…が既に許容されており、且つ、定数ciおよびcjが見出されており、さらに、gi(gj(gkを検査することが要求されていると仮定する。このときに、以前に見出されている定数ciおよびcjを用いて、且つ、ck=1の条件を使用して、gi(gj(gkの値が計算される。この計算の結果が近似的に単調でない場合、gi(gj(gkの配列は拒否される。例えば、「全体的な上昇対全体的な低下の比の値(total rise/total fall)」が0.1から10の範囲内にある場合、上記の配列は拒否される。また一方で、gi(gj(gkの配列が、近似単調性による制限を満たしている場合、非線形の最小二乗法による評価が行われる。
ユニット関数の組み合わせが制限されるような代替物を除去するための他の方法は、幾つかまたは全てのユニット関数の組み合わせの代わりに、これらのユニット関数の置換を使用することである。このようなユニット関数の置換を使用する方法は、非常に高速のコンピュータのアルゴリズムに通ずることが可能である。このようなコンピュータのアルゴリズムは、ネストの深さが増加するにつれて速度が遅くなるどころか、むしろ速くなる。例えば、例1および例2のセオリーA、BおよびCのように、複数の関数のネストとしてモデルが形成されるような全てのサブセオリーが、ユニット関数の置換を使用する場合、このようなユニット関数の置換を使用する方法は有効なアプローチである。

Claims (33)

  1. 次のステップを有する発生系の状態を監視する方法であって、
    前記ステップは、
    前記発生系を監視するための複数のセンサからの出力に関連した複数のセンサ・データ・ストリームを取得するステップであって、前記複数のセンサの少なくとも1つは、前記発生系の状態を監視し、且つ、前記複数のセンサの少なくとも1つは、前記発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子を監視するようなステップと、
    複数の関数のネストを繰り返して構築するステップであって、各々の前記複数の関数のネストは、基本的な一連の関数から選択された複数の関数の組み合わせにより形成される1つの関数であるようなステップと、
    前記複数のセンサ・データ・ストリームを前記複数の関数のネストに入力することによって、各々の前記複数の関数のネストに対する出力データ・ストリームを決定するステップと、
    前記出力データ・ストリームに基づいて、前記複数の関数のネストから1つの関数のネストを選択するステップと、
    選択された前記関数のネストを用いて前記発生系を監視するステップとからなることを特徴とする、発生系の状態を監視する方法。
  2. 前記方法が、さらに、
    前記発生系の状態に関連した1つのデータ・ストリームを取得するステップと、
    選択された前記関数のネストとして、前記発生系の状態に関連した前記データ・ストリームに最も適合している出力データ・ストリームを有する1つの関数のネストを選択するステップとを有する請求項1記載の方法。
  3. 1つの関数のネストが、選択された複数の関数の組み合わせ、および、選択された複数のセンサ・データ・ストリームの組み合わせにより構築される請求項1または2記載の方法。
  4. 前記方法が、さらに、前記発生系の動作に関連したセオリーを分析することによって、前記基本的な一連の関数を構築するステップを有する請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記基本的な一連の関数における複数の関数は、それぞれ異なるタイプの非線形性を有する請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記基本的な一連の関数内の複数の関数は、1つのデータ・ストリーム上で動作する場合には、2つ以上の係数を有しておらず、且つ/または、2つまたは3つ以上のデータ・ストリーム上で動作する場合には、1つの係数も有していない請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記方法が、さらに、
    最適な一連の関数のネストを構築するステップと、
    前記複数のセンサ・データ・ストリームに対する新しいデータ値を監視するステップと、
    前記新しいデータ値を用いて、前記最適な一連の関数のネストの係数を最適化し、最適化された複数の関数のネストを形成するステップと、
    選択された前記関数のネストとして、前記最適な一連の関数のネストから前記最適化された複数の関数のネストの1つを選択するステップとを有する請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記方法が、さらに、
    前記最適な一連の関数のネストに関する更新の状態を監視するステップと、
    更新の状態が発生した場合に、前記基本的な一連の関数から最適な複数の関数の組み合わせを検索することによって、前記最適な一連の関数のネストを再構築するステップとを有する請求項7記載の方法。
  9. 前記方法が、さらに、
    前記基本的な一連の関数から一連の関数のネストを提供するステップと、
    前記一連の関数のネストから供給される複数の関数のネストと、さらなる複数の関数とを組み合わせることによって、さらなる複数の関数のネストを生成するステップと、
    前記一連の関数のネストおよび前記さらなる複数の関数のネストにより、更新された一連の関数のネストを形成するステップと、
    最も適合する条件に従って、前記更新された一連の関数のネストにおける前記複数の関数のネストの順序付けを行うステップと、
    前記更新された一連の関数のネストにおいて、最も適合していない関数を提供する複数の関数のネストを捨てると共に、最も適合している関数を提供する複数の関数のネストを保持することによって、最大数より小さな数になるまで前記複数の関数のネストの数を減少させるステップと、
    停止の条件が達成されるまで、前記さらなる複数の関数のネストを生成するステップ、前記更新された一連の関数のネストを形成するステップ、前記複数の関数のネストの順序付けを行うステップ、および、前記複数の関数のネストの数を減少させるステップを繰り返すステップと、
    前記更新された一連の関数のネストから、選択された前記関数のネストを選択するステップとを有する請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 1つまたは2つ以上のルールに従って、前記複数の関数のネストが構築され、
    前記複数の関数のネストは、前記複数の関数の組み合わせによる重複に基づく制限、発生系の動作、例えば不適切な発生系の動作に基づくネストの制限、数値的動作に基づくネストの制限、および、複数の関数の組み合わせよりもむしろ複数の関数の置換に関する制限を有する請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  11. 監視された前記発生系に関して予想される特性に適合していない出力データ・ストリームを提供する複数の関数のネストが拒否される請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記方法が、さらに、選択された前記関数のネストを用いて、前記発生系の状況に関する診断的情報を提供するステップを有する請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記方法が、さらに、選択された前記関数のネストを用いて、前記発生系の状況に関する予測的情報を提供するステップを有する請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  14. 将来感知されるべきデータ・ストリームを予測し、且つ、予測された前記データ・ストリームを選択された前記関数のネストに入力することによって、前記診断的情報が提供される請求項13記載の方法。
  15. 将来感知されるべき前記データ・ストリームは、以前に感知されたデータ・ストリームに基づいている請求項14記載の方法。
  16. 前記発生系が第1の系であり、前記第1の系における関数のネストのデータが、第2の系における関数のネストのデータと比較され、そして、前記第1の系および前記第2の系における前記関数のネストのデータが相互に関連している場合、前記第2の系における前記関数のネストのデータが、前記第1の系に対して選択された関数のネストを決定する際に使用される請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記第2の系が、前記第1の系よりも進展した状況になっており、もしそうであれば、前記第2の系における前記関数のネストのデータが、前記第1の系内の選択された関数のネストを決定する際に使用される請求項16記載の方法。
  18. 前記発生系が、幾つかの感知されたサブ発生系と、幾つかの感知されていないサブ発生系を有しており、前記感知されていないサブ発生系は、前記感知されたサブ発生系から選択された複数の関数のネストおよび複数のセンサ・データ・ストリームを用いて監視される請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記感知されたサブ発生系と前記感知されていないサブ発生系との違いを補償するために、選択された複数の関数のネストおよび/または複数のセンサ・データ・ストリームが、外挿関数によって修正される請求項18記載の方法。
  20. 前記感知されていないサブ発生系において選択された関数のネストおよび/または複数のセンサ・データ・ストリームを提供するために、2つまたは3つ以上の前記感知されたサブ発生系において選択された複数の関数のネストおよび/または複数のセンサ・データ・ストリームが、内挿関数によって組み合わせられる前記請求項18または19記載の方法。
  21. 1つの感知されていないサブ発生系において選択された関数のネストが、第1のサブ発生系から取得され、且つ、前記1つの感知されていないサブ発生系において選択された複数のデータ・ストリームが、第2のサブ発生系から取得される請求項18から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記方法が、さらに、相互に関連している関数のネストのデータを有する複数の感知されたサブ発生系を決定し、且つ、相互に関連している前記複数の感知されたサブ発生系を用いて、相互に関連している前記複数のサブ発生系において同種のサブ発生系を決定するステップを有する請求項18から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 各々の前記複数のサブ発生系が、デグラデーションを受ける構造上の場所である請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 1つの場所におけるデグラデーションを感知し、且つ、当該場所におけるデグラデーションを生じさせる原因となる作用因子を感知することによって、当該場所におけるデグラデーションが監視される請求項23記載の方法。
  25. 同種の関数のネストのデータを有する複数の場所は、同じようにデグラデーションを生じさせると考えられる請求項23また24記載の方法。
  26. 感知されていない構造上の場所に関しても同じようにデグラデーションを生じさせると考えられるような、感知された場所に対して選択された関数のネストを用いて、前記感知されていない構造上の場所が監視される請求項23から25のいずれか一項に記載の方法。
  27. NP−ハード(非決定多項式時間ハード)の問題に適した離散最適化アルゴリズムを用いて、前記複数の関数のネストの選択が実行される請求項1から26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 発生系を監視するための複数のセンサであって、前記複数のセンサの1つは、前記発生系の状態を監視し、且つ、前記複数のセンサの1つは、前記発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子を監視するような複数のセンサと、
    処理手段とを備えており、
    前記処理手段は、
    前記複数のセンサから複数のデータ・ストリームを受け取る機能と、
    複数の関数のネストを繰り返して構築する機能であって、各々の前記複数の関数のネストは、基本的な一連の関数から選択された複数の関数の組み合わせにより形成される1つの関数であるような機能と、
    前記複数の関数のネストを前記複数のデータ・ストリームに適用し、各々の前記複数の関数のネストに対する出力データ・ストリームを生成する機能と、
    前記出力データ・ストリームに基づいて、1つの関数のネストを選択する機能と、
    選択された前記関数のネストを用いて前記発生系を監視する機能とを有することを特徴とする、発生系を監視する装置。
  29. 前記複数のセンサは、前記発生系内の特定の場所において、センサ・クラスタ内に一緒に設けられる請求項28記載の装置。
  30. 複数の場所が監視され、各々の前記複数の場所には、対応するセンサ・クラスタが設けられている請求項29記載の装置。
  31. 前記複数の場所における前記発生系の動作が同じであるか否かを決定するために、前記複数の場所における関数のネストのデータが、互いに比較される請求項30記載の装置。
  32. 前記複数のセンサにより感知される複数の場所から供給される複数の関数のネストのデータ、および、複数のセンサ・データ・ストリームを用いて、前記発生系内で前記複数のセンサが設けられていない複数の場所が監視される請求項29から31のいずれか一項に記載の装置。
  33. 発生系を監視する装置に使用されるソフトウェアであって、前記発生系は、
    前記発生系のパラメータを監視するための複数のセンサであって、前記複数のセンサの1つは、前記発生系の状態を監視し、且つ、前記複数のセンサの1つは、前記発生系の状態を生じさせる原因となる作用因子を監視するような複数のセンサと、
    処理手段とを有しており、
    前記ソフトウェアは、前記処理手段に、
    前記複数のセンサから複数のデータ・ストリームを受け取るステップ、
    複数の関数のネストを繰り返して構築するステップであって、各々の前記複数の関数のネストは、基本的な一連の関数から選択された複数の関数の組み合わせにより形成されるようなステップ、
    前記複数の関数のネストを前記複数のデータ・ストリームに適用し、各々の前記複数の関数のネストに対する出力データ・ストリームを生成するステップ、
    前記出力データ・ストリームに基づいて、1つの関数のネストを選択するステップ、および
    選択された前記関数のネストを用いて前記発生系を監視するステップを実行させるための一連の命令を含むことを特徴とする、発生系を監視する装置に使用されるソフトウェア。
JP2010509624A 2007-05-29 2008-05-29 監視方法および監視装置 Active JP5475649B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AU2007902868A AU2007902868A0 (en) 2007-05-29 Monitoring Methods and Apparatus
AU2007902868 2007-05-29
PCT/AU2008/000754 WO2008144821A1 (en) 2007-05-29 2008-05-29 Monitoring methods and apparatus

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010528379A true JP2010528379A (ja) 2010-08-19
JP5475649B2 JP5475649B2 (ja) 2014-04-16

Family

ID=40074454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010509624A Active JP5475649B2 (ja) 2007-05-29 2008-05-29 監視方法および監視装置

Country Status (8)

Country Link
US (1) US8671065B2 (ja)
EP (1) EP2158549B1 (ja)
JP (1) JP5475649B2 (ja)
CN (1) CN101790726B (ja)
AU (1) AU2008255635B2 (ja)
CA (1) CA2689246C (ja)
WO (1) WO2008144821A1 (ja)
ZA (1) ZA200908376B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7433171B2 (ja) 2020-09-08 2024-02-19 三菱重工業株式会社 表示装置、プラント運転支援システムおよびプラント運転支援方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012118390A1 (en) * 2011-02-28 2012-09-07 Critical Materials, Lda. Structural health management system and method based on combined physical and simulated data
KR20140112554A (ko) * 2012-01-13 2014-09-23 프로세스 시스템즈 엔터프라이즈 리미티드 유체 처리 네트워크 시스템
US9292023B2 (en) * 2012-09-12 2016-03-22 International Business Machines Corporation Decreasing the internal temperature of a computer in response to corrosion
US10241858B2 (en) * 2014-09-05 2019-03-26 Tttech Computertechnik Ag Computer system and method for safety-critical applications
ES2600452B1 (es) * 2016-03-17 2017-11-27 Auscultia, S.L. Método y sistema de mantenimiento predictivo de edificios y estructuras.
US10671768B2 (en) * 2016-07-01 2020-06-02 The Boeing Company Finite element modeling and analysis of crack propagation in multiple planes of a structure
US20190042995A1 (en) * 2017-08-03 2019-02-07 Walmart Apollo, Llc Automated Item Assortment System

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004287635A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Toyota Motor Corp 生産ラインの稼動状況解析装置、稼動状況解析方法、稼動状況解析プログラム及び稼動状況解析システム
JP2005267363A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Fuji Electric Holdings Co Ltd 最適化方法、最適化装置および最適化プログラム

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6292810B1 (en) * 1997-03-03 2001-09-18 Richard Steele Richards Polymorphic enhanced modeling
US6453308B1 (en) * 1997-10-01 2002-09-17 Aspen Technology, Inc. Non-linear dynamic predictive device
US8073721B1 (en) * 1999-05-24 2011-12-06 Computer Associates Think, Inc. Service level management
US6917845B2 (en) * 2000-03-10 2005-07-12 Smiths Detection-Pasadena, Inc. Method for monitoring environmental condition using a mathematical model
WO2001077872A2 (en) 2000-04-05 2001-10-18 Pavilion Technologies, Inc. System and method for enterprise modeling, optimization and control
US6636842B1 (en) * 2000-07-15 2003-10-21 Intevep, S.A. System and method for controlling an industrial process utilizing process trajectories
AT412678B (de) * 2002-09-30 2005-05-25 Gerhard Dr Kranner Verfahren zur rechnergestützten erstellung von prognosen für operative systeme sowie system zur erstellung von prognosen für operative systeme
US20050004833A1 (en) 2003-07-03 2005-01-06 Reaction Design, Llc Method and system for integrated uncertainty analysis
US7333960B2 (en) * 2003-08-01 2008-02-19 Icosystem Corporation Methods and systems for applying genetic operators to determine system conditions
US7216061B2 (en) * 2004-08-25 2007-05-08 Siemens Corporate Research, Inc. Apparatus and methods for detecting system faults using hidden process drivers
US7349823B2 (en) 2006-02-22 2008-03-25 Sun Microsystems, Inc. Using a genetic technique to optimize a regression model used for proactive fault monitoring

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004287635A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Toyota Motor Corp 生産ラインの稼動状況解析装置、稼動状況解析方法、稼動状況解析プログラム及び稼動状況解析システム
JP2005267363A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Fuji Electric Holdings Co Ltd 最適化方法、最適化装置および最適化プログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7433171B2 (ja) 2020-09-08 2024-02-19 三菱重工業株式会社 表示装置、プラント運転支援システムおよびプラント運転支援方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5475649B2 (ja) 2014-04-16
CA2689246A1 (en) 2008-12-04
WO2008144821A1 (en) 2008-12-04
AU2008255635A1 (en) 2008-12-04
EP2158549A4 (en) 2011-10-19
CA2689246C (en) 2016-07-19
EP2158549A1 (en) 2010-03-03
EP2158549B1 (en) 2012-12-05
AU2008255635B2 (en) 2012-10-18
CN101790726A (zh) 2010-07-28
CN101790726B (zh) 2013-01-02
ZA200908376B (en) 2010-08-25
US8671065B2 (en) 2014-03-11
US20100169251A1 (en) 2010-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5475649B2 (ja) 監視方法および監視装置
AU2018212546B2 (en) Integrated digital twin for an industrial facility
Warne et al. Statistical and computational intelligence techniques for inferential model development: a comparative evaluation and a novel proposition for fusion
CA2746385C (en) Turbine lifespan modeling
Papadimitriou et al. Variability of updated finite element models and their predictions consistent with vibration measurements
CN109871670B (zh) 操作和监视需要控制的工业设备的方法以及操作员系统
JP2020173551A (ja) 故障予測装置、故障予測方法、コンピュータプログラム、計算モデルの学習方法および計算モデルの生成方法
WO2002054654A2 (en) Method and apparatus for predicting failure in a system
Yu et al. Fault diagnosis for electromechanical system via extended analytical redundancy relations
You et al. Two-zone proportional hazard model for equipment remaining useful life prediction
Sankararaman et al. Uncertainty quantification in structural damage diagnosis
US20140188777A1 (en) Methods and systems for identifying a precursor to a failure of a component in a physical system
Garcia Improving heat exchanger supervision using neural networks and rule based techniques
Susto et al. An information-theory and virtual metrology-based approach to run-to-run semiconductor manufacturing control
Mkhida et al. Integration of intelligent sensors in Safety Instrumented Systems (SIS)
JP2019096247A (ja) 故障モード特定システム、故障モード特定方法、及びプログラム
JP2021196989A (ja) 計画装置、計画方法およびプログラム
EP1918869A1 (en) Dynamic safety balance monitoring
Yuen et al. Real‐time system identification using hierarchical interhealing model classes
JP2021082200A (ja) 情報処理システム、方法、およびプログラム
WO2022070529A1 (ja) 保全シミュレーション装置、および、保全シミュレーション方法
Notin et al. RPCM: A strategy to perform reliability analysis using polynomial chaos and resampling: Application to fatigue design
Naderkhani Time to signal distribution of multivariate bayesian control chart with dual sampling scheme
JP5321904B2 (ja) 余寿命推定方法、メンテナンス・更新計画作成方法、余寿命推定システム及びメンテナンス・更新計画作成システム
Iudean et al. Reliability Approach of a Compressor System using Reliability Block Diagrams.

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120807

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20121106

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20121113

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130528

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130827

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130828

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5475649

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250