JP2010527399A - 良好な表面品質、高断熱性および低密度を有するアルケニル芳香族発泡体 - Google Patents
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Abstract
良好な表面品質、高い断熱特性および低密度を有するアルケニル芳香族発泡体を、押出法を用いて、20質量パーセント未満の共有結合しているハロゲンを含有し、多分散性2.5未満および摂氏130度にて101キロパスカル圧で水溶解度0.09モル毎キログラム超かつ2.2モル毎キログラム以下を有し、そして0.4モル毎キログラム以上の塩素不含有フッ素化発泡剤を含有する0.8〜2モル毎キログラムの発泡剤、ならびに少なくとも0.22モル毎キログラムの濃度の水(ここで、モル毎キログラムは、アルケニル芳香族ポリマーのキログラムに対する)を含有する、アルケニル芳香族ポリマー組成物の発泡性ポリマー組成物を膨張させることにより製造する。得られる発泡体の密度は64キログラム毎立方メートル以下であり、180日後の熱伝導性は32ミリワット毎メートルケルビン以下である。
Description
相互参照の表示
本件は、米国仮出願第60/930,292号および米国仮出願第60/958,201号(2007年5月15日および2007年7月3日にそれぞれ出願)の利益を主張する。
本件は、米国仮出願第60/930,292号および米国仮出願第60/958,201号(2007年5月15日および2007年7月3日にそれぞれ出願)の利益を主張する。
発明の背景
発明の分野
本発明は、アルケニル芳香族ポリマーを含有する熱可塑性ポリマー発泡体、およびこのような発泡体の製造方法に関する。
発明の分野
本発明は、アルケニル芳香族ポリマーを含有する熱可塑性ポリマー発泡体、およびこのような発泡体の製造方法に関する。
関連技術の説明
ポリマー発泡体の製造における塩素化発泡剤の使用はますますきつく規制されている。塩素化発泡剤は、これらの発泡剤としての役割、更に発泡体の断熱能力へのこれらの寄与について望ましい。塩素化発泡剤は低熱伝導性であり、そしてこれは比較的長期間発泡体気泡内に存在して長期断熱能力を与える。結果として、このような塩素化発泡剤を含有する発泡体は、長期断熱能力を与えることができる。スチレン発泡体用の塩素化発泡剤の代替物を特定することは多くの研究の主題である。代替の発泡剤は、望ましくは、塩素化発泡剤よりも環境に優しい一方、同時に塩素化発泡剤と同様の断熱能力を与える。
ポリマー発泡体の製造における塩素化発泡剤の使用はますますきつく規制されている。塩素化発泡剤は、これらの発泡剤としての役割、更に発泡体の断熱能力へのこれらの寄与について望ましい。塩素化発泡剤は低熱伝導性であり、そしてこれは比較的長期間発泡体気泡内に存在して長期断熱能力を与える。結果として、このような塩素化発泡剤を含有する発泡体は、長期断熱能力を与えることができる。スチレン発泡体用の塩素化発泡剤の代替物を特定することは多くの研究の主題である。代替の発泡剤は、望ましくは、塩素化発泡剤よりも環境に優しい一方、同時に塩素化発泡剤と同様の断熱能力を与える。
環境に優しい発泡剤の候補としては、天然ガス、特に二酸化炭素が挙げられる。二酸化炭素は天然由来の雰囲気ガスとして魅力的である。しかし、二酸化炭素はハロゲン化発泡剤の断熱特性に劣る。更に、二酸化炭素は殆どのスチレンポリマー中の溶解度が低い(これは、発泡中に迅速に膨張する傾向から明らかである)。二酸化炭素は、しばしば、不所望の不規則な発泡体表面をもたらす。例えば、発泡プロセスにおいて発泡剤が急速に発泡体表面を経て噴出するためである。二酸化炭素はまた、過剰な成核度によって小さい気泡サイズおよび高い発泡体密度の原因となる傾向がある。
水はおそらく理想的な環境に優しい発泡剤である。これは高価でなく、環境に対して安全でかつ取り扱いが容易であるからである。水は、二酸化炭素とともに、ハロゲン化発泡剤の断熱能力に劣り、そしてポリスチレン中の溶解度が低い。水は、ブローホール(ピンホールとしても公知)および/または二峰型気泡構造をポリスチレン発泡体中で生成する(ポリスチレン中での水の低い溶解度による)ことが公知である。ブローホール(およびピンホール)は複数気泡径のサイズのボイドであり、そして肉眼で容易に観察される。
米国特許(USP)第5,380,767号は、水を発泡剤として用いる場合、ポリマーの水溶解度を増大させることはブローホール(ピンホール)および二峰型気泡サイズ構造を排除する傾向があることを教示する。しかし、同時に長期断熱値を得る一方で良好な表面品質を得るという課題は、USP5,380,767号においても解決されないままである。
欧州特許第1214372B1号は、多分散性2.5以上のポリマーを発泡させることはまた、低溶解度の発泡剤に関連する加工上の困難を軽減することによって、水および二酸化炭素の発泡剤としての使用を促進することを教示する。多分散性は、重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比であり、そしてポリマーの分子量分布の幅を示す(より大きい多分散性は、より広い分子量分布に対応する)。しかし、全てのポリマーが多分散性2.5以上を有することができるわけではない。
塩素化発泡剤よりも環境に優しい、塩素化発泡剤へのハロゲン化代替物としては、塩素不含有フッ素化発泡剤,例えばヒドロフルオロカーボン(HFC)およびフルオロカーボン(FC)が挙げられる。しかし、熱伝導性が低いHFCおよびFCは、以下の不所望の特徴のうち1つ以上を被る傾向がある:(a)スチレンポリマー中での溶解性が大きすぎて、最終発泡体の機械特性を不所望に損なう傾向がある;(b)スチレンポリマー中で不溶性すぎて水および二酸化炭素のものと同様の理由で発泡剤として不所望に問題がある傾向がある;または(c)スチレンポリマー発泡体から染み出るのが速すぎて、これらがポリマー発泡体の長期断熱特性に寄与しない。
ポリマーマトリクス中での溶解度が低い発泡剤を用いてポリマーマトリクスを発泡させることの更なる問題は、低密度発泡体(64キログラム毎立方メートル以下)が実現困難であることである。低密度発泡体をポリマーマトリクスから製造することは、典型的には、ポリマーマトリクス中での発泡剤溶解度を超える量の発泡剤を必要とし、二酸化炭素および水について既に述べた問題をもたらす。それにも関わらず、低密度発泡体は発泡体を断熱化するのに望ましい。
低密度断熱発泡体の分野の現段階での問題および要望に鑑み、同時に発泡剤の環境に優しい特徴を最大化する一方、密度64キログラム毎立方メートル(Kg/m3)以下、少なくとも180日のエージング後のASTM法C518(これは、「長期断熱能力」を有することになる)に従った熱伝導性32ミリワット毎メートルケルビン(mW/m*K)以下を有し、そして、良好な表面品質を有する発泡体を製造する一方、多分散性2.5未満のポリマーを用いている、アルケニル芳香族ポリマー発泡体を製造する方法を規定することが望ましい。
発明の簡単な要約
本発明者らは、ポリマー組成物と発泡剤(blowing agent)組成物(押出アルケニル芳香族ポリマー発泡体の製造に好適であるもの)との組合せであって、多分散性2.5未満および密度64kg/m以下、長期断熱能力(すなわち、American Society for Testing and Materials(ASTM)法C518に従って少なくとも180日後に熱伝導性32mW/m*K以下)のポリマーを有し、そして水およびフッ素化化合物を含有する発泡剤組成物を用いて良好な表面品質を有するものを見出した。
本発明者らは、ポリマー組成物と発泡剤(blowing agent)組成物(押出アルケニル芳香族ポリマー発泡体の製造に好適であるもの)との組合せであって、多分散性2.5未満および密度64kg/m以下、長期断熱能力(すなわち、American Society for Testing and Materials(ASTM)法C518に従って少なくとも180日後に熱伝導性32mW/m*K以下)のポリマーを有し、そして水およびフッ素化化合物を含有する発泡剤組成物を用いて良好な表面品質を有するものを見出した。
更に、本発明者らは、予期しないことに、イオン種を生成する添加剤の存在が水の存在下で大スケール押出プロセスにおける良好な表面品質という課題を悪化させることを見出した。しかし、本発明の更なる態様として、本発明者らは、驚くべきことに、押出アルケニル芳香族ポリマー発泡体を、多分散性2.5未満および密度64kg/m3以下、長期断熱能力(すなわち、American Society for Testing and Materials(ASTM)法C518に従って少なくとも180日後に熱伝導性32mW/m*K以下)を有するポリマーを有し、水およびフッ素化化合物を含有する発泡剤組成物を用いて(発泡体が、大スケールプロセスにおいても水の存在下でイオン種を生成する添加剤を含有する場合であっても)良好な表面品質を有するものの製造手法を見出した。
第1の側面において、本発明は、ポリマー組成物を含む押出熱可塑性ポリマー発泡体であり、ポリマー組成物の少なくとも70質量パーセントが1種以上のアルケニル芳香族ポリマーであり、該アルケニル芳香族ポリマーが、アルケニル芳香族ポリマーの質量基準で20質量パーセント(wt%)未満の共有結合しているハロゲンを含有し、多分散性2.5未満であるアルケニル芳香族ポリマーであり、ポリマー組成物と1種以上の非ハロゲン化アルケニル芳香族ポリマーとの両者の水溶解度が、摂氏130度および101キロパスカル(1気圧)圧の条件で0.09モル毎キログラム(mol/kg)超および2.2mol/kg以下であり;熱可塑性ポリマー発泡体が:(a)密度64キログラム毎立方メートル以下;(b)少なくとも180日のエージング後のASTM法 C518−04に従った熱伝導性32ミリワット毎メートル−ケルビン以下;(c)1つ以上の主表面、および幅であって、発泡体の主表面を中心に発泡体の幅の80%まで延びている発泡体の任意の主表面の任意の200平方センチメートル部分の98%以上が欠陥を有ないものである主表面および幅;(d)ASTM法D6226−05に従った30%未満の連続気泡量;および(e)押出熱可塑性ポリマー発泡体のキログラム当たり0.4モル以上の濃度で存在する、塩素不含有フッ素化発泡剤;を有することを特徴とする。
第1の側面の好ましい態様は、以下の更なる特徴のうち1つ以上を包含する:発泡体が塩素化発泡剤を含まない;アルケニル芳香族ポリマーがスチレン−アクリロニトリルコポリマーを含み、そして任意に、別のアルケニル芳香族ポリマーまたはコポリマーを含む;アルケニル芳香族ポリマーが、1種以上のスチレン−アクリロニトリルコポリマーとポリスチレンとのブレンド物からなる;塩素不含有フッ素化発泡剤が、1,1,1,2−テトラフルオロエタンおよび1,1−ジフルオロエタンから選択される発泡剤を含むかまたはそれからなる;塩素不含有フッ素化発泡剤が、発泡体のキログラム当たり0.4モル以上の濃度で存在する;イオンに対する親和性を有する不溶性潤滑剤および成核剤からなる群から選択される添加剤を更に含む(特に、添加剤が、タルク、酸化ポリエチレンおよび窒化ホウ素からなる群から選択される場合);そしてポリマー組成物の多分散性が2.5未満である。
第2の側面において、本発明は、押出熱可塑性ポリマー発泡体を製造する方法であって:(a)(i)少なくとも70質量パーセントが1種以上のアルケニル芳香族ポリマーであるポリマー組成物であって、該アルケニル芳香族ポリマーが、アルケニル芳香族ポリマーの質量基準で20wtパーセント未満の共有結合しているハロゲンを含有し、多分散性が2.5未満であるアルケニル芳香族ポリマーであり、そして、ポリマー組成物と1種以上のアルケニル芳香族ポリマーとの両者の水溶解度が、摂氏130度および101キロパスカル圧の条件で0.09モル毎キログラム(mol/kg)超かつ2.2mol/kg以下であるポリマー組成物;ならびに(ii)(1)1種以上の塩素不含有フッ素化発泡剤を0.4mol/kg以上の濃度で;(2)水を、少なくとも0.15mol/kg、かつポリマー組成物の水溶解度または塩素不含有フッ素化発泡剤以外の残部の発泡剤のいずれか小さい方の濃度以下で;そして(3)任意の残りの発泡剤濃度を構成する水以外の1種以上の追加のハロゲン不含有発泡剤を;含む0.9〜2mol/kgの発泡剤組成物であって、mol/kg値が、アルケニル芳香族ポリマーのキログラム当たりのモル数である発泡剤組成物:を含む発泡性ポリマー組成物を押出機内に準備すること;ならびに(b)該発泡性ポリマー組成物を、少なくとも1つの主表面、密度64キログラム毎立方メートル以下、少なくとも180日のエージング後のASTM法C518−04に従った熱伝導性32ミリワット毎メートル−ケルビン以下、発泡体の主表面を中心に発泡体の幅の80%まで延びている発泡体の任意の主表面の任意の200平方センチメートル部分の98%以上が欠陥を有さないこと、およびASTM法D6226−05に従った30パーセント未満の連続気泡(開放セル)量、を有する熱可塑性ポリマー発泡体に膨張させること;を含む、方法である。
第2の側面の好ましい態様は、以下の更なる特徴のうち1つ以上を包含する:発泡剤組成物が塩素化発泡剤を含まない;アルケニル芳香族ポリマー組成物がスチレン−アクリロニトリルコポリマーを含み、そして任意に、別のアルケニル芳香族ポリマーまたはコポリマーを含む;アルケニル芳香族ポリマー組成物が、スチレン−アクリロニトリルコポリマーとポリスチレンとのブレンド物からなる;アルケニル芳香族ポリマーの少なくとも80質量パーセントが、1種以上のスチレン−アクリロニトリルコポリマーからなる;塩素不含有フッ素化発泡剤がヒドロフルオロカーボンである;塩素不含有フッ素化発泡剤が、1,1,1,2−テトラフルオロエタンおよび1,1−ジフルオロエタンから選択される1種以上の発泡剤である;追加のハロゲン不含有発泡剤が二酸化炭素である;発泡性組成物が、無機イオン生成添加剤を更に含む;1種以上の追加の添加剤が、イオンに対する親和性を有する不溶性潤滑剤および成核剤からなる群から選択され、特に、追加の添加剤が、タルク、酸化ポリエチレンおよび窒化ホウ素からなる群から選択される;そしてポリマー組成物の多分散性が、2.5未満である。
第3の側面において、本発明は、第1の側面のポリマー発泡体を使用する方法であり、該方法は、ポリマー発泡体を2つの領域の間に配置するステップを含む。
発明の詳細な説明
用語
本発明のポリマー発泡体は、複数気泡を規定するポリマー組成物を含む。「気泡」(セル)は、ポリマー組成物中のボイド空間である。ポリマー組成物は、気泡壁として働くポリマーフィルムで気泡を規定する。気泡は1つより多い気泡壁を有する。
用語
本発明のポリマー発泡体は、複数気泡を規定するポリマー組成物を含む。「気泡」(セル)は、ポリマー組成物中のボイド空間である。ポリマー組成物は、気泡壁として働くポリマーフィルムで気泡を規定する。気泡は1つより多い気泡壁を有する。
本発明のポリマー発泡体は少なくとも1つの「主表面」を有する。「主表面」は、ポリマー発泡体の任意の表面の最大平面表面積に等しい平面表面積を有する表面である。典型的には、本発明のポリマー発泡体は、互いに対向する(ポリマー発泡体の逆側)2つの主表面を有する。対向する主表面は一般的に互いに平行である。主表面は、典型的にはポリマースキンまたはフィルムを含み、これは主表面に亘って延びる。
「平面表面積」は、表面の平面への投影の表面積である。例えば、矩形の平面表面積はその長さにその幅を乗じたものと等しい。表面上への突出または陥没の導入は、表面の平面表面積を変化させない。
ポリマー発泡体は、互いに直角の長さ、幅および厚みの寸法を有する。ポリマー発泡体の長さ寸法は、ポリマー発泡体の押出方向に平行に延びる。ポリマー発泡体の厚み寸法は、ポリマー発泡体の幅寸法と等しいかこれより小さい。
ポリマー発泡体は、発泡体の主表面を中心に(centered on the foam's primary surface)発泡体の幅の80%まで延びている発泡体の任意の主表面の任意の200平方センチメートル部分の98%以上、好ましくは99%以上、更により好ましくは99.5%以上、最も好ましくは100%が欠陥を有さない場合、「良好な表面品質」を有する。「欠陥」は、ポリマー中の不連続部であって、発泡体の1つより多い気泡にポリマー発泡体の主表面を通る進路を与えるものである。欠陥は、意図的にミル挽きされる溝またはスライス(発泡ダイの後に発泡体中に導入される)からは区別される。
「良質発泡体」は、良好な表面品質、密度64キログラム毎立方メートル(kg/m3)以下、少なくとも180日のエージング後の熱伝導性32mW/m*K以下、および30%未満の連続気泡量を有する。良質発泡体は、望ましくは、以下の追加の特徴のうち1つ以上を有する:平均気泡サイズ0.1ミリメートル以上、平均気泡サイズ2ミリメートル以下および/または単峰型気泡サイズ分布。
発泡体は、気泡の数 対 気泡サイズ(0.05ミリメートル(mm)の概数になるもの)のプロットが1つのピークを示す場合に「単峰型気泡サイズ分布」を有する。これに対し、多峰型気泡サイズ分布を有する発泡体は、1つより多いピークを同様のプロットにおいて示す。切断した発泡体表面からの少なくとも100の気泡を測定して、発泡体が単峰型または多峰型のいずれであるかを評価するためのプロットを得る。ピークはこのようなプロットにおいて既知気泡サイズで生じる(母集団が変化せずまたは連続して、既知気泡サイズに隣接する2つの直近の小さいおよび2つの直近の大きい気泡サイズが低くなったままの場合)。
「大スケール」プロセスは、押出ポリマー発泡体ボードを、押出ダイを通る質量流量、1時間当たりダイ幅センチメートル当たり25キログラム超を用いて、製造するプロセスを意味する。典型的には、大スケールプロセスによって形成された押出ポリマー発泡体ボードは、幅少なくとも61センチメートル(24インチ)を有する。
「小スケール」プロセスは、押出ポリマー発泡体ボードを、質量流量、1時間当たりダイ幅センチメートル当たり25キログラム以下を用いて製造するためのプロセスを意味する。
「ダイ幅」は、押出ダイにおける出口開口部の幅を意味する。幅は、押出方向と直角であり、そしてダイギャップと等しいかこれより大きい。ダイギャップは、ダイ幅および押出方向の両者と互いに直角の方向を意味する。
ポリマーの「水溶解度」は、摂氏180度および1気圧の圧力でポリマー1キログラム中に可溶な水のモル数を意味する。
連続気泡量は、ASTM法D6226−05に従った連続気泡量を意味する。
密度は、ISO法845−85に従った密度を意味する。
熱伝導性は、ASTM法C518に従った熱伝導性を意味する。
平均気泡サイズまたは気泡サイズは、ASTM法D−3756に従った平均気泡サイズを意味する。
熱可塑性ポリマー発泡体の製造方法
第1の側面において、本発明は、押出熱可塑性ポリマー発泡体の製造方法である。
第1の側面において、本発明は、押出熱可塑性ポリマー発泡体の製造方法である。
該方法は、発泡性組成物を押出機内に準備すること、および次いで該発泡性組成物を熱可塑性ポリマー発泡体に膨張させることを含む。該方法は押出プロセスであり、連続または半連続(例えば、蓄積押出)であることができる。一般的な押出プロセスにおいて、熱可塑性ポリマーの発泡性組成物(発泡剤を伴う)は、押出機内で熱可塑性ポリマー組成物を加熱してこれを軟化させ、発泡剤組成物を軟化した熱可塑性ポリマー組成物と混合温度および混合圧力(これは発泡剤の任意の有意な範囲の膨張を排除する(好ましくは、これは何らの発泡剤膨張も排除する))で混合することによって調製し、そして次いで、発泡性組成物をダイ経由で環境中(混合温度および混合圧力よりも低い温度および圧力を有する)に放出する。発泡性組成物をより低い圧力中に放出する際、発泡剤は熱可塑性ポリマーを熱可塑性ポリマー発泡体に膨張させる。望ましくは、発泡性組成物を混合後でこれをダイ経由で放出する前に冷却する。連続プロセスにおいて、発泡性組成物を本質的に一定速度でより低い圧力中に放出することは、本質的に連続の発泡を可能にする。
蓄積押出は半連続プロセスであり:1)熱可塑性物質と発泡剤組成物とを混合して発泡性ポリマー組成物を形成すること;2)発泡性ポリマー組成物を、発泡性ポリマー組成物の発泡を可能にしない温度および圧力に維持された保持ゾーン内に押出すこと(保持ゾーンは、より低圧のゾーン(ここで発泡性ポリマー組成物が発泡する)内へのオリフィス開口部、およびダイオリフィスを閉じる開口可能なゲート、を規定するダイを有する);3)可動ラムを用いて発泡性ポリマー組成物上に実質的に一斉に機械圧力を適用する一方でゲートを周期的に開口させてこれを保持ゾーンからダイオリフィス経由でより低圧のゾーン内に取出すこと、ならびに4)取出した発泡性ポリマー組成物を膨張させて発泡体を形成すること、を含む。USP4,323,528号(参照により本明細書に組入れる)は、このようなプロセスを、ポリオレフィン発泡体の製造の文脈において開示しており、更に、これは芳香族ポリマー発泡体に容易に適用できる。
本方法の発泡性組成物はポリマー組成物を含み、該ポリマー組成物は、発泡性ポリマー組成物中の成分の全て(発泡剤は除いて)を構成する。ポリマー組成物の少なくとも70質量パーセント(wt%)、好ましくは少なくとも80wt%、より好ましくは少なくとも90wt%が、1種以上のアルケニル芳香族ポリマーである。ポリマー組成物の95wt%以上、更に98wt%以上、更に100wt%が1種以上のアルケニル芳香族ポリマーであることができる。
1種以上のアルケニル芳香族ポリマーは、20質量パーセント(wt%)未満、好ましくは10wt%以下、より好ましくは5wt%以下、および最も好ましくはゼロwt%の共有結合しているハロゲン(アルケニル芳香族ポリマーの質量基準)を含有する。留意すべきは、20wt%以上の共有結合しているハロゲンを含有するアルケニル芳香族ポリマーは、本教示の範囲における「追加の添加剤」と考えられることであり、本明細書における「アルケニル芳香族ポリマー」の特徴付けは、いずれの追加の添加剤も包含しない。望ましくは、ポリマー組成物は、共有結合しているハロゲンを有するポリマーを含まない(「追加の添加剤」とされるものは除く)。
1種以上のアルケニル芳香族ポリマー、および望ましくはポリマー組成物中の全てのポリマーが、多分散性2.5未満を有する。ポリマー組成物と1種以上のアルケニル芳香族ポリマーとの両者は、水溶解度0.09モル毎キログラム(mol/kg)超、および好ましくは0.15mol/kg以上を有する。典型的には、ポリマー組成物および1種以上のアルケニル芳香族ポリマーは、水溶解度2.2mol/kg以下を有する。mol/kgの値は、熱可塑性アルケニル芳香族ポリマー組成物のキログラム基準である。ここで、水溶解度は、摂氏130度(℃)および1気圧の圧力(101キロパスカル(kPa))での水溶解度を意味する。
ポリスチレンホモポリマーは、水溶解度約0.08mol/kgを有する。従って、ポリマー組成物および1種もしくは複数種の非ハロゲン化アルケニル芳香族ポリマーは、同じ温度および圧力で、ポリスチレンホモポリマーよりも大きい水溶解度を有する。ポリスチレンホモポリマーよりも高い水溶解度のポリマーを用いる利点は、本方法が、ポリスチレンホモポリマーで可能であるよりも、発泡剤においてより多くの水を使用できる(よって、より理想的な環境に優しい発泡剤)一方、単峰型気泡サイズ分布および良好な表面品質を更に実現できることである。
アルケニル芳香族ポリマーは、ポリマー構造に重合した複数のアルケニル芳香族モノマー単位を含有する。好適なアルケニル芳香族モノマー単位としては、スチレン(ビニルベンゼン)、アルファ−メチルスチレン、エチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレンおよびブロモスチレンが挙げられる。
好適なアルケニル芳香族ポリマーとしては、アルケニル芳香族モノマー単位のホモポリマー、アルケニル芳香族モノマー単位を含有するコポリマー(グラフトおよび共重合のコポリマーの両者)、ならびに、そのようなホモポリマーおよび/またはコポリマーと、アルケニル芳香族ポリマーであってもなくてもよい混和性ポリマーとのブレンド物(アルケニル芳香族ポリマー組成物が少なくとも50wt%の1種以上のアルケニル芳香族ポリマーを含むことを条件に)が挙げられる。「コポリマー」としては、ランダムコポリマー、交互コポリマーおよびブロックコポリマーが挙げられる。「コポリマー」は直鎖および分岐鎖であることができる。
130℃および1気圧で0.09mol/kg超の水溶解度を実現するために、ポリマー組成物は、ポリスチレンホモポリマーよりも大きい水溶解度を与えるモノマー単位を有するポリマーを含有する。これは、ポリマー組成物が完全にポリスチレンホモポリマーからなるものではないことを意味する。アルケニル芳香族モノマーと共重合した場合にどのモノマー単位がこの結果を実現するのかは当業者が容易に決定できる。スチレンと共重合した場合にスチレン系ポリマーの水溶解度を改良する好適な共重合性モノマーの例としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリロニトリル、無水マレイン酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、ビニルアセテートおよびブタジエンが挙げられる。
スチレン−アクリロニトリルコポリマー(SAN)は、その製造容易性およびモノマー入手性により本発明において使用するために特に望ましいアルケニル芳香族ポリマーである。SANコポリマーは、ブロックコポリマーまたはランダムコポリマーであることができ、そして直鎖または分岐鎖であることができる。SANは、ポリスチレンホモポリマーと比べ、より高い水溶解度を与えるのみでなく、より高い熱変形温度をも与える。本方法の望ましい態様は、SANを含み、更にはこれからなるポリマー組成物を採用する。1種以上のアルケニル芳香族ポリマー、更にポリマー組成物自体は、SANと別のポリマー(例えばポリスチレンホモポリマー)とのポリマーブレンド物を含むかこれからなることができる。
ポリマー組成物がSANのみを含有するか、またはSANと他のポリマーとを含有するかで、SANのアクリロニトリル(AN)成分は、ポリマー組成物中の全ポリマーの質量基準で、好ましくは濃度1wt%以上、好ましくは5wt%以上、より好ましくは10wt%以上で存在する。SANのAN成分は、ポリマー組成物中の全ポリマーの質量基準で、望ましくは、濃度50wt%以下、典型的には30wt%以下で存在する。ANが、濃度1wt%未満で存在する場合、水溶解度の改善は、別の親水性成分が存在しない限りポリスチレンを超える最低限である。ANが、濃度50wt%超で存在する場合、ポリマー組成物は、押出機内の溶融相中にある間、熱不安定性を被る傾向がある。
本発明の特に好ましい態様において、ポリマー組成物は、2種以上のポリマーのブレンド物(これらのうち任意の2種の間での溶解性パラメータの差が0.2以上である)を含有し、溶解性パラメータの差が0.4超である場合には、親和剤が存在して有効な溶解性パラメータ差を0.2〜0.4の間とする。溶解性パラメータの差は、SmallまたはHoyの方法を用いて算出した場合、(カロリー)0.5毎(ミリリットル)3/2(すなわち、cal0.5/cc3/2)単位である(例えば、J.Bandrup and E.H.Immergut,eds.,POLYMER HANDBOOK,4th edition,Section VII,第683−714頁を参照のこと)。最も高濃度で存在するポリマーは連続相を形成し、そして残りのポリマーは不連続ドメインを連続相中に形成する。溶解度差が0.2〜0.4であることは、不連続な1種または複数種のポリマーが好適に小さいサイズの不連続ドメインを形成するのを確実にする。不連続ドメインは各々不連続ドメインの少なくとも1つの寸法が、本発泡体の気泡壁の厚みの25%以下(すなわちそれと等しいかまたはそれ未満)であるサイズのものである。このような粒子サイズ寸法は、不連続ドメインが、気泡壁の破壊および発泡体の連続気泡量の増大の原因になることを防ぐために望ましい。更に望ましくは、より高い溶解性パラメータのポリマーが、より低い溶解性パラメータのポリマーよりも低い濃度で存在し、そして不連続相として働く。この態様のこの更に望ましい形において、不連続相は、ポリマー組成物における水および二酸化炭素の溶解性を向上させることにより、必要な水溶解度を与える一方で水溶解度がより低いポリマーのレオロジーおよび低コストを維持する。
典型的には、ポリマー組成物中のアルケニル芳香族ポリマーは、重量平均分子量(Mw)40,000g/mol以上、好ましくは60,000g/mol以上、より好ましくは75,000g/mol以上である。ポリマーのMwはまた、一般的に300,000g/mol以下、好ましくは250,000g/mol以下、およびより好ましくは150,000g/mol以下である。ポリマー発泡体中のポリマーの90%以上、好ましくは全てが、好ましくはMw1,000,000g/mol未満を有する。ポリマーMwが低すぎる場合、ポリマー組成物が有する物理強度は発泡体に品位を与えるのに不十分である。ポリマーMwが高すぎる場合、ポリマーのゲル粘度が高すぎて、特に経済的に魅力的な割合に発泡させることが困難である。
欧州特許1214372B1号は、熱可塑性発泡体を水および二酸化炭素で発泡させることに関連する困難性が、多分散性2.5以上のポリマー組成物を発泡させることによって解決できることを明らかにしている。驚くべきことに、本発明の方法は、良質発泡体を、水および更には水を二酸化炭素とともに、多分散性2.5未満のポリマー組成物とともに用いて実現できる。アルケニル芳香族ポリマー、および好ましくは本発明のポリマー組成物中の全てのポリマーが、多分散性2.5未満を有し、そして2.3以下または更に2.2以下を有することができる。多分散性は、ポリマーの重量平均分子量(Mw)の数平均分子量(Mn)に対する比である。
本発明の方法は、発泡剤組成物を濃度0.9〜2mol/kgで用いる。発泡剤濃度は、本明細書で、ポリマー組成物のキログラム当たりの発泡剤のモル単位(mol/kg)で表現する。本発明の方法の目的は、密度64kg/m3以下のポリマー発泡体を提供することである。その目的に合致させるために、発泡剤は、濃度少なくとも0.9mol/kgで存在するのがよい。2mol/kg超の発泡剤を用いることは、所望の機械強度を有さない傾向があるような低密度の発泡体をもたらす。
発泡剤組成物は、塩素不含有フッ素化発泡剤を、濃度0.4mol/kg以上で含有する。本発明の方法の目的は、少なくとも180日のエージング後にASTM法 C518に従った熱伝導性32mW/m*K以下の(すなわち、「長期断熱能力」を有する)ポリマー発泡体を提供することであり、付随的な目的は、環境に対して有害な発泡剤を排除することである。塩素不含有フッ素化発泡剤は、長期断熱能力の実現にあたり有益である。塩素不含有フッ素化発泡剤は、長期断熱を、塩素化発泡剤の悪評を被ることなく更に与える。
長期断熱能力を、任意の追加の断熱成分(例えば、赤外減衰剤,例えばカーボンブラック、グラファイト、二酸化チタンおよび金属の添加剤)の不存在下で実現するために、塩素不含有フッ素化発泡剤は、ポリマー組成物質量基準の濃度少なくとも0.4mol/kgで存在することが必要である。長期断熱能力を最大化するために、望ましくは、塩素不含有フッ素化発泡剤は、濃度0.5mol/kg以上、好ましくは0.6mol/kg以上、より好ましくは0.65mol/kg以上で存在する。当業者は、発泡体中の断熱成分の含有は、長期断熱能力を実現するために必要な塩素不含有フッ素化発泡剤の量を低減することを理解する。
好適な塩素不含有フッ素化発泡剤としては、ジフルオロメタン(HFC−32)、パーフルオロメタン、フッ化エチル(HFC−161)、1,1−ジフルオロエタン(HFC−152a)、1,1,1−トリフルオロエタン(HFC−143a)、1,1,2,2−テトラフルオロエタン(HFC−134)、1,1,1,2テトラフルオロエタン(HFC−134a)、ペンタフルオロエタン(HFC−125)、パーフルオロエタン、2,2−ジフルオロプロパン(HFC−272fb)、1,1,1−トリフルオロプロパン(HFC−263fb)、1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(HFC−227ea)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン(HFC−245fa)、および1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)が挙げられる。特に望ましい塩素不含有フッ素化発泡剤の1つは、HFC−134aおよびHFC−152aの組合せである。HFC−134aは、特に良好な長期断熱剤として働き、一方、HFC−152aは、良好なスキン品質の発泡体の実現に特に役立つ。
塩素不含有フッ素化発泡剤は、発泡剤組成物中に存在する水の最小量によって設定される最大量以下の濃度で存在できる。
水は環境に関する点で理想的な発泡剤である。しかし、ポリスチレン中のその低い溶解度により、熱可塑性発泡体の製造において発泡剤として効果的に使用する挑戦がなされてきた。本発明の方法は、水を濃度少なくとも0.15kg/molで使用し、これは、130℃および1気圧でのポリスチレン中の水溶解度を超える。水の上限は、ポリマー組成物の水溶解度または塩素不含有フッ素化発泡剤以外(beyond)の残部の発泡剤のいずれか小さい方によって規定される。水が、ポリマー組成物の水溶解度を超えて存在する場合、プロセスは、ブローホール(ピンホール)および/または多峰型気泡サイズを有する発泡体を生成する。
1種以上の追加のハロゲン不含有発泡剤は、水に加えて、任意の残部の発泡剤(水および塩素不含有フッ素化発泡剤では構成しない)を構成する。好適なハロゲン不含有発泡剤としては、無機ガス,例えば二酸化炭素、アルゴン、窒素および空気;有機発泡剤,例えば1〜9個の炭素を有する脂肪族および環状の炭化水素,例えばメタン、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、シクロブタン、およびシクロペンタン等;1〜5個の炭素を有する脂肪族アルコール,例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、およびイソプロパノール;カルボニル含有化合物,例えばアセトン、2−ブタノン、およびアセトアルデヒド;エーテル含有化合物,例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル;カルボキシレート化合物,例えばメチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテート;カルボン酸および化学的発泡剤,例えばアゾジカーボンアミド、アゾジイソブチロニトリル、ベンゼンスルホ−ヒドラジド、4,4−オキシベンゼンスルホニルセミカルバジド、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、バリウムアゾジカルボキシレート、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロ−ソテレ(sotere)フタルアミド、トリヒドラジノトリアジンおよび炭酸水素ナトリウム、が挙げられる。
1つの望ましい態様において、発泡剤組成物は、HFC−134aおよび水からなる。別の望ましい態様において、発泡剤組成物は、HFC−134a、水および二酸化炭素からなり、ここで、特に二酸化炭素は水の濃度以下の濃度で存在する。
発泡性組成物、および従って得られるポリマー発泡体は、追加の添加剤を発泡剤以外に含有できる。追加の添加剤としては、赤外減衰剤(例えばカーボンブラック、グラファイト、二酸化チタンおよび金属フレーク);フィラー(例えばタルクおよび炭酸カルシウム);クレー(例えば天然吸収体クレー(例えば、カオリナイトおよびモンモリロナイト)および合成クレー);難燃剤(例えば、臭素化難燃剤(例えば、ヘキサブロモシクロドデカン)、リン難燃剤(例えば、トリフェニルホスフェート)、および、共力剤、臭素化スチレン−ブタジエンコポリマーおよび他のポリマー難燃剤を含む組合せ難燃剤パッケージ);潤滑剤(例えば、ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸バリウム);ならびに酸捕捉剤(例えば、酸化マグネシウムおよびピロリン酸四ナトリウム)が挙げられる。20wt%以上の共有結合しているハロゲンを含有するアルケニル芳香族ポリマーは、本教示の範囲内の追加の添加剤であり、そして上記で特徴付けされる「アルケニル芳香族ポリマー」とは考えられない。追加の添加剤は、総発泡性組成物質量基準での濃度10wt%以下で存在できる。
予期しない観察から、良質発泡体は、水発泡剤の存在下で無機イオン種を生成する添加剤(すなわち、無機イオン生成添加剤)が存在する場合、特に大スケールプロセスで製造困難であることが明らかになった。理論に拘束されるものではないが、イオン種は、押出および膨張の間にポリマー発泡体の主表面での表面張力を変え、これにより、発泡体押出中に表面を弱化させると考えられる。ポリマーの質量部基準で100万分の300部の低いレベルで存在するイオンは問題となる可能性がある。大スケール(例えば、工業的な製造スケール)でのポリマー発泡体の製造は、ポリマー発泡体の表面を並外れた高応力(小スケールプロセス(例えばパイロットラインスケールの製造プロセス)と比べて)にさらす。従って、発泡中にイオンが存在する場合(例えば、無機イオン生成添加剤が存在する場合)にはポリマー発泡体の主表面に欠陥が生じやすい。再利用物質の使用は、イオン濃度を増大させる傾向があり、これにより表面欠陥の問題を悪化させる。無機イオン生成添加剤の例としては、臭素化難燃剤(例えば、ヘキサブロモシクロドデカン)、鉄、リン含有化合物、硫黄含有化合物、および無機塩が挙げられる。
本発明者らは、驚くべきことに、無機イオン生成添加剤の効果が対抗されることができ、良好なスキン品質を有する発泡体を大スケールプロセスで、イオンに対する親和性を有する成核剤、特にイオンに対する親和性を有する疎水性成核剤(例えばタルク、グラファイト、カーボンブラック)を、または発泡性組成物中に不溶性の所定の潤滑剤(「不溶性潤滑剤」)(例えば酸化ポリエチレンまたは窒化ホウ素)を、発泡性ポリマー組成物中に含有させることにより、製造できることを発見した。
イオンに対する親和性を有する成核剤は、イオンとともにポリマー発泡体中に存在する場合、ポリマー発泡体マトリクス中でこれらに近接するより高濃度のイオン(成核剤から離れた発泡体マトリクスの部分と比べて)を有することにより特定できる。イオンに対する親和性を有する成核剤は、5ナノメートル厚のシェル(成核剤の表面から放射方向に5ナノメートル延びる周囲)内でより高濃度のイオン(成核剤から、より離れた発泡体の部分(5ナノメートルシェルの外側)よりも)を有する。イオンの濃度は、X線蛍光分析機能を有する透過型電子顕微鏡によって評価する。
無機イオン生成添加剤を包含する本発明の方法の大スケールの態様は、イオンに対する親和性を有する成核剤および不溶性潤滑剤から選択される1つ以上の成分を更に包含し、望ましくは濃度は、良好なスキン品質を有する発泡体を実現するために少なくとも百分の0.05部(ポリマー質量基準)である。無機イオン生成添加剤を包含する好ましい態様は、タルク、酸化ポリエチレンおよび窒化ホウ素から選択される1つ以上の成分を更に包含する。
本発明の方法は、発泡性組成物を熱可塑性ポリマー発泡体に膨張させることを必要とする。膨張プロセスは、典型的には、発泡性組成物を、典型的には発泡ダイ経由で、混合圧力よりも低圧の環境中に放出することにより、発泡性組成物が独立気泡(閉鎖セル)ポリマー発泡体に膨張することが可能になることを包含する。追加の膨張が、本発明の独立気泡発泡体につき、ポリマー発泡体をスチームまたは減圧に所定時間さらすことにより可能である。ポリマー発泡体(任意のスチームまたは減圧の膨張の前および後の)は、本発明の側面であることができるアルケニル芳香族ポリマー発泡体である。
アルケニル芳香族ポリマー発泡体
第2の側面において、本発明は、押出熱可塑性ポリマー発泡体(ポリマー発泡体)である。ポリマー発泡体は、典型的には、概略均一な、気泡(ポリマー組成物の中の、ポリマー組成物がない空間)を規定する気泡壁として働くポリマー組成物を有する。本発明のポリマー発泡体は、良好な表面品質、密度64kg/m3以下、少なくとも180日の後での熱伝導性32mW/m*K以下、および30%未満の連続気泡量を有することによって良質発泡体とされる。
第2の側面において、本発明は、押出熱可塑性ポリマー発泡体(ポリマー発泡体)である。ポリマー発泡体は、典型的には、概略均一な、気泡(ポリマー組成物の中の、ポリマー組成物がない空間)を規定する気泡壁として働くポリマー組成物を有する。本発明のポリマー発泡体は、良好な表面品質、密度64kg/m3以下、少なくとも180日の後での熱伝導性32mW/m*K以下、および30%未満の連続気泡量を有することによって良質発泡体とされる。
押出発泡体構造は、例えば膨張「ビーズ」発泡体構造とは別のものである。膨張ビーズ発泡体構造は、ポリマー発泡体構造内の発泡体気泡の群を包囲する発泡体構造全体に亘るビーズスキンを含有する。ビーズスキンは、ポリマーの比較的高密度な壁(発泡体構造に膨張する前のビーズシェルに対応する他の気泡壁と比べて)である。ビーズシェルは、成形中に融合して、発泡体全体に亘って広がって気泡の群を閉じる、融合したビーズスキンネットワークを有する複数の膨張した発泡体ビーズの発泡体を形成する。ビーズ発泡体は、融合ビーズスキンネットワークに沿って砕けやすい傾向がある。押出発泡体構造は、ビーズスキンを含まず、そしてこれによりビーズ発泡体よりも砕けやすさが小さい傾向がある。押出発泡体はまた、望ましくは、発泡体全体に亘って比較的均一な気泡壁厚みを有する。とりわけ、融合した「ストランド」発泡体、ポリマー発泡体の融合した押出ストランドの発泡体は、押出発泡体の種類である。これらは、気泡の群を全体的に包囲するビーズスキンを有さないからである。
押出熱可塑性ポリマー発泡体は、本発明の方法の側面に関して説明したポリマー組成物を含む。本発明のポリマー発泡体は、上記の塩素不含有フッ素化発泡剤を更に含む。塩素不含有フッ素化発泡剤のポリマー発泡体中の濃度は、好ましくは0.4mol/kg以上、より好ましくは0.5mol/kg以上、更により好ましくは0.6mol/kg以上、更により好ましくは0.65mol/kg以上(ポリマー組成物質量基準)である。本発明の方法の側面における場合のように、本発明のポリマー発泡体は望ましくは塩素化発泡剤を含まない。
押出熱可塑性発泡体が無機イオン生成添加剤を含有する場合、これは望ましくは、イオンに対する親和性を有する成核剤(例えばタルク)およびポリマー発泡体のポリマーネットワーク中で製造中に不溶性の潤滑剤(例えば、酸化ポリエチレンおよび窒化ホウ素)からなる群から選択される1種または1種よりも多い追加の添加剤をも含有する。上記で教示されるように、これらの追加の添加剤は、無機イオン生成添加剤を含有する良質発泡体の大スケール製造を促進する。
押出熱可塑性ポリマー発泡体の密度は、64キログラム毎立方メートル(kg/m3)以下、好ましくは50kg/m3以下、より好ましくは40kg/m3以下、更により好ましくは35kg/m3以下である。より低密度の発泡体は望ましい。これらはより高密度の発泡体よりも良好な断熱物質であるからである。典型的には、押出熱可塑性ポリマー発泡体の密度は、十分な機械強度を有して取り扱い時および使用時の崩壊を排除するために24kg/m3超である。
押出熱可塑性ポリマー発泡体は「長期断熱能力」を有し、これは、ポリマー発泡体が、ASTM法C518に従い、少なくとも180日エージング後に熱伝導性32mW/m*K以下を有することを意味する。望ましくは、ポリマー発泡体は、熱伝導性30mW/m*K以下、好ましくは28mW/m*K以下を、同じ試験の条件および方法に従い、同じ期間後に有する。
ポリマー発泡体は、望ましくは、平均気泡サイズが0.10mm以上、好ましくは0.15mm以上、より好ましくは0.2mm以上である。0.10mmよりも小さい気泡は赤外線に対して大体透過性であり、そして結果として、発泡体を通る赤外透過の阻害には有効でない傾向がある。約0.10mmよりも大きい気泡は、赤外線を反射する傾向がより大きく、従って発泡体の断熱特性に寄与する。気泡サイズは、一般的に2mm以下、好ましくは1mm以下、より好ましくは0.5mm以下および更により好ましくは0.4mm以下である。約0.5mmよりも大きい気泡サイズは、気泡ガスを対流させる傾向があり、これは発泡体の断熱特性を低下させる。本発明の発泡体はまた、望ましくは単峰型気泡サイズ分布を有する。
ポリマー発泡体は、塩素不含有フッ素化発泡剤の保持を最大化する(これは発泡体の長期断熱能力を向上させる)ために望ましくは独立気泡発泡体である。独立気泡発泡体の連続気泡量は、30%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下、更により好ましくは5%以下、更により好ましくは2%以下、最も好ましくは1%以下である。ポリマー発泡体の連続気泡量は0%であることができる。
本発泡体の独立気泡構造の別の利点は、発泡体をスチーム膨張に供することができることである。スチーム膨張は、これを通じて独立気泡発泡体を更に膨張させ、スチームに曝露することによってその密度を低減できるプロセスである。スチーム膨張のために、発泡体をスチームに所定時間曝露する。減圧膨張もまた、更に膨張させてポリマー発泡体の密度を低減するのに有用である。減圧は、発泡体を大気圧未満に所定時間曝露することによって独立気泡発泡体を膨張させる。スチーム膨張および減圧膨張は、直接押出によって容易に実現可能であるよりも低い密度(例えば、23kg/m3以下、20kg/m3以下、更に19kg/m3以下)を実現するために有利である。
ポリマー発泡体の使用
本発明の発泡体は、断熱材として特に有用であるが、発泡体は、多くの他の用途にも有用である。発泡体を断熱材として使用するために、発泡体を2つの領域の間に配置する。ポリマー発泡体は、一方の領域を他方の領域内の温度変化から断熱する働きをする。
本発明の発泡体は、断熱材として特に有用であるが、発泡体は、多くの他の用途にも有用である。発泡体を断熱材として使用するために、発泡体を2つの領域の間に配置する。ポリマー発泡体は、一方の領域を他方の領域内の温度変化から断熱する働きをする。
例
以下の例は、本発明の態様を更に説明する目的を果たし、必ずしも本発明の全範囲を特定するものではない。
以下の例は、本発明の態様を更に説明する目的を果たし、必ずしも本発明の全範囲を特定するものではない。
小スケール例
以下の実施例(Exs)1〜4および比較例(Comp Exs)A〜Cを、押出ダイ経由の質量流量が毎時ダイ幅センチメートル当たり18キログラムであるパイロットスケール押出発泡プロセスを用いて準備する。ポリマー成分および任意の添加剤を、6.5センチメートル径の押出機(これはロータリーミキサーに供給する)内に供給する。発泡性組成物を形成するために、発泡剤組成物をロータリーミキサー中のポリマー成分に混合温度184℃および混合圧力18.7メガパスカルで添加する。発泡性組成物を熱交換器で冷却し、次いで、スロットダイ(5センチメートル幅で1.9ミリメートルギャップ、ダイの温度および圧力(表1および2参照)ならびに速度約90キログラム毎時)経由で、大気圧および雰囲気温度の中に取出す。発泡性組成物を、次いで、ポリマー発泡体に膨張させる。発泡剤組成物、ダイの温度および圧力、ならびに発泡体特性については下記表1を参照のこと。
以下の実施例(Exs)1〜4および比較例(Comp Exs)A〜Cを、押出ダイ経由の質量流量が毎時ダイ幅センチメートル当たり18キログラムであるパイロットスケール押出発泡プロセスを用いて準備する。ポリマー成分および任意の添加剤を、6.5センチメートル径の押出機(これはロータリーミキサーに供給する)内に供給する。発泡性組成物を形成するために、発泡剤組成物をロータリーミキサー中のポリマー成分に混合温度184℃および混合圧力18.7メガパスカルで添加する。発泡性組成物を熱交換器で冷却し、次いで、スロットダイ(5センチメートル幅で1.9ミリメートルギャップ、ダイの温度および圧力(表1および2参照)ならびに速度約90キログラム毎時)経由で、大気圧および雰囲気温度の中に取出す。発泡性組成物を、次いで、ポリマー発泡体に膨張させる。発泡剤組成物、ダイの温度および圧力、ならびに発泡体特性については下記表1を参照のこと。
実施例1〜3について、ダイリップ温度85℃を用いる。実施例2および比較例Aについて、ダイリップ温度90℃を用いる。実施例4について、ダイリップ温度60℃を用いる。比較例Bにおいて、ダイリップ温度118℃を用いる。比較例Cについて、ダイリップ温度130℃を用いる。
実施例1〜4についてのポリマー組成物は、2種のSAN(各々がAN濃度15wt%および水溶解度0.45モル水毎キログラムポリマー(185kPaにて)(1気圧の圧力での0.25mol/kgに対応する)を有し、一方が平均Mw144,000を有し、他方が平均Mw118,000を有する)の50/50ブレンド物を含むスチレン−アクリロニトリルコポリマーである。いずれも1,000,000超のMw成分は有さない。ポリマー組成物の多分散性は2.2である。
比較例Aについてのポリマー組成物は、Mwが168,000g/molおよび水溶解度がポリマーのキログラム当たり0.10モル水(123kPaにて)(1気圧の圧力での0.08mol/kgに対応する)のポリスチレンホモポリマーである。
比較例Bについてのポリマー組成物は、スチレン−アクリロニトリルコポリマー(142,000g/mol Mw、2.2 Mw/Mn、15wt% AN(ポリマー組成物質量基準)、水溶解度0.45モル水毎キログラムポリマー(185kPaにて)(1気圧の圧力での0.25mol/kgに対応する))である。
比較例Cについてのポリマー組成物は、2種のSAN(各々がAN濃度15wt%および水溶解度0.45モル水毎キログラムポリマー(185kPaにて)(1気圧の圧力での0.25mol/kgに対応する)を有する)のブレンド物を含むスチレン−アクリロニトリルコポリマーである。ブレンド物は、80wt%のSAN(平均Mwが155,000のもの)および20wt%のSAN(平均Mwが113,000のもの)を含む。いずれも、1,000,000超のMw成分を有さない。ポリマー組成物の多分散性(Mw/Mn)は2.2である。
表1は、実施例1〜4および比較例A〜Cについての発泡剤組成物、添加剤成分および得られる発泡体特性を示す。「pph」単位での濃度は、ポリマー組成物100質量部当たりの質量部である。mol/kgは、ポリマー組成物1キログラムに対する発泡剤のモル数である。「良好」な表面品質は、良好な表面品質について上記した定義に合致する。「悪い」表面品質は、上記した「良好な表面品質」の定義に合致しない。
実施例1〜4は、ポリスチレンホモポリマー中に可溶であるよりも多くの水を含有する発泡剤組成物を用いつつ、良好な表面品質、単峰型気泡サイズ分布、密度64kg/m3未満、熱伝導性32mW/m*K以下、1%未満の連続気泡量を有する発泡体が可能であることを示す。対照的に、比較例Aは、同様の量の水をポリスチレン中で用いる(従って、ポリマーの水溶解度を超える)ことにより、小さい気泡サイズおよびピンホールを伴う連続気泡発泡体がもたらされることを示す。比較例Aは、実施例1〜4よりも多くのHBCDを含むが、より高いHBCD使用量の効果は、水のこの使用量で異なるポリマーを用いる効果と比べて小さい。
実施例1〜4はまた、このような発泡体が塩素不含有フッ素化発泡剤で実現されることを示す。実施例1〜4は、このような発泡体が、非ハロゲン化発泡剤を水および塩素不含有フッ素化発泡剤に加えて含みつつ実現されることを更に示す。留意すべきは、実施例1が、270日後であっても熱伝導性29mW/m*Kを有し、実施例4が、369日後に熱伝導性27.8を有することである。
実施例1〜3は、二酸化炭素を水の濃度以下で含むことができ、そして本発明の発泡体をなお実現することを示す。しかし、比較例Bは、CO2の濃度が、水の濃度を超える場合、本発明の範囲外の発泡体が、悪い表面同一性および、この場合高い連続気泡量によりもたらされることを示す。
例3および4は、無機イオン生成添加剤(この場合、HBCD)を含有する良質発泡体は、小スケールパイロットラインスケールで、イオンに対する親和性を有する成核剤または不溶性潤滑剤なしで製造できることを示す。
比較例Cは、ポリマー組成物のキログラム当たり0.4モル未満は、180日後の熱伝導性32mW/m*K超のポリマー発泡体を与えることを示す。
大スケール例
実施例5、実施例6および比較例Cを、製造スケール押出法(毎時ダイ幅1センチメートル当たり34キログラムのポリマーを流す)を用いて準備する。ポリマー、発泡剤および添加剤を溶融ブレンドすることにより押出機内で発泡性ポリマー組成物を調製する。
実施例5、実施例6および比較例Cを、製造スケール押出法(毎時ダイ幅1センチメートル当たり34キログラムのポリマーを流す)を用いて準備する。ポリマー、発泡剤および添加剤を溶融ブレンドすることにより押出機内で発泡性ポリマー組成物を調製する。
表2は、発泡性ポリマー組成物中の成分の各々の濃度を示す。ポリマーは、75wt%の未使用SANコポリマー(133,500g/mol Mw、1,000,000g/mol超の画分なし;2.24 Mw/Mn;15wt% AN;および40グラム毎10分 ASTMD1238−Iによるメルトフローレート)および25wt%の、高密度化、押出およびペレット化されたポリマー発泡体からの再利用物質(再利用ポリマーにより形成され、閉鎖ループ水リンスプロセスを用いてリンスされたのと同じポリマー発泡体)を含む。未使用SANおよび再利用物質は、100質量部のポリマーを構成する。表2は、全ての残りの成分の濃度を、100質量部のポリマーに対して(百分部、または「pph」)挙げる。温度約220℃、および膨張を排除するのに十分な圧力で、ポリマー組成物をブレンドする。
ポリマー組成物を、発泡温度約134℃まで冷却し、そしてダイ圧力約6.8メガパスカルで、ギャップが1〜2ミリメートルの間であるスリットダイ経由で押出す。ダイのリップ温度は約75℃である。大気圧中に押出し、そしてポリマー発泡体ボードに発泡させる。ポリマーが固化するまで発泡体ボードを冷却する。
固化したポリマー発泡体ボードをスチームに40〜60秒間101℃で供して、発泡体を更に膨張させてその密度を低減させる。得られる発泡体ボードの厚みは25ミリメートルである。表2は、得られるポリマー発泡体についての最終発泡体特性を示す。
実施例5は、製造スケールポリマー発泡体およびその発泡体を製造するための方法を示し、両者とも本発明の側面の範囲内であり、無機イオン生成添加剤を含まない。得られる発泡体は、良好な品質の表面を、イオンに対する親和性を有する成核剤または不溶性潤滑剤の含有を必要とすることなく有する。
比較例Cは、0.95pphのヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)の存在を除いて実施例4と同様の発泡体および方法を示す。例えば、SAYTEX(商標)H900 HBCD(SAYTEXは、Albemarle Corporationの商標である)を用いる。HBCDは無機イオン生成添加剤である。得られる発泡体は、その主表面上に、良好な品質の表面を有するとされるものからこれを除外するのに十分な欠点を有する。
実施例6は、イオンに対する親和性を有する成核剤が、無機イオン生成添加剤のポリマー発泡体の主表面に対して有する悪影響に対抗できることを示す。実施例6は、0.15pphのタルクが発泡性組成物(および最終発泡体)中に存在することを除いて比較例Cと同様である。比較例Cとは対照的に、得られる発泡体は良好な品質の表面を有する。
Claims (22)
- ポリマー組成物を含む押出熱可塑性ポリマー発泡体であって、ポリマー組成物の少なくとも70質量パーセントが1種以上のアルケニル芳香族ポリマーであり、該アルケニル芳香族ポリマーが、アルケニル芳香族ポリマーの質量基準で20wt%未満の共有結合しているハロゲンを含有し、多分散性が2.5未満であるアルケニル芳香族ポリマーであり、そして、ポリマー組成物と1種以上のアルケニル芳香族ポリマーとの両者の水溶解度が、摂氏130度および101キロパスカル圧の条件で0.09モル毎キログラム(mol/kg)超かつ2.2mol/kg以下であり;該熱可塑性ポリマー発泡体が:
(a)密度64キログラム毎立方メートル以下;
(b)少なくとも180日のエージング後のASTM法 C518−04に従った熱伝導性32ミリワット毎メートル−ケルビン以下;
(c)1つ以上の主表面、および幅であって、発泡体の主表面を中心に発泡体の幅の80%まで延びている発泡体の任意の主表面の任意の200平方センチメートル部分の98%以上が欠陥を有さないものである主表面および幅;
(d)ASTM法D6226−05に従った30%未満の連続気泡量;ならびに
(e)押出熱可塑性ポリマー発泡体のキログラム当たり0.4モル以上の濃度で存在する、塩素不含有フッ素化発泡剤;
を有することを特徴とする、押出熱可塑性ポリマー発泡体。 - 塩素化発泡剤を含まない、請求項1に記載の発泡体。
- アルケニル芳香族ポリマーが、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、および、任意に別のアルケニル芳香族ポリマーまたはコポリマーを含む、請求項1に記載の発泡体。
- アルケニル芳香族ポリマーが、1種以上のスチレン−アクリロニトリルコポリマーとポリスチレンとのブレンド物からなる、請求項1に記載の発泡体。
- 塩素不含有フッ素化発泡剤が、1,1,1,2−テトラフルオロエタンおよび1,1−ジフルオロエタンから選択される1種以上の発泡剤を含む、請求項1に記載の発泡体。
- 塩素不含有フッ素化発泡剤が、1,1,1,2−テトラフルオロエタンおよび1,1−ジフルオロエタンから選択される1種以上の発泡剤である、請求項1に記載の発泡体。
- 塩素不含有フッ素化発泡剤が、発泡体のキログラム当たり0.4モル以上の濃度で存在する、請求項1に記載の発泡体。
- イオンに対する親和性を有する不溶性潤滑剤および成核剤からなる群から選択される添加剤を更に含む、請求項1に記載の発泡体。
- 添加剤が、タルク、酸化ポリエチレンおよび窒化ホウ素からなる群から選択される、請求項8に記載の発泡体。
- ポリマー組成物の多分散性が2.5未満である、請求項1に記載の発泡体。
- 押出熱可塑性ポリマー発泡体を製造する方法であって:
(a)(i)少なくとも70質量パーセントが1種以上のアルケニル芳香族ポリマーであるポリマー組成物であって、該アルケニル芳香族ポリマーが、アルケニル芳香族ポリマーの質量基準で20wtパーセント未満の共有結合しているハロゲンを含有し、多分散性が2.5未満であるアルケニル芳香族ポリマーであり、そして、ポリマー組成物と1種以上の非ハロゲン化アルケニル芳香族ポリマーとの両者の水溶解度が、摂氏130度および101キロパスカル圧の条件で熱可塑性アルケニル芳香族ポリマーのキログラム当たり0.09モル(mol/kg)超かつ2.2mol/kg以下であるポリマー組成物;ならびに
(ii)(1)1種以上の塩素不含有フッ素化発泡剤を0.4mol/kg以上の濃度で;
(2)水を、少なくとも0.15mol/kg、かつポリマー組成物の水溶解度または塩素不含有フッ素化発泡剤以外の残部の発泡剤のいずれか小さい方の濃度以下で;そして
(3)任意の残りの発泡剤濃度を構成する水以外の1種以上の追加のハロゲン不含有発泡剤を;
含有する0.9〜2mol/kgの発泡剤組成物であって、mol/kg値が、アルケニル芳香族ポリマーのキログラム当たりのモル数である発泡剤組成物:
を含む発泡性ポリマー組成物を押出機内に準備すること;ならびに
(b)該発泡性ポリマー組成物を、少なくとも1つの主表面、密度64キログラム毎立方メートル以下、少なくとも180日のエージング後のASTM法C518−04に従った熱伝導性32ミリワット毎メートル−ケルビン以下、発泡体の主表面を中心に発泡体の幅の80%まで延びている発泡体の任意の主表面の任意の200平方センチメートル部分の98%以上が欠陥を有さないこと、およびASTM法D6226−05に従った30%未満の連続気泡量、を有する熱可塑性ポリマー発泡体に膨張させること;
を含む、方法。 - 発泡剤組成物が、塩素化発泡剤を含まない、請求項11に記載の方法。
- アルケニル芳香族ポリマー組成物が、スチレン−アクリロニトリルコポリマー、および、任意に別のアルケニル芳香族ポリマーまたはコポリマーを含む、請求項11に記載の方法。
- アルケニル芳香族ポリマーが、スチレン−アクリロニトリルコポリマーとポリスチレンとのブレンド物からなる、請求項11に記載の方法。
- アルケニル芳香族ポリマー組成物の少なくとも80質量パーセントが、1種以上のスチレン−アクリロニトリルコポリマーからなる、請求項11に記載の方法。
- 塩素不含有フッ素化発泡剤が、ヒドロフルオロカーボンである、請求項11に記載の方法。
- 塩素不含有フッ素化発泡剤が、1,1,1,2−テトラフルオロエタンおよび1,1−ジフルオロエタンから選択される1種以上の発泡剤である、請求項11に記載の方法。
- 追加のハロゲン不含有発泡剤が、二酸化炭素である、請求項11に記載の方法。
- 発泡性組成物が、無機イオン生成添加剤、ならびにイオンに対する親和性を有する不溶性潤滑剤および成核剤からなる群から選択される1種以上の追加の添加剤を更に含む、請求項11に記載の方法。
- 追加の添加剤が、タルク、酸化ポリエチレンおよび窒化ホウ素からなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
- ポリマー組成物の多分散性が、2.5未満である、請求項11に記載の方法。
- 請求項1に記載のポリマー発泡体の使用方法であって、ポリマー発泡体を2つの領域の間に配置するステップを含む、方法。
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