JP2010526936A - ニッケル含有溶鉄の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ニッケル含有溶鉄の製造方法に関するものである。ニッケル含有溶鉄の製造方法は、i)酸化ニッケル鉱を焼結して、ニッケル焼結鉱を提供する段階、ii)ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物からなる群より選択された一つ以上の物質、ニッケル焼結鉱、及びコークスを含む混合物を高炉に装入する段階、iii)高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄及びスラグを製造する段階、及びiv)高炉からニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する段階を含む。

Description

本発明は、蛍石を使用せずにスラグの流動性を改善することができるニッケル含有溶鉄の製造方法に関するものである。
最近、ニッケルの原材料として使用される硫化ニッケル鉱の枯渇により、ニッケル価格が急騰している。したがって、耐食性の向上のための元素としてニッケルを使用するステンレス鋼の価格も大幅に上昇している。その結果、酸化ニッケル鉱を高炉に直接挿入してニッケル含有溶鉄を製造する方法が開発されている。
酸化ニッケル鉱を高炉に直接装入して溶鉄を製造する場合、酸化ニッケル鉱が多量の脈石を含んでいるため、多量の脈石がスラグに含まれてしまい、それによってスラグの流動性が低下し、炉況が不安定になる。また、コークスが多量に使用される。特に、ニッケル含有溶鉄を製造する場合、高炉の内部のスラグの量は、一般の溶鉄に含まれるスラグの量の約6倍程度多い。その結果、スラグによってニッケル含有溶鉄の出銑が難しくなる。したがって、白雲石または蛍石を高炉に共に装入してスラグの流動性を改善している。しかし、蛍石を使用する場合、蛍石内に含まれているフッ素により後続工程で多くの問題点が発生する。
蛍石を高炉に装入する場合、フッ素が気化して、高炉上に設置された集塵装置へ流れる。したがって、フッ素によって集塵装置が腐食する恐れがある。また、蛍石は人体に有害なフッ素を含むが、スラグ内に蛍石が含まれる場合、スラグの再使用が不可能になる。つまり、スラグを海洋構造物などに使用しているが、蛍石がスラグに含まれている場合には、環境汚染の問題によってスラグを再び使用することができない。さらに、高炉から排出される排ガスにフッ素が含まれる場合、大気が汚染される恐れがある。
蛍石を使用せずにスラグの流動性を改善することができるニッケル含有溶鉄の製造方法を提供することにその目的がある。
本発明の一実施例によるニッケル含有溶鉄の製造方法は、i)酸化ニッケル鉱を焼結して、ニッケル焼結鉱を提供する段階、ii)ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物からなる群より選択された一つ以上の物質、ニッケル焼結鉱、及びコークスを含む混合物を高炉に装入する段階、iii)高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄及びスラグを製造する段階、及びiv)高炉からニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する段階を含む。
混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を含み、ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物の量は混合物の1wt%乃至25wt%であるのが好ましい。混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を含み、ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を混合した混合体を高炉に装入し、混合体におけるホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物の重量比は20:80乃至80:20であるのが好ましい。
混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を含み、ホウ素酸化物含有物はBを含み、アルミナ含有物はAlを含むのが好ましい。混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を含み、ニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する段階において、スラグ内のホウ素酸化物の量は1wt%乃至10wt%であり、アルミナの量は5wt%乃至20wt%であるのが好ましい。スラグの溶融温度は1100℃乃至1400℃であるのが好ましい。
本発明の一実施例によるニッケル含有溶鉄の製造方法は、ホウ素酸化物微粉及びアルミナ微粉からなる群より選択された一つ以上の微粉を高炉の側面から高炉に吹き込む段階をさらに含むことができる。微粉の粒度は0.05mm乃至0.2mmであるのが好ましい。混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を含み、ホウ素酸化物含有物に含まれているホウ素酸化物の量は5wt%乃至100wt%であり、アルミナ含有物に含まれているアルミナの量は20wt%乃至100wt%であるのが好ましい。混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を含み、前述の物質としてホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物が混合されて高炉に装入され、物質の粒度は0.2mm乃至20mmであるのが好ましい。
混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はホウ素酸化物含有物であり、ホウ素酸化物含有物は混合物の1wt%乃至25wt%であるのが好ましい。混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はホウ素酸化物含有物であり、ホウ素酸化物含有物はBを含むのが好ましい。
ニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する段階において、スラグ内のホウ素酸化物の量は1.5wt%乃至40wt%であるのが好ましい。スラグの融点は1100℃乃至1430℃であるのが好ましい。混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はホウ素酸化物含有物であり、ホウ素酸化物含有物に含まれているホウ素酸化物の量は5wt%乃至100wt%であるのが好ましい。混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はホウ素酸化物含有物であり、ホウ素酸化物含有物の粒度は1mm乃至20mmであるのが好ましい。
混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はアルミナ含有物であり、アルミナ含有物は混合物の1wt%乃至25wt%であるのが好ましい。混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はアルミナ含有物であり、アルミナ含有物はAlを含むのが好ましい。
混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はアルミナ含有物であり、ニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する段階において、スラグ内のアルミナの量は2wt%乃至16wt%であるのが好ましい。スラグの融点は1305℃乃至1490℃であるのが好ましい。
混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はアルミナ含有物であり、アルミナ含有物に含まれているアルミナの量は5wt%乃至100wt%であるのが好ましい。混合物を高炉に装入する段階において、前述の物質はアルミナ含有物であり、アルミナ含有物の粒度は1mm乃至20mmであるのが好ましい。
本発明の実施例では、蛍石の代わりにホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を使用することによって、スラグの流動性を改善して、ニッケル含有溶鉄を容易に製造することができる。また、蛍石による環境汚染の問題が発生しないので、スラグの再利用性を向上させることができる。
本発明の第1実施例によるニッケル含有溶鉄の製造方法を概略的に示したフローチャートである。 本発明の第1実施例によってニッケル含有溶鉄を製造する高炉の内部の断面を概略的に示した図である。 本発明の第2実施例によるニッケル含有溶鉄の製造方法を概略的に示したフローチャートである。 本発明の第2実施例によってニッケル含有溶鉄を製造する高炉の内部の断面を概略的に示した図である。 本発明の第3実施例によるニッケル含有溶鉄の製造方法を概略的に示したフローチャートである。 本発明の第3実施例によってニッケル含有溶鉄を製造する高炉の内部の断面を概略的に示した図である。 ホウ素酸化物、アルミナ、または蛍石のスラグ内含有量によるスラグの溶融温度を示したグラフである。 本発明の実験例1乃至実験例13及び比較例1乃至比較例16によるスラグの溶融温度を示したグラフである。 本発明の実験例14乃至実験例24及び比較例1乃至比較例16によるスラグの溶融温度を示したグラフである。 本発明の実験例5、実験例6、実験例20、実験例23、実験例25、及び比較例10によるスラグの溶融温度を示したグラフである。
添付した図面を参照して、本発明が属する技術分野にて通常の知識を有する者が容易に実施できるように、本発明の実施例について説明する。後述の実施例は、本発明が属する技術分野にて通常の知識を有する者が容易に理解できるように、本発明の概念及び範囲を超えない限度内で多様な形態に変更される。同一であったり類似する部分は、図面でも可能な限り同一な図面符号を使用して示した。
別途に定義してはいないが、ここで使用される技術用語及び科学用語を含む全ての用語は、本発明が属する技術分野にて通常の知識を有する者が一般的に理解する意味と同一な意味を有する。通常使用される辞典で定義された用語は、関連技術文献及び現在開示されている内容に符合する意味を有するものと追加解釈され、定義されない限り、理想的であったり非常に公式的な意味に解釈されない。
図1は、本発明の第1実施例によるニッケル含有溶鉄の製造方法を概略的に示したフローチャートである。
図1に示したように、本発明の第1実施例によるニッケル含有溶鉄の製造方法は、ニッケル焼結鉱を提供する段階(S10)、ニッケル焼結鉱、ホウ素酸化物含有物、アルミナ含有物、及びコークスを含む混合物を高炉に装入する段階(S20)、高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄及びスラグを製造する段階(S30)、及びニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する段階(S40)を含む。その他に、必要に応じて他の段階をさらに含むことができる。例えば、ニッケル含有溶鉄の製造方法は、ホウ素酸化物微粉及びアルミナ微粉を高炉の側面から高炉に吹き込む段階をさらに含むこともできる。
まず、段階(S10)では、ニッケル酸化鉱を焼結して、ニッケル焼結鉱を製造する。ニッケル酸化鉱は、多量のニッケルを含む岩石が地表で風化して、ニッケル含有溶液が地表の下部へ分離及び浸出されて形成される。ニッケル酸化鉱としては、珪ニッケル鉱(garnierite ore)、またはラテライト鉱(laterite ore)、リモナイト鉱(limonite ore)、サプロライト鉱(saprolite ore)などが例に挙げられる。
ニッケル焼結鉱を高炉に直接装入する場合には、燃料費が増加し、ニッケル含有溶鉄の実収率が低下する恐れがある。したがって、酸化ニッケル鉱を焼結してニッケル焼結鉱を製造することにより、高炉装入に適した状態に製造する。または、酸化ニッケル鉱を団鉱化して使用することもできる。つまり、酸化ニッケル鉱を乾燥した後で破砕して、団鉱機で団鉱に製造することができる。
産地で採取した酸化ニッケル鉱は粒度の偏差が大きいことがある。したがって、酸化ニッケル鉱を細粒ニッケル鉱及び粗粒ニッケル鉱に分級した後、粗粒ニッケル鉱を粉砕して均一な大きさに調節することによって、使用効率を向上させることができる。例えば、ニッケル鉱の粒度を5mmを基準にして、粒度が5mm以下である場合には細粒ニッケル鉱に分級し、粒度が5mmを超える場合には粗粒ニッケル鉱に分級することができる。ここで、粗粒ニッケル鉱は、紛砕機などを用いて粉砕することによって、再び細粒ニッケル鉱に製造することができる。
前述のように、分級及び再粉砕することによってその大きさを均一化した酸化ニッケル鉱を焼結するために、コークスを混合する。ここで、粉末形態のコークスを使用することができる。この場合、酸化ニッケル鉱をコークス粉末と混合した後、混練機などに装入して回転させることによって、酸化ニッケル鉱及びコークス粉末が均等に混合された焼結用混合物を製造する。次に、焼結用混合物を焼結機に装入して焼結して、ニッケル焼結鉱を製造する。
段階(S20)では、溶鉄を製造するために高炉に装入する混合物を用意した後、高炉に装入する。ここで、混合物は、ニッケル焼結鉱、ホウ素酸化物含有物、アルミナ含有物、及びコークスを含む。コークスは、ニッケル焼結鉱を還元させるために、ニッケル焼結鉱と均等に混合されて高炉に装入される。
ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物は、予め混合された物質に製造されて、ニッケル焼結鉱及びコークスと共に混合される。この場合、ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を混合してブリケッティング(briquetting)したり、または予め溶融してフラックス形態に製造することができる。または、ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物が別途に供給された後、ニッケル焼結鉱及びコークスと共に混合され。
ニッケル焼結鉱は多量の脈石を含み、多量の脈石は溶鉄の製造時にスラグに含まれる。しかし、スラグに多量の脈石が含まれる場合には、高炉内でのスラグの溶融滴下能力が低下するため、うまく排出されないだけでなく、スラグの流動性が低下して、出銑が難しい。したがって、媒溶剤としてホウ素酸化物及びアルミナを高炉に装入することによって、高炉内でのスラグの溶融滴下能力を向上させ、スラグの融点を低くして、流動性を向上させることができる。そして、スラグの粘度を低下させることができるので、出銑作業が容易に行われる。そして、蛍石とは異なって、後続工程を円滑に進めることができ、環境汚染の問題もない。蛍石の代替材としてホウ素酸化物及びアルミナを使用することによって、高炉で製造されたスラグを容易に除去することができる。
ホウ素酸化物含有物として、コレマナイト(colemanite)鉱石またはボラサイト(boracite)鉱石などを使用することができる。一方、ホウ素酸化物含有物として、精練過程を経たフラックスを使用することもできる。ホウ素酸化物含有物は5wt%乃至100wt%のホウ素酸化物を含む。ホウ素酸化物含有物が5wt%未満のホウ素酸化物を含む場合には、ホウ素酸化物の量が少なすぎるため、スラグの流動性を向上させることができない。ホウ素酸化物含有物は主にBを含む。Bは、高炉内でスラグが高炉の下部へうまく溶融滴下されるように補助する。また、高炉に装入した量とほぼ同一な量のBがスラグ内に含まれて、スラグの溶融点を低下させて、スラグの流動性を向上させる。
アルミナ含有物としては、ボーキサイト(bauxite)鉱石またはレードルスラグを使用することができる。一方で、アルミナ含有物として、精練過程を経たフラックスを使用することもできる。アルミナ含有物は20wt%乃至100wt%のアルミナを含む。アルミナの量が20wt%未満である場合には、アルミナの量が少なすぎるため、スラグの流動性を向上させることができない。アルミナ含有物は主にAlを含む。Alは、高炉内でスラグが高炉の下部へうまく溶融滴下されるように補助する。また、高炉に装入した量とほぼ同一な量のAlがスラグ内に含まれて、スラグの溶融点を低下させて、スラグの流動性を向上させる。特に、Alの溶融点が高く、Alが還元されにくいので、酸化状態をそのまま維持してスラグ内に混入される。
ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を混合した混合体を高炉に装入する場合、ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物の重量比は20:80乃至80:20であるのが好ましい。ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物の重量比が前述の範囲を超える場合には、スラグの流動性を改善することができない。したがって、前述の範囲でホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を混合して、スラグの流動性を改善する。
ニッケル焼結鉱、ホウ素酸化物含有物、アルミナ含有物、及びコークスを含む混合物は、1wt%乃至25wt%のホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を含むのが好ましい。ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物の量が少なすぎる場合には、ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物が高炉の下部まで到達できずに途中で還元される恐れがある。この場合、高炉内でのスラグの溶融滴下がうまく行われず、スラグにもホウ素酸化物及びアルミナがほとんど含まれない。したがって、スラグの流動性が大きく低下し、出銑作業が難しくなる恐れがある。反対に、ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物の量が多すぎる場合には、高炉の耐火物の浸食が加重して、高炉の寿命を短縮させる。
ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を混合した混合体の粒度は0.2mm乃至20mmであるのが好ましい。混合体の粒度が小さすぎる場合には、その表面積が大きくなりすぎて、高炉の内部でホウ素酸化物及びアルミナが酸化状態を維持することができない。その結果、ホウ素酸化物及びアルミナは、コークスと反応して還元される恐れがある。この場合、ホウ素酸化物及びアルミナがスラグ内に混入されないため、スラグの流動性を向上させることができない。また、混合体の粒度が大きすぎる場合には、混合体がスラグの内部に混入され難い。
ホウ素酸化物やアルミナの代わりに蛍石を使用する場合には、高炉の排ガスにフッ素が含まれて大気を汚染させ、スラグにフッ素成分が含まれて環境を汚染させる。さらに、スラグの処理も容易でない。
次に、段階(S30)では、高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄及びスラグを製造する。高炉に装入されたコークスは、熱風によって燃焼しながら高温加熱される。したがって、コークス及びニッケル焼結鉱の相互反応によってニッケル焼結鉱が還元されて、ニッケル含有溶鉄及びスラグが製造される。
最後に、段階(S40)では、高炉からニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する。つまり、高炉の出湯口からニッケル含有溶鉄及びスラグを取り出す。この場合、クズであるスラグをニッケル含有溶鉄から除去するためには、スラグの流動性が優れていると同時に粘度及び溶融温度が低くなければならない。前述のように、本発明の第1実施例では、ホウ素酸化物及びアルミナを使用するので、ホウ素酸化物及びアルミナがスラグ内に多量に含まれて、スラグの流動性を向上させる。混合物の装入量の増加に伴ってスラグの溶融点が低くなって、スラグの流動性も向上する。したがって、ニッケル含有溶鉄からスラグを簡単に除去することができる。
この場合、スラグ内のホウ素酸化物の量は1wt%乃至10wt%であるのが好ましい。ホウ素酸化物の量が少なすぎる場合には、アルミナだけを増加させてスラグの流動性を十分に確保することができないため、ニッケル含有溶鉄の分離が難しい。反対に、ホウ素酸化物の量が多すぎる場合には、比較的高価なホウ素酸化物が多量に使用されて生産費が増加し、ホウ素によって高炉の耐火物が侵食される。
一方、スラグ内のアルミナの量は5wt%乃至20wt%であるのが好ましい。アルミナの量が少なすぎる場合には、スラグの流動性を十分に確保することができないため、ニッケル含有溶鉄を分離するのが難しい。反対に、アルミナの量が多すぎる場合には、溶鉄の流動性が低下し、比較的高価なアルミニウム酸化物が多量に使用されて、生産費が増加する。また、アルミニウムによって高炉の耐火物が侵食される。したがって、前述の範囲で混合物の組成範囲を調節する。
その結果、スラグの溶融温度を1100℃乃至1400℃に調節することができる。スラグの溶融温度が低すぎる場合には、スラグの流動性は十分に確保することができるが、多量のホウ素酸化物またはアルミナを使用したため、高炉の内部が侵食される恐れがある。反対に、スラグの溶融温度が高すぎる場合には、スラグの流動性が低下する恐れがある。以下では、図2を参照して、ニッケル含有溶鉄を高炉で製造する過程についてより詳細に説明する。
図2は、ニッケル含有溶鉄を製造する高炉100の内部断面を概略的に示した図面である。
高炉100の上部に位置した装入シュート10からニッケル焼結鉱、ホウ素酸化物含有物、アルミナ含有物、及びコークスが装入される。これらは混合物の形態で装入されて層を形成して、高炉100の内部に均等に分布する。したがって、ニッケル焼結鉱、ホウ素酸化物含有物、アルミナ含有物、及びコークスの間で熱交換が円滑に行われる。コークスは、高炉100の内部に装入されて、コークス充填層16を形成する。
熱風は、羽口12から高炉100の内部に吹き込まれる。熱風は、コークスオーブンガス(cokes oven gas, COG)などを混合して使用することができる。高炉100の内部に吹き込まれた熱風は、コークス充填層16を加熱して、高炉100の内部に燃焼帯(raceway)14を形成する。コークス充填層16は、高温加熱されてニッケル焼結鉱を溶融させて、ニッケル含有溶鉄を形成する。ニッケル含有溶鉄は、高炉100の下側へ流れて、出湯口18からスラグと共に外部に排出される。
前述のように、装入シュート10から高炉100の内部に装入されたホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物に各々含まれているホウ素酸化物及びアルミナは、高炉100の内部のスラグに含まれている。したがって、ホウ素酸化物及びアルミナは、スラグの溶融点を低下させることができるので、高炉100の内部のスラグを高炉100の下部へ容易に溶融滴下させることができる。その結果、スラグの流動性が向上するので、出湯口18からニッケル含有溶鉄を容易に出銑することができる。
一方、図2に示したように、羽口12にランス(lance)121を挿入して、ランス121によって高炉100の側面からホウ素酸化物及びアルミナを含む混合微粉を高炉100の内部のスラグ層に直接吹き込むこともできる。ここで、ホウ素酸化物及びアルミナの粒度は0.05mm乃至0.2mmであるのが好ましい。混合微粉の粒度が大きすぎる場合には、ランス121が詰まる恐れがある。したがって、混合微粉の粒度を前述の範囲に調節することによって、スラグの流動性を向上させることができる。ランス121によって吹き込まれた混合微粉は、スラグの内部に直接混入されるので、スラグの溶融点を低下させると共に、流動性を向上させることができる。したがって、出湯口18から出銑が容易に行われる。
図3は、本発明の第2実施例によるニッケル含有溶鉄の製造方法を概略的に示したフローチャートである。
図3に示したように、本発明の第2実施例によるニッケル含有溶鉄の製造方法は、ニッケル焼結鉱を提供する段階(S12)、ニッケル焼結鉱、ホウ素酸化物含有物、及びコークスを含む混合物を高炉に装入する段階(S22)、高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄及びスラグを製造する段階(S32)、そしてニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する段階(S42)を含む。その他に、必要に応じて他の段階をさらに含むことができる。例えば、ニッケル含有溶鉄の製造方法は、ホウ素酸化物微粉を高炉の側面から高炉に吹き込む段階をさらに含むこともできる。図4の段階(S12)及び段階(S32)は、各々図1の段階(S10)及び段階(S30)と同一であるので、便宜上その詳細な説明は省略し、以下では、段階(S22)及び段階(S42)についてのみ説明する。
段階(S22)では、溶鉄を製造するために高炉に装入する混合物を用意した後、高炉に装入する。ここで、混合物は、ニッケル焼結鉱、ホウ素酸化物含有物、及びコークスを含む。コークスは、ニッケル焼結鉱を還元させるために、ニッケル焼結鉱と均等に混合されて高炉に装入される。
ニッケル焼結鉱は多量の脈石を含み、多量の脈石は、溶鉄の製造時にスラグに含まれる。しかし、スラグに多量の脈石が含まれる場合には、高炉内でのスラグの溶融滴下能力が低下するため、うまく排出されないだけでなく、スラグの流動性が低下して、出銑が難しい。したがって、媒溶剤として前述のホウ素酸化物含有物を高炉に装入することによって、高炉内でのスラグの溶融滴下能力を向上させ、スラグの流動性を向上させることができる。また、スラグの粘度を低下させることができるので、出銑作業が容易に行われる。そして、ホウ素酸化物含有物を利用するので、蛍石とは異なって、後続工程を円滑に進めることができ、環境汚染の問題もない。蛍石の代替材としてホウ素酸化物含有物を使用することによって、高炉で製造されたスラグを容易に除去することができる。
ホウ素酸化物含有物の粒度は0.05mm乃至0.2mmであるのが好ましい。ホウ素酸化物含有物の粒度が小さすぎる場合には、ホウ素酸化物の表面積が大きくなりすぎて、高炉の内部でホウ素酸化物が酸化状態を維持することができず、コークスと反応して還元される恐れがある。この場合、ホウ素酸化物がスラグ内に混入されないため、スラグの流動性を向上させることができない。また、ホウ素酸化物含有物の粒度が大きすぎる場合には、ホウ素酸化物がスラグの内部に混入され難い。したがって、スラグの流動性を向上させることができない。
前述の混合物に含まれているホウ素酸化物含有物の量は1wt%乃至25wt%であるのが好ましい。ホウ素酸化物含有物の量が少なすぎる場合には、ホウ素酸化物が高炉の下部まで到達できずに途中で還元されてしまう恐れがある。この場合、高炉内でのスラグの溶融滴下がうまく行われず、スラグにもホウ素酸化物がほとんど含まれない。したがって、出銑作業が難しくなる恐れがある。反対に、ホウ素酸化物含有物の量が多すぎる場合には、高炉の耐火物の浸食が加重して、高炉の寿命を短縮させる。
段階(S42)では、高炉からニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する。つまり、高炉の出湯口からニッケル含有溶鉄及びスラグを取り出す。この場合、クズであるスラグをニッケル含有溶鉄から除去するためには、スラグの流動性が優れていると同時に粘度及び溶融点が低くなければならない。前述のように、本発明の第2実施例では、ホウ素酸化物含有物を使用するので、ホウ素酸化物がスラグ内に多量に含まれて、スラグの流動性を向上させる。ホウ素酸化物含有物の装入量の増加に伴ってスラグの溶融点が低くなって、スラグの流動性も向上する。したがって、スラグをニッケル含有溶鉄から容易に除去することができる。
この場合、スラグ内のホウ素酸化物の量は1.5wt%乃至40wt%であるのが好ましい。ホウ素酸化物の量が少なすぎる場合には、スラグの流動性を十分に確保することができないため、ニッケル含有溶鉄の分離が難しい。反対に、ホウ素酸化物の量が多すぎる場合には、比較的高価なホウ素酸化物が多量に使用されて生産費が増加し、ホウ素によって高炉の耐火物が侵食される。したがって、前述の範囲でホウ素酸化物の量を調節する。以下では、図4を参照して、ニッケル含有溶鉄を高炉で製造する過程についてより詳細に説明する。
図4は、ニッケル含有溶鉄を製造する高炉100の内部断面を概略的に示した図面である。図4の高炉100は図2の高炉100と同一であるので、同一な部分には同一な図面符号を使用し、その詳細な説明は省略する。
高炉100の上部に位置した装入シュート10からニッケル焼結鉱、ホウ素酸化物含有物、及びコークスが装入される。ニッケル焼結鉱、ホウ素酸化物含有物、及びコークスは順に装入されて層を形成して、高炉100の内部に均等に分布する。したがって、ニッケル焼結鉱、ホウ素酸化物含有物、及びコークスの間で熱交換が円滑に行われる。
前述のように、装入シュート10から高炉100の内部に装入されたホウ素酸化物含有物に含まれているホウ素酸化物は、高炉100の内部のスラグに多量に含まれている。したがって、ホウ素酸化物は、スラグの溶融点を低下させることができるので、高炉100の内部のスラグを高炉100の下部へ容易に溶融滴下させることができる。その結果、スラグの流動性が向上するので、出湯口18からニッケル含有溶鉄を容易に出銑することができる。
一方、図4に示したように、羽口12にランス121を挿入して、ランス121によって高炉100の側面からホウ素酸化物微粉を高炉100の内部のスラグ層に直接吹き込むこともできる。ここで、ホウ素酸化物微粉の粒度は0.05mm乃至0.2mmであるのが好ましい。ホウ素酸化物微粉の粒度が大きすぎる場合には、ランス121が詰まる恐れがある。したがって、ホウ素酸化物微粉の粒度を前述の範囲に調節することによって、スラグの流動性を向上させることができる。ランス121によって吹き込まれたホウ素酸化物微粉は、スラグの内部に直接混入されるので、スラグの溶融点を低下させると共に、流動性を向上させることができる。したがって、出湯口18による出銑作業が容易に行われる。
図5は、本発明の第3実施例によるニッケル含有溶鉄の製造方法を概略的に示したフローチャートである。
図5に示したように、本発明の第3実施例によるニッケル含有溶鉄の製造方法は、ニッケル焼結鉱を提供する段階(S14)、ニッケル焼結鉱、アルミニウム酸化物含有物、及びコークスを含む混合物を高炉に装入する段階(S24)、高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄及びスラグを製造する段階(S34)、そしてニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する段階(S44)を含む。その他に、必要に応じて他の段階をさらに含むことができる。例えば、ニッケル含有溶鉄の製造方法は、アルミナ微粉を高炉の側面から高炉に吹き込む段階をさらに含むこともできる。図5の段階(S14)及び段階(S34)は、各々図1の段階(S10)及び段階(S30)と同一であるので、便宜上その詳細な説明は省略し、以下では、段階(S24)及び段階(S44)についてのみ説明する。
段階(S24)では、溶鉄を製造するために高炉に装入する混合物を用意した後、高炉に装入する。ここで、混合物は、ニッケル焼結鉱、アルミニウム酸化物含有物、及びコークスを含む。コークスは、ニッケル焼結鉱を還元させるために、ニッケル焼結鉱と均等に混合されて高炉に装入される。
ニッケル焼結鉱は多量の脈石を含み、多量の脈石は、溶鉄の製造時にスラグに含まれる。しかし、スラグに多量の脈石が含まれる場合には、高炉内でのスラグの溶融滴下能力が低下するため、うまく排出されないだけでなく、スラグの流動性が低下して、出銑が難しい。したがって、媒溶剤としてアルミニウム酸化物含有物を高炉に装入することによって、高炉内でのスラグの溶融滴下能力を向上させ、スラグの流動性を向上させることができる。また、スラグの粘度を低下させることができるので、出銑作業が容易に行われる。そして、アルミニウム酸化物含有物を利用するので、蛍石とは異なって、後続工程を円滑に進めることができ、環境汚染の問題もない。蛍石の代替材としてアルミニウム酸化物含有物を使用することによって、高炉で製造されたスラグを容易に除去することができる。
アルミニウム酸化物含有物の粒度は0.05mm乃至0.2mmであるのが好ましい。アルミニウム酸化物含有物の粒度が小さすぎる場合には、アルミニウム酸化物の表面積が大きすぎて、高炉の内部でアルミニウム酸化物が酸化状態を維持することができず、コークスと反応して還元される恐れがある。この場合、アルミニウム酸化物がスラグ内に混入されないため、スラグの流動性を向上させることができない。また、アルミニウム酸化物含有物の粒度が大きすぎる場合には、アルミニウム酸化物がスラグの内部に混入され難い。したがって、スラグの流動性を向上させることができない。
前述の混合物に含まれているアルミニウム酸化物含有物の量は1wt%乃至25wt%であるのが好ましい。アルミニウム酸化物含有物の量が少なすぎる場合には、アルミニウム酸化物が高炉の下部まで到達できずに途中で還元されてしまう恐れがある。この場合、高炉内でのスラグの溶融滴下がうまく行われず、スラグにもアルミニウム酸化物がほとんど含まれない。したがって、出銑作業が難しくなる恐れがある。反対に、アルミニウム酸化物含有物の量が多すぎる場合には、高炉の耐火物の浸食が加重して、高炉の寿命を短縮させる。
段階(S44)では、高炉からニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する。つまり、高炉の出湯口からニッケル含有溶鉄及びスラグを取り出す。この場合、クズであるスラグをニッケル含有溶鉄から除去するためには、スラグの流動性が優れていると同時に粘度及び溶融点が低くなければならない。前述のように、本発明の第3実施例では、アルミニウム酸化物含有物を使用するので、アルミニウム酸化物がスラグ内に多量に含まれて、スラグの流動性を向上させる。アルミニウム酸化物含有物の装入量の増加に伴ってスラグの溶融点が低くなって、スラグの流動性も向上する。したがって、スラグをニッケル含有溶鉄から容易に除去することができる。
この場合、スラグ内のアルミニウム酸化物の量は2wt%乃至40wt%であるのが好ましい。アルミニウム酸化物の量が少なすぎる場合には、スラグの流動性を十分に確保することができないため、ニッケル含有溶鉄の分離が難しい。反対に、アルミニウム酸化物の量が多すぎる場合には、比較的高価なアルミニウム酸化物が多量に使用されて生産費が増加し、アルミニウムによって高炉の耐火物が侵食される。したがって、前述の範囲にアルミニウム酸化物の量を調節する。以下では、図6を参照して、ニッケル含有溶鉄を高炉で製造する過程についてより詳細に説明する。
図6は、ニッケル含有溶鉄を製造する高炉100の内部断面を概略的に示した図面である。図6の高炉100は図2の高炉100と同一であるので、同一な部分には同一な図面符号を使用し、その詳細な説明は省略する。
高炉100の上部に位置した装入シュート10からニッケル焼結鉱、アルミニウム酸化物含有物、及びコークスが装入される。ニッケル焼結鉱、アルミニウム酸化物含有物、及びコークスは順に装入されて層を形成して、高炉100の内部に均等に分布する。したがって、ニッケル焼結鉱、アルミニウム酸化物含有物、及びコークスの間で熱交換が円滑に行われる。
前述のように、装入シュート10から高炉100の内部に装入されたアルミニウム酸化物含有物に含まれているアルミニウム酸化物は、高炉100の内部のスラグに多量に含まれている。したがって、アルミニウム酸化物は、スラグの溶融点を低下させることができるので、高炉100の内部のスラグを高炉100の下部へ容易に溶融滴下させることができる。その結果、スラグの流動性が向上するので、出湯口18からニッケル含有溶鉄を容易に出銑することができる。
一方、図6に示したように、羽口12にランス121を挿入して、ランス121によって高炉100の側面からアルミナ微粉を高炉100の内部のスラグ層に直接吹き込むこともできる。ここで、アルミナ微粉の粒度は0.05mm乃至0.2mmであるのが好ましい。アルミナ微粉の粒度が大きすぎる場合には、ランス121が詰まる恐れがある。したがって、アルミナ微粉の粒度を前述の範囲に調節することによって、スラグの流動性を向上させることができる。ランス121によって吹き込まれたアルミナ微粉は、スラグの内部に直接混入されるので、スラグの溶融点を低下させると共に、流動性を向上させることができる。したがって、出湯口18による出銑作業が容易に行われる。
図7は、ホウ素酸化物、アルミナ、または蛍石のスラグ内含有量によるスラグの溶融温度を示したグラフである。ここで、点線は、ホウ素酸化物(B)のスラグ内含有量によるスラグ溶融温度を示し、一点鎖線は、アルミナ(Al)のスラグ内含有量によるスラグ溶融温度を示す。また、比較のために示した実線は、蛍石(CaF)のスラグ内含有量によるスラグ溶融温度を示す。
図7に示したように、スラグ内のホウ素酸化物またはアルミナの量が増加するのに伴ってスラグの溶融温度が低くなる。したがって、ホウ素酸化物またはアルミナの量を調節して、出銑時のスラグの流動性を向上させることができる。一方、図7に示したように、アルミナのスラグ内含有量が増加するのに伴ってスラグの溶融温度が低くなるが、アルミナの含有量が約16wt%を超えると、スラグの溶融温度は再び増加する。
ホウ素酸化物または蛍石は、ほぼ同一なパターンでスラグの溶融温度を減少させる。また、蛍石の代わりにアルミナを使用する場合にも、蛍石を装入する場合とほぼ同一にスラグの流動性を低減させることができる。したがって、ニッケル含有溶鉄を容易に出銑することができる。
一般に、蛍石を使用する場合、スラグ内の蛍石の量が5wt%程度であるので、スラグ内のホウ素酸化物の量が5wt%であったり、またはアルミナが10wt%乃至15wt%である場合に、蛍石より優れた効果を得ることができる。さらに、スラグ内に蛍石が含まれている場合には、環境汚染の問題によってスラグを再び使用することはできない。反面、ホウ素酸化物またはアルミナは環境汚染の問題がないので、スラグを再び使用することができる。したがって、蛍石をホウ素酸化物またはアルミナに代替することができる。以下では、図7のホウ素酸化物またはアルミナの量によるスラグの溶融温度の変化をより詳細に説明する。
以下では、実験例を通じて本発明をより詳細に説明する。このような実験例は単に本発明を例示するためのものであって、本発明がこれに限定されるわけではない。
ホウ素酸化物含有物を利用したニッケル含有溶鉄に対する実験
実験例1
ニッケル焼結鉱、ホウ素酸化物含有物、及びコークスを高炉に装入し、高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄及びスラグを製造した。ニッケル焼結鉱300ton及びコークス100tonを高炉に固定量として装入し、ホウ素酸化物含有物40kgを高炉に装入した。そして、高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は本発明が属する技術分野にて通常の知識を有する者が容易に理解することができるので、その詳細な説明は省略する。
実験例2
ホウ素酸化物含有物190kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例3
ホウ素酸化物含有物390kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例4
ホウ素酸化物含有物740kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例5
ホウ素酸化物含有物1.94tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例6
ホウ素酸化物含有物4.01tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例7
ホウ素酸化物含有物5.86tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例8
ホウ素酸化物含有物8.13tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例9
ホウ素酸化物含有物0.38tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例10
ホウ素酸化物含有物12.61tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例11
ホウ素酸化物含有物14.74tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例12
ホウ素酸化物含有物16.88tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例13
ホウ素酸化物含有物18.89tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例1乃至実験例13の実験結果
実験例1の実験結果
スラグの量、スラグ内のホウ素酸化物の量、及びスラグの溶融点を測定した。34.3tonのスラグが得られ、スラグ内のホウ素酸化物の量は34.3kgであった。スラグの溶融点は1440℃であった。
実験例2の実験結果
スラグの量、スラグ内のホウ素酸化物の量、及びスラグの溶融点を測定した。34.5tonのスラグが得られ、スラグ内のホウ素酸化物の量は172.5kgであった。スラグの溶融点は1430℃であった。
実験例3の実験結果
スラグの量、スラグ内のホウ素酸化物の量、及びスラグの溶融点を測定した。35.2tonのスラグが得られ、スラグ内のホウ素酸化物の量は352kgであった。スラグの溶融点は1400℃であった。
実験例4の実験結果
スラグの量、スラグ内のホウ素酸化物の量、及びスラグの溶融点を測定した。35.3tonのスラグが得られ、スラグ内のホウ素酸化物の量は706kgであった。スラグの溶融点は1360℃であった。
実験例5の実験結果
スラグの量、スラグ内のホウ素酸化物の量、及びスラグの溶融点を測定した。36.4tonのスラグが得られ、スラグ内のホウ素酸化物の量は1.82tonであった。スラグの溶融点は1280℃であった。
実験例6の実験結果
スラグの量、スラグ内のホウ素酸化物の量、及びスラグの溶融点を測定した。36.9tonのスラグが得られ、スラグ内のホウ素酸化物の量は3.69tonであった。スラグの溶融点は1180℃であった。
実験例7の実験結果
スラグの量、スラグ内のホウ素酸化物の量、及びスラグの溶融点を測定した。37.1tonのスラグが得られ、スラグ内のホウ素酸化物の量は5.565tonであった。スラグの溶融点は1150℃であった。
実験例8の実験結果
スラグの量、スラグ内のホウ素酸化物の量、及びスラグの溶融点を測定した。38.2tonのスラグが得られ、スラグ内のホウ素酸化物の量は7.64tonであった。スラグの溶融点は1148℃であった。
実験例9の実験結果
スラグの量、スラグ内のホウ素酸化物の量、及びスラグの溶融点を測定した。38.6tonのスラグが得られ、スラグ内のホウ素酸化物の量は9.65tonであった。スラグの溶融点は1137℃であった。
実験例10の実験結果
スラグの量、スラグ内のホウ素酸化物の量、及びスラグの溶融点を測定した。39.1tonのスラグが得られ、スラグ内のホウ素酸化物の量は11.73tonであった。スラグの溶融点は1125℃であった。
実験例11の実験結果
スラグの量、スラグ内のホウ素酸化物の量、及びスラグの溶融点を測定した。39.6tonのスラグが得られ、スラグ内のホウ素酸化物の量は13.86tonであった。スラグの溶融点は1113℃であった。
実験例12の実験結果
スラグの量、スラグ内のホウ素酸化物の量、及びスラグの溶融点を測定した。40.1tonのスラグが得られ、スラグ内のホウ素酸化物の量は16.04tonであった。スラグの溶融点は1100℃であった。
実験例13の実験結果
スラグの量、スラグ内のホウ素酸化物の量、及びスラグの溶融点を測定した。40.3tonのスラグが得られ、スラグ内のホウ素酸化物の量は18.135tonであった。スラグの溶融点は1100℃であった。
実験例1乃至実験例13の結論
実験例1乃至実験例13で装入されたホウ素酸化物含有物の量に対するスラグ内のホウ素酸化物の量の比を求めた。つまり、ホウ素酸化物の実収率を求めた。前述の実験例1乃至実験例13の実験条件及び各々の実験結果を整理して、下記の表1に示した。
Figure 2010526936
表1の実験例1乃至実験例13から分かるように、スラグ内のホウ素酸化物の実収率、つまり、装入されたホウ素酸化物含有物の量に対するスラグに含まれているホウ素酸化物の量は90%乃至95%を維持した。しかし、実験例1のようにホウ素酸化物含有物の装入量が少なすぎたり、または実験例13のようにホウ素酸化物含有物の装入量が多すぎる場合には、ホウ素酸化物の実収率は各々80%及び85%まで落ちた。
一方、ホウ素酸化物含有物の装入量が増加するほど、スラグの溶融点は次第に低くなった。つまり、実験例1ではスラグの溶融点が1440℃であったが、実験例13ではスラグの溶融点が110℃まで低くなった。したがって、ホウ素酸化物含有物の装入量が増加するほどスラグの溶融点は次第に低くなった。
アルミナ含有物を利用したニッケル含有溶鉄に対する実験
実験例14
ニッケル焼結鉱、アルミナ含有物、及びコークスを高炉に装入し、高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄及びスラグを製造した。ニッケル焼結鉱300ton及びコークス100tonを高炉に固定量として装入し、アルミナ含有物17kgを高炉に装入した。そして、高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は本発明が属する技術分野にて通常の知識を有する者が容易に理解することができるので、その詳細な説明は省略する。
実験例15
アルミナ含有物710kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例14の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例16
アルミナ含有物1.44tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例14の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例17
アルミナ含有物2.19tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例14の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例18
アルミナ含有物2.95tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例14の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例19
アルミナ含有物3.35tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例14の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例20
アルミナ含有物4.14tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例14の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例21
アルミナ含有物4.92tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例14の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例22
アルミナ含有物5.36tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例14の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例23
アルミナ含有物6.18tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例14の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例24
アルミナ含有物6.63tonを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は実験例14の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験例14乃至実験例24の実験結果
実験例14の実験結果
スラグの量、スラグ内のアルミナの量、及びスラグの溶融点を測定した。31.2tonのスラグが得られ、スラグ内のアルミニウム酸化物の量は15.6kgであった。スラグの溶融点は1490℃であった。
実験例15の実験結果
スラグの量、スラグ内のアルミナの量、及びスラグの溶融点を測定した。32.1tonのスラグが得られ、スラグ内のアルミニウム酸化物の量は642kgであった。スラグの溶融点は1488℃であった。
実験例16の実験結果
スラグの量、スラグ内のアルミナの量、及びスラグの溶融点を測定した。32.5tonのスラグが得られ、スラグ内のアルミニウム酸化物の量は1.3tonであった。スラグの溶融点は1470℃であった。
実験例17の実験結果
スラグの量、スラグ内のアルミナの量、及びスラグの溶融点を測定した。32.9tonのスラグが得られ、スラグ内のアルミニウム酸化物の量は1.974tonであった。スラグの溶融点は1440℃であった。
実験例18の実験結果
スラグの量、スラグ内のアルミナの量、及びスラグの溶融点を測定した。32.9tonのスラグが得られ、スラグ内のアルミニウム酸化物の量は2.656tonであった。スラグの溶融点は1415℃であった。
実験例19の実験結果
スラグの量、スラグ内のアルミナの量、及びスラグの溶融点を測定した。33.5tonのスラグが得られ、スラグ内のアルミニウム酸化物の量は3.015tonであった。スラグの溶融点は1390℃であった。
実験例20の実験結果
スラグの量、スラグ内のアルミナの量、及びスラグの溶融点を測定した。33.9tonのスラグが得られ、スラグ内のアルミニウム酸化物の量は3.729tonであった。スラグの溶融点は1365℃であった。
実験例21の実験結果
スラグの量、スラグ内のアルミナの量、及びスラグの溶融点を測定した。34.1tonのスラグが得られ、スラグ内のアルミニウム酸化物の量は4.433tonであった。スラグの溶融点は1343℃であった。
実験例22の実験結果
スラグの量、スラグ内のアルミナの量、及びスラグの溶融点を測定した。34.5tonのスラグが得られ、スラグ内のアルミニウム酸化物の量は4.83tonであった。スラグの溶融点は1323℃であった。
実験例23の実験結果
スラグの量、スラグ内のアルミナの量、及びスラグの溶融点を測定した。34.8tonのスラグが得られ、スラグ内のアルミニウム酸化物の量は15.568tonであった。スラグの溶融点は1305℃であった。
実験例24の実験結果
スラグの量、スラグ内のアルミナの量、及びスラグの溶融点を測定した。35.1tonのスラグが得られ、スラグ内のアルミニウム酸化物の量は5.967tonであった。スラグの溶融点は1323℃であった。
実験例14乃至実験例24の結論
実験例14乃至実験例24で装入されたアルミナ含有物の量に対するスラグ内のアルミナの量の比を求めた。つまり、アルミナの実収率を求めた。前述の実験例14乃至実験例24の実験条件及び各々の実験結果を整理して、下記の表2に示した。
Figure 2010526936
表2の実験例14乃至実験例24から分かるように、スラグ内のアルミナの実収率、つまり、装入されたアルミナ含有物の量に対するスラグに含まれているアルミナの量は90%乃至98%を維持した。しかし、実験例14のようにアルミナ含有物の装入量が少なすぎたり、または実験例24のようにアルミナ含有物の装入量が多すぎる場合には、アルミナの実収率は全て90%まで落ちた。
一方、実験例14乃至実験例24では、アルミナ含有物の装入量が増加するほど、スラグの溶融点は次第に低くなった。つまり、実験例14ではスラグの溶融点が1490℃であったが、実験例23ではスラグの溶融点が1305℃まで低くなった。しかし、実験例24ではスラグの溶融点が再び1323℃まで高くなった。したがって、スラグ内に含まれているアルミナの量が16wt%になるまではアルミナ含有物の装入量が増加するほどスラグの溶融点は次第に低くなった。
ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を利用したニッケル含有溶鉄に対する実験
実験例25
ニッケル焼結鉱、ホウ素酸化物含有物、アルミナ含有物、及びコークスを高炉に装入し、高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄及びスラグを製造した。ニッケル焼結鉱300ton及びコークス100tonを高炉に固定量として装入し、ホウ素酸化物含有物1.94ton及びアルミナ含有物3.75tonを高炉に装入した。そして、高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄を製造し、スラグの溶融点及びスラグ内に含まれているホウ素酸化物及びアルミナの量を各々測定した。他の実験条件は本発明が属する技術分野にて通常の知識を有する者が容易に理解することができるので、その詳細な説明は省略する。
実験例25の実験結果
スラグの量、スラグ内のホウ素酸化物及びアルミナの量、そしてスラグの溶融点を測定した。38.9tonのスラグが得られ、スラグ内のホウ素酸化物及びアルミナの量は、各々5wt%及び10wt%であった。スラグの溶融点は約1180℃であった。
実験例25の結論
ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を共に使用することによって、スラグの溶融点を大幅に低くすることができた。したがって、スラグの流動性が向上して、ニッケル含有溶鉄を容易に出銑することができた。
比較例1
前述の実験例1乃至実験例25との比較のために、ニッケル焼結鉱、蛍石、及びコークスを高炉に装入し、高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄及びスラグを製造した。ニッケル焼結鉱300ton及びコークス100tonを高炉に固定量として装入し、蛍石42.8kgを高炉に装入した。そして、高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は本発明が属する技術分野にて通常の知識を有する者が容易に理解することができるので、その詳細な説明は省略する。
比較例2
蛍石84.5kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
比較例3
蛍石127.9kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
比較例4
蛍石164.1kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
比較例5
蛍石193.6kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
比較例6
蛍石240kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
比較例7
蛍石260.4kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
比較例8
蛍石289.2kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
比較例9
蛍石321.8kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
比較例10
蛍石353.7kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
比較例11
蛍石393.1kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
比較例12
蛍石424.4kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
比較例13
蛍石475.1kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
比較例14
蛍石506.3kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
比較例15
蛍石545.1kgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
比較例16
蛍石574kgkgを高炉に装入して、ニッケル含有溶鉄を製造した。他の実験条件は比較例1の実験条件と同一であるので、その詳細な説明は省略する。
実験結果
比較例1の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。35.1tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は17.6kgであった。スラグの溶融点は1425℃であった。
比較例2の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。35.5tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は35.5kgであった。スラグの溶融点は1410℃であった。
比較例3の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。35.8tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は53.7kgであった。スラグの溶融点は1390℃であった。
比較例4の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。36.1tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は72.2kgであった。スラグの溶融点は1375℃であった。
比較例5の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。36.4tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は91kgであった。スラグの溶融点は1358℃であった。
比較例6の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。36.8tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は110.4kgであった。スラグの溶融点は1340℃であった。
比較例7の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。37.2tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は130.2kgであった。スラグの溶融点は1328℃であった。
比較例8の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。37.6tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は150.4kgであった。スラグの溶融点は1317℃であった。
比較例9の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。37.9tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は170.6kgであった。スラグの溶融点は1305℃であった。
比較例10の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。38.2tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は191kgであった。スラグの溶融点は1290℃であった。
比較例11の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。38.6tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は212.3kgであった。スラグの溶融点は1277℃であった。
比較例12の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。38.9tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は233.4kgであった。スラグの溶融点は1265℃であった。
比較例13の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。40.2tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は261.3kgであった。スラグの溶融点は1255℃であった。
比較例14の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。40.5tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は283.5kgであった。スラグの溶融点は1245℃であった。
比較例15の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。40.7tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は305.3kgであった。スラグの溶融点は1235℃であった。
比較例16の実験結果
スラグの量、スラグ内の蛍石の量、及びスラグの溶融点を測定した。40.9tonのスラグが得られ、スラグ内の蛍石の量は327.2kgであった。スラグの溶融点は1225℃であった。
比較例1乃至比較例16の結論
比較例1乃至比較例16で装入された蛍石の量に対するスラグ内の蛍石の量の比を求めた。つまり、蛍石の実収率を求めた。前述の比較例1乃至比較例16の実験条件及び各々の実験結果を整理して、下記の表3に示した。
Figure 2010526936
表3の比較例1乃至比較例16から分かるように、蛍石の実収率は41%乃至57%であって、ホウ素酸化物またはアルミナに比べて比較的小さいことが分かる。つまり、高炉に装入される蛍石の量に比べてスラグに含まれている蛍石の量が少なかった。したがって、残りの蛍石は、ニッケル含有溶鉄内に含まれたり、気化したと予測することができる。その結果、後続工程でニッケル含有溶鉄を利用して板材を製造する場合に、板材の水冷時に板材の内部に含まれているフッ素によってフッ酸が形成されるため、周辺の装置を全て腐食させる恐れがあり、集塵装置が腐食される恐れがある。また、環境汚染の問題を起こす恐れもある。
図8はホウ素酸化物または蛍石のスラグ内含有量によるスラグの溶融点の変化を示したグラフである。図8において、前述の実験例1乃至実験例13はホウ素酸化物を添加した場合であり、前述の比較例1乃至比較例16は蛍石を添加した場合である。
図8に示したように、ホウ素酸化物含有物または蛍石を使用する場合、スラグ内のホウ素酸化物含有物または蛍石の含有量が増加するのに伴ってスラグの溶融温度がほぼ類似して低くなることが分かる。つまり、蛍石の代わりにホウ素酸化物をより多く使用すれば、スラグの流動性をほぼ同一な水準まで低減させることができるので、ニッケル含有溶鉄の出銑が容易に行われる。さらに、スラグ内に蛍石が含まれている場合には、環境汚染の問題によってスラグを再び使用することができないが、ホウ素酸化物は環境汚染の問題がないのでスラグを再び使用することができる。したがって、蛍石をホウ素酸化物含有物に代替することができる。
図9は、アルミナまたは蛍石のスラグ内含有量によるスラグの溶融点の変化を示したグラフである。図9において、前述の実験例14乃至実験例24はアルミナ含有物を添加した場合であり、前述の比較例1乃至比較例16は蛍石を添加した場合である。
図9に示したように、アルミナ含有物または蛍石を使用する場合、スラグ内のアルミナまたは蛍石の含有量が増加するのに伴ってスラグの溶融温度がほぼ類似して低くなることが分かる。つまり、蛍石の代わりにアルミナ含有物をより多く使用すれば、スラグの流動性をほぼ同一な水準まで低減させることができるので、ニッケル含有溶鉄の出銑が容易に行われる。さらに、スラグ内に蛍石が含まれている場合には、環境汚染の問題によってスラグを再び使用することができないが、アルミナは環境汚染の問題がないのでスラグを再び使用することができる。したがって、蛍石をアルミニウム酸化物に代替することができる。
図10は、実験例5、実験例6、実験例20、実験例23、実験例25、及び比較例10によるスラグの溶融温度を示したグラフである。図10では、ホウ素酸化物含有物、アルミナ含有物、ホウ素酸化物含有物、及びアルミナ含有物の混合物、そして蛍石を高炉に装入した場合のスラグの溶融温度を互いに比較して示した。
前述の実験例5、実験例6、実験例20、実験例23、実験例25、及び比較例10の実験条件及び実験結果を下記の表4に示した。
Figure 2010526936
表4及び図10から分かるように、ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物を混合して高炉に装入する場合、アルミナ含有物のみまたは蛍石のみを使用する場合に比べてスラグの溶融温度を大幅に低くすることができる。また、ホウ素酸化物含有物のみを使用する場合に比べて少量のホウ素酸化物含有物を使用することができるので、製造費用を大きく節減することができる。したがって、低価のニッケル含有溶鉄を生産することができる。
本発明を前述のように説明したが、本発明の特許請求の範囲の概念及び範囲を超えない限り、多様な修正及び変形が可能であることを、本発明が属する技術分野に携わる者であれば容易に理解することができるであろう。
10 装入シュート
12 羽口
14 燃焼帯
16 コークス充填層
18 出湯口
100 高炉
121 ランス

Claims (22)

  1. 酸化ニッケル鉱を焼結して、ニッケル焼結鉱を提供する段階、
    ホウ素酸化物含有物及びアルミナ含有物からなる群より選択された一つ以上の物質、前記ニッケル焼結鉱、及びコークスを含む混合物を高炉に装入する段階、
    前記高炉に熱風を吹き込んでニッケル含有溶鉄及びスラグを製造する段階、
    及び
    前記高炉からニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する段階を含む、ニッケル含有溶鉄の製造方法。
  2. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記ホウ素酸化物含有物及び前記アルミナ含有物を含み、前記ホウ素酸化物含有物及び前記アルミナ含有物の量は前記混合物の1wt%乃至25wt%である、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  3. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記ホウ素酸化物含有物及び前記アルミナ含有物を含み、前記ホウ素酸化物含有物及び前記アルミナ含有物を混合した混合体を高炉に装入し、前記混合体における前記ホウ素酸化物含有物及び前記アルミナ含有物の重量比は20:80乃至80:20である、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  4. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記ホウ素酸化物含有物及び前記アルミナ含有物を含み、前記ホウ素酸化物含有物はBを含み、前記アルミナ含有物はAlを含む、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  5. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記ホウ素酸化物含有物及び前記アルミナ含有物を含み、
    前記ニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する段階において、前記スラグ内のホウ素酸化物の量は1wt%乃至10wt%であり、前記アルミナの量は5wt%乃至20wt%である、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  6. 前記スラグの溶融温度は1100℃乃至1400℃である、請求項5に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  7. ホウ素酸化物微粉及びアルミナ微粉からなる群より選択された一つ以上の微粉を前記高炉の側面から前記高炉に吹き込む段階をさらに含む、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  8. 前記微粉の粒度は0.05mm乃至0.2mmである、請求項7に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  9. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記ホウ素酸化物含有物及び前記アルミナ含有物を含み、前記ホウ素酸化物含有物に含まれているホウ素酸化物の量は5wt%乃至100wt%であり、前記アルミナ含有物に含まれているアルミナの量は20wt%乃至100wt%である、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  10. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記ホウ素酸化物含有物及び前記アルミナ含有物を含み、前記物質として前記ホウ素酸化物含有物及び前記アルミナ含有物が混合されて高炉に装入され、前記物質の粒度は0.2mm乃至20mmである、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  11. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記ホウ素酸化物含有物であり、前記ホウ素酸化物含有物は前記混合物の1wt%乃至25wt%である、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  12. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記ホウ素酸化物含有物であり、前記ホウ素酸化物含有物はBを含む、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  13. 前記ニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する段階において、前記スラグ内のホウ素酸化物の量は1.5wt%乃至40wt%である、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  14. 前記スラグの融点は1100℃乃至1430℃である、請求項13に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  15. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記ホウ素酸化物含有物であり、前記ホウ素酸化物含有物に含まれているホウ素酸化物の量は5wt%乃至100wt%である、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  16. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記ホウ素酸化物含有物であり、前記ホウ素酸化物含有物の粒度は1mm乃至20mmである、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  17. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記アルミナ含有物であり、前記アルミナ含有物は前記混合物の1wt%乃至25wt%である、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  18. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記アルミナ含有物であり、前記アルミナ含有物はAlを含む、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  19. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記アルミナ含有物であり、
    前記ニッケル含有溶鉄及びスラグを出銑する段階において、前記スラグ内のアルミナの量は2wt%乃至16wt%である、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  20. 前記スラグの融点は1305℃乃至1490℃である、請求項19に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  21. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記アルミナ含有物であり、前記アルミナ含有物に含まれているアルミナの量は5wt%乃至100wt%である、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
  22. 前記混合物を高炉に装入する段階において、前記物質は前記アルミナ含有物であり、前記アルミナ含有物の粒度は1mm乃至20mmである、請求項1に記載のニッケル含有溶鉄の製造方法。
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