JP2010526731A - 包装袋 - Google Patents

Abstract

本発明はおしぼりのような製品の包装袋（２）の強度を高めることを目的とする。この目的のために、本発明は、包装袋の前面および背面を接続する上側まちを追加することと、包装袋の前面上に設けられたスリットを介してフラップをこの上側まちに取り付けることとを含む。包装袋（２）は、詳細には背面（４）および前面（６）を有する、略封筒状である。前面（６）はフラップ（８）によって閉鎖され得る分配開口を備える。背面（４）および前面（６）の上縁部（４ａ，６ａ）は、上側まち（１２）の内層上に結合されている。上側まち（１２）、フラップ（８）および前面（６）はすべて一緒に結合されている。加えて、前面（６）の上縁部（６ａ）は少なくとも１つのスリット（２２）を有する。そのスリットを介して、フラップ（８）の上縁部（８ａ）の内層の少なくとも一部が、上側まち（１２）の内層の一部に結合されている。

Description

本発明は、実質的に包装袋の内部に積層された折り畳まれたシート状の製品、例えば湿った濡れナプキン（ｌｉｎｇｅｔｔｅｓ ｈｕｍｉｄｅｓ）、および粒状または粉末状の製品を収容および分配することを意図した包装袋に関する。

本発明は概して製品の包装の分野に関し、より詳細には、含浸した支持体の包装に関する。

最先端技術において、粘着性フラップによって被覆されているか、または貼り直され得る分配開口を備えた包装体の全体形状を有する濡れナプキンを包装するための袋を開示している特許文献１が知られている。前記分配開口は、該開口上においてフラップの適正な配置を提供するために、フラップの内層の一部を包装体の外面と一体にすることを可能にする横断シーリングストリップによって被覆されている。

この解決策において、包装袋が満杯である場合に、前記フラップを包装袋の前面と一体にすることは依然として問題である。実際のところ、包装袋が満杯な場合、包装袋は膨れている。そのときフラップを包装体の外面上にシールしたり、または開閉サイクルの間にフラップをシールされたままに維持することには細心の注意を要する。

最先端技術より、分配開口を被覆するフラップを備えた、上側まちを有する包装袋を開示している特許文献２も知られている。しかしながら、包装体のフラップを包装袋に固定するための手段は詳細には記載されておらず、製品の強度を高めることができるようには見えない。より詳細には、そのようなフラップは破れることがある。

他方では、ヒートシール可能な内層（ポリエチレン）および印刷可能な外層（ＰＶＣ、ポリプロピレン、ＰＥＴ）を有する多層複合フィルムを用いることはまた、フラップの内層を包装体の外面上にシールする操作を複雑にし、時として、このフラップに与えられる過大な拘束においてフラップの断裂をもたらし得る悪い結果を生ずる。

欧州特許第１２４４５８９号明細書 国際公開第０７／００２４３０号

本発明の目的は、包装体に対するフラップのシールを容易にし、かつ、向上させるために、そのような包装袋を改良することにある。この目的のために、本発明は、包装袋の前面および背面を接続する上側まちを追加し、かつ包装袋の前面上に設けられた切断部を介してフラップを上側まちと一体にする。

この目的のために、本発明は、その最も広い意味において、より詳細には背面および前面を備えた包装体の全体形状を有する包装袋を得ようとするものである。前記前面はフラップによって閉鎖され得る分配開口を備える。前記背面および前面の上縁部は、まちの内層上にシールされている。前記上側まち、フラップおよび前面は一体にされている。他方では、前記前面の上縁部は少なくとも１つの切断部を有する。前記切断部を介して、前記フラップの上縁部の内層の少なくとも一部が、上側まちの内層の一部の上にシールされている。

したがって、上側まちの存在は、たとえ包装袋が満杯であっても、フラップを包装体の外面上にシールする操作を容易にする。さらに、この構成は、フラップの内層を上側まちの内層とシールすることを可能にする。前記上側まちの内層は、複合フィルムの構成により、アセンブリの強度を高めることを可能にする。

包装袋を形成する様々な要素（上側まち、前面、背面またはフラップ）の外層は、包装袋の外側包装体を形成する面に対応する。これとは反対に、そのような要素の内層は、包装袋が組み立てられたときに包装袋の内側の面、またはフラップ８の場合には、前記袋の内方に向いた面に対応する。

特定の実施形態において、
−フラップの上縁部の内層のシールされることが意図された部分は、シールバーニッシュ（ｖｅｒｎｉｓ ｄｅ ｓｃｅｌｌａｇｅ）で被覆されている、
−フラップの上縁部の内層のシールされることが意図された部分は、いかなる粘着性手段も有さない。

これらの代替解決策において、フラップのシールされなければならない部分は粘着剤を有さないか、あるいは、粘着剤が無力化されている。したがって、多層フィルムの内層を溶着することにより、フラップの包装体との溶着の品質が実質的に向上される。このように得られた包装袋のフラップは、破断する危険性が小さい。

好ましくは、前面上の切断部は連続している。
有利には、前面の切断部は、包装袋の幅のほぼ４分の３に相当する。
有利な実施形態によれば、前記フラップは、フラップの上縁部から始まる２つの事前切り込みを有する。前記事前切り込みは共に、フラップの中央領域を画定し、事前切り込み同士の間の間隔は、フラップ上のシール領域の長さのほぼ半分、好ましくはこのシール領域の長さの３分の２から５分の３に相当する。

この事前切り込みは、開封よけシステム（ｓｙｓｔｅｍｅ ｄ’ｉｎｖｉｏｌａｂｉｌｉｔｅ）として用いることができる。実際のところ、包装袋が開封されると、前記事前切り込みが切り離され、容易に検知可能となる。

好ましくは、前記フラップが前面に貼り付けられているときには、事前切り込みは分配開口の両側に配置される。
有利には、前記フラップは、数回にわたって剥がしたり、貼り直したりすることを可能にする粘着性コーティングを備えた少なくとも１つの粘着性リムを有する。

好ましくは、上側まち、並びにフラップおよび前面および背面の上縁部は、ヨーロピアンホール（ｔｒｏｕ ｅｕｒｏｐｅｅｎ）によって貫通されている。
詳細な具体例としての実施形態の以下の説明を読み、それぞれ以下を示す図面を参照すれば、本発明の他の特性および効果が明らかとなろう。

本発明に従った、使用可能な状態の包装袋を示す斜視図。 図１の包装袋の具体例としての実施形態を示す分解組立図。 図３ａおよび３ｂは、図１および２に従い、ヨーロピアンホールを示す包装袋の具体例としての実施形態を示す正面図および背面図。 本発明の第２態様に従った包装袋の具体例としての実施形態の図。

図１および図２は、本発明による包装袋２の第１の具体例としての実施形態を示す。包装袋２は、包装袋２の背面４、前面６、フラップ８、下側まち１０および上側まち１２を構成するフィルムから形成されている。

これらのフィルムは多層フィルムであり、例えばポリエチレン製のヒートシール可能な内層と、アルミニウムのような中間バリヤー層と、（スクリーン印刷、グラビア、フレキソ印刷などによって）印刷可能なＰＶＣ、ポリプロピレン、またはＰＥＴのようなプラスチック材料製の外層とを備える。このように備えることにより、内層のみが相互にヒートシールされ得る。

背面４および前面６は、ほぼ矩形を有する。それらは各々、使用位置において、２つの直線的な上縁部４ａ，６ａ、２つの直線的な下縁部４ｂ，６ｂ、並びに２つのやや湾曲した側縁部４ｃ，６ｃを有する。背面４および前面６の側縁部４ｃ，６ｃの内層は相互に溶着されている。背面４および前面６の上縁部４ａ，６ａの内層は、上側まち１２の内層上に溶着されており、背面４および前面６の下縁部４ｂ，６ｂの内層は下側まち１０の内層上に溶着されている。

前面６は、包装袋２の内部に積層された複数の製品を連続的に取り出すことを可能にする分配開口１４を備える。分配開口１４は、前面６の上縁部６ａに向かって拡がり、かつ丸い端部によって上縁部１４ａに接続している側縁部１４ｃを有する。この分配開口１４の幾何学的形状は、包装袋２の前面６の外観および形状を損なうことなく、フラップ８を剥がすことを有利に可能にする。

前面６の側縁部６ｃは、背面４の側縁部４ｃに溶着されている。前面６および背面４の上縁部６ａ，４ａおよび下縁部６ｂ，４ｂは、上側まち１２および下側まち１０の内層上にそれぞれ溶着されている。

フラップ８の機能は、包装袋２の前面６上の分配開口１４を被覆することにある。この目的のため、および密封包装を提供するために、フラップ８は、接着剤または再配置可能な粘着剤で被覆されている。前記接着剤または粘着剤はまた、その大部分において着色されていてもよい。そのような接着剤またはそのような粘着剤は、分配開口１４の周囲において適正な耐密性（ｅｔａｎｃｈｅｉｔｅ）を維持しながら、一連の開閉サイクルを行なうことを可能にする。

別の実施形態によれば、接着剤は、より詳細には製造原価を低減するために、分配開口１４の周縁のみを被覆している。好ましくは、フラップ８はまた、前面６から容易に剥がされ得るようにする開放タブ１６を有する。

この第１の具体例としての実施形態において、フラップ８はまた、フラップ８の上縁部８ａに直交して配置された２つの事前切り込み１８を備える。これらの事前切り込み１８は、下縁部からフラップ８の溶着境界まで延在する。

有利には、事前切り込み１８間の間隔は、フラップ８が包装袋２の前面６に貼り付けられたときに、事前切り込み１８が分配開口１４の両側上に位置するように決定される。その結果、フラップ８の２つの事前切り込み間に含まれる部分のみが、前面６から剥がされるようになる。したがって、事前切り込み１８間の間隔は、フラップ８の中央部が、包装袋が極めて膨らんでいる場合であっても、包装袋２の平坦な領域の上に載るように画定される。

また好ましくは、これらの事前切り込みはフラップの中央軸線に関して対称であり、それらの事前切り込み１８間の間隔は、フラップ８の前面６または上側まち１２との溶着部において、溶接の長さの３分の２に相当する。したがって、溶着部の両端は、フラップ８の開閉サイクルに関連する機械的応力を受けない。よって、溶着部が剥がれ得る危険性が著しく低減される。

特定の実施形態によれば、事前切り込み１８は直線状ではなく、いくらかの傾斜部または曲線部を有する。それゆえ、フラップ８から剥がされ得る表面の寸法を変更することが可能である。

図２は、図１の包装袋２の分解組立図をより詳細に示す。前面６は、その上縁部に配置された連続した切断部２２を有する。代替解決策において、切断部２２はまた不連続であってもよい。

理想的には、この切断部２２は、包装袋２の幅の４分の３に相当する。この切断部２２の厚さは、前面とまちとの間の溶着線の厚さよりわずかに薄いため、切断部２２にもかかわらず、前面は常に上側まち１２上にシールされる。

フラップ８の上縁部８ａの高さは、前面６の切断部２２の高さに相当する。この代替解決策において、フラップの溶着される部分は粘着剤を有さないか、または粘着剤が無力化されているか、粘着剤は前記部分がシールされるのを妨げない。次に、フラップ８の上縁部８ａの内層は、前面６の切断部２２を介して上側まち１２の内層に溶着される。

上側まち１２およびフラップ８の内層は、ポリエチレンまたは適合したヒートシール性材料から形成されているため、フラップ８の上側まち１２とのヒートシールの品質が向上される。

この具体例としての実施形態において、溶着線の厚さは７ミリメートルであり、切断部２２の厚さは４ミリメートルである。従って、切断部２２では、前面６の上縁部６ａは上側まちに３ミリメートルの厚さにおいて溶着される。

さらに、この具体例としての実施形態によれば、下側まち１０および上側まち１２は２つの閉鎖部（ｖｏｌｅｔ）を有する。しかしながら、そのような下側まち１０および上側まち１２は、アコーディオン状構造を有してもよく、したがって、３つ以上の閉鎖部を有してもよい。

特定の実施形態によれば、フラップ８に与えられる断裂応力を溶着列上に分散させるために、切断部２２は不連続（例えば刻み目が付けられたり、歯が形成されたり、など）であってもよい。

図３ａおよび図３ｂは、それぞれ、図１および図２の第１の具体例としての実施形態に近い第２の具体例としての実施形態の前面図および背面図を示す。
しかしながら、この第２の具体例としての実施形態では、フラップ８の上縁部８ａの内層のシールを劣化させることなく、包装袋上にヨーロピアンホール２４の切断を可能にするために、前面６の上縁部６ａは１５ｍｍの厚さを有し、切断部２２は８．５ｍｍの厚さを有する。

好ましくは、このヨーロピアンホール２４は、上側まち１２並びにフラップ８、前面６、および背面４の上縁部８ａ，６ａ，４ａを貫通するように、前面６の上縁部６ａの切断線２２に配置される。

前面６および背面４の上側まち１２との組立は、好ましくは、ヨーロピアンホール２４の切断の前に行なわれる。
加えて、この具体例としての実施形態において、フラップ８の上縁部８ａの内層もまた、前面６上に部分的に溶着されることに留意すべきである。よって、包装袋の包装体の表面上において、このフラップ８のシール部分に相当するフラップ８の上縁部８ａはまた、
−再配置可能な粘着剤を有さなくてもよく、
−その特性がシールの品質に影響を与えない再配置可能な粘着剤を備えてもよく、
−フラップ８の内層上に配置された再配置可能な粘着物の接着剤を無力化することを可能にする、シールバーニッシュでそれ自体が被覆された再配置可能な粘着剤を備えてもよい。このシールバーニッシュは、前面６上の多層複合フィルムのポリエチレン層を効率的にシールすることを可能にするヒートシール可能な物質に基づいたバーニッシュであり得る。よって、フラップを破断する危険性は極めて低減される。

したがって、上記と同様に、前記フラップ８のシール可能部分に相当するフラップ８の内層の上縁部８ａは、それが被覆する袋の前面６の溶着部分６ａにおけるシールの品質に影響を与え得る粘着剤を有さない。

本発明は記載され示された具体例としての実施形態に制限されるものではない。本発明は、例えば、下側まち１０を有さない包装袋２で具体化されてもよい。他の可能であるがそれほど有利でない具体例としての実施形態は、切断部２２を、前面６の周囲ではなく、前面６の内部部分に配置することにある。この実施形態は、粘着剤を節約することができる。

さらに図４に示される本発明の別の態様によれば、前面６の上縁部６ａの外層は、フラップ８の上縁部８ａの内層の一部がシールされるシール領域２０を有する。

Claims (9)

1. 背面（４）および前面（６）を備えた包装体としての全体形状を有する包装袋（２）であって、前記前面（６）はフラップ（８）によって閉鎖され得る分配開口を備え、背面（４）および前面（６）の上縁部（４ａ，６ａ）は上側まち（１２）の内層上にシールされており、前記上側まち（１２）、フラップ（８）および前面（６）は一体にされていることと、前面（６）の上縁部（６ａ）は少なくとも１つの切断部（２２）を有し、前記切断部を介して、フラップ（８）の上縁部（８ａ）の内層の少なくとも一部が、上側まち（１２）の内層の一部にシールされていることとを特徴とする、包装袋。
2. フラップ（８）の上縁部（８ａ）の内層のシールされることが意図された部分は、シールバーニッシュで被覆されている、請求項１に記載の包装袋。
3. フラップ（８）の上縁部（８ａ）の内層のシールされることが意図された部分は、いかなる粘着性手段も有さない、請求項１に記載の包装袋。
4. 前面（６）の切断部（２２）は連続している、請求項１乃至３のいずれか１項に記載の包装袋。
5. 前面（６）の切断部（２２）は、包装袋（２）の幅のほぼ４分の３に相当する、請求項１乃至４のいずれか１項に記載の包装袋。
6. フラップ（８）は、その上縁部（８ａ）から始まる２つの事前切り込み（１８）を有し、該事前切り込みは共に、フラップ（８）の中央領域を画定し、前記事前切り込み（１８）間の間隔は、フラップ（８）のシール領域の長さのほぼ半分、好ましくは、そのようなシール領域の長さの３分の２から５分の３に相当する、請求項１乃至５のいずれか１項に記載の包装袋。
7. フラップ（８）が前面（６）に貼り付けられるとき、事前切り込み（１８）は分配開口（１４）の両側に配置される、請求項６に記載の包装袋。
8. フラップ（８）は、数回にわたって剥がしたり、貼り直したりできるようにする粘着性コーティングを備えた少なくとも粘着性リムを有する、請求項１乃至７のいずれか１項に記載の包装袋。
9. 上側まち（１２）並びにフラップ（８）および前面（６）および背面（４）の上縁部（８ａ，６ａ，４ａ）、は、ヨーロピアンホール（２４）によって貫通されている、請求項１乃至８のいずれか１項に記載の包装袋。

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