JP2010524149A - 固体酸化物燃料電池のための熱−機械的に頑強な封止構造 - Google Patents

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Abstract

拡大されたストリート幅を有する薄いセラミック電極シートを備える固体酸化物燃料電池が開示される。実質的に平坦なセラミック電解質シート、セラミック電解質シートの活性領域より厚い封止領域を有する実質的に平坦なセラミック電解質シート、封止領域から張り出すセラミック電解質シート、セラミック電解質シート及び少なくとも1つの実質的に平坦な縁取材料、及び直線ではないエッジを有する縁取材料を備える、固体酸化物燃料電池も開示される。開示される実施形態にしたがう固体酸化物燃料電池を作成する方法も開示される。封止材の厚さが一様であり、封止の前に揮発成分を除去するために封止材が加熱され、装置のフレームとセラミック電解質シートの間隔が一定である、固体酸化物燃料電池を作成する方法も開示される。

Description

本発明は全般的には燃料電池装置に関し、さらに詳しくは、熱−機械的応力による装置故障を最小限に抑えることができる設計及び/または封止構造を利用する、固体酸化物燃料電池装置に関する。
[米国政府の支援に関する声明]
本発明はアメリカ連邦標準・技術局(NIST)によって認められた、協力協定70NANB4H3036の下で米国政府の支援によってなされた。米国政府は本発明にいくつかの権利を有する。
固体酸化物燃料電池(SOFC)は近年かなりの研究の主題となっている。固体酸化物燃料電池は、水素及び/または炭化水素のような、燃料の化学エネルギーを、例えば、約700〜約1000℃の温度における燃料の電気−化学的酸化によって電気に変換する。代表的なSOFCは空気極層と燃料極層の間に挟み込まれた負に荷電した酸素イオンを伝導する電解質を有する。酸素分子は空気極で還元されて電解質に取り込まれ、そこで酸素イオンは電解質を通して輸送されて、燃料極において、例えば水素と反応して水になる。
特許文献1に開示されているような特定の設計は、薄く可撓性の無機電解質シートの両面に接合された複数の空気極及び燃料極を組み込んでいる固体電解質シートを有する電解質−電極構造を含む。
特許文献2及び3に開示されているような別の設計では、耐熱衝撃性固体酸化物燃料電池及び、破断させずに曲げることが可能な強度及び可撓性を有し、燃料電池動作温度範囲にわたって優れた温度安定性を有する、薄い無機質シートが説明されている。
SOFC装置は一般に、装置の高動作温度及び急速温度サイクルによる大きな熱−機械的応力を受ける。そのような応力は、装置コンポーネントに変形をおこさせる原因となり得、SOFC装置の動作信頼性及び寿命に大きな悪影響を与え得る。
SOFC装置の電解質シートは一般に、燃料と酸化性物質ガスを分離しておくために、フレーム支持構造体に封止される。いくつかの場合において、熱−機械的応力及びその結果の変形が電解質シートと封止材の間の界面に集中し、封止材、電解質シート及び/またはSOFC装置の故障を生じさせ得る。SOFC装置の電解質シートとして薄く可撓性のセラミックシートが用いられる場合、電解質シート自体の初期破損がおこる可能性が高くなる。ガス圧差及び、温度勾配及びコンポーネント特性(例えば膨張及び剛性)の不整合による、装置、封止材及びフレームの間の相互作用は、封止材及び封止材に隣接する電解質シートの無支持領域において応力を高め得る。大形電解質シートは電解質シートの表面しわの応力誘起破断によって生じる故障が特におこり易い。
特許文献4は、SOFC装置電解質シートの応力関連亀裂の問題を説明し、環境誘起歪を補償して装置に高められた故障耐性を与えるために設計されたパターン付電解質シートを説明している。特許文献5及び6は、電解質、封止材及びフレームの接合領域における歪の蓄積に対処するために用いることができる、発泡金属封止材及び高温フェルト封止材を説明している。しかし、別の、及び/または追加の、熱応力最小化手法も燃料電池装置の熱−機械的故障を克服するための緩和方式としてはたらくことができる。
米国特許第6852436号明細書 米国特許第5273837号明細書 米国特許第5085455号明細書 米国特許出願公開第2006/0003213号明細書 米国特許出願公開第2003/0215689号明細書 米国特許出願公開第2003/0224238号明細書
すなわち、固体酸化物燃料電池封止材及び電解質シートの熱−機械的保全性並びに固体酸化物燃料電池及び固体酸化物電池を作成及び動作させるための方法にともなうその他の欠点に対処する必要がある。上記の必要及びその他の必要は本発明の物品、装置及び方法によって満たされる。
本発明は、熱−機械的応力による装置故障を最小限に抑えるような、薄い電解質シートの支持体への取付けに有用なセラミック電解質及び封止構造に関する。本発明は、新規な電解質設計、新規な封止構造及び固体酸化物燃料電池作成方法の使用により、上述した問題の少なくとも一部に対処する。
第1の実施形態において、本発明は、フレーム及びフレームと連結するセラミック電解質シートを有し、電解質シートがセラミック電解質シートの中心に同心に配置された活性領域及び活性領域を囲んで同心に配置された不活性領域を有し、不活性領域が活性領域に隣接して同心に配置されたストリート幅領域を含み、封止領域がストリート幅領域を囲んで同心に配置され、封止領域と活性領域の間隔が約5mmより大きく、セラミック電解質シートの厚さが約50μmより薄く、好ましくは45μmより薄い、固体酸化物燃料電池装置を提供する。
第2の実施形態において、本発明は、フレーム及びフレームと連結するセラミック電解質シートを有し、セラミック電解質シートがセラミック電解質シートの中心に同心に配置された活性領域及び活性領域を囲んで同心に配置された不活性領域を有し、不活性領域が活性領域に隣接して同心に配置されたストリート幅領域を含み、封止領域がストリート幅領域を囲んで同心に配置され、セラミック電解質シート封止領域が実質的に平坦であり、セラミック電解質シートの少なくとも一部の厚さが約50μmより薄く、好ましくは45μmより薄い、固体酸化物燃料電池装置を提供する。
第3の実施形態において、本発明は、フレーム、フレームと連結するセラミック電解質シート及び少なくとも1つの縁取材料を有し、セラミック電解質シートがセラミック電解質シートの中心に同心に配置された活性領域及び活性領域を囲んで同心に配置された不活性領域を有し、不活性領域が活性領域に隣接して同心に配置されたストリート幅領域を含み、封止領域がストリート幅領域を囲んで同心に配置され、少なくとも1つの縁取材料の少なくとも一部分が封止領域の少なくとも一部分に接し、縁取材料が実質的に平坦である、固体酸化物燃料電池装置を提供する。
第4の実施形態において、本発明は、フレーム及び、セラミック電解質シートを有する、素子を提供する工程、セラミック電解質シートの少なくとも一部領域に封止材を施す工程、及び、次いで素子をフレームに封止材の厚さが一様になるように取り付ける工程を含む、固体酸化物燃料電池装置の作成方法を提供する。
第5の実施形態において、本発明は、フレーム及び、セラミック電解質シートを有する、素子を提供する工程、及び、素子をフレームに封止材を用いて、封止材の厚さが一様になるように及びフレームと素子の間隔が一定であるように、取り付ける工程を含む、固体酸化物燃料電池装置の作成方法を提供する。
本発明のさらなる実施形態及び利点は、ある程度は、以下の詳細な説明及び図面並びに添付される特許請求の範囲のいずれかの請求項に述べられるであろう。またある程度は、詳細な説明から得られるであろうし、あるいは本発明の実施によって習得され得る。以下に説明される利点は、添付される特許請求の範囲に特に示される要素及び組合せを用いて実現及び達成されるであろう。上述の全般的説明及び以下の詳細な説明が例示及び説明に過ぎず、本発明を開示されるように限定するものではないことは当然である。
図1は、本発明の様々な実施形態にしたがう、セラミック電解質シートの様々な領域を示す略図である。 図2は、温度負荷の下での固体酸化物燃料電池装置について、ストリート幅の関数としての電解質シートの不活性領域にかかる最大引張応力の依存性を示す、有限要素法計算を示す。 図3は、本発明の様々な実施形態にしたがう、厚くされた、実質的に平坦な封止領域を示す略図である。 図4は、本発明の様々な実施形態にしたがう、縁取材料を有するセラミック電解質シートを示す略図である。 図5は、本発明の様々な実施形態にしたがう、直線ではない第1のエッジを有する例示的な縁取材料を示す。 図6は、本発明の様々な実施形態にしたがう、縁取材料を用いてその内のいくつかが作成された、様々な固体酸化物燃料電池装置の725℃における破断圧力を示す。 図7は、本発明の様々な実施形態にしたがう、張出し電解質シートを用いてその内のいくつかが作成された、様々な固体酸化物燃料電池装置の725℃における破断圧力を示す。
本明細書に組み入れられて本明細書の一部をなす添付図面は本発明のいくつかの実施形態を示し、記述とともに、本発明の原理の、限定ではなく、説明に役立つ。図面を通して、同様の参照数字は同じ要素を表す。
本発明は、以下の詳細な説明、図面及び実施例並びに添付される特許請求の範囲を参照し、また先の説明及び以降の説明を参照することで、一層容易に理解され得る。しかし、現在の組成、物品、装置及び方法の開示及び説明の前に、そのようなものは当然変わり得るから、別に特記されない限り、開示される特定の組成、物品、装置及び方法に本発明が限定されないことは当然である。また、本明細書に用いられる術語は特定の実施形態を説明することだけが目的とされ、限定する目的はないことも当然である。
本発明の以下の説明は現在知られている実施形態において本発明の教示を可能にするように提供される。この目的に対し、当業者であれば、本明細書に説明される本発明の様々な実施形態に多くの変更がなされ得るがそれでも本発明の有益な結果を得られることを認め、理解するであろう。本発明の望ましい恩恵の内のいくつかが本発明の特徴の内のいくつかを選択することにより、他の特徴は用いずに、得られることも明らかであろう。したがって、当業者であれば、本発明に多くの改変及び翻案が可能であり、いくつかの状況においては望ましくさえあり、本発明の一部であることを認めるであろう。したがって、以下の説明は、本発明の限定ではなく、本発明の原理の説明として提供される。
開示される方法及び組成のために用いることができ、それらとともに用いることができ、それらの準備に用いることができ、あるいはそれらの製品である、材料、化合物、組成及びコンポーネントが開示される。上記及びその他の材料が本明細書に開示され、そのような材料の組合せ、部分集合、相互作用、群等が開示される場合、それらの化合物の様々な個別的及び総括的な組合せ及び置換のそれぞれへの特定の言及は明示的になされていないかもしれない場合であっても、それぞれが特定的に本明細書で考えられ、説明されていると理解される。すなわち、置換要素A,B及びCからなる類が置換要素D,E及びFからなる類とともに開示され、組合せ実施形態の一例,A-Dが開示されていれば、それぞれは個別的及び総括的に考えられる。すなわち、この例においては、組合せA-E,A-F,B-D,B-E,B-F,C-D,C-E及びC-Fのそれぞれも特定的に考えられ、A,B及びCとD,E及びF並びに組合せ例A-Dの開示により開示されていると見なされるべきである。同様に、これらのいずれの部分集合または組合せも特定的に考えられ、開示されている。すなわち、例えば、A-E,B-F及びC-Eからなる部分群が特定的に考えられ、A,B及びCとD,E及びF並びに組合せ例A-Dの開示により開示されていると見なされるべきである。この概念は、開示される組成の作成及び使用の方法における組成のいかなる成分及び工程も含むがこれらには限定されない、本開示の全ての実施形態に適用される。すなわち、実施することができる様々な付加工程があれば、そのような付加工程のそれぞれが開示される方法のいずれか特定の実施形態または実施形態の組合せとともに実施することができ、そのような組合せのそれぞれが特定的に考えられ、開示されていると見なされるべきであると、理解される。
本明細書及び添付される特許請求の範囲においては、多くの用語/術語が用いられ、それらは以下の意味を有すると定義される。
本明細書に用いられるように、単数形の冠詞‘a’,‘an’及び‘the’は、そうではないことが別に明白に規定されていない限り、複数の指示対象を含む。すなわち、例えば、「コンポーネント」への言及は、そうではないことを文脈が明白に示していない限り、そのようなコンポーネントを2つ以上有する実施形態を含む。
「必要(状況)に応じる」または「必要(状況)に応じて」は、引き続いて記述される事象または状況がおこり得るかまたはおこり得ないことを意味し、その事象または状況がおこる例及びおこらない例をその記述が含むことを意味する。例えば、語句「必要に応じるコンポーネント」は、そのコンポーネントが存在できるかまたは存在できないことを意味し、本発明のそのコンポーネントを含む実施形態及び排除する実施形態のいずれをもその記述が含むことを意味する。
本明細書において範囲は[「約」1つの特定値]から、及び/または[「約」別の特定値]までのように表され得る。範囲がそのように表される場合、別の実施形態はその1つの特定値から及び/またはその別の特定値までを含む。同様に、先行詞「約」の使用により値が近似値として表されていれば、その特定の値が別の実施形態をなすことは理解されるであろう。さらに、範囲のそれぞれの端点が、他方の端点との関係でも、他方の端点とは独立にも、有意であることが理解されるであろう。
本明細書に用いられるように、ある成分の「重量%」または「重量パーセント」あるいは「重量による百分率」は、そうではないことが特に言明されない限り、その成分が含まれている組成の総重量に対するその成分重量の、百分率として表される、比率を指す。
上で簡潔に紹介したように、本発明は、熱−機械的応力による装置故障を低減及び/または防止できる、新規な電解質設計及び新規な封止構造を提供する。提案される方法により、固体酸化物燃料電池装置の改善された熱−機械的保全性及び頑強性を得ることができる。燃料電池コンポーネントの熱−機械的保全性を改善するためのいくつかの手法が本明細書に開示される。
本発明の電解質、封止材及び方法は固体酸化物燃料電池に関して以下に説明されるが、セラミックシートを支持フレームに封止する必要がある、その他の用途に同じかまたは同様の電解質、封止材及び方法を用い得ることは当然である。したがって、本発明は限定された態様で解されるべきではない。
固体酸化物燃料電池
従来の固体酸化物燃料電池は一般に、フレーム部材によって支持される集成電極を有する。集成電極は燃料極と空気極の間に挟み込まれたセラミック電解質シートを有する。セラミック電解質は固体酸化物燃料電池での使用に適するいかなるイオン伝導材料も含有することができる。電解質には、ジルコニア、イットリア、スカンジア、セリアまたはこれらの組合せのような、多結晶セラミックを含めることができ、Y,Hf,Ce,Ca,Mg,Sc,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,In,Ti,Sn,Nb,Ta,Mo,Wまたはこれらの混合物の酸化物からなる群から選ばれる少なくとも1つのドーパントを必要に応じてドープすることができる。電解質はその他のフィラー及び/または処理材料を含有することもできる。例示的な電解質はイットリアをドープしたジルコニアからなり、これはイットリア安定化ジルコニア(YSZ)とも称される。固体酸化物燃料電池電解質材料は市販されており(Ferro Corporation,米国ニューヨーク州ペンヤン(Pen Yan))、当業者であれば適切なセラミック電解質を容易に選択できるであろう。
固体酸化物燃料電池はさらに、電解質の両面に配された、少なくとも1つの燃料極及び少なくとも1つの空気極を有することができる。固体酸化物燃料電池は単一チャンバを有することができ、この場合、燃料極及び空気極はいずれも電解質の同じ側にある。電極は固体酸化物燃料電池の反応を容易にするに適するいかなる材料も含むことができる。燃料極及び空気極は異なるかまたは同様の材料を含むことができ、材料または設計に対する意図的な制限はない。燃料極及び/または空気極は固体酸化物燃料電池での使用に適するいかなる幾何学的パターンもとることができる。電極はセラミック電解質の表面上に、表面に平行に配された、コーティングまたは平板材料とすることができる。電極は複数の独立電極からなるパターンをなして配置することもできる。例えば、燃料極は、電解質の一方の面上の単一の連続コーティングとすることができ、あるいはパターンまたはアレイをなして配置された、ストリップのような、複数の個別素子とすることができる。
燃料極は、例えば、イットリア、ジルコニア、ニッケルまたはこれらの組合せを含むことができる。多くの様々なその他の電子及びイオン伝導体並びに混成電子/イオン伝導体も用いることができる。これらは、例えば、ガリウム酸ランタン、セリアまたはその他の希土類がドープされたジルコニア、単独または組合せの銅、鉄、コバルト及びマンガンである。例示的燃料極は、ニッケル及び、例えばジルコニアのような、電解質材料を含むサーメットからなることができる。
空気極は、例えば、イットリア、ジルコニア、マンガン酸塩、コバルト酸塩、ビスマス酸塩またはこれらの組合せを含むことができる。例示的空気極には、イットリア安定化ジルコニア、マンガン酸ランタンストロンチウム及びこれらの組合せを含めることができる。
集成電極は一般に支持フレームと電解質シートの間に配された封止組成材によって支持フレームに連結される。この目的のため、固体酸化物燃料電池の封止材には固体酸化物燃料電池の電解質とフレームの封着に用いるに適するいかなる材料も含めることができる。例えば、封止材には、ガラスフリット組成材または、発泡金属のような、金属を含めることができる。ガラスフリット封止材はさらにセラミック材料及び/または熱膨張係数整合フィラーを含むことができる。封止材はガラスフリットを含むことが一般に好ましい。電極、フレーム及び封止材のような固体酸化物燃料電池コンポーネントは市販されており、当業者であれば固体酸化物燃料電池のコンポーネントに適切な材料を容易に選択できるであろう。
燃料電池の動作中、電解質、フレーム及び封止材は約600℃〜約1000℃の動作温度にさらされ得る。さらに、これらのコンポーネントは、例えば始動及び停止サイクル中に急速な温度サイクルを受け得る。これらのコンポーネントに課せられる熱−機械的応力により、コンポーネントまたは燃料電池装置全体の、変形、破損及び/または故障がおこり得る。本発明はそのような変形、破損及び/または故障を最小限に抑えるためのいくつかの手法を提供する。様々な手法を、適切なように、個別にまたは組み合せて用いることができ、本発明が単一の実施形態に限定されるとは目されていない。本明細書に説明される実施形態の全ては、電解質、電解質と封止材、及び/または電解質と封止材とフレームを含む実施形態を説明することが目的とされている。燃料電池の動作に必要な要素が特に挙げられていなければ、その要素を含む実施形態及び含まない実施形態のいずれも考えられており、本発明の一部と見なされるべきである。
拡大ストリート幅
図1を参照すれば、例示的な固体酸化物燃料電池装置10の断面が簡略に示されている。燃料電池装置10はフレーム60に連結されて支持される集成電極を備える。さらに集成電極は少なくとも1つの電極70が結合された電解質シート50を備える。少なくとも1つの電極70は電解質シートの第1の部分領域20に結合されて集成電極の活性領域を形成する。複数の電極対(燃料極及び空気極)を用いることもできる。電解質シートの残余部分領域30は不活性領域を提供する。
一実施形態において、集成電極の活性領域は、不活性領域30が活性領域を囲むように、残余不活性領域30と同心に配置される。さらにまた、不活性領域はセラミック電解質シートのエッジまで拡がる。このため、本明細書に用いられるように、「同心の」または「同心に」は、集成電極及び/または集成電極のコンポーネントの異なる面積、部分または領域を囲む、集成電極及び/または集成電極のコンポーネントの面積、部分または領域を表す。本明細書に用いられるように、同心の面積、部分または領域は同じ中心をもつ実施形態だけに限定されないことは当然である。さらに、用語「同心の」の使用によって特定の幾何学的またはその他の形状が指定されることはない。例えば、領域は同心の、円、正方形または固体酸化物燃料電池の設計に適するその他のパターンとすることができる。一領域は別の領域と同じかまたは異なる幾何学的形状を有することができる。さらに、特定の同心領域のデザインまたは形状は一様である必要はなく、例えば、長楕円形、長方形または連続的に変化する境界を有するデザインとすることができる。
不活性領域30はさらに複数の不活性同心電解質シート領域を含むことができる。例えば、活性領域(または図示されるような電解質シートの中心)に隣接する不活性領域部分は一般にストリート幅領域32と称される。ストリート幅領域は活性領域から外側に向けて、封止領域34と称される、封止材40と接する不活性領域部分まで拡がることができる。封止領域34より先で存在する場合、不活性領域は、必要に応じて、電解質シートの周縁まで延びる、張出領域36を有することができる。張出領域が存在しなければ、封止領域はシートの周縁まで拡がることができる。
本明細書に用いられるように、「ストリート幅」は、活性領域と封止領域が相互に最近接する点における、電解質シートの活性領域と封止領域の間隔を指す。電解質シートのストリート幅が小さい場合、熱−機械的変形によって生じる座屈モードが容易には分散することができず、封止領域またはストリート幅に隣接する領域において封止材または電解質シートの破損が生じ得る。理論に束縛されることは望まないが、電解質シートのストリート幅を大きくすると、電解質シートのより広い領域への座屈モードの分散が可能になり、よって破損及び/またはコンポーネント故障の防止が可能になり得る。図2はストリート幅の拡大にともなう最大主応力の予測される減少を示す。
本発明のセラミック電解質シートは、約5mmより広く、例えば、約5,5.5,6,6.5,7,9,11,15または20mmより広く、好ましくは約7mmより広い、例えば、約7,7.2,7.5,7.8,8,9,11,15,20または30mmより広い、ストリート幅を有する。一実施形態において、セラミック電解質シートは約5.5mmのストリート幅を有する。別の実施形態において、セラミック電解質シートは約7.5mmのストリート幅を有する。本明細書及び添付される特許請求の範囲に表される値は、最小ストリート幅を指す。ストリート幅領域の寸法は電解質シートの表面に沿って変わることができ、ストリート幅領域の少なくとも一部においては表される値より大きくなり得る。
本発明のいずれの実施形態にもしたがうセラミック電解質シートは固体酸化物燃料電池での使用に適するいかなる厚さも有することができる。セラミック電解質シートは約50μmより薄く、例えば、約50,48,45,40,35,30,25,20,15,10または5μmより薄く、好ましくは約30μmより薄く、例えば、約30,28,25,20,15,10,8または5μmより薄く、さらに好ましくは約20μmより薄く、例えば、約20,18,15,12,10,8,6または5μmより薄くすることができる。このために、別の実施形態において、本発明の拡大ストリート幅領域は電解質シートの厚さの倍数として表すこともできる。例えば、ストリート幅は、電解質シートの約10〜約2000倍、例えば、約10,12,15,20,50,100,150,200,300,500,700,900,1200,1500,1800または2000倍、好ましくは電解質シートの厚さの約400〜約600倍、例えば、約400,420,440,480,500,520,540,580または600倍とすることができる。一実施形態において、電解質シートは約50μm厚であり、ストリート幅は約25mmである。別の実施形態において、電解質シートは約20μm厚であり、ストリート幅は約10mmである。
電解質の平坦度
固体酸化物燃料電池コンポーネントの変形及び/または故障を防止するための別の手法は封止領域において平坦または実質的に平坦なセラミック電解質シートの使用することである。セラミック電解質シートの封止領域における表面しわ及び/または変形のような、表面不連続性または欠陥による応力は分散させることが困難であり、燃料電池の温度サイクルまたは動作中の電解質シート及び/または封止材の破損及び/または故障を生じさせ得る。そのような応力は電解質シートの封止領域が平坦または少なくとも実質的に平坦であれば低減または排除することができる。本明細書に用いられるように、実質的に平坦なセラミック電解質シートまたは電解質シートの部分領域は、約300μmより大きな振幅及び約1cmより短い波長を有する表面しわを1つないしさらに多くは有していない表面を有するシートまたはシートの部分領域を指す。存在する場合、表面しわは、約300μm以下、例えば、約1,3,8,10,25,40,80,100,120,150,180,210,230,250,270または300μm以下の、振幅(山対谷)、及び約1cmより長い、例えば、約1,1.5,2,4,8,10または30cmより長い、波長を有するべきである。セラミック電解質シートには約100μmより大きい振幅及び約4cmより短い波長を有する表面しわはないことが好ましい。セラミック電解質シートには表面しわがないことがさらに好ましい。
電解質シートの封止領域における表面しわは、存在する場合、振幅が約300μmないしさらに小さく、波長が約1cmより長ければ、電解質シートの封止領域に沿って振幅及び/または波長が変化し得る。本発明にしたがう、小振幅及び長波長(低周波数)を有する表面しわ及び/または変形による応力は、セラミック電解質シートの他の領域により容易に分散され、したがって変形及び故障を防止することができる。
一実施形態において、本発明のセラミック電解質シートは封止材でフレームに取り付けられ、電解質シートの封止領域は約300μmより大きな振幅及び約1cmより短い波長を有する表面しわを全く有していない。別の実施形態において、セラミック電解質シートは封止材でフレームに取り付けられ、電解質シートの封止領域は実質的に平坦であり、約100μmより大きな振幅及び約4cmより短い波長を有する表面しわを全く有していない。別の実施形態において、セラミック電解質シートは封止材でフレームに取り付けられ、電解質シートの封止領域は平坦であり、検出可能な表面しわ及び/または変形を全く有していない。
存在する場合、表面しわの振幅はセラミック電解質シートの厚さの倍数として表すことができる。そのようにすれば、存在する場合、表面しわの振幅は、電解質シートの厚さの約50倍未満、例えば、約50,40,30,20,10,5,または2倍未満、好ましくは電解質シートの厚さの約25倍未満、例えば、約25,24,22,20,18,15,12,10,7,5または2倍未満であるべきである。一実施形態において、セラミック電解質シートは、セラミック電解質シートの約50倍以上の振幅を有する表面しわを1つないしさらに多くは有していない。フレームに取り付けられた20μm厚電解質シートを有する特定の実施形態において、電解質シートは約1mm以上の振幅を有する表面しわを1つないしさらに多くは有していない。別の実施形態において、電解質シートは電解質シートの厚さの約25倍以上の振幅を有する表面しわを1つないしさらに多くは有していない。フレームに取り付けられた20μm厚電解質シートを有する特定の実施形態において、電解質シートは約500μm以上の振幅を有する表面しわを1つないしさらに多くは有していない。
また別の実施形態において、電解質シートの周辺領域及び不活性領域の外側部分は、図1に示されるように、封止材より先に延び出す、すなわち張り出すことができる。封止材の先に活性領域から外側に張り出す、すなわち延び出す、電解質シートは、セラミック電解質シートのエッジにある欠陥及び/または傷の存在によって生じる応力誘起変形及び/または故障を低減または排除することができる。張出部分がないと、そのような欠陥及び/または傷は封止領域内に入ることになり、電解質シート材料の耐久力をこえる応力を受け得るであろう。張出のある構成において、封止領域における応力はセラミック電解質シートの、より安定な、非エッジ部分にかかる。セラミック電解質シートの張出部分は、封止領域から約0.1mm〜約50mm,例えば、約0.1,0.3,0.8,1,2,4,8,10,15,20,25,30,35,40,45,48または50mm,延び出す、すなわち張り出すことができる。一実施形態において、電解質シートは封止領域から約5mm張り出す。
封止領域厚
第3の手法において、応力関連変形及び故障は、図3に示されるように、活性領域20の厚さより大きな厚さを有する実質的に平坦な封止領域34を有するセラミック電解質シートを用いることによって低減及び/または防止することができる。封止領域厚は活性領域厚の約1.1倍、約1.5倍、約2倍ないしさらに大きくすることができる。本明細書に用いられるように、活性領域厚はセラミック領域の厚さを表し、セラミック電解質シートの少なくとも一方の表面に被着された電極層の厚さは含まないとされる。活性領域から封止領域への厚さの変化には、例えば、段差、テーパまたはこれらの組合せのような、いずれか適する幾何学的形状を含めることができる。厚さ変化は、セラミック電解質シートに応力集中点をつくらない、漸進テーパのような、構造を有することが好ましい。
一実施形態において、セラミック電解質シートの封止領域の厚さは約30μm、すなわち電解質シートの活性領域の厚さ20μmの約1.5倍である。別の実施形態において、セラミック電解質シートの封止領域の厚さは約60μm、すなわち電解質シートの活性領域の厚さ30μmの約2倍である。電解質シートの厚さ、したがって活性領域の厚さは変わり得るから、封止領域の所望の厚さも同様に変わり得る。
縁取材料
第4の手法において、応力関連変形及び故障は、薄いセラミック電解質及び、封止材とセラミック電解質シートの間に配された、少なくとも1つの実質的に平坦な縁取材料を用いることによって低減及び/または防止することができる。縁取材料の少なくとも一部分はセラミック電解質シートの封止領域の少なくとも一部分と接することができる。図4を参照すれば、縁取材料80は電解質シート50の封止領域34の少なくとも一部分と接することができて、電解質シートの平坦性を向上させることができ、また電解質シートの見かけの厚さ及び剛性を大きくすることができる。これの利点はいずれも本明細書に説明される。少なくとも1つの縁取材料は、例えば、印刷、セメント付け、フリット材料による取付けまたはこれらの組合せのような、いずれか適する方法を用いて電解質シートに取り付けることができる。縁取材料は、電解質シートの一方の表面の封止領域の一部分、電解質シートの一方の表面の全封止領域、電解質シートの両表面の封止領域、またはこれらの組合せに施すことができる。
用語「実質的に平坦」は、縁取材料に関係する場合、実質的に平坦な電解質シートについて説明した振幅及び波長と同じ振幅及び波長の値を指す。実質的に平坦な縁取材料は約300μmより大きな振幅及び約1cmより短い波長を有する表面しわを1つないしさらに多くは有していない。存在する場合、表面しわは、約300μm以下、例えば、約1,3,8,10,25,40,80,100,120,150,180,210,230,250,270または300μm以下の、振幅(山対谷)及び、約1cmより長い、例えば、約1,1.5,2,4,8,10または30cmより長い、波長を有するべきである。縁取材料は約100μmより大きい振幅及び約4cmより短い波長を有する表面しわは全く有していないことが好ましい。縁取材料は表面しわを全く有していないことがさらに好ましい。
存在する場合、縁取材料の表面しわは、振幅が約300μm以下であり波長が約1cmより長ければ、振幅及び/または波長が変わり得る。
一実施形態において、本発明の縁取材料は約300μmより大きい振幅及び約1cmより短い波長を有する表面しわは全く有していない。別の実施形態において、本発明の縁取材料は、実質的に平坦であり、約100μmより大きい振幅及び約4cmより短い波長を有する表面しわは全く有していない。また別の実施形態において、本発明の縁取材料は、平坦であり、検出可能な表面しわ及び/または変形は全く有していない。
本発明の縁取材料の厚さは、約1μm〜約10000μm、例えば、約1,2,4,8,10,20,40,100,250,500,1000,2000,4000,8000,9000または10000μm、好ましくは約1μm〜約20μm、例えば、約1,2,4,8,10,14,16,18,19または20μm、さらに好ましくは約1μm〜約3μm、例えば、約1,1.2,1.5,2,2.5,2.8,2.9または3μmとすることができる。
本発明の縁取材料には、実質的に平坦とすることができる、固体酸化物燃料電池に用いるに適するいかなる材料も含めることができる。縁取材料には、銀、パラジウムのような金属、例えばセラミック電解質シートと同じ組成材のようなセラミック組成材、またはこれらの組合せを含めることができる。複数の縁取材料が用いられる場合、それぞれの組成は同様であるかまたは異なることができる。全ての縁取材料が同じ組成または形状寸法を有する必要はない。
個々の縁取材料は複数の層、例えば、2層,3層,4層ないしさらに多くの層を有することもできる。存在する場合、個々の縁取材料の複数の層のそれぞれの組成は同様であるかまたは異なることができる。一実施形態において、個々の縁取材料は単層であり、複数の層は有していない。別の実施形態において、個々の縁取材料は3層からなり、3つの層のそれぞれは電解質シートのセラミック材料を含む。別の実施形態において、個々の縁取材料は2層からなり、第1の層は電解質シートのセラミック材料を含み、第2の層は銀を含む。また別の実施形態においては、複数の縁取材料がセラミック電解質シートの両面に配置され、それぞれの縁取材料は複数の層を有する。
本発明の縁取材料は、縁取材料が用いられる固体酸化物燃料電池の設計及びコンポーネントと同等の、いかなる弾性率も有することができる。縁取材料は、好ましくはセラミック電解質の弾性率以下の弾性率、さらに好ましくはセラミック電解質シートの弾性率より低い弾性率を有するべきである。
本発明の縁取材料はさらに定着剤を有することができる。定着剤には、封止材の電解質シートへの接着性を高めることができる、適するいかなる材料も含めることができる。定着剤は、例えばNiOのような、遷移金属酸化物を含むことができる。存在する場合、定着剤は、封止材の表面に、または縁取材料が取り付けられるであろう電解質シート表面の部分領域に、直接に施すことができる。セラミック及び/または金属のような縁取材料、及び定着剤は市販されており(Ferro Corporation, 米国ニューヨーク州ペンヤン;Sigma-Aldrich, 米国ミズーリ州セントルイス(St. Louis))、当業者であれば適切な縁取材料及び/または定着剤を容易に選択できるであろう。
存在する場合、縁取材料は張出電解質について説明した態様と同様の態様で装置の封止領域から張り出すこともできる。一実施形態において、セラミック電解質シートの少なくとも一部分が封止領域から張り出し、縁取材料が電解質シートの一方の表面に取り付けられてセラミック電解質シートの張出部分の少なくとも一部分に接するように、セラミック電解質シートが配置される。図4は、セラミック電解質シートの両面に2つの個々の縁取材料が配置されている、例示実施形態の断面を示す。図4において、縁取材料は電解質シートの張出部分と接し、縁取材料は電解質シートとほぼ同じ程度に封止領域から張り出している。縁取材料は電解質シートのストリート幅にも延び込む。
縁取の波打ち形状
第5の手法において、応力関連変形及び故障は、図5に示されるような、変動幅を有する、本明細書で説明されるような、実質的に平坦な縁取材料80を用いることによって低減及び/または防止することができる。そのような縁取材料の幅は、固体酸化物燃料電池での使用に適するいかなる幾何学的パターンにおいても、その長さに沿って変わり得る。縁取材料は、フレーム60に近接して配置された第1のエッジ及びセラミック電解質シート50のストリート幅領域32に近接して配置された第2のエッジを有することができ、第1のエッジは直線ではなく、少なくとも1つの縁取材料の少なくとも一部分は封止領域と接し、少なくとも1つの縁取材料の少なくとも一部分はストリート幅領域と接する。縁取材料は、必要に応じて、直線ではない第2のエッジを有することができる。存在する場合、直線ではない第2のエッジは、直線ではない第1のエッジと同じかまたは異なるパターンを有することができる。直線ではない第2のエッジは、第1のエッジが直線であっても、直線ではないパターンを有することができる。理論に束縛されることは望まないが、直線ではないエッジを有する縁取材料は、封止領域内の応力並びに縁取材料及びセラミック電解質シートのいずれのエッジにおける応力もより良く分散させ得ると考えられる。縁取材料の直線ではないエッジは、規則的な反復パターン、不規則な非反復パターンまたはこれらの組合せを有することができる。縁取材料の直線ではないエッジは、鋭角または階段状変化を有していないことが望ましい。
変動幅縁取材料の第1のエッジまたは第2のエッジは、約0.5mm〜約100cm,例えば、約0.5mm,1mm,4mm,10mm,20mm,40mm,80mm,100mm,500mm,1cm,10cm,25cm,50cmまたは100cm,好ましくは約3mm〜約3cm,例えば、約3mm,7mm,10mm,15mm,20mm,40mm,80mm,100mm,500mm,750mm,1cm,2cm,2.5cmまたは3cmの波長を有する少なくとも1つの変化を有することができる。少なくとも1つの変化は、約0.5mm〜約5cm,例えば、約0.5mm,1mm,4mm,10mm,20mm,40mm,80mm,100mm,500mm,1cm,2cm,3cm,4cm,4.5cmまたは5cm,好ましくは、約5mm〜約2cm,例えば、約5mm,6mm,8mm,10mm,20mm,40mm,80mm,100mm,500mm,750mm,1cm,1.5cmまたは2cmの振幅を有することもできる。
一実施形態において、変動幅縁取材料の第1のエッジは波長及び振幅のいずれもが約1cmの反復パターンを有する。別の実施形態において、変動幅縁取材料の第1のエッジは正弦波パターンを有する。また別の実施形態において、変動幅縁取材料の第1のエッジ及び第2のエッジはいずれも直線ではなく、及び/または正弦波パターンを有する。
別の実施形態において、変動幅縁取材料の第2のエッジは局所的な波長または周期性を有する反復パターンを有する。変動幅縁取材料の第2のエッジは局所的な波長または周期性をもつ反復パターンを有し、活性領域は1つより多くの電極を有し、第2のエッジは、ほぼセル間隔の周期である周期性、セル間隔の周期のほぼ(±0.1)倍数である周期性、またはセル間隔の周期の整数分の1、例えば、1/2,1/3,1/4,1/5,1/6,1/7,1/8,1/9及び1/10の周期性を有する少なくとも1つの変化を有する。
SOFC作成
本発明は、固体酸化物燃料電池コンポーネントの変形及び故障を低減及び/または排除するための本明細書に挙げられた手法のそれぞれを、個別に及び様々な組合せで含む固体酸化物燃料電池の作成を包含するように考えられている。
本発明は、セラミック電解質シート、フレーム及び封止材を提供する工程、ここで、セラミック電解質シートは、約50μmより小さく、例えば、約50,48,45,40,35,30,25,20,15,10または5μmより小さく、好ましくは約30μmより小さく、例えば、約30,28,25,20,15,10,8または5μmより小さく、さらに好ましくは約20μmより小さい、例えば、約20,18,15,12,10,8,6または5μmより小さい、厚さを有する、及び、セラミック電解質シートをフレームに封止材で、約5mmより広く、例えば、約5,5.5,6,6.5,7,9,11,15または20mmより広く、好ましくは約7mmより広い、例えば、約7,7.2,7.5,7.8,8,9,11,15,20または30mmより広い、ストリート幅をセラミックシートが有するように、取り付ける工程を含む、固体酸化物燃料電池を作成する方法を提供する。
セラミック電解質シートはフレームに、電解質シートの厚さの約10〜約2000倍、例えば、約10,12,15,20,50,100,150,200,300,500,700,900,1200,1500,1800または2000倍、好ましくは電解質シートの厚さの約400〜約600倍、例えば、約400,420,440,480,500,520,540,580または600倍のストリート幅をセラミック電解質シートが有するように、取り付けることもできる。一実施形態において、セラミック電解質シートはフレームに、電解質シートの厚さの約500倍のストリート幅を電解質シートが有するように、取り付けられる。別の実施形態において、セラミック電解質シートはフレームに、電解質シートの厚さの約2000倍のストリート幅を電解質シートが有するように、取り付けられる。
本発明は、平坦または実質的に平坦なセラミック電極シート、フレーム及び封止材を提供する工程、及び、平坦または実質的に平坦なセラミック電極シートをフレームに封止材で取り付ける工程を含む、固体酸化物燃料電池を作成するための方法も提供する。平坦または実質的に平坦なセラミック電極シートは約300μmより大きな振幅及び約1cmより短い波長を有する表面しわを1つないしさらに多くは有していない。存在する場合、表面しわは、約300μm以下、例えば、約1,3,8,10,25,40,80,100,120,150,180,210,230,250,270または300μm以下の、振幅(山対谷)、及び約1cmより長い、例えば、約1,1.5,2,4,8,10または30cmより長い、波長を有するべきである。セラミック電解質シートには約100μmより大きい振幅及び約4cmより短い波長を有する表面しわはないことが好ましい。セラミック電解質シートには表面しわがないことがさらに好ましい。
一実施形態において、実質的に平坦なセラミック電解質シートはフレームにガラスフリット封止材を用いて取り付けられる。別の実施形態において、実質的に平坦なセラミック電解質シートはフレームにガラスフリット封止材を用いて、セラミック電解質シートの少なくとも一部分が封止領域から張り出し、フレームに向かって電解質シートの封止領域の先に延び出すように、取り付けられる。
本発明は、フレーム、封止材及び、厚さが変化する、実質的に平坦なセラミック電解質シートを提供する工程、及び実質的に平坦なセラミック電解質シートをフレームに封止材を用いて、封止材に接しているセラミック電解質シートの少なくとも一部分がセラミック電解質シートの活性領域の少なくとも一部分の厚さより大きい厚さを有するように、取り付ける工程を含む、固体酸化物燃料電池を作成する方法も提供する。一実施形態において、実質的に平坦なセラミック電解質シートはフレームに封止材を用いて、封止材に接しているセラミック電解質部分の厚さがセラミック電解質シートの活性領域の厚さの約1.5倍であるように、取り付けられる。
本発明は、フレーム、封止材、セラミック電解質シート及び少なくとも1つの実質的に平坦な縁取材料を提供する工程、及びセラミック電解質シートをフレームに封止材を用いて、少なくとも1つの縁取材料がセラミック電解質シートの活性領域の少なくとも一部分と接するように、取り付ける工程を含む、固体酸化物燃料電池を作成する方法も提供する。
本発明の縁取材料の厚さは、約1μm〜約10000μm、例えば、約1,2,4,8,10,20,40,100,250,500,1000,2000,4000,8000,9000,または10000μm、好ましくは約1μm〜約20μm、例えば、1,2,4,8,10,14,16,18,19または20μm、さらに好ましくは約1μm〜約3μm、例えば、約1,1.2,1.5,2,2.5,2.8、2.9または3μmとすることができる。
縁取材料には、実質的に平坦とすることができる、固体酸化物燃料電池での使用に適するいかなる材料も含めることができる。縁取材料には、銀、パラジウムのような金属、例えばセラミック電解質シートと同じ組成材のようなセラミック組成材、またはこれらの組合せを含めることができる。複数の縁取材料が用いられる場合、それぞれの組成は同様とするかまたは変えることができる。全ての縁取材料が同じ組成または形状寸法を有する必要はない。
個々の縁取材料は複数の層、例えば、2層、3層、4層またはさらに多くの層を有することもできる。存在する場合、個々の縁取材料の複数の層のそれぞれの組成は同様とするかまたは変えることができる。一実施形態において、単層縁取材料がセラミック電解質シートとガラスフリットの間に配置される。別の実施形態において、3層からなる、複層縁取材料が、セラミック電解質シートを封止材に取り付ける前に、セラミック電解質シートの一方の表面上に配置される。また別の実施形態において、定着剤を含む縁取材料が、縁取材料及びセラミック電解質シートが封止領域から張り出すように、セラミック電解質シートと封止材の間に配置される。
本発明は、フレーム、封止材、セラミック電解質シート及び、少なくとも1つの直線ではないエッジを有する、実質的に平坦な縁取材料を提供する工程、及びセラミック電解質シートをフレームに封止材を用いて、縁取材料がセラミック電解質シートと封止材の間に配置されるようにまた縁取材料の直線ではないエッジの少なくとも一部分がセラミック電解質シートの封止領域に配置されるように、取り付ける工程を含む、固体酸化物燃料電池を作成する方法も提供する。一実施形態において、縁取材料は波長及び振幅がいずれも約1μmである反復する波形パターンを有する直線ではないエッジを有し、縁取材料はセラミック電解質シートと封止材の間に、直線ではないエッジの少なくとも一部分が電解質シートの封止領域の少なくとも一部分と接するように、配置される。
本発明は、フレーム、封止材、セラミック電解質シート及び、少なくとも1つの直線ではないエッジを有する、実質的に平坦な縁取材料を提供する工程、及びセラミック電解質シートをフレームに封止材を用いて、縁取材料がセラミック電解質シートと封止材の間に配置されるようにまた縁取材料の直線ではないエッジの少なくとも一部分がセラミック電解質シートの封止領域とシートの活性領域の間に配置されるように、取り付ける工程を含む、固体酸化物燃料電池を作成する方法も提供する。一実施形態において、縁取材料は直線ではないエッジを有しており、固体酸化物燃料電池装置が1つより多くの電極を有する活性領域を有し、直線ではないエッジが、ほぼセル間隔の周期である周期性、セル間隔の周期ほぼ倍数である周期性、またはセル間隔の周期の整数分の1、例えば、1/2,1/3,1/4,1/5,1/6,1/7,1/8,1/9及び1/10である周期性を有する、少なくとも1つの変化を有する。
発明者等は、フレームの熱膨張係数がセルをもつ電解質より大きい場合、室温において薄い電解質シート上の活性領域からストリート幅に延び込む周期的表面しわパターンを複数のセルが与え得ることに気付いた。発明者等は、理論に束縛されることは望まないが、直線ではない縁取エッジをセル間隔の周期または倍数または整数分の1に概ね整合させることにより、直線ではない縁取が表面しわに規則的パターンを与え、電解質のストリート幅領域における応力/歪を低減して、信頼性を向上させると考える。
一様厚封止材
応力関連変形及び故障を低減及び/または防止し得る別の方法は、一様な厚さを有する封止材を与える態様でセラミック電解質シートをフレームに取り付けることである。理論に束縛されることは望まないが、一様な厚さを有する封止材は厚さが変化する封止材より小さい応力を封止材及び/またはセラミック電解質シートに生じさせるであろう。厚さが一様な封止材を形成するための一態様は、セラミック電解質シートとフレームを集成する前に電解質シートの少なくとも一部領域に封止材を施すことである。厚さが一様な封止材を用いる固体酸化物燃料電池装置の作成の結果、フレームとセラミック電解質シートの素子間の素子をわたる距離を一様にすることができ、よって燃料電池コンポーネントにかかる応力の少なくとも一部を低減及び/または排除することができる。本発明の封止材は、発泡金属、フェルトまたはガラスフリット封止材のような、固体酸化物燃料電池での使用に適するいずれかの封止材とすることができる。封止材はガラスフリット封止材であることが好ましい。封止材は市販されており、当業者であれば固体酸化物燃料電池に適切な封止材を容易に選択できるであろう。
一実施形態において、本発明は、フレーム及び、セラミック電解質シートを有する、素子を提供する工程、セラミック電解質シートの少なくとも一部領域に封止材を施す工程、及び、次いで素子をフレームに、封止材の厚さが一様になるように、取り付ける工程を含む、固体酸化物燃料電池を作成する方法を提供する。別の実施形態において、封止材は、セラミック電解質シートをフレームに取り付ける前に、電解質シートの少なくとも一部領域及びフレームの少なくとも一部領域のいずれにも施される。別の実施形態において、本発明の封止材は、封止材の厚さが一様になるようにまたフレームとセラミック電解質シートを有する素子の間隔が一貫するように、施される。
封止材脱揮発成分
本発明の封止材は、必要に応じて、少なくとも1つの揮発成分を含むことができ、セラミック電解質シートへの接触後、素子を封止する前に、封止材内の揮発性分の少なくとも一部を揮発させるに十分な時間及び温度で封止材を加熱することができる。揮発成分は、加工助剤のような、使用の前に封止または封止材に加えられるいずれかの材料であり得る。例示的な揮発成分は、ガラスフリット封止材の作成に用いられる有機溶剤である。時間及び温度には、少なくとも1つの揮発成分の少なくとも一部を揮発させるには十分であるが、封止材を軟化及び/または溶融させ、よって素子を封止するには不充分な温度での加熱を含めることができる。加熱には、約100℃〜約300℃の温度、例えば、約100,150,200,250または300℃、好ましくは約150℃〜約250℃の温度、例えば、約150,175,200,225または250℃での、少なくとも約1時間の加熱を含めることができる。
一実施形態において、封止材料は沸点が約200度の有機溶剤を含み、封止材は、セラミック電解質シートに施された後で、セラミック電解質シートをフレームに封止する前に、有機溶剤を脱揮発成分するために約250℃の温度で約1時間加熱される。
本発明のいくつかの実施形態を添付図面に示し、詳細な説明において説明したが、本発明が開示された実施形態に限定されず、添付される特許請求の範囲に述べられ、定められるような本発明の精神を逸脱しない、数多くの再構成、改変及び置換が可能であることは当然である。
本発明の原理をさらに深く説明するため、本明細書で特許請求される物品、装置及び方法がどのようにつくられて評価されるかの完全な開示及び説明を当業者に提供するために以下の実施例が提示される。実施例は本発明の純粋な説明が目的とされ、発明者等が発明と見なしている範囲の限定は目的とされていない。数値(例えば、量、温度等)に関して確度を保証するように努力はされているが、いくらかの誤差及び偏差は考慮されるべきである。別途に示されない限り、温度は℃で表されるかまたは室温であり、圧力は大気圧またはその近くである。製品の品質及び性能を最適化するために用いることができる数多くの様々なプロセス条件及びその組合せがある。そのようなプロセス条件の最適化には、穏当で日常的な実験しか必要ではないであろう。
実施例1−実質的に平坦な縁取材料
第1の実施例においては、第1のセット(A)が本発明の様々な実施形態にしたがう縁取材料を有し、第2のセット(B)が縁取材料を有していない、2つのセットの固体酸化物燃料電池装置を作成した。全ての装置の薄い(20μm)セラミック電解質シート及び封止材は同様の組成及び構成とした。作成した装置のそれぞれの725℃における破断圧力を決定し、図6に示されるように、比較した。縁取材料を有する燃料電池装置について、故障確率の減少を容易に見てとることができる。
実施例2−実質的に平坦な電解質シートの張出し
第2の実施例においては、4つのセット(C,D,E,F)の固体酸化物燃料電池装置を作成した。本実施例で作成した装置は全て20μm厚YSZ電解質シートを有する。装置の第1のセット(C)は、封止材、平支持フレーム(0°角)及び張出電解質シートを有する。装置の第2のセット(D)は、封止材、平支持フレーム(0°角)及び、封止領域から張り出していない、セラミック電解質シートを有する。装置の第1及び第2のセットのいずれの封止材にも、本発明にしたがいいかなる揮発成分も除去するためにプリベークを施した。装置の第3のセット(E)は、封止材、アングル(2.5°)フレーム支持体及び、封止領域から張り出していない、セラミック電解質シートを有する。装置の第4のセット(F)は、封止材、アングル(2.5°)フレーム支持体及び張出セラミック電解質シートを有する。装置の第3及び第4のセットのいずれの封止材にも、いずれかの揮発成分を除去するためのプリベークは施していない。
作成した装置のそれぞれについて725℃における破断圧力を決定し、結果を図7で比較した。図7の結果は、電解質シートが封止領域から張り出している場合の、高圧に対する装置の残存率の向上を実証している。
本明細書に説明される組成、物品、装置及び方法には様々な改変及び変形がなされ得る。本明細書に開示される組成、物品、装置及び方法の明細の考察及び実施から、本明細書に説明される組成、物品、装置及び方法の別の実施形態が明らかになるであろう。本明細及び実施例は例示と見なされるべきであるとされる。
10 固体酸化物燃料電池装置
20 電解質シートの第1の部分領域(活性領域)
30 電解質シートの残余部分領域(不活性領域)
32 ストリート幅領域
34 封止領域
36 張出領域
40 封止材
50 電解質シート
60 フレーム
70 電極
80 縁取材料

Claims (15)

  1. 固体酸化物燃料電池装置において、
    フレーム、及び
    前記フレームと連結しているセラミック電解質シートであって、
    前記セラミック電解質シートの中心に隣接して配置された活性領域、及び
    前記活性領域を囲んで配置された不活性領域であって、
    前記活性領域に隣接して配置されたストリート幅領域、及び
    前記ストリート幅領域を囲んで配置された封止領域、
    を有する、不活性領域、
    を有する、セラミック電解質シート、
    を備え、
    前記封止領域と前記活性領域の間隔が約2mmより大きく、前記セラミック電解質シートの少なくとも一部分が約50μm未満の厚さを有することを特徴とする固体酸化物燃料電池装置。
  2. 前記封止領域と前記活性領域の間隔が約5mmより大きいことを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物燃料電池装置。
  3. 前記ストリート幅領域が前記セラミック電解質シートの前記厚さの少なくとも約500倍の幅を有することを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物燃料電池装置。
  4. 前記封止領域が実質的に平坦であり、前記セラミック電解質シートが20μm未満の厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物燃料電池装置。
  5. 前記セラミック電解質シートが、(i)約300μmより大きい振幅を有し、約1cmより短い波長を有する、または(ii)前記電解質シート厚の約25倍より大きな振幅を有する、表面しわを1つないしさらに多くは含んでいないことを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物燃料電池装置。
  6. 前記封止領域が実質的に平坦であり、厚さを有し、前記封止領域の前記厚さが前記活性領域の厚さより大きいことを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物燃料電池装置。
  7. 少なくとも1つの縁取材料をさらに有し、前記少なくとも1つの縁取材料の少なくとも一部分が前記封止領域の少なくとも一部分と接し、前記縁取材料が実質的に平坦であることを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物燃料電池装置。
  8. 第2の縁取材料をさらに含み、前記第2の縁取材料の少なくとも一部分が前記少なくとも1つの縁取材料に対向して配置された前記封止材料の少なくとも一部分と接し、前記第2の縁取材料が実質的に平坦であることを特徴とする請求項7に記載の固体酸化物燃料電池装置。
  9. 前記少なくとも1つの縁取材料が、前記セラミック電解質シートの弾性率より低い弾性率を有することを特徴とする請求項7に記載の固体酸化物燃料電池装置。
  10. 前記少なくとも1つの縁取材料が複数の層を含むことを特徴とする請求項7に記載の固体酸化物燃料電池装置。
  11. 前記少なくとも1つの縁取材料が定着剤を含むことを特徴とする請求項7に記載の固体酸化物燃料電池装置。
  12. 前記定着剤が少なくとも1つの遷移金属酸化物を含むことを特徴とする請求項11に記載の固体酸化物燃料電池装置。
  13. 前記少なくとも1つの縁取材料の幅がその長さに沿って変化することを特徴とする請求項7に記載の固体酸化物燃料電池装置。
  14. 前記少なくとも1つの縁取材料が、(i)前記フレームに近接して配置された第1のエッジ及び前記ストリート幅領域に近接して配置された第2のエッジを有し、前記エッジの少なくとも一方が直線ではなく、前記直線ではないエッジが少なくとも1つの変化を有し、前記変化が約0.5mm〜約100cmの波長及び約0.5mm〜約5cmの振幅を有する、及び/または(ii)前記フレームに近接して配置された第1のエッジ及び前記ストリート幅領域に近接して配置された第2のエッジを有し、前記エッジの少なくとも一方が正弦波パターンを有することを特徴とする請求項7に記載の固体酸化物燃料電池装置。
  15. 前記活性領域が1つより多くの電極を有し、前記直線ではないエッジが、セル間隔の周期である波長、セル間隔の周期の倍数である波長またはセル間隔の周期の整数分の1である波長を有する、少なくとも1つの変化を有することを特徴とする請求項13に記載の固体酸化物燃料電池装置。
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