JP2010522567A - 遺伝子増幅および発現の方法 - Google Patents
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Abstract
組換え細胞における、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列の増幅および発現に関する方法と、そのような方法によって作製された細胞株およびポリペプチドとを開示する。本明細書で開示する方法により、バイオリアクターを用いて、関心対象のポリペプチドを発現する細胞株を比較的短い期間で増幅することが可能になる。
Description
関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる、2007年3月28日に出願された米国特許仮出願第60/908,529号に対して優先権を主張する。
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる、2007年3月28日に出願された米国特許仮出願第60/908,529号に対して優先権を主張する。
発明の分野
本発明は、一般に、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列を組換え細胞において増幅および発現させる方法に関する。本発明の方法は、バイオリアクターを用いて、比較的短い期間で増幅された細胞株を提供する。
本発明は、一般に、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列を組換え細胞において増幅および発現させる方法に関する。本発明の方法は、バイオリアクターを用いて、比較的短い期間で増幅された細胞株を提供する。
背景
商業的に重要な多くのポリペプチドは、培養によって増殖させた組換え細胞において生成される。このようなポリペプチドを生成するための1つの方法は、2種の核酸配列を宿主細胞にトランスフェクトすることによる、増幅された細胞株の作製を含み、このうち1つの核酸配列は関心対象のポリペプチドをコードし、もう1つはジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)のような増幅マーカーをコードする。増幅マーカーがDHFRである場合、トランスフェクトされた細胞は、当技術分野において周知であるように、濃度を漸増させた増幅剤メトトレキサート(MTX)中で細胞を培養することによる選択圧に供される。MTXの通常の細胞障害効果は、DHFRの発現によって実質的に無くなる。トランスフェクトされた細胞は、DHFR遺伝子がトランスフェクトされた細胞のゲノム中に組み込まれているため、生き残ると考えられている。増幅を通じてDHFRのコピー数を十分に高いレベルまで上昇させることにより、細胞株は、より高いレベルのMTXに耐性となることができる。同様に、DHFRをコードする核酸配列が増幅されるにつれて、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列も増幅され、したがって、その配列の発現も増大する。
商業的に重要な多くのポリペプチドは、培養によって増殖させた組換え細胞において生成される。このようなポリペプチドを生成するための1つの方法は、2種の核酸配列を宿主細胞にトランスフェクトすることによる、増幅された細胞株の作製を含み、このうち1つの核酸配列は関心対象のポリペプチドをコードし、もう1つはジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)のような増幅マーカーをコードする。増幅マーカーがDHFRである場合、トランスフェクトされた細胞は、当技術分野において周知であるように、濃度を漸増させた増幅剤メトトレキサート(MTX)中で細胞を培養することによる選択圧に供される。MTXの通常の細胞障害効果は、DHFRの発現によって実質的に無くなる。トランスフェクトされた細胞は、DHFR遺伝子がトランスフェクトされた細胞のゲノム中に組み込まれているため、生き残ると考えられている。増幅を通じてDHFRのコピー数を十分に高いレベルまで上昇させることにより、細胞株は、より高いレベルのMTXに耐性となることができる。同様に、DHFRをコードする核酸配列が増幅されるにつれて、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列も増幅され、したがって、その配列の発現も増大する。
しかしながら、この増幅および発現増大の方法には欠点がある。特に、この方法を利用するのに最も適切な組換え細胞株の作製には大きな労働力を要し、実施するのに数ヶ月を要する場合がある。例えば、この増幅方法は伝統的に、増幅マーカーの発現が低レベルである細胞株を、数週間それらの細胞を維持した後に、増幅剤濃度の連続的な段階的上昇に供することによって、組織培養フラスコ、振盪フラスコ、またはスピナーフラスコ中で実施されてきた。したがって、次の段階に進むのに要する時間は数ヶ月である場合がある。さらに、増幅が起こっているよう徹底するために、数ヶ月に渡って継続的に細胞株を評価しなければならないため、以前の増幅方法は、典型的には大きな労働力を要する。
したがって、関心対象のポリペプチドを発現する細胞株を比較的短い期間で増幅するための効率的な方法を提供することが望ましいと思われる。
概要
本発明は、概して、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列を組換え細胞において増幅する方法に関する。本発明の方法は、バイオリアクターを用いて、比較的短い期間で増幅された細胞株を提供することができる。
本発明は、概して、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列を組換え細胞において増幅する方法に関する。本発明の方法は、バイオリアクターを用いて、比較的短い期間で増幅された細胞株を提供することができる。
1つの態様において、本発明は、関心対象のポリペプチドを発現する組換え細胞株を作製するための方法を提供し、本方法は(a)(i)関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列と(ii)増幅マーカーをコードする核酸配列とをトランスフェクトした宿主細胞を、バイオリアクターにおいて培地中で培養する段階;ならびに(b)培地に量を漸増させた増幅剤を添加して組換え細胞株を得る段階を含む。
別の態様において、本発明は、関心対象のポリペプチドを発現する組換え細胞株を作製するための方法を提供し、本方法は、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列と増幅マーカーをコードする核酸配列とをトランスフェクトした宿主細胞を、バイオリアクターにおいて量を漸増させた増幅剤を含む培地中で培養し、それによって、増幅マーカーをコードする核酸配列を増幅する段階を含む。
別の態様において、本発明は、関心対象のポリペプチドを生成するための方法を提供し、本方法は(i)関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列と(ii)増幅マーカーをコードする核酸配列とをトランスフェクトされた宿主細胞を、バイオリアクターにおいて量を漸増させた増幅剤を含む培地中で培養し、それによって、関心対象のポリペプチドを発現させる段階を含む。
さらに別の態様において、本発明は、関心対象のポリペプチドを生成するための方法を提供し、本方法は、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列と増幅マーカーをコードする核酸配列とをトランスフェクトされた宿主細胞を、バイオリアクターにおいて量を漸増させた増幅剤を含む培地中で培養し、それによって、増幅マーカーをコードする核酸配列を増幅させ、関心対象のポリペプチドを発現させる段階を含む。
本発明の特徴および利点は、当業者には容易に明らかになるであろう。当業者は多数の変更を加えることができ、このような変更は、本発明の精神の範囲内である。
これらの図面は、本発明のいくつかの態様の特定の局面を例示し、限定することを目的としない。
図1は、本発明の方法に従ってバイオリアクターにおいて増幅した組換え細胞の生存率および密度を示すグラフである。
図2は、灌流によって増幅した細胞株(クローン19番)および予備増幅した細胞株(クローン28番)の細胞増殖および発現のレベルを示すグラフである。
図3は、灌流によって増幅した細胞株(クローン19番)および予備増幅した細胞株(クローン28番)の比生産性(specific productivity)を示すグラフである。
図4は、灌流型バイオリアクターにおいて増幅した宿主細胞の増殖、生存率、およびMTX濃度のプロファイルを示すグラフである。
図5は、灌流型増幅バイオリアクターの灌流速度およびバイオマス除去率を示すグラフである。
図6は、灌流によって増幅した細胞および予備増幅して集めた細胞の力価および比生産性を示すグラフである。
図7は、灌流によって増幅した細胞および予備増幅して集めた細胞の力価および最大総細胞密度(total peak cell density)を示すグラフである。
図8は、灌流によって増幅した細胞株および予備増幅した細胞株の比生産性を示すグラフである。
図9は、灌流型バイオリアクターにおいて増幅した、バルクでトランスフェクトされた細胞の増殖、生存率、およびMTX濃度のプロファイルを示すグラフである。
詳細な説明
本発明は、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列を組換え細胞において増幅および発現させる効率的な方法、ならびにそのような方法によって作製された細胞株およびポリペプチドを提供する。本発明の方法は、バイオリアクターを用いて、比較的短い期間で増幅された細胞株を提供することができる。
本発明は、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列を組換え細胞において増幅および発現させる効率的な方法、ならびにそのような方法によって作製された細胞株およびポリペプチドを提供する。本発明の方法は、バイオリアクターを用いて、比較的短い期間で増幅された細胞株を提供することができる。
本発明の具体的な利点は、既存の段階的な増幅手順によってこれまで可能であったよりもずっと速く、増幅された細胞株を発達させることが可能になることである。さらに、本発明の方法は、増幅が起こっていることを確認するために非常に長い期間に渡って継続的に細胞株をモニターする必要がないため、要する労働力は少ない。時間の節約は、一つには、本発明の増幅プロセスに従ってバイオリアクターを用いて実現される。さらに、その他の利点は、本発明において作製される増幅された細胞株は、その後のバイオリアクターでの培養用に、よりうまく適応させられることである。いかなる特定の作用メカニズムに限定されることも意図しないが、この利点は、少なくとも一つには、増幅された細胞がバイオリアクター培養条件に付随するずれ応力を既に経験していることが理由となって、本発明の方法を実施する際に実現されると考えられている。
本発明によれば、2種の核酸配列、すなわち、関心対象のポリペプチドをコードする1つの核酸配列および増幅マーカーをコードするもう1つの核酸配列を宿主細胞にトランスフェクトする。外因性の核酸配列(nucleic sequence)が細胞膜の内側に導入され、核酸配列の永久的(すなわち安定な)形質転換が起こる場合、細胞は「トランスフェクト」されている。次いで、宿主細胞を、バイオリアクターにおいて量を漸増させた増幅剤を含む培地中で培養する。宿主細胞の細胞生存率および/または細胞密度をモニターして、特に、増幅が起こっているかどうか、および/または増幅剤の量をいつ増やせるかを決定する。一般に、細胞生存率は、増幅剤の量をいつ増やせるかを決定する際に使用される主な指標である。2回またはそれ以上の連続的な測定値に基づいて、細胞生存率(%)が、上昇しているかまたは安定(すなわち生存率±10%)である場合、本発明の方法に従って増幅剤の濃度を上昇させてよい。細胞生存率(%)が連続的に低下している(すなわち、生存率が10%超低下)場合、増幅剤の濃度は上昇させない。細胞生存率(%)を測定するための任意の従来の方法、例えば、色素(トリパンブルー)排除法をこの目的のために使用してよい。毎日、または望ましい場合にはより頻繁に培養物をモニターして、細胞生存率(%)を決定することができる。一般に、細胞生存率および/または細胞密度の低下が観察され、その後、細胞生存率および/または密度が続いて上昇する場合、増幅が起こっていると考えられる。
色素排除技術を利用する手作業の方法または自動化された方法を非限定的に含む様々な方法を用いて、細胞の生存率および/または密度をモニターすることができる。本開示の恩恵を受ける当業者は、細胞生存率および/または細胞密度をモニターする他の適切な方法を認識するであろう。所望の濃度の増幅剤のもとで所望の細胞生存率および/または密度に細胞が達したら、次いで、増幅された細胞株を用いて、所望の量の関心対象のポリペプチドを作製することができる。
バイオリアクターの使用を通じて、本発明は、特定の核酸配列の増幅およびそれに続く関心対象のポリペプチドの発現を、バイオリアクターで選択されない細胞と比べて速い速度で達成することができる方法を提供する。いくつかの態様において、本発明は、増幅された細胞株を作製するのに必要な時間の長さを約25%短縮することを可能にできる。他の態様において、本発明は、増幅された細胞株を作製するのに必要な時間の長さを約50%短縮することを可能にできる。さらに別の態様において、本発明は、増幅された細胞株を作製するのに必要な時間の長さを約60%短縮することを可能にできる。他のいかなる高速化手順も無い場合、本発明は、増幅された細胞株を約2〜3ヶ月で作製することを可能にできる。
本発明の方法で使用する宿主細胞は、標準的な細胞培養技術に従ってバイオリアクター中で培養する。本明細書において使用される場合、「バイオリアクター」という用語は、細胞を増殖させるために使用する連続的な培養装置を意味する。細胞を培養するのに、特に、多量の関心対象のタンパク質を商業規模で生成するのに適した任意のバイオリアクターを本発明の方法で使用することができ、例えば、フェドバッチバイオリアクター、灌流バイオリアクター、攪拌槽バイオリアクター、エアリフトバイオリアクター、および使い捨てバイオリアクターが含まれる。当業者が理解するように、本発明の方法で使用するバイオリアクターのタイプは、宿主細胞を培養できるのであれば決定的に重要ではなく、製造上の必要に基づいて、個々のバイオリアクターを選択してよい。本発明の1つの態様において、バイオリアクターは灌流型バイオリアクターである。
宿主細胞および調製
本明細書において開示する方法は、多種多様の宿主細胞を用いた用途に適している。より具体的には、バイオリアクターで培養できる任意の細胞型を、本発明において宿主細胞として使用することができる。しかしながら、本開示の恩恵を受ける当業者が理解するように、本発明は、真核宿主細胞を用いた用途に特に適することができ、これは増幅するのにより長い期間がかかる場合があり、したがって、時間の短縮の利点を認識することができる。
本明細書において開示する方法は、多種多様の宿主細胞を用いた用途に適している。より具体的には、バイオリアクターで培養できる任意の細胞型を、本発明において宿主細胞として使用することができる。しかしながら、本開示の恩恵を受ける当業者が理解するように、本発明は、真核宿主細胞を用いた用途に特に適することができ、これは増幅するのにより長い期間がかかる場合があり、したがって、時間の短縮の利点を認識することができる。
本明細書において使用される「宿主細胞」という用語は、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列および増幅マーカーをコードする核酸配列をトランスフェクトされた細胞を意味する。いくつかの態様において、宿主細胞は、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列および増幅マーカーをコードする核酸配列を含むベクターでトランスフェクトされてよい。本明細書において使用される「ポリペプチドをコードする核酸配列」および「増幅マーカーをコードする核酸配列」という語句は、適切な調節核酸の制御下に置かれた場合にインビボで転写および翻訳され得る核酸分子を意味する。コード配列の境界は、5'(アミノ)末端の開始コドンおよび3'(カルボキシ)末端の翻訳停止コドンによって定められる。コード配列には、原核生物、真核生物、および合成供給源に由来する、DNA、RNA、mRNA、cDNA、ゲノムDNA、およびそれらの類似体が含まれ得るが、それらに限定されるわけではない。転写終結配列は、典型的には、コード配列の3'側に位置している。当業者は、バイオリアクターで培養でき、かつ、関心対象のポリペプチドを発現させるのに適した特定の宿主細胞株を選択することができる。
1つの態様において、本発明において利用する宿主細胞には、哺乳動物の細胞および細胞株ならびにそれらに由来する細胞培養物が含まれる。哺乳動物細胞、例えば、胚細胞または体細胞は、マウス、ラット、もしくは他のげっ歯動物などの哺乳動物、またはヒトもしくはサルなどの霊長類に由来してよい。本発明の技術を実施する際に初代細胞培養物または不死化細胞を使用できることは理解されるであろう。
特定の態様において、細胞型は哺乳動物に由来し、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)(例えば、DG44およびDUXB11; Urlaub, et al., Somatic Cell and Molecular Genetics 12:555-566 (1986); Haynes, et al., Nucleic Acids Research 11:687-706 (1983); Lau, et al., Molecular and Cellular Biology 4:1469-1475 (1984); Kaufman, Randal J., Methods in Enzymology 185:537-566 (1991))、チャイニーズハムスター線維芽細胞(例えばR1610)、ヒト子宮頸部癌(例えばHELA)、サル腎臓株(例えば、CVIおよびCOS)、マウス線維芽細胞(例えばBALBc/3T3)、マウス骨髄腫(NS0;SP2/O)、ハムスター腎臓株(例えばHAK)、マウスL細胞(例えばL-929)、ヒトリンパ球(例えばRAJI)、ヒト腎臓(例えば、293および293T)が含まれるがそれらに限定されるわけではない。宿主細胞株は、典型的には市販されているか(例えば、BD Biosciences, Lexington, Ky.; Promega, Madison, Wis.; Life Technologies, Gaithersburg, Md.から)、または、American Type Culture Collection(ATCC, Manassas, Va.)から入手することができる。
関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列および増幅マーカーをコードする核酸配列は、当技術分野において周知の様々な技術によって適切な宿主細胞中に導入またはトランスフェクトすることができる(例えば、Ridgway, 1973, Vectors: Mammalian Expression Vectors, 24.2章、470〜472頁、RodriguezおよびDenhardt編、Butterworths, Boston, Mass.; Graham, et al., Virology 52:456 (1973); Sambrook, et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratories, New York (1989); Davis, et al., Basic Methods in Molecular Biology, Elsevier (1986);ならびにChu, et al., Gene 13:197 (1981)を参照されたい)。「形質転換」、「トランスフェクション」、および「形質導入」という用語、ならびにそれらの文法的変形は、実行可能な任意の手段によって細胞に外来核酸を取り込ませることを意味する。外因性の核酸配列が細胞膜の内側に導入され、核酸配列の永久的(すなわち安定な)トランスフェクションが起こる場合、細胞は「トランスフェクト」されている。これは、トランスフェクトする核酸配列を組換えによって細胞ゲノム中に組み込むことを伴う。取込みを遂行するのに用いる手段には、トランスフェクション(エレクトロポレーションを含む)、形質転換、プロトプラスト融合、リン酸カルシウム沈殿、エンベロープに包まれた(enveloped)DNAとの細胞融合、マイクロインジェクション、および完全なウイルスによる感染が含まれ得る。通常レベルよりも高いレベルでの一過性発現さえも、関心対象のポリペプチドの機能研究または作製および回収のために有用である。
「組換え」という用語は、核酸配列を記述するために本明細書において使用される場合、その由来または操作によって、(1)天然状態では結合しているポリヌクレオチドの全部もしくは一部分と結合しておらず、かつ/または(2)天然状態で連結されているもの以外のポリヌクレオチドに連結されている、ゲノム由来、cDNA由来、半合成由来、または合成由来のポリヌクレオチドを含む核酸配列を意味する。「組換え」という用語は、タンパク質またはポリペプチドを記述するために本明細書において使用される場合、組換え核酸配列の発現によって産生されるポリペプチドを意味する。「組換え」という用語は、細胞に関して本明細書において使用される場合、組換え核酸配列のレシピエントとして使用され得るか、または使用され、かつ、元の細胞の子孫を含む細胞を意味する。偶発的または意図的な変異が原因となって、単一の親細胞の子孫の形態またはゲノム相補物もしくは核酸相補物全体が元の親と完全に同一ではない場合があることを理解すべきである。所望のポリペプチドをコードする核酸配列の存在のような関連する性質を特徴とするのに足るだけ親に類似している親細胞の子孫もまた、子孫とみなされる。
適切なベクター
1つの態様において、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列および増幅マーカーをコードする核酸配列は、ベクターを用いて宿主細胞中に導入されてよい。本明細書において使用される「ベクター」という用語は、関心対象のポリペプチドの発現を指示することができ、かつ、宿主細胞に核酸配列を移入することができ、したがって、発現が望まれる核酸配列に機能的に連結されたプロモーターを含む、任意の核酸、好ましくはDNAを意味する。核酸配列の発現のために必要とされ得るベクターの構成要素に加えて、適切なベクターは、細菌の複製起点、付加的な増幅遺伝子、ベクターが一本鎖DNAとして存在することを可能にするシグナル配列(例えばM13複製起点)、マルチクローニング部位、および/または哺乳動物複製起点(例えば、SV40複製起点もしくはアデノウイルス複製起点)も含んでよい。
1つの態様において、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列および増幅マーカーをコードする核酸配列は、ベクターを用いて宿主細胞中に導入されてよい。本明細書において使用される「ベクター」という用語は、関心対象のポリペプチドの発現を指示することができ、かつ、宿主細胞に核酸配列を移入することができ、したがって、発現が望まれる核酸配列に機能的に連結されたプロモーターを含む、任意の核酸、好ましくはDNAを意味する。核酸配列の発現のために必要とされ得るベクターの構成要素に加えて、適切なベクターは、細菌の複製起点、付加的な増幅遺伝子、ベクターが一本鎖DNAとして存在することを可能にするシグナル配列(例えばM13複製起点)、マルチクローニング部位、および/または哺乳動物複製起点(例えば、SV40複製起点もしくはアデノウイルス複製起点)も含んでよい。
関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列および増幅マーカーをコードする核酸配列をいくつかの適切なベクター中に組み入れて、関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列および増幅マーカーをコードする核酸配列の宿主細胞中への導入を容易にすることができる。適切なベクターは、クローニングベクター、発現ベクターを含む任意のタイプのものでよく、ウイルスを含む任意の供給源に由来してよい。1つの態様において、ベクターは、 哺乳動物発現ベクターである。
本発明において使用するのに適したベクターは、典型的には、複製手段のための1つまたは複数のエレメント、例えば、エピソーム性または染色体性でよい複製起点を含む。好ましくは、複製配列によって、ベクターは両方の手段を行うことができるようになり、その結果、ベクターは、挿入配列もしくはトランスポゾンなど転移可能な配列の存在、染色体中に存在する配列との実質的な相同性、または非相同な組換え事象のいずれかの寄与により、染色体外単位としての自己複製および染色体中への組込みができるようになる。複製配列またはレプリコンは、形質転換された宿主によって認識されるものであると考えられ、プラスミド、ウイルス、宿主細胞など任意の供給源に由来し、例えば、それ自体またはセントロメアと組み合わせた自己複製セグメントなどである。特定の複製配列が本発明に不可欠なわけではなく、様々な配列を使用することができる。便宜的には、ウイルスの複製配列を使用することができる。
それらを調製するのに適したベクターおよび方法は当技術分野において周知であるか(例えば、Maniatis et al.,前記を参照されたい)、または、商業的製造業者、例えば、Invitrogen(Carlsbad, Calif.)、Promega(Madison, Wis.)、およびStatagene(La Jolla, Calif.)を通じて入手し、必要に応じて改変してよい。市販されているベクターの例には、pcDNA3(Invitrogen)、pCMV-Script(Stratagene)、および関連する開示内容が参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願第2005/0153394号で開示されているものが含まれる。
増幅マーカーおよび増幅剤
本明細書において使用される場合、「増幅マーカー」という用語は、特定の核酸配列を増幅した宿主細胞を選択するために利用されるマーカーを意味する。増幅マーカーは当技術分野において周知であり、当業者によって望まれる特定の発現系に基づいて安定なトランスフェクタントを単離するために本発明において使用するために選択することができる。
本明細書において使用される場合、「増幅マーカー」という用語は、特定の核酸配列を増幅した宿主細胞を選択するために利用されるマーカーを意味する。増幅マーカーは当技術分野において周知であり、当業者によって望まれる特定の発現系に基づいて安定なトランスフェクタントを単離するために本発明において使用するために選択することができる。
本明細書において使用される場合、「増幅剤」という用語は、特定の増幅マーカーまたは特定の増幅マーカーをコードする核酸配列を欠損した宿主細胞の増殖または生存を妨害する物質を意味する。したがって、増幅マーカーをコードする核酸配列をトランスフェクトされた宿主細胞は、特定の増幅剤の存在下で増殖または生存することができるのに対し、トランスフェクトされなかった宿主細胞は増殖も生存もできないと思われる。
増幅マーカーをコードする任意の適切な核酸配列を本発明において使用することができる。典型的には、本発明において使用できる、増幅マーカーをコードする核酸配列は、容易に入手可能な供給源から得ることができる。増幅マーカーおよびそれらの増幅剤の例を表1に提供する。TaylorおよびFeyereisen, Molecular Biology and Evolution, 13(6):719-734 (1996); ならびに Kaufman, Methods in Enzymology, 185:537-566 (1990)も参照されたい。
選択剤の適切な濃度は、使用される様式によって異なる。このような使用のためのパラメーターは、当業者によって容易に確定され得る。増幅マーカーをコードする遺伝子を欠損した細胞株もまた、当技術分野において周知である。
1つの態様において、DHFRは、関心対象のポリペプチドの発現の増大を可能にする増幅マーカーとして使用される。DHFRは、プリン生合成のために必要であり、外因性プリンが無い場合、DHFRが細胞の増殖に必要とされる。メトトレキサート(MTX)は、DHFRの強力な競合的阻害剤であり、したがって、MTX濃度を上昇させると、DHFRの発現レベルが上昇している細胞が選択される。本発明の増幅方法によって、増幅されたDHFR遺伝子を染色体内に含む安定に増幅された細胞、ならびに関心対象のポリペプチドの単離が可能になる。遺伝子増幅のためのDHFRおよびMTXの使用に関しては、Maniatis, et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor, Cold Spring Harbor, N.Y. (1992)を参照されたい。
関心対象のポリペプチド
「関心対象のポリペプチド」は、産生の増大が望まれる任意のポリペプチドである。本発明を用いて、関心対象の「異種」ポリペプチドを発現させることができる。本明細書において使用される場合、「異種」という用語は、外来種から生ずるか、または同じ種に由来する場合にはその原形から実質的に改変されているポリペプチドを意味する。さらに、ある細胞で通常は発現されない未改変ポリペプチドも異種とみなされる。関心対象の適切なポリペプチドには、単量体、2量体、または多量体の任意のポリペプチドが含まれ得る。さらに、このようなポリペプチドは、CXCケモカインおよびそれらの受容体、CCケモカインおよびそれらの受容体、CDタンパク質、インターロイキンおよびそれらの受容体、インターフェロンおよびそれらの受容体のファミリー、TNFスーパーファミリーおよびそれらの受容体のもの、ならびにポリペプチドの前述のファミリーのいずれにも含まれない場合がある腫瘍関連抗原でよい。さらに、関心対象のポリペプチドは、抗体、例えば、前述のポリペプチドのいずれかに結合するものでよい。
「関心対象のポリペプチド」は、産生の増大が望まれる任意のポリペプチドである。本発明を用いて、関心対象の「異種」ポリペプチドを発現させることができる。本明細書において使用される場合、「異種」という用語は、外来種から生ずるか、または同じ種に由来する場合にはその原形から実質的に改変されているポリペプチドを意味する。さらに、ある細胞で通常は発現されない未改変ポリペプチドも異種とみなされる。関心対象の適切なポリペプチドには、単量体、2量体、または多量体の任意のポリペプチドが含まれ得る。さらに、このようなポリペプチドは、CXCケモカインおよびそれらの受容体、CCケモカインおよびそれらの受容体、CDタンパク質、インターロイキンおよびそれらの受容体、インターフェロンおよびそれらの受容体のファミリー、TNFスーパーファミリーおよびそれらの受容体のもの、ならびにポリペプチドの前述のファミリーのいずれにも含まれない場合がある腫瘍関連抗原でよい。さらに、関心対象のポリペプチドは、抗体、例えば、前述のポリペプチドのいずれかに結合するものでよい。
関心対象のポリペプチドの非限定的な例には、次のものが含まれる:ヒト成長ホルモン、ウシ成長ホルモン、副甲状腺ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、卵胞刺激ホルモン成長、黄体形成ホルモン、およびホルモン放出因子などの成長ホルモン;リポタンパク質;α-1-抗トリプシン;インスリンA鎖;インスリンB鎖;プロインスリン;カルシトニン;グルカゴン;レニンのような分子;因子VIIIC、因子IX、組織因子、およびフォンウィレブランド因子などの凝固因子;プロテインC、心房性ナトリウム利尿因子、肺サーファクタントなどの抗凝固因子;ウロキナーゼまたはヒト尿もしくは組織型プラスミノーゲンアクチベーター(t-PA)などのプラスミノーゲンアクチベーター;ボンベシン;トロンビン;造血増殖因子;腫瘍壊死因子αおよびβ;エンケファリナーゼ;RANTES(regulated on activation normally T-cell expressed and secreted);ヒトマクロファージ炎症性タンパク質(MIP-1-α);IL-8;ケメリン(chemerin);IP-10;CCL22;IL-23;SDF-1;IFNα;IL33;HIG2;IL-18;ヒト血清アルブミンのような血清アルブミン;ミュラー管抑制物質;リラキシンA鎖またはB鎖;プロリラキシン;マウスゴナドトロピン関連ペプチド;IgE;Ig-κ;Ig-λ;DNアーゼ;インヒビン;アクチビン;ホルモン、増殖因子、ケモカイン、およびサイトカインの受容体、例えば、ニューロピリン-1、CXCR4、IFNAR1、IL23R、ChemR23、CCR4、葉酸受容体/FLR4、Frizzled-7、Frizzled-10、GITR、CXCR1、CXCR3、IL-18R;インテグリン、接着分子、およびそれらのリガンド、例えば、CD11a、CD11b、CD11c、CD18、ICAM、β-4-インテグリン、VAP-1、VLA-4、およびVCAM;プロテインAまたはD;リウマチ因子;神経栄養因子、例えば、骨由来神経栄養因子(BDNF)、ニューロトロフィン-3、ニューロトロフィン-4、ニューロトロフィン-5、またはニューロトロフィン-6(NT-3、NT-4、NT-5、またはNT-6)など、血管内皮増殖因子(VEGF)を含む増殖因子、NGF-βのような神経成長因子;血小板由来増殖因子(PDGF);aFGF、bFGF、FGF-4、FGF-5、FGF-6などの線維芽細胞増殖因子;上皮増殖因子(EGF);トランスフォーミング増殖因子(TGF)、例えば、TGF-αおよびTGF-β(TGF-β-1、TGF-β-2、TGF-β-3、TGF-β-4、またはTGF-β-5を含む);インスリン様成長因子-Iおよびインスリン様成長因子-II(IGF-IおよびIGF-II);デス(1-3)-IGF-I(脳IGF-1)、インスリン様成長因子結合タンパク質;白血球表面マーカー、例えば、CD3、CD4、CD8、CD19、CD21、CD22、CD25、CD30、CD70、CD200、Lag3、BTLA、IRTA1、IRTA2、IRTA3、IRTA4、IRTA5、CEACAM1、NKG2D、PD-1;CD16、CD32、CD64、CD89、およびFcRnを含む、Fc受容体;エリスロポエチン;骨誘導因子;OSCAR;OSCAR-リガンド;骨形成タンパク質(BMP);インターフェロン-α、インターフェロン-β、およびインターフェロン-γなどのインターフェロン;コロニー刺激因子(CSF)、例えば、M-CSF、GM-CSF、およびG-CSF;インターロイキン(IL)、例えば、IL-1〜IL-1033;スーパーオキシドジスムターゼ;T細胞受容体;CTLA-4のような細胞障害性Tリンパ球関連抗原(CTLA);B7-H1、B7-H3、B7-H4、およびB7-DC(PD-L2)を含む、B7タンパク質ファミリー;腫瘍関連抗原、例えば、HER2受容体、HER3受容体、HER4受容体、RG-1、hCG、前立腺特異的膜抗原(PSMA)受容体、ガレクチン-1、ガレクチン-3、エフリンB3R、フコシルGM1、エッジ(Edge)4、Ptk7、Muc1、メソテリン、グリピカン3、MICA、フィブロネクチンEDB、テスチシン(Testisin)、オートタキシン、ヘプシン、GPR56、KCNB、GPCR3、IGSF4、KIAA 1455、マトリプターゼ、ヌクレオリン、TMPRSS4、NGEP、PSGR、TF抗原、RAET1G;崩壊促進因子;例えば、AIDSエンベロープまたはSARSエンベロープの一部分のようなウイルス抗原;輸送タンパク質ホーミング受容体;アドレシン;調節タンパク質;酵素;イムノアドヘシンおよび上記に挙げたポリペプチドのいずれかの断片のようなキメラタンパク質断片。細菌のポリペプチドまたはタンパク質の例には、例えば、炭疽菌(Anthrax) PA、C.ジフィシル(difficile)の毒素AおよびB、SLT、アルカリホスファターゼ、ならびにβ-ラクタマーゼが含まれる。
1つの態様において、関心対象のポリペプチドは抗体でよく、これは、任意の抗体タイプ、例えば、マウス、キメラ、ヒト化、およびヒト、またはそれらの組合せでよい。抗体をコードするDNA配列は、抗体の断片、例えば、抗原結合部分もしくはFc部分、または両方の組合せのみをコードしてよい。当業者は、抗体の「抗原結合部分」という用語が、抗原に結合する能力を保持している1つまたは複数の抗体断片を意味することを理解するであろう。完全長抗体の断片は、抗体の抗原結合機能を果たし得ることが示されている。抗体の「抗原結合部分」という用語に包含される結合断片の例には、(i)Fab断片、すなわちVLドメイン、VHドメイン、CLドメイン、およびCH1ドメインからなる一価の断片;(ii)F(ab')2断片、すなわちヒンジ領域でジスルフィド架橋によって連結された2つのFab断片を含む二価の断片;(iii)VHドメインおよびCH1ドメインからなるFd断片;(iv)抗体の1つの腕のVLドメインおよびVHドメインからなるFv断片;(v)VHドメインからなるdAb断片(Ward et al., Nature 341:544-546 (1989));ならびに(vi)単離された相補性決定領域(CDR)が含まれるが、それらに限定されるわけではない。さらに、Fv断片の2つのドメインであるVLおよびVHは別々のDNA配列によってコードされているが、VL領域およびVH領域が対になって一価の分子(単鎖Fv(scFv)として公知;例えば、Bird et al., Science 242:423-426(1988)およびHuston, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:5879-5883(1988)を参照されたい)を形成している単一のタンパク質鎖としてそれらを作製するのを可能にする合成リンカーを用いて、組換え法によってこれらを連結することができる。このような単鎖抗体もまた、抗体の「抗原結合部分」という用語に包含されることが意図される。これらの抗体断片は、当業者に公知である従来の技術を用いて得られ、かつこれらの断片は、完全な抗体と同じ様式で、有用性についてスクリーニングされる。
本発明の組換え細胞を、関心対象のポリペプチドの産生に適した条件化で増殖させ、アッセイ法を実施して、関心対象のコードされたポリペプチドを同定することができる。ポリペプチドを同定および定量するための例示的なアッセイ法技術には、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、ラジオイムノアッセイ法(RIA)、蛍光標示式細胞分取器解析(FACS)、免疫組織化学、ビアコア(biacore)解析、およびホモジニアス時間分解蛍光解析(HTRF)などが含まれる。
実施例
本発明はまた、以下の実施例を用いても説明される。しかしながら、本明細書の任意の箇所でのこれらまたは他の実施例の使用は例示にすぎず、本発明または任意の例示的な用語の範囲および意味を限定することを決して意図しない。同様に、本発明は、本明細書において説明するいかなる特定の態様にも限定されない。実際、本発明の多くの改良および変形は、本明細書を読むと当業者には明らかになると考えられ、その精神および範囲から逸脱することなく行うことができる。したがって、本発明は、特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲と共に、添付の特許請求の範囲の用語によってのみ限定されるものとする。
本発明はまた、以下の実施例を用いても説明される。しかしながら、本明細書の任意の箇所でのこれらまたは他の実施例の使用は例示にすぎず、本発明または任意の例示的な用語の範囲および意味を限定することを決して意図しない。同様に、本発明は、本明細書において説明するいかなる特定の態様にも限定されない。実際、本発明の多くの改良および変形は、本明細書を読むと当業者には明らかになると考えられ、その精神および範囲から逸脱することなく行うことができる。したがって、本発明は、特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲と共に、添付の特許請求の範囲の用語によってのみ限定されるものとする。
実施例1
ヒトIgGをコードする核酸配列および増幅マーカーDHFRをコードする核酸配列をトランスフェクトされたCHO細胞株(クローン28番)を、動物成分を含まず500ナノモル濃度(「nM」)の増幅剤MTXを含む培地を入れた5リットルの還流型バイオリアクター中に播種した。播種する時点で、細胞株は、約280ミリグラム/リットル(「mg/L」)のヒトIgG(12.116p/c/dの比生産性)を発現した。6日後に、培地中の増幅剤MTXの濃度を500nMから1000nMに上昇させた。11日後に、培地中の増幅剤MTXの濃度を1000nMから2000nMに上昇させた。22日後に、細胞を採取した。生存細胞数は2.37×106個/mLであり、生存率63%であった。図1を参照されたい。
ヒトIgGをコードする核酸配列および増幅マーカーDHFRをコードする核酸配列をトランスフェクトされたCHO細胞株(クローン28番)を、動物成分を含まず500ナノモル濃度(「nM」)の増幅剤MTXを含む培地を入れた5リットルの還流型バイオリアクター中に播種した。播種する時点で、細胞株は、約280ミリグラム/リットル(「mg/L」)のヒトIgG(12.116p/c/dの比生産性)を発現した。6日後に、培地中の増幅剤MTXの濃度を500nMから1000nMに上昇させた。11日後に、培地中の増幅剤MTXの濃度を1000nMから2000nMに上昇させた。22日後に、細胞を採取した。生存細胞数は2.37×106個/mLであり、生存率63%であった。図1を参照されたい。
次いで、これらの細胞をスピナーフラスコ中に播種して、高い生存率(>90%)で活発に増殖している細胞を得て、0.5細胞/ウェルでこれらの細胞をサブクローニングした。
96ウェルプレート中で28日間インキュベーションした後、単細胞から生じたコロニー80個が、スクリーニング用に利用可能になった。選択されたクローンに由来する上清のヒトIgG含有量を分析して、IgGを最も多く発現しているクローンを特定した。上位の抗体発現クローンを選択し、さらに評価するために24ウェルプレートに移した。次いで、24ウェルプレートの上位8個の抗体発現クローンを、増殖および生産性を比較するためにT25フラスコ中で増殖させた。次いで、8個のクローンのうち上位2個の抗体発現クローンを、増殖および生産性を比較するためにスピナーフラスコ中で増殖させて、最も多く抗体を発現するクローンを選択した。約418mg/LのヒトIgGを発現した安定なクローン(クローン19番)(17.356p/c/dの比生産性)を特定し(図2および図3)、セルバンクを調製するために使用した。定量的ポリメラーゼ連鎖反応法(「qPCR」)による増幅マーカー遺伝子のコピー数解析によって、遺伝子コピー数が細胞当たり約100コピーから細胞当たり約200コピーに増加したことが示された。
実施例2
ヒトIgGをコードする核酸配列および増幅マーカーDHFRをコードする核酸配列をトランスフェクトされたCHO細胞株のクローン3つを、500nMの増幅剤MTXを含むMTCM培地中で継代培養した。各クローンから同じ数の細胞を集め(予備増幅したプール)、動物成分を含まない培地を入れた5リットルの灌流型バイオリアクター中にこの混合物を播種した。
ヒトIgGをコードする核酸配列および増幅マーカーDHFRをコードする核酸配列をトランスフェクトされたCHO細胞株のクローン3つを、500nMの増幅剤MTXを含むMTCM培地中で継代培養した。各クローンから同じ数の細胞を集め(予備増幅したプール)、動物成分を含まない培地を入れた5リットルの灌流型バイオリアクター中にこの混合物を播種した。
6日後に、培地中の増幅剤MTXの濃度を500nMから1000nMに上昇させた。11日後に、培地中のMTXの濃度を1000nMから2000nMに上昇させた。サブクローニングして産生能力の高いクローンを単離する際に使用するために、適切な段階でディべラップメントセルバンク(「DCB」)を調製した。図4および5は、灌流型バイオリアクターにおいて増幅した宿主細胞の増殖、生存率、およびMTX濃度のプロファイルを示す。
予備増幅した細胞と増幅した細胞の体積および比生産性の差を図6に示す。これらの結果から、2000nM MTXを用いて増幅した細胞では、容積生産性が13%上昇し、比生産性が76%上昇したことを認めることができる。
さらに、予備増幅した細胞および増幅した細胞を、28日目に様々な播種濃度(2.5、3.5、および4.5×106vc/mL、デュプリケート)で用いて、増殖研究を実施した。図7を参照されたい。これらの結果から、2000nM MTXに対する増幅後、バッチ当たりの力価は高く(16〜25%増加)、最大総細胞密度は低く(40〜50%減少)なっていたことを認めることができる。
qPCRによるコピー数解析によって、2000nM MTXを用いて増幅した細胞では、ヒトIgGの遺伝子コピー数が約17%増加していることが明らかになり、高濃度のMTXによる増幅が、予備増幅した細胞と比べて増幅マーカー遺伝子のコピー数が多いことと相関していることが示唆された。これはまた、より高いレベルのヒトIgGとも相関していたことから、関心対象のポリペプチドの遺伝子の増幅が示唆された。これらの結果を下記の表2に示す。
さらに、より高発現する発現体を得るために、2000nM MTXを用いて増幅した細胞をサブクローニングしたところ、これらのサブクローンでは、500nm MTX耐性細胞と比べて比生産性が改善していた。図8を参照されたい。
qPCRによるコピー数解析によって、2000nM MTXを用いて増幅したサブクローンの遺伝子コピー数が約94%増加していることが明らかになった。これは、より高いレベルのヒトIgGとも相関していたことから、関心対象のポリペプチドの遺伝子の増幅が示唆された。これらの結果は上記の表2に示す。
実施例3
ヒトIgGをコードする核酸配列および増幅マーカーDHFRをコードする核酸配列をバルクでトランスフェクトされた(bulk-transfected)CHO細胞(すなわち、単細胞クローンではない、バルクトランスフェクタント)を、50nMの増幅剤MTXを含むMTCM培地中で継代培養した。さらに増幅するために、動物成分を含まない培地を入れた5リットルの灌流型バイオリアクター中に細胞を播種した。
ヒトIgGをコードする核酸配列および増幅マーカーDHFRをコードする核酸配列をバルクでトランスフェクトされた(bulk-transfected)CHO細胞(すなわち、単細胞クローンではない、バルクトランスフェクタント)を、50nMの増幅剤MTXを含むMTCM培地中で継代培養した。さらに増幅するために、動物成分を含まない培地を入れた5リットルの灌流型バイオリアクター中に細胞を播種した。
4日後に、培地中の増幅剤MTXの濃度を50nMから200nMに上昇させた。さらに3日後に、培地中のMTXの濃度を200nMから500nMに上昇させた。15日後に、培地中のMTXの濃度を500nMから1000nMに上昇させ、その3日後に、MTX濃度を2000nMに上昇させた。サブクローニングして産生能力の高いクローンを単離するために、適切な段階でディべラップメントセルバンク(「DCB」)を調製した。図9は、灌流型バイオリアクターにおいて増幅したCHO細胞の増殖、生存率、およびMTX濃度のプロファイルを示す。
qPCRによるコピー数解析によって、1000nM MTXおよび2000nM MTXを用いて増幅した細胞では、ヒトIgGの遺伝子コピー数が約180%増加していることが明らかになった。このことから、高濃度のMTXによる増幅が、予備増幅した細胞と比べて増幅マーカー遺伝子のコピー数が多いこと、ならびに関心対象のポリペプチドの遺伝子の増幅と相関していたことが示唆される。これらの結果を下記の表3に示す。
本出願の任意およびすべての優先権出願を含む、本出願において特定する発行済みの特許、特許出願、および公報すべての内容は、その全体が参照により本明細書に明確に組み入れられる。
Claims (19)
- (a)宿主細胞をバイオリアクターにおいて培地中で培養する段階であって、該宿主細胞が(i)関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列と(ii)増幅マーカーをコードする核酸配列とをトランスフェクトされている、段階、および
(b)該培地に量を漸増させた増幅剤を添加して組換え細胞株を産生する段階
を含む、関心対象のポリペプチドを発現する組換え細胞株を作製するための方法。 - 関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列および増幅マーカーをコードする核酸配列が、単一のベクター上に含まれる、請求項1記載の方法。
- 増幅マーカーがDHFRタンパク質をコードする、請求項1記載の方法。
- 宿主細胞が哺乳動物細胞である、請求項1記載の方法。
- 宿主細胞がCHO細胞である、請求項1記載の方法。
- 関心対象のポリペプチドが抗体である、請求項1記載の方法。
- バイオリアクターが灌流型バイオリアクターである、請求項1記載の方法。
- 細胞生存率(%)が上昇しているかまたは安定である場合、量を漸増させた増幅剤が培地に添加される、請求項1記載の方法。
- (i)関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列と(ii)増幅マーカーをコードする核酸配列とをトランスフェクトした宿主細胞を、バイオリアクターにおいて量を漸増させた増幅剤を含む培地中で培養し、それによって、該関心対象のポリペプチドを発現させる段階
を含む、関心対象のポリペプチドを生成するための方法。 - 関心対象のポリペプチドをコードする核酸配列および増幅マーカーをコードする核酸配列が、単一のベクター上に含まれる、請求項9記載の方法。
- 増幅マーカーがDHFRタンパク質をコードする、請求項9記載の方法。
- 宿主細胞が哺乳動物細胞である、請求項9記載の方法。
- 宿主細胞がCHO細胞である、請求項9記載の方法。
- 関心対象のポリペプチドが抗体である、請求項9記載の方法。
- バイオリアクターが灌流型バイオリアクターである、請求項9記載の方法。
- 細胞生存率(%)が上昇しているかまたは安定である場合、量を漸増させて増幅剤が培地に添加される、請求項9記載の方法。
- 宿主細胞が同じ単一クローンに由来する、請求項9記載の方法。
- 宿主細胞が、集められた多数のクローンである、請求項9記載の方法。
- 宿主細胞がバルクトランスフェクタントである、請求項9記載の方法。
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