JP2010522189A - オリパビンからのオキシモルホンの改善された調製 - Google Patents

オリパビンからのオキシモルホンの改善された調製 Download PDF

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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D489/00Heterocyclic compounds containing 4aH-8, 9 c- Iminoethano-phenanthro [4, 5-b, c, d] furan ring systems, e.g. derivatives of [4, 5-epoxy]-morphinan of the formula:
    • C07D489/06Heterocyclic compounds containing 4aH-8, 9 c- Iminoethano-phenanthro [4, 5-b, c, d] furan ring systems, e.g. derivatives of [4, 5-epoxy]-morphinan of the formula: with a hetero atom directly attached in position 14
    • C07D489/08Oxygen atom

Abstract

オリパビンからオキシモルホンを調製するための改善された方法を提供する。オリパビンは、酸化されて、14−ヒドロキシモルヒノンを形成し、その後、上記酸化反応はクエンチされて、1−1’−ダイマー副生成物の形成が防止される。次いで、上記14−ヒドロキシモルヒノンは、代表的には、触媒による水素化によって還元されて、オキシモルホンを形成する。開示される本発明の方法は、モルヒナン誘導体の生成にさらに適用可能である。

Description

(発明の背景)
オキシモルホンおよびその対応する3−OHモルヒナン(morphinan)誘導体は、従来、オキシコドンのO−脱メチル化によって、生成されている。これら反応の収率は、代表的には、30%〜80%程度で変動する。これら反応は、上記オキシコドン出発物質が高価であるので、代替選択肢(alternative)より望ましくない。
あるいは、オキシモルホンは、以下のスキーム1に例示されるように、オリパビン(oripavine)の酸化、続いて、その中間体の還元によって生成され得る。
スキーム1に概説される経路は、テバインからオキシコドンを作製するための方法に類似であり、業界において広く実施されている。オリパビンの使用は、オキシコドンのO−脱メチル化が回避されることから、望ましい。不運なことに、オリパビンの使用は、その複数の反応部位が官能基を活性化することから、困難である。スキーム1の反応は、容易に単離も除去もできない顕著な副生成物を生じ、反応収率および純度を顕著に低下させ、商業スケールにおいて、この合成経路を非実用的にする。
従って、顕著な収率改善およびワンポット合成の選択肢を提供し、その生成物が中間体を単離せずに1つの反応容器中で形成される、オキシモルホンおよび他のモルヒナン誘導体の合成の改善された方法が必要である。
(発明の要旨)
本発明の非限定的な例示的局面において、少なくとも1種の式Iの化合物を、酸化剤で酸化して、少なくとも1種の式IIの化合物および式II−NO化合物を形成する工程であって、ここで上記酸化剤の過剰分は、上記式Iの化合物と反応しない、工程;上記酸化剤の過剰分を除去する工程;ならびに上記式IIの化合物および式II−NO化合物を、還元剤で還元して、少なくとも1種の式IIIの化合物を形成する工程を包含する方法を提供し、
ここでR、RおよびRは、H、ベンジル、1〜8個の炭素のアルカンスルホニル、p−トシル、1〜20個の炭素のアルキル基、および置換されたアルキル基から独立して選択され、ここで上記アルキル基は、環式アルキル基、フェニル、置換されたフェニル、1〜8個の炭素のアルコキシルもしくはフェノキシル基で置換される。
本発明の別の非限定的な例示的局面において、式Iの化合物を、式RCOHの少なくとも1種のペルオキシ酸(peroxyacid)で酸化して、式IIの化合物もしくは式II−NO化合物を形成する工程であって、ここでRは、H、アルキル基もしくはアリール基であり、上記ペルオキシ酸の過剰分は、上記式Iの化合物と反応しない、工程;上記ペルオキシ酸RCOHの過剰分を、中和剤で中和して、RCOHを形成する工程;ならびに上記式IIの化合物および上記式II−NO化合物を、遷移金属触媒の存在下の水素で触媒により還元して、式IIIの化合物を形成する工程を包含する方法を提供する。
本発明の別の非限定的な例示的局面において、オキシモルホンを生成するための方法を提供し、この方法は、オリパビンを、ペルオキシ酸RCOHで酸化して、14−ヒドロキシモルヒノンおよび14−ヒドロキシモルヒノン N−オキシドを形成する工程であって、ここでRは、H、アルキル基もしくはアリール基であり、上記ペルオキシ酸の過剰分は、上記オリパビンと反応しない、工程;上記ペルオキシ酸の過剰分を、中和剤で中和する工程;ならびに上記14−ヒドロキシモルヒノンを、還元剤で触媒により水素化して、オキシモルホンを形成する工程を包含する。
(詳細な説明)
従って、オリパビンおよびその誘導体から、それぞれオキシモルホンおよびモルヒナン誘導体を合成するための改善された方法が開示される。
スキーム1に例示される反応は、より一般には、スキーム2に例示されるように、モルヒナン化合物に適用する:
ここでR、RおよびRは、H、ベンジル、1〜8個の炭素のアルカンスルホニル、p−トシル、1〜20個の炭素のアルキル基、および置換されたアルキル基から独立して選択され、ここで上記アルキル基は、環式アルキル基、フェニル、置換されたフェニル、1〜8個の炭素のアルコキシルもしくはフェノキシル基で置換される。
本明細書で開示されかつ特許請求される式および化合物は、当該分野で周知であるように、上記式および化合物の一般的塩(common salt)をさらに含むことが意図される。
用語アルキル基は、本開示全体を通じて使用される場合、上記反応を立体的に障害しない任意のアルキル基をいい、そして直鎖、分枝鎖、置換された、および環式のアルキル基を含む。
従来の合成の低い収率の原因である顕著な副生成物は、単離および同定されてきた。スキーム2の第1の工程である、式1の化合物(オリパビン、ここでRおよびR=メチル、R=H)と、少なくとも1種の酸化剤とを反応させて、式II(14−ヒドロキシモルヒノン、ここでR=メチル、およびR=H)を形成する工程は、代表的には、約30分以内で起こる。上記酸化剤の任意の反応していない過剰分は、上記式IIの化合物をさらに酸化して、最初の酸化よりゆっくりとした速度でそのN−オキシドである式II−NOを形成する。上記酸化剤の過剰分はまた、金属触媒と組み合わせて、以下のスキーム3に例示されるように、式IV、VおよびVIに従う1−1’−ダイマーの形成を生じる。これらダイマーの還元反応は、さらに進行して、式VIIに従う1−1’−ダイマーを形成し得る。
本明細書に定義される1−1’−ダイマーは、オキシモルホンより可溶性が低いので、再結晶化によって除去するのは困難である。さらに、結晶化を反復すると、しばしば、上記生成物の分解を生じる。これら副生成物は、顕著(収率の15%〜20%もの)であり、オリパビンを出発物質として使用するオキシモルホンの生成が、これまで商業スケールで非実用的であった主な理由である。しかし、1−1’−ダイマーの形成を減少もしくは排除する方法は、商業的に現実味のある合成を提供するのみならず、上記14−ヒドロキシモルヒノン中間体は単離される必要がないので、実用的な1ポット合成を可能にする。
上記還元剤を添加する前に、酸化剤のいかなる過剰分をも除去することによって、上記酸化反応をクエンチすることによって、1−1’−ダイマーの形成が妨げられることが、予想外に測定された。本発明は、スキーム4に例示される。上記酸化剤によって形成される任意のN−オキシド副生成物(II−NO)はまた、上記のように、式IIIに還元されることに注意すべきである。上記還元剤を添加する前に、いかなる過剰の酸化剤をも除去する反応条件を導入することによって、本発明の方法は、高収率、および商業的に現実味のある1ポット合成を提供する。さらに、この反応は、文献中に記載される、テバインからオキシコドンを生成する従来法に類似であるので、本発明のプロセスは、標準的な生成設備で達成され得る。
上記式Iの化合物を酸化するための方法は、当該分野で周知であるように、任意の従来の酸化方法であり得る。代表的には、上記式Iの化合物は、溶媒に溶解されて、反応混合物が形成される。適切な溶媒としては、当該分野で周知であるように、オリパビンを溶解することができる任意の溶媒が挙げられ、HOAc、HOAc/水、RCOH、RCOH/HO、RCOH/HO/ROH、RCOH/HO/THF、無機酸/HO、無機酸/HO/ROH、無機酸/HO/THFおよびこれらの混合物が挙げられる。ここでRおよびRは、H、1〜20個の炭素の、好ましくは、1〜8個の炭素のアルキル基、およびアリール基から独立して選択される。適切な無機酸および有機酸としては、HCl、HSO、HPO、MeSOH、トルエンスルホン酸、およびこれらの混合物が挙げられる。例示的な酸化剤としては、ペルオキシ酸もしくはこれらの混合物が挙げられる。
上記式IIの化合物は、式RCOHの少なくとも1種のペルオキシ酸の1当量であるときに定量的に形成される。ここでRは、H、1〜20個の炭素、より好ましくは、1〜8個の炭素のアルキル、もしくはアリール基から選択される。上記ペルオキシ酸は、約pH7未満、代表的には、pH0〜pH6の酸性条件下で添加され、約pH2〜約pH4が好ましい。
適切なペルオキシ酸としては、HCOH、CHCOH、m−ClCCOH、CCOHおよびこれらの混合物が挙げられる。
オリパビンがペルオキシ酸で酸化され、続いて、試薬を添加せずに触媒によって水素化して、過剰のペルオキシ酸もしくは過酸化水素もしくは他の酸化試薬をクエンチする場合、上記反応混合物中のペルオキシ酸もしくは過酸化水素もしくは他の酸化試薬 対 式Iの化合物の比は、酸化速度および生成物純度に影響を及ぼす。表1において認められるように、使用されるペルオキシ酸 対 オリパビンの重量比が、エントリー1の0.70gからエントリー3の0.85gに増大するにつれて、生成されるビスオキシモルホンのパーセンテージは、それぞれ、7%〜25%に上昇した。表は、ダイマー不純物の減少における本発明の重要性を例示する。
上記酸化反応は、好ましくは、上記溶媒が凍結する温度より高く(代表的には、約0℃〜10℃)、かつ副生成物の形成が増大する温度より低い(代表的には、約40℃〜50℃)温度で行う。上記酸化反応混合物のpHは、二重結合の酸化が顕著にならないように十分高く、かつそのN−オキシド誘導体(およびR=Hの場合にフェノキシル基)の顕著な量が生成されないように十分低く、維持される。従って、上記pHは、代表的には、約pH2〜pH4である。
本発明の方法において、上記酸化反応によって消費されない任意の酸化剤は、過剰もしくは反応していない部分;例えば、反応していないペルオキシ酸とみなされる。上記過剰の酸化剤は、上記反応混合物から除去され、それによって、上記式IIの中間体(14−ヒドロキシモルヒノン、ここでR=メチル、R=H)を、上記式IIIの生成物(オキシモルホン、ここでR=メチル、R=H)に変換するために、上記金属触媒を添加する前に、上記酸化反応をクエンチする。
上記酸化剤の過剰分は、当該分野で公知の任意の適切な方法(中和剤(これは上記酸化剤を還元する)の添加、電子的還元(electric reduction)、上記酸化剤の熱分解、およびこれらの組み合わせが挙げられる)によって除去もしくは中和され得る。上記過剰分は、上記酸化剤、酸化促進剤(oxidant)、ならびに副生成物もしくは不純物(例えば、H)として上記反応混合物中に存在する任意の他の酸化剤を含む。上記酸化剤がペルオキシ酸である例示的な例において、上記中和剤は、上記ペルオキシ酸と反応して、RCOHをRCOHに還元し得るペルオキシ酸還元試薬である。ここでRは、上記で定義されるように、H、アルキルもしくは置換されたアルキル基である。
この工程に適した中和剤は、H、次亜リン酸、ギ酸、クエン酸、アスコルビン酸、NaNO、NaS、NaSO、ヒドラジンの塩、RCHO(ここでRは、H、1〜20個、より好ましくは、1〜8個の炭素のアルキル、またはフェニルもしくは置換されたフェニル基から選択される)、二酸化硫黄、亜ニチオン酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシレート、ジイミド、ヒドラジン、次亜リン(hypophosphorous)、トリフェニルホスフィンおよびこれらの混合物を含む。
予想外なことには、上記ペルオキシ酸還元剤の反応は、上記中間体(14−ヒドロキシモルヒノン、ここでR=メチル、R=H)に対して、顕著な還元効果を有しない。
上記過剰な酸化剤がペルオキシ酸還元剤で中和された後、上記中間体である式IIの化合物(14−ヒドロキシモルヒノン、ここでR=メチル、R=H)は、式IIIの生成物(オキシモルホン、ここでR=メチル、R=H)へと、当該分野で周知の還元方法によって、変換/還元され得る。代表的には、少なくとも1種の遷移金属触媒の存在下の水素は、触媒による水素化反応において、触媒的還元剤として利用される。適切な遷移金属触媒としては、Pd/C、Pt/C、Ru/C、Rh/C、Ir/C、Ni/C、PtO、ラネーNi、ウィルキンソン触媒およびこれらの混合物が挙げられる。
例示的な例において、本発明の方法は、オリパビンからオキシモルホンを合成するための改善された方法を提供する。オリパビンは、溶媒(例えば、AcOH/HO)に攪拌しながら添加して、反応混合物を形成する。上記反応混合物は約5℃〜約10℃に冷却され、アイスバス中で維持されると同時に、CHCOHが酸化剤として添加されて、上記オリパビンを14−ヒドロキシモルヒノンに変換する。オリパビンとペルオキシ酢酸との反応は、14−ヒドロキシモルヒノンを形成し、上記14−ヒドロキシモルヒノン N−オキシド誘導体を含み得る。任意の過剰な、反応していないペルオキシ酢酸は、アスコルビン酸を添加することによって、除去/中和される。次いで、上記反応混合物は、Pd/Cで触媒によって水素化されて、オキシモルホンを生成する。中和剤としてアスコルビン酸を添加して、上記酸化反応をクエンチすると、1−1’−ダイマー副生成物の形成が妨げられ、オキシモルホンの収率が増大する。本発明の方法を利用して生成されるオキシモルホンの代表的な収率は、代表的には、80%より高く、好ましくは、90%より高く、最も好ましくは、95%より高い。
本発明の収率改善は、表2に例示される。本明細書中の実施例6に従って(クエンチ試薬の添加なしで)形成されるエントリー1は、上記酸化反応によって生成される30%ダイマー、およびその後の還元反応後に28%を示す。本明細書中の実施例7に従って(クエンチ試薬、この実施例においては、アスコルビン酸を添加して)形成されるエントリー2は、クエンチを伴う上記酸化反応後に1% 1−1’−ダイマー、および上記還元反応の後に2% 1−1’−ダイマーを示す。至適条件下では、0.1%未満の1−1’−ダイマー 対 オキシモルホンの比が、観察された。
本発明の代替の実施形態において、形成される上記式II−NOのパーセンテージは、望ましいのであれば、上記反応条件を操作することによって増大され得ることが、さらに発見された。上記式II−NO化合物(14−ヒドロキシモルヒノン N−オキシド ここでR=メチル)は、上記酸化剤の少なくとも2当量の過剰が上記式Iの化合物(オリパビン、ここでRおよびR=メチル、R=H)に添加されたか、または上記酸化剤の少なくとも1当量が上記式IIの化合物(14−ヒドロキシモルヒノン、ここでR=メチル、R=H)に添加された場合に、主要生成物として形成された。
N−オキシドの形成の例示的例において、過剰なペルオキシ酢酸は、酸化剤としてのオリパビンに添加され、上記主要生成物としての14−ヒドロキシモルヒノン N−オキシドを生じる。次いで、その化合物14−ヒドロキシモルヒノン N−オキシドは、触媒による水素化によって、オキシモルホンに変換され得る。
別の代替の実施形態において、上記反応条件は、望ましい場合、式IV、VおよびVIの形成される1−1’−ダイマーのパーセンテージを増大させるように操作されうる。スキームIIにおいて例示される従来の反応において、過剰な酸化試薬および過剰な金属触媒の両方の存在が、形成される1−1’−ダイマーのパーセンテージを増大させることが決定された。さらに、1−1’−ダイマー 対 式IIIの生成物の比は、上記過剰な酸化試薬が同じ量の金属触媒の存在下で増大するにつれて増大することが決定された。
1−1’−ダイマーの形成の例示的な例としては、ペルオキシ酸および遷移金属触媒の両方の存在下で、14−ヒドロキシモルヒノンのダイマー化による、ビス−14−ヒドロキシモルヒノンの形成;ペルオキシ酸および遷移金属触媒の両方の存在下で、14−ヒドロキシモルヒノン N−オキシドのダイマー化による、ビス−14−ヒドロキシモルヒノン−N−オキシドの形成;ならびにペルオキシ酸および遷移金属触媒の両方の存在下で、14−ヒドロキシモルヒノンおよび14−ヒドロキシモルヒノン N−オキシドの混合したダイマー化による、14−ヒドロキシモルヒノンおよび14−ヒドロキシモルヒノン−N−オキシドの1,1’−ダイマーの形成が挙げられる。これら例の各々において、上記ペルオキシ酸は、少なくとも1種のRCOHであり得る。ここでRは、上記のように、H、アルキルおよび置換されたアルキル基から選択され、そして上記遷移金属触媒は、Pd/C、Pt/C、Ru/C、Rh/C、Ir/C、Niおよびこれらの混合物であり得る。
(実施例1:14−ヒドロキシモルヒノンの調製)
200mLフラスコに、乾燥オリパビン(10.00g,95% wt/wt%)を、HOAc/HO(1:4,100mL)において溶解し、5℃〜10℃に冷却した。ペルオキシ酢酸、CHCOH(9.1mL,32% wt/wt%)を、3分間にわたって添加し、その反応混合物を、5℃〜10℃において30分間攪拌した。HPLCデータによって、上記反応が完了したことが示された。上記反応混合物を、25℃へと30分間にわたって加温した。H(3.0g)を上記反応混合物に添加し、室温で30分間攪拌し、次いで、50℃へと30分間にわたって加温した。上記溶液をHPLCによってアッセイしたところ、>99%変換が認められた。
(実施例2:オキシモルホンの調製)
実施例1において生成した溶液に、1.0g 10% Pd/Cを添加し、10分間攪拌した。上記フラスコを、真空下および窒素充填に4回置いた。次いで、これを、真空下および水素充填に3回置いた。上記混合物を、水素(60PSI)下で80℃において3時間、攪拌した。上記混合物を室温に冷却し、濾過した。得られた固体残渣を、HOAc/HOの溶液(1:4,20mL)で洗浄した。上記溶液をHPLCによってアッセイしたところ、14−ヒドロキシモルヒノンからの>99%変換が認められた。単離する前の上記溶液中の生成物の収率は、オリパビンからオキシモルホンへ95%であった。オキシモルホンの純度は、>97%であり(ピーク面積%)、オキシモルホン 対 ビス−1,1’−オキシモルホンの比は、>99:1である。上記溶液を、CHCl(2×10mL)で抽出し、次いで、ヘプタン(15mL)で抽出した。その水層を0℃〜10℃に冷却した。55mLのKOH(水中50% wt/wt%)をゆっくりと添加し、上記混合物のpHを、8〜9に調節した。その反応温度を、添加の間、<30℃に維持した。その反応混合物として形成された沈殿物を、濾過する前に、0℃〜10℃で1時間攪拌した。上記固体を水(3×15mL)で洗浄し、乾燥させて、6.15gの生成物を得た。その合わせた濾液および洗浄物には、HPLCによって測定した場合、2.4gの生成物が含まれていた。
(実施例3:表1のエントリー1)
オリパビン(10g)を、HOAc/HO(2:3,50mL,オリパビン1gあたり5.0mL)中に溶解した。CHCOH(32%wt/wt)(7.0g,0.7g/gオリパビン)を、上記オリパビン溶液に添加し、10℃で5分間攪拌した。5%Pd/C(1.0g,オリパビン1gあたり0.1g)を、上記反応混合物に、水素(60psi)下で、室温において60分間にわたって添加し、次いで、上記温度を、1.5時間にわたって、80℃へと上昇させた。
(実施例4:表1のエントリー2)
オリパビン(10g)を、HOAc/HO(2:3,50mL,オリパビン1gにつき5.0mL)中に溶解した。CHCOH(32%wt/wt)(7.8g,0.78g/gオリパビン)を、上記オリパビン溶液に添加し、10℃で5分間攪拌した。5%Pd/C(1.0g,オリパビン1gにつき0.1g)を、上記反応混合物に、水素(60psi)下で室温において60分間にわたって添加し、次いで、80℃へと、1.5時間にわたって上昇させた。
(実施例5:表1のエントリー3)
オリパビン(10g)を、HOAc/HO(2:3,50mL,オリパビン1gにつき5.0mL)中に溶解した。CHCOH(32%wt/wt)(8.5g,0.85g/gオリパビン)を、上記オリパビン溶液に添加し、10℃において5分間攪拌した。5%Pd/C(1.0g,オリパビン1gにつき0.1g)を上記反応混合物に、水素(60psi)下で室温において60分間にわたって添加し、次いで、80℃へと1.5時間にわたって上昇させた。
(実施例6:表2のエントリー1)
オリパビン(2.0g)を、HOAc/HO(2:3,20.0mL)中に溶解した。CHCOH(32%wt/wt,1.33mL)を上記オリパビン溶液に添加した。その得られた反応混合物を室温において15分間攪拌した。5%Pd/C(0.2g)を、上記反応混合物に、水素(60psi)下で室温において60分間にわたって添加し、次いで、その温度を、80℃へと1.5時間にわたって上昇させた。
(実施例7:表2のエントリー2)
オリパビン(2.0g)を、HOAc/HO(2:3,20mL)中に溶解した。CHCOH(32%wt/wt,1.33mL)を上記オリパビン溶液に添加し、続いて、アスコルビン酸(1.2g)を添加した。その得られた反応混合物を室温において15分間攪拌した。5%Pd/C(オリパビン1gにつき0.1g)を上記反応混合物に、水素(60psi)下で室温において60分間にわたって添加し、次いで、その温度を、80℃へと1.5時間にわたって上昇させた。
(実施例8:過剰なペルオキシ酢酸もしくは過酸化水素を中和するためにアスコルビン酸を使用する、オキシモルホンの調製)
HOAc(30mL)および水(120mL)を、250mLフラスコ(pH=2.6,約150mL)に添加した。攪拌器のスイッチを入れて、オリパビン(30.00g(96%wt/wtであるようにアッセイされる)、オリパビン97mmolを含む)を、上記フラスコに充填した(最終pH=3.66)。放熱させると、その最終溶液は、20℃,pH=3.66から25℃に達した。上記反応混合物を5℃〜10℃に冷却し、CHCOH(23.4g(33%wt/wt ペルオキシ酢酸を含む)および5.34% H(97mmol 過酢酸を含む)を、10分間にわたって添加した。添加の間に放熱させ、その反応温度を、氷水バスによって、添加の間に15℃未満(主に10℃〜15℃)に維持した。上記添加が完了した後に、上記冷却バスを外した。上記反応混合物の温度は、この時点で10℃であった。上記反応混合物を、上記冷却バスを外した後さらに30分間攪拌し、その最終温度は、15℃に達した。アスコルビン酸(1.5g)を上記反応混合物に添加した。上記溶液を35℃へと30分間にわたって加熱し、その後1時間にわたって35℃において維持した。上記反応混合物を、還元反応のために、耐圧フラスコ(pressure bearing flask)(350mL)に移した。上記酸化のためのフラスコを、2% HOAc(v/v;2×7.5mL)で洗浄した。上記洗浄物を、上記還元用フラスコに移した。1.0gの10% Pd/Cを添加し、上記フラスコに、最初に窒素を、次いで、水素で、各々4回、ポンプで入れ/パージした。上記フラスコを、真空下でおよび水素下で4回循環させた。上記反応混合物を、水素(60PSI)下で、85℃〜90℃(90℃ オイルバス)において4.5時間にわたって攪拌した。上記反応混合物を、35℃へと冷却し、濾過した。その回収した固体を、2% HOAc/HOの溶液(v/v,3×15mL)で洗浄した。上記溶液中で形成されたオキシモルホンの収率を、HPLC分析により計算した:95%。
(実施例9:過剰なペルオキシ酢酸を中和するためにNaHSOを使用する、オキシモルホンの調製)
HOAc(30mL)および水(120mL)を、250mLフラスコ(pH=2.6,約150mL)に添加した。攪拌しながら、オリパビン(30.00g(96%wt/wtであるようにアッセイした)。97mmol オリパビンを含む)を、上記フラスコに充填した(最終pH=3.6)。放熱させると、その最終溶液は、20℃,pH=3.6から25℃に達した。上記反応混合物を5℃〜10℃に冷却し、窒素を入れた。CHCOH(23.4g,32%wt/wt,33.1%(5.34% Hを含むチオ硫酸ナトリウムで滴定した)は、97mmol 過酢酸を含む)を、10分間にわたって添加した。上記添加の間に放熱し、その反応温度を、上記添加の間、氷水バスによって15℃未満(10℃〜15℃)に維持した。上記アイスバスを外し、その反応混合物を、さらに30分間攪拌した。上記反応混合物を20℃〜25℃に加温し、さらに30分間にわたって攪拌した。NaHSO(1.5g)を添加し、上記溶液を35℃に加熱し、35℃において1時間維持した。上記反応混合物を、還元反応のために耐圧フラスコ(350mLフラスコ)に移した。上記酸化のためのフラスコを、2% HOAc(v/v;2×7.5mL)で洗浄した。上記洗浄物を、上記還元フラスコに移した。1.0gの10% Pd/Cを添加し、上記フラスコを、最初に窒素で、次いで水素で、ポンプで入れ/パージした。上記フラスコを、真空下および水素充填に4回、循環させた。上記混合物を、水素(60PSI)下で85℃〜90℃(90℃ オイルバス)において4.5時間にわたって攪拌した。上記反応混合物を35℃に冷却し、濾過した。その回収した固体を、2% HOAc/HOの溶液(v/v,3×15mL)で洗浄した。上記溶液を秤量すると、252.59gであり、その元の溶液の0.7057gをとり、HPLC分析のために50.0mLに希釈した。その計算した収率は、95%であった。
(実施例10:過剰なペルオキシ酢酸を中和するためにシュウ酸、Hを使用する、オキシモルホンの調製)
氷酢酸、HOAc(30mL)および水(120mL)を、250mLフラスコ(pH=2.6,約150mL)に添加した。攪拌機構のスイッチを入れて、オリパビン(30.00g(96%wt/wtであるようにアッセイした),オリパビン97mmolを含む)を、上記フラスコに充填した。放熱すると、その最終溶液は、20℃,pH=3.66から25℃に達した。上記反応混合物を5〜10℃に冷却し、CHCOH(23.4g(33%wt/wt ペルオキシ酢酸を含む)および5.34% H(97mmol 過酢酸を含む)を、10分間にわたって添加した。上記反応混合物を、冷却バスを外した後にさらに30分間攪拌し、その最終温度は15℃に達した。H(1.5g)を上記反応混合物に添加し、上記溶液を、35℃へと30分間にわたって加熱し、35℃において1時間維持した。上記反応混合物を、還元反応のために耐圧フラスコ(350mL)に移した。上記酸化のためのフラスコを、2% HOAc(v/v;2×7.5mL)で洗浄した。上記洗浄物を、上記還元フラスコに移した。1.0gの10% Pd/Cを添加し、上記フラスコを、最初に窒素で、次いで水素で、各4回ポンプで入れ/パージした。上記フラスコを、真空下で水素で4回循環させた。上記反応混合物を、水素(60PSI)で85℃〜90℃(90℃ オイルバス)において4.5時間にわたって攪拌した。上記反応混合物を35℃へと冷却し、濾過した。その回収した固体を、2% HOAc/HOの溶液(v/v,3×15mL)で洗浄した。上記溶液中で形成されたオキシモルホンの収率を、HPLC分析によって計算した:95%。
(実施例11:過剰のペルオキシ酢酸を中和するために熱分解を使用する、オキシモルホンの調製)
HOAc(30mL)および水(120mL)を、250mLフラスコ(pH=2.6,約150mL)に添加した。攪拌機構のスイッチを入れて、オリパビン(30.00g(96%wt/wtであるようにアッセイした),オリパビン 97mmolを含む)を、上記フラスコに充填した。放熱すると、その最終溶液は、20℃,pH=3.66から25℃に達した。上記反応混合物を5〜10℃へと冷却し、CHCOH(23.4g(33%wt/wt ペルオキシ酢酸を含む)および5.34% H(97mmol 過酢酸を含む))を、10分間にわたって添加した。上記反応混合物を、冷却バスを外した後にさらに30分間攪拌し、その最終温度は、15℃に達した。上記溶液を、55℃へと30分間にわたって加熱し、55℃において1時間維持した。上記反応混合物を、還元反応のために耐圧フラスコ(350mL)に移した。上記酸化のためのフラスコを、2% HOAc(v/v;2×7.5mL)で洗浄した。上記洗浄物を、上記還元フラスコに移した。1.0gの10% Pd/Cを添加し、上記フラスコを、最初に窒素で、次いで水素で、各々4回ポンプで入れ/パージした。上記フラスコを、真空下で水素で4回循環させた。上記反応混合物を、水素(60PSI)下で85℃〜90℃(90℃ オイルバス)において4.5時間にわたって攪拌した。上記反応混合物を35℃未満に冷却し、濾過した。その回収した固体を、2% HOAc/HOの溶液(v/v,3×15mL)で洗浄した。上記溶液中で形成されたオキシモルホンの収率は、HPLC分析によって計算した:85%。
(実施例12:オリパビンからオキシモルホンを作製する際の標準的手順)
以下の手順を、30gスケールで、実験室において複数回実施した。乾燥オリパビン(30g)を、上記反応のために必要とされる試薬の計算のために使用した。
(オリパビンの酸化)
HOAc(オリパビン1gあたり0.5mL)および水(オリパビン1gあたり4.5mL)を、フラスコ(pH=2.6)に添加し、攪拌を始めた。その乾燥されたオリパビン(96%wt/wtであるようにアッセイした)を上記フラスコに充填した。放熱したところ、その最終溶液は、20℃,pH=3.6から25℃に達した。その得られた反応混合物を5℃〜10℃に冷却し、窒素噴射(sweep)を開始した。上記反応混合物に、CHCOH(32%wt/wt,オリパビン1gあたり0.78g)を、10〜30分間にわたって添加した。上記添加の間に放熱させ、その反応温度を、上記添加の間に氷水バスを使用して、15℃未満(その時間の大部分は10℃〜15℃)に維持した。上記アイスバスを外し、上記反応混合物をさらに60分間攪拌した。アスコルビン酸(オリパビン1gあたり0.05g)を添加した。上記反応混合物を35℃に加熱し、35℃で1時間にわたって維持した。上記反応混合物を、水素化のために、耐圧フラスコに移した。上記酸化のためのフラスコを、2% HOAc(v/v;オリパビン1gあたり2×0.25mL)で洗浄した。上記洗浄物を、上記水素化フラスコに移した。
(14−ヒドロキシモルヒノンの還元)
10% Pd/C(オリパビン1gあたり0.15g)を添加した。上記フラスコを、最初に窒素、次いで水素で4回ポンプで入れ/パージした。上記フラスコを、真空下に置き、水素を4回充填した。上記混合物を、水素(60PSI)下で85℃〜90℃(90℃ オイルバス)において4.5時間にわたって攪拌した。還元が完了したことをHPLCが示す(14−OH−モルフィン≦0.1%)場合に進行させる。さらに10% Pd/C(オリパビン1gにつき0.1g)を添加し、上記操作を、上記還元が完了しなかった(14−OH−モルフィン>0.1%)ことをHPLCが示した場合に反復した。上記混合物を35℃に冷却し、濾過した。その得られた固体を、2% HOAc/HOの溶液(v/v,オリパビン1gにつき3×0.5mL)で洗浄した。
(粗製生成物としてのオキシモルホンの単離)
上記濾液に、NaHSO(オリパビン1gにつき0.1g)を添加し、窒素噴射を開始した。50% 水酸化ナトリウム(NaOH)(オリパビン1gにつき1.33g)を充填した(pH=約6.6)。充填の間に、温度は35℃に達した。上記pHを、さらに50% NaOH(オリパビン1gにつき約0.15mL)で7.0に調節した。注:上記pH値は、安定するのに3〜5分間かかった。上記pH変化が5分間にわたって±0.2以内になるまで、上記pH調節を反復した。上記pHを、必要であれば、50% NaOHもしくはHOAcで6.6〜7.0に調節した。上記溶液を加熱し、38℃(35℃〜80℃)において2時間加熱して、淡褐色溶液を形成した(pHは、±0.2以内で変化した)。上記溶液を室温(20℃)に冷却した。濃水酸化アンモニウム(c−NHOH)(オリパビン1gにつき0.5mL)を添加して、沈殿物を形成した(pH=9.0〜10.0)。上記混合物を、室温において2時間攪拌した。上記混合物を濾過し、その得られた固体を、水(オリパビン1gにつき3×1mL)で洗浄した。その固体を、室温において1時間空気を流しながら乾燥させて、黄褐色の固体として生成物を得た。
(オキシモルホンの精製)
上記湿潤ケーキを、フラスコに充填した。水(オリパビン1gにつき8×1g)を充填した。攪拌を行って、窒素噴射を開始した。c−HCl(オリパビン1gあたり0.3mL)を添加して、溶液を形成した(pH=約4〜5)。その色が濃くなるまで、木炭処理および濾過を行った。c−NHOH(オリパビン1gにつき約1mL)を添加して、pH=約9〜10に調節して、沈殿物を形成した。上記混合物を室温において1時間攪拌し、次いで、濾過し、水(オリパビン1gにつき5×1mL)で洗浄した。その得られた固体を、空気を流動させながら、室温において1時間にわたって乾燥させて、固体を得た。その固体をさらに、ハウスバキューム下で75℃において16時間乾燥させて、上記生成物を黄褐色固体として得た。固体の重量を、オリパビン1gあたり0.8g〜1.0gの範囲であるべきであるはずである(ピーク面積>95%,wt/wt 90〜95%および水分含有量3〜5%)。
本発明を詳細に記載してきたが、当業者は、改変が本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明からなされ得ることを認識する。従って、本発明の範囲は、記載される特定の実施形態に限定されることを意図しない。むしろ、添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物は、本発明の範囲を決定することが意図される。

Claims (27)

  1. a)少なくとも1種の式Iの化合物を、酸化剤で酸化させて、少なくとも1種の式IIの化合物および式II−NO化合物を形成させる工程;
    b)該酸化剤の過剰分を除去する工程であって、ここで該酸化剤の過剰分は、式Iの化合物と反応しない酸化剤である、工程;および
    c)該式IIの化合物および式II−NO化合物を、還元剤で還元して、少なくとも1種の式IIIの化合物を形成する工程、
    を包含し、
    ここでR、RおよびRは、H、ベンジル、1〜8個の炭素のアルカンスルホニル、p−トシル、1〜20個の炭素のアルキル基、および置換されたアルキル基から独立して選択され、ここで該アルキル基は、環式アルキル基、フェニル、置換されたフェニル、1〜8個の炭素のアルコキシルもしくはフェノキシル基で置換されている、
    方法。
  2. 前記形成される式IIIの化合物は、80%より高い収率を表す、請求項1に記載の方法。
  3. 前記形成される式IIIの化合物は、90%より高い収率を表す、請求項1に記載の方法。
  4. 前記形成される式IIIの化合物は、95%より高い収率を表す、請求項1に記載の方法。
  5. 前記酸化剤は、式RCOHの少なくとも1種のペルオキシ酸を含み、ここでRは、H、1〜20個の炭素のアルキル基、もしくはアリール基である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記少なくとも1種のペルオキシ酸は、HCOH、CHCOH、CCOH、m−ClCCOHおよびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 前記過剰な酸化剤は、少なくとも1種の中和剤の添加、電子的還元、該酸化剤の熱分解およびこれらの組み合わせからなる群より選択される方法によって除去される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記中和剤は、H、次亜リン酸、ギ酸、クエン酸、アスコルビン酸、NaNO、NaS、NaSO、ヒドラジンの塩、RCHO(ここでRは、H、1〜20個の炭素のアルキル、より好ましくは、1〜8個の炭素のアルキル、またはフェニルもしくは置換されたフェニル基である)、二酸化硫黄、亜ニチオン酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシレート、ジイミド、ヒドラジン、次亜リン、トリフェニルホスフィンおよびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記還元剤は、遷移金属触媒の存在下の水素である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記遷移金属触媒は、Pd/C、Pt/C、Ru/C、Rh/C、Ir/C、Ni/C、PtO、ラネーNi、ウィルキンソン触媒およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記方法は、前記式IIの化合物を単離せずに、単一の反応容器中で達成される、請求項1に記載の方法。
  12. a)式Iの化合物を、式RCOHの少なくとも1種のペルオキシ酸で酸化して、式IIの化合物および式II−NO化合物を形成する工程であって、ここでRは、H、1〜20個の炭素のアルキル基もしくはアリール基である、工程;
    b)該式RCOHのペルオキシ酸の過剰分を、少なくとも1種の中和剤で中和して、RCOHを形成する工程であって、ここで該ペルオキシ酸の過剰分は、該式Iの化合物と反応しないペルオキシ酸である、工程;ならびに
    c)該式IIの化合物および該式II−NO化合物を、遷移金属触媒の存在下の水素で触媒により還元して、式IIIの化合物を形成する工程、
    を包含し、
    ここでR、RおよびRは、H、ベンジル、1−8個の炭素のアルカンスルホニル、p−トシル、1〜20個の炭素のアルキル基、および置換されたアルキル基から独立して選択され、ここで該アルキル基は、環式アルキル基、フェニル、置換されたフェニル、1〜8個の炭素のアルコキシルもしくはフェノキシル基で置換されている、
    方法。
  13. 前記形成される式IIIの化合物は、80%より高い収率を表す、請求項12に記載の方法。
  14. 前記形成される式IIIの化合物は、90%より高い収率を表す、請求項12に記載の方法。
  15. 前記形成される式IIIの化合物は、95%より高い収率を表す、請求項12に記載の方法。
  16. 前記少なくとも1種のペルオキシ酸は、HCOH、CHCOH、CCOH、m−ClCCOHおよびこれらの混合物からなる群より選択されるペルオキシ酸を含む、請求項12に記載の方法。
  17. 前記中和剤は、H、次亜リン酸、ギ酸、クエン酸、アスコルビン酸、NaNO、NaS、NaSO、ヒドラジンの塩、RCHO(ここでRは、H、1〜20個の炭素のアルキル、より好ましくは、1〜8個の炭素のアルキル、またはフェニルもしくは置換されたフェニル基である)、二酸化硫黄、亜ニチオン酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシレート、ジイミド、ヒドラジン、次亜リン、トリフェニルホスフィンおよびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項12に記載の方法。
  18. 前記少なくとも1種の遷移金属触媒は、Pd/C、Pt/C、Ru/C、Rh/C、Ir/CおよびNi/C、Pt/O、ラネーNi、ウィルキンソン触媒およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項12に記載の方法。
  19. 前記方法は、前記式IIの化合物を単離せずに、単一の反応容器中で達成される、請求項12に記載の方法。
  20. オキシモルホンを生成するための方法であって、該方法は、
    a)オリパビンを、ペルオキシ酸RCOHで酸化して、14−ヒドロキシモルヒノンおよび14−ヒドロキシモルヒノン N−オキシドを形成する工程であって、ここでRは、H、アルキル基もしくはアリール基である、工程;
    b)該ペルオキシ酸の過剰分を、中和剤で中和する工程であって、ここで該ペルオキシ酸の過剰分は、該オリパビンと反応しないペルオキシ酸である、工程;ならびに
    c)該14−ヒドロキシモルヒノンおよび14−ヒドロキシモルヒノン N−オキシドを、還元剤で触媒により水素化して、オキシモルホンを形成する工程、
    を包含する、方法。
  21. 前記形成されるオキシモルホンは、80%より高い収率を表す、請求項20に記載の方法。
  22. 前記形成されるオキシモルホンは、90%より高い収率を表す、請求項20に記載の方法。
  23. 前記形成されるオキシモルホンは、95%より高い収率を表す、請求項20に記載の方法。
  24. 前記ペルオキシ酸は、HCOH、CHCOH、CCOH、m−ClCCOHおよびこれらの混合物からなる群より選択されるペルオキシ酸を含む、請求項20に記載の方法。
  25. 前記中和剤は、H、次亜リン酸、ギ酸、クエン酸、アスコルビン酸、NaNO、NaS、NaSO、ヒドラジンの塩、RCHO(ここでRは、H、1〜20個の炭素のアルキル、より好ましくは、1〜8個の炭素のアルキル、またはフェニルもしくは置換されたフェニル基から選択される)、二酸化硫黄、亜ニチオン酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシレート、ジイミド、ヒドラジン、次亜リン、トリフェニルホスフィンおよびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項20に記載の方法。
  26. 前記還元剤は、Pd/C、Pt/C、Ru/C、Rh/C、Ir/C、Ni/C、PtO、ラネーNi、ウィルキンソン触媒およびこれらの混合物からなる群より選択される遷移金属触媒の存在下の水素である、請求項20に記載の方法。
  27. 前記方法は、前記14−ヒドロキシモルヒノンを単離せずに、単一の反応容器中で達成される、請求項20に記載の方法。
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