JP2010521684A - 車両タイヤのタイヤ空気圧偏差検出 - Google Patents
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Abstract
タイヤのタイヤ空気圧状態を示すタイヤ空気圧指示データを判定することと、タイヤのタイヤ空気圧偏差を示すタイヤ空気圧偏差データを判定することとによって、車両のタイヤのタイヤ空気圧偏差を検出するための方法、システム、およびコンピュータ・プログラム製品。
Description
本発明は、タイヤのタイヤ空気圧状態を示すタイヤ空気圧データを判定することと、タイヤのタイヤ空気圧偏差の状態を示すタイヤ空気圧偏差データを判定することとによって、車両のタイヤのタイヤ空気圧偏差を検出する、タイヤ空気圧間接監視の方法、システム、およびコンピュータ・プログラム製品を対象とする。
タイヤ空気圧の監視は、政府規制および法的規制に起因するだけではなく、高められた車両安全性に関する一般的需要を考慮しても、車両において、少なくとも自動車およびトラックにおいて標準的な機能になると想定することができる。
一般に、タイヤ空気圧監視は、直接におよび間接に達成することができる。
タイヤ空気圧直接監視では、車両タイヤの現在圧力が、例えばタイヤの内側に配置されたセンサによって、直接に測定される。タイヤ空気圧直接監視の例が、例えば米国特許第7,111,507B2号に記載されている。
タイヤ空気圧間接監視は、直接に入手される圧力値とは異なって、タイヤ空気圧に多少関連する情報を使用する。一般に、そのような情報は、デジタルおよび/またはアナログのデータおよび/または信号の形で、ECU(電子制御ユニット)、アンチロック・ブレーキング・システム、ダイナミック・スタビリティ・システム(dynamic stability system)、アンチスピン・システム(anti−spin system)、およびトラクション・コントロール・システムなど、車両のさらなる制御デバイスおよび/または検出デバイスによって供給され得る。この情報は、それぞれタイヤまたはその車輪の回転速度または角速度を含むことができ、この情報は、その後、タイヤ空気圧を表す値を計算しまたは推定するための基礎として使用される。タイヤ空気圧間接監視の例が、例えばDE103 60 723A1に記載されている。
特にタイヤ空気圧間接監視は、圧力関連情報からタイヤ空気圧を導出するために複雑な計算を必要とする。さらに、圧力関連情報とタイヤ空気圧との間の関係は、現在の運転状況および道路状態などの外部の影響を受けやすい。そのような影響のさらなる例が、温度状態である。
例えば、米国特許第7,111,507B2号によるタイヤ空気圧間接監視では、タイヤ内に配置されたタイヤ空気圧センサが、現在のタイヤ空気圧を感知し、それを基礎として、タイヤ空気圧値が判定される。温度変動が、タイヤ空気圧値の望まれない変動につながり得る。温度の影響を考慮に入れるために、タイヤの内側の温度補償された気体温度が、温度情報を基礎として判定される。タイヤ内の温度補償された気体温度は、温度補償されたタイヤ空気圧値を判定するのに使用される。
DE103 60 723A1によるタイヤ空気圧間接監視では、圧力関連情報から導出されたタイヤ空気圧値は、外気温度またはタイヤ温度を基礎として温度補償される。
両方の場合で、温度補償は、実際のタイヤ空気圧に関する不正な証拠につながる場合がある。
本発明の目的は、従来技術の温度補償の欠点を克服し、特に、結果のタイヤ空気圧指示情報が、少なくとも本質的に実際の優勢なタイヤ空気圧に対応するように、タイヤ空気圧間接監視を改善する手段を提供することである。
上の目的を解決するために、本発明は、独立請求項で定義される方法、システム、およびコンピュータ・プログラム製品を提供する。
第1の態様によれば、本発明は、
− 車両の少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧状態を示すタイヤ空気圧指示データを判定するステップと、
− そのタイヤ空気圧指示データを基礎として少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧偏差状態を示すタイヤ空気圧偏差データを判定するステップと、
− 車両の制御および/または監視デバイスによって供給される少なくとも1つの車両データを入手するステップと、
− その少なくとも1つの車両データを基礎として温度補償データを判定するステップと、
− 温度補償されたタイヤ空気圧偏差データが得られるように、温度補償データを基礎として温度補償するステップと
を含む、車両のタイヤ(1つまたは複数)のタイヤ空気圧偏差を検出するタイヤ空気圧間接監視方法を提供する。
− 車両の少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧状態を示すタイヤ空気圧指示データを判定するステップと、
− そのタイヤ空気圧指示データを基礎として少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧偏差状態を示すタイヤ空気圧偏差データを判定するステップと、
− 車両の制御および/または監視デバイスによって供給される少なくとも1つの車両データを入手するステップと、
− その少なくとも1つの車両データを基礎として温度補償データを判定するステップと、
− 温度補償されたタイヤ空気圧偏差データが得られるように、温度補償データを基礎として温度補償するステップと
を含む、車両のタイヤ(1つまたは複数)のタイヤ空気圧偏差を検出するタイヤ空気圧間接監視方法を提供する。
もう1つの態様によれば、本発明は、
− 車両の少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧状態を示すタイヤ空気圧指示データを判定する手段と、
− そのタイヤ空気圧指示データを基礎として少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧偏差状態を示すタイヤ空気圧偏差データを判定する手段と、
− 車両の制御および/または監視デバイスによって供給される少なくとも1つの車両データを入手する手段と、
− その少なくとも1つの車両データを基礎として温度補償データを判定する手段と、
− 温度補償されたタイヤ空気圧偏差データが得られるように、温度補償データを基礎として温度補償する手段と
を含む、車両のタイヤ(1つまたは複数)のタイヤ空気圧偏差を検出するタイヤ空気圧間接監視システムを提供する。
− 車両の少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧状態を示すタイヤ空気圧指示データを判定する手段と、
− そのタイヤ空気圧指示データを基礎として少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧偏差状態を示すタイヤ空気圧偏差データを判定する手段と、
− 車両の制御および/または監視デバイスによって供給される少なくとも1つの車両データを入手する手段と、
− その少なくとも1つの車両データを基礎として温度補償データを判定する手段と、
− 温度補償されたタイヤ空気圧偏差データが得られるように、温度補償データを基礎として温度補償する手段と
を含む、車両のタイヤ(1つまたは複数)のタイヤ空気圧偏差を検出するタイヤ空気圧間接監視システムを提供する。
さらなる態様によれば、本発明は、処理システム上で実行されたときに、
− 車両の少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧状態を示すタイヤ空気圧指示データを判定するステップと、
− そのタイヤ空気圧指示データを基礎として少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧偏差状態を示すタイヤ空気圧偏差データを判定するステップと、
− 車両の制御および/または監視デバイスによって供給される少なくとも1つの車両データを入手するステップと、
− その少なくとも1つの車両データを基礎として温度補償データを判定するステップと、
− 温度補償されたタイヤ空気圧偏差データが得られるように、温度補償データを基礎として温度補償するステップと
を実行するプログラム・コードを含む、車両のタイヤ(1つまたは複数)のタイヤ空気圧偏差を検出するタイヤ空気圧間接監視のためのコンピュータ・プログラム製品を提供する。
− 車両の少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧状態を示すタイヤ空気圧指示データを判定するステップと、
− そのタイヤ空気圧指示データを基礎として少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧偏差状態を示すタイヤ空気圧偏差データを判定するステップと、
− 車両の制御および/または監視デバイスによって供給される少なくとも1つの車両データを入手するステップと、
− その少なくとも1つの車両データを基礎として温度補償データを判定するステップと、
− 温度補償されたタイヤ空気圧偏差データが得られるように、温度補償データを基礎として温度補償するステップと
を実行するプログラム・コードを含む、車両のタイヤ(1つまたは複数)のタイヤ空気圧偏差を検出するタイヤ空気圧間接監視のためのコンピュータ・プログラム製品を提供する。
本発明のさらなる態様、特徴、および利益は、下の説明、添付図面、および添付の特許請求の範囲から明白になる。
本発明の実施形態を、これから、例として、添付図面を参照して説明する。
図1に、特にタイヤ空気圧間接監視を使用するタイヤ空気圧偏差(TPD)警告システム2の形の、本発明による原理システム配置を概略的に示す。
本発明は、少なくとも1つのタイヤを装着された少なくとも1つの車輪を有するすべての種類の車両での使用のために提供される。用語「車両」は、本明細書で使用されるときに、自動車、バイク、トラック、トレイラ、および類似物など、その情報を基礎としてタイヤ空気圧間接監視が可能である、すべてのタイプの車両を含む。
タイヤの「圧力偏差」は、タイヤについて実際に判定されるタイヤ空気圧が、正常な/事前定義の/所望のタイヤ空気圧と異なるおよび/または所定のしきい値だけ1つまたは複数の他のタイヤの圧力と異なる場合に検出され得る。
しかし、図面の説明を続ける前に、本発明のさらなる態様へのいくつかのさらなる観察を与える。本発明の方法関連態様へのより詳細な観察は、明示的に注記されない場合であっても、本発明の対応するシステム関連態様およびコンピュータ・プログラム関連態様にもあてはまる。
本発明の方法は、
− タイヤ空気圧偏差データを判定するステップが、少なくとも1つのタイヤのそれぞれの個々のタイヤ空気圧偏差データを判定する過程を含み、
− 温度補償するステップが、少なくとも1つのタイヤのそれぞれの温度補償されたタイヤ空気圧偏差データを別々に得るために、個々のタイヤ空気圧偏差データのそれぞれに関して実行される
ことを含むことができる。
− タイヤ空気圧偏差データを判定するステップが、少なくとも1つのタイヤのそれぞれの個々のタイヤ空気圧偏差データを判定する過程を含み、
− 温度補償するステップが、少なくとも1つのタイヤのそれぞれの温度補償されたタイヤ空気圧偏差データを別々に得るために、個々のタイヤ空気圧偏差データのそれぞれに関して実行される
ことを含むことができる。
そのような実施形態は、例えば、車両および/または使用されるタイヤ空気圧監視手段が、それぞれ、個々のタイヤの絶対圧力に関する情報を供給し、計算する場合に適用可能である。そのような場合の例が、車輪スペクトル分析を使用する、下で説明する実施形態である。
本発明の方法は、
− タイヤ空気圧偏差データを判定するステップが、車両の少なくとも2つのタイヤの相対タイヤ空気圧偏差データを判定する過程を含み、
− 温度補償するステップが、少なくとも2つのタイヤの温度補償されたタイヤ空気圧偏差データを得るために、少なくとも1つの相対タイヤ空気圧偏差データのそれぞれに関して実行される
ことを含むことができる。
− タイヤ空気圧偏差データを判定するステップが、車両の少なくとも2つのタイヤの相対タイヤ空気圧偏差データを判定する過程を含み、
− 温度補償するステップが、少なくとも2つのタイヤの温度補償されたタイヤ空気圧偏差データを得るために、少なくとも1つの相対タイヤ空気圧偏差データのそれぞれに関して実行される
ことを含むことができる。
そのような実施形態は、例えば、車両および/または使用されるタイヤ空気圧監視手段が、それぞれ、タイヤの相対圧力に関する情報を供給し、計算する場合に適用可能である。相対タイヤ空気圧に関する情報を、上の絶対タイヤ空気圧に関する情報に基づくものとすることができることに留意されたい。そのような場合の例が、車輪半径分析を使用する、下で説明する実施形態である。
さらに、例えばその内容全体が参照によって本開示に組み込まれているWO2005/005993A1に開示されたものなど、相関分析を基礎として(個々の)タイヤ空気圧偏差データを生成することが企図されている。
本発明の方法は、
− 温度補償データを判定するステップが、少なくとも1つの事前定義の温度状態の特定の温度補償データを判定する少なくとも1つの過程を含み、
− 温度補償するステップが、特定の温度補償データを基礎として特定温度補償するステップを含む
ことを含むことができる。
− 温度補償データを判定するステップが、少なくとも1つの事前定義の温度状態の特定の温度補償データを判定する少なくとも1つの過程を含み、
− 温度補償するステップが、特定の温度補償データを基礎として特定温度補償するステップを含む
ことを含むことができる。
そのような実施形態は、例えば、少なくとも1つの車両データ、それぞれの信号を供給する車両デバイス、圧力指示データを判定するステップ、タイヤ空気圧偏差データを判定するステップ、温度補償データを判定するステップ、温度補償のステップ、および/またはそのようなステップを実行するのに使用される手段が、温度依存特性を有する場合があることを考慮に入れることを可能にし、この温度依存特性は、温度依存温度補償を必要とする場合がある。これの例が、車両データ、車両データ供給ユニット、タイヤ空気圧指示データの判定、および/またはタイヤ空気圧偏差データの判定が温度依存性能(1つまたは複数)を有する場合がある、下で説明する実施形態である。
ここで、温度補償するステップが、重み付け関数、乗法的関数、非対称関数、および温度関連適応レートのうちの少なくとも1つを基礎としてタイヤ空気圧偏差データを特定温度補償する過程を含むことが可能である。
本発明の方法は、少なくとも1つの車両データが、
− 外気温度を示す車両データと、
− 車両のエンジンの温度を示す車両データと、
− 車両のエンジンのエンジン・トルクを示す車両データと、
− 少なくとも1つのタイヤに作用するトルクを示す車両データと、
− 車両のエンジンのエンジン速度を示す車両データと、
− 車両のヨー・レートを示す車両データと、
− 車両の速度を示す車両データと、
− 車両の横加速度および縦加速度のうちの少なくとも1つを示す車両データと、
− 車両のハンドルのハンドル角を示す車両データと、
− 車両の運転状態、特にブレーキング状態を示す車両データと、
− 車両のギア・シフトが進行中であることを示す車両データと、
− 車両のブレーキング・システムが動作しつつあることを示す車両データ(例えば、ブレーキ・アクティブ・フラグ)と、
− ブレーキ圧を示す車両データと、
− 車両の少なくとも1つのアクティブ制御デバイスがアクティブであることを示す車両データと
のうちの少なくとも1つを含むことを含むことができる。
− 外気温度を示す車両データと、
− 車両のエンジンの温度を示す車両データと、
− 車両のエンジンのエンジン・トルクを示す車両データと、
− 少なくとも1つのタイヤに作用するトルクを示す車両データと、
− 車両のエンジンのエンジン速度を示す車両データと、
− 車両のヨー・レートを示す車両データと、
− 車両の速度を示す車両データと、
− 車両の横加速度および縦加速度のうちの少なくとも1つを示す車両データと、
− 車両のハンドルのハンドル角を示す車両データと、
− 車両の運転状態、特にブレーキング状態を示す車両データと、
− 車両のギア・シフトが進行中であることを示す車両データと、
− 車両のブレーキング・システムが動作しつつあることを示す車両データ(例えば、ブレーキ・アクティブ・フラグ)と、
− ブレーキ圧を示す車両データと、
− 車両の少なくとも1つのアクティブ制御デバイスがアクティブであることを示す車両データと
のうちの少なくとも1つを含むことを含むことができる。
本発明の方法は、温度補償データを判定するステップが、
− 少なくとも1つのタイヤの内部タイヤ温度を判定することと、
− 少なくとも1つのタイヤについて有効な車輪スリップを判定することと、
− 少なくとも1つのタイヤについて有効なギア・レシオを判定することと、
− 少なくとも1つのタイヤに作用するトラクション・フォースを判定することと、
− 少なくとも1つの圧力データに影響する道路状態を判定することと、
− スノー・チェーンが少なくとも1つのタイヤに配置されているかどうかを判定することと、
− 車両のカーブ運転状態を判定することと
のうちの少なくとも1つを含むことを含むことができる。
− 少なくとも1つのタイヤの内部タイヤ温度を判定することと、
− 少なくとも1つのタイヤについて有効な車輪スリップを判定することと、
− 少なくとも1つのタイヤについて有効なギア・レシオを判定することと、
− 少なくとも1つのタイヤに作用するトラクション・フォースを判定することと、
− 少なくとも1つの圧力データに影響する道路状態を判定することと、
− スノー・チェーンが少なくとも1つのタイヤに配置されているかどうかを判定することと、
− 車両のカーブ運転状態を判定することと
のうちの少なくとも1つを含むことを含むことができる。
本発明の方法は、温度補償するステップが、少なくとも1つの車両データに対する温度の影響を補償するために温度補償データに基づいて少なくとも1つの車両データを温度補償する過程を含むことを含むことができる。
そのような実施形態では、少なくとも、少なくとも1つの車両データに影響する温度影響自体を、直接に温度補償することができる。
本発明の方法は、少なくとも1つの車両データを温度補償するステップが、少なくとも1つの車両データのうちの対応する1つを提供する車両の少なくとも1つのデバイスを温度補償する過程を含むことを含むことができる。
これらの実施形態は、少なくとも、車両データ・デバイス(1つまたは複数)に影響する温度影響を補償することを可能にし、これによって、少なくとも1つの車両データを、間接に温度補償することができる。
さらに、ここで、少なくとも1つの車両データを提供するデバイスを温度補償する過程が、
− 少なくとも1つの温度センサを含む手段と、
− 少なくとも1つのヨー・レート・センサを含む手段と、
− 少なくとも1つのトルク・センサを含む手段と、
− 少なくとも1つの速度センサを含む手段と、
− 少なくとも1つの加速度センサを含む手段と
のうちの少なくとも1つを温度補償することを含む、ことが可能である。
− 少なくとも1つの温度センサを含む手段と、
− 少なくとも1つのヨー・レート・センサを含む手段と、
− 少なくとも1つのトルク・センサを含む手段と、
− 少なくとも1つの速度センサを含む手段と、
− 少なくとも1つの加速度センサを含む手段と
のうちの少なくとも1つを温度補償することを含む、ことが可能である。
センサは、1つまたは複数の別々のセンサ・ユニットを含むことができ、ここで、センサ・ユニットを、ハードウェア・ベースまたはソフトウェア・ベースあるいはその組合せとすることができる。
本発明の方法は、温度補償するステップが、温度補償データを基礎としてタイヤ空気圧指示データを温度補償する過程を含むことを含むことができる。
そのような実施形態は、例えば、下でさらに説明するように、タイヤ空気圧指示データから導出された車輪/タイヤ半径および/またはスペクトルを温度補償することを含むことができる。
ここで、タイヤ空気圧指示データを温度補償するステップが、タイヤの圧力状態を示す圧力データに対する温度の影響に関する物理的知識および/またはタイヤの圧力状態を示す圧力データに対する温度の影響に関する経験的知識から入手されたルールを使用することによって実行されることが可能である。
そのような事例は、例えば、内部および/または外部温度変動にさらされるタイヤから生じる効果を考慮に入れ(例えば、「タイヤがより暖かく/冷たくなるときに何が起きるか」)、かつ/あるいは温度関連特性を有する手段(例えば、センサ、信号、ユニット)と異なる温度状態との間の依存性の統計分析を使用することを可能にする。
本発明の方法は、温度補償するステップが、温度補償データを基礎としてタイヤ空気圧偏差データ自体を温度補償する過程を含むことを含むことができる。
そのような実施形態は、タイヤ空気圧偏差データ自体の温度だけに頼ることができる。そのような実施形態は、さらに、上で説明した温度補償のうちの少なくとも1つを含むことができ、おそらくは、機能強化され、より信頼性があり、および/または正しい温度補償を、したがってタイヤ空気圧の監視をもたらすことができる。
本発明の方法は、タイヤ空気圧偏差状態が少なくとも1つの事前定義の偏差関連しきい値を超えるかどうかを判定するために、タイヤ空気圧偏差データを偏差しきい値データと比較するステップをさらに含むことができる。
この種類の実施形態は、例えば、タイヤ空気圧偏差データが、タイヤ空気圧偏差が大きい、許容できない、または類似物であることを示すかどうかを確かめる手段(1つまたは複数)を提供する。
ここで、本発明の方法は、温度補償データを基礎として偏差しきい値データを訂正するステップをさらに含むことができる。
そのような実施形態は、偏差しきい値データが温度補償(も)され得る温度依存性を有する場合もあることを考慮したものである。さらに、ある種の(例えば、過度の)温度状態(1つまたは複数)で、タイヤ空気圧および/またはタイヤ空気圧偏差に関する信頼できる表明が(それでも)可能であるように、実際の温度状態(1つまたは複数)に依存して偏差しきい値データを変更することが有益である場合がある。
本発明の方法は、温度補償が達成されるように温度補償データを基礎として
− タイヤ空気圧指示データを判定するステップと、
− タイヤ空気圧偏差データを判定するステップと、
− 少なくとも1つの車両データを入手するステップと、
− 温度補償データを判定するステップと
のうちの少なくとも1つを制御するステップをさらに含むことができる。
− タイヤ空気圧指示データを判定するステップと、
− タイヤ空気圧偏差データを判定するステップと、
− 少なくとも1つの車両データを入手するステップと、
− 温度補償データを判定するステップと
のうちの少なくとも1つを制御するステップをさらに含むことができる。
本発明の方法は、温度補償データが事前定義の範囲外の温度状態を示す場合にタイヤ空気圧指示データを判定するステップと、タイヤ空気圧偏差データを判定するステップと、少なくとも1つの車両データを入手するステップと、温度補償データを判定するステップと、温度補償するステップとのステップのうちの少なくとも1つを一時停止し、温度状態が事前定義の範囲に戻ることを温度補償データが示す場合に前記ステップのうちの少なくとも1つを再開するステップをさらに含むことができる。
そのような実施形態は、例えば、タイヤ空気圧偏差データおよび/またはタイヤ空気圧に関する表明および/またはそれに基づくタイヤ空気圧偏差の信頼できる判定を妨げる温度状態(1つまたは複数)の場合に、本発明の方法の実行を停止することを可能にする。
本発明のシステムでは、
− タイヤ空気圧偏差データを判定する手段が、少なくとも1つのタイヤのそれぞれの個々のタイヤ空気圧偏差データを判定するように構成され、
− 温度補償する手段が、少なくとも1つのタイヤのそれぞれの温度補償されたタイヤ空気圧偏差データを得るために、温度補償データを基礎として個々のタイヤ空気圧偏差データのそれぞれに関して別々に温度補償するように構成される
ことが可能である。
− タイヤ空気圧偏差データを判定する手段が、少なくとも1つのタイヤのそれぞれの個々のタイヤ空気圧偏差データを判定するように構成され、
− 温度補償する手段が、少なくとも1つのタイヤのそれぞれの温度補償されたタイヤ空気圧偏差データを得るために、温度補償データを基礎として個々のタイヤ空気圧偏差データのそれぞれに関して別々に温度補償するように構成される
ことが可能である。
本発明のシステムでは、
− タイヤ空気圧偏差データを判定する手段が、車両の少なくとも2つのタイヤの相対タイヤ空気圧偏差データを判定するように構成され、
− 温度補償する手段が、少なくとも2つのタイヤの温度補償されたタイヤ空気圧偏差データを得るために、温度補償データを基礎として各相対タイヤ空気圧偏差データに関して温度補償するように構成される
ことが可能である。
− タイヤ空気圧偏差データを判定する手段が、車両の少なくとも2つのタイヤの相対タイヤ空気圧偏差データを判定するように構成され、
− 温度補償する手段が、少なくとも2つのタイヤの温度補償されたタイヤ空気圧偏差データを得るために、温度補償データを基礎として各相対タイヤ空気圧偏差データに関して温度補償するように構成される
ことが可能である。
本発明のシステムでは、
− 温度補償データの手段が、少なくとも1つの事前定義の特定の温度状態の特定の温度補償データを判定するように構成され、
− 温度補償する手段が、特定の温度補償データを基礎としてタイヤ空気圧偏差データを温度補償するように構成される
ことが可能である。
− 温度補償データの手段が、少なくとも1つの事前定義の特定の温度状態の特定の温度補償データを判定するように構成され、
− 温度補償する手段が、特定の温度補償データを基礎としてタイヤ空気圧偏差データを温度補償するように構成される
ことが可能である。
ここで、温度補償データの手段が、重み付け関数、乗法的関数、非対称関数、および温度関連適応レートのうちの少なくとも1つを基礎としてタイヤ空気圧偏差データを温度補償するように構成されることが可能である。
本発明のシステムは、
− 外気温度を示す車両データと、
− 車両のエンジンの温度を示す車両データと、
− 車両のエンジンのエンジン・トルクを示す車両データと、
− 少なくとも1つのタイヤに作用するトルクを示す車両データと、
− 車両のエンジンのエンジン速度を示す車両データと、
− 車両のヨー・レートを示す車両データと、
− 車両の速度を示す車両データと、
− 車両の横加速度および縦加速度のうちの少なくとも1つを示す車両データと、
− 車両のハンドルのハンドル角を示す車両データと、
− 車両の運転状態、特にブレーキング状態を示す車両データと、
− 車両のギア・シフトが進行中であることを示す車両データと、
− 車両のブレーキング・システムが動作しつつあることを示す車両データ(例えば、ブレーキ・アクティブ・フラグ)と、
− ブレーキ圧を示す車両データと、
− 車両の少なくとも1つのアクティブ制御デバイスがアクティブであることを示す車両データと
のうちの少なくとも1つを少なくとも1つの車両データとして入手する少なくとも1つの入力をさらに含むことができる。
− 外気温度を示す車両データと、
− 車両のエンジンの温度を示す車両データと、
− 車両のエンジンのエンジン・トルクを示す車両データと、
− 少なくとも1つのタイヤに作用するトルクを示す車両データと、
− 車両のエンジンのエンジン速度を示す車両データと、
− 車両のヨー・レートを示す車両データと、
− 車両の速度を示す車両データと、
− 車両の横加速度および縦加速度のうちの少なくとも1つを示す車両データと、
− 車両のハンドルのハンドル角を示す車両データと、
− 車両の運転状態、特にブレーキング状態を示す車両データと、
− 車両のギア・シフトが進行中であることを示す車両データと、
− 車両のブレーキング・システムが動作しつつあることを示す車両データ(例えば、ブレーキ・アクティブ・フラグ)と、
− ブレーキ圧を示す車両データと、
− 車両の少なくとも1つのアクティブ制御デバイスがアクティブであることを示す車両データと
のうちの少なくとも1つを少なくとも1つの車両データとして入手する少なくとも1つの入力をさらに含むことができる。
本発明のシステムでは、温度補償データを判定する手段が、
− 少なくとも1つのタイヤの内部タイヤ温度を判定することと、
− 少なくとも1つのタイヤについて有効な車輪スリップを判定することと、
− 少なくとも1つのタイヤについて有効なギア・レシオを判定することと、
− 少なくとも1つのタイヤに作用するトラクション・フォースを判定することと、
− 少なくとも1つの圧力データに影響する道路状態を判定することと、
− スノー・チェーンが少なくとも1つのタイヤに配置されているかどうかを判定することと、
− 車両のカーブ運転状態を判定することと
のうちの少なくとも1つを行うように構成されることが可能である。
− 少なくとも1つのタイヤの内部タイヤ温度を判定することと、
− 少なくとも1つのタイヤについて有効な車輪スリップを判定することと、
− 少なくとも1つのタイヤについて有効なギア・レシオを判定することと、
− 少なくとも1つのタイヤに作用するトラクション・フォースを判定することと、
− 少なくとも1つの圧力データに影響する道路状態を判定することと、
− スノー・チェーンが少なくとも1つのタイヤに配置されているかどうかを判定することと、
− 車両のカーブ運転状態を判定することと
のうちの少なくとも1つを行うように構成されることが可能である。
本発明のシステムでは、温度補償する手段が、少なくとも1つの車両データに対する温度の影響を補償するために温度補償データに基づいて少なくとも1つの車両データを温度補償するように構成されることが可能である。
ここで、少なくとも1つの車両データを温度補償する手段が、少なくとも1つの車両データのうちの対応する1つを提供する車両の少なくとも1つのデバイスを温度補償するように構成されることが可能である。
さらに、ここで、少なくとも1つの車両データを提供するデバイスを温度補償する構成が、
− 少なくとも1つの温度センサを含む手段と、
− 少なくとも1つのヨー・レート・センサを含む手段と、
− 少なくとも1つのトルク・センサを含む手段と、
− 少なくとも1つの速度センサを含む手段と、
− 少なくとも1つの加速度センサを含む手段と
のうちの少なくとも1つを温度補償するようになされることが可能である。
− 少なくとも1つの温度センサを含む手段と、
− 少なくとも1つのヨー・レート・センサを含む手段と、
− 少なくとも1つのトルク・センサを含む手段と、
− 少なくとも1つの速度センサを含む手段と、
− 少なくとも1つの加速度センサを含む手段と
のうちの少なくとも1つを温度補償するようになされることが可能である。
センサは、1つまたは複数の別々のセンサ・ユニットを含むことができ、ここで、センサ・ユニットを、ハードウェア・ベースまたはソフトウェア・ベースあるいはその組合せとすることができる。
本発明のシステムでは、温度補償する手段が、温度補償データを基礎としてタイヤ空気圧指示データを温度補償するように構成されることが可能である。
ここで、少なくとも1つの圧力データを訂正する手段が、タイヤの圧力状態を示す圧力データに対する温度の影響に関する物理的知識および/またはタイヤの圧力状態を示す圧力データに対する温度の影響に関する経験的知識から入手されたルールを使用することによって少なくとも1つの圧力データを訂正するように構成されることが可能である。
本発明のシステムでは、温度補償する手段が、温度補償データを基礎としてタイヤ空気圧偏差データ自体を温度補償するように構成されることが可能である。
本発明のシステムは、タイヤ空気圧偏差データを偏差しきい値データと比較し、比較結果に基づいてタイヤ空気圧偏差状態が少なくとも1つの事前定義の偏差関連しきい値を超えるかどうかを判定する手段をさらに含むことができる。
ここで、本発明のシステムは、温度補償データを基礎として偏差しきい値データを訂正する手段をさらに含むことができる。
本発明のシステムは、それに関して温度補償を達成するために温度補償データを基礎として
− タイヤ空気圧指示データを判定する手段と、
− タイヤ空気圧偏差データを判定する手段と、
− 少なくとも1つの車両データを入手する手段と、
− 温度補償データを判定する手段と
のうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に制御する訂正制御手段をさらに含むことができる。
− タイヤ空気圧指示データを判定する手段と、
− タイヤ空気圧偏差データを判定する手段と、
− 少なくとも1つの車両データを入手する手段と、
− 温度補償データを判定する手段と
のうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に制御する訂正制御手段をさらに含むことができる。
本発明のシステムは、温度補償データが事前定義の範囲外の温度状態を示す場合に、タイヤ空気圧指示データを判定する手段と、タイヤ空気圧偏差データを判定する手段と、少なくとも1つの車両データを入手する手段と、温度補償データを判定する手段と、温度補償する手段とのうちの少なくとも1つをディスエーブルし、温度状態が事前定義の範囲に戻ることを温度補償データが示す場合に前記手段のうちの少なくとも1つをイネーブルする手段をさらに含むことができる。
本発明のコンピュータ・プログラム製品は、処理システム上で実行されるときに、本発明の方法の上で述べた可能な実施形態のうちの少なくとも1つのステップを実行するプログラム・コードをさらに含むことができる。
本発明のコンピュータ・プログラム製品を、コンピュータ可読記憶媒体上またはコンピュータ可読記憶デバイス内に格納することができる。
ここで図面をもう一度参照すると、図1は、特にタイヤ空気圧偏差(TPD)警告システム2の形の、本発明による原理システム配置を概略的に示す。
TPD警告システム2は、例えば、車両の電子制御ユニット(例えば、ECU)内に統合されるハードウェアおよび/またはソフトウェア・コンポーネントとすることができる。システム2は、インターフェース4によっていわゆる車両データを入手し、インターフェース4は、少なくとも部分的にソフトウェア・ベースの実施態様の場合に、アプリケーション・プログラム・インターフェース(API)とすることができる。車両データは、例えば車両状態を記述する、車両CANバスからの車両信号を含むことができる。車両データは、それぞれ回転する車輪およびタイヤの角速度を示す回転速度センサ(車両のABSに存在する)などの車両のセンサから直接に入手され、かつ/または間接に導出される測定データ、情報、信号、および類似物を(さらに)含むことができる。
具体的に言うと、車両データは、外気温度、車両のエンジンの温度、車輪/タイヤ角速度、車輪/タイヤ回転速度、車両のエンジンのエンジン・トルク、少なくとも1つのタイヤに作用するトルク、車両のエンジンのエンジン速度、車両のヨー・レート、車両の速度、車両の横および/または縦加速度、車両のハンドルのハンドル角、車両の運転状態、特にブレーキング状態、進行中の車両のギア・シフト、およびアクティブに動作している車両のアクティブ制御デバイスを示すことができる。
そのようなデータのいずれをも、タイヤ空気圧指示データを判定するユニットによって使用することができ、このユニットを、下で説明する。しかし、そのようなデータのいずれもが、直接または間接に、タイヤ空気圧に影響する可能性がある温度(1つまたは複数)を示すこともできる。外気温度およびエンジン温度は、明らかに、タイヤ温度(例えば、タイヤの内部温度、タイヤの内側の気体温度、タイヤの材料の温度)の変動を介してタイヤ空気圧を変更する可能性がある。車両速度から生じる効果も、タイヤ空気圧に影響する可能性がある。というのは、例えばより高い速度が、より高いタイヤ温度に、したがって、より高いタイヤ空気圧につながるからである。また、カーブの多い道路での運転、のろのろ運転、車両の運転者独立制御(例えば、アクティブ・アンチロック・ブレーキング、ダイナミック・スタビリティ、アンチスピン、および/またはトラクション・コントロール手段)をもたらす運転状況などの現在の運転状況が、例えばタイヤの増やされた屈曲作用に起因して、タイヤ空気圧に影響する場合がある。
そのような車両データを提供するために、車両のECUおよび/またはセンサを使用することができる。例えば、温度センサ(1つまたは複数)、ヨー・レート・センサ(1つまたは複数)、トルク・センサ(1つまたは複数)、速度センサ(1つまたは複数)、アクセル・センサ(1つまたは複数)、ならびに/あるいはアクセル・ペダル、クラッチ・ペダル、および/またはブレーキ・ペダルの位置(1つまたは複数)を示すセンサを使用して、車両データを獲得し、かつ/または測定を実行することができ、それを基礎として車両データを導出することができる。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの温度センサをシステム2および/またはECUもしくは外気温度を測定するのに適する車両内/上の任意の他の場所に配置(例えば、結合)することができる。また、内部タイヤ温度を直接に測定するセンサを使用することができる。
追加のまたは代替の温度センサ(1つまたは複数)を、エンジンのインテーク・マニホルド内の気体温度、ブレーキ・ディスク温度、車輪リム温度、および/または相対風から生じる温度を測定するように配置することができる。温度情報は、加えてまたは代替として、上で示したように、運転状況と内部タイヤ温度との間の既知の関係(1つまたは複数)(例えば、ブレーキング中および加速中の車輪リムでの熱蓄積)を基礎として入手することができる。
車両データを、システム2のユニットに直接に供給でき、および/または後の使用のためにメモリ・ユニット6に格納することができる。
診断制御ユニット8は、内部システム・チェックおよび入力信号チェックを実行し、システム状況およびエラー・コードをセットする。深刻なエラーが発生する場合には、このユニットは、システム2をディスエーブルすることができる。
入手された車両データを、前処理ユニット10に入力することができ、前処理ユニット10は、車両データを処理し(例えば、フィルタリングし)て、例えば、外乱およびオフセットを除去することができ、車両データを他のシステム部分によって使用できるように、車両データを前計算することができる。
説明される実施形態によれば、インターフェース4、メモリ・ユニット6、および前処理ユニット10を、少なくとも1つの車両データを入手するステップおよび/または手段の実施態様と考えることができる。
前処理ユニット10によって出力される信号は、車輪半径分析(WRA)ユニット12および/または車輪スペクトル分析(WSA)ユニット14に入力される。本明細書で説明される実施形態によれば、WRAユニット12およびWSAユニット14は、タイヤ空気圧指示データを判定するステップおよび/またはタイヤ空気圧指示データを判定する手段の実施態様を表す。
このために、WRAユニット12およびWSAユニット14は、少なくとも車輪/タイヤ角速度および/または車輪/タイヤ回転速度を示す車両データ(未処理のおよび/または前処理ユニット10によって処理された)を供給される。
さらなる車両信号を、車輪/タイヤ角速度「エネルギー」、ヨー・レート、車輪/タイヤ速度からのヨー・レート、エンジン・トルク、進行中のブレーキング、進行中のバック、進行中のアクティブ制御、車両速度、縦加速度、横加速度、車輪スリップ、正規化されたトラクション・フォース、進行中のギア・シフト、データ品質インジケータ(ダイナミック駆動、スリップ変動など)、外気温度、および車両状況に関連するものとすることができる。
いくつかの実施形態で、WRAユニット12およびWSAユニット14は、さらに、例えば特殊な運転状態(例えば、スノー・チェーンを伴う運転、ラフロードでの運転、オーバル・トラックでの運転、およびロータリーでの運転など)を示すデータを供給され得る。そのようなデータは、インターフェース4、メモリ6、および/または前処理ユニット10からの車両データに基づいて動的状態検出器16によって生成することができる。したがって、動的状態検出器16からのデータが、車両データから導出されるので、動的状態検出器16からのデータを、本明細書では車両データとも称する。
WRAユニット12内で実行される車輪半径分析は、車輪の車輪速度がそれぞれの車輪半径に依存するという事実に基づく。車輪速度は、車輪半径の減少に伴って増加する。車輪半径の変化は、対応する車輪のタイヤ空気圧の変化に関する情報を含むが、例えば車両荷重変化および表面変化を反映し、あるいは駆動力(加速、ブレーキング、カーブでの力など)に反応する場合もある。
説明される実施形態によれば、WRAユニット12は、少なくとも2つのタイヤの相対タイヤ空気圧偏差データを判定するステップおよび/または手段の実施態様と考えることができる。下でさらに説明するように、温度補償を実行して、少なくとも2つのタイヤの温度補償されたタイヤ空気圧偏差データを得ることができる。
車輪角速度信号に基づいて、WSAユニット14は、4つの車輪角速度信号のそれぞれのスペクトル特性の変化を検出する。タイヤ空気圧は、角速度信号のスペクトルの特性にかなりの影響を有するが、さらなる状態(例えば、運転状況、道路表面、および温度)も、角速度信号スペクトルに対する影響を有する可能性があり、したがって、これを考慮することができる。
さらなる実施形態では、WSAユニット14は、DFTベースの手法(1つまたは複数)および/または方法(1つまたは複数)を使用して、車輪/タイヤ・スペクトルを判定することができる。
どの場合でも、WSAユニット14は、例えば車輪/タイヤ速度スペクトルのパラメトリック・モデルを計算することと、スペクトルの異なる圧力依存特徴を1つの単一スカラ量に圧縮するスペクトル形状係数を計算するのにこのモデルのパラメータを使用することとによって、各車輪のタイヤ空気圧の変化を個別に検出することができる。
説明される実施形態によれば、WSAユニット14は、少なくとも1つのタイヤの個々のタイヤ空気圧偏差データを判定するステップおよび/または手段の実施態様と考えることができる。下でさらに説明するように、温度補償を実行して、少なくとも1つのタイヤのそれぞれの温度補償されたタイヤ空気圧偏差データを得ることができる。
さらなる実施形態では、個々のタイヤ空気圧偏差データを、WO2005/005933A1に開示されているように相関分析によって提供することができる。
そのような場合に、車両が車輪間隔だけ離された前輪および後輪の少なくとも1つの対を有すると仮定すると、前輪/タイヤ速度および後輪/タイヤ速度の時間依存挙動を示す前輪/タイヤ速度および後輪/タイヤ速度の情報が、判定される。次に、前輪/タイヤ速度および後輪/タイヤ速度の情報は、前輪速度信号と後輪速度信号との間の時間遅れを示す特定の相関特徴を判定するために、相関される。この相関特徴および車輪間隔を基礎として、車両の速度を判定することができる。
タイヤ空気圧指示データを、WRAユニット12のみによって、WSAユニット14のみによって、またはWRAユニット12とWSAユニット14との両方によって供給することができる。
組合せ/補償ユニット18は、WRAユニット12および/またはWSAユニット14からならびにインターフェース4、メモリ・ユニット6、および/または前処理ユニット10からデータを入手する。説明される実施形態によれば、組合せ/補償ユニット18は、タイヤ空気圧偏差データを判定するステップおよび/またはタイヤ空気圧偏差データを判定する手段の実施態様と考えることができる。
より具体的には、組合せ/補償ユニット18に供給されるデータは、WRAユニット12およびWSAユニット14のうちの少なくとも1つのタイヤ空気圧指示データを含む。そのようなデータを使用して、車両タイヤのタイヤ空気圧偏差状態(1つまたは複数)を示すタイヤ空気圧偏差データを判定することができる。このために、組合せ/補償ユニット18は、例えば動的状態検出器16によって供給される特殊な運転状態(例えば、スノー・チェーンを伴う運転、ラフロードでの運転、オーバル・トラックでの運転、およびロータリーでの運転など)を示すデータおよび/または将来の車両データをも使用することができる。
一般に、組合せ/補償ユニット18は、入力データに基づいて、タイヤごとに別々にまたは少なくとも2つのタイヤについて一緒に、タイヤ空気圧偏差状態(1つまたは複数)を判定する。図示されていない実施形態では、組合せ/補償ユニット18は、タイヤ空気圧指示データが、事前にセットされた、所望の、および/または必要なタイヤ空気圧からの偏差を示すかどうかを判定する。このために、組合せ/補償ユニット18は、さらに、現在の運転状況を表すデータなどのさらなる入力データを考慮に入れることができる。というのは、そのようなデータが、不適切なタイヤ空気圧偏差が存在するかどうかの判断に影響する可能性があるからである。
そのような判定(1つまたは複数)は、しきい値比較(1つまたは複数)を使用することができる。次に、タイヤ空気圧指示データが上側および/または下側のしきい値(例えば、それぞれ最大および最小の許容可能タイヤ空気圧)に違反する場合に、不適切なタイヤ空気圧偏差を確かめることができる。
不適切なタイヤ空気圧偏差状態が検出される場合には、組合せ/補償ユニット18は、警告データの生成、警告信号のイネーブルなどを行って、不適切なタイヤ空気圧偏差状態に関して知らせることができる。
そのような警告情報を、インターフェース20を介して車両のECUに結合することができ、このECUは、現在のタイヤ空気圧偏差状態を考慮して適切な手段を開始することができる(例えば、速度を下げる、それぞれのタイヤに関する加速度および/または制動力および/またはトルクを下げるなどのためのアクティブ制御手段。ビジュアル情報、警告ライト、音声および/またはサウンド出力によって車両の運転手に知らせること)。インターフェース20を、インターフェース4と共に一体化して実施することができ、あるいは別々に設けることができる。
加えてまたはその代わりに、警告情報を、警告ユニット(図示せず)に転送することができ、この警告ユニットは、ECUのために上で示した機能を実行し、かつ/または不適切なタイヤ空気圧偏差状態に関して知らせるためにECUと通信する。警告ユニットがシステム2に含まれる場合には、外部デバイスとの通信を、インターフェース20を介して達成することができる。警告情報を、後の分析のために格納することもできる。
その代わりに、両方向カウンタを使用することができ、この両方向カウンタは、タイヤ空気圧偏差がしきい値を超える場合に開始され、カウント・アップを開始する。タイヤ空気圧偏差がしきい値未満になる場合には、両方向カウンタは、反対方向でカウントする。
そのような実施形態で、および1つまたは複数のカウンタが警告情報の生成に使用されるすべての場合に、温度(変動)が例えばカウンタを開始するのに使用されるしきい値、タイヤ空気圧、タイヤ空気圧偏差に影響する場合があることを考慮に入れるために、カウンタを温度補償することができる。
図2に示された実施形態によれば、組合せ/補償ユニット18は、タイヤ空気圧偏差状態を判定するためにより複雑な手順を実行するように構成される。図示されているように、組合せ/補償ユニット18は、検出器とも称する複数のサブユニット18−1、...、18−nを含む。検出器18−1、...、18−nは、特定のタイヤ空気圧偏差状態を検出するのに使用される。
そのような実施形態を示すために、検出器18−1、...、18−nが、パンク検出器18−1、拡散検出器18−2、フラット・タイヤ検出器18−3、非対称検出器18−4、特殊検出器18−5、較正中漏れ検出器18−6、および高感度検出器18−7を含むと仮定する。
検出器18−1、...、18−nのそれぞれは、すべてのタイヤに関連付けられ得、あるいは、特定のタイヤにそれぞれが関連付けられたサブ検出器(図示せず)を含むことができ、あるいは、各検出器タイプを、それぞれ特定のタイヤに関連して複数回設けることができる。ここでは、検出器18−1、...、18−nのそれぞれが、すべてのタイヤについて動作すると仮定する。
パンク検出器18−1は、タイヤ内のすばやい圧力消失(1つまたは複数)を検出するために、短い時間スケール、通常は分単位で動作する。
拡散検出器18−2は、タイヤ内の遅い圧力消失を検出するために、長い時間スケール、通常は時間単位で動作する。
フラット・タイヤ検出器18−3は、タイヤ内のすばやく大きい圧力低下を検出するために、非常に短い時間スケールで動作する。
非対称検出器18−4は、非対称タイヤ空気圧シナリオでの検出性能を高めるために、パンク検出器および拡散検出器を補完する。そのような状況の例が、あるタイヤでの例えば15%の圧力低下および別のタイヤでの例えば30%の圧力低下である。非対称検出器18−4は、特殊な荷重の場合での検出性能を高めるのにも重要である可能性がある。
特殊検出器18−5は、トルク変動がないか少ない状況での検出性能を高めるために、パンク検出器および拡散検出器を補完する。
較正中漏れ検出器18−6は、システム較正中のタイヤ内の連続的な圧力低下を検出する。
高感度検出器18−7は、タイヤ内の繰り返されるタイヤ問題を検出するために短い時間スケールで動作する。
検出器18−1、...、18−nは、それぞれ、なかんずく、しきい値を使用して、検出器18−1、...、18−nのそれぞれの1つがそれ専用であるタイヤ空気圧偏差状態の優勢を判定する。
例えば、パンク検出器18−1は、なかんずく、しきい値を使用してタイヤ(1つまたは複数)内のすばやい圧力消失(1つまたは複数)を検出し、拡散検出器18−2は、なかんずく、しきい値を使用してタイヤ(1つまたは複数)内の遅い圧力消失(1つまたは複数)を検出し、フラット・タイヤ検出器18−3は、なかんずく、しきい値を使用してタイヤ(1つまたは複数)内のすばやく大きい圧力低下(1つまたは複数)を検出し、非対称検出器18−4は、なかんずく、しきい値を使用して非対称タイヤ空気圧シナリオを検出し、特殊検出器18−5は、なかんずく、しきい値を使用してトルク変動(1つまたは複数)がないか少ない状態でのタイヤ空気圧偏差状態を検出し、較正中漏れ検出器18−6は、なかんずく、しきい値を使用してシステム2の較正中のタイヤ(1つまたは複数)内の連続的圧力低下(1つまたは複数)を検出し、高感度検出器18−7は、なかんずく、しきい値を使用してタイヤ(1つまたは複数)内の繰り返されるタイヤ空気圧問題(1つまたは複数)を検出する。
例えば、検出器18−1、...、18−nがどのように設けられるか(例えば、上で示したように、すべてのタイヤに関する1つの特定の検出器、サブ検出器を含む、複数回設けられる検出器タイプ)に依存して、個々の検出器あたりのしきい値の個数を変更することができる。いくつかの実施形態では、各検出器は、複数のしきい値を使用することができる。しかし、限定ではなく例示のために、ここでは、各検出器が単一のしきい値を使用すると仮定する。どの場合でも、そのようなしきい値(1つまたは複数)は、偏差しきい値データの可能な実施態様を表す。
説明される実施形態によれば、組合せ/補償ユニット18は、温度補償をももたらし、したがって、温度補償データを判定するステップおよび温度補償するステップを実施し、かつ/またはタイヤ空気圧偏差データを判定する手段および温度補償する手段を提供すると考えることができる。さらなる実施形態では、温度補償データ判定および/または温度補償を、1つまたは複数の別々のユニットによって達成することができる。
温度補償について、組合せ/補償ユニット18は、それを基礎として温度補償データを判定できる上で述べた車両データおよび/またはそれから導出される情報のいずれをも受け取ることができる。温度補償データは、タイヤ空気圧偏差データに直接におよび/または間接に影響する温度の影響(1つまたは複数)を補償するのに使用できるすべての情報を含む。
温度補償データは、「絶対」温度情報、例えば実際に有効な現在温度(1つまたは複数)を示す情報および/または「相対」温度情報、例えば実際に有効な現在温度(1つまたは複数)とそれぞれの関連する基準温度との間の差(1つまたは複数)を示す情報に基づくものとすることができる。可能な基準温度は、システム2の較正中の有効な温度とすることができる。
タイヤ空気圧偏差データは、なかんずく、車両データに基づく。温度変動は、車両データに、したがって、タイヤ空気圧偏差データに影響する可能性がある。そのような温度の影響(1つまたは複数)を補償するために、温度補償データは、1つまたは複数の車両データおよび/または車両データを供給する1つまたは複数のデバイスが温度補償されなければならないことを示すことができる。
車両データ自体を温度補償するために、例えば温度関連の訂正係数、関数、および類似物を適用することが企図されている。車両データを供給するデバイスの場合に、これは、例えば、温度関連の訂正係数、関数、および類似物を適用することによって達成することもできる。例えば、センサの場合に、温度補償を、センサの温度依存測定挙動(例えば、オフセット・ドリフト)のモデルを使用することによって達成することができる。
タイヤ空気圧偏差データは、なかんずく、タイヤ空気圧指示データに基づく。温度変動は、タイヤ空気圧指示データが温度変動にさらされる可能性がある車両データに基づくのでというだけではなく、温度変動がタイヤ空気圧指示データの生成に影響する可能性があるので、タイヤ空気圧指示データに影響する可能性がある。さらに、車両データに対する温度効果およびタイヤ空気圧指示データを入手するための測定に対する温度効果は、異なる影響を有する場合がある。それでも、タイヤ空気圧指示データに影響する温度は、タイヤ空気圧偏差データにも影響する可能性がある。
そのような温度の影響(1つまたは複数)を補償するために、温度補償データは、1つまたは複数のタイヤ空気圧指示データが温度補償されなければならないことを示すことができる。これは、例えば、タイヤ空気圧指示データ自体、ならびに/またはタイヤ空気圧指示データを導出するのに使用されるモデル、パラメータ、および類似物を温度補償するために数学モデル、知識(特に物理的知識)、および経験的知識を使用することによって達成することができる。例えば、タイヤ空気圧および内部タイヤ温度の関係に対する物理的知識ならびに/または基礎になるモデル・パラメータ(1つまたは複数)および異なる温度状態の依存性を定義する統計的分析を使用することができる。
タイヤ空気圧指示データ自体も、例えばタイヤ空気圧指示データの生成に使用される手段の温度効果に起因して、温度依存である場合がある。そのような温度の影響(1つまたは複数)を補償するために、温度補償データは、タイヤ空気圧指示データ自体および/またはそれぞれのデータ生成手段を温度補償しなければならないことを示すことができる。
タイヤ空気圧指示データ自体を温度補償するために、例えば、温度関連訂正係数、関数、および類似物を適用することが企図されている。タイヤ空気圧指示データを判定する手段の場合に、これは、例えば、温度関連訂正係数、関数、および類似物を適用することによって達成することもできる。
例えば上で説明した1つまたは複数の検出器に関するしきい値が使用される場合に、温度補償を、異なる温度状態に対処できるようにしきい値(1つまたは複数)を構成させることによって実行することができる。しきい値適合は、例えば、温度関連ステップ関数(1つまたは複数)、連続関数(1つまたは複数)、不連続関数(1つまたは複数)、適応レート(1つまたは複数)、対称関数(1つまたは複数)、非対称関数(1つまたは複数)、および重み付け関数(1つまたは複数)に従って実行することができる。
温度補償を、現在温度または現在温度と事前定義の温度(例えば、較正中の温度)との間の差のいずれかに基づくものとすることができる。
さらに、上で説明したものに匹敵する検出器の場合に、1つまたは複数の特定の検出器が、ある温度状態(1つまたは複数)の下でより不適切であることが可能である場合がある。そのような検出器の出力を、例えば検出器が正しく働いている温度状態について1であり、検出器が正しく働いていない温度状態(1つまたは複数)について例えば1より大きいおよび/またはそれより小さい値を有する、乗法的関数を基礎として変更することができる。検出器が正しく働いていない複数の温度状態の場合に、温度状態ごとに、乗法的関数は、異なる大きさを有することができる。乗法的関数ではなく、連続関数を使用することができ、これによって、異なる温度状態をより正確にマッピングすることができる。可能な連続関数は、指数項または指数関数を含むか、これらとすることができる。そのような関数を、前に説明した温度補償に(も)使用できることに留意されたい。
本明細書でより詳細に説明する実施形態では、そのような検出器(1つまたは複数)の変更を、乗法的関数h(Tcurrent)に基づくものとすることができ、ここで、Tcurrentは、現在温度を示す。それ未満で(1つの)変更されるべき検出器(1つまたは複数)が正しく働くしきい温度を仮定すると、関数h(Tcurrent)を、|Tcurrent|<Tlimitの場合に1、|Tcurrent|<Tlimitの場合に0になるように定義することができる。次に、変更されるべき検出器の出力Iを、Imodified=Idefault×h(Tcurrent)と定義することができ、ここで、Idefaultは、未変更の検出器出力(例えば、検出器出力ポートでの信号出力)を示し、Imodifiedは、変更された検出器出力(例えば、変更されるべき検出器からの情報としてタイヤ空気圧監視で実際に使用される信号)を示す。
さらなる実施形態では、関数h(ΔT)を使用することができ、ここで、ΔTは、現在温度と基準温度(例えば、較正中の温度)との間の差を示す。そのような関数は、基準温度が定義される状態(例えば、較正について優勢な状態)と類似する(温度)状態から来るデータを強調するのに有益である可能性がある。その場合に、関数h(ΔT)を、0≦h(ΔT)≦1およびh(0)=1と定義することができ、ここで、h(ΔT)は、|ΔT|の増加に伴って減少することができ(例えば、h(ΔT)=exp(−γ|ΔT|)、γは正の定数)、あるいは、h(ΔT)は、|ΔT|の増加に伴って増加することができる(例えば、h(ΔT)=|ΔT|γ、γは、1より大きい正の定数)。タイヤ空気圧が、通常は温度上昇に伴って増加し、逆も同様であることを考慮するために、非対称関数h(ΔT)、例えば、ΔT≧0についてh(ΔT)=1−αΔT、ΔT<0についてh(ΔT)=1−βΔTを使用することができ、ここで、αおよびβは、適切に選択された定数である。
いくつかの実施形態で、温度補償データは、温度補償が、例えば実現可能でない、可能でない、望まれない、信頼できないなどであることを示すことができる。例えば、それに関して温度補償を実行してはならない1つまたは複数の温度状態(例えば、温度範囲、最高温度、最低温度)を定義することができる。そのような温度状態が検出される場合に、その温度状態が優勢である限り、温度補償を中断するか一時停止することができる。その温度状態から抜けたときには、温度補償が、もう一度再開される。このために、温度補償データは、それぞれ温度補償をディスエーブルすべきことおよび温度補償をイネーブルすべきことを示す情報などのそれぞれの情報を含むことができる。そのような情報を、それ相応にそれぞれ動作をディスエーブルし、イネーブルするために、システム2の1つ、複数、またはすべてのコンポーネントに供給することができる。
2 タイヤ空気圧偏差(TPD)警告システム; 4 インターフェース;
6 メモリ・ユニット; 8 診断制御ユニット; 10 前処理ユニット;
12 車輪半径分析(WRA)ユニット;
14 車輪スペクトル分析(WSA)ユニット;
16 動的状態検出器; 18 組合せ/補償ユニット; 20 インターフェース。
6 メモリ・ユニット; 8 診断制御ユニット; 10 前処理ユニット;
12 車輪半径分析(WRA)ユニット;
14 車輪スペクトル分析(WSA)ユニット;
16 動的状態検出器; 18 組合せ/補償ユニット; 20 インターフェース。
Claims (37)
- 車両のタイヤのタイヤ空気圧偏差を検出するタイヤ空気圧間接監視の方法であって、
車両の少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧状態を示すタイヤ空気圧指示データを判定するステップと、
前記タイヤ空気圧指示データを基礎として前記少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧偏差状態を示すタイヤ空気圧偏差データを判定するステップと
前記車両の制御および/または監視デバイスによって供給される少なくとも1つの車両データを入手するステップと、
前記少なくとも1つの車両データを基礎として温度補償データを判定するステップと、
温度補償されたタイヤ空気圧偏差データが得られるように、前記温度補償データを基礎として温度補償するステップと
を含む、ことを特徴とするタイヤ空気圧間接監視の方法。 - タイヤ空気圧偏差データを判定する前記ステップが、前記少なくとも1つのタイヤのそれぞれの個々のタイヤ空気圧偏差データを判定する過程を含み、
温度補償する前記ステップが、前記少なくとも1つのタイヤのそれぞれの温度補償されたタイヤ空気圧偏差データが得られるように、前記温度補償データを基礎として前記個々のタイヤ空気圧偏差データのそれぞれに関して温度補償する過程を含む
請求項1に記載の方法。 - タイヤ空気圧偏差データを判定する前記ステップが、前記車両の少なくとも2つのタイヤの相対タイヤ空気圧偏差データを判定する過程を含み、
温度補償する前記ステップが、前記少なくとも2つのタイヤの温度補償されたタイヤ空気圧偏差データを得るために、前記温度補償データを基礎として前記相対タイヤ空気圧偏差データのそれぞれに関して温度補償する過程を含む
前記請求項のうちの一項に記載の方法。 - 温度補償データを判定する前記ステップが、少なくとも1つの事前定義の温度状態の特定の温度補償データを判定する少なくとも1つの過程を含み、
温度補償する前記ステップが、前記特定の温度補償データを基礎として前記タイヤ空気圧偏差データを温度補償する過程を含む
前記請求項のうちの一項に記載の方法。 - 温度補償する前記ステップが、重み付け関数、乗法的関数、非対称関数、および温度関連適応レートのうちの少なくとも1つを基礎として前記タイヤ空気圧偏差データを温度補償する過程を含む、請求項4に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの車両データが、
外気温度を示す車両データと、
前記車両のエンジンの温度を示す車両データと、
前記車両のエンジンのエンジン・トルクを示す車両データと、
前記少なくとも1つのタイヤに作用するトルクを示す車両データと、
前記車両のエンジンのエンジン速度を示す車両データと、
前記車両のヨー・レートを示す車両データと、
前記車両の速度を示す車両データと、
前記車両の横加速度および縦加速度のうちの少なくとも1つを示す車両データと、
前記車両のハンドルのハンドル角を示す車両データと、
前記車両の運転状態、特にブレーキング状態を示す車両データと、
前記車両のギア・シフトが進行中であることを示す車両データと、
前記車両のブレーキング・システムが動作しつつあることを示す車両データと、
ブレーキ圧を示す車両データと、
前記車両の少なくとも1つのアクティブ制御デバイスがアクティブであることを示す車両データと
のうちの少なくとも1つを含む、前記請求項のうちの一項に記載の方法。 - 前記温度補償データを判定する前記ステップが、
前記少なくとも1つのタイヤの内部タイヤ温度を判定することと、
前記少なくとも1つのタイヤについて有効な車輪スリップを判定することと、
前記少なくとも1つのタイヤについて有効なギア・レシオを判定することと、
前記少なくとも1つのタイヤに作用するトラクション・フォースを判定することと、
前記少なくとも1つの圧力データに影響する道路状態を判定することと、
スノー・チェーンが前記少なくとも1つのタイヤに配置されているかどうかを判定することと、
前記車両のカーブ運転状態を判定することと
のうちの少なくとも1つを含む、前記請求項のうちの一項に記載の方法。 - 温度補償する前記ステップが、前記少なくとも1つの車両データに対する温度の影響を補償するために前記温度補償データに基づいて前記少なくとも1つの車両データを温度補償する過程を含む、前記請求項のうちの一項に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの車両データを温度補償する前記ステップが、前記少なくとも1つの車両データのうちの対応する1つを提供する前記車両の少なくとも1つのデバイスを温度補償する過程を含む、請求項8に記載の方法。
- 前記少なくとも1つの車両データを提供するデバイスを温度補償する前記過程が、
少なくとも1つの温度センサを含む手段と、
少なくとも1つのヨー・レート・センサを含む手段と、
少なくとも1つのトルク・センサを含む手段と、
少なくとも1つの速度センサを含む手段と、
少なくとも1つの加速度センサを含む手段と
のうちの少なくとも1つを温度補償すること
を含む、請求項9に記載の方法。 - 温度補償する前記ステップが、前記温度補償データを基礎として前記タイヤ空気圧指示データを温度補償する過程を含む、前記請求項のうちの一項に記載の方法。
- タイヤ空気圧指示データを温度補償する前記過程が、タイヤの圧力状態を示す圧力データに対する温度の影響に関する物理的知識および/またはタイヤの圧力状態を示す圧力データに対する温度の影響に関する経験的知識から入手されたルールを使用することによって実行される、請求項11に記載の方法。
- 温度補償する前記ステップが、前記温度補償データを基礎として前記タイヤ空気圧偏差データ自体を温度補償する過程を含む、前記請求項のうちの一項に記載の方法。
- 前記タイヤ空気圧偏差が少なくとも1つの所定の偏差関連しきい値を超えるかどうかを判定するために、前記タイヤ空気圧偏差データを偏差しきい値データと比較するステップをさらに含む、前記請求項のうちの一項に記載の方法。
- 前記温度補償データを基礎として前記偏差しきい値データを訂正するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
- 温度補償が得られるように前記温度補償データを基礎として
前記タイヤ空気圧指示データを判定するステップと、
前記タイヤ空気圧偏差データを判定するステップと、
前記少なくとも1つの車両データを入手するステップと、
前記温度補償データを判定するステップと
のうちの少なくとも1つを制御するステップをさらに含む、前記請求項のうちの一項に記載の方法。 - 前記温度補償データが事前定義の範囲外の温度状態を示す場合に請求項1に記載のステップのうちの少なくとも1つを一時停止し、温度状態が前記事前定義の範囲に戻ることを前記温度補償データが示す場合に請求項1に記載の前記ステップのうちの前記少なくとも1つを再開するステップをさらに含む、前記請求項のうちの一項に記載の方法。
- 車両のタイヤのタイヤ空気圧偏差を検出するタイヤ空気圧間接監視システムであって、
車両の少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧状態を示すタイヤ空気圧指示データを判定する手段と、
前記タイヤ空気圧指示データを基礎として前記少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧偏差状態を示すタイヤ空気圧偏差データを判定する手段と
前記車両の制御および/または監視デバイスによって供給される少なくとも1つの車両データを入手する手段と、
前記少なくとも1つの車両データを基礎として温度補償データを判定する手段と、
温度補償されたタイヤ空気圧偏差データが得られるように、前記温度補償データを基礎として温度補償する手段と
を備える、ことを特徴とするシステム。 - タイヤ空気圧偏差データを判定する前記手段が、前記少なくとも1つのタイヤのそれぞれの個々のタイヤ空気圧偏差データを判定するように構成され、
温度補償する前記手段が、前記少なくとも1つのタイヤのそれぞれの温度補償されたタイヤ空気圧偏差データを得るために、前記温度補償データを基礎として前記個々のタイヤ空気圧偏差データのそれぞれに関して温度補償するように構成される
請求項18に記載のシステム。 - タイヤ空気圧偏差データを判定する前記手段が、前記車両の少なくとも2つのタイヤの相対タイヤ空気圧偏差データを判定するように構成され、
温度補償する前記手段が、前記少なくとも2つのタイヤの温度補償されたタイヤ空気圧偏差データを一緒に得るために、前記温度補償データを基礎として各相対タイヤ空気圧偏差データに関して温度補償するように構成される
請求項18または19のうちの一項に記載のシステム。 - 温度補償データを判定する前記手段が、少なくとも1つの事前定義の温度状態の特定の温度補償データを判定するように構成され、
温度補償する前記手段が、前記特定の温度補償データを基礎として前記タイヤ空気圧偏差データを温度補償するように構成される
請求項19から21のうちの一項に記載のシステム。 - 温度補償する前記手段が、重み付け関数、乗法的関数、非対称関数、および温度関連適応レートのうちの少なくとも1つを基礎として前記タイヤ空気圧偏差データを温度補償するように構成される、請求項21に記載のシステム。
- 外気温度を示す車両データと、
前記車両のエンジンの温度を示す車両データと、
前記車両のエンジンのエンジン・トルクを示す車両データと、
前記少なくとも1つのタイヤに作用するトルクを示す車両データと、
前記車両のエンジンのエンジン速度を示す車両データと、
前記車両のヨー・レートを示す車両データと、
前記車両の速度を示す車両データと、
前記車両の横加速度および縦加速度のうちの少なくとも1つを示す車両データと、
前記車両のハンドルのハンドル角を示す車両データと、
前記車両の運転状態、特にブレーキング状態を示す車両データと、
前記車両のギア・シフトが進行中であることを示す車両データと、
前記車両のブレーキング・システムが動作しつつあることを示す車両データと、
ブレーキ圧を示す車両データと、
前記車両の少なくとも1つのアクティブ制御デバイスがアクティブであることを示す車両データと
のうちの少なくとも1つを前記少なくとも1つの車両データとして入手する少なくとも1つの入力をさらに含む、
請求項18から22のうちの一項に記載のシステム。 - 前記温度補償データを判定する前記手段が、
前記少なくとも1つのタイヤの内部タイヤ温度を判定することと、
前記少なくとも1つのタイヤについて有効な車輪スリップを判定することと、
前記少なくとも1つのタイヤについて有効なギア・レシオを判定することと、
前記少なくとも1つのタイヤに作用するトラクション・フォースを判定することと、
前記少なくとも1つの圧力データに影響する道路状態を判定することと、
スノー・チェーンが前記少なくとも1つのタイヤに配置されているかどうかを判定することと、
前記車両のカーブ運転状態を判定することと
のうちの少なくとも1つを行うように構成される、請求項18から23のうちの一項に記載のシステム。 - 温度補償する前記手段が、前記少なくとも1つの車両データに対する温度の影響を補償するために前記温度補償データに基づいて前記少なくとも1つの車両データを温度補償するように構成される、請求項18から24のうちの一項に記載のシステム。
- 前記少なくとも1つの車両データを温度補償する前記手段が、前記少なくとも1つの車両データのうちの対応する1つを提供する前記車両の少なくとも1つのデバイスを温度補償するように構成される、請求項25に記載のシステム。
- 前記少なくとも1つの車両データを提供するデバイスを温度補償する前記手段が、
少なくとも1つの温度センサを含む手段と、
少なくとも1つのヨー・レート・センサを含む手段と、
少なくとも1つのトルク・センサを含む手段と、
少なくとも1つの速度センサを含む手段と、
少なくとも1つの加速度センサを含む手段と
のうちの少なくとも1つを温度補償するように構成される、請求項26に記載のシステム。 - 温度補償する前記手段が、前記温度補償データを基礎として前記タイヤ空気圧指示データを温度補償するように構成される、請求項18から27のうちの一項に記載のシステム。
- 前記タイヤ空気圧指示データを訂正する手段が、タイヤの圧力状態を示す圧力データに対する温度の影響に関する物理的知識および/またはタイヤの圧力状態を示す圧力データに対する温度の影響に関する経験的知識から入手されたルールを使用することによって前記タイヤ空気圧指示データを訂正するように構成される、請求項28に記載のシステム。
- 温度補償する前記手段が、前記温度補償データを基礎として前記タイヤ空気圧偏差データ自体を温度補償するように構成される、請求項18から29のうちの一項に記載のシステム。
- 前記タイヤ空気圧偏差データを偏差しきい値データと比較し、前記比較結果に基づいて前記タイヤ空気圧偏差状態が少なくとも1つの所定の偏差関連しきい値を超えるかどうかを判定する手段をさらに含む、請求項18から30のうちの一項に記載のシステム。
- 前記温度補償データを基礎として前記偏差しきい値データを訂正する手段をさらに含む、請求項31に記載のシステム。
- それに関して温度補償を達成するために前記温度補償データを基礎として
前記タイヤ空気圧指示データを判定する手段と、
前記タイヤ空気圧偏差データを判定する手段と、
前記少なくとも1つの車両データを入手する手段と、
前記温度補償データを判定する手段と
のうちの少なくとも1つを少なくとも部分的に制御する訂正制御手段をさらに含む、請求項18から32のうちの一項に記載のシステム。 - 前記温度補償データが事前定義の範囲外の温度状態を示す場合に請求項19に記載の手段のうちの少なくとも1つをディスエーブルし、温度状態が前記事前定義の範囲に戻ることを前記温度補償データが示す場合に請求項19に記載の前記手段のうちの前記少なくとも1つをイネーブルする手段をさらに含む、請求項18から33のうちの一項に記載のシステム。
- 車両のタイヤのタイヤ空気圧偏差を検出するタイヤ空気圧間接監視のためのコンピュータ・プログラム製品であって、処理システム上で実行されると、
車両の少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧状態を示すタイヤ空気圧指示データを判定するステップと、
前記タイヤ空気圧指示データを基礎として前記少なくとも1つのタイヤのタイヤ空気圧偏差状態を示すタイヤ空気圧偏差データを判定するステップと
前記車両の制御および/または監視デバイスによって供給される少なくとも1つの車両データを入手するステップと、
前記少なくとも1つの車両データを基礎として温度補償データを判定するステップと、
温度補償されたタイヤ空気圧偏差データが得られるように、前記温度補償データを基礎として温度補償するステップと
を実行するプログラム・コードを含む、ことを特徴とするコンピュータ・プログラム製品。 - 処理システム上で実行されると、請求項2から16のうちの少なくとも一項のステップを実行するプログラム・コードをさらに含む、請求項35に記載のコンピュータ・プログラム製品。
- コンピュータ可読記憶媒体上またはコンピュータ可読記憶デバイス内に格納された、請求項35または36に記載のコンピュータ・プログラム製品。
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