JP2010519329A - セリンプロテアーゼ阻害剤 - Google Patents

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JP2010519329A JP2009551686A JP2009551686A JP2010519329A JP 2010519329 A JP2010519329 A JP 2010519329A JP 2009551686 A JP2009551686 A JP 2009551686A JP 2009551686 A JP2009551686 A JP 2009551686A JP 2010519329 A JP2010519329 A JP 2010519329A
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Abstract

本発明は、セリンプロテアーゼ活性、特にC型肝炎ウイルスNS3−NS4Aプロテアーゼの活性を阻害する化合物に関する。そのようなものとして、それらは、C型肝炎ウイルスのライフサイクルを妨げることのより作用し、そしてまた抗ウイルス剤として有用である。更に、本発明は、エクスビボで使用するため、またはHCV感染を有する患者に投与するためのこれらの化合物を含む組成物に関する。本発明はまた、本発明の化合物を含む組成物を投与することにより患者のHCV感染を処置する方法に関する。

Description

優先権主張
本発明は、2007年2月27日に出願された米国仮特許出願第60/903、814号に優先権を主張し、その内容は、参照によりその全体を本明細書中に包含される。
発明の分野
本発明は、セリンプロテアーゼ活性、特にC型肝炎ウイルス(HCV)のNS3−NS4Aプロテアーゼの活性を阻害する化合物に関する。そのようなものとして、それらは、C型肝炎ウイルスのライフサイクルを妨げることによって作用し、そしてまた抗ウイルス剤として有用である。本発明は、更にエクスビボ使用のため、またはHCV感染を有する患者に投与するためのこれらの化合物を含む組成物に関する。本発明はまた、本発明の化合物を含む組成物を投与することにより患者のHCV感染を処置する方法に関する。
発明の背景
C型肝炎ウイルス(“HCV”)による感染は、切実なヒトの医学的問題である。HCVは、大部分の非A非B型肝炎の原因因子として認識されており、全世界でヒトの血清陽性率は3%と概算されている[A. Alberti et al., “Natural History of Hepatitis C,” J. Hepatology, 31., (Suppl. 1), pp. 17−24 (1999)]。米国だけで、400万名近くが感染している可能性がある[M.J. Alter et al., “The Epidemiology of Viral Hepatitis in the United States”, Gastroenterol. Clin. North Am., 23, pp. 437−455 (1994); M. J. Alter “Hepatitis C Virus Infection in the United States,” J. Hepatology, 31., (Suppl. 1), pp. 88−91 (1999)]。
初めてHCVに暴露されると、感染した個人の約20%のみが臨床的急性肝炎を発症し、その他は、自然に感染を解消すると考えられる。しかしながら、症例の約70%において、該ウイルスによって数十年にわたって持続する慢性感染症が確立される[S. Iwarson, “The Natural Course of Chronic Hepatitis”, FEMS Microbiology Reviews, 14, pp. 201−204 (1994); D. Lavanchy, “Global Surveillance and Control of Hepatitis C”, J. Viral Hepatitis, 6, pp. 35−47 (1999)]。このことは、通常、肝炎を再発させ、漸進的悪化をもたらし、しばしば、肝硬変および肝細胞癌のようなより重篤な状態に陥らせる[M.C. Kew, Hepatitis C and Hepatocellular Carcinoma” FEMS Microbiology Reviews, 14, pp. 211−220 (1994); I. Saito et. al., “Hepatitis C Virus Infection is Associated with the Development of Hepatocellular Carcinoma”, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87, pp. 6547−6549 (1990)]。残念なことに、慢性HCVの進行を阻む広範囲な有効な処置はない。
このHCVゲノムは、3010から3033個アミノ酸のポリタンパク質をコードしている[Q.L. Choo, et. al., “Genetic Organization and Diversity of the Hepatitis C Virus.”Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 88, pp. 2451−2455 (1991); N. Kato et al., “Molecular Cloning of the Human Hepatitis C Virus Genome From Japanese Patients with Non−A, Non−B Hepatitis,” Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87, pp. 9524−9528 (1990); A. Takamizawa et. al., “Structure and Organization of the Hepatitis C Virus Genome Isolated From Human Carriers,” J. Virol., 65, pp. 1105−1113 (1991)]。HCV非構造(NS)タンパク質は、ウイルス複製に必須の触媒機構を提供していると予測されている。このNSタンパク質は、ポリタンパク質のタンパク質分解的切断によって誘導される[R. Bartenschlager et. al., “Nonstructural Protein 3 of the Hepatitis C Virus Encodes a Serine−Type Proteinase Required for Cleavage at the NS3/4 and NS4/5 Junctions,”J. Virol., 67, pp. 3835−3844 (1993); A. Grakoui et. al., “Characterization of the Hepatitis C Virus−Encoded Serine Proteinase: Determination of Proteinase−Dependent Polyprotein Cleavage Sites,” J. Virol., 67, pp. 2832−2843 (1993); A. Grakoui et. al., “Expression and Identification of Hepatitis C Virus Polyprotein Cleavage Products,” J. Virol., 67, pp. 1385−1395 (1993); L. Tomei et. al., “NS3 is a serine protease required for processing of hepatitis C virus polyprotein”, J. Virol., 67, pp. 4017−4026 (1993)]。
HCV NSタンパク質3(NS3)は、大部分のウイルス酵素の過程を補助するセリンプロテアーゼ活性を含み、従って、ウイルス複製および感染性に必須のものと考えられている。黄熱病ウイルスNS3プロテアーゼ内の変異体がウイルス感染性を低下させることが知られている[Chambers, T.J. et. al., “Evidence that the N−terminal Domain of Nonstructural Protein NS3 From Yellow Fever Virus is a Serine Protease Responsible for Site−Specific Cleavages in the Viral Polyprotein”, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87, pp. 8898−8902 (1990)]。NS3の最初の181個のアミノ酸(ウイルスタンパク質の残基1027〜1207)は、このHCVポリタンパク質の4つの下流部位をすべて処理するNS3のセリンプロテアーゼドメインを含むことが示されている[C. Lin et al., “Hepatitis C Virus NS3 Serine Proteinase: Trans−Cleavage Requirements and Processing Kinetics”, J. Virol., 68, pp. 8147−8157 (1994)]。
このHCV NS3セリンプロテアーゼおよびその補因子NS4Aは、すべてのウイルス酵素プロセシングを補助し、従って、ウイルス複製に必須のものを考えられている。このプロセシングは、ウイルス酵素プロセシングにも関与するヒト免疫不全ウイルスアスパルチルプロテアーゼによって行われるのと同様のようである。ウイルスタンパク質プロセシングを阻害するHIVプロテアーゼ阻害剤は、ヒトにおける強力な抗ウイルス剤であり、これは、ウイルスのライフサイクルのこの段階を妨げれば、治療的活性剤につながることを示している。結果として、HCV NS3セリンプロテアーゼはまた、創薬の魅力的な標的でもある。
発明の解決しようとする課題
現在のところ、満足のいく抗HCV剤または処置は存在しない。最近まで、HCV疾患の確立された治療は、インターフェロン処置のみであった。しかしながら、インターフェロンには、重大な副作用があり[M. A. Walker et al., “Hepatitis C Virus: An Overview of Current Approaches and Progress,” DDT, 4, pp. 518−29 (1999); D. Moradpour et al.,“Current and Evolving Therapies for Hepatitis C,” Eur. J. Gastroenterol. Hepatol., 11, pp. 1199−1202 (1999); H. L. A. Janssen et al. “Suicide Associated with Alfa−Interferon Therapy for Chronic Viral Hepatitis,” J. Hepatol., 21, pp. 241−243 (1994); P.F. Renault et al.,“Side Effects of Alpha Interferon,” Seminars in Liver Disease, 9, pp. 273−277. (1989)]、そして長期寛解は症例のほんの一部のみである(≒25%)[O. Weiland, “Interferon Therapy in Chronic Hepatitis C Virus Infection”, FEMS Microbiol. Rev., 14, pp. 279−288 (1994)]。最近のペグインターフェロン形態[ペグイントロン(PEG−INTRON)(登録商標)およびペガシス(PEGASYS)(登録商標)]およびリバビリンとペグインターフェロン[レベトロール(REBETROL)(登録商標)]との併用療法の導入は、寛解率のほんの少々の改善および副作用のほんの部分的な減少をもたらしただけであった。更に、有効な抗HCVワクチンの展望は不確かなままである。
従って、より有効な抗HCV治療の必要性がある。このような阻害剤は、プロテアーゼ阻害剤として、特にセリンプロテアーゼ阻害剤として、そしてより具体的にはHCV NS3プロテアーゼ阻害剤として治療的可能性を有し得る。具体的にいうと、このような化合物は、抗ウイルス剤として、特に抗HCV剤として有用であり得る。
発明の概要
本発明は、式I
Figure 2010519329

の化合物またはその薬学的に許容される塩に関連する。
は、−Z[ここで、Zは、それぞれ独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−12脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい。但し、−O−、−NRNR−、−NRC(O)NR−または−NRSONR−は、式Iの窒素環原子と直接結合しない)である。それぞれのRは、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
およびRは、−Z[ここで、Zは、それぞれ、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−6脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい)である。それぞれのRは、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
あるいは、RおよびRは、一体となってオキソ基を形成する。
Aは、−O−または−CR−[ここで、RおよびRは、それぞれ、−Z10であり、ここで、それぞれのZは、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−6脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい)である。それぞれのR10は、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
は、−Z11[ここで、それぞれのZは、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−12脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい。但し、−SO−、−SO−、または−SONR−は、Rに隣接するカルボニルに直接結合することはない)である。それぞれのR11は、独立してR、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリールまたは所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
は、−Z12[ここで、それぞれのZは、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−12脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい)である。それぞれのR12は、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
ある局面では、本発明は、セリンプロテアーゼを阻害するのに有効な量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩;および、許容される担体、補助剤または賦形剤を含んでなる医薬組成物を特徴とする。この組成物は、免疫調節剤;抗ウイルス剤;第二のHCVプロテアーゼ阻害剤;HCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤;およびチトクロームP−450阻害剤;またはそれらの組合せから選択される付加的薬剤を含んでいてもよい。この免疫調節剤は、α−、β−、またはγ−インターフェロンまたはチモシン(thymosin)であり;前記抗ウイルス剤が、リバビリン、アマンタジン、またはテルビブジンであり;またはHCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤が、HCVヘリカーゼ、ポリメラーゼ、またはメタロプロテアーゼの阻害剤である。チトクロームP−450阻害剤が、リトナビルであってもよい。
他の局面では、セリンプロテアーゼの活性を阻害する方法であって、該セリンプロテアーゼと式Iの化合物を接触させる工程を含んでなる方法である。このセリンプロテアーゼが、HCV NS3プロテアーゼであってもよい。この方法はまた、式Iの化合物を投与することによる、患者のHCV感染症を処置する方法も含む。この方法はまた、免疫調節剤;抗ウイルス剤;第二のHCVプロテアーゼ阻害剤;HCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤;またはそれらの組合せから選択される付加的薬剤を該患者に投与することを含んでなる方法であって、ここで該付加的薬剤を該患者にセリンプロテアーゼ阻害剤と同様な投与形態で投与するか、または異なる投与形態で投与する。該免疫調節剤は、α−、β−、またはγ−インターフェロンまたはチモシンであり;該抗ウイルス剤が、リバビリン(ribavarin)、またはアマンタジンであるか;または、該HCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤が、HCVヘリカーゼ、ポリメラーゼ、またはメタロプロテアーゼの阻害剤である。
更なる他の局面では、生物学的サンプルまたはは医療機器もしくは実験機器のHCV汚染を除去または低下させる方法であって、前記生物学的サンプルまたはは医療機器もしくは実験機器を式Iの化合物と接触させる工程を含む。該サンプルまたは機器は、血液、他の体液、生物学的組織、手術器具、手術着、実験器具、実験着、血液または他の体液回収装置;血液または他の体液貯蔵材から選択され得る。
本明細書中に記載の本発明の化合物は、有利なPK特性および/または増強した効力を示す。
本発明は、また、上記化合物を含んでなる組成物、およびその使用;式Iの化合物の製造方法、ならびにセリンプロテアーゼ活性について該化合物をアッセイする方法にも関する。このような組成物は、患者内に挿入されるべき装置の前処置に、生物学的サンプルの処理に、または患者への直接投与に使用できる。それぞれの場合に、本組成物は、HCV感染の危険性または重症度の低減に使用され得る。
他の局面では、本発明は、以下に一般的および具体的に記載のある化合物を特徴とする。かかる具体的記載は、例示に過ぎず、化合物の範囲またはその使用を制限する意図はない。
詳細な説明
1.定義
本発明では、化学元素は元素周期表、CASバージョン、Handbook of Chemistry and Physics、75th Ed. に従って同定される。加えて、有機化学の一般的原理は、“Organic Chemistry”、Thomas Sorrell, University Science Books、Sausalito: 1999、および“March's Advanced Organic Chemistry”, 5th Ed. Ed.: Smith、 M.B. および March、 J. John Wiley & Sons、 New York: 2001中に記載されており、それらの全内容が、引用により本明細書に含まれる。
本明細書に記載の本発明の化合物は、上記に一般的に説明の通り、または本発明の特定のクラス、サブクラス、および種によって例示されるとおり、所望により1個以上の置換基で置換されていてもよい。
本明細書で用いる“脂肪族”という用語は、用語アルキル、アルケニル、アルキニルを含み、これらはそれぞれ、下記に記載の通り、所望により置換されていてもよい。
本明細書で用いる“アルキル”基は、1〜12個(例えば、1〜8、1〜6、または1〜4個)の炭素原子を含む飽和脂肪族炭化水素基を意味する。アルキル基は、直鎖でも分岐鎖でもよい。アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘプチル、または2−エチルヘキシルが含まれるが、これらに限定されない。アルキル基は、ハロ、ホスホ、シクロ脂肪族[例えば、シクロアルキルまたはシクロアルケニル]、ヘテロシクロ脂肪族[例えば、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニル]、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アロイル、ヘテロアロイル、アシル[例えば、(脂肪族)カルボニル、(シクロ脂肪族)カルボニル、または(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル]、ニトロ、シアノ、アミド[例えば、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノアルキルアミノカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、またはヘテロアリールアミノカルボニル]、アミノ[例えば、脂肪族アミノ、シクロ脂肪族アミノ、またはヘテロシクロ脂肪族アミノ]、スルホニル[例えば、脂肪族−SO−]、スルフィニル、スルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、シクロ脂肪族オキシ、ヘテロシクロ脂肪族オキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアリールアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、またはヒドロキシのような1個以上の置換基で置換されていてもよい(即ち、所望により置換されていてもよい)。置換アルキルのいくつかの例には、カルボキシアルキル(例えば、HOOC−アルキル、アルコキシカルボニルアルキル、およびアルキルカルボニルオキシアルキル)、シアノアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アシルアルキル、アラルキル、(アルコキシアリール)アルキル、(スルホニルアミノ)アルキル(例えば、(アルキル−SO−アミノ)アルキル)、アミノアルキル、アミドアルキル、(シクロ脂肪族)アルキル、またはハロアルキルが含まれ、限定はない。
本明細書で用いる“アルケニル”基は、2〜12個(例えば、2〜8、2〜6、または2〜4個)の炭素原子および少なくとも1個の二重結合を含む脂肪族炭素基を意味する。アルキル基のように、アルケニル基も、直鎖または分岐鎖でもよい。アルケニル基の例としては、アリル、イソプレニル、2−ブテニル、および2−ヘキセニルが含まれるが、これらに限定されない。アルケニル基は、所望により、ハロ、ホスホ、シクロ脂肪族[例えば、シクロアルキルまたはシクロアルケニル]、ヘテロシクロ脂肪族[例えば、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニル]、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、アロイル、ヘテロアロイル、アシル[例えば、(脂肪族)カルボニル、(シクロ脂肪族)カルボニル、または(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル]、ニトロ、シアノ、アミド[例えば、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノアルキルアミノカルボニル、シクロアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、またはヘテロアリールアミノカルボニル]、アミノ[例えば、脂肪族アミノ、シクロ脂肪族アミノ、ヘテロシクロ脂肪族アミノ、または脂肪族スルホニルアミノ]、スルホニル[例えば、アルキル−SO−、シクロ脂肪族−SO−、またはアリール−SO−]、スルフィニル、スルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、シクロ脂肪族オキシ、ヘテロシクロ脂肪族オキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルコキシ(heteroaralkoxy)、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、またはヒドロキシのような1個以上の置換基で置換されていてもよい。置換アルケニルのいくつかの例には、シアノアルケニル、アルコキシアルケニル、アシルアルケニル、ヒドロキシアルケニル、アラルケニル、(アルコキシアリール)アルケニル、(スルホニルアミノ)アルケニル(例えば、(アルキル−SO−アミノ)アルケニル)、アミノアルケニル、アミドアルケニル、(シクロ脂肪族)アルケニル、またはハロアルケニルが含まれるが、限定されない。
本明細書で用いる“アルキニル”基は、2〜12個(例えば、2〜8、2〜6、または2〜4個)の炭素原子を含み、少なくとも1個の三重結合を有する脂肪族炭素基を意味する。アルキニル基は、直鎖でも分岐鎖でもよい。アルキニル基の例には、プロパルギルおよびブチニルが含まれるが、それらに限定されない。アルキニル基は、所望により、アロイル、ヘテロアロイル、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ニトロ、カルボキシ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、スルホ、メルカプト、スルファニル[例えば、脂肪族スルファニルまたはシクロ脂肪族スルファニル]、スルフィニル[例えば、脂肪族スルフィニルまたはシクロ脂肪族スルフィニル]、スルホニル[例えば、脂肪族−SO−、脂肪族アミノ−SO−、またはシクロ脂肪族−SO−]、アミド[例えば、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルアミノカルボニル、シクロアルキルカルボニルアミノ、アリールアミノカルボニル、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノまたはヘテロアリールアミノカルボニル]、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アシル[例えば、(シクロ脂肪族)カルボニルまたは(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル]、アミノ[例えば、脂肪族アミノ]、スルホキシ、オキソ、カルボキシ、カルバモイル、(シクロ脂肪族)オキシ、(ヘテロシクロ脂肪族)オキシ、または(ヘテロアリール)アルコキシのような1個以上の置換基で置換されていてもよい。
本明細書で用いる“アミド”は、“アミノカルボニル”と“カルボニルアミノ”の両方を含む。これらの用語は、単独または別の基と組み合わさって使用されるとき、末端に使用されるときは、−N(R)−C(O)−Rまたは−C(O)−N(Rのようなアミド基、そして内部に使用されるときは、−C(O)−N(R)−または−N(R)−C(O)−ようなアミド基を意味し、ここで、RおよびRは下記に定義されている。アミド基の例には、アルキルアミド(例えば、アルキルカルボニルアミノまたはアルキルアミノカルボニル)、(ヘテロシクロ脂肪族)アミド、(ヘテロアラルキル)アミド、(ヘテロアリール)アミド、(ヘテロシクロアルキル)アルキルアミド、アリールアミド、アラルキルアミド、(シクロアルキル)アルキルアミド、またはシクロアルキルアミドが含まれる。
本明細書で用いる“アミノ”基は、−NR{ここで、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、脂肪族、シクロ脂肪族、(シクロ脂肪族)脂肪族、アリール、芳香脂肪族(アル脂肪族(araliphatic))、ヘテロシクロ脂肪族、(ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族、ヘテロアリール、カルボキシ、スルファニル、スルフィニル、スルホニル、(脂肪族)カルボニル、(シクロ脂肪族)カルボニル、((シクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル、アリールカルボニル、(芳香脂肪族)カルボニル、(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル、((ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル、(ヘテロアリール)カルボニル、または(ヘテロ芳香脂肪族(ヘテロアル脂肪族(heteroaraliphatic))カルボニルであり、その各々は、本明細書中に定義の通りであり、所望により置換されていてもよい}を意味する。アミノ基の例には、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、またはアリールアミノが含まれる。用語“アミノ”が、末端基でないとき(例えば、アルキルカルボニルアミノ)は、それは−NR−で表される。Rは、上記の定義と同様の意味を有する。
本明細書で用いる“アリール”基は、単独で、または“アラルキル”、“アラルコキシ(aralkoxy)”、または“アリールオキシアルキル”のような大きな基の一部として使用されるとき、単環式(例えば、フェニル);二環式(例えば、インデニル、ナフタレニル、テトラヒドロナフチル、テトラヒドロインデニル);および三環式(例えば、フルオレニル、テトラヒドロフルオレニル、またはテトラヒドロアントラセニル、アントラセニル)環系[上記において、単環式環系は、芳香族であり、または二環式または三環式環系の少なくとも1個の環は、芳香族である]を意味する。この二環式および三環式基には、ベンゾ縮合された2〜3員の炭素環式環が含まれる。例えば、ベンゾ縮合基には、2個以上のC4−8の炭素環式の部分と縮合したフェニルが含まれる。アリールは、脂肪族[例えば、アルキル、アルケニル、またはアルキニル];シクロ脂肪族;(シクロ脂肪族)脂肪族;ヘテロシクロ脂肪族;(ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族;アリール;ヘテロアリール;アルコキシ;(シクロ脂肪族)オキシ;(ヘテロシクロ脂肪族)オキシ;アリールオキシ;ヘテロアリールオキシ;(芳香脂肪族)オキシ;(ヘテロ芳香脂肪族)オキシ;アロイル;ヘテロアロイル;アミノ;オキソ(ベンゾ縮合された二環式または三環式アリールの非芳香族炭素環式環上);ニトロ;カルボキシ;アミド;アシル[例えば、脂肪族カルボニル;(シクロ脂肪族)カルボニル;((シクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル;(芳香脂肪族)カルボニル;(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル;((ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル;または(ヘテロ芳香脂肪族)カルボニル];スルホニル[例えば、脂肪族−SO−またはアミノ−SO−];スルフィニル[例えば、脂肪族−S(O)−またはシクロ脂肪族−S(O)−];スルファニル[例えば、脂肪族−S−];シアノ;ハロ;ヒドロキシ;メルカプト;スルホキシ;尿素;チオ尿素;スルファモイル;スルファミド;またはカルバモイルを含む1個以上の置換基で、所望により置換されていてもよい。あるいは、アリールは、非置換であってもよい。
置換アリールの非限定な例には、ハロアリール[例えば、モノ−、ジ(例えば、p、m−ジハロアリール)、および(トリハロ)アリール];(カルボキシ)アリール[例えば、(アルコキシカルボニル)アリール、((アラルキル)カルボニルオキシ)アリール、および(アルコキシカルボニル)アリール];(アミド)アリール[例えば、(アミノカルボニル)アリール、(((アルキルアミノ)アルキル)アミノカルボニル)アリール、(アルキルカルボニル)アミノアリール、(アリールアミノカルボニル)アリール、および(((ヘテロアリール)アミノ)カルボニル)アリール];アミノアリール[例えば、((アルキルスルホニル)アミノ)アリールまたは((ジアルキル)アミノ)アリール];(シアノアルキル)アリール;(アルコキシ)アリール;(スルファモイル)アリール[例えば、(アミノスルホニル)アリール];(アルキルスルホニル)アリール;(シアノ)アリール;(ヒドロキシアルキル)アリール;((アルコキシ)アルキル)アリール;(ヒドロキシ)アリール、((カルボキシ)アルキル)アリール;(((ジアルキル)アミノ)アルキル)アリール;(ニトロアルキル)アリール;(((アルキルスルホニル)アミノ)アルキル)アリール;((ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル)アリール;((アルキルスルホニル)アルキル)アリール;(シアノアルキル)アリール;(ヒドロキシアルキル)アリール;(アルキルカルボニル)アリール;アルキルアリール;(トリハロアルキル)アリール;p−アミノ−m−アルコキシカルボニルアリール;p−アミノ−m−シアノアリール;p−ハロ−m−アミノアリール;または(m−(ヘテロシクロ脂肪族)−o−(アルキル))アリールが含まれる。
本明細書で用いる“アラルキル”基のような“芳香脂肪族(アル脂肪族(araliphatic))”は、アリール基のような置換されている脂肪族基(aliphatic group)(例えば、C1−4アルキル基)を意味する。“脂肪族”、“アルキル”および“アリール”は、本明細書中に定義されている。アラルキル基のような芳香脂肪族の例には、ベンジルがある。
本明細書で用いる“アラルキル”基は、アリール基で置換されている脂肪族基(例えば、C1−4アルキル基)を意味する。“アルキル”および“アリール”は、両方とも上記に定義されている。アラルキル基の例としては、ベンジルがある。アラルキルは、脂肪族[例えば、カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、またはトリフルオロメチルのようなハロアルキルを含む、アルキル、アルケニル、またはアルキニル]、シクロ脂肪族[例えば、シクロアルキルまたはシクロアルケニル]、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アロイル、ヘテロアロイル、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アミド[例えば、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、またはヘテロアラルキルカルボニルアミノ]、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、アシル、メルカプト、アルキルスルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、またはカルバモイルのような1個以上の置換基で所望により置換されていてもよい。
本明細書で用いる“二環式環系”は、2個の環[ここで、二つの環は、少なくとも1個の原子を共有している(例えば、2個の原子を共有する)]を形成する8〜12(例えば、9、10、または11)員構造を含む。二環式環系には、ビシクロ脂肪族(例えば、ビシクロアルキルまたはビシクロアルケニル)、ビシクロヘテロ脂肪族、二環式アリール、および二環式ヘテロアリールが含まれる。
本明細書で用いる“シクロ脂肪族”基は、“シクロアルキル”基および“シクロアルケニル”基を含み、これらはそれぞれ、下記に記載の通り、所望により置換されていてもよい。本明細書で用いる“シクロアルキル”基は、3〜10個(例えば、5〜10個)の炭素原子の飽和炭素環式単環または二環式(縮合または架橋)環を意味する。シクロアルキル基の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、アダマンチル、ノルボルニル、クビル、オクタヒドロ−インデニル、デカヒドロ−ナフチル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[3.3.2.]デシル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、または((アミノカルボニル)シクロアルキル)シクロアルキルが含まれる。本明細書で用いる“シクロアルケニル”基は、1個以上の二重結合を有している3〜10個の(例えば、4〜8個)の炭素原子の非芳香族炭素環式環を意味する。シクロアルケニル基の例には、シクロペンテニル、1,4−シクロヘキサ−ジ−エニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル、ヘキサヒドロ−インデニル、オクタヒドロ−ナフチル、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、ビシクロ[2.2.2]オクテニル、またはビシクロ[3.3.1]ノネニルが含まれる。シクロアルキルまたはシクロアルケニル基は、リン、脂肪族[例えば、アルキル、アルケニル、またはアルキニル]、シクロ脂肪族、(シクロ脂肪族)脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、(ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、(シクロ脂肪族)オキシ、(ヘテロシクロ脂肪族)オキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、(芳香脂肪族)オキシ、(ヘテロ芳香脂肪族)オキシ、アロイル、ヘテロアロイル、アミノ、アミド[例えば、(脂肪族)カルボニルアミノ、(シクロ脂肪族)カルボニルアミノ、((シクロ脂肪族)脂肪族)カルボニルアミノ、(アリール)カルボニルアミノ、(芳香脂肪族)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニルアミノ、((ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族)カルボニルアミノ、(ヘテロアリール)カルボニルアミノ、または(ヘテロ芳香脂肪族)カルボニルアミノ]、ニトロ、カルボキシ[例えば、HOOC−、アルコキシカルボニル、またはアルキルカルボニルオキシ]、アシル[例えば、(シクロ脂肪族)カルボニル、((シクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル、(芳香脂肪族)カルボニル、(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル、((ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル、または(ヘテロ芳香脂肪族)カルボニル]、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、スルホニル[例えば、アルキル−SO−およびアリール−SO−]、スルフィニル[例えば、アルキル−S(O)−]、スルファニル[例えば、アルキル−S−]、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、またはカルバモイルのような1個以上の置換基で所望により置換されていてもよい。
本明細書で用いる“ヘテロシクロ脂肪族”という用語は、ヘテロシクロアルキル基およびヘテロシクロアルケニル基を含み、これらはそれぞれ、以下に記載の通り、所望により置換されていてもよい。
本明細書で用いる“ヘテロシクロアルキル”基は、3〜10員の単環または二環式(縮合または架橋)(例えば、5〜10員の単環式または二環式)の飽和環構造[ここで、1個以上の環原子はヘテロ原子(例えば、N、O、S、またはそれらの組合せ)である]を意味する。ヘテロシクロアルキル基の例には、ピペリジル、ピペラジル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフリル、1,4−ジオキソラニル、1,4−ジチアニル、1,3−ジオキソラニル、オキサゾリジル、イソオキサゾリジル、モルホリニル、チオモルホリル、オクタヒドロベンゾフリル、オクタヒドロクロメニル、オクタヒドロチオクロメニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロピリンジニル、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロベンゾ[b]チオフェニル(thiopheneyl)、2−オキサ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクチル、3−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクチル、および2,6−ジオキサ−トリシクロ[3.3.1.03,7]ノニルが含まれる。単環式ヘテロシクロアルキル基は、フェニル部分と共に縮合され、ヘテロアリールとして分類されるテトラヒドロイソキノリンのような構造を形成してもよい。本明細書で用いる“ヘテロシクロアルケニル”基は、1個以上の二重結合を有し、そしてここで、1個以上の環原子がヘテロ原子(例えば、N、O、またはS)である、単環式または二環式(例えば、5〜10員の単環式または二環式)の非芳香族環構造を意味する。単環式および二環式のヘテロシクロ脂肪族は、標準的な化学命名法に従って番号がつけられる。
ヘテロシクロアルキルまたはヘテロシクロアルケニル基は、所望により、リン、脂肪族[例えば、アルキル、アルケニル、またはアルキニル]、シクロ脂肪族、(シクロ脂肪族)脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、(ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、(シクロ脂肪族)オキシ、(ヘテロシクロ脂肪族)オキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、(芳香脂肪族)オキシ、(ヘテロ芳香脂肪族)オキシ、アロイル、ヘテロアロイル、アミノ、アミド[例えば、(脂肪族)カルボニルアミノ、(シクロ脂肪族)カルボニルアミノ、((シクロ脂肪族)脂肪族)カルボニルアミノ、(アリール)カルボニルアミノ、(芳香脂肪族)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニルアミノ、((ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族)カルボニルアミノ、(ヘテロアリール)カルボニルアミノ、または(ヘテロ芳香脂肪族)カルボニルアミノ]、ニトロ、カルボキシ[例えば、HOOC−、アルコキシカルボニル、またはアルキルカルボニルオキシ]、アシル[例えば、(シクロ脂肪族)カルボニル、((シクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル、(芳香脂肪族)カルボニル、(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル、((ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル、または(ヘテロ芳香脂肪族)カルボニル]、ニトロ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、メルカプト、スルホニル[例えば、アルキルスルホニルまたはアリールスルホニル]、スルフィニル[例えば、アルキルスルフィニル]、スルファニル[例えば、アルキルスルファニル]、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、またはカルバモイルのような1個以上の置換基で置換されていてもよい。
本明細書で用いる“ヘテロアリール”基は、4〜15個の環原子[ここで、1個以上の環原子がヘテロ原子(例えば、N、O、S、またはそれらの組合せ)である]を有し、単環式環系が芳香族であるか、または二環式または三環式環系中の少なくともひとつの環が芳香族である、単環式、二環式、または三環式環系を意味する。ヘテロアリール基は、2〜3環を有するベンゾ縮合環系を含む。例えば、ベンゾ縮合基には、1個または2個の4〜8員のヘテロシクロ脂肪族部分(例えば、インドリジル、インドリル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリニル、ベンゾ[b]フリル、ベンゾ[b]チオフェニル、キノリニル、またはイソキノリニル)とのベンゾ縮合が含まれる。ヘテロアリールのいくつかの例には、アゼチジニル、ピリジル、1H−インダゾリル、フリル、ピロリル、チエニル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾフリル、イソキノリニル、ベンゾチアゾリル、キサンテン、チオキサンテン、フェノチアジン、ジヒドロインドール、ベンゾ[1,3]ジオキソール、ベンゾ[b]フリル、ベンゾ[b]チオフェニル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、プリル、シノリル(cinnolyl)、キノリル、キナゾリル、シノリル、フタラジル、キナゾリル、キノキサリル、イソキノリル、4H−キノリジル、ベンゾ−1,2,5−チアジアゾリル、または1,8−ナフチリジルがある。
単環式ヘテロアリールには、フリル、チオフェニル、2H−ピロリル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル(thazolyl)、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、2H−ピラニル、4−H−ピラニル(pranyl)、ピリジル、ピリダジル、ピリミジル、ピラゾリル、ピラジル、または1,3,5−トリアジルが含まれるが、これらに制限はされない。単環式ヘテロアリールは、標準的な化学命名法に従って番号がつけられる。
二環式ヘテロアリールには、インドリジル、インドリル、イソインドリル、3H−インドリル、インドリニル、ベンゾ[b]フリル、ベンゾ[b]チオフェニル、キノリニル、イソキノリニル、インドリジル、イソインドリル、インドリル、ベンゾ[b]フリル、ベンゾ(bexo)[b]チオフェニル、インダゾリル、ベンゾイミダジル、ベンゾチアゾリル、プリニル、4H−キノリジル、キノリル、イソキノリル、シノリル、フタラジル、キナゾリル、キノキサリル、1,8−ナフチリジル、またはプテリジルがあるが、これらに限定されない。二環式ヘテロアリールは、標準的な化学命名法に従って番号がつけられる。
ヘテロアリールは、脂肪族[例えば、アルキル、アルケニル、またはアルキニル];シクロ脂肪族;(シクロ脂肪族)脂肪族;ヘテロシクロ脂肪族;(ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族;アリール;ヘテロアリール;アルコキシ;(シクロ脂肪族)オキシ;(ヘテロシクロ脂肪族)オキシ;アリールオキシ;ヘテロアリールオキシ;(芳香脂肪族)オキシ;(ヘテロ芳香脂肪族)オキシ;アロイル;ヘテロアロイル;アミノ;オキソ(非芳香族炭素環式または二環式または三環式ヘテロアリールのヘテロ環式環上);カルボキシ;アミド;アシル[例えば、脂肪族カルボニル;(シクロ脂肪族)カルボニル;((シクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル;(芳香脂肪族)カルボニル;(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル;((ヘテロシクロ脂肪族)脂肪族)カルボニル;または(ヘテロ芳香脂肪族)カルボニル];スルホニル[例えば、脂肪族スルホニルまたはアミノスルホニル];スルフィニル[例えば、脂肪族スルフィニル];スルファニル[例えば、脂肪族スルファニル];ニトロ;シアノ;ハロ;ヒドロキシ;メルカプト;スルホキシ;尿素;チオ尿素;スルファモイル;スルファミド;またはカルバモイルのような1個以上の置換基で所望により置換されていてもよい。あるいは、ヘテロアリールは、非置換でもよい。
置換ヘテロアリールの非限定的例には、(ハロ)ヘテロアリール[例えば、モノ−およびジ−(ハロ)ヘテロアリール];(カルボキシ)ヘテロアリール[例えば、(アルコキシカルボニル)ヘテロアリール];シアノヘテロアリール;アミノヘテロアリール[例えば、((アルキルスルホニル)アミノ)ヘテロアリールおよび((ジアルキル)アミノ)ヘテロアリール];(アミド)ヘテロアリール[例えば、アミノカルボニルヘテロアリール、((アルキルカルボニル)アミノ)ヘテロアリール、((((アルキル)アミノ)アルキル)アミノカルボニル)ヘテロアリール、(((ヘテロアリール)アミノ)カルボニル)ヘテロアリール、((ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル)ヘテロアリール、および((アルキルカルボニル)アミノ)ヘテロアリール];(シアノアルキル)ヘテロアリール;(アルコキシ)ヘテロアリール;(スルファモイル)ヘテロアリール[例えば、(アミノスルホニル)ヘテロアリール];(スルホニル)ヘテロアリール[例えば、(アルキルスルホニル)ヘテロアリール];(ヒドロキシアルキル)ヘテロアリール;(アルコキシアルキル)ヘテロアリール;(ヒドロキシ)ヘテロアリール;((カルボキシ)アルキル)ヘテロアリール;(((ジアルキル)アミノ)アルキル]ヘテロアリール;(ヘテロシクロ脂肪族)ヘテロアリール;(シクロ脂肪族)ヘテロアリール;(ニトロアルキル)ヘテロアリール;(((アルキルスルホニル)アミノ)アルキル)ヘテロアリール;((アルキルスルホニル)アルキル)ヘテロアリール;(シアノアルキル)ヘテロアリール;(アシル)ヘテロアリール[例えば、(アルキルカルボニル)ヘテロアリール];(アルキル)ヘテロアリール、および(ハロアルキル)ヘテロアリール[例えば、トリハロアルキルヘテロアリール]が含まれる。
“ヘテロ芳香脂肪族”(例えば、ヘテロアラルキル基)は、本明細書で用いるヘテロアリール基で置換された脂肪族基(例えば、C1−4アルキル基)を意味する。“脂肪族”“アルキル”および“ヘテロアリール”は、上記に定義されている。
本明細書で用いる“ヘテロアラルキル”基、は、ヘテロアリール基で置換されたアルキル基(例えば、C1−4アルキル基)を意味する。“アルキル”および“ヘテロアリール”は、いずれも上記に定義されている。ヘテロアラルキルは、アルキル(カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、およびトリフルオロメチルのようなハロアルキルを含む)、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アロイル、ヘテロアロイル、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、アシル、メルカプト、アルキルスルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、またはカルバモイルのような1個以上の置換基で所望により置換されていてもよい。
本明細書で用いる“環部分”および“環基”は、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリール、またはヘテロアリールを含む単環式、二環式および三環式環系を意味し、これらは、それぞれ上記に定義されている。
本明細書で用いる“架橋二環式環系”は、複数の環が架橋している二環式ヘテロ環脂肪族環系または二環式シクロ脂肪族環系を意味する。架橋二環式環系の例には、アダマンタニル、ノルボルナニル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、ビシクロ[2.2.2]オクチル、ビシクロ[3.3.1]ノニル、ビシクロ[3.2.3]ノニル、2−オキサビシクロ[2.2.2]オクチル、1−アザビシクロ[2.2.2]オクチル、3−アザビシクロ[3.2.1]オクチル、および2,6−ジオキサ−トリシクロ[3.3.1.03,7]ノニルが含まれるが、それらに限定されない。架橋二環式環系は、アルキル(カルボキシアルキル、ヒドロキシアルキル、およびトリフルオロメチルのようなハロアルキルを含む)、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アリール、ヘテロアリール、アルコキシ、シクロアルキルオキシ、ヘテロシクロアルキルオキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロアラルキルオキシ、アロイル、ヘテロアロイル、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニルオキシ、アミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、シクロアルキルカルボニルアミノ、(シクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アラルキルカルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキル)カルボニルアミノ、(ヘテロシクロアルキルアルキル)カルボニルアミノ、ヘテロアリールカルボニルアミノ、ヘテロアラルキルカルボニルアミノ、シアノ、ハロ、ヒドロキシ、アシル、メルカプト、アルキルスルファニル、スルホキシ、尿素、チオ尿素、スルファモイル、スルファミド、オキソ、またはカルバモイルのような1個以上の置換基で所望により置換されていてもよい。
本明細書で用いる“アシル”基は、ホルミル基またはR−C(O)−(例えば、アルキル−C(O)−、これはまた“アルキルカルボニル”とも称される)を意味し、ここで、Rおよび“アルキル”は、上記に定義されている。アセチルおよびピバロイルはアシル基の例である。
本明細書で用いる“アロイル”または“ヘテロアロイル”は、アリール−C(O)−またはヘテロアリール−C(O)−を意味する。このアロイルまたはヘテロアロイルのアリールおよびヘテロアリール部分は、上記に定義の通り、所望により置換されていてもよい。
本明細書で用いる“アルコキシ”基は、アルキル−O−基を意味し、ここで、“アルキル”は、上記に定義されている。
本明細書で用いる“カルバモイル”基は、構造、−O−CO−NRまたは−NR−CO−O−R(ここで、RおよびRは、上記に定義されており、そしてRは、脂肪族、アリール、芳香脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、ヘテロアリール、またはヘテロ芳香脂肪族であり得る)を有する基を意味する。
本明細書で用いる“カルボキシ”基は、末端基として使用されるとき、−COOH、−COOR、−OC(O)H、−OC(O)R;または内部の基として使用されるとき、−OC(O)−または−C(O)O−を意味する。
本明細書で用いる“ハロ脂肪族”基は、1〜3個のハロゲンで置換されている脂肪族基を意味する。例えば、用語、ハロアルキルは、基−CFを含む。
本明細書で用いる“メルカプト”基は、−SHを意味する。
本明細書で用いる“スルホ”基は、末端で使用されるとき、−SOHまたは−SOを、または内部で使用されるとき、−S(O)−を意味する。
本明細書で用いる“スルファミド”基は、末端で使用されるとき、構造−NR−S(O)−NRを、そして内部で使用されるとき、−NR−S(O)−NR−(ここで、R、R、およびRは、上記に定義されている)を意味する。
本明細書で用いる“スルホンアミド”基は、末端で使用されるとき、構造−S(O)−NRまたは−NR−S(O)−Rを;または内部で使用されるとき、−S(O)−NR−または−NR−S(O)−を意味する(ここで、R、R、およびRは、上記に定義されている)。
本明細書で用いる“スルファニル”基は、末端で使用されるとき、−S−Rを、そして内部で使用されるとき、−S−を意味する(ここで、Rは、上記に定義されている)。スルファニルの例には、脂肪族−S−、シクロ脂肪族−S−、アリール−S−などが含まれる。
本明細書で用いる“スルフィニル”基は、末端で使用されるとき、−S(O)−Rを、そして内部で使用されるとき、−S(O)−を意味する(ここで、Rは、上記に定義されている)。スルフィニル基の例としては、脂肪族−S(O)−、アリール−S(O)−、(シクロ脂肪族(脂肪族))−S(O)−、シクロアルキル−S(O)−、ヘテロシクロ脂肪族−S(O)−、ヘテロアリール−S(O)−などが含まれる。
本明細書で用いる“スルホニル”基は、末端で使用されるとき、−S(O)−Rを、そして内部で使用されるとき、−S(O)−を意味する(ここで、Rは、上記に定義されている)。スルホニル基の例としては、脂肪族−S(O)−、アリール−S(O)−、(シクロ脂肪族(脂肪族))−S(O)−、シクロ脂肪族−S(O)−、ヘテロシクロ脂肪族−S(O)−、ヘテロアリール−S(O)−、(シクロ脂肪族(アミド(脂肪族)))−S(O)−などが含まれる。
本明細書で用いる“スルホキシ”基は、末端で使用されるとき、−O−SO−Rまたは−SO−O−Rを、そして内部で使用されるとき、−O−S(O)−または−S(O)−O−を意味する(ここで、Rは、上記に定義されている)。
本明細書で用いる“ハロゲン”または“ハロ”基は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味する。
本明細書で用いる、単独で、または別の基と組み合わせて使用される用語“アルコキシカルボニル”(これは用語カルボキシに包含される)は、アルキル−O−C(O)−のような基を意味する。
本明細書で用いる“アルコキシアルキル”は、アルキル−O−アルキル−のようなアルキル基を意味する(ここで、アルキルは、上記に定義されている)。
本明細書で用いる“カルボニル”は、−C(O)−を意味する。
本明細書で用いる“オキソ”は、=Oを意味する。
本明細書で用いる“ホスホ”という用語は、ホスフィネート(phosphinates)およびホスホネート(phosphonates)を意味する。ホスフィネートおよびホスホネートの例には、−P(O)(R[ここで、Rは、脂肪族、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、(シクロ脂肪族)オキシ、(ヘテロシクロ脂肪族)オキシアリール、ヘテロアリール、シクロ脂肪族またはアミノである]が含まれる。
本明細書で用いる“アミノアルキル”は、構造(RN−アルキル−を意味する。
本明細書で用いる“シアノアルキル”は、構造(NC)−アルキル−を意味する。
本明細書で用いる“尿素”基は、構造−NR−CO−NRを意味し、そして“チオ尿素”基は、末端で使用されるとき、構造−NR−CS−NRを、そして内部で使用されるとき、構造−NR−CO−NR−または−NR−CS−NR−を意味する(ここで、R、R、およびRは、上記に定義されている)。
本明細書で用いる“グアニジン”基は、−N=C(N(R))N(R)または−NR−C(=NR)NR(ここで、RおよびRは、上記に定義されている)の構造を意味する。
本明細書で用いる“アミジノ”基は、構造−C=(NR)N(R)を意味する(ここで、RおよびRは、上記に定義されている)。
一般的に、“ビシナル(vicinal)”という用語は、2個以上の炭素原子を含む基上の置換基の配置(ここで、置換基は隣接した炭素原子に結合している)を意味する。
一般的に、“ジェミナル(geminal)”という用語は、2個以上の炭素原子を含む基上の置換基の配置(ここで、置換基は同一の炭素原子に結合している)を意味する。
“末端で”および“内部で”という用語は、置換基内の基の位置を意味する。基が置換基の端部に存在し、更に化学構造の残りの部分に結合していない場合は、基は、末端にある。カルボキシアルキル、即ち、RO(O)C−アルキルは、カルボキシ基が末端に使用されている例である。基が化合構造置換基の中間に存在するとき、その基は内部にある。アルキルカルボキシ(例えば、アルキル−C(O)O−またはアルキル−OC(O)−)およびアルキルカルボキシアリール(例えば、アルキル−C(O)O−アリール−またはアルキル−O(CO)−アリール−)は、カルボキシ基が内部に使用されている例である。
本明細書で用いる“脂肪族鎖”は、分岐状または直鎖脂肪族基(例えば、アルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基)を意味する。直鎖脂肪族鎖は、構造−[CH−(ここで、vは1〜6である)を有している。分岐状脂肪族鎖は、1個以上の脂肪族基で置換されている、直鎖脂肪族鎖である。分岐状脂肪族鎖は、構造−[CHQ]−(ここで、Qは、水素または脂肪族基である)を有している;しかしながら、少なくとも1個のQは、脂肪族基でなければならない。脂肪族鎖という用語は、アルキル鎖、アルケニル鎖、およびアルキニル鎖(ここで、アルキル、アルケニル、およびアルキニルは、上記に定義されている)を含む。
語句“所望により置換されていてもよい”は、語句“置換または非置換”と同じ意味で用いられている。本明細書に記載の本発明の化合物は、上記に一般的に説明される通り、または本発明の特定のクラス、サブクラス、および種によって例示されている通り、所望により1個以上の置換基で置換されていてもよい。本明細書に記載の可変基R、R、R、R、R、Aおよび本明細書に包含される他の可変基は、アルキルおよびアリールのような特定の基を含む。他に特記されない限り、可変基R、R、R、R、R、Aおよび本明細書に包含される他の可変基の特定の基は、それぞれ、所望により、本明細書に記載の1個以上の置換基で置換されていてもよい。特定の基の置換基は、それぞれ更に、ハロ、シアノ、オキソ、アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、アリール、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、ヘテロアリール、ハロアルキル、およびアルキルの1〜3個で所望により置換されていてもよい。例えば、アルキル基は、アルキルスルファニルで置換されていてもよく、そしてアルキルスルファニルは、ハロ、シアノ、オキソ、アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、アリール、ハロアルキル、およびアルキルの1〜3個で所望により置換されていてもよい。付加的な例としては、(シクロアルキル)カルボニルアミノのシクロアルキル部分は、ハロ、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロ、ハロアルキル、そしてアルキルの1〜3個で所望により置換されていてもよい。2個のアルコキシ基が、同一原子または隣接原子に結合するとき、この2個のアルコキシ基は、それらが結合している原子(複数可)と一体となって環を形成してもよい。
一般的に、“置換”という用語は、“所望により“という用語がその前にあろうが、なかろうが、ある構造中の水素ラジカルの、特定の置換基のラジカルでの置換を意味する。特定の置換基は、上記の定義中に記載されており、そして、下記の化合物の説明およびその実施例中に記載されている。他に特記されない限り、所望により置換されていてもよい基は、該基の置換可能な位置それぞれに置換基を有していてもよく、そしてある構造中の2個以上の位置が、特定の基から選択される2個以上の置換基で置換されていてもよく、これらの置換基は、全ての位置で同一または異なっていてもよい。ヘテロシクロアルキルのような環置換基は、シクロアルキルのような別の環置換基と結合し、スピロ二環式環系(例えば、両方の環が1個の原子を共有する)を形成してもよい。当業者であれば理解するように、本発明によって意図される置換基の組み合わせは、安定なまたは化学的に実現可能性のある化合物の形成をもたらすこうした組み合わせである。
本明細書で用いる語句“安定なまたは化学的に実現可能性のある”は、その製造、検出、および好ましくは、その回収、精製を可能にする条件に付されたとき、および本明細書に記載の1個以上の目的のために使用するとき、実質的に変化しない化合物を意味する。いくつかの態様では、安定な化合物または化学的に実現可能性のある化合物は、湿気または他の化学的反応条件の不存在下で、40℃以下の温度に、少なくとも1週間維持したとき、実質的に変化しない化合物である。
本明細書で用いる有効な量は、処置される患者に治療効果を与えるのに必要な量であるとして定義され、そして、通例、患者の年齢、体表面積、体重、そして状態に基づいて決定される。動物とヒトの投与量(体表面積の平方メーターあたりのミリグラムに基づいて)の相互関係は、Freireich et al.、Cancer Chemother. Rep.、 50: 219 (1966) に記載されている。体表面積は、患者の身長および体重から近似的に決定することができる。例えば、Scientific Tables、 Geigy Pharmaceuticals、 Ardsley、 New York、 537 (1970)参照。本明細書で用いる“患者”とは、ヒトを含む哺乳動物を意味する。
他に特記しない限り、本明細書に記載する構造はまた、構造の全ての異性体(例えば、エナンチオマー、ジアステレオマー、および幾何異性体(または立体配座))形態;例えば、それぞれの不斉中心に対するRおよびS立体配置、(Z)および(E)二重結合異性体、および(Z)および(E)立体配座異性体を含むことを意図している。それ故、本化合物の立体異性体およびエナンチオマー、ジアステレオマー、および幾何異性体(または立体配座)混合物も、本発明の範囲内である。他に特記しない限り、本発明化合物のすべての互変異性体形態は、本発明の範囲内である。更に、他に記載しない限り、本明細書に記載の構造はまた、1個以上の同位体が富化された原子の存在下でのみ異なる化合物を含むことを意図している。例えば、重水素または三重水素によって水素を置き換えること、または13C−または14C−濃縮炭素によって炭素を置き換えることを除いて、この構造を有している化合物は、本発明の範囲内である。こうした化合物は、例えば、生物学的アッセイにおける分析ツールまたはプローブとして、または治療剤として有用である。
II.化合物
A.一般的化合物
いくつかの局面では、本発明はセリンプロテアーゼ活性の阻害に有用な式Iの化合物およびセリンプロテアーゼ活性の阻害方法を提供する。式Iの化合物は:
Figure 2010519329
またはその薬学的に許容される塩を含む。
は、−Z[ここで、Zは、それぞれ独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝または直鎖のC1−12脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい。但し、−O−、−NRNR−、−NRC(O)NR−または−NRSONR−は、式Iの窒素環原子と直接結合しない)である。それぞれのRは、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
およびRは、−Z[ここで、Zは、それぞれ独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−6脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい)である。それぞれのRは、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
あるいは、RおよびRは、一体となってオキソ基を形成する。
Aは、−O−、または−CR−[ここで、RおよびRは、それぞれ、−Z10であり、上記において、それぞれのZは、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−6脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい)である。それぞれのR10は、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
は、−Z11[ここで、それぞれのZは、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−12脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい。但し、−SO−、−SO−、または−SONR−は、Rに隣接するカルボニルに直接、結合することはない)である。それぞれのR11は、独立してR、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリールまたは所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
は、−Z12[ここで、それぞれのZは、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−12脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい)である。それぞれのR12は、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
または、RおよびRは、それらが結合している原子と一体となって所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族環を形成する。
B.特定の化合物
1.置換基R
は、−Z[ここで、Zは、それぞれ、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝または直鎖のC1−12脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい。但し、−O−、−NRNR−、−NRC(O)NR−または−NRSONR−は、式Iの窒素環原子と直接結合しない)である。それぞれのRは、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
いくつかの態様では、Rは、所望により置換されていてもよい脂肪族である。例えば、Rが、アルキル、アルケニル、またはアルキニル(それらは、それぞれ、所望により、ハロ、アリール、ヘテロアリール、シクロ脂肪族およびヘテロシクロ脂肪族より独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていることもある)である。あるいは、Rは、所望により置換されていてもよいアルキルである。例えば、Rが、メチル、エチル、プロピル、またはブチルであり、これらは、それぞれ、所望により、ハロ、アリール、ヘテロアリール、シクロ脂肪族およびヘテロシクロ脂肪族より独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていることもある。他の例では、Rは、非置換アルキルである。あるいは、Rは、所望により置換されていてもよいアラルキルである。いくつかの例では、Rは、アリール−メチル、アリール−エチル、またはアリール−プロピルであり、これらは、それぞれ、所望により置換されていてもよい。あるいは、Rは、フェニルメチル、フェニルエチル、またはフェニルプロピルであり、これらは、それぞれ、所望により、ハロ、アリール、ヒドロキシ、脂肪族、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリールまたはヘテロアリールより独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていることもある。
いくつかの態様では、Rは、所望により置換されていてもよいアリールである。例えば、Rは、単環式または二環式アリールであり、そのそれぞれが、所望により置換されていてもよい。他の例では、Rは、ハロ、ヒドロキシ、脂肪族、アリール、ヘテロアリール、シクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族より選択される1〜3個の置換基で所望により置換されていてもよいフェニルである。
他の例では、Rは、水素、エチル、フェニル、p−クロロ−フェニル、およびフェニルメチルから選択されるひとつである。
2.置換基R およびR
およびRは、−Z[ここで、Zは、それぞれ独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−6脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい)である。それぞれのRは、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
あるいは、RおよびRが、一体となってオキソ基を形成する。
いくつかの実施形態では、RおよびRが、一体となってオキソ基を形成する。
3.基A
Aは、−O−、または−CR−[ここで、RおよびRは、それぞれ、−Z10であり、上記において、それぞれのZは、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−6脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい)である。それぞれのR10は、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
いくつかの態様では、Aは、−O−である。
他の態様では、Aは、−CR−である。例えば、いくつかの態様では、Aは−CR−であり、そしてRまたはRの一方は、水素である。他の例では、Aは−CR−であり、そしてRまたはRの一方は、水素であり、そしてRまたはRの他方は、非置換のC1−6脂肪族である。他の例では、Aは−CR−であり、そしてRまたはRの双方とも水素である。
4.基R
は、−Z11[ここで、それぞれのZは、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−12脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい。但し、−SO−、−SO−、または−SONR−は、Rに隣接するカルボニルに直接、結合することはない)である。それぞれのR11は、独立してR、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリールまたは所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
いくつかの態様では、Rは−Z11[ここで、それぞれのZは、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−12脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい。但し、−SO−、−SO−、または−SONR−は、式Iのカルボニルに直接、結合することはない)である。それぞれのR11は、独立してR、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリールまたは所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
その上更なる態様では、Rが、−Z−V−Z−V−Z−Vであり、V、V、またはVがRの末端基であるとき、それぞれのV、V、およびVが、独立して、結合、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、または水素であり;Z、ZまたはZが、Rの末端基であるとき、Z、Z、またはZは、それぞれ独立して、結合、−C(O)−、−C(O)C(O)−、−C(S)−、−C(O)N(Q)−、−N(Q)C(O)−、−C(O)C(O)N(Q)−、−O−、SO−、−SO−、−N(Q)SO−、−N(Q)C(O)N(Q)−、−N(Q)C(S)N(Q)−、−N(Q)−、−N(Q)SO−、−SON(Q)−、−C(O)N(Q)SO−、−SON(Q)C(O)−、または水素であり;そしてそれぞれのQが、独立して、水素、または所望により置換されていてもよい脂肪族である。
他の態様では、Rが、所望により置換されていてもよい(脂肪族)アミノであり、そこでRの脂肪族部分が、−Z−V−Z−Vまたは−Z−V[ここで、ZおよびZは、それぞれ、独立して、結合、−C(O)−、−N(Q)−、−CH(OH)−、−C(O)N(Q)−、または−C(O)C(O)N(Q)−であり;Vは、独立して、結合、所望により置換されていてもよい脂肪族、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族であり;そしてVは、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族である]である。
その上更なる態様では、Zが−CH(OH)−であり、Vが、結合であり、そしてZが、Rが−N(Q)−CH(OH)−C(O)−N(V)(Q)であるような場合に−C(O)N(Q)−である。
ある態様では、Rは、所望により置換されていてもよい(脂肪族)アミノ、所望により置換されていてもよい(シクロ脂肪族)アミノ、所望により置換されていてもよいアルコキシ、またはヒドロキシである。
その上別の態様では、Rは、ハロ、ヒドロキシ、脂肪族、シクロ脂肪族、またはヘテロシクロ脂肪族のうち、1〜3個で、所望により置換されていてもよいアルコキシである。
いくつかの態様では、Rはアミノである。Rの例は、モノ置換アミノを含む。Rの別の例では、(シクロ脂肪族(カルボニル(カルボニル(アルキル))))アミノ、(アミノ(カルボニル(カルボニル(脂肪族))))アミノ、脂肪族(カルボニル(カルボニル(脂肪族))))アミノ、または(アリール(アミノ(カルボニル(カルボニル(脂肪族)))))アミノが含まれ、そのそれぞれが所望により1〜3個の置換基で置換されていてもよい。
いくつかの態様では、Rが、−NR4ZR’4Z、−SR4Y、または−NR4Y−CR4XR’4X−L−NR4Z−R4W[ここで、R4Yは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;それぞれのR4Wは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族であり;R4XおよびR’4Xは、それぞれ、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいフェニル、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族であり;またはR4XおよびR’4Xは、それらのいずれもが結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよい3〜7員のシクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族環を形成し;それぞれのLは、−CH−、−C(O)−、−CF−、−C(O)C(O)−、−C(O)O−、−S(O)−、または−SO−であり;R4ZまたはR’4Zは、それぞれ、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;またはR4ZおよびR’4Zは、それらのいずれもが結合している窒素と一体となって、所望により置換されていてもよい3〜7員のヘテロシクロ脂肪族環を形成してもよい]である。
いくつかの態様では、R4XおよびR’4Xが、それぞれ、独立して、水素、または所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよい(シクロ脂肪族)脂肪族である。
いくつかの態様では、Lが−C(O)C(O)−または−SO−である。
いくつかの他の態様では、それぞれのR4Wが、水素、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族である
いくつかの態様では、Rが、−NH−CHR4X−C(O)−C(O)−N(R4Z)R4Wである。
いくつかの態様では、Rが、−NH−CHR4X−CH(OH)−C(O)−N(R4Z)R4Wである。
いくつかの態様では、Rが、−NH−CHR4X−C(O)−C(O)−NHR4Z(式中、−NHR4Zは、NH−シクロプロピル、−NH−Me、−NH−Et、−NH−iPr、−NH−nPrである)である。
いくつかの態様では、Rが、−NR4ZR’4Z、−SR4Z(ここで、R4ZおよびR’4Zは、それぞれ独立して、水素、アルキル、シクロアルキルまたはアラルキルである)である。R4Zの非限定的例には、メチル、エチル、t−ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびベンジルが含まれる。
他の態様では、Rは、(−NH−CR4XR’4X−L−C(O))−M[ここで、Mは、それぞれ独立して、−OH、−R4X、−NR4ZR’4Z、または−OR4Xであり、iは、それぞれ、1または2であり、そしてL、R4Z、R4XおよびR’4Zは、上記に定義されている]である。
いくつかの態様では、Rは、(−NH−CR4ZR’4Z−L−C(O))−M[ここで、Lは、−C(O)−であり、iは、1であり、そしてMは、独立して、−R4X、−N(R4XR’4X)、−OR4X、−NHSO4X、または−SR4Xである]である。
いくつかの態様では、R’4Zは、Hであり、そしてR4Zは、脂肪族、(アリール)脂肪族またはシクロ脂肪族である。R4Xの非限定的例には、水素、
Figure 2010519329
が含まれる。
いくつかの態様では、R’4Xは、Hであり、R4Xは、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいアラルキル、所望により置換されていてもよいヘテロ脂肪族または所望により置換されていてもよいヘテロアラルキルである。R4Xの非限定のいくつかの例には、
Figure 2010519329

(ここで、cは、0〜3である)が含まれる。
いくつかの態様では、Rは、
Figure 2010519329

[上記において、R4Xは、
Figure 2010519329

であり;そしてR4Wは、
Figure 2010519329

または水素である]である。
いくつかの態様では、Rは、
Figure 2010519329

[上記において、それぞれのR56は、独立して、所望により置換されていてもよいC1−6脂肪族;所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族であり;それぞれのR57は、独立して、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族または所望により置換されていてもよいアミノであり;そしてmは、1または2であり;そしてR4XおよびR’4Xは、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであるか;またはR4XおよびR’4Xは、それらが両方とも結合している原子と一体となって所望により置換されていてもよい3〜7員のシクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族環を形成する]である。
いくつかの他の態様では、Rは、
Figure 2010519329

[上記において、R58およびR59は、それぞれ独立して、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいアルコキシ、所望により置換されていてもよいアリールオキシ、所望により置換されていてもよいヘテロアリールオキシ、所望により置換されていてもよい(シクロ脂肪族)オキシ、所望により置換されていてもよい(ヘテロシクロ脂肪族)オキシ、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族または所望により置換されていてもよいアミノから選択され;そしてR4XおよびR’4Xは、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであるか;またはR4XおよびR’4Xは、それらが、両方とも結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよい3〜7員のシクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族環を形成する]である。
いくつかの態様では、Rは、
Figure 2010519329

Figure 2010519329
Figure 2010519329

Figure 2010519329
Figure 2010519329

Figure 2010519329
Figure 2010519329

Figure 2010519329

から選択されるものである。
いくつかの特定の態様では、Rは、
Figure 2010519329

[上記において、X200は、−OX202または−X202であり、そしてX202は、脂肪族、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリール、またはヘテロアリールである]である。
他の態様では、Rは、
Figure 2010519329
である。
の更なる例は、PCT公開WO2004/103996 A1、WO2004/72243 A2、WO03/064456 A1、WO03/64455 A2、WO03/064416 A1、および米国特許公開US 2005/0090450、および本明細書で引用されている他の公報中に説明されており、これらは、それぞれ、引用によって全体として組み込まれる。
5.置換基R :
は、−Z12[ここで、それぞれのZは、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−12脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい)である。それぞれのR12は、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFである。それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
いくつかの態様では、Rは、所望により1〜4個の置換基で置換されていることもある。
ある態様では、Rが、−Q−W−Q−W−Q−W−Q[ここで、W、W、およびWは、それぞれ独立して、結合、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)N(Q)−、−C(O)O−、−O−、−N(Q)C(O)N(Q)−、−SO−、−N(Q)SO−、−S−、−N(Q)−、−SO−、−OC(O)−、−N(Q)C(O)O−、または−SON(Q)−であり;Q、Q、Q、またはQが、Rの末端基である場合は、Q、Q、QおよびQは、それぞれ独立して、結合、所望により置換されていてもよいC1−4脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、または水素であり;そして、それぞれのQは、独立して、水素または所望により置換されていてもよい脂肪族である]である。いくつかの特定の態様では、Qは、結合である。
いくつかの態様では、Rが、所望により置換されていてもよいアシル基である。いくつかの例では、Rが、所望により置換されていてもよいアルキルカルボニルである。更なるRの例には、(アミノ)アルキルカルボニル、(ハロ)アルキルカルボニル、(アリール)アルキルカルボニル、(シクロ脂肪族)アルキルカルボニルまたは(ヘテロシクロ脂肪族)アルキルカルボニルが含まれる。これらの例には、Rが、(ヘテロシクロアルキル(オキシ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニル、(ヘテロアリール(カルボニル(アミノ(アルキル(カルボニル(アミノ)))))アルキルカルボニル、(ビシクロアリール(スルホニル(アミノ)))アルキルカルボニル、(アリール(アルコキシ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニル、(アルキル(カルボニル(アミノ)))アルキルカルボニル、(アルケニル(アルコキシ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニル、(シクロ脂肪族(アルキル(アミノ(カルボニル(アミノ)))))アルキルカルボニル、(ヘテロアリール(カルボニル(アミノ(アルキル(カルボニル(アミノ))))))アルキルカルボニル、(アルキル(アミノ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニル、または(ビシクロアリール(アミノ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニルである態様が含まれ、これらは、それぞれ1〜3個の置換基で所望により置換されていてもよい。
いくつかの態様では、Rは、所望により置換されていてもよいカルボキシ基である。ひとつの例では、Rは、所望により置換されていてもよいアルコキシカルボニルである。別のR例では、C1−4アルコキシカルボニル、または(三環式アリール)アルコキシカルボニルが含まれ、これらは、それぞれ、所望により、1〜3個の置換基で置換されていることもある。他のカルボキシ基には、(脂肪族(オキシ))カルボニル、(ヘテロアラルキル(オキシ))カルボニル、(ヘテロシクロ脂肪族(オキシ)カルボニル、(アラルキル(オキシ))カルボニルが含まれ、これらは、それぞれ、ハロ、アルコキシ、脂肪族、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、またはその組合せのうち1〜3個で所望により置換されていてもよい。
いくつかの態様では、Rは、所望により置換されていてもよいアミノカルボニルである。Rの例には、(アルコキシ(アリール(アルキル)))アミノカルボニル、(アルキル)アミノカルボニル、または(アリール(アルコキシ(カルボニル(アルキル(アミノ(カルボニル(アルキル)))))))アミノカルボニルが含まれ、これらは、それぞれ、1〜3個の置換基で所望により置換されていてもよい。
いくつかの態様では、Rは、所望により置換されていてもよいヘテロアリールである。ある例では、Rは、所望により置換されていてもよい、オキサゾリル、ピロリル、フリル、チオフェニル、トリアジニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、またはピリダジニルである。
いくつかの態様では、Rは、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、アリールスルホニル、ヒテロアリールスルホニル、シクロ脂肪族スルホニル、またはヘテロシクロ脂肪族スルホニルであり、これらのそれぞれは、所望により、1〜4個の置換基で置換されていることもある。
いくつかの態様では、Rは、所望により置換されていてもよい、アルキルスルホニルである。Rの例としては、(アリール)アルキルスルホニル、または(アルキル(アミノ))アルキルスルホニルが含まれ、これらはそれぞれ、所望により1〜3個の置換基で置換されていることもある。アルキルスルホニル、アミノスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、シクロ脂肪族スルホニル、またはヘテロシクロ脂肪族スルホニルであり、これらは、それぞれ、所望により置換されていてもよい。ある態様では、Rは、所望により置換されていてもよいアルキルスルホニルである。
他のある態様では、Rは、(アリール)アルキルスルホニル、または(アルキル(アミノ))アルキルスルホニルであり、これらはそれぞれ、所望により置換されていてもよい。
いくつかの特定の態様では、Rは、(アミノ)アルキルカルボニル、(ハロ)アルキルカルボニル、(アリール)アルキルカルボニル、(シクロ脂肪族)アルキルカルボニル、または(ヘテロシクロ脂肪族)アルキルカルボニル、(ヘテロシクロアルキル(オキシ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニル、(ヘテロアリール(カルボニル(アミノ(アルキル(カルボニル(アミノ)))))アルキルカルボニル、(ビシクロアリール(スルホニル(アミノ)))アルキルカルボニル、(アリール(アルコキシ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニル、(アルキル(カルボニル(アミノ)))アルキルカルボニル、(アルケニル(アルコキシ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニル、(シクロ脂肪族(アルキル(アミノ(カルボニル(アミノ)))))アルキルカルボニル、(ヘテロアリール(カルボニル(アミノ(アルキル(カルボニル(アミノ))))))アルキルカルボニル、(アルキル(アミノ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニル、または(ビシクロアリール(アミノ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニルであり、これらは、それぞれ、所望により置換されていてもよい。
他の特定の態様では、Rは、ヘテロアリールカルボニル、(シクロ脂肪族(アルキル(アミド(アルキル))))カルボニル、(ヘテロシクロ脂肪族(オキシ(アミド(アルキル))))カルボニル、(アリール(スルホニル(アミノ(アルキル))))カルボニル、(アラルキル(オキシ(アミド(アルキル))))カルボニル、(脂肪族(オキシ(アミド(アルキル))))カルボニル、(シクロ脂肪族(アルキル(アミド(アルキル))))カルボニル、(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル、または(ヘテロアリール(アミド(アルキル(アミド(アルキル))))カルボニルであり、これらは、それぞれ、ハロ、脂肪族、シクロ脂肪族、アシル、アルコキシ、またはその組合せのうち1〜4個で所望により置換されていてもよい。
更に他の態様では、Rは、アミドである。例えば、Rは、(アルコキシ(アリール(アルキル)))アミノカルボニル、(アルキル)アミノカルボニル、または(アリール(アルコキシ(カルボニル(アルキル(アミノ(カルボニル(アルキル)))))))アミノカルボニルであり、これらは、それぞれ、所望により置換されていてもよい。
いくつかの態様では、Rは、
Figure 2010519329

[式中、Tは、結合、−C(O)−、−OC(O)−、−NHC(O)−、−S(O)N(H)−、−C(O)C(O)−または−SO−であり;それぞれのRは、独立して、水素、アミノ、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;R13およびR’13は、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;そしてそれぞれのR14は、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいフェニルであるか、またはR13およびR14は、隣接する原子に結合し、それらが結合している原子と一体となって、5〜7員の、所望により置換されていてもよい単環式ヘテロシクロ脂肪族、または6〜12員の、所望により置換されていてもよい二環式ヘテロシクロ脂肪族を形成するか;またはR13およびR’13は、それらが結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族または、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族を形成する]である。明確にするために、RがQVIであるとき、それぞれのR13、R’13およびR14は、それぞれのサブユニット中で、独立して、上記の通りに選択されてもよい。1個のサブユニットにおける一組のR13、R’13およびR14可変基は、他のサブユニット中の同一の一組のR13、R’13およびR14可変基と必ずしもと同一である必要はない。
他の態様では、Rは、QIまたはQIIである。
いくつかの態様では、QI、QII、QIII、QIV、QV、またはQVI中の置換基においてRは、
Figure 2010519329

である。
他の態様では、Rが、QVIであり、そしてRが、
Figure 2010519329

である。
他の態様では、QI、QII、QIII、QIV、QV、またはQVI中の置換基Rが、
Figure 2010519329

{上記において、R15およびR’15は、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族であるか、またはR15およびR’15は、それらのいずれもが結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族または所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族を形成し;そして、それぞれのKは、独立して、結合、C1−12脂肪族、−O−、−S−、−S(O)−、−NR16−、−C(O)−、または−C(O)NR16−[上記において、R16は、水素または所望により置換されていてもよいC1−12脂肪族である]であり;そしてnは、1〜3である}である。明確にするために、QI、QII、QIII、QIV、QV、またはQVI中に2個以上のR15が存在するとき、それぞれのR15は、同一または異なっていてよい。いくつかの態様では、R15またはR’15は、[C3−10シクロアルキルまたはC3−10シクロアルケニル]−C1−12脂肪族、(3〜10員)−ヘテロシクロ脂肪族、(3〜10員)−ヘテロシクロ脂肪族−C1−12脂肪族−、(5〜10員の)−ヘテロアリール、または(5〜10員)−ヘテロアリール−C1−12脂肪族−である。
更に他の態様では、QI、QII、QIII、QIV、QV、またはQVI中の置換基においてRが、
Figure 2010519329

である。
更なる態様では、QI、QII、QIII、QIV、QV、またはQVI中の置換基において、Rが、
Figure 2010519329

[式中、それぞれのZは、独立して、−O−、−S−、−NR50−、または−C(R50−であり、
Figure 2010519329

は、独立して、単結合または二重結合であり、そして、それぞれのR50は、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族であり;そしてnは1または2である]である。
いくつかの態様では、Rは、
Figure 2010519329

[式中、Tは、結合、−C(O)−、−OC(O)−、−NHC(O)−、−S(O)N(H)−、−C(O)C(O)−または−SO−であり;それぞれのRは、独立して、水素、アミノ、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;R13およびR’13は、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;そしてそれぞれのR13は、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいフェニルであるか、またはR13およびR14は、隣接している原子に結合して、それらが結合している原子と一体となって5〜7員の、所望により置換されていてもよい単環式ヘテロシクロ脂肪族、または6〜12員の、所望により置換されていてもよい二環式ヘテロシクロ脂肪族を形成し、上記においてそれぞれのヘテロシクロ脂肪族環;またはR13およびR’13は、それらが結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族または所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族を形成する;R15およびR’15は、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいフェニル、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族であるか、;またはR15およびR’15は、それらのいずれもが結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよい3〜7員のシクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族環を形成する;そしてそれぞれのR16は、独立して、水素または保護基である]である。
いくつかの態様では、R15およびR’15が、それらが結合している原子と一体となって3〜7員の環を形成する。非限定的例は、
Figure 2010519329

を含む。
11およびR13の非限定的例は、
Figure 2010519329

を含む。あるいは、R13およびR15は、それらが結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよい5〜7員の単環式ヘテロシクロ脂肪族または所望により置換されていてもよい6〜12員の二環式ヘテロシクロ脂肪族(ここで、それぞれのヘテロシクロ脂肪族またはアリール環は、所望により、O、SおよびNから選択される更なるヘテロ原子を含んでいることもある)を形成してもよい。
また、R15およびR16は、それらが結合している原子と一体となって環を形成してもよい。
いくつかの態様では、Rは、
Figure 2010519329

[式中、Tは、−C(O)−であり、そして、Rは、
Figure 2010519329

である]である。
いくつかの態様では、Rは、
Figure 2010519329

Figure 2010519329
Figure 2010519329

Figure 2010519329
Figure 2010519329

Figure 2010519329
Figure 2010519329

Figure 2010519329

から選択される基である。
いくつかの態様では、Rは、
Figure 2010519329

[式中、Rは、上記に定義されている]である。
の更なる例は、PCT公開WO2004/103996 A1、WO2004/72243 A2、WO03/064456 A1、WO03/64455 A2、WO03/064416 A1、および米国特許公開US 2005/0090450、および本明細書中で引用されている他の刊行物中に説明されている(これらは、それぞれ、引用によりその全体を包含される)。
C.下位化合物:
本発明の別の局面では、セリンプロテアーゼ活性を阻害するのに有用な式Iaの化合物およびセリンプロテアーゼ活性を阻害する方法が提供される。
式Iaの化合物は:
Figure 2010519329
[式中、R、R、R、およびAは、上記式I中に定義されている]
で示される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む。
それぞれのR4aは、−Z−V−Z−V−Z−Vであり、V、V、およびVが、Rの末端基であるとき、V、V、およびVは、それぞれ独立して、結合、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、または水素であり;Z、ZまたはZが、Rの末端基であるとき、Z、Z、およびZは、それぞれ独立して、結合、−C(O)−、−C(O)C(O)−、−C(S)−、−C(O)N(Q)−、−N(Q)C(O)−、−C(O)C(O)N(Q)−、−O−、SO−、−SO−、−N(Q)SO−、−N(Q)C(O)N(Q)−、−N(Q)C(S)N(Q)−、−N(Q)−、−N(Q)SO−、−SON(Q)−、−C(O)N(Q)SO−、−SON(Q)C(O)−、または水素であり;そしてそれぞれのQは、独立して、水素、または所望により置換されていてもよい脂肪族である。
それぞれのR5aは、−Q−W−Q−W−Q−W−Qであり;式中、W、W、およびWは、それぞれ独立して、結合、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)N(Q)−、−C(O)O−、−O−、−N(Q)C(O)N(Q)−、−SO−、−N(Q)SO−、−S−、−N(Q)−、−SO−、−N(Q)C(O)−、−OC(O)−、−N(Q)C(O)O−、または−SON(Q)−であり;Q、Q、Q、またはQがR5aの末端基であるとき、Q、Q、QおよびQは、それぞれ独立して、結合、所望により置換されていてもよいC1−4脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、または水素であり;そしてそれぞれのQは、独立して、水素または所望により置換されていてもよい脂肪族である。
いくつかの例では、R4aは、所望により置換されていてもよい(脂肪族)アミノ、所望により置換されていてもよいアルコキシ、またはヒドロキシである。
いくつかの例では、R4aは、(脂肪族)アミノ{ここで、窒素原子は、所望により、−Z−V−Z−Vまたは−Z−V[上記において、ZおよびZは、それぞれ独立して、結合、−C(O)−、−N(Q)−、または−C(O)C(O)N(Q)−であり;そしてVおよびVは、それぞれ独立して、結合、所望により置換されていてもよい脂肪族、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族である]で置換されていることもある}である。
本発明の別の局面では、セリンプロテアーゼ活性を阻害するのに有用な式Ibの化合物およびセリンプロテアーゼ活性を阻害する方法が提供される。
式Ibの化合物は:
Figure 2010519329

[式中、R、R、R、R14、R、T、およびAは、上記の式I中に定義されている]
で示される化合物またはその薬学的に許容される塩を含む。
それぞれのGは、所望によりO、SおよびNから選択される1〜3個のへテロ原子を含んでいてもよい、所望により置換されていてもよい2〜15個の原子の脂肪族鎖である。
式Ibの化合物の例には、
Figure 2010519329
[式中、R、R、R、R、R、T、およびAは、上記の式I中に定義されている]
が含まれる。
更に式Ibの他の例は、
Figure 2010519329

[式中、R、R、R、およびAは、上記の式I中に定義されており、それぞれのR4Wは、独立して、
Figure 2010519329

または水素であり;それぞれのTは、独立して、結合、−C(O)−、−OC(O)−、−NHC(O)−、−S(O)N(H)−、−C(O)C(O)−、または−SO−であり;それぞれのRは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;そしてそれぞれのR14は、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいフェニルである]
である。
式Ibの化合物のさらなる具体例は、
Figure 2010519329
である。
式Ibの化合物の他の例は、
Figure 2010519329

を含む。
本発明の別の局面では、セリンプロテアーゼ活性を阻害するのに有用な式IIの化合物およびセリンプロテアーゼ活性を阻害する方法が提供される。式IIの化合物は、
Figure 2010519329

[式中、R4X、R’4X、R4Z、R4W、およびAは、上記に定義されている]
の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む。
それぞれのR1aは、所望により置換されていてもよいアリールまたは所望により置換されていてもよいヘテロアリールである。
それぞれのR4Yは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである。
それぞれのR14は、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族である。
4XおよびR’4Xは、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいフェニル、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族であるか;またはR4XおよびR’4Xは、それらが、両方とも結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよい3〜7員のシクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族環を形成するか、またはR4XおよびR4Yは、それらが、結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよい5〜7員のヘテロシクロ脂肪族環を形成する。
それぞれのR5bは、−Z21[ここで、Zは、−CH−、−NH−、−CH(R22)−、または−O−であり、そしてR21は、所望により置換されていてもよい6〜7員のシクロ脂肪族または所望により置換されていてもよいtert−ブチルであり;そしてR22は、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である。
それぞれのR4Zは、独立して、水素、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよい脂肪族である。
加えて、それぞれのR4Wは、独立して、水素、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよい脂肪族であるか、またはR4ZおよびR4Wは、それらが、結合している窒素原子と一体となって所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族を形成する。
本発明の別の局面では、セリンプロテアーゼ活性を阻害するのに有用な式IIIの化合物およびセリンプロテアーゼ活性を阻害する方法が提供される。式IIIの化合物は、
Figure 2010519329

[式中、Aは上記の式I中に定義されており、そして、R5eは、
Figure 2010519329

であり、
4eは、
Figure 2010519329
であり、
R’4eは、
Figure 2010519329
または水素であり;そしてR1eは、所望により置換されていてもよいアリールまたは所望により置換されていてもよいヘテロアリールである。]
の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む。
本発明の別の局面では、セリンプロテアーゼ活性を阻害するのに有用な式IVの化合物およびセリンプロテアーゼ活性を阻害する方法が提供される。式IVの化合物は、
Figure 2010519329

[式中、
5eは、
Figure 2010519329
であり、
4eは、
Figure 2010519329

であり、
R’4eは、
Figure 2010519329

または水素であり、
加えて、RlfおよびR’lfは、それそれ、独立して、水素、スルホンアミド、スルホニル、スルフィニル、所望により置換されていてもよいアシル、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであるか、またはR1fおよびR’1fは、それらが、結合している窒素原子と一体となって、所望により置換されていてもよい、飽和、部分的不飽和、または完全不飽和の5〜8員のヘテロシクロ脂肪族またはヘテロアリールを形成する。]
の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む。
本発明の別の局面では、セリンプロテアーゼ活性を阻害するのに有用な式Vの化合物およびセリンプロテアーゼ活性を阻害する方法が提供される。式Vの化合物は、
Figure 2010519329

[式中、R5e、R4e、およびR’4eは、上記式IIIに定義されており、
それぞれのDは、独立して、−CR14−、N、S、またはOである。但し、わずかに2個のDが、独立して、S、またはOであり;そしてR14は、上記式Iに定義されている。]
の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む。
本発明の別の局面では、セリンプロテアーゼ活性を阻害するのに有用な式VIの化合物およびセリンプロテアーゼ活性を阻害する方法が提供される。式VIの化合物は、
Figure 2010519329

[式中、R5e、R4e、およびR’4eは、上記式IIIに定義されており、
それぞれのRlgは、置換されているアリールまたは置換されているヘテロアリールである。]
の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む。いくつかの態様では、R1gは、
Figure 2010519329

である。
D.態様の組合せ
他の態様には、上述の置換基R、R、R、R、R、およびAの任意の組合せが含まれる。
E.例示的化合物
本発明は、RおよびRが、セリンプロテアーゼ阻害剤の構造要素を含む化合物を含むことを意図している。置換基RおよびRに対応するセリンプロテアーゼ阻害剤の構造要素を有する化合物は、次の公報の化合物を含むが、それらに限定されない:WO97/43310、US 20020016294、WO01/81325、WO01/58929、WO01/32691、WO02/08198、WO01/77113、WO02/08187、WO02/08256、WO02/08244、WO03/006490、WO01/74768、WO99/50230、WO98/17679、WO02/48157、WO02/08251、WO02/07761、WO02/48172、WO02/08256、US 20020177725、WO02/060926、US 20030008828、WO02/48116、WO01/64678、WO01/07407、WO98/46630、WO00/59929、WO99/07733、WO00/09588、US 20020016442、WO00/09543、WO99/07734、US 6、018、020、US 6、265、380、US 6、608、027、US 20020032175、US 20050080017、WO98/22496、WO05/028502、US 5、866、684、WO02/079234、WO00/31129、WO99/38888、WO99/64442、WO2004072243、WO02/18369、US 2006046956、US 2005197301、WO2005058821、WO2005051980、WO2005030796、WO2005021584、WO2005113581、WO2005087731、WO2005087725、WO2005087721、WO2005085275、WO2005085242、US 2003216325、WO2003062265、WO2003062228、WO2002008256、WO2002008198、WO2002008187、WO2002048172、WO2001081325、WO2001077113、US 6、251、583、US 5、990、276、US 20040224900、US 20040229818、WO2004037855、WO2004039833、WO200489974、WO2004103996、WO2004030670、WO2005028501、WO2006007700、WO2005070955、WO2006007708、WO2006000085、WO2005073195、WO2005073216、WO2004026896、WO2004072243、WO2004113365、WO2005010029、US 20050153877、WO2004093798、WO2004094452、WO2005046712、WO2005051410、WO2005054430、WO2004032827、WO2005095403、WO2005077969、WO2005037860、WO2004092161、WO2005028502、WO2003087092およびWO2005037214(これらは、それぞれ、引用により本明細書に包含される。)。
本発明の具体的な例示的化合物を、下記の表1に示す。
Figure 2010519329

Figure 2010519329
III.合成スキーム
式Iの化合物は、下記に提供されている例示的合成経路を用いて、商業的に入手可能な出発物質から容易に合成することができる。式Iの化合物を製造するための例示的合成経路は、下記の製造、方法、実施例、およびスキーム中で提供されている。
Aが、Oである式Iの化合物を製造する方法は、スキーム1に図解されている。
Figure 2010519329
二箇所保護されているプロリノン(prolineone)1aを、亜鉛およびトリメチルシリルクロリドの存在下で、ブロモ酢酸エチルと反応させ、4:1ジアステレオマー混合物として、エステル中間体Ibを製造する。このエステル中間体1bを、ヒドラジンと反応させ、中間体ヒドラジド(示されていない)を形成させ、これを、次に例えば、亜硝酸ナトリウムで酸化し、次いで環化によって置換スピロピロリジン中間体1cを製造する。この置換スピロピロリジン中間体1cは、二つの方法によって置換中間体1dに変換することができる。1cを、例えば、Pd(dba)のようなパラジウム触媒、キサントホス(Xantphos)および炭酸カリウムの存在下で、ハロゲン化アリール(例えば、置換ブロモベンゼン)と反応させると、Rがアリールである中間体1dが提供される。あるいは、中間体1cを、例えば、水素化ナトリウムのような塩基の存在下で、例えば、臭化ベンジルまたはヨウ化エチルのような適切なハロゲン化アルキルでアルキル化して、Rが、所望により置換されていてもよいアルキルである中間体1dを得てもよい。1dのジアステレオマーは、クロマトグラフィーを用いて分離することができる。
酢酸エチル中のHClを用いて、N保護基を1dから選択的に除去し、1eを得ることができる。この中間体1eは、例えば、EDC、HOBTおよびDIEAのようなカップリング試薬の存在下で、1eをR12−C(O)−OHと反応させることによって、更に中間体1fに変換することができる。エステル保護基を、例えば、塩化メチレン中のTFAを用いて、1fから除去して、酸中間体1gが得られる。1gを、例えば、EDC、HOBTおよびDIEAのようなカップリング試薬の存在下で、R11−N(R)NHと反応させると、AがOである本発明の化合物が得られる。ある態様では、R11は、ヒドロキシ部分−CH(OH)C(O)−を含むことができ、それを、TEMPOの存在下で、例えば、デス−マーチンペルヨージナンまたは次亜塩素酸ナトリウムを用いて酸化することによって、R12が、−C(O)C(O)−部分を含んでいる式Iの化合物が提供される。
Figure 2010519329
スキーム2を参照して、二箇所保護されたプロリノン(prolineone)1aを、(カルボエトキシ−メチレン)トリフェニルホスホランと反応させると、不飽和エステル2aが得られる。2aを、テトラメチルグアニジン(TMG)の存在下で、ニトロメタンと反応させると、中間体ニトロ化合物2bが得られる。2bを、10%Pd/Cの存在下で、触媒的水素化を行うと、アミノ化合物2cが得られる。2cを、水中の水酸化リチウムを用いて加水分解して、酸2dが得られ、これを、EDC、HOBTおよびDIEAの存在下で環化して、ラクタム中間体2eが得られる。中間体2eの、AがCHである式Iの化合物への変換は、1cの場合にスキーム1にて上記の通りにに行われる。
IV.製剤、投与、および使用
本発明の別の態様では、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩または塩の混合物を含んでなる薬剤組成物が提供される。別の態様によれば、サンプルまたは患者中のウイルス負荷を減らすための有効量で存在する、式Iの化合物(ここで、該ウイルスは、ウイルスライフサイクルに必要なセリンプロテアーゼをコードしている)および薬学的に許容される担体を含む組成物を提供する。
本発明の化合物の薬学的に許容される塩が、そうした組成物中で利用される場合は、こうした塩は、好ましくは、無機または有機酸および塩基由来である。かかる酸塩にはとりわけ次のものが含まれる:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、シクロペンタン−プロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマール酸塩、グルコヘプタン酸塩(glucoheptanoate)、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩、およびウンデカン酸塩。
塩基の塩には、アンモニウム塩、ナトリウム塩およびカリウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N−メチル−D−グルカミンのような有機塩基との塩、およびアルギニン、リシン、などのようなアミノ酸との塩が含まれる。
また、塩基性窒素を含む基は、メチル、エチル、プロピル、およびブチルの塩化物、臭化物およびヨウ化物のような低級アルキルハライド;ジメチル、ジエチル、ジブチルおよびジアミル硫酸塩のようなジアルキルスルフェート、ならびにデシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルの塩化物、臭化物およびヨウ化物のような長鎖ハライド、ベンジルおよびフェネチルブロミドのようなアラルキルハライドなどのような試薬を用いて四級化することができる。これによって水または油に溶解するか、または分散する生成物が得られる。
本発明の組成物および方法において使用される化合物はまた、適当な官能性を付加することによって修飾され、選択的生物学的特性を高めることができる。こうした修飾は、当技術分野で知られており、そしてある生物学的系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への生物学的浸透(biological penetration)を増加させ、経口的利用能を増加させ、溶解性を増加させて注射による投与を可能にし、代謝を変化させ、そして排泄率を変化させることを含む。
こうした組成物に使用することができる薬学的に許容される担体には、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンのような血清タンパク、リン酸塩のような緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分的グリセリド混合物、水、塩または電解質、例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド性シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロースベース物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が含まれるが、これらに限定はされない。
別の態様によれば、本発明の組成物は、哺乳動物に薬剤投与するために製剤化される。一態様では、前記哺乳動物は、ヒトである。
本発明のこうした医薬組成物は、経口的、非経腸的、吸入スプレーにより、局所的に、直腸的に、経鼻的に、口腔投与により、膣内にまたは埋め込んだ貯蔵部を介して投与することができる。本明細書中で使用されている“非経腸的”という用語は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑膜内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病巣内および頭蓋内注射または注入技術を含む。好ましくは、この組成物は、経口的または静脈内に投与される。
本発明の組成物の無菌注射可能形態は、水溶性であってもまたは油性懸濁液であってもよい。こうした懸濁液は、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を用いて、当技術分野で知られている技術に従って製剤できる。この無菌注射可能製剤はまた、非毒性の非経腸的に許容される希釈剤または溶媒(例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液として)中の無菌注射可能溶液または懸濁液であり得る。使用可能な許容されるビークルおよび溶媒には、水、リンゲル溶液および等張塩化ナトリウム溶液がある。加えて、滅菌固定油が、溶媒または懸濁媒体として常用されている。この目的では、合成モノ−またはジグリセリドを含む、任意の低刺激性固定油を使用することができる。脂肪酸、例えばオレイン酸およびそのグリセリド誘導体は、注射可能な製剤において有用であり、オリーブ油またはヒマシ油のような天然の薬学的に許容される油、とりわけそれらのポリオキシエチル化修飾体も同様である。こうした油溶液または懸濁液はまた、長鎖アルコール希釈剤または分散剤、例えばカルボキシメチルセルロース、またはエマルジョンおよび懸濁液を含む薬学的に許容される投与形態の製剤において一般的に使用される同様の分散剤も含み得る。薬学的に許容される固体、液体、または他の投与形態の製造に一般的に用いられる、他の一般的に使用される界面活性剤、例えばTweens、Spansおよび他の乳化剤またはバイオアベイラビリティ増強剤もまた、製剤目的で使用され得る。
一態様において、約0.01および約100mg/kg体重(1日あたり)の投与量レベルの、本明細書中に記載されたプロテアーゼ阻害剤化合物が、ウイルス、特にHCV介在性疾患の予防および処置の単独治療に有用である。他の態様では、約0.5および約75mg/kg体重(1日あたり)の投与量レベルの本明細書に記載されているプロテアーゼ阻害剤化合物が、ウイルス、特にHCV介在性疾患の予防および処置の単独治療に有用である。通例、本発明の医薬組成物は、1日あたり約1〜約5回または、もうひとつの方法として連続注入として投与されるであろう。こうした投与は、慢性または急性療法として使用することができる。担体物質と組み合わせて、単独の投与形態を形成することができる活性成分の量は、処置される宿主および特定の投与形態によって変わる。通例の製剤では、約5%〜約95%の活性化合物(w/w)が包含されるであろう。ひとつの態様では、こうした製剤は、約20%〜約80%の活性化合物を含む。
本発明の組成物が、式Iの化合物と1個以上の更なる治療または予防剤との組合せを含むとき、この化合物および付加的薬剤の両方とも、単剤療法レジメンにおいて通常投与される投与量の約10%から100%の投与量レベルで存在するのが望ましい。別の態様では、付加的薬剤は、単剤療法レジメンにおいて通常投与される投与量の約10%から80%の間の投与レベルで存在するのが望ましい。
本発明の医薬組成物は、カプセル、錠剤、水溶性の懸濁液または溶液(これらに限定されない)を含む任意の経口的に許容される投与形態で経口的に投与することができる。経口使用用錠剤の場合、通例使用されている担体は、乳糖およびコーンスターチを含む。ステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤もまた通例加えられる。カプセル形態での経口投与には、有用な希釈剤として、乳糖および乾燥コーンスターチが含まれる。水溶性懸濁液が、経口的使用に必要とされるときは、活性成分を乳化剤および懸濁剤と合わせる。所望により、ある種の甘味剤、香味剤または着色剤もまた加えることができる。
あるいは、本発明の医薬組成物は、直腸投与用の坐剤の形態で投与することができる。これらは、室温では固体であるが、直腸温度では液体であり、故に直腸で融解して薬剤を放出する適当な非刺激性賦形剤と薬剤を混合することにより製造され得る。このような物質にはカカオバター、蜜蝋およびポリエチレングリコールが含まれる。
本発明の医薬組成物は、特に処置標的が、眼、皮膚、または下部腸管の疾患を含む局所投与によって容易に到達できる領域または器官を含むとき、局所的に投与され得る。適当な局所製剤は、これらの領域または臓器の各々のために容易に製造される。
下部腸管のための局所投与は、直腸用坐剤(上記参照)または適切な浣腸製剤で行うことができる。局所的に経皮的パッチもまた使用可能である。
局所適用の場合、この医薬組成物は、1個以上の担体に懸濁または溶解した活性成分を含む、適切な軟膏中で製剤化することが可能である。本発明の化合物の局所投与のための担体には、鉱物油、流動パラフィン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン化合物、乳化ワックスおよび水が含まれるが、これらに限定されない。あるいは、この医薬組成物は、1個以上の薬学的に許容される担体中に懸濁または溶解した活性成分を含む、適切なローションまたはクリームに製剤化することができる。適切な担体には、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が含まれるが、これらに限定はされない。
眼科使用の場合、この医薬組成物は、等張のpH調節した滅菌食塩水中の微粉化懸濁液として、または好ましくは、等張のpH調節した滅菌食塩水中の溶液として、塩化ベンザルコニウム(benzylalkonium)のような防腐剤を加えるか、加えないで製剤化することができる。眼科使用の場合のもうひとつの方法は、この医薬組成物は、白色ワセリンのような軟膏の形で製剤化することができる。
本発明の医薬組成物は、また、経鼻エアロゾルまたは吸入剤によって投与することもできる。こうした組成物は、医薬製剤の当技術分野で知られている技術に従って調製され、そして、ベンジルアルコールまたは他の適切な防腐剤、生物学的利用能を高める吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または他の一般によく使用されている可溶化剤または分散剤を用いて、食塩溶液として調製することができる。
ひとつの態様では、この医薬組成物は、経口投与用に製剤化する。
別の態様では、本発明の組成物は、更に、別の抗ウイルス剤、好ましくは、抗HCV剤を含む。こうした抗ウイルス剤には、免疫調節剤、例えば、α、β−およびγ−インターフェロン、ペグ誘導体化インターフェロン−α化合物およびチモシン;他の抗ウイルス剤、例えば、リバビリン、アマンタジン、およびテルビブジン;他の肝炎Cプロテアーゼ阻害剤(NS2−NS3阻害剤およびNS3−NS4阻害剤);ヘリカーゼおよびポリメラーゼ阻害剤を含むHCVライフサイクル中の他の標的の阻害剤;配列内リボソーム進入阻害剤;広範囲スペクトラムウイルス阻害剤、例えば、IMPDH阻害剤(例えば、米国特許番号5、807、876、6、498、178、6、344、465、および6、054、472、WO97/40028、WO98/40381、WO00/56331の化合物、およびミコフェノール酸およびその誘導体が含まれ、そしてVX−497、VX−148、および/またはVX−944を含むが、これらには限定されない);または任意の上記ものものの組合せが含まれるが、これらに限定されない。W. Markland et al.、 Antimicrobial & Antiviral Chemotherapy, 44, p. 859 (2000) および米国特許番号6、541、496も参照。
Figure 2010519329
次の定義は、本明細書中で使用される(商標に関しては、本願出願時に入手可能な製品を参照する)。
“ペグ−イントロン”は、PEG−INTRON(登録商標)、ペグインターフェロンアルファ−2b(peginteferon alfa−2b)(Schering Corporation、 Kenilworth、NJから入手可能である)を意味する。
“イントロン”は、INTRON−A(登録商標)、インターフェロンアルファ−2b(interferon alfa−2b) (Schering Corporation、 Kenilworth、NJから入手可能である)を意味する。
“リバビリン”は、リバビリン(1−ベータ−D−リボフラノシル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミド(ICN Pharmaceuticals、 Inc. Costa Mesa、 CA から入手可能である; The Merck Index, entry 8365、 Twelfth Edition; また、REBETROL(登録商標) として Schering Corporation、 Kenilworth、 NJから入手可能であり、またはCOPEGASUS(登録商標)としてHoffmann−La Roche、 Nutley、 NJから入手可能である)を意味する。
“ペガシス”は、PEGASYS(登録商標)、ペグインターフェロンアルファ−2aを意味し、Hoffmann−La Roche、Nutley、NJから入手可能である。
“ロフェロン”は、ROFERON(登録商標)を意味し、Hoffmann−La Roche、Nutley、 NJから入手可能な組み換えインターフェロンアルファ−2aである。
“ベレフォー”は、BEREFOR(登録商標)を意味し、Boehringer Ingelheim Pharmaceutical、Inc. Ridgefield、 CTから入手可能であるインターフェロンアルファ−2aである。
“SUMIFERON(登録商標)(スミフェロン)”は、住友(日本)から入手可能のスミフェロンのような天然型アルファインターフェロンの精製混合物である。
“WELLFERON(登録商標)(ウエルフェロン)”は、GlaxoWellcome LTd. Great Britain から入手可能なインターフェロンアルファ n1である。
“ALFERON(登録商標)アルフェロン”は、Interferon Sciencesによって製造されている天然型アルファインターフェロンの混合物であって、Purdue Frederick Co. CTから入手可能である。
本明細書中で使用されている“インターフェロン”という用語は、高度に相同的である種特異的なタンパク質のいくつかのファミリーのメンバーを意味し、ウイルスの複製および細胞増殖を阻止し、そして免疫応答を調節し、例えば、インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、またはインターフェロンガンマである。メルク・インデックス、entry 5015, Twelfth Edition。
本発明のひとつの態様に関しては、このインターフェロンは、α−インターフェロンである。別の態様に関しては、本発明の治療的組合せでは、天然型アルファインターフェロン2aが利用される。または、本発明の治療的組合せでは、天然型アルファインター不フェロン2bが利用される。別の態様では、本発明の治療的組合せでは、組み替えアルファインターフェロン2aまたは2bが利用される。更に別の態様では、インターフェロンは、ペグ化されたアルファインターフェロン2aまたは2bである。本発明に適切なインターフェロンは、次のものを含む:
(a)イントロン−A(登録商標)(インターフェロン−アルファ 2B、Schering Plough)
(b)ベグ−イントロン(登録商標)
(c)ペガシス(登録商標)
(d)ロフェロン(登録商標)
(e)ベレフォー(登録商標)
(f)スミフェロン(登録商標)
(g)ウエルフェロン(登録商標)
(h)コンセンサス アルファインターフェロン(Amgen、Inc. Newbury Park、CAから入手可能)
(i)アルフェロン(登録商標)
(j)ビラフェロン(登録商標)
(k)インフェルゲン(登録商標)
(l)アルブフェロンTM
当業者には認識されているように、プロテアーゼ阻害剤は、好ましくは、経口的に投与されであろう。インターフェロンは、通例経口的に投与されない。しかしながら、本明細書では、本発明の方法または組み合わせを任意の特定の投与形態またはレジメンに限定しない。従って、本発明による組合せの各成分は、別々に、一緒に、またはその任意の組合せで投与することができる。
ひとつの態様では、プロテアーゼ阻害剤およびインターフェロンは、別々の投与形態で投与される。ひとつの態様では、任意の付加的薬剤は、プロテアーゼ阻害剤を含む単一投与形態の一部として、または別々の投与形態として投与される。本発明は、化合物の組合せを含むとき、各化合物の特定量は、組合せの中の互いの化合物の特定量に左右されうる。当業者には認識されているように、インターフェロンの投与量は、通例、IU(例えば、約400万IU〜約1200万IU)で測定される。
従って、本発明の化合物と組み合わせて使用することができる薬剤(免疫調節剤として作用するのであれ他の方法で作用するのであれ)には、Human Genome Sciencesから入手可能なALBUFERONTM(アルブミン−インターフェロンアルファ);PEG−INTRON(登録商標)(Schering Corporation, Kenilworth, NJから入手可能なペグインターフェロンアルファ−2b);INTRON−A(登録商標)(Schering Corporation, Kenilworth, NJから入手可能なインターフェロンアルファ−2b);リバビリン(ICN Pharmaceuticals, Inc., Costa Mesa, CAから入手可能な1−ベータ−D−リボフラノシル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキサミド;The Merck Index, entry 8365, Twelfth Editionに記載);REBETROL(登録商標)(Schering Corporation, Kenilworth, NJ)、COPEGUS(登録商標)(Hoffmann−La Roche, Nutley, NJ);PEGASYS(登録商標)(Hoffmann−La Roche, Nutley, NJから入手可能なペグインターフェロンアルファ−2a);ROFERON(登録商標)(Hoffmann−La Roche, Nutley, NJから入手可能な組み換えインターフェロンアルファ−2a);BEREFOR(登録商標)(Boehringer Ingelheim Pharmaceutical, Inc., Ridgefield, CTから入手可能なインターフェロンアルファ2);SUMIFERON(登録商標)(住友(日本)から入手可能なSumiferonのような天然アルファインターフェロンの精製混合物);WELLFERON(登録商標)(Glaxo Wellcome Ltd., Great Britainから入手可能なインターフェロンアルファn1);ALFERON(登録商標)(Interferon Sciencesにより製造され、そしてPurdue Frederick Co., CTから入手可能な天然アルファインターフェロン);α−インターフェロン;天然アルファインターフェロン2a;天然アルファインターフェロン2b;ペグ化アルファインターフェロン2aまたは2b;コンセンサスアルファインターフェロン(Amgen, Inc., Newbury Park, CA);VIRAFERON(登録商標);INFERGEN(登録商標);REBETRON(登録商標)(Schering Plough、インターフェロン−アルファ2B+リバビリン);ペグ化インターフェロンアルファ(Reddy, K.R. et al. “Efficacy and Safety of Pegylated (40−kd) Interferon alpha−2a Compared with Interferon alpha−2a in Noncirrhotic Patients with Chronic Hepatitis C” (Hepatology, 33, pp. 433−438 (2001));コンセンサスインターフェロン(Kao, J.H., et al., “Efficacy of Consensus Interferon in the Treatment of Chronic Hepatitis” J. Gastroenterol. Hepatol. 15, pp. 1418−1423 (2000));リンパ芽球状または“天然”インターフェロン;インターフェロンタウ(Clayette, P. et al., “IFN−tau, A New Interferon Type I with Antiretroviral activity” Pathol. Biol. (Paris) 47, pp. 553−559 (1999));インターロイキン−2(Davis, G.L. et al., “Future Options for the Management of Hepatitis C.” Seminars in Liver Disease, 19, pp. 103−112 (1999));インターロイキン−6(Davis et al. “Future Options for the Management of Hepatitis C.” Seminars in Liver Disease, 19, pp. 103−112 (1999));インターロイキン−12(Davis, G.L. et al., “Future Options for the Management of Hepatitis C.” Seminars in Liver Disease, 19, pp. 103−112 (1999));および1型ヘルパーT細胞応答の発生を増強する化合物(Davis et al., “Future Options for the Management of Hepatitis C.” Seminars in Liver Disease, 19, pp. 103−112 (1999))を含むが、これらに限定されない。また、単独でまたはトブラマイシン、およびイミキモド(3M Pharmaceuticals; Sauder, D.N. “Immunomodulatory and Pharmacologic Properties of Imiquimod” J. Am. Acad. Dermatol., 43 pp. S6−11 (2000))と組み合わさった、二本鎖RNAを含むが、これらに限定されない細胞内のインターフェロン合成を刺激する化合物(Tazulakhova, E.B. et al., “Russian Experience in Screening, analysis, and Clinical Application of Novel Interferon Inducers” J. Interferon Cytokine Res., 21 pp. 65−73)も包含される。
細胞内のインターフェロンの合成を刺激する化合物(Tazulakhova、E.B. et al.,“Russian Experience in Screening、analysis、and Clinical Application of Novel Interferon Inducers”J. Interferon Cytokine Res., 21 pp. 65−73)には、単独でまたはトブラマイシン、およびイミキモド(3M Pharmaceuticals; Sauder, D.N. “Immunomodulatory and Pharmacologic Properties of Imiquimod” J. Am. Acad. Dermatol., 43 pp. S6−11 (2000))と組み合わさった、二本鎖RNAが含まれるが、これらに限定されない。
本発明の化合物と組み合わせて使用できる他の非免疫調節剤または免疫調節化合物は、引用により本明細書に包含するWO02/18369に記載の化合物を含むが、これに限定されない(例えば、273頁、9−22行および274頁、4行から276頁、11行参照)。
更に他の薬剤には、種々の公開された米国特許出願に記載されている薬剤が含まれている。こうした公報によって、本発明の方法において、N−(3−(3−(3−メトキシ−4−(オキサゾール−5−イル)フェニル)ウレイド)ベンジル)テトラヒドロフラン−3−カルボキサミド(VX950)と組み合わせて、特に肝炎の処置のために使用することができるであろう化合物および方法の更なる教示が提供される。任意のこうした方法および組成物は、本発明の方法および組成物と組み合わせて使用することができると考えられる。簡潔にするために、こうしたか公報からの開示を、公開番号を引用して言及するが、特に化合物の開示は、具体的に引用によって本明細書中に包含されるということに注意すべきである。こうした例示的な公報は、米国特許公報第20040058982号;米国特許公報第20050192212号;米国特許公報第20050080005号;米国特許公報第20050062522号;米国特許公報第20050020503号;米国特許公報第20040229818号;米国特許公報第20040229817号;米国特許公報第20040224900号;米国特許公報第20040186125号;米国特許公報第20040171626号;米国特許公報第20040110747号;米国特許公報第20040072788号;米国特許公報第20040067901号;米国特許公報第20030191067号;米国特許公報第20030187018号;米国特許公報第20030186895号;米国特許公報第20030181363号;米国特許公報第20020147160号;米国特許公報第20040082574号;米国特許公報第20050192212号;米国特許公報第20050187192号;米国特許公報第20050187165号;米国特許公報第20050049220号;そして米国特許公報第2005/0222236号を含む。
本発明は、またチトクロームP450モノオキシゲナーゼ阻害剤を投与することを含む。CYP阻害剤は、CYPによって阻害される化合物の肝臓濃度の増加および/または血中レベルの増加に有用であり得る。
本発明の態様がCYP阻害剤を含む場合、関連するNS3/4Aプロテアーゼの薬物動態学的を改善する全てのCYP阻害剤を、本発明の方法で使用することができる。こうしたCYP阻害剤には、リトナビル(WO94/14436)、ケトコナゾール、トロレアンドマイシン、4−メチルピラゾール、サイクロスポリン、クロメチアゾール、シメチジン、イトラコナゾール、フルコナゾール、ミコナゾール、フルボキサミン、フルオキセチン、ネファゾドン、セルトラリン、インジナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、フォサムプレナビル、サキナビル、ロピナビル、デラビルジン、エリスロマイシン、VX−944、およびVX−497が含まれるが、これらに限定されない。好ましいCYP阻害剤は、リトナビル、ケトコナゾール、トロレアンドマイシン、4−メチルピラゾール、サイクロスポリン、およびクロメチアゾールを含む。リトナビルの好ましい投与形態については、米国特許6、037、157、および本明細書中に引用されている文献:米国特許番号5、484、801、米国出願番号08/402、690、WO95/07696およびWO95/09614参照。
チトクロームP450モノオキシゲナーゼ活性を阻害する、化合物の活性を測定する方法は、知られている。例えば、米国特許第6、037、157号およびYun, et al. Drug Metabolism & Disposition, vol. 21, pp. 403−407 (1993)参照。
患者の状態が改善されると、必要ならば、本発明の化合物、組成物または組合せの維持用量を投与して良い。その後、投与量または投与頻度、あるいは両方を、症状との関連で、改善された状態が維持されるレベルまで減らしてよく、症状が望むレベルまで軽減したとき、処置を止めるべきである。しかしながら、患者は、疾患症状の何らかの再発により、長期的に間欠的処置を必要とするかもしれない。
任意の特定の患者の具体的な投与量および処置レジメンが、用いる具体的化合物の活性、年齢、体重、一般的健康状態、性別、食習慣、投与時間、排出速度、薬剤組み合わせ、および医師の判断、ならびに処置する特定の疾患の重症度を含む、種々の因子によって変わることもまた理解されるべきである。活性成分の量はまた、特定の記載の化合物、および本組成物中のさらなる抗ウイルス剤の存在または不存在によっても変わる。
別の態様によれば、本発明は、ウイルスのライフサイクルに必須のウイルスがコードするセリンプロテアーゼにより特徴付けられる、ウイルスに感染した患者の処置方法であって、該患者に本発明の薬学的に許容される組成物を投与する方法を提供する。一態様において、本発明の方法は、HCV感染を有する患者の処置に使用する。このような処置は、ウイルス感染を完全に根絶するか、またはその重症度を軽減する。他の態様において、患者はヒトである。
別の態様では、本発明の方法は、更に、該患者に抗ウイルス剤、好ましくは、抗HCV剤を投与する工程を含んでなる。こうした抗ウイルス剤には、免疫調節剤、例えば、α−、β−、およびγ−インターフェロン、ペグ化誘導体化インターフェロン−α化合物、およびチモシン;他の抗ウイルス剤、例えば、リバビリン、アマンタジン、およびテルビブジン;他のC型肝炎プロテアーゼ阻害剤(NS2−NS3阻害剤およびNS3−NS4A阻害剤);HCVライフサイクルの他の標的阻害剤(ヘリカーゼおよびポリメラーゼ阻害剤を含むがこれらに限定されない);内部リボソーム挿入の阻害剤;広域スペクトルウイルス阻害剤、例えばIMPDH阻害剤(例えば、VX−497および米国特許第5,807,876号および同第6,498,178号に記載の他のIMPDH阻害剤、ミコフェノール酸およびその誘導体);チトクロームP450の阻害剤、例えばリトナビル、または上記のいずれかの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
こうした付加的薬剤は、該患者に、本発明の化合物とさらなる抗ウイルス剤の両方を含んでなる単一投与形態の一部として投与できる。あるいはさらなる薬剤を、本発明の化合物と別に、複数投与形態の一部として投与してよく、ここで、該さらなる薬剤は、本発明の化合物を含む組成物の前に、同時にまたは後に投与される。
医薬組成物はまた単一のパッケージ、通常はブリスターパック中に全コースの処置薬を含む“患者パック”として患者に処方され得る。患者パックは、薬剤師がバルク供給から患者分の医薬を分配する従来の処方箋調剤に優る利点があり、患者は患者パックに入っている、患者の処方箋調剤では見ることができない添付文書をいつでも見ることができる。添付文書を封入しておけば、医師の指示に対する患者のコンプライアンスが改善されることが示されている。
患者に、本発明の使用を正しくするように指示する添付文書を含む、単一の患者パックまたはそれぞれの製剤の患者パックによる本発明の組合せの投与が、本発明の更なる望ましい特徴であるということが理解されるであろう。
本発明の更なる局面に関しては、少なくとも1個の式Iの化合物(本発明による投与量)、および本発明の組合せの使用に関する指示を含んでいる添付文書を含んでなるパックである。本発明のすべての組成物、投与形態、治療的レジメンまたは他の態様が医薬パック中に存在し得る。本発明の別の態様において、医薬パックは1種以上の本明細書に記載のさらなる薬剤を含む。この1種または複数のさらなる薬剤は、同じパックまたは別のパックで提供されてよい。
本発明の別の局面では、患者のHCV感染症の処置における使用またはHCV感染症の予防における使用(または本発明の別の方法の使用)包装キットが含まれ、このキットは、各医薬成分の単一または複数の医薬製剤;保管の間および投与前に医薬製剤を収容する容器;およびHCV感染症を処置または予防するのに有効な方法で薬物投与を行うための指示を含んでなる。
従って、本発明は、少なくとも1個の式Iの化合物(および所望により、付加的薬剤)の一定量を同時または連続的に投与するキットを提供する。通例、こうしたキットは、薬学的に許容される担体中(および1個または複数個の医薬製剤中)に例えば、各化合物の組成物、および所望によりさらなる薬剤、ならびに同時または連続的に投与するための指示書を含み得る。
別の態様では、自己投与のための1個以上の投与形態;好ましくは密封され、貯蔵の間および使用前に投与形態を収容するための容器手段;および患者が薬物投与を行うための指示書を含む包装キットが提供される。この指示書は、通例、添付文書、ラベル、および/またはキットの他の成分に関する書面による指示であり、そして1個または複数の投与形態は、本明細書中に記載されている。各投与形態は、各投与形態を個々のセルまたはバブル中で他のものから分かれているシート状の金属フォイルプラスチックラミネート中に個々に入れるか、または複数投与形態をプラスチック瓶中に単一容器に入れてよい。本発明のキットはまた、通例、個々のキット成分を包装する手段、即ち、投与形態、容器手段、および使用のための指示書を含む。こうした包装手段は、ボール紙または紙箱、プラスチックまたはホイルポーチなどの形態をとり得る。
本発明によるキットは、例えば、全ての組成物、投与形態、治療レジメン、または医薬パックのような本発明の全ての局面を具現化することができるであろう。本発明のパックおよびキットは、所望により、複数の組成物または投与形態を含む。従って、本発明に含まれるのは、1個の組成物または2個以上の組成物を含むパックおよびキットである。
更なる別の態様では、本発明は、患者への投与が意図されている生物学的物質の前処置方法であって、該生物学的物質と、本発明の化合物を含む薬学的に許容される組成物を接触させる工程を含む、方法を提供する。このような生物学的物質には、血液および血漿、血小板、血液細胞の下位集団などのその成分;腎臓、肝臓、心臓、肺などの臓器;精液および卵;骨髄およびその成分、ならびに食塩水、デキストロースなどのような患者に注入される他の流体が含まれるが、これらに限定されない。
別の態様によると、本発明は、ウイルスがコードするセリンプロテアーゼがそのライフサイクルに必須であることを特徴とするウイルスと接触する可能性のある物質を処理する方法を提供する。本方法は、該物質と、本発明の化合物を接触させる工程を含む。このような物質は、手術器具および衣服(例えば手術着、手袋、エプロン、ガウン、マスク、メガネ、履物、など);実験器具および衣服(例えば実験着、手袋、エプロン、ガウン、マスク、メガネ、履物など);血液回収装置および物質;ならびに、例えば、シャントおよびステントのような侵襲性デバイスを含むが、これらに限定されない。
もうひとつの態様では、本発明の化合物は、研究室ツールとして使用し、ウイルスによってコードされているセリンプロテアーゼの単離を補助することができる。この方法は、固体支持体に結合させた本発明化合物を提供する工程;該固体支持体と、ウイルスセリンプロテアーゼ含有サンプルの、該プロテアーゼが該固体支持体と結合する条件下での接触;および該セリンプロテアーゼの該固体支持体からの抽出を含む。一態様において、この方法により単離されたウイルスセリンプロテアーゼはHCV NS3−NS4Aプロテアーゼである。
本明細書中に引用されている全ての文献は、参照により本明細書中に包含される。
V.製造および実施例
本明細書中に記載の本発明をより十分に理解することができるように、以下の製造および実施例を提供する。こうした方法および実施例は、説明の目的のためのみであり、いかなる意味においても本発明を限定するものと理解されるべきではない。
A.式Iの化合物の中間体の製造
下記に式Iの化合物を合成するのに使用することができる中間体を製造する種々の方法を記載する。
Figure 2010519329
3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−4−シクロブチル−2−ヒドロキシ酪酸の製造
濃HCl(12mL)中の、WO04/113294に記載の方法に従い製造したシアノヒドリン(1g、3.65mmol)の溶液を、18時間加熱還流した。反応物を真空中で濃縮し、所望のアミノ酸がHCl塩として得て(1.7g)、それを更に精製することなく次の工程で用いた。上記のHCl塩のTHF溶液を、DIPEA(2.68g)およびZ−OSu(5.16g)で処理した。反応混合物を、室温で8時間撹拌した。反応混合物を、トルエンおよびHCl(12N、pH=1まで)で希釈した。分離後、この有機層を飽和NaHCO(50mL、2回)で抽出した。この水層を、HCl(6N)でpH=1まで酸性にし、そしてをEtOAc(200mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、そして真空中で濃縮して、表題化合物を得た(0.6g)。(M+1)308。
Figure 2010519329
ベンジル 1−シクロブチル−3−ヒドロキシ−4−(メチルアミノ)−4−オキソブタン−2−イルカルバメートの製造
DCM(20mL)中の3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−4−シクロブチル−2−ヒドロキシ酪酸(250mg、0.81mmol)の溶液に、HOSu(140mg、1.22mmol)、EDC(234mg、1.22mmol)を加えた。1時間撹拌後、THF中のメチルアミン(2N、0.81mL)を上記混合物に加えた。反応混合物を18時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。残渣をギルソン・プレップ(Gilson Prep)によって精製して、表題化合物を得た(135mg)。1H−NMR (CDCl3): δ 7.54−7.28 (m, 5H), 6.67 (NH, 1H), 5.03 (dd, 2H), 3.68 (m, 1H), 2.73 (m, 3H), 2.26 (m, 1H), 1.97−1.31 (m, 9H)。(M+1)321。
Figure 2010519329
ベンジル 1−シクロブチル−4−(シクロプロピルアミノ)−3−ヒドロキシ−4−オキソブタン−2−イルカルバメートの製造
DCM(20mL)中の3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−4−シクロブチル−2−ヒドロキシ酪酸(600mg、1.95mmol)の溶液に、HOSu(337mg、2.93mmol)、EDC(562mg、2.93mmol)を加えた。1時間撹拌後、シクロプロピルアミン(223mg、3.9mmol)を、上記の混合物に加えた。この生成物をEtOAcで抽出した。次いで合わせた有機層をHCl(1N)、水、NaHCO、および塩水で洗浄し、次いで真空中で濃縮して、ベンジル 1−シクロブチル−4−(シクロプロピルアミノ)−3−ヒドロキシ−4−オキソブタン−2−イルカルバメートを得た(530mg)。(M+1)347。
Figure 2010519329
3−アミノ−4−シクロブチル−N−シクロプロピル−2−ヒドロキシブタンアミドの製造
MeOH(30mL)中のCBzアミド(530mg、1.53mmol)の溶液に、Pd(OH)/C(106mg)を加えた。この混合物をH(1気圧)のもとで18時間撹拌した。ろ過後、ろ液を真空中で濃縮して、表題化合物を得た。(300mg)。1H−NMR (CDCl3): δ 3.29 (m, 1H), 2.74 (m, 1H), 2.37−1.66 (m, 9H), 1.40 (m, 1H), 0.78 (m, 2H), 0.51 (m, 2H)。(M+1)213。
次の化合物:
Figure 2010519329

は適切なアミンを用い、3−アミノ−4−シクロブチル−N−シクロプロピル−2−ヒドロキシブタンアミドを製造するのと同様な方法で製造された。
3−アミノ−N−シクロプロピル−2−ヒドロキシヘプタ−6−インアミドの製造
Figure 2010519329
3−アミノ−N−シクロプロピル−2−ヒドロキシヘプタ−6−インアミドが、US 2003/153788(これは、引用によりその全体を本明細書中に包含される)中のN.Kobayashi, et al. に記載の通りに製造された。1H−NMR (500 MHz, DMSO−d6): 8.18 (s), 6.34 (s), 4.22 (s), 3.45 (s), 3.17 (s), 2.84 (s), 2.69 (d, J=3.2 Hz), 2.30 (m), 2.24 (m), 1.70 (m), 1.59 (m), 0.62 (d, J=5.0 Hz), 0.53 (s) ppm; FIA m/z 197.01 ES
Cbz保護(3S)−3−アミノ−4−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−N−メチルブタンアミドの製造
Figure 2010519329
工程1:ベンジル(2S)−1−シアノ−3−シクロプロピル−1−ヒドロキシプロパン−2−イルカルバメートの製造
Figure 2010519329
MeOH(50mL)中のアルデヒド(7.9g、32mmol)の溶液に、10℃でNa(6.13g、35.2mmol)を加え、そして得られた混合物を室温に温め、そして2時間撹拌し、次いで10℃に冷却した。この反応混合物に、水(50mL)中のKCNの溶液を加えた。室温で18時間撹拌後、この混合物をTBME(100mL、2回)で抽出した。合わせた有機層を水および塩水で洗浄し、乾燥させ、そして真空中で濃縮して、表題化合物を得た(8g)。(M+1)275。
工程2:(3S)−メチル3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−4−シクロプロピル−2−ヒドロキシブタノアートの製造
Figure 2010519329
MeOH(15mL)中のシアノヒドリン(1g、3.65mmol)の溶液に、−20℃で30分間、乾燥HClガス流を通して泡立たせた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。この反応混合物を、窒素ガスで30分間パージし、次いで濃縮した。この残渣を、0℃において氷水でクエンチし、次いで室温で1時間撹拌した。この生成物をEtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaHCO、水、塩水を用いて洗浄し、そして真空中で濃縮して、表題化合物を得た(0.5g)。1H−NMR δ 7.31−7.30 (m, 5H) 5.09 (d, 2H), 4.44−4.14 (m, 2H), 3.78 (d, 3H), 1.58−1.42 (m, 2H), 0.70 (m, 1H), 0.47 (t, 2H), 0.11−0.01 (m, 2H)。(M+1)308。
工程3:(3S)−3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−4−シクロプロピル−2−ヒドロキシ酪酸の製造
Figure 2010519329
THF(8mL)および水(6.63mL)中の工程2のメチルエステル(400mg;1.3mmol)の溶液に、LiOH(1N;1.37mL)を加えた。この反応混合物を、30分間撹拌し、次いで1.0N HClを用いてpH=3〜4に酸性にした。この混合物をEtOAc(20mL、2回)で抽出した。合わせた有機層を水、塩水を用いて洗浄し、次いで真空中で濃縮して、表題化合物を得た。(370mg)。(M+1)294。
工程4:ベンジル(2S)−1−シクロプロピル−3−ヒドロキシ−4−(メチルアミノ)−4−オキソブタン−2−イルカルバメートの製造
Figure 2010519329
DCM(20mL)中の(3S)−3−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−4−シクロプロピル−2−ヒドロキシ酪酸(180mg、0.26mmol)の溶液に、HOSu(105mg、0.92mmol)、EDC(175mg、0.92mmol)を加えた。30分間撹拌後、THF(2N、0.92mL)中のメチルアミンを上記混合物に加えた。この反応混合物を、18時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。この残渣をギルソン・プレップによって精製して、表題化合物を得た(50mg)。1H−NMR (CDCl3) δ 7.53−7.26 (m, 5H), 6.83 (NH, 1H), 5.25 (NH, 1H), 5.05 (m, 2H), 4.25−3.89 (m, 3H), 2.70 (m, 3H), 1.4 (m, 1H), 0.86 (m, 1H), 0.61 (m, 1H), 0.38 (m, 2H), 0.33 (m, 2H)。(M+1)307。
次の化合物は、適切なアミンを用いて同様な方法で、次いで水素化をおこない、製造することができる。
Figure 2010519329
次の化合物は、WO01/74768(これは、その全体を引用により本明細書中に包含される)中、Perni, R. et al. に記載の方法で製造することができる。
Figure 2010519329
(S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチル酪酸の製造
Figure 2010519329
5L RBフラスコ中で、t−ブチルグリシン(74g、0.56mol、1.02当量)を飽和重炭酸ナトリウム(11容量)に溶解した。シクロペンチル2,5−ジオキソピロリジン−1−イルカルボナート(126g、0.55mol、1当量)を、アセトン(5.5容量)中に溶解し、そしてこの溶液を添加用漏斗によって、室温でグリシンの溶液中にゆっくり加えた。この反応混合物を、完了するまで(約4時間)室温で撹拌した。このアセトンを減圧下で除去し、そしてこの残存する水溶液をヘキサン中の30%酢酸エチルで抽出した(3回、それぞれ5.5容量)。この有機層を廃棄した。この水層のpHを、2N HClを用いて2に調整し、そして次いで酢酸エチルで抽出した(3回、5.5容量)。合わせた有機層を乾燥し(NaSO)、ろ過し、そして溶媒を減圧下で除去して、ゆっくり結晶化する透明な油状物が提供された。この粗生成物を、ヘキサン/酢酸エチルから結晶化して、(S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチル酪酸が白色固体として提供された(82g)。この母液を絞り、二回目の結晶が得られた(総収量105.54g)。
スルホニル化合物の製造
Figure 2010519329
上記に示されている化合物S1、S2、S3、およびS4は、WO2005/095403およびPCT/US 2005/010494(その全体を引用によって本明細書に包含される)中に記載の手順に従って製造された。詳しくは、CHCl(200mL)中のクロロスルホニルイソシアネート(10mL、115mmol)の溶液に、0℃でt−BuOH(11mL、1当量)を加えた。この混合物を60分間撹拌し、次いでカニューレを介して、0℃でトリエチルアミン(30mL)を加えたCHCl(200mL)中のシクロプロピルアミン(6.6g)溶液中に加え、同時に、添加用漏斗を介してCHCl(100mL)中のトリエチルアミン(50mL)の溶液を加えた。内部温度は、8℃以下に維持した。添加終了後、室温で4時間撹拌した。次いでこの反応物を、CHClで希釈し、そして分液漏斗に移し、1N HCl(2回、それぞれ400mL)、塩水(300mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、ろ過し、そして濃縮した。この生成物を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して、16.8g(71.3mmol、62%)のS3を得た。化合物S3は、CHCl中、トリフルオロ酢酸で脱保護して、化合物S4を定量的収率で得た。
Figure 2010519329
アンモニアガスを、5分間、ガス拡散管に通して、0℃に冷却したTHF(40mL)中に泡立てた。0℃でこの溶液に、シクロプロピルスルホニルクロリド(1g、7.1mmol)を加えた。この反応物を、室温で一晩撹拌し、次いでシリカゲルプラグを通してろ過し、その後EtOAcで溶出して、750mg(6.19mmol、87%)のシクロプロピルスルホンアミドを得た。1H−NMR (500 MHz, メタノール−d4): 4.79 (s, 2H), 2.59−2.54 (m, 1H), 1.06−0.96 (m, 4H)。
Figure 2010519329
THF(30mL)中の化合物XX5(1.37g、6.41mmol)の溶液に、0℃で、ジメチルスルフィド・ボラン(3.85mL、7.8mmol、2.0Mトルエン中)を滴下した。この反応混合物を、室温まで徐々に温めながら1時間撹拌し、HO(20mL)でクエンチし、酢酸エチル(3回、それぞれ30mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ、減圧下で濃縮して、1.3gの無色油状物が得られた(これは、更に精製することなく使用された)。CHCl(15mL、無水)中の塩化オキサリル(2.24mL、25.6mmol)に、不活性雰囲気下、−78℃で、CHCl(8mL)中のDMSO(2.73mL、38.5mmol)の溶液を滴下した。10分間撹拌後、CHCl(6mL)中のアルコール(1.3g、6.41mmol)の溶液を滴下した。更に10分後、CHCl中のトリエチルアミン(7.15mL、51.3mmol)を加え、次いでこの反応物を、更に30分、徐々に0℃まで温めながら撹拌した。この反応混合物を、1M HCl(20mL)、その後塩水(20mL)を用いて洗浄した。この有機層をMgSOで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。得られた油状物を、シリカゲルを用いるクロマトグラフィーにより精製して、アルデヒドXX6を得た。(748mg(2工程にわたって59%)。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): 9.75 (s, 1H), 3.67 (s, 3H), 2.91−2.85 (m, 1H), 2.78−2.74 (m, 1H), 2.56−2.52 (m, 1H), 1.74−1.71 (m, 2H), 1.66−1.58 (m, 4H), 1.27−0.95 (m, 5H)。
MeOH(15mL)中の化合物XX6(581mg、2.9mmol)およびKCO3(811mg、5.9mmol)の溶液に、ジメチル 1−ジアゾ−2−オキソプロピルホスホナート(676mg、3.5mmol、Synlett 1996 , p.521)を加えた。この反応物を、室温で1時間撹拌し、EtO(20mL)で希釈し、そして飽和NaHCO溶液(10mL、水溶液)で洗浄した。この有機層をMgSOで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、600mg(100%)のアルキンXX7を得た。これを更に精製することなく使用した。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): 3.69 (s, 3H), 2.48−2.37 (m), 1.95 (s, H), 1.73−1.60 (m), 1.30−0.94 (m)。
THF/HO/MeOH(25mL、2:1:2)の溶液中の化合物XX7(600mg、2.9mmol)の溶液に、LiOH・一水和物(850mg、20.3mmol)を加えた。この反応混合物を、室温で2時間撹拌し、1N HCl(25mL)を用いて酸性にし、EtOAc(3回、それぞれ15mL)で抽出した。合わせた有機物をMgSOで乾燥させ、濃縮して、533mg(99%)のカルボン酸XX8を得て、これを更に精製することなく使用した。
Figure 2010519329
CHCl(2.5mL)中の化合物XX5(100mg、0.5mmol)の溶液に、EDC(107mg、0.6mmol)、HOBt(76mg、0.6mmol)およびトリエチルアミン(195μL、1.4mmol)を加えた。この活性化された酸溶液にメチルアミン・塩酸塩(38mg、0.6mmol)を加え、そしてこの反応物を、室温で12時間撹拌した。この反応混合物を、HO(2mL)、1N HCl(2mL)および飽和NaHCO溶液(2mL)を用いて洗浄した。この有機層をMgSOで乾燥させ、そして濃縮して、100mgのアミドXX9を得て、これを更に精製することなく使用した。1H−NMR (500 MHz, CDCl3) 3.61 (s, 3H), 2.75−2.70 (m, 4H), 2.48−2.42 (m, 1H), 2.28−2.24 (m, 1H), 1.66 −1.48 (m, 6H), 1.35−0.90 (m, 5H)。
THF/HO/MeOH(3mL、2:1:2)の溶液中の化合物XX9(100mg、0.5mmol)の溶液に、LiOH一水和物(124mg、3mmol)を加えた。この反応混合物を、室温で2時間撹拌し、1N HCl(4mL)を用いて酸性にし、EtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機物をMgSOで乾燥させ、濃縮して、87mgのカルボン酸XX10を得て、これを更に精製することなく使用した。1H−NMR (500 MHz, CDCl3) 11.32 (s, H), 2.75−2.64 (m, H), 2.52−2.46 (m, H), 2.37−2.33 (m, H), 2.25 (td, J=8.7, 2.9 Hz, H), 1.97 (s, H), 1.79 (s, H), 1.74−1.62 (m, H), 1.59−1.49 (m, H), 1.23−1.12 (m, H), 1.08−0.81 (m, H)。
Figure 2010519329
中間体XX12は、メチルアミン・塩酸塩の代わりにピロリジンを試薬として使用した以外、上記の中間体XX10を製造する手順に従って製造された。
1H−NMR (500 MHz, CDCl3) 11.47 (s, 1H), 3.45−3.32 (m, 4H), 2.76−2.72 (m, 1H), 2.64−2.59 (m, 1H), 2.37−2.33 (m, 1H), 1.92−1.76 (m, 4H), 1.71−1.57 (m), 1.22−0.84 (m)。
Figure 2010519329
CCl(23mL)中の化合物XX5(1g、4.7mmol)およびHgO(黄色)(1.01g、4.7mmol)の溶液に、CCl(5mL)中の臭素(264μL、5.1mmol)の溶液を30分にわたって還流下、滴下した。この反応物を、1時間還流下撹拌し、室温に冷却し、CHCl(20mL)で希釈し、1N HCl(10mL)、HO(10mL)および塩水(10mL)で洗浄した。この有機層をMgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、1.3gの化合物XX13を無色油状物として得て、これを更に精製することなく使用した。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): 3.67 (s, 3H), 3.52−3.44 (m, 2H), 2.63−2.58 (m, 1H), 1.70−1.64 (m, 3H), 1.60−1.54 (m, 3H), 1.24−0.92 (m, 5H)。
DMSO(12mL)中の化合物XX13(578mg、2.3mmol)の溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(177mg、4.7mmol)を加えた。この反応混合物を、90℃で1時間撹拌し、HO(10mL)で希釈し、ヘキサン(3×15mL)で抽出した。合わせた有機物を、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。EtOAc/石油エーテルで溶出するシリカゲルを用いるクロマトグラフィーによって精製して、204mgの化合物XX14を得た。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): 3.59 (s, 3H), 2.18 (m, 1H), 1.69−1.43 (m, 6H), 1.21−0.83 (m, 8H)。
中間体XX15は、中間体XX10を製造する手順、工程bに従って製造された。但し、XX9の代わりの基質XX14を使用した。
Figure 2010519329
(S)−2−アミノ−3,3−ジメチル酪酸(787mg、6.0mmol)、ブロモベンゼン(632μL、6.0mmol)、KCO(1.24g、9.0mmol)およびCuI(114mg、0.6mmol)の溶液に、N、N−ジメチルアセトアミド(7.5mL)を加えた。この内容物を密封圧力容器中で、90℃で16時間撹拌した。この反応混合物を、HO(15mL)で希釈し、0℃に冷却し、そして1N HClを用いてpH≒5まで酸性にした。この混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出し、そして合わせた有機物を、塩水(1×15mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。得られた残渣を、シリカゲルを用いるクロマトグラフィーによって、精製して、150mg(12%)の化合物XX16を得た。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): 7.11−7.09 (m, 2H), 6.69 (t, J=7.3 Hz, 1H), 6.60− 6.59 (m, 2H), 3.69 (s, 1H), 1.02 (s, 9H)。
Figure 2010519329
中間体XX17は、ブロモベンゼンの代わりの試薬として1−ブロモ−3−メトキシベンゼンを使用する以外、XX16を製造する手順に従って製造された。1H−NMR (500 MHz, CDCl3):6.98 (t, J=8.1 Hz, 1H), 6.24−6.18 (m, 2H), 6.14 (s, 1H), 3.69 (s, 1H), 3.66 (s, 3H), 1.00 (s, 9H)。
Figure 2010519329
CHCl(6mL)中の(S)−3−(メトキシカルボニル)−4−メチルペンタン酸(200mg、1.2mmol)の溶液に、EDC(264mg、1.4mmol)、HOBt(186mg、1.4mmol)およびトリエチルアミン(481μL、3.5mmol)を加えた。この活性化された酸溶液に、シクロヘキシルアミン(158μL、1.4mmol)を加え、そしてこの反応物を4時間撹拌した。この反応混合物を、HO(3mL)、1N HCl(3mL)、および飽和NaHCO溶液(3mL)を用いて洗浄した。この有機層をMgSOで乾燥させ、そして減圧下で濃縮して、290mgの化合物XX18(これは、更に精製することなく使用された)を得た。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): 5.78 (d, J=7.5 Hz, 1H), 3.69−3.61 (m, 4H), 2.73−2.69 (m, 1H), 2.45−2.40 (m, 1H), 2.24−2.20 (m, 1H), 1.85 (m, 1H), 1.82−1.76 (m, 2H), 1.63−1.60 (m, 2H), 1.54−1.50 (m, 1H), 1.31−1.22 (m, 2H), 1.12−1.00 (m, 3H), 0.90−0.85 (m, 6H)。
中間体XX19は、化合物XX9の代わりの試薬として基質XX18を使用する以外、上記の化合物XX10を製造する手順に従って製造された。ES(+)MS:m/e 256(M+H)
Figure 2010519329
中間体XX20は、シクロヘキシルアミンの代わりの試薬としてイソプロピルアミンを使用する以外、上記の化合物XX18またはXX19を製造する手順に従って製造された。ES(+)MS:m/e 216(M+H)
Figure 2010519329
中間体XX21は、シクロヘキシルアミンの代わりの試薬としてベンジルアミンを使用する以外、上記のXX18またはXX19を製造する手順に従って製造された。ES(+)MS:m/e 264(M+H)
Figure 2010519329
グリシンメチルエステル・塩酸塩(50.0g)を、室温でMTBE(300mL)中に懸濁した。これに、ベンズアルデヒド(40.5mL)および無水NaSO(33.9g)を加えた。この懸濁液を氷水浴中で20分間冷却し、次いでトリエチルアミン(80mL)を15分間にわたって滴下した。5分後、この反応物を、氷水浴から取り除き、そして室温で24時間撹拌した。この反応を200mLの氷水混合物でクエンチし、そしてこの有機層を分離させた。この水層をMTBE(200mL)で抽出した。この有機層を集め、塩水と飽和NaHCO(水溶性)1:1混合物で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、濃縮して、62.83gのN−ベンジルイミンを黄色油状物として得た。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): 8.30 (s, 1H), 7.78−7.77 (m, 2H), 7.45−7.40 (m, 3H), 4.42 (s, 2H), 3.78 (s, 3H)。
Figure 2010519329
リチウムtert−ブトキシド(15.13g)を、室温で乾燥トルエン(200mL)中に懸濁した。これに、トルエン(100mL)中のグリシンメチルエステル(16.89g)のN−ベンジルイミンおよび1,4−ジブロモ−2−ブテン(19.28g)の溶液を、40分にわたって滴下した。この赤色溶液を、100分間撹拌し、次いでHO(200mL)でクエンチした。この内容物を分液漏斗に移し、そしてMTBE(200mL)で希釈した。この層を分離させ、そしてこの水層をMTBEで抽出した。合わせた有機層を、1N HCl(水溶性)(500mL)を加えて3時間撹拌した。この層を分離させ、そしてこの有機層をHO(100mL)で抽出した。この水層を集め、NaCl(250g)およびMTBE(700mL)を加え、そして10N NaOH(水溶性)を用いて、pHを≒13までにした。この有機層を分離させ、そして水層をMTBE(2回、それぞれ300mL)で抽出した。有機層を集め、乾燥し(MgSO)、そして容量≒400mLまで濃縮した。この溶液に二炭酸ジ−tert−ブチル(25.0g)を加え、そしてこの反応物を、3日間撹拌した。更に二炭酸ジ−tert−ブチル(5.6g)を加え、その後この反応物を60℃浴中で1時間加熱した。この反応物を溶出剤としてEtOAc/ヘキサン(1:9)を用いるフラッシュシリカゲルカラムを用いるクロマトグラフィーによって、精製して、10.89gのラセミ体のN−Boc−(1R、2S)/(1S,2R)−1−アミノ−2−ビニルシクロプロパンカルボン酸メチルエステルを得た。例えば、WO00/09558および Beaulieu, P. L.et al., J. Org. Chem., 70 (15), 5869 −5879, 2005 参照。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): 5.78−5.71 (m, 1H), 5.29−5.26 (m, 1H), 5.11 (dd, J=1.2, 10.3 Hz, 1H), 3.71 (s, 3H), 2.14 (q, J=8.8 Hz, 1H), 1.79 (s, 1H), 1.53−1.45 (m, 10H)。
Figure 2010519329
ラセミ体のN−Boc−(1R、2S)/(1S,2R)−1−アミノ−2−ビニルシクロプロパンカルボン酸メチルエステル(4.2g)をアセトン(80mL)中に溶解し、次いで水(160mL)で希釈した。0.2N NaOH(水溶性)を用いてpHを7.8に調整した。スブチリシンA(生成物P−5380, Sigma , St. Louis , MO , USAから)(4.5g)をこの溶液に加えた。このpHを、0.1N NaOH(水溶性)を滴下することによって7.4ないし8.7の間に3日間維持した。この反応物のHPLC分析[Chiralpak AD (Daicel Chemical Industries, Tokyo)、4.6mm×250mm、0.5mL/分、10−85% 2−プロパノール/ヘキサン(10分にわたって)、モニタリング215.4nm)が、(1R、2S)−エナンチオマー(保持時間(1R、2S)=6.2分、(1S,2R)=5.9分)のみの存在を示したとき、2N NaOH(水性)を用いてこのpHを8.5にした。この反応の内容物を分液漏斗に移し、MTBE(3×400mL)で抽出した。この抽出物を、飽和NaHCO(水性)溶液(3×150mL)、水(2×200mL)で洗浄し、そして乾燥(MgSO)させた。この溶液をろ過し、濃縮し、CHClで希釈し、乾燥し(MgSO)、ろ過し、そして濃縮すると1.95gのN−Boc−(1R、2S)−1−アミノ−2−ビニルシクロプロパンカルボン酸メチルエステルを得た。
Figure 2010519329
N−Boc−(1R、2S)−1−アミノ−2−ビニルシクロプロパンカルボン酸メチルエステル(125mg、0.52mmol)を、CHCl/TFA(1:1、2mL)中、室温で90分間撹拌した。溶媒を真空下で除去して、(1R、2S)−1−アミノ−2−ビニルシクロプロパンカルボン酸メチルエステル・トリフルオロ酢酸塩を得た。
Figure 2010519329
化合物XX1(2.34g、9.71mmol)を、THF/HO/THF(3:1:0.5、22mL)中のLiOH・HO(0.45g、10.7mmol)と一緒に、室温で一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、そしてこの残存している固体をCHCl/EtOAcおよび1N HCl(水溶性)中に入れた。この水層をCHClで抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO)、ろ過し、そして濃縮した。この物質を、CHCl(10mL)中に室温で溶解し、そしてトリフルオロ酢酸(10mL)で処理した。70分のHPLC分析によって、出発物質が存在しないことが示された。この溶媒を真空中で除去して、粘着性の淡色の油状物を得た。これを更にCHCl(30mL)中に加え、そしてロータリーエバポレーターで蒸発させて、黄褐色固体を得た。この固体を飽和NaHCO(水溶性)およびアセトン(1:1、50mL)中に溶解し、そしてFmoc−Cl(2.65g、10.2mmol)で処理した。4時間後、フラスコの内容物をCHClが入っている分液漏斗に移し、2N HCl(水溶性)を用いて酸性にした。この水層をCHClで抽出し、合わせた有機層を乾燥し(MgSO)、ろ過し、そして濃縮すると1.86g(5.3mmol)のXX2が淡黄色固体として得た。(M+1)=350.1。
Figure 2010519329
PS−Wang樹脂(2.0g、1.0当量)をDMF(覆うのに十分な量)中で膨潤させた。(1R、2S)−1−(((9H−フルオレン−9−イル)メトキシ)カルボニル)アミノ)−2−ビニルシクロプロパンカルボン酸(XX3)(922mg、1.1当量)を、DCM中撹拌した。ジイソプロピルカルボジイミド(409μL、1.1当量)をDCM溶液に加え、そして4℃で2時間撹拌し、次いで樹脂およびDMFに加えた。DMF中のジメチルアミノピリジン(29mg、0.1当量)を、樹脂溶液に加え、そして5時間振とうさせた。DMF(3回)およびDCM(3回)でドレイン・洗浄して、化合物XX4を得た。
Figure 2010519329
2−(ビシクロ[4.1.0]ヘプタン−1−イル)酢酸X2の製造:
商業上入手可能な化合物X1 (Aldrich Chemical Co., Milwaukee, Wisconsin, USA)を、E. J. Kantorowski et al. in J. Org Chem., 1999, 64, 570−580 に記載の方法に従って、X2に変換した。1H−NMR (CDCl3, 500 MHz): 9.2 (br s, 1H), 2.23 (m, 2H), 1.92 (m, 1H), 1.76 (m, 2H), 1.58 (m, 1H), 1.34 (m, 1H), 1.18 (m, 4H), 0.85 (m, 1H), 0.52 (dd, 1H), 0.31 (t, 1H) ppm。
Figure 2010519329
2−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)酢酸 X5の製造:
化合物X4は、Bull. Chem . Soc . Jpn., 1971, 44, 1090 中に記載の手順を実質的に用いて製造された。詳しくは、トルエン中のエチルブロモアセタート(8.3mL)(Aldrich Chemical Co., Milwaukee, Wisconsin, USA)の溶液を、80℃で30分にわたって、激しく撹拌したシクロヘキサノンX3(4.9g)と亜鉛粉末(4.9g)のトルエン混合物に滴下した。この添加は、注意深くモニタリングされ、そしてこの温度は80℃に保たれた。添加完了後、この混合物を90分間還流し、冷却し、1N HCl水溶液を用いて分解し、EtOで抽出した。この有機物を、水、NaHCO水溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO)、そして真空中で濃縮するとX4(5.9g)を得た。:1H−NMR (CDCl3, 500MHz) 4.16 (t, 2H), 3.0 (br s, 1H), 2.46 (s, 2H), 1.40−1.69 (m, 10H), 1.27 (t, 3H) ppm; FIA m/z 187.1 ES
MeOH中のX4(510mg)の溶液に、1N NaOH水溶液を加えた。この反応混合物を、60℃で1時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。この残渣を水で希釈し、EtOで洗浄し、そしてこの水層を1N クエン酸水溶液を用いて酸性にし、そしてEtOAcで抽出した。この有機物を、乾燥し(MgSO)、そして真空中で濃縮し、再結晶後化合物X5(220mg)を得た:1H−NMR (CDCl3, 500MHz) 3.63 (s, 1H), 2.45 (s, 2H), 1.22−1.64 (m, 10H) ppm; FIA m/z 157.2 ES
Figure 2010519329
2−(1−メチルシクロヘキシル)酢酸(X8)の製造
商業上入手可能な化合物X6(Aldrich Chemical Co., Milwaukee, Wisconsin, USA)を、N. Asao et al. in Tetrahedron Lett., 2003, 44, 4265 に記載の方法に従って化合物X7に変換した。1H−NMR (CDCl3, 500 MHz): 4.12 (q, 2H), 2.22 (s, 2H), 1.30−1.48 (m, 10H), 1.25 (t, 3H), 1.01 (s, 3H) ppm。
EtOH中の化合物X7の溶液に、1N NaOH水溶液を加えた。この反応混合物を50℃で3時間撹拌し、次いで真空中で濃縮した。この残渣を水で希釈し、EtOで洗浄し、そしてこの水層を1N クエン酸水溶液を用いて酸性にし、CHClで抽出した。この有機物を乾燥し(MgSO)、そして真空中で濃縮して、化合物X8を得た。1H−NMR (CDCl3, 500MHz): δ 11.7 (s, 1H), 2.26 (s, 2H), 1.32−1.49 (m, 10H), 1.05 (s, 3H) ppm。
Figure 2010519329
2−(4−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸(X12)の製造
トルエン中のジヒドロ−2H−ピラン−4(3H)−オン(X9)(3.13g、Aldrichから)の溶液に、(カルベトキシメチレン)−トリフェニルホスホラン(12.0g、Aldrich)を加えた。この溶液を110℃で、3日間撹拌した。得られた暗色溶液を、真空中で濃縮し、そしてこの残渣をシリカゲルカラムによって直接精製して、化合物X10(4.54g)が透明な液体として生じた。1H−NMR (CDCl3, 500MHz): 5.66 (s, 1H), 4.16 (q, 2H), 3.98 (s, 4H), 3.00 (t, 2H), 2.38 (m, 2H), 1.77 (m, 4H), 1.27 (t, 3H) ppm。
化合物X11およびX12は、化合物X7およびX8の場合に記載の方法と同様な方法で得られた。1H−NMR (CDCl3, 500 MHz): 3.64−3.73 (m, 4H), 2.35 (s, 2H), 1.65 (ddd, 2H), 1.50 (ddt, 2H), 1.17 (s, 3H) ppm。
Figure 2010519329
2−(シス−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸(X16)の製造
中間体X13を、商業上入手可能な2,6−ジメチル−g−ピロン(Aldrich Chemical Co., Milwaukee, Wisconsin, USA)から製造した。g−ピロンの溶液を、EtOH中に溶解し、そして10%Pd/Cで2時間にわたって水素添加(2atm.H)した。次にこの触媒をろ別し、そしてこの溶液を真空中で濃縮して、粗X13を得て、これを、カラムを用いるクロマトグラフィーによって精製して、純粋な化合物X13を得た。1H−NMR (CDCl3, 500 MHz): δ 3.72 (m, 2H), 2.35 (m, 2H), 2.21 (dd, 2H), 1.32 (d, 6H) ppm。
次いで化合物X14を、化合物X10の場合に記載の方法と同様な方法で化合物X13から得られた。1H−NMR (CDCl3, 500 MHz): 5.65 (s, 1H), 4.15 (q, 2H), 3.80 (dt, 1H), 3.49 (m, 2H), 2.17 (dt, 1H), 2.07 (dd, 1H), 1.79 (dt, 1H), 1.28 (m, 9H) ppm。LC−MS m/z 199.126 ES
次いでEtOAc中の化合物X14の溶液を、10%ウェットPd/Cで1時間にわたって水素添加した(1atm.H)。次にこの触媒をろ別し、そしてこの溶液を真空中で濃縮して、粗化合物X15を得て、それを更に精製することなく次工程に使用した。次いで化合物X16が、化合物X8の場合に記載の方法と同様な方法で化合物X15から製造された。1H−NMR (CDCl3, 500 MHz) 主ジアステレオマー: 3.50 (m, 2H), 2.27 (d, 2H), 2.07 (m, 1H), 1.71 (m, 2H), 1.19 (d, 6H) 0.92 (m, 2H) ppm; 副ジアステレオマー: 3.64 (m, 2H), 2.56 (d, 2H), 2.47 (m, 1H), 1.49 (m, 2H), 1.15 (d, 6H), 0.86 (m, 2H) ppm。
Figure 2010519329
2−(1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−イル)酢酸X20の製造:
化合物X20は、化合物X16を製造する場合の上記の手順に従って、化合物X17(Aldrichから)から製造された。
化合物X18:1H−NMR (CDCl3, 500 MHz): 5.66 (s, 1H), 4.15 (q, 2H), 3.98 (s, 4H), 3.00 (m, 2H), 2.38 (m, 2H), 1.77 (m, 4H), 1.27 (t, 3H) ppm。
化合物X19:1H−NMR (CDCl3, 500 MHz): 4.12 (q, 2H), 3.93 (s, 4H), (d, 2H), 1.83 (m, 1H), 1.72 (m, 4H), 1.56 (dt, 2H), 1.33 (m, 2H), 1.30 (m, 3H) ppm。
化合物X20:1H−NMR (CDCl3, 500 MHz): 3.93 (s, 4H), 2.28 (d, 2H), 1.73−1.86 (m, 4H), 1.57 (dt, 2H), 1.35 (m, 2H) ppm。
Figure 2010519329
2−(トランス−2,6−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸 25の製造:
化合物X21およびX22は、それぞれ、S. Danishefsky et al. in J. Org. Chem. 1982, 47, 1597−1598 および D. S. Reddy et al. in J. Org. Chem. 2004, 69, 1716−1719 に記載の方法に従って製造された。化合物X25は、化合物X16についての上記の製造方法に従って、化合物X22から製造された。
化合物X23。1H−NMR (CDCl3, 500 MHz): 5.72 (s, 1H), 4.16 (q, 2H), 4.08 (q, 2H), 3.06 (dd, 1H), 2.75 (dd, 1H), 2.39 (dd, 1H), 2.05 (dd, 1H), 1.28 (t, 3H), 1.19 (m, 6H) ppm。
X25:1H−NMR (CDCl3, 500 MHz) 4.24 (m, 1H), 3.78 (m, 1H), 2.25 (m, 3H), 1.71 (m, 1H), 1.53 (m, 1H), 1.46 (m, 1H), 1.29 (d, 3H), 1.13 (d, 3H), 0.90 (m, 1H) ppm。
Figure 2010519329
2−(4−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシル)酢酸X27の製造:
ジオキサン中の化合物X20の溶液を、ジオキサン中の4N HClで処理した。この反応溶液を、室温で4時間撹拌し、そして真空中で濃縮して、粗化合物X26を得て、それを更に精製することなく次工程で使用した。THF中の化合物X26の撹拌溶液に、MeMgBr(3N(THF中))をゆっくり加えた。得られた混合物を40℃で3時間撹拌し、1N クエン酸水溶液でクエンチし、そしてEtOAcで希釈した。相分離してから有機物を乾燥させ(MgSO)、真空で濃縮し、そしてシリカゲルを用いるクロマトグラフィーによって精製して、二種のジアステレオマーの混合物として化合物X27を得た。:異性体1:1H−NMR (CDCl3, 500 MHz): 4.50 (br s), 2.27 (m, 2H), 1.75 (m, 1H), 1.65 (m, 4H), 1.39 (m, 4H), 1.22 (s, 3H) ppm;異性体2:1H−NMR (CDCl3, 500 MHz): 2.12 (m, 2H), 1.69 (m, 3H), 1.56 (m, 2H), 1.39 (m, 2H), 1.12 (s, 3H), 1.05 (m, 2H) ppm。
Figure 2010519329
2−(2,2−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸の製造
THF(21.5mL)、MeOH(21.5mL)および水(10.75mL)中のメチルエステル(500mg;2.69mmol)の溶液に、LiOH(1N;10.75mL)を加えた。この反応混合物を3時間撹拌した。この反応物を、HCl(1N、pH=5)を用いて酸性にした。この生成物をEtOAc(2回、それぞれ20mL)で抽出した。次いで合わせた有機層を水、塩水で洗浄し、そして真空中で濃縮して、420mgの2−(2,2−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)酢酸を得た。1H−NMR (CDCl3): δ 3.76−3.67 (m, 2H), 2.56−2.19 (m, 3H), 1.63 (m, 2H), 1.26−1.10 (m, 8H)。(M+1)173。
Figure 2010519329
EtOAc(1.5L)中の化合物X30(64g、237mmol)およびEDC(226g、1.19mol)の溶液にDMSO(400mL)を加え、そして得られたこの懸濁液を0℃に冷却した。この混合物に、EtOAc中のジクロロ酢酸の溶液(1:1v/v、130mL)を、内部反応温度を25℃以下の温度に維持しながら加えた。この反応を室温に温め、15分間撹拌し、0℃に冷却し、そして1N HCl(1L)でクエンチした。この有機層を分離し、HO(2×500mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。得られた油状物を、EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルプラグを通してろ過し、48g(76%)の化合物X31を白色固体として得た。
樹脂X32(WO00/23421中に記載の方法に従って製造された)(100g、0.88mmol/g)に、THF(650mL)中のX31(48g、179mmol)の溶液、次いでAcOH(30mL)を加えた。この混合物を16時間振とうし、そしてこの樹脂をろ過し、THF(4回、それぞれ400mL)およびCHCl(4回、それぞれ400mL)で洗浄し、そして真空中で乾燥させた。このろ液および洗浄液を集め、そして濃縮し、そして上記の手順を繰り返すと、約0.4mmol/gの負荷量の樹脂X33を得た。
アルデヒド化合物の製造
5−クロロニコチンアルデヒドは、D.L. Comin et al. in Hetereocycles, 1987, 26 (8), pp. 2159−2164 に記載の方法に従って製造された。
2−フルオロ−5−クロロベンズアルデヒド、2−メトキシ−3−メチルベンズアルデヒド、2−メトキシニコチンアルデヒド、2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−カルバルデヒド(2,3−dihydrobenofuran−7−carbaldehyde)のようないくつかの他のアルデヒドは、次の手順に基づいて該当する酸から製造することができる:
Figure 2010519329
2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−カルバルデヒドの製造
2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−カルボン酸(820mg、5mmol)をTHF(10mL)中に溶解した。この溶液に、TEA(0.7mL、5mmol)およびクロロギ酸メチル(0.43mL、5mmol)を加えた。この溶液を0.5時間撹拌した。この白色沈殿をろ過によって取り除き、このろ液を、HO(5mL)中のNaBH(437mg、12.5mmol)の溶液に加えた。得られた溶液を一晩撹拌した。この反応混合物を、2M HCl水溶液を用いて中和し、次いでEtOAcで抽出した。この有機層を、塩水を用いて洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、そして真空中で濃縮した。この粗アルコールを、DCM中に溶解した。この溶液にPCC(1.83g、7.5mmol)を加えた。この混合物を室温で2時間撹拌し、そしてジエチルエーテルで希釈し、次いでエーテル層をデカントした。合わせた有機層をセライト(登録商標)層を通してろ過した。このろ液を濃縮して粗生成物を得た。この粗製物を10%EtOAc/ヘキサンを用いるカラムから精製して、450mgの2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−カルバルデヒドを淡黄色固体として得た。HPLC4.3分。
Figure 2010519329
4−クロロピコリンアルデヒドの製造
CHCl中のMnO(7.3g、84mmol)および(4−クロロ−ピリジン−2−イル)メタノール(1g、7mmol)の懸濁液を、90分間加熱還流した。この混合物をセライト(登録商標)層を通してろ過し、そして真空中で濃縮して、520mgの4−クロロピコリンアルデヒドを白色固体として得た。HPLC1.8分およびMS142(M=1 ピーク)。
Figure 2010519329
3−クロロ−5−メトキシベンズアルデヒドの製造
3−クロロ−5−メトキシベンジルアルコール(5.0g、28.9mmol)とクロロクロム酸ピリジニウム(20%・アルミナ、40g、37.8mmol)の混合物を、1.25時間撹拌した。次いでジエチルエーテル(200ml)を加え、その後沈殿をろ過した。このろ液を減圧下で濃縮し、そして得られた残渣を、溶出剤として40%ジクロロメタン、60%石油エーテルを用いるシリカゲルを用いるクロマトグラフィーによって精製し、3.8gの3−クロロ−5−メトキシベンズアルデヒド(78%)を得た。1H−NMR (CDCl3): 3.84 (s, 3H) 7.13 (s, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.41 (s, 1H), 9.89 (s, 1H)。
Figure 2010519329
1−(ブロモメチル)−3−クロロ−5−メチルベンゼンの製造
四塩化炭素中のm−クロロキシレン(0.96g、6.8mmol)の溶液に、還流下でN−ブロモスクシンイミド(1.4g、7.5mmol)、その後ベンゾイルペルオキシド(1.6g、6.8mmol)を加えた。この反応物を、20分間撹拌せしめ、そして室温に冷却し、沈殿をろ別し、そしてこのろ液を減圧下で濃縮し、そして得られた残渣を溶出剤として石油エーテルを用いるシリカゲルを用いるクロマトグラフィーによって精製して、0.89gの1−(ブロモメチル)−3−クロロ−5−メチルベンゼン(60%)を得た。NMR (CDCl3): 2.31 (s,3H) 4.37 (s,2H) 7.09 (s,1H) 7.12 (s,1H) 7.20 (s,1H)。
Figure 2010519329
3−クロロ−5−メチルベンズアルデヒドの製造
エタノール中の金属ナトリウム(52mg、2.3mmol)の溶液に、2−ニトロプロパン(0.23g、2.4mmole)を加え、その後3−クロロ−5−メチルベンジルブロミド(0.5g、2.3mmol)を添加した。この反応物を、3時間撹拌し、形成した沈殿をろ別した。このろ液を減圧下で濃縮し、ジエチルエーテルに再溶解し、1N水酸化ナトリウム(2回)、水で洗浄し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、そしてろ液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を10%ジクロロメタンおよび90%石油エーテルを用いてシリカゲルを用いるクロマトグラフィーによって精製して、0.15gの3−クロロ−5−メチルベンズアルデヒド(42%)を得た。1H−NMR (CDCl3): 2.46 (s, 3H) 7.43(s, 1H) 7.56 (s, 1H) 7.68(s, 1H), 9.92 (s, 1H)。
Figure 2010519329
THF(40mL)中の3−クロロ−5−フルオロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.0gram、5.7mmol)を、17時間、水(5mL)中のKOH(534mg、9.5mmol、1.7当量)およびヨードエタン(1mL、2.2当量)と共に加熱還流した。次いでこの反応物を、水を加えて分液漏斗に移し、塩化メチレン(3回、それぞれ150mL)で抽出した。合わせた有機層を10%HCl水溶液(40mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO)、そして濃縮すると粘性のオレンジ色液体となって、1.13gの3−クロロ−4−エトキシ−5−フルオロ(fluro)ベンズアルデヒド(98%)を得た。1H−NMR (500 MHz, CDCl3): 9.84 (d, J=1.9 Hz, 1H), 7.71 (t, J=1.6 Hz, 1H), 7.53 (dd, J=1.9, 10.7 Hz, 1H), 4.37−4.32 (m, 2H), 1.47−1.40 (m, 3H)。
Figure 2010519329
4−エトキシ−3,5−ジメチルベンズアルデヒドを、3−クロロ−4−エトキシ−5−フルオロベンズアルデヒドと同様な方法で製造した。1H−NMR (300 MHz, CDCl3): δ 9.89 (s, 1H), 7.56 (s, 2H), 3.91 (q, 7 Hz, 1H), 2.34 (s, 6H), 1.44 (t, J=7 Hz, 6H)。
Figure 2010519329
4−イソプロポキシ−3,5−ジメチルベンズアルデヒドを、4−エトキシ−3,5−ジメチルベンズアルデヒドと同様な方法で製造した。1H−NMR (300 MHz, CDCl3): δ 9.88 (s, 1H), 7.55 (s, 2H), 4.31 (q, J=6 Hz, 1 H), 2.32 (s, 6H), 1.32 (d, J=6 Hz, 6H)。
Figure 2010519329
4−(シクロプロピルメトキシ)−3,5−ジメチルベンズアルデヒドを、4−エトキシ−3,5−ジメチルベンズアルデヒドと同様な方法で製造した。1H−NMR (300 MHz, CDCl3): 9.87 (s, 1H), 7.55 (s, 2H), 3.69 (d, J=7 Hz, 2H), 2.35 (s, 6H), 1.35−1.23 (m, 1H), 0.67−.060 (m, 2H), 0.35−0.30 (m, 2H)。
(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−オキソピロリジン−2−カルボン酸の製造
Figure 2010519329
酢酸イソプロピル(5容量)中の(2S,4R)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン−2−カルボン酸(1.0当量)の溶液を、0℃に冷却し、そしてTEMPO(0.05当量)を加えた。次いで漂白剤(12.5wt%、1.2当量、2.6容量)の溶液を、0〜5℃の温度に維持しながら、1時間にわたってゆっくり加えた。この混合物を撹拌し、HPLCで完了をモニターし、次いで10%KHSO水溶液(2.5容量)を加え、10分間撹拌して、相分離した。この有機相を5%NaSO(2容量)水溶液、次に塩水(1容量)を用いて洗浄し、次いで共沸乾燥させ、そして濃縮して、この表題化合物を固体として得た。この固体をアセトニトリル(1.0容量)でトリチュレートし、残存している着色および不純物を取り除く。1H−NMR (400 MHz, DMSO): δ 4.54 (m, 1H), 3.82 (m, 1H), 3.67 (m, 1H); 3.15 (m, 1H);≒2.50 (m, 1H, DMSOと一致);1.42 および1.39 (2 s ロータマ, 9H)。
(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−メチレンピロリジン−2−カルボン酸の製造
Figure 2010519329
2−メチルテトラヒドロフラン(3容量)中のメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(2.2当量)の懸濁液に、固体のカリウムtert−ブトキシド(2.3当量)を、温度を約0℃に維持しながら、迅速に加えた。温度を+20℃で2時間維持し(懸濁液のまま)、そして再び0℃に冷却した。この温度を6℃以下に維持しながら、(S)−1−(tert−ブトキシカルボニル)−4−オキソピロリジン−2−カルボン酸(1当量)を40分にわたって加えた。この反応を室温に温め、そして16時間撹拌し、次いで0℃に冷却した。この反応を飽和NaHCO(5容量)および水(2容量)でクエンチし、そしてこの水層を分離させた。この有機層を飽和NaHCO/水(1.8vol/1.8容量)で抽出し、そして合わせた水層を、セライト(登録商標)を通してろ過した。この水層を、周囲温度で6N HCl(2.6容量)を用いて酸性にし、酢酸イソプロピルで2回(16容量、次に8容量)抽出した。この有機相を乾燥し(MgSO)、そして溶媒を除去した。この粗生成物を酢酸イソプロピル(10容量)に溶解し、0.5M NaOH(10容量、次に1容量)で抽出した。合わせた水層を、周囲温度で、6N HClを用いてpH=3まで酸性にし、酢酸エチルで2回(10容量、次に8容量)抽出した。合わせた抽出物を乾燥(NaSO)し、溶媒を除去し、そしてこの粗生成物をシクロヘキサン(5容量)から再結晶して、表題化合物を得た。1H−NMR (400 MHz, DMSO): δ 12.9, (broad, 1H); 5.00 (m, 2H); 4.24 (dt, J=1.9 H, J=7.3 Hz, 1H), 3.91 (m, 2H); 2.98 (m, 1H);≒2.50 (m, 1H, DMSOと一致); 1.41 および1.36 (2 s ロータマ, 9H)。
B.例示的式Iの化合物の合成
ある任意の例示的式Iの化合物を、下記の方法1によって製造することができる。
次の反応は、すべて、窒素下で行われ、そして他に特記されない限り、無水溶媒が使用される。
実施例1:(5S,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(化合物番号8)
工程A:(2S)−ジ−tert−ブチル4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4−ヒドロキシピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(A1)
Figure 2010519329
フラスコ中の亜鉛粉末(1.05g、16mmol、1.6当量)を、ヒートガンを用いて2回加熱した。乾燥THF(10mL)およびクロロトリメチルシラン(0.405mL、3.2mmol、0.32当量)をこのフラスコに加えた。この懸濁液を室温で15分間撹拌し、加熱還流し、次いで加熱を解除した。(S)−ジ−tert−ブチル 4−オキソピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(2.85g、10mmol、1当量)およびエチル 2−ブロモアセタート(1.77mL、16mmol、1.6当量)を、乾燥THF(10mL)と合わせ、そして、穏やかな還流が確認される程度で亜鉛懸濁液にゆっくり加えた。この反応物を2時間還流し、そしてTLCによってモニタリングした。完了後、この反応物を濃縮した。ヘキサンおよび酢酸エチルを用いるクロマトグラフィーによって、2.64g(7.3mmol)の(2S)−ジ−tert−ブチル 4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4−ヒドロキシピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(A1)がジアステレオマーの4:1(2S,4S:2S,4R)混合物として生じた。1H NMR (300 MHz, DMSO) 4.97 (m, 1H), 4.14−4.01 (m, 3H), 3.48−3.33 (m, 2H), 2.56 (m, 2H), 2.35−2.19 (m, 1H), 2.03 (dd, 1 H), 1.40−1.35 (m, 18H), 1.18 (t, 3H)。
工程B:(8S)−ジ−tert−ブチル 2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(B1)
Figure 2010519329
(2S)−ジ−tert−ブチル 4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4−ヒドロキシピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(A1)(1.58g、4.42mmol、1当量)を、メタノール(6mL)中で希釈した。この混合物にヒドラジン(0.417mL、13.26mmol、3当量)を加えた。この反応物を、室温で一晩撹拌し、次いで濃縮した。この残渣に、0.5N HCl(22.1mL、11.05mmol、2.5当量)を加え、そしてこの混合物を、残渣が酸に溶解するまで超音波処理した。この溶液を氷水浴中で冷却した。1.0MのNaNO(5.3mL、5.3mmol、1.2当量)の溶液をゆっくり加え、そして15分間撹拌した。ベンゼン:クロロホルム1:1混合物を加え、この有機層を分離させ、そして還流ベンゼン(2×)にゆっくり加えた。この反応物を1時間還流し、次いで濃縮した。DCMおよびDCM中の20%MeOHを用いるクロマトグラフィーにより、0.978g(2.86mmol)の(8S)−ジ−tert−ブチル 2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(B1)を、ジアステレオマーの4:1(5S,8S:5S,8R)混合物として得た。1H NMR (300 MHz, DMSO) 7.63 (m, 1H), 4.29−4.09 (m, 1H), 3.65−3.39 (m, 4H), 2.5−2.0 (m, 2H), 1.43−1.18 (m, 18H)。
工程C:(5S,8S)−ジ−tert−ブチル−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(C1)
Figure 2010519329
(8S)−ジ−tert−ブチル 2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(B1)(0.189g、0.55mmol、1当量)、キサントホス(Xantphos)(4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン)(17.4mg、0.03mmol、0.06当量)、KPO(148.6mg、0.7mmol、1.4当量)を、密封可能な管中で合わせ、真空にし、そして窒素で3回パージした。乾燥1,4−ジオキサン(20mL)を加え、そしてこの懸濁液を0.5時間脱ガスした。Pd(dba)(9.1mgg、0.01mmol、0.02当量)を加え、そして密封可能な管を更に15分間脱ガスした。ブロモベンゼン(53μL、0.5mmol、1当量)を加え、この反応を密封し、95℃で72時間加熱した(その後の最適化によって、24時間が十分な時間であり、そしてブロモベンゼンの追加当量は、3当量までがより高い収率を付与することが示された)。この反応物を冷却し、ろ過し、DCMでフラッシュした(flushed)。保存的勾配(conservative gradient)でヘキサンおよび酢酸エチルを用い、有機層のクロマトグラフィーによって、このジアステレオマーを分離し、50mg(0.12mmol)の(5S,8S)−ジ−tert−ブチル−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(C1)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO) 7.52 (d, 2 H), 7.43−7.37 (m, 2H), 7.14 (t, 1H), 4.22−4.07 (m, 3H), 3.85 (d, 1H), 3.60−3.46 (m, 1H), 2.8−2.65 (m, 1H), 2.27−2.19 (m, 1H), 1.42 (m, 18H)。
工程D:(5S,8S)−tert−ブチル 2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(D1)
Figure 2010519329
(5S,8S)−ジ−tert−ブチル−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(C1)(0.262g、0.626mmol、1当量)を、フラスコに加え、そして氷水浴中で冷却した。無水酢酸エチル中の1.0M HCl(6.26mL、6.26mmol、10当量)を冷却した中間体に加え、そしてこの混合物を室温で一晩撹拌した。この混合物を冷却しながら、この溶媒を蒸発させた。DCMおよびDCM中の20%MeOHを用いるクロマトグラフィーによって、148mg(466μmol)の(5S,8S)−tert−ブチル 2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(D1)を得た。LC MS+:319.17 1.76分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程E:(5S,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(E1)
Figure 2010519329
L−Cbz−t−leu−OH(284mg、0.642mmol、1.4当量)、EDC(123mg、0.642mmol、1.4当量)およびHOBt(98mg、0.642mmol、1.4当量)を、DMF(0.9mL)中で合わせ、そして室温で0.5時間撹拌した。(5S,8S)−tert−ブチル 2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(D1)(146mg、0.459mmol、1当量)およびDIEA(240μL、1.377mmol、3当量)を室温の混合物に加え、そして得られた混合物を室温で24時間撹拌した。1.0M ヒスタミン(水溶性、230μL、0.5当量)を、この混合物に加え、そして得られた混合物を0.5時間撹拌した。酢酸エチルを加え、そしてこの混合物を最初に1N HCl、次いで1M KCOを用いて洗浄した。酢酸エチルを使用して抽出し、そしてこの抽出プロセスを一回繰り返した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濃縮した。ヘキサンおよび酢酸エチルを用いるクロマトグラフィーによって、(5S,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(E1)を得た。LC MS+:566.44 3.61分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程F:(5S,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(F1)
Figure 2010519329
パラジウム(10%)・炭素(100mg)をMeOH(2.5mL)で湿潤させ、そして(5S,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(E1)(323mg、411μmol、1当量)に加えた。この反応物を、室温で一晩、50psiで水素添加し、次いでろ過し、そして濃縮すると(5S,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(F1)を定量的な収率で得た。LC MS+:432.39 1.94分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程G:(5S,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(G1)
Figure 2010519329
シクロヘキシル酢酸(48mg、337μmol、1.4当量)、EDC(65mg、337μmol、1.4当量)およびHOBt(52mg、337μmol、1.4当量)をDMF(0.3mL)中で合わせ、そして室温で0.5時間撹拌した。(5S,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(F1)(105mg、243μmol、1当量)およびDIEA(118μL、675μmol、2.8当量)をこの混合物に加え、そして得られた混合物を、室温で24時間撹拌した。1.0M ヒスタミン(水溶性、120μL、0.5当量)を加え、そしてこの混合物を0.5時間撹拌した。酢酸エチルを加え、そしてこの混合物を1N HCl次いで1M KCOを用いて洗浄し、酢酸エチル(2×)で抽出した。合わせた有機層を濃縮し、ヘキサンおよび酢酸エチルを用いるクロマトグラフィーによって、50mgの(5S,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(G1)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO) 7.90 (d, 1 H), 7.53 (d, 2 H), 7.44−7.37 (m, 2H), 7.14 (m, 1H), 4.47 (d, 1H), 4.30−3.99 (m, 3H), 3.89−3.83 (m, 1H), 3.18 (d, 1H), 2.79−2.67 (m, 1H), 2.27−2.00 (m, 3H), 1.7−1.55 (m, 5H), 1.45−1.39 (m, 11H), 1.2−1.1 (m, 4H), 0.98−0.91 (m, 9H)。その後の最適化によって、工程E〜Gは、E1で(S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチル酪酸と単一結合(single coupling)することによって置換され得ることが示された。NMRでは、エピマー化が起こっていないことが確認された。
工程H:(5S,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(H1)
Figure 2010519329
(5S,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(G1)(70mg、126μmol、1当量)を、1:1 DCM:TFA(2mL)中に希釈し、室温で一晩撹拌し、次いで濃縮して、(5S,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(H1)を定量的収率で得た。LC MS+/−:500.41/498.55 3.09分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程I:(5S,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(I1)
Figure 2010519329
(3S)−3−アミノ−N−シクロプロピル−2−ヒドロキシヘキサンアミド(20mg、87μmol、1.4当量)、EDC(17mg、87μmol、1.4当量)およびHOBt(13mg、87μmol、1.4当量)をDMF(0.3mL)中で合わせ、そして室温で0.5時間撹拌した。(5S,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(H1)(31mg62μmol、1当量)およびDIEA(33μL、186μmol、3当量)をこの混合物に加え、そして室温で一晩撹拌した。1.0M ヒスタミン(水溶性、31μL、0.5当量)を加え、そして得られた混合物を0.5時間撹拌した。酢酸エチルを加え、そしてこの混合物を最初に1N HCl次いで1M KCOを用いて洗浄し、次いで酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を濃縮し、DCMおよびDCM中の20%MeOHを用いるクロマトグラフィーによって、20mg(30μmol)の(5S,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(I1)を得た。LC MS+/−:668.56/666.64 3.24分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程J:(5S,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(化合物番号3)
Figure 2010519329
(5S,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(I1)(20mg、30μmol、1当量)を、DCM中に希釈した。デスマーチン試薬(38mg、90μmol、3当量)を加え、そしてこの混合物を室温で3時間撹拌した。Na(水溶性、5当量)を加え、そしてこの混合物を更に0.5時間撹拌した。この生成物をDCMで抽出した。合わせた有機層を、ヘキサンおよび酢酸エチルを用いるクロマトグラフィーによって、15.9mg(24μmol)の(5S,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(化合物番号3)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) 7.5 (d, 2H), 7.4−7.32 (m, 2H), 7.2−7.12 (m, 2H), 6.9 (m, 1H), 6.17 (d, 1H), 5.4−5.3 (m, 1H), 4.77 (t, 1H), 4.65 (d, 1H), 4.42 (d, 1H), 4.15−3.98 (m, 2H), 3.76 (d, 1H), 2.83−2.75 (m, 1H), 2.6 (m, 2H), 2.2−0.8 (m, 31H), 0.6 (m, 2H)。
実施例2:(5R,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(化合物番号5)
工程A:(5R,8S)−ジ−tert−ブチル−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(A2)
Figure 2010519329
実施例1の工程Cと同様な手順に従って、(8S)−ジ−tert−ブチル 2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(B1)(1.044g、3.05mmol)を用いて、475mgの(5R,8S)−ジ−tert−ブチル−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(A2)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO) 7.52 (d, 2H), 7.43−7.37 (m, 2H), 7.14 (t, 1H), 4.37−4.3 (m, 1H), 4.18−4.07 (m, 2H), 3.77−3.6 (m, 2H), 2.6−2.55 (m, 1H), 2.45−2.35 (m, 1H), 1.42 (m, 18H)。
工程B:(5R,8S)−tert−ブチル 2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(B2)
Figure 2010519329
実施例1の工程Dと同様な手順に従って、(5R,8S)−ジ−tert−ブチル−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(A2)(145mg、0.346mmol)を用いて、92mg(0.289mmol)の(5R,8S)−tert−ブチル 2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(B2)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO) 7.54 (d, 2H), 7.41−7.36 (m, 2H), 7.15−7.10 (m, 1H), 4.08 (dd, 2H), 3.75−3.70 (m, 1H), 2.90 (m, 1H), 2.31−2.26 (m, 1H), 1.44−1.39 (m, 9H)。
工程C:(5R,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(C2)
Figure 2010519329
実施例1の工程Eと同様な手順に従って、(5R,8S)−tert−ブチル 2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(B2)(130mg、411μmol)を用いて、(5R,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(C2)を得た。LC MS+:566.44 3.61分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程D:(5R,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(D2)
Figure 2010519329
実施例1の工程Fと同様な手順に従って、(5R,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(C2)によって、(5R,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(D2)を得た。LC MS+:432.39 1.94分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程E:(5R,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(E2)
Figure 2010519329
実施例1の工程Gと同様な手順に従って、(5R,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(94mg、218μmol)を用いて、70mg(126μmol)の(5R,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(E2)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO) 7.85 (d, 1 H), 7.55 (d, 2 H), 7.44−7.37 (m, 2H), 7.13 (m, 1H), 4.52 (m, 1H), 4.38 (d, 1H), 4.2−3.99 (m, 2H), 3.18 (d, 1H), 2.6 (m, 1H), 2.4 (m, 1H), 2.2−1.94 (m, 3H), 1.7−0.8 (m, 29H)。
工程F:(5R,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(F2)
Figure 2010519329
実施例1の工程Hと同様な手順に従って、(5R,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(70mg、126μmol)を用いて、(5R,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(F2)を得た。LC MS+/−:500.41/498.55 3.09分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程G:(5R,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(G2)
Figure 2010519329
実施例1の工程9と同様な手順に従って、(5R,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(49mg、98μmol)および(3S)−3−アミノ−N−シクロプロピル−2−ヒドロキシヘキサンアミド(31mg、137μmol、1.4当量)を用いて、20mg(30μmol)の(5R,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(G2)を得た。LC MS+/−:668.56/666.64 3.24分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程H:(5R,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(化合物番号5)
Figure 2010519329
実施例1の工程10と同様な手順に従って、(5R,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(20mg、30μmol)を用いて、14.4mg(22μmol)の(5R,8S)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(化合物番号5)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) 7.6−7.37 (m, 4H), 7.2−7.12 (m, 2H), 6.95 (m, 1H), 6.17 (d, 1H), 5.45−5.35 (m, 1H), 4.75 (m, 1H), 4.45 (d, 1H), 4.35 (d, 1H), 4.25 (d, 1H), 4.15−3.98 (m, 2H), 3.05−2.97 (m, 1H), 2.85−2.73 (m, 1H), 2.3 (m, 1H), 2.15−0.8 (m, 31H), 0.6 (m, 2H)。
実施例3:シクロペンチル (S)−1−((5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−8−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(化合物番号7)
工程A:(5S,8S)−ジ−tert−ブチル 3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(A3)
Figure 2010519329
実施例1の工程3と同様な手順に従って、(8S)−ジ−tert−ブチル 2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(8S)−ジ−tert−ブチル 2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(B1)(224mg、0.654mmol)および3−クロロブロモベンゼン(230μL、1.962mmol、3当量)を用いて、107mg(0.236mmol)の(5S,8S)−ジ−tert−ブチル 3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(A3)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO) 7.68 (m, 1H), 7.55−7.38 (m, 2H), 7.2 (m, 1H), 4.23−4.05 (m, 3H), 3.8−3.7 (m, 1H), 3.5 (m, 1H), 2.7−2.6 (m, 1H), 2.25−2.1 (m, 1H), 1.4 (m, 18H)。
工程B:(5S,8S)−メチル−3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(B3)
Figure 2010519329
MeOH(5mL)中の飽和HClを、(5S,8S)−ジ−tert−ブチル3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(107mg、0.236mmol)に加え、室温で一晩撹拌した。この溶液を濃縮し、DCMおよびDCM中の20%MeOHを用いるクロマトグラフィーによって、60mg(0.193mmol)の(5S,8S)−メチル−3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(B3)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO) 7.68 (s, 1H), 7.6−7.4 (m, 2H), 7.23 (m, 1H), 4.62 (m, 1H), 4.22 (m, 2H), 3.85−3.68 (m, 4H), 3.6−3.5 (m, 1H), 2.9−2.7 (m, 2H)。LC MS+:311.14 1.65分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程C:(5S,8S)−メチル−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(C3)
Figure 2010519329
実施例1の工程Gと同様な手順に従って、(5S,8S)−メチル−3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(30mg、97μmol)そして(S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチル酪酸(28mg、116μmol、1.2当量)を用いて、22mg(41μmol)の(5S,8S)−メチル−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(C3)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) 7.35−6.8 (m, 4H), 5.21−5.06 (m, 1H), 4.86 (m, 1H), 4.55−3.56 (m, 8H), 2.65−2.48 (m, 1H), 2.0 (m, 1H), 1.7−1.1 (m, 9H), 0.9−0.7 (m, 9H)。
工程D:(5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(D3)
Figure 2010519329
(5S,8S)−メチル−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(C3)(22mg、41μmol、1当量)を、乾燥THF(0.5mL)、次いで1M LiOH(82μL、82μmol、2当量)で希釈し、そしてMeOH(20μL)を加えた。この反応物を、室温で一晩撹拌し、そして濃縮すると10mg(19μmol)の(5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(D3)を得た。LC MS+:522.35 3.14分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程E:シクロペンチル 2−((5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−8−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7−イル)−2−オキソエチルカルバメート(D4).
Figure 2010519329
実施例1の工程Iと同様な手順に従って、(5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(D3)(10mg、20μmol)および(3S)−3−アミノ−N−シクロプロピル−2−ヒドロキシヘキサンアミド(7mg、28μmol)を用いて、5mg(7.2μmol)のシクロペンチル−(2S)−1−((5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−8−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(E3)を得た。LC MS+:690.38 3.31分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程F:シクロペンチル 2−((5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−8−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7−イル)−2−オキソエチルカルバメート(化合物番号7)
Figure 2010519329
実施例1の工程10と同様な手順に従って、シクロペンチル 2−((5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−8−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7−イル)−2−オキソエチルカルバメート(D4)(5mg、7.2μmol)を用いて、0.9mg(1.3μmol)のシクロペンチル−2−((5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−8−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7−イル)−2−オキソエチルカルバメート(化合物番号7)を得た。LC MS+/−:688.4/686.6 3.6分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
実施例4:(5R,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(化合物番号9)
工程A:(5R,8S)−ジ−tert−ブチル 3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(A4)
Figure 2010519329
実施例1の工程Cの手順に従って、(8S)−ジ−tert−ブチル 2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(2)(189mg、0.55mmol、1当量)および3−クロロブロモベンゼン(60μl、0.55mmol、1当量)を用いることによって、54mg(119)の(5R,8S)−ジ−tert−ブチル 3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(A4)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO) 7.68 (m, 1H), 7.55−7.38 (m, 2H), 7.2 (m, 1H), 4.38−4.28 (m, 1H), 4.2−4.05 (m, 2H), 3.75−3.6 (m, 2H), 2.7−2.4 (m, 2H), 1.4 (m, 18H)。
工程B:(5R,8S)−tert−ブチル−3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(B4)
Figure 2010519329
実施例1の工程Dの手順に従って、(5R,8S)−ジ−tert−ブチル 3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(A4)(54mg、120μmol)を用いて、20mg(57μmol)の(5R,8S)−tert−ブチル−3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(B4)を得た。
工程C:(5R,8S)−tert−ブチル−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(C4)
Figure 2010519329
実施例1の工程Gの手順に従って、(5R,8S)−tert−ブチル−3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(B4)(20mg、54μmol、1当量)および(S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチル酪酸(16mg、63μmol、1.2当量)を用いて、16mg(27μmol)の(5R,8S)−tert−ブチル−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(C4)を得た。LC MS+/−:590.31/589.47 3.95分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程D:(5R,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(D4)
Figure 2010519329
実施例1の工程Hの手順に従って、(5R,8S)−tert−ブチル−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(C4)(16mg、27μmol)を用いて、(5R,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(D4)を得た。LC MS+/−:534.32/532.53 3.35分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程E:(5R,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(E4)
Figure 2010519329
実施例1の工程Iの手順に従って、(5R,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(D4)(12mg、22μmol)および(3S)−3−アミノ−N−シクロプロピル−2−ヒドロキシヘキサンアミド(7.3mg、33μmol)を用いて、10mg(14μmol)の(5R,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(E4)を得た。LC MS+/−:702.54/700.74 3.68分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程F:(5R,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(F4)
Figure 2010519329
実施例1の工程Jの手順に従って、(5R,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(E4)(10mg、14μmol)を用いることによって、2mg(2.9μmol)の(5R,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(化合物番号9)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) 7.62 (m, 1H), 7.55−7.35 (m, 2H), 7.14 (m, 1H), 6.9 (m, 1H), 5.98 (m, 1H), 5.4 (m, 1H), 4.75 (m, 1H), 4.5−4.25 (m, 3H), 4.0−3.8 (m, 2H), 3.05 (m, 1H), 2.8 (m, 1H), 2.3 (m, 1H), 2.15−1.9 (m, 2H) 1.7−0.8 (m, 30H), 0.6 (m, 2H)。
実施例5:(5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(化合物番号8)
工程A:(5S,8S)−ジ−tert−ブチル 3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(A5)
Figure 2010519329
実施例1の工程Cの手順に従って、(8S)−ジ−tert−ブチル 2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(B2)(189mg、0.55mmol、1当量)および3−クロロブロモベンゼン(60μl、0.55mmol、1当量)を用いて、48mg(0.106mmol)の(5S,8S)−ジ−tert−ブチル3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(A5)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO) 7.68 (m, 1H), 7.55−7.38 (m, 2H), 7.2 (m, 1H), 4.23−4.05 (m, 3H), 3.8−3.7 (m, 1H), 3.5 (m, 1H), 2.7−2.6 (m, 1H), 2.25−2.1 (m, 1H), 1.4 (m, 18H)。
工程B:(5S,8S)−tert−ブチル−3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(32)
Figure 2010519329
実施例1の工程4の手順に従って、(5S,8S)−ジ−tert−ブチル 3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−7,8−ジカルボキシラート(A5)(48mg、106μmol)により、34mg(96μmol)の(5S,8S)−tert−ブチル−3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(B5)を得た。
工程C:(5S,8S)−tert−ブチル−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(33)
Figure 2010519329
実施例1の工程Gの手順に従って、(5S,8S)−tert−ブチル−3−(3−クロロフェニル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(B5)(32mg、91μmol、1当量)および(S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチル酪酸(25mg、100μmol、1.2当量)を用いて、25mg(42μmol)の(5S,8S)−tert−ブチル−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(C5)を得た。LC MS+/−:590.31/589.47 3.95分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程D:(5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(D5)
Figure 2010519329
実施例1の工程Hの手順に従って、(5S,8S)−tert−ブチル−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(C5)(25mg、42μmol)を用いて、(5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(D5)を得た。LC MS+/−:534.32/532.53 3.39分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程E:(5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(E5)
Figure 2010519329
実施例1の工程Iの手順に従って、(5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(D5)(23mg、43μmol)および(3S)−アミノ−N−シクロプロピル−2−ヒドロキシヘキサンアミド(15mg、65μmol)を用いて、10mg(14μmol)の(5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(E5)を得た。LC MS+/−:702.54/700.62 3.63分(10−90%、3−5分、ギ酸)。
工程F:(5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(化合物番号8)
Figure 2010519329
実施例1の工程Jの手順に従って、(5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(E5)(10mg、14μmol)を用いて、1.3mg(1.9μmol)の(5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−N−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキサミド(化合物番号8)を得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) 7.6−7.28 (m, 3H), 7.13 (m, 2H), 6.9 (m, 1H), 6.03 (m, 1H), 5.33 (m, 1H), 4.8−4.75 (m, 1H), 4.61 (m, 1H), 4.46−4.4 (m, 1H), 4.25−3.7 (m, 3H), 2.8 (m, 1H), 2.68−2.52 (m, 1H), 2.2−1.9 (m, 2H), 1.9−0.8 (m, 30H), 0.6 (m, 2H)。
実施例6:シクロペンチル−(S)−1−((3S,5R)−3−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(化合物番号1)およびシクロペンチル(S)−1−((3S,5S)−3−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(化合物番号4)
工程A:(S)−ジ−tert−ブチル−4−(2−エトキシ−2−オキソエチリデン)ピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(A6)
Figure 2010519329
A6
トルエン(20ml)中の((S)−ジ−tert−ブチル 4−オキソピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(A1)、2.43g、8.5mmol)の溶液に、(カルボエトキシ−メチレン)トリフェニルホスホラン(4.52g、13mmol、1.5当量)を加えた。この反応物を、一晩還流し、そして濃縮すると油状物となった。この油状物を、シリカ(120g、ヘキサン/酢酸エチル 勾配)を用いて精製して、(S)−ジ−tert−ブチル−4−(2−エトキシ−2−オキソエチリデン)ピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(A6)(1.00g、2.8mmol)を無色油状物として得た。1H NMR (DMSO) δ 1.20 (t, 3H), 1.40 (m, 18H), 2.54 (m, 2H), 3.30 (m, 2H), 4.10 (m, 3H), 4.71 (m, 0.5H), 5.62 (m, 0.5H)。
工程B:(2S)−ジ−tert−ブチル−4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4−(ニトロメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(B6)
Figure 2010519329
ニトロメタン(5ml)中の(S)−ジ−tert−ブチル−4−(2−エトキシ−2−オキソエチリデン)ピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(A6)(1.00g、2.8mmol)の溶液を、テトラメチルグアニジン(TMG、0.35g、3.0mmol、1.1当量)で処理した。この反応物を3時間還流し、そして濃縮すると黄色油状物となった。この油状物を、シリカ(ヘキサン/エーテル 勾配)を用いて精製して、(2S)−ジ−tert−ブチル−4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4−(ニトロメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(B6)(0.46g、1.1mmol)をジアステレオマー混合物として得た。1H NMR (DMSO) δ 1.15 (t, 3H), 1.35 (m, 18H), 1.95 (m, 1H), 2.40 (m, 1H), 2.54 (m, 8H), 2.70 (s, 1.5H), 3.30 (s, 8.6H), 3.5−3.6 (m, 1H), 4.0−4.2 (m, 3H), 4.7−4.85 (m, 2H)。
工程C:(2S)−ジ−tert−ブチル 4−(アミノメチル)−4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(C6)
Figure 2010519329
C6
このニトロメタン付加物(2S)−ジ−tert−ブチル−4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−4−(ニトロメチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(B6)(1.24g、3.0mmol)を、酢酸エチル(20ml)中に溶解し、そしてこれに10%Pd/C(75mg、触媒)を加えた。この反応物を、水素雰囲気下で2日間撹拌した。この溶液をセライトを通してろ過し、そして濃縮すると油状物になった。この粗製物を、シリカ(1%〜20%MeOH/CHCl 勾配)を用いて精製して、(2S)−ジ−tert−ブチル 4−(アミノメチル)−4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(C6)(566mg、1.5mmol)を白色泡状物として得た。1H NMR (DMSO) δ 1.20 (t, 1H), 1.4 (m, 18H), 1.8−1.9 (m, 1H), 2.1−2.6 (m, 11H), 3.0−3.5 (m, 5H), 3.9−4.2 (m, 2H), 7.61 (m, 0.5H)。
工程D:2−((5S)−3−(アミノメチル)−1,5−ビス(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)酢酸(D6)
Figure 2010519329
エステル (2S)−ジ−tert−ブチル 4−(アミノメチル)−4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)ピロリジン−1,2−ジカルボキシラート(C6)(560mg、1.45mmol)を、THF(12ml)中に溶解した。これに1N 水酸化リチウム水溶液(2.9ml、2.9mmol、2.0当量)を加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。この反応物を、0℃に冷却し、そして1N 塩酸水溶液でクエンチした。この混合物をNガスで送風乾燥させ、アセトニトリルを何回か除去して、2−((5S)−3−(アミノメチル)−1,5−ビス(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)酢酸(D6)(1.45mmol)をガラス状固体として得た。1H NMR (DMSO) δ 1.35 (m, 18H), 2.00 (m, 2H), 2.35 (m, 2H), 2.80 (m, 1H), 3.65 (m, 1H), 4.00 (m, 1H);LCMS C1730として 358.21[M]、実測値 ES+ 359.21[M+H] そしてES− 357.21[M−H] 1.8分(保持時間)、5分にわたって10−90% アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。
工程E:(3S)−ジ−tert−ブチル 8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2,3−ジカルボキシラート(E6)
Figure 2010519329
CHCl(32ml)中のアミノ酸 2−((5S)−3−(アミノメチル)−1,5−ビス(tert−ブトキシカルボニル)ピロリジン−3−イル)酢酸(D6)(1.45mmol)の溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、196mg、1.45mmol、1当量)、1−エチル−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(EDC、418mg、2.2mmol、1.5当量)、およびN、N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA、756μl、4.4mmol、3.0当量)を加えた。この反応物を、室温で一晩放置した。この溶液をCHCl(100ml)で希釈し、そして水(100ml)、水中の1N 水酸化ナトリウム(100ml)および塩水(100ml)で洗浄した。この有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、そして第二抽出液(a second extract)と共に濃縮して、粗生成物を得た。これを、シリカ(1%〜20%MeOH/CHCl 勾配)を用いて精製して、スピロラクタム (3S)−ジ−tert−ブチル 8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2,3−ジカルボキシラート(E6)を得た(295mg、868μmol)。1H NMR (CDCl3) δ 1.35 (m, 18H), 1.91 (m, 2H), 2.3 (m, 3H), 3.2 (m, 2H), 3.3−3.5 (m, 2H), 4.10 (m, 1H), 6.21 (m, 1H);LCMS C1728として 340.20[M]、実測値 ES+ 341.2 [M+H]、285.2[M+H、−t−ブチル]、285.2[M+H、−t−ブチル、−BOC] 2.6分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。
工程F:(3S,5S)−ジ−tert−ブチル−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2,3−ジカルボキシラート(F6)
Figure 2010519329
スピロラクタム (3S)−ジ−tert−ブチル 8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2,3−ジカルボキシラート(E6)(34mg、100μmol)を、CsCO(56mg、172μmol、1.7当量)、Pddba(3.0mg、3.2μmol、3.2%)およびキサントホスリガンド(xanthphos ligand)(5.7mg、9.8μmol、9.8%)と共にチューブ内に入れた。ジオキサン(1.0ml)を、シリンジを介して加え、その後ブロモベンゼン(21mg、134μmol、1.3当量)を添加した。密封された反応物を16時間、100℃に、効率的に磁性撹拌して加熱した。この反応物を、CHCl(10ml)で希釈し、セライト(登録商標)を通してろ過し、そして濃縮した。この粗製物を、シリカ(1%〜6%MeOH/CHCl 勾配)を用いて精製して、フェニル化ラクタム (3S,5S)−ジ−tert−ブチル−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2,3−ジカルボキシラート(F6)(32mg、77μmol)を白色泡状物として得た。1H NMR (CDCl3) δ 1.45 (m, 18H), 2.10 (m, 1H), 2.45 (m, 1H), 2.6−2.8 (m, 2H), 3.55 (m, 1H), 3.75 (m, 2H), 4.25 (m, 1H), 7.15 (m, 1H), 7.35 (m, 2H), 7.55 (m, 2H);LCMS C2332として 416.23[M]、実測値 ES+ 417.23 [M+H] 3.5分(保持時間)、5分にわたって10−90% アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。
工程G:(3S,5R)−tert−ブチル−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(G1a)および(3S,5S)−tert−ブチル 8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(G1b)
Figure 2010519329
このフェニル化ラクタム (3S,5S)−ジ−tert−ブチル−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2,3−ジカルボキシラート(F6)(29mg、70μmol)を、乾燥酢酸エチル(1.0ml)に入れ、そして酢酸エチル中の1M 塩酸(1.0ml、1000μmol、14当量)で処理した。この反応物を室温で24時間放置した。この反応物を、泡だっているNガスを通すことによって、乾燥するまでパージした。この生成物を酢酸エチルおよび水中の飽和重炭酸ナトリウムで抽出した。この有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、そして第二抽出液と共に濃縮して、粗生成物を得た。この粗製物を、シリカ(1%〜20% MeOH/CHCl 勾配)を用いて精製して、(3S,5R)−tert−ブチル−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(G6a)(6.1mg、19μmol、27%)を得た。1H NMR (CDCl3) δ 1.45 (s, 9H), 2.00 (m, 1H), 2.40 (m, 1H), 2.5−2.8 (m, 4H), 3.0−3.2 (m, 2H), 3.88 (m, 3H), 7.20 (m, 1H), 7.38 (m, 2H), 7.6 (m, 2H)。この副ジアステレオマー (3S,5S)−tert−ブチル 8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(G6b)(0.5mg、1.6μmol、2.2%)もまたカラムから得られた。1H NMR (CDCl3) δ 1.45 (s, 9H), 2.25 (m, 1H), 2.45 (m, 1H), 2.6−2.9 (m, 2H), 3.37 (m, 1H), 3.5−3.8 (m, 2H), 3.91 (m, 1H), 4.25 (m, 1H), 7.15 (m, 1H), 7.32 (m, 2H), 7.55 (m, 2H)。
工程H:(3S,5R)−tert−ブチル−2−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(H6a)および(3S,5S)−tert−ブチル 2−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(H6b)
Figure 2010519329
DMF(200μl)中のこのアミン (3S,5R)−tert−ブチル−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(6.1mg、19μmol)を、(5S,8S)−メチル−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(C3)(40μmol、2当量)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、25μmol、1当量)、1−エチル−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(EDC、40μmol、2当量)、およびN、N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA、80μmol、4当量)で処理した。この反応物を、室温で一晩放置し、水中の1M ヒスタミン(40μl、2当量)でクエンチし、そして窒素ガスを送風し乾燥した。この残渣を酢酸エチル(2×5ml)そして0.5N塩酸水溶液(2×2ml)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、そして濃縮して、(3S,5R)−tert−ブチル−2−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(H6a)(9.2mg、17μmol)を得た。1H NMR (CDCl3) δ 1.08 (s, 9H), 1.4−1.9 (m, 20H), 2.09 (m, 1H), 2.40 (m, 1H), 2.70 (s, 2H), 3.61 (m, 2H), 3.91 (m, 1H), 4.20 (m, 2H), 4.45 (m, 1H), 5.00 (m, 1H), 5.20 (m, 1H), 7.15 (m, 1H), 7.35 (m, 2H), 7.60 (m, 2H);LCMS C3043として 541.32[M]、実測値 ES+564.3 [M+Na]、542.32[M+H] 3.7分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。副ジアステレオマー(3S,5S)−tert−ブチル 2−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(H6b)(5μmol)が、同様な方法で得られた。LCMS C3043として 541.32[M]、実測値542.32 [M+H] 3.7分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。
工程I:(3S,5R)−2−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボン酸(I6a)および(3S,5S)−2−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボン酸(I6b)
Figure 2010519329
この保護されたプロリン (3S,5R)−tert−ブチル−2−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(H6a)(9.2mg、17μmol)を、CHCl(1.0ml)中に溶解し、そしてトリフルオロ酢酸(0.3ml)で、室温で4時間処理した。この反応物を高真空下で濃縮・乾燥して、(3S,5R)−2−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボン酸(I6a)(17μmol)を得た。副ジアステレオマー(3S,5S)−2−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボン酸(I6b)(5μmol)が同様な方法で得られた。
工程J:シクロペンチル−(S)−1−((3S,5R)−3−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(J6a)およびシクロペンチル (S)−1−((3S,5S)−3−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(J6b)
Figure 2010519329
カルボン酸 (3S,5R)−2−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボン酸(I6a)(17μmol)および(2R、3S)−3−アミノ−N−シクロプロピル−2−ヒドロキシヘキサンアミド・塩酸塩(ウォーヘッド(warhead) (5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(D3)、7.6mg、34μmol、2当量)をDMF(1.0ml)中に溶解した。これに1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、4.6mg、34μmol、2当量)、1−エチル−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(EDC、6.5mg、34μmol、2当量)、およびN、N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA、12μl、68μmol、4当量)を加えた。この反応物を、室温で一晩放置し、濃縮・乾燥させ、CHCl(2×5ml)そして水(2ml)で抽出した。この有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、そして濃縮して粗製物とした。この粗製物を、シリカ(1%MeOH/CHCl〜20%MeOH/CHCl 勾配)を用いて精製して、シクロペンチル−(S)−1−((3S,5R)−3−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(J6a)(4.1mg、6.3μmol)を得た。LC MS C3551として 653.38[M]、実測値ES 654.5[M+H] そしてES652.6[M−H]、3.0分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。副ジアステレオマー シクロペンチル(S)−1−((3S,5S)−3−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(J6b)(3μmol)を同様の方法で得た。LCMS C3551として 653.38[M]、実測値ES 654.5[M+H] そしてES652.6[M−H]、3.0分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。
工程K:シクロペンチル−(S)−1−((3S,5R)−3−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(化合物番号1)およびシクロペンチル(S)−1−((3S,5S)−3−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(化合物番号4)
Figure 2010519329
このヒドロキシアミド シクロペンチル−(S)−1−((3S,5R)−3−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(J6a)(4.1mg、6.3μmol)を、CHCl(1.0ml)中に溶解し、そしてデス−マーチン・ペルヨージナン(DMP、8.0mg、18.9μmol、3当量)で、室温で3時間処理した。この反応を水中の1M チオ硫酸ナトリウム(32μl、5当量)でクエンチした。この反応物を、シリカ(酢酸エチル/ヘキサン 勾配上で溶出する)に装填して、シクロペンチル−(S)−1−((3S,5R)−3−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(化合物番号1)(3.1mg、4.8μmol)が白色固体として生じた。1H NMR (CDCl3) m, 46H),1.96 (m, 1H), 2.25 (m, 1H), 2.61 (m, 2H), 2.80 (s, 2H), 3.60 (dd, 2H), 4.00 (d, 1H), 4.22 (m, 2H), 4.70 (m, 1H), 4.90 (m, 1H), 5.20 (d, 1H), 5.35 (m, 1H), 6.90 (s, 1H), 7.19 (m, 1H), 7.38 (m, 2H), 7.65 (d, 1H)。LCMS C3549として 651.36[M]、実測値 ES 652.5 [M+H]そしてES 650.6 [M−H]、3.2分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。副ジアステレオマー シクロペンチル(S)−1−((3S,5S)−3−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イルカルバモイル)−8−オキソ−7−フェニル−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2−イル)−3,3−ジメチル−1−オキソブタン−2−イルカルバメート(化合物番号4)(1.4mg、2μmol)が、同様な方法で得られた。1H NMR (CDCl3) δ 0.52 (m, 2H), m, 14H), 1.0−2.0 (m, 22H), 2.10 (m, 1H), 2.45−2.75 (m, 4H), 3.64 (t, 2H), 3.90 (d, 2H), 4.15 (d, 1H), 4.60 (m, 1H), 5.00 (m, 1H), 5.13 (d, 1H), 5.25 (m, 1H), 6.80 (m, 1H), 7.10 (m, 2H), 7.30 (m, 4H), 7.50 (m, 2H), 7.90 (m, 1H);LCMS C3549として 651.36[M]、実測値 ES 652.5 [M+H] そしてES 650.6[M−H]、3.2分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。
実施例7:(3S,5R)−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル) 7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(化合物番号2)および(3S,5S)−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(化合物番号6)
工程A:(3S,5S)−ジ−tert−ブチル−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2,3−ジカルボキシラート(A7a)および(3S,5R)−ジ−tert−ブチル 7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2,3−ジカルボキシラート(A7b)
Figure 2010519329
スピロラクタム(5S,8S)−tert−ブチル 7−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−3−フェニル−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボキシラート(F1)(51mg、150μmol)を、CsCO(70mg、215μmol、1.4当量)、Pddba(6.6mg、7.2μmol、4.8%)およびキサントホスリガンド(13.5mg、23.3μmol、15.5%)と共にチューブに入れた。ジオキサン(1.5ml)を、シリンジを介して加え、その後1−ブロモ−3−クロロベンゼン(46mg、240μmol、1.6当量)を添加した。この密封された反応物を17時間、100℃にて、効率的に磁性撹拌して加熱した。この反応物を、CHCl(10ml)で希釈し、セライトを通してろ過し、そして濃縮した。この粗製物を、シリカ(1%〜6%MeOH/CHCl 勾配)を用いて精製して、生成物がジアステレオマー混合物として生じた。このジアステレオマーをシリカ(10%〜50%エーテル/ヘキサン)上でで分離して、(3S,5S)−ジ−tert−ブチル−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2,3−ジカルボキシラート(A7a)(45.7mg、101μmol)を得た。1H NMR (CDCl3) δ 1.48 (m, 18H), 2.09 (m, 1H), 2.45 (m, 1H), 2.70 (q, 2H), 3.50 (m, 1H), 3.70 (m, 3H), 4.28 (m, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.30 (m, 1H), 7.50 (d, 1H), 7.65 (d, 1H);LCMS C2331Clとして 450.19[M]、実測値 ES 451.19 [M+H] 3.7分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。副ジアステレオマー、(3S,5R)−ジ−tert−ブチル 7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2,3−ジカルボキシラート(A7b)(15.2mg、34μmol)もまた得られた。1H NMR (CDCl3) δ 1.48 (m, 18H), 2.09 (m, 1H), 2.45 (m, 1H), 2.65 (s, 2H), 3.4−3.95 (m, 4H), 4.25 (m, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.1−7.7 (m, 4H);LC MS C2331Clとして 450.19 [M]、実測値 ES+ 451.19[M+H] 3.8分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。
工程B:(3S,5R)メチル−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(B7a)および(3S,5S)−メチル 7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(B7b)
Figure 2010519329
アリール化ラクタム (3S,5S)−ジ−tert−ブチル−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2,3−ジカルボキシラート(A7a)(45.7mg、101μmol)を、酢酸エチル中の1M HCl(1.0ml、10当量)中に入れた。この反応物を室温で一晩放置した。この反応物を、泡だっているNガスを通すことによって、乾燥するまでパージした。次いでこの生成物をメタノール(2ml)中の塩酸の飽和溶液中に入れ、そして室温で一晩放置した。この反応物を、窒素ガスで送風・乾燥させ、そして真空中で乾燥して、(3S,5R)メチル−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(B7a)(35.2mg、102μmol)を得た。LCMS C1517Clとして 308.09[M]、実測値 ES+ 309.2 [M+H] そして311.1 [M+H] (塩素同位体) 2.0分(保持時間)、7分にわたって5〜45%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。副ジアステレオマー(3S,5R)−ジ−tert−ブチル 7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−2,3−ジカルボキシラート(A7b)(15.2mg、34μmol)を同様に処理して、(3S,5S)−メチル 7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(B7b)(12.4mg、36μmol)を得た。LCMS C1517Clとして 308.09[M]、実測値 ES+ 309.2 [M+H] そして311.1[M+H] (塩素同位体) 2.2分(保持時間)、7分にわたって5〜45%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。
工程C:(3S,5R)−メチル−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(C7a)および(3S,5S)−メチル−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(C7b)
Figure 2010519329
プロリン (3S,5R)メチル−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(B7a)(35.2mg、102μmol)[DMF(0.7ml)中]を、(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチル酪酸(33.3mg、144μmol、1.2当量)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、16.5mg、122μmol、1.2当量)、1−エチル−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(EDC、63.3mg、330μmol、3.2当量)、およびN、N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA、86μl、68μmol、4当量)で、室温で3日間処理した。この反応を水中の1M ヒスタミン(381μl、3.7当量)でクエンチし、Nガスで送風。乾燥した。この残渣を酢酸エチル(2×10ml)そして0.5N 塩酸(2×5ml)で抽出した。この有機物を、水中の1M 炭酸カリウム(2×2ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、そして濃縮した。この生成物を、シリカ(酢酸エチル/ヘキサン 勾配)を用いて精製して、(3S,5R)−メチル−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(C7a)(36.9mg、70.6μmol)を得た。1H NMR (CDCl3) δ 1.07 (s, 9H), 1.39 (s, 9H), 1.60 (s, 1H), 2.10 (m, 1H), 2.45 (m, 1H), 2.71 (s, 2H), 3.60 (m, 2H), 3.75 (s, 3H), 3.99 (d, 1H), 4.13 (d, 1H), 4.30 (d, 1H), 4.60 (t, 1H), 5.08 (d, 1H), 7.15 (m, 1H), 7.29 (m, 2H), 7.60 (m, 2H);LCMS C2636Clとして 521.23 [M]、実測値 ES+ 522.23 [M+H] そして422.23 [M+H−Boc] 3.5分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。この副ジアステレオマー (3S,5S)−メチル 7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(B7b)(12.4mg、36μmol)を同様に反応させると、(3S,5S)−メチル−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(C7b)(9.4mg、18μmol、50%)を得た。LCMS C2636Clとして 521.23[M]、実測値 ES+ 522.23 [M+H] そして422.23[M+H−Boc] 3.5分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。
工程D:(3S,5R)−メチル 2−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル)−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(D7a)および(3S,5S)−メチル 2−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル)−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(D7b)
Figure 2010519329
化合物 (3S,5R)−メチル−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(C7a)(36.9mg、70.6μmol)を、CHCl(1.0ml)中に溶解し、そしてトリフルオロ酢酸(0.3ml)で、室温で6時間処理した。この反応物を、濃縮・乾燥して、(3S,5R)−メチル 2−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル)−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(D7a)(70.6μmol)を得た。副ジアステレオマー (3S,5S)−メチル−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(C7b)(9.4mg、18μmol)を、同様に処理して、(3S,5S)−メチル 2−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル)−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(D7b)(18μmol、100%)を得た。
工程E:(3S,5R)−メチル−7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(E7a)および(3S,5S)−メチル 7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(E7b)
Figure 2010519329
アミン (3S,5R)−メチル 2−((S)−2−アミノ−3,3−ジメチルブタノイル)−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(D7a)(70.6μmol)を、CHCl(2.0ml)中に入れ、そして2−シクロヘキシル酢酸(20.0mg、141μmol、2.0当量)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、9.5mg、70μmol、1.0当量)、1−エチル−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(EDC、27.1mg、141μmol、2.0当量)、およびN、N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA、74μl、424μmol、6当量)で、室温で一晩処理した。この反応物を、CHCl(2×10ml)そして水(5ml)で抽出した。この有機物を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、そして濃縮すると粗製物を得た。この生成物を、シリカ(酢酸エチル/ヘキサン 勾配)を用いて精製して、(3S,5R)−メチル−7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(E7a)(12.8mg、23μmol)を得た。1H NMR (CDCl3) δ 0.85−1.4 (m, 17H), 1.67 (m, 8H), 2.10 (m, 4H), 2.45 (m, 1H), 2.70 (d, 2H), 3.65 dd, 2H), 3.79 (s, 3H), 3.92 (d, 1H), 4.30 (d, 1H), 4.50 (d, 1H), 4.60 (t, 1H), 6.00 (d, 1H), 7.15 (d, 1H), 7.30 (m, 2H), 7.50 (m, 1H), 7.70 (s, 1H);LCMS C2940Clとして 545.26[M]、実測値 ES+546.3 [M+H] そして548.4 [M+H] (塩素同位体) そしてES−544.3 [M−H] 3.6分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。副ジアステレオマー (3S,5S)−メチル−2−((S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−7−(3−クロロフェニル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(C7b)(18μmol)を同様に処理して、(3S,5S)−メチル 7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(E7b)(6.6mg、12μmol)を得た。LCMS C2940Clとして 545.26[M]、実測値 ES+546.3 [M+H] 3.6分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。
工程F:(3S,5R)−7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボン酸(F7a)および(3S,5S)−7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボン酸(F7b)
Figure 2010519329
メチルエステル (3S,5R)−メチル−7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(E7a)(12.8mg、23μmol)を、THF(1.0ml)中に、そしてMeOH(50μl)を加えた。これに1N LiOH水溶液(46μl、2.0当量)を加えた。この反応物を、室温で一晩撹拌し、水中の1N HCl(46μl、2.0当量)で、0℃でクエンチした。この反応物を、濃縮・乾燥して、(3S,5R)−7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボン酸(F7a)(23μmol)を得た。LCMS C2838Clとして 531.25 [M]、実測値 ES+ 532.3 [M+H] およびES−530.5[M−H] 3.2分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。この副ジアステレオマー (3S,5S)−メチル7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(E7b)(6.6mg、12μmol)を同様に処理して、(3S,5S)−7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボン酸(F7b)(12μmol)を得た。LCMS C2838Clとして 531.25 [M]、実測値 ES+ 532.25[M+H] そしてES− 530.25 [M−H] 3.3分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。
工程G:(3S,5R)−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(G7a)および(3S,5S)−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(G7b)
Figure 2010519329
カルボン酸(3S,5R)−7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボン酸(F7a)(23μmol)および(2R、3S)−3−アミノ−N−シクロプロピル−2−ヒドロキシヘキサンアミドおよび塩酸塩(ウォーヘッド (5S,8S)−3−(3−クロロフェニル)−7−((S)−2−(シクロペンチルオキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチルブタノイル)−2−オキソ−1−オキサ−3,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−8−カルボン酸(D3)、20.6mg、92μmol、4当量)を、CHCl(2.0ml)中に溶解した。これに1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT、12.2mg、46μmol、2当量)、1−エチル−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・塩酸塩(EDC、17.6mg、92μmol、4当量)、およびN、N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA、50μl、288μmol、12.5当量)を加えた。この反応物を室温で一晩放置し、そしてCHCl(2×10ml)そして水(2ml)で抽出した。この有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、そして濃縮し粗製物を得た。この粗製物を、シリカ(1%MeOH/CHCl〜20%MeOH/CHCl 勾配)を用いてで精製して、(3S,5R)−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(G7a)(12.2mg、17.4μmol)を得た。LC MS C3754ClNとして 699.38 [M]、実測値 ES 700.5[M+H] およびES698.7 [M−H]、3.3分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。この副ジアステレオマー (3S,5S)−7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボン酸(F7b)(12μmol)を同様に処理して、(3S,5S)−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(G7b)(8.5mg、12μmol)を得た。LCMS C3754ClNとして 699.38 [M]、実測値 ES 700.5[M+H] およびES 698.7 [M−H]、3.3分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。
工程H:(3S,5R)−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(化合物番号2)および(3S,5S)−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(化合物番号6)
Figure 2010519329
ヒドロキシアミド (3S,5R)−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル) 7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(G7a)(12.2mg、17.4μmol)をCHCl(2.0ml)中に溶解し、そしてデス−マーチン・ペルヨージナン(DMP、22.0mg、52μmol、3当量)で、室温で3時間処理した。この反応を水中の1M チオ硫酸ナトリウム(87μl、5当量)でクエンチした。この反応物を、シリカ上に装填し、そして酢酸エチル/ヘキサン 勾配を用いて溶出して、(3S,5R)−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル) 7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(化合物番号2)(12.1mg、17.3μmol)が白色固体として生じた。1H NMR (CDCl3) m, 44H), 3.51 (d, 2H), 3.91 (d, 1H), 4.21 (d, 1H), 4.44 (d, 1H), 4.59 (m, 1H), 5.22 (m, 1H), 5.92 (d, 1H), 6.81 (s, 1H), 7.09 (m, 1H), 7.20 (m, 4H), 7.50 (d, 1H), 7.60 (s, 1H);LCMS C3752ClNとして 697.36[M]、実測値 ES 698.5 [M+H] およびES696.6 [M−H]、3.6分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。この副ジアステレオマー (3S,5S)−((3S)−1−(シクロプロピルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−オキソヘキサン−3−イル)7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(G7b)(8.5mg、12μmol)を同様に処理して、(3S,5S)−((S)−1−(シクロプロピルアミノ)−1,2−ジオキソヘキサン−3−イル)7−(3−クロロフェニル)−2−((S)−2−(2−シクロヘキシルアセトアミド)−3,3−ジメチルブタノイル)−8−オキソ−2,7−ジアザスピロ[4.4]ノナン−3−カルボキシラート(化合物番号6)(7.8mg、11μmol、93%)を得た。1H NMR (CDCl3) m, 45H), 3.65 (m, 2H), 3.90 (m, 2H), 4.49 (m, 2H), 4.60 (m, 1H), 5.28 (m, 1H), 5.95 (m, 1H), 6.81 (s, 1H), 7.0−7.8 (m, 10H);LCMS C3752ClNとして 697.36 [M]、実測値 ES 698.5 [M+H] およびES696.6[M−H]、3.6分(保持時間)、5分にわたって10〜90%アセトニトリル/水(0.1%ギ酸緩衝液を含む)勾配を用いた。
試薬および条件:(l)1−ブロモ−3−クロロベンゼン、Pddba/キサントホス/CsCO、ジオキサン、100℃、16時間、90%(3:1混合物);(m)HCl(g)、EtOAc、18時間、次いでHCl(g)、MeOH、24時間、100%;(n)(S)−2−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3,3−ジメチル酪酸、HOBT/EDC/DIEA、DMF、3日、69%;(o)TFA、CHCl、6時間、100%;(p)2−シクロヘキシル酢酸、HOBT/EDC/DIEA、CHCl、18時間、67%;(q)LiOH、THF、MeOH、18時間、100%;(r)(2R、3S)−3−アミノ−N−シクロプロピル−2−ヒドロキシヘキサンアミド・塩酸塩、HOBT/EDC/DIEA、CHCl、18時間、76%;(s)デス−マーチン・ペルヨージナン、CHCl、3時間、99%。
VI.化合物の阻害特性を検出および測定するアッセイ
A.HCV酵素アッセイ
1.HCV NS3 セリンプロテアーゼドメインの構築および発現
HCV NS3 プロテアーゼ(GenBank CAB46913)の残基Ala−Ser181をコードするDNA断片を、PCRによってHCV Con1 レプリコンプラスミド、I377neo/NS3−3'/wt(本試験ではpBR322−HCV−Neoと再命名した)[V. Lohmann et al., Science, 285, pp. 110−113 (1999)]から得て、そして大腸菌中でC−末端ヘキサ−ヒスチジンタグを有するHCVタンパク質を発現させるために、pBEV11(S. Chamber, et al., personal communication)に挿入した。コンストラクトは、すべて配列決定によって確認した。
HCV NS3 セリンプロテアーゼドメインのこの発現コンストラクトを、BL21/DE3 pLysS E.coli細胞(Stratagene)中にトランスフォームした。新たにトランスフォームした細胞を、100μg/ml カルベニシリンおよび35μg/ml クロラムフェニコールを補充したBHI培地(Difco Laboratories)中、37℃で、600nmにて0.75の光学的濃度まで増殖させた。1mM IPTGでの誘導を、24℃で4時間行った。この細胞ぺーストを、遠心分離法によって採取し、そして−80℃での急速冷凍し、その後タンパク質精製を行った。精製工程は、すべて4℃で行った。次いで100gの細胞ペーストを、1.5Lの緩衝液A(50mM HEPES(pH8.0)、300mM NaCl、0.1% n−オクチル−β−D−グルコピラノシド、5mM β−メルカプトエタノール、10%(v/v) グリセロール)中に溶解し、そして30分間撹拌した。この溶解物を、マイクロフルイダイザー(Microfluidics, Newton, Mass)を用いて均質化し、その後54、000×gで45分間超遠心分離した。イミダゾールを、5mMの終濃度になるまで、5mMのイミダゾールを含む緩衝液Aを用いて予め平衡化した2mLのNi−NTA樹脂と共に上清に加えた。この混合物を3時間振動させ、そして20カラム容量の緩衝液Aそして5mM イミダゾールで洗浄した。このHCV NS3 タンパク質を、300mM イミダゾールを含む緩衝液Aで溶出した。この溶出液を、濃縮し、そしてHi−Load 16/60 Superdex 200 カラムに装填し、緩衝液Aを用いて予め平衡化した。精製HCVタンパク質の適当な画分を溜め、そして−80℃で貯蔵した。
2.HCV NS3 プロテアーゼドメインペプチド切断アッセイ
このアッセイは、Landro, et al. (Landro JA, Raybuck SA, Luong YC, O’Malley ET, Harbeson SL, Morgenstern KA, Rao G およびLivingston DL. Biochemistry 1997, 36, 9340−9348)に記載のアッセイの変法であり、遺伝子型1aHCVのNS5A/NS5B開裂部位に基づいて、ペプチド基質(NS5AB)を用いる。この基質のストック溶液(25mM)を、0.2M DTTを含むDMSO中で調製し、そして−20℃で貯蔵した。合成ペプチドコファクター(KK4A)を、NS4Aの中心コア領域の代替物として使用した。ペプチド配列は、以下の表に示されている。この反応は、50mM HEPES pH7.8、100mM NaCl、20% グリセロール、5mM DTTおよび25μM KK4Aを含んでいる緩衝液中の25nM〜50nM HCV NS3プロテアーゼドメインを用いて、96−ウェルマイクロタイタープレート形式で行った。DMSOの終濃度は、2%v/vを超えなかった。反応を、トリフルオロ酢酸(TFA)を添加してクエンチし、最終濃度2.5%を得た。
Figure 2010519329
このSMSY生成物を、マイクロボア分離方法を用いて、基質およびKK4Aから分離させた。使用した装置は、G1322Aデガッサー、G1312AバイナリーポンプまたはG1311Aカテナリーポンプのいずれか、G1313Aオートサンプラー、G1316Aカラムサーモスタット付きチャンバーおよびG1315Aダイオードアレイ検出器を備えたAgilent 1100であった。カラムは、Phenomenex Jupiter、5μm C18、300Å、150×2mm、P/O00F−4053−B0であり、流速は、0.2mL/分であった。このカラムサーモスタットは、40℃であった。移動相は、HPLCグレード HO/0.1% TFA(溶媒A)およびHPLCグレード CHCN/0.1%TFA(溶媒B)であった。このSMSY生成物のピークを、210nMで回収したデータを用いて定量した。
NS3・4Aプロテアーゼの構築および発現
標準的な組み換えDNA技術を用いて、NS3およびNS4Aの配列をコードしているcDNA断片、HCVサブタイプ株1aの残基Ala1027〜Cys1711(N−末端 ヘキサ−ヒスチジン配列を含む)を、バキュロウイルス移入ベクター pVL1392中にクローニングした(Webb NR および Summers MD (1990) Expression of proteins using recombinant baculoviruses, Techniques 2:173−188)。を、NS3・4Aを含む組み換えバキュロウイルスを、pVL1392−His−NS3・4Aと線形化したAutographa californica核多核体病ウイルス(AcMNPV)DNAを共にSpodoptera frugoperda(Sf9)昆虫細胞にトランスフェクションすることにより製造した。次いで組み換えバキュロウイルスクローンを含むこのトランスフェクトした昆虫細胞を、プラーク精製によって単離した。高力価クローンバキュロウイルスを、一般的方法で、タンパク質生成のためにSf9昆虫細胞に使用した。産生において、Sf9細胞を27℃で、それらが2.0−×10細胞/mlの濃度に達するまで増殖させた。この時点で、この昆虫細胞をウイルスに感染させた。72時間後、またはこの細胞の生存能力が70〜80%の間である時に、この培養を回収し、そしてこの細胞を精製用に調製した。
3.NS3・4Aタンパク質の精製
NS3・4Aタンパク質(配列番号:1)を次のように精製した。細胞ペーストを、細胞ペースト1グラムあたり、少なくとも5容量の溶解緩衝液(50mM NaHPO pH8.0、10%グリセロール、300mM NaCl、5mM β−メルカプトエタノール、0.2mM PMSF、2.5μg/ml ロイペプチン、1.0μg/ml E64、2.0μg/ml ペプスタチン)中で解凍した。次いでこの細胞ペーストを、Dounceホモジナイザー(Dounce homogenizer)を用いて氷上で均質化した。次にこの細胞を、マイクロフルイダイザー(Microfluidics Corporation, Newton, MA)に一度通過させることによって機械的に崩壊させ、そしてこの細胞溶解物を、氷上で回収した。この細胞溶解物を、100,000×g(4℃で30分)で遠心分離し、そしてこの上清をデカントした。所望により、このペレットを、洗浄緩衝液(溶解緩衝液+0.1% β−オクチルグルコピラノシド)で再懸濁し、Dounceホモジナイザーを用いて均質化し、そして4℃で30分間、100,000×gで遠心分離した。不溶性のNS3・4Aを、2.5ml/g細胞ペーストを用いて、抽出緩衝液(溶解緩衝液+0.5%ラウリルマルトシド)中で再懸濁することによってペレットから抽出した。この混合物を、Dounceホモジナイザーを用いて均質化し、そして4℃で3時間以上混合した。この混合物を4℃、100,000×gで、30分間遠心分離した。この上清をデカントし、そして溜めた。
NS3・4Aタンパク質を、更にニッケル−NTA金属親和性クロマトグラフィーを用いて精製した。2M 貯蔵溶液から、イミダゾール溶液(pH8.0)をイミダゾールが10mMの終濃度になるように該貯留上清に加えた。この上清を、溶解緩衝液+10mM イミダゾールを用いて予め平衡化したニッケル−NTA親和性樹脂を用い、バッチ式で、4℃で一晩インキュベートした。予想される5μgのNS3−4Aあたり、1mlの樹脂を用いた。次にこの樹脂を、重力または500×g(5分)の遠心分離法によって沈下させた。次にこの樹脂を、重力流カラムに注ぎ、そして10カラム容量以上のニッケル洗浄緩衝液(溶解緩衝液+0.1% ラウリルマルトシド+10mM イミダゾール)で洗浄した。次いでこのカラムを3〜4のカラム容量のニッケル溶出緩衝液(ニッケル洗浄緩衝液+300mM イミダゾール)で溶出した。この溶出画分を、氷上で回収し、そしてSDS−PAGEを用いて評価した。NS3−4Aタンパク質分解を防止するために、100μM DFPプロテアーゼ阻害剤を、SDSサンプル緩衝液を加え沸騰させる(boiling)前に、ゲルサンプルに加えた。このピーク画分を溜め、そしてタンパク質濃度を280nmでの吸光度を測定し、NS3・4Aに関しては吸光係数(e)で割ることにより決定し、1.01であった。
NS3・4Aを、更にゲルろ過クロマトグラフィーを用いて精製した。スーパーデックス(Superdex)200 26/60カラムを、スーパーデックス緩衝液(20mM HEPES pH8.0、10% グリセロール、300mM NaCl、10mM β−メルカプトエタノール、0.05%ラウリルマルトシド)で3ml/分の速度で平衡化した。このニッケル精製 NS3・4Aを、必要ならば、2mg/ml以上にセントリプレップ(Centriprep)30中で濃縮し、そして0.2μmシリンジフィルターを通してろ過し、そして10mlまでをスーパーデックス200カラム上に装填した。0.3カラム容量の通過後、4〜5ml画分を回収した。該画分を、SDS−PAGEによって評価した。NS3・4Aタンパク質は、二つのピーク中に溶出する。ピーク1は、凝集(aggregated)NS3・4Aを含み、そしてピーク2は活性タンパク質を含む。ピーク2の画分を溜め、アリコートに分け、そして−70℃で凍結した。
Figure 2010519329
4.NS3ペプチド切断アッセイ
このアッセイは、完全長C型肝炎ウイルスタンパク質NS3・4Aによってペプチド基質の切断によりもたらされる。遺伝子型1aHCVのNS5A/NS5B切断部位に基づく三つのペプチド基質のひとつは、酵素活性を測定するのに使用される。すべての基質ストック溶液(25mM)は、0.2M DTTを含むDMSO中で調製され、−20℃で貯蔵した。合成ペプチド共同因子(NS4A ペプチド)は、NS4Aを補充するのに使用された。ペプチド配列を以下に示す。この加水分解反応は、50mM HEPES pH7.8、100mM NaCl、20% グリセロール、5mM DTTおよび25μM NS4Aペプチドを含む緩衝液中の100nM〜125nMのHCV NS3・4Aを用いて96ウェルマイクロタイタープレート形式中で行った。DMSOは、終濃度2%v/vを超えない。基質としてNS5ABまたはNS5AB−EDANSを用いる反応は、10%トリフルオロ酢酸(TFA)を添加してクエンチして、最終TFA濃度を2.5%とした。FITC−NS5AB−1を基質として用いる反応は、0.4Mギ酸を添加することによってクエンチして、0.08M 酸の最終濃度とした。
酵素活性は、基質と生成物を逆相HPLCによって分離することによって評価した。使用器具は、G1322Aデガッサー、G1312AバイナリーポンプまたはG1311Aカテナリーポンプのいずれか、G1313Aオートサンプラー、G1316Aカラムサーモスタット付きチャンバー、G1321A蛍光検出器およびG1315Aダイオードアレイ検出器を備えたAgilent 1100であった。このカラムサーモスタットは、40℃であった。基質NS5ABの場合、カラムは、Phenomenex Jupiter、5μm C18、300Å、150×2mm、P/O 00F−4053−B0であり、移動相としては、HPLCグレードHO/0.1% TFA(溶媒A)およびHPLCグレードCHCN/0.1% TFA(溶媒B)を用い、流速は、0.2mL/分であった。このC末端生成物ピーク(NH−SMSY−COOH)は、210nmで収集した吸光度データを用いて定量した。基質NS5AB−EDANSの場合、カラムは、Phenomenex Aqua、5μm C18、125Å、50×4.6mm、P/O 00B−4299−E0であり、移動相としては、HPLCグレード HO/0.1%TFA(溶媒A)およびHPLCグレード CHCN/0.1%TFA(溶媒B)を用い、流速は、1.0mL/分であった。このC末端生成物ピーク(NH−SMSYT−Asp(EDANS)−KKK−COOH)は、350nm 励起/490nm 発光で収集した蛍光データを用いて定量した。基質FITC−NS5AB−1の場合は、カラムは、Phenomenex Prodigy、5μm ODS(2)、125Å、50×4.6mm、P/O 00B−3300−E0であり、移動相として、HPLCグレード HO(溶媒A)中10mM リン酸ナトリウム pH7.0、およびHPLCグレード HO(溶媒B)中の65% HPLCグレード CHCN/35% 10mM リン酸ナトリウム pH7.0を用い、流速は1.0mL/分とした。このN−末端生成物ピーク(FITC−Ahx−EDVV−(alpha)Abu−C−COOH)は、440nm 励起/520nm 発光で収集した蛍光データを用いて定量した。あるいは、N−末端生成物の未反応のFITC−NS5AB−1基質に対する比率が、キャリパー・ラボチップ3000(Caliper LabChip 3000)を用い、検出を488nm 励起/530nm 発光で、100mM トリス pH7.0、10mM EDTA、0.01%(v/v) Brij−35、および0.1%(v/v) CR−3のチップ緩衝液(chip buffer)を用いて、決定された。
Figure 2010519329
5.KmおよびVmaxの決定
速度論パラメーターKmおよびVmaxを決定するために、HCV NS3プロテアーゼドメインまたはHCV NS3・4Aを、上記のアッセイ条件のもとで、ペプチド基質と反応させた。ペプチド基質濃度は、すべての基質濃度で20%より少ない転換を伴い、3μMと200μMの間で変化した。この生成物のピーク面積(逆相HPLCによって決定される)の反応時間に対する比率によって、酵素触媒加水分解の速度がもたらされた。基質濃度データポイントに対するこうした比率は、非線形回帰を用いるミカエルス・メンテン式に合致した。kcat値は、数字上のプロテアーゼ濃度および計器較正標準として完全に切断された基質ペプチドを用いて、Vmaxから決定した。
Figure 2010519329
6.化合物効力の決定
見かけのKi値を評価するために、試験化合物および基質を除いたすべての成分を、室温で5〜10分間プレインキュベートした。次いでDMSO中に溶解した試験化合物を、この混合物に加え、そして30℃で15分または60分間インキュベートした。非希釈(Neat)DMSOを阻害剤なしの対照として含めた。切断反応を、Kmと等しいか、または0.5倍のKmに等しい濃度で、ペプチド基質を添加することによって開始し、30℃で20分間進行させた。この反応の最後に、この混合物をクエンチし、そして反応の程度を上記のように決定した。11種類の濃度の化合物を使用して、阻害に対する酵素活性を滴定した。阻害濃度データポイントに対する活性は、非線形回帰を用いる、競合的強結合(competitive tight−binding)酵素阻害を記載するモリソン式(Morrison equation)に合致した(Sculley MJ および Morrison JF. Biochim. Biophys. Acta. 1986, 874, 44−53)。
試験した式Iの化合物は、一般的に約0.100〜約5μMのKi値を示した。いくつかの態様では、式Iの化合物は、約0.170〜約3.7μMのKi値を示した。いくつかの他の態様では、式Iの化合物は、約0.150〜約3.50μMのKi値を示した。更にいくつかの他の態様では、式Iの化合物は、約0.140〜約3.200μMのKi値を示した。
式(I、Ia、およびIb)の化合物のセリンプロテアーゼ受容体を阻害する活性の例は、下記の表3に示されている。HCV酵素アッセイを用いて、測定されたセリンプロテアーゼの化合物活性の場合、セリンプロテアーゼ活性は、活性が、0.41μMより少ないと測定された場合は、“+++”で表示され、活性が、0.41μM〜0.7μMであると測定された場合は、“++”で表示され、活性が、0.7μMを超えると測定された場合は、“+”で表示され、そしてデータが得られない場合は、“−”と表示される。0%有効は、DMSOのみの対照で得られた最小応答であるということに注意すべきである。酵素アッセイ1はHCV NS3プロテアーゼドメインペプチド切断アッセイを意味し、そして酵素アッセイ2はHCV NS3ペプチド切断アッセイを意味する。
Figure 2010519329
B.HCV細胞アッセイ
Huh−7細胞を、10%熱不活性化FBS(ウシ胎仔血清)、2mM L−グルタミン、および非必須アミノ酸(JRH)を補充したダルベッコ変法イーグル培地(DMEM, JRH Biosciences, Lenexa, Kansas)中で増殖させた。この細胞を、Lohmann et al. (1999)に記載のレプリコンI377neo/NS3−3’/wtと同一のインビトロ転写HCVレプリコンRNAでトランスフェクトした。安定な細胞クローンを選択し、そして250μg/mLG418(Invitrogen, Carlsbad, California)の存在下で維持した。クローンのひとつ、24−2をその後のHCVレプリコンアッセイで使用した。このレプリコン細胞を、10% FBS、2mM L−グルタミン、非必須アミノ酸、および250μg/mL G418を補充したDMEM中で増殖させた。この細胞を週2回、コンフルエンスに達した時に、新鮮な培地に分けた。レプリコン細胞あたり、約200〜300のHCVRNAのコピーが存在する。
この細胞からのHCVレプリコンRNAを、製造業者の指示に従ってQuantigene Discover XL kit (Panomics Inc., Fremont California)を用いて測定した。簡潔にいえば、化合物処理したレプリコン細胞を溶解し、HCV特異的オリゴヌクレオチドを用いて、捕捉プレート(capture plates)上で一晩固定化し、捕捉RNA相当量を、オリゴヌクレオチドプローブセットを用い、製造業者の指示に従って測定した。
1.2日間HCVレプリコンIC 50 アッセイ
アッセイ前日に、96−ウェルプレートのウェルあたり104レプリコン細胞をプレーティングし、付着させ、10%熱不活性化FBS(JRH Biosciences, Lenexa, Kansas)、2mM L−グルタミン(Invitrogen)、非必須アミノ酸(Invitrogen)および250μg/ml G418 (Invitrogen)を補充したDMEM(Invitrogen, Carlsbad, California)中で一晩増殖させた。化合物を、順に2% FBSおよび0.5% DMSO(Sigma Chemical Co., St. Louis, MO)を加えたDMEM(但し、G418は含まれていない)中で希釈した。細胞に由来するHCVレプリコンRNAを、製造業者の指示に従ってQuantigene Discover XL kit (Panomics Inc., Fremont California)を用いて測定した。簡潔にいえば、化合物処理したレプリコン細胞を溶解し、HCV特異的オリゴヌクレオチドを用いて、捕捉プレート(capture plates)上で一晩固定化し、捕捉RNA相当量を、オリゴヌクレオチドプローブセットを用い、製造業者の指示に従って測定した。他に特記しない限り、それぞれのデータポイントは、3回繰り返した平均を示す。IC50は、細胞中のHCVレプリコンRNAレベルが未処理レプリコン細胞対照と比較して50%だけ減少される化合物の濃度である。化合物の細胞増殖または細胞の生存能力に対する有効性をモニタリングするために、レプリコン細胞は、48時間順に希釈された化合物で処理され、その後、細胞の生存能力をCellTiter Glo assay (Promega, Madison, Wisconsin)を用いて決定した。CC50はそれぞれ、3回繰り返しから得られ、生存細胞の数が、未処理細胞対照と比較して50%まで減少する化合物の濃度である。このIC50およびCC50は、SoftMax Pro program (Molecular Devices, Sunnyvale, California)にフィットする4パラメーター曲線を用いて決定された。
2.5日間HCVレプリコンIC 99 アッセイ
アッセイの前日、細胞が5日間の培養液中にコンフルエンスに達しないように、96−ウェルプレートに1ウェルあたり2500細胞の低濃度でHCVレプリコン細胞をプレーティングした。化合物を、順に10% FBSおよび0.5% DMSOを含むDMEM(但し、G418は含まれていない)中で希釈した。新鮮培地および化合物を1日目と3日目に細胞に加えた。この細胞を抗ウイルス化合物で5日間処理した後、細胞に由来するHCVレプリコンRNAを、Quantigene Discover XL kit (Panomics Inc., Fremont California)を用いて製造業者の指示に従って測定した。簡潔にいえば、化合物処理したレプリコン細胞を溶解し、そしてHCV特異的オリゴヌクレオチドを用いて、捕捉プレート(capture plates)上で一晩固定化し、捕捉レプリコンRNA相当量を、オリゴヌクレオチドプローブセット(Panomics)を用い製造業者の指示に従って測定した。それぞれのデータポイントは、2回繰り返した平均を表す。IC99は、細胞中のHCVレプリコンRNAレベルが非処理細胞対照と比較して2ログ値減少している化合物の濃度である。化合物の細胞増殖または細胞の生存能力に対する有効性をモニタリングするために、レプリコン細胞を、5日間、連続希釈した化合物で処理し、その後、細胞の生存能力をCellTiter Glo assay (Promega, Madison, Wisconsin)を用いて決定した。各CC50は、2回の繰り返しから誘導され、生存能力のある細胞の数が、非処理細胞対照と比較して50%減少している化合物の濃度である。このIC99およびCC50は、Prism software (GraphPad Software Inc., San Diego, California) およびExcel program (Microsoft Corporation, Redmond, Washington)を用いる4パラメーター曲線フィッティング方法によって決定された。
上記のアッセイを用いて、本発明の化合物が有用なセリンプロテアーゼ阻害剤であることが決定された。
他の態様
本発明は、その詳細な記載と共に記載されているが、該記載は説明を意図し、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の範囲を限定するものではないことは理解されるべきである。他の局面、利点および改変は添付の特許請求の範囲内である。

Claims (87)

  1. 式I:
    Figure 2010519329
    {式中、
    は、−Z[ここで、Zは、それぞれ独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝または直鎖のC12脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい。但し、−O−、−NRNR−、−NRC(O)NR−または−NRSONR−は、式Iの窒素環原子と直接結合しない)であり、
    各Rは、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFであり、
    各Rは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]であり;
    およびRは、−Z[ここで、Zは、それぞれ独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−6脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい)であり、
    各Rは、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFであり、
    各Rは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]であるか、
    または、RおよびRは一体となってオキソ基を形成し;
    Aは、−O−または−CR−[ここで、RおよびRは、それぞれ−Z10であり、ここで、各Zは、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−6脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい)であり、
    各R10は、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFであり、
    各Rは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]であり;
    は、−Z11[ここで、それぞれのZは、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−12脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい。但し、−SO−、−SO−、または−SONR−は、Rに隣接するカルボニルに直接、結合することはない)であり、
    各R11は、独立してR、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFであり、
    各Rは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリールまたは所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]であり;そして
    は、−Z12[ここで、それぞれのZは、独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−12脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい)であり、
    各R12は、独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFであり、そして
    各Rは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]であるか;
    または、RおよびRは、それらが結合している原子と一体となって所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族環を形成する}
    で示される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  2. が、所望により置換されていてもよい脂肪族である、請求項1に記載の化合物。
  3. が、アルキル、アルケニル、またはアルキニルであり、各々が所望により、ハロ、アリール、ヘテロアリール、シクロ脂肪族およびヘテロシクロ脂肪族から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい、請求項1〜2のいずれか一項に記載の化合物。
  4. が、所望により、ハロ、アリール、ヘテロアリール、シクロ脂肪族、およびヘテロシクロ脂肪族から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよいアルキルである、請求項1〜3いずれか一項に記載の化合物。
  5. が、メチル、エチル、プロピル、またはブチルであり、各々が所望により、ハロ、アリール、ヘテロアリール、シクロ脂肪族、およびヘテロシクロ脂肪族から独立して選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. が、非置換アルキルである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. が、所望により置換されていてもよいアラルキルである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. が、アリール−メチル、アリール−エチル、またはアリール−プロピルであリ、各々が所望により置換されていてもよい、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. が、フェニルメチル、フェニルエチル、またはフェニルプロピルであり、各々が所望により、ハロ、アリール、ヒドロキシ、脂肪族、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリール、およびヘテロアリールから独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. が、所望により置換されていてもよいアリールである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. が、単環式または二環式アリールであり、各々が所望により置換されていてもよい、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. が、所望により、ハロ、ヒドロキシ、脂肪族、アリール、ヘテロアリール、シクロ脂肪族、およびヘテロシクロ脂肪族から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいフェニルである、請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物。
  13. およびRが一体となってオキソ基を形成する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物。
  14. Aが、−O−または−CH−である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物。
  15. 各Rが、−Z−V−Z−V−Z−Vであり、V、V、VがRの末端基であるとき、V、V、およびVは、それぞれ独立して、結合、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、または水素であり;Z、Z、またはZが、Rの末端基であるとき、Z、Z、およびZは、それぞれ独立して、結合、−C(O)−、−C(O)C(O)−、−C(S)−、−C(O)N(Q)−、−N(Q)C(O)−、−C(O)C(O)N(Q)−、−O−、SO−、−SO−、−N(Q)SO−、−N(Q)C(O)N(Q)−、−N(Q)C(S)N(Q)−、−N(Q)−、−N(Q)SO−、−SON(Q)−、−C(O)N(Q)SO−、−SON(Q)C(O)−、または水素であり;そしてそれぞれのQが、独立して、水素、または所望により置換されていてもよい脂肪族である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物。
  16. が、所望により置換されていてもよい(脂肪族)アミノ、所望により置換されていてもよい(シクロ脂肪族)アミノ、所望により置換されていてもよいアルコキシ、またはヒドロキシである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。
  17. が、所望により置換されていてもよい(脂肪族)アミノであり、ここでRの脂肪族部分が、−Z−V−Z−Vまたは−Z−V[ここで、ZおよびZは、それぞれ独立して、結合、−C(O)−、−N(Q)−、−CH(OH)−、−C(O)N(Q)−、または−C(O)C(O)N(Q)−であり;Vは、独立して、結合、所望により置換されていてもよい脂肪族、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族であり;そしてVは、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族である]である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。
  18. が−CH(OH)−であり、Vが結合であり、そしてRが−N(Q)−CH(OH)−C(O)−N(V)(Q)であるように、Zが−C(O)N(Q)−である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の化合物。
  19. が、所望により、ハロ、ヒドロキシ、脂肪族、シクロ脂肪族、またはヘテロシクロ脂肪族の1〜3個で置換されていてもよいアルコキシである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物。
  20. がアミノである、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物。
  21. が、(シクロ脂肪族(カルボニル(カルボニル(アルキル))))アミノ、(アミノ(カルボニル(カルボニル(脂肪族))))アミノ、(脂肪族(カルボニル(カルボニル(脂肪族))))アミノ、または(アリール(アミノ(カルボニル(カルボニル(脂肪族)))))アミノであり、そのそれぞれが所望により置換されていてもよい、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物。
  22. が、−NR4ZR’4Z、−SR4Y、または−NR4Y−CR4XR’4X−L−NR4Z−R4W[ここで、R4Yは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;それぞれのR4Wは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族であり;R4XおよびR’4Xは、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいフェニル、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族であるか;または、R4XおよびR’4Xは、両方ともが結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよい3〜7員のシクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族環を形成し;それぞれのLは、−CH−、−C(O)−、−CF−、−C(O)C(O)−、−C(O)O−、−S(O)−、または−SO−であり;R4ZまたはR’4Zは、それぞれ、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであるか;または、R4ZおよびR’4Zは、両方ともが結合している窒素と一体となって、所望により置換されていてもよい3〜7員のヘテロシクロ脂肪族環を形成してもよい]である、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物。
  23. 4XおよびR’4Xが、それぞれ独立して、水素、または所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよい(シクロ脂肪族)脂肪族である、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物。
  24. が−C(O)C(O)−または−SO−である、請求項1〜23のいずれか一項に記載の化合物。
  25. それぞれのR4Wが、水素、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族である、請求項1〜24のいずれか一項に記載の化合物。
  26. が、−NH−CHR4X−C(O)−C(O)−N(R4Z)R4Wである、請求項1〜25のいずれか一項に記載の化合物。
  27. が、−NH−CHR4X−CH(OH)−C(O)−N(R4Z)R4Wである、請求項1〜26のいずれか一項に記載の化合物。
  28. が、−NH−CHR4X−C(O)−C(O)−NH−シクロプロピルである、請求項1〜27のいずれか一項に記載の化合物。
  29. が、
    Figure 2010519329

    [式中、R4Xは、
    Figure 2010519329

    であり;そしてR4wは、
    Figure 2010519329

    または水素である]である、請求項1〜28のいずれか一項に記載の化合物。
  30. が、
    Figure 2010519329

    [式中、それぞれのR56は、独立して、所望により置換されていてもよいC1−6脂肪族;所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族であり;それぞれのR57は、独立して、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよいアミノであり;そしてmは1または2であり;そしてR4XおよびR’4Xは、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであるか;またはR4XおよびR’4Xは、それらのいずれもが結合している原子と一体となって所望により置換されていてもよい3〜7員のシクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族環を形成する]である、請求項1〜29のいずれか一項に記載の化合物。
  31. が、
    Figure 2010519329

    [式中、R58およびR59は、それぞれ独立して、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいアルコキシ、所望により置換されていてもよいアリールオキシ、所望により置換されていてもよいヘテロアリールオキシ、所望により置換されていてもよい(シクロ脂肪族)オキシ、所望により置換されていてもよい(ヘテロシクロ脂肪族)オキシ、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよいアミノから選択され;そしてR4XおよびR’4Xは、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであるか;またはR4XおよびR’4Xは、それらのいずれもが結合している原子と一体となって所望により置換されていてもよい3〜7員のシクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族環を形成する]である、請求項1〜30のいずれか一項に記載の化合物。
  32. が、以下:
    Figure 2010519329
    Figure 2010519329
    Figure 2010519329
    Figure 2010519329
    Figure 2010519329
    Figure 2010519329
    Figure 2010519329
    Figure 2010519329
    [式中、X200は、−OX202OR−X202であり、そしてX202は、脂肪族、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリール、またはヘテロアリールである]
    の基からなる群から選択されるものである、請求項1〜31のいずれか一項に記載の化合物。
  33. が、
    Figure 2010519329

    である、請求項1に記載の化合物。
  34. が、
    Figure 2010519329

    である、請求項1〜33のいずれか一項に記載の化合物。
  35. が、−Q−W−Q−W−Q−W−Q[ここで、W、W、およびWは、それぞれ独立して、結合、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)N(Q)−、−C(O)O−、−O−、−N(Q)C(O)N(Q)−、−SO−、−N(Q)SO−、−S−、−N(Q)−、−SO−、−OC(O)−、−N(Q)C(O)O−、または−SON(Q)−であり;Q、Q、Q、またはQが、Rの末端基であるとき、Q、Q、QおよびQは、それぞれ独立して、結合、所望により置換されていてもよいC1−4脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、または水素であり;そして、それぞれのQは、独立して、水素または所望により置換されていてもよい脂肪族である]である、請求項1〜34のいずれか一項に記載の化合物。
  36. が結合である、請求項1〜35のいずれか一項に記載の化合物。
  37. が、所望により置換されていてもよいアシル基である、請求項1〜36のいずれか一項に記載の化合物。
  38. が、(アミノ)アルキルカルボニル、(ハロ)アルキルカルボニル、(アリール)アルキルカルボニル、(シクロ脂肪族)アルキルカルボニル、または(ヘテロシクロ脂肪族)アルキルカルボニル、(ヘテロシクロアルキル(オキシ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニル、(ヘテロアリール(カルボニル(アミノ(アルキル(カルボニル(アミノ)))))アルキルカルボニル、(ビシクロアリール(スルホニル(アミノ)))アルキルカルボニル、(アリール(アルコキシ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニル、(アルキル(カルボニル(アミノ)))アルキルカルボニル、(アルケニル(アルコキシ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニル、(シクロ脂肪族(アルキル(アミノ(カルボニル(アミノ)))))アルキルカルボニル、(ヘテロアリール(カルボニル(アミノ(アルキル(カルボニル(アミノ))))))アルキルカルボニル、
    (アルキル(アミノ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニル、または(ビシクロアリール(アミノ(カルボニル(アミノ))))アルキルカルボニルであり、各々が所望により置換されていてもよい、請求項1〜37のいずれか一項に記載の化合物。
  39. が、ヘテロアリールカルボニル、(シクロ脂肪族(アルキル(アミド(アルキル))))カルボニル、(ヘテロシクロ脂肪族(オキシ(アミド(アルキル))))カルボニル、(アリール(スルホニル(アミノ(アルキル))))カルボニル、(アラルキル(オキシ(アミド(アルキル))))カルボニル、(脂肪族(オキシ(アミド(アルキル))))カルボニル、(シクロ脂肪族(アルキル(アミド(アルキル))))カルボニル、(ヘテロシクロ脂肪族)カルボニル、または(ヘテロアリール(アミド(アルキル(アミド(アルキル))))カルボニルであり、各々が所望により、ハロ、脂肪族、シクロ脂肪族、アシル、アルコキシまたはそれらの組合せの1〜4個で置換されていてもよい、請求項1〜38のいずれか一項に記載の化合物。
  40. が、所望により置換されていてもよいカルボキシ基である、請求項1〜39のいずれか一項に記載の化合物。
  41. が、(脂肪族(オキシ))カルボニル、(ヘテロアラルキル(オキシ))カルボニル、(ヘテロシクロ脂肪族(オキシ)カルボニル、(アラルキル(オキシ))カルボニルであり、これらは、それぞれ、所望により、ハロ、アルコキシ、脂肪族、シクロ脂肪族、ヘテロシクロ脂肪族、アリール、ヘテロアリール、またはそれらの組合せの1〜3個で置換されていてもよい、請求項1〜40のいずれか一項に記載の化合物。
  42. がアミドである、請求項1〜41のいずれか一項に記載の化合物。
  43. が、(アルコキシ(アリール(アルキル)))アミノカルボニル、(アルキル)アミノカルボニル、または(アリール(アルコキシ(カルボニル(アルキル(アミノ(カルボニル(アルキル)))))))アミノカルボニルであり、各々が所望により置換されていてもよい、請求項1〜42のいずれか一項に記載の化合物。
  44. が、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、シクロ脂肪族スルホニル、またはヘテロシクロ脂肪族スルホニルであり、各々が所望により置換されていてもよい、請求項1〜43のいずれか一項に記載の化合物。
  45. が、所望により置換されていてもよいアルキルスルホニルである、請求項1〜44のいずれか一項に記載の化合物。
  46. が、(アリール)アルキルスルホニル、または(アルキル(アミノ))アルキルスルホニルであり、各々が所望により置換されていてもよい、請求項1〜45のいずれか一項に記載の化合物。
  47. が、
    Figure 2010519329

    [式中、Tは、結合、−C(O)−、−OC(O)−、−NHC(O)−、−S(O)N(H)−、−C(O)C(O)−または−SO−であり;各Rは、独立して、水素、アミノ、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;R13およびR’13は、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;そして各R14は、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいフェニルであるか、または隣接原子に結合しているR13およびR14は、それらが結合している原子と一体となって、5〜7員の所望により置換されていてもよい単環式ヘテロシクロ脂肪族、または6〜12員の所望により置換されていてもよい二環式ヘテロシクロ脂肪族を形成するか;または、R13およびR’13は、それらが結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族または所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族を形成する]である、請求項1〜46のいずれか一項に記載の化合物。
  48. QI、QII、QIII、QIV、QV、またはQVI中の置換基におけるRが、
    Figure 2010519329
    である、請求項1〜47のいずれか一項に記載の化合物。
  49. が、QVIであり、そしてRが、
    Figure 2010519329
    である、請求項1〜48のいずれか一項に記載の化合物。
  50. QI、QII、QIII、QIV、QV、またはQVI中の置換基におけるRが、
    Figure 2010519329

    {上記において、R15およびR’15は、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族であるか、またはR15およびR’15は、両方ともが結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族または所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族を形成し;そして、各Kは、独立して、結合、C1−12脂肪族、−O−、−S−、−S(O)−、−NR16−、−C(O)−、または−C(O)NR16−[ここで、R16は、水素または所望により置換されていてもよいC1−12脂肪族である]であり;そしてnは、1〜3である。明確にするために、QI、QII、QIII、QIV、QV、またはQVI中に2個以上のR15が存在するとき、それぞれのR15は、同一または異なっていてよい}である、請求項1〜49のいずれか一項に記載の化合物。
  51. 15が、[C3−10シクロアルキルまたはシクロアルケニル]−C1−12脂肪族、(3〜10員の)−ヘテロシクロ脂肪族、(3〜10員の)−ヘテロシクロ脂肪族−C1−12脂肪族−、(5〜10員の)−ヘテロアリール、または(5〜10員の)−ヘテロアリール−C1−12脂肪族−である、請求項1〜50のいずれか一項に記載の化合物。
  52. QI、QII、QIII、QIV、QV、またはQVI中の置換基におけるRが、
    Figure 2010519329
    である、請求項1〜51のいずれか一項に記載の化合物。
  53. QI、QII、QIII、QIV、QV、またはQVI中の置換基におけるRが、
    Figure 2010519329

    [式中、各Zは、独立して、−O−、−S−、−NR50−、または−C(R50−であり、
    Figure 2010519329

    は、独立して、単結合または二重結合であり、そして、それぞれのR50は、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族であり;そしてnは、1または2である]である、請求項1〜52のいずれか一項に記載の化合物。
  54. が、
    Figure 2010519329

    [式中、Tは、結合、−C(O)−、−OC(O)−、−NHC(O)−、−S(O)N(H)−、−C(O)C(O)−または−SO−であり;各Rは、独立して、水素、アミノ、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;R13およびR’13は、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;そして、R14は、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいフェニルであり、または隣接原子に結合しているR13およびR14は、それらが結合している原子と一体となって5〜7員の所望により置換されていてもよい単環式ヘテロシクロ脂肪族、または6〜12員の所望により置換されていてもよい二環式ヘテロシクロ脂肪族を形成し、ここで各ヘテロシクロ脂肪族環;またはR13およびR’13は、それらが結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族または所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族を形成し;R15およびR’15は、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいフェニル、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族であるか;またはR15およびR’15は、両方ともが結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよい3〜7員のシクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族環を形成し;そして各R16は、独立して、水素または保護基である]である、請求項1〜53のいずれか一項に記載の化合物。
  55. 15およびR’15が、それらが結合している原子と一体となって3〜7員環を形成する、請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物。
  56. 15およびR’15が、それらが結合している原子と一体となって、
    Figure 2010519329

    を形成する、請求項1〜55のいずれか一項に記載の化合物。
  57. 13およびR15が、それぞれ独立して、水素、
    Figure 2010519329

    である、請求項21に記載の化合物。
  58. 13およびR15が、それらが結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよい5〜7員の単環式ヘテロシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよい6〜12員の二環式ヘテロシクロ脂肪族を形成してもよい、請求項1〜57のいずれか一項に記載の化合物。
  59. が、
    Figure 2010519329

    [式中、Tは、−C(O)−であり、そして、Rは、
    Figure 2010519329

    である、請求項1〜58のいずれか一項に記載の化合物。
  60. が、
    Figure 2010519329

    [式中、R13は、
    Figure 2010519329

    であり;Tは、−C(O)−であり、そしてRは、
    Figure 2010519329

    である]である、請求項1〜59のいずれか一項に記載の化合物。
  61. が、
    Figure 2010519329
    Figure 2010519329

    Figure 2010519329

    Figure 2010519329

    Figure 2010519329
    Figure 2010519329

    Figure 2010519329

    Figure 2010519329

    [式中、X99=OR、OC(NH)R、または
    Figure 2010519329

    であり;そしてそれぞれのRは、独立して、水素、アミノ、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]からなる群から選択されるものである、請求項1〜61のいずれか一項に記載の化合物。
  62. およびRが、それらが結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよい、N、O、およびSから選択される1〜3個のヘテロ原子を有するヘテロシクロ脂肪族環を形成する、請求項1〜61のいずれか一項に記載の化合物。
  63. 構造式
    Figure 2010519329
    [式中、R4Wは、それぞれ独立して、
    Figure 2010519329

    または水素であり;Tは、それぞれ独立して、結合、−C(O)−、−OC(O)−、−NHC(O)−、−S(O)N(H)−、−C(O)C(O)−または−SO−であり;Rは、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;そしてR14は、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいフェニルである]
    を有する、請求項1〜62のいずれか一項に記載の化合物。
  64. 構造式
    Figure 2010519329

    を有する、請求項1〜63のいずれか一項に記載の化合物。
  65. 式II:
    Figure 2010519329
    〔式中、
    1aは、所望により置換されていてもよいアリールまたは所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;
    4Yは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;
    4Wは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族であり;
    4XおよびR’4Xは、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいフェニル、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族であるか、
    またはR4XおよびR’4Xは、両方ともが結合している原子と一体となって、所望により置換されていてもよい3〜7員のシクロ脂肪族またはヘテロシクロ脂肪族環を形成し;
    4Zは、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールであるか、
    またはR4ZおよびR4Wは、両方ともが結合している窒素と一体となって、所望により置換されていてもよい3〜7員のヘテロシクロ脂肪族環を形成してもよく;
    14は、独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、所望により置換されていてもよいヘテロアリール、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、または所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族であり;
    5bは、−Z21[ここで、Zは、−CH−、−NH−、−CH(R22)−、または−O−であり、R21は、所望により置換されていてもよい6〜7員のシクロ脂肪族または所望により置換されていてもよいtert−ブチルであり、そしてR22は、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいヘテロシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]であり;そして
    Aは、−O−、または−CR−{ここで、それぞれのRおよびRは、−Z10[ここで、Zは、それぞれ独立して、結合、または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−6脂肪族鎖(ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−NRC(O)NRC−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−により置換されていてもよい)であり;R10は、それぞれ独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFであり;そしてRは、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である}である〕
    で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  66. 式III
    Figure 2010519329

    〔式中、
    5eは、
    Figure 2010519329
    であり;
    4eは、
    Figure 2010519329

    であり;
    R’4eは、
    Figure 2010519329

    または水素であり;
    1eは、所望により置換されていてもよいアリールまたは所望により置換されていてもよいヘテロアリールであり;そして
    Aは、−O−、または−CR−{ここで、RおよびRは、それぞれ、−Z10[ここで、Zは、それぞれ独立して、結合または所望により置換されていてもよい分枝状または直鎖のC1−6脂肪族鎖であり、ここで、Zの3個までの炭素単位は、所望によりかつ独立して、−C(O)−、−C(S)−、−C(O)NR−、−C(O)NRNR−、−C(O)O−、−NRC(O)O−、−NRC(O)NR−、−NRNR−、−S−、−SO−、−SO−、−NR−、−SONR−、または−NRSONR−、により置換されていてもよく、R10は、それぞれ独立して、R、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NH、または−OCFであり、そしてRは、それぞれ独立して、水素、所望により置換されていてもよい脂肪族、所望により置換されていてもよいシクロ脂肪族、所望により置換されていてもよいアリール、または所望により置換されていてもよいヘテロアリールである]である}である〕
    で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  67. 化合物番号1〜9の群から選択される化合物の構造を有する化合物。
  68. セリンプロテアーゼを阻害するのに有効な量の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩;および許容される担体、補助剤または賦形剤を含んでなる医薬組成物。
  69. セリンプロテアーゼを阻害するのに有効な量の請求項67に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩;および許容される担体、補助剤または賦形剤を含んでなる医薬組成物。
  70. 該組成物が、免疫調節剤;抗ウイルス剤;第二のHCVプロテアーゼ阻害剤;HCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤;およびチトクロームP−450阻害剤;またはそれらの組合せから選択される付加的薬剤を含んでなる、請求項68に記載の組成物。
  71. 該組成物が、免疫調節剤;抗ウイルス剤;第二のHCVプロテアーゼ阻害剤;HCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤;およびチトクロームP−450阻害剤;またはそれらの組合せから選択される付加的薬剤を含んでなる、請求項69に記載の組成物。
  72. 該免疫調節剤が、α−、β−、またはγ−インターフェロンまたはチモシンであり;該抗ウイルス剤が、リバビリン、アマンタジン、またはテルビブジンであるか;または、該HCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤が、HCVヘリカーゼ、ポリメラーゼ、またはメタロプロテアーゼの阻害剤である、請求項70に記載の組成物。
  73. 該免疫調節剤が、α−、β−、またはγ−インターフェロンまたはチモシンであり;該抗ウイルス剤が、リバビリン、アマンタジン、またはテルビブジンであるか;または、該HCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤が、HCVヘリカーゼ、ポリメラーゼ、またはメタロプロテアーゼの阻害剤である、請求項71に記載の組成物。
  74. 該チトクロームP−450阻害剤がリトナビルである、請求項70に記載の組成物。
  75. 該チトクロームP−450阻害剤がリトナビルである、請求項71に記載の組成物。
  76. 該セリンプロテアーゼを請求項1に記載の化合物と接触させる工程を含んでなる、セリンプロテアーゼ活性を阻害する方法。
  77. 該セリンプロテアーゼを請求項67に記載の化合物と接触させる工程を含んでなる、セリンプロテアーゼ活性を阻害する方法。
  78. 該セリンプロテアーゼが、HCV NS3プロテアーゼである、請求項76に記載の方法。
  79. 該セリンプロテアーゼが、HCV NS3プロテアーゼである、請求項77に記載の方法。
  80. 患者のHCV感染症を処置する方法であって、請求項1に記載の化合物を該患者に投与する工程を含んでなる方法。
  81. 患者のHCV感染症を処置する方法であって、請求項67に記載の化合物を該患者に投与する工程を含んでなる方法。
  82. 免疫調節剤;抗ウイルス剤;第二のHCVプロテアーゼ阻害剤;HCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤;またはそれらの組合せから選択される付加的薬剤を該患者に投与することを更に含んでなる方法であって、当該方法において、該患者に該付加的薬剤をセリンプロテアーゼ阻害剤と同じ投与形態で投与するか、または別個の投与形態で投与する、請求項80に記載の方法。
  83. 免疫調節剤;抗ウイルス剤;第二のHCVプロテアーゼ阻害剤;HCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤;またはそれらの組合せから選択される付加的薬剤を該患者に投与することを更に含んでなる方法であって、当該方法において、該患者に該付加的薬剤をセリンプロテアーゼ阻害剤と同じ投与形態で投与するか、または別個の投与形態で投与する、請求項81に記載の方法。
  84. 該免疫調節剤が、α−、β−、またはγ−インターフェロンまたはチモシンであり;該抗ウイルス剤が、リバビリンまたはアマンタジンであり;該HCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤が、HCVヘリカーゼ、ポリメラーゼ、またはメタロプロテアーゼの阻害剤である、請求項82に記載の方法。
  85. 該免疫調節剤が、α−、β−、またはγ−インターフェロンまたはチモシンであり;該抗ウイルス剤が、リバビリンまたはアマンタジンであり;該HCVライフサイクルにおける別の標的の阻害剤が、HCVヘリカーゼ、ポリメラーゼ、またはメタロプロテアーゼの阻害剤である、請求項83に記載の方法。
  86. 生物学的サンプルまたは医療機器または実験機器のHCV汚染を除去または低下させる方法であって、該生物学的サンプルまたは医療機器または実験機器と請求項1に記載の化合物を接触させる工程を含んでなる方法。
  87. 生物学的サンプルまたは医療機器または実験機器のHCV汚染を除去または低下させる方法であって、該生物学的サンプルまたは医療機器または実験機器と請求項67に記載の化合物を接触させる工程を含んでなる方法。
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