JP2010514281A - 電流操作を基にした高周波可変利得増幅器のための電流制御されたバイアシング - Google Patents
電流操作を基にした高周波可変利得増幅器のための電流制御されたバイアシング Download PDFInfo
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Abstract
可変利得増幅器における減少した電力消費および最小化された利得シフトのための適応型電流制御回路である。自動利得制御回路は、利得制御信号に応答して利得制御電圧を供給する。利得制御電圧は、無線送信動作のための出力信号の利得を設定するために可変利得増幅器によって使用される。適応型電流制御回路は、低利得動作の間に可変利得増幅器への電流を減少させるために同じ利得制御電圧を受信し、一方、高利得動作の間により高い電流を供給する。利得への温度の影響を最小化するために、供給される電流は、絶対温度に比例する(PTAT)電流および絶対温度に相補的な(CTAT)電流の混合である。利得への温度の影響をさらに最小化するために、特定の温度範囲についてPTAT電流およびCTAT電流の比率が調整可能である。
Description
本発明は、概して、無線通信システムに関する。より詳しくは、本発明は、無線通信システムにおける自動利得制御に関する。
本願は、米国特許出願第11/409,092号明細書の一部継続出願であり、2006年12月21日に出願された米国仮出願第60/871,323号明細書による優先権を主張する。
無線機器は、音声およびデータの移動通信を可能とするために長年使用されてきた。そのような機器は、例えば、携帯電話および無線が利用可能なPDA(personal digital assistant)を含みうる。図1は、そのような無線機器のコアとなる構成要素の一般的なブロック図である。無線コア10は、無線機器の適用に固有な機能を制御し、音声またはデータ信号を、高周波(RF)トランシーバ・チップ14に供給し、RFトランシーバ・チップ14から受信するベースバンド・プロセッサ12を含む。RFトランシーバ・チップ14は、送信信号の周波数アップ・コンバートおよび受信信号の周波数ダウン・コンバートの機能を有する。RFトランシーバ・チップ14は、基地局または他の携帯機器から送信された信号を受信するためにアンテナ18に接続された受信器コア16、および、利得回路22を介してアンテナ18によって信号を送信する送信器コア20を含む。この技術分野の当業者は、図1が簡略化されたブロック図であり、正しい動作または機能を可能とするために必要な他の機能ブロックを含みうることを理解すべきである。
図2は、図1に表わされている無線コア10の送信器コア20のより詳細な回路図である。送信器コア20は、アップ・コンバートまたはミキサ回路30、可変利得回路32、自動利得制御(AGC)回路34、出力ピン36、SAWフィルタ38、駆動回路40を含む。この技術分野の当業者は、図2に表わされていないが、回路の正しい動作を可能とするために必要な送信器コア20の追加の構成要素が存在しうることを理解する。アップ・コンバート回路30は、送信されるベースバンド信号INを受信し、そのベースバンド信号を所望の送信周波数zにアップ・コンバートする。アンコンバートされた信号は、信号VGAINに応答して可変利得回路32によって増幅される。VGAINは、制御電圧VCONTに応答してAGC回路34によって生成される。AGC回路34は、例えば、温度、製造工程、および、電圧のような機器の少なくとも1つのパラメータを検知し、制御信号VGAINを調整して、VCONTと可変利得回路32からの利得との間でほぼ線形な関係を維持する機能を有する。可変利得回路32の出力は、送信される信号のノイズをフィルタリングするために、出力ピン36を介してチップ外部のSAWフィルタ38に接続される。そして、フィルタリングされた信号は、駆動回路40によって無線機器のアンテナ18に駆動される。
無線コア10の主要な機能は、基地局のリクエストに応答して送信信号の利得を制御することである。典型的に、無線機器と通信する基地局は、前に送信された信号が最適以下であると検出されうるので、無線機器に送信のための利得を増加させるように指示する。この技術分野の当業者は、基地局からのリクエストは無線機器に送信される通信信号の中に埋め込まれることを理解する。この増加は、例えば、10dB増加と指示することができる。その代わりに、基地局は、最適な性能を維持しつつ、無線機器のバッテリー電力を保護するために、無線機器に利得を減少させるように指示することができる。可変利得回路32によって供給される利得を調整するために、ベースバンド・プロセッサ12は可変利得回路32が所望の利得を供給するように制御するため、アナログ入力制御電圧信号VCONTを生成する。
前述の通り、所望の利得とVCONTの電圧レベルとの間の関係はほぼ線形であるべきであり、現在使用されている多くの標準は、VCONTと利得の間で線形な関係に近いものを指定する。そのような標準は、例えば、EDGEおよびWCDMA通信標準を含む。
大多数の高周波(RF)機器は、典型的に利得回路を含み、SiGe(シリコン・ゲルマニウム)、GaAs(ガリウム砒素)、または、他のヘテロ接合技術を使用して製造される。この技術分野の当業者は、SiGeおよびGaAs素子によってもたらされる効果を理解する。GaAs素子は、より高い電子移動度を有し、低電力で動作し、従来のCMOS素子より低いノイズを生成する。一方、SiGeヘテロ接合素子は、良好な前方利得および低い逆利得の特性を有し、これは、典型的にホモ接合または従来のバイポーラ・トランジスタによって利用可能であるより低い電流および高い周波数の性能と言い換えられる。そのような技術を用いて製造された利得回路は、一般に、利得とVCONTの間でほぼ線形な関係を見せる。しかし、そのような製造技術は、比較的新しく、たいへん複雑で、従って高価である。従って、これらのRF素子を製造するためのコストは法外でありうる。一方、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)技術は、半導体素子の生産のためにたいへん成熟し、低価格の製造工程である。
図3は、CMOS技術で実現された、図2に表わされているアップ・コンバート回路30の回路図の一例である。図3の回路は差動信号のために構成され、図2の回路は差動信号の構成を表わす簡略図であることに留意すべきである。アップ・コンバート回路30は2つの差動対を含み、各々はアンコンバートされた信号のそれぞれの位相を駆動する。第1差動対はn−チャンネル・トランジスタ50、52、および、54を含み、トランジスタ50は共通負荷抵抗R1を通してVDDに結合され、トランジスタ54を通してVSSに結合される。トランジスタ52は共通負荷抵抗R2を通してVDDに結合され、トランジスタ54を通してVSSに結合される。トランジスタ50および52のゲートは、それぞれ、相補的なアップ・コンバート周波数信号zおよびz*を受信し、一方、トランジスタ54のゲートは、入力ベースバンド信号INの1つの位相を受信する。
第2差動対は、n−チャンネル・トランジスタ56、58、および、60を含み、トランジスタ58は共通負荷抵抗R2を通してVDDに結合され、トランジスタ60を通してVSSに結合される。トランジスタ56は共通負荷抵抗R1を通してVDDに結合され、トランジスタ60を通してVSSに結合される。トランジスタ56および58のゲートは、それぞれ、相補的なアップ・コンバート周波数信号z*およびzを受信し、一方、トランジスタ60のゲートは、IN*と示された入力ベースバンド信号の逆位相を受信する。アップ・コンバート回路30の動作は、この技術分野の当業者によく知られている。この回路は、入力ベースバンド信号IN/IN*をアップ・コンバート周波数z/z*と乗算して対応する出力信号OUTおよびOUT*を供給する。第1差動対は出力信号OUTを駆動し、一方、第2差動対は逆位相の出力信号OUT*を駆動する。
図4は、CMOS技術で実現された、図2に表わされている可変利得回路32の回路図の一例である。図4の回路は差動信号のために構成され、図2の回路は差動信号の構成を表わす簡略図であることに留意すべきである。可変利得回路は、図3に表わされているものと同様に、2つの差動対回路を含む。第1差動対はn−チャンネル・トランジスタ70、72、および、74を含み、トランジスタ70は直接にVDDに結合され、トランジスタ74を通してVSSに結合される。トランジスタ72は負荷抵抗R3を通してVDDに結合され、トランジスタ74を通してVSSに結合される。トランジスタ70および72のゲートは、それぞれ、差動利得制御電圧V_GAIN−およびV_GAIN+を受信し、一方、トランジスタ74のゲートは、図3のアップ・コンバート回路30から信号OUT*を受信する。図3のOUT*は(図示しない)結合キャパシタを介して、図4のように結合できることに留意すべきである。
第2差動対はn−チャンネル・トランジスタ76、78、および、80を含み、トランジスタ76は直接にVDDに結合され、トランジスタ80を通してVSSに結合される。トランジスタ78は負荷抵抗R4を通してVDDに結合され、トランジスタ80を通してVSSに結合される。トランジスタ76および78のゲートは、それぞれ、差動利得制御電圧V_GAIN−およびV_GAIN+を受信し、一方、トランジスタ80のゲートは、図3のアップ・コンバート回路30から信号OUTを受信する。図3のOUTは、(図示しない)結合キャパシタを介して、図4のように結合できることに留意すべきである。
可変利得回路32の動作は、この技術分野の当業者によく知られている。V_GAIN+が最大電圧レベルであるとき信号OUT*およびOUTの最大利得が得られ、V_GAIN+が最小電圧レベルであるとき信号OUT*およびOUTの最小利得が得られる。第1差動対は対応する出力パッドから出力信号Vpin+を駆動し、一方、第2差動対はもう1つの対応する出力パッドから逆位相の出力信号Vpin−を駆動する。これらの出力パッドは、図2に表わされている出力パッド36に対応する。
理想的には、ベースバンド信号IN/IN*は、前述した通信標準の1つまたは複数について最小の要求条件を満たすことができるような出力信号Vpin+/Vpin−として、アンコンバートされ、線形に増幅され、最小ノイズを有する。残念ながら、CMOS可変利得回路32は、利得と、(V_GAIN+)−(V_GAIN−)に等しい入力制御電圧VCONTとの間でほぼ線形の特性を見せない。実際、CMOSトランジスタは、一般に、ほぼ線形の電圧−電流特性を見せない。この理由のために、AGC回路34は、CMOSトランジスタの本来の非線形性による、導入される信号の非線形性を補償することを含まなければならない。この技術分野の当業者は、さらに、CMOSトランジスタの非線形性は、PVT(製造工程、電圧、温度)によってさらに複雑になりうることを理解する。この技術分野の当業者は、これらの変動のうちどの1つも、トランジスタ素子の動作特性、結局、回路の利得の特性に影響しうることを理解する。
上記PVT変動のうち製造工程および電圧は、一般に、典型的に、無線機器の動作の間に変化しない静的な変動である。一方、温度は、無線機器の通常動作の間に著しく変動しうる。図5は、異なる動作温度について制御電圧VCONTの関数として可変利得回路の利得応答の例を表わすグラフである。曲線90、92、および、94は、それぞれ、85°C、22.5°C、および、−40°Cにおける利得−VCONTの関係である。3つの曲線は全てほぼ線形であるが、利得の量は、与えられたVCONTの値について20dBまで変動しうるので、温度による変動、および、従って、可変利得回路の全体の線形性は達成されない。
可変利得回路32の実際の利得が制御電圧VCONTと線形な関係に従うことを確実にするために、この技術分野の当業者に知られた各種技術およびAGC34のための対応する利得制御回路の実現が存在する。引用して組み込まれる、共有の米国出願第11/092,566号明細書は、温度、供給電圧、および、製造工程のパラメータのいずれか1つを監視し、可変利得回路のために対応する補償された利得制御電圧を生成することによる利得制御のためのデジタルシステムを開示する。この技術分野の当業者は、上述したAGCシステムがCMOS回路の本来の非線形特性を訂正/補償する1つの可能な技術であることを理解する。他の可能なAGCシステムは、帰還システムまたは基準回路を利用するシステムを含みうる。
前述したAGC回路は、利得制御信号VCONTと可変利得回路32からの実際の利得との間のほぼ線形な関係を効果的に確立するが、有効な範囲は約40dBに制限される。これはGSMおよびEDGEのような標準のために十分であるが、WCDMAのような標準は、約85dBの、より大きい最小範囲を要求する。従って、そのようなAGC回路を利用する無線コアはWCDMA標準に適合しない。これは、主に、飽和モードで動作するCMOSトランジスタの本来の非線形の振る舞いによるものである。
この技術分野の当業者は、可変利得回路32のようなCMOS回路は、典型的に、飽和モードで動作することを理解する。飽和したトランジスタは理想的な電流源として動作するが、そのドレイン電流(Id)とそのゲート−ソース電圧(Vgs)との間で非線形な関係を有する。さらに、トランジスタを飽和モードで動作させ続けるために、トランジスタのドレイン−ソース電圧(Vds)は、Vgs−Vt以上でなければならない。ここで、Vtはトランジスタの閾値電圧である。従って、電圧のヘッドルームは減少し、これは入力信号のクリッピングに導きうる。
利得特性を指定する標準に加えて、結果としてのアンコンバートされ増幅された信号における許容可能なノイズの最大量を管理する標準が存在する。残念ながら、図2の回路は、SAWフィルタ38を追加して、アップ・コンバート回路30、可変利得回路32の中で、および、AGC回路34から生成される信号からの望まないノイズを除去することを必要とする。
図3および図4の回路図に関して、回路の電流−電圧および電圧−電流変換段の各々においてノイズが導入される。図3のアップ・コンバート回路30で始めると、信号IN/IN*は、トランジスタ50、52、56、および、58を通して電流を生成するために、トランジスタ54および60のオンおよびオフを切り換える電圧信号である。そして、これらの電流は、電圧信号OUT/OUT*に変換され、可変利得回路34に供給される。可変利得回路32において、電圧信号OUT/OUT*は、トランジスタ72および78を通して信号電流を生成するために、トランジスタ74および80のオンおよびオフを切り換える。そして、これらの電流は、電圧信号Vpin+/Vpin−に変換される。電圧−電流および電流−電圧変換段の各々は、結果としての出力信号Vpin+/Vpin−にノイズを導入する。ノイズに加えて、多数の電圧−電流および電流−電圧変換段は電流を消費し、従って、携帯無線機器内の限られたリソースである電力を浪費する。
CMOS送信器の回路、特に、アップ・コンバート回路、可変利得回路、および、自動利得回路は、より魅力的なバイポーラ版より製造コストが少ない。CMOS可変利得回路の本来の非線形性は既存の回路を用いて補償/訂正されるが、WCDMA標準のためには不十分な40dBの範囲に制限される。さらに、ミキサ回路および可変利得回路によって加えられるノイズは、チップ外部のSAWフィルタの別個の素子を必要とし、潜在的に、追加の素子により無線機器のフォームファクタおよびコストを増加させる。
従って、ノイズを最小化させ、大きい範囲の利得および線形動作を提供するための利得システムを有するCMOS送信器を提供することが望ましい。
本発明の目的は、先行技術の少なくとも1つの欠点を除去または軽減することである。
第1の態様によれば、本発明は、無線送信器コアのための利得システムを提供する。前記利得システムは、自動利得制御回路と、可変利得増幅器と、電流制御器とを含む。前記自動利得制御回路は、制御信号に応答して利得レベルに対応する差動利得制御信号を供給する。前記自動利得制御回路は、前記制御信号と線形な関係を有するように前記差動利得制御電圧を制御する。前記可変利得増幅器は、前記差動利得制御信号に応答して前記利得レベルでデータ信号を増幅するための可変電流を受信し、前記可変利得増幅器の出力電力は最小出力電力と最大出力電力との間で変動する。前記電流制御器は、前記差動利得制御信号に応答して前記可変電流を調整する。前記電流制御器は、前記最小出力電力において前記可変電流を最小化し、前記最大出力電力において前記可変電流を最大化する。本発明の一実施形態によれば、前記電流制御回路は、電流操作回路と、カレント・ミラー回路とを含む。前記電流操作回路は、前記差動利得制御電圧の第1制御電圧に応答して基準電流としての出力ノードへのバイアス電流の一部を操作する。前記カレント・ミラー回路は、前記基準電流を受信し、大きさにおいて前記基準電流に対応する可変電流を生成する。前記電流操作回路は、第1入力n−チャンネル・トランジスタと、第2入力n−チャンネル・トランジスタと、バイアス電流源とを含む。前記第1入力n−チャンネル・トランジスタは、VDDに結合された負荷素子と共通ノードとの間に直列に接続され、そのゲートは前記第1制御電圧に結合される。前記第2入力n−チャンネル・トランジスタは、前記カレント・ミラー回路と前記共通ノードとの間に直列に接続され、そのゲートは前記差動利得制御電圧の第2制御電圧に結合される。前記バイアス電流源は、前記バイアス電流を供給するために前記共通ノードに結合される。
本実施形態のさらなる態様において、前記可変利得増幅器は、入力段と、ミラー・トランジスタと、ダイオード接続されたトランジスタとを含む。前記入力段は、前記データ信号に応答して電流を差動増幅段に結合し、前記差動増幅段は、前記差動利得制御電圧に応答して前記データ信号に対応する増幅された信号を供給する。前記ミラー・トランジスタは、前記電流を前記入力段に供給し、前記ダイオード接続されたトランジスタは、前記可変電流を受信し、前記ダイオード接続されたトランジスタは、前記ミラー・トランジスタとカレント・ミラー構成に配置される。さらに、前記バイアス電流源は、絶対温度に比例する(PTAT)電流と絶対温度に相補的な(CTAT)電流との結合を供給する混合型電流源を含む。前記混合型電流源は、前記PTAT電流を供給する調整可能なPTAT電流源と、前記CTAT電流を供給する調整可能なCTAT電流源と、前記PTAT電流と前記CTAT電流とを結合する電流合算器と、ミラー・トランジスタとを含みうる。前記ミラー・トランジスタは、前記バイアス電流を供給するために前記電流合算器とカレント・ミラー構成に配置され、前記バイアス電流は、前記PTAT電流と前記CTAT電流との合計に対応する大きさを有する。
本実施形態のさらにもう1つの態様において、前記調整可能なPTAT電流源は、異なるPTAT電流を供給する少なくとも2つのPTAT電流源と、前記PTAT電流を供給するために、前記少なくとも2つのPTAT電流源のうち少なくとも1つを共通ノードに選択的に結合するPTATスイッチ回路と、を含む。前記調整可能なCTAT電流源は、異なるCTAT電流を供給する少なくとも2つのCTAT電流源と、前記CTAT電流を供給するために、前記少なくとも2つのCTAT電流源のうち少なくとも1つをもう1つの共通ノードに選択的に結合するCTATスイッチ回路と、を含む。前記調整可能なPTAT電流源は前記バイアス電流の第1比率係数を供給するようにプログラムされ、前記調整可能なCTAT電流源は前記バイアス電流の第2比率係数を供給するようにプログラムされ、前記第1比率係数と前記第2比率係数とは合計がほぼ1である。前記調整可能なPTAT電流源は第1比率制御ワードに応答してプログラムされ、前記調整可能なCTAT電流源は第2比率制御ワードに応答してプログラムされる。
本実施形態のまたさらなる態様において、前記第1比率制御ワードおよび前記第2比率制御ワードは、検知された温度に応答して調整される。前記利得システムは、温度センサと、温度デコーダとをさらに含む。前記温度センサは、前記検知された温度に対応するアナログ信号を供給する。前記温度デコーダは、前記温度センサから受信したアナログ信号に応答して前記第1比率制御ワードおよび前記第2比率制御ワードを生成する。前記温度デコーダは、アナログ−デジタル変換器と、第1デコーダと、第2デコーダとを含む。前記アナログ−デジタル変換器は、前記アナログ信号に応答してデジタル出力信号を供給する。前記第1デコーダは、前記デジタル出力信号を受信し、前記第1比率制御信号を生成する。前記第2デコーダは、前記デジタル出力信号を受信し、前記第2比率制御信号を生成する。
第2の態様において、本発明は、無線送信器コアのための利得システムを提供する。前記利得システムは、可変利得増幅器と、温度センサと、温度デコーダと、電流制御器とを含む。前記可変利得増幅器は、差動利得制御信号に応答して利得レベルでデータ信号を増幅するための可変電流を受信し、前記可変利得増幅器の出力電力は最小出力電力と最大出力電力との間で変動する。前記温度センサは、検知された温度に対応するアナログ信号を供給する。前記温度デコーダは、前記温度センサから受信されたアナログ信号に応答して、第1比率制御ワードおよび第2比率制御ワードを生成する。前記電流制御器は、前記第1比率制御ワードに応答して絶対温度に比例する(PTAT)電流を供給し、前記第2比率制御ワードに応答して絶対温度に相補的な(CTAT)電流を供給する。前記電流制御器は、前記PTAT電流と前記CTAT電流とを合計して前記可変電流を供給する。本態様の一実施形態において、前記電流制御器は、PTAT電流操作回路と、CTAT電流操作回路と、電流重み付け回路とを含む。前記PTAT電流操作回路は、前記差動利得制御信号に応答して前記PTAT電流を生成する。前記CTAT電流操作回路は、前記差動利得制御信号に応答して前記CTAT電流を生成する。前記電流重み付け回路は、前記PTAT電流および前記CTAT電流を受信し、前記PTAT電流、追加PTAT電流、前記CTAT電流、追加CTAT電流の合計に対応する可変電流を供給する。
本実施形態の一態様において、前記電流重み付け回路は、前記第1比率制御ワードに応答して前記追加PTAT電流を供給する調整可能なPTAT電流源と、前記第2比率制御ワードに応答して前記追加CTAT電流を供給する調整可能なCTAT電流源と、を含む。前記調整可能なPTAT電流源は、少なくとも2つのPTAT電流源と、PTATスイッチ回路とを含む。前記少なくとも2つのPTAT電流源は、異なるPTAT電流を供給する。前記PTATスイッチ回路は、前記追加PTAT電流を供給するために、前記少なくとも2つのPTAT電流源のうち少なくとも1つを供給電圧(VDDまたはVSS)に選択的に結合する。前記調整可能なCTAT電流源は、異なるCTAT電流を供給する少なくとも2つのCTAT電流源を含む。前記CTATスイッチ回路は、前記追加CTAT電流を供給するために、前記少なくとも2つのCTAT電流源のうち少なくとも1つを供給電圧(VDDまたはVSS)に選択的に結合する。前記供給電圧はVDDであるか、または、前記供給電圧はVSSであり、前記追加PTAT電流および前記追加CTAT電流は負の電流である。
さらなる態様において、前記PTAT電流操作回路は、一組の入力n−チャンネル・トランジスタと、PTAT電流源と、カレント・ミラー回路とを含む。前記一組の入力n−チャンネル・トランジスタは、共通ノードに並列に接続され、PTAT基準電流の一部を供給するために前記差動利得制御信号によって制御される。前記PTAT電流源は、前記PTAT基準電流を供給するために前記共通ノードに結合される。前記カレント・ミラー回路は、前記PTAT基準電流を受信し、大きさにおいて前記PTAT基準電流に対応するPTAT電流を生成する。前記CTAT電流操作回路は、もう一組の入力n−チャンネル・トランジスタと、CTAT電流源と、もう1つのカレント・ミラー回路とを含む。前記もう一組の入力n−チャンネル・トランジスタは、もう1つの共通ノードに並列に接続され、CTAT基準電流の一部を供給するために前記差動利得制御信号によって制御される。前記CTAT電流源は、前記CTAT基準電流を供給するために前記もう1つの共通ノードに結合される。前記もう1つのカレント・ミラー回路は、前記CTAT基準電流を受信し、大きさにおいて前記CTAT基準電流に対応するCTAT電流を生成する。
本発明の他の態様および特徴は、添付図面に関する本発明の具体的な実施形態の続く説明を検討して、この技術分野の当業者に明らかになる。
以下、添付図面を参照して、単に例として本発明の実施形態を説明する。
概して、本発明は、アナログ制御電圧を受信し、サブスレッショルド領域で動作する可変利得回路の利得を線形に制御するために温度補償された利得電圧を生成するCMOS自動利得制御(AGC)回路を提供する。サブスレッショルド領域で動作するカレント・ミラー回路に結合された抵抗回路を有するPTAT回路は、温度と比例関係を有する電流を生成する。この電流は、アナログ制御電圧に応答して中間電圧を生成する電圧−電圧変換回路の電源として使用される。サブスレッショルド領域で動作する線形化回路は、中間電圧を予め調整し、そして、可変利得回路に印加する。可変利得回路はサブスレッショルド領域で動作し、予め調整された中間電圧は、アナログ制御電圧に関して、約45dBの範囲で、ほぼ線形であるように利得の量を制御する。2つの利得段が接続されるならば、全体で90dBの範囲が達成される。
概して、本発明は、アナログ制御電圧を受信し、サブスレッショルド領域で動作する可変利得回路の利得を線形に制御するために温度補償された利得電圧を生成するCMOS自動利得制御(AGC)回路を提供する。サブスレッショルド領域で動作するカレント・ミラー回路に結合された抵抗回路を有するPTAT回路は、温度と比例関係を有する電流を生成する。この電流は、アナログ制御電圧に応答して中間電圧を生成する電圧−電圧変換回路の電源として使用される。サブスレッショルド領域で動作する線形化回路は、中間電圧を予め調整し、そして、可変利得回路に印加する。可変利得回路はサブスレッショルド領域で動作し、予め調整された中間電圧は、アナログ制御電圧に関して、約45dBの範囲で、ほぼ線形であるように利得の量を制御する。2つの利得段が接続されるならば、全体で90dBの範囲が達成される。
本発明のもう1つの実施形態によれば、電圧−電流および電流−電圧変換段の数を減少させるために、サブスレッショルド領域で動作する可変利得回路がアップ・コンバート回路と結合されうる。従って、その動作の間に生成されるノイズの量を減少させることができる。これを行うことができるのは、サブスレッショルド・トランジスタのVdsが、飽和領域で動作するために必要とされる関係Vds>Vgs−Vtをもはや維持する必要がないからである。従って、最小電圧源のヘッドルームが消費される。さらに、ミキサ回路の電流源は、帯域ノイズの外へ除去するためにチップ上のロー・パス・フィルタを含むように構成することができ、これは外部のフィルタ素子を不要にするために十分である。
後述するように、図4に表わされている回路のようなCMOS可変利得回路は、サブスレッショルド領域で動作するようにバイアスされる。この技術分野の当業者は、Vgs<VtnであるときCMOS・n−チャンネル・トランジスタはサブスレッショルド領域で動作することを理解する。ここで、Vtnはn−チャンネル・トランジスタの閾値電圧である。サブスレッショルド動作においてトランジスタを通してドレイン電流が流れ、このドレイン電流はVgsに関して指数関数的である。この特性は、BJTトランジスタのコレクタ電流およびベース/エミッタ電圧に類似する。入力制御電圧との線形な利得の関係が固有に得られるので、この特性は利得回路の適用のためにたいへん効果的である。この関係は、下記の式(1)に表わされている。
(1) Id=Const×eqVgs/kTN
ここでConstおよびNは定数、kはボルツマン定数、qは電荷、Tはケルビンにおける温度、Nは勾配パラメータである。
ここでConstおよびNは定数、kはボルツマン定数、qは電荷、Tはケルビンにおける温度、Nは勾配パラメータである。
例えば、図4に表わされている可変利得回路32の第1差動対を使用して、トランジスタ70および72がサブスレッショルド内に存在するならば、結果としての線形な利得は下記の式(2)によって特徴付けられる。
(2) G=(I72/I74)dc=1/(1+e(−V_GAIN/nVt))
ここで、Gは利得、I72はトランジスタ72を通るdc電流、I74はトランジスタ74を通るdc電流、nはトランジスタの定数、Vtは閾値電圧である。dBで表現された式(2)は、下記の式(3)の通りである。
(3) GdB=−ln(1+e(−V_GAIN/nVt))
式(1)に表わされているように、サブスレッショルドのドレイン電流は、望まない温度への依存を有する。式(3)に表わされているように、“1”の項は利得回路の線形性に不利に影響を与える。従って、本発明の利得制御回路は、可変利得回路の温度への依存を補償し、式(3)における“1”を消去するためにオフセットの項を生成する。
図6aは、本発明の一実施形態による利得システムのブロック図である。利得システム100は、概して、利得制御回路102および可変利得回路104を含む。利得システム100は、好ましくは、無線機器の送信器コア内に実装され、より詳しくは、図2の素子30、32、および、34を置換することができる。利得制御回路102は、入力制御電圧VCONTを受信し、可変利得回路104の利得を制御するために差動に対応する利得信号V_GAIN+/V_GAIN−を生成する。後述するように、利得信号V_GAIN+/V_GAIN−は、VCONTとほぼ線形な関係を有するように制御される。利得信号V_GAIN+/V_GAIN−に応答して、可変利得回路は、VCONTによって指示されたある利得の量を用いて、(図示しない)ベースバンド・プロセッサからのデータ信号INを差動出力信号Vpin+/Vpin−として増幅する。
本発明の一実施形態による利得システムのさらなる詳細が図6bに表わされている。利得制御回路102は入力制御電圧を受信し、可変利得回路104の利得を制御するために、差動に対応する利得信号V_GAIN+/V_GAIN−を生成する。可変利得回路104は、任意選択で、後述する本発明の一実施形態による別個のアップ・コンバートおよび利得回路、または、結合されたアップ・コンバートおよび可変利得回路を含む。可変利得回路104は、送信される差動ベースバンド信号IN+/IN−を受信し、それらを周波数信号z/z*にアップ・コンバートし、図2に表わされている駆動回路40のような下流の回路のために差動出力信号Vpin+/Vpin−を生成する。
以下、利得制御回路102のより詳細な説明が続く。図6bに表わされている実施形態において、利得制御回路102は、デジタル−アナログ変換器(DAC)106、マルチプレクサ回路108、電圧−電流変換回路110、電流制御回路112、電流−電圧変換回路114、電圧変換回路116、PTAT回路118、および、線形化回路120を含む。
マルチプレクサ回路108は、2つの入力制御電圧信号のうち1つを選択的に電圧−電流変換回路110に結合する。第1信号は、チップのピンからのアナログ電圧V_analogとすることができ、第2信号は、DAC・106によってアナログ電圧に変換されたデジタル信号V_digital[0:n]とすることができる。V_digital[0:n]は、ベースバンド・プロセッサまたは他のデジタル源によって供給することができ、DAC・106の解像度と合致するようにn−ビット幅とすることができる。
電圧−電流変換回路110は、マルチプレクサ108からの入力電圧を電流に変換するための標準的な良く知られた回路である。入力電圧を電流に変換する目的は、電流制御回路112による信号の操作を容易にすることである。この技術分野の当業者は、電圧より電流を操作することがより容易であることを理解する。電流操作の例は、フィルタリングすること、有効な入力制御電圧の範囲をずらすこと、電流を入力制御電圧の勾配特性に調整することによる入力制御電圧への電流感度を含みうる。
そして、結果としての電流は、続く回路ブロックの温度依存の調整のための準備において、電流−電圧回路114によって対応する電圧に逆変換される。本発明の代わりの実施形態によれば、入力制御電圧が電圧変換回路116に直接に結合されるように、回路110、112、および、114を省略することができる。
そして、電流−電圧回路114からの調整された電圧は、電圧変換回路116によって処理され、温度の関数である電圧を生成する。温度補償された電圧と呼ぶ、結果としての電圧の温度依存を確定するために、PTAT回路118が使用される。PTAT回路118は、温度に比例し、回路素子のための電源として電圧変換回路116によって使用される電流を生成する。
そして、温度補償された電圧は、線形化回路120によってさらに調整されて、利得信号V_GAIN+/V_GAIN−を生成する。特に、線形化回路120は、可変利得回路104によって生成される正のオフセットを消去する負のオフセットを利得信号に加え、従って、温度に依存しないほぼ線形な動作を保証する。
DAC回路106、マルチプレクサ108、電圧−電流変換器110、電流制御回路112は、ここで説明している本発明の実施形態のための任意選択の回路であるが、この技術分野において標準的な回路である。電流制御回路112は標準化されていないが、所望のように電流を操作するために、各種の知られた回路技術を使用することができる。
次に、図7に表わされている回路構成を有する電圧変換回路114および116を説明する。電圧変換回路114および116は、p−チャンネル・トランジスタ200および202からなるカレント・ミラー対、ダイオード接続されたn−チャンネル・トランジスタ204および206、および、負荷抵抗214、216、および、218に結合されたn−チャンネル・トランジスタ208および210からなる差動回路からなる。好ましくは、抵抗214、216、および、218は、値が等しい。ダイオード接続されたn−チャンネル・トランジスタ204は、トランジスタ208とともにカレント・ミラー対を構成し、同様に、ダイオード接続されたn−チャンネル・トランジスタ206は、トランジスタ210とともにカレント・ミラー対を構成する。ここで示した回路は、電圧変換回路114および116のために使用することができるよく知られた回路の一例である。
トランジスタ200は、VDDと、電圧−電流変換回路110によって供給される入力制御電流lcontrol+との間に接続されたソース/ドレイン端子を有し、トランジスタ202および204は、VDDと電流源220との間に直列に接続される。トランジスタ206は、VDDおよび電流源220に接続されたソース/ドレイン端子を有する。負荷抵抗214および216の共通端子は、抵抗218を介してVDDに結合され、負荷抵抗214および216の他の端子は、それぞれ、トランジスタ208および210に接続される。温度補償された電圧信号V_comp+/V_comp−は、トランジスタ208および210のドレイン端子から生成されるが、それらの共通ソース端子はPTAT電流を受信するために結合される。
全体の動作において、電圧変換器116は、トランジスタ204に結合されたカレント・ミラー・トランジスタ200および202のおかげで、トランジスタ204および206を通る電流を異なって操作することによって、lcontrol+から温度補償された電圧信号V_comp+/V_comp−を生成する。従って、トランジスタ208および210のゲートは異なってバイアスされ、それによって、トランジスタ208および210を通る電流を制御する。そして、V_comp+およびV_comp−は、異なる電圧レベルに設定される。温度補償回路は、電流I_PTATによってトランジスタ208および210を通る電流を設定する。
トランジスタ200、202、204、および、206は、lcontrol+を2つの異なる電圧V_comp+およびV_comp−に変換するために、電流−電圧変換器として有効に機能する。そして、トランジスタ208、210、および、212の差動対回路は、電流を温度に関係する差動電圧に変換するために、電流−電圧変換器として有効に機能する。
供給電流I_PTATを生成するのは、PTAT(proportional to absolute temperature(絶対温度に比例する))回路118である。図8に表わされているPTAT回路118は、p−チャンネル・トランジスタ250、252、抵抗254、256、および、258、n−チャンネル・トランジスタ260、262、オペアンプ264、p−チャンネル・トランジスタ266、および、n−チャンネル・カレント・ミラー・トランジスタ268および270を含む。トランジスタ250および252は、カレント・ミラー構成に配置され、Vddに接続されたドレイン端子を有する。トランジスタ250は、一組の並列電圧駆動分岐からなる電圧駆動回路に電流を供給する。ここで、第1分岐は、トランジスタ250のソース端子とVssとの間に直列に接続された抵抗254、258、および、トランジスタ260を含む。第2分岐は、トランジスタ250のソース端子とVssとの間に直列に接続された抵抗256およびトランジスタ262を含む。トランジスタ260および262は、カレント・ミラー構成に配置され、サブスレッショルド・モードで動作する。オペアンプ264は、抵抗254および258の共通端子(ノードV1)に接続された正の入力端子、および、抵抗256およびトランジスタ262の共通端子(ノードV2)に接続された負の/基準入力端子を有する。オペアンプ264の出力は、トランジスタ252のソースおよび駆動トランジスタ266のゲートに接続される。駆動トランジスタ266は、Vddに接続されたドレイン端子およびダイオード接続されたトランジスタ268に接続されたソース端子を有する。トランジスタ268および270はカレント・ミラー構成で接続されているので、それらが同じサイズであると仮定すると、トランジスタ270を通る電流は、トランジスタ268を通る電流と同じである。この電流は、電圧変換回路116において使用されるI_PTATである。
PTAT回路118の上述した構成要素は、機能的に次のようにグループ分けすることができる。第1および第2電圧駆動分岐からなる電圧分割回路は、抵抗254、256、および、258のために選択された値に応じて異なりうる、温度依存の電圧V1およびV2を生成する。好ましくは、抵抗254および258の値の比率(254/258)は3または4に制限され、一方、抵抗254および256の値は互いに等しい。これらの温度依存の電圧は、オペアンプ264、および、トランジスタ250、252、および、266からなる電流生成回路によって受信される。オペアンプ264の電圧出力は、電圧分割回路に給電する、制御される電流源250によって供給される帰還電流、および、制御される電流源266によって供給される電流を制御する。オペアンプ264の電圧出力は温度に関係し、電流源250および266によって供給される電流も同じである。
全体の動作において、抵抗254、256、および、258の値は、トランジスタ260および262をサブスレッショルド領域の動作に維持するように選択され、一方、オペアンプ264は、トランジスタ252への出力の帰還によってV1=V2を維持し、それによって、トランジスタ250を通る電流を制御する。トランジスタ260および262はサブスレッショルド領域の動作に維持されるので、前述した電流と温度との間の指数関数的な関係を見せる。従って、出力電流I_PTATは温度に比例する。
図9は、図6bに表わされている線形化回路120の回路図である。線形化回路120は、温度補償された電圧信号V_comp+/V_comp−を受信し、可変利得回路の制御がほぼ線形であるように、信号を予め調整する機能を有する。より詳しくは、線形化回路120の機能は、可変利得回路について上述した式(3)の“1”の項を埋め合わせまたは消去することである。
線形化回路120は、n−チャンネル・トランジスタ300、302、304、および、306、オペアンプ回路308、および、電流源310および312を含む。トランジスタ300および302は第1差動対を構成し、一方、トランジスタ304および306は第2差動対を構成する。トランジスタ300および304のゲートはV_comp+を受信し、トランジスタ302のゲートのみV_comp−を受信する。トランジスタ306のゲートはオペアンプ回路308の出力を受信し、これは出力V_GAIN−である。入力信号V_comp+は、出力においてV_GAIN+と単に再度ラベル付けされる。オペアンプ回路308は、トランジスタ300および302の共通ソース端子(V3)に結合された正の入力、および、トランジスタ304および306の共通ソース端子(V4)に結合された基準入力を有する。トランジスタ300、302、304、および、306のドレイン端子はVddに接続され、電流源はVssに接続される。トランジスタ300、302、および、306のW/Lサイズは同じであるが、トランジスタ304のW/Lサイズは約2W/Lであることに留意すべきである。
全体の動作において、トランジスタ300、302、304、および、306は、サブスレッショルド領域で動作し、オペアンプ回路は、トランジスタ306のゲート電圧を調整することによって、ノードV4における電圧をノードV3における電圧に等しく維持する。ここで、入力電圧V_compに対する出力電圧V_GAINの関係を、下記の式(4)から(12)を参照して説明する。トランジスタ300、302、304、および、306を通る電流をそれぞれ電流I1、I2、I3、および、I4、電流源310および312を通る電流をそれぞれ電流I5およびI6と示すことに留意すべきである。トランジスタ300、302、304、および、306のゲート−ソース電圧をそれぞれVgs1、Vgs2、Vgs3、および、Vgs4と示す。
(4) I1+I2=I5
(5) I3+I4=I6
ここで、I1=ωeVgs1/φ、I2=ωeVgs2/φ、I3=ωeVgs3/φ、I4=ωeVgs4/φ、Vgs1=Vgs3である。ここで、φ=kT/q、k=ボルツマン定数、T=ケルビンにおける温度、q=電荷である。
(6) I1/I2=eV_comp/φ
(7) I3/I4=2eV_GAIN/φ
(5) I3+I4=I6
ここで、I1=ωeVgs1/φ、I2=ωeVgs2/φ、I3=ωeVgs3/φ、I4=ωeVgs4/φ、Vgs1=Vgs3である。ここで、φ=kT/q、k=ボルツマン定数、T=ケルビンにおける温度、q=電荷である。
(6) I1/I2=eV_comp/φ
(7) I3/I4=2eV_GAIN/φ
式(4)および(6)から式(8)を得ることができる。
(8) I1=I5eV_comp/φ/(1+eV_comp/φ)
(8) I1=I5eV_comp/φ/(1+eV_comp/φ)
式(5)および(7)から式(9)を得ることができる。
(9) I4=(I6/2×e−V_GAIN/φ)/(1+1/2×e−V_GAIN/φ)
(9) I4=(I6/2×e−V_GAIN/φ)/(1+1/2×e−V_GAIN/φ)
もし、
(10) I1/I4=eV_GAIN/φ
であり、式(10)におけるI1およびI4を式(8)および(9)で置き換えると、
(10) I1/I4=eV_GAIN/φ
であり、式(10)におけるI1およびI4を式(8)および(9)で置き換えると、
式(11)は、その代わりに式(12)のようにまとめることができる。
ここで、V_GAIN=φln(1+e(V_comp/φ))であり、これは式(3)と同じである。
上述した図6bの利得システム100は、サブスレッショルド領域で動作する可変利得増幅回路に適用するために、アナログ入力制御電圧を温度補償され線形化された電圧に変換する。動作温度に関係なく任意の与えられた入力制御電圧について利得が一貫して同じであるように、可変利得増幅回路の温度依存がPTAT回路118によって補償される。
前述したように、図2に表わされている先行技術のシステムの別個のアップ・コンバート回路30と可変利得回路32との間の各種の電圧−電流および電流−電圧段によって導入されるノイズは、外部のSAWフィルタを使用することなく減少させることができる。本発明の可変利得回路はサブスレッショルド領域で動作するので、アップ・コンバート回路30および可変利得回路32は一緒に結合することができる。
図10は、ミキサおよび可変利得増幅回路としても知られている、結合されたアップ・コンバートの回路図である。この回路は、この点から、単に、結合された可変利得回路と呼ぶ。結合された可変利得回路350は、順に結合された2つの部分回路を含む。第1部分回路は、ノードxおよびyにおける差動入力電流I_in+/I_in−を相補的な周波数信号z/z*と乗算するミキサ部である。差動入力電流I_in+/I_in−は、図6bに表わされている入力信号IN/IN*から生成される。この適用において、入力電圧信号は信号z/z*の周波数にアンコンバートされる。第2部分回路は、利得制御電圧V_GAIN+/V_GAIN−の電圧レベルによって決定される利得の量によって、アップ・コンバートされた信号を出力ピン上に増幅する可変利得部である。この技術分野の当業者は、2つの利得段を一緒に接続して全体の利得範囲を増加させることができることを理解する。
前述したように、差動入力電流I_in+/I_in−は、入力信号IN/IN*から生成される。好ましくは、I_in+およびI_in−は線形の信号である。前述したように、CMOSトランジスタは、本来、非線形の素子である。訂正されないままであるならば、入力信号の歪みが生じうる。従って、I_in+およびI_in−を生成する機能を有する回路は、好ましくは、入力信号INおよびIN*に応答してn−チャンネル・トランジスタから線形の応答が得られることを保証するために、入力信号INおよびIN*を補償する回路を含む。I_in+およびI_in−を生成する回路の説明は、図11を参照して後述する。
第1部分回路は、図3に表わされているものと類似の2つの差動対を含む。第1差動対はn−チャンネル・トランジスタ356および358を含み、一方、第2差動対はn−チャンネル・トランジスタ360および362を含む。トランジスタ356および362のゲート端子は信号zを受信し、一方、トランジスタ358および360のゲート端子は相補的な信号z*を受信する。トランジスタ356および358の共通ソース端子はI_in+に結合され、トランジスタ360および362の共通ソース端子はI_in−に結合される。トランジスタ356および360のドレイン端子は一緒に接続され、トランジスタ358および362のドレイン端子も同様である。ミキサ回路の動作は、図3に表わされている回路のそれと同様である。
第2部分回路は図4に表わされている可変利得回路と類似である。可変利得部は2つの差動対回路を含む。第1差動対は、n−チャンネル・トランジスタ364および366を含み、トランジスタ364は負荷抵抗368を通してVddに結合され、トランジスタ366は直接にVddに結合される。第2差動対は、n−チャンネル・トランジスタ370および372を含み、トランジスタ370は負荷抵抗374を通してVddに結合され、トランジスタ366は直接にVddに結合される。トランジスタ364および370のゲートは利得制御電圧V_GAIN+を受信し、一方、トランジスタ366および372のゲートは利得制御電圧V_GAIN−を受信する。トランジスタ364および366の共通ソース端子は、トランジスタ356および360の共通ドレイン端子に接続される。トランジスタ370および372の共通ソース端子は、トランジスタ358および362の共通ドレイン端子に接続される。第1差動対は、負荷抵抗368に結合された出力パッドから出力信号Vpin+を駆動し、第2差動対は、負荷抵抗374に結合されたもう1つの出力パッドから逆位相の出力信号Vpin−を駆動する。トランジスタ364、366、372、370は全てサブスレッショルド内で動作し、従って、要求されるヘッドルームの量を減少させる。
結合された可変利得回路350は、入力電圧信号の受信、入力電圧信号のアップ・コンバート、および、アンコンバートされた信号の増幅の間の電圧−電流および電流−電圧変換段の数を最小化する。より詳しくは、電圧入力信号IN/IN*が電流源回路352および354によって電流に変換され、可変利得部からの出力まで、電流を電圧に戻すさらなる変換は存在しない。図3および図4に表わされている先行技術の結合されていないミキサおよび可変利得回路では対照的に、2つの追加の変換段が必要である。図3において、追加の電流−電圧変換段はoutおよびout*を生成することが要求される。図4において、追加の電圧−電流変換段は、outおよびout*から電流を生成することが要求される。従って、結合された可変利得回路350を用いて2つの外部の変換段から生成される任意の関連するノイズが除去される。
第1部分回路の電流源回路352および354について前述したように、n−チャンネル電流源トランジスタの非線形の振る舞いを補償するために追加の回路を含むことができる。効果的に線形化される一方、この追加回路は補償されたIN/IN*信号にノイズを付加し、これは望ましくない。本発明のもう1つの実施形態によれば、電流源回路352および354はこのノイズを減少させるための前置フィルタリング手段を含むことができる。実際、図2のSAWフィルタ38がもはや必要ないようなレベルにノイズを減少させることができる。
図11は、本発明の一実施形態による、I_in+およびI_in−を生成する電流源回路の回路図である。電流源回路400は、n−チャンネル・トランジスタ402、404、406、および、408、V−I回路410、抵抗412、414、および、キャパシタ416、418を含む。n−チャンネル・トランジスタ402、404、406、408、抵抗412、414、および、キャパシタ416、418は、ノイズ除去回路を構成する。線形補正回路410は、相補的なベースバンド入力信号IN/IN*を受信し、VからIへの線形性を維持する機能を実行する。結果としての電圧信号VinおよびVin*が、ダイオード接続されたトランジスタ402および404に供給される。トランジスタ402および406はカレント・ミラー構成に配置され、トランジスタ404および408も同様である。トランジスタ406および408は、図10の結合された可変利得回路350のために、それぞれ、信号I_in+およびI_in−を生成する駆動トランジスタである。抵抗412およびキャパシタ416は、トランジスタ402と406の間に接続される。同様に、抵抗414およびキャパシタ418は、トランジスタ404と408の間に接続される。
トランジスタ402、404、406、および、408はカレント・ミラーとして構成されるが、機能的に、トランジスタ402および404は、線形補正回路410の出力を電圧VinおよびVin*に変換する電流−電圧変換器として振舞う。トランジスタ406および408は、結合された可変利得回路350のためにVinおよびVin*を対応する電流に変換する電圧−電流変換器として振舞う。抵抗−キャパシタ結合は、実際、トランジスタ406および408のゲート端子に見られるノイズを減少させるロー・パス・フィルタである。
ここで説明する実施形態、特に、トランジスタ402、404、406、および、408のカレント・ミラー配置はいくつかの効果をもたらす。第1に、トランジスタ402/406および404/408の間でのカレント・ミラーの動作はたいへん線形であり、トランジスタ402または404のいずれかを通る電流は、それぞれのミラーリング・トランジスタ406および408においてほぼ複製されることを意味する。第2に、トランジスタ406および408のサイズは、それらの駆動の強さを増加させるようにサイズ決めすることができる。例えば、トランジスタ402が単位のW/Lサイズを有するならば、ミラーリング・トランジスタ406は8×W/Lにサイズ決めすることができる。第3に、線形補正回路410の出力は結合された可変利得回路350から分離される。先行技術において、線形補正回路410の出力は、トランジスタ402、404、406、および、408、および、ロー・パス・フィルタなしで、図10のノード“x”および“y”に直接に接続することができる。
線形補正回路410はノイズを生成し、先行技術の構成において、このノイズは出力Vpin+/Vpin−まで伝播する。線形補正回路410の出力にロー・パス・フィルタを挿入することができるが、抵抗の追加は電圧のヘッドルームを消費し、結果として信号のクリッピングのような歪みとなる。
従って、電流源回路400のカレント・ミラー構成に組み込まれたロー・パス・フィルタを有することによって、外部の別個のSAWフィルタ38の追加、または、類似の種類のノイズ除去回路が不要であるレベルにノイズを減少させる。従って、電流源回路400のここで説明した実施形態が使用されるならば、結合された可変利得回路350はより少ないノイズを生成する。
要するに、前述した利得システムの実施形態は、大きい範囲の利得を提供し、一方、利得制御電圧に関してほぼ線形の利得を保証する。CMOS可変利得回路をサブスレッショルド領域で動作させることによって、このほぼ線形の利得が得られ、その電流は印加されるゲート・ソース電圧と指数関数的な関係に従う。PTAT回路および線形化回路は、利得制御信号を予め調整して、可変利得回路の温度依存を補償し、可変利得回路を埋め合わせる。可変利得回路はサブスレッショルド領域で動作するので、ミキサ/ミキサ回路と結合して、中間の電流−電圧および電圧−電流変換段の数を最小化することができる。結合されたミキサおよび可変利得回路の入力部の中にロー・パス・フィルタを含むことによってさらなるノイズ削減を実現することができる。
前述した実施形態は、利得制御電圧に関してほぼ線形の利得を提供するが、無線機器の性能に影響しうる制御すべきさらなる要因が存在する。第1の要因は、送信器コア内の可変利得増幅器において使用される電流レベルによる電力消費である。第2の要因は、出力電力、または、可変利得増幅器の利得プロフィールへの温度の影響である。電力出力範囲を通した一定の高い電流レベルは不必要に電力を消費し、従って、無線送信回路を有する携帯機器のバッテリー寿命を減少させる。最大の電力出力に対応する電流が使用されるとき、全ての出力電力レベルにおける線形動作はほぼ線形であるので、高いレベルにおける一定の電流が使用されなければならない。異なる温度は可変利得増幅器の利得を変化させ、それによって、出力電力を変化させることが分かっている。
従って、可変利得増幅器における削減された電力消費および最小化された利得変化のための適応型電流制御回路が提供される。自動利得制御回路は、利得制御信号に応答して利得制御電圧を提供する。無線送信動作のための出力信号の利得を設定するために可変利得増幅器によって利得制御電圧が使用される。適応型電流制御回路は、低い利得動作の間に可変利得増幅器への電流を減少させ、一方、高い利得動作の間により高い電流を供給するために同じ利得制御電圧を受信する。供給される電流は、利得における温度の影響を最小化するために、絶対温度に比例する(PTAT)電流および絶対温度に相補的な(complementary to absolute temperature(CTAT))電流の混合である。PTAT電流およびCTAT電流の比率は、利得における温度の影響をさらに最小化するために、特定の温度範囲に調整可能である。
ここで、電力消費の課題、および、電力消費を最小化する実施形態を説明する。温度−電力出力の課題、および、温度依存を最小化する実施形態は後述する。
PDA、携帯電話のような携帯機器への無線技術の普及した適用は、携帯機器の電源が最適なユーザの利便性のために最大化されるべきであることを意味する。利得制御電圧に関して線形動作を維持するために、高い送信出力電力において、可変利得増幅器における電流は最大化されるべきであることが理解される。しかし、低い出力電力において、線形動作を維持するためにより少ない電流が要求される。従って、線形動作を維持し、一方、特定の出力電力レベルについて電力消費を最小化させるために、可変利得増幅器に供給される電流を最適化することが望ましい。
図12は、利得制御回路が実際の利得とVCONT(ボルト)との間のほぼ線形な関係与えると仮定して、可変利得増幅器の利得を設定するための制御電圧VCONTに対する出力電力(dB)のプロットの例である。図12は、VCONTとほぼ線形な関係を有する電力出力曲線500、および、電力出力曲線500に上書きされた望ましい電流プロフィール曲線502を含む。電流プロフィール曲線502から分かるように、出力電力レベルを減少させるために、VCONTが減少すると、可変利得増幅器の電流は指数関数的な割合で下降する。結局は、出力電力がさらに減少すると、電流はほぼ線形かつ少ない傾斜で減少する。そのような電力への最適化された電流の方式がこの技術分野で知られているが、実装は、かなりの追加回路を使用し、出力電力を検知するフィードバック制御を精密にし、それによって電流レベル調整する。追加回路は貴重なチップ領域を消費し、フィードバック制御はシステムのためのかなりの設計のオーバヘッドを導入し、この両者は利得システムのコストに直接に影響する。
本発明の一実施形態によれば、所望の利得を用いた可変利得増幅器の電流の直接の調整のために、利得システムの利得制御経路に簡単な電流制御システムが挿入される。言い換えると、最大の電力を供給するように可変利得増幅器が制御されるならば、電流制御システムは、可変利得増幅器に最大の電流を供給する。一方、最小の電力を供給するように可変利得増幅器が制御されるならば、電流制御システムは最小の電流を供給し、これは可変利得増幅器の線形動作を維持するために十分である。
図13は、本発明の実施形態による、組み込まれた調整可能な電流制御を有する利得システムを表わすブロック図である。利得システム600は、自動利得制御器602、可変利得増幅器604、および、電流制御回路606を含む。自動利得制御器602は、可変利得増幅器604の線形動作のために、制御電圧VCONTと線形な関係を有する差動利得制御電圧を供給する任意の種類の利得制御回路を用いて実現することができる。この実施形態の例において、自動利得制御器602は、図6bの利得制御回路102の前述した実施形態を用いて実現することができる。可変利得増幅器は、図10の結合された可変利得回路350のような、任意の種類のVGA回路を用いて実現することができる。その代わりに、図3のアップ・コンバート回路30またはミキサ、および、図4の可変利得回路32の組み合わせを使用することができる。
利得システムの前述した実施形態におけるように、自動利得制御器602によって供給される差動利得制御電圧V_GAIN+およびV_GAIN−が可変利得増幅器604に供給される。電流制御を行うために、同じ差動利得制御電圧V_GAIN−およびV_GAIN+が電流制御回路606に供給され、可変利得増幅器604によって使用される電流を調整する。利得システム600によってもたらされる利点は、可変利得増幅器604の出力電力を監視するために複雑なフィードバック・ループが存在しないことである。その代わりに、この実施形態は、自動利得制御器602によって生成される差動利得制御電圧の恩恵を受け、これは可変利得増幅器604の利得を線形に調整するように既に構成されている。電流制御回路606の追加回路は最小である。
図14は、本発明の一実施形態による、図13の電流制御回路606のさらなる詳細を表わす回路図である。電流制御回路606は2つの主要な回路の構成要素を含む。第1の構成要素は、差動入力n−チャンネル・トランジスタ610および612、負荷素子614、および、一定gm(constant-gm)の電流源616からなる電流操作回路である。負荷素子614はこの実施形態の例において抵抗として実現される。電流操作回路において、差動入力n−チャンネル・トランジスタ610および612は、共通ノードにおいて互いに並列に接続され、各トランジスタは電流分岐の一部を構成する。入力トランジスタ612を通る電流は、カレント・ミラー回路618に供給される基準電流I_Refである。一定gmの電流源616は、バイアス電流I_Biasを供給するために共通ノードに接続される。従って、V_GAIN−およびV_GAIN+の電圧レベルに応じて、入力トランジスタ612を通る基準電流はα・I_Biasとなり、ここで、αは、予め定められた最小値と1の間の重み付け係数である。従って、入力トランジスタ610を含む分岐を通る電流は(1−α)・I_Biasとなる。
第2の構成要素は、標準的なカレント・ミラー回路618であり、これはこの技術分野でよく知られている。カレント・ミラー回路618は、入力トランジスタ612から基準電流を受信し、可変利得増幅器604のために可変電流I_VARを生成する。この例について、カレント・ミラー回路のトランジスタ素子は、I_VARの大きさがI_Refのそれに対応するようにサイズ決めされると仮定する。
図15は、可変利得増幅器604の回路実現の一例である。図15の可変利得増幅回路604は、図4に表わされている可変利得増幅器32とほぼ同じであり、従って、そこに表わされている回路素子を識別するために同じ参照符号を使用する。可変利得増幅器604は2つの差動増幅段を含み、1番目はトランジスタ70および72を含み、2番目はトランジスタ76および78を含み、入力段はトランジスタ74および80を含む。図4の回路に行われる小さな修正は、n−チャンネル・トランジスタ74および80のソース端子がここでは追加のn−チャンネル・ミラー・トランジスタ620および622に結合されることである。また、ミラー・トランジスタ620および622を用いたカレント・ミラー構成において、I_VARとVSSの間に接続された、ダイオード接続されたn−チャンネル・トランジスタ624を含む。620、622、および、624は同一のサイズであると仮定すると、図14において生成されるI_VARはトランジスタ620および622においてミラーされる。
ここで、最大利得設定および最小利得設定のための図14および15の回路の基本動作を説明する。最大利得設定において、V_GAIN+は電圧供給レベルに対応する最大値であり、一方、V_GAIN−は最小電圧レベルである。従って、図14において、入力トランジスタ610はほぼターン・オフされ、一方、入力トランジスタ612は十分にターン・オンされ、それによって、重み付け係数αが1であるときI_Ref=I_Biasを供給する。図15の可変利得回路604において、電圧供給レベルに対応する最大値におけるV_GAIN+はトランジスタ72および78を十分にターン・オンして出力信号Vpin+およびVpin−の電流および電力を最大化し、一方、トランジスタ70および76はほぼターン・オフされる。一方、最小利得設定において、V_GAIN+は電圧供給レベルに対応する最小値であり、一方、V_GAIN−は最大電圧レベルである。従って、I_Ref=α・I_Biasであり、ここで、αは予め定められた最小レベルである。従って、I_Refは最小レベルである。図15の可変利得回路604において、電圧供給レベルに対応する最小値におけるV_GAIN+は、トランジスタ72および78をほぼターン・オフして出力信号Vpin+およびVpin−の電流および電力を最小化する。
従って、電流制御回路606は可変利得増幅器604によって受信される同じ利得制御信号に応答して電流を操作するので、可変利得増幅器604の電力および電流は同時に制御することができる。前述した利得システムの実施形態は、ここで、利得を線形に制御し、より少ない電力レベルにおいて電力消費を減少させるように電流を制御する。そのような利得システムにおいて、温度の変動が限られている適用のために効果的である。しかし、前述した本発明による実施形態を組み込んだ機器の周囲の温度が著しく変動しうる適用において、送信回路からの出力電力が変動することに留意すべきである。例えば、携帯消費者製品は、冬の環境では寒い温度、夏の環境では暑い温度にさらされうる。不運なことに、利得システムの電力出力特性、特に可変利得増幅器は、温度とともに変化する。
図16は、図12において前に示した制御電圧VCONTに対する出力電力(dB)のプロットの一例である。電力出力曲線500に対応する電力出力曲線700がプロットされ、図16に表わされている。温度における変動は、利得システムの可変利得増幅器の電力出力特性を変化させることが分かっている。電力出力曲線702は、低温、または、電力出力曲線700を生じるための動作条件より低い温度で動作する可変利得増幅器の一例である。電力出力曲線704は、高温、または、電力出力曲線700を生じるための動作条件より高い温度で動作する可変利得増幅器の一例である。両方の電力出力曲線702および704は、極端な温度に応答して電力出力曲線700に関して実際にシフトする。
シフトは一定でなく、より高い電力出力レベルにおいてシフトはより少なく、より低い電力出力レベルにおいてシフトはより多いことに留意すべきである。より低い電力出力レベルにおいて、前述した実施形態の回路は、サブスレッショルド領域において十分に動作する。より高い電力出力レベルにおいて、回路は、サブスレッショルド領域の限界において動作し、これは、トランジスタがサブスレッショルド動作領域を出ようとしていることを意味する。そのような状態において、温度の影響はトランジスタ素子に異なって影響することを前提とする。言い換えると、十分なサブスレッショルド領域で動作する(すなわち、低電力出力)トランジスタ素子は、サブスレッショルド領域の限界で動作する(すなわち、高電力出力)トランジスタ素子より温度変化により敏感でありうる。“ST”と表示された垂直な点線は、トランジスタ素子の温度の感度が変化する論理的なサブスレッショルド遷移点を表わす。正しい位置は、極端な温度条件下での利得システムの実験分析またはシミュレーションによって決定することができる。
この影響の主な理由は、可変利得増幅器の一定gmのバイアシングの使用である。例えば、図14の電流操作回路は、典型的に、一定gmを維持するために、温度が増加し、電流が増加するようにPTAT回路として実現された一定gmの電流源616を利用する。PTAT回路は良好な利得制御を提供するが、不十分な電流が供給されると、より低い温度動作においてより乏しい線形性を提供する。電流源616は、ほぼ温度に依存しない電流を供給する、絶対温度に相補的な(CTAT)回路として実現することができる。不運なことに、CTAT回路を使用してI_Biasを生成するとき乏しい利得の変動が存在する。
従って、良好な利得制御および線形性を維持して温度の影響を最小化するために、PTAT電流源とCTAT電流源の組み合わせを使用してバイアス電流I_Biasを生成する。図17は、本発明のもう1つの実施形態による、図14の電流制御回路606のための混合型電流源の概念図である。図17は、図14の電流操作回路の一部、特に、差動入力n−チャンネル・トランジスタ610および612、および、混合型電流源800を表わす。概念的な実施形態において、混合型電流源800は、CTAT電流源802、PTAT電流源804、ダイオード接続されたn−チャンネル・トランジスタ806およびn−チャンネル・ミラー・トランジスタ808を含む。
電流源802および804は、制御信号CTAT_CTL[1:n]およびPTAT_CTL[1:n]に応答して構成することができ、ここで、nは1より大きい整数値であり、CTAT電流I_CTATのPTAT電流I_PTATに対する比率は、電力利得範囲にわたる温度を用いて利得の変動を最適化するように変化させることができる。例えば、比率はほぼ1に設定することができ、これは、バイアス電流の半分はPTAT電流源804から、他の半分はCTAT電流源802からであることを意味する。動作において、CTAT電流源802からのI_CTAT電流およびPTAT電流源804からのI_PTAT電流は、実際、ダイオード接続されたトランジスタ806において一緒に合計される。トランジスタ806と同じサイズであるミラーリング・トランジスタ808は、同じ合計されたI_Biasのための電流を生成する。この実施形態において、CTAT_CTL[1:n]おおびPTAT_CTL[1:n]はデジタル信号である。
図17の混合型電流源800は、利得の変動を最適化するように統計的に予め設定されたCTATとPTATの比率を有することができ、これは電力利得の全範囲にわたって利得変動を最小化することを意味する。これは、例えば、半導体生産技術および供給電圧レベルのような、いくつかのパラメータに依存しうる。最適な比率は実験によって決定することができ、電流源は、所望の電流の寄与を与えるように、プログラム可能なレジスタまたはヒューズによってプログラムすることができる。従って、制御信号CTAT_CTL[1:n]おおびPTAT_CTL[1:n]は、上述したレジスタまたはヒューズに記憶されたデータに応答して、それぞれの電流源を制御するように較正される。
図18aは、図17の調整可能なCTAT電流源802の詳細を表わす回路図である。調整可能な電流源802は、スイッチ素子820、822、および、824からなるスイッチ回路を含み、各々は、対応するCTAT電流源826、828、および、830と直列に接続される。各CTAT電流源は、特定の電流量を供給するように構成することができる。例えば、各CTAT電流源は、2進数で重み付けされ、または、温度で重み付けすることができる。従って、スイッチ素子820、822、および、824は、デジタル制御信号CTAT_CTL[1]、CTAT_CTL[2]、および、CTAT_CTL[n]に応答して、1つまたは複数の電流源826、828、および、830の組み合わせをVDDに選択的に結合し、それによって、I_CTATの大きさを変化させる。
図18bは、図17の調整可能なPTAT電流源804の詳細を表わす回路図である。調整可能な電流源804は、スイッチ素子832、834、および、836からなるスイッチ回路を含み、各々は、対応するPTAT電流源838、840、および、842と直列に接続される。各PTAT電流源は、特定の電流量を供給するように構成することができる。例えば、各PTAT電流源は、2進数で重み付けされ、または、温度で重み付けすることができる。従って、スイッチ素子832、834、および、836は、デジタル制御信号PTAT_CTL[1]、PTAT_CTL[2]、および、PTAT_CTL[n]に応答して、1つまたは複数の電流源838、840、および、842の組み合わせをVDDに選択的に結合し、それによって、I_PTATの大きさを変化させる。
前述の実施形態は、CTAT_CTL[1:n]およびPTAT_CTL[1:n]を使用してCTATおよびPTAT電流源の比率の静的な設定を利用する。従って、CTAT_CTL[1:n]およびPTAT_CTL[1:n]は比率制御ワードと呼ぶことができ、これは、ヒューズ・プログラミングまたは他の不揮発性記憶手段によって恒久的に設定することができる。その代わりに、これらの比率制御ワードは、無線機器がパワー・アップされる毎にレジスタによって供給することができ、ベースバンド・プロセッサによって適切なデータとともにロードされる。比率の動的な設定によって、電力利得範囲にわたる利得変動への向上した制御を提供することができる。例えば、低電力においてサブスレッショルド領域で動作する可変利得増幅器は温度変化により高い感度を有するので、より高い比率のCTAT電流が供給されるべきである。これは、CTAT電流が可変利得増幅器に供給されるI_Bias電流を支配することを意味する。一方、可変利得増幅器が温度変化により低い感度を有する、より高い電力出力レベルにおいて、より高い比率のPTAT電流が供給されるべきである。これは、PTAT電流が高い電力レベルにおける良好な利得制御を提供するためにI_Bias電流を支配することを意味する。CTATおよびPTAT電流の比率の動的な設定を可能とするために、構成定義回路は温度情報を使用してどの設定を使用するかを決定することができる。
図19は、本発明の一実施形態による、CTATおよびPTAT電流比率の動的な調整のための温度フィードバック・ループを有する利得システムのブロック図である。利得システム850は、前述の実施形態に表わされている同じ自動利得制御器602および可変利得増幅器604を含むが、ここでは、温度依存の電流制御回路852、温度センサ854、および、温度デコーダ856を含む。温度依存の電流制御回路852は、それぞれ、図17、18a、および、18bの前述した混合型電流源800を含みうる。温度センサ854は、温度に対応する電流または電圧を生成する任意の手段とすることができる。多くの携帯機器は、既に、温度を監視するために機器のパッケージに組み込まれた温度センサを有することに留意すべきである。従って、この温度センサは、さらに、温度デコーダ856に結合することができる。温度デコーダ856は、PTATおよびCTAT電流源のための異なる比率制御ワードを生成するように構成される。一実施形態において、特定の温度の範囲内で検知された温度は、同じ比率制御ワードを供給し、2つまたはより多くの特定の温度範囲が存在しうる。
図20は、図19の温度デコーダ856の一実施例を表わすブロック図である。温度デコーダ856は、温度センサ854によって検知された温度に対応するアナログ信号をデジタル出力信号に変換するアナログ−デジタル(A/D)変換器870を含む。実装に応じて、A/D変換器870は、代わりに、温度センサ854とともに組み込むことができる。A/D変換器870のソリューションは、所望の設計パラメータに基づいて予め定めることができる。PTATデコーダ872およびCTATデコーダ874に並列にデジタル出力信号が供給される。各デコーダは、第1比率制御ワードPTAT_CTL[1:n]および第2比率制御ワードCTAT_CTL[1:n]を生成するために、デジタル出力信号を異なってデコードするように設計される。より詳しくは、デコーダ872および874は、各々の予め定められた温度範囲について一組の比率制御ワードを生成するための特定のデコード・ロジックを用いて構成される。図20に表わされていないが、PTAT_CTL[1:n]およびCTAT_CTL[1:n]の論理状態を保持するためにレジスタを使用することができる。
上述したように、各組の比率制御ワードは、I_Bias電流を生成するPTAT電流とCTAT電流の比率を設定する。例えば、摂氏80度から100度の間の任意の検知された温度は、結果としてA/D変換器870からの異なるデジタル出力信号となる。しかし、デコーダ872および874は、異なる温度範囲のデジタル出力信号のために同じ組の比率制御ワードを生成するように構成される。言い換えると、温度デコーダ856は、検知された温度を予め定められた範囲に結びつける。この技術分野の当業者は、異なるA/D変換およびデコード方式が等しい有効性で使用できることを理解する。
定期的に温度を検知し、必要ならば、図18のレジスタ821および822に記憶される比率制御ワードを更新することができる。これは、例えば10秒毎のような特定の時間間隔の後とすることができる。その代わりに、無線機器の送信器能が使用されそうなので、機器がパワー・アップするとき、または、動作のスリープ・モードから出るときのような、特定の動作に応答して温度を検知することができる。もちろん、温度を検知するために、動作を基にしたトリガおよび時間を基にしたトリガの組み合わせを利用することができる。
図21は、図19に表わされている温度依存の電流制御回路852の実施形態である。温度依存の電流制御回路900は、PTAT電流操作回路902、CTAT電流操作回路904、および、電流重み付け回路906を含む。2つの操作回路902および904は、それぞれPTATおよびCTAT電流源のために、図14の電流制御回路606と同じ機能を実行する。電流重み付け回路906は、2つの操作回路902および904から基準電流I_CTATおよびI_PTATを受信し、比率制御ワードCTAT_CTL[1:n]およびPTAT_CTL[1:n]に応答してバイアス電流I_Biasを生成する各々の比率を設定する。回路902、904、および、906のさらなる説明は以下の通りである。
PTAT電流操作回路902は、差動入力n−チャンネル・トランジスタ908および910、および、PTAT電流源912を含む。PTAT電流操作回路902において、差動入力n−チャンネル・トランジスタ908および910は共通ノードにおいて互いに並列に接続され、各トランジスタは電流分岐の一部を構成する。入力トランジスタ910を通る電流は、カレント・ミラー回路914に供給される基準電流I_PTATである。入力トランジスタ908はV_GAIN−によって制御され、一方、入力トランジスタ910はV_GAIN+によって制御される。CTAT電流操作回路904は、PTAT電流操作回路902と同様に構成される。CTAT電流操作回路904は、差動入力n−チャンネル・トランジスタ916および918、および、CTAT電流源920を含む。CTAT電流操作回路904において、差動入力n−チャンネル・トランジスタ916および918は共通ノードにおいて互いに並列に接続され、各トランジスタは電流分岐の一部を構成する。入力トランジスタ918を通る電流は、カレント・ミラー回路922に供給される基準電流I_CTATである。入力トランジスタ916はV_GAIN−によって制御され、一方、入力トランジスタ918はV_GAIN+によって制御される。PTAT電流操作回路902およびCTAT電流操作回路904の両方は、V_GAIN−およびV_GAIN+に応答して互いに独立に動作する。
電流重み付け回路906は、VDDに接続され、基準電流I_PTATと並列の第1の調整可能な電流源924、および、VDDに接続され、基準電流I_CTATと並列の第2の調整可能な電流源926を含む。第1の調整可能な電流源924は比率制御ワードPTAT_CTL[1:n]によって制御され、一方、第2の調整可能な電流源926は比率制御ワードCTAT_CTL[1:n]によって制御される。調整可能な電流源924および926は、これらの電流出力が、ここでは、PTAT_VARおよびCTAT_VARと呼ぶ以外は、図18aおよび18bに表わされている回路を用いて実現することができる。両方の調整可能な電流源924および926はVDDに接続されるので、これらは、追加電流PTAT_VARおよびCTAT_VARを、それぞれ、I_PTATおよびI_CTATに追加することができる。従って、PTAT電流操作回路902は基本PTAT電流I_PTATを供給し、これは、調整可能な電流源924からの可変電流が追加されうる。同様に、CTAT電流操作回路904は基本CTAT電流I_CTATを供給し、これは、調整可能なCTAT電流源926からの可変電流が追加されうる。
調整可能な電流源924からの最大電流がI_PTAT_MAXであるならば、PTAT_VAR=a×I_PTAT_MAXである。同様に、調整可能な電流源926からの最大電流がI_CTAT_MAXであるならば、CTAT_VAR=b×I_CTAT_MAXである。ここで、“a”および“b”は、ゼロ、または、1に合計される比率係数である。I_PTAT_MAXおよびI_CTAT_MAXは、大きさが同じまたは異なりうることに留意すべきである。従って、結果としての可変電流I_VARは、I_VAR=(I_PTAT+PTAT_VAR)+(I_CTAT+CTAT_VAR)と表わすことができる。I_PTATおよびI_CTATが特定のレベルのV_GAIN−およびV_GAIN+について一定であると仮定すると、I_VARは、“a”および“b”の異なる比率係数についてほぼ同じ大きさとすべきである。
例えば、両方の調整可能な電流源924および926が50%出力のために構成されるならば、比率係数“a”および“b”はそれぞれ0.5および0.5である。一方、比率係数“a”および“b”がゼロならば、両方の調整可能な電流源はターン・オフされる。PTAT電流源912およびCTAT電流源920がほぼ同じ大きさの電流を供給するならば、I_VARの約半分がI_PTATであり、他の半分がI_CTATである。図21の実施形態において、調整可能な電流源924および926は、追加電流をI_PTATおよびI_CTAT電流に追加するために、図18aおよび18bに表わされている回路を用いて実現することができる。代わりの実施形態において、調整可能な電流源は、I_PTATおよびI_CTATからの電流を除去することができる。
図22aは、図21に表わされている温度依存の電流制御回路900において調整可能な電流源924として使用することができる代わりの調整可能なPTAT電流源を表わす回路図である。調整可能な電流源950は、スイッチ素子952、954、および、956からなるスイッチ回路を含み、各々は、対応するPTAT電流源958、960、および、962と直列に接続される。各PTAT電流源は、特定の電流量を供給するように構成することができる。例えば、各PTAT電流源は、2進数で重み付けされ、または、温度で重み付けすることができる。従って、スイッチ素子952、954、および、956は、デジタル制御信号PTAT_CTL[1]、PTAT_CTL[2]、および、PTAT_CTL[n]に応答して、1つまたは複数の電流源958、960、および、962を供給電圧VSSに選択的に結合し、それによって、I_PTATの大きさを変化させる。PTAT_VARはVSSに結合された電流源によって供給される電流の合計であり、I_PTATから除去される電流であるので、負の電流と呼ぶ。
図22bは、図21に表わされている温度依存の電流制御回路900において調整可能な電流源926として使用することができる代わりの調整可能なCTAT電流源を表わす回路図である。調整可能な電流源970は、スイッチ素子972、974、および、976からなるスイッチ回路を含み、各々は、対応するCTAT電流源978、980、および、982と直列に接続される。各CTAT電流源は、特定の電流量を供給するように構成することができる。例えば、各CTAT電流源は、2進数で重み付けされ、または、温度で重み付けすることができる。従って、スイッチ素子972、974、および、976は、デジタル制御信号CTAT_CTL[1]、CTAT_CTL[2]、および、CTAT_CTL[n]に応答して、1つまたは複数の電流源978、980、および、982をVSSに選択的に結合し、それによって、I_CTATの大きさを変化させる。CTAT_VARはVSSに結合された電流源によって供給される電流の合計であり、I_CTATから除去される電流であるので、負の電流と呼ぶ。
調整可能な電流源950および970が図21の温度依存の電流制御回路900において使用されるならば、調整可能な電流源950および970によって供給される最大電流はそれぞれ、I_PTAT_MAXおよびI_CTAT_MAXである。従って、PTAT_VAR=a×I_PTAT_MAXおよびCTAT_VAR=b×I_CTAT_MAXである。ここで、“a”および“b”は、ゼロ、または、1に合計される比率係数である。従って、I_VAR=(I_PTAT−PTAT_VAR)+(I_CTAT−CTAT_VAR)である。
上述した実施形態に表わされているように、可変利得増幅器に供給される電流は、低レベルの利得における電力消費を減少させるために、可変利得増幅器の利得を制御するために使用される同じ利得制御電圧を用いて直接に調整することができる。さらに、温度の影響を減少させるために、この調整可能な電流は、可変利得増幅器の性能を最適化するためにPTATおよびCTAT電流の比率を含むように制御することができる。
上述した本発明の実施形態は単に例であることを意図する。特許請求の範囲によってのみ定義される本発明の範囲を逸脱することなく、この技術分野の当業者によって特定の実施形態への代替、改良、および、変形が作り出されうる。
100 ・・・ 利得システム
102 ・・・ 利得制御回路
104 ・・・ 可変利得回路
102 ・・・ 利得制御回路
104 ・・・ 可変利得回路
Claims (22)
- 無線送信器コアのための利得システムであって、
制御信号に応答して利得レベルに対応する差動利得制御信号を供給する自動利得制御回路を備え、
前記自動利得制御回路は、前記制御信号と線形な関係を有するように前記差動利得制御電圧を制御し、
前記差動利得制御信号に応答して前記利得レベルでデータ信号を増幅するための可変電流を受信する可変利得増幅器をさらに備え、
前記可変利得増幅器の出力電力は最小出力電力と最大出力電力との間で変動し、
前記差動利得制御信号に応答して前記可変電流を調整する電流制御器をさらに備え、
前記電流制御器は、前記最小出力電力において前記可変電流を最小化し、前記最大出力電力において前記可変電流を最大化する利得システム。 - 前記電流制御回路は、
前記差動利得制御電圧の第1制御電圧に応答して基準電流としての出力ノードへのバイアス電流の一部を操作する電流操作回路と、
前記基準電流を受信し、大きさにおいて前記基準電流に対応する可変電流を生成するカレント・ミラー回路と、
を含む請求項1に記載の利得システム。 - 前記電流操作回路は、
VDDに結合された負荷素子と共通ノードとの間に直列に接続された第1入力n−チャンネル・トランジスタを含み、
前記第1入力n−チャンネル・トランジスタのゲートは前記第1制御電圧に結合され、
前記カレント・ミラー回路と前記共通ノードとの間に直列に接続された第2入力n−チャンネル・トランジスタをさらに含み、
前記第2入力n−チャンネル・トランジスタのゲートは前記差動利得制御電圧の第2制御電圧に結合され、
前記バイアス電流を供給するために前記共通ノードに結合されたバイアス電流源をさらに含む請求項2に記載の利得システム。 - 前記可変利得増幅器は、
前記データ信号に応答して電流を差動増幅段に結合する入力段を含み、
前記差動増幅段は、前記差動利得制御電圧に応答して前記データ信号に対応する増幅された信号を供給し、
前記電流を前記入力段に供給するミラー・トランジスタと、
前記可変電流を受信するダイオード接続されたトランジスタとをさらに含み、
前記ダイオード接続されたトランジスタは、前記ミラー・トランジスタとカレント・ミラー構成に配置される請求項3に記載の利得システム。 - 前記バイアス電流源は、絶対温度に比例する(PTAT)電流と絶対温度に相補的な(CTAT)電流との結合を供給する混合型電流源を含む請求項3に記載の利得システム。
- 前記混合型電流源は、
前記PTAT電流を供給する調整可能なPTAT電流源と、
前記CTAT電流を供給する調整可能なCTAT電流源と、
前記PTAT電流と前記CTAT電流とを結合する電流合算器と、
前記バイアス電流を供給するために前記電流合算器とカレント・ミラー構成に配置されたミラー・トランジスタと、
を含み、
前記バイアス電流は、前記PTAT電流と前記CTAT電流との合計に対応する大きさを有する請求項5に記載の利得システム。 - 前記調整可能なPTAT電流源は、
異なるPTAT電流を供給する少なくとも2つのPTAT電流源と、
前記PTAT電流を供給するために、前記少なくとも2つのPTAT電流源のうち少なくとも1つを共通ノードに選択的に結合するPTATスイッチ回路と、
を含む請求項6に記載の利得システム。 - 前記調整可能なCTAT電流源は、
異なるCTAT電流を供給する少なくとも2つのCTAT電流源と、
前記CTAT電流を供給するために、前記少なくとも2つのCTAT電流源のうち少なくとも1つをもう1つの共通ノードに選択的に結合するCTATスイッチ回路と、
を含む請求項7に記載の利得システム。 - 前記調整可能なPTAT電流源は前記バイアス電流の第1比率係数を供給するようにプログラムされ、前記調整可能なCTAT電流源は前記バイアス電流の第2比率係数を供給するようにプログラムされ、前記第1比率係数と前記第2比率係数とは合計がほぼ1である請求項8に記載の利得システム。
- 前記調整可能なPTAT電流源は第1比率制御ワードに応答してプログラムされ、前記調整可能なCTAT電流源は第2比率制御ワードに応答してプログラムされる請求項9に記載の利得システム。
- 前記第1比率制御ワードおよび前記第2比率制御ワードは、検知された温度に応答して調整される請求項10に記載の利得システム。
- 前記検知された温度に対応するアナログ信号を供給する温度センサと、
前記温度センサから受信したアナログ信号に応答して前記第1比率制御ワードおよび前記第2比率制御ワードを生成する温度デコーダと、
をさらに含む請求項11に記載の利得システム。 - 前記温度デコーダは、
前記アナログ信号に応答してデジタル出力信号を供給するアナログ−デジタル変換器と、
前記デジタル出力信号を受信し、前記第1比率制御信号を生成する第1デコーダと、
前記デジタル出力信号を受信し、前記第2比率制御信号を生成する第2デコーダと、
を含む請求項12に記載の利得システム。 - 無線送信器コアのための利得システムであって、
差動利得制御信号に応答して利得レベルでデータ信号を増幅するための可変電流を受信する可変利得増幅器を備え、
前記可変利得増幅器の出力電力は最小出力電力と最大出力電力との間で変動し、
検知された温度に対応するアナログ信号を供給する温度センサと、
前記温度センサから受信されたアナログ信号に応答して、第1比率制御ワードおよび第2比率制御ワードを生成する温度デコーダと、
前記第1比率制御ワードに応答して絶対温度に比例する(PTAT)電流を供給し、前記第2比率制御ワードに応答して絶対温度に相補的な(CTAT)電流を供給する電流制御器と、
を備え、
前記電流制御器は、前記PTAT電流と前記CTAT電流とを合計して前記可変電流を供給する利得システム。 - 前記電流制御器は、
前記差動利得制御信号に応答して前記PTAT電流を生成するPTAT電流操作回路と、
前記差動利得制御信号に応答して前記CTAT電流を生成するCTAT電流操作回路と、
前記PTAT電流および前記CTAT電流を受信し、前記PTAT電流、追加PTAT電流、前記CTAT電流、追加CTAT電流の合計に対応する可変電流を供給する電流重み付け回路を含む請求項14に記載の利得システム。 - 前記電流重み付け回路は、
前記第1比率制御ワードに応答して前記追加PTAT電流を供給する調整可能なPTAT電流源と、
前記第2比率制御ワードに応答して前記追加CTAT電流を供給する調整可能なCTAT電流源と、
を含む請求項15に記載の利得システム。 - 前記調整可能なPTAT電流源は、
異なるPTAT電流を供給する少なくとも2つのPTAT電流源と、
前記追加PTAT電流を供給するために、前記少なくとも2つのPTAT電流源のうち少なくとも1つを供給電圧(VDDまたはVSS)に選択的に結合するPTATスイッチ回路と、
を含む請求項16に記載の利得システム。 - 前記調整可能なCTAT電流源は、
異なるCTAT電流を供給する少なくとも2つのCTAT電流源と、
前記追加CTAT電流を供給するために、前記少なくとも2つのCTAT電流源のうち少なくとも1つを供給電圧(VDDまたはVSS)に選択的に結合するCTATスイッチ回路と、
を含む請求項17に記載の利得システム。 - 前記供給電圧はVDDである請求項17に記載の利得システム。
- 前記供給電圧はVSSであり、前記追加PTAT電流および前記追加CTAT電流は負の電流である請求項17に記載の利得システム。
- 前記PTAT電流操作回路は、
共通ノードに並列に接続された一組の入力n−チャンネル・トランジスタを含み、
前記一組の入力n−チャンネル・トランジスタは、PTAT基準電流の一部を供給するために前記差動利得制御信号によって制御され、
前記PTAT基準電流を供給するために前記共通ノードに結合されたPTAT電流源と、
前記PTAT基準電流を受信し、大きさにおいて前記PTAT基準電流に対応するPTAT電流を生成するカレント・ミラー回路と、
をさらに含む請求項15に記載の利得システム。 - 前記CTAT電流操作回路は、
もう1つの共通ノードに並列に接続されたもう一組の入力n−チャンネル・トランジスタを含み、
前記もう一組の入力n−チャンネル・トランジスタは、CTAT基準電流の一部を供給するために前記差動利得制御信号によって制御され、
前記CTAT基準電流を供給するために前記もう1つの共通ノードに結合されたCTAT電流源と、
前記CTAT基準電流を受信し、大きさにおいて前記CTAT基準電流に対応するCTAT電流を生成するもう1つのカレント・ミラー回路と、
をさらに含む請求項21に記載の利得システム。
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