JP2010512450A - 延伸剥離型感圧接着物品及びその使用方法 - Google Patents

Abstract

約１１２ｇ／Ｌ〜約２４０ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり７ポンド〜１立方フィート当たり約１５ポンド）までの密度、約０．２５ｍｍ（０．０１インチ）〜０．５０ｍｍ（０．０２０インチ）未満までのキャリパー（caliper）、第１主表面、及び前記第１主表面とは反対側の第２主表面を有する発泡体層を包含する裏材と、前記発泡体層の前記第１主表面上に前記発泡体と直接接触して配置された第１感圧接着剤組成物と、を含む、延伸剥離型感圧接着物品。前記物品は、標準的なテクスチャー加工表面に対して少なくとも約４０％の面接触を示す。

Description

本発明は、延伸剥離型感圧接着物品とテクスチャー加工表面との間の接着接合の形成及び保持に関する。

長年に亙って、基材から延伸によって取り外し可能な、多数の裏材付き及び裏材無し感圧接着テープが開発されてきた。これら感圧接着テープは、多くの場合、延伸剥離型感圧接着物品類と呼ばれている。様々な延伸剥離型感圧接着物品の性質、構造、及び特性が文献や特許に記載されている。例えば、米国特許第４，０２４，３１２号（コープマン（Korpman））には、接着層を積層した高延伸性で弾性を有する裏材フィルムを包含する、適合性の高い接着物品が開示されている。この接着物品は、容易に延伸することができ、この物品を長手方向に表面とほぼ平行な方向に延伸することで表面から取り外すことができる。ドイツ特許第３３ ３１ ０１６号には、熱可塑性ゴムと粘着付与樹脂類とをベースとする高弾性で低塑性の接着フィルムが開示されており、この接着接合は、当該接着接合の平面方向に接着フィルムを延伸することで破断されることができる。米国特許第５，５１６，５８１号（クレッケル（Kreckel）ら）には、感圧性接着層をコーティングした高延伸性で実質的に非弾性の裏材と、延伸剥離を促進するための非接着性プルタブとを有する、取り外し可能な接着物品が開示されている。この接着物品は、非接着性プルタブを掴んで、この物品を基材の表面とほぼ平行な方向に延伸することで、基材を損傷せずに大抵の表面から取り外すことが可能である。米国特許第６，２３１，９６２号（ブリーズ（Bries）ら）には、ポリマー発泡体層を包含する裏材と、この裏材の少なくとも１つの表面上にコーティングされた感圧接着層と、を包含する、取り外し可能な発泡体接着ストリップが開示されている。市販の延伸剥離型接着物品は、ミネソタ州セントポール（St. Paul）の３Ｍ社（3M Company）から取引表記、コマンド（COMMAND）として販売されている。

延伸剥離型感圧接着物品類は、フック類、カレンダー類、ポスター類、及び標識類などの様々な物体を塗装壁類を包含する様々な基材類に取り付けるのに用いられる。これら用途の多くにおいて、ユーザーは、延伸剥離型感圧接着物品を所定の位置に長期間保持させようとする。

現存する延伸剥離型感圧接着物品類の多くは、塗装された乾式壁体の比較的平滑な表面に対して良好な接着性を示し、塗装された乾式壁体に対して良好な接着性を長期間保持するが、それらは、一般にはテクスチャー加工表面、特に可塑化ビニル製基材類のテクスチャー加工表面に対しては弱い接着接合を形成する傾向がある。元来、テクスチャー加工表面に対して良好な接着接合を形成して、それを保持することは困難である。テクスチャー加工表面の先端部類と谷部分類は、接着剤とテクスチャー加工表面との間の良好な程度の接触を達成し難くする。その結果、延伸剥離型感圧接着物品の接着剤をテクスチャー加工表面に適用する場合、接着剤は、該加工表面に良好な接着接合を形成又は保持するほど十分な広さの表面積と接触しない。深くエンボス加工され、テクスチャー加工されたビニル製壁紙基材類が、特に難しい基材類の部類の一例である。更に厄介な問題として、ビニル製壁紙は、多くの場合、可塑化されている。接着剤を可塑剤と接触させると、可塑剤が接着剤へ移動する傾向がある。可塑剤の移動は、良好な接着接合の形成及び保持を妨げる傾向がある。

これらの問題に取り組もうとする試みがなされきた。粗く不規則な表面類に対する接着物品の接着能力を改善する１つの試みには、裏材に傷をつける（例えば、穿刺又は裁断する）ことによって発泡体裏材を前処理して、比較的厚い感圧接着剤組成物層を構造内に包含させることを伴った。米国特許第６，２８０，８４０号及び同第６，００４，６６５号を参照のこと。可塑化ビニル製基材に対する延伸剥離型感圧接着物品の接着力を増強する１つの試みには、特殊な感圧接着剤配合物を開発する必要があった。ＰＣＴ国際公開特許ＷＯ ２００５／０５９０５５を参照のこと。

テクスチャー加工表面、特に、テクスチャー加工された可塑化ビニル製表面に対して良好な接着接合を形成して、それを長期間保持する、延伸剥離型感圧接着物品の実現が未だ必要とされている。

本発明は、約１１２ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり７ポンド）〜約２４０ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり１５ポンド）までの密度、約０．２５ｍｍ（０．０１インチ）〜０．５０ｍｍ（０．０２０インチ）未満までのキャリパー（caliper）、第１主表面、及び第１主表面とは反対側の第２主表面を有する連続的な発泡体層を包含する裏材と、発泡体層の第１主表面上に発泡体と直接接触して配置された第１感圧接着剤組成物の第１層と、非粘着性タブとを包含する、延伸剥離型感圧接着物品（例えば、テープ）であって、該物品が標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも４０％の面接触を示す、物品を特徴とする。

別の実施形態では、物品は、第２主表面上に配置された第２感圧接着剤組成物層を更に包含する。

一実施形態では、裏材は、前記発泡体層の第２主表面に接着されたポリマーフィルムを更に包含する。別の実施形態では、物品は、ポリマーフィルム上に配置された第２感圧接着剤組成物層を更に包含する。一部の実施形態では、物品は、第２感圧性接着剤層上に配置された剥離ライナーを更に包含する。

一実施形態では、物品は、標準的なテクスチャー加工表面に対して少なくとも３０，０００分の静的せん断を示す。一部の実施形態では、物品は、標準的なテクスチャー加工表面に対して少なくとも６０，０００分の静的せん断を示す。別の実施形態では、物品は、可塑化ビニル製基材に対して少なくとも３０，０００分の静的せん断を示す。一実施形態では、物品は、可塑化ビニル製基材に対して少なくとも５０，０００分の静的せん断を示す。

他の実施形態では、物品類は、標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも５０％の面接触を示す。別の実施形態では、物品類は、標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも６０％の面接触を示す。更に別の実施形態では、物品類は、標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも７０％の面接触を示す。一実施形態では、物品類は、標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも６０％の面接触を、及び可塑化ビニル製基材に対して少なくとも３０，０００分の静的せん断を示す。

別の実施形態では、発泡体裏材は、約１２０ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり７．５ポンド）〜２００ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり１２．５ポンド）以下までの密度を有する。一部の実施形態では、発泡体裏材は、１２０ｇ／Ｌ〜１３６ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり７．５ポンド〜１立方フィート当たり８．５ポンド）の密度を有する。

一実施形態では、物品の破断時の負荷と裏材の延伸剥離力との比は、少なくとも１．５：１である。別の実施形態では、物品の破断時の負荷対裏材の延伸剥離力との比は、少なくとも２：１である。

一部の実施形態では、物品は更に、第１感圧接着剤組成物層上に配置された第１剥離ライナーと、第２感圧接着剤組成物層上に配置された第２剥離ライナーとを包含する。

他の実施形態では、感圧接着剤組成物には、スチレンと、窒素及びアルキル（メチル）アクリレートに由来するコポリマーとを包含する、ブロックコポリマーが包含される。

別の実施形態では、延伸剥離型感圧接着物品は、約１１２ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり７ポンド）〜約２４０ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり１５ポンド）までの密度、約０．２５ｍｍ（０．０１インチ）〜０．５０ｍｍ（０．０２０インチ）未満までのキャリパー（caliper）、第１主表面、及び第１主表面とは反対側の第２主表面を有する連続的な発泡体層と、発泡体層の第１主表面に結合された第１フィルム層からなる裏材と、発泡体層の第２主表面上に発泡体と直接接触して配置された第１感圧接着剤組成物の第１層と、非粘着性タブと、を包含し、第１感圧接着剤組成物は、標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも４０％の面接触を示す。

一実施形態では、延伸剥離型感圧接着物品は、約１１２ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり７ポンド）〜約２４０ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり１５ポンド）までの密度、約０．２５ｍｍ（０．０１インチ）〜０．５０ｍｍ（０．０２０インチ）未満までのキャリパー（caliper）、第１主表面、及び第１主表面とは反対側の第２主表面を有する連続的な発泡体層と、発泡体層の第１主表面に結合された第１フィルム層からなる裏材と、発泡体層の前記第２主表面上に発泡体と直接接触して配置された第１感圧接着剤組成物の第１層と、非粘着性タブと、を包含し、第１感圧接着剤組成物は、標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも４０％の面接触を示す。一実施形態では、第１感圧接着剤組成物には、スチレンと、窒素及びアルキル（メチル）アクリレートに由来するコポリマーとを包含する、ブロックコポリマーが包含される。

別の態様では、本発明は、連続的な発泡体層、第１主表面、及び第１主表面とは反対側の第２主表面を包含する裏材と、発泡体層の前記第１主表面上に発泡体と直接接触して配置された第１感圧接着剤組成物の第１層と、非粘着性タブと、を包含する、延伸剥離型感圧接着物品を特徴とし、物品は、標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも４０％の面接触と、標準的なテクスチャー加工表面に対して少なくとも３０，０００分の静的せん断とを示す。

別の態様では、本発明は、本明細書に開示される延伸剥離型感圧接着物品を表面に接着する方法を特徴とし、該方法は、表面を延伸剥離型感圧接着物品の第１感圧接着剤組成物層と接触させる工程と、裏材の長手方向の広がりに沿って圧力を加える工程と、を包含する。一実施形態では、圧力を加える工程は、剛性アプリケーターツールの平面な縁部であっても、湾曲した縁部であってもよい縁部を裏材の第１末端部の近くに配置する工程と、剛性基材と裏材との間の接触を保持しながら、剛性アプリケーターツールを裏材の長手方向の広がりを下降して裏材の第２末端部に向かって引き下げて、接着剤組成物を押圧して表面と密接に接触させるのに十分な力を裏材に加える工程と、を包含する。一部の実施形態では、表面は、ある形状を包含するテクスチャー加工表面であり、裏材に加える力は、接着剤組成物を押圧して該形状と密接に接触させるのに十分である。一実施形態では、表面は、表面の１２．７ｍｍ（ミリメートル）×１２．７ｍｍの面積に亙って、下記の表面粗さ試験法に従って測定した場合、少なくとも４０μｍ（ミクロン）のＲａ値、少なくとも４０μｍのＲｑ値、及び少なくとも３００μｍのＲｚ値を示す。

別の実施形態では、表面は、テクスチャー加工された可塑化ビニル製表面を含む。

一部の実施形態では、方法は更に、表面を感圧接着剤組成物と接触させる前に、感圧接着剤組成物及び表面の少なくとも一方を加熱する工程も包含する。

別の実施形態では、第２感圧接着剤組成物層と第２感圧接着剤組成物層上に配置された剥離ライナーとを包含する延伸剥離型感圧接着物品を表面に接着する方法は、表面を第１感圧接着剤組成物層と接触させる工程と、物品の長さに沿って物品に圧力を加える工程と、剥離ライナーを除去して、第２感圧接着剤組成物層を露出させる工程と、第２感圧接着剤組成物層を物体と接触させる工程と、を包含する。

別の実施形態では、方法は、感圧接着剤組成物、第１末端部、第２末端部、及び第１末端部と第２末端部の間に広がる長手方向の広がりを包含する、延伸剥離型感圧接着物品と表面を接触させる工程と、剛性アプリケーターツールの縁部を物品の第１末端部の近くに配置する工程と、剛性アプリケーターツールの縁部と物品の間の接触を保持しながら、剛性アプリケーターツールの縁部を物品の長手方向の広がりを下降して物品の第２末端部に向かって引き下げて、感圧接着剤組成物を押圧して表面と密接に接触させるのに十分な力を物品に加える工程と、を包含する。一実施形態では、表面は、テクスチャー加工された可塑化ビニル製基材の表面であって、表面の１２．７ｍｍ×１２．７ｍｍの面積に亙って、少なくとも４０μｍのＲａ値と、少なくとも４０μｍのＲｑ値と、少なくとも３００μｍのＲｚ値とを示す。

別の実施形態では、方法は、表面を感圧接着剤組成物と接触させる前に、感圧接着剤組成物及び表面のうち少なくとも一方を加熱する工程も更に包含する。

本発明は、テクスチャー加工表面と適合し、テクスチャー加工表面に対して良好な接着力を形成、保持し、また、表面を損傷することなく延伸によってテクスチャー表面からきれいに取り外すことができる、延伸剥離型感圧接着物品を特徴とする。延伸剥離型感圧接着物品は更に、機械方向若しくは機械横方向又はその両方において良好な強度を示す裏材を用いて、それが破断せずに該方向に伸長できるように構成することも可能である。

本発明は、可塑化ビニル製基材に対して良好な接着力を示す延伸剥離型感圧接着物品もまた特徴とする。

本発明は、延伸剥離型感圧接着構造物とテクスチャー加工表面との間に改善された面接触を達成する方法もまた特徴とする。

他の特徴及び利点は、以下の図面及び好ましい実施形態に関する記載から、並びに特許請求の範囲から明白であろう。

用語解説
本発明に関して、これらの用語は下記の意味を有する。
用語「テクスチャー加工表面」とは、突出部類（例えば、先端部類）、嵌入類（例えば、谷部分類及び狭窄部類）、凹凸類、及びこれらの組み合わせを包含する三次元形状の形態の、視認可能な又は触知可能な表面粗さを包含する、あらゆる表面を表す。
用語「標準的なテクスチャー加工表面」とは、表面の１２．７ｍｍ（ミリメートル）×１２．７ｍｍの面積に亙って、下記の表面粗さ試験法に従って測定した場合に、少なくとも４０μｍ（ミクロン）のＲａ値と、少なくとも４０μｍのＲｑ値と、少なくとも３００μｍのＲｚ値とを示す表面を表す。
用語「可塑化（された）」とは、可塑剤の存在を表す。

非粘着性タブを有する延伸剥離型感圧接着物品の平面図。 図１の延伸剥離型感圧接着物品の部分側面図。 基材に接着した図２の延伸剥離型感圧接着物品の部分側面図。 部分的に延伸した図３Ａの物品の部分側面図。 更に延伸した図３Ｂの物品の部分側面図。 別の実施形態による延伸剥離型感圧接着物品の部分側面図。 ２枚の基材に接着した、別の実施形態による延伸剥離型感圧接着物品の部分側面図。 壁面と接触している延伸剥離型感圧接着物品に押圧した剛性プレートの末端部の前側平面図。 延伸剥離型感圧接着物品に対する図６Ａの剛性プレートの動きについての概略側面図。 延伸剥離型感圧接着物品に対する図６Ａの剛性プレートの動きについての概略側面図。 第１ビニル製壁紙のトポグラフィー分析マップ。 第２ビニル製壁紙のトポグラフィー分析マップ。 第３ビニル製壁紙のトポグラフィー分析マップ。 第４ビニル製壁紙のトポグラフィー分析マップ。

本発明者らは、約１１２ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり７ポンド（ｐｃｆ））〜約２４０ｇ／Ｌ（１５ｐｃｆ）までの密度及び約０．２５ｍｍ（０．０１インチ）〜０．５０ｍｍ（０．０２０インチ）未満までのキャリパー（caliper）を有する発泡体基材に直接接触した感圧接着剤組成物を包含する延伸剥離型感圧接着物品類が、標準的なテクスチャー加工基材に接着した場合に、物品が標準的なテクスチャー加工表面と良好な接着を形成し、そしてこのような接着を延伸によって基材から取り外すまで保持するように、テクスチャー加工表面とある程度の面接触を達成するという、驚くべき発見をした。物品はまた、延伸によって表面からきれいに取り外されて、延伸中に破断しない。好ましくは、物品は、表面に接着残渣がほぼ無いか、又は全く無く、損傷もほぼ無い又は全く無いように、表面からきれいに取り外される。一部の実施形態では、物品は、テクスチャー加工された可塑化ビニル製基材に対して良好な接着もまた形成して、それを保持する。

テクスチャー加工表面は、様々な方法を用いて特徴付けることができる。テクスチャー加工表面の表面トポグラフィーを特徴付ける１つの有用な方法には、スタイラス表面計の利用が包含される。表面計は、Ｒａ、Ｒｑ、及びＲｚを包含する様々な粗さパラメータ類を決定するために直接又は間接的に利用される測定値を提供することができ、Ｒａ、測定試料の全面積に亙る平均粗さ、Ｒｑ、測定試料の全面積に亙る２乗平均平方根粗さ、及びＲｚ、測定試料の全面積に亙る最大ピークから谷部分までの距離１０箇所の平均値は、「表面の質感（表面粗さ、うねり、及び加工模様）（Surface Texture（Surface Roughness, Waviness and Lay）」という表題を有して本明細書に組み込まれる、ＡＳＭＥ Ｂ４６．１−２００２に記載されているようにして算出される。

本発明者らは、一部の塗装壁類が、約５．６μｍ〜約２２μｍのＲａ、約７．１μｍ〜約２７μｍのＲｑ、及び約６０μｍ〜約１６９μｍのＲｚを有することを確認した。平滑なガラス表面は、約０．３μｍのＲａと、約０．５μｍのＲｑと、約３．５μｍのＲｚを有することが分かった。テクスチャー加工されたビニル製壁紙は、約２４μｍ〜約８０μｍのＲａ値と、約２９μｍ〜約１００μｍのＲｑ値と、約１８０μｍ〜約４５０μｍのＲｚ値を有することも分かった。

延伸剥離型感圧接着物品は、好ましくは、例えば、約２０μｍ超、約２５μｍ超、あるいは約４０μｍ超で、約１００μｍ未満、約９０μｍ未満、あるいは約８０μｍ未満のＲａと、約３０μｍ超、約４０μｍ超、あるいは約５０μｍ超で、約１２０μｍ未満、約１００μｍ未満、あるいは約９０μｍ未満のＲｑと、約１７５μｍ超、約２００μｍ超、あるいは約３００μｍ超で、約５００μｍ未満、約４５０μｍ未満、あるいは約４００μｍ未満のＲｚとを示すテクスチャー加工表面類を包含する様々な表面類と良好な接着力を示す。

延伸剥離型感圧接着物品の感圧接着剤と基材の表面とで達成される接触程度は、基材との接着を形成してそれを保持する延伸剥離型感圧接着物品の能力に影響を及ぼす。延伸剥離型感圧接着物品は、テクスチャー加工表面に対して良好な程度の面接触、好ましくは標準的なテクスチャー加工表面に対して少なくとも約４０％、少なくとも約５０％、少なくとも約６０％、あるいは少なくとも約７０％の面接触を示す。

一部の実施形態では、延伸剥離型感圧接着物品は、可塑化ビニル製基材に対して接着を形成してそれを保持するのに十分に適合する。可塑化ビニル製基材類は、例えば、１重量％超、少なくとも約５重量％、少なくとも約１０重量％、少なくとも約２０重量％、あるいは少なくとも約３０重量％を包含する様々な量の可塑剤を包含する。

延伸剥離型感圧接着物品は、テクスチャー加工表面に対して強い接着接合もまた保持する。延伸剥離型感圧接着物品と基材との間に形成される接着の強度についての１つの測度は、静的せん断である。延伸剥離型感圧接着物品は、好ましくは、テクスチャー加工表面に対して、少なくとも２０，０００分、少なくとも３０，０００分、少なくとも５０，０００分、あるいは少なくとも６０，０００分の静的せん断を示す。一部の実施形態では、延伸剥離型感圧接着物品は、可塑化ビニル製基材（テクスチャー加工されたビニル製基材を包含する）に対して、少なくとも２０，０００分、少なくとも３０，０００分、少なくとも５０，０００分、あるいは少なくとも６０，０００分の静的せん断を示す。

延伸剥離型感圧接着物品は、延伸によって基材から剥離される。延伸剥離型感圧接着物品の延伸剥離特性についての１つの測度は、延伸剥離型感圧接着物品の裏材の破断時の負荷力と延伸剥離型感圧接着物品の延伸剥離力との比であって、好ましくは、少なくとも１．５：１、少なくとも約１．８：１、少なくとも約２：１、あるいは少なくとも約３：１である。

図１及び２には、第１主表面１６及び第２主表面１８を有する発泡体層１４を包含する裏材１２と、第１感圧接着剤組成物２０が発泡体層１４と直接接触するように、発泡体層の前記第１主表面１６上に直接配置された第１感圧接着剤組成物層２０と、を包含する、延伸剥離型感圧接着物品１０が示されている。延伸剥離型感圧接着物品１０は、延伸剥離型感圧接着物品１０を取り外すのに役立つ非粘着性タブ２２をもまた包含する。使用中、延伸剥離型感圧接着物品１０は、図３Ａに示すように、感圧接着剤組成物層２０を介して表面２４に接着している。

延伸剥離型感圧接着物品１０は、次いで、この感圧接着物品１０のタブ２２を掴み、このタブを引張ってこの物品１０を延伸させることにより、表面２４から取り外すことができる。延伸剥離型感圧接着物品１０を基材２４から剥離する（すなわち、延伸によって取り外す）方法の模式図を図３Ａ〜Ｃに示す。図３Ａには、基材２４に接着した延伸剥離型感圧接着物品１０が示されている。力（Ｆ）は、物品１０に対し、基材の表面とほぼ平行な方向に加える。接着した構造物は、せん断応力に対して比較的高い初期抵抗を示す。この抵抗力を打ち消すのに十分な力を加えると、図３Ｂに示すように、裏材が変形し始める。図３Ｃでは、裏材が降伏する一方で、接着剤は伸長して基材２４から剥離する。延伸剥離型感圧接着物品１０の延伸角度は、通常、延伸剥離型感圧接着物品１０の表面とほぼ平行な方向から、基材表面から約３５度以下、約３０度以下、あるいは約１０度以下の角度までである。

裏材
延伸剥離型感圧接着物品の裏材は、長手方向に延伸すると伸長し、また、高延伸性である。本明細書で使用するとき、用語「高延伸性」とは、裏材を長手方向に延伸したときに、元の長さに対して少なくとも約１５０％の伸びが達成されることを意味する。裏材は、好ましくは、約５０％〜約１，２００％、約１５０％〜約７００％、あるいは約３５０％〜約７００％の伸びを達成することができる。裏材は、少なくとも１つの発泡体層、及び所望により、少なくとも１つのフィルム層を包含する。好適な裏材の例としては、単層の発泡体、及び発泡体層に接着されたフィルム層を包含する複合体が挙げられる。

発泡体層
延伸剥離型感圧接着物品の裏材の発泡体層は、テクスチャー加工表面と適合しており、その上に配置された感圧接着剤組成物とテクスチャー加工表面との間の面接触の程度を増強するのに役立つ。好ましくは、発泡体は、少なくとも約６４ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり４ポンド（ｐｃｆ））、少なくとも約９６ｇ／Ｌ（６ｐｃｆ）、約１１２ｇ／Ｌ（７ｐｃｆ）超、あるいは約１２０ｇ／Ｌ（７．５ｐｃｆ）超で、２４０ｇ／Ｌ（１５ｐｃｆ）未満、約２０８ｇ／Ｌ（１３ｐｃｆ）以下、あるいは約２００ｇ／Ｌ（１２．５ｐｃｆ）以下の密度を示す。有用な発泡体層類はまた、約０．２０ｍｍ（０．００８インチ）超、約０．２５ｍｍ（０．０１０インチ）超、約０．３０ｍｍ（０．０１２インチ）超で、約０．５６ｍｍ（０．０２２インチ）未満、約０．５０ｍｍ（０．０２０インチ）未満、約０．４５ｍｍ（０．０１８インチ）未満、あるいは約０．３９ｍｍ（０．０１５インチ）以下のキャリパー（caliper）（すなわち、厚さ）をも有する。発泡体は、好ましくは、約５０％〜約６００％伸びを達成することができる。発泡体層は、好ましくは、感圧接着物品をこの物品が接着された表面から取り外す前に基材が破裂しないほど、十分に高い破断時の伸びを示す。

一部の実施形態では、発泡体層は、単層の発泡体であるか、あるいは多層の発泡体を包含しており、発泡体層はそれぞれ、例えば、密度、厚さ、伸び％、破断強度、及びこれらの組み合わせを包含する同一又は異なる特性を有している。

発泡体層は、様々な熱可塑性ポリマー類から調製することができ、例えば、ポリオレフィン類（例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、及び直鎖超低密度ポリエチレンを包含するポリエチレン）、ポリプロピレン、及びポリブチレン類；ビニルコポリマー類（例えば、ポリ塩化ビニル類、可塑化及び非可塑化ポリ塩化ビニル類、並びにポリ酢酸ビニル類）；例えば、エチレン／メタクリレートコポリマー類、エチレン／酢酸ビニルコポリマー類、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー類、及びエチレン／プロピレンコポリマー類を包含するオレフィン性コポリマー類；アクリルポリマー類及びコポリマー類；ポリウレタン類；並びにこれらの組み合わせが挙げられる。好適なブレンド類には、更に、熱可塑性ポリマー類のブレンド、弾性ポリマー類のブレンド、及びこれらの組み合わせも包含され、例えば、ポリプロピレン／ポリエチレン、ポリウレタン／ポリオレフィン、ポリウレタン／ポリカーボネート、及びポリウレタン／ポリエステルが挙げられる。有用なポリエチレン酢酸ビニルコポリマー発泡体類は、セキスイ・アメリカ社の事業部であるボルテック（Voltek, Division of Sekisui America Corporation）（マサチューセッツ州ローレンス（Lawrence））から取引表記ボルエクストラ（VOLEXTRA）及びボララ（VOLARA）シリーズとして入手可能である。

フィルム層
延伸剥離型感圧接着物品の裏材は、所望により、高延伸性のポリマーフィルムのうち少なくとも１層を、発泡体層に加えて包含する。ポリマーフィルムは、第１感圧接着剤組成物とは反対側の、発泡体層の主表面上に配置される。図４には、発泡体層４７の主表面４６上に配置された高延伸性のポリマーフィルム層４４を包含する裏材４２と、発泡体層４７の前記とは反対側の主表面４８上に配置された感圧接着剤組成物５０とを包含する、延伸剥離型感圧接着物品４０が示されている。延伸剥離型感圧接着物品４０は、感圧接着剤組成物５０を介して基材５２に接着されている。

特に有用なポリマーフィルム類は、約５０％〜約１，２００％まで、約１５０％〜約７００％まで、あるいは約３５０％〜約７００％までの破断時の長手方向の伸びと、少なくとも約６，８９４ｋＰａ（１，０００ｐｓｉ）、少なくとも約１７，２３６ｋＰａ（２，５００ｐｓｉ）、あるいは少なくとも約２０，６８４．１ｋＰａ（３，０００ｐｓｉ）で、約４９９，８６５ｋＰａ（７２，５００ｐｓｉ）以下、約３４４，７３５ｋＰａ（５０，０００ｐｓｉ）以下、あるいは約３４，４７３ｋＰａ〜２０６，８４１ｋＰａ（５，０００ｐｓｉ〜約３０，０００ｐｓｉ）までのヤング率とを有する。ポリマーフィルムは、好ましくは、フィルムの機械方向及び横断方向の少なくとも一方で破断時の所望の伸びを達成することができる。ポリマーフィルムは、好ましくは、感圧接着物品をその物品が接着された表面から取り外す前に基材が破裂しないほどに十分に高い破断時の伸びを示す。

好適なフィルム類は、様々な熱可塑性ポリマー類から形成されており、例えば、ポリオレフィン類（例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、及び直鎖超低密度ポリエチレン等を包含するポリエチレン）、ポリプロピレン、及びポリブチレン類；ビニルコポリマー類（例えば、ポリ塩化ビニル類、可塑化及び非可塑化ポリ塩化ビニル類、並びにポリ酢酸ビニル類）；例えば、エチレン／メタクリレートコポリマー類、エチレン／酢酸ビニルコポリマー類、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー類、及びエチレン／プロピレンコポリマー類を包含するオレフィン性コポリマー類；アクリルポリマー類及びコポリマー類；ポリウレタン類；並びにこれらの組み合わせが挙げられる。好適なブレンド類には、例えば、熱可塑性ポリマー類のブレンド、弾性ポリマー類のブレンド、及びこれらの組み合わせも包含し、例えば、ポリプロピレン／ポリエチレン、ポリウレタン／ポリオレフィン、ポリウレタン／ポリカーボネート、及びポリウレタン／ポリエステルがまた挙げられる。

一部の実施形態では、高延伸性のポリマーフィルムは、多層フィルムの形態である。ポリマーフィルムは、例えば、単層又は多層のフィルム、多孔性フィルム、及びこれらの組み合わせを包含する様々な形態であり得る。ポリマーフィルムは更に、充填フィルム（例えば、炭酸カルシウムを充填したポリオレフィン）等の充填材料であってもよい。ポリマーフィルムは、連続層又は不連続層であり得る。

多層のポリマーフィルム類は好ましくは、複合フィルム、積層フィルム、及びこれらの組み合わせの形態で、互いに一体的に接着されている。ポリマーフィルム類は、例えば、共成形、共押出成形、押出し被覆、接着剤による結合、加圧結合、加熱結合、及びこれらの組み合わせを包含するいずれかの好適な方法を用いて、互いに一体化することができる。

ポリマーフィルムは、好ましくは、約０．０１０ｍｍ〜約０．０２５ｍｍ（０．４ミル〜約１０ミル）、あるいは約０．０１０ｍｍ〜約０．１５２ｍｍ（０．４ミル〜約６ミル）の厚さを有する。

有用な市販の熱可塑性ポリマーフィルム類としては、例えば、取引表記ＸＭＡＸシリーズとして入手可能な、メタロセンで触媒作用した直鎖低密度ポリエチレンフィルム類、及び取引表記マキシレーン（MAXILENE）シリーズとして入手可能な直鎖低密度ポリエチレンフィルム類（例えば、マキシレーン２００）が挙げられ、これらはいずれもプライアント・コーポレイション（Pliant Corporation）（ウィスコンシン州チペワ・フォールズ（Chippewa Falls））から入手可能である。

フィルム層は、例えば、フィルムと発泡体層との共押出し、共成形、押出し被覆、接着剤組成物による結合、加圧結合、加熱結合、及びこれらの組み合わせを包含するいずれかの好適な機構を用いて発泡体層と接着することができる。フィルム層を発泡体層に接着するのに有用な接着剤組成物類には、下記の接着剤組成物が包含される。

感圧接着剤組成物
第１感圧接着剤組成物
裏材の第１主表面上に配置される感圧接着剤組成物層は、任意の好適な感圧接着剤組成物である。好ましい感圧接着剤組成物類は、テクスチャー加工表面に対して優れた浸潤を示す。特に有用な感圧接着剤組成物類は、ＰＳＴＣ−１及びＰＳＴＣ−３並びにＡＳＴＭ Ｄ９０３−８３に従って１２．７ｃｍ／分の剥離速度で測定される、約４Ｎ／ｄｍ〜約２００Ｎ／ｄｍまで、あるいは約２５Ｎ／ｄｍ〜約１００Ｎ／ｄｍまでの１８０°剥離力を示す。

有用な部類の感圧接着剤組成物類としては、例えば、天然ゴム；オレフィン類；例えば、シリコーンポリアミド類及びシリコーンポリ尿素類を包含するシリコーン類；合成ゴム接着剤類、例えば、ポリイソプレン、ポリブタジエン、及びスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー、及びスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、並びに他の合成エラストマー類等の粘着付与されたゴム系接着剤類；並びに例えば、イソオクチルアクリレートとアクリル酸とのコポリマー類のような、粘着付与された又は非粘着付与されたアクリル系接着剤類が挙げられ、これらは、放射線法、溶液法、懸濁法、乳化法、及びこれらの組み合わせによって重合することができる。好適な感圧接着剤組成物類は、例えばＰＣＴ国際公開特許ＷＯ ２００５／０５９０５５に記載されており、本明細書に組み込まれる。

一つの有用な感圧接着剤組成物は、いずれかの好適な感圧接着剤組成物を包含する第１部分と、窒素含有ビニルモノマーを包含する第２部分と、を包含する。感圧接着剤組成物の第１部分として好適な有用な感圧接着剤組成物類には、例えば、上述の感圧接着剤組成物の分類、並びに米国特許第６，５６９，５２１号、同第６，４０３，２０６号、同第６，２３１，９６２号、同第６，００１，４７１号、及び同第５，５１６，５８１号に記載の感圧接着剤組成物類が挙げられ、これら特許公報は全て本明細書に組み込まれる。ブレンドの第１部分に特に有用な一つの感圧接着剤としては、スチレン系ブロックコポリマーが挙げられる。有用なスチレン系ブロックコポリマー類の例としては、スチレン−イソプレンブロックコポリマー、スチレン−ブタジエンブロックコポリマー、スチレン−エチレン−プロピレンブロックコポリマー、及びスチレン−エチレン−ブチレンブロックコポリマーが挙げられる。第１部分は、所望により粘着付与剤を包含する。好適な粘着付与剤類としては、例えば、ロジン樹脂、ロジンエステル樹脂、水素化ロジンエステル樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、水素化テルペン樹脂、石油樹脂、水素化石油樹脂、クロマン樹脂、スチレン樹脂、変性スチレン樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、及びこれらの組み合わせが挙げられる。

第１部分はまた、所望により他の添加物類も包含し、例えば、柔軟化剤類、老化防止剤類、及び紫外線吸収剤類が挙げられる。有用な柔軟化剤類の例としては、パラフィン系柔軟化剤、ナフタレン系柔軟化剤、及びフタル酸エステル系柔軟化剤が挙げられる。有用な老化防止剤類の例としては、ヒンダードフェノール系老化防止剤及びヒンダードアミン系老化防止剤が挙げられる。

感圧接着剤組成物の第２部分は、窒素含有ビニルモノマーであり、その例としては、例えばアルキル（メタ）アクリレートと窒素含有ビニルモノマー類とのコポリマー類を包含する、窒素含有（メタ）アクリルコポリマー類が挙げられる。アルキル（メタ）アクリレートと窒素含有ビニルモノマーとのコポリマー類は、アルキル（メタ）アクリレートと窒素含有ビニルモノマーとを、例えば、約４５重量部〜約９９．９重量部までのアルキル（メタ）アクリレートと約０．１重量部〜約２０重量部までの窒素含有ビニルモノマーとを包含する様々な混合比で共重合することによって調製することができる。窒素含有（メタ）アクリルコポリマーは、約２０℃〜２５０℃までのガラス転移点、及びゲル浸透クロマトグラフィーで測定した場合に約２，０００〜約５００，０００までの重量平均分子量を有するポリスチレン０〜約２０重量部までと、所望により、側鎖に反応性官能基を有するビニルモノマー約０．１重量％〜約５重量部までとグラフト結合することも可能である。

特に有用なアルキル（メタ）アクリレート類としては、約１〜約１１個の炭素原子を有するアルキル基の（メタ）アクリル酸エステル類が挙げられる。かかる（メタ）アクリル酸エステル類の例としては、（メタ）アクリル酸のメチルエステル、（メタ）アクリル酸のエチルエステル、（メタ）アクリル酸のブチルエステル、（メタ）アクリル酸の２−メチルブチルエステル、（メタ）アクリル酸のｔ−ブチルエステル、（メタ）アクリル酸の２−エチルヘキシルエステル、（メタ）アクリル酸のイソオクチルエステル、（メタ）アクリル酸のシクロヘキシルエステル、及び（メタ）アクリル酸のイソボルニルエステル、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。

窒素含有ビニルモノマーは、好ましくは、アミド基又は３級アミノ基を有するビニルモノマーである。かかる窒素含有ビニルモノマー類の例としては、Ｎ，Ｎ−ジメチルアクリルアミド、Ｎ−イソプロピルアクリルアミド、Ｎ，Ｎ−ジメチルアミノエチル（メタ）アクリレート、Ｎ，Ｎ−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、２−ビニルピリジン、４−ビニルピリジン、及び１−ビニルイミダゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。

アルキル（メタ）アクリレートとの共重合時に、窒素含有ビニルモノマーを、例えば約０．１重量部〜約２０重量部まで包含する、任意の好適な割合で共重合してもよい。

窒素含有（メタ）アクリルコポリマーを調製する際、ポリスチレンは、任意の好適な方法を用いて（メタ）アクリルコポリマーにグラフト結合することができる。一つの有用な方法としては、スチレンマクロマーの共重合が挙げられる。スチレンマクロマーを合成する有用な方法は、日本特許出願公開（公開）第５９−７５９７５号に詳細に記載されており、本明細書に組み込まれる。有用なスチレンマクロマーの一例は、取引表記「マクロモノマーＡＳ−６Ｓ（Macromonomer AS-6S）」として東亞合成化学工業株式会社（Toagosei Chemical Industry Co., Ltd.）（日本、東京）から市販されているスチレンマクロマーである。

窒素含有（メタ）アクリルコポリマーの調製に有用な、その側鎖に反応性官能基を有するビニルモノマー類の例としては、カルボキシル基含有ビニルモノマー類（例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、及びマレイン酸、並びにこれらの酸無水物類）、及びヒドロキシル基含有ビニルモノマー類（例えば、２−エチルヘキシルアクリレート、及び２−エチルヘキシルメタクリレート）が挙げられる。極性基（例えば、カルボキシル基、ヒドロキシル基、及びこれらの組み合わせ）を有する該ビニルモノマー、アクリロイルベンゾフェノン等の光反応性基を有するビニル基、及びこれらの組み合わせによって、架橋反応部位を（メタ）アクリル樹脂組成物に付与することも可能である。

重合混合物は更に、架橋剤を包含することも可能である。有用な架橋剤類としては、例えば、多官能性エポキシ化合物類、多官能性メラミン化合物類、多官能性イソシアネート化合物類、金属系架橋剤類、及び多官能性アジリジン化合物類が挙げられる。例えば、紫外線や電子ビーム線を包含する放射線によって、架橋剤の存在を用いて又はこれを用いずに架橋を生じさせることもできる。

感圧接着剤組成物の第１部分と第２部分を様々な割合で混合して、（固形分含有量に対して）約５：９５〜約９５：５まで、あるいは約２５：７５〜約９０：１０までの任意の好適な比率の接着剤組成物を形成することができる。

裏材の第１表面上に配置された感圧接着剤組成物層は、例えば、約０．０１５ｍｍ〜約１．０ｍｍ（０．６ミル〜約４０ミル）、１０ｍｍ（４ミル）未満、約８９ｍｍ（３．５ミル）以下、約７７ｍｍ（３ミル）以下、あるいは約２６ｍｍ（１ミル）〜約７７ｍｍ（３ミル）までを包含するいずれかの好適な厚さを有することができる。感圧接着剤組成物層は、連続的又は断続的（例えば、層全体を通してあるパターンの又は無作為な、ドット、幾何学的形状、線、及び渦巻き線）であり得る。

第２感圧接着剤組成物
延伸剥離型感圧接着物品は、所望により、第１感圧接着剤組成物が配置された裏材の第１主表面とは反対側の裏材の第２主表面上に配置された、第２感圧接着剤組成物層を包含する。第２感圧接着剤組成物は、発泡体層と直接接触しているか、又は任意のポリマーフィルム層上に配置され、後に発泡体層上に配置されることができる。図５には、それぞれ第１感圧接着剤組成物６６及び第２感圧接着剤組成物６８を介して第１基材６２及び第２基材６４に接着された感圧接着物品６０を包含する物品５８が示されている。延伸剥離型感圧接着物品６０は、発泡体層７２と発泡体層７２の主表面上に配置されたポリマーフィルム層７４とを包含する裏材７０と、発泡体層７２と直接接触している第１感圧接着剤組成物層６６と、ポリマーフィルム層７４上に配置された第２感圧接着剤組成物層６８と、を包含している。

第２感圧接着剤組成物層は、好ましくは、例えば、シート材料類（例えば、写真類、ポスター類、及び絵画類を包含する紙）、フィルム類、織物ウェブ及び不織布ウェブ、吊り下げ装置類（例えば、フック構造物類及びクリップ類の射出成形された裏板）、美術品、及びこれらの組み合わせを包含する様々な形態の所望の基材に接着するのに適するように選択される。所望の基材は、様々な材料類から製造することができ、例えば、ポリマー類（例えば、プラスチック）、セルロース（例えば、紙）、繊維類、木材、セラミック、金属、複合体類（例えば、セルロース（例えば、木材）とポリマーとの複合体類、ポリマーと金属との複合体類、ポリマーと繊維との複合体類）、及びこれらの組み合わせが挙げられる。

第２感圧接着層に適した、好適な感圧接着剤組成物類の例としては、前述の感圧接着剤組成物類、並びに米国特許第６，５６９，５２１号、同第６，４０３，２０６号、同第６，２３１，９６２号、及び同第５，５１６，５８１号に記載の感圧接着剤組成物類が挙げられ、これらはいずれも本明細書に組み込まれる。

第２感圧接着層は、例えば、約０．０１５〜約１．０ｍｍ（約０．６ミル〜約４０ミル）、あるいは約０．０２５〜約０．４１ｍｍ（約１ミル〜約１６ミル）を包含するいずれかの好適な厚さのものである。第２感圧接着層は、連続的又は断続的（例えば、層全体を通してあるパターンの又は無作為な、ドット、幾何学的形状、線、及び渦巻き線）であり得る。

剥離ライナー
延伸剥離型感圧接着物品は、所望により、感圧接着剤組成物層の露出面上に配置されて接着剤組成物を使用するまで保護する、少なくとも１つのライナーを包含することができる。好適なライナー類の例としては、紙（例えば、クラフト紙）、ポリマーフィルム類（例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリエステル）、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。ライナーの少なくとも一つの表面は、剥離ライナーを形成するために剥離処理に由来する剥離剤を包含することができる。有用な剥離剤類の例としては、シリコーン、例えば、シリコーンアクリレート類、シリコーンポリウレタン類、及びシリコーンポリ尿素類を包含するシリコーンコポリマー類、フッ素性化学物質類、フルオロシリコーン類、ペルフルオロポリエーテル類、ウレタン類、アクリレート類、ポリオレフィン類、低密度ポリエチレン、及び他の低表面エネルギー系の剥離組成物類、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。好適な剥離ライナー類及びライナーの処理方法は、米国特許第４，４７２，４８０号、同第４，９８０，４４３号、同第４，７３６，０４８号に記載されており、これらの全てを本明細書に組み込む。有用な剥離ライナーの例は、フルオロアルキルシリコーンでポリコートされた紙である。

ライナー類は、様々な標識類及び表示を包含することができ、例えば、線、ブランド表示、及び他の情報が挙げられる。

タブ
延伸剥離型感圧接着物品のタブは、様々な形状で存在することができる。一実施形態では、タブは、感圧接着剤組成物を有しない裏材の一部である。一実施形態では、タブとしては、感圧接着剤組成物と接着してそれを覆う、カバー層が挙げられる。他の実施形態では、タブは、裏材の末端部分に取り付けられた別個の構成要素である。別の実施形態では、タブは、任意の好適な方法を用いて感圧接着剤組成物の粘着性を除去することによって作製され、方法には、例えば、粉末（例えば、ベーキングパウダー（すなわち、炭酸カルシウム）、及び二酸化チタン）を適用すること、放射線（例えば、紫外線）照射、ワニス又はインクによるオーバーコーティング、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。

製造方法
延伸剥離型感圧物品は、例えば、接着剤組成物を発泡体基材に直接コーティングする方法、接着層を（例えば、剥離ライナー上にコーティングすることによって）形成した後で接着層を発泡体裏材に積層する方法、同時押出法、及びこれらの組み合わせを包含する任意の好適な感圧接着物品類の調製方法を用いて形成することができる。延伸剥離型感圧接着物品構造の有用な製造方法の例は、米国特許第６，５６９，５２１号、同第６，４０３，２０６号、同第６，００１，４７１号、及び同第５，５１６，５８１号、並びにＰＣＴ国際公開特許ＷＯ ２００５／０５９０５５に記載されており、これらは全て本明細書に組み込まれる。

裏材に対する感圧接着剤組成物の接着力を改善するために、接着剤組成物を裏材に適用（例えば、コーティング、積層、及びこれらの組み合わせ）する前に裏材を前処理することができる。好適な処理の例としては、コロナ放電、プラズマ放電、火炎処理、電子ビーム照射、紫外線（ＵＶ）放射、酸エッチング、化学物質による下塗り、及びこれらの組み合わせが挙げられる。処理は、所望により、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、低分子量の他の反応性種、及びこれらの組み合わせを包含する反応性化学接着促進剤を用いて行うことができる。

使用
延伸剥離型感圧接着物品は、テクスチャー加工表面類で使用するのに十分適合している。テクスチャー加工表面類は、例えば、先端部類と谷部類とを含む多数の三次元形状を包含するトポグラフィーマップによって特性評価することができる。ある形状とは、様々な形の形態をしていてもよく、例えば、不定な形状の隆起物類、不定な形状の谷部分、試料の少なくとも一部を横断して延びる細長い本体であって、例えば、向かい合った多角形の面（例えば、三角形、正方形、及び長方形の面）を有する細長い本体を包含するもの、少なくとも一つの曲面を有する細長い本体、不定な形状を有する細長い本体、湾曲した（ｓ字型曲線、円形、及びらせん形パターン）及び線形の（例えば、横型及び縦型の）細長い本体、多面体に近い形状（立方体、角柱、角錐、四面体、五面体、六面体、八面体、並列パイプ型（例えば、斜方六面体）、及びダイアモンド型）、及び半球形、円錐形、円錐台形、及び球形、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。該形状は、例えば、丸い終端面、鋭角の終端面、切頭された終端面、平坦な終端面、及び不規則な終端面を包含する様々な形を有する頂点を終点とすることができる。テクスチャー加工表面には、連続的な形状、断続的な形状、及びこれらの組み合わせを包含することができる。該形状はまた、パターンを形成することや、ランダムな配置を示すこともでき、これらの組み合わせでもあり得る。該形状の間隔は、規則的な間隔で、不規則な間隔で、及びこれらの組み合わせで生じてもよい。該形状は、表面から突き出ることができ、表面に広がることができ、及びこれらの組み合わせであることもできる。

テクスチャー加工表面は、様々なテクスチャー加工基材上に存在することができ、基材としては、例えば、壁紙（例えば、可塑化ビニル製の壁紙（例えば、ポリ塩化ビニル製の壁紙）、紙製の壁紙、発泡体で裏付けされた壁紙、及びこれらの組み合わせ）、木材、砂利、アスファルト、ガラス、セラミック、レンガ、石、セメント（例えば、軽量コンクリートブロック、セメント板）、ガラス繊維、しっくい、サイディング（例えば、ビニル、アルミニウム、鋼）、金属、ポリマー、織物、不織布ウェブ、及びこれらの組み合わせが挙げられる。テクスチャーは、様々な加工源によって提供されることができ、その加工源としては、例えば、加工法（例えば、エンボス加工、浮き出し印刷、溶射、印刷、切断、及び彫刻）、製造法、例えば、ウィービング、らせん状溶射、メルトブロー、コーティング、加工成形、及び圧迫が挙げられる。

延伸剥離型感圧接着物品は、様々な構造物及び様々な用途に使用することができ、例えば、（１）塗装したウォールボード、しっくい、コンクリート、ガラス、セラミック、ガラス繊維、金属又はプラスチック、壁掛け類、オーガナイザー類、ホルダー類、バスケット類、容器類、装飾類（例えば、祝祭日の飾りつけ）、カレンダー類、ポスター類、ディスペンサー類、ワイヤークリップ類、車両類への車体側面の加工成形、取っ手類、標識用途類（例えば、道路標識類、車両の刻印類、輸送標識類、及び反射シーチング）等の、表面への取り付け用途；（２）例えば、後で分離する少なくとも２つの容器（例えば、箱）を接着することを包含する、結合及び組み立て用途；（３）緩衝及び消音用途であって、例えば、物体の真下に配置される緩衝材類、遮音シート材料類、及びこれらの組み合わせを包含するもの；（４）例えば、容器のクロージャー類を包含するクロージャー用途、例えば、箱の蓋部材類、食品容器用の蓋部材類、飲料容器用の蓋部材類、おむつのクロージャー、及び外科用ドレープのクロージャー類；（５）振動ダンパ；（６）密封用途、例えば、液体類用、蒸気類（例えば、水分）用、及び粉塵用のガスケット類；（７）断熱；（８）ラベル貼付、例えば、注意書類、値札類、及び容器上の識別ラベル類を包含する着脱可能なラベル類、並びに標識；（９）医療用途（例えば、包帯、医療器材の標識化（例えば、病院施設内での）外傷手当て）；（１０）例えば、ある物体、例えば、花瓶、を別の物体、例えば、テーブル又は本棚、に締結する、締結用途；（１１）例えば、施錠機構の１つ以上の構成要素を基材へ締結する安全用途、例えば、キャビネット若しくは食器棚に対する子供用の安全ロック；（１２）タンパー表示用途（例えば、タンパー表示物品類）；及び（１３）ワイヤー及びコードのオーガナイザー類、ホルダー類、及びクリップ類が挙げられる。延伸剥離型感圧接着物品は更に、様々な他の構造物類に組み込むことも可能であり、構造物には、例えば、研磨物品類（例えば、サンド処理用）、サンド処理及び艶出し用途のための物品類（例えば、バフ磨きパッド類、ディスクパッド類、手パッド類、及び艶出しパッド類）、舗装マーキング物品類、並びに敷物類（例えば、カーペット用裏材）が挙げられる。

延伸剥離型感圧接着物品は、例えば、テープ、シート（例えば、穿孔シート）、ロール、ディスク、及びキット（例えば、取り付け用の物体、及び延伸剥離型感圧接着物品）を包含するいずれかの有用な形態で提供されることができる。複数の延伸剥離型感圧接着物品類を、例えば、シート（例えば、穿孔シート）、キット、積層体、タブレット、及びこれらの組み合わせを包含する任意の好適な形態で、例えば、ディスペンサー、袋、箱、及びボール紙を包含する任意の好適なパッケージ内に供給することもできる。

例えば、フック類、分離可能なコネクターシステム類、及びこれらの組み合わせが挙げられる様々な物体を用いて、物品類を延伸剥離型感圧接着物品に取り付けることが可能であり、これらは米国特許第６，９７２，１４１号に記載されており、本明細書に組み込まれる。取り付け用途において延伸剥離型感圧接着物品と組み合わせて用いるのに好適なフック形状は、米国特許第５，５０７，４６４号及び米国意匠特許第Ｄ３８６，０６７号及び同第Ｄ４８０，２９２号に記載されており、これらの全ては本明細書に組み込まれる。

延伸剥離型感圧接着物品は、任意の好適な方法を利用して基材の表面に適用することができる。一つの有用な方法は、第１基材（例えば、壁部）の表面を、延伸剥離型感圧接着物品の第１感圧接着剤組成物層と接触させる工程と、物品の長さに沿って圧力を加える工程（例えば、静的な力を加える工程、動的な力を加える（例えば、力を物品の長さ方向に上下に移動させる）工程、及びこれらの組み合わせ）と、所望により、存在する場合は剥離ライナーを除去して、存在する場合は第２感圧接着剤組成物を曝露する工程と、所望により、第２感圧接着剤組成物を物体（例えば、フック、シート（例えば、紙、ポリマーフィルム、及び織物ウェブ及び不織布ウェブ）、分離可能なコネクター、及びこれらの組み合わせ）と接触させる工程と、圧力を加えて物体を第２感圧接着剤組成物と接着させる工程と、を包含する。図６Ａ〜Ｃには、延伸剥離型感圧接着物品８０をテクスチャー加工壁面８２に適用する方法が示されており、先ず、壁部８２に第１感圧接着剤組成物８４を接触させて、次に、プラスチック製の長方形プレート９０の鋭角の縁部８６を延伸剥離型感圧接着物品の裏材８８に、裏材８８に対して角度αで押圧し、その後、鋭角の縁部８６を、裏材８８の長手方向の範囲で下降して、裏材８８の第１末端部９２から裏材８８の第２末端部９４に向かって矢印Ｚの方向に引き下げる。感圧接着剤組成物８４とテクスチャー加工壁面８２の形状（例えば、突出部９６及び谷部分９８）との間に点接触が達成されるように、鋭角の縁部８６によって物品８０に直圧を加える。図６Ａ〜Ｃに示した方法は、プラスチック製の長方形プレート９０の縁部８６を用いて圧力を加える工程を伴うが、圧力は、例えば、様々な剛性材料類、例えば、ポリマー（例えば、プラスチック）、金属、木材、及び石から製造された剛性の平面的な物品（例えば、長方形、正方形、又は角度のついたプレート）を包含するいずれかの好適な剛性アプリケーターツールの縁部を用いて適用することも可能である。

延伸剥離型感圧物品を表面に適用する別の有用な方法は、延伸剥離型感圧物品、延伸剥離型感圧接着物品の第１感圧接着剤組成物、表面又はその組み合わせを、表面と延伸剥離型感圧物品の感圧接着剤組成物とを接触させる前に加熱する（例えばオーブン、高温エアガン、又はヘアドライヤーを用いて温度を上げる、例えば、ヘアドライヤーからの温風又は熱風出力の流れを向ける）工程を包含する。一実施形態では、方法は、延伸剥離型感圧接着物品の第１感圧接着剤組成物を加熱する工程と、表面を、延伸剥離型感圧物品の加熱した感圧接着材組成物と接触させる工程と、物品の長さに沿って圧力を加える（例えば、静的な力を加える、動的な力を加える（例えば、力（例えば、ローラー又は剛性プレート）を物品の長さ方向に上下に移動させる）、及びこれらの組み合わせ）工程と、所望により、存在する場合は剥離ライナーを除去して、存在する場合は第２感圧接着剤組成物を曝露する工程と、所望により、第２感圧接着剤組成物を物体に接触させる工程と、圧力を加えて、物体を第２感圧接着剤組成物に接着させる工程と、を包含する。加熱工程は、第１基材を感圧接着剤組成物と接触させる前、その間、又はその後で実施することができる。方法は、所望により、第２感圧接着剤組成物及び物体のうち少なくとも一方を、第２感圧接着剤組成物を物体に接触させる前に、その間に、又はその後で加熱する工程も包含する。

ここで本発明を以下の実施例によって説明する。矛盾する指示がない限り、量はいずれも重量％である。

試験手順
本実施例において使用される試験手順は、以下のものを包含する。

表面粗さ試験法
表面粗さは、「表面の質感（表面粗さ、うねり、及び加工模様）（Surface Texture（Surface Roughness, Waviness and Lay）」という表題のＡＳＭＥ Ｂ４６．１−２００２に従って、デックタック８（DEKTAK 8）スタイラス・プロファイラー（ニューヨーク州ウッドベリー（Woodbury）のビーコ・インストルメンツ（Veeco Instruments））を用い、１２７，０００μｍ（ミクロン）×１２７，０００μｍの面積に亙り、半径１２．５μｍ及び圧力７ｍｇ（ミリグラム）のスタイラスを利用して求める。プロファイラーのｚ方向の範囲は１ｍｍである。１試料当たり１０００回のプロファイルを記録し、各プロファイルは少なくとも９秒続ける。ｘ方向に４．７０４μｍ及びｙ方向に１２．７μｍのサンプル採取を利用した。粗さパラメータ報告値を、全試料面積に亙って測定した値に基づいて算出する。データは、ワイコ・ヴィジョン（WYKO VISION）３．４４ソフトウェア（ビーコ（Veeco））を利用して傾斜角度項の削除（tilt term removal）を行うことによって補正する。

Ｒａ、測定試料の全面積に亙る平均粗さ、Ｒｑ、測定試料の全面積に亙る２乗平均平方根粗さ、及びＲｚ、測定試料の全面積に亙る最大ピークから谷部までの距離１０箇所の平均値を、ＡＳＭＥ Ｂ４６．１−２００２に記載されている通りに算出する。

適用方法
圧延圧
表面を試料の感圧接着層と接触させて、６．８ｋｇ（１５ポンド）のローラーを試料の長さ全体に３０ｃｍ／分（１２ｉｎ／分）の速度で２回通過させる。

静的な重み付け
表面を試料の感圧接着層と接触させてから、重りと表面との間に試料を挟むように６．９ｋｇ（１５ポンド）の重りを試料の最上部におく。重りは、試料上に３０秒間放置してから、除去する。

剛性アプリケーター
表面を試料の感圧接着層と接触させて、剛性のプラスチック製アプリケーターの平面な縁部を試料の外面に押し付けて、試料の外面の長さに沿って試料の一方の縁部から試料のもう一方の縁部に向かって勢いよく圧力を加えることで、感圧接着剤組成物を押圧して基材表面と接触させる。

面接触％試験法
延伸剥離型感圧接着（ＰＳＡ）物品を剛性アプリケーター適用法に従って基材に接着することによって調製した試料を、ドライアイスで３０分間調湿した直後に、カミソリで切断して、ＰＳＡ−基材接合面の断面領域を露呈させる。断面領域は、ビジョンゲージ（VISIONGAUGE）ビデオ顕微鏡ソフトウェア（カナダ、ケベック州ポイント−クレア（Pointe-Claire）のビジョンｘ社（VISIONx Inc.））を装備したフレックスバー・オプティ−フレックス・ビジョン・システム（FLEXBAR OPTI-FLEX VISION SYSTEM）（ニューヨーク州アイランディア（Islandia）のフレックスバー・マシーン社（Flexbar Machine Corp.））で観察する。断面視界を観測して、ＰＳＡ−基材接合面をデジタル画像化する。延伸剥離型感圧接着物品と基材表面との面接触率は、視界内の試料ＰＳＡ−基材接合面の長さと、試料中の非接触領域の長さとを測定し、非接触領域の長さの和を求めて、非接触領域の長さの和を、視界中の試料の長さ測定値から引き去ることによって算出される。視界測定を複数回記録して、延伸剥離型感圧接着物品の基材結合長さの概略合計を求める。

静的せん断試験法
静的せん断は、「感圧接着テープ類の保持力（Holding Power of Pressure-Sensitive Tapes）」という表題のＡＳＴＭ Ｄ３６５４−８２の方法に従い、次の変更点を用いて求められる。寸法が１．９１ｃｍ（センチメートル）×１．９１ｃｍ（０．７５ｉｎ（インチ）×０．７５ｉｎ）の試験試料を、すなわち２２℃（７２°Ｆ）及び相対湿度５０％において、上記の剛性アプリケーター適用法を利用して試験基材に接着する。寸法が１．９１ｃｍ×１０．１６ｃｍ（０．７５ｉｎ×４ｉｎ）の金属蒸着ポリエステルフィルムを、負荷を取り付ける目的のために接着試験試料の片面に接着する。

試験試料は、試験基材上で２２℃及び相対湿度５０％において１時間放置させた後、金属蒸着ポリエステルフィルムに１ｋｇの重りを加える。破損するまでの時間（分）を記録して、試験試料全てについて、標準検査法の第１０．１章の手順Ａ及びＣに従って算出される平均値を報告する。６個の試料を試験して、６個の試料が破損するまでの平均時間と各試料の（存在する場合は）破損状態を記録する。６個の試料のうち少なくとも１つが、試験終了時に破損しなかった場合、値に、「よりも大きい」という記号（すなわち、＞）を付けて報告する。

延伸剥離の剥離力試験法
従来の剥離角可変ジグを、ＩＭＡＳＳ接着試験装置（マサチューセッツ州ヒンガム（Hingham）のＩＭＡＳＳ社（IMASS Inc.））と併用するために改良することで、試験表面に接着した接着物品に関する低角度の剥離力を測定することができる。ジグは、５．１ｃｍ×３０．５ｃｍ（２ｉｎ×１２ｉｎ）の基材をしっかりと保持することができる。ジグをＩＭＡＳＳのプラテンに固定する。１．５９ｃｍ×６．９９ｃｍ（０．６２５ｉｎ×２．７５ｉｎ）の試験試料を試験基材に接着することで、１．５９ｃｍ×５．０８ｃｍ（０．６２５ｉｎ×２ｉｎ）の結合面積がもたらされる。試験試料は、ＩＭＡＳＳ試験装置に固定するために、１．５９ｃｍ×１．９１ｃｍ（０．６２５ｉｎ×０．７５ｉｎ）の非接着タブを有している。１．５９ｃｍ×５．０８ｃｍ×０．１６ｃｍの高衝撃ポリスチレン平面試験片を、試験試料の、基材とは反対側の面に接着させる。次いで、試験試料を相対湿度５０％及び２２℃で２４時間調湿した後、７６ｃｍ／分（３０ｉｎ／分）の剥離速度及び剥離角２°で剥離する。基材から除去するために接着物品を延伸するのに必要な平均剥離力を、幅１．５ｃｍ（０．６２５ｉｎ）当たりオンスの単位で記録する。各基材について最低限３回の測定を行い、結果を平均する。

きれいな除去可能性の試験法
基材の表面を目視検査して、基材表面の試験面積上に残っている接着残渣量を観測して記録する。

表面損傷試験法
基材の表面を目視観察して、基材表面の試験面積に対するあらゆる損傷を観測して記録する。

キャリパー（caliper）の測定法
試料のキャリパー（caliper）は、小野測器（Ono Soki）ＳＴ−０２２デジタルゲージを用いて測定する。試料全域に亙ってランダムな位置で複数回測定を行い、平均値をセンチメートル（インチ（ｉｎ））単位で記録する。

破断時の荷重試験法
試料の破断時の荷重は、「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム並びに熱可塑性エラストマー類−張力（Vulcanized Rubber and Thermoplastic Rubbers and Thermoplastic Elastomers-Tension）」という表題のＡＳＴＭ Ｄ４１２−９２に従い、インストロン（INSTRON）引張り試験機（マサチューセッツ州カントン（Canton）のインストロン・コーポレイション（Instron Corporation）から入手可能）又は他の等価の装置を用いて測定する。

テクスチャー加工基材
４つの異なる種類のテクスチャー加工されたポリ塩化ビニル製の壁紙の表面粗さを表面粗さ試験法に従って求め、その結果をμｍ（ミクロン）で以下の表１に示す。デックタック８（DEKTAK 8）スタイラス・プロファイラーでもたらされるような、試料１〜４のトポグラフィーマップをそれぞれ図７〜１０に示す。カラースケールは、表面形状の高さと深さ（μｍ）に対応する。

感圧接着剤転写フィルムの調製
ブチルアクリレート（ＢＡ）と、米国特許第５，０５７，３６６号（ＳＴＹＭＡＣ）の第１３欄４０行にモノマー「Ｃ−２」について詳述された手順に従って調製されたメタクリレート末端のポリスチレンポリマー単量体と、ビニルイミダゾール（ＶＩＭ）と、アクリル酸とを、ＢＡ／ＳＴＹＭＡＣ／ＶＩＭ／ＡＡ比６９．５／２０／１０／０．５で包含し、１．２５〜１．４０までの固有粘度（ＩＶ）範囲まで重合した第１感圧接着剤組成物と、第２感圧接着剤組成物、すなわち米国特許第６，２３１，９６２号（ブリーズ（Bries））に組成物Ｄとして記載されているものとを、３０：７０の混合比で、物理的な混合によって混ぜることによって、感圧接着剤ブレンドを調製した。得られた感圧接着剤ブレンドを次に、シリコーン剥離ライナー上に０．０７０ｍｍ±０．０５ｍｍ（２．７５±０．２ミル）の目標乾燥被覆厚さでコーティングして、７０℃において１０分間乾燥させることで、感圧接着剤転写フィルムを製造した。

対照１
厚さ０．８ｍｍ（０．０３１インチ）を有する９６ｇ／Ｌ（６ｐｃｆ）のポリエチレン−酢酸ビニルコポリマー発泡体基材（セキスイ・ボルテックＬＬＣ（Sekisui Voltek LLC））の両面に０．０４６ｍｍ（１．８ミル）厚の直鎖低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）フィルム（プライアント・コーポレイション（Pliant Corporation））を有する、フィルム／発泡体／フィルム複合発泡体シートとして構成された複合発泡体の各主表面を、米国特許第５，６７７，３７６号（グローブス（Groves））の実施例１５に従って調製した化学物質プライマーで化学処理した。先に調製した感圧接着剤転写フィルムを、次に、複合発泡体裏材のそれぞれの面に実験室用ラミネーターを用い、分速３０ｃｍ（分速１２インチ）及びニップ圧１７２ｋＰａ（２５ｐｓｉ）で稼動させてドライラミネートして接着剤が積層されたシートを形成することで、接着剤／フィルム／発泡体／フィルム／接着剤構造を形成した。

対照２
厚さ１．１ｍｍ（０．０４４インチ）を有する６４ｇ／Ｌ（４ｐｃｆ）のポリエチレン−酢酸ビニルコポリマー発泡体基材（セキスイ・ボルテックＬＬＣ（Sekisui Voltek LLC））の両面に０．０４６ｍｍ（１．８ミル）厚の直鎖低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）フィルム（プライアント・コーポレイション（Pliant Corporation））を有する、フィルム／発泡体／フィルム複合発泡体として構成された複合発泡体シートの各主表面を、米国特許第５，６７７，３７６号（グローブス（Groves））の実施例１５に従って調製した化学物質プライマーで化学処理した。先に調製した感圧接着剤転写フィルムを、次に、複合発泡体裏材のそれぞれの面に実験室用ラミネーターを用い、分速３０ｃｍ（分速１２インチ）及びニップ圧１７２ｋＰａ（２５ｐｓｉ）で稼動させてドライラミネートして接着剤が積層されたシートを形成することで、接着剤／フィルム／発泡体／フィルム／接着剤構造を形成した。

対照２の試験ストリップ類を、表１に示したテクスチャー加工されたビニル製壁紙の試料に、上記の圧延圧適用法を用いて接着した。試料を、次いで、（剛性アプリケーター適用法の代わりに圧延圧適用法を用いて試料を試験基材に適用し、試料寸法が１．９１ｃｍ×２．１０ｃｍ（０．７５ｉｎ×０．８３ｉｎ）であり、荷重が２７ｋＰａ（１平方インチ当たり３．９１ポンド）であったこと以外は）面接触（％）試験法及び静的せん断試験法に従って試験した。結果を以下の表２に報告する。

（実施例１〜６）
先に調製した感圧接着剤転写フィルムを、多数の発泡体基材類のそれぞれの面に実験室用ラミネーターを用い、分速３０ｃｍ（分速１２インチ）及びニップ圧１７２ｋＰａ（２５ｐｓｉ）で稼動させてドライラミネートすることで、接着剤が積層されたシートを形成した。接着剤を積層する前に、発泡体を、米国特許第５，６７７，３７６号（グローブス（Groves））の実施例１５に従って調製した化学物質プライマーで化学処理した。次いで、試験ストリップ類を、接着剤が積層されたシートからダイカットした。

（実施例７及び８）
０．０４６４５ｍｍ（１．８ミル）のＸＭＡＸ １６１．１直鎖低密度ポリエチレンフィルム（ウィスコンシン州チペワ・フォールズ（Chippewa Falls）のプライアント・コーポレイション（Pliant Corporation））を発泡体基材に接着することで、複合発泡体裏材を形成した。複合発泡体裏材の各主表面を、米国特許第５，６７７，３７６号（グローブス（Groves））の実施例１５に従って調製した化学物質プライマーで化学処理した。感圧接着剤転写フィルムを、次に、複合発泡体裏材のそれぞれの面に実験室用ラミネーターを用い、分速３０ｃｍ（分速１２インチ）及びニップ圧１７２ｋＰａ（２５ｐｓｉ）で稼動させて転写ラミネートすることで、接着剤が積層されたシートを形成した。試験ストリップを、接着剤が積層されたシートからダイカットした。

対照２及び実施例１〜４の試験ストリップの発泡体裏材の密度及び厚さ（製造者から入手したもの）を、以下の表３に示す。対照２及び実施例１〜４に従って調製した試験ストリップ類を、ビニル製壁紙試料２及びビニル製壁紙試料４に、上記の剛性アプリケーター適用法を利用して貼付した。得られた構造物を、次いで、面接触％に従って分析して、物品と壁紙試料との間の面接触％を求めた。結果を表３に報告する。

１＝ｇ／Ｌ（立方フィート当たりのポンド）
２＝直鎖低密度ポリエチレン

対照１及び実施例１〜３に従って調製した、試験ストリップ類をビニル製壁紙試料２に、上記の剛性アプリケーター適用法を利用して貼付した。得られた構造物を、次いで、面接触％に従って分析して試験ストリップと壁紙試料との間の面接触％を求め、また、静的せん断試験法に従って試験した。結果を表４に報告する。

１＝分
ＮＴ＝未試験

対照１及び実施例１、２、５、及び６に従って調製した前記試験ストリップ類を前記ビニル製壁紙試料２に、上記の静的な重み付け適用法を利用して貼付した。次いで、得られた構造物は、剛性アプリケーター適用法の代わりに静的な重み付け適用法に従って試料を調製したという例外に注意して、静的せん断試験法に従って試験した。結果を表５に報告する。

対照１並びに実施例１、２、及び５〜８に従って調製した試験ストリップ類をビニル製壁紙試料２に、上記剛性アプリケーター適用法を利用して貼付した。得られた構造物を、次いで、延伸剥離力試験法に従って、裏材の機械方向及び横断方向の向きで試験した。各試料について、裏材の機械方向及び横断方向の向きでの平均延伸剥離力、並びに除去後の試験表面の清浄度と、除去後の試験表面への損傷と、試験ストリップの破断とに関する観測結果を表６に報告する。異なる試料を試験して、裏材の機械方向の向き及び裏材の横断方向の向きについての結果も入手した。

ＮＴ＝未試験。

（実施例９〜１１）
０．０４５ｍｍ（１．８ミル）のＸＭＡＸ １６１．１直鎖低密度ポリエチレンフィルム（プライアント・コーポレイション（Pliant Corporation））を発泡体基材に接着することで、複合発泡体裏材を形成した。複合発泡体裏材の各主表面を、米国特許第５，６７７，３７６号（グローブス（Groves））の実施例１５に従って調製した化学物質プライマーで化学処理した。感圧接着剤転写フィルムを、次に、複合発泡体裏材のそれぞれの面に実験室用ラミネーターを用い、分速３０ｃｍ（分速１２インチ）及びニップ圧１７２ｋＰａ（２５ｐｓｉ）で稼動させて転写ラミネートして、接着剤が積層されたシートを形成することで、接着剤／フィルム／発泡体／接着剤構造を形成した。接着層を剥離ライナーで被覆した。次いで、試験ストリップ類を、接着剤が積層されたシートからダイカットした。

対照１及び実施例９〜１１の試験ストリップ類の裏材の発泡体の密度及び厚さ（いずれも製造者から入手したもの）を以下の表７に示す。

実施例９〜１１の試験ストリップ類の発泡体上に直接配置した接着層を、上記の剛性アプリケーター適用法を利用してビニル製壁紙試料２に接着した。

対照１のフィルム層上に配置した接着層を、上記の剛性アプリケーター適用法を利用してビニル製壁紙試料２に接着した。

実施例９〜１１及び対照１で得られた構造物を、静的せん断試験法に従って試験した。結果を表７に報告する。

^１＝発泡体側から壁紙に対するもの
^２＝対照１はフィルム／発泡体／フィルム裏材構造を有していた。

本明細書に参照される特許及び特許出願を包含する全ての引例は、全体として本明細書に組み込まれる。

他の実施形態は、特許請求の範囲の範疇にある。

Claims (32)

1. 約１１２ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり７ポンド）〜約２４０ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり１５ポンド）までの密度、約０．２５ｍｍ（０．０１インチ）〜０．５０ｍｍ（０．０２０インチ）未満までのキャリパー、第１主表面、及び前記第１主表面とは反対側の第２主表面を有する連続的な発泡体層を含む裏材と、
   前記発泡体層の前記第１主表面上に前記発泡体と直接接触して配置された第１感圧接着剤組成物の第１層と、
   非粘着性タブと、を含む延伸剥離型感圧接着物品であって、
   前記物品が、標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも４０％の面接触を示す、延伸剥離型感圧接着物品。
2. 前記裏材が、前記発泡体層の前記第２主表面に接着されたポリマーフィルムを更に含む、請求項１に記載の物品。
3. 第２主表面上に配置された第２感圧接着剤組成物層を更に含む、請求項１に記載の物品。
4. 前記ポリマーフィルム上に配置された第２感圧接着剤組成物層を更に含む、請求項２に記載の物品。
5. 前記第２感圧接着剤組成物層上に配置された剥離ライナーを更に含む、請求項３に記載の物品。
6. 標準的なテクスチャー加工表面に対して少なくとも３０，０００分の静的せん断を示す、請求項１に記載の物品。
7. 標準的なテクスチャー加工表面に対して少なくとも６０，０００分の静的せん断を示す、請求項１に記載の物品。
8. 可塑化ビニル製基材に対して少なくとも３０，０００分の静的せん断を示す、請求項１に記載の物品。
9. 可塑化ビニル製基材に対して少なくとも５０，０００分の静的せん断を示す、請求項１に記載の物品。
10. 標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも５０％の面接触を示す、請求項１に記載の物品。
11. 標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも６０％の面接触を示す、請求項１に記載の物品。
12. 標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも７０％の面接触を示す、請求項１に記載の物品。
13. 標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも６０％の面接触と、可塑化ビニル基材に対して少なくとも３０，０００分の静的せん断とを示す、請求項１に記載の物品。
14. 前記発泡体裏材が、約１２０ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり７．５ポンド）〜２００ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり１２．５ポンド）以下の密度を有する、請求項１に記載の物品。
15. 前記発泡体裏材が、１２０．１３ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり７．５ポンド）〜１３６ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり８．５ポンド）の密度を有する、請求項１に記載の物品。
16. 前記裏材の破断時の荷重と前記物品の延伸剥離力との比が少なくとも１．５：１である、請求項１に記載の物品。
17. 前記裏材の破断時の荷重と前記物品の延伸剥離力との比が少なくとも２：１である、請求項１に記載の物品。
18. 前記第１感圧接着剤組成物層上に配置された第１剥離ライナーと、前記第２感圧接着剤組成物層上に配置された第２剥離ライナーとを更に含む、請求項３に記載の物品。
19. 前記感圧接着剤組成物が、スチレンと、窒素及びアルキル（メチル）アクリレートに由来するコポリマーとを含むブロックコポリマーを含む、請求項１に記載の物品。
20. 表面を請求項１に記載の物品の前記第１感圧接着剤組成物層と接触させる工程であって、前記物品の前記裏材が更に、第１末端部と、前記第１末端部とは反対側の第２末端部と、前記第１末端部と前記第２末端部との間に広がる長手方向の広がりとを含むことと、
    前記裏材の前記長手方向の広がりの少なくとも一部に沿って圧力を加える工程と、を含む、延伸剥離型感圧接着物品を表面に接着する方法。
21. 圧力を加える工程が、
    剛性アプリケーターツールの縁部を前記裏材の前記第１末端部の近くに配置する工程と、
    前記剛性基材と前記裏材との間の接触を保持しながら、前記剛性アプリケーターツールの縁部を前記裏材の長手方向の広がりを下降して前記裏材の前記第２末端部に向かって引き下げて、前記接着剤組成物を押圧して前記表面と密接に接触させるのに十分な力を前記裏材に加える工程と、を含む、請求項２０に記載の方法。
22. 前記表面が、ある形状を含むテクスチャー加工表面であり、前記裏材に加える前記力が、前記接着剤組成物を押圧して前記形状と密接に接触させるのに十分である、請求項２１に記載の方法。
23. 前記表面が、この表面の１２．７ｍｍ×１２．７ｍｍの面積に亙って、少なくとも４０μｍのＲａ値と、少なくとも４０μｍのＲｑ値と、少なくとも３００μｍのＲｚ値とを示す、請求項２１に記載の方法。
24. 前記表面が、テクスチャー加工された可塑化ビニル製の表面を含む、請求項２０に記載の方法。
25. 前記表面を前記感圧接着剤組成物と接触させる前に、前記感圧接着剤組成物及び前記表面のうち少なくとも一方を加熱する工程を更に含む、請求項２０に記載の方法。
26. 請求項５に記載の延伸剥離型感圧接着物品を表面に接着する方法であって、
    前記表面を前記第１感圧接着剤組成物層に接触させる工程と、
    前記物品の長さの少なくとも一部に沿って前記物品に圧力を加える工程と、
    前記剥離ライナーを除去して、前記第２感圧接着剤組成物層を曝露する工程と、
    前記第２感圧接着剤組成物層を物体と接触させる工程と、を含む、方法。
27. 延伸剥離型感圧接着物品を表面に接着する方法であって、
    前記表面を、感圧接着剤組成物、第１末端部、第２末端部、及び前記第１末端部と前記第２末端部との間に広がる長手方向の広がりを含む延伸剥離型感圧接着物品と接触させる工程と、
    前記物品の前記第１末端部の近くに剛性アプリケーターツールの平面縁部を配置する工程と、
    前記剛性アプリケーターツールの前記縁部と前記物品との間の接触を保持しながら、前記剛性アプリケーターツールの前記縁部を前記物品の前記長手方向の広がりを下降して前記物品の第２末端部に向かって引き下げて、前記感圧接着剤組成物を押圧して前記表面と密接に接触させるのに十分な力を前記物品に加える工程と、を含む、
    前記方法。
28. 前記表面が、テクスチャー加工された可塑化ビニル製基材の前記表面を含み、前記表面の１２．７ｍｍ×１２．７ｍｍの面積に亙って、少なくとも４０μｍのＲａ値と、少なくとも４０μｍのＲｑ値と、少なくとも３００μｍのＲｚ値とを示す、請求項２７に記載の方法。
29. 前記表面を前記感圧接着剤組成物に接触させる前に、前記感圧接着剤組成物及び前記表面のうち少なくとも一方を加熱する工程を更に含む、請求項２７に記載の方法。
30. 裏材であって、
    約１１２ｇ／Ｌ〜約２４０．２８ｇ／Ｌ（１立方フィート当たり約７ポンド〜１立方フィート当たり約１５ポンド）までの密度、約０．２５ｍｍ（０．０１インチ）〜０．５０ｍｍ（０．０２０インチ）未満のキャリパー、第１主表面、及び前記第１主表面とは反対側の第２主表面を有する連続的な発泡体層と、
    前記発泡体層の前記第１主表面に接着された第１フィルム層と、からなる前記裏材と、
    前記発泡体層の前記第２主表面上に前記発泡体と直接接触して配置された第１感圧接着剤組成物の第１層と、
    非粘着性タブと、を含み、
    前記第１感圧接着剤組成物が、標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも４０％の面接触を示す、延伸剥離型感圧接着物品。
31. 第１感圧接着剤組成物が、スチレンと、窒素及びアルキル（メチル）アクリレートに由来するコポリマーとを含むブロックコポリマーを含む、請求項３０に記載の物品。
32. 延伸剥離型感圧接着物品であって、
    連続的な発泡体層と、第１主表面と、前記第１主表面とは反対側の第２主表面とを含む裏材と、
    前記発泡体層の前記第１主表面に前記発泡体と直接接触して配置された第１感圧接着剤組成物の第１層と、
    非粘着性タブと、を含み、
    前記物品が、標準的なテクスチャー加工表面に接着した場合に少なくとも４０％の面接触と、前記標準的なテクスチャー加工表面に対して少なくとも３０，０００分の静的せん断とを示す、前記物品。

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