JP2010510920A - 自動車が備える調整装置用の2方向駆動装置 - Google Patents

自動車が備える調整装置用の2方向駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単に構築でき、機能部品を少数にすることで必要空間を軽減し、安価に製造でき、機能的に安全かつ長寿命である、自動車が備える調整装置用の2方向駆動装置を提供する。
【解決手段】本発明の2方向駆動装置は、駆動軸10を中心として回動可能な駆動部材1と、回転対称の内壁60を有している出力ホイール6と、前記駆動部材1と前記出力ホイール6との間の伝動経路に設けられた帯状の結合部材2、3、4とを備えており、前記帯状の結合部材2、3、4の端部が、前記駆動軸10の両側に延在する結合レバー21、31、41、42を形成しており、当該駆動部材1と共に運ばれ動かされると、前記帯状の結合部材2、3、4を前記出力ホイール6の前記回転対称の内壁60に付勢し、且つ、前記帯状の結合部材2、3、4の支持ノーズ22、32、43、44に当接することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、請求項1の前提部に記載された、自動車が備える調整装置用の2方向駆動装置に関する。
特許文献1から、2方向の回転運動を生じる調整装置が知られている。この調整装置は、駆動軸を中心として回動可能な駆動部材と、中空円筒状の当接面を有し、前記駆動部材を作動することによって角度が調整可能な出力ホイールと、前記駆動部材と前記出力ホイールとの間の伝動経路に設けられ、前記駆動部材が中立の開始位置から一方の方向または他方の方向に動かされた場合にのみ、前記駆動部材の調整運動を前記出力ホイールに伝達するカップリング部とを備えている。カップリング部は、360°未満の円周および前記駆動部材からの力を前記出力ホイールに伝達する当接面を有し且つ予張力によって前記出力ホイールの当接面に当接するコイルばねバンドと、前記駆動部材および前記コイルばねバンドのばね端に動作可能に接続された増幅レバーと、前記駆動軸に回動可能に接続されており、前記コイルばねバンドに対して傾いて配置された支持アームに対向している第1のレバーアーム、ならびにハウジングに固定されたストッパおよび前記増幅レバーを前記駆動部材に接続するボルトの双方に当接している第2のレバーアームをそれぞれ有する2つの伝達レバーとを含む。伝達レバー間には復帰ばねが設けられており、コイルばねバンドを復帰させる場合には、その復帰方向に応じて、コイルばねバンドの一方の支持アームに伝達レバーの第1のレバーアームを押し付ける。駆動部材を復帰させる場合には、その復帰運動の方向に応じた第2のレバーアームを、駆動部材に接続された接続ボルトに押し付ける。
独国出願公開第10361148号明細書
本発明の目的は、簡単に構築でき、機能部品を少数にすることで必要空間を軽減し、安価に製造でき、機能的に安全かつ長寿命である、自動車が備える調整装置用の2方向駆動装置を提供することである。
この目的は、請求項1に記載された、本発明の構成によって達成される。
結合レバー、当接バンド、および支持ノーズが一体品として形成された帯状の結合部材であって、その端部が互いに重なり、駆動軸の両側において割線分割形状で延在する結合レバーを形成しており、当該結合レバーを帯状の結合部材の支持ノーズに当接させて駆動部材から出力ホイールに力を伝達する結合部材を用いることにより、極めて簡単に構築でき、少数の機能部品で構成され、これにより安価に製造でき且つ少ない作業で組み立てることができる、空間をあまり必要としない2方向駆動装置を提供できる。
これと同時に、結合レバーおよび支持ノーズを帯状の結合部材の一体部品として構成しているので、駆動部材を中立な開始位置から一方または他方の方向に動かすと、これに対応して帯状の結合部材が拡張し、当該駆動部材が出力ホイールである駆動ホイールと共に円周方向に運ばれ動かされるので、駆動部材から出力ホイールへと確実に力伝達が行われる。このとき、結合レバーは、駆動部材から出力ホイールに力またはトルクを伝達させるスイッチレバーとして機能すると同時に、不都合な条件であっても大きい駆動力で確実に伝達を行うことのできる増幅レバーとしても機能し、駆動部材から入力される調整力を増幅して当該駆動部材から支持ノーズに伝達し、これにより帯状の結合部材の当接バンドを介して出力ホイールに調整力を伝達させる。
さらに、本発明の解決手段は、出力ホイールの回転対称の内壁に対する帯状の結合部材の広い面積での当接によって最適な力伝達が行われること、および柔軟かつ長寿命である帯状の結合部材を駆動部材と出力ホイールとの間のカップリング部材として使用していることにより、大きい荷重を加えたとしても2方向駆動装置の長寿命が確保できる。
帯状の結合部材を、そのほぼ360°の円周にわたって出力ホイールの回転対称の内壁に当接させることにより、駆動部材から出力ホイールへの駆動トルクの伝達を最適にしている。また、帯状の結合部材は、出力ホイールの回転対称の内壁よりも直径が大きいので、予張力によって出力ホイールの回転対称の内壁に当接し、結果として帯状の結合部材の最大の当接面積(その幅は、2方向駆動装置の構造の深さによって決まる)が、十分な当接力と共に確保される。
結合レバーは、2方向駆動装置が開始位置にあるとき、駆動軸の直ぐ傍で互いにほぼ平行に延在するように並べられ、支持ノーズは、結合レバーの、互いに離れるように向いた外方側面の中央部に向かうようにして、出力ホイールの内側の空間に向かって実質上径方向に並べられており、当該支持ノーズは、2方向駆動装置が開始位置にあるとき、結合レバーの、互いに離れるように向いた外方側面との間に小さい遊びを介して対向しており、出力ホイールの内側の空間に向かって径方向に向いた支持ノーズ間を結ぶ接続線は、駆動軸から離間している。これにより、駆動部材を開始位置から一方または他方の方向に回動または復帰させる際に結合レバーの最適な支持を行うことができ、また、駆動部材から出力ホイールに力を伝達させる間、出力ホイールの回転対称の内壁に対する帯状の結合部材の最適な付勢を達成することができる。
結合レバーと支持ノーズとが一体形成された帯状の結合部材により、駆動部材が結合レバーをより強く押すにつれて、帯状の結合部材の当接バンドが出力ホイールの回転対称の内壁にますます強く付勢されるので、駆動力が増加した際の帯状の結合部材の滑り落ち(slip-through)が効果的に確実に防止される。このとき、帯状の結合部材は、自身の内部応力で出力ホイールの回転対称の内壁に当接しており、駆動力または駆動トルクが加えられると拡張し、支持ノーズに支持され、かつ出力ホイールの回転対称の内壁に付勢されるので、滑りを生じることなく駆動部材から出力ホイールに力またはトルクを伝達することができる。
帯状の結合部材として、特に、金属製のコイルばねバンドまたはプラスチック製のバンドを使用してもよく、ばねバンドの材料および出力ホイールの回転対称の内壁の材料を相応に選択することにより、結合部材が出力ホイールと共に運ばれ動かされる際の力伝達を最適にすること、および帯状の結合部材をゼロ地点または開始位置に戻す際の摩擦を小さくすることを確実に行える。
支持力および駆動力を駆動部材から出力ホイールに確実に伝達するために、支持ノーズの断面積および結合レバーの断面積は、出力ホイールの回転対称の内壁に当接する、帯状の結合部材の当接バンドの断面積よりも大きい。
本発明による解決手段は、様々な実施形態によって異なる方法で実現可能である。
第1の実施形態は、互いに反転配置された2つの帯状の結合部材を備え、当該2つの帯状の結合部材の結合レバーが、駆動軸を収容する長孔を有し、当該帯状の結合部材の結合レバーとは反対側の端部が、支持ノーズを形成していることを特徴とする。
この実施形態では、2方向駆動装置の各回転方向に対して、結合レバー、当接バンドおよび支持ノーズが一体形成された帯状の結合部材がそれぞれ1つ設けられており、各々の帯状の結合部材には、スイッチレバーおよび増幅レバーとして機能する結合レバーと、帯状の結合部材を拡張するための駆動力を加える際に対応する結合レバーを支持する支持ノーズとが一体化されている。このとき、駆動部材の各回動方向または復帰方向において作用して当接バンドを拡張し出力ホイールの回転対称の内壁に対して当接バンドを圧接当接させる際の帯状の結合部材は、その長孔により、駆動軸にではなく支持ノーズに支持される。
この実施形態では、帯状の結合部材の各支持ノーズが、基本的に駆動ハウジングの一部として形成される位置不変のストッパのまわりで曲げられており、出力ホイールの内側の空間に向かって帯状の結合部材から径方向に向いている。
支持ノーズは、帯状の結合部材の当接バンドから延びて位置不変のストッパのまわりで曲げられて案内されている。位置不変のストッパは、駆動部材の各回動方向または復帰方向において荷重が加わらない方の帯状の結合部材の支持ノーズを係止するように機能するので、各回動方向または復帰方向において荷重が加わっていない方の帯状の結合部材は、その結合レバーが出力ホイールと共に運ばれ動かされると収縮するので、出力ホイールの回転運動に抗する摩擦力を出力ホイールに全く加えないか、または最小限の摩擦力しか加えない。
出力ホイールの回転対称の内壁に対する、互いに反転配置された2つの帯状の結合部材の当接バンドの当接を安定させるために、第3の位置不変のストッパが、駆動軸を挟んで帯状の結合部材の重なり部と対向する側において、帯状の結合部材から少し離れたところに配置されている。
本発明による解決手段の本実施形態において、駆動部材は、駆動軸と、帯状の結合部材の重なり部と対向する側の結合レバーの端部、すなわちレバー端部との間の径方向に配置される。
駆動トルクを加える際に、駆動部材を一方または他方の結合レバーに向かって一方または他方の方向に作動させた場合、支持ノーズからの駆動部材への距離に相当するてこアーム(モーメントアーム)に応じて力が増幅され、これにより、対応する結合レバーが対応する支持ノーズを付勢し、帯状の結合部材の当接バンドを出力ホイールの回転対称面に付勢させるので、駆動部材と出力ホイールの回転対称面との接続が確実に行われる。
これは上記構成が有する自己増幅効果によるものである。この自己増幅効果とは、駆動部材から結合レバーに作用する力が増加するにつれて、駆動部材の回転対称面に対して帯状の結合部材の当接バンドを付勢するための、支持ノーズに伝達される力も増加するという効果である。
帯状の結合部材同士の互いに対する付勢のため、出力ホイールの回転対称の内壁に対する帯状の結合部材の当接バンドの予張力による当接のため、駆動部材および支持ノーズに対する結合レバーの遊びなしの当接のため、ならびに調整運動後の結合レバーおよび駆動部材の開始位置への復帰のために、ばね要素が、結合レバー間において駆動軸から離れたところに配置されている。
第1の変形例として、上記ばね要素を圧縮ばねとして形成し、駆動軸を挟んで駆動部材の反対側における結合レバー間にこれを配置し、結合レバーの長孔の端部が、駆動部材が開始位置にあるときに、駆動軸に対してほぼ対称に並ぶようにしてもよい。
この変形例では大きい基本的な当接力を確保できる。これにより、帯状の結合部材は、駆動力または駆動トルクを加えた際の帯状の結合部材の当接バンドと出力ホイールの回転対称の内壁との間の摩擦値が最小であっても、滑りを生じることなく出力ホイールに駆動力または駆動トルクを確実に伝達することができる。この変形例における短所として、帯状の結合部材が回転後の位置から開始位置に戻る際に、若干大きい摺動または摩擦トルクを生じることが挙げられる。
ばね要素の第2の変形例は、結合レバーの端部に接続された引張ばねで構成され、結合レバーの長孔は、駆動部材が開始位置にあるときに、駆動軸に対して偏心配置されている。すなわち、結合レバーの長孔同士は、それらの端部において、駆動軸から互いに反対方向に離間している。
この変形例においても、帯状の結合部材の当接バンドが、駆動部材の各回動方向または復帰方向に作動する結合レバーの回動により、その各回転方向に直ちに運ばれ動かされる一方、他方の結合レバーは、ばね力によって引っ張られ、これに対応する帯状の結合部材は、その作動されていない結合レバーの長孔が小さい遊びを経て駆動軸に当接するまでの短い距離分だけ動かされ、作動されていない結合レバーの支持ノーズが位置不変のストッパに当接することで対応する帯状の結合部材は収縮すると同時に、引張ばねを緊張させる。
本発明による解決手段の第2の実施形態は、出力ホイールの回転対称の内壁に予張力によって当接する帯状の単一の結合部材を備えており、この結合部材は、結合レバーと支持ノーズとを有し、当該結合レバーは当接バンドの両端に形成されており、また、当該支持ノーズは結合レバー間を延びる当接バンドで構成されていることを特徴とする。
この実施形態では、一体品の帯状の結合部材によって駆動トルクが駆動部材から出力ホイールに伝達される。さらに、この実施形態では、スイッチレバーおよび増幅レバーとして機能する結合レバーが、帯状の結合部材の端部において一体品として形成されるか、または一体的に形成されており、駆動トルクを加える際に当該結合レバーに作用する曲げ荷重に抗するために、帯状の結合部材の当接バンドよりも大きい断面積を有している。
一体品構成のバンドを備える2方向駆動装置の上記実施形態においても、結合レバーを互いに対して付勢し、かつ出力ホイールを変位させた後に結合レバーを開始位置に復帰させるばね要素が設けられており、帯状の結合部材の互いに対する付勢、および出力ホイールの回転対称の内壁に対する帯状の結合部材の当接バンドの予張力による当接を達成している。先の実施形態とは異なり、当該一体品構成のバンドを備える2方向駆動装置の開始位置では、結合レバーと駆動部材との間、および結合レバーと支持ノーズとの間にそれぞれ小さい運動遊びが設けられている。
第1の変形例では、上記ばね要素は、結合レバーの端部において、互いに交差しているレバーアームに接続された圧縮ばねで構成されている。
圧縮ばねは、結合レバーの互いに交差しているレバーアームおよびハウジングのストッパに支持されており、対応する回動方向に結合レバーが回動すると共に圧縮かつ緊張(収縮)され、駆動側の回転トルクが加わらなくなると、当該圧縮ばねは緩和し、対応する結合レバー、したがって駆動装置を開始位置に戻す。このようにして、駆動部材を回動させて出力ホイールに回転運動を加えた後に、2方向駆動装置を開始位置へと戻す。
ばね要素の構成の上記変形例において、駆動部材を、結合レバー間であって且つ駆動軸と結合レバーの端部において互いに交差するレバーアームとの間の径方向に配置してもよいし、または当該駆動部材を、互いに離れるように向いた外方側面で結合レバーの端部に対向する、側方方向に離間した2つの駆動爪で構成してもよい。
あるいは、ばね要素を、結合レバーの端部を互いに対して付勢する引張ばねで構成し、駆動部材が、駆動軸と引張ばねとの間の径方向に配置されるようにしてもよい。これにより、結合レバーの端部におけるレバーアームを重なり合わせることが必ずしも必要でなくなる。
回転運動を出力ホイールに伝達した後の2方向駆動装置の自動復帰を、この実施形態においても確実に保証するために、引張ばねの曲げられた端部は、結合レバーの端部の取付部およびハウジングの当接部に当接するようにされる。
結合レバーおよび支持ノーズが端部において一体化された2つの帯状の結合部材と、当該帯状の結合部材に予張力を付与する引張ばねとを備えた2方向駆動装置を示す概略断面図である。 帯状の結合部材に予張力を付与する圧縮ばねを備えた、図1と同様な2方向駆動装置を示す概略断面図である。 結合レバーおよび支持ノーズが一体化された一体品の帯状の結合部材と、当該帯状の結合部材に予張力を付与したり当該駆動装置を元の状態に戻したりする引張ばねとを備えた2方向駆動装置を示す概略断面図である。 駆動部材が結合レバー間に配置されており、帯状の結合部材に予張力を付与したり当該駆動装置を元の状態に戻したりする圧縮ばねと、図3の一体品の帯状の結合部材とを備えた2方向駆動装置を示す概略断面図である。 結合レバーの両側に配置された駆動爪を備える、図4と同様な2方向駆動装置を示す概略断面図である。
本発明による解決手段から導き出すことができ、かつ本発明の根底をなす同一の基本的原理および概念に基づいた実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、駆動部材1を備える2方向駆動装置を示す概略断面図であり、駆動部材1は、例えば、駆動軸10を中心として回動可能な駆動レバーに接続されており、駆動レバーは駆動軸10を中心として、その開始位置から一方または他方の方向に回動可能である。この実施形態では円筒状である回転対称の内壁60を有した出力ホイール6は、自動車の調整装置(例えば、座席、背もたれ、または自動車の座席のランバー(lordosis)の調整)に接続されており、駆動レバーの回動方向に応じて駆動レバーの開始位置から一方または他方の回転方向に回転し、出力ホイール6に接続された調整装置を一方または他方の調整方向に調整する。例えば、駆動軸10を中心として駆動レバーを時計方向に回動させると、出力ホイール6は時計方向に回転し、結果としてランバーサポート(lordosis support)が上昇し、駆動軸10を中心として駆動レバーを反時計方向に回動させると、出力ホイール6は反時計方向に回転し、結果としてランバーサポートが下降する。
駆動部材1から出力ホイール6に力またはトルクを伝達させるために、好ましくはプラスチックからなる2つの帯状の結合部材2、3が、互いに反転配置されて設けられており、これら2つの帯状の結合部材2、3は、出力ホイールである駆動ホイールの内壁60よりも直径が大きいので、予張力を伴って出力ホイール6内に嵌挿されている。2つの結合部材2、3は、それぞれ、駆動レバーの一方の回動方向のみに応じて作動し、すなわち、駆動軸10を中心として駆動部材1を回動させる際、結合部材2、3は、それぞれ1つの回転方向にのみ出力ホイール6を回転させることができる。
各結合部材2、3は、出力ホイール6の回転対称な内壁60に当接する当接バンド20、30と、当接バンド20、30の一端に形成され、当接バンド20、30よりも断面が大きい結合レバー21、31と、当接バンド20、30の他端に形成され、当接バンド20、30よりも断面が大きく、径方向内方、すなわち駆動軸10に向いた支持ノーズ22、32とで構成される一体形成品である。結合部材2、3の反転配置により、当接バンド20、30の端部は、結合レバー21、31への移行部において重なり合っている。しかし、この移行部において互いに接触していなくてもよい。結合レバー21、31は、割線分割形状(割線で分割して出来る形)で延在しており、当該2方向駆動装置が開始位置にあるときに駆動軸10に対して互いにほぼ平行であり、長孔25、35に駆動軸10を収容している。結合レバー21、31は、互いに偏心配置されており、長孔25、35の一端から駆動軸10までは少ししか離れておらず、他方、長孔25、35の他端は、駆動軸10から互いに反対の方向に離間している、したがって、外部の力が作用していない、当該2方向駆動装置の開始位置において、駆動軸10は、上方から視ると第1の結合部材2の長孔25の左端近傍および第2の結合部材3の長孔35の右端近傍に位置している。
支持ノーズ22、32は、駆動軸10を径方向内方に臨み、且つそれぞれ同じ高さに設けられており、当該2方向駆動装置が開始位置にあるとき、結合レバー21、31の、互いから離れるように向いた外方側面に対して垂直に配置され、かつ結合レバー21、31の突部23、33との間に小さい遊びを介して離間している。支持ノーズ22、32は、2つの位置不変のストッパ51、52(好ましくは、ハウジングに固定されたストッパである)のまわりに案内され、プラスチック製の帯状の結合部材2、3の中央部である当接バンド20、30に対して傾くようにして設けられている。第3の位置不変のストッパ53は、結合部材2、3の当接バンド20、30の位置を安定させる役割を果たし、支持ノーズ22、32の近傍に位置する2つの位置不変のストッパ51、52間のほぼ中央に位置している。
結合部材2、3の重なり部に対向する、結合レバー21、31のレバー端部28、38は、引張ばね71の端部を受ける取付部24、34を有しており、駆動部材1は引張ばね71と駆動軸10との間に設けられている。引張ばね71は、2つの結合レバー21、31を駆動部材1に付勢し、かつ2つの結合レバー21、31を互いに対して付勢しており、外部の力が作用していない開始位置では2つの結合レバー21、31が駆動部材1に当接し、かつ結合部材2、3の当接バンド20、30が予張力によって出力ホイール6の円筒状の内壁60に当接している。
次に、図1に示された2方向駆動装置について、駆動部材1から出力ホイール6に駆動トルクを伝達する際の機能を詳細に説明する。
2方向駆動装置に外部の力が作用していない、図1に示す開始位置または中立位置において、引張ばね71は、取付部24、34を介して結合レバー21、31のレバー端部28、38を引っ張り、結合レバー21、31の内側を共に駆動部材1に当接させている。引張ばね71に接続されたレバー端部28、38と結合レバー21、31の突部23、33との間に駆動部材1が配置されているので、結合レバー21、31にトルクが加えられると、このトルクは突部23、33を帯状の結合部材2、3の支持ノーズ22、32に遊びなしで押し付ける。帯状の結合部材2、3の当接バンド20、30は、その直径が出力ホイール6の内壁60の直径よりも大きいので、予張力を伴って、すなわち遊びなしで、出力ホイール6の内壁60に当接している。
駆動軸10を中心として、駆動レバー、したがって駆動部材1を時計方向に回動させると、駆動部材1が、第1の結合レバー(上面視で左側の結合レバー)21を押圧し、この押圧が強くなるにつれて突部23は支持ノーズ22にさらに強く圧接され、結果として出力ホイール6に働く出力側の反トルクに打ち勝つことができる。帯状の結合部材2の当接バンド20が出力ホイール6の内壁60に付勢されるので、出力ホイール6が時計方向に沿って回転される。
引張ばね71がレバー端部28、38を互いに対して付勢しているので、第2の結合レバー(上面図視で右側の結合レバー)31も、駆動軸10を中心として時計方向に沿って動かされる。少しの角度だけ回転した後、第2の支持ノーズ(上面視で右側の支持ノーズ)32が、位置の固定されたストッパ52に衝突することにより、帯状の結合部材3はそれ以上時計方向に回転することができない。位置の固定されたストッパ52において支持ノーズ32に作用する支持力により、帯状の結合部材3の当接バンド30は、当接バンド20、30の内側から径方向に離間した、位置の固定されたストッパ51、52、53に当接するまで収縮して第2の結合部材3が収縮する。したがって、第2の結合部材3は、駆動軸10を中心として時計方向に回転される出力ホイール6に対して、全く制動力を加えないか、または最小限の制動力しか加えない。
駆動軸10を中心として駆動部材1を時計方向にさらに回動させた場合、第1の結合レバー21のレバー端部28が開始位置からさらに離れる。これにより、第1の結合部材2の調整運動において、結合レバー21、31のレバー端部28、38が互いから離れるように移動するので、引張ばね71が引っ張られ、したがって緊張(伸張)する。
駆動レバーの回動運動が終了し、駆動部材1から第1の結合レバー21への駆動トルクがなくなると、第1の結合レバー21のレバー端部28の取付部24に自身の端部が取り付けられている緊張した引張ばね71が、当該第1の結合レバー21を第1の支持ノーズ22における係止状態から右方向に引き戻す。このようにして、駆動軸10が第1の結合レバー21の長孔25に支持される。これにより、出力ホイール6の円筒状の内壁60に対する第1の結合部材2の付勢が解除されると同時に、引張ばね71の引張力および第1の支持ノーズ22における第1の結合レバー21の支持によって第1の結合部材2は収縮し、出力ホイール6の円筒状の内壁60に対して低摩擦で開始位置に戻ることができ、結合部材2、3の重なり部の近傍における第1の結合レバー21の端部が上面視で左側に移動する。このとき、開始位置への復帰は、引張ばね71の緩和によって引き起こされる。
駆動軸10を中心として駆動レバーを反時計方向に回動することにより、駆動軸10を中心として駆動部材1を反時計方向に回動させた場合、第2の結合部材3に荷重が加わり、前述した機能と同様に、駆動軸10を中心とした駆動レバーの回動運動が終了して当該2方向駆動装置が開始位置に戻るまで、出力ホイール6が反時計方向に回転される。
図2の概略断面図に示された2方向駆動装置は、結合レバー21、31のレバー端部28、38を互いに引っ張る引張ばね71の代わりに、引張ばねの場合とは反対側に駆動軸10を挟んで位置し、かつ結合部材2、3の重なり部の近傍における結合レバー21、31の当接面27、37に当接するようにこの当接面27、37間に配置された動作可能な圧縮ばね81を備える点で、図1の駆動装置と異なる。この実施形態では、2つの結合レバー21、31の両者が長孔26、36を有しており、当該2方向駆動装置が開始位置にあるとき、長孔26、36は互いにほぼ合致するように配置されており、駆動軸10から長孔26、36の2つの端部までの距離はほぼ同程度に小さくなっている。
当該2方向駆動装置に外部の力が作用していない、図2に示された開始位置または中立位置において、圧縮ばね81は、結合レバー21、31双方のレバー端部28、38を駆動部材1に押し付け、結合レバー21、31の突部23、33を帯状の結合部材2、3の支持ノーズ22、32に遊びなしで押し付けている。帯状の結合部材2、3の当接バンド20、30は、その直径が出力ホイール6の内壁60の直径よりも大きいので、予張力を伴って、すなわち遊びなしで、出力ホイール6の内壁60に当接している。
駆動軸10を中心として、駆動レバー、したがって駆動部材1を時計方向に回動させると、駆動部材1が、第1の結合レバー(上面視で左側の結合レバー)21を押圧することにより、突部23が支持ノーズ22にさらに強く圧接され、結果として出力ホイール6に働く出力側の反トルクに打ち勝つことができる。帯状の結合部材2の当接バンド20が出力ホイール6の内壁60に付勢されるので、出力ホイール6が時計方向に沿って回転される。
圧縮ばね81が結合レバー21、31間に配置されているので、第2の結合レバー(上面図視で右側の結合レバー)31も、駆動軸10を中心として時計方向に沿って動かされる。少しの角度だけ回転した後、第2の支持ノーズ(上面視で右側の支持ノーズ)32が、位置の固定されたストッパ52に衝突することにより、帯状の結合部材3はそれ以上時計方向に回転することができない。位置の固定されたストッパ52において支持ノーズ32に作用する支持力により、帯状の結合部材3の当接バンド30は、当接バンド20、30の内側から径方向に離間した、位置の固定されたストッパ51、52、53に当接するまで収縮して第2の結合部材3が収縮する。したがって、第2の結合部材3は、駆動軸10を中心として時計方向に回転される出力ホイール6に対して、全く制動力を加えないか、または最小限の制動力しか加えない。
駆動軸10を中心として駆動部材1を時計方向にさらに回動させると、第1の結合レバー21のレバー端部28が、開始位置および第2の結合レバー31のレバー端部38からさらに離れる。この第1の結合部材2の調整運動において、第2の結合レバー31および帯状の結合部材3は、位置の固定されたストッパ52に対して第2の支持ノーズ32が当接することにより、それ以上時計方向に回転することができない。他方、結合レバー21、31の当接面27、37は互いに向かって移動し、圧縮ばね81を圧縮してこれを緊張(収縮)させる。
駆動レバーの回動運動が終了し、駆動部材1から第1の結合レバー21への駆動モーメントがなくなると、緊張した圧縮ばね81が第1の結合レバー21を押し戻す。これにより、第1の結合部材2と出力ホイール6の円筒状の内壁60との間の付勢が解除されると同時に、圧縮ばね81の圧縮力および第1の支持ノーズ22における第1の結合レバー21の支持によって第1の結合部材2は収縮し、出力ホイール6の円筒状の内壁60に対して図1の実施形態よりも若干大きい摺動または摩擦モーメントを伴いながら開始位置へと戻り、第1の結合レバー21の当接面27が上面視で左側に移動する。このとき、開始位置への復帰は、圧縮ばね81が緩和することによって引き起こされる。
駆動軸10を中心として駆動レバーを反時計方向に回動することにより、駆動軸10を中心として駆動部材1を反時計方向に回動させた場合、第2の結合部材3に荷重が加わり、前述した機能と同様に、駆動軸10を中心とした駆動レバーの回動運動が終了して当該2方向駆動装置が開始位置に戻るまで、出力ホイール6が反時計方向に回転される。
つまり、図2の構成では、大きい基本的駆動力が得られるので、当該駆動装置が開始位置に戻る際に生じる大きい摺動トルクを容認できる。
図3〜図5に示す本発明の実施形態は、図1および図2の実施形態とは対照的に、駆動部材1から出力ホイール6へのトルク伝達用として、一体品である単一の帯状の結合部材4を使用する。
図3の断面図に示された2方向駆動装置は、駆動部材1を備え、この駆動部材1は、例えば、駆動レバー(図示せず)に接続されている。この駆動レバーは、駆動軸10を中心として、ゼロ地点または開始位置から一方または他方の方向に回動可能である。駆動軸10と同心に配置され、円筒状の内壁60を有する出力ホイール6が、一体品である帯状の結合部材4により一方または他方の回転方向に沿ってこの結合部材4と共に運ばれ動かされて、当該出力ホイール6に接続された調整装置を一方または他方の回転方向に調整する。一体品である帯状の結合部材4は、コイルばねバンド、または好ましくはブラスチック製のバンドとして構成され、また、360°に少し満たない領域にわたって出力ホイール6の円筒状の内壁60に予張力によって当接する当接バンド40を有しており、当接バンド40の端部は、互いに重なり合い、当接バンド40よりも断面が大きい結合レバー41、42へと移行する。結合レバー41、42は割線分割形状であり、当該2方向駆動装置が開始位置にあるときに、駆動軸10の直ぐ傍で互いに平行に案内されている。結合レバー41、42間には、駆動軸10および駆動部材1が配置されており、駆動部材1の幅は駆動軸10の直径と同じである。当該2方向駆動装置の水平方向に延びる中央軸心の若干上方には、2つの支持ノーズ43、44が、結合部材4の当接バンド40から径方向内方に向かって延びており、その断面は当接バンド40の断面よりも大きい。径方向内方に向いた支持ノーズ43、44は、結合レバー41、42の側方部に対してほぼ垂直に設けられており、小さい離間距離を介して結合レバー41、42の上記側方部に対向している。
結合部材4の重なり部に対向する結合レバー41、42の端部では、引張ばね72の端部が、結合レバー41、42の取付部45、46に接続されていると同時に、ハウジング9の凹部であるストッパ91、92に支持されている。
図3に示された2方向駆動装置の機能は、2つの帯状の結合部材が互いに反転状態で予張力を伴って円筒状の出力ホイール6内に嵌挿される図1および図2に示された駆動装置の機能とほぼ一致する。
駆動部材1に接続された駆動レバーを、駆動軸10を中心として例えば時計方向に回動させることによって駆動部材1に時計方向に相応の駆動モーメントを加えた場合、駆動部材1は、第1の結合レバー(上面視で左側の結合レバー)41を押圧し、これを第1の支持ノーズ(上面視で左側の支持ノーズ)43に圧接させる。支持ノーズ43に作用する増幅された駆動力により、結合部材4の当接バンド40が出力ホイール6の円筒状の内壁60に付勢され、結果として出力ホイール6が駆動部材1と共に時計方向に回転する。このとき、第1の結合レバー41の端部における取付部45が、ハウジングに固定された保持部であるストッパ91から引張ばね72を持ち上げ、これを緊張させる。当接バンド40が出力ホイール6の円筒状の内壁60に付勢されているので、第2の結合レバー(上面視で右側の結合レバー)42も、荷重を受けずに時計方向に沿って回転される。そのあいだ、引張ばね72の右端は、ハウジングに固定された保持部であるストッパ92に引っ掛かったままである。これにより、引張ばね72は、駆動部材1の回動が終了するまでさらに緊張される。
駆動レバーの回転運動が終了することにより、駆動部材1に加わる駆動モーメントがなくなると、駆動部材1は再び開始位置へと案内される。引張ばね72が取付部45に接続されていることにより、第1の結合レバー41は駆動軸10に恒久的に隣接する。結合レバー41、42の側方方向の可撓性により、駆動部材1が移動するあいだ、第1の結合レバー41は駆動軸10によって支持されることができるので、駆動部材1は第1の結合レバー41から離れる。このとき、引張ばね72は、駆動軸10で中央部が支持されている第1の結合レバー41に対してのみ作用し、また、引張ばね72の引張力に抗する引張力が、結合部材4の重なり部の領域にある、引張ばね72と反対側の端部に働く。この引張ばね72の引張力に抗する引張力は、当接バンド40の収縮によって生じる。これにより、出力ホイール6の円筒状の内壁60と結合部材4との摩擦を最小限に抑えながら当該結合部材4を開始位置に戻すことができる。したがって、駆動部材1が開始位置に戻る際に、第2の結合レバー(上面視で右側の結合レバー)42が支持ノーズ44に衝突することを防止できる。第2の結合レバー42が支持ノーズ44に衝突すると、結合部材4が出力ホイール6に付勢するので、結果として結合部材4を再び変位位置から開始位置に戻してしまう。
駆動軸10を中心として駆動レバーを反時計方向に回動運動させると、第2の結合レバー(上面視で右側の結合レバー)42が、当該第2の結合レバー42の側面に小さい遊びを介して対向する支持ノーズ44に押し付けられ、結果として結合部材4が出力ホイール6の円筒状の内壁60に付勢し、これにより、出力ホイール6は反時計方向に回転される。
図4に概略的に示された2方向駆動装置の断面は、引張ばね72の代わりに、圧縮ばね82を設けることで同一の効果を達成しながら、結合レバー41、42の各端部またはレバーアーム47、48をもう一回交差させている点で、図3の実施形態と異なっている。この実施形態において、圧縮ばね82は、交差するレバーアーム47、48、およびハウジングに固定されたストッパ93、94に当接している。
図4に概略的に示された2方向駆動装置の機能は、前述した図3の駆動装置の機能と一致する。
図4の実施形態においては、駆動部材1が2つの結合レバー41、42間で駆動軸10から径方向に離れたところに配置される一方、図5の実施形態では、単一の駆動部材1の代わりに、2つの駆動爪11、12が、結合レバー41、42の交差するレバーアーム47、48の外側部に対向して設けられており、この点を除けば、図4の実施形態の2方向駆動装置と一致する構成である。2つの駆動爪11、12を用いることにより、結合レバー41、42間よりも広い空間が当該2方向駆動装置のこの領域において利用可能となるので、空間の利用が向上する。
1 駆動部材
2、3、4 帯状の結合部材
6 出力ホイール
9 ハウジング
10 駆動軸
11、12 駆動爪
20、30、40 当接バンド
21、31、41、42 結合レバー
22、32、43、44 支持ノーズ
23、33 突部
24、34 取付部
25、26、35、36 長孔
27、37 当接エリア
28、38 レバー端部
45、46 取付部
47、48 レバーアーム
51、52、53 位置不変のストッパ
60 出力ホイールの回転対称の内壁
71、72 引張ばね
81、82、83 圧縮ばね
91、92、93、94 ストッパ、凹部

Claims (28)

  1. 自動車が備える調整装置用の2方向駆動装置であって、
    駆動軸を中心として一方または他方の方向に回動可能または復帰可能な駆動部材と、
    前記調整装置に接続されており、また、角度が調整可能であり、かつ回転対称の内壁を有している出力ホイールと、
    前記駆動部材と前記出力ホイールとの間の伝動経路に設けられており、前記駆動部材が開始位置から一方または他方の方向に動かされることにより、前記出力ホイールの前記回転対称の内壁に付勢され、かつ前記出力ホイールと共に円周方向に運ばれ動かされる帯状の結合部材と、
    を備える2方向駆動装置において、
    前記帯状の結合部材(2、3、4)の端部が、互いに重なり合っており、かつ前記駆動軸(10)の両側において割線分割形状で延在する結合レバー(21、31、41、42)を形成しており、前記駆動部材(1)の回動方向に従って当該駆動部材(1)と共に運ばれ動かされると、前記帯状の結合部材(2、3、4)を拡張してこれを前記出力ホイール(6)の前記回転対称の内壁(60)に付勢し、且つ、前記結合レバー(21、31、41、42)に対して垂直に設けられた、前記帯状の結合部材(2、3、4)の支持ノーズ(22、32、43、44)に当接することを特徴とする2方向駆動装置。
  2. 請求項1において、前記帯状の結合部材(2、3、4)が、前記出力ホイール(6)の前記回転対称の内壁(60)に予張力によって当接していることを特徴とする2方向駆動装置。
  3. 請求項1または2において、前記帯状の結合部材(2、3、4)が、その360°未満の円周にわたって前記出力ホイール(6)の前記回転対称の内壁(60)に当接していることを特徴とする2方向駆動装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項において、前記結合レバー(21、31、41、42)が、当該2方向駆動装置が開始位置にあるときに、前記駆動軸(10)の直ぐ傍で互いに平行に延在するように構成されていることを特徴とする2方向駆動装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項において、前記支持ノーズ(22、32、43、44)が、当該2方向駆動装置が開始位置にあるときに、前記結合レバー(21、31、41、42)の、互いに離れるように向いた外方側面と、小さい遊びを介して対向していることを特徴とする2方向駆動装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項において、前記支持ノーズ(22、32、43、44)が、前記出力ホイール(6)の内側の空間に向かって径方向に向いていることを特徴とする2方向駆動装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項において、前記支持ノーズ(22、32、43、44)が、前記出力ホイール(6)の内側の空間に向かって径方向に向いており、当該支持ノーズ(22、32、43、44)間を結ぶ接続線が、前記駆動軸(10)から離間していることを特徴とする2方向駆動装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項において、前記帯状の結合部材(2、3、4)の前記支持ノーズ(22、32、43、44)が、前記結合レバー(21、31、41、42)の、互いに離れるように向いた外方側面の中央部に向いていることを特徴とする2方向駆動装置。
  9. 請求項1から8のいずれか一項において、前記支持ノーズ(22、32、43、44)の断面積および前記結合レバー(21、31、41、42)の断面積が、前記出力ホイール(6)の前記回転対称の内壁(60)に当接する、前記帯状の結合部材(2、3、4)の当接バンド(20、30、40)の断面積よりも大きいことを特徴とする2方向駆動装置。
  10. 請求項1から9のいずれか一項において、前記帯状の結合部材(2、3、4)が、プラスチックで構成されていることを特徴とする2方向駆動装置。
  11. 請求項1から9のいずれか一項において、前記帯状の結合部材(2、3、4)が、金属で、好ましくはばね鋼で構成されていることを特徴とする2方向駆動装置。
  12. 請求項1から11のいずれか一項において、互いに反転配置された2つの帯状の結合部材を備え、当該2つの帯状の結合部材の結合レバー(21、31)が、前記駆動軸(10)を収容する長孔(25、26、35、36)を有しており、当該2つの帯状の結合部材の、前記結合レバー(21、31)から離れた端部が、前記支持ノーズ(22、32)を形成していることを特徴とする2方向駆動装置。
  13. 請求項12において、前記帯状の結合部材(2、3、4)の前記支持ノーズ(22、32)が、それぞれ、対応する位置不変のストッパ(51、52)のまわりで曲げられており、前記出力ホイール(6)の内側の空間に向かって前記帯状の結合部材(2、3)から径方向に向いていることを特徴とする2方向駆動装置。
  14. 請求項13において、第3の位置不変のストッパ(53)を備え、この第3の位置不変のストッパ(53)が、前記駆動軸(10)を挟んで前記帯状の結合部材(2、3)の重なり部と対向する側において、前記帯状の結合部材(2、3)から少し離れたところに配置されていることを特徴とする2方向駆動装置。
  15. 請求項1から14のいずれか一項において、前記駆動部材(1)が、前記駆動軸(10)と前記結合レバー(21、31)のレバー端部(28、38)との間の径方向に配置されていることを特徴とする2方向駆動装置。
  16. 請求項1から15のいずれか一項において、前記帯状の結合部材(2、3)を互いに対して付勢するばね要素(71、81)を備えており、このばね要素(71、81)が、前記出力ホイール(6)の変位後に開始位置に復帰させることを特徴とする2方向駆動装置。
  17. 請求項16において、前記ばね要素(71、81)が、前記結合レバー(2、3)間において前記駆動軸(10)から離れたところに配置されていることを特徴とする2方向駆動装置。
  18. 請求項16または17において、前記駆動軸(10)を挟んで前記駆動部材(1)の反対側にある前記結合レバー(2、3)の当接面(27、37)に圧縮ばね(81)を当接させ、この当接面(27、37)間に当該圧縮ばね(81)を配置したことを特徴とする2方向駆動装置。
  19. 請求項18において、前記結合レバー(2、3)の前記長孔(26、36)の端部同士が、前記駆動部材(1)が開始位置にあるときに、前記駆動軸(10)に対して対称に設けられていることを特徴とする2方向駆動装置。
  20. 請求項16または17において、前記結合レバー(2、3)の端部に接続された引張ばね(71)を備えていることを特徴とする2方向駆動装置。
  21. 請求項20において、前記結合レバー(2、3、4)の前記長孔(25、35)の端部が、前記駆動部材(1)が開始位置にあるときに、前記駆動軸(10)に対して偏心配置されていることを特徴とする2方向駆動装置。
  22. 請求項1から11のいずれか一項において、前記出力ホイール(6)の前記回転対称の内壁(60)に予張力によって当接する帯状の単一の結合部材(4)を備えており、この結合部材(4)が、前記結合レバー(41、42)と前記支持ノーズ(43、44)とを有し、当該結合レバー(41、42)は当接バンド(40)の両端に形成されており、また、当該支持ノーズ(43、44)は前記結合レバー(41、42)間を延びる前記当接バンド(40)の一体品として形成されていることを特徴とする2方向駆動装置。
  23. 請求項22において、前記結合部材(41、42)を互いに対して付勢するばね要素(72、82、83)を備えており、このばね要素(72、82、83)が、前記出力ホイール(6)の変位後に開始位置に復帰させることを特徴とする2方向駆動装置。
  24. 請求項23において、前記駆動部材(1)が、前記駆動軸(10)と前記ばね要素(72、82、83)との間に配置されており、前記ばね要素(72、82、83)が、前記結合レバー(41、42)の2つの端部を互いに対して付勢し、かつこれら2つの端部を前記駆動部材(1)に対して付勢していることを特徴とする2方向駆動装置。
  25. 請求項24において、前記ばね要素が引張ばね(72)で構成されており、その曲げられた端部が、前記結合レバー(41、42)の端部の取付部(45、46)およびハウジング(9)のストッパ(91、92)に当接していることを特徴とする2方向駆動装置。
  26. 請求項24において、前記結合レバー(41、42)の端部に形成されたレバーアーム(47、48)が、互いに交差し、圧縮ばね(82、83)で接続されていることを特徴とする2方向駆動装置。
  27. 請求項24において、前記圧縮ばね(82、83)が、前記結合レバー(41、42)の、互いに交差している前記レバーアーム(47、48)およびハウジング(9)のストッパに支持されていることを特徴とする2方向駆動装置。
  28. 請求項25または26において、前記駆動部材が、側方に離間した2つの駆動爪(11、12)で構成されており、当該2つの駆動爪(11、12)が、互いに離れるように向いた自身の外方側面において、前記結合レバー(41、42)の端部に対向していることを特徴とする2方向駆動装置。
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