JP2010507494A - 付着防止層を有するマイクロメカニカル素子 - Google Patents

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Abstract

基板と機能エレメントとを有するマイクロメカニカル素子を提案する。本発明では機能エレメントは、表面付着力を低減するために少なくとも局所的に付着防止層が設けられた機能表面を有し、該付着防止層は、800℃を超える温度に対して安定的である。

Description

従来技術
本発明は、各独立請求項の上位概念に記載された構成を有するマイクロメカニカル素子およびマイクロメカニカル素子の製造方法に関する。
マイクロメカニカル構造体ないしはマイクロメカニカル素子(いわゆるMEMS素子)内の可動のエレメントは、固定的な構造体に接着ないしは付着する可能性がある。このような接着ないしは付着を解決するためのメカニズムとして考えられるのは、とりわけ機械的な過負荷または静電帯電である。たいてい見えないためにクリティカルな付着は、とりわけ化学的な結合を介して発生し、たとえばファン・デル・ワールスの相互作用、イオン相互作用、共有結合または金属結合を介して発生する。高い表面エネルギーを有する接触面‐たとえば、OH基から成るカバー層を有するシリコン表面、またはOH基から成るカバー層を有さないシリコン表面、または、水膜を有するシリコン表面または水膜を有さないシリコン表面、または、水素基を末端に有するシリコン表面‐は、強い結合力を示す。この強い結合力は、たとえばイオン相互作用または共有結合に起因し、両表面を結合する。上記のような付着は、付着防止層によって阻止するか、または少なくとも軽減することができる。
たとえばEP1416064A2から、マイクロメカニカル構造体に、たとえばアルキルトリクロロシランから成るいわゆるSAMコーティング(self-assembled monolayers)を被覆して、付着の確率を低減することが公知である。しかし、このようなSAMコーティングの熱安定性は制限されており、後続の処理の熱収支すなわち後続の処理で使用可能な温度の枠を大きく制限し、とりわけ約500℃未満に制限してしまう。このことはとりわけ、考えられるOレベルパッケージング処理、たとえばキャッピング処理に対して大きな制限を課すものとなる。上記の温度制限のため、たとえば膜カバーのエピタキシャル堆積‐いわゆる薄膜キャッピング‐等の高温処理は、このようにSAM層が被覆されたマイクロメカニカル構造体に施すことができなくなる。というのも、このような高温処理によってSAMコーティングが破壊されてしまうからである。SAMコーティングの別の欠点に、少数の原子層ないしは(実質的に1つの分子平面の)分子層のみから成るこのような層の耐摩耗性が低いという欠点がある。このように被覆されたマイクロメカニカル構造体の衝突時または摩擦時には、SAMコーティングの局所的な剥離または損傷が観察される。このことにより、動作中に付着が生じる可能性が上昇し、システムのフェールリスクが上昇してしまう。公知のSAMコーティングの別の欠点に、ボンディング処理‐たとえばアノードボンディング‐を(たとえばレーザアブレーション等の面倒な前処理なしでは)、コーティングされた表面に行えないという欠点もある。
発明の開示
それに対し、各独立請求項に記載の本発明のマイクロメカニカル素子および本発明のマイクロメカニカル素子の製造方法は、付着防止層の被着および生成の次の処理に使用可能な温度収支が格段に向上されるという利点を有する。このことによって後続の処理‐とりわけ素子のパッケージを形成する処理‐を、より簡単かつ低コストで、より高い品質で実施できるという利点も得られる。付着防止層が約800℃を上回る温度に対して耐性を有するかないしは安定的であること、有利には約1000℃を上回る温度に対して耐性を有するかないしは安定的であること、特に有利には約1200℃を上回る温度に対して耐性を有するかないしは安定的であることにより、とりわけ、該付着防止層の堆積ないしは形成の次にエピタクシー工程を実施することができる。このことにより、コスト削減に繋がるいわゆるゼロレベルパッケージング(すなわち、基板ウェハ自体に実施される工程によるパッケージング処理)を実施することができ、たとえば、キャップ材料としてシリコンを使用して実施されシリコンエピタクシー中に約1000℃〜約1100℃の温度を必要とする薄膜キャップ工程を実施することができる。炭化シリコンを付着防止層の構成成分ないしは主成分として使用することにより、有利には、付着防止層を比較的簡単に、導入されている技術によって、ひいては比較的低コストで製造することができる。
本発明においてさらに有利なのは、付着防止層の層厚さを約1nm〜約1μmの間とし、有利には約2nm〜約200nmの間とし、特に有利には約5nm〜約50nmの間とすることである。このことによって、マイクロメカニカル素子の動作に影響を及ぼす機能エレメントの幾何的寸法が付着防止層によって変化するのが無視できる程度になるように、該付着防止層を特に薄く形成することができる。さらに、本発明において有利には、付着防止層の厚さをその時点の周辺状況に適合することができ、とりわけ所要の耐摩耗性等に関して適合することができる。
本発明による素子の第1の実施形態によれば、マイクロメカニカル素子は機能エレメントのカバーを有し、該カバーは、封止されるパーフォレーション孔を有し、付着防止層は、該パーフォレーション孔に対向する機能表面の領域にも設けられるのが有利である。このことにより、付着防止層の特に大きな有効性が保証される。
本発明の素子のこの第1の実施形態に対応するのは、マイクロメカニカル素子の次のような製造方法、すなわち、第1の工程において機能エレメントとカバーとパーフォレーション孔とをパターニングし、第2の工程において該機能表面の少なくとも一部に付着防止層を形成し、第3の工程において該パーフォレーション孔を閉鎖する製造方法である。本発明では有利には、付着防止層の選定ないしは該付着防止層の組成により、第3の工程によって付着防止層の付着防止作用の有効性が低減されるのを阻止する。付着防止層が炭化シリコンから成る場合にはとりわけ、該付着防止層に過剰に入れられる炭素原子によって、次に少量のシリコン原子が堆積される領域でも、付着防止作用は維持される。このことによって本発明では、たとえば少なくともパーフォレーション孔に対向する機能表面の領域において該パーフォレーション孔を閉鎖することにより本発明以外の付着防止層の付着防止特性が損なわれるために本発明による反射防止層なしでは受け入れられなかった多数のパッケージング工程を本発明の付着防止層と組み合わせることができる。
本発明による素子の第2の実施形態によれば、機能エレメントのカバーを、接合技術によって基板に接合された素子キャップとして設けるのが有利である。このことにより、素子の機能エレメントの安定的な閉じ込めを低コストで実現することができる。このことはとりわけ、パイレックス中間層を接合技術として使用することにより素子キャップを基板に接合して設ける場合に有効である。
本発明の素子のこの第2の実施形態に対応するのは、マイクロメカニカル素子の次のような製造方法、すなわち、第1の工程において機能エレメントとカバーとパーフォレーション孔とをパターニングし、第2の工程において該機能表面の少なくとも一部に付着防止層を形成し、第3の工程において素子キャップを基板に接合し、とりわけたとえばパイレックス中間層によってアノードボンディングする製造方法である。このことにより、高コストの中間工程‐たとえば、カバー層と素子の基板との接合を行うための領域において付着防止層をレーザアブレーションする工程‐なしで、該付着防止層上で直接、基板とカバーとの接合を行うことができる。
図面に本発明の実施例が示されており、これらの実施例について以下で詳しく説明する。
第1の実施形態による本発明のマイクロメカニカル素子の概略的な断面図である。 図1に示された本発明のマイクロメカニカル素子の完成前の構造体の概略的な断面図である。 第2の実施形態による本発明のマイクロメカニカル素子の概略的な断面図である。
本発明の実施形態
図1に、本発明の第1の実施形態によるマイクロメカニカル素子10の断面が概略的に示されており、図3に、本発明の第2の実施形態によるマイクロメカニカル素子10の断面が概略的に示されている。
両実施形態ともに、素子10は基板11とカバー30とマイクロメカニカル機能エレメント12とを有し、該マイクロメカニカル機能エレメント12は基板11とカバー30とに対して可動に設けられている。本発明によるマイクロメカニカル素子10はとりわけ、たとえば(線形)加速度センサ、回転速度センサ等である慣性センサであるか、または、少なくとも部分的に可動の構造体を有する別のマイクロメカニカル素子である。このような別のマイクロメカニカル素子は、たとえばマイクロメカニカルマイクロフォンである。このような機能エレメント12は、本発明ではとりわけ、慣性センサのための質量要素であるか、またはマイクロフォンダイヤフラム等である。カバー30は本発明では基板11に結合されているが、このことは、基板材料との直接結合として実施する必要はなく、1つの中間層14または複数の中間層14を介して行うことができる。このような中間層14は素子10の製造時に、たとえば機能エレメントを形成するための材料または犠牲層を形成するための材料の堆積によって生成される。本発明では、機能エレメント12の表面13の少なくとも一部に付着防止層20が設けられる。この付着防止層20は、本発明ではコーティング手法によって形成ないしは堆積される。ここでは、有利には数nmのみの厚さの層が付着防止層として形成される。その際には本発明では、付着防止層の材料ないしは主材料として、化学式がSi1−xである炭化シリコンを設けることが特に有利である。
このような炭化シリコンを含む付着防止層20は、本発明ではとりわけPECVD法(Plasma enhanced chemical vapor deposition)によって形成ないしは堆積され、とりわけ、前駆体生成物(いわゆるプリカーサ)としてシランおよびメタンを使用し、有利にはアルゴンを担体ガスとして使用して、形成ないしは堆積される。その際には付着防止層は、本発明では成長ないしは堆積によって、非晶質に形成されるかまたは微晶質に形成される。このようにして得られた層はすでに、単結晶の炭化シリコンから知られている有利な特性のうち多くの特性を有し、たとえば、化学的、熱的および機械的に高い安定性を有する。さらにこのような層は、炭化シリコンと炭化シリコンとの場合、または、炭化シリコンと炭化シリコンがコーティングされた表面との場合、特に低い付着エネルギーを有する。このことにより本発明では、このような炭化シリコン層を付着防止層20として使用するのが特に有利である。その際には、材料をたとえば850℃以上の温度で熱処理し、たとえば1000℃で熱処理し、特に1200℃で熱処理すると、PECVDによって生成された炭化シリコン層の付着防止作用は阻害されないままに維持されることが証明されている。約800℃以上の温度で、PECVD法では炭化シリコン層に組み込まれるのが不可避な水素は拡散流出していくので、さらに温度が上昇しても、上記の炭化シリコン層の付着防止効果ないしは付着防止特性には何も変化が生じない。それゆえ、極度に高い温度まででも使用することができる。択一的に、コーティングをすでに上記の高い温度で生成することによっても付着防止層20を実現することができ、たとえば、高温プラズマCVD法でたとえば600℃または850℃の非常に高温の基板電極(たとえばグラファイト電極)を使用してコーティングを生成するか、または、いわゆるLPCVD(low pressure chemical vapor deposition)法ないしはエピタキシャル堆積法で(たとえば炉またはRTP反応器内で)コーティングを生成することによって、付着防止層20を実現することもできる。このことにより、(堆積後の)温度処理を省略し、付着防止層20を水素不含の構造体とともに被着することができる。付着防止層20の上記のいずれの被着事例でも表面(付着)エネルギーは、同様にコーティングされた表面同士が付着する傾向が全く観察されなくなるか、または実質的に観察されなくなる程度に低く抑えられる。したがって、従来技術で公知のSAM層に対する本発明の付着防止層20の大きな利点は、後続の処理工程の作業温度領域または後続の処理工程で許容される温度収支が、約800℃を大きく上回る温度まで著しく拡大されること、ないしは、約1000℃ないしは約1200℃さえも大きく上回る温度まで著しく拡大されることである。このような温度は、エピタキシャル堆積に典型的な温度である。このことによってとりわけ、たとえばシリコンをキャップ材料として使用する(マイクロメカニカル構造体を封止するための)薄層キャップ処理等の、コスト削減に繋がるゼロレベルパッケージング処理を使用することができる。さらに、本発明による付着防止層20は特に硬性であり、SAM層より格段に耐摩耗性および耐久性であるから、動作中に摩耗に起因して付着が生じる危険性が格段に低減される。また、可動の機能的構造体および/または固定の機能的構造体の衝突によって付着防止層20に大きな機械的負荷がかかっても、付着防止層20の機能は完全に維持される。このことによって、本発明ではとりわけ、素子サイズを縮小し、所要チップ面積が縮小されることによって製造コストを低減することができる。さらに、本発明では有利には、このような付着防止層20は並外れて高い化学的耐性を有するので、コーティングされた表面を攻撃的な環境中で(たとえば攻撃的なプロセスガスが存在する中で)パッシベーションするのに寄与することができる。さらに、炭化シリコンは、CMOS(complementary metal oxide semiconductor)に対応する材料として確立されているので、既存の製造環境に容易に組み込むことができる。
図2から、本発明による付着防止層20、とりわけ本発明による素子10の第1の実施形態のための付着防止層20の別の利点を理解することができる。図2には、基板11とマイクロメカニカル機能エレメント12と中間層14とカバー30とを有する、素子10の完成前の構造体が示されている。カバー30はいわゆる薄層キャップ層として設けられ、複数のパーフォレーション孔33を有する。これらのパーフォレーション孔33はとりわけ、たとえば基板11と機能エレメント12との間の図示されていない犠牲層を除去するために使用される。こうするためには、カバー30に、素子10の内部(後で封止されるか、または少なくとも十分に封止される)までの入口をパーフォレーション孔33によって設けなければならない。しかしこれらのパーフォレーション孔33を、このような薄膜キャッピング処理の場合に封止することも必ず行わなければならない。このことは従来のように、たとえば薄膜処理によっても行われ、たとえば反応器(たとえばエピタクシー層を形成するためのいわゆるエピリアクタ)内でシリコン堆積を行うことによって実施されるか、または、いわゆるエピタキシャル堆積ポリシリコン(EpiPolySilizium)によって実施されるか、またはエピタキシャル堆積された単結晶シリコンによって行われる。パーフォレーション孔33を封止するためにこのような堆積を行うと、その結果として必然的に、付着防止層20が設けられた機能表面13の領域22も、(矢印34によって示された堆積方向がパーフォレーション孔33を貫通することにより)同時にコーティングされる。このことはとりわけ、パーフォレーション孔33に対向して設けられた領域22に当てはまる。付着防止層20のこのような不所望のコーティングにより、表面付着エネルギーが局所的に上昇して、付着防止作用の局所的な低減が発生することがある。本発明では有利には、炭素を過剰に含有する炭化シリコン層として付着防止層20を形成する。このことによって、パーフォレーション孔33の封止中に、堆積温度が高い場合、この封止工程中に不純原子‐たとえばシリコン原子‐が、該封止工程前に存在する付着防止層20である炭化シリコン層上に堆積しても、炭化物状の表面が形成ないしは維持され、たとえば炭化シリコン状の表面が形成ないしは維持される。それゆえ、本来の炭化シリコン表面を被覆する不純原子が過度に多くなく、(自由炭素の移動度が十分に高くなり、関与するシリコン原子および炭素原子の相互拡散が十分に高くなるために)十分な程度だけ温度が高い場合には、十分に低い表面エネルギーを有する付着防止層20の炭化物状の表面を(領域22にも)形成ないしは維持するために、非化学量論的な炭化シリコン層中の炭素原子が過剰であるだけで十分である。したがって付着防止層中の炭素過剰により、不所望に堆積されたシリコン原子が「ゲッタリング」されるが有害作用が中性化される「ゲッタ作用」を実現することができる。
図3から、本発明による付着防止層20、とりわけ本発明による素子10の第2の実施形態のための付着防止層20の別の利点を理解することができる。図3に、基板11とマイクロメカニカル機能エレメント12と中間層14とカバー30とを有する、第2の実施形態による素子10が示されている。カバー30はいわゆる素子キャップ39として形成されており、該素子キャップ39は基板11に結合されているか、または(たとえば中間層14を介して)基板11に間接的に結合されている。その際に有利なのは、炭化シリコンに直接、高強度のアノードボンディングを行えることである。たとえばパイレックス中間層38またはパイレックスキャップを、付着防止表面上に直接ボンディングすることができる。このことはたとえば、いわゆるMPT法(マイクロパッケージング技術)で必要とされる。このことによって、付着防止表面を低コストで実現することができる。とりわけ、本発明による付着防止層20によって、基板11と素子キャップ39とを結合する結合工程の前のレーザ処理を省略することができる。こうするためには、炭化シリコン層中から水素を除去しなければならない。すなわち、‐たとえば約600℃を上回り、有利には約800℃を上回る‐高い温度で炭化シリコン層を焼結し、該炭化シリコン層から過剰な水素を追い出さなければならない。択一的に、約600℃を上回る高い温度で、有利には約800℃を上回る温度で、たとえばLPCVD法で、水素不含の炭化シリコン層を堆積することもできる。アノードボンディングも行うことができる。というのも、パイレックスは炭化シリコンに対して付着性を示し、アノードボンディング工程中にボンディング界面(すなわち接触面の領域)において、分離された酸素が炭化シリコン接触面を酸化し、化学的結合がなされるからである。

Claims (9)

  1. 基板(11)と機能エレメント(12)とを有するマイクロメカニカル素子(10)であって、
    前記機能エレメント(12)は、表面付着力を低減するために少なくとも局所的に付着防止層(20)が設けられた機能表面(13)を有するマイクロメカニカル素子(10)において、
    前記付着防止層(20)は、800℃を超える温度に対して安定的であることを特徴とする、マイクロメカニカル素子。
  2. 前記付着防止層(20)は炭化シリコンを含む、請求項1または請求項1の上位概念に記載のマイクロメカニカル素子。
  3. 前記付着防止層(20)の層厚さは約1nm〜約1μmの間にされており、有利には約2nm〜約200nmの間にされており、特に有利には約5nm〜約50nmの間にされている、請求項1または2記載のマイクロメカニカル素子。
  4. 前記機能エレメント(12)のカバー(30)を有し、
    前記カバー(30)には、後で封止されるパーフォレーション孔(33)が設けられており、
    前記付着防止層(20)は、前記パーフォレーション孔(33)に対向する前記機能表面(13)の領域(22)にも設けられている、請求項1から3までのいずれか1項記載のマイクロメカニカル素子。
  5. 前記機能エレメント(12)のカバー(30)は、前記基板(11)に結合された素子キャップ(39)として設けられている、請求項1から4までのいずれか1項記載のマイクロメカニカル素子。
  6. 前記素子キャップ(39)はパイレックスキャップとして前記基板(11)にアノード接合されて設けられるか、またはパイレックス中間層(38)を有する素子キャップとして前記基板(11)にアノード接合されて設けられる、請求項5記載のマイクロメカニカル素子。
  7. 請求項4記載のマイクロメカニカル素子(10)の製造方法において、
    第1の工程において、前記機能エレメント(12)と前記カバー(30)と前記パーフォレーション孔(33)のパターニング形成を行い、
    第2の工程において、前記付着防止層(20)を前記機能表面(13)の少なくとも一部に形成し、
    第3の工程において、前記パーフォレーション孔(33)を閉鎖することを特徴とする製造方法。
  8. 前記付着防止層(20)は炭化シリコンを含み、
    前記第2の工程中に、炭素を過剰に前記付着防止層(20)中に導入する、請求項7記載の製造方法。
  9. 請求項5または6記載のマイクロメカニカル素子(10)の製造方法において、
    第1の工程において、前記機能エレメント(12)と前記カバー(30)と前記パーフォレーション孔(33)のパターニング形成を行い、
    第2の工程において、前記付着防止層(20)を前記機能表面(13)の少なくとも一部に形成し、
    第3の工程において、前記素子キャップ(39)を前記基板(11)に結合し、とりわけアノードボンディングすることを特徴とする製造方法。
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