JP2010507423A - 掃除機内における連続気泡フォームの使用方法 - Google Patents

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Abstract

連続気泡フォームの掃除機内におけるダストバインダーとしての使用方法。
縦、横及び高さの寸法がそれぞれ1mm〜3cmの範囲の成形体を掃除機内のダストバインダーとして使用する方法であって、該成形体が、5〜500kg/m3の範囲の密度及び1μm〜1mmの範囲の平均孔径を有し且つ化学的処理のなされていない連続気泡フォームから製造されることを特徴とする方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、縦、横及び高さの寸法がそれぞれ1mm〜3cmの範囲である成形体を掃除機内のダストバインダーとして使用する方法であって、該成形体が、5〜500kg/m3の範囲の密度及び1μm〜1mmの範囲の平均孔径を有し且つ化学的処理のなされていない連続気泡フォームから製造されることを特徴とする方法に関する。
本発明は、更に、上記の特徴を有する成形体を含む掃除機に関する。
フォーム、特に連続気泡フォームとして知られているフォームは、多数の用途に使用されている。特に、合成材料からなる連続気泡フォームは用途が広いことがわかっている。例えば、シートクッション、フィルター材料、空調システム、及び自動車部品、及びまた洗浄清掃材料を挙げることができる。
掃除機、特に床に使用される掃除機には、集塵スペースの空気吸入口とファンの吸入側との間に配置された塵埃保持システム(dust-retention system)がしばしば使用され、ここでファンに入る前に塵埃を保持する。特に知られた一つ類型は、袋のような形で内側が塵埃に曝されるフィルターである。すなわち塵埃は袋のような形をしたフィルターの内側に堆積物として形成する。このようなフィルターは定期的な交換が必要となる。いくつかの掃除機、特にマイクロ掃除機、多目的掃除機、又は工業設備、はファンを取り囲むフィルターを有し、そのフィルターの外側は塵埃に曝される。これらの掃除機の利点はより大きな吸収容量を有することである。不利な点は、このようなフィルターは粗塵(coarse dust)のためにのみ設計されており、このためアレルギー性花粉及び微生物を含み得る細塵(fine dust)は、このフィルターを通り抜け、ファンによって、掃除機による清掃を必要とする空間に逆流し、現実の結果として、塵埃が生じている。
上述した袋を有する掃除機と並び、袋なしで作動する「袋なし掃除機」として知られる掃除機もある。これは一般的には、塵埃の分離又は予備の塵埃堆積のためのサイクロン、及び下流の細塵フィルターを含む。これまでに知られている袋なしシステムの不利な点は、サイクロンを空にすること(大抵は、集塵容器の底にあるバルブの手段による)により塵埃の雲りが生じることで、これはこのシステムの不衛生な面である。
本発明の目的は、掃除機の使用に特に適当であって、例えば高い塵埃蓄積容量を有し、その処置は衛生的に完全に満足するものであり、また細塵を留める能力がある、ダストバインダーを提供することにある。更なる目的は、本発明のダストバインダーの製造方法を提供することにある。
従って、冒頭で定義された使用方法は成形体のために見出された。
本発明に従えば、縦、横及び高さの寸法がそれぞれ1mm〜3cmの範囲である1個、好ましくは少なくとも2個の成形体が掃除機内のダストバインダーとして使用され、該成形体は、5〜500kg/m3の範囲の密度及び1μm〜1mmの範囲の平均孔径を有し且つ化学的処理のなされていない連続気泡フォームから製造される。
本発明で使用される成形体の縦、横及び高さの寸法はそれぞれ1mm〜3cmであり、少なくとも1つの寸法(即ち縦又は横又は高さ)が5.5mmより長い。2つ又は3つ全ての寸法を5.5mmより長くすることも可能である。
本発明の一実施形態では、この発明の成形体は、シリンダー状、角柱状、サドル状、球状、フレーク状、顆粒状、ブロック状又は立方体状の形を有し、錠剤状又は薄く切った材料状(ペレット)が好ましく、又はそうでなければ、星状、アルファベットの文字状の形をとり、あるいはヘッジホッグ状の成形体、又は空洞を含む成形体の形でもよい。
本発明の一実施形態では、少なくとも2個の成形体が使用され、例えば、2〜20個、特に2〜5個の成形体が使用される。好ましい一実施形態では、この目的のために本発明で使用される複数の成形体は、およそ同じサイズである。すなわち寸法は±10%まで変更することができる。
本発明で使用される成形体の製造は連続気泡フォームの作製から始まる。
本発明の一実施形態では、本発明で使用される連続気泡フォームは、有機合成フォームに基づくフォームであり、ポリウレタンフォーム又はアミノプラスチックフォーム(例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂からなる)に基づくフォーム、また、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂に基づくフォームである。特にポリウレタン又はアミノプラスチック−ホルムアルデヒド樹脂(特にメラミン−ホルムアルデヒド樹脂に基づくフォーム)である。また本発明では、ポリウレタンに基づくフォームはポリウレタンフォームとも言い、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂に基づくフォームはメラミンフォームとも言う。
このことは、本発明で使用される成形体が、有機合成材料を含む連続気泡フォーム、好ましくはポリウレタンフォーム又はアミノプラスチックフォーム、特にメラミンフォームから製造されることを意味する。
本発明の成形体の製造のために使用される未変性連続気泡フォームは、本発明では、未変性フォームとも言うのが極めて一般的である。本発明の方法を行うために使用される未変性連続気泡フォーム(a)を、以下に、より詳細に説明する。
連続気泡フォームは本発明の製造方法の出発材料として使用され、上記全気泡壁の連続部分の割合はDIN ISO 4590で測定して、少なくとも50%、好ましくは60〜100%、特に好ましくは65〜99.9%であるフォームである。
出発材料として使用されるフォームは、好ましくは硬質フォームであり、本発明では、これらのフォームは、その圧縮強度が、DIN 53577で測定して、40%圧縮において1kPa以上であるものである。
出発材料として使用されるフォームの密度は3〜500kg/m3、好ましくは6〜300kg/m3、特に好ましくは7〜300kg/m3である。
出発材料として使用される連続気泡フォームの平均孔径(数平均)は、部分の顕微鏡写真を評価することにより決定して、1μm〜1mm、好ましくは50〜500μmである。
本発明の一実施形態では、出発材料として使用される連続気泡フォームは、1m2につき、最大で20個、好ましくは最大で15個、特に好ましくは最大で10個の孔を有することができ、その孔径は最大で20mmである。他の孔の孔径は、通常はこれより小さい。
本発明の一実施形態では、出発材料として使用される連続気泡フォームのBET表面積は、DIN 66131で測定して、0.1〜50m3/g、好ましくは0.5〜20m3/gである。
本発明の一実施形態では、使用される出発材料は、有機合成材料からなる連続気泡フォームを含み、好ましくはメラミンフォームを含む。
本発明の製造方法を行うための出発材料として特に適当なメラミンフォームは、それ自体公知である。製造の成功方法の例は、
i) ホルムアルデヒドだけでなく、アルデヒド等の別の共縮合したカルボニル化合物も含んでよいメラミン−ホルムアルデヒド予備縮合物
ii) 1種以上の発泡剤、
iii) 1種以上の乳化剤、及び
iv) 1種以上の硬化剤
を発泡させる方法である。
メラミン−ホルムアルデヒド予備縮合物i)は、未変性材料で良いが、変性材料でも良く、そして例えば、メラミンの20mol%以下を、それ自体は公知である他の熱硬化性樹脂形成剤と変えても良い。例えば、アルキル置換メラミン、また、他の例としては、尿素、ウレタン、カルボキサミド、ジシアンジアミド、グアニジン、スルフリルアミド、スルホンアミド、脂肪族アミン、フェノール、及びフェノール誘導体である。変性メラミン−ホルムアルデヒド予備縮合物は、ホルムアルデヒドと一緒の別のカルボニル化合物として、例えば、アセトアルデヒド、トリメチロールアセトアルデヒド、アクロレイン、フルフラール、グリオキサール、フタルアルデヒド、及びテレフタルアルデヒドを含んでもよい。
適当な発泡剤ii)は、水、不活性気体、特に二酸化炭素、及び物理的発泡剤として知られる発泡剤である。物理的発泡剤は、出発成分に対して不活性であり、そして通常、室温では液体であり、そしてウレタン反応の条件下に蒸発する成分を含む。前記成分の沸点は、好ましくは110℃未満、特に80℃未満である。物理的発泡剤には、出発成分i)及びii)内に導入するか又はその中に溶解する不活性気体、例えば、二酸化炭素、窒素又は希ガスが含まれる。
室温で液体である適当な化合物は、少なくとも4個の炭素原子を有するアルカン及び/又はシクロアルカン、ジアルキルエーテル、エステル、ケトン、アセタール、1〜8個の炭素原子を有するフルオロアルカン、アルキル鎖に1〜3個の炭素原子を有するテトラアルキルシラン、特にテトラメチルシランから成る群から通常選択される。
その例として、プロパン、n−ブタン、イソ及びシクロブタン、n−、イソ、及びシクロペンタン、シクロヘキサン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、メチルフォルメート、アセトン、及び、対流圏で分解可能であり、従ってオゾン層を損傷しないフッ素化アルカン、例えば、トリフルオロメタン、ジフルオロメタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,1−トリフルオロ−2,2,2−トリクロロエタン、1,1,2−トリフルオロ−1,2,2−トリクロロエタン、ジフルオロエタン及びヘプタフルオロプロパンを挙げることができる。上述した物理的発泡剤は、単独で、又は任意に適宜互いに組合せて使用可能である。
EP−A0351614は、連続気泡の製造のためのパーフルオロアルカンの使用について開示している。
使用する乳化剤iii)としては、通常の非イオン性、アニオン性、カチオン性、又はベタイン性界面活性剤、一般にC12−C30−アルキルスルホネート、好ましくはC12−C18−アルキルスルホネート、及びポリエトキシル化されたC10−C30−アルキルアルコール、特に式R1−O(CH2−CH2−O)y−H(R1が、C10−C20−アルキルから選択され、及びyが、例えば、5〜100の範囲の整数である)を使用することができる。
使用できる硬化剤iv)としては、一般に、例えば硫酸又は燐酸等の無機ブレンステッド酸、酢酸又は蟻酸等の有機ブレンステッド酸、ルイス酸、そしてさらに潜酸(latent acid)として知られる化合物等の、酸性化合物を使用する。
適当なメラミンフォームの例はEP−A0017672に記載されている。
出発材料として使用されるフォームは、フォーム化学における通常の添加剤も当然に含んで良く、該添加剤としては、例えば、抗酸化剤、難燃剤、充填剤、顔料又は染料等の着色剤、及び、殺生物剤、例えば
Figure 2010507423
を挙げることができる。
殺生物剤の他の例としては、銀粒子又は単量体又は重合体の有機殺生物剤であり、例えばフェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、グリオキサール、チアジアジン、2,4−ジクロロベンジルアルコール、及び好ましくは、例えば、MIT(2−メチル−3(2H)イソチアゾロン)、CMIT(5−クロロ−2−メチル3(2H)イソチアゾロン)、CIT(5−クロロ−3(2H)−イソチアゾロン)、BIT(1,2−ベンゾイソチアゾール−3(2H)−オン)等のイソチアゾロン誘導体、そして更にN,N−ジ−C1−C10−アルキル−ω−アミノ−C2−C4−アルキル(メト)アクリレートのコポリマー、特にエチレンとN,N−ジメチル−2−アミノエチル(メト)アクリレートとのコポリマー等を挙げることができる
充填剤の例としては、
活性炭、染料又は顔料等の着色剤、パルファム等の香料、及びシクロデキストリン等の臭気除去剤を挙げることができる。
添加剤の導入の方法の例としては、少なくとも1つの化学的未変性フォームを、種々の操作下に、又は好ましくは同時に、少なくとも1種の添加剤を含む水性処方物に接触させる。この材料はその時に乾燥させてよい。
本発明の一実施形態では、この種の水性処方物では、フォームに対して、1種以上の添加剤を、0〜合計で50質量%、好ましくは0.001〜30質量%、特に好ましくは0.01〜25質量%、非常に特に好ましくは0.1〜20質量%の割合で含んでいる。
本発明で使用される成形体の製造のため、少なくとも1種の添加剤を含む水性処方物を未変性フォームと相互作用させた後に、1回以上の機械的圧縮を行うことがさらに可能である。機械的圧縮は、バッチ式又は好ましくは連続式で行ってよい。例えば、プレス又は圧盤によるバッチ式、又は例えば、ロール又はカレンダーによる連続式で行ってよい。カレンダリングを望む場合、1回以上のカレンダー通しが行われて良く、例えば、1〜20回のカレンダー通し、好ましくは5〜10回のカレンダー通しが行われてよい。
本発明の一実施形態では、圧縮の程度が、1:1.2〜1:12、好ましくは1:2.5〜1:5になるまで機械的圧縮が行われる。
本発明の一実施形態では、その材料は乾燥前にカレンダリングがなされる。
本発明の一実施形態における手順は、少なくとも一種の添加剤を含む水性処方物がその材料と接触し、そしてこれらの材料が相互作用した後、生成物を乾燥させ、そして、水で湿らせ、さらに、機械的圧縮、例えばカレンダーがけを行う。
本発明の一実施形態の可能な製法は、添加剤を含む水性処方物が未変性フォームと接触し、未変性フォームとの相互作用がなされた後に、その材料を加熱硬化(heat-setting)してよく、そして特に、機械的圧縮の前又は後に行ってよく、又は他に2回の機械的圧縮工程の間に行ってよい。例えば、加熱硬化は、120℃〜250℃の温度で、5秒〜5分の間行って良い。適当な装置の例としては、電子レンジ、圧盤プレス装置、熱風送風機を使用し、電気的又はガス火炎により熱せられる乾燥オーブン、加熱ロールミル、又は連続操作乾燥設備を挙げることができる。
上述のように、加熱硬化をする前に、乾燥を行ってもよい。
本発明の成形体の製造のために、少なくとも1つの成形段階が行われる。添加剤を含む水性処方物との接触−この段階を望む場合、成形段階は任意の所望の順序で行われる。添加剤を含む水性処方物との接触から始めることが好ましい−この段階を望む場合、その時に、成形段階を行う。
本発明の一実施形態では、成形段階は機械的に、例えば製粉、破砕又は整粒、及び好ましくは、相当するより大きな部分の引き裂き(lacerating)又は打抜き、又は切断によって行う。
本発明の別の実施形態では、未変性フォームは、序論で定義された寸法の成形体に製造される。特に、鋳型の中で発泡が行われ、このようにして化学的未変性フォームが得られ、添加剤を含む水性処方物との接触がその後可能となる。
上述した成形体は、例えば掃除機のダストバインダーとして使用することができる。具体的には、成形体は、関連のある掃除機に固定して組み込まれる変わりに、掃除機が作動している間、関連のある掃除機の内部で、一定の範囲で、移動するという方法で使用される。
本発明の成形体は、特に袋なし掃除機として知られる掃除機の中のダストバインダーとして使用することができる。
本発明の目的のため、ダストバインダーは、粗塵を留める能力があり、また好ましくは、掃除機に吸い込まれる細塵も留めることができる。部分的に、又は好ましくは例えば50質量%より多い、優れた範囲で留めることができる。
上述した成形体のダストバインダーとしての使用方法の例は、次の通りである。
掃除機、特に、気流内に設置された集塵容器を有する袋なし掃除機を準備する。集塵容器は例えばサイクロンの形をとることができる。
本発明の一実施形態では、成形体の多くは集塵容器に直接的に送り込まれる。その材料は、1以上の供給機を使用して送り込まれるが、その供給機は、掃除機内又は吸引付着体(suction attachment)内で一体としても良く、又は、集塵容器のための受取機と共に外部装置の形をとることもできる。それゆえ、掃除機内には、更なる機能的な要素は必要ない。供給機は、例えば、フラップ、ピストン、スクリュー又はノズルの形をとることができる。ダストバインダーは、直接的に又はバルブで加えられてよい。
別の実施形態では、本発明の成形体が直接的に集塵容器に送り込まれ、そして集塵容器は成形体と一緒に掃除機内に設置される。
本発明の別の実施形態では、成形体は自動的に集塵容器に送り込まれる。この方法では、ある割合のダストバインダーが絶えず送り込まれ、更なる適切な量の供給が絶えず行われる。この種の自動的な更なる供給は塵埃の量の関数として行われてもよい。
集塵容器は,この種の掃除機の機能として,任意の所望の形、任意の所望の大きさを有することができる。本発明では、集塵容器はそれゆえ、立方体、シリンダー状、円錐状、又は不規則な形をとることができる。適当な体積の例は、0.1〜2dm3であるが、10dm3までのより大きい体積もとり得る。
集塵容器によりとられた形は、例えば、袋や箱の形をとることができ、またサイクロン(遠心分離機)に似た形をとることもできる。集塵容器の充填水準は、例えば、電子的又は機械的に、例えばセンサーで、監視することができる。
別の実施形態では、特に袋なし掃除機のためには、集塵容器によりとられた形は箱の形、又はサイクロンに似た形をとることができる。
本発明の一実施形態では、集塵容器は、混合装置、例えば、攪拌器、又は、集塵容器を動作(例えば振動や回転)状態にするモーター等の機械装置を含むことができる。別の実施形態では、集塵容器は混合装置を含まない。
本発明の一実施形態では、集塵容器の10〜60容量%、好ましくは25〜50容量%が、本発明の成形体で満たされる。本発明の別の実施形態では、上述した成形体の少なくとも1個、好ましくは2〜20個、特に2〜5個は、集塵容器に入れられる。
本発明の一実施形態では、本発明の成形体は、それ自体の質量に対し、3000質量%までの塵埃、例えば500〜3000質量%の塵埃を留めることができる。塵埃保持能力は例えば重量測定法で決めることができる。
本発明は、上述した成形体を少なくとも1つ含む掃除機、特に袋なし掃除機を更に提供する。
上述の成形体を少なくとも1つ、好ましくは2つ含む袋なし掃除機が好ましく、また以下に本発明の袋なし掃除機として説明する。本発明の袋なし掃除機が作動する間、上記の成形体はサイクロンの中で塵埃と一緒に浮揚を続ける。この利用において、本発明の成形体は、特に、時にアレルギーの引き金となり得る細塵のダストバインダー(ダストコレクター)として実用的に作用する。塵埃および本発明の成形体は両方とも浮揚を続けるので、塵埃粒子は本発明の成形体に付着し、従って塵埃の自由に動く能力が失われる。またそれ故、サイクロンを空にするときは、塵埃の曇りを生じさせない。この代わりに、塵埃は本発明の成形体と一緒に床に落下する。これが、この利用における使用される本発明の成形体の表面の性質(吸着性)の本質である。これらの有利なフィルター特性は、この例において、やや補助的なものである。
作動時間を長くするため、本発明の成形体を細塵フィルターの中で又は細塵フィルターとして使用することも可能である。同じことは塵埃袋についても当てはまる。
本発明は、本発明の掃除機を使用することにより、表面(特に床)の掃除のための方法を更に提供する。また、以下に本発明の掃除方法として説明する。それ自体公知である方法を、本発明の掃除方法を行うために使用してよい。本発明の1台以上の掃除機の使用のおかげで、非常にきれいな排出空気が作り出され、少量の細塵のみが生じる。
実施例は本発明を実証するために使用される。それぞれの実施例における試験は、粒子の直径が200μm未満で、その50%が30μm未満である「グラウンドスレート(ground slate)」のミネラル試験塵埃を使用した。しかしながら、他の塵埃も使用した。例えばハウスダスト、庭の塵埃、砂、粉(キッチンダスト)、花粉、及びカーボンブラックである。
I. 化学的未変性フォームの製造
スプレー乾燥したメラミン−ホルムアルデヒド予備縮合物(モル比1:3、モル質量約500g/mol)を、開放容器内で、3質量%の蟻酸及び1.5%のナトリウム塩を有する、アルキル基に12〜18個の炭素原子を有するアルキルスルホネートの混合物の水溶液(K30乳化剤、Bayer AGより)に添加した(百分率は、メラミン−ホルムアルデヒド予備縮合物に基づいている)。メラミン−ホルムアルデヒド予備縮合物の濃度は、メラミン−ホルムアルデヒド予備混合物と水からなる全混合物に対して74質量%であった。このようにして得られた混合物を強く攪拌し、そして20質量%のn−ペンタンを加えた。外見上、均一な分散状態にするため十分な時間(約3分)攪拌を続けた。基材としてテフロン(登録商標)処理されたガラス繊維に、ドクターブレードを使用してこの混合物を塗布し、そして発泡させ、流通空気温度が150℃の乾燥オーブン内で硬化させた。フォーム本体内の温度は、n−ペンタンの沸点(この条件下では37.0℃)であった。7〜8分後、フォームの高さの最大上昇を達成した。そして、フォームを、10分間、150℃で乾燥オーブン内に置き、次に180℃で30分、熱処理した。これにより、フォーム(F.1)を得た。
フォーム(F.1)について以下の特性が測定された。
DIN ISO 4590での連続気泡率が99.6%、
DIN ISO 53577で測定した圧縮強度(40%)が1.3kPa、
EN ISO 845で測定した密度が7.6kg/m3
部分顕微鏡写真の評価による平均孔径が210μm、
DIN 66131で測定したBET表面積が6.4m2/g、
DIN 52215で測定した音響吸収が93%、
DIN 52212で測定した音響吸収が0.9を超える。
II.本発明において使用される成形体の製造
ハンマー及びワッドパンチ(wad punch)を使用し、成形体をフォーム(F.1)の一片から打抜きし、直径5mm、高さ1cmのシリンダー(M.1)及び直径10mm、高さ3cmのシリンダー(M.2)を得た。
III.ダストバインダーとしての使用
成形体(M.1)及び40gの「グラウンドスレート」のミネラル試験塵埃を、外部の寸法が高さ260mm、直径150mmであるサイクロンに充填し、一分間、20m/sの速さの気流によって流動化した。ミネラル試験塵埃粒子はここで成形体と衝突し、吸着する。ミネラル試験塵埃を取り込んだ成形体の質量の増加はその後重量測定法で測定した。成形体(M.1)の質量はおよそ3倍に増加することがわかった。光散乱法によって、吸着したミネラル試験塵埃の粒径(表1参照)及び化学構造(無機又は有機)に関する更なる結果が導き出された。
実験を繰り返したが、成形体(M.1)を成形体(M.2)に差し換えた。流動化過程の後の成形体(M.2)の質量の増加率は900%であった。
成形体(M.2)及び成形体(M.1)は良好な塵埃保持能力を示した。
Figure 2010507423

Claims (6)

  1. 縦、横及び高さの寸法がそれぞれ1mm〜3cmの範囲の成形体を掃除機内のダストバインダーとして使用する方法であって、該成形体が、5〜500kg/m3の範囲の密度及び1μm〜1mmの範囲の平均孔径を有し且つ化学的処理のなされていない連続気泡フォームから製造されることを特徴とする方法。
  2. 前記連続気泡フォームが有機合成フォームからなるフォームを含む請求項1に記載の使用方法。
  3. 前記連続気泡フォーム(a)がポリウレタンフォーム又はアミノプラスチックフォームを含む請求項1又は2に記載の使用方法。
  4. 前記成形体の製造のために、成形段階が引き裂き(laceration)、打抜き、又は切断から選択される請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用方法。
  5. 縦、横及び高さの寸法がそれぞれ1mm〜3cmの範囲の成形体を少なくとも1つ含む掃除機であって、該成形体が、5〜500kg/m3の範囲の密度及び1μm〜1mmの範囲の平均孔径を有し且つ化学的処理のなされていない連続気泡フォームから製造されることを特徴とする掃除機。
  6. 請求項5に記載の掃除機を少なくとも1つ使用する表面の清掃方法。
JP2009533809A 2006-10-27 2007-10-23 掃除機内における連続気泡フォームの使用方法 Withdrawn JP2010507423A (ja)

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